JP2004063605A - 半導体装置 - Google Patents
半導体装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004063605A JP2004063605A JP2002217458A JP2002217458A JP2004063605A JP 2004063605 A JP2004063605 A JP 2004063605A JP 2002217458 A JP2002217458 A JP 2002217458A JP 2002217458 A JP2002217458 A JP 2002217458A JP 2004063605 A JP2004063605 A JP 2004063605A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- source
- line
- gate
- drain
- mechanical switch
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】フラッシュメモリのような高電圧や、強誘電体メモリのようなシリコンLSIプロセスに対する異種材料を必要としない不揮発メモリが必要である。
【解決手段】フローティングゲートに電荷を蓄積する不揮発メモリにおいて、メモリセル内に配置した機械的なスイッチによりフローティングゲートへの電荷の書き込みを行う。
【効果】半導体基板中に集積された機械的なスイッチはオン電流とオフ電流の比が非常に大きく、高速書き込みと十分なリテンション時間を実現できる。また低電圧動作が可能であり、異種材料を必要としない。このため、本スイッチを用いた不揮発メモリにおいては消費電力が低減されると同時に、シリコンLSIプロセスとの整合性が高いためにプロセスコストの低減が可能である。
【選択図】図1
【解決手段】フローティングゲートに電荷を蓄積する不揮発メモリにおいて、メモリセル内に配置した機械的なスイッチによりフローティングゲートへの電荷の書き込みを行う。
【効果】半導体基板中に集積された機械的なスイッチはオン電流とオフ電流の比が非常に大きく、高速書き込みと十分なリテンション時間を実現できる。また低電圧動作が可能であり、異種材料を必要としない。このため、本スイッチを用いた不揮発メモリにおいては消費電力が低減されると同時に、シリコンLSIプロセスとの整合性が高いためにプロセスコストの低減が可能である。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置に関し、特にメモリーセルに機械的なスイッチとフローティングゲートを有する半導体不揮発メモリに関する。
【0002】
【従来の技術】
この明細書で参照される文献のリストは以下の通りであり、文献の参照は文献番号をもってすることとする。[文献1]:アイ・イー・イー・イー・ジャーナル・オブ・マイクロエレクトロメカニカル・システムズ、第6巻、第1号、第3頁から第9頁、1997年 (IEEE JOURNAL OF MICROELECTROMECHANICAL SYSTEMS, VOL. 6,NO. 1, pp. 3−8, MARCH 1997)、[文献2]:プロシーディングス・オブ・アイ・イー・イー・イー・インターナショナル・コンファレンス・オン・マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム、2002年、第645頁から第648頁 (Proceedings of IEEE International Conference on Micro Electro Mechanical System, 2002, pp.645−648)。
[文献1]には、半導体基板上に集積化された機械的なスイッチの例が記載されている。この機械的なスイッチは静電力でレバーを動かすタイプのスイッチであり、オン電流は5mA以上、オフ電流はソース・ドレイン間に100V印加した状態で測定限界(20fA)以下を実現している。したがって、ソースドレイン間に1V程度の低電圧が印加された状態では容易に上記のオン電流とオフ電流の比を実現できることが期待される。[文献2]には、他の例として金属の熱膨張を用いた機械的スイッチが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明者等は、本願に先立って不揮発メモリーのリテンション時間についいて検討をおこなった。情報を電荷の形で保持する不揮発メモリーにおいては、リテンション時間すなわちデータの保持時間を十分長く保つために、電荷を保持するフローティングゲートのリーク電流は非常に小さく保つ必要がある。一例としては、フローティングゲートの容量を0.1fF、保持電圧を1Vとするとリテンションを10年間とするために許容されるリーク電流値は情報10の−25乗以下である。一方で情報の書き込み時間を高速化するためには、フローティングゲートに十分な大きさの電流を流し込む必要がある。一例として上記のフローティングゲートに1Vを100nsで書き込みを行うためには1nAの電流が必要になる。したがって、上記の2条件をフローティングゲートに対するスイッチとして考えるとオン電流とオフ電流の比が10の16乗必要ということになる。以上のような条件を満たすために、フラッシュメモリではリークの小さい酸化膜の両端にライト時には10V近くの高い電圧をかけることによりオン電流とオフ電流の比を大きくしている。
フラッシュメモリのようにフローティングゲートに電荷を蓄積して情報を保持する不揮発メモリーは、強誘電体メモリFERAMや強磁性体メモリMRAMとは違って、シリコンLSIプロセスに対して異種材料を必要としないという利点がある。しかしながら、上記のようなリテンション時間とデータ書き込み時間とのトレードオフのために、高い書き込み電圧を必要とする。
本発明の課題は、機械的なスイッチを用いることにより、フラッシュメモリのような高い電圧を必要とせずに、また強誘電体メモリのようなシリコンLSIプロセスに対する異種材料を必要とせずに不揮発メモリを実現することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。すなわち、本発明の半導体装置は、複数の不揮発メモリーセルと複数のリードワード線と、複数のライトワード線と、複数のリードビット線と、複数のライトビット線と、複数のソース線とを有し、上記複数不揮発メモリーセルのそれぞれは、1個のフローティングゲートMOSトランジスタと1個の機械的スイッチを有し、上記フローティングゲートMOSトランジスタのソース又はドレイン一つが上記リードビット線に接続され、そのソース又はドレインの残る一つが上記ソース線に接続され、そのフローティングゲートが上記機械的スイッチのドレインに接続され、その制御ゲートが上記リードワード線に接続され、上記機械的スイッチのソースはライトビット線に接続され、そのゲートは上記ライトワード線に接続されるよう構成する。
【0005】
【発明の実施の形態】
<実施の形態1>
図1に本発明の不揮発メモリーセルMCとメモリーアレーARYを示す。本メモリーセルの動作方法を説明するために図2(a)に本発明の不揮発メモリーコアNVCの構成を示す。メモリーコアNVCは全体を大きく制御回路CNTL、入出力回路DQC、メモリーブロックBLKに分けられる。制御回路にはクロック、アドレス、制御信号がチップ外から入力され、チップの動作モードの決定やアドレスのプリデコードが行われる。入出力回路は入出力バッファを備え、チップ外部からライトデータが入力され、チップ外部へリードデータを出力する。
メモリーブロックBLKの構成を図2(b)に示す。メモリーブロックには複数のアレー上に配置されたメモリーアレーARYが配置され、その周囲にはセンスアンプ列SAA、サブワードドライバ列SWDA、クロスエリアXPが配置される。またブロックの外周ではセンスアンプ列と平行に列デコーダYDEC、メインアンプ列MAAが配置され、サブワードドライバ列と平行に行デコーダXDEC、アレー制御回路ACCが配置される。
図1は1個のメモリーアレーとセンスアンプ列、サブワードドライバ列を示したものである。メモリーアレーは複数のメモリーセルMCからなる。不揮発メモリーセルMCは1個のフローティングゲートMOSトランジスタMFおよび1個の機械的スイッチSWで構成される。
ここで機械的スイッチは図3(a)に示す記号で表される3端子素子である。図3(b)に平面図、(c)、(d)にそのA−A’での断面図を示す。ゲート端子G、ドレイン端子D、ソース端子Sは絶縁膜SiO2上に置かれた金属端子であり、配線層を用いて形成されている。レバー部LVも金属であり、上層の配線層を用いて形成されている。接続孔TH2も金属であり、それらの配線層間を電気的および機械的に接続している。
ゲート端子G−ソース端子S間に正のしきい値以下の電圧が加わっている状態では(c)に示したように、スイッチのレバー部LVはドレイン端子Dに接触せず、ソース−ドレイン間は電気的に非導通状態にある。ゲート端子−ソース端子間に正のしきい値電圧以上の電圧を加えることにより(d)に示したように、静電力でレバー部がドレイン端子に接触し、ソース−ドレイン間を電気的に導通状態にすることができる。本スイッチは機械的に金属端子を接触させているため、オン抵抗が非常に小さく、また切断時にはオフ抵抗が非常に大きいという利点を有している。不揮発メモリーを実現するためにはスイッチの特性が、一例としてオン電流が1nA以上、オフ電流が10の−25乗以下であることが必要だが、機械的スイッチを用いることによりこの特性を実現可能である。また、機械的スイッチのしきい値電圧はゲートおよびドレーン端子とレバーとの距離を0.1um以下に近づけることにより3V程度まで下げることが可能である。
以上では駆動力として静電力を用いた機械的スイッチの例を説明したが、本発明に用いる機械的スイッチはこれに特定されず、異なる原理で動作するもので有っても良い。例えば、[文献2]に記載されているような金属の熱膨張を用いたスイッチも使用可能である。
図1の不揮発メモリーセルMCにおいては、フローティングゲートMOSトランジスタMFの一方のソース又はドレインがリードビット線RBLに接続され、他方のソース又はドレインがソース線SLに接続され、フローティングゲートFGが機械的スイッチのドレインに接続され、制御ゲートがリードワード線RWLに接続される。機械的スイッチSWのソースはライトビット線WBLに接続され、ゲートはライトワード線WWLに接続される。リードビット線、ライトビット線、ソース線はセンスアンプSAに接続され、リードワード線、ライトワード線はサブワードドライバSWDに接続される。センスアンプが複数配置されて、センスアンプ列SAAを形成し、サブワードドライバが複数配置されて、サブワードドライバWDAを形成する。
本セルにおいては情報はフローティングゲートに蓄積される電荷として記憶される。フローティングゲートに正の電荷が蓄積されている場合は、電荷が蓄積されていない場合に比べてフローティングゲートMOSトランジスタのしきい値が下がる。これを検出して、蓄積された情報を読み出すことができる。本セル動作に必要な電圧は機械的スイッチのしきい値電圧VTMであり、これは3V以下に下げることができる。したがって、本メモリーセルは通常のフラッシュメモリのような高電圧を必要とせず、低電圧・低電力の不揮発メモリを実現できる特長を有する。また機械的スイッチはシリコンMOS−LSIに用いられる材料のみで作成することができるため、強誘電体メモリのような特殊材料を用いずに不揮発メモリを実現できる特長を有する。
図4に示す本発明のセンスアンプSAはマルチプレクサMUX、プリチャージ回路PCC、リストア用アンプCC、YゲートYGからなる。マルチプレクサはリード信号TRが活性化された時にセンスアンプSA内の一方のノードATとリードビット線RBLを接続し、ライト信号TWが活性化された時にセンスアンプ内の他方のノードABとライトビット線WBLを接続し、参照電圧発生信号RSが活性化されたときにABに参照電圧VREFを入力する回路である。プリチャージ回路はプリチャージ信号PCが活性化されたときにATとAB間をイコライズしリードビット線およびライトビット線をプリチャージレベルにプリチャージする。ビット線プリチャージレベルはビット線高電位VDL(チップ外部からの電源電圧VCCと同レベルかまたはそれを降圧したレベル)とする。リストア用アンプはリードビット線上にメモリーセルからの微小な読出し信号が発生した後に、P側共通ソース線CSPをVDLに駆動し、N側共通ソース線CSNをVSSに駆動して、センスアンプ内ノードATとABのうち電圧の高い方をVDLに電圧の低い方をVSSに増幅する回路である。Yゲートは列選択線YSが活性化されたときにローカルIO線LIO/LIOBとセンスアンプ内のノードAT/ABを接続する回路である。本センスアンプではMUX内のMOSを全て同じサイズにすることにより、RS、TR、TWからのカップリング電圧がAT、ABに等しく加わるようにして、読出し感度を高めることができる。
図5にサブワードドライバSWD及びこれを複数配置して構成されるサブワードドライバアレーSWDAの回路図を示す。サブワードドライバはNチャネルMOSトランジスタ2個とPチャネルMOSトランジスタ1個で構成される。一方のNチャネルMOSトランジスタはゲートにメインワード線MWLBが接続され、ドレインにライトワード線WWLまたはリードワード線RWLが接続され、ソースに接地電位VSSが接続される。他方のNチャネルMOSトランジスタはゲートに相補ライトワードドライバ選択線FXWBまたは相補リードワードドライバ選択線FXRB、ドレインにWWLまたはRWLが接続され、ソースに接地電位VSSが接続される。PチャネルMOSトランジスタはゲートにメインワード線MWLBが接続され、ドレインにRWLまたはWWLが接続され、ソースにライトワードドライバ選択線FXWまたはリードワードドライバ選択線FXRが接続される。図のように一つのSWDA上に4組のFXが配線され、一本のMWLBで選択される4個のSWDのうちいずれか1個を選択して1本のWLが活性化される。またサブワードドライバ列上部または隣接した領域にメインIO線対MIO/MIOBを配線する。
本サブワードドライバではRWLとWWL用のワードドライバを同じ回路とし、FXのH側レベルのみを換えているため、回路の規則性が高くレイアウトが容易になる特長がある。
図6の動作波形を用いてリード動作を示す。チップ外部からリードコマンドRDが入力されるとアドレスで指定されたセンスアンプ列SAAにおいてプリチャージ信号PCとライト信号TWが非活性化される。ここで、PCの高電位は周辺回路電圧VCL(チップ外部からの電源電圧VCCと同レベルかまたはそれを降圧したレベル)であり、TWの高電位はライトワード線の高電位VPP(チップ外部からの電源電圧VCCと同レベルかまたはそれを昇圧したレベルで機械的スイッチのしきい値VTMより大きい)とする。
行デコーダにおいてメインワード線MWLBがVPPからVSSに活性化され、リードワードドライバ選択線FXRがVSSからリードワード線電圧VRWに充電されると、リードワード線RWLがVRWに活性化される。ここで、RWLによって選択されたメモリーセルのフローティングゲートFGにVPP−VTMが書き込まれていたとするとフローティングゲートトランジスタMFのしきい値は低い状態にあり、この場合を状態“0”と定義する。このときMFは導通し、VDLにプリチャージされたリードビット線RBLからソース線へ電流がながれ、RBLに信号VSIGが発生する。ここでFGがVSSに書き込まれていた場合にはMFのしきい値は高い状態にあり、この場合を状態“1”と定義する。このときMFは導通せず、RBLはVDLに保たれ、信号は発生しない。
これと同時に参照電圧発生信号RSが活性化されて、センスアンプ内端子ABがVREFに充電される。VREFはセンスアンプを活性化する時点でVDLとVDL−VSIGの中間の値となるように設定する。信号が十分に発生した時点でTR、RSが非活性化され、センスアンプとビット線が切り離される。このときにFXRが非活性化されてRWLもVSSへ復帰する。
センスアンプ内ではN側共通ソース線CSNがVDLからVSSに駆動されると、リストア用アンプCCがAT/ABのうち電圧の高い方をVDLへ、低い方をVSSへと増幅する。AT/ABが十分に増幅された後に列選択線YSが活性化され、リードデータがローカルIO線LIO、LIOBへ読み出される。リードデータはメインIO線MIO、MIOBを介して入出力回路へ伝えられDQに出力される。最後に列選択線YS、メインワード線MWLBが非活性化され、センスアンプではCSN、TRがVDLに復帰し、TWがVPPに復帰し、PCがVDLに活性化され、リードビット線、ライトビット線、センスアンプ内ノードがVDLにプリチャージされてリードサイクルが終了する。
このようにして、本セルはFGのデータを破壊することなく読出しが可能であるため、本センスアンプを用いると、センスアンプと容量の大きいビット線とを切り離したままセンスアンプの増幅とLIOへの出力を行うことができ、読出し動作の高速化が可能である。
図7の動作波形を用いてライト動作を示す。本セルにおいては一本のライトワード線を活性化すると、そのライトワード線に接続されるセルのデータが壊れてしまうため、全てのライトビット線に対して個々にセンスアンプを接続し、ライト動作の前にリード動作を行い、まずメモリーセルのデータをセンスアンプに読み出してから、必要なビットに対してセンスアンプ内のデータを書きかえた後、これらのデータをメモリーセルへリストアする必要がある。
チップ外部からリードコマンドWTが入力されるとアドレスで指定されたセンスアンプ列SAAにおいてプリチャージ信号PCとライト信号TWが非活性化される。行デコーダにおいてメインワード線MWLBがVPPからVSSに活性化され、リードワードドライバ選択線FXRがVSSからリードワード線電圧VRWに充電されると、リードワード線RWLがVRWに活性化される。ここで、RWLによって選択されたメモリーセルのフローティングゲートFGにVPP−VTMが書き込まれていたとするとRBLに信号VSIGが発生する。これと同時に参照電圧発生信号RSが活性化されて、センスアンプ内端子ABがVREFに充電される。信号が十分に発生した時点でTR、RSが非活性化され、センスアンプとビット線が切り離される。このときにFXRが非活性化されてRWLもVSSへ復帰する。
センスアンプ内ではN側共通ソース線CSNがVDLからVSSに駆動されると、リストア用アンプCCがAT/ABのうち電圧の高い方をVDLへ、低い方をVSSへと増幅する。AT/ABが十分に増幅された後に列選択線YSが活性化され、ライトデータがローカルIO線LIO、LIOBから選択されたセンスアンプへ書き込まれる。このライトデータはDQ端子から入力され、入出力回路、メインIO線MIO、MIOBを介してローカルIO線まで伝えられたものである。
これと同時にライト信号がVPPに活性化され、ライトワードドライバ選択線FXWがVSSからVPPに充電され、ライトワード線WWLがVPPに活性化される。機会的スイッチSWのしきい値電圧VTMはVPP以下に設定されているので、メモリーセル内の機械的スイッチのソース・ドレイン間が導通し、センスアンプ内端子ABのデータがライトビット線を介してメモリーセルのフローティングゲートFGに書き込まれる。すなわちMFのしきい値が低い“0”状態に対してはVPP−VTHが書き込まれ、MFのしきい値が高い“1”状態に対してはVSSが書き込まれる。ここでもしVPP−VTM>VDLならば“0”状態に対してVDLが書き込まれる。
最後に列選択線YS、メインワード線MWLBが非活性化され、FXWがVSSに復帰し、センスアンプではCSN、TRがVDLに復帰し、PCがVDLに活性化され、リードビット線、ライトビット線、センスアンプ内ノードがVDLにプリチャージされてライトサイクルが終了する。
このようにして、本センスアンプを用いると、リードデータを一度センスアンプに読み出してから必要なビットだけを書きかえることができるため、書き込みの単位が小さく、書き込みサイクルの短縮、消費電力の低減が可能であるという利点がある。なお、一本のライトワード線上のメモリーセルを同時に書きかえるならば、上記のようなライト動作の前のリード動作が不要になり、センスアンプの制御が容易化される利点がある。
図8(a)にメモリーセルMCのビット線以下のレイアウト、(b)にそのA−A’およびB−B’における断面図を示す。メモリーセルはPウェルPW中に形成されたNチャネルフローティングゲートMOSトランジスタとビット線BLの上部に設けられた機械的スイッチを有している。MOSトランジスタの活性領域をACT、第一ポリシリコン層で形成されたフローティングゲートをFG、第二ポリシリコン層SGで形成されたリードワード線をRWL、N型拡散層領域をNで示している。活性領域は絶縁物SiO2によって分離される。一方の拡散層の上部にコンタクトCTを配置し、その上部に第一金属配線層M1で形成されたリードビット線RBLをリードワード線と直交する方向に配置する。他方の拡散層の上部にもコンタクトを配置し、その上部にM1で形成されたソース線SLをRBLと平行に配置する。RBLの横にはライトビット線WBLをM1で平行に配線する。FGにもコンタクトCTを接続しM1まで持ち上げる。
図9(a)にメモリーセルMCのビット線以上のレイアウト、(b)にそのA−A’およびB−B’における断面図を示す。M1のFG端子上部に接続孔TH1を設けて第二金属配線層M2へ持ち上げて、FG’とする。ライトワード線WWLをRWLと平行にM2で配線する。ライトビット線上部にもTH1、M2を設けてM2まで持ち上げWBL’とする。WBL’の上部に接続孔TH2と第三金属配線層M3で形成したカンチレバーLVを配置する。本レイアウトではWBL’をソース、WWLをゲート、FG’をドレインとして機械的スイッチを形成する。
本セルにおいてはFGゲートに対して機械的スイッチSWを介してデータの書き込みを行っている。SWは導通時のオン電流が大きく、非導通時のオフ電流を十分小さくできるためデータのリテンション時間を非常に長くできる利点がある。不揮発メモリーを実現するためにはスイッチの特性が、一例としてオン電流が1nA以上、オフ電流が10の−25乗以下であることが必要だが、機械的スイッチを用いることによりこの特性を実現可能である。また、機械的スイッチのしきい値電圧VTMを3V以下にすることができるため、チップ全体を低電圧化することが可能になり、低消費電力化が可能になる。また、高耐圧MOSが不用になるために、チップの製造プロセスを容易化できる。
また、機械的スイッチをフローティングゲートMOSトランジスタの上部におくことにより、メモリーセルのサイズを小さくできる。また、カンチレバーを接続孔TH2とM3で形成することで、通常のロジックチップの配線形成プロセスとの整合性を高めることができる。
<実施の形態2>
図10に本発明の行デコーダ回路XDECを示す。本回路では通常動作時には行アドレスプリデコード信号AX0<0>からAX0<15>とマット選択信号MSとのANDがとられて、非選択時にはVPPであるMWLB<0>からMWLB<15>のうちいずれかがVSSに活性化される。ここで、行アドレスプリデコード信号およびマット選択信号はVDL振幅であるので、レベル変換回路LCによりVPP振幅にレベル変換される。
本発明の行デコーダでは最終段のNMOSのソースが共通に接続され行デコーダ共通ソース線CXSを形成する。CXSはサブスレッショルドリーク低減回路CRの中で機械的スイッチSWのドレインに入力され、機械的スイッチのソースはVSSに、ゲートはディープスタンバイモード信号SBBに接続される。SBBは通常動作時にはVPPが印加され、機械的スイッチのソース・ドレイン間が導通されており、CXSにVSSが供給される。MWLBがVPPにある非選択時には最終段のNMOSのゲートにはVSSが印加され、NMOSは非導通状態にあるが、実際にはサブスレッショルドリーク電流がVPPに印加されたドレインから、VSSに印加されたソースに向かってわずかに流れている。このリーク電流はMWLB一本分で見るとわずかな量であるが、メモリーコア全体では数千本のMWLBが存在するために問題となる。
そこで、本メモリコアではディープスタンバイモードに入った時にはSBBがVSSに活性化され、機械的スイッチのソース・ドレイン間が非導通になり、CXSがフローティング状態となる。デコーダ最終段のNMOSにリーク電流が流れると、CXSの電位が上昇し、最終段NMOSのゲート・ソース間電位が負になるために、リーク電流が減少する。CXSがVPPになれば完全に0になる。このとき機械的スイッチSWのリーク電流は非常に小さいのでCXSからVSSへのリーク電流は無視できる。すなわち、機械的スイッチを用いた行デコーダ回路はディープスタンバイ状態におけるサブスレッショルドリーク電流を大幅に低減することが可能である。
なお、通常時にはOPをVDL、LSをVBB(VBBはVSSより低い負電圧)として最終段NMOSの基板CXBにVSSを供給してこれらのMOSのVTを下げて動作を高速化し、浅いスタンバイモード時にはOPをVSS、LSをVDLとしてCXBにVBBを供給してこれらのMOSのVTを上げて、上記のサブスレッショルドリーク電流を低減しても良い。
CXBの充放電はCXSの充放電よりも高速であるため、浅いスタンバイモードから通常動作までの復帰時間はディープスタンバイモードからの復帰時間よりも短いという利点があり、ディープスタンバイモードと浅いスタンバイモードを使い分けることにより、きめ細かい消費電力制御が可能になる。
図11に本発明の列デコーダ回路YDECを示す。本回路では通常動作時には列アドレスプリデコード信号AY0<0>からAY0<15>とAY3とのANDがとられて、非選択時にはVSSであるYS<0>からYS<15>のうちいずれかがVDLに活性化される。
本発明の列デコーダでは最終段のPMOSのソースが共通に接続され列デコーダ共通ソース線CYSを形成する。CYSはサブスレッショルドリーク低減回路CRの中で機械的スイッチSWのドレインに入力され、機械的スイッチのソースはVCLに、ゲートはディープスタンバイモード信号SBBに接続される。SBBは通常動作時にはVPPY(VCL+VTMよりも高い電圧)が印加され、機械的スイッチのソース・ドレイン間が導通されており、CYSにVCLが供給される。YSがVSSにある非選択時には最終段のPMOSのゲートにはVCLが印加され、PMOSは非導通状態にあるが、実際にはサブスレッショルドリーク電流がVCLに印加されたソースからVSSに印加されたドレインからに向かってわずかに流れている。このリーク電流はYS一本分で見るとわずかな量であるが、メモリーコア全体では数千本のYSが存在するために問題となる。
そこで、本メモリコアではディープスタンバイモードに入った時にはSBBがVSSに活性化され、機械的スイッチのソース・ドレイン間が非導通になり、CYSがフローティング状態となる。デコーダ最終段のPMOSにリーク電流が流れると、CYSの電位が下降し、最終段PMOSのゲート・ソース間電位が正になるために、リーク電流が減少する。CYSがVSSになれば完全に0になる。このとき機械的スイッチSWのリーク電流は非常に小さいのでVCLからCYSへのリーク電流は無視できる。すなわち機械的スイッチを用いた列デコーダ回路はディープスタンバイ状態におけるサブスレッショルドリーク電流を大幅に低減することが可能である。
なお、通常時にはOPBをVSS、LSBをVPPとして最終段PMOSの基板CYBにVCLを供給してこれらのMOSのVTを下げて動作を高速化し、浅いスタンバイモード時にはOPBをVCL、LSBをVSSとしてCYBにVPPを供給してこれらのMOSのVTを上げて、上記のサブスレッショルドリーク電流を低減しても良い。
CYBの充放電はCYSの充放電よりも高速であるため、浅いスタンバイモードから通常動作までの復帰時間はディープスタンバイモードからの復帰時間よりも短いという利点があり、ディープスタンバイモードと浅いスタンバイモードを使い分けることにより、きめ細かい消費電力制御が可能になる。
なお、ここでは行デコーダと列デコーダを例にとって説明を行ったが、メモリーコアのロジック回路部分、またはロジックチップに対しても同様の機械的スイッチを用いたサブスレッショルドリーク電流低減回路を用いることができる。
<実施の形態3>
図12(a)に本発明の第二の不揮発メモリーセルMCを示す。本実施例においては図1に示したフローティングゲートMOSトランジスタMFの変わりにNチャネルMOSの読出しトランジスタMNとPチャネルMOSのカップリング容量MPを用いたものである。MNの一方のソース又はドレインがリードビット線RBLに接続され、他方のソース又はドレインがソース線SLに接続され、ゲートFGが機械的スイッチのドレインおよびMPのゲートに接続される。MPのソース・ドレイン・基板はリードワード線RWLに接続される。機械的スイッチSWのソースはライトビット線WBLに接続され、ゲートはライトワード線WWLに接続される。
【0006】
図12(b)に本発明の第二のメモリーセルMCのビット線以下のレイアウト、(c)にそのA−A’およびB−B’における断面図を示す。メモリーセルは基板PW中に形成されたNチャネルMOSトランジスタMNとNWEL中に形成されたPチャネルMOSトランジスタMP、およびビット線BLの上部に設けられた機械的スイッチを有している。NチャネルMOSトランジスタの活性領域をACT、第一ポリシリコン層で形成されたフローティングゲートをFG、NWで形成されたリードワード線をRWL、N型拡散層領域をN、P型拡散層をPで示している。NWとPはメモリーアレーの外側の領域で金属配線またはコンタクトにより互いに接続している。Pを上層の金属配線でシャントすれば、動作速度を高速化できる。活性領域は絶縁物SiO2によって分離される。一方のN型拡散層の上部にコンタクトCTを配置し、その上部に第一金属配線層M1で形成されたリードビット線RBLをリードワード線と直交する方向に配置する。他方の拡散層の上部にもコンタクトを配置し、その上部にM1で形成されたソース線SLをRBLと平行に配置する。RBLの横にはライトビット線WBLをM1で平行に配線する。FGにもコンタクトCTを接続しM1まで持ち上げる。スイッチ部のレイアウト及び断面は図9(a)、(b)に示したものと同様である。
本セルの動作は図1、図9のセルと全く同様であり、情報はフローティングゲートに蓄積される電荷として記憶される。したがって図1、図9のセルと同様な利点を有する。本例のPチャネルMOSを利用したカップリング容量はフローティングゲートがRWLよりも低い電圧の場合にはP型のチャネルができて、P型拡散層領域とFGの間でカップリング容量ができる。フローティングゲートがRWLよりも高い電圧の場合にはN型の蓄積層ができて、NWとFGの間でカップリング容量ができる。本例ではフローティングゲートMOSを用いずに通常のMOSだけを用いているため、ロジックチップとの製造プロセスの整合性が高い利点を有する。
図13(a)に本発明の第三の不揮発メモリーセルMCを示す。本実施例においては図1に示したフローティングゲートMOSトランジスタMFの変わりにNチャネルMOSの読出しトランジスタMN0とNチャネルMOSのカップリング容量MN1を用いたものである。MN0の一方のソース又はドレインがリードビット線RBLに接続され、他方のソース又はドレインがソース線SLに接続され、ゲートFGが機械的スイッチのドレインおよびMN1のゲートに接続される。MN1のソース・ドレインはリードワード線RWLに接続される。機械的スイッチSWのソースはライトビット線WBLに接続され、ゲートはライトワード線WWLに接続される。
図13(b)に本発明の第三のメモリーセルMCのビット線以下のレイアウト、(c)にそのA−A’およびB−B’における断面図を示す。メモリーセルは基板PW中に形成されたNチャネルMOSトランジスタMN0、MN1、およびビット線BLの上部に設けられた機械的スイッチを有している。MN1の活性領域をACT、第一ポリシリコン層で形成されたフローティングゲートをFG、MN1のN型拡散層Nで形成されたリードワード線をRWLで示している。Nを上層の金属配線でシャントすれば、動作速度を高速化できる。活性領域は絶縁物SiO2によって分離される。一方のN型拡散層の上部にコンタクトCTを配置し、その上部に第一金属配線層M1で形成されたリードビット線RBLをリードワード線と直交する方向に配置する。他方の拡散層の上部にもコンタクトを配置し、その上部にM1で形成されたソース線SLをRBLと平行に配置する。RBLの横にはライトビット線WBLをM1で平行に配線する。FGにもコンタクトCTを接続しM1まで持ち上げる。スイッチ部のレイアウト及び断面は図9(a)、(b)に示したものと同様である。
本セルの動作は図1、図9のセルと全く同様であり、情報はフローティングゲートに蓄積される電荷として記憶される。したがって図1、図9のセルと同様な利点を有する。本例のNチャネルMOSを利用したカップリング容量はフローティングゲートがRWLよりも低い電圧の場合にはN型のチャネルができず、N型拡散層領域とFGの間のカップリング容量が小さい。したがってRWLを駆動してもMN0が導通しにくく、RWLからみてしきい値が高くなる。一方、フローティングゲートがRWLよりも高い電圧の場合にはN型のチャネルができて、RWLとFGの間でカップリング容量が大きくなり、RWLから見たしきい値が下がる。本例ではフローティングゲートMOSを用いずに通常のMOSだけを用いているため、ロジックチップとの製造プロセスの整合性が高い利点を有する。またメモリーセルにNMOSだけを用いているためウェル分離領域が不用でセルサイズを低減可能である。
<実施の形態4>
図14に本発明の第四の不揮発メモリーセルMCを示す。本実施例の不揮発メモリーセルは通常動作時はSRAMとして動作し、電源が遮断されたときにはメモリーセルの情報をフローティングゲートに蓄積して、不揮発記憶を行うシャドーRAMである。
本メモリーセルにおいてはNチャネルフローティングMOSトランジスタMF0とPチャネルMOSトランジスタMP0からなるインバータと、NチャネルフローティングMOSトランジスタMF1とPチャネルMOSトランジスタMP1からなるインバータとの入出力をクロスカップル接続し、その入出力点とビット線BL、BLBの間にNチャネルMOSトランジスタMN0、MN1を接続したものである。MN0、MN1のゲートはワード線WLに接続される。ここで、それぞれのフローティングゲートトランジスタのフローティングゲートFGと制御ゲートは機械的スイッチのソース・ドレインに接続されている。機械的スイッチのゲートは動作信号OPに接続される。OPは通常動作時にはVCC+VTMの電圧が印加されており、機械的スイッチのソース・ドレイン間は導通している。すなわち、MF0、MF1は通常のNMOSトランジスタとして動作し、MCは通常のSRAMとして動作する。例えば、BLにH、BLBにLを書き込んだ場合にはFG0にはLが加わってMF0は非導通になるとともに、高しきい値状態になり、FG1にはHが加わってMF1は導通するとともに、低しきい値状態になる。
電源をオフするときには、VCCをVSSに落とす前に、OPをVSSに落とし、MF0、MF1を非導通状態にする。このようにするとSRAMとしての情報は失われてしまうが、フローティングゲートには電荷が蓄えられており不揮発記憶が可能である。再度電源を加えるときには、OPに電圧を印加するまえにVCCに電圧を印加してMF0、MF1のしきい値の高低にしたがってデータをラッチした後OPにVCC+VTMを印加する。本実施例のセルでは通常動作時に機械的スイッチをオン・オフしないので、リード・ライト動作ともに高速化できる。また、機械的スイッチの寿命を長くしたり、スイッチ部の充放電による消費電力を低減できる。
以上述べた不揮発メモリーコアやリーク電流低減回路は不揮発メモリ単体チップだけでなく不揮発メモリをその一部として組み込んだASICやシステムLSIにおいても消費電力および製造コストを低減できるという効果がある。
【0007】
【発明の効果】
本メモリーセルは低電圧で動作可能な機械的スイッチを用いており、そのスイッチのオン電流は1nA以上、オフ電流が10の−25乗以下とすることができるため、通常のフラッシュメモリのような高電圧を必要とせず、低電圧・低電力の不揮発メモリを実現できる。また機械的スイッチはシリコンMOS−LSIに用いられる材料のみで作成することができるため、強誘電体メモリのような異種材料を用いずに不揮発メモリを実現できる。また、本発明の機械的スイッチを用いたサブスレッショルドリーク低減回路はデコーダ回路やロジック回路におけるディープスタンバイモードでのリーク電流を大幅に低減できる。さらに、本発明の第二、第三のメモリーセルはフローティングゲートMOSを用いずに通常のMOSだけを用いているため、上記のような利点と同時にロジックチップとの製造プロセスの整合性を高めることができる。最後に、本発明の第四のメモリーセルはライト動作のときに毎回機械的スイッチをオン・オフする必要がないので、ライト動作を高速化すると同時に、機械的スイッチの寿命を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一のメモリーセルである。
【図2】本発明の半導体記憶装置の構成、およびメモリーブロックの構成である。
【図3】機械的スイッチの記号、レイアウトおよびその断面図である。
【図4】センスアンプの回路図である。
【図5】サブワードドライバの回路図である。
【図6】リード時の動作波形である。
【図7】ライト時の動作波形である。
【図8】本発明の第一のメモリーセルにおけるビット線より下の部分のレイアウトおよびその断面図である。
【図9】本発明の第一のメモリーセルにおけるビット線より上の部分のレイアウトおよびその断面図である。
【図10】本発明の行デコーダの回路図である。
【図11】本発明の列デコーダの回路図である。
【図12】本発明の第二のメモリーセルにおける回路図、ビット線より下の部分のレイアウトおよびその断面図である
【図13】本発明の第三のメモリーセルにおける回路図、ビット線より下の部分のレイアウトおよびその断面図である
【図14】第四のメモリーセルの回路図である。
【符号の説明】
SW…機械的スイッチ、FG…フローティングゲート、MF…フローティングゲートMOSトランジスタ、MC…不揮発メモリーセル、RWL…リードワード線、WWL…ライトワード線、RBL…リードビット線、WBL…ライトビット線、SL…ソース線、SA…センスアンプ、SWD…サブワードドライバ、D…ドレイン端子、S…ソース端子、G…ゲート端子、LV…レバー部、TH…接続孔、PW…Pウェル、SG…第二ポリシリコン層、N…N型拡散層、CT…コンタクト、M1…第一金属配線層、M2…第二金属配線層、M3…第三金属配線層。
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置に関し、特にメモリーセルに機械的なスイッチとフローティングゲートを有する半導体不揮発メモリに関する。
【0002】
【従来の技術】
この明細書で参照される文献のリストは以下の通りであり、文献の参照は文献番号をもってすることとする。[文献1]:アイ・イー・イー・イー・ジャーナル・オブ・マイクロエレクトロメカニカル・システムズ、第6巻、第1号、第3頁から第9頁、1997年 (IEEE JOURNAL OF MICROELECTROMECHANICAL SYSTEMS, VOL. 6,NO. 1, pp. 3−8, MARCH 1997)、[文献2]:プロシーディングス・オブ・アイ・イー・イー・イー・インターナショナル・コンファレンス・オン・マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム、2002年、第645頁から第648頁 (Proceedings of IEEE International Conference on Micro Electro Mechanical System, 2002, pp.645−648)。
[文献1]には、半導体基板上に集積化された機械的なスイッチの例が記載されている。この機械的なスイッチは静電力でレバーを動かすタイプのスイッチであり、オン電流は5mA以上、オフ電流はソース・ドレイン間に100V印加した状態で測定限界(20fA)以下を実現している。したがって、ソースドレイン間に1V程度の低電圧が印加された状態では容易に上記のオン電流とオフ電流の比を実現できることが期待される。[文献2]には、他の例として金属の熱膨張を用いた機械的スイッチが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明者等は、本願に先立って不揮発メモリーのリテンション時間についいて検討をおこなった。情報を電荷の形で保持する不揮発メモリーにおいては、リテンション時間すなわちデータの保持時間を十分長く保つために、電荷を保持するフローティングゲートのリーク電流は非常に小さく保つ必要がある。一例としては、フローティングゲートの容量を0.1fF、保持電圧を1Vとするとリテンションを10年間とするために許容されるリーク電流値は情報10の−25乗以下である。一方で情報の書き込み時間を高速化するためには、フローティングゲートに十分な大きさの電流を流し込む必要がある。一例として上記のフローティングゲートに1Vを100nsで書き込みを行うためには1nAの電流が必要になる。したがって、上記の2条件をフローティングゲートに対するスイッチとして考えるとオン電流とオフ電流の比が10の16乗必要ということになる。以上のような条件を満たすために、フラッシュメモリではリークの小さい酸化膜の両端にライト時には10V近くの高い電圧をかけることによりオン電流とオフ電流の比を大きくしている。
フラッシュメモリのようにフローティングゲートに電荷を蓄積して情報を保持する不揮発メモリーは、強誘電体メモリFERAMや強磁性体メモリMRAMとは違って、シリコンLSIプロセスに対して異種材料を必要としないという利点がある。しかしながら、上記のようなリテンション時間とデータ書き込み時間とのトレードオフのために、高い書き込み電圧を必要とする。
本発明の課題は、機械的なスイッチを用いることにより、フラッシュメモリのような高い電圧を必要とせずに、また強誘電体メモリのようなシリコンLSIプロセスに対する異種材料を必要とせずに不揮発メモリを実現することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。すなわち、本発明の半導体装置は、複数の不揮発メモリーセルと複数のリードワード線と、複数のライトワード線と、複数のリードビット線と、複数のライトビット線と、複数のソース線とを有し、上記複数不揮発メモリーセルのそれぞれは、1個のフローティングゲートMOSトランジスタと1個の機械的スイッチを有し、上記フローティングゲートMOSトランジスタのソース又はドレイン一つが上記リードビット線に接続され、そのソース又はドレインの残る一つが上記ソース線に接続され、そのフローティングゲートが上記機械的スイッチのドレインに接続され、その制御ゲートが上記リードワード線に接続され、上記機械的スイッチのソースはライトビット線に接続され、そのゲートは上記ライトワード線に接続されるよう構成する。
【0005】
【発明の実施の形態】
<実施の形態1>
図1に本発明の不揮発メモリーセルMCとメモリーアレーARYを示す。本メモリーセルの動作方法を説明するために図2(a)に本発明の不揮発メモリーコアNVCの構成を示す。メモリーコアNVCは全体を大きく制御回路CNTL、入出力回路DQC、メモリーブロックBLKに分けられる。制御回路にはクロック、アドレス、制御信号がチップ外から入力され、チップの動作モードの決定やアドレスのプリデコードが行われる。入出力回路は入出力バッファを備え、チップ外部からライトデータが入力され、チップ外部へリードデータを出力する。
メモリーブロックBLKの構成を図2(b)に示す。メモリーブロックには複数のアレー上に配置されたメモリーアレーARYが配置され、その周囲にはセンスアンプ列SAA、サブワードドライバ列SWDA、クロスエリアXPが配置される。またブロックの外周ではセンスアンプ列と平行に列デコーダYDEC、メインアンプ列MAAが配置され、サブワードドライバ列と平行に行デコーダXDEC、アレー制御回路ACCが配置される。
図1は1個のメモリーアレーとセンスアンプ列、サブワードドライバ列を示したものである。メモリーアレーは複数のメモリーセルMCからなる。不揮発メモリーセルMCは1個のフローティングゲートMOSトランジスタMFおよび1個の機械的スイッチSWで構成される。
ここで機械的スイッチは図3(a)に示す記号で表される3端子素子である。図3(b)に平面図、(c)、(d)にそのA−A’での断面図を示す。ゲート端子G、ドレイン端子D、ソース端子Sは絶縁膜SiO2上に置かれた金属端子であり、配線層を用いて形成されている。レバー部LVも金属であり、上層の配線層を用いて形成されている。接続孔TH2も金属であり、それらの配線層間を電気的および機械的に接続している。
ゲート端子G−ソース端子S間に正のしきい値以下の電圧が加わっている状態では(c)に示したように、スイッチのレバー部LVはドレイン端子Dに接触せず、ソース−ドレイン間は電気的に非導通状態にある。ゲート端子−ソース端子間に正のしきい値電圧以上の電圧を加えることにより(d)に示したように、静電力でレバー部がドレイン端子に接触し、ソース−ドレイン間を電気的に導通状態にすることができる。本スイッチは機械的に金属端子を接触させているため、オン抵抗が非常に小さく、また切断時にはオフ抵抗が非常に大きいという利点を有している。不揮発メモリーを実現するためにはスイッチの特性が、一例としてオン電流が1nA以上、オフ電流が10の−25乗以下であることが必要だが、機械的スイッチを用いることによりこの特性を実現可能である。また、機械的スイッチのしきい値電圧はゲートおよびドレーン端子とレバーとの距離を0.1um以下に近づけることにより3V程度まで下げることが可能である。
以上では駆動力として静電力を用いた機械的スイッチの例を説明したが、本発明に用いる機械的スイッチはこれに特定されず、異なる原理で動作するもので有っても良い。例えば、[文献2]に記載されているような金属の熱膨張を用いたスイッチも使用可能である。
図1の不揮発メモリーセルMCにおいては、フローティングゲートMOSトランジスタMFの一方のソース又はドレインがリードビット線RBLに接続され、他方のソース又はドレインがソース線SLに接続され、フローティングゲートFGが機械的スイッチのドレインに接続され、制御ゲートがリードワード線RWLに接続される。機械的スイッチSWのソースはライトビット線WBLに接続され、ゲートはライトワード線WWLに接続される。リードビット線、ライトビット線、ソース線はセンスアンプSAに接続され、リードワード線、ライトワード線はサブワードドライバSWDに接続される。センスアンプが複数配置されて、センスアンプ列SAAを形成し、サブワードドライバが複数配置されて、サブワードドライバWDAを形成する。
本セルにおいては情報はフローティングゲートに蓄積される電荷として記憶される。フローティングゲートに正の電荷が蓄積されている場合は、電荷が蓄積されていない場合に比べてフローティングゲートMOSトランジスタのしきい値が下がる。これを検出して、蓄積された情報を読み出すことができる。本セル動作に必要な電圧は機械的スイッチのしきい値電圧VTMであり、これは3V以下に下げることができる。したがって、本メモリーセルは通常のフラッシュメモリのような高電圧を必要とせず、低電圧・低電力の不揮発メモリを実現できる特長を有する。また機械的スイッチはシリコンMOS−LSIに用いられる材料のみで作成することができるため、強誘電体メモリのような特殊材料を用いずに不揮発メモリを実現できる特長を有する。
図4に示す本発明のセンスアンプSAはマルチプレクサMUX、プリチャージ回路PCC、リストア用アンプCC、YゲートYGからなる。マルチプレクサはリード信号TRが活性化された時にセンスアンプSA内の一方のノードATとリードビット線RBLを接続し、ライト信号TWが活性化された時にセンスアンプ内の他方のノードABとライトビット線WBLを接続し、参照電圧発生信号RSが活性化されたときにABに参照電圧VREFを入力する回路である。プリチャージ回路はプリチャージ信号PCが活性化されたときにATとAB間をイコライズしリードビット線およびライトビット線をプリチャージレベルにプリチャージする。ビット線プリチャージレベルはビット線高電位VDL(チップ外部からの電源電圧VCCと同レベルかまたはそれを降圧したレベル)とする。リストア用アンプはリードビット線上にメモリーセルからの微小な読出し信号が発生した後に、P側共通ソース線CSPをVDLに駆動し、N側共通ソース線CSNをVSSに駆動して、センスアンプ内ノードATとABのうち電圧の高い方をVDLに電圧の低い方をVSSに増幅する回路である。Yゲートは列選択線YSが活性化されたときにローカルIO線LIO/LIOBとセンスアンプ内のノードAT/ABを接続する回路である。本センスアンプではMUX内のMOSを全て同じサイズにすることにより、RS、TR、TWからのカップリング電圧がAT、ABに等しく加わるようにして、読出し感度を高めることができる。
図5にサブワードドライバSWD及びこれを複数配置して構成されるサブワードドライバアレーSWDAの回路図を示す。サブワードドライバはNチャネルMOSトランジスタ2個とPチャネルMOSトランジスタ1個で構成される。一方のNチャネルMOSトランジスタはゲートにメインワード線MWLBが接続され、ドレインにライトワード線WWLまたはリードワード線RWLが接続され、ソースに接地電位VSSが接続される。他方のNチャネルMOSトランジスタはゲートに相補ライトワードドライバ選択線FXWBまたは相補リードワードドライバ選択線FXRB、ドレインにWWLまたはRWLが接続され、ソースに接地電位VSSが接続される。PチャネルMOSトランジスタはゲートにメインワード線MWLBが接続され、ドレインにRWLまたはWWLが接続され、ソースにライトワードドライバ選択線FXWまたはリードワードドライバ選択線FXRが接続される。図のように一つのSWDA上に4組のFXが配線され、一本のMWLBで選択される4個のSWDのうちいずれか1個を選択して1本のWLが活性化される。またサブワードドライバ列上部または隣接した領域にメインIO線対MIO/MIOBを配線する。
本サブワードドライバではRWLとWWL用のワードドライバを同じ回路とし、FXのH側レベルのみを換えているため、回路の規則性が高くレイアウトが容易になる特長がある。
図6の動作波形を用いてリード動作を示す。チップ外部からリードコマンドRDが入力されるとアドレスで指定されたセンスアンプ列SAAにおいてプリチャージ信号PCとライト信号TWが非活性化される。ここで、PCの高電位は周辺回路電圧VCL(チップ外部からの電源電圧VCCと同レベルかまたはそれを降圧したレベル)であり、TWの高電位はライトワード線の高電位VPP(チップ外部からの電源電圧VCCと同レベルかまたはそれを昇圧したレベルで機械的スイッチのしきい値VTMより大きい)とする。
行デコーダにおいてメインワード線MWLBがVPPからVSSに活性化され、リードワードドライバ選択線FXRがVSSからリードワード線電圧VRWに充電されると、リードワード線RWLがVRWに活性化される。ここで、RWLによって選択されたメモリーセルのフローティングゲートFGにVPP−VTMが書き込まれていたとするとフローティングゲートトランジスタMFのしきい値は低い状態にあり、この場合を状態“0”と定義する。このときMFは導通し、VDLにプリチャージされたリードビット線RBLからソース線へ電流がながれ、RBLに信号VSIGが発生する。ここでFGがVSSに書き込まれていた場合にはMFのしきい値は高い状態にあり、この場合を状態“1”と定義する。このときMFは導通せず、RBLはVDLに保たれ、信号は発生しない。
これと同時に参照電圧発生信号RSが活性化されて、センスアンプ内端子ABがVREFに充電される。VREFはセンスアンプを活性化する時点でVDLとVDL−VSIGの中間の値となるように設定する。信号が十分に発生した時点でTR、RSが非活性化され、センスアンプとビット線が切り離される。このときにFXRが非活性化されてRWLもVSSへ復帰する。
センスアンプ内ではN側共通ソース線CSNがVDLからVSSに駆動されると、リストア用アンプCCがAT/ABのうち電圧の高い方をVDLへ、低い方をVSSへと増幅する。AT/ABが十分に増幅された後に列選択線YSが活性化され、リードデータがローカルIO線LIO、LIOBへ読み出される。リードデータはメインIO線MIO、MIOBを介して入出力回路へ伝えられDQに出力される。最後に列選択線YS、メインワード線MWLBが非活性化され、センスアンプではCSN、TRがVDLに復帰し、TWがVPPに復帰し、PCがVDLに活性化され、リードビット線、ライトビット線、センスアンプ内ノードがVDLにプリチャージされてリードサイクルが終了する。
このようにして、本セルはFGのデータを破壊することなく読出しが可能であるため、本センスアンプを用いると、センスアンプと容量の大きいビット線とを切り離したままセンスアンプの増幅とLIOへの出力を行うことができ、読出し動作の高速化が可能である。
図7の動作波形を用いてライト動作を示す。本セルにおいては一本のライトワード線を活性化すると、そのライトワード線に接続されるセルのデータが壊れてしまうため、全てのライトビット線に対して個々にセンスアンプを接続し、ライト動作の前にリード動作を行い、まずメモリーセルのデータをセンスアンプに読み出してから、必要なビットに対してセンスアンプ内のデータを書きかえた後、これらのデータをメモリーセルへリストアする必要がある。
チップ外部からリードコマンドWTが入力されるとアドレスで指定されたセンスアンプ列SAAにおいてプリチャージ信号PCとライト信号TWが非活性化される。行デコーダにおいてメインワード線MWLBがVPPからVSSに活性化され、リードワードドライバ選択線FXRがVSSからリードワード線電圧VRWに充電されると、リードワード線RWLがVRWに活性化される。ここで、RWLによって選択されたメモリーセルのフローティングゲートFGにVPP−VTMが書き込まれていたとするとRBLに信号VSIGが発生する。これと同時に参照電圧発生信号RSが活性化されて、センスアンプ内端子ABがVREFに充電される。信号が十分に発生した時点でTR、RSが非活性化され、センスアンプとビット線が切り離される。このときにFXRが非活性化されてRWLもVSSへ復帰する。
センスアンプ内ではN側共通ソース線CSNがVDLからVSSに駆動されると、リストア用アンプCCがAT/ABのうち電圧の高い方をVDLへ、低い方をVSSへと増幅する。AT/ABが十分に増幅された後に列選択線YSが活性化され、ライトデータがローカルIO線LIO、LIOBから選択されたセンスアンプへ書き込まれる。このライトデータはDQ端子から入力され、入出力回路、メインIO線MIO、MIOBを介してローカルIO線まで伝えられたものである。
これと同時にライト信号がVPPに活性化され、ライトワードドライバ選択線FXWがVSSからVPPに充電され、ライトワード線WWLがVPPに活性化される。機会的スイッチSWのしきい値電圧VTMはVPP以下に設定されているので、メモリーセル内の機械的スイッチのソース・ドレイン間が導通し、センスアンプ内端子ABのデータがライトビット線を介してメモリーセルのフローティングゲートFGに書き込まれる。すなわちMFのしきい値が低い“0”状態に対してはVPP−VTHが書き込まれ、MFのしきい値が高い“1”状態に対してはVSSが書き込まれる。ここでもしVPP−VTM>VDLならば“0”状態に対してVDLが書き込まれる。
最後に列選択線YS、メインワード線MWLBが非活性化され、FXWがVSSに復帰し、センスアンプではCSN、TRがVDLに復帰し、PCがVDLに活性化され、リードビット線、ライトビット線、センスアンプ内ノードがVDLにプリチャージされてライトサイクルが終了する。
このようにして、本センスアンプを用いると、リードデータを一度センスアンプに読み出してから必要なビットだけを書きかえることができるため、書き込みの単位が小さく、書き込みサイクルの短縮、消費電力の低減が可能であるという利点がある。なお、一本のライトワード線上のメモリーセルを同時に書きかえるならば、上記のようなライト動作の前のリード動作が不要になり、センスアンプの制御が容易化される利点がある。
図8(a)にメモリーセルMCのビット線以下のレイアウト、(b)にそのA−A’およびB−B’における断面図を示す。メモリーセルはPウェルPW中に形成されたNチャネルフローティングゲートMOSトランジスタとビット線BLの上部に設けられた機械的スイッチを有している。MOSトランジスタの活性領域をACT、第一ポリシリコン層で形成されたフローティングゲートをFG、第二ポリシリコン層SGで形成されたリードワード線をRWL、N型拡散層領域をNで示している。活性領域は絶縁物SiO2によって分離される。一方の拡散層の上部にコンタクトCTを配置し、その上部に第一金属配線層M1で形成されたリードビット線RBLをリードワード線と直交する方向に配置する。他方の拡散層の上部にもコンタクトを配置し、その上部にM1で形成されたソース線SLをRBLと平行に配置する。RBLの横にはライトビット線WBLをM1で平行に配線する。FGにもコンタクトCTを接続しM1まで持ち上げる。
図9(a)にメモリーセルMCのビット線以上のレイアウト、(b)にそのA−A’およびB−B’における断面図を示す。M1のFG端子上部に接続孔TH1を設けて第二金属配線層M2へ持ち上げて、FG’とする。ライトワード線WWLをRWLと平行にM2で配線する。ライトビット線上部にもTH1、M2を設けてM2まで持ち上げWBL’とする。WBL’の上部に接続孔TH2と第三金属配線層M3で形成したカンチレバーLVを配置する。本レイアウトではWBL’をソース、WWLをゲート、FG’をドレインとして機械的スイッチを形成する。
本セルにおいてはFGゲートに対して機械的スイッチSWを介してデータの書き込みを行っている。SWは導通時のオン電流が大きく、非導通時のオフ電流を十分小さくできるためデータのリテンション時間を非常に長くできる利点がある。不揮発メモリーを実現するためにはスイッチの特性が、一例としてオン電流が1nA以上、オフ電流が10の−25乗以下であることが必要だが、機械的スイッチを用いることによりこの特性を実現可能である。また、機械的スイッチのしきい値電圧VTMを3V以下にすることができるため、チップ全体を低電圧化することが可能になり、低消費電力化が可能になる。また、高耐圧MOSが不用になるために、チップの製造プロセスを容易化できる。
また、機械的スイッチをフローティングゲートMOSトランジスタの上部におくことにより、メモリーセルのサイズを小さくできる。また、カンチレバーを接続孔TH2とM3で形成することで、通常のロジックチップの配線形成プロセスとの整合性を高めることができる。
<実施の形態2>
図10に本発明の行デコーダ回路XDECを示す。本回路では通常動作時には行アドレスプリデコード信号AX0<0>からAX0<15>とマット選択信号MSとのANDがとられて、非選択時にはVPPであるMWLB<0>からMWLB<15>のうちいずれかがVSSに活性化される。ここで、行アドレスプリデコード信号およびマット選択信号はVDL振幅であるので、レベル変換回路LCによりVPP振幅にレベル変換される。
本発明の行デコーダでは最終段のNMOSのソースが共通に接続され行デコーダ共通ソース線CXSを形成する。CXSはサブスレッショルドリーク低減回路CRの中で機械的スイッチSWのドレインに入力され、機械的スイッチのソースはVSSに、ゲートはディープスタンバイモード信号SBBに接続される。SBBは通常動作時にはVPPが印加され、機械的スイッチのソース・ドレイン間が導通されており、CXSにVSSが供給される。MWLBがVPPにある非選択時には最終段のNMOSのゲートにはVSSが印加され、NMOSは非導通状態にあるが、実際にはサブスレッショルドリーク電流がVPPに印加されたドレインから、VSSに印加されたソースに向かってわずかに流れている。このリーク電流はMWLB一本分で見るとわずかな量であるが、メモリーコア全体では数千本のMWLBが存在するために問題となる。
そこで、本メモリコアではディープスタンバイモードに入った時にはSBBがVSSに活性化され、機械的スイッチのソース・ドレイン間が非導通になり、CXSがフローティング状態となる。デコーダ最終段のNMOSにリーク電流が流れると、CXSの電位が上昇し、最終段NMOSのゲート・ソース間電位が負になるために、リーク電流が減少する。CXSがVPPになれば完全に0になる。このとき機械的スイッチSWのリーク電流は非常に小さいのでCXSからVSSへのリーク電流は無視できる。すなわち、機械的スイッチを用いた行デコーダ回路はディープスタンバイ状態におけるサブスレッショルドリーク電流を大幅に低減することが可能である。
なお、通常時にはOPをVDL、LSをVBB(VBBはVSSより低い負電圧)として最終段NMOSの基板CXBにVSSを供給してこれらのMOSのVTを下げて動作を高速化し、浅いスタンバイモード時にはOPをVSS、LSをVDLとしてCXBにVBBを供給してこれらのMOSのVTを上げて、上記のサブスレッショルドリーク電流を低減しても良い。
CXBの充放電はCXSの充放電よりも高速であるため、浅いスタンバイモードから通常動作までの復帰時間はディープスタンバイモードからの復帰時間よりも短いという利点があり、ディープスタンバイモードと浅いスタンバイモードを使い分けることにより、きめ細かい消費電力制御が可能になる。
図11に本発明の列デコーダ回路YDECを示す。本回路では通常動作時には列アドレスプリデコード信号AY0<0>からAY0<15>とAY3とのANDがとられて、非選択時にはVSSであるYS<0>からYS<15>のうちいずれかがVDLに活性化される。
本発明の列デコーダでは最終段のPMOSのソースが共通に接続され列デコーダ共通ソース線CYSを形成する。CYSはサブスレッショルドリーク低減回路CRの中で機械的スイッチSWのドレインに入力され、機械的スイッチのソースはVCLに、ゲートはディープスタンバイモード信号SBBに接続される。SBBは通常動作時にはVPPY(VCL+VTMよりも高い電圧)が印加され、機械的スイッチのソース・ドレイン間が導通されており、CYSにVCLが供給される。YSがVSSにある非選択時には最終段のPMOSのゲートにはVCLが印加され、PMOSは非導通状態にあるが、実際にはサブスレッショルドリーク電流がVCLに印加されたソースからVSSに印加されたドレインからに向かってわずかに流れている。このリーク電流はYS一本分で見るとわずかな量であるが、メモリーコア全体では数千本のYSが存在するために問題となる。
そこで、本メモリコアではディープスタンバイモードに入った時にはSBBがVSSに活性化され、機械的スイッチのソース・ドレイン間が非導通になり、CYSがフローティング状態となる。デコーダ最終段のPMOSにリーク電流が流れると、CYSの電位が下降し、最終段PMOSのゲート・ソース間電位が正になるために、リーク電流が減少する。CYSがVSSになれば完全に0になる。このとき機械的スイッチSWのリーク電流は非常に小さいのでVCLからCYSへのリーク電流は無視できる。すなわち機械的スイッチを用いた列デコーダ回路はディープスタンバイ状態におけるサブスレッショルドリーク電流を大幅に低減することが可能である。
なお、通常時にはOPBをVSS、LSBをVPPとして最終段PMOSの基板CYBにVCLを供給してこれらのMOSのVTを下げて動作を高速化し、浅いスタンバイモード時にはOPBをVCL、LSBをVSSとしてCYBにVPPを供給してこれらのMOSのVTを上げて、上記のサブスレッショルドリーク電流を低減しても良い。
CYBの充放電はCYSの充放電よりも高速であるため、浅いスタンバイモードから通常動作までの復帰時間はディープスタンバイモードからの復帰時間よりも短いという利点があり、ディープスタンバイモードと浅いスタンバイモードを使い分けることにより、きめ細かい消費電力制御が可能になる。
なお、ここでは行デコーダと列デコーダを例にとって説明を行ったが、メモリーコアのロジック回路部分、またはロジックチップに対しても同様の機械的スイッチを用いたサブスレッショルドリーク電流低減回路を用いることができる。
<実施の形態3>
図12(a)に本発明の第二の不揮発メモリーセルMCを示す。本実施例においては図1に示したフローティングゲートMOSトランジスタMFの変わりにNチャネルMOSの読出しトランジスタMNとPチャネルMOSのカップリング容量MPを用いたものである。MNの一方のソース又はドレインがリードビット線RBLに接続され、他方のソース又はドレインがソース線SLに接続され、ゲートFGが機械的スイッチのドレインおよびMPのゲートに接続される。MPのソース・ドレイン・基板はリードワード線RWLに接続される。機械的スイッチSWのソースはライトビット線WBLに接続され、ゲートはライトワード線WWLに接続される。
【0006】
図12(b)に本発明の第二のメモリーセルMCのビット線以下のレイアウト、(c)にそのA−A’およびB−B’における断面図を示す。メモリーセルは基板PW中に形成されたNチャネルMOSトランジスタMNとNWEL中に形成されたPチャネルMOSトランジスタMP、およびビット線BLの上部に設けられた機械的スイッチを有している。NチャネルMOSトランジスタの活性領域をACT、第一ポリシリコン層で形成されたフローティングゲートをFG、NWで形成されたリードワード線をRWL、N型拡散層領域をN、P型拡散層をPで示している。NWとPはメモリーアレーの外側の領域で金属配線またはコンタクトにより互いに接続している。Pを上層の金属配線でシャントすれば、動作速度を高速化できる。活性領域は絶縁物SiO2によって分離される。一方のN型拡散層の上部にコンタクトCTを配置し、その上部に第一金属配線層M1で形成されたリードビット線RBLをリードワード線と直交する方向に配置する。他方の拡散層の上部にもコンタクトを配置し、その上部にM1で形成されたソース線SLをRBLと平行に配置する。RBLの横にはライトビット線WBLをM1で平行に配線する。FGにもコンタクトCTを接続しM1まで持ち上げる。スイッチ部のレイアウト及び断面は図9(a)、(b)に示したものと同様である。
本セルの動作は図1、図9のセルと全く同様であり、情報はフローティングゲートに蓄積される電荷として記憶される。したがって図1、図9のセルと同様な利点を有する。本例のPチャネルMOSを利用したカップリング容量はフローティングゲートがRWLよりも低い電圧の場合にはP型のチャネルができて、P型拡散層領域とFGの間でカップリング容量ができる。フローティングゲートがRWLよりも高い電圧の場合にはN型の蓄積層ができて、NWとFGの間でカップリング容量ができる。本例ではフローティングゲートMOSを用いずに通常のMOSだけを用いているため、ロジックチップとの製造プロセスの整合性が高い利点を有する。
図13(a)に本発明の第三の不揮発メモリーセルMCを示す。本実施例においては図1に示したフローティングゲートMOSトランジスタMFの変わりにNチャネルMOSの読出しトランジスタMN0とNチャネルMOSのカップリング容量MN1を用いたものである。MN0の一方のソース又はドレインがリードビット線RBLに接続され、他方のソース又はドレインがソース線SLに接続され、ゲートFGが機械的スイッチのドレインおよびMN1のゲートに接続される。MN1のソース・ドレインはリードワード線RWLに接続される。機械的スイッチSWのソースはライトビット線WBLに接続され、ゲートはライトワード線WWLに接続される。
図13(b)に本発明の第三のメモリーセルMCのビット線以下のレイアウト、(c)にそのA−A’およびB−B’における断面図を示す。メモリーセルは基板PW中に形成されたNチャネルMOSトランジスタMN0、MN1、およびビット線BLの上部に設けられた機械的スイッチを有している。MN1の活性領域をACT、第一ポリシリコン層で形成されたフローティングゲートをFG、MN1のN型拡散層Nで形成されたリードワード線をRWLで示している。Nを上層の金属配線でシャントすれば、動作速度を高速化できる。活性領域は絶縁物SiO2によって分離される。一方のN型拡散層の上部にコンタクトCTを配置し、その上部に第一金属配線層M1で形成されたリードビット線RBLをリードワード線と直交する方向に配置する。他方の拡散層の上部にもコンタクトを配置し、その上部にM1で形成されたソース線SLをRBLと平行に配置する。RBLの横にはライトビット線WBLをM1で平行に配線する。FGにもコンタクトCTを接続しM1まで持ち上げる。スイッチ部のレイアウト及び断面は図9(a)、(b)に示したものと同様である。
本セルの動作は図1、図9のセルと全く同様であり、情報はフローティングゲートに蓄積される電荷として記憶される。したがって図1、図9のセルと同様な利点を有する。本例のNチャネルMOSを利用したカップリング容量はフローティングゲートがRWLよりも低い電圧の場合にはN型のチャネルができず、N型拡散層領域とFGの間のカップリング容量が小さい。したがってRWLを駆動してもMN0が導通しにくく、RWLからみてしきい値が高くなる。一方、フローティングゲートがRWLよりも高い電圧の場合にはN型のチャネルができて、RWLとFGの間でカップリング容量が大きくなり、RWLから見たしきい値が下がる。本例ではフローティングゲートMOSを用いずに通常のMOSだけを用いているため、ロジックチップとの製造プロセスの整合性が高い利点を有する。またメモリーセルにNMOSだけを用いているためウェル分離領域が不用でセルサイズを低減可能である。
<実施の形態4>
図14に本発明の第四の不揮発メモリーセルMCを示す。本実施例の不揮発メモリーセルは通常動作時はSRAMとして動作し、電源が遮断されたときにはメモリーセルの情報をフローティングゲートに蓄積して、不揮発記憶を行うシャドーRAMである。
本メモリーセルにおいてはNチャネルフローティングMOSトランジスタMF0とPチャネルMOSトランジスタMP0からなるインバータと、NチャネルフローティングMOSトランジスタMF1とPチャネルMOSトランジスタMP1からなるインバータとの入出力をクロスカップル接続し、その入出力点とビット線BL、BLBの間にNチャネルMOSトランジスタMN0、MN1を接続したものである。MN0、MN1のゲートはワード線WLに接続される。ここで、それぞれのフローティングゲートトランジスタのフローティングゲートFGと制御ゲートは機械的スイッチのソース・ドレインに接続されている。機械的スイッチのゲートは動作信号OPに接続される。OPは通常動作時にはVCC+VTMの電圧が印加されており、機械的スイッチのソース・ドレイン間は導通している。すなわち、MF0、MF1は通常のNMOSトランジスタとして動作し、MCは通常のSRAMとして動作する。例えば、BLにH、BLBにLを書き込んだ場合にはFG0にはLが加わってMF0は非導通になるとともに、高しきい値状態になり、FG1にはHが加わってMF1は導通するとともに、低しきい値状態になる。
電源をオフするときには、VCCをVSSに落とす前に、OPをVSSに落とし、MF0、MF1を非導通状態にする。このようにするとSRAMとしての情報は失われてしまうが、フローティングゲートには電荷が蓄えられており不揮発記憶が可能である。再度電源を加えるときには、OPに電圧を印加するまえにVCCに電圧を印加してMF0、MF1のしきい値の高低にしたがってデータをラッチした後OPにVCC+VTMを印加する。本実施例のセルでは通常動作時に機械的スイッチをオン・オフしないので、リード・ライト動作ともに高速化できる。また、機械的スイッチの寿命を長くしたり、スイッチ部の充放電による消費電力を低減できる。
以上述べた不揮発メモリーコアやリーク電流低減回路は不揮発メモリ単体チップだけでなく不揮発メモリをその一部として組み込んだASICやシステムLSIにおいても消費電力および製造コストを低減できるという効果がある。
【0007】
【発明の効果】
本メモリーセルは低電圧で動作可能な機械的スイッチを用いており、そのスイッチのオン電流は1nA以上、オフ電流が10の−25乗以下とすることができるため、通常のフラッシュメモリのような高電圧を必要とせず、低電圧・低電力の不揮発メモリを実現できる。また機械的スイッチはシリコンMOS−LSIに用いられる材料のみで作成することができるため、強誘電体メモリのような異種材料を用いずに不揮発メモリを実現できる。また、本発明の機械的スイッチを用いたサブスレッショルドリーク低減回路はデコーダ回路やロジック回路におけるディープスタンバイモードでのリーク電流を大幅に低減できる。さらに、本発明の第二、第三のメモリーセルはフローティングゲートMOSを用いずに通常のMOSだけを用いているため、上記のような利点と同時にロジックチップとの製造プロセスの整合性を高めることができる。最後に、本発明の第四のメモリーセルはライト動作のときに毎回機械的スイッチをオン・オフする必要がないので、ライト動作を高速化すると同時に、機械的スイッチの寿命を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一のメモリーセルである。
【図2】本発明の半導体記憶装置の構成、およびメモリーブロックの構成である。
【図3】機械的スイッチの記号、レイアウトおよびその断面図である。
【図4】センスアンプの回路図である。
【図5】サブワードドライバの回路図である。
【図6】リード時の動作波形である。
【図7】ライト時の動作波形である。
【図8】本発明の第一のメモリーセルにおけるビット線より下の部分のレイアウトおよびその断面図である。
【図9】本発明の第一のメモリーセルにおけるビット線より上の部分のレイアウトおよびその断面図である。
【図10】本発明の行デコーダの回路図である。
【図11】本発明の列デコーダの回路図である。
【図12】本発明の第二のメモリーセルにおける回路図、ビット線より下の部分のレイアウトおよびその断面図である
【図13】本発明の第三のメモリーセルにおける回路図、ビット線より下の部分のレイアウトおよびその断面図である
【図14】第四のメモリーセルの回路図である。
【符号の説明】
SW…機械的スイッチ、FG…フローティングゲート、MF…フローティングゲートMOSトランジスタ、MC…不揮発メモリーセル、RWL…リードワード線、WWL…ライトワード線、RBL…リードビット線、WBL…ライトビット線、SL…ソース線、SA…センスアンプ、SWD…サブワードドライバ、D…ドレイン端子、S…ソース端子、G…ゲート端子、LV…レバー部、TH…接続孔、PW…Pウェル、SG…第二ポリシリコン層、N…N型拡散層、CT…コンタクト、M1…第一金属配線層、M2…第二金属配線層、M3…第三金属配線層。
Claims (15)
- 複数の不揮発メモリーセルと、複数のリードワード線と、複数のライトワード線と、複数のリードビット線と、複数のライトビット線と、複数のソース線とを有し、
上記複数不揮発メモリーセルのそれぞれは、1個のフローティングゲートMOSトランジスタと1個の機械的スイッチを有し、
上記フローティングゲートMOSトランジスタのソース又はドレイン一つが上記リードビット線に接続され、そのソース又はドレインの残る一つが上記ソース線に接続され、そのフローティングゲートが上記機械的スイッチのドレインに接続され、その制御ゲートが上記リードワード線に接続され、
上記機械的スイッチのソースはライトビット線に接続され、そのゲートは上記ライトワード線に接続される半導体装置。 - 請求項1に記載される半導体装置は、複数のサブワードドライバと、複数のセンスアンプを更に有し、
上記リードワード線と上記ライトワード線は互いに平行に配線され、
上記リードワード線と上記ライトワード線は上記サブワードドライバに入力され、
上記リードビット線は上記リードワード線と交差する方向に配線され、
上記ライトビット線は上記リードビット線と互いに平行に配線され、
上記リードビット線と上記ライトビット線は上記センスアンプに入力される半導体装置。 - 請求項2に記載される半導体装置において、
上記センスアンプはマルチプレクサ、プリチャージ回路、リストア用アンプ、Yゲートからなり、
上記マルチプレクサはリード信号が活性化された時にセンスアンプ内の第1のノードと上記リードビット線を接続し、ライト信号が活性化された時にセンスアンプ内の第2のノードと上記ライトビット線を接続し、参照電圧発生信号が活性化されたときに上記第2のノードに参照電圧を入力する回路であり、
上記プリチャージ回路はプリチャージ信号が活性化されたときに上記第1、第2のノード間をイコライズし上記リードビット線および上記ライトビット線をプリチャージレベルにプリチャージし、
上記リストア用アンプは上記リードビット線上に上記不揮発メモリーセルからの微小な読出し信号が発生した後に、P側共通ソース線を第1の電圧に駆動し、N側共通ソース線CSNを接地電圧に駆動して、上記第1、第2のノードのうち、電圧の高い方を第1の電圧に、低い方を接地電圧に増幅する回路であり、
上記Yゲート回路は列選択線が活性化されたときに第1、第2のローカルIO線とセンスアンプ内の第1、第2のノードを接続する回路である半導体装置。 - 請求項3に記載される半導体装置において、
上記マルチプレクサは第1から第4のNチャネルMOSトランジスタを含み、
上記第1のNチャネルトランジスタは、ドレインが上記センスアンプ内の第1のノードに接続され、ソースがリードビット線に接続され、ゲートがリード信号に接続され、
上記第2のNチャネルトランジスタは、ドレインが上記センスアンプ内の第2のノードに接続され、ソースが参照電圧に接続され、ゲートが参照電圧発生信号に接続され、
上記第3のNチャネルトランジスタは、ドレインが上記センスアンプ内の第1のノードに接続され、ゲートがライト信号に接続され、
上記第4のNチャネルトランジスタは、ドレインが上記センスアンプ内の第2のノードに接続され、ソースがライトビット線に接続され、ゲートがライト信号に接続される
半導体装置。 - 請求項2に記載される半導体装置において、
上記サブワードドライバは第1から第4のNチャネルMOSトランジスタ及び第1から第2のPチャネルMOSトランジスタを含み、
第1のNチャネルMOSトランジスタはゲートにメインワード線が接続され、ドレインに上記ライトワード線が接続され、ソースに接地電位が接続され、
第2のNチャネルMOSトランジスタはゲートに相補ライトワードドライバ選択線が接続され、ドレインに上記ライトワード線が接続され、ソースに接地電位が接続され、
第1のPチャネルMOSトランジスタはゲートにメインワード線が接続され、ドレインにライトワード線が接続され、ソースにライトワードドライバ選択線が接続され、
第3のNチャネルMOSトランジスタはゲートにメインワード線が接続され、ドレインに上記リードワード線が接続され、ソースに接地電位が接続され、
第4のNチャネルMOSトランジスタはゲートに相補リードワードドライバ選択線が接続され、ドレインに上記リードワード線が接続され、ソースに接地電位が接続され、
第2のPチャネルMOSトランジスタはゲートにメインワード線が接続され、ドレインにリードワード線が接続され、ソースにリードワードドライバ選択線が接続される
半導体装置。 - 請求項2に記載される半導体装置において、
一本のライトワード線に接続される全ての不揮発メモリーセルのライトビット線は
独立なセンスアンプに接続され、
ライト動作に先だって上記不揮発メモリーセルのリード動作が行われる
半導体装置。 - 複数の不揮発メモリーセルと、複数のリードワード線と、複数のライトワード線と、複数のリードビット線と、複数のライトビット線と、複数のソース線とを有し、
上記複数の不揮発メモリーセルのそれぞれは、1個のフローティングゲートMOSトランジスタと1個の機械的スイッチとを有し、
上記フローティングゲートMOSトランジスタはシリコン基板上に形成され、
上記機械的スイッチがフローティングゲートよりも上層の配線層を用いて形成される半導体装置。 - 請求項7に記載される半導体装置において、
上記機械的スイッチのソース端子、ドレイン端子、ゲート端子が同じ金属配線層からなり、レバー部がそれらと異なる金属配線層からなり、
上記ソース端子と上記レバー部が配線層間を接続する接続孔により電気的に接続される半導体装置。 - 複数のNチャネルMOSトランジスタとPチャネルMOSトランジスタと機械的スイッチを含む回路ブロックを有し、
上記回路ブロックは、スタンバイモードと動作モードを有し、
上記スタンバイモードにおいてオフ状態にあるNチャネルMOSのソース端子を共通ソース線に接続し、
上記共通ソース線と接地電圧との間に上記機械的スイッチが接続されており、
上記動作モードにおいては上記機械的スイッチが導通し、上記共通ソース線と接地電圧が短絡され、
上記スタンバイモードにおいては上記機械的スイッチが非導通となり、上記共通ソース線と接地電圧が電気的に遮断される半導体装置。 - 上記請求項9に記載される半導体装置において、
上記回路ブロックがさらに浅いスタンバイモードを有し、
上記スタンバイモードにおいてオフ状態にあるNチャネルMOSの基板端子を共通基板線に接続し、
上記動作モードにおいては上記共通基板線が接地電圧に接続され、
上記浅いスタンバイモードにおいては上記共通基板線が接地電圧よりも低い負の電圧に接続される半導体装置。 - 複数のNチャネルMOSトランジスタとPチャネルMOSトランジスタと機械的スイッチを含む回路ブロックを有し、
上記回路ブロックは、スタンバイモードと動作モードを有し、
上記スタンバイモードにおいてオフ状態にあるPチャネルMOSのソース端子を共通ソース線に接続し、
上記共通ソース線と第1の電源電圧との間に上記機械的スイッチが接続されており、
上記動作モードにおいては上記機械的スイッチが導通し、上記共通ソース線と第1の電源電圧が短絡され、
上記スタンバイモードにおいては上記機械的スイッチが非導通となり、上記共通ソース線と第1の電源電圧が電気的に遮断される半導体装置。 - 上記請求項11に記載される半導体装置において、
上記回路ブロックがさらに浅いスタンバイモードを有し、
上記スタンバイモードにおいてオフ状態にあるPチャネルMOSの基板端子を共通基板線に接続し、
上記動作モードにおいては上記共通基板線が第1の電源電圧に接続され、
上記浅いスタンバイモードにおいては上記共通基板線が第1の電源電圧よりも高い第2の電源電圧に接続される半導体装置。 - 複数の不揮発メモリーセルと、複数のリードワード線と、複数のライトワード線と、複数のリードビット線と、複数のライトビット線と、複数のソース線とを有し、
上記複数の不揮発メモリーセルのそれぞれは、1個のNチャネルMOSトランジスタと1個のPチャネルMOSトランジスタと1個の機械的スイッチを有し、
上記NチャネルMOSトランジスタの一方のソース又はドレインがリードビット線に接続され、他方のソース又はドレインがソース線に接続され、ゲートが上記機械的スイッチのドレインに接続され、
上記PチャネルMOSトランジスタのソース、ドレイン、基板端子がリードワード線に接続され、ゲートが上記機械的スイッチのドレインに接続され、
上記機械的スイッチのソースはライトビット線に接続され、ゲートはライトワード線に接続される半導体装置。 - 複数の不揮発メモリーセルと、複数のリードワード線と、複数のライトワード線と、複数のリードビット線と、複数のライトビット線と、複数のソース線とを有し、
上記複数の不揮発メモリーセルのそれぞれは、第1及び第2のNチャネルMOSトランジスタと1個の機械的スイッチを有し、
上記第1のNチャネルMOSトランジスタの一方のソース又はドレインがリードビット線に接続され、他方のソース又はドレインがソース線に接続され、ゲートが上記機械的スイッチのドレインに接続され、
上記第2のNチャネルMOSトランジスタのソース、ドレインがリードワード線に接続され、ゲートが上記機械的スイッチのドレインに接続され、
上記機械的スイッチのソースはライトビット線に接続され、ゲートはライトワード線に接続される半導体装置。 - 複数の不揮発メモリーセルと、複数のワード線と、複数のビット線と、複数の相補ビット線とを有し、
上記複数の不揮発メモリーセルのそれぞれは、第1及び第2のNチャネルフローティングゲートMOSトランジスタと、第1及び第2のNチャネルMOSトランジスタと、第1及び第2のPチャネルMOSトランジスタと、第1及び第2の機械的スイッチを有し、
上記第1のNチャネルフローティングゲートMOSトランジスタのドレインが第1のストレージノードに接続され、ソースが接地電圧に接続され、フローティングゲートが第1の機械的スイッチのソースに接続され、制御ゲートが第2のストレージノードに接続され、
上記第2のNチャネルフローティングゲートMOSトランジスタのドレインが第2のストレージノードに接続され、ソースが接地電圧に接続され、フローティングゲートが第2の機械的スイッチのソースに接続され、制御ゲートが第1のストレージノードに接続され、
上記第1のNチャネルMOSトランジスタのドレインがビット線に接続され、ソースが第1のストレージノードに接続され、ゲートがワード線に接続され、
上記第2のNチャネルMOSトランジスタのドレインが相補ビット線に接続され、ソースが第2のストレージノードに接続され、ゲートがワード線に接続され、
上記第1のPチャネルMOSトランジスタのドレインが第1のストレージノードに接続され、ソースが電源電圧に接続され、ゲートが第2のストレージノードに接続され、
上記第2のPチャネルMOSトランジスタのドレインが第2のストレージノードに接続され、ソースが電源電圧に接続され、ゲートが第1のストレージノードに接続され、
上記第1の機械的スイッチのドレインは第2のストレージノードに接続され、ゲートは動作モード信号に接続され、
上記第2の機械的スイッチのドレインは第1のストレージノードに接続され、ゲートは動作モード信号に接続される半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002217458A JP2004063605A (ja) | 2002-07-26 | 2002-07-26 | 半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002217458A JP2004063605A (ja) | 2002-07-26 | 2002-07-26 | 半導体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004063605A true JP2004063605A (ja) | 2004-02-26 |
Family
ID=31938889
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002217458A Pending JP2004063605A (ja) | 2002-07-26 | 2002-07-26 | 半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004063605A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100621827B1 (ko) | 2005-08-08 | 2006-09-11 | 한국과학기술원 | 비휘발성 미케니컬 메모리 |
JP2007036201A (ja) * | 2005-06-22 | 2007-02-08 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 電気機械メモリ、それを用いた電気回路及び電気機械メモリの駆動方法 |
JP2008065966A (ja) * | 2006-07-28 | 2008-03-21 | Oki Electric Ind Co Ltd | 不揮発性半導体記憶装置 |
JP2009231842A (ja) * | 2008-03-24 | 2009-10-08 | Samsung Electronics Co Ltd | 電気機械的スイッチ及びこれの形成方法 |
JP2010176728A (ja) * | 2009-01-27 | 2010-08-12 | Toshiba Corp | 半導体記憶装置 |
US7791936B2 (en) | 2007-03-08 | 2010-09-07 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Multibit electro-mechanical memory device and method of manufacturing the same |
US7821821B2 (en) | 2007-05-23 | 2010-10-26 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Multibit electro-mechanical device and method of manufacturing the same |
US7897424B2 (en) | 2007-02-15 | 2011-03-01 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Method of manufacturing an electrical-mechanical memory device |
US7973343B2 (en) | 2007-05-23 | 2011-07-05 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Multibit electro-mechanical memory device having cantilever electrodes |
JP2011181183A (ja) * | 2004-12-16 | 2011-09-15 | Nec Corp | 半導体記憶装置 |
US8391057B2 (en) | 2008-12-02 | 2013-03-05 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Switch and method of forming the same |
JP2013110409A (ja) * | 2011-11-23 | 2013-06-06 | Altera Corp | リレーデバイスを有するメモリ要素 |
-
2002
- 2002-07-26 JP JP2002217458A patent/JP2004063605A/ja active Pending
Cited By (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8724396B2 (en) | 2004-12-16 | 2014-05-13 | Nec Corporation | Semiconductor memory device |
JP2011181183A (ja) * | 2004-12-16 | 2011-09-15 | Nec Corp | 半導体記憶装置 |
JP2007036201A (ja) * | 2005-06-22 | 2007-02-08 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 電気機械メモリ、それを用いた電気回路及び電気機械メモリの駆動方法 |
KR100621827B1 (ko) | 2005-08-08 | 2006-09-11 | 한국과학기술원 | 비휘발성 미케니컬 메모리 |
JP2008065966A (ja) * | 2006-07-28 | 2008-03-21 | Oki Electric Ind Co Ltd | 不揮発性半導体記憶装置 |
US7897424B2 (en) | 2007-02-15 | 2011-03-01 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Method of manufacturing an electrical-mechanical memory device |
US7791936B2 (en) | 2007-03-08 | 2010-09-07 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Multibit electro-mechanical memory device and method of manufacturing the same |
US7821821B2 (en) | 2007-05-23 | 2010-10-26 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Multibit electro-mechanical device and method of manufacturing the same |
US7973343B2 (en) | 2007-05-23 | 2011-07-05 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Multibit electro-mechanical memory device having cantilever electrodes |
US8222067B2 (en) | 2007-05-23 | 2012-07-17 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Method of manufacturing multibit electro-mechanical memory device having movable electrode |
JP2009231842A (ja) * | 2008-03-24 | 2009-10-08 | Samsung Electronics Co Ltd | 電気機械的スイッチ及びこれの形成方法 |
US7929341B2 (en) | 2008-03-24 | 2011-04-19 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Electromechanical switch and method of forming the same |
US8391057B2 (en) | 2008-12-02 | 2013-03-05 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Switch and method of forming the same |
JP2010176728A (ja) * | 2009-01-27 | 2010-08-12 | Toshiba Corp | 半導体記憶装置 |
JP2013110409A (ja) * | 2011-11-23 | 2013-06-06 | Altera Corp | リレーデバイスを有するメモリ要素 |
US9520182B2 (en) | 2011-11-23 | 2016-12-13 | Altera Corporation | Memory elements with relay devices |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7301838B2 (en) | Sense amplifier circuitry and architecture to write data into and/or read from memory cells | |
JP3549602B2 (ja) | 半導体記憶装置 | |
US6538945B2 (en) | Sense amplifiers having reduced Vth deviation | |
US6876569B2 (en) | Semiconductor integrated circuit device with improved storage MOSFET arrangement | |
JP2007042172A (ja) | 半導体メモリ装置 | |
US7460390B2 (en) | Ferroelectric memory device | |
JPWO2004042821A1 (ja) | 半導体記憶装置 | |
TW200842870A (en) | Semiconductor memory device and sense amplifier circuit | |
JP2004335031A (ja) | 半導体記憶装置 | |
US9177619B2 (en) | Semiconductor device having hierarchical bit line structure | |
US6052324A (en) | Semiconductor memory device capable of fast sensing operation | |
KR0164358B1 (ko) | 반도체 메모리 장치의 서브워드라인 디코더 | |
JP2012123893A (ja) | 半導体装置 | |
WO2000070682A1 (fr) | Dispositif a circuit integre en semi-conducteur | |
JP2007004839A (ja) | 半導体記憶装置 | |
WO2000021092A1 (en) | Semiconductor device | |
JP2004063605A (ja) | 半導体装置 | |
KR20090099492A (ko) | 단일-종단 감지 증폭기를 갖는 반도체 디바이스 | |
JP4186119B2 (ja) | 強誘電体メモリ装置 | |
JP2008059676A (ja) | 半導体記憶装置、およびデータ読み出し方法 | |
US5696727A (en) | Semiconductor memory device provided with sense amplifier capable of high speed operation with low power consumption | |
JP2000277709A (ja) | 半導体装置 | |
US6700169B2 (en) | Semiconductor memory device | |
US7196953B2 (en) | Semiconductor device using high-speed sense amplifier | |
US6671217B2 (en) | Semiconductor device using high-speed sense amplifier |