JP2004067338A - 樹脂性チューブの搬送治具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は樹脂性チューブ1を搬送すべく、樹脂性チューブ1を挿入するための挿入孔19を備えた樹脂性チューブの搬送治具26に於て、前記挿入孔19の外周に該挿入孔19から外方に貫通する径方向の貫通孔27,27,27を開穿し、該貫通孔27,27,27にボールプランジャー28,28,28を出入自在に螺設し、該ボールプランジャー28,28,28の先端部に配設されたボール33,33,33によって前記挿入孔27内に挿入される前記樹脂性チューブ1が圧接されて保持されるように構成されて成る樹脂性チューブの搬送治具を提供する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、樹脂性チューブの搬送治具に関するものであり、特に、樹脂性チューブに化粧品や接着材等の充填物を充填した後、クランプシールするための樹脂性チューブの充填・クランプシール装置であって、該樹脂性チューブの充填・クランプシール装置に用いられる樹脂性チューブの搬送治具に於て、樹脂性チューブの保持を確実にして作業効率を高めると共に、樹脂性チューブの外観不良の発生防止を図った樹脂性チューブの搬送治具に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来の此種樹脂性チューブの搬送治具について図3乃至図10に従って説明する。図3に於て、1は化粧品或いは接着材等の充填物が充填された完成品としての樹脂性チューブであり、該樹脂性チューブ1は可撓性の合成樹脂で成形され、該樹脂性チューブ1のチューブ本体2一端部には注出口(図示せず)を備えた首部2aと、該首部2aと該チューブ本体2端部とを全周に及んで結合する肩部2bとが該チューブ本体2と一体に成形されており、該首部2aにねじ付きキャップ3が着脱自在に設けられており、更に、該チューブ本体2内に充填物(図示せず)が充填され、前記チューブ本体2の他端部は熱融着によりクランプシールされている。
【0003】
次に、前記樹脂性チューブ1の充填物充填方法及びクランプシールの方法を説明すると、先ず、図4に示す如く、前記樹脂性チューブ1にキャップ3を取付けて前記注出口を閉じると共に、該キャップ3側を下方にして該樹脂性チューブ1を上下逆方向に保持し、前記チューブ本体2の上方に位置する端部2cを開口させ、充填物Fを充填するための充填ノズル4を該端部2c内に挿入し、該チューブ本体2内に充填物Fを充填する。
【0004】
次に、図5に示す如く、前記樹脂性チューブ1をシール部加熱装置5内に搬入し、該樹脂性チューブ1を上昇させて該樹脂性チューブ1のクランプシール部となる端部2cの開口内に、該シール部加熱装置5に設けられた熱風噴出用のノズル6先端部を所定長さ挿入させる。
【0005】
ここで、該シール部加熱装置5について説明すると、該シール部加熱装置5に設けられたノズル6は先端部外周に熱風を放射方向に噴出する単純多孔ノズル式の複数の噴出孔6a,6a…が開穿されており、該ノズル6は熱源を備えた熱風発生器(図示せず)に接続されている。
【0006】
又、前記ノズル6は所定間隔を有して排気管7に囲繞されており、該排気管7は下流側(図に於て上部側)が排気を吸引するためのブロアー(図示せず)に接続され、該排気管7の下端部は前記ノズル6の先端部よりもやや下方に延設され、該下端部には中央部に開口部7aを備えた内向きフランジ7bが形成され、該開口部7aは前記チューブ本体2の端部2cの開口状態に於ける外径よりもやや大径に形成されている。
【0007】
而して、前記熱風発生器から供給された熱風は前記ノズル6内に流入し、該ノズル6に設けられた単純多孔ノズル式の噴出孔6a,6a…から噴出した熱風が前記樹脂性チューブ1の端部2c内周部を加熱した後、高熱排気として前記排気管7内に流出し、該高熱排気は該排気管7の下流側に設置されたブロアー(図示せず)により吸引されて該排気管7の下流側に排出される。
【0008】
そして、前記樹脂性チューブ1の端部2cの円周部が所定温度に加熱されて軟化溶融されると、該樹脂性チューブ1は前記シール部加熱装置5から取り外され、図6に示す如く、前記チューブ本体2の端部2cが軟化溶融によってチューリップ状に拡径した状態で図7に示すシールクランプ装置8内に搬入され、該シールクランプ装置8のクランプ部8aによって前記チューブ本体2の軟化溶融された端部2cがクランプされて融着しシールされる。
【0009】
図8は前記樹脂性チューブ1の充填、シール及び検査の一連の作業工程を概略的に示すものであり、先ず、コンベア(図示せず)等によって間欠的に循環移動する治具取付台9に保持された搬送治具10内に、注出口をキャップ(図示せず)で閉塞され、シール部となる端部2cを開口された樹脂性チューブ1がホッパー(図示せず)から、該端部2cを上方にして倒立姿勢で投入され、保持される。
【0010】
そして、次の工程で前記樹脂性チューブ1は昇降手段(図示せず)によって前記搬送治具10と共に前記治具取付台9から離脱して上昇し、該昇降手段の回転によって回転し、該樹脂性チューブ1に表示されたマーク11の検出によって位置決めされた後、下降する。
【0011】
次に、前記充填ノズル4を備えた充填装置12内で、前記樹脂性チューブ1を保持する前記搬送治具10が前記昇降手段によって前記治具取付台9から離脱して上昇し、該樹脂性チューブ1内に内容物(図示せず)が充填された後、該搬送治具10が下降して、該治具取付台9に再び保持される。
【0012】
更に、次の前記シール部加熱装置5内で前記樹脂性チューブ1を保持する前記搬送治具10が再度上昇し、該樹脂性チューブ1の前記端部2cが加熱された後、下降して、該治具取付台9に再び保持される。
【0013】
そして、次のクランプシール装置8内で前記樹脂性チューブ1の前記端部2cがクランプシールされた後、次のシール部トリミング装置13内の打抜き型で該端部2cがトリミングされる。
【0014】
更に、次の工程で該端部2cのシール強度検査が行われ、前記樹脂性チューブ1が取り出される。
図9は前述した充填及びシールの一連の作業工程が行われる具体的な樹脂性チューブの充填・シール機を示し、図に於て、14は搬送装置を示し、該搬送装置14はコンベア15によって循環移動する複数の治具取付台9,9…に夫々搬送治具10,10…が着脱自在に保持されている。
【0015】
そして、前記搬送装置14の上流側に、前記樹脂性チューブ1を前記搬送治具10に投入し、保持させるチューブ供給装置16が設置され、更に、その下流側に前記樹脂性チューブ1を回転させ、位置決めを行う位置決め装置17が配設されている。
【0016】
次に、該樹脂性チューブ1内に内容物を充填する前記充填装置12が設けられ、その下流に前記樹脂性チューブ1の端部2cを加熱するための前記シール部加熱装置5が配設されている。
【0017】
更に、該シール部加熱装置5の下流に、前記樹脂性チューブ1のシール部(図示せず)をクランプシールするためのシールクランプ装置8が設けられ、その下流にシール部トリミング装置13が配設されている。そして、最下流に排出シュート18が設けられている。
【0018】
そして、図示は省略するが該排出シュート18の下流に、次の工程となる検査工程のための検査機等が設置されている。
図10は前記搬送装置14の1つの治具取付台9に搬送治具10を保持させ、該搬送治具10の略中央部に開穿された挿入孔19に前記樹脂性チューブ1を保持させた状態を示す。
【0019】
前記治具取付台9はアルミ合金等によって成型され、中央開口部20aを有する水平板状の受け部20の端面がコンベア(図示せず)に保持するための略垂直板状の取付部21に一体に接合されて構成されている。
【0020】
又、前記搬送治具10は上端が開放された有底円筒状の硬質の合成樹脂で成型され、前述した如く、該搬送治具10の略中央部に前記挿入孔19が開穿されると共に、該挿入孔19は樹脂性チューブ1の胴径よりも若干小径に形成され、更に、該搬送治具10の外周上端部に鍔部10aが形成され、且つ、底部には開口部10bが形成されている。
【0021】
そして、前記鍔部10aの下面にはステンレス製又はゴム製のリング22が固着され、前記搬送治具10の底部下面は逆凹状に切欠されて切欠部10cが形成され、該切欠部10c内にステンレス製のリング23がボルト24,24…によって螺着されている。
【0022】
更に、前記搬送治具10の前記挿入孔19の上端部は上方に向かって拡径する如く切欠され前記樹脂性チューブ1挿入時の案内面10dが形成されている。
而して、前記搬送治具10は前述した如く前記治具取付台9に着脱自在に保持されており、前述した内容物充填作業及びシール部加熱作業時に前記樹脂性チューブ1が前記搬送治具10と共に昇降手段25によって前記治具取付台9から離脱して上昇し、そして、作業が終了すると下降して、該治具取付台9に再び保持されるように構成されている。
【0023】
然しながら、前記樹脂性チューブ1は、該樹脂性チューブ1の胴径寸法に生産上のバラつきがあり、又、前記搬送治具10は軽量化のため樹脂製のものが多く用いられ、特に、樹脂製のものは経時変化によって変形を起こす可能性が高いため、これによって、前記搬送治具10の前記挿入孔19による前記樹脂性チューブ1の保持力が弱くなると、或いは、保持力がなくなると、前述した該樹脂性チューブ1の前記マーク11検出の際の回転時に、該樹脂性チューブ1が空回りして位置ずれを起こす問題が発生する。
【0024】
そして、該位置ずれが発生すると、前述のクランプシールやトリミング時に位置ずれのまま加工が行われ、外観不良を発生させる虞がある。
そこで、樹脂性チューブの搬送治具に於て、樹脂性チューブの保持を確実にして空回りを防止し、作業効率を高めると共に、樹脂性チューブの外観不良の発生を防止するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は該課題を解決することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、樹脂性チューブを搬送すべく、樹脂性チューブを挿入するための挿入孔を備えた樹脂性チューブの搬送治具に於て、前記挿入孔の外周に該挿入孔から外方に貫通する径方向の貫通孔を開穿し、該貫通孔にボールプランジャーを出入自在に螺設し、該ボールプランジャーの先端部に配設されたボールによって前記挿入孔内に挿入される前記樹脂性チューブが圧接されて保持されるように構成されて成る樹脂性チューブの搬送治具、
及び、上記貫通孔は上記挿入孔の外周に所定角度離間して径方向に開穿される3つの貫通孔から成り、該貫通孔に夫々上記ボールプランジャーが出入自在に螺設され、該ボールプランジャーの先端部に配設されたボールによって前記挿入孔内に挿入される前記樹脂性チューブが3方向から圧接されて保持されるように構成されて成る樹脂性チューブの搬送治具を提供するものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図1及び図2に従って詳述する。尚、説明の都合上、従来例と同一構成部分については同一符号を付してその説明を省略する。
【0027】
図1に於て、26は搬送治具であり、該搬送治具26は従来例の搬送治具(図10に於て10)に開穿された挿入孔19の外周に該挿入孔19から外方に貫通する径方向の3つの貫通孔27,27,27が略等角度に離間して開穿され、該貫通孔27,27,27に後述するボールプランジャー28,28,28が出入自在に螺設されたものである。
【0028】
そして、該ボールプランジャー28は図2に示す如く、略有底円筒形状を有し、その外周部には雄ねじ29が螺刻され、且つ、該雄ねじ29の所定範囲に合成樹脂等を塗布した緩み防止処理層30が施されている。
【0029】
又、該ボールプランジャー28に形成された中空部31内にはばね32が配設され、該ばね32の先端にはボール33が固着され、該ボール33は無負荷状態で前記ボールプランジャー28の前記中空部31の開口部31aから一部突出している。
【0030】
更に、該ボールプランジャー28の底部には該ボールプランジャー28を取付時に螺入するために用いられる六角穴34が形成されている。
而して、前記搬送治具26の貫通孔27,27,27に前記ボールプランジャー28,28,28を螺入して、該ボールプランジャー28,28,28の先端のボール33,33,33を前記挿入孔19内に所定量突出させた後、該搬送治具26を前記治具取付台9に取り付け、該搬送治具26内の前記挿入孔19に樹脂性チューブ1を挿入すると、該樹脂性チューブ1が前記ボールプランジャー28,28,28の前記ばね32,32,32に付勢されたボール33,33,33に3方向から圧接されて保持される。
【0031】
斯くして、前記搬送治具26は前記樹脂性チューブ1の胴径に生産上のバラつきがある場合も、又は、該搬送治具26が経時変化によって変形を起こした場合にも、前記ボールプランジャー28,28,28によって樹脂性チューブ1を確実に保持するため、該樹脂性チューブ1の空回りを防止し、作業効率を高めると共に、該樹脂性チューブ1が位置ずれのまま、シール又はトリミングされる等の外観不良発生を防止することができる。特に、前記ボールプランジャー28,28,28が3方向から保持するため、3点支持により更に確実な保持が可能となると共に、前記樹脂性チューブ1の芯出しも容易になる。
【0032】
尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【0033】
【発明の効果】
本発明は上記一実施の形態に詳述したように、請求項1記載の発明は、樹脂性チューブを搬送するための搬送治具に於て、樹脂性チューブ挿入孔の外周に該挿入孔から外方に貫通する径方向の貫通孔を開穿し、該貫通孔にボールプランジャーを出入自在に螺設したので、該ボールプランジャーの先端部に配設されたボールによって前記挿入孔内に挿入される前記樹脂性チューブが圧接されて確実に保持されるため、該樹脂性チューブの空回りを防止し、作業効率を高めると共に、樹脂性チューブの外観不良発生を防止することができる。
【0034】
又、請求項2記載の発明は、上記貫通孔は上記挿入孔の外周に所定角度離間して径方向に開穿される3つの貫通孔から成り、該貫通孔に夫々上記ボールプランジャーが出入自在に螺設されるため、該ボールプランジャーの先端部に配設されたボールによって前記挿入孔内に挿入される前記樹脂性チューブが3方向から圧接されて保持されるので、請求項1記載の発明の効果に加え、3点支持により樹脂性チューブの保持が更に確実となると共に、該樹脂性チューブの芯出しも容易になる等、正に著大なる効果を奏する発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の一実施の形態を示し、搬送治具及び治具取付台の平面図。
(b)本発明の一実施の形態を示し、搬送治具、治具取付台及び昇降手段の一部切欠正面縦断面図。
【図2】(a)図1のボールプランジャーの正面縦断面図。
(b)図1のボールプランジャーの側面図。
【図3】完成した樹脂性チューブの正面図。
【図4】従来例を示し、樹脂性チューブの充填直後の状態を示す充填装置の一部切欠正面縦断面図。
【図5】従来例を示し、樹脂性チューブのシール部加熱装置の一部切欠正面縦断面図。
【図6】従来例を示し、樹脂性チューブのシール部加熱後の状態を示す一部切欠正面縦断面図。
【図7】従来例を示し、樹脂性チューブのクランプシール状態を示す一部切欠正面縦断面図。
【図8】従来例を示し、樹脂性チューブの充填、シール及び検査の作業工程概略図。
【図9】従来例を示し、樹脂性チューブの充填及びシール作業装置の平面図。
【図10】(a)従来例を示し、搬送治具及び治具取付台の平面図。
(b)従来例を示し、搬送治具、治具取付台及び昇降手段の一部切欠正面縦断面図。
【符号の説明】
1 樹脂性チューブ
19 挿入孔
26 搬送治具
27 貫通孔
28 ボールプランジャー
33 ボール
Claims (2)
- 樹脂性チューブを搬送すべく、樹脂性チューブを挿入するための挿入孔を備えた樹脂性チューブの搬送治具に於て、前記挿入孔の外周に該挿入孔から外方に貫通する径方向の貫通孔を開穿し、該貫通孔にボールプランジャーを出入自在に螺設し、該ボールプランジャーの先端部に配設されたボールによって前記挿入孔内に挿入される前記樹脂性チューブが圧接されて保持されるように構成されて成ることを特徴とする樹脂性チューブの搬送治具。
- 上記貫通孔は上記挿入孔の外周に所定角度離間して径方向に開穿される3つの貫通孔から成り、該貫通孔に夫々上記ボールプランジャーが出入自在に螺設され、該ボールプランジャーの先端部に配設されたボールによって前記挿入孔内に挿入される前記樹脂性チューブが3方向から圧接されて保持されるように構成されて成ることを特徴とする請求項1記載の樹脂性チューブの搬送治具。
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JP2002230548A JP3637042B2 (ja) | 2002-08-07 | 2002-08-07 | 樹脂性チューブの搬送治具 |
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JP2013151095A (ja) * | 2012-01-24 | 2013-08-08 | Oiles Corp | スライドコアガイドユニット |
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