JP2004063841A - 半導体装置 - Google Patents

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河野 幸二
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Abstract

【課題】電子部品の小型化を図ることができる半導体装置を提供すること。
【解決手段】本発明では、基板(2)に半導体チップ(3)を実装するとともに封止剤(4)で封止してなる半導体装置(1)において、基板(2)に電子部品(8)を埋設し、同電子部品(8)と半導体チップ(3)とを接続することにした。特に、電子部品(8)の電極(12)に半導体チップ(3)の接続端子(10)を直接的に接続することにした。また、電子部品(8)と半導体チップ(3)との間にアンダーフィル剤(19)を充填することにした。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子機器に使用される半導体装置は、基板の上面に半導体チップを載設し、同半導体チップの周囲を樹脂で封止した構造となっていた。
【0003】
そして、半導体装置は、バイパスコンデンサやダンピング抵抗などの周辺部品とともにプリント配線基板上に実装され、電子機器に内蔵されていた。
【0004】
ところが、プリント配線基板上に半導体装置と周辺部品とを実装すると、実装面積が増大してしまい、それに伴ってプリント配線基板が大型化し、電子機器が大型化してしまうおそれがあった。
【0005】
そのため、近年においては、周辺部品を半導体装置の上部に実装することによって、実装面積を可及的に小さくし、プリント配線基板を小型化して、電子機器の小型化の要求に対応できるようにしたものが考えられている。
【0006】
このように、周辺部品を実装した半導体装置としては、例えば、特開平11−126866号公報に開示されているものが知られている。
【0007】
かかる半導体装置は、パッケージの上面に部品実装パッドを形成し、同部品実装パッドに周辺部品を実装し、同周辺部品の電極と半導体装置の接続端子とをリード線で接続していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の半導体装置にあっては、周辺部品を半導体装置の上部に実装していたため、部品の高さが高くなってしまい、電子機器の小型化を十分に図れないおそれがあった。
【0009】
また、周辺部品が半導体装置の外部に実装されることになるため、半導体装置から周辺部品が剥がれ落ちて不良品となるおそれがあった。
【0010】
また、周辺部品の電極と半導体装置の接続端子とをリード線で接続していたため、周辺部品と半導体装置との配線長が長くなり、したがって、半導体装置の内部に配設した半導体チップと周辺部品との配線長も長くなり、それによって、配線抵抗や寄生容量や寄生インダクタンスが増大して、半導体装置の特性が低減するおそれがあった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
そこで、請求項1に係る本発明では、基板に半導体チップを実装するとともに封止剤で封止してなる半導体装置において、基板に電子部品を埋設し、同電子部品と半導体チップとを接続することにした。
【0012】
また、請求項2に係る本発明では、前記電子部品の電極に半導体チップの接続端子を直接的に接続することにした。
【0013】
また、請求項3に係る本発明では、前記電子部品と半導体チップとの間の空間にアンダーフィル剤を充填することにした。
【0014】
また、請求項4に係る本発明では、前記電子部品と半導体チップとの間に絶縁膜を形成することにした。
【0015】
また、請求項5に係る本発明では、前記電子部品として半導体チップの特性を決定する部品を用いることにした。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明に係る半導体装置は、基板に半導体チップを実装するとともに封止剤で封止したものである。
【0017】
しかも、基板に電子部品を埋設し、同電子部品の電極に半導体チップの接続端子を接続したものである。
【0018】
このように、基板に電子部品を埋設しているため、半導体装置の高さが高くなることがなく、電子機器の小型化を図ることができるものである。
【0019】
しかも、電子部品が半導体装置の内部に実装されることになるため、半導体装置から電子部品が剥がれ落ちて不良品となるおそれがない。
【0020】
特に、電子部品の電極に半導体チップの接続端子を直接的に接続した場合には、電子部品と半導体チップとの配線長を可及的に短くすることができるので、配線抵抗や寄生容量や寄生インダクタンスを可及的に小さくすることができ、半導体装置の特性を向上させることができる。
【0021】
また、電子部品と半導体チップとの間にアンダーフィル剤を充填した場合には、半導体装置の内部で半導体チップと電子部品とを強固に保持することができ、半導体チップと電子部品との接続不良の発生を未然に防止することができる。
【0022】
また、電子部品と半導体チップとの間に絶縁膜を形成した場合には、電子部品と半導体チップとが接触して電子部品が短絡するのを防止することができる。
【0023】
また、電子部品として半導体チップの特性を決定する部品を用いた場合には、電子部品を変更するだけで半導体装置の仕様を容易に変更することができる。
【0024】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0025】
本発明に係る半導体装置1は、図1及び図2に示すように、ガラスエポキシ樹脂からなる矩形板状の基板2の上面中央部に矩形板状の半導体チップ3を載設し、同半導体チップ3の周囲を樹脂(封止剤4)で封止し、さらには、基板2の下面に複数の半田バンプ(接続端子10)を間隔を開けて取付けている。
【0026】
基板2は、半導体チップ3を実装した実装面6に矩形状の凹部7を形成し、同凹部7に電子部品8を埋設するとともに、実装面6に絶縁素材からなる絶縁膜9を形成している。
【0027】
このように、基板2の凹部7に電子部品8を埋設しているため、半導体装置1を実装したプリント配線基板上に電子部品8を実装する必要がなくなり、プリント配線基板の面積を可及的に小さくすることができ、電子機器の低廉化や小型化を図ることができる。また、半導体装置1の高さが高くなることがなくなり、これによっても、電子機器の小型化を図ることができる。さらには、電子部品が半導体装置1の内部に実装されることになり、半導体装置1から電子部品が剥がれ落ちて不良品となるのを防止することができる。
【0028】
また、基板2は、半導体チップ3の下面に取付けた半田バンプ(接続端子5)を接続するためのランド11を実装面6に形成するとともに、電子部品8の電極12を接続するためのランド13を凹部7の上面に形成し、一方、半導体チップ3の接続端子10を取付けるためのランド14を半田面15(実装面6の裏面)に形成し、これらのランド11,13,14をスルーホール16やビヤ17や配線パターン18で接続している。
【0029】
半導体チップ3は、接続端子5を基板2のランド11及び電子部品8の電極12に直接的に接続している。
【0030】
このように、電子部品8の電極12に半導体チップ3の接続端子5を直接的に接続しているため、電子部品8と半導体チップ3との配線長を可及的に短くすることができるので、配線抵抗や寄生容量や寄生インダクタンスを可及的に小さくすることができ、半導体装置1の特性を向上させることができる。
【0031】
電子部品8としては、バイパスコンデンサ、ダンピング抵抗、発振子、インダクタ、トランジスタ、ダイオード、半導体チップ、電池などが用いられる。特に、電子部品8として半導体チップ3の特性を決定する部品を用いた場合には、電子部品8を変更するだけで半導体装置1の仕様を容易に変更することができる。
【0032】
かかる電子部品8と半導体チップ3との間には、樹脂素材からなるアンダーフィル剤19を充填している。
【0033】
また、電子部品8と半導体チップ3との間に絶縁膜9を形成しているため、電子部品8と半導体チップ3とが接触して電子部品8が短絡するのを防止することができる。特に、電子部品8の電極12のうち半導体チップ3の接続端子5と接続していない電極12の上面にも絶縁膜9を形成しているため、電子部品8の電極12と半導体チップ3とが短絡するのを防止することができる。
【0034】
上記構成の半導体装置1は、以下のようにして製造する(図3参照)。
【0035】
まず、図3(a)に示すように、実装面6に矩形凹状に陥没させた凹部7を形成した基板2を用意する。
【0036】
次に、図3(b)に示すように、基板2の凹部7にチップ状の電子部品8を実装する。具体的には、基板2の凹部7に形成したランド13の上部に半田ペーストを印刷装置で塗布した後に、基板2の凹部7に電子部品8をマウンターで所定位置に載設し、その後、電子部品8の電極12をランド13にリフローにより半田付けする。
【0037】
次に、図3(c)に示すように、基板2の実装面6に絶縁膜9を成膜する。具体的には、基板2の実装面6にレジストをスクリーン印刷装置で塗布することによって所要部分に絶縁膜9を形成する。
【0038】
次に、図3(d)に示すように、下面に接続端子5を溶着した半導体チップ3を基板2の実装面6に実装する。具体的には、基板2のランド11及び電子部品8の電極12の上部に半田ペーストを印刷装置で塗布した後に、基板2の実装面6に半導体チップ3をマウンターで所定位置に載設し、その後、半導体チップ3の接続端子5をランド11及び電極12にリフローにより半田付けする。
【0039】
次に、図3(e)に示すように、半導体チップ3と基板2との間にアンダーフィル剤19をディスペンサーで注入し、アンダーフィル剤19を硬化させる。これにより、基板2の凹部7と電子部品8との隙間部分や電子部品8の電極12と半導体チップ3の接続端子5との接続部分にもアンダーフィル剤19を充填でき、基板2と電子部品8との接続強度や半導体チップ3と電子部品8との接続強度を良好に保持することができ、振動などによって接続不良が発生するのを未然に防止することができる。
【0040】
次に、図3(f)に示すように、モールド装置を用いて半導体チップ3の周囲を封止剤4で所定形状に封止する。
【0041】
最後に、図3(g)に示すように、基板2のランド14に接続端子10を溶着する。
【0042】
【発明の効果】
本発明は、以上に説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0043】
すなわち、請求項1に係る本発明では、基板に半導体チップを実装するとともに封止剤で封止してなる半導体装置において、基板に電子部品を埋設し、同電子部品と半導体チップとを接続しているため、半導体装置の高さが高くなることがなく、電子機器の小型化を図ることができる。
【0044】
しかも、電子部品が半導体装置の内部に実装されることになるため、半導体装置から電子部品が剥がれ落ちて不良品となるおそれがない。
【0045】
また、請求項2に係る本発明では、電子部品の電極に半導体チップの接続端子を直接的に接続しているため、電子部品と半導体チップとの配線長を可及的に短くすることができるので、配線抵抗や寄生容量や寄生インダクタンスを可及的に小さくすることができ、半導体装置の特性を向上させることができる。
【0046】
また、請求項3に係る本発明では、電子部品と半導体チップとの間にアンダーフィル剤を充填しているため、半導体装置の内部で半導体チップと電子部品とを強固に保持することができ、半導体チップと電子部品との接続不良の発生を未然に防止することができる。
【0047】
また、請求項4に係る本発明では、電子部品と半導体チップとの間に絶縁膜を形成しているため、電子部品と半導体チップとが接触して電子部品が短絡するのを防止することができる。
【0048】
また、請求項5に係る本発明では、電子部品として半導体チップの特性を決定する部品を用いているため、電子部品を変更するだけで半導体装置の仕様を容易に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体装置を示す一部切欠断面図。
【図2】同拡大断面図。
【図3】半導体装置の製造方法を示す説明図。
【符号の説明】
1 半導体装置
2 基板
3 半導体チップ
4 封止剤
5 接続端子
7 凹部
8 電子部品
9 絶縁膜
10 接続端子
12 電極
19 アンダーフィル剤

Claims (5)

  1. 基板に半導体チップを実装するとともに封止剤で封止してなる半導体装置において、
    基板に電子部品を埋設し、同電子部品と半導体チップとを接続したことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記電子部品の電極に半導体チップの接続端子を直接的に接続したことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記電子部品と半導体チップとの間の空間にアンダーフィル剤を充填したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の半導体装置。
  4. 前記電子部品と半導体チップとの間に絶縁膜を形成したことを特徴とする請求項1〜請求項3記載の半導体装置。
  5. 前記電子部品は、半導体チップの特性を決定する部品であることを特徴とする請求項1〜請求項4記載の半導体装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2008105535A1 (ja) * 2007-03-01 2010-06-03 日本電気株式会社 半導体装置及びその製造方法

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