JP2004067583A - 新規ペプチド誘導体 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セリンプロテアーゼに対して阻害作用を有する新規なペプチド誘導体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
セリンプロテアーゼは活性部位にセリン残基を有するペプチダーゼ(EC3.4.21群及びEC3.4.16群)の総称である。セリンプロテアーゼを阻害する物質として、天然物では血漿中に含まれるα1−アンチキモトリプシンや、放線菌の生産するキモスタチンなどが知られており、合成化合物としてはジイソプロピルフルオロホスホリドなどのクロロメチルケトン誘導体や、ジイソプロピルフルオロホスフェートなどが知られているが、医薬品として実用化はされていない。
【0003】
セリンプロテアーゼは様々な疾患と密接に関係している。
【0004】
例えば、セリンプロテアーゼの一種であるカテプシンGは、多形核白血球(PMN)の顆粒中に主に発現され、PMN脱顆粒の間に放出され、血小板凝集を刺激し、血管壁のプロテオグリカン、糖タンパク質、及びコラーゲンを加水分解するセリンプロテアーゼであり、その阻害剤は、炎症及び前凝固(procoagulant)症状の治療及び予防に適すると考えられる。
【0005】
また例えばキマーゼは、肥満細胞分泌顆粒中に見出されたセリンプロテアーゼであり、心臓、皮膚、肺、肝臓、腎皮質に多く分布している。ヒト心臓におけるアンジオテンシンIIの産生の80%以上に関与している。また、エンドセリン生成過程、サブスタンスP、バソアクティブ・インテスティナル・ポリペプチド(VIP)、アポ蛋白B等の多くの生理活性物質を基質とし、コラゲナーゼ等の他の生体内プロテアーゼの活性化にも関与している。更にはApoA−Iを基質とすることにより、コレステロールの逆転相系の阻害作用や、タイプIVコラーゲンやフィブロネクチンの細胞外基質を切断し、ヒスタミン等とともに血管透過性を亢進し、ヒスタミン作用を増強し、血清アルブミンからヒスタミン遊離ペプチドを生成し、また、IgGを限定分解し、白血球遊走因子を形成し、炎症性サイトカインの一つであるインターロイキン−1βの前駆体を活性化する等の生体内作用をも有する。従って、キマーゼに対する阻害剤は、心血管障害治療剤、動脈硬化治療剤、抗炎症剤、抗アレルギー剤等治療及び予防に適すると考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
セリンプロテアーゼ阻害剤が上記のような疾患の治療薬として有効であると考えられるため、より効果の高く副作用の少ない化合物を求めて新規なセリンプロテアーゼ阻害剤の探索が行われている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはこのような背景のもと、セリンプロテアーゼを阻害する低分子化合物を、微生物代謝産物から探索した結果、フォーマ属カビの培養液中より、式(1):
【化2】
(式中、Rは式:−CHOまたは−CH2OHで表される基を表す)
で表される化合物を見いだし、さらに研究を重ねて本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明は以下のものに関する。
〔1〕 式(1)
【化3】
(式中、Rは式:−CHOまたは−CH2OHで表される基を表す)
で表される化合物またはその塩。
〔2〕 フォーマ属に属する、〔1〕記載の化合物またはその塩生産菌を培養して、その培養物から〔1〕記載の化合物またはその塩を採取する、〔1〕記載の化合物またはその塩の製造方法。
〔3〕 フォーマ属に属する、〔1〕記載の化合物またはその塩の生産菌がフォーマ・エスピー(Phoma sp.)SPF−18845株である、〔2〕記載の製造方法。
〔4〕 フォーマ・エスピー(Phoma sp.)SPF−18845株。
〔5〕 〔1〕記載の化合物またはその塩を有効成分として含有するセリンプロテアーゼ阻害剤。
〔6〕 セリンプロテアーゼが、カテプシンGおよびキマーゼからなる群から選ばれる酵素である、〔5〕記載のセリンプロテアーゼ阻害剤。
〔7〕 〔1〕記載の化合物またはその塩を含有する、前凝固、高血圧症、心不全、虚血性末梢循環障害、心筋虚血、静脈機能不全、心筋梗塞後の心不全進行、糖尿病性腎症、腎炎、動脈硬化症、高アルドステロン症、強皮症、糸球体硬化症、腎不全、アルツハイマー病、記憶欠乏症、うつ病、知覚機能障害、不安、緊張症状、不快精神状態、緑内障、高眼圧症、PTCA後再狭窄、喘息、鼻炎、またはアレルギー性疾患の治療剤。
【0009】
式(1)で表される化合物は、本発明者らが兵庫県内の畑の用水路に浸水していた葉より分離したカビSPF−18845株を培養することにより、得ることができる。
【0010】
SPF−18845株は次のような菌学的性質を有する。
【0011】
麦芽エキス寒天培地上で、コロニーの生育は早く、27℃、8日間で直径5.2cm、若干の盛り上がりがあり、ビロード状を呈する。コロニー表面の色は中央が薄い茶褐色で、周縁に向かって更に薄くなり、周縁部は灰色である。コロニー裏面の色は薄い茶褐色である。子嚢果の形成、分生子果の形成が認められず、胞子形成が認められない。可溶性色素の産生も認められない。1ヶ月間の培養で、分生子殻の形成が少し認められる。コーンミール寒天培地上では、コロニーの生育は早く、27℃、8日間で直径5.3cm、盛り上がりは少なく、平坦である。コロニーの表面はほぼ無色で、コロニー裏面もほぼ無色である。コロニー中央部に褐色の分生子殻が認められ、一部、寒天培地中に埋没している。子嚢果の形成や可溶性色素の産生は認められない。
【0012】
オートミール寒天培地(日本製薬社製放線菌培地No.3「ダイゴ」)上では、コロニーの生育は比較的早く、27℃、8日間で直径5.4cm、盛り上がりは少なく、平坦で、ビロード状ある。コロニーの表面は薄い灰色で、コロニー裏面も薄い灰色である。コロニー中央部に黒褐色の分生子殻が認められるが、子嚢果の形成や可溶性色素の産生は認められない。30日間の培養で、コロニー表面の全体に分生子殻の形成が認められ、一部は寒天培地中に埋没している。多くの分生子殻からは、粘液性の分生子塊の漏出が認められる。
【0013】
オートミール寒天培地(日本製薬製放線菌培地No.3「ダイゴ」)上で27℃、30日間培養した時の形態は次の通りである。分生子殻は長径200〜300μm、短径100〜150μm、亜球形から洋梨型で褐色または茶褐色である。開口部は観察されなかったが、頂上付近より薄い茶褐色の粘液性分生子塊を漏出する。分生子の形状は、円筒状であり、4.5〜6.0μm×1.2〜1.5μmで、単細胞性で、無色である。菌糸はしばしば束状になり、隔壁が認められる。
【0014】
本菌株の特徴を「COMPENDIUM OF SOIL FUNGI Volume 1 , 2」(K.H.DOMSCHら著、ACADEMIC PRESS刊行(1980年))、「菌類図鑑」(椿啓介、宇田川俊一ら著、株式会社講談社発行(1978年初版))、「カビの分離・培養と同定」(宇田川俊一、室井哲夫 訳、医歯薬出版株式会社発行(1983年初版))などを参照に検索したところ、不完全菌亜門の分生子果不完全菌綱(Coelomycetes)に分類されるフォーマ属(Phoma属)の形態学的特徴によく合致した。従って、本発明者らは、本菌株をフォーマ・エスピー(Phoma sp.)SPF−18845と命名し、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託した(受託日:平成14年6月25日;受託番号FERM P−18907)。
【0015】
上記カビの培養に使用される培地は液状でも固体でもよいが、通常は液体培地による振盪培養または通気撹拌培養が有利である。使用する培地は、特に限定されるものではないが、炭素源としては例えばグルコース、マンニトール、ショ糖、グリセリン、デンプン、デキストリン、糖蜜等が用いられ、また窒素源としては、例えばペプトン、カザミノ酸等の蛋白質加水分解物、肉エキス、酵母エキス、大豆粉、綿実粉、コーンスティープリカー、アミノ酸類等の有機窒素源や、アンモニウム塩や硝酸塩等の無機窒素源が用いられる。その他、浸透圧調整、pH調整、微量成分の補給等のために、各種リン酸塩、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、炭酸カルシウム等の無機塩類を添加することも可能である。さらに菌の生育を促進する目的で、各種ビタミン類、核酸関連化合物等を添加しても良い。なお、培養期間中に、シリコン油、ポリプロピレングリコール誘導体、大豆油等の消泡剤を添加することも可能である。
【0016】
培養温度としては、好ましくは20〜35℃の範囲、さらに好ましくは25〜30℃の範囲の温度が挙げられる。培養期間としては例えば、5〜10日間の範囲が挙げられる。培地のpHとして例えば、中性付近の範囲が挙げられる。
【0017】
培養液から一般式(1)で表される化合物を単離するには、微生物の生産する二次代謝物の培養液から、通常使用される単離手段が使用できる。培養液上清中からの単離法としては、培養濾液からの通常の単離法、例えば溶媒抽出法、イオン交換樹脂法または吸着もしくは分配クロマトグラフィーおよびゲル濾過クロマトグラフィー等が挙げられる。これらの単離法は単独または組み合わせて行うことができる。また高速液体クロマトグラフィー(HPLC)や薄層クロマトグラフィーなどにより単離精製できる。培養菌体から目的物を単離する場合は、濾過もしくは遠心分離等の手段で集めた菌体を、アセトン等の水溶性有機溶媒を用いて直接抽出することができる。抽出物は培養上清からの単離精製と同様の方法で、目的物を得ることができる。
【0018】
前記式(1)で表される化合物またはその塩には水やエタノール等の医薬品として許容される溶媒との溶媒和物も含まれる。
【0019】
前記式(1)で表される化合物は、常法に従いその薬学的に許容される塩とすることができる。このような塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等の無機塩基との塩、トリエチルアミン、ピペリジン、モルホリン、ピリジン、リジン等の有機塩基との塩を挙げることができる。
【0020】
また、前記式(1)で表される化合物またはその塩は不斉炭素原子を含み立体異性体が存在するが、それらには各異性体の混合物や単離されたものを含む。
【0021】
前記式(1)で表される化合物またはその塩は、経口的または非経口的に投与することができる。すなわち通常用いられる投与形態、例えば粉末、顆粒、カプセル剤、シロップ剤、懸濁液等の剤型で経口的に投与することができ、あるいは、例えば、その溶液、乳剤、懸濁液等の剤型にしたものを注射の型で非経口投与することができる。スプレー剤の型で鼻孔内投与することもできる。前記の適当な投与剤型は、例えば、許容される通常の担体、賦型剤、結合剤、安定剤、希釈剤等に有効成分を配合することにより製造することができる。また、薬学的に許容される緩衝剤、溶解補助剤、等張剤等を添加することもできる。
【0022】
投与量および投与回数は、投与法と患者の年齢、体重、病状等によって異なるが、経口投与の場合は、通常、成人の一日当たり投与量は0.1〜1000mg、好ましくは1〜500mgの範囲で選択すればよい。
【0023】
【実施例】
実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0024】
実施例1
式(1)で表される化合物の取得
マンニトール4%、大豆粉1.25%、クエン酸三ナトリウム0.25%、酵母エキス0.05%を含み、pH7.0に調整した培地10mlずつを大型試験管300本に分注しオートクレーブで滅菌した。これに斜面培養したフォーマ・エスピーSPF−18845株(独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター;受託日:平成14年6月25日;受託番号FERM P−18907)を1白金耳ずつ接種し、27℃、230rpmにて8日間振盪培養した。培養終了後、各大型試験管内に10mLのアセトンを加え、攪拌し、内容物を回収した。30分間振とう抽出後、3000rpmで10分間遠心分離して上清液と沈殿物に分離した。
【0025】
上清液を集め、減圧濃縮後、水溶液となったところで、DIAIONTM HP−20(三菱化学社製5.0φ×15.0cm)を用いるカラムクロマトグラフィーに付し、5%アセトニトリル1L、30%アセトニトリル1Lを用いて順次溶出した。30%アセトニトリル溶出画分を減圧濃縮し、薄茶色の粗精製物1.5gを得た。これを0.014%のアンモニアを含む30%アセトニトリル40mLに懸濁し、激しく攪拌した後、3000rpmで10分間遠心分離して上清液と沈殿物に分離した。上清液40mLをSephadexTM LH−20(アマシャムファルマシアバイオテク社)(3.6φ×50cm)を用いるカラムクロマトグラフィーに付し、0.014%のアンモニアを含む30%アセトニトリルで溶出した。1フラクションあたり40mLとなるように分取し、フラクション9および10に活性が認められた。
【0026】
沈殿物については0.028%のアンモニアを含む30%アセトニトリル30mLに懸濁し、激しく攪拌した後、3000rpmで10分間遠心分離して、更に上清液と沈殿物に分離した。上清液30mLをSephadexTM LH−20(アマシャムファルマシアバイオテク社)(3.6φ×50cm)を用いるカラムクロマトグラフィーに付し、0.028%のアンモニアを含む30%アセトニトリルで溶出した。1フラクションあたり40mLとなるように分取し、フラクション9に活性が認められた。
【0027】
以上の3フラクションを減圧濃縮し、405.6mgの粗精製物を得た。これを0.028%のアンモニア水20mLに溶解し、SephadexTM LH−20(アマシャムファルマシアバイオテク社)(3.6φ×50cm)を用いるカラムクロマトグラフィーに付し、0.028%のアンモニア水で溶出した。1フラクションあたり20mLとなるように分取し、フラクション15から17を集め、減圧濃縮して282.9mgの粗精製物を得た。これを10mLの0.028%アンモニア水に溶解し、1mLを逆相HPLCに付す操作を10回行なった。逆相HPLCの条件は、カラム:WakopakTM Wakosil−II 5C18RS(20φ×50mmと20φ×250mmを連結、和光純薬工業製)、溶出液A:5mMリン酸緩衝液(りん酸二水素アンモニウム:りん酸水素二アンモニウム=1:1)、溶出液B:アセトニトリル、グラジエント:B液割合0%から15%へ45分間の直線的グラジエント、流速:5mL/分、検出:215nmにおける吸光度、とした。保持時間18から22分、24から26分、28から35分の溶出画分をそれぞれ別に分取した。次いで、減圧下でアセトニトリルを留去した。
【0028】
3フラクションの水溶液それぞれをDIAIONTM HP−20(三菱化学社製1.6φ×5.0cm)を用いるカラムクロマトグラフィーに付し、50mLの蒸留水で緩衝液成分を溶出した後、50mLの60%アセトニトリルで活性成分を溶出した。それぞれの60%アセトニトリル溶出画分から、減圧下でアセトニトリルを留去し、さらに凍結乾燥により水を除いた。保持時間18から22分の画分よりSPF−18845−1を含む白色固体29.6mgを、28から35分の画分より白色固体SPF−18845−2(37.5mg)を、24から26分の画分より白色固体SPF−18845−3(13.5mg)を得た。
【0029】
保持時間18から22分の画分より得た白色固体29.6mgを3mLの0.028%アンモニア水に溶解し、1mLを逆相HPLCに付す操作を3回行なった。逆相HPLCの条件は、カラム:WakopakTM Wakosil−II 5C18RS(20φ×50mmと20φ×250mmを連結、和光純薬工業製)、溶出液A:5mMリン酸緩衝液(りん酸二水素アンモニウム:りん酸水素二アンモニウム=1:1)、溶出液B:アセトニトリル、グラジエント:B液割合0%から15%へ45分間の直線的グラジエント、流速:5mL/分、検出:215nmにおける吸光度、とした。保持時間17から20分、溶出画分を分取した。減圧下でアセトニトリルを留去して得た水溶液を、DIAIONTM HP−20(三菱化学社製1.6φ×5.0cm)を用いるカラムクロマトグラフィーに付し、50mLの蒸留水で緩衝液成分を溶出した後、50mLの60%アセトニトリルで活性成分を溶出した。60%アセトニトリル溶出画分から、減圧下でアセトニトリルを留去し、さらに凍結乾燥により水を除き、白色固体SPF−18845−1(7.4mg)を得た。
【0030】
化合物SPF−18845−1の物理化学的性状は以下のようであった。
【表1】
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
外観:白色粉末
分子量:532
分子式:C27H40N4O7
高速電子衝撃質量スペクトル(FAB−MS)m/z(positive):533(M+H)+
高速電子衝撃質量スペクトル(FAB−MS)m/z(negative):531(M−H)−
高分解能高速電子衝撃質量スペクトル(HRFAB−MS)m/z(M+H)+:
実測値:533.3048
計算値:533.2975(C27H41N4O7)
紫外可視吸収スペクトルλmax(メタノール中)nm(ε):
末端吸収
赤外吸収スペクトルνmax(KBr)cm−1:
3285、2966、1726、1637、1548、1394、1231
1H―NMRスペクトル:
重ジメチルスルホキシド(DMSO−d6)中、500MHzで測定したスペクトルを図1に示す。
13C―NMRスペクトル:
重ジメチルスルホキシド(DMSO−d6)中、125MHzで測定したスペクトルを図2に示す。
エレクトロスプレーイオン化飛行時間型質量スペクトル(ESI−TOF−MS)で観測されたフラグメントイオンを図3に示す。
溶解性:ヘキサンに不溶、水、メタノール、DMSOに可溶
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
これらから化合物SPF−18845−1の構造式を:
【化4】
と決定した。
【0031】
また、化合物SPF−18845−2の物理化学的性状は以下のようであった。
【表2】
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
外観:白色粉末
分子量:532
分子式:C27H40N4O7
高速電子衝撃質量スペクトル(FAB−MS)m/z(positive):533(M+H)+
高速電子衝撃質量スペクトル(FAB−MS)m/z(negative):531(M−H)−
高分解能高速電子衝撃質量スペクトル(HRFAB−MS)m/z(M+H)+:
実測値:533.3010
計算値:533.2975(C27H41N4O7)
紫外可視吸収スペクトルλmax(メタノール中)nm(ε):
末端吸収
赤外吸収スペクトルνmax(KBr)cm−1:
3284、2966、1729、1631、1548、1392、1231
1H―NMRスペクトル:
重ジメチルスルホキシド(DMSO−d6)中、500MHzで測定したスペクトルを図4に示す。
13C―NMRスペクトル:
重ジメチルスルホキシド(DMSO−d6)中、125MHzで測定したスペクトルを図5に示す。
溶解性:ヘキサンに不溶、水、メタノール、DMSOに可溶
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
これらから化合物SPF−18845−2の構造式は、SPF−18845−1の立体異性体であると決定した。
【0032】
また、化合物SPF−18845−3の物理化学的性状は以下のようであった。
【表3】
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
外観:白色粉末
分子量:534
分子式:C27H42N4O7
高速電子衝撃質量スペクトル(FAB−MS)m/z(positive):535(M+H)+
高速電子衝撃質量スペクトル(FAB−MS)m/z(negative):533(M−H)−
高分解能高速電子衝撃質量スペクトル(HRFAB−MS)m/z(M+H)+:
実測値:535.3123
計算値:535.3132(C27H43N4O7)
紫外可視吸収スペクトルλmax(メタノール中)nm(ε):
末端吸収
赤外吸収スペクトルνmax(KBr)cm−1:
3278、2965、1644、1549、1394、1230
1H―NMR(DMSO−d6)δppm:
0.62(3H,d,7.0)、0.76(3H,d,6.4)、0.80(3H,d,6.7)、0.83(3H,d,6.7)、0.86(3H,d,7.0)、0.88(3H,d,7.0)、1.81(1H,m)、2.00(1H,m)、2.10(1H,m)、2.62(1H,dd,13.6,8.2)、2.82(1H,dd,13.6,5.2)、2.95(1H,d,15.0)、3.22(1H,dd,11.0,5.0)、3.25(1H,d,15.0)、3.29(1H,dd,11.0,7.0)、3.78(1H,t,7.9)、3.89(1H,m)、3.97(1H,dd,8.8,8.6)、4.10(1H,dd,7.7,5.2)、4.72(1H,brs)、7.21(5H,brs)、7.45(1H,d,8.5)、7.90(1H,d,8.2)、8.35(1H,d,7.9)、8.69(1H,brs)
13C―NMR(DMSO−d6)δppm:
17.44、18.75、19.08、19.21、19.24、19.27、29.37、29.76、29.84、36.27、44.95、52.33、58.53、59.47、59.51、62.76、125.70、127.93(2C)、129.07(2C)、139.36、169.36、170.23、170.52、171.00、171.23
溶解性:ヘキサンに不溶、水、メタノール、DMSOに可溶
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
これらから化合物SPF−18845−3の構造式を:
【化5】
と決定した。
【0033】
実施例2
カテプシンG阻害活性の測定
カテプシンG阻害活性の測定には、ヒト好中球由来カテプシンG(ICN Biomedicals社製、カタログ番号191344)を用いた。基質としては、Suc−Ala−Ala−Pro−Phe−MCA(式中、Sucはスクシニル基を、MCAは4−メチルクマリン−7−イルアミノ基を表す。以下同じ。)(ペプチド研究所社製、カタログ番号3114−v)を用いた。即ち、100mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.5)、1.6M塩化ナトリウム、100μMSuc−Ala−Ala−Pro−Phe−MCA、1μg/mL ヒト好中球由来カテプシンGおよびジメチルスルホキシド1.0μLまたは供試阻害剤を含むジメチルスルホキシド1.0μLを添加した反応系100μLで37℃、120分間反応をおこなった。ヒト好中球由来カテプシンGにより切断を受けて基質から遊離される7−アミノ−4−メチルクマリンの量を、励起波長355nm、蛍光波長460nmにおける蛍光強度を測定することで阻害活性を測定し、酵素活性を50%阻害するのに要する阻害剤の濃度(IC50)を求めた。結果は次の通りであった。
【表4】
【0034】
実施例3
ヒトキマーゼ阻害活性の測定
ヒトキマーゼ阻害活性の測定には、ヒト皮膚由来キマーゼ(Elastin Product社製、カタログ番号HS214)を用いた。基質としては、Suc−Ala−Ala−Pro−Phe−MCA(ペプチド研究所社製、カタログ番号3114−v)を用いた。即ち、50mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)、3M塩化ナトリウム、100μMSuc−Ala−Ala−Pro−Phe−MCA、150ng/mL ヒト皮膚由来キマーゼおよびジメチルスルホキシド0.5μLまたは供試阻害剤を含むジメチルスルホキシド0.5μLを添加した反応系50μLで室温、5時間反応をおこなった。ヒト皮膚由来キマーゼにより切断を受けて基質から遊離される7−アミノ−4−メチルクマリンの量を、励起波長355nm、蛍光波長460nmにおける蛍光強度を測定することで阻害活性を測定し、酵素活性を50%阻害するのに要する阻害剤の濃度(IC50)を求めた。結果は次の通りであった。
【表5】
【0035】
【発明の効果】
前記式(1)で表される化合物またはその塩は、セリンプロテアーゼ阻害活性を有し、前凝固、高血圧症、心不全、虚血性末梢循環障害、心筋虚血、静脈機能不全、心筋梗塞後の心不全進行、糖尿病性腎症、腎炎、動脈硬化症、高アルドステロン症、強皮症、糸球体硬化症、腎不全、アルツハイマー病、記憶欠乏症、うつ病、知覚機能障害、不安、緊張症状、不快精神状態、緑内障、高眼圧症、PTCA後再狭窄、喘息、鼻炎、またはアレルギー性疾患の治療剤として有用である。
【0036】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、SPF−18845−1の1H―NMRスペクトル(DMSO−d6)を示す図である。
【図2】図2は、SPF−18845−1の13C―NMRスペクトル(DMSO−d6)を示す図である。
【図3】図3は、SPF−18845−1のエレクトロスプレーイオン化飛行時間型質量スペクトル(ESI−TOF−MS)で観測されたフラグメントイオンを示す図である。
【図4】図4は、SPF−18845−2の1H―NMRスペクトル(DMSO−d6)を示す図である。
【図5】図5は、SPF−18845−2の13C―NMRスペクトル(DMSO−d6)を示す図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、セリンプロテアーゼに対して阻害作用を有する新規なペプチド誘導体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
セリンプロテアーゼは活性部位にセリン残基を有するペプチダーゼ(EC3.4.21群及びEC3.4.16群)の総称である。セリンプロテアーゼを阻害する物質として、天然物では血漿中に含まれるα1−アンチキモトリプシンや、放線菌の生産するキモスタチンなどが知られており、合成化合物としてはジイソプロピルフルオロホスホリドなどのクロロメチルケトン誘導体や、ジイソプロピルフルオロホスフェートなどが知られているが、医薬品として実用化はされていない。
【0003】
セリンプロテアーゼは様々な疾患と密接に関係している。
【0004】
例えば、セリンプロテアーゼの一種であるカテプシンGは、多形核白血球(PMN)の顆粒中に主に発現され、PMN脱顆粒の間に放出され、血小板凝集を刺激し、血管壁のプロテオグリカン、糖タンパク質、及びコラーゲンを加水分解するセリンプロテアーゼであり、その阻害剤は、炎症及び前凝固(procoagulant)症状の治療及び予防に適すると考えられる。
【0005】
また例えばキマーゼは、肥満細胞分泌顆粒中に見出されたセリンプロテアーゼであり、心臓、皮膚、肺、肝臓、腎皮質に多く分布している。ヒト心臓におけるアンジオテンシンIIの産生の80%以上に関与している。また、エンドセリン生成過程、サブスタンスP、バソアクティブ・インテスティナル・ポリペプチド(VIP)、アポ蛋白B等の多くの生理活性物質を基質とし、コラゲナーゼ等の他の生体内プロテアーゼの活性化にも関与している。更にはApoA−Iを基質とすることにより、コレステロールの逆転相系の阻害作用や、タイプIVコラーゲンやフィブロネクチンの細胞外基質を切断し、ヒスタミン等とともに血管透過性を亢進し、ヒスタミン作用を増強し、血清アルブミンからヒスタミン遊離ペプチドを生成し、また、IgGを限定分解し、白血球遊走因子を形成し、炎症性サイトカインの一つであるインターロイキン−1βの前駆体を活性化する等の生体内作用をも有する。従って、キマーゼに対する阻害剤は、心血管障害治療剤、動脈硬化治療剤、抗炎症剤、抗アレルギー剤等治療及び予防に適すると考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
セリンプロテアーゼ阻害剤が上記のような疾患の治療薬として有効であると考えられるため、より効果の高く副作用の少ない化合物を求めて新規なセリンプロテアーゼ阻害剤の探索が行われている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはこのような背景のもと、セリンプロテアーゼを阻害する低分子化合物を、微生物代謝産物から探索した結果、フォーマ属カビの培養液中より、式(1):
【化2】
(式中、Rは式:−CHOまたは−CH2OHで表される基を表す)
で表される化合物を見いだし、さらに研究を重ねて本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明は以下のものに関する。
〔1〕 式(1)
【化3】
(式中、Rは式:−CHOまたは−CH2OHで表される基を表す)
で表される化合物またはその塩。
〔2〕 フォーマ属に属する、〔1〕記載の化合物またはその塩生産菌を培養して、その培養物から〔1〕記載の化合物またはその塩を採取する、〔1〕記載の化合物またはその塩の製造方法。
〔3〕 フォーマ属に属する、〔1〕記載の化合物またはその塩の生産菌がフォーマ・エスピー(Phoma sp.)SPF−18845株である、〔2〕記載の製造方法。
〔4〕 フォーマ・エスピー(Phoma sp.)SPF−18845株。
〔5〕 〔1〕記載の化合物またはその塩を有効成分として含有するセリンプロテアーゼ阻害剤。
〔6〕 セリンプロテアーゼが、カテプシンGおよびキマーゼからなる群から選ばれる酵素である、〔5〕記載のセリンプロテアーゼ阻害剤。
〔7〕 〔1〕記載の化合物またはその塩を含有する、前凝固、高血圧症、心不全、虚血性末梢循環障害、心筋虚血、静脈機能不全、心筋梗塞後の心不全進行、糖尿病性腎症、腎炎、動脈硬化症、高アルドステロン症、強皮症、糸球体硬化症、腎不全、アルツハイマー病、記憶欠乏症、うつ病、知覚機能障害、不安、緊張症状、不快精神状態、緑内障、高眼圧症、PTCA後再狭窄、喘息、鼻炎、またはアレルギー性疾患の治療剤。
【0009】
式(1)で表される化合物は、本発明者らが兵庫県内の畑の用水路に浸水していた葉より分離したカビSPF−18845株を培養することにより、得ることができる。
【0010】
SPF−18845株は次のような菌学的性質を有する。
【0011】
麦芽エキス寒天培地上で、コロニーの生育は早く、27℃、8日間で直径5.2cm、若干の盛り上がりがあり、ビロード状を呈する。コロニー表面の色は中央が薄い茶褐色で、周縁に向かって更に薄くなり、周縁部は灰色である。コロニー裏面の色は薄い茶褐色である。子嚢果の形成、分生子果の形成が認められず、胞子形成が認められない。可溶性色素の産生も認められない。1ヶ月間の培養で、分生子殻の形成が少し認められる。コーンミール寒天培地上では、コロニーの生育は早く、27℃、8日間で直径5.3cm、盛り上がりは少なく、平坦である。コロニーの表面はほぼ無色で、コロニー裏面もほぼ無色である。コロニー中央部に褐色の分生子殻が認められ、一部、寒天培地中に埋没している。子嚢果の形成や可溶性色素の産生は認められない。
【0012】
オートミール寒天培地(日本製薬社製放線菌培地No.3「ダイゴ」)上では、コロニーの生育は比較的早く、27℃、8日間で直径5.4cm、盛り上がりは少なく、平坦で、ビロード状ある。コロニーの表面は薄い灰色で、コロニー裏面も薄い灰色である。コロニー中央部に黒褐色の分生子殻が認められるが、子嚢果の形成や可溶性色素の産生は認められない。30日間の培養で、コロニー表面の全体に分生子殻の形成が認められ、一部は寒天培地中に埋没している。多くの分生子殻からは、粘液性の分生子塊の漏出が認められる。
【0013】
オートミール寒天培地(日本製薬製放線菌培地No.3「ダイゴ」)上で27℃、30日間培養した時の形態は次の通りである。分生子殻は長径200〜300μm、短径100〜150μm、亜球形から洋梨型で褐色または茶褐色である。開口部は観察されなかったが、頂上付近より薄い茶褐色の粘液性分生子塊を漏出する。分生子の形状は、円筒状であり、4.5〜6.0μm×1.2〜1.5μmで、単細胞性で、無色である。菌糸はしばしば束状になり、隔壁が認められる。
【0014】
本菌株の特徴を「COMPENDIUM OF SOIL FUNGI Volume 1 , 2」(K.H.DOMSCHら著、ACADEMIC PRESS刊行(1980年))、「菌類図鑑」(椿啓介、宇田川俊一ら著、株式会社講談社発行(1978年初版))、「カビの分離・培養と同定」(宇田川俊一、室井哲夫 訳、医歯薬出版株式会社発行(1983年初版))などを参照に検索したところ、不完全菌亜門の分生子果不完全菌綱(Coelomycetes)に分類されるフォーマ属(Phoma属)の形態学的特徴によく合致した。従って、本発明者らは、本菌株をフォーマ・エスピー(Phoma sp.)SPF−18845と命名し、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託した(受託日:平成14年6月25日;受託番号FERM P−18907)。
【0015】
上記カビの培養に使用される培地は液状でも固体でもよいが、通常は液体培地による振盪培養または通気撹拌培養が有利である。使用する培地は、特に限定されるものではないが、炭素源としては例えばグルコース、マンニトール、ショ糖、グリセリン、デンプン、デキストリン、糖蜜等が用いられ、また窒素源としては、例えばペプトン、カザミノ酸等の蛋白質加水分解物、肉エキス、酵母エキス、大豆粉、綿実粉、コーンスティープリカー、アミノ酸類等の有機窒素源や、アンモニウム塩や硝酸塩等の無機窒素源が用いられる。その他、浸透圧調整、pH調整、微量成分の補給等のために、各種リン酸塩、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、炭酸カルシウム等の無機塩類を添加することも可能である。さらに菌の生育を促進する目的で、各種ビタミン類、核酸関連化合物等を添加しても良い。なお、培養期間中に、シリコン油、ポリプロピレングリコール誘導体、大豆油等の消泡剤を添加することも可能である。
【0016】
培養温度としては、好ましくは20〜35℃の範囲、さらに好ましくは25〜30℃の範囲の温度が挙げられる。培養期間としては例えば、5〜10日間の範囲が挙げられる。培地のpHとして例えば、中性付近の範囲が挙げられる。
【0017】
培養液から一般式(1)で表される化合物を単離するには、微生物の生産する二次代謝物の培養液から、通常使用される単離手段が使用できる。培養液上清中からの単離法としては、培養濾液からの通常の単離法、例えば溶媒抽出法、イオン交換樹脂法または吸着もしくは分配クロマトグラフィーおよびゲル濾過クロマトグラフィー等が挙げられる。これらの単離法は単独または組み合わせて行うことができる。また高速液体クロマトグラフィー(HPLC)や薄層クロマトグラフィーなどにより単離精製できる。培養菌体から目的物を単離する場合は、濾過もしくは遠心分離等の手段で集めた菌体を、アセトン等の水溶性有機溶媒を用いて直接抽出することができる。抽出物は培養上清からの単離精製と同様の方法で、目的物を得ることができる。
【0018】
前記式(1)で表される化合物またはその塩には水やエタノール等の医薬品として許容される溶媒との溶媒和物も含まれる。
【0019】
前記式(1)で表される化合物は、常法に従いその薬学的に許容される塩とすることができる。このような塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等の無機塩基との塩、トリエチルアミン、ピペリジン、モルホリン、ピリジン、リジン等の有機塩基との塩を挙げることができる。
【0020】
また、前記式(1)で表される化合物またはその塩は不斉炭素原子を含み立体異性体が存在するが、それらには各異性体の混合物や単離されたものを含む。
【0021】
前記式(1)で表される化合物またはその塩は、経口的または非経口的に投与することができる。すなわち通常用いられる投与形態、例えば粉末、顆粒、カプセル剤、シロップ剤、懸濁液等の剤型で経口的に投与することができ、あるいは、例えば、その溶液、乳剤、懸濁液等の剤型にしたものを注射の型で非経口投与することができる。スプレー剤の型で鼻孔内投与することもできる。前記の適当な投与剤型は、例えば、許容される通常の担体、賦型剤、結合剤、安定剤、希釈剤等に有効成分を配合することにより製造することができる。また、薬学的に許容される緩衝剤、溶解補助剤、等張剤等を添加することもできる。
【0022】
投与量および投与回数は、投与法と患者の年齢、体重、病状等によって異なるが、経口投与の場合は、通常、成人の一日当たり投与量は0.1〜1000mg、好ましくは1〜500mgの範囲で選択すればよい。
【0023】
【実施例】
実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0024】
実施例1
式(1)で表される化合物の取得
マンニトール4%、大豆粉1.25%、クエン酸三ナトリウム0.25%、酵母エキス0.05%を含み、pH7.0に調整した培地10mlずつを大型試験管300本に分注しオートクレーブで滅菌した。これに斜面培養したフォーマ・エスピーSPF−18845株(独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター;受託日:平成14年6月25日;受託番号FERM P−18907)を1白金耳ずつ接種し、27℃、230rpmにて8日間振盪培養した。培養終了後、各大型試験管内に10mLのアセトンを加え、攪拌し、内容物を回収した。30分間振とう抽出後、3000rpmで10分間遠心分離して上清液と沈殿物に分離した。
【0025】
上清液を集め、減圧濃縮後、水溶液となったところで、DIAIONTM HP−20(三菱化学社製5.0φ×15.0cm)を用いるカラムクロマトグラフィーに付し、5%アセトニトリル1L、30%アセトニトリル1Lを用いて順次溶出した。30%アセトニトリル溶出画分を減圧濃縮し、薄茶色の粗精製物1.5gを得た。これを0.014%のアンモニアを含む30%アセトニトリル40mLに懸濁し、激しく攪拌した後、3000rpmで10分間遠心分離して上清液と沈殿物に分離した。上清液40mLをSephadexTM LH−20(アマシャムファルマシアバイオテク社)(3.6φ×50cm)を用いるカラムクロマトグラフィーに付し、0.014%のアンモニアを含む30%アセトニトリルで溶出した。1フラクションあたり40mLとなるように分取し、フラクション9および10に活性が認められた。
【0026】
沈殿物については0.028%のアンモニアを含む30%アセトニトリル30mLに懸濁し、激しく攪拌した後、3000rpmで10分間遠心分離して、更に上清液と沈殿物に分離した。上清液30mLをSephadexTM LH−20(アマシャムファルマシアバイオテク社)(3.6φ×50cm)を用いるカラムクロマトグラフィーに付し、0.028%のアンモニアを含む30%アセトニトリルで溶出した。1フラクションあたり40mLとなるように分取し、フラクション9に活性が認められた。
【0027】
以上の3フラクションを減圧濃縮し、405.6mgの粗精製物を得た。これを0.028%のアンモニア水20mLに溶解し、SephadexTM LH−20(アマシャムファルマシアバイオテク社)(3.6φ×50cm)を用いるカラムクロマトグラフィーに付し、0.028%のアンモニア水で溶出した。1フラクションあたり20mLとなるように分取し、フラクション15から17を集め、減圧濃縮して282.9mgの粗精製物を得た。これを10mLの0.028%アンモニア水に溶解し、1mLを逆相HPLCに付す操作を10回行なった。逆相HPLCの条件は、カラム:WakopakTM Wakosil−II 5C18RS(20φ×50mmと20φ×250mmを連結、和光純薬工業製)、溶出液A:5mMリン酸緩衝液(りん酸二水素アンモニウム:りん酸水素二アンモニウム=1:1)、溶出液B:アセトニトリル、グラジエント:B液割合0%から15%へ45分間の直線的グラジエント、流速:5mL/分、検出:215nmにおける吸光度、とした。保持時間18から22分、24から26分、28から35分の溶出画分をそれぞれ別に分取した。次いで、減圧下でアセトニトリルを留去した。
【0028】
3フラクションの水溶液それぞれをDIAIONTM HP−20(三菱化学社製1.6φ×5.0cm)を用いるカラムクロマトグラフィーに付し、50mLの蒸留水で緩衝液成分を溶出した後、50mLの60%アセトニトリルで活性成分を溶出した。それぞれの60%アセトニトリル溶出画分から、減圧下でアセトニトリルを留去し、さらに凍結乾燥により水を除いた。保持時間18から22分の画分よりSPF−18845−1を含む白色固体29.6mgを、28から35分の画分より白色固体SPF−18845−2(37.5mg)を、24から26分の画分より白色固体SPF−18845−3(13.5mg)を得た。
【0029】
保持時間18から22分の画分より得た白色固体29.6mgを3mLの0.028%アンモニア水に溶解し、1mLを逆相HPLCに付す操作を3回行なった。逆相HPLCの条件は、カラム:WakopakTM Wakosil−II 5C18RS(20φ×50mmと20φ×250mmを連結、和光純薬工業製)、溶出液A:5mMリン酸緩衝液(りん酸二水素アンモニウム:りん酸水素二アンモニウム=1:1)、溶出液B:アセトニトリル、グラジエント:B液割合0%から15%へ45分間の直線的グラジエント、流速:5mL/分、検出:215nmにおける吸光度、とした。保持時間17から20分、溶出画分を分取した。減圧下でアセトニトリルを留去して得た水溶液を、DIAIONTM HP−20(三菱化学社製1.6φ×5.0cm)を用いるカラムクロマトグラフィーに付し、50mLの蒸留水で緩衝液成分を溶出した後、50mLの60%アセトニトリルで活性成分を溶出した。60%アセトニトリル溶出画分から、減圧下でアセトニトリルを留去し、さらに凍結乾燥により水を除き、白色固体SPF−18845−1(7.4mg)を得た。
【0030】
化合物SPF−18845−1の物理化学的性状は以下のようであった。
【表1】
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
外観:白色粉末
分子量:532
分子式:C27H40N4O7
高速電子衝撃質量スペクトル(FAB−MS)m/z(positive):533(M+H)+
高速電子衝撃質量スペクトル(FAB−MS)m/z(negative):531(M−H)−
高分解能高速電子衝撃質量スペクトル(HRFAB−MS)m/z(M+H)+:
実測値:533.3048
計算値:533.2975(C27H41N4O7)
紫外可視吸収スペクトルλmax(メタノール中)nm(ε):
末端吸収
赤外吸収スペクトルνmax(KBr)cm−1:
3285、2966、1726、1637、1548、1394、1231
1H―NMRスペクトル:
重ジメチルスルホキシド(DMSO−d6)中、500MHzで測定したスペクトルを図1に示す。
13C―NMRスペクトル:
重ジメチルスルホキシド(DMSO−d6)中、125MHzで測定したスペクトルを図2に示す。
エレクトロスプレーイオン化飛行時間型質量スペクトル(ESI−TOF−MS)で観測されたフラグメントイオンを図3に示す。
溶解性:ヘキサンに不溶、水、メタノール、DMSOに可溶
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
これらから化合物SPF−18845−1の構造式を:
【化4】
と決定した。
【0031】
また、化合物SPF−18845−2の物理化学的性状は以下のようであった。
【表2】
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
外観:白色粉末
分子量:532
分子式:C27H40N4O7
高速電子衝撃質量スペクトル(FAB−MS)m/z(positive):533(M+H)+
高速電子衝撃質量スペクトル(FAB−MS)m/z(negative):531(M−H)−
高分解能高速電子衝撃質量スペクトル(HRFAB−MS)m/z(M+H)+:
実測値:533.3010
計算値:533.2975(C27H41N4O7)
紫外可視吸収スペクトルλmax(メタノール中)nm(ε):
末端吸収
赤外吸収スペクトルνmax(KBr)cm−1:
3284、2966、1729、1631、1548、1392、1231
1H―NMRスペクトル:
重ジメチルスルホキシド(DMSO−d6)中、500MHzで測定したスペクトルを図4に示す。
13C―NMRスペクトル:
重ジメチルスルホキシド(DMSO−d6)中、125MHzで測定したスペクトルを図5に示す。
溶解性:ヘキサンに不溶、水、メタノール、DMSOに可溶
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
これらから化合物SPF−18845−2の構造式は、SPF−18845−1の立体異性体であると決定した。
【0032】
また、化合物SPF−18845−3の物理化学的性状は以下のようであった。
【表3】
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
外観:白色粉末
分子量:534
分子式:C27H42N4O7
高速電子衝撃質量スペクトル(FAB−MS)m/z(positive):535(M+H)+
高速電子衝撃質量スペクトル(FAB−MS)m/z(negative):533(M−H)−
高分解能高速電子衝撃質量スペクトル(HRFAB−MS)m/z(M+H)+:
実測値:535.3123
計算値:535.3132(C27H43N4O7)
紫外可視吸収スペクトルλmax(メタノール中)nm(ε):
末端吸収
赤外吸収スペクトルνmax(KBr)cm−1:
3278、2965、1644、1549、1394、1230
1H―NMR(DMSO−d6)δppm:
0.62(3H,d,7.0)、0.76(3H,d,6.4)、0.80(3H,d,6.7)、0.83(3H,d,6.7)、0.86(3H,d,7.0)、0.88(3H,d,7.0)、1.81(1H,m)、2.00(1H,m)、2.10(1H,m)、2.62(1H,dd,13.6,8.2)、2.82(1H,dd,13.6,5.2)、2.95(1H,d,15.0)、3.22(1H,dd,11.0,5.0)、3.25(1H,d,15.0)、3.29(1H,dd,11.0,7.0)、3.78(1H,t,7.9)、3.89(1H,m)、3.97(1H,dd,8.8,8.6)、4.10(1H,dd,7.7,5.2)、4.72(1H,brs)、7.21(5H,brs)、7.45(1H,d,8.5)、7.90(1H,d,8.2)、8.35(1H,d,7.9)、8.69(1H,brs)
13C―NMR(DMSO−d6)δppm:
17.44、18.75、19.08、19.21、19.24、19.27、29.37、29.76、29.84、36.27、44.95、52.33、58.53、59.47、59.51、62.76、125.70、127.93(2C)、129.07(2C)、139.36、169.36、170.23、170.52、171.00、171.23
溶解性:ヘキサンに不溶、水、メタノール、DMSOに可溶
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
これらから化合物SPF−18845−3の構造式を:
【化5】
と決定した。
【0033】
実施例2
カテプシンG阻害活性の測定
カテプシンG阻害活性の測定には、ヒト好中球由来カテプシンG(ICN Biomedicals社製、カタログ番号191344)を用いた。基質としては、Suc−Ala−Ala−Pro−Phe−MCA(式中、Sucはスクシニル基を、MCAは4−メチルクマリン−7−イルアミノ基を表す。以下同じ。)(ペプチド研究所社製、カタログ番号3114−v)を用いた。即ち、100mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.5)、1.6M塩化ナトリウム、100μMSuc−Ala−Ala−Pro−Phe−MCA、1μg/mL ヒト好中球由来カテプシンGおよびジメチルスルホキシド1.0μLまたは供試阻害剤を含むジメチルスルホキシド1.0μLを添加した反応系100μLで37℃、120分間反応をおこなった。ヒト好中球由来カテプシンGにより切断を受けて基質から遊離される7−アミノ−4−メチルクマリンの量を、励起波長355nm、蛍光波長460nmにおける蛍光強度を測定することで阻害活性を測定し、酵素活性を50%阻害するのに要する阻害剤の濃度(IC50)を求めた。結果は次の通りであった。
【表4】
【0034】
実施例3
ヒトキマーゼ阻害活性の測定
ヒトキマーゼ阻害活性の測定には、ヒト皮膚由来キマーゼ(Elastin Product社製、カタログ番号HS214)を用いた。基質としては、Suc−Ala−Ala−Pro−Phe−MCA(ペプチド研究所社製、カタログ番号3114−v)を用いた。即ち、50mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)、3M塩化ナトリウム、100μMSuc−Ala−Ala−Pro−Phe−MCA、150ng/mL ヒト皮膚由来キマーゼおよびジメチルスルホキシド0.5μLまたは供試阻害剤を含むジメチルスルホキシド0.5μLを添加した反応系50μLで室温、5時間反応をおこなった。ヒト皮膚由来キマーゼにより切断を受けて基質から遊離される7−アミノ−4−メチルクマリンの量を、励起波長355nm、蛍光波長460nmにおける蛍光強度を測定することで阻害活性を測定し、酵素活性を50%阻害するのに要する阻害剤の濃度(IC50)を求めた。結果は次の通りであった。
【表5】
【0035】
【発明の効果】
前記式(1)で表される化合物またはその塩は、セリンプロテアーゼ阻害活性を有し、前凝固、高血圧症、心不全、虚血性末梢循環障害、心筋虚血、静脈機能不全、心筋梗塞後の心不全進行、糖尿病性腎症、腎炎、動脈硬化症、高アルドステロン症、強皮症、糸球体硬化症、腎不全、アルツハイマー病、記憶欠乏症、うつ病、知覚機能障害、不安、緊張症状、不快精神状態、緑内障、高眼圧症、PTCA後再狭窄、喘息、鼻炎、またはアレルギー性疾患の治療剤として有用である。
【0036】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、SPF−18845−1の1H―NMRスペクトル(DMSO−d6)を示す図である。
【図2】図2は、SPF−18845−1の13C―NMRスペクトル(DMSO−d6)を示す図である。
【図3】図3は、SPF−18845−1のエレクトロスプレーイオン化飛行時間型質量スペクトル(ESI−TOF−MS)で観測されたフラグメントイオンを示す図である。
【図4】図4は、SPF−18845−2の1H―NMRスペクトル(DMSO−d6)を示す図である。
【図5】図5は、SPF−18845−2の13C―NMRスペクトル(DMSO−d6)を示す図である。
Claims (7)
- フォーマ属に属する、請求項1記載の化合物またはその塩生産菌を培養して、その培養物から請求項1記載の化合物またはその塩を採取する、請求項1記載の化合物またはその塩の製造方法。
- フォーマ属に属する、請求項1記載の化合物またはその塩の生産菌がフォーマ・エスピー(Phoma sp.)SPF−18845株である、請求項2記載の製造方法。
- フォーマ・エスピー(Phoma sp.)SPF−18845株。
- 請求項1記載の化合物またはその塩を有効成分として含有するセリンプロテアーゼ阻害剤。
- セリンプロテアーゼが、カテプシンGおよびキマーゼからなる群から選ばれる酵素である、請求項5記載のセリンプロテアーゼ阻害剤。
- 請求項1記載の化合物またはその塩を含有する、前凝固、高血圧症、心不全、虚血性末梢循環障害、心筋虚血、静脈機能不全、心筋梗塞後の心不全進行、糖尿病性腎症、腎炎、動脈硬化症、高アルドステロン症、強皮症、糸球体硬化症、腎不全、アルツハイマー病、記憶欠乏症、うつ病、知覚機能障害、不安、緊張症状、不快精神状態、緑内障、高眼圧症、PTCA後再狭窄、喘息、鼻炎、またはアレルギー性疾患の治療剤。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002228810A JP2004067583A (ja) | 2002-08-06 | 2002-08-06 | 新規ペプチド誘導体 |
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JP2002228810A JP2004067583A (ja) | 2002-08-06 | 2002-08-06 | 新規ペプチド誘導体 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EA012440B1 (ru) * | 2005-04-29 | 2009-10-30 | Зе Риджентс Оф Зи Юнивесити Оф Кэлифонье | Пептид, композиция на его основе для лечения патологий, связанных c воспалительными процессами |
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2002
- 2002-08-06 JP JP2002228810A patent/JP2004067583A/ja active Pending
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EA012440B1 (ru) * | 2005-04-29 | 2009-10-30 | Зе Риджентс Оф Зи Юнивесити Оф Кэлифонье | Пептид, композиция на его основе для лечения патологий, связанных c воспалительными процессами |
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