JP2004067107A - 梱包方法及びホットメルト接着剤塗布装置 - Google Patents
梱包方法及びホットメルト接着剤塗布装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004067107A JP2004067107A JP2002225129A JP2002225129A JP2004067107A JP 2004067107 A JP2004067107 A JP 2004067107A JP 2002225129 A JP2002225129 A JP 2002225129A JP 2002225129 A JP2002225129 A JP 2002225129A JP 2004067107 A JP2004067107 A JP 2004067107A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pair
- melt adhesive
- hot melt
- nozzles
- nozzle
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Coating Apparatus (AREA)
- Package Closures (AREA)
- Nozzles (AREA)
- Closing Of Containers (AREA)
- Making Paper Articles (AREA)
Abstract
【課題】梱包する箱の開口部の寸法が変っても、ノズルの位置を変更することなく一対の外フラップへのホットメルト接着剤の塗布が行える梱包方法を提供する。
【解決手段】一対の内フラップ33,33を箱本体31の開口部31aを塞ぐように内側に完全に折り曲げる。一対の外フラップ34,34のそれぞれの内面34a,34aとノズル19の先端との間に所定の間隔を開ける位置まで一対の外フラップ34,34を折り曲げた状態で、ノズル19と未梱包段ボール箱1との間に一対の内フラップ33,33が並ぶ方向に相対的な動きを生じさせる。この状態でノズル19から外フラップ34の内面34aにホットメルト接着剤を噴出して塗布する。一対の外フラップ34,34を完全に折り曲げて、一対の内フラップ33,33に対して一対の外フラップ34,34を接着する。
【選択図】 図1
【解決手段】一対の内フラップ33,33を箱本体31の開口部31aを塞ぐように内側に完全に折り曲げる。一対の外フラップ34,34のそれぞれの内面34a,34aとノズル19の先端との間に所定の間隔を開ける位置まで一対の外フラップ34,34を折り曲げた状態で、ノズル19と未梱包段ボール箱1との間に一対の内フラップ33,33が並ぶ方向に相対的な動きを生じさせる。この状態でノズル19から外フラップ34の内面34aにホットメルト接着剤を噴出して塗布する。一対の外フラップ34,34を完全に折り曲げて、一対の内フラップ33,33に対して一対の外フラップ34,34を接着する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、段ボール等の箱の梱包方法及び該方法で用いるホットメルト接着剤塗布装置に関すものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の梱包方法では、上方に向かって開口するほぼ一面開口状の箱本体と、該箱本体に一体に設けられた一対の内フラップ及び一対の外フラップとを備えた未梱包箱を次のようにして梱包する。まず、一対の内フラップを箱本体の開口部を塞ぐように内側に折り曲げ、また一対の外フラップを外側に折り曲げてそれらの内面を上に向けた状態にする。そして、ホットメルト接着剤を噴出する少なくとも一対のノズルを備えたホットメルト接着剤塗布装置を用いて、折り曲げ前の一対の外フラップのそれぞれの内面にホットメルト接着剤を噴射する。次に、一対の外フラップを箱本体の開口部を塞ぐように内側に折り曲げて、一対の内フラップに対して一対の外フラップを接着して梱包を完了する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の梱包方法では、開口部の寸法が異なる箱を梱包できるようにするために、一対の外フラップの位置に対応してノズルの位置を変更できる構造が複雑で高価なホットメルト接着剤塗布装置を用意している。しかしながら、このノズルの位置を変更できるタイプのホットメルト接着剤塗布装置は、一対の外フラップの位置に対応して面倒なノズルの位置合わせを行わなければならず、周辺機器のセッティング作業が面倒になるという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、梱包する箱の開口部の寸法が変っても、ノズルの位置を変更することなく一対の外フラップへのホットメルト接着剤の塗布が行える梱包方法を提供することにある。
【0005】
本発明の他の目的は、ノズルから垂れ落ちたホットメルト接着剤が、未梱包箱の内部の物品に付着するのを防ぐことができる梱包方法を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、梱包する箱の開口部の寸法が変っても、外フラップの折り曲げ角度を変えるだけで、ホットメルト接着剤を適正な幅と厚みで塗布することができる梱包方法を提供することにある。
【0007】
本発明の別の目的は、本発明の梱包方法の実施に適したホットメルト接着剤塗布装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明が改良の対象とする梱包方法では、まず、上方に向かって開口するほぼ矩形状の開口部を有する一面開口状の箱本体と、開口部の対向する一対の辺に沿って配置されて箱本体と一体に設けられた一対の内フラップと、開口部の対向する他の一対の辺に沿って配置されて箱本体と一体に設けられた一対の外フラップとを備えた未梱包箱の内部に物品が配置されたものを用意する。そして、一対の内フラップを開口部を塞ぐように一対の辺に沿って内側に折り曲げてから、一対の外フラップを開口部を塞ぐように他の一対の辺に沿って内側に折り曲げる。予め一対の外フラップのそれぞれの内面に塗布したホットメルト接着剤により一対の内フラップに対して一対の外フラップを接着して梱包を行う。
【0009】
本発明では、折り曲げ前の一対の外フラップの間に配置され且つ一対の外フラップのそれぞれの内面に向かってホットメルト接着剤を噴出する少なくとも一対のノズルと、一対のノズルを保持するノズル保持部とを備えたホットメルト接着剤塗布装置を用意する。次に、一対の外フラップのそれぞれの内面と一対のノズルの先端との間に所定の間隔を開ける位置まで一対の外フラップを他の一対の辺に沿って内側に折り曲げた状態で、ノズルと未梱包箱との間に一対の内フラップが並ぶ方向に相対的な動きを生じさせる。そして、一対の外フラップのそれぞれの内面とノズルの先端とが対向している間にホットメルト接着剤を噴出すようにホットメルト接着剤塗布装置を制御する。
【0010】
本発明のように、一対の外フラップのそれぞれの内面と一対のノズルの先端との間に所定の間隔を開ける位置まで一対の外フラップを内側に折り曲げた状態で、一対の外フラップの内面にノズルからホットメルト接着剤を噴出すれば、梱包する箱の開口部の寸法が変っても、接着剤塗布時の一対の外フラップの内側への折り曲げ角度(一対の外フラップと一対の内フラップとの間の角度)を適宜に変更することにより、一対の外フラップのそれぞれの内面と一対のノズルの先端との間の間隔寸法を、開口部の寸法が異なる各箱においても、適切なものとすることができる。そのため本発明によれば、梱包する箱の開口部の寸法が変っても、従来のようにノズルの位置を変更することなくホットメルト接着剤の塗布が行える。
【0011】
理想的には、一対のノズルの先端からホットメルト接着剤が一対の外フラップのそれぞれの内面とほぼ直交するように当たるのが好ましい。このようにすれば、外フラップの内面上にホットメルト接着剤を厚く塗布することができる。そのため、外フラップと内フラップとを厚みのあるホットメルト接着剤の層でしっかりと接合することができる。
【0012】
ホットメルト接着剤の噴出に際しては、ノズルから垂れ落ちるホットメルト接着剤を受け止めるホットメルト接着剤受け止め部材をノズル保持部の下方に配置して行うのが好ましい。このようにすれば、ノズルからホットメルト接着剤が垂れ落ちても、未梱包箱の内部の物品にホットメルト接着剤が付着するのを防ぐことができる。
【0013】
なお少なくとも一対のノズルは、それぞれ水平方向よりも斜め上方に向かってホットメルト接着剤を噴出するように、水平方向とノズルの中心線との間の仰角が定められている。この仰角は、ノズルから噴出された外フラップの内面に噴出されたホットメルト接着剤の塗布層の断面形状が、極端に非対称な形状になったり、極端に幅寸法が広がったり、または厚み寸法が小さくなったりすることがないように適宜に定められる。理想的には、ノズルから噴出されたホットメルト接着剤が外フラップの内面と直角に衝突するように仰角及び一対の外フラップの曲げ角度を定めるのが好ましい。しかしながら、ノズルを固定する場合には、ノズルの仰角を適宜に定めることにより、ホットメルト接着剤の塗布層の断面形状を適当なものとすることができる。なおこの仰角を、45°±20°の範囲内の角度にすると、開口部の寸法が異なる各種の未梱包箱に対して一対の外フラップの傾斜角度を粗く設定しても、適当な塗布層を得ることができる。
【0014】
ノズルの仰角を固定する場合には、ノズルの先端と対応する外フラップの内面との間の距離が予め定めた範囲の値になるように、一対の外フラップの折り曲げ角度を定めればよい。ノズルの仰角を固定した場合には、外フラップの曲げ角度を変えることにより、ホットメルト接着剤の塗布層の断面形状が変わる。そのため適宜の断面形状の塗布層を得るためには、ノズルの先端と対応する外フラップの内面との間の距離が予め定めた範囲の値になるようにすればよいことになる。この範囲は、ノズルの仰角、箱の開口部の大きさ、ホットメルト接着剤の噴出速度等によって定まることになる。
【0015】
少なくとも一対のノズルの各ノズルを二組以上の一対のノズルから構成すれば、1枚の外フラップの内面には、間隔を開けてほぼ平行に延びる複数の直線状のホットメルト接着剤が塗布されるため、外フラップと内フラップとを確実に接合することができる。
【0016】
このように二組以上の一対のノズルからなる場合には、同じ側で且つ上下方向に離れて位置する二以上のノズルのうち、下側に位置するノズルの先端を通る仮想垂線が、上側に位置するノズルの先端を通る仮想垂線よりも外側に位置するように、二以上のノズルの位置を定めるのが好ましい。このようにすると、傾斜する外フラップの内面と二以上のノズルとの間の距離をそれぞれ適正な範囲に定めることができる。その結果、各ノズルの先端と前記内面との間の距離をそれぞれほぼ等しくなるようにすることができて、複数のノズルにより塗布される複数の直線状のホットメルト接着剤の塗布部分をほぼ同じ形状、寸法に形成できる。そのため、外フラップと内フラップとの複数の接着層の接合強度のばらつきがなくなる。
【0017】
本発明の方法で使用されるホットメルト接着剤塗布装置は、相反する方向にホットメルト接着剤を噴出する少なくとも一対のノズルと、少なくとも一対のノズルを保持するノズル保持部と、ノズル保持部を所定位置に吊り下げる吊り下げ部材とを具備する。そして少なくとも一対のノズルは、それぞれ水平方向よりも斜め上方に向かってホットメルト接着剤を噴出するように、水平方向とノズルの中心線との間の仰角が定められている。なお仰角の変更が可能なように、ノズルがノズル保持部に対して取り付けられていてもよい。このようにすると、開口部の寸法の異なる未梱包箱に対して、ノズルの仰角を調整することだけでも対応することが可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態の梱包方法を用いた段ボール箱の梱包システムの概略斜視図である。この梱包システムでは、図1に示すような未梱包段ボール箱(未梱包箱)1が搬送用ベルトコンベア3により移送されて、梱包装置の一部を構成するホットメルト接着剤塗布装置5によりホットメルト接着剤の塗布が行われて流れ作業式で梱包が行われる。この例では、符号(A)で示すステップにおいて、未梱包箱1の内部に物品が配置されたものが搬送用ベルトコンベア3に乗せられる。この未梱包箱1は、上方に向かって開口するほぼ矩形状の開口部31aを有する一面開口状の箱本体31と、開口部31aの対向する一対の辺に沿って配置されて箱本体31と一体に設けられた一対の内フラップ33,33と、開口部31aの対向する他の一対の辺に沿って配置されて箱本体31と一体に設けられた一対の外フラップ34,34とを備えている。この梱包方法では、最初に、図1(B)のステップに示すように、一対の内フラップ33,33を開口部31aを塞ぐように一対の辺に沿って内側に完全に折り曲げる。次に、一対の外フラップ34,34を一対の内フラップ33,33に対して60°の角度を形成するようになるまで内側に折り曲げる。そして、図1(C)のステップに示すように、途中まで折り曲げた状態で、後述するホットメルト接着剤塗布装置5の取付ポール21等を一対の外フラップ34,34の間を通過させると共に、一対の外フラップ34,34と一対の内フラップ33,33との間の空隙部にホットメルト接着剤塗布装置5のノズル保持部17を通過させる。言い換えるならば、図2に示すように、一対の外フラップ34,34のそれぞれの内面34a,34aとノズル19の先端との間に所定の間隔L(本例では9mm)を開ける位置まで一対の外フラップ34,34を折り曲げた状態で、ノズル19と未梱包段ボール箱1との間に一対の内フラップ33,33が並ぶ方向に相対的な動きを生じさせる。本例のホットメルト接着剤塗布装置5は、このように、ノズル19の先端と外フラップ34の内面34aとが対向している間、より具体的には、後の工程において、外フラップ34の内面34aの内フラップ33の外面33aと接合する部分がノズル19の先端と対向している間にノズル19のノズルチップ20bからホットメルト接着剤を噴出するように、後述するソレノイドバルブ23が図示しない制御装置からの制御信号により制御される。そのため、このような状態でノズル19から外フラップ34の内面34aにホットメルト接着剤が噴出されて、外フラップ34の内面34aに2本の直線のホットメルト接着剤の塗布層が形成される。
【0019】
次に図1の(D)及び(E)のステップに示すように、一対の外フラップ34,34を完全に折り曲げて、一対の内フラップ33,33の外面33a,33aに対して一対の外フラップ34,34の内面34a,34aをホットメルト接着剤により接着して梱包を完了する。なお、内フラップ及び外フラップの折り曲げは、公知の梱包装置において使用されている折り曲げ機構と同様のものを用いて行うことができる。ノズル19が外フラップ34の内面34a,34aと対向しているか否かは、ベルトコンベア3の近傍に光センサを配置して、未梱包箱が通過している状態を検出することにより容易に認識できる。したがってこの認識に基づいて、図示しない制御装置からは後述するソレノイドバルブ23に、制御指令が送られる。
【0020】
ここで、ホットメルト接着剤塗布装置5について詳しく説明する。ホットメルト接着剤塗布装置5は、溶融したホットメルト接着剤を作る接着剤溶融装置7とホットメルト接着剤を噴出する複数のノズルを備えた接着剤噴出装置9とを有している。この例では、接着剤溶融装置7及び接着剤噴出装置9には、図示しない圧縮空気供給装置から破線で示すエアー供給路11により圧縮空気が供給されている。より具体的には、接着剤溶融装置7内の図示しないソレノイドバルブと接着剤噴出装置9の後述するソレノイドバルブ23とに、それぞれレギュレータ13及び15を介して、共通の圧縮空気供給装置から圧縮空気が供給されている。接着剤溶融装置7は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等からなるホットメルト用チップ材料を溶融してホットメルト接着剤を生成し、生成されたホットメルト接着剤を圧縮ポンプの力でホース16を介して接着剤噴出装置9の後述するノズル保持部17に供給している。
【0021】
接着剤噴出装置9は、図3及び図4に示すように、ノズル保持部17と、ホットメルト接着剤を噴出する1対のノズル19,19と、ノズル保持部17を所定の位置に吊り下げる吊り下げ部材を構成する取付ポール21と、接着剤の噴出を制御するソレノイドバルブ23と、ホットメルト接着剤受け止め部材を構成するトレー25とを有している。図4に示すように、ノズル保持部17は、第1の保持部構成部分27と第2の保持部構成部分29とから構成されている。
【0022】
第1の保持部構成部分27は、取付ポール21が取り付けられるポール取付部27aとフィルタ28の主要部を収納するフィルタ収納部27bとから構成されている。フィルタ収納部27bの外面は、図3によく示されるように、平行に延びる上面S1及び底面S2と、一対の側面S3及びS4と、後述する4本のノズル19が装着される正面S5と図示しない背面とを備えた形状を有している。一対の側面S3及びS4の上側半部は、上面S1から離れるにしたがって相互に離れるように上面S1に対して120°の角度で傾斜する一対の傾斜面S31及びS41を有している。
【0023】
第2の保持部構成部分29には、ソレノイドバルブ23を介して供給されるエアーによって制御される切換バルブが内蔵されている。この切換バルブによりホース16を通して供給されるホットメルト接着剤の噴出が制御(オン・オフ)される。ソレノイドバルブ23は、図示しない制御回路からの制御信号を受けて切り換わり、2つの管路23aまたは23bのいずれか一方にエアーを供給することにより第2の保持部構成部分29内の切換バルブを切り換える。例えば、管路23aにエアーが供給されると切換バルブが開いてホットメルト接着剤が噴出され、管路23bにエアーが供給されると切換バルブが閉じてホットメルト接着剤の噴出が停止される。
【0024】
第1の保持部構成部分27の内部には、フィルタ28を通して4本のノズル19に至る流路が形成されている。また第1及び第2の保持部構成部分27及び29は、内部に配置された電気ヒータにより常時加熱された状態にあるため、ホットメルト接着剤が内部で硬化することはない。
【0025】
ノズル19を構成する二組の一対のノズル19a,19a及び19b,19bは、それぞれ公知のホットメルト接着剤噴出用ノズルであり、第1の保持部構成部分27内に形成された4本の流路に連通可能に接続されている。これらのノズル19は、角柱状のノズル本体20a及びノズルチップ20bを備えている。ノズル本体20aは、2つの締め付けナット20cを用いてフィルタ収納部27bの正面S5に取り付けられている。ノズルチップ20bは、ホットメルト接着剤を拡散させることなく、ノズル本体20aとノズルチップ20bを通る仮想中心線CLに沿って、ホットメルト接着剤を線状に噴出する機能を有している。
【0026】
二組の一対のノズル19a及び19bは、それぞれ水平方向よりも斜め上方に向かってホットメルト接着剤を噴出するように、水平方向とノズルの中心線CLとの間の仰角θが定められている。この実施の形態では、仰角θを、ほぼ45°にしているが、この仰角θを45±20°の範囲内の角度にすると、開口部の寸法が異なる各種の未梱包箱に対して後述する一対の外フラップの傾斜角度を粗く設定しても、ホットメルト接着剤の適当な塗布層を得ることができる。
【0027】
また二組の一対のノズル19a,19bのうち、同じ側で且つ上下方向に離れて位置する二つのノズル19a及び19bのうち、下側に位置するノズル19bの先端を通る仮想垂線VL2が、上側に位置するノズル19aの先端を通る仮想垂線VL1よりも外側に位置するように、上下方向に並ぶ二つのノズル19a及び19bの位置が定められている。このようにすると、後述するように、傾斜する外フラップ34の内面と二つのノズル19a,19bとの間の距離をそれぞれ適正な範囲に定めることができ、2つのノズルにより塗布される直線状のホットメルト接着剤の塗布部分をほぼ同じ形状、寸法に形成できる。そのため、外フラップと内フラップとの複数の接着層の接合強度のばらつきがなくなる。この例では、図2に示すように、上下に並ぶノズル19a,19bは、各ノズルのノズルチップ20bの先端と一対の外フラップ34,34のそれぞれの内面34a,34aと間の距離Lがそれぞれほぼ等しくなるように、仰角θと上下に並ぶ2つのノズル19a,19bの位置が定められている。
【0028】
トレー25は、ノズル保持部17の第1の保持部構成部分27の下方にねじ止め等の適宜な手段で取り付けられている。トレー25は、ノズルチップ20bから垂れ落ちるホットメルト接着剤を受け止めることができるように、矩形の底壁部25aとこの底壁部25aの縁から上方に立ち上がる側壁部25bとを有している。
【0029】
本実施の形態の梱包方法では、前述したように、一対の外フラップ34,34のそれぞれの内面34a,34aとノズル19の先端との間に所定の間隔Lを開ける位置まで一対の外フラップ34,34を折り曲げた状態で、一対の外フラップ34,34の内面34a,34aにノズル19からホットメルト接着剤を噴出する。そのため、例えば、図2に示すように、箱1よりも開口部の寸法が大きい新たな箱1′を梱包する場合でも、一対の外フラップ34′,34′の折り曲げる程度(一対の外フラップ34′,34′と一対の内フラップ33,33との間の角度)を適宜に調整することにより、一対の外フラップ34′,34′のそれぞれの内面34′a,34′aとノズル19の先端との間の間隔L1,L2は、前述の実施の形態で用いた箱1を用いた場合の間隔Lとそれほど大きく変化しない。そのため、梱包する箱の開口部の寸法が変っても、従来のように、ノズルの位置を変更することなくホットメルト接着剤の塗布が行える。また、必要に応じて、ノズル19のホットメルト接着剤の噴出方向の仰角θを変えるだけで、簡単に、外フラップの内面とノズルの先端との間の間隔の変化をより小さくすることができる。更に、ノズル19からホットメルト接着剤が垂れ落ちることがあっても、トレー25にホットメルト接着剤が溜まり、未梱包段ボール箱1の内部の物品にホットメルト接着剤が付着するのを防ぐことができる。
【0030】
なお、上記の実施の形態では、ホットメルト接着剤塗布装置5のノズル19を固定し、未梱包段ボール箱1を移送して未梱包段ボール箱1を梱包する梱包方法に適用したが、一対のノズルと未梱包箱との間に一対の内フラップが並ぶ方向に相対的な動きが生じればよく、例えば、未梱包段ボール箱を固定し、ホットメルト接着剤塗布装置の一対のノズルを移送して未梱包段ボール箱を梱包する梱包方法にも本発明を適用できるのは勿論である。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、梱包する箱の開口部の寸法が変わっても、ノズルの位置を変更することなくホットメルト接着剤の塗布が行える。また、ノズルホットメルト接着剤の噴出方向の仰角を変えるだけで、簡単に、外フラップの内面とノズルの先端との間の間隔の変化をより小さくすることができる。その結果、容易に梱包を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の梱包方法を用いた段ボール箱の梱包システムの概略斜視図である。
【図2】図1の梱包システムにおいてホットメルト接着剤を塗布する態様を示す図である。
【図3】図1の梱包システムに用いるホットメルト接着剤塗布装置の接着剤噴出装置の正面図である。
【図4】図1の梱包システムに用いるホットメルト接着剤塗布装置の接着剤噴出装置の側面図である。
【符号の説明】
1 未梱包箱
5 ホットメルト接着剤塗布装置
17 ノズル保持部
19 ノズル
21 取付ポール(吊り下げ部材)
25 トレー(ホットメルト接着剤受け止め部材)
31 箱本体
31a 開口部
33 内フラップ
34 外フラップ
34a 内面
【発明の属する技術分野】
本発明は、段ボール等の箱の梱包方法及び該方法で用いるホットメルト接着剤塗布装置に関すものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の梱包方法では、上方に向かって開口するほぼ一面開口状の箱本体と、該箱本体に一体に設けられた一対の内フラップ及び一対の外フラップとを備えた未梱包箱を次のようにして梱包する。まず、一対の内フラップを箱本体の開口部を塞ぐように内側に折り曲げ、また一対の外フラップを外側に折り曲げてそれらの内面を上に向けた状態にする。そして、ホットメルト接着剤を噴出する少なくとも一対のノズルを備えたホットメルト接着剤塗布装置を用いて、折り曲げ前の一対の外フラップのそれぞれの内面にホットメルト接着剤を噴射する。次に、一対の外フラップを箱本体の開口部を塞ぐように内側に折り曲げて、一対の内フラップに対して一対の外フラップを接着して梱包を完了する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の梱包方法では、開口部の寸法が異なる箱を梱包できるようにするために、一対の外フラップの位置に対応してノズルの位置を変更できる構造が複雑で高価なホットメルト接着剤塗布装置を用意している。しかしながら、このノズルの位置を変更できるタイプのホットメルト接着剤塗布装置は、一対の外フラップの位置に対応して面倒なノズルの位置合わせを行わなければならず、周辺機器のセッティング作業が面倒になるという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、梱包する箱の開口部の寸法が変っても、ノズルの位置を変更することなく一対の外フラップへのホットメルト接着剤の塗布が行える梱包方法を提供することにある。
【0005】
本発明の他の目的は、ノズルから垂れ落ちたホットメルト接着剤が、未梱包箱の内部の物品に付着するのを防ぐことができる梱包方法を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、梱包する箱の開口部の寸法が変っても、外フラップの折り曲げ角度を変えるだけで、ホットメルト接着剤を適正な幅と厚みで塗布することができる梱包方法を提供することにある。
【0007】
本発明の別の目的は、本発明の梱包方法の実施に適したホットメルト接着剤塗布装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明が改良の対象とする梱包方法では、まず、上方に向かって開口するほぼ矩形状の開口部を有する一面開口状の箱本体と、開口部の対向する一対の辺に沿って配置されて箱本体と一体に設けられた一対の内フラップと、開口部の対向する他の一対の辺に沿って配置されて箱本体と一体に設けられた一対の外フラップとを備えた未梱包箱の内部に物品が配置されたものを用意する。そして、一対の内フラップを開口部を塞ぐように一対の辺に沿って内側に折り曲げてから、一対の外フラップを開口部を塞ぐように他の一対の辺に沿って内側に折り曲げる。予め一対の外フラップのそれぞれの内面に塗布したホットメルト接着剤により一対の内フラップに対して一対の外フラップを接着して梱包を行う。
【0009】
本発明では、折り曲げ前の一対の外フラップの間に配置され且つ一対の外フラップのそれぞれの内面に向かってホットメルト接着剤を噴出する少なくとも一対のノズルと、一対のノズルを保持するノズル保持部とを備えたホットメルト接着剤塗布装置を用意する。次に、一対の外フラップのそれぞれの内面と一対のノズルの先端との間に所定の間隔を開ける位置まで一対の外フラップを他の一対の辺に沿って内側に折り曲げた状態で、ノズルと未梱包箱との間に一対の内フラップが並ぶ方向に相対的な動きを生じさせる。そして、一対の外フラップのそれぞれの内面とノズルの先端とが対向している間にホットメルト接着剤を噴出すようにホットメルト接着剤塗布装置を制御する。
【0010】
本発明のように、一対の外フラップのそれぞれの内面と一対のノズルの先端との間に所定の間隔を開ける位置まで一対の外フラップを内側に折り曲げた状態で、一対の外フラップの内面にノズルからホットメルト接着剤を噴出すれば、梱包する箱の開口部の寸法が変っても、接着剤塗布時の一対の外フラップの内側への折り曲げ角度(一対の外フラップと一対の内フラップとの間の角度)を適宜に変更することにより、一対の外フラップのそれぞれの内面と一対のノズルの先端との間の間隔寸法を、開口部の寸法が異なる各箱においても、適切なものとすることができる。そのため本発明によれば、梱包する箱の開口部の寸法が変っても、従来のようにノズルの位置を変更することなくホットメルト接着剤の塗布が行える。
【0011】
理想的には、一対のノズルの先端からホットメルト接着剤が一対の外フラップのそれぞれの内面とほぼ直交するように当たるのが好ましい。このようにすれば、外フラップの内面上にホットメルト接着剤を厚く塗布することができる。そのため、外フラップと内フラップとを厚みのあるホットメルト接着剤の層でしっかりと接合することができる。
【0012】
ホットメルト接着剤の噴出に際しては、ノズルから垂れ落ちるホットメルト接着剤を受け止めるホットメルト接着剤受け止め部材をノズル保持部の下方に配置して行うのが好ましい。このようにすれば、ノズルからホットメルト接着剤が垂れ落ちても、未梱包箱の内部の物品にホットメルト接着剤が付着するのを防ぐことができる。
【0013】
なお少なくとも一対のノズルは、それぞれ水平方向よりも斜め上方に向かってホットメルト接着剤を噴出するように、水平方向とノズルの中心線との間の仰角が定められている。この仰角は、ノズルから噴出された外フラップの内面に噴出されたホットメルト接着剤の塗布層の断面形状が、極端に非対称な形状になったり、極端に幅寸法が広がったり、または厚み寸法が小さくなったりすることがないように適宜に定められる。理想的には、ノズルから噴出されたホットメルト接着剤が外フラップの内面と直角に衝突するように仰角及び一対の外フラップの曲げ角度を定めるのが好ましい。しかしながら、ノズルを固定する場合には、ノズルの仰角を適宜に定めることにより、ホットメルト接着剤の塗布層の断面形状を適当なものとすることができる。なおこの仰角を、45°±20°の範囲内の角度にすると、開口部の寸法が異なる各種の未梱包箱に対して一対の外フラップの傾斜角度を粗く設定しても、適当な塗布層を得ることができる。
【0014】
ノズルの仰角を固定する場合には、ノズルの先端と対応する外フラップの内面との間の距離が予め定めた範囲の値になるように、一対の外フラップの折り曲げ角度を定めればよい。ノズルの仰角を固定した場合には、外フラップの曲げ角度を変えることにより、ホットメルト接着剤の塗布層の断面形状が変わる。そのため適宜の断面形状の塗布層を得るためには、ノズルの先端と対応する外フラップの内面との間の距離が予め定めた範囲の値になるようにすればよいことになる。この範囲は、ノズルの仰角、箱の開口部の大きさ、ホットメルト接着剤の噴出速度等によって定まることになる。
【0015】
少なくとも一対のノズルの各ノズルを二組以上の一対のノズルから構成すれば、1枚の外フラップの内面には、間隔を開けてほぼ平行に延びる複数の直線状のホットメルト接着剤が塗布されるため、外フラップと内フラップとを確実に接合することができる。
【0016】
このように二組以上の一対のノズルからなる場合には、同じ側で且つ上下方向に離れて位置する二以上のノズルのうち、下側に位置するノズルの先端を通る仮想垂線が、上側に位置するノズルの先端を通る仮想垂線よりも外側に位置するように、二以上のノズルの位置を定めるのが好ましい。このようにすると、傾斜する外フラップの内面と二以上のノズルとの間の距離をそれぞれ適正な範囲に定めることができる。その結果、各ノズルの先端と前記内面との間の距離をそれぞれほぼ等しくなるようにすることができて、複数のノズルにより塗布される複数の直線状のホットメルト接着剤の塗布部分をほぼ同じ形状、寸法に形成できる。そのため、外フラップと内フラップとの複数の接着層の接合強度のばらつきがなくなる。
【0017】
本発明の方法で使用されるホットメルト接着剤塗布装置は、相反する方向にホットメルト接着剤を噴出する少なくとも一対のノズルと、少なくとも一対のノズルを保持するノズル保持部と、ノズル保持部を所定位置に吊り下げる吊り下げ部材とを具備する。そして少なくとも一対のノズルは、それぞれ水平方向よりも斜め上方に向かってホットメルト接着剤を噴出するように、水平方向とノズルの中心線との間の仰角が定められている。なお仰角の変更が可能なように、ノズルがノズル保持部に対して取り付けられていてもよい。このようにすると、開口部の寸法の異なる未梱包箱に対して、ノズルの仰角を調整することだけでも対応することが可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態の梱包方法を用いた段ボール箱の梱包システムの概略斜視図である。この梱包システムでは、図1に示すような未梱包段ボール箱(未梱包箱)1が搬送用ベルトコンベア3により移送されて、梱包装置の一部を構成するホットメルト接着剤塗布装置5によりホットメルト接着剤の塗布が行われて流れ作業式で梱包が行われる。この例では、符号(A)で示すステップにおいて、未梱包箱1の内部に物品が配置されたものが搬送用ベルトコンベア3に乗せられる。この未梱包箱1は、上方に向かって開口するほぼ矩形状の開口部31aを有する一面開口状の箱本体31と、開口部31aの対向する一対の辺に沿って配置されて箱本体31と一体に設けられた一対の内フラップ33,33と、開口部31aの対向する他の一対の辺に沿って配置されて箱本体31と一体に設けられた一対の外フラップ34,34とを備えている。この梱包方法では、最初に、図1(B)のステップに示すように、一対の内フラップ33,33を開口部31aを塞ぐように一対の辺に沿って内側に完全に折り曲げる。次に、一対の外フラップ34,34を一対の内フラップ33,33に対して60°の角度を形成するようになるまで内側に折り曲げる。そして、図1(C)のステップに示すように、途中まで折り曲げた状態で、後述するホットメルト接着剤塗布装置5の取付ポール21等を一対の外フラップ34,34の間を通過させると共に、一対の外フラップ34,34と一対の内フラップ33,33との間の空隙部にホットメルト接着剤塗布装置5のノズル保持部17を通過させる。言い換えるならば、図2に示すように、一対の外フラップ34,34のそれぞれの内面34a,34aとノズル19の先端との間に所定の間隔L(本例では9mm)を開ける位置まで一対の外フラップ34,34を折り曲げた状態で、ノズル19と未梱包段ボール箱1との間に一対の内フラップ33,33が並ぶ方向に相対的な動きを生じさせる。本例のホットメルト接着剤塗布装置5は、このように、ノズル19の先端と外フラップ34の内面34aとが対向している間、より具体的には、後の工程において、外フラップ34の内面34aの内フラップ33の外面33aと接合する部分がノズル19の先端と対向している間にノズル19のノズルチップ20bからホットメルト接着剤を噴出するように、後述するソレノイドバルブ23が図示しない制御装置からの制御信号により制御される。そのため、このような状態でノズル19から外フラップ34の内面34aにホットメルト接着剤が噴出されて、外フラップ34の内面34aに2本の直線のホットメルト接着剤の塗布層が形成される。
【0019】
次に図1の(D)及び(E)のステップに示すように、一対の外フラップ34,34を完全に折り曲げて、一対の内フラップ33,33の外面33a,33aに対して一対の外フラップ34,34の内面34a,34aをホットメルト接着剤により接着して梱包を完了する。なお、内フラップ及び外フラップの折り曲げは、公知の梱包装置において使用されている折り曲げ機構と同様のものを用いて行うことができる。ノズル19が外フラップ34の内面34a,34aと対向しているか否かは、ベルトコンベア3の近傍に光センサを配置して、未梱包箱が通過している状態を検出することにより容易に認識できる。したがってこの認識に基づいて、図示しない制御装置からは後述するソレノイドバルブ23に、制御指令が送られる。
【0020】
ここで、ホットメルト接着剤塗布装置5について詳しく説明する。ホットメルト接着剤塗布装置5は、溶融したホットメルト接着剤を作る接着剤溶融装置7とホットメルト接着剤を噴出する複数のノズルを備えた接着剤噴出装置9とを有している。この例では、接着剤溶融装置7及び接着剤噴出装置9には、図示しない圧縮空気供給装置から破線で示すエアー供給路11により圧縮空気が供給されている。より具体的には、接着剤溶融装置7内の図示しないソレノイドバルブと接着剤噴出装置9の後述するソレノイドバルブ23とに、それぞれレギュレータ13及び15を介して、共通の圧縮空気供給装置から圧縮空気が供給されている。接着剤溶融装置7は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等からなるホットメルト用チップ材料を溶融してホットメルト接着剤を生成し、生成されたホットメルト接着剤を圧縮ポンプの力でホース16を介して接着剤噴出装置9の後述するノズル保持部17に供給している。
【0021】
接着剤噴出装置9は、図3及び図4に示すように、ノズル保持部17と、ホットメルト接着剤を噴出する1対のノズル19,19と、ノズル保持部17を所定の位置に吊り下げる吊り下げ部材を構成する取付ポール21と、接着剤の噴出を制御するソレノイドバルブ23と、ホットメルト接着剤受け止め部材を構成するトレー25とを有している。図4に示すように、ノズル保持部17は、第1の保持部構成部分27と第2の保持部構成部分29とから構成されている。
【0022】
第1の保持部構成部分27は、取付ポール21が取り付けられるポール取付部27aとフィルタ28の主要部を収納するフィルタ収納部27bとから構成されている。フィルタ収納部27bの外面は、図3によく示されるように、平行に延びる上面S1及び底面S2と、一対の側面S3及びS4と、後述する4本のノズル19が装着される正面S5と図示しない背面とを備えた形状を有している。一対の側面S3及びS4の上側半部は、上面S1から離れるにしたがって相互に離れるように上面S1に対して120°の角度で傾斜する一対の傾斜面S31及びS41を有している。
【0023】
第2の保持部構成部分29には、ソレノイドバルブ23を介して供給されるエアーによって制御される切換バルブが内蔵されている。この切換バルブによりホース16を通して供給されるホットメルト接着剤の噴出が制御(オン・オフ)される。ソレノイドバルブ23は、図示しない制御回路からの制御信号を受けて切り換わり、2つの管路23aまたは23bのいずれか一方にエアーを供給することにより第2の保持部構成部分29内の切換バルブを切り換える。例えば、管路23aにエアーが供給されると切換バルブが開いてホットメルト接着剤が噴出され、管路23bにエアーが供給されると切換バルブが閉じてホットメルト接着剤の噴出が停止される。
【0024】
第1の保持部構成部分27の内部には、フィルタ28を通して4本のノズル19に至る流路が形成されている。また第1及び第2の保持部構成部分27及び29は、内部に配置された電気ヒータにより常時加熱された状態にあるため、ホットメルト接着剤が内部で硬化することはない。
【0025】
ノズル19を構成する二組の一対のノズル19a,19a及び19b,19bは、それぞれ公知のホットメルト接着剤噴出用ノズルであり、第1の保持部構成部分27内に形成された4本の流路に連通可能に接続されている。これらのノズル19は、角柱状のノズル本体20a及びノズルチップ20bを備えている。ノズル本体20aは、2つの締め付けナット20cを用いてフィルタ収納部27bの正面S5に取り付けられている。ノズルチップ20bは、ホットメルト接着剤を拡散させることなく、ノズル本体20aとノズルチップ20bを通る仮想中心線CLに沿って、ホットメルト接着剤を線状に噴出する機能を有している。
【0026】
二組の一対のノズル19a及び19bは、それぞれ水平方向よりも斜め上方に向かってホットメルト接着剤を噴出するように、水平方向とノズルの中心線CLとの間の仰角θが定められている。この実施の形態では、仰角θを、ほぼ45°にしているが、この仰角θを45±20°の範囲内の角度にすると、開口部の寸法が異なる各種の未梱包箱に対して後述する一対の外フラップの傾斜角度を粗く設定しても、ホットメルト接着剤の適当な塗布層を得ることができる。
【0027】
また二組の一対のノズル19a,19bのうち、同じ側で且つ上下方向に離れて位置する二つのノズル19a及び19bのうち、下側に位置するノズル19bの先端を通る仮想垂線VL2が、上側に位置するノズル19aの先端を通る仮想垂線VL1よりも外側に位置するように、上下方向に並ぶ二つのノズル19a及び19bの位置が定められている。このようにすると、後述するように、傾斜する外フラップ34の内面と二つのノズル19a,19bとの間の距離をそれぞれ適正な範囲に定めることができ、2つのノズルにより塗布される直線状のホットメルト接着剤の塗布部分をほぼ同じ形状、寸法に形成できる。そのため、外フラップと内フラップとの複数の接着層の接合強度のばらつきがなくなる。この例では、図2に示すように、上下に並ぶノズル19a,19bは、各ノズルのノズルチップ20bの先端と一対の外フラップ34,34のそれぞれの内面34a,34aと間の距離Lがそれぞれほぼ等しくなるように、仰角θと上下に並ぶ2つのノズル19a,19bの位置が定められている。
【0028】
トレー25は、ノズル保持部17の第1の保持部構成部分27の下方にねじ止め等の適宜な手段で取り付けられている。トレー25は、ノズルチップ20bから垂れ落ちるホットメルト接着剤を受け止めることができるように、矩形の底壁部25aとこの底壁部25aの縁から上方に立ち上がる側壁部25bとを有している。
【0029】
本実施の形態の梱包方法では、前述したように、一対の外フラップ34,34のそれぞれの内面34a,34aとノズル19の先端との間に所定の間隔Lを開ける位置まで一対の外フラップ34,34を折り曲げた状態で、一対の外フラップ34,34の内面34a,34aにノズル19からホットメルト接着剤を噴出する。そのため、例えば、図2に示すように、箱1よりも開口部の寸法が大きい新たな箱1′を梱包する場合でも、一対の外フラップ34′,34′の折り曲げる程度(一対の外フラップ34′,34′と一対の内フラップ33,33との間の角度)を適宜に調整することにより、一対の外フラップ34′,34′のそれぞれの内面34′a,34′aとノズル19の先端との間の間隔L1,L2は、前述の実施の形態で用いた箱1を用いた場合の間隔Lとそれほど大きく変化しない。そのため、梱包する箱の開口部の寸法が変っても、従来のように、ノズルの位置を変更することなくホットメルト接着剤の塗布が行える。また、必要に応じて、ノズル19のホットメルト接着剤の噴出方向の仰角θを変えるだけで、簡単に、外フラップの内面とノズルの先端との間の間隔の変化をより小さくすることができる。更に、ノズル19からホットメルト接着剤が垂れ落ちることがあっても、トレー25にホットメルト接着剤が溜まり、未梱包段ボール箱1の内部の物品にホットメルト接着剤が付着するのを防ぐことができる。
【0030】
なお、上記の実施の形態では、ホットメルト接着剤塗布装置5のノズル19を固定し、未梱包段ボール箱1を移送して未梱包段ボール箱1を梱包する梱包方法に適用したが、一対のノズルと未梱包箱との間に一対の内フラップが並ぶ方向に相対的な動きが生じればよく、例えば、未梱包段ボール箱を固定し、ホットメルト接着剤塗布装置の一対のノズルを移送して未梱包段ボール箱を梱包する梱包方法にも本発明を適用できるのは勿論である。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、梱包する箱の開口部の寸法が変わっても、ノズルの位置を変更することなくホットメルト接着剤の塗布が行える。また、ノズルホットメルト接着剤の噴出方向の仰角を変えるだけで、簡単に、外フラップの内面とノズルの先端との間の間隔の変化をより小さくすることができる。その結果、容易に梱包を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の梱包方法を用いた段ボール箱の梱包システムの概略斜視図である。
【図2】図1の梱包システムにおいてホットメルト接着剤を塗布する態様を示す図である。
【図3】図1の梱包システムに用いるホットメルト接着剤塗布装置の接着剤噴出装置の正面図である。
【図4】図1の梱包システムに用いるホットメルト接着剤塗布装置の接着剤噴出装置の側面図である。
【符号の説明】
1 未梱包箱
5 ホットメルト接着剤塗布装置
17 ノズル保持部
19 ノズル
21 取付ポール(吊り下げ部材)
25 トレー(ホットメルト接着剤受け止め部材)
31 箱本体
31a 開口部
33 内フラップ
34 外フラップ
34a 内面
Claims (11)
- 上方に向かって開口するほぼ矩形状の開口部を有する一面開口状の箱本体と、前記開口部の対向する一対の辺に沿って配置されて前記箱本体と一体に設けられた一対の内フラップと、前記開口部の対向する他の一対の辺に沿って配置されて前記箱本体と一体に設けられた一対の外フラップとを備えた未梱包箱の内部に物品が配置されたものを用意し、
最初に前記一対の内フラップを前記開口部を塞ぐように前記一対の辺に沿って内側に折り曲げ、
その後前記一対の外フラップを前記開口部を塞ぐように前記他の一対の辺に沿って内側に折り曲げ、
前記一対の外フラップのそれぞれの内面に塗布したホットメルト接着剤により前記一対の内フラップに対して前記一対の外フラップを接着して梱包を行う梱包方法であって、
折り曲げ前の前記一対の外フラップの間に配置され且つ前記一対の外フラップのそれぞれの内面に向かって前記ホットメルト接着剤を噴出する少なくとも一対のノズルと、前記少なくとも一対のノズルを保持するノズル保持部とを備えたホットメルト接着剤塗布装置を用意し、
前記一対の外フラップのそれぞれの前記内面と前記少なくとも一対のノズルの先端との間に所定の間隔を開ける位置まで前記一対の外フラップを前記他の一対の辺に沿って内側に折り曲げた状態で、前記少なくとも一対のノズルと前記未梱包箱との間に前記一対の内フラップが並ぶ方向に相対的な動きを生じさせ、
前記内面と前記ノズルの先端とが対向している間に前記ホットメルト接着剤を噴出すように前記ホットメルト接着剤塗布装置を制御することを特徴とする梱包方法。 - 前記少なくとも一対のノズルから垂れ落ちた前記ホットメルト接着剤を受け止めるホットメルト接着剤受け止め部材が、前記ノズル保持部に設けられている請求項1に記載の梱包方法。
- 前記少なくとも一対のノズルは、それぞれ水平方向よりも斜め上方に向かって前記ホットメルト接着剤を噴出するように、前記水平方向と前記ノズルの中心線との間の仰角が定められている請求項1または2に記載の梱包方法。
- 前記ノズルの先端と対応する前記外フラップの前記内面との間の距離が予め定めた範囲の値になるように、前記一対の外フラップの折り曲げ角度が定められている請求項3に記載の梱包方法。
- 前記少なくとも一対のノズルは、二組以上の一対のノズルからなり、
同じ側で且つ上下方向に離れて位置する二以上の前記ノズルのうち、下側に位置する前記ノズルの先端を通る仮想垂線が、上側に位置する前記ノズルの先端を通る仮想垂線よりも外側に位置するように、前記二以上のノズルの位置が定められている請求項4に記載の梱包方法。 - 請求項1に記載の方法で使用されるホットメルト接着剤塗布装置であって、
相反する方向にホットメルト接着剤を噴出する少なくとも一対のノズルと、
前記少なくとも一対のノズルを保持するノズル保持部と、
前記ノズル保持部を所定位置に吊り下げる吊り下げ部材とを具備し、
前記少なくとも一対のノズルは、それぞれ水平方向よりも斜め上方に向かって前記ホットメルト接着剤を噴出するように、前記水平方向と前記ノズルの中心線との間の仰角が定められていることを特徴とするホットメルト接着剤塗布装置。 - 前記仰角が、45°±20°の範囲内の角度である請求項6に記載のホットメルト接着剤塗布装置。
- 前記少なくとも一対のノズルから垂れ落ちた前記ホットメルト接着剤を受け止めるホットメルト接着剤受け止め部材が、前記ノズル保持部に着脱可能に設けられている請求項6に記載のホットメルト接着剤塗布装置。
- 前記少なくとも一対のノズルは、二組以上の一対のノズルからなり、
同じ側で且つ上下方向に離れて位置する二以上の前記ノズルのうち、下側に位置する前記ノズルの先端を通る仮想垂線が、上側に位置する前記ノズルの先端を通る仮想垂線よりも外側に位置するように、前記二以上のノズルの位置が定められている請求項7に記載のホットメルト接着剤塗布装置。 - 前記仰角の変更が可能なように前記ノズルが前記ノズル保持部に対して取り付けられている請求項6に記載のホットメルト接着剤塗布装置。
- 上方に向かって開口するほぼ矩形状の開口部を有する一面開口状の箱本体と、前記開口部の対向する一対の辺に沿って配置されて前記箱本体と一体に設けられた一対の内フラップと、前記開口部の対向する他の一対の辺に沿って配置されて前記箱本体と一体に設けられた一対の外フラップとを備えた未梱包箱の内部に物品が配置されたものを搬送する搬送装置と、
前記一対の外フラップ及び前記一対の内フラップを折り曲げる折り曲げ装置と、
前記一対の外フラップのそれぞれの内面にホットメルト接着剤を塗布するホットメルト接着剤塗布装置とを備えて、
前記一対の内フラップに対して前記一対の外フラップを接着して前記未梱包箱を梱包する梱包装置において、
前記ホットメルト接着剤塗布装置は、
前記折り曲げ装置が、前記一対の外フラップのそれぞれの前記内面と前記一対のノズルの先端との間に所定の間隔を開ける位置まで前記一対の外フラップを前記他の一対の辺に沿って折り曲げた途中折り曲げ状態で、前記一対の外フラップのそれぞれの内面に向かって前記ホットメルト接着剤を噴出する少なくとも一対のノズルと、
前記少なくとも一対のノズルを保持し、前記途中折り曲げ状態で前記一対の外フラップと前記一対の内フラップとに囲まれた空隙内に配置可能なノズル保持部と、
前記少なくとも一対のノズルを備えた前記ノズル保持部を吊り下げ、前記途中折り曲げ状態で前記一対の外フラップの間を通過するように配置される吊り下げ部材とを備えて、
前記ノズル保持部が前記一対の外フラップの間を通過している間だけ、前記少なくとも一対のノズルから前記ホットメルト接着剤を噴出させるように構成されている梱包装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002225129A JP2004067107A (ja) | 2002-08-01 | 2002-08-01 | 梱包方法及びホットメルト接着剤塗布装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002225129A JP2004067107A (ja) | 2002-08-01 | 2002-08-01 | 梱包方法及びホットメルト接着剤塗布装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004067107A true JP2004067107A (ja) | 2004-03-04 |
Family
ID=32012889
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002225129A Withdrawn JP2004067107A (ja) | 2002-08-01 | 2002-08-01 | 梱包方法及びホットメルト接着剤塗布装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004067107A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102179345A (zh) * | 2011-05-19 | 2011-09-14 | 东莞市铭丰包装品制造有限公司 | 一种木质包装盒封固漆涂布系统 |
WO2015038631A1 (en) * | 2013-09-11 | 2015-03-19 | Graco Minnesota Inc. | Hot melt system feed assembly |
CN106564667A (zh) * | 2016-10-31 | 2017-04-19 | 苏州宝义和自动化设备有限公司 | 一种全自动热熔胶包装系统 |
CN107283918A (zh) * | 2017-06-22 | 2017-10-24 | 武汉人天包装自动化技术股份有限公司 | 一种纸箱成型装置 |
JP2020121728A (ja) * | 2019-01-29 | 2020-08-13 | 大森機械工業株式会社 | 糊付装置及び糊塗布方法 |
-
2002
- 2002-08-01 JP JP2002225129A patent/JP2004067107A/ja not_active Withdrawn
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102179345A (zh) * | 2011-05-19 | 2011-09-14 | 东莞市铭丰包装品制造有限公司 | 一种木质包装盒封固漆涂布系统 |
WO2015038631A1 (en) * | 2013-09-11 | 2015-03-19 | Graco Minnesota Inc. | Hot melt system feed assembly |
CN105531106A (zh) * | 2013-09-11 | 2016-04-27 | 格瑞克明尼苏达有限公司 | 热熔系统送料组件 |
US10052650B2 (en) | 2013-09-11 | 2018-08-21 | Graco Minnesota Inc. | Hot melt system feed assembly |
CN106564667A (zh) * | 2016-10-31 | 2017-04-19 | 苏州宝义和自动化设备有限公司 | 一种全自动热熔胶包装系统 |
CN107283918A (zh) * | 2017-06-22 | 2017-10-24 | 武汉人天包装自动化技术股份有限公司 | 一种纸箱成型装置 |
JP2020121728A (ja) * | 2019-01-29 | 2020-08-13 | 大森機械工業株式会社 | 糊付装置及び糊塗布方法 |
JP7279922B2 (ja) | 2019-01-29 | 2023-05-23 | 大森機械工業株式会社 | 糊付装置及び糊塗布方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR20070048764A (ko) | 상단 또는 바닥 적재 용기 | |
EP0422399A2 (en) | Multi-orifice T-bar nozzle | |
JP2011511743A5 (ja) | ||
JP2013527825A (ja) | 複数のピックアップヘッドを利用することによって複数のカートンをコンベアトラックに同時に供給するためのカートン供給システム及び方法 | |
JPH09169312A (ja) | 紙などからなる外部包装材を有するパックの製造方法および製造装置 | |
JP3596933B2 (ja) | バッグインカートンおよびカートンブランク体 | |
JP6151322B2 (ja) | 製函装置 | |
JP2004067107A (ja) | 梱包方法及びホットメルト接着剤塗布装置 | |
JP5490681B2 (ja) | ボトル包装箱及び対応する切り抜き材 | |
KR20060111630A (ko) | 흡연물품 패킹 장치 및 방법 | |
HRP20140349T1 (hr) | Karton za pakiranje spremnika za napitak koji imaju oblik vreä†ice, stroj za zatvaranje pakiranja i postupak za zatvaranje pakiranja | |
JP5933116B2 (ja) | タバコのスイングオープン式の硬いパケットを製造するためのパッキング方法と機械 | |
JP2012505804A (ja) | 一体化されたホットメルト分配システムを有するケース密封機 | |
CN105984601A (zh) | 用于制造收缩膜包装的设备和方法 | |
JP4582328B2 (ja) | カートンブランクシートのヒートシール領域加熱装置 | |
JPH0390579A (ja) | 薄膜形成装置 | |
JP6876591B2 (ja) | 糊付け装置およびそれを備えた箱詰め装置 | |
JP2023072041A (ja) | ロボット箱詰め装置 | |
JP2008273142A (ja) | 糊塗布方法 | |
JP7046773B2 (ja) | 塗装装置 | |
JP3581978B2 (ja) | 封緘装置 | |
JPH06211273A (ja) | バッグインカートン | |
JP2020121728A (ja) | 糊付装置及び糊塗布方法 | |
US20210031479A1 (en) | Device and method for applying a protective element to a packaging | |
JP4487165B2 (ja) | 紙製箱の結束方法及び該方法に用いる紙バンドへの接着剤の塗布ノズル |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20051004 |