JP2004063747A - 基板処理における処理終了点の検出方法ならびに基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

基板処理における処理終了点の検出方法ならびに基板処理方法および基板処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】基板の表面に形成された薄膜を所望膜厚となるまで部分的にまたは全面的に除去する基板処理において、処理中に処理の進行具合を正確に管理して処理の終了点を検出できる方法を提供する。
【解決手段】基板の表面の所定個所へ光を照射し、基板の表面で反射した光を分光して、得られた計測分光データを、設定された標準分光データと比較し、これらの動作を、基板の処理を開始してから時間経過に従って繰り返し行って、得られた計測分光データが標準分光データと所定範囲内で整合した時点を処理の終了点とする。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等の基板の表面に形成された薄膜を所望膜厚となるまで部分的にまたは全面的に除去する基板処理、例えばプラズマ雰囲気中で基板上の絶縁膜をドライエッチングする処理において、処理の終了点を検出する方法、ならびに、基板の表面に形成された薄膜を所望膜厚となるまで部分的にまたは全面的に除去する基板処理方法および基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置や液晶表示装置などの製造プロセスにおいては、基板の表面に形成された薄膜をエッチング処理して所定パターンに加工する処理が多用されている。例えば、基板上に微細配線を形成する方法の1つとして用いられている処理では、基板の表面に形成された絶縁膜を、プラズマ雰囲気中でドライエッチングして、絶縁膜に所定パターンの微細溝を形成し、その絶縁膜の微細溝内に銅などの配線用金属を埋め込んだ後、絶縁膜の表面を研削して溝外の余分な金属を除去するようにしている。このような処理によって基板上に形成される微細配線の電気抵抗は、微細溝の断面積によって決まるため、微細溝の断面形状を精度良く管理する必要がある。言い換えると、絶縁膜のエッチング量を正確に管理して、微細溝が所望形状にエッチング加工された時点でエッチング処理を終了させる必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の装置には、処理中に絶縁膜のエッチング量を管理するためのモニタが設けられていなかった。したがって、処理中にはエッチングの進行具合を把握することができず、処理を開始してから一定時間が経過した時点で処理を終了させるようにしていた。このように、絶縁膜に所望形状の微細溝が形成されているかどうかは、処理中に判断することができなかった。このため、完成品が得られた段階で初めて不良品が発見される、という問題点があった。また、エッチング量を直接に制御することができなかったため、薄膜の微細加工には十分に対応することができなかった。
【0004】
この発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、基板の表面に形成された薄膜を所望膜厚となるまで部分的にまたは全面的に除去する基板処理において、処理中に処理の進行具合を正確に管理して処理の終了点を検出することができる方法を提供すること、ならびに、その検出方法を用いた基板処理方法を提供すること、および、その方法を好適に実施することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、基板の表面に形成された薄膜を所望膜厚となるまで部分的にまたは全面的に除去する基板処理において処理の終了点を検出する方法であって、基板の表面の所定個所へ光を照射し、基板の表面で反射した光を分光して、得られた計測分光データを、設定された標準分光データと比較し、これらの動作を、基板の処理を開始してから時間経過に従って繰り返し行って、得られた計測分光データが標準分光データと所定範囲内で整合した時点を処理の終了点とすることを特徴とする。
【0006】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の検出方法において、基板の表面に対し斜め方向へ光を照射することを特徴とする。
【0007】
請求項3に係る発明は、請求項2記載の検出方法において、前記基板処理が、プラズマ雰囲気中で基板をドライエッチングする処理であり、前記計測分光データを求めるために、プラズマ雰囲気中で基板の処理を開始した直後において、基板の表面の所定個所へ可視光を照射し、基板の表面で反射した光を分光して、プラズマ成分含有基本分光データを得る工程と、基板の処理中に、基板の表面の所定個所へ可視光を照射し、基板の表面で反射した光を分光して、プラズマ成分含有計測分光データを得る工程と、前記プラズマ成分含有計測分光データと前記プラズマ成分含有基本分光データとの差分から変化分光データを得る工程と、基板の処理前に、基板の表面の所定個所へ可視光を照射し、基板の表面で反射した光を分光して、予め得ていた基本分光データに、前記変化分光データを加算して、計測分光データを得る工程と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項4に係る発明は、請求項3記載の検出方法において、前記標準分光データを求めるために、基板の処理前に、基板の表面の所定個所へ可視光を照射し、基板の表面で反射した光を分光して、基本分光データを得る工程と、一定の処理条件によりプラズマ雰囲気中で基板の処理を開始した直後において、基板の表面の所定個所へ可視光を照射し、基板の表面で反射した光を分光して、プラズマ成分含有基本分光データを得る工程と、基板の処理中に、基板の表面の所定個所へ可視光を照射し、基板の表面で反射した光を分光して、プラズマ成分含有計測分光データを得る工程と、前記プラズマ成分含有計測分光データと前記プラズマ成分含有基本分光データとの差分から変化分光データを得る工程と、前記基本分光データに前記変化分光データを加算して、標準分光データを得る工程と、を備え、前記プラズマ成分含有基本分光データを得る工程から前記標準分光データを得る工程までを、基板の処理を開始してから時間経過に従って所定回数だけ繰り返し行って、複数の標準分光データを求めておき、それらの複数の標準分光データのうちから1つの標準分光データが選択されて設定されることを特徴とする。
【0009】
請求項5に係る発明は、基板の表面に形成された薄膜を所望膜厚となるまで部分的にまたは全面的に除去する基板処理方法において、基板の表面の所定個所へ光を照射し、基板の表面で反射した光を分光して、得られた計測分光データを、設定された標準分光データと比較し、これらの動作を、基板の処理を開始してから時間経過に従って繰り返し行って、得られた計測分光データが標準分光データと所定範囲内で整合した時点で処理を終了することを特徴とする。
【0010】
請求項6に係る発明は、基板の表面に形成された薄膜を所望膜厚となるまで部分的にまたは全面的に除去する基板処理装置において、基板の表面の所定個所へ光を照射する投光手段と、基板の表面で反射した光を、基板の処理を開始してから時間経過に従って繰り返し分光して順次計測分光データを得る分光手段と、この分光手段により順次得られる計測分光データを、設定された標準分光データと順次比較し、計測分光データが標準分光データと所定範囲内で整合した時点を処理の終了点と判定する演算手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項7に係る発明は、請求項6記載の基板処理装置において、前記投光手段から基板の表面に対し斜め方向へ光が照射されることを特徴とする。
【0012】
請求項1に係る発明の検出方法においては、基板の表面の所定個所へ光を照射し、基板の表面で反射した光を分光して、各波長成分ごとに反射光強度あるいは反射率が分解された計測分光データ(スペクトル)を得る。ここで、基板の表面で反射した光を分光して得られる分光データは、基板上の薄膜の膜厚(薄膜に溝が加工される場合は溝の深さ)に対応して変化する。換言すると、反射光を分光して得られる計測分光データは、処理の進行具合に応じて変化する。そこで、同じパターン、同じ膜種の薄膜が形成された基板を一定の処理条件で処理したときにおける反射光の分光データを予め求めておき、所望膜厚(薄膜に溝が加工される場合は所望の溝深さ)に達する時点、すなわち処理を終了すべき時点の分光データを標準分光データとして設定しておき、基板の処理を開始してから時間経過に従って順次得られる計測分光データを、設定された標準分光データと順次比較する。そして、計測分光データが標準分光データと所定範囲内で整合した時点を処理の終了点とすることにより、処理の終了点を検出することが可能になる。
【0013】
請求項2に係る発明の検出方法では、基板の表面に対し斜め方向へ光が照射されることにより、基板の表面に対し斜め方向へ反射した光を分光して、上記したように処理の終了点を検出することが可能になる。
【0014】
請求項3に係る発明の検出方法では、プラズマ雰囲気中で基板をドライエッチングする処理において、基板の表面で反射した光には、基板の表面へ照射されて基板表面で反射した可視光の他、プラズマ光が含まれることになるが、基板の処理中に得られるプラズマ成分含有計測分光データと基板の処理を開始した直後において得られるプラズマ成分含有基本分光データとの差分から変化分光データを得て、基板の処理前に予め得ていた基本分光データに変化分光データを加算して、計測分光データを得るようにしているので、計測分光データにはプラズマ光の成分が含まれないことになる。したがって、プラズマ光による影響を排除して、上記した処理の終了点の検出を確実にかつ容易に行うことが可能になる。
【0015】
請求項4に係る発明の検出方法では、プラズマ光による影響を排除して、請求項3に係る発明の検出方法で用いられる標準分光データを求めることが可能になる。
【0016】
請求項5に係る発明の基板処理方法においては、請求項1に係る発明の検出方法を利用して、所望の処理量となった時に確実に処理を終了させることが可能になる。
【0017】
請求項6に係る発明の基板処理装置においては、投光手段から基板の表面の所定個所へ光が照射され、分光手段により、基板の表面で反射した光が、基板の処理を開始してから時間経過に従って繰り返し分光されて、順次計測分光データが得られる。そして、演算手段により、分光手段によって順次得られる計測分光データが、設定された標準分光データと順次比較され、計測分光データが標準分光データと所定範囲内で整合した時点が処理の終了点と判定される。このような動作により処理の終了点を検出して、所望の処理量となった時に確実に処理を終了させることが可能になる。
【0018】
請求項7に係る発明の基板処理装置では、投光手段から基板の表面に対し斜め方向へ光が照射されることにより、基板の表面に対し斜め方向へ反射した光を分光して、上記したように処理の終了点を検出することが可能になる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0020】
図1は、この発明に係る基板処理における処理終了点の検出方法および基板処理方法を実施するために使用される基板処理装置の構成の1例を示す概略図である。この装置は、例えばプラズマ雰囲気中で基板をドライエッチングする処理に使用される。表面に絶縁膜が形成された基板1は、基板保持台2に水平姿勢で載置され、図示していないが密閉された処理容器内に収容されている。そして、基板1上の絶縁膜は、プラズマ雰囲気中においてドライエッチングされる。
【0021】
処理終了点の検出を行うための装置は、可視光を出射するランプ、例えばハロゲンランプを有する光源装置3、光源装置3に光入射端が光学的に接続された光ファイバ4、および、光ファイバ4の光出射端に光学的に接続され複数枚の光学レンズを内蔵した投光装置5を備えている。投光装置5は、基板保持台2上の基板1に対し斜め方向へ光が照射されるように、基板1の上面と垂直な面に対し光軸を傾けて配置されている。この投光装置5からは、基板1の表面の所定個所へ光が照射されるようになっている。また、投光装置5から照射されて基板1の表面の所定個所で斜め方向へ反射した光が入射するように、基板1の上面と垂直な面に対し光軸を傾けて、複数枚の光学レンズを内蔵した受光装置6が配設されている。受光装置6には、光ファイバ7の光入射端が光学的に接続されており、光ファイバ7の光出射端に分光器8が光学的に接続されている。また、分光器8は、CPU10、メモリ11およびタイマー12を備えた演算・制御装置9に電気的に接続されている。この演算・制御装置9には、後述するように図2ないし図4および図6ないし図8の各フローチャートにそれぞれ示すような処理動作を実行させるためのプログラムが記憶されている。また、演算・制御装置9には、キーボード等の入力装置13が接続されている。
【0022】
次に、上記した構成を有する装置を使用して行われる処理終了点の検出方法の1例について、図2ないし図4および図6ないし図8にそれぞれ示すフローチャートを参照しつつ説明する。
【0023】
〔標準分光強度データの取得〕
処理終了点の検出を行おうとする基板と同じパターン、同じ膜種の絶縁膜が形成された基板を、一定の処理条件によりプラズマ雰囲気中でドライエッチング処理し、標準分光強度データを求める。
【0024】
図2に示すように、まず、入力装置13を操作して、演算・制御装置9にデータのサンプリング回数N(サンプリングする時間間隔T)を設定入力するとともに、エッチングレートを設定入力する(ステップS1)。エッチングレートを設定することにより、処理を開始してからの経過時間とその時点におけるエッチング量とを対応付けることができる。次に、投光装置5から基板1の表面の所定個所へ可視光を照射し、基板1の表面で反射した光を受光装置6で受光して分光器7へ入射させる。分光器7では、反射光を分光して、各波長成分ごとに光強度を分解して基本分光強度データを得る(ステップS2)。得られた基本分光強度データは、分光器7から演算・制御装置9へ電気信号として送られ、メモリ11に記憶される。
【0025】
基本分光強度データが得られると、プラズマ雰囲気中で基板1の処理を開始する(ステップS3)。その直後に、投光装置5から基板1の表面の所定個所へ可視光を照射し、基板1の表面で反射した光を受光装置6で受光して分光器7へ入射させ、分光器7において反射光のプラズマ基本分光強度データを得る(ステップS4)。このプラズマ基本分光強度データには、可視光成分の分光強度データの他、それに加算されるようにプラズマ光成分の分光強度データが含まれている。得られたプラズマ基本分光強度データは、分光器7から演算・制御装置9へ電気信号として送られ、メモリ11に記憶される。
【0026】
次に、サンプリング回数のカウント値nを「1」に設定し(ステップS5)、タイマー12をスタートさせる(図3のステップS6)。そして、タイマー12がスタートしてから時間間隔Tが経過すると(ステップS7)、投光装置5から基板1の表面の所定個所へ可視光を照射し、基板1の表面で反射した光を受光装置6で受光して分光器7へ入射させ、分光器7において反射光のプラズマ計測分光強度データを得る(ステップS8)。このプラズマ計測分光強度データには、可視光成分の分光強度データの他、それに加算されるようにプラズマ光成分の分光強度データが含まれている。得られたプラズマ計測分光強度データは、分光器7から演算・制御装置9へ電気信号として送られる。
【0027】
次に、演算・制御装置9において、プラズマ計測分光強度データとプラズマ基本分光強度データとの差分を算出して変化分光強度データを得る(ステップS9)。この変化分光強度データは、処理開始時点における可視光成分の分光強度データからの変化分(正数または負数)を示すものであり、この変化分光強度データを基本分光強度データに加えて標準分光強度データを算出する(ステップS10)。この標準分光強度データは、処理開始時点を基準にして当該時点における可視光成分のみの分光強度データ(スペクトル)を示す。以上のようにして得られた標準分光強度データを処理開始時点からの経過時間と共にメモリ11に記憶する(図4のステップS11)。
【0028】
1つの標準分光強度データと経過時間とがメモリ11に記憶されると、カウント値nがサンプリング回数Nであるかどうかを判定し(ステップS12)、n=Nでないときはカウント値nを「1」だけインクリメントする(ステップS13)。そして、カウント値nがサンプリング回数Nに達するまで(n=Nとなるまで)、ステップS6からステップS11までの各動作を繰り返す。これにより、一定の時間間隔Tごとの標準分光強度データが複数得られる。
【0029】
図5は、以上のようにして得られた複数の標準分光強度データの一部を分光強度曲線で表したものである。図5において、曲線Oは、処理前(経過時間0)における分光強度データ(上記した基本分光強度データ)を示す分光強度曲線であり、曲線IIIは、処理終了時(t)における標準分光強度データを示す分光強度曲線であり、曲線I、IIは、処理を開始してからの各経過時間t、t(t<t<t)における標準分光強度データをそれぞれ示す分光強度曲線である。
【0030】
ところで、上述したように、エッチングレートが設定されることにより、処理を開始してからの経過時間とその時点におけるエッチング量とが対応付けられ、一方、処理を開始してからの経過時間とその時点における標準分光強度データとが関係付けられているので、エッチング量と標準分光強度データとが対応することになる。すなわち、同じパターン、同じ膜種の絶縁膜が形成された基板を同一の処理条件によりエッチング処理する場合においては、エッチング量を指定すれば、そのエッチング量に対応する標準分光強度データ(分光強度曲線)が一義的に決まることになる。これを利用して、次に説明するように基板処理における処理終了点の検出が行われる。
【0031】
〔処理終了点の検出〕
図6に示すように、まず、入力装置13を操作して、パラメータにより演算・制御装置9に所望のエッチング量を設定入力する(ステップS21)。これにより、メモリ11に記憶された複数の標準分光強度データのうちから所望のエッチング量に対応する1つの標準分光強度データが選択されて設定される。対象となる標準分光強度データ(これを「設定標準分光強度データ」と呼ぶ)が決まると、プラズマ雰囲気中で基板1の処理を開始する(ステップS22)。その直後に、投光装置5から基板1の表面の所定個所へ可視光を照射し、基板1の表面で反射した光を受光装置6で受光して分光器7へ入射させ、分光器7において反射光のプラズマ基本分光強度データを得る(ステップS23)。このプラズマ基本分光強度データには、可視光成分の分光強度データの他、それに加算されるようにプラズマ光成分の分光強度データが含まれている。得られたプラズマ基本分光強度データは、分光器7から演算・制御装置9へ電気信号として送られ、メモリ11に記憶される。
【0032】
次いで、タイマー12をスタートさせ(図7のステップS24)、タイマー12がスタートしてから時間間隔Tが経過すると(ステップS25)、投光装置5から基板1の表面の所定個所へ可視光を照射し、基板1の表面で反射した光を受光装置6で受光して分光器7へ入射させ、分光器7において反射光のプラズマ計測分光強度データを得る(ステップS26)。このプラズマ計測分光強度データには、可視光成分の分光強度データの他、それに加算されるようにプラズマ光成分の分光強度データが含まれている。得られたプラズマ計測分光強度データは、分光器7から演算・制御装置9へ電気信号として送られる。
【0033】
次に、演算・制御装置9において、プラズマ計測分光強度データとプラズマ基本分光強度データとの差分を算出して変化分光強度データを得る(ステップS27)。この変化分光強度データは、処理開始時点における可視光成分の分光強度データからの変化分(正数または負数)を示すものであり、この変化分光強度データを基本分光強度データに加えて計測分光強度データを算出する(ステップS28)。この計測分光強度データは、処理開始時点を基準にして当該時点における可視光成分のみの分光強度データを示す。
【0034】
計測分光強度データが得られると、その計測分光強度データと設定標準分光強度データとを比較し(図8のステップS29)、両者の分光強度データ間に整合性があるかどうかを判定する(ステップS30)。この判定は、例えば、複数の波長成分について、各波長成分ごとに両者の光強度の一致率をそれぞれ算出し、それらの一致率の平均値を算出して、その平均値が所定値を上回っているかどうか、例えば平均値が90%を超えているかどうかを検討することにより行うようにし、平均値が90%を超えているときは両者の分光強度データ間に整合性があると判定する。ここで、分光強度曲線は、時間経過に従ってその波形が漸次変化していき(図5参照)、波形が急に変化することは通常ないので、上記したような判定方法でも、特に問題を生じることはないと考えられる。勿論、上記した判定方法以外の方法により、計測分光強度データと設定標準分光強度データとの整合性を判定するようにしてもよい。
【0035】
そして、計測分光強度データと設定標準分光強度データとの間に整合性があると判定されたときは、エッチング処理を終了する(ステップS31)。一方、両者の分光強度データ間に整合性が無いと判定されたときは、両者の分光強度データ間に整合性があると判定されるまで、ステップS24からステップS29までの各動作を繰り返す。したがって、エッチング処理を終了する時点では、計測分光強度データが設定標準分光強度データに近似することになり、所望のエッチング量が得られることになる。
【0036】
なお、上記した実施形態では、図2ないし図4および図6ないし図8の各フローチャートにそれぞれ示したような処理動作を実行することにより、反射光からプラズマ光の成分を取り除いて可視光成分のみの分光強度データを得るようにしたが、反射光からプラズマ光成分を取り除く方法は、上記した方法に限らない。例えば、最初に、処理終了点の検出を行おうとする基板と同じパターン、同じ膜種の薄膜が形成された基板を使用し、処理終了点検出用の可視光を基板に対し照射しない状態において、プラズマ雰囲気中でプラズマ成分含有分光強度データを求めておき、基板の処理中に可視光を基板に対し照射して得られる分光強度データからプラズマ成分含有分光強度データを差し引いて、プラズマ光成分を取り除いた分光強度データを得るようにしてもよい。また、処理終了点検出用の可視光が入射しない分光器と可視光が入射する分光器との2台の分光器を設置しておき、可視光が入射する分光器から取得した分光強度データと可視光が入射しない分光器から取得した分光強度データとの差分を求めて、プラズマ光成分を取り除いた分光強度データを得るようにしてもよい。
【0037】
また、上記した実施形態では、反射光を分光して各波長成分ごとに光強度を分解したデータを用いるようにしているが、分光強度の代わりに分光反射率(反射率:ベアウエハでの反射光強度に対する反射光強度の比率)のデータを用いて、上記と同様の処理動作を行うようにしてもよい。さらに、上記した実施形態では、プラズマ雰囲気中で基板をドライエッチングする処理について説明したが、この発明は、それ以外の基板処理、例えばドライエッチング、ドライ薄膜等の処理についても適用することが可能である。
【0038】
【発明の効果】
請求項1に係る発明の検出方法を用いると、基板の表面に形成された薄膜を所望膜厚となるまで部分的にまたは全面的に除去する基板処理において、処理中に処理の進行具合を正確に管理して処理の終了点を確実に検出することができる。このため、完成品が得られる段階まで不良品を発見することができない、といった問題を解消することができ、また、エッチング量を直接に制御することができるので、薄膜の微細加工に十分に対応することが可能になる。
【0039】
請求項2に係る発明の検出方法では、上記したように処理の終了点を確実に検出することができる。
【0040】
請求項3に係る発明の検出方法では、プラズマ雰囲気中で基板をドライエッチングする処理において、プラズマ光による影響を排除して、上記した処理の終了点の検出を確実にかつ容易に行うことができる。
【0041】
請求項4に係る発明の検出方法では、プラズマ光による影響を排除して、請求項3に係る発明の検出方法で用いられる標準分光データを求めることができる。
【0042】
請求項5に係る発明の基板処理方法によると、請求項1に係る発明の検出方法を利用して、所望の処理量となった時に確実に処理を終了させることができるので、完成品が得られる段階まで不良品を発見することができない、といった問題を解消することができ、また、薄膜の微細加工に十分に対応することが可能になる。
【0043】
請求項6に係る発明の基板処理装置を使用すると、所望の処理量となった時に確実に処理を終了させることができ、請求項5に係る発明の上記効果を得ることができる。
【0044】
請求項7に係る発明の基板処理装置では、上記したように処理の終了点を検出して、所望の処理量となった時に確実に処理を終了させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る基板処理における処理終了点の検出方法および基板処理方法を実施するために使用される基板処理装置の構成の1例を示す概略図である。
【図2】図1に示した装置を使用して行われる処理終了点の検出方法における処理動作を示すフローチャートであって、標準分光強度データを取得する手順の1例を示すものである。
【図3】同じく、フローチャートである。
【図4】同じく、フローチャートである。
【図5】図2ないし図4のフローチャートに示す処理動作によって得られた複数の標準分光強度データの一部を分光強度曲線で表したものである。
【図6】図1に示した装置を使用して行われる処理終了点の検出方法における処理動作を示すフローチャートであって、図2ないし図4のフローチャートに示す処理動作によって得られた標準分光強度データを用いて処理終了点を検出する手順の1例を示すものである。
【図7】同じく、フローチャートである。
【図8】同じく、フローチャートである。
【符号の説明】
1 基板
2 基板保持台
3 光源装置
4、7 光ファイバ
5 投光装置
6 受光装置
8 分光器
9 演算・制御装置
10 CPU
11 メモリ
12 タイマー
13 入力装置

Claims (7)

  1. 基板の表面に形成された薄膜を所望膜厚となるまで部分的にまたは全面的に除去する基板処理において処理の終了点を検出する方法であって、
    基板の表面の所定個所へ光を照射し、基板の表面で反射した光を分光して、得られた計測分光データを、設定された標準分光データと比較し、これらの動作を、基板の処理を開始してから時間経過に従って繰り返し行って、得られた計測分光データが標準分光データと所定範囲内で整合した時点を処理の終了点とすることを特徴とする、基板処理における処理終了点の検出方法。
  2. 基板の表面に対し斜め方向へ光を照射する請求項1記載の、基板処理における処理終了点の検出方法。
  3. 前記基板処理が、プラズマ雰囲気中で基板をドライエッチングする処理であり、
    前記計測分光データは、
    プラズマ雰囲気中で基板の処理を開始した直後において、基板の表面の所定個所へ可視光を照射し、基板の表面で反射した光を分光して、プラズマ成分含有基本分光データを得る工程と、
    基板の処理中に、基板の表面の所定個所へ可視光を照射し、基板の表面で反射した光を分光して、プラズマ成分含有計測分光データを得る工程と、
    前記プラズマ成分含有計測分光データと前記プラズマ成分含有基本分光データとの差分から変化分光データを得る工程と、
    基板の処理前に、基板の表面の所定個所へ可視光を照射し、基板の表面で反射した光を分光して、予め得ていた基本分光データに、前記変化分光データを加算して、計測分光データを得る工程と、
    から求められる請求項2記載の、基板処理における処理終了点の検出方法。
  4. 前記標準分光データは、
    基板の処理前に、基板の表面の所定個所へ可視光を照射し、基板の表面で反射した光を分光して、基本分光データを得る工程と、
    一定の処理条件によりプラズマ雰囲気中で基板の処理を開始した直後において、基板の表面の所定個所へ可視光を照射し、基板の表面で反射した光を分光して、プラズマ成分含有基本分光データを得る工程と、
    基板の処理中に、基板の表面の所定個所へ可視光を照射し、基板の表面で反射した光を分光して、プラズマ成分含有計測分光データを得る工程と、
    前記プラズマ成分含有計測分光データと前記プラズマ成分含有基本分光データとの差分から変化分光データを得る工程と、
    前記基本分光データに前記変化分光データを加算して、標準分光データを得る工程と、
    から求められ、
    前記プラズマ成分含有基本分光データを得る工程から前記標準分光データを得る工程までを、基板の処理を開始してから時間経過に従って所定回数だけ繰り返し行って、複数の標準分光データを求めておき、それらの複数の標準分光データのうちから1つの標準分光データが選択されて設定される請求項3記載の、基板処理における処理終了点の検出方法。
  5. 基板の表面に形成された薄膜を所望膜厚となるまで部分的にまたは全面的に除去する基板処理方法において、
    基板の表面の所定個所へ光を照射し、基板の表面で反射した光を分光して、得られた計測分光データを、設定された標準分光データと比較し、これらの動作を、基板の処理を開始してから時間経過に従って繰り返し行って、得られた計測分光データが標準分光データと所定範囲内で整合した時点で処理を終了することを特徴とする基板処理方法。
  6. 基板の表面に形成された薄膜を所望膜厚となるまで部分的にまたは全面的に除去する基板処理装置において、
    基板の表面の所定個所へ光を照射する投光手段と、
    基板の表面で反射した光を、基板の処理を開始してから時間経過に従って繰り返し分光して順次計測分光データを得る分光手段と、
    この分光手段により順次得られる計測分光データを、設定された標準分光データと順次比較し、計測分光データが標準分光データと所定範囲内で整合した時点を処理の終了点と判定する演算手段と、
    を備えたことを特徴とする基板処理装置。
  7. 前記投光手段から基板の表面に対し斜め方向へ光が照射される請求項6記載の基板処理装置。
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