JP2004066535A - 金型の温度制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】金型を一様な温度に迅速に加熱することができる温度制御装置を提供する。
【解決手段】温度制御装置10に、各温度検出手段Snのうちの特定の温度検出手段Sxに対し、各ヒータHnのうち該特定の温度検出手段Sxに対応して配設された特定のヒータHx以外の他のヒータHyの発熱が与える干渉影響を推定する干渉影響推定手段12を備え、コントローラ14が、該干渉影響を考慮した上で、各ヒータHnの発熱態様を制御するようにした。更に、干渉影響推定手段12は、特定の温度検出手段Sxに対し、特定のヒータHxの発熱が与える干渉影響も推定するようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】温度制御装置10に、各温度検出手段Snのうちの特定の温度検出手段Sxに対し、各ヒータHnのうち該特定の温度検出手段Sxに対応して配設された特定のヒータHx以外の他のヒータHyの発熱が与える干渉影響を推定する干渉影響推定手段12を備え、コントローラ14が、該干渉影響を考慮した上で、各ヒータHnの発熱態様を制御するようにした。更に、干渉影響推定手段12は、特定の温度検出手段Sxに対し、特定のヒータHxの発熱が与える干渉影響も推定するようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は金型を所定の温度に加熱する温度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、樹脂等を成形する金型を様々な目的で加熱することがある。例えば、予め金型を加熱し、この中に熱硬化性の樹脂素材を封入して硬化させることにより成形する樹脂成形が知られている。具体的な例を示すと、リードフレーム等を樹脂封止した電子部品を製造する場合、金型を予め約175℃に加熱しておいて、この中にリードフレーム等の被封止体を投入すると共に熱硬化性の樹脂素材を封入して樹脂封止を行う。金型の加熱は一般的に、金型を全体的に一様な温度とすることが要求される。このように、金型を全体的に一様な温度とするために、温度制御装置が用いられる。
【0003】
図2は、一般的な金型の温度制御装置の概略を示す斜視図である。
【0004】
温度制御装置100は、金型102の下型102A内に配設される複数のヒータH1、H2・・・Hn(以下、適宜「Hn」と総括して示す)と、該ヒータHn毎にそれぞれ対応して下型102A内に配設される複数の温度検出手段S1、S2・・・Sn(以下、適宜「Sn」と総括して示す)と、該温度検出手段Snが検出した検出温度に基づいてヒータHnの発熱態様を制御するコントローラ104と、を備えている。温度検出手段Snとしては熱電対等が用いられる。尚、説明を簡略にするため図2では、下型102Aのみに温度制御装置100を備えた構成としているが、上型102Bに温度制御装置を備えることもある。一般的には下型102A、上型102B双方に温度制御装置を備えている。
【0005】
コントローラ104は、各ヒータHn、温度検出手段Sn毎に備えられた複数のサブコントローラSC1、SC2・・・SCn(以下、適宜「SCn」と総括して示す)と、各サブコントローラSCnに対し発熱指示を与えるメインコントローラ106と、を有して構成されている。
【0006】
図3は、温度制御装置100による金型102の温度制御の内容を示すブロック図である。
【0007】
一般的にヒータHnの発熱態様はON−OFFのいずれかであるが、ON−OFFの時間的な比率を制御することで電流Inを増減して発熱量を制御することができる。
【0008】
各サブコントローラSCnは、対応する温度検出手段Snにより検出される検出温度tnと与えられた目標温度Tnとを比較し、検出温度tnが目標温度Tnよりも低い場合にヒータHnに電流Inを通電して発熱させる。上記樹脂封止の場合、各サブコントローラSCnの目標温度を総て175℃としておけば、金型102を全体的に175℃にとすることができる。又、サブコントローラSCnは一般的に、与えられた目標温度Tnと検出温度tnとの差が大きいほど、ヒータHnに通電する電流Inを増加させ、発熱量を増加させるように構成されている。
【0009】
各サブコントローラSCnの目標温度Tnは、メインコントローラ106が発熱指示として与える。メインコントローラ106は、各サブコントローラSCnに対し目標温度Tnを時間的に変化させて与えることができるように構成されている。目標温度Tnを適宜調節することで、目標温度Tnと検出温度tnとの差を増減させ、これにより各ヒータ104の発熱量を調節することができる。尚、目標温度Tn及び目標温度Tnの時間的な変化の設定は、オペレータが入力装置108を操作してメインコントローラ106に入力することにより行なう。
【0010】
このように、ヒータHn、温度検出手段Snを金型102に複数組配設することで局部的な加熱を回避し、金型102を全体的に一様に加熱するようにしている。
【0011】
ここで、樹脂成形等の生産効率を高めるため、金型102を迅速に加熱したいというニーズがある。上記樹脂封止について言えば、金型102全体が一様に175℃となるように迅速に加熱したいというニーズがある。
【0012】
しかしながら、検出温度tnが目標温度Tnに近づくとヒータHnの発熱量が次第に減少するため、温度上昇速度が遅くなり、それだけ金型102の加熱に時間がかかっていた。
【0013】
これに対して、オペレータが入力装置108を操作し、メインコントローラ106が一時的に各サブコントローラSCnに対して本来の目標温度の175℃よりも高い目標温度Tnを与えるようにすることで、各ヒータHnの発熱量を増加させて金型102を迅速に加熱するようにしていた。
【0014】
例えば、ある温度検出手段Sxの検出温度txの上昇が他の温度検出手段Syの検出温度tyの上昇よりも遅い場合には、サブコントローラSCxの目標温度Txを一時的に本来の目標温度である175℃よりも高めに設定することにより目標温度Txと検出温度txとの差を大きくしてヒータHxの発熱量を増加させ、検出温度tyとの差を縮めるようにしていた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば、温度検出手段S2の検出温度t2が検出温度t1よりも低い場合、ヒータH2の発熱量を増加させることで温度検出手段S2の検出温度t2が上昇するが、温度検出手段S1の検出温度t1等も上昇するため、検出温度t2とt1との差を思うように縮めることが困難な場合がある。
【0016】
又、目標温度Tnを常に一律に175℃に設定しても、温度上昇過程で各温度検出手段Snの検出温度tnにばらつきが生じると金型全体を175℃に収束させることが困難となる。例えば、温度検出手段S1の検出温度t1が175℃に達し、且つ、温度検出手段S2の検出温度t2が175℃に達していない場合、ヒータH1の発熱を停止し、ヒータH2の発熱を継続することになるが、ヒータH2からの伝熱のために温度検出手段S1の検出温度t1が175℃を超えてしまうことがある。この場合、外気への自然放熱等により検出温度t1が175℃まで低下するのを待たなければならない。一方、ヒータH2の発熱を停止すれば温度検出手段S1の検出温度t1が175℃よりも上昇することを防止できるが、この場合、温度検出手段S2の検出温度t2を175℃まで上昇させることができない。
【0017】
即ち、ヒータHn、温度検出手段Snを複数組配設することで金型102の局部的な加熱を回避している一方で、伝熱による干渉のために金型102の温度制御は精度が低く、金型102を全体的に一様な温度に迅速に収束させることが困難であり、加熱のために多大な時間を要することがあった。
【0018】
更にこのような場合、オペレータが入力装置108を操作し、各サブコントローラSCn毎の目標温度Tnの設定及び目標温度Tnの時間的な変化の設定を繰り返し試行錯誤し、良好な発熱態様を見出すことになるが、この作業にも多大な時間を要することがあった。
【0019】
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであって、金型を一様な温度に迅速に加熱することができる温度制御装置を提供することをその課題とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、金型内に配設される複数のヒータと、該ヒータ毎にそれぞれ対応して前記金型内に配設される複数の温度検出手段と、該温度検出手段が検出した検出温度に基づいて前記ヒータの発熱態様を制御するコントローラと、を備えた金型の温度制御装置において、前記温度検出手段のうちの特定の温度検出手段に対し、前記ヒータのうち該特定の温度検出手段に対応して配設された特定のヒータ以外の他のヒータの発熱が与える干渉影響を推定する干渉影響推定手段を備え、前記コントローラが、該干渉影響を考慮した上で、前記各ヒータの発熱態様を制御するようにしたことにより、上記課題を解決したものである。
【0021】
本発明では、ヒータHxの発熱は対応する温度検出手段Sxに伝熱するだけでなく、他の温度検出手段Syにも伝熱(干渉)して検出温度tyも上昇させるため、検出温度txとtyとを意図したとおりに制御することが困難であったという事実に着目した。
【0022】
これらの伝熱(干渉)については、例えば、金型の形状、ヒータの個数、配置等の設計的条件から干渉の傾向を算出して予め干渉影響推定手段に入力しておくことで、該干渉の傾向に基づいて干渉影響推定手段が干渉影響を推定することができる。
【0023】
又、金型をキャリブレーションとして実際に加熱し、干渉の傾向を実測して予め干渉影響推定手段に入力しておくことにより、該干渉の傾向に基づいて干渉影響推定手段が干渉影響を推定することもできる。
【0024】
このように、特定の温度検出手段に対し、前記ヒータのうち該特定の温度検出手段に対応して配設された特定のヒータ以外の他のヒータの発熱が与える干渉影響を推定する干渉影響推定手段を備え、コントローラが、該干渉影響を考慮した上で、各ヒータの発熱態様を制御することで、従来よりも金型の温度を精密に制御することが可能となる。これにより、金型を全体的に一様に、且つ、迅速に加熱することができる。
【0025】
尚、前記干渉影響推定手段が、前記特定の温度検出手段に対する前記干渉影響を、前記特定の温度検出手段の周辺に配置される他の前記温度検出手段の検出温度に基づいて推定するとよい。
【0026】
熱は温度が高い方から低い方に伝わり、温度差が大きい程伝熱量も多くなる。従って、ある特定の温度検出手段の検出温度よりも、周辺に配置される他の温度検出手段の検出温度が高い場合、周辺の他のヒータの発熱が特定の温度検出手段に伝熱する傾向があると推定できる。
【0027】
逆に、ある特定の温度検出手段の検出温度よりも、周辺に配置される他の温度検出手段の検出温度が低い場合には、特定の温度検出手段に対応するヒータの発熱が周辺に配置される他の温度検出手段に伝熱する傾向があると推定できる。
【0028】
更に、検出温度の差の大きさに基づいて伝熱を受ける温度検出手段の検出温度の上昇速度を推定することができる。
【0029】
このように、周辺に配置される他の温度検出手段の検出温度に基づいて干渉影響を推定する場合、各温度検出手段の検出温度の変化に応じて干渉影響の推定を随時修正し、干渉影響の推定精度を高めてヒータの発熱制御に反映することができ、一層精密な金型の温度制御を実現することができる。
【0030】
又、前記干渉影響推定手段が、前記特定の温度検出手段に対する前記干渉影響を、前記特定の温度検出手段の周辺に配置される他の前記温度検出手段の検出温度の変化速度に基づいて推定するようにしてもよい。
【0031】
例えば、特定の温度検出手段の検出温度の上昇速度が周辺に配置される他の温度検出手段の検出温度の上昇速度よりも速い場合には、特定の温度検出手段の近傍の温度が周辺よりも高くなっていくので、特定の温度検出手段に対応するヒータから周辺に伝熱していく傾向があると推定できる。
【0032】
逆に、特定の温度検出手段の検出温度の上昇速度が周辺に配置される他の温度検出手段の検出温度の上昇速度よりも遅い場合には、周辺に配置される他のヒータから特定の温度検出手段に伝熱してくる傾向があると推定できる。
【0033】
このように、温度検出手段の検出温度の変化速度に着目することで、特定の温度検出手段の検出温度と、周辺に配置される他の温度検出手段の検出温度との差が大きくなる前に、各ヒータの発熱態様を適切に制御し、検出温度の差が実際に大きくなることを防止することができる。
【0034】
又、前記干渉影響推定手段が、前記特定の温度検出手段に対する前記干渉影響を、前記特定のヒータの周辺に配置される他の前記ヒータに対して与えている発熱態様の制御指示の内容に基づいて推定してもよい。
【0035】
例えば、特定のヒータの周辺に配置される他のヒータに対して指示されている発熱量が多い場合には、それだけ周辺のヒータから特定の温度検出手段への伝熱量が多く、特定の温度検出手段の検出温度が速く上昇すると推定できる。
【0036】
このように、周辺のヒータに対して与えている制御指示の内容に基づいて干渉影響を推定する場合も、制御指示の内容に応じて干渉影響を随時修正し、干渉影響の推定精度を高めてヒータの発熱制御に反映することができ、金型の一層精密な温度制御を実現することができる。更に、検出温度の差が実際に生じる前であっても干渉影響を推定し各ヒータの発熱態様を適宜制御することができ、実際に検出温度の差が生じることを防止することも可能である。
【0037】
又、前記コントローラは、前記各ヒータ及び対応する各温度検出手段毎にそれぞれ対応して備えられた複数のサブコントローラと、該各サブコントローラに制御指示を与えるメインコントローラと、を有する構成とし、且つ、前記干渉影響推定手段を前記メインコントローラ内に収容してもよい。
【0038】
ヒータ、温度検出手段、サブコントローラをセットとして金型に取付けることで、金型へのヒータ、温度検出手段の取付け、ヒータ、温度検出手段、サブコントローラ間の配線及びこれらとメインコントローラとの配線を容易に行うことができ、設計、使用態様の自由度を大幅に高めることができる。更に、メインコントローラは各サブコントローラに結線されると共に制御機能を有しているので、干渉影響推定手段をソフトウェア又はハードウェアとしてメインコントローラに容易に収容でき、製造コストの低減、コンパクト化を図ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0040】
図1は、本実施形態に係る金型の温度制御装置の制御内容を示すブロック図である。
【0041】
温度制御装置10は、各温度検出手段Snのうちの特定の温度検出手段Sxに対し、各ヒータHnのうち該特定の温度検出手段Sxに対応して配設された特定のヒータHx以外の他のヒータHyの発熱が与える干渉影響を推定する干渉影響推定手段12を備え、コントローラ14が、該干渉影響を考慮した上で、各ヒータHnの発熱態様を制御するようにしたことを特徴としている。
【0042】
尚、干渉影響推定手段12は、特定の温度検出手段Sxに対し、特定のヒータHxの発熱が与える干渉影響も推定するように構成されている。
【0043】
その他の構成については、前記従来の温度制御装置100と同様であるので図2及び図3と同一符号を付することとして説明を適宜省略する。
【0044】
干渉影響推定手段12は、具体的にはコンピュータプログラムであり、メインコントローラ16内に収容されている。メインコントローラ16が各サブコントローラSCnに与える目標温度Tnは、干渉影響推定手段12に随時入力可能とされている。
【0045】
又、メインコントローラ16には、各サブコントローラSCnが結線されており、各温度検出手段Snの検出温度tnが干渉影響推定手段12に随時入力可能とされている。
【0046】
干渉影響推定手段12は、目標温度Tnと検出温度tnとの差より、各ヒータHnの発熱量を算出可能とされている。
【0047】
又、メインコントローラ16には入力装置108が結線されており、オペレータが入力装置108を操作することにより、自己影響のデータDxx及び干渉影響のデータDxyを干渉影響推定手段12に入力可能とされている。
【0048】
自己影響のデータDxxは、特定のヒータHxから、対応する特定の温度検出手段Sxへの伝熱傾向を数値化したものであり、具体的には特定のヒータHxの発熱が特定の温度検出手段Sxの検出温度txの上昇速度に対して与える影響のデータである。
【0049】
特定の温度検出手段Sxの検出温度txの上昇速度は、特定のヒータHxの発熱量が大きい程速く、又、検出温度txが低い程速いと考えられる。自己影響のデータDxxは、このような知見に基づくデータであり、特定のヒータHxの発熱量及び特定の温度検出手段Sxの検出温度txと、該検出温度txの上昇速度との関連を示すデータである。
【0050】
一方、干渉影響のデータDxyは、特定の温度検出手段Sxに対応して配設された特定のヒータHx以外の他のヒータHyから特定の温度検出手段Sxへの伝熱傾向を数値化したものであり、具体的には各ヒータHyの発熱が特定の温度検出手段Sxの検出温度txの上昇速度に対して与える影響のデータである。
【0051】
特定の温度検出手段Sxの検出温度txの上昇速度は、ヒータHyの発熱量が大きい程速く、又、検出温度txと検出温度tyとの差ty−txが正であるときは、この値が大きい程速いと考えられる。干渉影響のデータDxyは、このような知見に基づくデータであり、ヒータHyの発熱量及び検出温度の差ty−txと、特定の温度検出手段Sxの検出温度txの上昇速度との関連を示すデータである。
【0052】
尚、本実施形態では、後述するように、自己影響のデータDxx及び干渉影響のデータDxyはキャリブレーションに基づいて求めるようにしている。
【0053】
干渉影響推定手段12は、温度検出手段Sxの検出温度txの上昇速度を、各ヒータHnに対して与えている目標温度(発熱態様の制御指示の内容)Tn、温度検出手段Snの検出温度tn、自己影響のデータDxx及び干渉影響のデータDxyに基づいて推定するように構成されている。
【0054】
次に、温度制御装置10の作用について説明する。
【0055】
まず、自己影響のデータDxx、干渉影響のデータDxyを求めるキャリブレーションについて説明する。
【0056】
キャリブレーションは、複数のヒータHnの中の一のヒータのみを順次発熱させ、他のヒータの発熱を停止させて、各ヒータHnの発熱が、対応する温度検出手段Snの検出温度tn及び他の温度検出手段Sn´の検出温度tn´に与える影響を実測することにより行なう。
【0057】
例えば、ヒータH1のみに通電して発熱させ、他のヒータH2〜Hnへの通電を停止しておく。これにより、温度検出手段S1の検出温度t1が上昇すると共に、ヒータH1の発熱は、他の温度検出手段S2〜Snにも伝熱し、これら温度検出手段S2〜Snの検出温度t2〜tnも上昇する。この際、検出温度t1〜tnを記録すると共に検出温度t1〜tnの上昇速度を算出し、記録しておく。
【0058】
又、温度検出手段S1の検出温度t1とサブコントローラSC1に与えている目標温度T1との差から、ヒータH1の発熱量を随時算出し、記録しておく。更に、温度検出手段S1の検出温度t1と他の温度検出手段S2〜Snの検出温度t2〜tnとの差(t2〜tn)−t1も随時算出し、記録しておく。
【0059】
サブコントローラSC1に与える目標温度T1を様々に変化させ、上記のように、ヒータH1の発熱量及び検出温度の差(t2〜tn)−t1と検出温度t1〜tnの上昇速度との関係を随時記録し、これを自己影響のデータD11、干渉影響のデータDx1(x=2〜n)とする。
【0060】
同様に、ヒータH2…Hnを順次発熱させて、自己影響のデータD22〜Dnn及び干渉影響のデータDx2〜Dxnを求める。
【0061】
以上により求めた自己影響のデータDxx、干渉影響のデータDxyをオペレータが入力装置108を操作して干渉影響推定手段12に入力する。
【0062】
このように、干渉影響推定手段12に、自己影響のデータDxx、干渉影響のデータDxyを予め入力してから、金型102の加熱を開始する。
【0063】
尚、加熱前の金型102は、全体が一様に室温に近い温度になっている。
【0064】
まず、メインコントローラ16が、各サブコントローラSCnに対して、発熱制御の指示として目標温度Tnを与える。この際、自己影響のデータDxx、干渉影響のデータDxyに基づいて、各温度検出手段Snの検出温度tnが等しい速度で上昇するように、自己影響及び干渉影響を考慮した上で各サブコントローラSCnに与える目標温度Tnを決定する。
【0065】
具体的には、金型102は、全体が一様に室温に近い温度であるので、干渉影響のデータDxyのうち、各温度検出手段Snの検出温度tnの差がない条件のデータと自己影響のデータDxxとに基づいて各温度検出手段Snの検出温度tnが等しい速度で上昇するように各目標温度Tnを決定する。この際、ヒータの発熱能力の最大値と最も目標温度Tnを高くする必要のあるヒータの発熱量とが等しくなるように各目標温度Tnを決定する。
【0066】
尚、各温度検出手段Sxの検出温度txの上昇速度を推定する場合、対応するヒータHx以外の総てのヒータHyの発熱を考慮することもできるが、検出温度txの上昇速度に実質的に影響を及ぼすのは周辺に配置されているヒータHyの発熱であるため、ここでは干渉影響のデータDxyのうち、周辺に配置されているヒータHyに関する干渉影響のデータDxyに基づいて各温度検出手段Sxの検出温度txの上昇速度を推定し、他の干渉影響のデータDxyは考慮しない。これにより、干渉影響推定手段12の構成を簡略化し、推定のための計算時間を短縮することができる。
【0067】
以上により、金型102の各部の温度は一様に、且つ、迅速に上昇する。
【0068】
温度上昇過程において、各温度検出手段Snの検出温度tnの差が小さく保持されている場合には、当初与えた目標温度Tnのまま継続して金型102を加熱し、金型102全体が一様に175°となった時点で、各サブコントローラSCnが対応するヒータHnへの電流Inの供給を停止し、加熱を終了する。
【0069】
一方、金型102の温度が上昇する過程で、各温度検出手段Snの検出温度tnの差が大きくなった場合には、随時干渉影響の推定を更新して、発熱態様の制御に反映する。
【0070】
具体的には、各温度検出手段Snの検出温度tnの変化に対応して、その時点で引用するべき自己影響データDxxを呼び出し、先ず自己影響を推定する。又、干渉影響推定手段12には、各温度検出手段Snの検出温度tnが随時入力されており、既に得られている干渉影響のデータDxyの中から、実測した各温度検出手段Snの検出温度tnの差等と等しい条件の(引用するべき)データに基づいて干渉影響を推定し、リアルタイムで更新する。
【0071】
随時得られる自己影響及び干渉影響の推定に基づいて、相対的に低い検出温度tnの上昇速度を速めると共に相対的に高い検出温度tnの上昇速度を遅くするように、各目標温度Tnをリアルタイムで更新する。
【0072】
このように各検出温度tnの差が小さくなるように各ヒータHnの発熱量を随時修正しつつ、金型102を全体的に一様に加熱し、175°に達したところで、各サブコントローラSCnが対応するヒータHnへの電流Inの供給を停止して加熱を終了する。
【0073】
即ち、各検出温度tnの上昇速度が等しくなるように各目標温度Tnを設定して各ヒータHnの発熱態様を制御すると共に、たとえ検出温度tnに差が生じた場合であっても、検出温度tnの差が小さくなるように目標温度Tnを修正することで、金型102を全体的に一様に、且つ、迅速に加熱することができる。
【0074】
尚、本実施形態において、干渉影響推定手段12はコンピュータプログラムとしてメインコントローラ16内に収容されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ハードウェアとしてメインコントローラ内に収容してもよく、又、メインコントローラから独立して干渉影響推定手段を備える構成としてもよい。
【0075】
又、本実施形態において、コントローラ14は、複数のサブコントローラSCnとメインコントローラ16とを有して構成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの機能を統合した単一のコントローラとしてもよい。
【0076】
このように、単一のコントローラとすることにより、部品点数を低減し、構造の簡略化を図ることができる。
【0077】
一方、各ヒータ、温度検出手段に対応して複数のサブコントローラを備えることにより、金型への温度制御装置の取付けが容易となる。又、既存の設備をできるだけ利用できるようにもなる。
【0078】
従って、コントローラの様式の選択は、金型の形状、ヒータの個数、設置スペース等の条件に応じて適宜選択するとよい。
【0079】
又、本実施形態において、干渉影響推定手段12は、各温度検出手段Sxの周辺に配置されている他の温度検出手段Syの検出温度ty及び周辺に配置されている他のヒータHyに対して与えている目標温度Tyに基づいて干渉影響を推定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、他の総ての温度検出手段Syの検出温度ty及び他の総てのヒータHyに対して与えている目標温度Tyに基づいて干渉影響を推定してもよい。
【0080】
又、本実施形態において、干渉影響推定手段12は、各温度検出手段Snの検出温度tnに基づいて自己影響及び干渉影響の推定を随時更新可能とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、温度検出手段Snの検出温度tnの変化速度に基づいて干渉影響のみを更新可能としてもよい。
【0081】
このように、検出温度tnの変化速度に着目することで、各温度検出手段Snの検出温度tnの差が大きくなる前に、発熱態様を適切に制御し、検出温度tnの差が大きくなることを防止することができる。
【0082】
又、本実施形態において、キャリブレーションにより検出温度tn等を実測し、自己影響のデータDxx、干渉影響のデータDxyを算出して、オペレータが干渉影響推定手段12に入力しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、コントローラ14が、自動的にキャリブレーションを実行して干渉影響のデータDxy、自己影響のデータDxxを算出し、干渉影響推定手段12に入力するようにしてもよい。
【0083】
又、本実施形態において、キャリブレーションとして金型を実際に加熱し、検出温度tn等の実測値から自己影響のデータDxx、干渉影響のデータDxyを算出しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば金型の形状、ヒータの個数、配置等の設計的条件から自己影響のデータDxx、干渉影響のデータDxyを算出して干渉影響推定手段12に入力してもよい。尚、この場合は実際の温度上昇の態様に基づいて算出したDxx、Dxyを適宜修正すると一層よい。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、金型を一様な温度に迅速に加熱することが可能となるという優れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る金型の温度制御装置の制御内容を示すブロック図
【図2】従来の金型の温度制御装置の構造の概要を示す斜視図
【図3】同金型の温度制御装置の制御内容を示すブロック図
【符号の説明】
10、100…温度制御装置
12…干渉影響推定手段
14、104…コントローラ
16、106…メインコントローラ
102…金型
Hn…ヒータ
Sn…温度検出手段
SCn…サブコントローラ
Tn…目標温度
tn…検出温度
In…電流
【発明の属する技術分野】
本発明は金型を所定の温度に加熱する温度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、樹脂等を成形する金型を様々な目的で加熱することがある。例えば、予め金型を加熱し、この中に熱硬化性の樹脂素材を封入して硬化させることにより成形する樹脂成形が知られている。具体的な例を示すと、リードフレーム等を樹脂封止した電子部品を製造する場合、金型を予め約175℃に加熱しておいて、この中にリードフレーム等の被封止体を投入すると共に熱硬化性の樹脂素材を封入して樹脂封止を行う。金型の加熱は一般的に、金型を全体的に一様な温度とすることが要求される。このように、金型を全体的に一様な温度とするために、温度制御装置が用いられる。
【0003】
図2は、一般的な金型の温度制御装置の概略を示す斜視図である。
【0004】
温度制御装置100は、金型102の下型102A内に配設される複数のヒータH1、H2・・・Hn(以下、適宜「Hn」と総括して示す)と、該ヒータHn毎にそれぞれ対応して下型102A内に配設される複数の温度検出手段S1、S2・・・Sn(以下、適宜「Sn」と総括して示す)と、該温度検出手段Snが検出した検出温度に基づいてヒータHnの発熱態様を制御するコントローラ104と、を備えている。温度検出手段Snとしては熱電対等が用いられる。尚、説明を簡略にするため図2では、下型102Aのみに温度制御装置100を備えた構成としているが、上型102Bに温度制御装置を備えることもある。一般的には下型102A、上型102B双方に温度制御装置を備えている。
【0005】
コントローラ104は、各ヒータHn、温度検出手段Sn毎に備えられた複数のサブコントローラSC1、SC2・・・SCn(以下、適宜「SCn」と総括して示す)と、各サブコントローラSCnに対し発熱指示を与えるメインコントローラ106と、を有して構成されている。
【0006】
図3は、温度制御装置100による金型102の温度制御の内容を示すブロック図である。
【0007】
一般的にヒータHnの発熱態様はON−OFFのいずれかであるが、ON−OFFの時間的な比率を制御することで電流Inを増減して発熱量を制御することができる。
【0008】
各サブコントローラSCnは、対応する温度検出手段Snにより検出される検出温度tnと与えられた目標温度Tnとを比較し、検出温度tnが目標温度Tnよりも低い場合にヒータHnに電流Inを通電して発熱させる。上記樹脂封止の場合、各サブコントローラSCnの目標温度を総て175℃としておけば、金型102を全体的に175℃にとすることができる。又、サブコントローラSCnは一般的に、与えられた目標温度Tnと検出温度tnとの差が大きいほど、ヒータHnに通電する電流Inを増加させ、発熱量を増加させるように構成されている。
【0009】
各サブコントローラSCnの目標温度Tnは、メインコントローラ106が発熱指示として与える。メインコントローラ106は、各サブコントローラSCnに対し目標温度Tnを時間的に変化させて与えることができるように構成されている。目標温度Tnを適宜調節することで、目標温度Tnと検出温度tnとの差を増減させ、これにより各ヒータ104の発熱量を調節することができる。尚、目標温度Tn及び目標温度Tnの時間的な変化の設定は、オペレータが入力装置108を操作してメインコントローラ106に入力することにより行なう。
【0010】
このように、ヒータHn、温度検出手段Snを金型102に複数組配設することで局部的な加熱を回避し、金型102を全体的に一様に加熱するようにしている。
【0011】
ここで、樹脂成形等の生産効率を高めるため、金型102を迅速に加熱したいというニーズがある。上記樹脂封止について言えば、金型102全体が一様に175℃となるように迅速に加熱したいというニーズがある。
【0012】
しかしながら、検出温度tnが目標温度Tnに近づくとヒータHnの発熱量が次第に減少するため、温度上昇速度が遅くなり、それだけ金型102の加熱に時間がかかっていた。
【0013】
これに対して、オペレータが入力装置108を操作し、メインコントローラ106が一時的に各サブコントローラSCnに対して本来の目標温度の175℃よりも高い目標温度Tnを与えるようにすることで、各ヒータHnの発熱量を増加させて金型102を迅速に加熱するようにしていた。
【0014】
例えば、ある温度検出手段Sxの検出温度txの上昇が他の温度検出手段Syの検出温度tyの上昇よりも遅い場合には、サブコントローラSCxの目標温度Txを一時的に本来の目標温度である175℃よりも高めに設定することにより目標温度Txと検出温度txとの差を大きくしてヒータHxの発熱量を増加させ、検出温度tyとの差を縮めるようにしていた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば、温度検出手段S2の検出温度t2が検出温度t1よりも低い場合、ヒータH2の発熱量を増加させることで温度検出手段S2の検出温度t2が上昇するが、温度検出手段S1の検出温度t1等も上昇するため、検出温度t2とt1との差を思うように縮めることが困難な場合がある。
【0016】
又、目標温度Tnを常に一律に175℃に設定しても、温度上昇過程で各温度検出手段Snの検出温度tnにばらつきが生じると金型全体を175℃に収束させることが困難となる。例えば、温度検出手段S1の検出温度t1が175℃に達し、且つ、温度検出手段S2の検出温度t2が175℃に達していない場合、ヒータH1の発熱を停止し、ヒータH2の発熱を継続することになるが、ヒータH2からの伝熱のために温度検出手段S1の検出温度t1が175℃を超えてしまうことがある。この場合、外気への自然放熱等により検出温度t1が175℃まで低下するのを待たなければならない。一方、ヒータH2の発熱を停止すれば温度検出手段S1の検出温度t1が175℃よりも上昇することを防止できるが、この場合、温度検出手段S2の検出温度t2を175℃まで上昇させることができない。
【0017】
即ち、ヒータHn、温度検出手段Snを複数組配設することで金型102の局部的な加熱を回避している一方で、伝熱による干渉のために金型102の温度制御は精度が低く、金型102を全体的に一様な温度に迅速に収束させることが困難であり、加熱のために多大な時間を要することがあった。
【0018】
更にこのような場合、オペレータが入力装置108を操作し、各サブコントローラSCn毎の目標温度Tnの設定及び目標温度Tnの時間的な変化の設定を繰り返し試行錯誤し、良好な発熱態様を見出すことになるが、この作業にも多大な時間を要することがあった。
【0019】
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであって、金型を一様な温度に迅速に加熱することができる温度制御装置を提供することをその課題とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、金型内に配設される複数のヒータと、該ヒータ毎にそれぞれ対応して前記金型内に配設される複数の温度検出手段と、該温度検出手段が検出した検出温度に基づいて前記ヒータの発熱態様を制御するコントローラと、を備えた金型の温度制御装置において、前記温度検出手段のうちの特定の温度検出手段に対し、前記ヒータのうち該特定の温度検出手段に対応して配設された特定のヒータ以外の他のヒータの発熱が与える干渉影響を推定する干渉影響推定手段を備え、前記コントローラが、該干渉影響を考慮した上で、前記各ヒータの発熱態様を制御するようにしたことにより、上記課題を解決したものである。
【0021】
本発明では、ヒータHxの発熱は対応する温度検出手段Sxに伝熱するだけでなく、他の温度検出手段Syにも伝熱(干渉)して検出温度tyも上昇させるため、検出温度txとtyとを意図したとおりに制御することが困難であったという事実に着目した。
【0022】
これらの伝熱(干渉)については、例えば、金型の形状、ヒータの個数、配置等の設計的条件から干渉の傾向を算出して予め干渉影響推定手段に入力しておくことで、該干渉の傾向に基づいて干渉影響推定手段が干渉影響を推定することができる。
【0023】
又、金型をキャリブレーションとして実際に加熱し、干渉の傾向を実測して予め干渉影響推定手段に入力しておくことにより、該干渉の傾向に基づいて干渉影響推定手段が干渉影響を推定することもできる。
【0024】
このように、特定の温度検出手段に対し、前記ヒータのうち該特定の温度検出手段に対応して配設された特定のヒータ以外の他のヒータの発熱が与える干渉影響を推定する干渉影響推定手段を備え、コントローラが、該干渉影響を考慮した上で、各ヒータの発熱態様を制御することで、従来よりも金型の温度を精密に制御することが可能となる。これにより、金型を全体的に一様に、且つ、迅速に加熱することができる。
【0025】
尚、前記干渉影響推定手段が、前記特定の温度検出手段に対する前記干渉影響を、前記特定の温度検出手段の周辺に配置される他の前記温度検出手段の検出温度に基づいて推定するとよい。
【0026】
熱は温度が高い方から低い方に伝わり、温度差が大きい程伝熱量も多くなる。従って、ある特定の温度検出手段の検出温度よりも、周辺に配置される他の温度検出手段の検出温度が高い場合、周辺の他のヒータの発熱が特定の温度検出手段に伝熱する傾向があると推定できる。
【0027】
逆に、ある特定の温度検出手段の検出温度よりも、周辺に配置される他の温度検出手段の検出温度が低い場合には、特定の温度検出手段に対応するヒータの発熱が周辺に配置される他の温度検出手段に伝熱する傾向があると推定できる。
【0028】
更に、検出温度の差の大きさに基づいて伝熱を受ける温度検出手段の検出温度の上昇速度を推定することができる。
【0029】
このように、周辺に配置される他の温度検出手段の検出温度に基づいて干渉影響を推定する場合、各温度検出手段の検出温度の変化に応じて干渉影響の推定を随時修正し、干渉影響の推定精度を高めてヒータの発熱制御に反映することができ、一層精密な金型の温度制御を実現することができる。
【0030】
又、前記干渉影響推定手段が、前記特定の温度検出手段に対する前記干渉影響を、前記特定の温度検出手段の周辺に配置される他の前記温度検出手段の検出温度の変化速度に基づいて推定するようにしてもよい。
【0031】
例えば、特定の温度検出手段の検出温度の上昇速度が周辺に配置される他の温度検出手段の検出温度の上昇速度よりも速い場合には、特定の温度検出手段の近傍の温度が周辺よりも高くなっていくので、特定の温度検出手段に対応するヒータから周辺に伝熱していく傾向があると推定できる。
【0032】
逆に、特定の温度検出手段の検出温度の上昇速度が周辺に配置される他の温度検出手段の検出温度の上昇速度よりも遅い場合には、周辺に配置される他のヒータから特定の温度検出手段に伝熱してくる傾向があると推定できる。
【0033】
このように、温度検出手段の検出温度の変化速度に着目することで、特定の温度検出手段の検出温度と、周辺に配置される他の温度検出手段の検出温度との差が大きくなる前に、各ヒータの発熱態様を適切に制御し、検出温度の差が実際に大きくなることを防止することができる。
【0034】
又、前記干渉影響推定手段が、前記特定の温度検出手段に対する前記干渉影響を、前記特定のヒータの周辺に配置される他の前記ヒータに対して与えている発熱態様の制御指示の内容に基づいて推定してもよい。
【0035】
例えば、特定のヒータの周辺に配置される他のヒータに対して指示されている発熱量が多い場合には、それだけ周辺のヒータから特定の温度検出手段への伝熱量が多く、特定の温度検出手段の検出温度が速く上昇すると推定できる。
【0036】
このように、周辺のヒータに対して与えている制御指示の内容に基づいて干渉影響を推定する場合も、制御指示の内容に応じて干渉影響を随時修正し、干渉影響の推定精度を高めてヒータの発熱制御に反映することができ、金型の一層精密な温度制御を実現することができる。更に、検出温度の差が実際に生じる前であっても干渉影響を推定し各ヒータの発熱態様を適宜制御することができ、実際に検出温度の差が生じることを防止することも可能である。
【0037】
又、前記コントローラは、前記各ヒータ及び対応する各温度検出手段毎にそれぞれ対応して備えられた複数のサブコントローラと、該各サブコントローラに制御指示を与えるメインコントローラと、を有する構成とし、且つ、前記干渉影響推定手段を前記メインコントローラ内に収容してもよい。
【0038】
ヒータ、温度検出手段、サブコントローラをセットとして金型に取付けることで、金型へのヒータ、温度検出手段の取付け、ヒータ、温度検出手段、サブコントローラ間の配線及びこれらとメインコントローラとの配線を容易に行うことができ、設計、使用態様の自由度を大幅に高めることができる。更に、メインコントローラは各サブコントローラに結線されると共に制御機能を有しているので、干渉影響推定手段をソフトウェア又はハードウェアとしてメインコントローラに容易に収容でき、製造コストの低減、コンパクト化を図ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0040】
図1は、本実施形態に係る金型の温度制御装置の制御内容を示すブロック図である。
【0041】
温度制御装置10は、各温度検出手段Snのうちの特定の温度検出手段Sxに対し、各ヒータHnのうち該特定の温度検出手段Sxに対応して配設された特定のヒータHx以外の他のヒータHyの発熱が与える干渉影響を推定する干渉影響推定手段12を備え、コントローラ14が、該干渉影響を考慮した上で、各ヒータHnの発熱態様を制御するようにしたことを特徴としている。
【0042】
尚、干渉影響推定手段12は、特定の温度検出手段Sxに対し、特定のヒータHxの発熱が与える干渉影響も推定するように構成されている。
【0043】
その他の構成については、前記従来の温度制御装置100と同様であるので図2及び図3と同一符号を付することとして説明を適宜省略する。
【0044】
干渉影響推定手段12は、具体的にはコンピュータプログラムであり、メインコントローラ16内に収容されている。メインコントローラ16が各サブコントローラSCnに与える目標温度Tnは、干渉影響推定手段12に随時入力可能とされている。
【0045】
又、メインコントローラ16には、各サブコントローラSCnが結線されており、各温度検出手段Snの検出温度tnが干渉影響推定手段12に随時入力可能とされている。
【0046】
干渉影響推定手段12は、目標温度Tnと検出温度tnとの差より、各ヒータHnの発熱量を算出可能とされている。
【0047】
又、メインコントローラ16には入力装置108が結線されており、オペレータが入力装置108を操作することにより、自己影響のデータDxx及び干渉影響のデータDxyを干渉影響推定手段12に入力可能とされている。
【0048】
自己影響のデータDxxは、特定のヒータHxから、対応する特定の温度検出手段Sxへの伝熱傾向を数値化したものであり、具体的には特定のヒータHxの発熱が特定の温度検出手段Sxの検出温度txの上昇速度に対して与える影響のデータである。
【0049】
特定の温度検出手段Sxの検出温度txの上昇速度は、特定のヒータHxの発熱量が大きい程速く、又、検出温度txが低い程速いと考えられる。自己影響のデータDxxは、このような知見に基づくデータであり、特定のヒータHxの発熱量及び特定の温度検出手段Sxの検出温度txと、該検出温度txの上昇速度との関連を示すデータである。
【0050】
一方、干渉影響のデータDxyは、特定の温度検出手段Sxに対応して配設された特定のヒータHx以外の他のヒータHyから特定の温度検出手段Sxへの伝熱傾向を数値化したものであり、具体的には各ヒータHyの発熱が特定の温度検出手段Sxの検出温度txの上昇速度に対して与える影響のデータである。
【0051】
特定の温度検出手段Sxの検出温度txの上昇速度は、ヒータHyの発熱量が大きい程速く、又、検出温度txと検出温度tyとの差ty−txが正であるときは、この値が大きい程速いと考えられる。干渉影響のデータDxyは、このような知見に基づくデータであり、ヒータHyの発熱量及び検出温度の差ty−txと、特定の温度検出手段Sxの検出温度txの上昇速度との関連を示すデータである。
【0052】
尚、本実施形態では、後述するように、自己影響のデータDxx及び干渉影響のデータDxyはキャリブレーションに基づいて求めるようにしている。
【0053】
干渉影響推定手段12は、温度検出手段Sxの検出温度txの上昇速度を、各ヒータHnに対して与えている目標温度(発熱態様の制御指示の内容)Tn、温度検出手段Snの検出温度tn、自己影響のデータDxx及び干渉影響のデータDxyに基づいて推定するように構成されている。
【0054】
次に、温度制御装置10の作用について説明する。
【0055】
まず、自己影響のデータDxx、干渉影響のデータDxyを求めるキャリブレーションについて説明する。
【0056】
キャリブレーションは、複数のヒータHnの中の一のヒータのみを順次発熱させ、他のヒータの発熱を停止させて、各ヒータHnの発熱が、対応する温度検出手段Snの検出温度tn及び他の温度検出手段Sn´の検出温度tn´に与える影響を実測することにより行なう。
【0057】
例えば、ヒータH1のみに通電して発熱させ、他のヒータH2〜Hnへの通電を停止しておく。これにより、温度検出手段S1の検出温度t1が上昇すると共に、ヒータH1の発熱は、他の温度検出手段S2〜Snにも伝熱し、これら温度検出手段S2〜Snの検出温度t2〜tnも上昇する。この際、検出温度t1〜tnを記録すると共に検出温度t1〜tnの上昇速度を算出し、記録しておく。
【0058】
又、温度検出手段S1の検出温度t1とサブコントローラSC1に与えている目標温度T1との差から、ヒータH1の発熱量を随時算出し、記録しておく。更に、温度検出手段S1の検出温度t1と他の温度検出手段S2〜Snの検出温度t2〜tnとの差(t2〜tn)−t1も随時算出し、記録しておく。
【0059】
サブコントローラSC1に与える目標温度T1を様々に変化させ、上記のように、ヒータH1の発熱量及び検出温度の差(t2〜tn)−t1と検出温度t1〜tnの上昇速度との関係を随時記録し、これを自己影響のデータD11、干渉影響のデータDx1(x=2〜n)とする。
【0060】
同様に、ヒータH2…Hnを順次発熱させて、自己影響のデータD22〜Dnn及び干渉影響のデータDx2〜Dxnを求める。
【0061】
以上により求めた自己影響のデータDxx、干渉影響のデータDxyをオペレータが入力装置108を操作して干渉影響推定手段12に入力する。
【0062】
このように、干渉影響推定手段12に、自己影響のデータDxx、干渉影響のデータDxyを予め入力してから、金型102の加熱を開始する。
【0063】
尚、加熱前の金型102は、全体が一様に室温に近い温度になっている。
【0064】
まず、メインコントローラ16が、各サブコントローラSCnに対して、発熱制御の指示として目標温度Tnを与える。この際、自己影響のデータDxx、干渉影響のデータDxyに基づいて、各温度検出手段Snの検出温度tnが等しい速度で上昇するように、自己影響及び干渉影響を考慮した上で各サブコントローラSCnに与える目標温度Tnを決定する。
【0065】
具体的には、金型102は、全体が一様に室温に近い温度であるので、干渉影響のデータDxyのうち、各温度検出手段Snの検出温度tnの差がない条件のデータと自己影響のデータDxxとに基づいて各温度検出手段Snの検出温度tnが等しい速度で上昇するように各目標温度Tnを決定する。この際、ヒータの発熱能力の最大値と最も目標温度Tnを高くする必要のあるヒータの発熱量とが等しくなるように各目標温度Tnを決定する。
【0066】
尚、各温度検出手段Sxの検出温度txの上昇速度を推定する場合、対応するヒータHx以外の総てのヒータHyの発熱を考慮することもできるが、検出温度txの上昇速度に実質的に影響を及ぼすのは周辺に配置されているヒータHyの発熱であるため、ここでは干渉影響のデータDxyのうち、周辺に配置されているヒータHyに関する干渉影響のデータDxyに基づいて各温度検出手段Sxの検出温度txの上昇速度を推定し、他の干渉影響のデータDxyは考慮しない。これにより、干渉影響推定手段12の構成を簡略化し、推定のための計算時間を短縮することができる。
【0067】
以上により、金型102の各部の温度は一様に、且つ、迅速に上昇する。
【0068】
温度上昇過程において、各温度検出手段Snの検出温度tnの差が小さく保持されている場合には、当初与えた目標温度Tnのまま継続して金型102を加熱し、金型102全体が一様に175°となった時点で、各サブコントローラSCnが対応するヒータHnへの電流Inの供給を停止し、加熱を終了する。
【0069】
一方、金型102の温度が上昇する過程で、各温度検出手段Snの検出温度tnの差が大きくなった場合には、随時干渉影響の推定を更新して、発熱態様の制御に反映する。
【0070】
具体的には、各温度検出手段Snの検出温度tnの変化に対応して、その時点で引用するべき自己影響データDxxを呼び出し、先ず自己影響を推定する。又、干渉影響推定手段12には、各温度検出手段Snの検出温度tnが随時入力されており、既に得られている干渉影響のデータDxyの中から、実測した各温度検出手段Snの検出温度tnの差等と等しい条件の(引用するべき)データに基づいて干渉影響を推定し、リアルタイムで更新する。
【0071】
随時得られる自己影響及び干渉影響の推定に基づいて、相対的に低い検出温度tnの上昇速度を速めると共に相対的に高い検出温度tnの上昇速度を遅くするように、各目標温度Tnをリアルタイムで更新する。
【0072】
このように各検出温度tnの差が小さくなるように各ヒータHnの発熱量を随時修正しつつ、金型102を全体的に一様に加熱し、175°に達したところで、各サブコントローラSCnが対応するヒータHnへの電流Inの供給を停止して加熱を終了する。
【0073】
即ち、各検出温度tnの上昇速度が等しくなるように各目標温度Tnを設定して各ヒータHnの発熱態様を制御すると共に、たとえ検出温度tnに差が生じた場合であっても、検出温度tnの差が小さくなるように目標温度Tnを修正することで、金型102を全体的に一様に、且つ、迅速に加熱することができる。
【0074】
尚、本実施形態において、干渉影響推定手段12はコンピュータプログラムとしてメインコントローラ16内に収容されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ハードウェアとしてメインコントローラ内に収容してもよく、又、メインコントローラから独立して干渉影響推定手段を備える構成としてもよい。
【0075】
又、本実施形態において、コントローラ14は、複数のサブコントローラSCnとメインコントローラ16とを有して構成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの機能を統合した単一のコントローラとしてもよい。
【0076】
このように、単一のコントローラとすることにより、部品点数を低減し、構造の簡略化を図ることができる。
【0077】
一方、各ヒータ、温度検出手段に対応して複数のサブコントローラを備えることにより、金型への温度制御装置の取付けが容易となる。又、既存の設備をできるだけ利用できるようにもなる。
【0078】
従って、コントローラの様式の選択は、金型の形状、ヒータの個数、設置スペース等の条件に応じて適宜選択するとよい。
【0079】
又、本実施形態において、干渉影響推定手段12は、各温度検出手段Sxの周辺に配置されている他の温度検出手段Syの検出温度ty及び周辺に配置されている他のヒータHyに対して与えている目標温度Tyに基づいて干渉影響を推定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、他の総ての温度検出手段Syの検出温度ty及び他の総てのヒータHyに対して与えている目標温度Tyに基づいて干渉影響を推定してもよい。
【0080】
又、本実施形態において、干渉影響推定手段12は、各温度検出手段Snの検出温度tnに基づいて自己影響及び干渉影響の推定を随時更新可能とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、温度検出手段Snの検出温度tnの変化速度に基づいて干渉影響のみを更新可能としてもよい。
【0081】
このように、検出温度tnの変化速度に着目することで、各温度検出手段Snの検出温度tnの差が大きくなる前に、発熱態様を適切に制御し、検出温度tnの差が大きくなることを防止することができる。
【0082】
又、本実施形態において、キャリブレーションにより検出温度tn等を実測し、自己影響のデータDxx、干渉影響のデータDxyを算出して、オペレータが干渉影響推定手段12に入力しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、コントローラ14が、自動的にキャリブレーションを実行して干渉影響のデータDxy、自己影響のデータDxxを算出し、干渉影響推定手段12に入力するようにしてもよい。
【0083】
又、本実施形態において、キャリブレーションとして金型を実際に加熱し、検出温度tn等の実測値から自己影響のデータDxx、干渉影響のデータDxyを算出しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば金型の形状、ヒータの個数、配置等の設計的条件から自己影響のデータDxx、干渉影響のデータDxyを算出して干渉影響推定手段12に入力してもよい。尚、この場合は実際の温度上昇の態様に基づいて算出したDxx、Dxyを適宜修正すると一層よい。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、金型を一様な温度に迅速に加熱することが可能となるという優れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る金型の温度制御装置の制御内容を示すブロック図
【図2】従来の金型の温度制御装置の構造の概要を示す斜視図
【図3】同金型の温度制御装置の制御内容を示すブロック図
【符号の説明】
10、100…温度制御装置
12…干渉影響推定手段
14、104…コントローラ
16、106…メインコントローラ
102…金型
Hn…ヒータ
Sn…温度検出手段
SCn…サブコントローラ
Tn…目標温度
tn…検出温度
In…電流
Claims (5)
- 金型内に配設される複数のヒータと、該ヒータ毎にそれぞれ対応して前記金型内に配設される複数の温度検出手段と、該温度検出手段が検出した検出温度に基づいて前記ヒータの発熱態様を制御するコントローラと、を備えた金型の温度制御装置において、
前記温度検出手段のうちの特定の温度検出手段に対し、前記ヒータのうち該特定の温度検出手段に対応して配設された特定のヒータ以外の他のヒータの発熱が与える干渉影響を推定する干渉影響推定手段を備え、
前記コントローラが、該干渉影響を考慮した上で、前記各ヒータの発熱態様を制御するようにした
ことを特徴とする金型の温度制御装置。 - 請求項1において、
前記干渉影響推定手段が、前記特定の温度検出手段に対する前記干渉影響を、前記特定の温度検出手段の周辺に配置される他の前記温度検出手段の検出温度に基づいて推定するようにした
ことを特徴とする金型の温度制御装置。 - 請求項2において、
前記干渉影響推定手段が、前記特定の温度検出手段に対する前記干渉影響を、前記特定の温度検出手段の周辺に配置される他の前記温度検出手段の検出温度の変化速度に基づいて推定するようにした
ことを特徴とする金型の温度制御装置。 - 請求項1〜3のいずれかにおいて、
前記干渉影響推定手段が、前記特定の温度検出手段に対する前記干渉影響を、前記特定のヒータの周辺に配置される他の前記ヒータに対して与えている発熱態様の制御指示の内容に基づいて推定するようにした
ことを特徴とする金型の温度制御装置。 - 請求項1〜4のいずれかにおいて、
前記コントローラは、前記各ヒータ及び対応する各温度検出手段毎にそれぞれ対応して備えられた複数のサブコントローラと、該各サブコントローラに制御指示を与えるメインコントローラと、を有して構成され、且つ、
前記干渉影響推定手段が前記メインコントローラ内に収容されている
ことを特徴とする金型の温度制御装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002226228A JP2004066535A (ja) | 2002-08-02 | 2002-08-02 | 金型の温度制御装置 |
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---|---|---|---|
JP2002226228A JP2004066535A (ja) | 2002-08-02 | 2002-08-02 | 金型の温度制御装置 |
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