JP2004066024A - 酸化物触媒 - Google Patents

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Abstract

【課題】プロパンまたはイソブタンを、気相接触アンモ酸化反応により不飽和ニトリルを、または気相接触酸化反応により不飽和カルボン酸を、製造する際の、モリブデン含有金属酸化物触媒のモリブデンの飛散量低下させた触媒を提供する。
【解決手段】化学式(I)で示される酸化物触媒を用いる。
MoSbNb O           (I)
(式中、Zは、W、Cr、Ti、Al、Ta等、a、b、c、dおよびnは、Mo1原子あたりの原子比で、1.0≦(a+b+c)≦2.0、0.01≦a≦1.0、0.01≦b≦1.0、0.01≦c≦1.0、0≦d≦1.0、nは、構成金属の酸化状態によって決まる原子比)
【選択図】 選択図なし。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロパンまたはイソブタンの、気相接触アンモ酸化反応または気相接触酸化反応に用いる触媒、この触媒の製造方法、およびこの触媒を用いた不飽和ニトリルまたは不飽和カルボン酸の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、プロピレンまたはイソブチレンに代わってプロパンまたはイソブタンを原料とし、気相接触アンモ酸化反応や気相接触酸化反応によって不飽和ニトリルや不飽和カルボン酸を製造する技術が着目されており、多数の酸化物触媒が提案されている。
それらの中でも特に注目されている酸化物触媒系は、 Mo−V−Te−NbまたはMo−V−Sb−Nbを含む酸化物触媒系である。この触媒は、触媒の成分を有する原料調合液から得られる乾燥粉体を、実質的に酸素を含まないガス雰囲気下、500〜700℃で焼成して製造される。この触媒を用いることによって、低い反応温度において、高い選択率および収率のもとに飽和ニトリルまたは不飽和カルボン酸を製造することができる。
【0003】
これらの複合酸化物触媒は、特開平2−257号公報、特開平5−148212号公報、特開平5−208136号公報、特開平6−227819号公報、特開平6−285372号公報、特開平7−144132号公報、特開平7−232071号公報、特開平8−57319号公報、特開平8−141401号公報、特開平9−157241号公報、特開平10−310539号公報、特開平10−330343号公報、特開平11−42434号公報、特開平11−169716号公報、特開平11−226408号公報、特開2000−143244号公報、特開平11−47598号公報、特開平11−239725号公報、特開平11−253801号公報、特開2000−15103号公報、特開2000−70714号公報、米国特許第6,043,185号明細書、特開平9−316023号公報、特開平10−118491号公報、特開平10−120617号公報、特開平10−230164号公報、特開平9−278680号公報、特開平10−128112号公報等に開示されている。
【0004】
これらに開示された触媒において、含有率の最も高い金属はモリブデンである。ところが、モリブデンは飛散性があるために、モリブデンを含む触媒系では、反応中にモリブデンが飛散し、その結果、触媒劣化とそれに伴う触媒性能低下を生じる。そのため、反応中に失われたモリブデンを追添して触媒を再賦活したり、飛散したモリブデンを反応器から定期的に除去しなければならないという問題があった。
【0005】
飛散性のモリブデンを含まない触媒として、特開平11−246505号公報には、Sb−Nb/Ta−Vを含む触媒が、特開2000−117103号公報には、Nb−Bi−Vを含む触媒が、特開平10−87513号公報には、W−Cr−Biを含む触媒が、特開昭63−295545号公報には、Bi−Vを含む触媒が開示されている。
モリブデン含有量が低い触媒として、特開2000−351760号公報には、鉄を主成分とするFe−Sb−Cr−Moを含む触媒が、特開平11−2460504号公報には、Fe−Sb−V−Moを含む触媒が開示されているが、これらの触媒は、500℃前後ないしはそれ以上の極めて高い反応温度を必要とするため、反応器の材質、製造コスト等の面で有利ではなく、目的生成物である不飽和ニトリルまたは不飽和カルボン酸の選択率や収率も低い。
【0006】
La Chimica el’Industria 72号(617−624頁、1990年)には、SbMo触媒が、New Development in Selective Oxidation(515−525頁)には、アルミナに担持されたSbMo触媒が開示されている。これらの触媒は、Mo含有量は低いが、目的生成物であるアクリロニトリルの選択率が10%程度、その収率は10%以下であり、いずれも満足すべきものではなかった。
【0007】
したがって、モリブデンの飛散低下または抑制を目的として、モリブデン含有率を減少させた触媒は、目的生成物である不飽和ニトリルまたは不飽和カルボン酸の選択率および収率等が低いという問題があった。
【0008】
【発明の解決しようとする課題】
本発明の目的は、プロパンまたはイソブタンの、気相接触アンモ酸化反応によって不飽和ニトリル、または気相接触酸化反応によって不飽和カルボン酸、を製造するにあたり、モリブデン、バナジウム、アンチモンおよびニオブを含有する酸化物触媒において、モリブデンの飛散量低下を目的として、モリブデンの含有量の低い触媒を提供することである。
本発明の他の目的は、不飽和ニトリルまたは不飽和カルボン酸の選択率、収率および空時収量が大きい酸化物触媒、その製造方法、この触媒を用いた不飽和ニトリルまたは不飽和カルボン酸の製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定組成の乾燥粉体を、実質的に酸素を含まないガス雰囲気下で焼成して製造された酸化物触媒は、モリブデン含有量が低いにも関わらず、不飽和ニトリルまたは不飽和カルボン酸の製造に使用した場合、不飽和ニトリルまたは不飽和カルボン酸の選択率および収率が増加することを見いだし、本発明を完成させるに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
(1) プロパンまたはイソブタンの、気相接触アンモ酸化反応による不飽和ニトリルの製造または気相接触酸化反応による不飽和カルボン酸の製造に用いられる化学式(I)で示される酸化物触媒。
MoSbNb O           (I)
(式中、Zは、W、Cr、Ti、Al、Ta、Zr、Hf、Mn、Re、Fe、Ru、Co、Rh、Ni、Pd、Pt、Zn、B、Ga、In、Ge、Sn、P、Pb、Bi、Y、希土類元素およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素、a、b、c、dおよびnは、Mo1原子あたりの原子比であって、1.0≦(a+b+c)≦2.0であり、a、b、cおよびdは、各々、0.01≦a≦1.0、0.01≦b≦1.0、0.01≦c≦1.0、0≦d≦1.0、nは、構成金属の酸化状態によって決まる原子比である。)
【0011】
(2) 化学式(I)で示される酸化物触媒の成分を含有する原料調合液から得られる乾燥粉体を、実質的に酸素を含まないガス雰囲気下、500〜700℃で焼成することを特徴とする(1)に記載の酸化物触媒の製造方法。
MoSbNb O           (I)
(式中、Zは、W、Cr、Ti、Al、Ta、Zr、Hf、Mn、Re、Fe、Ru、Co、Rh、Ni、Pd、Pt、Zn、B、Ga、In、Ge、Sn、P、Pb、Bi、Y、希土類元素およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素、a、b、c、dおよびnは、Mo1原子あたりの原子比であって、1.0≦(a+b+c)≦2.0であり、a、b、cおよびdは、各々、0.01≦a≦1.0、0.01≦b≦1.0、0.01≦c≦1.0、0≦d≦1.0、nは、構成金属の酸化状態によって決まる原子比である。)
【0012】
(3) ヒドロキシル基含有化合物および/またはジカルボン酸を含有する原料調合液を用いることを特徴とする(2)に記載の酸化物触媒の製造方法。
(4) プロパンまたはイソブタンの気相接触アンモ酸化反応によって不飽和ニトリルを製造する方法において、(1)に記載の酸化物触媒を用いることを特徴とする不飽和ニトリルの製造方法。
(5) プロパンまたはイソブタンの気相接触酸化反応によって不飽和カルボン酸を製造する方法において、(1)に記載の酸化物触媒を用いることを特徴とする不飽和カルボン酸の製造方法。
【0013】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の酸化物触媒は、化学式(I)で示される成分組成を有する。
MoSbNb On         (I)
(式中、Zは、W、Cr、Ti、Al、Ta、Zr、Hf、Mn、Re、Fe、Ru、Co、Rh、Ni、Pd、Pt、Zn、B、Ga、In、Ge、Sn、P、Pb、Bi、Y、希土類元素およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素、a、b、c、dおよびnは、Mo1原子あたりの原子比であって、1.0≦(a+b+c)≦2.0であり、a、b、cおよびdは、各々、0.01≦a≦1.0、0.01≦b≦1.0、0.01≦c≦1.0、0≦d≦1.0、nは、構成金属の酸化状態によって決まる原子比である。)
化学式(1)の化合物において、1.0≦(a+b+c)≦2.0である。aは0.01≦a≦1.0、好ましくは0.2≦a≦0.8、より好ましくは0.3≦a≦0.55である。bは0.01≦b≦1.0、好ましくは0.15≦b≦0.6、より好ましくは0.2≦b≦0.4である。cは0.01≦c≦1.0、好ましくは0.1≦c≦0.8、より好ましくは0.15≦c≦0.5である。dは0≦d≦1.0、好ましくは0≦d≦0.2、より好ましくは0≦d≦0.08である。
【0014】
より好ましいa、b、c、dの組成範囲の中で、さらに好ましいのは、上記a、b、c、dの組成範囲に加えて、a、b、cが特定の関係式を満たす組成である。この場合、dは0であってもよい。
すなわち、1/3×(b+c)≦a≦3(b+c)、かつ、1/3×(c−3b)≦a≦3c−bである。さらに好ましくは、(イ)3/7×(b+c)≦a≦2/3×(b+c)、かつ、1/11×(9c−b)≦a≦1/2×(3c−2b)、及び/または(ロ)2/3×(b+c)≦a≦11/9×(b+c)、かつ、1/2×(3c−2b)≦a≦3c−bであって、(イ)および(ロ)は共に、1.0≦a+b+c≦1.45である。最も好ましくは、(ハ)3/7×(b+c)≦a≦7/13×(b+c)、かつ、c−b≦a≦1/9×(11c−9b)、及び/または(ニ)17/23×(b+c)≦a≦b+c、かつ、1/7×(13c−b)≦a≦1/3×(7c−3b)であって、(ハ)および(ニ)は共に、1.0≦a+b+c≦1.275である。
【0015】
Z成分は、W、Cr、Ti、Al、Ta、Zr、Hf、Mn、Re、Fe、Ru、Co、Rh、Ni、Pd、Pt、Zn、B、Ga、In、Ge、Sn、P、Pb、Bi、Y、希土類元素およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素であり、より好ましくはAl、Ta、Zr、Hf、Re、Ru、Co、Rh、Ni、Pd、Pt、Zn、In、Pb、Y、希土類元素およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素である。
【0016】
本発明の触媒を製造するための成分金属の原料として、例えば、下記の化合物を用いることができる。
モリブデン原料として、ヘプタモリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸化物、モリブデン酸、モリブデンのオキシ塩化物、モリブデンの塩化物、モリブデンのアルコキシド等が挙げられ、好ましくはヘプタモリブデン酸アンモニウムである。
【0017】
バナジウム原料として、メタバナジン酸アンモニウム、酸化バナジウム(V)、バナジウムのオキシ塩化物、バナジウムのアルコキシド等が挙げられ、好ましくはメタバナジン酸アンモニウムおよび酸化バナジウム(V)である。
アンチモン原料として、酸化アンチモン(III)、酸化アンチモン(IV)、酸化アンチモン(V)、メタアンチモン酸(III)、アンチモン酸(V)、アンチモン酸アンモニウム(V)、塩化アンチモン(III)、塩化酸化アンチモン(III)、硝酸酸化アンチモン(III)、アンチモンのアルコキシド、アンチモンの酒石酸塩等の有機酸塩、金属アンチモン等が挙げられ、好ましくは酸化アンチモン(III)である。
【0018】
ニオブ原料としては、ニオブ酸、NbCl、NbCl、Nb(OC、ニオブ酸をジカルボン酸溶液に溶解させて得られるニオブのジカルボン酸化合物水溶液等が挙げられ、好ましくはニオブ酸をジカルボン酸水溶液に溶解させて得られるニオブのジカルボン酸化合物の水溶液である。
Z成分の原料としては、Z成分のシュウ酸塩、水酸化物、酸化物、硝酸塩、酢酸塩、アンモニウム塩、炭酸塩、アルコキシド等が挙げられる。
【0019】
ジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸およびピメリン酸が好ましく、より好ましくはシュウ酸である。
ヒドロキシル基含有化合物は、過酸化水素およびモノオキシ多価カルボン酸が好ましく、より好ましくは過酸化水素である。モノオキシ多価カルボン酸としては、特開2002−159853号公報に記載の化合物を例示することができる。
【0020】
原料調合液の製造に用いるヒドロキシル基含有化合物/成分金属のモル比は、好ましくは0.2〜10である。成分金属とは、化学式(I)で示される酸化物触媒に含まれる全ての金属元素である。
ヒドロキシル基含有化合物が過酸化水素である場合を例に、詳細に説明する。過酸化水素/成分金属のモル比は、好ましくは0.2〜10、より好ましくは0.4〜8、最も好ましくは2〜6である。過酸化水素/成分金属のモル比とは、モリブデン、バナジウム、アンチモン、ニオブ、その他の構成元素Zの原料がそれぞれの元素の最高酸化数、すなわち、モリブデンであれば6価、バナジウムであれば5価、アンチモンであれば5価、ニオブであれば5価、その他の構成元素ZであればZの最高酸化数の原料を用いた場合、原料調合液中の成分金属のモル数に対して、添加した過酸化水素のモル数の比である。
【0021】
Zの最高酸化数とは、Zがタングステンの場合は6価、クロムの場合は6価、チタンの場合は4価、アルミニウムの場合は3価、タンタルの場合は5価、ジルコニウムの場合は4価、ハフニウムの場合は4価、マンガンの場合は7価、レニウムの場合は7価、鉄の場合は3価、ルテニウムの場合は4価、コバルトの場合は3価、ロジウムの場合は4価、ニッケルの場合は3価、パラジウムの場合は4価、白金の場合は4価、亜鉛の場合は2価、ホウ素の場合は3価、ガリウムの場合は3価、インジウムの場合は3価、ゲルマニウムの場合は4価、スズの場合は4価、リンの場合は5価、鉛の場合は4価、ビスマスの場合は5価、イットリウムの場合は3価、セリウムの場合は4価、セリウムを除く希土類の場合は3価である。
【0022】
最高酸化数でない元素を用いた場合、添加した過酸化水素のモル数とは、実際に添加した過酸化水素のモル数から、前記元素を最高酸化数にするのに必要な過酸化水素のモル数を引いた過酸化水素のモル数である。最高酸化数でない元素が複数ある場合、添加した過酸化水素のモル数とは、それぞれの元素を最高酸化数にするのに必要な過酸化水素のモル数を求め、その合計を、実際に添加した過酸化水素のモル数から引いた過酸化水素のモル数である。最高酸化数でない元素を最高酸化数にするのに必要な過酸化水素のモル数とは、元素Mの最高酸化数がnである場合に、(n−p)価の元素Mをqモル用いた場合は、(p×q/2)モルである。
【0023】
本発明の酸化物触媒をシリカに担持させて用いることが好ましい。担持させるシリカ量は、好ましくは20〜60重量%、より好ましくは25〜55重量%である。
シリカの重量%は、化学式(I)の酸化物触媒の重量をW1、シリカ(SiO)の重量をW2として、下記式で定義される。
シリカの重量%={W2/(W1+W2)}×100
(但し、W1は仕込み組成と仕込み金属成分の酸化数に基づいて算出された重量、W2は、仕込み組成に基づいて算出された重量である。)
担体としてシリカを用いる場合は、原料としてシリカゾルが好適に用いられる。中でもアンモニウムイオンで安定化したシリカゾルを用いることがより好ましい。
【0024】
本発明の酸化物触媒の製造方法は、原料調合工程、乾燥工程及び焼成工程の3つの工程からなる。以下にこれらの工程について具体例を挙げて説明する。原料調合液とは原料調合工程で得られ、次の乾燥工程に供する前の触媒構成元素を全て含む液である。
【0025】
<原料調合工程>
原料調合液にヒドロキシル基含有化合物および/またはジカルボン酸を加える場合、酸化物触媒の成分、すなわち、モリブデン原料、バナジウム原料、アンチモン原料、ニオブ原料それぞれに添加しても、これらの原料混合液に添加してもよい。
ニオブ原料として、ニオブ酸をシュウ酸水溶液に溶解させて得られるニオブ−シュウ酸水溶液を用いる場合と、ニオブ−シュウ酸水溶液に過酸化水素水を添加したニオブ−シュウ酸過酸化水素水溶液を用いる場合について説明する。
ヘプタモリブデン酸アンモニウムを溶解させた水溶液に、酸化アンチモン(III)、メタバナジン酸および過酸化水素水を添加し、80〜140℃で反応させる。得られたモリブデン−アンチモン−バナジウム−過酸化水素水溶液を、ニオブ−シュウ酸水溶液と混合して原料調合液を製造する。モリブデン−アンチモン−バナジウム−過酸化水素水溶液は冷却して用いてもよい。
【0026】
または、ヘプタモリブデン酸アンモニウムを溶解させた水溶液に、酸化アンチモン(III)、メタバナジン酸および過酸化水素水を添加し、80〜140℃で反応させる。得られたモリブデン−アンチモン−バナジウム−過酸化水素水溶液を、ニオブ−シュウ酸過酸化水素水溶液と混合して原料調合液を製造する。モリブデン−アンチモン−バナジウム−過酸化水素水溶液は冷却して用いてもよい。
シリカ担持酸化物触媒を製造する場合には、上記の調合順序のいずれかのステップにおいて、シリカゾルを添加して原料調合液を得ることができる。
Z成分を含む酸化物触媒を製造する場合には、上記の調合順序のいずれかのステップにおいてZ成分を含む原料を添加して原料調合液を得ることができる。
【0027】
<乾燥工程>
原料調合工程で得られた触媒原料液を、噴霧乾燥法または蒸発乾固法によって乾燥させ、乾燥粉体を得る。噴霧乾燥法における噴霧化には、遠心方式、二流体ノズル方式または高圧ノズル方式を採用することができる。乾燥熱源には、スチーム、電気ヒーター等によって加熱された空気を用いることができる。熱風の乾燥機入口温度は150〜300℃が好ましい。噴霧乾燥は、簡便には100℃〜300℃に加熱された鉄板上へ触媒原料液を噴霧することによって行うこともできる。
【0028】
<焼成工程>
乾燥工程で得られた乾燥粉体を焼成することによって酸化物触媒を得る。焼成には、回転炉、トンネル炉、管状炉、流動焼成炉等を用い、実質的に酸素を含まない窒素等の不活性ガス雰囲気下、好ましくは、不活性ガスを流通させながら、500〜700℃、好ましくは570〜670℃で実施することができる。焼成時間は、通常、0.5〜5時間、好ましくは1〜3時間である。不活性ガス中の酸素濃度は、ガスクロマトグラフィーまたは微量酸素分析計で測定して、通常、1000ppm以下、好ましくは、100ppm以下である。焼成を反復することができる。この焼成の前に大気雰囲気下または大気流通下で、通常、200℃〜420℃、好ましくは250℃〜350℃で10分〜5時間前焼成することができる。焼成の後に、大気雰囲気下で、通常、200℃〜400℃、5分〜5時間、後焼成することもできる。
【0029】
このようにして製造された酸化物触媒は、プロパンまたはイソブタンを、気相接触アンモ酸化して不飽和ニトリルを製造する際の触媒として使用できる。また、プロパンまたはイソブタンを気相接触酸化させて、不飽和カルボン酸を製造する際の触媒としても使用できる。好ましくは不飽和ニトリルの製造用の触媒として使用することである。
不飽和ニトリルの製造に用いる、プロパンまたはイソブタンとアンモニアの供給原料は必ずしも高純度である必要はなく、工業グレードのガスを使用することができる。
【0030】
反応系に供給する酸素源として、空気、酸素を富化した空気または純酸素を用いることができる。更に、水蒸気、ヘリウム、アルゴン、炭酸ガス、窒素等を供給してもよい。
気相接触アンモ酸化の場合は、反応系に供給されるアンモニアのプロパンまたはイソブタンに対するモル比は、通常、0.1〜1.5、好ましくは0.2〜1.2である。反応系に供給される分子状酸素のプロパンまたはイソブタンに対するモル比は、通常、0.2〜6、好ましくは0.4〜4である。
【0031】
気相接触酸化の場合は、反応系に供給される分子状酸素のプロパンまたはイソブタンに対するモル比は、通常、0.1〜10、好ましくは0.1〜5である。反応系に水蒸気の添加が好ましいが、反応系に供給される水蒸気のプロパンまたはイソブタンに対するモル比は、通常、0.1〜70、好ましくは0.5〜40である。
反応圧力は絶対圧で、通常、0.01〜1MPa、好ましくは0.1〜0.3MPaである。反応温度は、通常、350℃〜600℃、好ましくは380℃〜470℃である。接触時間は、通常、0.1〜30(g・s/ml)、好ましくは0.5〜10(g・s/ml)である。
反応は、固定床、流動床、移動床等従来の方式を採用できるが、流動床が好ましい。反応は単流方式でもリサイクル方式でもよい。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。
プロパン転化率、アクリロニトリル選択率、アクリロニトリル空時収量、アクリル酸選択率およびアクリル酸空時収量は、それぞれ次の定義に従う。
プロパン転化率(%)=(反応したプロパンのモル数)/(供給したプロパンのモル数)×100
アクリロニトリル選択率(%)=(生成したアクリロニトリルのモル数)/  (反応したプロパンのモル数)×100
アクリロニトリルの空時収量(μmol/((g・s/ml)・g))=(生成したアクリロニトリルのモル数(μmol))/((接触時間(g・s/ml))・(触媒重量(g)))
【0033】
【実施例1】
<触媒調製>
Mo0.47Sb0.22Nb0.32で示される酸化物触媒を次のようにして調製した。
水1185gに、ヘプタモリブデン酸アンモニウム[(NHMo24・4HO]50g、酸化アンチモン(III)[Sb O ]9.1g、メタバナジン酸アンモニウム[NH VO ]15.6g、および5重量%過酸化水素水276gを添加し、油浴中で130℃、2時間、大気下で還流して反応させ、混合液(a)を得た。
【0034】
水153gに、Nb O 換算で76重量%を含有するニオブ酸15.8gおよびシュウ酸二水和物[H C O ・2HO]30.8gを加え、攪拌下、60℃にて加熱して溶解させた後、30℃にて冷却してニオブ−シュウ酸水溶液を得た。ニオブ−シュウ酸水溶液に5重量%過酸化水素水123.3gを添加して、ニオブ−過酸化水素原料液を得た。
上記混合液(a)に、ニオブ−過酸化水素原料液を添加したのち、空気雰囲気下、30分間撹拌して原料調合液を得た。
【0035】
得られた原料調合液を遠心式噴霧乾燥器を用い、入口温度230℃と出口温度120℃の条件で乾燥して微小球状の乾燥粉体を得た。得られた乾燥粉体100gを石英容器に充填し、容器を回転させながら600ml/min.の空気流通下、250℃で1時間前焼成後、容器を回転させながら600ml/min.の窒素ガス流通下、600℃で2時間焼成して酸化物触媒を得た。
用いた窒素ガスの酸素濃度は微量酸素分析計(306WA型、テレダインアナリティカルインスルーメント社製)を用いて測定した結果、1ppmであった。酸化物触媒の組成と主要な製法因子を表1に示す。
【0036】
<プロパンのアンモ酸化反応試験>
酸化物触媒W=0.26gを内径4mmの固定床型反応管に充填し、反応温度T=425℃、プロパン:アンモニア:酸素:ヘリウム=1:0.7:1.7:5.3のモル比の混合ガスを、流量F=3.5(ml/min)で流した。このとき圧力Pはゲージ圧で0MPaであった。接触時間は1.7(=W/F×60×273/(273+T)×((P+0.101)/0.101))(g・s/ml)である。反応ガスの分析はオンラインガスクロマトグラフィーで行った。得られた結果を表1に示す。
【0037】
【実施例2】
<触媒調製>
Mo0.49Sb0.22Nb0.32で示される酸化物触媒を、混合液(a)の調製以外は実施例1の触媒調製を反復して、酸化物触媒を調製した。
水1216gに、ヘプタモリブデン酸アンモニウム[(NHMo24・4HO]50g、酸化アンチモン(III)[Sb O ]9.1g、メタバナジン酸アンモニウム[NH VO ]16.2gおよび5重量%過酸化水素水286gを添加し、油浴中で130℃、2時間、大気下で還流して反応させ、混合液(a)を得た。酸化物触媒の組成と主要な製法因子を表1に示す。
【0038】
<プロパンのアンモ酸化反応試験>
得られた酸化物触媒について、プロパンのアンモ酸化反応試験を、酸化物触媒W=0.25g、流量F=2.5(ml/min)、接触時間を2.3(g・s/ml)とした以外は実施例1と同じ条件下にて行った。得られた結果を表1に示す。
【0039】
【実施例3】
<触媒調製>
Mo0.45Sb0.22Nb0.34で示される酸化物触媒を、原料調合液の調製以外は実施例1の触媒調製を反復して、酸化物触媒を調製した。
水1153gに、ヘプタモリブデン酸アンモニウム[(NHMo24・4HO]50g、酸化アンチモン(III)[Sb O ]9.1g、メタバナジン酸アンモニウム[NH VO ]14.9gおよび5重量%過酸化水素水266.4gを添加し、油浴中で130℃、2時間、大気下で還流して反応させ、混合液(a)を得た。
【0040】
水153gに、Nb O 換算で76重量%を含有するニオブ酸16.8g、シュウ酸二水和物[H C O ・2HO]32.7gを加え、攪拌下、60℃にて加熱して溶解させた後、30℃にて冷却してニオブ−シュウ酸水溶液を得た。ニオブ−シュウ酸水溶液に5重量%過酸化水素水131gを添加して、ニオブ−過酸化水素原料液を得た。酸化物触媒の組成と主要な製法因子を表1に示す。
【0041】
<プロパンのアンモ酸化反応試験>
得られた酸化物触媒について、プロパンのアンモ酸化反応試験を、酸化物触媒W=0.25g、流量F=3.5(ml/min)、接触時間を1.7(g・s/ml)とした以外は実施例1と同じ条件下にて行った。得られた結果を表1に示す。
【0042】
【実施例4】
<触媒調製>
Mo0.51Sb0.22Nb0.36で示される酸化物触媒を、原料調合液の調製以外は実施例1の触媒調製を反復して、酸化物触媒を調製した。
水1248gに、ヘプタモリブデン酸アンモニウム[(NHMo24・4HO]50g、酸化アンチモン(III)[Sb O ]9.1g、メタバナジン酸アンモニウム[NH VO ]16.9gおよび5重量%過酸化水素水254gを添加し、油浴中で130℃、2時間、大気下で還流して反応させ、混合液(a)を得た。
【0043】
水172gに、Nb O 換算で76重量%を含有するニオブ酸17.8gおよびシュウ酸二水和物[H C O ・2HO]34.7gを加え、攪拌下、60℃にて加熱して溶解させた後、30℃にて冷却してニオブ−シュウ酸水溶液を得た。ニオブ−シュウ酸水溶液に5重量%過酸化水素水139gを添加して、ニオブ−過酸化水素原料液を得た。酸化物触媒の組成と主要な製法因子を表1に示す。
【0044】
<プロパンのアンモ酸化反応試験>
得られた酸化物触媒について、プロパンのアンモ酸化反応試験を、酸化物触媒W=0.25g、流量F=3.5(ml/min)、接触時間を1.7(g・s/ml)とした以外は実施例1と同じ条件下にて行った。得られた結果を表1に示す。
【0045】
【比較例1】
<触媒調製>
Mo0.41Sb0.22Nb0.32で示される酸化物触媒を、バナジウム−過酸化水素原料液の調製、ニオブ−過酸化水素原料液の調製以外は実施例1の触媒調製を反復して、酸化物触媒を調製した。
水645gに、メタバナジン酸アンモニウム[NH VO ]13.6gおよび5重量%過酸化水素水204gを添加し、室温で攪拌の上、溶解させ、バナジウム−過酸化水素原料液を得た。
【0046】
水153gに、Nb O 換算で76重量%を含有するニオブ酸15.8gおよびシュウ酸二水和物[H C O ・2HO]30.8gを加え、攪拌下、60℃にて加熱して溶解させた後、30℃にて冷却してニオブ−シュウ酸水溶液を得た。ニオブ−シュウ酸水溶液に5重量%過酸化水素水123gを添加して、ニオブ−過酸化水素原料液を得た。酸化物触媒の組成と主要な製法因子を表1に示す。
【0047】
<プロパンのアンモ酸化反応試験>
得られた酸化物触媒について、プロパンのアンモ酸化反応試験を、酸化物触媒W=0.27g、流量F=3.0(ml/min)にして接触時間を2.1(g・s/ml)とした以外は実施例1と同じ条件下にて行った。得られた結果を表1に示す。
【0048】
【比較例2】
<触媒調製>
Mo0.39Sb0.22Nb0.34で示される酸化物触媒を、バナジウム−過酸化水素原料液の調製、ニオブ−過酸化水素原料液の調製以外は実施例1の触媒調製を反復して、酸化物触媒を調製した。
水613gに、メタバナジン酸アンモニウム[NH VO ]12.9gおよび5重量%過酸化水素水194gを添加し、室温で攪拌の上、溶解させ、バナジウム−過酸化水素原料液を得た。
【0049】
水163gに、Nb O 換算で76重量%を含有するニオブ酸16.8gおよびシュウ酸二水和物[H C O ・2HO]32.7gを加え、攪拌下、60℃にて加熱して溶解させた後、30℃にて冷却してニオブ−シュウ酸水溶液を得た。ニオブ−シュウ酸水溶液に5重量%過酸化水素水131gを添加して、ニオブ−過酸化水素原料液を得た。酸化物触媒の組成と主要な製法因子を表1に示す。
【0050】
<プロパンのアンモ酸化反応試験>
得られた酸化物触媒について、プロパンのアンモ酸化反応試験を、酸化物触媒W=0.25g、流量F=2.5(ml/min)にして接触時間を2.3(g・s/ml)とした以外は実施例1と同じ条件下にて行った。得られた結果を表1に示す。
【0051】
【比較例3】
<触媒調製>
Mo0.47Sb0.22Nb0.32で示される実施例1で得られた酸化物触媒の乾燥粉体100gを石英容器に充填し、容器を回転させながら600ml/min.の空気流通下、600℃で2時間して酸化物触媒を得た。酸化物触媒の組成と主要な製法因子を表1に示す。
【0052】
<プロパンのアンモ酸化反応試験>
得られた酸化物触媒について、プロパンのアンモ酸化反応試験を、酸化物触媒W=0.35g、流量F=3.0(ml/min)にして接触時間を2.7(g・s/ml)とした以外は実施例1と同じ条件下にて行った。得られた結果を表1に示す。
【0053】
【比較例4】
<触媒調製>
組成式がMo0.9Sb0.3Nb0.9で示される酸化物触媒を、原料調合液の調製以外は実施例1の触媒調製を反復して、酸化物触媒を調製した。
水1862gに、ヘプタモリブデン酸アンモニウム[(NHMo24・4HO]50g、酸化アンチモン(III)[Sb O ]12.4g、メタバナジン酸アンモニウム[NH VO ]29.8gおよび5重量%過酸化水素水506gを添加し、油浴中で130℃、2時間、大気下で還流して反応させ、混合液(a)を得た。
【0054】
水430gに、Nb O 換算で76重量%を含有するニオブ酸44.4gおよびシュウ酸二水和物[H C O ・2HO]86.6gを加え、攪拌下、60℃にて加熱して溶解させた後、30℃にて冷却してニオブ−シュウ酸水溶液を得た。ニオブ−シュウ酸水溶液に5重量%過酸化水素水348gを添加して、ニオブ−過酸化水素原料液を得た。
上記混合液(a)に、ニオブ−過酸化水素原料液を添加したのち、空気雰囲気下、30分間撹拌して原料調合液を得た。酸化物触媒の組成と主要な製法因子を表1に示す。
【0055】
<プロパンのアンモ酸化反応試験>
得られた酸化物触媒について、プロパンのアンモ酸化反応試験を、酸化物触媒W=0.35g、流量F=3.0(ml/min)にして接触時間を2.7(g・s/ml)とした以外は実施例1と同じ条件下にて行った。得られた結果を表1に示す。
【0056】
【表1】
Figure 2004066024
【0057】
【発明の効果】
本発明の酸化物触媒を用いることによって、比較的低い温度にて、プロパンまたはイソブタンから良好な選択率および収率で不飽和ニトリルまたは不飽和カルボン酸を製造することができる。
また、この触媒を用いることによって、飛散性のあるモリブデンの使用量を減少させることが可能となり、触媒劣化やそれに伴う触媒性能低下を抑制することができる。その結果、反応中のモリブデンの追添作業や、飛散したモリブデンの除去作業頻度が軽減される。

Claims (5)

  1. プロパンまたはイソブタンの、気相接触アンモ酸化反応による不飽和ニトリルの製造または気相接触酸化反応による不飽和カルボン酸の製造に用いられる化学式(I)で示される酸化物触媒。
    MoSbNb O           (I)
    (式中、Zは、W、Cr、Ti、Al、Ta、Zr、Hf、Mn、Re、Fe、Ru、Co、Rh、Ni、Pd、Pt、Zn、B、Ga、In、Ge、Sn、P、Pb、Bi、Y、希土類元素およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素、a、b、c、dおよびnは、Mo1原子あたりの原子比であって、1.0≦(a+b+c)≦2.0であり、a、b、cおよびdは、各々、0.01≦a≦1.0、0.01≦b≦1.0、0.01≦c≦1.0、0≦d≦1.0、nは、構成金属の酸化状態によって決まる原子比である。)
  2. 化学式(I)で示される酸化物触媒の成分を含有する原料調合液から得られる乾燥粉体を、実質的に酸素を含まないガス雰囲気下、500〜700℃で焼成することを特徴とする請求項1記載の酸化物触媒の製造方法。
    MoSbNb O           (I)
    (式中、Zは、W、Cr、Ti、Al、Ta、Zr、Hf、Mn、Re、Fe、Ru、Co、Rh、Ni、Pd、Pt、Zn、B、Ga、In、Ge、Sn、P、Pb、Bi、Y、希土類元素およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素、a、b、c、dおよびnは、Mo1原子あたりの原子比であって、1.0≦(a+b+c)≦2.0であり、a、b、cおよびdは、各々、0.01≦a≦1.0、0.01≦b≦1.0、0.01≦c≦1.0、0≦d≦1.0、nは、構成金属の酸化状態によって決まる原子比である。)
  3. ヒドロキシル基含有化合物および/またはジカルボン酸を含有する原料調合液を用いることを特徴とする請求項2記載の酸化物触媒の製造方法。
  4. プロパンまたはイソブタンの気相接触アンモ酸化反応によって不飽和ニトリルを製造する方法において、請求項1記載の酸化物触媒を用いることを特徴とする不飽和ニトリルの製造方法。
  5. プロパンまたはイソブタンの気相接触酸化反応によって不飽和カルボン酸を製造する方法において、請求項1記載の酸化物触媒を用いることを特徴とする不飽和カルボン酸の製造方法。
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