JP2004063999A - 電子部品装着装置、電子部品装着方法、押圧装置および押圧方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】減圧されたチャンバに挿入されるシャフトに取り付けられた装着ヘッドに電子部品を保持し、電子部品を基板に所定の押圧力にて装着する電子部品装着装置において、チャンバ外からシャフトに力を与えるヘッド昇降機構、および、シャフトとヘッド昇降機構との間に生じる力を検出するロードセルが設けられる。さらに、シャフトが挿入される挿入口はベローズにより外部と隔離される。電子部品装着装置では、装着が行われる前にチャンバ内を減圧した状態で装着ヘッドを下降させてロードセルからの出力がリセットされる(ステップS31〜S33)。これにより、装着時の電子部品への押圧力を求める際にベローズおよび減圧環境がシャフトに与える力を無視することができる。
【選択図】図11
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、対象物に押圧力を与える技術に関し、特に、電子部品を基板に装着する際の技術に適している。
【0002】
【従来の技術】
従来より、プリント配線基板に電子部品を実装する際には、基板にペースト状のはんだが塗布されて電子部品が装着され、その後、基板を加熱および冷却することにより電子部品が基板に固着される。近年では、電子部品の電極ピッチの微細化に伴い、電子部品を基板に接着するために導電性の樹脂を利用する手法も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、携帯型の情報端末に代表されるように情報機器のさらなる小型化が進むと、従来の実装手法では電子部品や基板の電極のピッチの微細化に対応することが困難となり、新たな実装手法が必要となる。新たな実装手法には減圧環境あるいは高真空環境下にて行われるものも想定され、このような手法では常圧下における実装とは異なる装置構造が必要となる。
【0004】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、減圧環境下の電子部品等の対象物に所定の押圧力を容易に与えることができる手法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、電子部品を基板に装着する電子部品装着装置であって、基板が載置されるステージと、前記ステージが内部に配置され、内部空間が減圧されるチャンバと、前記チャンバの挿入口に挿入されるシャフトと、前記チャンバ内にて前記シャフトに取り付けられた装着ヘッドと、前記チャンバ外から前記シャフトに力を与えることにより、前記装着ヘッドを介して電子部品に基板へと向かう押圧力を与える押圧機構と、一端が前記シャフト側に、他端が前記チャンバ側に取り付けられて前記挿入口を外部から隔離するとともに前記シャフトの移動に応じて弾性変形する弾性隔離部材と、前記押圧機構と前記シャフトとの間に生じる力に応じた出力を行う力検出部と、前記力検出部の出力に基づいて電子部品に与えられる押圧力を求める演算部と、前記チャンバ内が減圧された状態で前記ステージに近接する位置に前記装着ヘッドを位置させ、前記力検出部からの出力をリセットする制御部とを備える。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電子部品装着装置であって、前記弾性隔離部材がベローズである。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の電子部品装着装置であって、前記装着ヘッドに保持された電子部品をプラズマ洗浄する洗浄部をさらに備える。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の電子部品装着装置であって、前記ステージに載置された基板をプラズマ洗浄するもう1つの洗浄部をさらに備える。
【0009】
請求項5に記載の発明は、基板が載置されるステージと、前記ステージが配置される内部空間が減圧されるチャンバと、前記チャンバの挿入口に挿入されるシャフトと、前記チャンバ内にて前記シャフトに取り付けられた装着ヘッドと、前記チャンバ外から前記シャフトに力を与えることにより、前記装着ヘッドを介して電子部品に基板へと向かう押圧力を与える押圧機構と、一端が前記シャフト側に、他端が前記チャンバ側に取り付けられて前記挿入口を外部から隔離するとともに前記シャフトの移動に応じて弾性変形する弾性隔離部材と、前記押圧機構と前記シャフトとの間に生じる力に応じた出力を行う力検出部とを備える電子部品装着装置における電子部品装着方法であって、前記ステージに基板を載置し、前記装着ヘッドにより電子部品を保持する工程と、前記チャンバの内部空間が減圧された状態で前記電子部品を前記基板に装着するとともに、前記力検出部からの出力に基づいて前記電子部品に前記基板へと向かう所定の押圧力を与える工程とを有し、前記基板を載置する工程の前に、前記チャンバの内部空間が減圧された状態で前記ステージに近接する位置に前記装着ヘッドを位置させる工程と、前記力検出部からの出力をリセットする工程とをさらに有する。
【0010】
請求項6に記載の発明は、対象物に押圧力を与える押圧装置であって、対象物が内部に配置され、内部空間が減圧されるチャンバと、前記チャンバの挿入口に挿入されるシャフトと、前記チャンバ内にて前記シャフトに取り付けられた押圧ヘッドと、前記チャンバ外から前記シャフトに力を与えることにより前記押圧ヘッドを介して対象物に押圧力を与える押圧機構と、一端が前記シャフト側に、他端が前記チャンバ側に取り付けられて前記挿入口を外部から隔離し、前記シャフトの移動に応じて弾性変形する弾性隔離部材と、前記押圧機構と前記シャフトとの間に生じる力に応じた出力を行う力検出部と、前記力検出部の出力に基づいて対象物に与えられる押圧力を求める演算部と、前記チャンバ内が減圧された状態で対象物の配置位置に近接する位置に前記押圧ヘッドを位置させ、前記力検出部からの出力をリセットする制御部とを備える。
【0011】
請求項7に記載の発明は、対象物が配置される内部空間が減圧されるチャンバと、前記チャンバの挿入口に挿入されるシャフトと、前記チャンバ内にて前記シャフトに取り付けられた押圧ヘッドと、前記チャンバ外から前記シャフトに力を与えることにより前記押圧ヘッドを介して対象物に押圧力を与える押圧機構と、一端が前記シャフト側に、他端が前記チャンバ側に取り付けられて前記挿入口を外部から隔離し、前記シャフトの移動に応じて弾性変形する弾性隔離部材と、前記押圧機構と前記シャフトとの間に生じる力に応じた出力を行う力検出部とを備える押圧装置における押圧方法であって、前記押圧ヘッドを前記チャンバ内にて対象物に対向させる工程と、前記チャンバの内部空間が減圧された状態で前記力検出部からの出力に基づいて前記押圧ヘッドが前記対象物に所定の押圧力を与える工程とを有し、前記対象物に対向させる工程の前に、前記チャンバの内部空間が減圧された状態で、前記対象物に押圧力を与える工程における前記押圧ヘッドの位置と同様の位置に前記押圧ヘッドを位置させる工程と、前記力検出部からの出力をリセットする工程とをさらに有する。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は電子部品装着装置1の構成を示す正面図であり、図2は図1中の矢印A−Aにおける横断面図である。図1では構成の一部を断面にて図示している。電子部品装着装置1は、減圧下にてセラミックの基板にICベアチップである電子部品を装着する装置であり、中央にチャンバ11を有する。チャンバ11は図1に示す排気管111を介してロータリーポンプ112およびターボ分子ポンプ113に接続され、ロータリーポンプ112にて急速排気を行った後にターボ分子ポンプ113によりチャンバ11の内部空間を高真空の状態とすることが可能となっている。
【0013】
図1および図2に示すように、チャンバ11内の下部には基板が載置されるステージ12が配置され、ステージ12は、ステージ移動機構13により水平面内で移動可能とされる。チャンバ11内の上部には図1に示すように電子部品を保持する装着ヘッド14が配置され、装着ヘッド14はチャンバ11の挿入口に挿入されるシャフト141に取り付けられ、シャフト141を介してヘッド回動機構143に接続される。シャフト141はチャンバ11外において、一端がシャフト141側に、他端がチャンバ11側に取り付けられたベローズ142に覆われ、シャフト141が挿入される挿入口が外部から隔離される。ヘッド回動機構143はヘッド昇降機構144により昇降し、ヘッド回動機構143およびヘッド昇降機構144により、装着ヘッド14はシャフト141を中心とする回動および昇降を行う。装着ヘッド14の昇降に伴ってベローズ142は弾性変形する。
【0014】
チャンバ11内の側方には、カメラユニット151が配置され、カメラユニット151はチャンバ11の側壁の開口に挿入されるハウジング152に覆われる。カメラユニット151およびハウジング152はチャンバ11の外部にてカメラ移動機構153に接続され、チャンバ11の中央へ向かう方向に対して進退可能とされる。ハウジング152はチャンバ11外においてベローズ154に覆われ、チャンバ11の側壁の開口が外部から隔離される。
【0015】
チャンバ11の上部には、チャンバ11内へとアルゴンの高速原子ビーム(Fast Atom Beam、以下「FAB」という。)を基板に向けて照射するFAB照射装置161が取り付けられ、チャンバ11の外部にはFAB照射装置161に隣接してレーザユニット162が配置される。チャンバ11の上面にはレーザユニット162からのレーザ光を透過する透光窓163が取り付けられ、レーザユニット162からのレーザ光は透光窓163を透過してチャンバ11内の基板へと照射される。チャンバ11の下部にも装着ヘッド14に保持された電子部品に向けてFABを照射するFAB照射装置164が設けられる。
【0016】
図2に示すようにチャンバ11の側面には開閉自在なゲート115が設けられており、基板91および電子部品92はそれぞれアーム951,952により保持されてチャンバ11内へと搬入される。基板91はアーム951の下面に吸引吸着され、電子部品92はアーム952の上面に吸引吸着される。
【0017】
図3はチャンバ11の内部を拡大して示す図である。ステージ移動機構13は、2つの移動テーブル1311,1312を有し、両移動テーブル1311,1312はモータ1321(図2参照)、ガイドレールおよびボールネジ機構により図3において紙面に垂直な方向に移動する。また、上側の移動テーブル1312は、モータ1322、ガイドレールおよびボールネジ機構により左右方向に移動する。ステージ移動機構13によりステージ12が水平面内にて自在に移動可能とされる。なお、上側の移動テーブル1312には開口133が形成されており、図3に示す状態において装着ヘッド14とFAB照射装置164とが開口133を介して対向する。
【0018】
図4は電子部品装着装置1の動作の流れを示す図である。電子部品装着装置1では、まず、図5に示すようにチャンバ11のゲート115から開かれ、アーム951,952により基板91および電子部品92がチャンバ11内へと搬入される。このとき、図3に示すように、基板91はステージ12と対向するように上方に位置し、電子部品92は装着ヘッド14と対向するように下方に位置する。
【0019】
その後、図6に示すようにアーム951が下降して基板91をステージ12に当接させる。ステージ12は静電チャックとなっており、ステージ12が基板91を静電吸着により保持するとアーム951が吸引吸着を解除してチャンバ11外へと待避する。一方、アーム952は上昇して電子部品92を装着ヘッド14近傍まで移動し、装着ヘッド14がヘッド昇降機構144により下降するとともに電子部品92を吸引吸着する(ステップS11)。
【0020】
ここで、装着ヘッド14は吸着保持およびメカニカルチャックによる保持が可能とされており、アーム952が電子部品92の吸着を解除してチャンバ11外へと待避する際に、装着ヘッド14では電子部品92の保持が吸引吸着からメカニカルチャックによる保持へと切り替えられる(ステップS12)。
【0021】
基板91および電子部品92がチャンバ11内に保持されると、ゲート115が閉じられ、ロータリーポンプ112によりチャンバ11内が減圧され、ターボ分子ポンプ113によりチャンバ11内(すなわち、電子部品92の周囲)が高真空状態とされる(ステップS13、図1参照)。その後、装着ヘッド14が下降し、図7に示すように電子部品92とFAB照射装置164との間の距離が基板91とFAB照射装置161との間の距離におよそ等しくされる(ステップS14)。
【0022】
図7に示す状態において、FAB照射装置161から基板91に向けてFABが照射され、FAB照射装置164から電子部品92に向けてFABが照射される。これにより、基板91および電子部品92の電極の表面が洗浄される(すなわち、表面の不要な物質の除去および表面の活性化が行われる)。なお、FAB照射装置164からのFABは、図3に示す移動テーブル1312の開口133を介して行われる。さらに、FABの照射と同時にレーザユニット162からのレーザ光が透光窓163を介して基板91に照射され、基板91が加熱される(ステップS15)。
【0023】
FABおよびレーザ光の照射が完了すると、図8に示すように装着ヘッド14が上昇し、ステージ12が装着ヘッド14の下方へと移動する。さらに、カメラ移動機構153によりカメラユニット151がハウジング152と共に装着ヘッド14とステージ12との間へと進入する(ステップS16)。
【0024】
カメラユニット151は2つの撮像デバイスと、ハウジング152の上方および下方からの光をそれぞれ撮像デバイスへと導く光学系とを有し、図8に示す状態でカメラユニット151は上方の電子部品92の画像および下方の基板91の画像を同時に取得する。なお、カメラユニット151には別途設けられた光源ユニットから照明光が導入される。そして、取得された両画像に基づいて、ヘッド回動機構143が電子部品92の向きを調整し、ステージ移動機構13が電子部品92の中心と基板91上の装着位置の中心とを合わせる。これにより、電子部品92と基板91とのアライメント(位置合わせ)が完了する(ステップS17)。
【0025】
アライメントが完了すると図9に示すようにカメラユニット151がチャンバ11の側壁へと待避し(ステップS18)、ヘッド昇降機構144が装着ヘッド14を下降させて電子部品92を基板91に装着する(ステップS19)。これにより、電子部品92の電極と基板91の電極とが原子間の強い結合力により結合し、電子部品92が基板91上に固着する。なお、高真空中に基板91が配置されるため、レーザ光により加熱された基板91は電子部品92の装着時においても高温状態が維持される。また、装着ヘッド14の平行度は装着ヘッド14の上方に設けられた調整機構145により予め調整されており、電子部品92が基板91に装着される際には電子部品92を基板91へと付勢する力が制御される。
【0026】
装着が完了すると装着ヘッド14が上昇し、チャンバ11内が大気圧に戻され、ゲート115が開放される。装着済みの基板91は他のアームによりチャンバ11外へと搬出される(ステップS20)。
【0027】
以上のように、電子部品装着装置1では高真空中において装着が行われ、接着材料を用いることなく電子部品92が基板91に実装される。その結果、微細電極同士の接合の信頼性が高められる。
【0028】
図10は、ヘッド回動機構143、ヘッド昇降機構144およびこれらの機構に付随する構成を拡大して示す図である。ヘッド昇降機構144は、モータ25およびボールネジ機構26を有し、モータ25が回転することにより支持部材27が上下に移動する。ヘッド回動機構143は、シャフト141を回動させるためのモータ21および減速機構22(さらに、ベローズ142と共にチャンバ11の挿入口を隔離するための磁性流体軸受(図示省略))を有し、これらの構成はガイド28により上下移動可能に支持される。なお、ガイド28にはヘッド回動機構143の位置を検出して電子部品装着装置1の全体動作を司る全体制御部41へと入力するエンコーダが設けられている。
【0029】
支持部材27とモータ21との間には、上から順にロードセル31および当接部材32が配置され、支持部材27とモータ21との間には複数のバネ33により互いに引き合うように力が作用している。これにより、ロードセル31と当接部材32とが常に当接した状態とされる。ロードセル31は押圧を行うヘッド昇降機構144とシャフト141との間に生じる力に応じた出力を行い、ロードセル31の出力は全体制御部41に入力される。
【0030】
全体制御部41はロードセル31の出力に基づいて昇降モータ駆動回路42へと信号を送出し、モータ25のトルクが制御される。これにより、図4中のステップS19においてヘッド昇降機構144がチャンバ11外からシャフト141に力を与えることにより装着ヘッド14を介して電子部品92が基板91に向かって押しつけられる際の押圧力が制御される。
【0031】
図11は、電子部品92への押圧力を適切なものとするために電子部品装着装置1の稼働前に行われる作業(すなわち、押圧力のキャリブレーション)の流れを示す図である。
【0032】
押圧力調整作業では、まず、全体制御部41がロータリーポンプ112およびターボ分子ポンプ113を駆動してチャンバ11内が高真空となるまで減圧される(ステップS31)。その後、図12に示すようにヘッド昇降機構144により装着ヘッド14が電子部品92を保持しない状態で電子部品92を装着する際の位置(ステージ12に近接する位置)まで下降する(ステップS32)。この状態で全体制御部41はロードセル31からの出力をリセットし、装着ヘッド14が押圧力を作用させていない状態であるとみなす設定が行われる(ステップS33)。設定が完了すると、装着ヘッド14が上昇し、チャンバ11内が常圧へと戻されて基板91および電子部品92を受け入れる状態へと移行する(ステップS34,S35)。
【0033】
次に、電子部品92の装着の際に全体制御部41が電子部品92への押圧力を計測する方法について図10を参照しながら説明する。
【0034】
全体制御部41には予めロードセル31からの出力の変化とロードセル31に作用する力との関係、および、複数のバネ33に係るバネ定数が記憶されている。一方、全体制御部41にはロードセル31およびガイド28のエンコーダからの出力が入力される。全体制御部41の演算部411では、まず、ヘッド昇降機構144のモータ25の状態(モータ25に取り付けられたエンコーダの出力)、および、ガイド28のエンコーダの出力に基づいてバネ33の長さの変化が算出される。そして、長さの変化およびバネ定数から複数のバネ33がロードセル31に作用させる力の変化を算出する。
【0035】
一方、電子部品92に押圧力が付与されている間、演算部411はロードセル31の出力の変化に基づいてロードセル31に作用している力を求める。そして、ロードセル31に作用している力と複数のバネ33による力の変化とに基づいて電子部品92に作用している押圧力を求める。さらに、演算部411による押圧力の算出および全体制御部41によるモータ25への電流制御がリアルタイムに行われることにより、電子部品92が所定の押圧力(あるいは、時間と共に変化する予め定められた押圧力)にて基板91に付勢され、適切な装着が実現される。
【0036】
ところで、電子部品92が装着される際の上述の力制御では、ヘッド回動機構143(または、シャフト141)とチャンバ11の外壁との間においてベローズ142が与える力は考慮されない。なぜならば、事前に行われる押圧力調整作業において、装着ヘッド14が下降した状態でロードセル31からの出力がリセットされることから、ベローズ142がヘッド回動機構143に与える力を無視することができ、さらに、押圧時のベローズ142の長さの変化によるベローズ142からの力の変化も無視できるほど小さいからである。
【0037】
また、チャンバ11内が減圧されることによりシャフト141に生じる力(シャフト141がチャンバ11内へと引き込まれる力)も、ロードセル31のリセットが減圧後に行われることから無視することができる。
【0038】
このように、電子部品装着装置1では、チャンバ11内を減圧した状態で装着ヘッド14を下降させてロードセル31からの出力をリセットするため、電子部品92への押圧力の算出を非常に簡単に行うことができる。また、ベローズ142の影響を受けない計測が可能であることから、経時変化によりベローズ142のバネ定数が変化したとしても、押圧力調整作業を所定期間毎に行うことにより、押圧力の計測には何ら影響が生じることはない。
【0039】
以上、本発明の一の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【0040】
上記実施の形態では、基板91はセラミック基板であるが、半導体基板やフィルム基板等の他の基板に電子部品92を装着する際にも上記電子部品装着装置1を利用することができる。さらに、装着対象は電子部品以外であってもよい。
【0041】
また、減圧環境下にて対象物への押圧力を制御する装置にも上記押圧力調整作業を利用することができ、この場合、対象物はステージに載置された状態で押圧されても、押圧ヘッド(装着ヘッド14に相当)に保持された状態でステージに向かって押圧されてもよい。いずれの場合においても押圧力調整作業では押圧する際の対象物の配置位置に近接する位置(押圧する際の押圧ヘッドの位置)に押圧ヘッドを位置させてロードセルからの出力をリセットすることにより、ベローズおよび減圧環境の影響を考慮することなく簡単に押圧力の計測を行うことができる。
【0042】
上記実施の形態ではFABとしてアルゴンが使用されるが、窒素、水素等の他の原子もFABとして利用可能である。なお、FABによる洗浄はプラズマ洗浄の一態様であり、FAB照射装置は他の様々なプラズマ洗浄装置に置き換えられてよい。
【0043】
また、ベローズ142はシャフト141が挿入される挿入口を外部と隔離するのであるならば、いわゆる蛇腹形状には限定されず、樹脂以外の材料にて形成されてもよい。
【0044】
上記実施の形態では、電子部品92への押圧力を求める演算機能と、押圧力調整作業を行う制御機能とを全体制御部41が有するものとして説明を行ったが、これらの機能は個別の構成(すなわち、専用の電気的回路)として設けられてもよい。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、電子部品等の押圧の対象物への押圧力の算出を簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子部品装着装置の構成を示す正面図。
【図2】電子部品装着装置の構成を示す横断面図。
【図3】チャンバの内部を拡大して示す図。
【図4】電子部品装着装置の動作の流れを示す図。
【図5】動作途上の電子部品装着装置を示す図。
【図6】動作途上の電子部品装着装置を示す図。
【図7】動作途上の電子部品装着装置を示す図。
【図8】動作途上の電子部品装着装置を示す図。
【図9】動作途上の電子部品装着装置を示す図。
【図10】ヘッド回動機構、ヘッド昇降機構等を拡大して示す図。
【図11】電子部品装着装置の稼働前に行われる作業の流れを示す図。
【図12】押圧力調整作業途上の電子部品装着装置の様子を示す図。
【符号の説明】
1 電子部品装着装置
11 チャンバ
12 ステージ
14 装着ヘッド
31 ロードセル
41 全体制御部
91 基板
92 電子部品
141 シャフト
142 ベローズ
144 ヘッド昇降機構
161,164 FAB照射装置
411 演算部
S11,S13,S19,S31〜S33 ステップ。
Claims (7)
- 電子部品を基板に装着する電子部品装着装置であって、
基板が載置されるステージと、
前記ステージが内部に配置され、内部空間が減圧されるチャンバと、
前記チャンバの挿入口に挿入されるシャフトと、
前記チャンバ内にて前記シャフトに取り付けられた装着ヘッドと、
前記チャンバ外から前記シャフトに力を与えることにより、前記装着ヘッドを介して電子部品に基板へと向かう押圧力を与える押圧機構と、
一端が前記シャフト側に、他端が前記チャンバ側に取り付けられて前記挿入口を外部から隔離するとともに前記シャフトの移動に応じて弾性変形する弾性隔離部材と、
前記押圧機構と前記シャフトとの間に生じる力に応じた出力を行う力検出部と、
前記力検出部の出力に基づいて電子部品に与えられる押圧力を求める演算部と、
前記チャンバ内が減圧された状態で前記ステージに近接する位置に前記装着ヘッドを位置させ、前記力検出部からの出力をリセットする制御部と、
を備えることを特徴とする電子部品装着装置。 - 請求項1に記載の電子部品装着装置であって、
前記弾性隔離部材がベローズであることを特徴とする電子部品装着装置。 - 請求項1または2に記載の電子部品装着装置であって、
前記装着ヘッドに保持された電子部品をプラズマ洗浄する洗浄部をさらに備えることを特徴とする電子部品装着装置。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の電子部品装着装置であって、
前記ステージに載置された基板をプラズマ洗浄するもう1つの洗浄部をさらに備えることを特徴とする電子部品装着装置。 - 基板が載置されるステージと、前記ステージが配置される内部空間が減圧されるチャンバと、前記チャンバの挿入口に挿入されるシャフトと、前記チャンバ内にて前記シャフトに取り付けられた装着ヘッドと、前記チャンバ外から前記シャフトに力を与えることにより、前記装着ヘッドを介して電子部品に基板へと向かう押圧力を与える押圧機構と、一端が前記シャフト側に、他端が前記チャンバ側に取り付けられて前記挿入口を外部から隔離するとともに前記シャフトの移動に応じて弾性変形する弾性隔離部材と、前記押圧機構と前記シャフトとの間に生じる力に応じた出力を行う力検出部とを備える電子部品装着装置における電子部品装着方法であって、
前記ステージに基板を載置し、前記装着ヘッドにより電子部品を保持する工程と、
前記チャンバの内部空間が減圧された状態で前記電子部品を前記基板に装着するとともに、前記力検出部からの出力に基づいて前記電子部品に前記基板へと向かう所定の押圧力を与える工程と、
を有し、前記基板を載置する工程の前に、
前記チャンバの内部空間が減圧された状態で前記ステージに近接する位置に前記装着ヘッドを位置させる工程と、
前記力検出部からの出力をリセットする工程と、
をさらに有することを特徴とする電子部品装着方法。 - 対象物に押圧力を与える押圧装置であって、
対象物が内部に配置され、内部空間が減圧されるチャンバと、
前記チャンバの挿入口に挿入されるシャフトと、
前記チャンバ内にて前記シャフトに取り付けられた押圧ヘッドと、
前記チャンバ外から前記シャフトに力を与えることにより前記押圧ヘッドを介して対象物に押圧力を与える押圧機構と、
一端が前記シャフト側に、他端が前記チャンバ側に取り付けられて前記挿入口を外部から隔離し、前記シャフトの移動に応じて弾性変形する弾性隔離部材と、前記押圧機構と前記シャフトとの間に生じる力に応じた出力を行う力検出部と、
前記力検出部の出力に基づいて対象物に与えられる押圧力を求める演算部と、前記チャンバ内が減圧された状態で対象物の配置位置に近接する位置に前記押圧ヘッドを位置させ、前記力検出部からの出力をリセットする制御部と、
を備えることを特徴とする押圧装置。 - 対象物が配置される内部空間が減圧されるチャンバと、前記チャンバの挿入口に挿入されるシャフトと、前記チャンバ内にて前記シャフトに取り付けられた押圧ヘッドと、前記チャンバ外から前記シャフトに力を与えることにより前記押圧ヘッドを介して対象物に押圧力を与える押圧機構と、一端が前記シャフト側に、他端が前記チャンバ側に取り付けられて前記挿入口を外部から隔離し、前記シャフトの移動に応じて弾性変形する弾性隔離部材と、前記押圧機構と前記シャフトとの間に生じる力に応じた出力を行う力検出部とを備える押圧装置における押圧方法であって、
前記押圧ヘッドを前記チャンバ内にて対象物に対向させる工程と、
前記チャンバの内部空間が減圧された状態で前記力検出部からの出力に基づいて前記押圧ヘッドが前記対象物に所定の押圧力を与える工程と、
を有し、前記対象物に対向させる工程の前に、
前記チャンバの内部空間が減圧された状態で、前記対象物に押圧力を与える工程における前記押圧ヘッドの位置と同様の位置に前記押圧ヘッドを位置させる工程と、
前記力検出部からの出力をリセットする工程と、
をさらに有することを特徴とする押圧方法。
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