JP2004067667A - 水素化芳香族化合物の製造方法 - Google Patents

水素化芳香族化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水素化芳香族化合物の水素源として石炭またはその乾留生成物を加熱処理して得られるガスのように一酸化炭素、硫黄化合物などの触媒被毒成分を含む水素含有ガスを用いても触媒の活性低下を抑制できる水素化芳香族化合物の製造方法を提供することにある。
【解決手段】芳香族化合物と水素含有ガスとを触媒を用いて反応させて水素化芳香族化合物を製造する方法であって、水素含有ガスとして石炭またはその乾留生成物を加熱処理して得られるガスを用い、加熱状態にある触媒の表面が芳香族化合物により湿潤と乾燥を繰り返すように液状の芳香族化合物を供給することを特徴とする水素化芳香族化合物の製造方法。
【選択図】  なし。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は水素化芳香族化合物の製造方法に関し、より詳細には芳香族化合物と水素含有ガスとを触媒を用いて反応させて水素化芳香族化合物を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
芳香族化合物を水素化して水素化芳香族化合物を製造する方法は古くから知られており、例えばベンゼンの水素化によるシクロヘキサン製造は気相法、懸濁法などで工業的にも実施されている。こうして得られたシクロヘキサンを酸化してシクロヘキサノンやシクロヘキサノールにして樹脂原料として用いるなど、芳香族化合物はそのままでも溶剤や化成品原料として多くの用途を有するが、水素添加して有効利用されることも多い。
【0003】
また、この芳香族化合物/水素化芳香族化合物の反応対を燃料電池用水素の貯蔵・輸送媒体に利用しようという研究が近年国内外で盛んに行われている。例えば本発明者の一人である市川らは、特開2001−198469号公報において、芳香族化合物の水素化反応、および該芳香族化合物の水素化誘導体の脱水素反応の双方に優れた触媒活性を有する金属担持触媒、およびこれを利用した安定かつ効率的な水素貯蔵、供給システムを提唱している。
【0004】
これら従来技術の芳香族化合物の水素化反応においては、太陽電池や安価な夜間電力を利用して水の電気分解で得た水素を利用するなど、水素源として純水素あるいは触媒被毒成分を含有しない水素含有ガスが多く用いられており、このような触媒被毒成分を含有しない系における芳香族化合物の水素化反応に関する研究は従来から行われており、各反応に対して高反応率、高選択率で目的生成物が得られるような触媒系や反応条件が既に開発されている。
【0005】
しかしながら、芳香族化合物の水素化反応の水素源として、石炭またはその乾留生成物を加熱処理して得られるガスのように、一酸化炭素や硫黄化合物などの触媒被毒成分を含有するガスを用いる場合は、触媒の活性が低下してしまうという問題を有していた。その問題を解決するため、例えば、特開昭62−215540号公報には、石炭を加熱乾留して得られるコークス炉ガス中の水素とベンゼンを反応させてシクロヘキサンを製造するに際し、予備処理としてまずFe触媒を用いてコークス炉ガス中の硫黄化合物濃度を1ppm以下に低下させ、次いでZnO−CuO触媒を用いてシフト化反応によりコークス炉ガス中の一酸化炭素濃度を1%以下に低下させてから水素化反応を行うことが提案されている。
しかしながら、触媒の活性低下の問題を解決するのは、不十分であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、芳香族化合物の水素化反応の水素源として石炭またはその乾留生成物を加熱処理して得られるガスのように、一酸化炭素、硫黄化合物などの触媒被毒成分を含む水素含有ガスを用いても触媒の活性低下を抑制できる水素化芳香族化合物の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、触媒を使用し、水素含有ガスを流通させながら、湿潤と乾燥を繰り返す程度の量の液状の芳香族化合物を加熱した触媒上に投入することにより、水素含有ガス中にコークス炉ガスのように一酸化炭素、硫黄化合物などの触媒被毒成分を含有する場合でも触媒の活性低下が抑制され、高反応率、高選択率で水素化芳香族化合物が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。即ち本発明の要旨は、下記(1)〜(8)に存する。
【0008】
(1) 芳香族化合物と水素含有ガスとを触媒を用いて反応させて水素化芳香族化合物を製造する方法であって、水素含有ガスとして石炭またはその乾留生成物を加熱処理して得られるガスを用い、加熱状態にある触媒の表面が芳香族化合物により湿潤と乾燥を繰り返すように液状の芳香族化合物を供給することを特徴とする水素化芳香族化合物の製造方法。
【0009】
(2) 水素含有ガスが、石炭またはその乾留生成物を加熱処理して得られるガスを予備処理することにより、含有する触媒被毒成分の少なくとも1種の濃度を低減あるいは除去したガスである上記(1)に記載の製造方法。
(3) 水素含有ガスが、一酸化炭素を1%より多く含有する上記(1)または(2)に記載の製造方法。
【0010】
(4) 水素含有ガスが、硫黄化合物を1ppmより多く含有する上記(1)または(2)に記載の製造方法。
(5) 芳香族化合物の供給が、噴霧により行われる上記(1)〜(4)のいずれかに記載の製造方法。
(6) 芳香族化合物の供給が、間欠的に行われる上記(1)〜(5)のいずれかに記載の製造方法。
【0011】
(7)加熱された触媒の温度が、150〜300℃である上記(1)〜(6)のいずれかに記載の製造方法。
(8) 芳香族化合物と水素含有ガスとを触媒を用いて反応させて水素化芳香族化合物を製造する方法であって、水素含有ガスとして石炭またはその乾留生成物を加熱処理して得られる触媒被毒成分を含むガスを用い、加熱状態にある触媒に芳香族化合物を供給し、芳香族化合物を触媒表面で気化させて触媒表面に吸着した触媒被毒成分を脱離することを特徴とする水素化芳香族化合物の製造方法。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の水酸化芳香族化合物の製造方法は、芳香族化合物と水素含有ガスとを触媒を用いて反応させて水素化芳香族化合物を製造する方法であって、水素含有ガスとして石炭またはその乾留生成物を加熱処理して得られるガスを用い、加熱状態にある触媒の表面が芳香族化合物により湿潤と乾燥を繰り返すように液状の芳香族化合物を供給することを特徴とする。
【0013】
本発明において、水素含有ガスとしての「石炭またはその乾留生成物を加熱処理して得られるガス」とは、コークス炉ガス、石炭ガス化ガス等が挙げられる。例えば、コークス炉ガスは、石炭を600℃以上の温度で加熱乾留してコークスを製造する際に発生するガスで、一般的な組成として、水素10〜70%、メタン25〜70%、エチレン等の炭化水素1〜15%、一酸化炭素4〜9%、二酸化炭素1〜6%、窒素1〜13%、酸素0〜0.5%、硫化水素等の硫黄化合物0.3〜1.5%、アンモニア等の窒素化合物0.3〜1.8%、ベンゾール類0.1〜1.8%、およびその他の石炭由来の微量成分を含んでいる。加熱乾留温度が800℃以上になると、水素の発生および炭化水素の分解が盛んになるため、例えば、石炭の加熱乾留温度を1000℃としたときのコークス炉ガスの組成は、水素45〜70%、メタン25〜35%、エチレン等の炭化水素1〜5%などと、上記の一般的な組成の中で水素は高濃度、メタンやエチレン等の炭化水素は低濃度になる。通常、コークス炉ガスを燃料ガスとして使う場合は上記の一般的な成分のうち硫化水素等の硫黄化合物、アンモニア等の窒素化合物、ベンゾール類の濃度を低減させるための精製処理を行い、これを水素含有ガスとして使用する。なお通常、精製処理を行った後の各成分の濃度は硫化水素等の硫黄化合物0.001〜0.2%、アンモニア等の窒素化合物0.01〜0.2%、ベンゾール類0.02〜0.3%に低減され、これら以外の成分の濃度は精製処理前後でほとんど変化しない。
【0014】
石炭ガス化ガスは、石炭またはその乾留生成物であるチャー、コークスなどを原料として、これに水蒸気と空気または酸素、水素、これらの混合物などのガス化剤を高温で反応させて得られる。石炭ガス化ガスとして、例えば、原料粉炭を炉下部から供給し、酸素または酸素に富む空気を水蒸気とともに炉底部より吹き込み、粉炭の流動層を形成させて約1000℃で連続的に流動ガス化するWinkler方式、25〜30気圧に加圧された固定床炉に上部から原料炭を投入し、酸素と水蒸気を炉下部から投入して760〜870℃でガス化させるLurgi方式により得られるガスなどがある。Winkler方式で得られるガスの主成分組成は、水素28〜37%、一酸化炭素27〜35%、二酸化炭素12〜21%、メタン0〜4%、窒素14〜23%などであり、Lurgi方式で得られるガスの主成分組成は、水素35〜46%、一酸化炭素15〜27%、二酸化炭素25〜37%、メタン2〜13%、窒素0〜2%などである。さらに、石炭ガス化ガスには、コークス炉ガスと同様に硫黄化合物や窒素化合物およびその他の石炭由来の微量成分を含有しており、必要に応じて精製処理を行い、これらの成分の濃度を低減あるいは除去してから、各用途に使用される。
【0015】
本発明は、水素含有ガスが、一酸化炭素を1%より多く含有する場合、硫黄化合物を1ppmより多く含有する場合に、特にその効果を発揮する。
上記のような成分を含有する水素含有ガスを、触媒を利用した芳香族化合物の水素化反応の水素源として利用するには、従来は一酸化炭素、硫黄化合物をはじめとする触媒被毒成分を完全に除去するか、予備処理をして硫黄化合物濃度を1ppm以下かつ一酸化炭素濃度を1%以下に低減する必要があったが、本発明では、火力発電等の燃料ガスとして使用しているコークス炉ガスをそのまま用いても芳香族化合物の水素化反応の水素源として利用でき、また、予備処理をして触媒被毒成分の少なくとも1種の濃度を低減させたガスを使用すれば、さらに被毒が低減されてより好ましい。
【0016】
なお、本発明において触媒被毒成分とは、触媒に吸着してその活性を低下させる成分を意味し、具体的には一酸化炭素、硫化水素、硫化カルボニル、二硫化炭素、アンモニア、シアン化水素、水銀、ヒ素化合物、ジエン類等が挙げられ、その中でもガス中の含有量が多いことから一酸化炭素、硫化水素等の硫黄化合物が触媒への被毒影響が大きい。
【0017】
上記予備処理としては、銅−亜鉛系触媒等を用いて一酸化炭素と水蒸気を180〜300℃で反応させて水素と二酸化炭素に変化させる反応や(シフト反応)、ニッケル系触媒等を用いて一酸化炭素と水素を220〜510℃で反応させてメタンと水に変化させる反応(メタネーション反応)により水素含有ガス中の一酸化炭素濃度を低減させる方法や、鉄系触媒を用いた化学吸着や活性炭を用いた物理吸着により常温〜100℃で水素含有ガス中の硫黄化合物濃度を低減させる方法、鉄系触媒等を用いて常温でアンモニア等の窒素化合物を吸収、固定する方法等が挙げられる。
【0018】
なお、本発明において「予備処理による触媒被毒成分の濃度の低減」とは、具体的には、上記のシフト反応やメタネーション反応などにより水素含有ガス中の一酸化炭素濃度を2.5%以下、好ましくは1.5%以下に低減すること、上記の化学吸着や物理吸着などにより水素含有ガス中の硫黄化合物濃度を0.1%以下、好ましくは0.01%以下、より好ましくは0.001%以下に低減すること等が挙げられる。
【0019】
なお、水素含有量が多く、一酸化炭素含有量が少ないという観点から、水素含有ガスとしての「石炭またはその乾留生成物を加熱処理して得られるガス」としては、石炭を1000℃程度の温度で加熱乾留してコークスを製造する際に発生するコークス炉ガスが好ましい。
本発明に利用できる触媒としては、活性金属としてロジウム、イリジウム、白金、ルテニウム、レニウム、パラジウム、モリブデン、ニッケル、タングステン、バナジウム、オスミウム、コバルト、クロム、鉄、それらの酸化物、それらの硫化物から選ばれる少なくとも1種を含む金属担持触媒が挙げられる。活性金属としては、好ましくはルテニウム、パラジウム、モリブデン、ニッケル、コバルトである。金属担持触媒における金属担持率は特に限定されないが、担持金属+担体の全重量に対して好ましくは1重量%以上、より好ましくは10重量%以上、好ましくは70重量%以下、より好ましくは60重量%以下である。金属担持率が低すぎると活性をもつ金属が少ないために性能が低下し、高すぎると担体量が少なくなるために担持金属が十分な活性を発現できる状態では担持できずに性能が低下する。
【0020】
一方、上記活性金属を担持する担体としては特に限定されないが、例えば、活性炭、カーボンナノチューブ、モレキュラーシーブ、ゼオライト等の多孔質担体、あるいはシリカゲル、アルミナ、またはシリカゲルとアルミナの混合物などを用いるのが好ましく、より好ましくはアルミナ、シリカゲルとアルミナの混合物が挙げられる。
【0021】
本発明における芳香族化合物としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、ナフタレン、メチルナフタレン、アントラセン、ビフェニル、フェナンスレン等の芳香族炭化水素化合物、またはそれらのアルキル誘導体、あるいはこれらの芳香族化合物を少なくとも一種含むタールまたは重油からの多成分蒸留油が挙げられ、好ましくはベンゼン、トルエン、ナフタレンである。
【0022】
本発明の、芳香族化合物と水素含有ガスとを触媒を用いて反応させて水素化芳香族化合物を製造するための反応は、上記の触媒を充填した反応器に上記の水素含有ガスを流通させながら、上記の芳香族化合物を供給することによりなされるが、このときの反応方式、反応条件としては、下記が挙げられる。
【0023】
(1)芳香族化合物投入方式
芳香族化合物の水素化反応は通常、所定温度に制御された触媒表面上で気相状態あるいは液相状態で行われるが、本発明では、芳香族化合物を液相状態で投入し、その投入量は、その投入量と触媒の温度とを調節することによって芳香族化合物が触媒表面で湿潤と乾燥を繰り返す程度の状態で反応させる。本発明の水素含有ガスのように触媒被毒成分を含有するガスを使用した場合には、通常は触媒活性点が被毒されることによって反応率が大幅に低下するが、上記のような条件で反応させると、触媒表面上の芳香族化合物が湿潤状態から気化して乾燥する過程で、先に触媒活性点に吸着していた水素含有ガス中の触媒被毒成分を脱離させるため、水素含有ガス中の触媒被毒成分による影響も低減され、水素化反応率の低下が抑制される。さらに、触媒表面上の芳香族化合物が湿潤状態から気化して乾燥する過程で、気相に近い拡散速度と液相に近い濃度をもつ非常に反応に好適な状態が形成され、常時乾燥状態の気相や常時湿潤状態の液相での反応に比べて反応速度が向上する。
【0024】
このことを常時液相状態、常時気相状態での被毒現象と比べて説明する。
芳香族化合物を液相で供給するとき、その供給量が多くなると、触媒は芳香族化合物で湿潤した状態になる。このとき触媒活性点近傍の芳香族化合物濃度が大きい点では有利である一方、反応ガス中の水素が触媒活性点に到達する速度が小さくなり、反応速度が小さくなってしまう。また、反応ガス中の一酸化炭素、硫黄化合物などの触媒被毒成分は、水素に比べて芳香族化合物への溶解度が大きいため、溶解した触媒被毒成分が触媒活性点に吸着されて被毒の影響を受けやすく、一旦吸着された触媒被毒成分はほとんど脱離されない。
【0025】
芳香族化合物を予め加熱するなどして気相状態で触媒に供給した場合は、触媒は常時乾燥状態にあり、水素化反応の反応物である芳香族化合物と水素の触媒活性点への拡散速度が大きい点では有利であるが、水素含有ガス中の触触媒被毒成分が一旦触媒活性点に吸着されると、ほとんど脱離されないので、被毒による影響が大きくなる。
【0026】
従って、本発明における芳香族化合物の供給方式としては、芳香族化合物を液状で供給し、その供給量は触媒上で湿潤と乾燥を繰り返す程度の量とする。これを実現するために、触媒を加熱し、液状で投入された芳香族化合物をスムーズに気化させることができるようにする。また、触媒に芳香族化合物を供給する際に、ノズル等を用いて触媒の上部表面に均一に液状の芳香族化合物を噴霧して供給すると触媒全体を有効に利用できてより好ましい。また、芳香族化合物は連続的に供給してもよいが、触媒表面上で好適に湿潤状態と乾燥状態を繰り返させるために間欠的に供給するのがより好ましい。
【0027】
なお、触媒の加熱方法としては、ヒーター等の加熱装置を設置して加熱する方法、熱交換により触媒に熱を供給して加熱する方法、予め加熱した水素含有ガスを触媒に供給して加熱する方法等が挙げられる。
本発明において、触媒は加熱されている必要があり、加熱状態の触媒の温度は、通常150℃以上、好ましくは180℃以上、通常300℃以下、好ましくは270℃以下である。触媒の温度が低すぎると触媒が活性化されず、さらに触媒被毒成分の吸着量が多くなるために被毒による性能低下が起こり、高すぎると本発明の水素化反応とは逆の脱水素反応が進行する側に平衡が偏るために性能が低下する。
【0028】
なお、触媒温度の測定は、例えば熱電対を使用し、熱電対の温度計測点が触媒に接触するように固定することで測定できる。
【0029】
(2)反応圧力
本発明の水素化芳香族化合物の製造方法においては、反応圧力が大きい方が反応速度が大きくなり、高反応率が得られるため、反応圧力は通常3気圧以上、好ましくは10気圧以上とする。反応圧力が高すぎると反応器の耐圧の問題があるため、通常50気圧以下、好ましくは30気圧以下とする。
【0030】
(3)反応生成物の分離回収
反応生成物である水素化芳香族化合物は、未反応の芳香族化合物とともにいずれもガス状で反応後のガスとともに得られ、それらを例えば5〜20℃の水を流すことにより冷却できる冷却器に送ることにより、凝縮させて反応後のガスと分離できる。水素化芳香族化合物の純度をさらに上げる必要がある場合は、気液分離した水素化芳香族化合物と未反応の芳香族化合物の混合物を触媒に再供給することにより純度を上げることができる。水素化芳香族化合物に溶解したガス成分を分離除去する必要がある場合には、例えば水素化芳香族化合物に窒素などの不活性ガスをバブリングしたのち生成物を回収すればよい。
【0031】
【実施例】
以下に実施例および比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例により限定されるものではない。
以下、実施例における純水素ガスは、日本エアリキード社製、純度99.99%以上の水素である。
【0032】
実施例1
市販のニッケル触媒A(組成:ニッケル50重量%、シリカゲル3重量%、アルミナ32重量%:ズードケミー触媒社製C46−8)を用いて、次の要領でベンゼンの水素化反応を行わせた。
20gの触媒Aを入れた反応器に毎分1.5リットルの純水素ガスを流通させながら、触媒温度を250℃に上げて60分間還元処理した。その後水素の流量を毎分3リットルに増加させ、触媒温度を250℃に保ったままで反応器の圧力を10.5気圧まで増加させた。温度、圧力、水素流量が一定になってから、反応器にベンゼンを投入して反応を開始させた。ベンゼンは、流量毎分60ミリリットルで、投入1秒、停止59秒の間隔で間欠的に投入した。つまり反応器に投入されたベンゼンは毎分1ミリリットルとなる。また、ベンゼンの投入はスプレーノズルを使って行い、液状のベンゼンがなるべく触媒上面の全体に噴霧されるようにした。このような条件で投入されたベンゼンにより、1秒間の投入直後は触媒表面が湿潤状態となるが、投入停止後約3秒で乾燥状態になり、湿潤と乾燥を繰り返すことが観察された。ベンゼンを投入してから60分間、該湿潤と乾燥の繰り返しを行った後、流通ガスを純水素ガスから触媒被毒成分含有した水素含有ガス(組成:水素58%、メタン28%、一酸化炭素7%、硫化水素0.1%、窒素6.9%:高千穂化学工業社製)に切り替え、ガス流量およびその他の条件は同一としてさらに120分間、ベンゼンによる触媒の湿潤と乾燥を繰り返しながら反応させた。
【0033】
反応生成物であるシクロヘキサンおよび未反応のベンゼンは、いずれもガス状で反応後のガスとともに気液分離のために設置した水冷の冷却器に送られ、そこで凝縮して回収されるので、反応後の液を随時サンプリングしてガスクロマトグラフィーにて分析を行った。本実施例において、反応器後の気液分離により回収された液中に検出された成分はベンゼンとシクロヘキサンのみであり、反応率を回収液中のシクロヘキサンのモル分率として次のように定義した。
【0034】
【式1】
反応率=回収液中のシクロヘキサン量/(回収液中のベンゼン量+シクロヘキサン量)
(量の単位:モル)
純水素ガスを流通させながらベンゼンを投入して反応を開始させてから30分、60分経過後の反応率はいずれも72%であり、上記の触媒被毒成分を含有した水素含有ガスに切り替えてから60分、90分、120分経過後の反応率はそれぞれ37、31、30%であった。
【0035】
比較例1
実施例1と同一の市販のニッケル触媒Aを使用し、反応器へのベンゼンの投入方法以外は実施例1と同一条件で反応を行わせた。反応器へのベンゼンの投入は以下の要領で行った。
ベンゼンを連続的に毎分1ミリリットルの流量で流通させながら、反応器に導入されるラインを予め200℃に加熱して気化させてから実施例1と同様に触媒Aを入れた反応器に投入した。 つまり反応器へのベンゼン投入量は実施例1と同様で毎分1ミリリットルであるが、ベンゼンはすべて気相で触媒と接触する点が実施例1と異なる。
【0036】
本比較例においても、反応器後の気液分離により回収された液中に検出された成分はベンゼンとシクロヘキサンのみであり、実施例1と同様の方法で反応率を求めた。
純水素を流通させながらベンゼンを投入して反応を開始させてから30分、60分経過後の反応率はいずれも62%であり、実施例1に記載した触媒被毒成分を含有した混合ガスに切り替えてから60分、90分、120分経過後の反応率はそれぞれ17、13、12%であった。
【0037】
実施例2
実施例1と同一の市販のニッケル触媒Aを使用し、組成が水素:58%、メタン28%、一酸化炭素1%、窒素13%の水素含有ガスを使用した以外は実施例1と同様にした。
本実施例においても、反応器後の気液分離により回収された液中に検出された成分はベンゼンとシクロヘキサンのみであり、実施例1と同様の方法で反応率を求めた。
純水素を流通させながらベンゼンを投入して反応を開始させてから30分、60分経過後の反応率はいずれも72%であり、上記の触媒被毒成分を含有した混合ガスに切り替えてから60分、90分、120分経過後の反応率はそれぞれ54、50、50 %であった。
【0038】
比較例2
実施例2と同一の市販のニッケル触媒Aを使用し、反応器へのベンゼンの投入方法以外は実施例2と同一条件で反応を行わせた。 反応器へのベンゼンの投入は以下の要領で行った。
【0039】
ベンゼンを連続的に毎分1ミリリットルの流量で流通させながら、反応器に導入されるラインを予め200℃に加熱して気化させてから実施例2と同様に触媒Aを入れた反応器に投入した。 つまり反応器へのベンゼン投入量は実施例2と同様で毎分1ミリリットルであるが、ベンゼンはすべて気相で触媒と接触する点が実施例2と異なる。
【0040】
本比較例においても、反応器後の気液分離により回収された液中に検出された成分はベンゼンとシクロヘキサンのみであり、実施例1と同様の方法で反応率を求めた。 純水素を流通させながらベンゼンを投入して反応を開始させてから30分、60分経過後の反応率はいずれも62%であり、実施例2に記載した触媒被毒成分を含有した混合ガスに切り替えてから60分、90分、120分経過後の反応率はそれぞれ20、17、17 %であった。
【0041】
実施例3
実施例1と同一のニッケル触媒Aを使用し、組成が水素:58%、メタン14%、一酸化炭素0.5%、窒素27.5%の水素含有ガスを使用した以外は実施例1と同様にした。
本実施例においても、反応器後の気液分離により回収された液中に検出された成分はベンゼンとシクロヘキサンのみであり、実施例1と同様の方法で反応率を求めた。
純水素を流通させながらベンゼンを投入して反応を開始させてから30分、60分経過後の反応率はいずれも72%であり、上記の触媒被毒成分を含有した混合ガスに切り替えてから60分、90分、120分経過後の反応率はそれぞれ57、52、52 %であった。
【0042】
比較例3
実施例3と同一のニッケル触媒Aを使用し、反応器へのベンゼンの投入方法以外は実施例3と同一条件で反応を行わせた。 反応器へのベンゼンの投入は以下の要領で行った。
ベンゼンを連続的に毎分1ミリリットルの流量で流通させながら、反応器に導入されるラインを予め200℃に加熱して気化させてから実施例3と同様に触媒Aを入れた反応器に投入した。 つまり反応器へのベンゼン投入量は実施例3と同様で毎分1ミリリットルであるが、ベンゼンはすべて気相で触媒と接触する点が実施例3と異なる。
【0043】
本比較例においても、反応器後の気液分離により回収された液中に検出された成分はベンゼンとシクロヘキサンのみであり、実施例1と同様の方法で反応率を求めた。
純水素を流通させながらベンゼンを投入して反応を開始させてから30分、60分経過後の反応率はいずれも62%であり、実施例3に記載した触媒被毒成分を含有した混合ガスに切り替えてから60分、90分、120分経過後の反応率はそれぞれ21、18、18 %であった。
表1に、実施例1、2、3および比較例1、2、3における使用触媒、反応方式・条件、反応ガス、反応率測定結果をまとめて示した。ただし、反応率は純水素の場合は反応開始60分後、混合ガスの場合は混合ガスに切り替えてから120分後の値とした。
【0044】
【表1】
Figure 2004067667
【0045】
【発明の効果】
本発明により、水素化芳香族化合物の水素源として石炭またはその乾留生成物を加熱処理して得られるガスのように一酸化炭素、硫黄化合物などの触媒被毒成分を含む水素含有ガスを用いても触媒の失活(活性低下)を抑制できる水素化芳香族化合物の製造方法を提供することができる。

Claims (8)

  1. 芳香族化合物と水素含有ガスとを触媒を用いて反応させて水素化芳香族化合物を製造する方法であって、水素含有ガスとして石炭またはその乾留生成物を加熱処理して得られるガスを用い、加熱状態にある触媒の表面が芳香族化合物により湿潤と乾燥を繰り返すように液状の芳香族化合物を供給することを特徴とする水素化芳香族化合物の製造方法。
  2. 水素含有ガスが、石炭またはその乾留生成物を加熱処理して得られるガスを予備処理することにより、含有する触媒被毒成分の少なくとも1種の濃度を低減あるいは除去したガスである請求項1に記載の製造方法。
  3. 水素含有ガスが、一酸化炭素を1%より多く含有する請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 水素含有ガスが、硫黄化合物を1ppmより多く含有する請求項1または2に記載の製造方法。
  5. 芳香族化合物の供給が、噴霧により行われる請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 芳香族化合物の供給が、間欠的に行われる請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 加熱された触媒の温度が、150〜300℃である請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 芳香族化合物と水素含有ガスとを触媒を用いて反応させて水素化芳香族化合物を製造する方法であって、水素含有ガスとして石炭またはその乾留生成物を加熱処理して得られる触媒被毒成分を含むガスを用い、加熱状態にある触媒に芳香族化合物を供給し、芳香族化合物を触媒表面で気化させて触媒表面に吸着した触媒被毒成分を脱離することを特徴とする水素化芳香族化合物の製造方法。
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