JP2004063213A - 点灯装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の制御機器から別々に制御コマンドを受けた場合でも不都合のないシステム制御を可能にする。
【解決手段】信号線Lを介して、アドレスと制御コマンドを含むデジタル信号を送信する複数の制御機器2と接続される各照明器具1に点灯装置10を設けて放電灯DLを接続した。点灯装置10は、信号線Lからデジタル信号を受信する送受信部11と、デジタル信号に含まれる制御コマンドに従って、放電灯DLを点灯、消灯、調光するための点灯制御信号を出力する点灯制御部12と、点灯制御信号に従って、放電灯DLを点灯、消灯、調光する点灯回路部13と、送受信部11−点灯制御部12間に介設され、送受信部11によりデジタル信号が受信されると、これに当該点灯装置10に対するアドレスが含まれる場合、そのデジタル信号に含まれる制御コマンドが従うべき制御コマンドであるか否かを識別する判断部15とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】信号線Lを介して、アドレスと制御コマンドを含むデジタル信号を送信する複数の制御機器2と接続される各照明器具1に点灯装置10を設けて放電灯DLを接続した。点灯装置10は、信号線Lからデジタル信号を受信する送受信部11と、デジタル信号に含まれる制御コマンドに従って、放電灯DLを点灯、消灯、調光するための点灯制御信号を出力する点灯制御部12と、点灯制御信号に従って、放電灯DLを点灯、消灯、調光する点灯回路部13と、送受信部11−点灯制御部12間に介設され、送受信部11によりデジタル信号が受信されると、これに当該点灯装置10に対するアドレスが含まれる場合、そのデジタル信号に含まれる制御コマンドが従うべき制御コマンドであるか否かを識別する判断部15とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、信号線上にアドレスおよび制御コマンドを含むデジタル信号を送信する複数の制御機器とその信号線を介して接続される複数の照明器具の各々に設けられ、放電灯が別に接続される点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図15は従来の点灯装置を含むシステム構成図である。図15に示す点灯装置10Xは、信号(調光信号)線L1上にPWM調光信号を送信する制御機器2’とその信号線L1を介して接続される複数の照明器具1の各々に設けられ、放電灯DLが別に接続されている。PWM調光信号は、固定周波数で可変デューティ比の調光信号であり、制御機器2’で生成され、信号線L1を介して点灯装置10XのPWM調光信号端子に入力される。この構成によれば、信号線L1に接続された各照明器具1が制御機器2’で生成されPWM調光信号に従って調光点灯する。
【0003】
しかし、このシステムでは、一つの信号線L1に接続された複数の照明器具1をグループに分けてグループ単位で別々に制御することができない。グループ単位で制御を行なう場合は、図16に示すように、信号線L1をグループ毎に用意する必要があり、配線施工が複雑で、グループ分けが配線に依存するため、グループの変更など利便性に乏しい欠点がある。
【0004】
図17は別の従来の点灯装置を含むシステム構成図である。図17に示す点灯装置10Yは、信号線L上にアドレスおよび制御コマンドを含むデジタル信号を送信する制御機器2とその信号線Lを介して接続される複数の照明器具1の各々に設けられ、放電灯DLが別に接続されている。デジタル信号は、電圧振幅変化で示される0と1のビット情報からなる調光信号であり、制御機器2で生成され、信号線Lを介して点灯装置10Yのデジタル調光信号端子に入力される。点灯装置10Yは、自らが属するグループアドレスが割り当てられている。
【0005】
制御機器2から調光用のデジタル信号が送信されると、その信号に含まれるグループアドレスと一致するグループに属する点灯装置10Yがそのデジタル信号に含まれる制御コマンドに従って動作する。
【0006】
このようなシステムによれば、複数の照明器具1が同一の信号線Lに接続されていても、それらをグループ単位で制御することができる。また、グループ情報は点灯装置10Y内の記憶装置に記憶された情報をもとにマイコンなどの手段を用いてソフト的に処理されるため、グループの変更や一つの点灯装置が複数のグループに属する点灯制御など、よりきめ細かな制御が可能となり利便性が向上する。
【0007】
さらに、図18に示すように、制御機器2として、周囲(センサ検知範囲内)に人が居るか否かに応じて放電灯DLを制御(例えば点灯または消灯)するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する人感センサ付き制御機器21を使用する場合、そのセンサ検知範囲内に人が居れば、制御対象のグループアドレスおよび制御コマンド(点灯オンコマンド)を含むデジタル信号が送信される。これにより、送信されたグループアドレスと一致するグループを持つ照明器具1がその制御コマンドに応じて動作(点灯)する。この後、そのセンサ検知範囲内に人が居なくなり所定の保持時間が経過すれば、制御対象のグループアドレスおよび点灯オフコマンドを含むデジタル信号が送信される。これにより、送信されたグループアドレスと一致するグループを持つ照明器具1がその制御コマンドに応じて消灯する。このように、人感センサ付き制御機器21を使用することで、人の不在時に消灯して電気の無駄使いを防止し、省エネ効果を図ることができる。
【0008】
なお、特開2001−15272公報には、所定の信号を最初に送信した照明器具に対して信号送信用の高い優先権を付与することにより、情報の損失を防止するようにした照明装置が記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図17,図18に示した従来のシステムでは、点灯装置が、複数の制御機器から別々に制御コマンドを受けた場合に、システム制御に不都合を来す動作をする場合がある。
【0010】
図18に示した構成において、一方の人感センサ付き制御機器21が「グループ1アドレス」のグループG1を制御し、他方の人感センサ付き制御機器21が「グループ2アドレス」のグループG2を制御したとすると、複数のグループG1,G2に属する点灯装置は、一方の人感センサ付き制御機器21からの制御コマンドにも応答し、他方の人感センサ付き制御機器21からの制御コマンドにも応答する。例えば、一方の人感センサ付き制御機器21が人を検知して制御コマンド(オンコマンド)を送信したとすると、グループG1に属する照明器具1が点灯する。このとき、グループG1,G2に属する照明器具1も点灯する。この後、他方の人感センサ付き制御機器21が人を検知して制御コマンド(オンコマンド)を送信したとすると、グループG2に属する照明器具1が点灯する。この後、一方の人感センサ付き制御機器21が人を検知しなくなり所定時間が経過すると、制御コマンド(オフコマンド)が送信される。これにより、グループG1に属する照明器具1が消灯し、グループG1,G2に属する照明器具1も消灯する。このとき、他方の人感センサ付き制御機器21が人を検知しているにも関わらず、グループG1,G2に属する照明器具1が消灯してしまい、システム制御に不都合を生じる。
【0011】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、複数の制御機器から別々に制御コマンドを受けた場合でも不都合のないシステム制御が可能となる点灯装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1記載の発明は、信号線上にアドレスおよび制御コマンドを含むデジタル信号を送信する複数の制御機器とその信号線を介して接続される複数の照明器具の各々に設けられ、放電灯が別に接続される点灯装置であって、少なくとも前記信号線から前記デジタル信号を受信する通信手段と、この通信手段で受信されたデジタル信号に含まれる制御コマンドに従って、前記放電灯を点灯、消灯または調光するための点灯制御信号を出力する点灯制御手段と、この点灯制御手段から出力される点灯制御信号に従って、前記放電灯を点灯、消灯または調光する点灯手段と、前記通信手段と前記点灯制御手段との間に介設され、前記通信手段により前記デジタル信号が受信されると、このデジタル信号に当該点灯装置に対するアドレスが含まれる場合、そのデジタル信号に含まれる制御コマンドが従うべき制御コマンドであるか否かを識別するコマンド入力判断手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の点灯装置において、読み書き可能な記憶手段を備え、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により、前記複数の制御機器のいずれかから、特定のアドレスおよび前記放電灯を点灯するための点灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスを前記記憶手段に記憶し、前記通信手段により、前記複数の制御機器のいずれかから、前記放電灯を消灯するための消灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスと前記記憶手段に記憶したアドレスとの比較を行い、この比較結果に応じて前記消灯制御コマンドが従うべき制御コマンドであるか否かを識別することを特徴とする。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の点灯装置において、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により、前記消灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスと前記記憶手段に最後に記憶したアドレスとの比較を行い、これら双方のアドレスが一致した比較結果が得られた場合に、前記消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとすることを特徴とする。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項2記載の点灯装置において、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により、前記消灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスと前記記憶手段に記憶したアドレスとの比較を行い、これら双方のアドレスが一致した比較結果が得られた場合、これら双方のアドレスを互いに対応付け、前記記憶手段に記憶したアドレスが全て対応付けられた場合に、前記通信手段により受信されたデジタル信号に含まれる消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとすることを特徴とする。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の点灯装置において、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により、前記複数の制御機器のいずれかから、特定のアドレスおよび前記放電灯を消灯するための消灯制御コマンド以外のコマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスを前記記憶手段に記憶するとともに、そのコマンドを従うべき制御コマンドであるとすることを特徴とする。
【0017】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の点灯装置において、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により前記デジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれ、前記放電灯を点灯、消灯または調光するためのものであって前記制御機器の種別をも示すように設定された制御コマンドが、従うべき制御コマンドであるか否かを当該制御コマンドで示される種別に応じて識別することを特徴とする。
【0018】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の点灯装置において、前記複数の制御機器は、操作スイッチに対する操作に応じて前記放電灯を点灯、消灯または調光するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する操作スイッチ付き制御機器と、周囲に人が居るか否かに応じて前記放電灯を制御するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する人感センサ付き制御機器と、予め設定された時刻になると前記放電灯を制御するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信するスケジュール制御機器と、照度センサから得られる照度値が予め設定された値になるように前記放電灯を調光するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する照度センサ付き制御機器とのうち、少なくとも2種類の制御機器を含み、前記コマンド入力判断手段は、ある制御コマンドについては、その制御コマンドで示される種別が、前記操作スイッチ付き制御機器である場合にはその制御コマンドを優先度が1番高いコマンドであるとし、前記人感センサ付き制御機器である場合にはその制御コマンドを優先度が2番目に高いコマンドであるとし、前記スケジュール制御機器である場合にはその制御コマンドを優先度が3番目に高いコマンドであるとし、前記照度センサ付き制御機器である場合にはその制御コマンドを優先度が4番目に高いコマンドであるとすることを特徴とする。
【0019】
請求項8記載の発明は、請求項6または7記載の点灯装置において、前記複数の制御機器は、前記操作スイッチ付き制御機器および前記照度センサ付き制御機器の2種類の制御機器を含み、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を点灯または消灯するための制御コマンドが含まれている場合、前記操作スイッチ付き制御機器からのコマンドの方を前記照度センサ付き制御機器からのコマンドよりも優先し、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を調光するための制御コマンドが含まれている場合、前記照度センサ付き制御機器からのコマンドの方を前記操作スイッチ付き制御機器からのコマンドよりも優先することを特徴とする。
【0020】
請求項9記載の発明は、請求項6または7記載の点灯装置において、前記複数の制御機器は、前記操作スイッチ付き制御機器および前記照度センサ付き制御機器の2種類の制御機器を含み、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を点灯、消灯または調光するための制御コマンドが含まれている場合、前記操作スイッチ付き制御機器からのコマンドの方を前記照度センサ付き制御機器からのコマンドよりも優先することを特徴とする。
【0021】
請求項10記載の発明は、請求項1から9のいずれかに記載の点灯装置において、前記信号線には、非常時にアドレスおよび前記放電灯を制御するための制御コマンドを含むデジタル信号を前記信号線上に送信する非常用制御機器が接続され、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により前記非常用制御機器からの制御コマンドが受信されると、この制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとし、前記通信手段により受信されて得られる以降の制御コマンドを全て無視することを特徴とする。
【0022】
請求項11記載の発明は、請求項10記載の点灯装置において、前記通信手段により前記非常用制御機器からの制御コマンドが受信されると、前記信号線を強制的に短絡する短絡手段を備えることを特徴とする。
【0023】
請求項12記載の発明は、請求項11記載の点灯装置において、前記信号線は、信号変換器を介して別のシステムの信号線と接続され、前記信号変換器は、前記短絡手段によって前記信号線が強制的に短絡されると、前記別のシステムの信号線に信号を送信することを特徴とする。
【0024】
請求項13記載の発明は、請求項1記載の点灯装置において、前記放電灯の出力レベルが記憶される読み書き可能な記憶手段を備え、前記複数の制御機器は、周囲に人が居るか否かに応じて前記放電灯を点灯または消灯するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する人感センサ付き制御機器を含み、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により、前記放電灯を点灯、消灯または調光するためのものであって前記制御機器の種別をも示すように設定された制御コマンドを含むデジタル信号が受信され、このデジタル信号の制御コマンドによって示される制御機器が前記人感センサ付き制御機器であり、その制御コマンドが周囲に人が居ないときのものである場合、これを前記点灯制御手段に優先的に入力することを特徴とする。
【0025】
請求項14記載の発明は、請求項13記載の点灯装置において、前記複数の制御機器は、照度センサから得られる照度値が予め設定された値になるように前記放電灯を調光するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する照度センサ付き制御機器をさらに含み、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を調光するための調光制御コマンドが含まれ、この制御コマンドによって示される制御機器が前記照度センサ付き制御機器である場合、その調光制御コマンドの前記点灯制御手段への入力を禁止し、その照度センサ付き制御機器による出力レベルを前記記憶手段に記憶することを特徴とする。
【0026】
請求項15記載の発明は、請求項13または14記載の点灯装置において、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を点灯するための制御コマンドが含まれ、この制御コマンドによって示される制御機器が前記人感センサ付き制御機器である場合、前記記憶手段に記憶された出力レベルになるように前記点灯制御手段に制御コマンドを入力することを特徴とする。
【0027】
請求項16記載の発明は、請求項1記載の点灯装置において、前記信号線とは別に直付けされ前記放電灯を制御するための制御コマンドを出力する操作機器を備え、前記コマンド入力判断手段は、前記信号線から得られる制御コマンドと前記操作機器から出力される制御コマンドのいずれに従うかを判断することを特徴とする。
【0028】
ここで、本発明の点灯装置およびこれを含むシステムの基本構成例を示すと、図14に示すような構成となる。すなわち、点灯装置10は、信号線L上にアドレスおよび制御コマンドを含むデジタル信号を送信する複数(図では複数種)の制御機器2とその信号線Lを介して接続される複数の照明器具1の各々に設けられ、放電灯DLが別に接続される。点灯装置10は、少なくとも信号線Lからデジタル信号を受信する通信手段(図では送受信部11)と、この通信手段で受信されたデジタル信号に含まれる制御コマンドに従って、放電灯DLを点灯、消灯または調光するための点灯制御信号を出力する点灯制御部12と、この点灯制御部12から出力される点灯制御信号に従って、放電灯DLを点灯、消灯または調光する点灯回路部13と、通信手段と点灯制御部12との間に介設され、通信手段によりデジタル信号が受信されると、このデジタル信号に当該点灯装置10に対するアドレスが含まれる場合、そのデジタル信号に含まれる制御コマンドが従うべき制御コマンドであるか否かを識別し、従うべき制御コマンドである場合には、例えばその制御コマンドを点灯制御部12に入力する判断部13とを備え、記憶部14が具備される。
【0029】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は本発明に係る第1実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図、図2は同点灯装置の動作フロー図、図3は同点灯装置の動作説明図である。
【0030】
第1実施形態の点灯装置10は、図1に示すように、2線式の信号線L上にアドレス(図では「G1」に対応する「グループ1アドレス」,「G2」に対応する「グループ2アドレス」)および制御コマンドを含むデジタル信号を送信する複数の制御機器2とその信号線Lを介してバス接続される複数の照明器具1の各々に設けられ、放電灯(図では蛍光灯)DLが個別に接続される。
【0031】
ただし、第1実施形態では、制御機器2は、周囲に人が居るか否かに応じて放電灯DLを制御(例えば点灯または消灯)するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する人感センサ付き制御機器21であり、一方(図では右方)の人感センサ付き制御機器21は、「グループ1アドレス」および制御コマンドを含むデジタル信号を送信し、他方の人感センサ付き制御機器21は、「グループ2アドレス」および制御コマンドを含むデジタル信号を送信するように設定されている。また、各照明器具1は、図1(a)に示すように、グループG1,G2に属することを示す「グループ1アドレス」,「グループ2アドレス」が割り当てられている。
【0032】
点灯装置10は、信号線Lに対しデジタル信号を送受信する送受信部11と、この送受信部11で受信されたデジタル信号に含まれる制御コマンドに従って、放電灯DLを点灯、消灯または調光するための点灯制御信号を出力する点灯制御部12と、商用交流電源ACに接続され点灯制御部12から出力される点灯制御信号に従って、放電灯DLを点灯、消灯または調光する点灯回路部13とを従来と同様に備えているほか、第1実施形態の特徴として、アドレス記憶部14と、判断部15とを備えている。
【0033】
アドレス記憶部14は、例えばRAMにより構成され、送受信部11から得られるアドレスを記憶するためのものである。
【0034】
判断部15は、送受信部11と点灯制御部12との間に介設され、送受信部11によりデジタル信号が受信されると、このデジタル信号に当該点灯装置10に対するアドレスが含まれる場合、そのデジタル信号に含まれる制御コマンドが従うべき制御コマンドであるか否かを識別し、従うべき制御コマンドである場合にはその制御コマンドを点灯制御部12に入力するものである。
【0035】
第1実施形態では、判断部15は、送受信部11により、複数の制御機器2のいずれかから、特定のアドレスおよび放電灯DLを点灯するための点灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に(図2の例では、S1のNoにおいて消灯制御コマンドを含むデジタル信号でなければ)、このデジタル信号に含まれるアドレスをアドレス記憶部14に記憶するとともに(S2)、そのコマンドを従うべき制御コマンドであるとする(S3)。
【0036】
また、判断部15は、送受信部11により、複数の制御機器2のいずれかから、放電灯DLを消灯するための消灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に(図2の例では、S1のYesにおいて消灯制御コマンドを含むデジタル信号であれば)、このデジタル信号に含まれるアドレスとアドレス記憶部14に記憶したアドレスとの比較を行い(S4)、この比較結果に応じて上記消灯制御コマンドが従うべき制御コマンドであるか否かを識別する。第1実施形態では、デジタル信号に含まれるアドレスとアドレス記憶部14に最後に記憶したアドレスとの比較を行い、これら双方のアドレスが一致した比較結果が得られた場合には(S4でYes)、消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとする一方(S5)、一致した比較結果が得られなかった場合には(S4でNo)、照明状態(図2では点灯)を維持する(S6)。なお、双方のアドレスが一致した比較結果が得られた場合、該当するデータは削除され初期化される。
【0037】
ここで、従来では、図18に示すように、グループG1,G2の両方に属する照明器具は、両人感センサ付き制御機器21からデジタル信号を受信すると、一方の人感センサ付き制御機器21からの制御コマンドにも、他方の人感センサ付き制御機器21からの制御コマンドにも応答することになり、点灯を維持して欲しい時に消灯してしまうことがある。
【0038】
これに対し、点灯装置10を各照明器具1に内蔵して構成される第1実施形態のシステムでは、以下の動作により点灯を維持して欲しい時に消灯してしまうことを防止することができる。
【0039】
「グループ1アドレス」の方の人感センサ付き制御機器21が、周囲に人が居ることを検知すると、図3に示すように、「グループ1アドレス」および点灯制御コマンド(図では「点灯オンコマンド」)を含むデジタル信号を送信する。
【0040】
「グループ1アドレス」に属する各照明器具1は、そのデジタル信号を受信すると、このデジタル信号に含まれる「グループ1アドレス」をアドレス記憶部14に記憶するとともに、点灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとして点灯制御部12に入力する。これにより、「グループ1アドレス」に属する各放電灯DLが点灯する。ここで、アドレス記憶部14は、記憶しているアドレスと受信したアドレスとが一致しない場合には受信したアドレスに書き換えられる。
【0041】
この後、「グループ2アドレス」の方の人感センサ付き制御機器21が、周囲に人が居ることを検知すると、「グループ2アドレス」および点灯制御コマンドを含むデジタル信号を送信する。
【0042】
「グループ2アドレス」に属する各照明器具1は、そのデジタル信号を受信すると、このデジタル信号に含まれる「グループ2アドレス」をアドレス記憶部14に記憶するとともに、点灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとして点灯制御部12に入力する。これにより、「グループ2アドレス」に属する各放電灯DLが点灯する。ここで、アドレス記憶部14は、記憶しているアドレスと受信したアドレスとが一致しない場合には受信したアドレスに書き換えられ、両グループに属する照明器具1のアドレス記憶部14は、「グループ1アドレス」から「グループ2アドレス」に書き換えられることになる。
【0043】
この後、「グループ1アドレス」の方の人感センサ付き制御機器21が、周囲に人が居ることを検知しなくなり、所定時間が経過すると、「グループ1アドレス」および消灯制御コマンド(図3では「点灯オフコマンド」)を含むデジタル信号を送信する。
【0044】
「グループ1アドレス」のみに属する各照明器具1は、そのデジタル信号を受信すると、このデジタル信号に含まれるアドレスとアドレス記憶部14に記憶したアドレスとが一致した比較結果が得られるので、消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとして点灯制御部12に入力する。これにより、「グループ1アドレス」のみに属する各放電灯DLが消灯する。これに対し、両グループに属する照明器具1は、一致した比較結果が得られないので、消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドでないとして点灯制御部12への入力が禁止される。これにより、両グループに属する放電灯DLは点灯を維持する。
【0045】
この後、「グループ2アドレス」の方の人感センサ付き制御機器21が、周囲に人が居ることを検知しなくなり、所定時間が経過すると、「グループ2アドレス」および消灯制御コマンドを含むデジタル信号を送信する。
【0046】
「グループ2アドレス」のみに属する各照明器具1は、そのデジタル信号を受信すると、このデジタル信号に含まれるアドレスとアドレス記憶部14に記憶したアドレスとが一致した比較結果が得られるので、消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとして点灯制御部12に入力する。これにより、「グループ2アドレス」のみに属する各放電灯DLが消灯する。また、両グループに属する照明器具1も、一致した比較結果が得られるので、消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとして点灯制御部12に入力する。これにより、両グループに属する放電灯DLも消灯する。
【0047】
このように、デジタル信号に含まれるアドレスとアドレス記憶部14に最後に記憶したアドレスとの比較を行うことにより、単一のグループに属する各放電灯をそのアドレスに応じて点灯および消灯させることができるほか、複数のグループに属する各放電灯をそのアドレスに応じて点灯させることができ、それら全てのアドレスに対して消灯制御コマンドが出された時に消灯させることができる。
【0048】
(第2実施形態)
図4は本発明に係る第2実施形態の点灯装置の構成図、図5は同点灯装置の動作説明図である。
【0049】
第2実施形態の点灯装置10Aは、図4に示すように、送受信部11と、点灯制御部12と、点灯回路部13と、アドレス記憶部14とを第1実施形態の点灯装置10と同様に備えているほか、点灯装置10との相違点として判断部15Aとを備えている。ただし、アドレス記憶部14に記憶されるデータは、図5に示すように、第1実施形態のデータとは異なる。
【0050】
判断部15Aは、第1実施形態の判断部15との相違点として、送受信部11により、消灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスとアドレス記憶部14に記憶したアドレスとの比較を行い、これら双方のアドレスが一致した比較結果が得られた場合、これら双方のアドレスを互いに対応付け、アドレス記憶部14に記憶したアドレスが全て対応付けられた場合に、送受信部11により受信されたデジタル信号に含まれる消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとする。なお、アドレス記憶部14に記憶したアドレスが全て対応付けられた場合、それらのデータは削除され初期化される。
【0051】
この点灯装置10Aを各照明器具1に内蔵して構成される第2実施形態のシステムでは、図5に示すように、「グループ1アドレス」の方の人感センサ付き制御機器21が、周囲に人が居ることを検知すると、「グループ1アドレス」および点灯制御コマンドを含むデジタル信号を送信する。
【0052】
「グループ1アドレス」に属する各照明器具1は、そのデジタル信号を受信すると、このデジタル信号に含まれる「グループ1アドレス」で点灯制御コマンドを受信した旨をアドレス記憶部14に記憶するとともに、その点灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとして点灯制御部12に入力する。これにより、「グループ1アドレス」に属する各放電灯DLが点灯する。
【0053】
この後、「グループ2アドレス」の方の人感センサ付き制御機器21が、周囲に人が居ることを検知すると、「グループ2アドレス」および点灯制御コマンドを含むデジタル信号を送信する。
【0054】
「グループ2アドレス」に属する各照明器具1は、そのデジタル信号を受信すると、このデジタル信号に含まれる「グループ2アドレス」で点灯制御コマンドを受信した旨をアドレス記憶部14に記憶するとともに、その点灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとして点灯制御部12に入力する。これにより、「グループ2アドレス」に属する各放電灯DLが点灯する。
【0055】
この後、「グループ1アドレス」の方の人感センサ付き制御機器21が、周囲に人が居ることを検知しなくなり、所定時間が経過すると、「グループ1アドレス」および消灯制御コマンドを含むデジタル信号を送信する。
【0056】
「グループ1アドレス」のみに属する各照明器具1は、そのデジタル信号を受信すると、このデジタル信号に含まれるアドレスとアドレス記憶部14に記憶したアドレスとが一致した比較結果が得られるので、これら双方のアドレスを互いに対応付ける。このとき、アドレス記憶部14に記憶したアドレスが全て対応付けられるので、送受信部11により受信されたデジタル信号に含まれる消灯制御コマンドが、従うべき制御コマンドであるとして点灯制御部12に入力される。これにより、「グループ1アドレス」のみに属する各放電灯DLが消灯する。これに対し、両グループに属する照明器具1は、アドレス記憶部14に記憶したアドレスが全て対応付けられないので、消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドでないとして点灯制御部12への入力が禁止される。これにより、両グループに属する放電灯DLは点灯を維持する。
【0057】
この後、「グループ2アドレス」の方の人感センサ付き制御機器21が、周囲に人が居ることを検知しなくなり、所定時間が経過すると、「グループ2アドレス」および消灯制御コマンドを含むデジタル信号を送信する。
【0058】
「グループ2アドレス」のみに属する各照明器具1は、そのデジタル信号を受信すると、このデジタル信号に含まれるアドレスとアドレス記憶部14に記憶したアドレスとが一致した比較結果が得られるので、これら双方のアドレスを互いに対応付ける。このとき、アドレス記憶部14に記憶したアドレスが全て対応付けられるので、送受信部11により受信されたデジタル信号に含まれる消灯制御コマンドが、従うべき制御コマンドであるとして点灯制御部12に入力される。これにより、「グループ2アドレス」のみに属する各放電灯DLが消灯する。また、両グループに属する照明器具1も、アドレス記憶部14に記憶したアドレスが全て対応付けられる(図5中の「点灯」「消灯」の桝目が全て埋まる)ので、送受信部11により受信されたデジタル信号に含まれる消灯制御コマンドが、従うべき制御コマンドであるとして点灯制御部12に入力される。これにより、両グループに属する放電灯DLも消灯する。
【0059】
このように、アドレス記憶部14に記憶したアドレスが全て対応付けられた場合に、送受信部11により受信されたデジタル信号に含まれる消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとすることにより、単一のグループに属する各放電灯をそのアドレスに応じて点灯および消灯させることができるほか、複数のグループに属する各放電灯をそのアドレスに応じて点灯させることができ、それら全てのアドレスに対して消灯制御コマンドが出された時に消灯させることができる。
【0060】
(第3実施形態)
図6は本発明に係る第3実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図、図7は同点灯装置の動作説明図である。
【0061】
第3実施形態の点灯装置10Bは、図6に示すように、送受信部11と、点灯制御部12と、点灯回路部13とを第1実施形態の点灯装置10と同様に備えているほか、点灯装置10との相違点として、優先順位記憶部14Aと、判断部15Bとを備えている。
【0062】
ただし、第3実施形態では、制御機器2は、各種操作スイッチに対する操作に応じて、予め設定されたアドレスにより対応付けられた放電灯DLを点灯、消灯または調光するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する操作スイッチ付き制御機器20(以下「壁スイッチ」ともいう)と、照度センサから得られる照度値が予め設定された値になるように、予め設定されたアドレスにより対応付けられた放電灯DLを調光するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する照度センサ付き制御機器23(以下単に「照度センサ」ともいう)とを含む。また、これら操作スイッチ付き制御機器20および照度センサ付き制御機器23は、「G1」に対応する「グループ1アドレス」および制御コマンドを含むデジタル信号を送信するように設定されている。
【0063】
優先順位記憶部14Aは、例えばRAMにより構成され、図7に示すような優先順位テーブルを記憶するためのものである。
【0064】
判断部15Bは、第2実施形態の判断部15との相違点として、送受信部11によりデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれ、放電灯DLを点灯、消灯または調光するためのものであって制御機器2の種別をも示すように設定された制御コマンドが、従うべき制御コマンドであるか否かを当該制御コマンドで示される種別に応じて識別する。具体的には、送受信部11により受信されたデジタル信号に放電灯DLを点灯または消灯するための制御コマンドが含まれている場合、操作スイッチ付き制御機器20からのコマンドの方を照度センサ付き制御機器23からのコマンドよりも優先し、送受信部11により受信されたデジタル信号に放電灯DLを調光するための制御コマンドが含まれている場合、照度センサ付き制御機器23からのコマンドの方を操作スイッチ付き制御機器20からのコマンドよりも優先する。すなわち、図6の例に示すように、同一のグループG1の各照明器具1に対して、操作スイッチ付き制御機器20および照度センサ付き制御機器23の2種類の制御機器2が対応付けられている場合、フル点灯(全点灯)、消灯、調光アップ、調光ダウンなどの制御コマンドは、例えば
などのように設定される。
【0065】
従来、窓から差し込む外光を利用して省エネを図るなどの目的で、照度センサにより照明器具下の一定照度制御を行なう調光制御と、壁スイッチなどから手動で照度調整を行なう調光制御とを同一グループの各照明器具に対して行なう場合に、外光量が増えて照度センサから減光制御する制御コマンドが照明器具に送信されているにも関わらず、壁スイッチから手動で光量を増やそうと人為的に増光制御を行なうと、照明器具はいずれのコマンドにも従って照度が増加したり減少したりを繰り返し、適切な照明制御を成し得ることができない。
【0066】
そこで、各照明器具1の判断部15Bは、自身のアドレス宛てに受信する制御コマンドが、照度センサからのコマンドのみである場合および壁スイッチからのコマンドのみである場合には、フル点灯、調光アップ/ダウンの調光、消灯などの全ての制御コマンドを点灯制御部12に入力する。これに対し、判断部15Bは、照度センサおよび壁スイッチから互いにバッティングし合う制御コマンドが送受信部11により受信されると、優先順位記憶部14Aの優先順位テーブルを利用して、その制御コマンドが従うべき制御コマンドであるか否かを識別する。
【0067】
後者についてさらに詳述すると、図7に示すように、壁スイッチからのフル点灯、消灯の各制御コマンドが最も優先度が高く、判断部15Bは、送受信部11によりその制御コマンドが受信されると、これを点灯制御部12に入力し、これ以降、解除されるまで壁スイッチからの制御コマンドのみに従う。なお、解除の方法としては、解除用のコマンドを別に用意しても良いし、後述のように壁スイッチからの調光アップ/ダウンの制御コマンドは無視されるので、それを解除に割り当てても良い。
【0068】
照度センサからのフル点灯、調光アップ/ダウンの調光の各制御コマンドが次に優先度が高く、判断部15Bは、送受信部11によりその制御コマンドが受信されると、これに従って点灯制御指示を点灯制御部12に入力する。この後、他の制御機器(壁スイッチ)からの制御コマンドが受信された場合、その制御コマンドに従って点灯制御を行なう。
【0069】
壁スイッチからの調光アップ/ダウンの調光、照度センサからの消灯の各制御コマンドが最も優先度が低く、判断部15Bは、送受信部11によりその制御コマンドが受信されると、これを無視する。
【0070】
このように、壁スイッチで強制フル点灯、強制消灯を優先的に行なえるようにし、照度センサにより省エネ調光制御を行なえるようにすることにより、照明器具がいずれのコマンドにも従って照度が増加したり減少したりを繰り返し、適切な照明制御を成し得ることができないという不具合が発生することがない。
【0071】
なお、別例として、点灯装置が壁スイッチからのコマンドを少なくとも1回以上受け取ると、照度センサからのコマンドをすべて無視し、壁スイッチからのコマンドのみに優先的に従って動作するようにしてもよい。この場合、第3実施形態と異なり、照度センサが行う制御の利点を活かすことはできないが、いずれの所定の動作も達成しないというようなことはなくなる。
【0072】
(第4実施形態)
図8は本発明に係る第4実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図である。
【0073】
第4実施形態の点灯装置10Cは、図8に示すように、送受信部11と、点灯制御部12と、点灯回路部13と、優先順位記憶部14Aとを第3実施形態の点灯装置10Bと同様に備えているほか、点灯装置10Bとの相違点として、判断部15Cを備えている。
【0074】
ただし、第4実施形態では、制御機器2は、操作スイッチ付き制御機器20および照度センサ付き制御機器23の「一般機器」のほか、非常時にアドレスおよび放電灯DLを制御するための制御コマンドを含むデジタル信号を信号線L上に送信する非常用制御機器24の「特定機器」を含む。また、これら操作スイッチ付き制御機器20、照度センサ付き制御機器23および非常用制御機器24は、「G1」に対応する「グループ1アドレス」および制御コマンドを含むデジタル信号を送信するように設定されている。なお、人感センサ付き制御機器21や、予め設定された時刻になると放電灯DLを制御(例えば点灯または消灯)するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信するスケジュール制御機器も、「一般機器」に属する。「特定機器」には、非常状態を検出すると、災害時の避難経路を示すべく、予め設定された照明器具を強制的にフル点灯するためのデジタル信号を送信する火災報知器や、不審者などの侵入検出時にそのことを外部に知らしめるため、予め設定された照明器具を強制的に周期点滅するためのデジタル信号を送信する防犯セキュリティ装置などがある。
【0075】
判断部15Cは、第3実施形態の判断部15Bとの相違点として、送受信部11により非常用制御機器24からの制御コマンドが受信されると、この制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとし、送受信部11により受信されて得られる以降の制御コマンドを全て無視する。このように、制御コマンドを全て無視するのは、「特定機器」の発報時、「一般機器」により送信される制御コマンドによって、「特定機器」により送信される制御コマンド(上述の強制フル点灯や周期点滅用の制御)が妨害される不都合を防ぐためである。なお、強制フル点灯や周期点滅用の制御内容は、点灯装置10Cに対して予め設定される。
【0076】
このように、「特定機器」からの制御コマンドを優先することにより、「特定機器」により送信される制御コマンドが「一般機器」により送信される制御コマンドによって妨害されるのを防ぐことができる。
【0077】
なお、送受信部11により非常用制御機器24からの制御コマンドが受信されると、信号線Lを強制的に短絡する短絡手段を設けるようにすれば、さらに万全である。
【0078】
また、信号線Lにビルマネージメントシステムなどの上位のネットワーク信号線とを結ぶ信号変換器を備え、上記短絡手段によって信号線Lが強制的に短絡されると、信号変換器によって、非常事態と判断し、ビルマネージメントシステムに信号を送信するように構成してもよい。これにより、ビルマネージメントシステムに接続された表示部を介して非常事態を外部に報知することができ、離れた場所でも非常事態を監視できるシステムを構築することができる。
【0079】
(第5実施形態)
図9は本発明に係る第5実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図である。
【0080】
第5実施形態の点灯装置10Dは、図9に示すように、送受信部11と、点灯制御部12と、点灯回路部13とを第3実施形態の点灯装置10Bと同様に備えているほか、点灯装置10Bとの相違点として、点灯レベル記憶部14Bと、判断部15Dとを備えている。
【0081】
ただし、第5実施形態では、制御機器2は、人感センサ付き制御機器21と、予め設定された時刻になると放電灯DLを制御するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信するスケジュール制御機器22とを含む。また、これら人感センサ付き制御機器21およびスケジュール制御機器22は、「G1」に対応する「グループ1アドレス」および制御コマンドを含むデジタル信号を送信するように設定されている。
【0082】
点灯レベル記憶部14Bは、例えばRAMにより構成され、制御下の放電灯DLの点灯レベルを記憶するためのものである。
【0083】
判断部15Dは、送受信部11により、放電灯DLを点灯、消灯または調光するためのものであって制御機器2の種別をも示すように設定された制御コマンドを含むデジタル信号が受信され、このデジタル信号に含まれる制御コマンドによって示される制御機器2が人感センサ付き制御機器21であり、その制御コマンドが周囲に人が居ないときのものである場合、これを点灯制御部12に優先的に入力する。
【0084】
また、判断部15Dは、送受信部11により受信されたデジタル信号に点灯制御コマンドが含まれ、この制御コマンドによって示される制御機器が人感センサ付き制御機器21である場合、点灯レベル記憶部14Bに記憶された出力レベルになるように点灯制御部12に制御コマンドを入力する。
【0085】
ここで、図9(a)に示すような構成の場合、人感センサ付き制御機器21が検知エリア内に人の居ないと判断して調光ないし消灯の制御コマンドを照明器具1に送信したにも関わらず、スケジュール制御機器22がスケジュールに従ってその照明器具1にフル点灯の制御コマンドを送信したとすれば、人が居ないときに照明器具1がフル点灯し、無駄に電力を消費してしまうことが起こる。
【0086】
第5実施形態では、以下の動作により無駄に電力を消費してしまうことを防止することができる。人感センサ付き制御機器21からの調光、消灯の制御コマンドが最も優先度が高く、点灯装置10Dの判断部15Dは、送受信部11によりその制御コマンドが受信されると、これを点灯制御部12に入力する。これにより、「グループ1アドレス」に属する各放電灯DLが調光または消灯する。
【0087】
この後、判断部15Dは、送受信部11によりスケジュール制御機器22からの調光の制御コマンドが受信されたとすると、この制御コマンド(出力レベル)を点灯レベル記憶部14Bに記憶するに留め、その制御コマンドの点灯制御部12への入力を禁止する。
【0088】
この後、判断部15Dは、送受信部11により人感センサ付き制御機器21からの点灯制御コマンドが受信されたとすると、これに代えて、点灯レベル記憶部14Bに記憶したスケジュール制御機器22からの制御コマンドを読み出して点灯制御部12に入力する。これにより、「グループ1アドレス」に属する各放電灯DLがスケジュールに従って動作する。
【0089】
この後、判断部15Dは、送受信部11によりスケジュール制御機器22からの調光の制御コマンドが受信されたとすると、これを点灯レベル記憶部14Bに記憶するに留め、そして送受信部11により人感センサ付き制御機器21からの点灯制御コマンドが受信されたとすると、点灯レベル記憶部14Bに記憶した制御コマンドを点灯制御部12に入力する処理を繰り返す。
【0090】
なお、この後、送受信部11により人感センサ付き制御機器21からの調光、消灯の制御コマンドが受信されたとすると、これを点灯制御部12に入力する。
【0091】
このように、人感センサ付き制御機器21が周囲に人を検知していない時、スケジュール制御機器22の制御コマンドよりも人感センサ付き制御機器21の制御コマンドの方が優先されるので、人が居ないときに照明器具1がフル点灯し、無駄に電力を消費してしまうことが起こるのを防止することができる。また、人感センサ付き制御機器21が周囲に人を検知している時、人感センサ付き制御機器21の制御コマンドに代えて、スケジュール制御機器22の制御コマンドが点灯レベル記憶部14Bから読み出されて使用されるので、スケジュール制御機器22により指定される点灯レベルで放電灯DLを点灯することができる。
【0092】
(第6実施形態)
図10は本発明に係る第6実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図である。
【0093】
第6実施形態の点灯装置10Eは、図10に示すように、送受信部11と、点灯制御部12と、点灯回路部13と、点灯レベル記憶部14Bとを第5実施形態の点灯装置10Dと同様に備えているほか、点灯装置10Dとの相違点として判断部15Eを備えている。
【0094】
ただし、第6実施形態では、制御機器2は、人感センサ付き制御機器21と、照度センサ付き制御機器23とを含み、これらは、「G1」に対応する「グループ1アドレス」および制御コマンドを含むデジタル信号を送信するように設定されている。
【0095】
判断部15Eは、第5実施形態の判断部15Dとの相違点として、送受信部11により受信されたデジタル信号に放電灯DLを調光するための調光制御コマンドが含まれ、この制御コマンドによって示される制御機器が照度センサ付き制御機器23である場合、その調光制御コマンドの点灯制御部12への入力を禁止し、その照度センサ付き制御機器23による出力レベルを点灯レベル記憶部14Bに記憶する。
【0096】
ここで、図10(a)に示すような構成の場合、人感センサ付き制御機器21が周囲に人の居ないことを判断して調光ないし消灯の制御コマンドを照明器具1に送信したにも関わらず、照度センサ付き制御機器23が照度センサから得られる照度値を予め設定された値になるように放電灯DLを調光するための制御コマンドを送信したとすると、人が居ないときに照明器具1が照度センサ付き制御機器23により制御され、無駄に電力を消費してしまうことが起こる。
【0097】
第6実施形態では、以下の動作により無駄に電力を消費してしまうことを防止することができる。人感センサ付き制御機器21からの調光、消灯の制御コマンドが最も優先度が高く、点灯装置10Eの判断部15Eは、送受信部11によりその制御コマンドが受信されると、これを点灯制御部12に入力する。これにより、「グループ1アドレス」に属する各放電灯DLが調光または消灯する。
【0098】
この後、判断部15Eは、送受信部11により照度センサ付き制御機器23からの調光の制御コマンドが受信されたとすると、これを点灯レベル記憶部14Bに記憶するに留め、その制御コマンドの点灯制御部12への入力を禁止する。
【0099】
この後、判断部15Eは、送受信部11により人感センサ付き制御機器21からの点灯制御コマンドが受信されたとすると、これに代えて、点灯レベル記憶部14Bに記憶した照度センサ付き制御機器23からの制御コマンドを読み出して点灯制御部12に入力する。これにより、「グループ1アドレス」に属する各放電灯DLが人感センサ付き制御機器21からの点灯制御コマンドに従って動作する。
【0100】
この後、判断部15Eは、送受信部11により照度センサ付き制御機器23からの調光の制御コマンドが受信されたとすると、これを点灯レベル記憶部14Bに記憶するに留め、そして送受信部11により人感センサ付き制御機器21からの点灯制御コマンドが受信されたとすると、点灯レベル記憶部14Bに記憶した制御コマンドを点灯制御部12に入力する処理を繰り返す。
【0101】
なお、この後、送受信部11により人感センサ付き制御機器21からの調光、消灯の制御コマンドが受信されたとすると、これを点灯制御部12に入力する。
【0102】
このように、人感センサ付き制御機器21が周囲に人を検知していない時、照度センサ付き制御機器23の制御コマンドよりも人感センサ付き制御機器21の制御コマンドの方が優先されるので、人が居ないときに照明器具1が照度センサ付き制御機器23により制御され、無駄に電力を消費してしまうことが起こるのを防止することができる。また、人感センサ付き制御機器21が周囲に人を検知している時、人感センサ付き制御機器21の制御コマンドに代えて、照度センサ付き制御機器23の制御コマンドが点灯レベル記憶部14Bから読み出されて使用されるので、照度センサ付き制御機器23により指定される点灯レベルで放電灯DLを点灯することができる。
【0103】
(第7実施形態)
図11は本発明に係る第7実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図、図12は同点灯装置の動作説明図である。
【0104】
第7実施形態の点灯装置10Fは、図11に示すように、送受信部11と、点灯制御部12と、点灯回路部13とを第1実施形態の点灯装置10と同様に備えているほか、点灯装置10との相違点として判断部15Fを備え、放電灯DLを制御するための制御コマンドを出力する外部操作機器3が信号線Lとは別に直付けされている。判断部15Fは、信号線Lから得られる制御コマンドと外部操作機器3から出力される制御コマンドのいずれに従うかを判断するものである。
【0105】
例えば、人感センサ、照度センサ、タイマコントローラ、リモコン信号受信部などの外部操作機器3が判断部15Fに直接接続され、調光・点滅制御を行うシステムを想定する。この場合、この外部操作機器3と信号線Lを通じて自身のアドレス宛に送られてくるデジタル調光信号のいずれに従って制御するべきかを判断する必要があり、以下の制御モードが用意される。
【0106】
図12(a)において、点灯装置10Fおよび照明器具1が設置され、自身のアドレス宛に調光・点滅制御を受信するまでは、この初期モードで動作する。本モードでは、外部操作機器3からの点灯制御指示を受け取ると、判断部15Fは、点灯制御部12へその指示を引き渡し、放電灯DLの点灯制御を行う。
【0107】
図12(b)において、点灯装置10Fの送受信部11が信号線Lを通じて自身のアドレス宛に点灯制御コマンドを受信すると、本モードヘ移行する。本モードでは、判断手段はBUS配線を通じて受信したデジタル調光信号にのみ従って動作するよう判断して、点灯制御部へ点灯制御指示を引き渡す。つまり、直接接続された外部操作機器からの点灯制御指示は無視して従わない。
【0108】
図12(c)において、自身のアドレス宛に「外部連動解除コマンド」を受信すると、外部連動モードから制御モードに移行する。
【0109】
図12(d)において、自身のアドレス宛に「親器設定コマンド」を受信すると、判断部15Fは、外部操作機器3からの点灯制御指示を受け取ると、点灯制御部12へその指示を引き渡し、放電灯DLの点灯制御を行うとともに、外部操作機器3からの点灯制御指示をコマンドとしたデジタル調光信号を送受信部11から信号線Lを通じて他の点灯装置に送信する。
【0110】
このように、外部操作機器3に従うか、信号線Lを通じて送られてきたデジタル信号に従うかを判断部15Fが適宜判断し、その従うと判断した方に切り替えることにより、状況に応じた照明制御を行うことが可能となる。
【0111】
(第8実施形態)
図13は本発明に係る第8実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図である。
【0112】
第8実施形態の点灯装置は、これまでの各実施形態で述べた判断部(15G)や優先順位記憶部14A、点灯レベル記憶部14Bなど(図では14A)に対して、図13に示すように、時間によってその判断部の判断基準・優先度を切り替えるタイマ16さらに備える点を特徴とする。
【0113】
例えば第1実施形態でグループの重複設定がなされている照明器具における不具合を解消する方法を述べた。しかし、ある時間帯では重複設定されたグループのうち一方のグループアドレスに宛てたコマンドを完全に無視して従わずに他方のコマンドのみに従うことが有用であることがある。例えば、事務所の照明として利用されている場合に、一方のグループが営業グループの事務机を照らしており、他方のグループは事務職の事務机を照らしているとする。ここで双方の部門を統括する役職の机を照らす照明器具は両方のグループに重複設定されているとする。通常は第1実施形態で述べたような動作を行う。しかし、昼間は営業グループが外回りで事務所を出払うとすれば、営業グループの事務机を照らす照明器具グループは強制的に調光・消灯などして省エネを図ることがある。ここで重複設定されている双方の部門を統括する役職の机を照らす照明器具は他方のグループに対する照明制御のみに従えば良い。そこでタイマ16は営業グループが外回りに出かける時間帯に、他方のグループに対する照明制御のみに従うように判断部を切り替える。
【0114】
このように、判断部にタイマ16を加えることにより、必要に応じて時間により優先度や判断基準を切り替え、より木目細かな照明制御が可能になる。
【0115】
【発明の効果】
以上のことから明らかなように、請求項1記載の発明は、信号線上にアドレスおよび制御コマンドを含むデジタル信号を送信する複数の制御機器とその信号線を介して接続される複数の照明器具の各々に設けられ、放電灯が別に接続される点灯装置であって、少なくとも前記信号線から前記デジタル信号を受信する通信手段と、この通信手段で受信されたデジタル信号に含まれる制御コマンドに従って、前記放電灯を点灯、消灯または調光するための点灯制御信号を出力する点灯制御手段と、この点灯制御手段から出力される点灯制御信号に従って、前記放電灯を点灯、消灯または調光する点灯手段と、前記通信手段と前記点灯制御手段との間に介設され、前記通信手段により前記デジタル信号が受信されると、このデジタル信号に当該点灯装置に対するアドレスが含まれる場合、そのデジタル信号に含まれる制御コマンドが従うべき制御コマンドであるか否かを識別するコマンド入力判断手段とを備えるので、従うべき制御コマンドでないものを制御から外すことができるため、複数の制御機器から別々に制御コマンドを受けた場合でも不都合のないシステム制御が可能となる。
【0116】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の点灯装置において、読み書き可能な記憶手段を備え、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により、前記複数の制御機器のいずれかから、特定のアドレスおよび前記放電灯を点灯するための点灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスを前記記憶手段に記憶し、前記通信手段により、前記複数の制御機器のいずれかから、前記放電灯を消灯するための消灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスと前記記憶手段に記憶したアドレスとの比較を行い、この比較結果に応じて前記消灯制御コマンドが従うべき制御コマンドであるか否かを識別するので、従うべき制御コマンドでないものを制御から外すことができるため、複数の制御機器から別々に制御コマンドを受けた場合でも不都合のないシステム制御が可能となる。
【0117】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の点灯装置において、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により、前記消灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスと前記記憶手段に最後に記憶したアドレスとの比較を行い、これら双方のアドレスが一致した比較結果が得られた場合に、前記消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとするので、単一のグループに属する各放電灯をそのアドレスに応じて例えば点灯および消灯させることができるほか、複数のグループに属する各放電灯をそのアドレスに応じて点灯させることができ、それら全てのアドレスに対して消灯制御コマンドが出された時に消灯させることができる。
【0118】
請求項4記載の発明は、請求項2記載の点灯装置において、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により、前記消灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスと前記記憶手段に記憶したアドレスとの比較を行い、これら双方のアドレスが一致した比較結果が得られた場合、これら双方のアドレスを互いに対応付け、前記記憶手段に記憶したアドレスが全て対応付けられた場合に、前記通信手段により受信されたデジタル信号に含まれる消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとするので、単一のグループに属する各放電灯をそのアドレスに応じて例えば点灯および消灯させることができるほか、複数のグループに属する各放電灯をそのアドレスに応じて点灯させることができ、それら全てのアドレスに対して消灯制御コマンドが出された時に消灯させることができる。
【0119】
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の点灯装置において、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により、前記複数の制御機器のいずれかから、特定のアドレスおよび前記放電灯を消灯するための消灯制御コマンド以外のコマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスを前記記憶手段に記憶するとともに、そのコマンドを従うべき制御コマンドであるとするので、各放電灯をそのアドレスに応じて点灯ないし調光することができる。
【0120】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の点灯装置において、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により前記デジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれ、前記放電灯を点灯、消灯または調光するためのものであって前記制御機器の種別をも示すように設定された制御コマンドが、従うべき制御コマンドであるか否かを当該制御コマンドで示される種別に応じて識別するので、優先度を利用した制御が可能になる。
【0121】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の点灯装置において、前記複数の制御機器は、操作スイッチに対する操作に応じて前記放電灯を点灯、消灯または調光するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する操作スイッチ付き制御機器と、周囲に人が居るか否かに応じて前記放電灯を制御するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する人感センサ付き制御機器と、予め設定された時刻になると前記放電灯を制御するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信するスケジュール制御機器と、照度センサから得られる照度値が予め設定された値になるように前記放電灯を調光するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する照度センサ付き制御機器とのうち、少なくとも2種類の制御機器を含み、前記コマンド入力判断手段は、ある制御コマンドについては、その制御コマンドで示される種別が、前記操作スイッチ付き制御機器である場合にはその制御コマンドを優先度が1番高いコマンドであるとし、前記人感センサ付き制御機器である場合にはその制御コマンドを優先度が2番目に高いコマンドであるとし、前記スケジュール制御機器である場合にはその制御コマンドを優先度が3番目に高いコマンドであるとし、前記照度センサ付き制御機器である場合にはその制御コマンドを優先度が4番目に高いコマンドであるとするので、優先度に応じた制御が可能になる。
【0122】
請求項8記載の発明は、請求項6または7記載の点灯装置において、前記複数の制御機器は、前記操作スイッチ付き制御機器および前記照度センサ付き制御機器の2種類の制御機器を含み、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を点灯または消灯するための制御コマンドが含まれている場合、前記操作スイッチ付き制御機器からのコマンドの方を前記照度センサ付き制御機器からのコマンドよりも優先し、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を調光するための制御コマンドが含まれている場合、前記照度センサ付き制御機器からのコマンドの方を前記操作スイッチ付き制御機器からのコマンドよりも優先するので、複数の制御機器から別々に制御コマンドを受けた場合でも不都合のないシステム制御が可能となる。
【0123】
請求項9記載の発明は、請求項6または7記載の点灯装置において、前記複数の制御機器は、前記操作スイッチ付き制御機器および前記照度センサ付き制御機器の2種類の制御機器を含み、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を点灯、消灯または調光するための制御コマンドが含まれている場合、前記操作スイッチ付き制御機器からのコマンドの方を前記照度センサ付き制御機器からのコマンドよりも優先するので、複数の制御機器から別々に制御コマンドを受けた場合でも不都合のないシステム制御が可能となる。
【0124】
請求項10記載の発明は、請求項1から9のいずれかに記載の点灯装置において、前記信号線には、非常時にアドレスおよび前記放電灯を制御するための制御コマンドを含むデジタル信号を前記信号線上に送信する非常用制御機器が接続され、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により前記非常用制御機器からの制御コマンドが受信されると、この制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとし、前記通信手段により受信されて得られる以降の制御コマンドを全て無視するので、非常用制御機器により送信される制御コマンドが他の制御機器により送信される制御コマンドによって妨害されるのを防ぐことができる。
【0125】
請求項11記載の発明は、請求項10記載の点灯装置において、前記通信手段により前記非常用制御機器からの制御コマンドが受信されると、前記信号線を強制的に短絡する短絡手段を備えるので、非常用制御機器により送信される制御コマンドが他の制御機器により送信される制御コマンドによって妨害されるのを好適に防ぐことができる。
【0126】
請求項12記載の発明は、請求項11記載の点灯装置において、前記信号線は、信号変換器を介して別のシステムの信号線と接続され、前記信号変換器は、前記短絡手段によって前記信号線が強制的に短絡されると、前記別のシステムの信号線に信号を送信するので、非常事態を外部に報知することができ、離れた場所でも非常事態を監視できるシステムを構築することができる。
【0127】
請求項13記載の発明は、請求項1記載の点灯装置において、前記放電灯の出力レベルが記憶される読み書き可能な記憶手段を備え、前記複数の制御機器は、周囲に人が居るか否かに応じて前記放電灯を点灯または消灯するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する人感センサ付き制御機器を含み、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により、前記放電灯を点灯、消灯または調光するためのものであって前記制御機器の種別をも示すように設定された制御コマンドを含むデジタル信号が受信され、このデジタル信号の制御コマンドによって示される制御機器が前記人感センサ付き制御機器であり、その制御コマンドが周囲に人が居ないときのものである場合、これを前記点灯制御手段に優先的に入力するので、人が居ないときに照明器具が点灯し、無駄に電力を消費してしまうことが起こるのを防止することができる。
【0128】
請求項14記載の発明は、請求項13記載の点灯装置において、前記複数の制御機器は、照度センサから得られる照度値が予め設定された値になるように前記放電灯を調光するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する照度センサ付き制御機器をさらに含み、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を調光するための調光制御コマンドが含まれ、この制御コマンドによって示される制御機器が前記照度センサ付き制御機器である場合、その調光制御コマンドの前記点灯制御手段への入力を禁止し、その照度センサ付き制御機器による出力レベルを前記記憶手段に記憶するので、人が居ないときに照明器具が照度センサ付き制御機器により制御され、無駄に電力を消費してしまうことが起こるのを防止することができる。
【0129】
請求項15記載の発明は、請求項13または14記載の点灯装置において、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を点灯するための制御コマンドが含まれ、この制御コマンドによって示される制御機器が前記人感センサ付き制御機器である場合、前記記憶手段に記憶された出力レベルになるように前記点灯制御手段に制御コマンドを入力するので、人感センサ付き制御機器以外の制御機器により指定される点灯レベルで放電灯を点灯することができる。
【0130】
請求項16記載の発明は、請求項1記載の点灯装置において、前記信号線とは別に直付けされ前記放電灯を制御するための制御コマンドを出力する操作機器を備え、前記コマンド入力判断手段は、前記信号線から得られる制御コマンドと前記操作機器から出力される制御コマンドのいずれに従うかを判断するので、状況に応じた照明制御を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図である。
【図2】同点灯装置の動作フロー図である。
【図3】同点灯装置の動作説明図である。
【図4】本発明に係る第2実施形態の点灯装置の構成図である。
【図5】同点灯装置の動作説明図である。
【図6】本発明に係る第3実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図である。
【図7】同点灯装置の動作説明図である。
【図8】本発明に係る第4実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図である。
【図9】本発明に係る第5実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図である。
【図10】本発明に係る第6実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図である。
【図11】本発明に係る第7実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図である。
【図12】同点灯装置の動作説明図である。
【図13】本発明に係る第8実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図である。
【図14】本発明の点灯装置およびこれを含むシステムの基本構成例を示す図である。
【図15】従来の点灯装置を含むシステム構成図である。
【図16】同システムをグループ単位で制御する場合の構成図である。
【図17】別の従来の点灯装置を含むシステム構成図である。
【図18】同システムに人感センサ付き制御機器を含めた場合の構成図である。
【図19】同システムで生じ得る不都合な動作の説明図である。
【符号の説明】
1 照明器具
10,10A,10B,10C,10D,10E,10F,10G 点灯装置
11 送受信部
12 点灯制御部
13 点灯回路部
14 アドレス記憶部
14A 優先順位記憶部
14B 点灯レベル記憶部
15,15A,15B,15C,15D,15E,15F,15G 判断部
【発明の属する技術分野】
本発明は、信号線上にアドレスおよび制御コマンドを含むデジタル信号を送信する複数の制御機器とその信号線を介して接続される複数の照明器具の各々に設けられ、放電灯が別に接続される点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図15は従来の点灯装置を含むシステム構成図である。図15に示す点灯装置10Xは、信号(調光信号)線L1上にPWM調光信号を送信する制御機器2’とその信号線L1を介して接続される複数の照明器具1の各々に設けられ、放電灯DLが別に接続されている。PWM調光信号は、固定周波数で可変デューティ比の調光信号であり、制御機器2’で生成され、信号線L1を介して点灯装置10XのPWM調光信号端子に入力される。この構成によれば、信号線L1に接続された各照明器具1が制御機器2’で生成されPWM調光信号に従って調光点灯する。
【0003】
しかし、このシステムでは、一つの信号線L1に接続された複数の照明器具1をグループに分けてグループ単位で別々に制御することができない。グループ単位で制御を行なう場合は、図16に示すように、信号線L1をグループ毎に用意する必要があり、配線施工が複雑で、グループ分けが配線に依存するため、グループの変更など利便性に乏しい欠点がある。
【0004】
図17は別の従来の点灯装置を含むシステム構成図である。図17に示す点灯装置10Yは、信号線L上にアドレスおよび制御コマンドを含むデジタル信号を送信する制御機器2とその信号線Lを介して接続される複数の照明器具1の各々に設けられ、放電灯DLが別に接続されている。デジタル信号は、電圧振幅変化で示される0と1のビット情報からなる調光信号であり、制御機器2で生成され、信号線Lを介して点灯装置10Yのデジタル調光信号端子に入力される。点灯装置10Yは、自らが属するグループアドレスが割り当てられている。
【0005】
制御機器2から調光用のデジタル信号が送信されると、その信号に含まれるグループアドレスと一致するグループに属する点灯装置10Yがそのデジタル信号に含まれる制御コマンドに従って動作する。
【0006】
このようなシステムによれば、複数の照明器具1が同一の信号線Lに接続されていても、それらをグループ単位で制御することができる。また、グループ情報は点灯装置10Y内の記憶装置に記憶された情報をもとにマイコンなどの手段を用いてソフト的に処理されるため、グループの変更や一つの点灯装置が複数のグループに属する点灯制御など、よりきめ細かな制御が可能となり利便性が向上する。
【0007】
さらに、図18に示すように、制御機器2として、周囲(センサ検知範囲内)に人が居るか否かに応じて放電灯DLを制御(例えば点灯または消灯)するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する人感センサ付き制御機器21を使用する場合、そのセンサ検知範囲内に人が居れば、制御対象のグループアドレスおよび制御コマンド(点灯オンコマンド)を含むデジタル信号が送信される。これにより、送信されたグループアドレスと一致するグループを持つ照明器具1がその制御コマンドに応じて動作(点灯)する。この後、そのセンサ検知範囲内に人が居なくなり所定の保持時間が経過すれば、制御対象のグループアドレスおよび点灯オフコマンドを含むデジタル信号が送信される。これにより、送信されたグループアドレスと一致するグループを持つ照明器具1がその制御コマンドに応じて消灯する。このように、人感センサ付き制御機器21を使用することで、人の不在時に消灯して電気の無駄使いを防止し、省エネ効果を図ることができる。
【0008】
なお、特開2001−15272公報には、所定の信号を最初に送信した照明器具に対して信号送信用の高い優先権を付与することにより、情報の損失を防止するようにした照明装置が記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図17,図18に示した従来のシステムでは、点灯装置が、複数の制御機器から別々に制御コマンドを受けた場合に、システム制御に不都合を来す動作をする場合がある。
【0010】
図18に示した構成において、一方の人感センサ付き制御機器21が「グループ1アドレス」のグループG1を制御し、他方の人感センサ付き制御機器21が「グループ2アドレス」のグループG2を制御したとすると、複数のグループG1,G2に属する点灯装置は、一方の人感センサ付き制御機器21からの制御コマンドにも応答し、他方の人感センサ付き制御機器21からの制御コマンドにも応答する。例えば、一方の人感センサ付き制御機器21が人を検知して制御コマンド(オンコマンド)を送信したとすると、グループG1に属する照明器具1が点灯する。このとき、グループG1,G2に属する照明器具1も点灯する。この後、他方の人感センサ付き制御機器21が人を検知して制御コマンド(オンコマンド)を送信したとすると、グループG2に属する照明器具1が点灯する。この後、一方の人感センサ付き制御機器21が人を検知しなくなり所定時間が経過すると、制御コマンド(オフコマンド)が送信される。これにより、グループG1に属する照明器具1が消灯し、グループG1,G2に属する照明器具1も消灯する。このとき、他方の人感センサ付き制御機器21が人を検知しているにも関わらず、グループG1,G2に属する照明器具1が消灯してしまい、システム制御に不都合を生じる。
【0011】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、複数の制御機器から別々に制御コマンドを受けた場合でも不都合のないシステム制御が可能となる点灯装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1記載の発明は、信号線上にアドレスおよび制御コマンドを含むデジタル信号を送信する複数の制御機器とその信号線を介して接続される複数の照明器具の各々に設けられ、放電灯が別に接続される点灯装置であって、少なくとも前記信号線から前記デジタル信号を受信する通信手段と、この通信手段で受信されたデジタル信号に含まれる制御コマンドに従って、前記放電灯を点灯、消灯または調光するための点灯制御信号を出力する点灯制御手段と、この点灯制御手段から出力される点灯制御信号に従って、前記放電灯を点灯、消灯または調光する点灯手段と、前記通信手段と前記点灯制御手段との間に介設され、前記通信手段により前記デジタル信号が受信されると、このデジタル信号に当該点灯装置に対するアドレスが含まれる場合、そのデジタル信号に含まれる制御コマンドが従うべき制御コマンドであるか否かを識別するコマンド入力判断手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の点灯装置において、読み書き可能な記憶手段を備え、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により、前記複数の制御機器のいずれかから、特定のアドレスおよび前記放電灯を点灯するための点灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスを前記記憶手段に記憶し、前記通信手段により、前記複数の制御機器のいずれかから、前記放電灯を消灯するための消灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスと前記記憶手段に記憶したアドレスとの比較を行い、この比較結果に応じて前記消灯制御コマンドが従うべき制御コマンドであるか否かを識別することを特徴とする。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の点灯装置において、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により、前記消灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスと前記記憶手段に最後に記憶したアドレスとの比較を行い、これら双方のアドレスが一致した比較結果が得られた場合に、前記消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとすることを特徴とする。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項2記載の点灯装置において、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により、前記消灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスと前記記憶手段に記憶したアドレスとの比較を行い、これら双方のアドレスが一致した比較結果が得られた場合、これら双方のアドレスを互いに対応付け、前記記憶手段に記憶したアドレスが全て対応付けられた場合に、前記通信手段により受信されたデジタル信号に含まれる消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとすることを特徴とする。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の点灯装置において、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により、前記複数の制御機器のいずれかから、特定のアドレスおよび前記放電灯を消灯するための消灯制御コマンド以外のコマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスを前記記憶手段に記憶するとともに、そのコマンドを従うべき制御コマンドであるとすることを特徴とする。
【0017】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の点灯装置において、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により前記デジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれ、前記放電灯を点灯、消灯または調光するためのものであって前記制御機器の種別をも示すように設定された制御コマンドが、従うべき制御コマンドであるか否かを当該制御コマンドで示される種別に応じて識別することを特徴とする。
【0018】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の点灯装置において、前記複数の制御機器は、操作スイッチに対する操作に応じて前記放電灯を点灯、消灯または調光するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する操作スイッチ付き制御機器と、周囲に人が居るか否かに応じて前記放電灯を制御するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する人感センサ付き制御機器と、予め設定された時刻になると前記放電灯を制御するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信するスケジュール制御機器と、照度センサから得られる照度値が予め設定された値になるように前記放電灯を調光するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する照度センサ付き制御機器とのうち、少なくとも2種類の制御機器を含み、前記コマンド入力判断手段は、ある制御コマンドについては、その制御コマンドで示される種別が、前記操作スイッチ付き制御機器である場合にはその制御コマンドを優先度が1番高いコマンドであるとし、前記人感センサ付き制御機器である場合にはその制御コマンドを優先度が2番目に高いコマンドであるとし、前記スケジュール制御機器である場合にはその制御コマンドを優先度が3番目に高いコマンドであるとし、前記照度センサ付き制御機器である場合にはその制御コマンドを優先度が4番目に高いコマンドであるとすることを特徴とする。
【0019】
請求項8記載の発明は、請求項6または7記載の点灯装置において、前記複数の制御機器は、前記操作スイッチ付き制御機器および前記照度センサ付き制御機器の2種類の制御機器を含み、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を点灯または消灯するための制御コマンドが含まれている場合、前記操作スイッチ付き制御機器からのコマンドの方を前記照度センサ付き制御機器からのコマンドよりも優先し、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を調光するための制御コマンドが含まれている場合、前記照度センサ付き制御機器からのコマンドの方を前記操作スイッチ付き制御機器からのコマンドよりも優先することを特徴とする。
【0020】
請求項9記載の発明は、請求項6または7記載の点灯装置において、前記複数の制御機器は、前記操作スイッチ付き制御機器および前記照度センサ付き制御機器の2種類の制御機器を含み、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を点灯、消灯または調光するための制御コマンドが含まれている場合、前記操作スイッチ付き制御機器からのコマンドの方を前記照度センサ付き制御機器からのコマンドよりも優先することを特徴とする。
【0021】
請求項10記載の発明は、請求項1から9のいずれかに記載の点灯装置において、前記信号線には、非常時にアドレスおよび前記放電灯を制御するための制御コマンドを含むデジタル信号を前記信号線上に送信する非常用制御機器が接続され、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により前記非常用制御機器からの制御コマンドが受信されると、この制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとし、前記通信手段により受信されて得られる以降の制御コマンドを全て無視することを特徴とする。
【0022】
請求項11記載の発明は、請求項10記載の点灯装置において、前記通信手段により前記非常用制御機器からの制御コマンドが受信されると、前記信号線を強制的に短絡する短絡手段を備えることを特徴とする。
【0023】
請求項12記載の発明は、請求項11記載の点灯装置において、前記信号線は、信号変換器を介して別のシステムの信号線と接続され、前記信号変換器は、前記短絡手段によって前記信号線が強制的に短絡されると、前記別のシステムの信号線に信号を送信することを特徴とする。
【0024】
請求項13記載の発明は、請求項1記載の点灯装置において、前記放電灯の出力レベルが記憶される読み書き可能な記憶手段を備え、前記複数の制御機器は、周囲に人が居るか否かに応じて前記放電灯を点灯または消灯するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する人感センサ付き制御機器を含み、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により、前記放電灯を点灯、消灯または調光するためのものであって前記制御機器の種別をも示すように設定された制御コマンドを含むデジタル信号が受信され、このデジタル信号の制御コマンドによって示される制御機器が前記人感センサ付き制御機器であり、その制御コマンドが周囲に人が居ないときのものである場合、これを前記点灯制御手段に優先的に入力することを特徴とする。
【0025】
請求項14記載の発明は、請求項13記載の点灯装置において、前記複数の制御機器は、照度センサから得られる照度値が予め設定された値になるように前記放電灯を調光するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する照度センサ付き制御機器をさらに含み、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を調光するための調光制御コマンドが含まれ、この制御コマンドによって示される制御機器が前記照度センサ付き制御機器である場合、その調光制御コマンドの前記点灯制御手段への入力を禁止し、その照度センサ付き制御機器による出力レベルを前記記憶手段に記憶することを特徴とする。
【0026】
請求項15記載の発明は、請求項13または14記載の点灯装置において、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を点灯するための制御コマンドが含まれ、この制御コマンドによって示される制御機器が前記人感センサ付き制御機器である場合、前記記憶手段に記憶された出力レベルになるように前記点灯制御手段に制御コマンドを入力することを特徴とする。
【0027】
請求項16記載の発明は、請求項1記載の点灯装置において、前記信号線とは別に直付けされ前記放電灯を制御するための制御コマンドを出力する操作機器を備え、前記コマンド入力判断手段は、前記信号線から得られる制御コマンドと前記操作機器から出力される制御コマンドのいずれに従うかを判断することを特徴とする。
【0028】
ここで、本発明の点灯装置およびこれを含むシステムの基本構成例を示すと、図14に示すような構成となる。すなわち、点灯装置10は、信号線L上にアドレスおよび制御コマンドを含むデジタル信号を送信する複数(図では複数種)の制御機器2とその信号線Lを介して接続される複数の照明器具1の各々に設けられ、放電灯DLが別に接続される。点灯装置10は、少なくとも信号線Lからデジタル信号を受信する通信手段(図では送受信部11)と、この通信手段で受信されたデジタル信号に含まれる制御コマンドに従って、放電灯DLを点灯、消灯または調光するための点灯制御信号を出力する点灯制御部12と、この点灯制御部12から出力される点灯制御信号に従って、放電灯DLを点灯、消灯または調光する点灯回路部13と、通信手段と点灯制御部12との間に介設され、通信手段によりデジタル信号が受信されると、このデジタル信号に当該点灯装置10に対するアドレスが含まれる場合、そのデジタル信号に含まれる制御コマンドが従うべき制御コマンドであるか否かを識別し、従うべき制御コマンドである場合には、例えばその制御コマンドを点灯制御部12に入力する判断部13とを備え、記憶部14が具備される。
【0029】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は本発明に係る第1実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図、図2は同点灯装置の動作フロー図、図3は同点灯装置の動作説明図である。
【0030】
第1実施形態の点灯装置10は、図1に示すように、2線式の信号線L上にアドレス(図では「G1」に対応する「グループ1アドレス」,「G2」に対応する「グループ2アドレス」)および制御コマンドを含むデジタル信号を送信する複数の制御機器2とその信号線Lを介してバス接続される複数の照明器具1の各々に設けられ、放電灯(図では蛍光灯)DLが個別に接続される。
【0031】
ただし、第1実施形態では、制御機器2は、周囲に人が居るか否かに応じて放電灯DLを制御(例えば点灯または消灯)するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する人感センサ付き制御機器21であり、一方(図では右方)の人感センサ付き制御機器21は、「グループ1アドレス」および制御コマンドを含むデジタル信号を送信し、他方の人感センサ付き制御機器21は、「グループ2アドレス」および制御コマンドを含むデジタル信号を送信するように設定されている。また、各照明器具1は、図1(a)に示すように、グループG1,G2に属することを示す「グループ1アドレス」,「グループ2アドレス」が割り当てられている。
【0032】
点灯装置10は、信号線Lに対しデジタル信号を送受信する送受信部11と、この送受信部11で受信されたデジタル信号に含まれる制御コマンドに従って、放電灯DLを点灯、消灯または調光するための点灯制御信号を出力する点灯制御部12と、商用交流電源ACに接続され点灯制御部12から出力される点灯制御信号に従って、放電灯DLを点灯、消灯または調光する点灯回路部13とを従来と同様に備えているほか、第1実施形態の特徴として、アドレス記憶部14と、判断部15とを備えている。
【0033】
アドレス記憶部14は、例えばRAMにより構成され、送受信部11から得られるアドレスを記憶するためのものである。
【0034】
判断部15は、送受信部11と点灯制御部12との間に介設され、送受信部11によりデジタル信号が受信されると、このデジタル信号に当該点灯装置10に対するアドレスが含まれる場合、そのデジタル信号に含まれる制御コマンドが従うべき制御コマンドであるか否かを識別し、従うべき制御コマンドである場合にはその制御コマンドを点灯制御部12に入力するものである。
【0035】
第1実施形態では、判断部15は、送受信部11により、複数の制御機器2のいずれかから、特定のアドレスおよび放電灯DLを点灯するための点灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に(図2の例では、S1のNoにおいて消灯制御コマンドを含むデジタル信号でなければ)、このデジタル信号に含まれるアドレスをアドレス記憶部14に記憶するとともに(S2)、そのコマンドを従うべき制御コマンドであるとする(S3)。
【0036】
また、判断部15は、送受信部11により、複数の制御機器2のいずれかから、放電灯DLを消灯するための消灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に(図2の例では、S1のYesにおいて消灯制御コマンドを含むデジタル信号であれば)、このデジタル信号に含まれるアドレスとアドレス記憶部14に記憶したアドレスとの比較を行い(S4)、この比較結果に応じて上記消灯制御コマンドが従うべき制御コマンドであるか否かを識別する。第1実施形態では、デジタル信号に含まれるアドレスとアドレス記憶部14に最後に記憶したアドレスとの比較を行い、これら双方のアドレスが一致した比較結果が得られた場合には(S4でYes)、消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとする一方(S5)、一致した比較結果が得られなかった場合には(S4でNo)、照明状態(図2では点灯)を維持する(S6)。なお、双方のアドレスが一致した比較結果が得られた場合、該当するデータは削除され初期化される。
【0037】
ここで、従来では、図18に示すように、グループG1,G2の両方に属する照明器具は、両人感センサ付き制御機器21からデジタル信号を受信すると、一方の人感センサ付き制御機器21からの制御コマンドにも、他方の人感センサ付き制御機器21からの制御コマンドにも応答することになり、点灯を維持して欲しい時に消灯してしまうことがある。
【0038】
これに対し、点灯装置10を各照明器具1に内蔵して構成される第1実施形態のシステムでは、以下の動作により点灯を維持して欲しい時に消灯してしまうことを防止することができる。
【0039】
「グループ1アドレス」の方の人感センサ付き制御機器21が、周囲に人が居ることを検知すると、図3に示すように、「グループ1アドレス」および点灯制御コマンド(図では「点灯オンコマンド」)を含むデジタル信号を送信する。
【0040】
「グループ1アドレス」に属する各照明器具1は、そのデジタル信号を受信すると、このデジタル信号に含まれる「グループ1アドレス」をアドレス記憶部14に記憶するとともに、点灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとして点灯制御部12に入力する。これにより、「グループ1アドレス」に属する各放電灯DLが点灯する。ここで、アドレス記憶部14は、記憶しているアドレスと受信したアドレスとが一致しない場合には受信したアドレスに書き換えられる。
【0041】
この後、「グループ2アドレス」の方の人感センサ付き制御機器21が、周囲に人が居ることを検知すると、「グループ2アドレス」および点灯制御コマンドを含むデジタル信号を送信する。
【0042】
「グループ2アドレス」に属する各照明器具1は、そのデジタル信号を受信すると、このデジタル信号に含まれる「グループ2アドレス」をアドレス記憶部14に記憶するとともに、点灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとして点灯制御部12に入力する。これにより、「グループ2アドレス」に属する各放電灯DLが点灯する。ここで、アドレス記憶部14は、記憶しているアドレスと受信したアドレスとが一致しない場合には受信したアドレスに書き換えられ、両グループに属する照明器具1のアドレス記憶部14は、「グループ1アドレス」から「グループ2アドレス」に書き換えられることになる。
【0043】
この後、「グループ1アドレス」の方の人感センサ付き制御機器21が、周囲に人が居ることを検知しなくなり、所定時間が経過すると、「グループ1アドレス」および消灯制御コマンド(図3では「点灯オフコマンド」)を含むデジタル信号を送信する。
【0044】
「グループ1アドレス」のみに属する各照明器具1は、そのデジタル信号を受信すると、このデジタル信号に含まれるアドレスとアドレス記憶部14に記憶したアドレスとが一致した比較結果が得られるので、消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとして点灯制御部12に入力する。これにより、「グループ1アドレス」のみに属する各放電灯DLが消灯する。これに対し、両グループに属する照明器具1は、一致した比較結果が得られないので、消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドでないとして点灯制御部12への入力が禁止される。これにより、両グループに属する放電灯DLは点灯を維持する。
【0045】
この後、「グループ2アドレス」の方の人感センサ付き制御機器21が、周囲に人が居ることを検知しなくなり、所定時間が経過すると、「グループ2アドレス」および消灯制御コマンドを含むデジタル信号を送信する。
【0046】
「グループ2アドレス」のみに属する各照明器具1は、そのデジタル信号を受信すると、このデジタル信号に含まれるアドレスとアドレス記憶部14に記憶したアドレスとが一致した比較結果が得られるので、消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとして点灯制御部12に入力する。これにより、「グループ2アドレス」のみに属する各放電灯DLが消灯する。また、両グループに属する照明器具1も、一致した比較結果が得られるので、消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとして点灯制御部12に入力する。これにより、両グループに属する放電灯DLも消灯する。
【0047】
このように、デジタル信号に含まれるアドレスとアドレス記憶部14に最後に記憶したアドレスとの比較を行うことにより、単一のグループに属する各放電灯をそのアドレスに応じて点灯および消灯させることができるほか、複数のグループに属する各放電灯をそのアドレスに応じて点灯させることができ、それら全てのアドレスに対して消灯制御コマンドが出された時に消灯させることができる。
【0048】
(第2実施形態)
図4は本発明に係る第2実施形態の点灯装置の構成図、図5は同点灯装置の動作説明図である。
【0049】
第2実施形態の点灯装置10Aは、図4に示すように、送受信部11と、点灯制御部12と、点灯回路部13と、アドレス記憶部14とを第1実施形態の点灯装置10と同様に備えているほか、点灯装置10との相違点として判断部15Aとを備えている。ただし、アドレス記憶部14に記憶されるデータは、図5に示すように、第1実施形態のデータとは異なる。
【0050】
判断部15Aは、第1実施形態の判断部15との相違点として、送受信部11により、消灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスとアドレス記憶部14に記憶したアドレスとの比較を行い、これら双方のアドレスが一致した比較結果が得られた場合、これら双方のアドレスを互いに対応付け、アドレス記憶部14に記憶したアドレスが全て対応付けられた場合に、送受信部11により受信されたデジタル信号に含まれる消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとする。なお、アドレス記憶部14に記憶したアドレスが全て対応付けられた場合、それらのデータは削除され初期化される。
【0051】
この点灯装置10Aを各照明器具1に内蔵して構成される第2実施形態のシステムでは、図5に示すように、「グループ1アドレス」の方の人感センサ付き制御機器21が、周囲に人が居ることを検知すると、「グループ1アドレス」および点灯制御コマンドを含むデジタル信号を送信する。
【0052】
「グループ1アドレス」に属する各照明器具1は、そのデジタル信号を受信すると、このデジタル信号に含まれる「グループ1アドレス」で点灯制御コマンドを受信した旨をアドレス記憶部14に記憶するとともに、その点灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとして点灯制御部12に入力する。これにより、「グループ1アドレス」に属する各放電灯DLが点灯する。
【0053】
この後、「グループ2アドレス」の方の人感センサ付き制御機器21が、周囲に人が居ることを検知すると、「グループ2アドレス」および点灯制御コマンドを含むデジタル信号を送信する。
【0054】
「グループ2アドレス」に属する各照明器具1は、そのデジタル信号を受信すると、このデジタル信号に含まれる「グループ2アドレス」で点灯制御コマンドを受信した旨をアドレス記憶部14に記憶するとともに、その点灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとして点灯制御部12に入力する。これにより、「グループ2アドレス」に属する各放電灯DLが点灯する。
【0055】
この後、「グループ1アドレス」の方の人感センサ付き制御機器21が、周囲に人が居ることを検知しなくなり、所定時間が経過すると、「グループ1アドレス」および消灯制御コマンドを含むデジタル信号を送信する。
【0056】
「グループ1アドレス」のみに属する各照明器具1は、そのデジタル信号を受信すると、このデジタル信号に含まれるアドレスとアドレス記憶部14に記憶したアドレスとが一致した比較結果が得られるので、これら双方のアドレスを互いに対応付ける。このとき、アドレス記憶部14に記憶したアドレスが全て対応付けられるので、送受信部11により受信されたデジタル信号に含まれる消灯制御コマンドが、従うべき制御コマンドであるとして点灯制御部12に入力される。これにより、「グループ1アドレス」のみに属する各放電灯DLが消灯する。これに対し、両グループに属する照明器具1は、アドレス記憶部14に記憶したアドレスが全て対応付けられないので、消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドでないとして点灯制御部12への入力が禁止される。これにより、両グループに属する放電灯DLは点灯を維持する。
【0057】
この後、「グループ2アドレス」の方の人感センサ付き制御機器21が、周囲に人が居ることを検知しなくなり、所定時間が経過すると、「グループ2アドレス」および消灯制御コマンドを含むデジタル信号を送信する。
【0058】
「グループ2アドレス」のみに属する各照明器具1は、そのデジタル信号を受信すると、このデジタル信号に含まれるアドレスとアドレス記憶部14に記憶したアドレスとが一致した比較結果が得られるので、これら双方のアドレスを互いに対応付ける。このとき、アドレス記憶部14に記憶したアドレスが全て対応付けられるので、送受信部11により受信されたデジタル信号に含まれる消灯制御コマンドが、従うべき制御コマンドであるとして点灯制御部12に入力される。これにより、「グループ2アドレス」のみに属する各放電灯DLが消灯する。また、両グループに属する照明器具1も、アドレス記憶部14に記憶したアドレスが全て対応付けられる(図5中の「点灯」「消灯」の桝目が全て埋まる)ので、送受信部11により受信されたデジタル信号に含まれる消灯制御コマンドが、従うべき制御コマンドであるとして点灯制御部12に入力される。これにより、両グループに属する放電灯DLも消灯する。
【0059】
このように、アドレス記憶部14に記憶したアドレスが全て対応付けられた場合に、送受信部11により受信されたデジタル信号に含まれる消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとすることにより、単一のグループに属する各放電灯をそのアドレスに応じて点灯および消灯させることができるほか、複数のグループに属する各放電灯をそのアドレスに応じて点灯させることができ、それら全てのアドレスに対して消灯制御コマンドが出された時に消灯させることができる。
【0060】
(第3実施形態)
図6は本発明に係る第3実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図、図7は同点灯装置の動作説明図である。
【0061】
第3実施形態の点灯装置10Bは、図6に示すように、送受信部11と、点灯制御部12と、点灯回路部13とを第1実施形態の点灯装置10と同様に備えているほか、点灯装置10との相違点として、優先順位記憶部14Aと、判断部15Bとを備えている。
【0062】
ただし、第3実施形態では、制御機器2は、各種操作スイッチに対する操作に応じて、予め設定されたアドレスにより対応付けられた放電灯DLを点灯、消灯または調光するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する操作スイッチ付き制御機器20(以下「壁スイッチ」ともいう)と、照度センサから得られる照度値が予め設定された値になるように、予め設定されたアドレスにより対応付けられた放電灯DLを調光するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する照度センサ付き制御機器23(以下単に「照度センサ」ともいう)とを含む。また、これら操作スイッチ付き制御機器20および照度センサ付き制御機器23は、「G1」に対応する「グループ1アドレス」および制御コマンドを含むデジタル信号を送信するように設定されている。
【0063】
優先順位記憶部14Aは、例えばRAMにより構成され、図7に示すような優先順位テーブルを記憶するためのものである。
【0064】
判断部15Bは、第2実施形態の判断部15との相違点として、送受信部11によりデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれ、放電灯DLを点灯、消灯または調光するためのものであって制御機器2の種別をも示すように設定された制御コマンドが、従うべき制御コマンドであるか否かを当該制御コマンドで示される種別に応じて識別する。具体的には、送受信部11により受信されたデジタル信号に放電灯DLを点灯または消灯するための制御コマンドが含まれている場合、操作スイッチ付き制御機器20からのコマンドの方を照度センサ付き制御機器23からのコマンドよりも優先し、送受信部11により受信されたデジタル信号に放電灯DLを調光するための制御コマンドが含まれている場合、照度センサ付き制御機器23からのコマンドの方を操作スイッチ付き制御機器20からのコマンドよりも優先する。すなわち、図6の例に示すように、同一のグループG1の各照明器具1に対して、操作スイッチ付き制御機器20および照度センサ付き制御機器23の2種類の制御機器2が対応付けられている場合、フル点灯(全点灯)、消灯、調光アップ、調光ダウンなどの制御コマンドは、例えば
などのように設定される。
【0065】
従来、窓から差し込む外光を利用して省エネを図るなどの目的で、照度センサにより照明器具下の一定照度制御を行なう調光制御と、壁スイッチなどから手動で照度調整を行なう調光制御とを同一グループの各照明器具に対して行なう場合に、外光量が増えて照度センサから減光制御する制御コマンドが照明器具に送信されているにも関わらず、壁スイッチから手動で光量を増やそうと人為的に増光制御を行なうと、照明器具はいずれのコマンドにも従って照度が増加したり減少したりを繰り返し、適切な照明制御を成し得ることができない。
【0066】
そこで、各照明器具1の判断部15Bは、自身のアドレス宛てに受信する制御コマンドが、照度センサからのコマンドのみである場合および壁スイッチからのコマンドのみである場合には、フル点灯、調光アップ/ダウンの調光、消灯などの全ての制御コマンドを点灯制御部12に入力する。これに対し、判断部15Bは、照度センサおよび壁スイッチから互いにバッティングし合う制御コマンドが送受信部11により受信されると、優先順位記憶部14Aの優先順位テーブルを利用して、その制御コマンドが従うべき制御コマンドであるか否かを識別する。
【0067】
後者についてさらに詳述すると、図7に示すように、壁スイッチからのフル点灯、消灯の各制御コマンドが最も優先度が高く、判断部15Bは、送受信部11によりその制御コマンドが受信されると、これを点灯制御部12に入力し、これ以降、解除されるまで壁スイッチからの制御コマンドのみに従う。なお、解除の方法としては、解除用のコマンドを別に用意しても良いし、後述のように壁スイッチからの調光アップ/ダウンの制御コマンドは無視されるので、それを解除に割り当てても良い。
【0068】
照度センサからのフル点灯、調光アップ/ダウンの調光の各制御コマンドが次に優先度が高く、判断部15Bは、送受信部11によりその制御コマンドが受信されると、これに従って点灯制御指示を点灯制御部12に入力する。この後、他の制御機器(壁スイッチ)からの制御コマンドが受信された場合、その制御コマンドに従って点灯制御を行なう。
【0069】
壁スイッチからの調光アップ/ダウンの調光、照度センサからの消灯の各制御コマンドが最も優先度が低く、判断部15Bは、送受信部11によりその制御コマンドが受信されると、これを無視する。
【0070】
このように、壁スイッチで強制フル点灯、強制消灯を優先的に行なえるようにし、照度センサにより省エネ調光制御を行なえるようにすることにより、照明器具がいずれのコマンドにも従って照度が増加したり減少したりを繰り返し、適切な照明制御を成し得ることができないという不具合が発生することがない。
【0071】
なお、別例として、点灯装置が壁スイッチからのコマンドを少なくとも1回以上受け取ると、照度センサからのコマンドをすべて無視し、壁スイッチからのコマンドのみに優先的に従って動作するようにしてもよい。この場合、第3実施形態と異なり、照度センサが行う制御の利点を活かすことはできないが、いずれの所定の動作も達成しないというようなことはなくなる。
【0072】
(第4実施形態)
図8は本発明に係る第4実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図である。
【0073】
第4実施形態の点灯装置10Cは、図8に示すように、送受信部11と、点灯制御部12と、点灯回路部13と、優先順位記憶部14Aとを第3実施形態の点灯装置10Bと同様に備えているほか、点灯装置10Bとの相違点として、判断部15Cを備えている。
【0074】
ただし、第4実施形態では、制御機器2は、操作スイッチ付き制御機器20および照度センサ付き制御機器23の「一般機器」のほか、非常時にアドレスおよび放電灯DLを制御するための制御コマンドを含むデジタル信号を信号線L上に送信する非常用制御機器24の「特定機器」を含む。また、これら操作スイッチ付き制御機器20、照度センサ付き制御機器23および非常用制御機器24は、「G1」に対応する「グループ1アドレス」および制御コマンドを含むデジタル信号を送信するように設定されている。なお、人感センサ付き制御機器21や、予め設定された時刻になると放電灯DLを制御(例えば点灯または消灯)するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信するスケジュール制御機器も、「一般機器」に属する。「特定機器」には、非常状態を検出すると、災害時の避難経路を示すべく、予め設定された照明器具を強制的にフル点灯するためのデジタル信号を送信する火災報知器や、不審者などの侵入検出時にそのことを外部に知らしめるため、予め設定された照明器具を強制的に周期点滅するためのデジタル信号を送信する防犯セキュリティ装置などがある。
【0075】
判断部15Cは、第3実施形態の判断部15Bとの相違点として、送受信部11により非常用制御機器24からの制御コマンドが受信されると、この制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとし、送受信部11により受信されて得られる以降の制御コマンドを全て無視する。このように、制御コマンドを全て無視するのは、「特定機器」の発報時、「一般機器」により送信される制御コマンドによって、「特定機器」により送信される制御コマンド(上述の強制フル点灯や周期点滅用の制御)が妨害される不都合を防ぐためである。なお、強制フル点灯や周期点滅用の制御内容は、点灯装置10Cに対して予め設定される。
【0076】
このように、「特定機器」からの制御コマンドを優先することにより、「特定機器」により送信される制御コマンドが「一般機器」により送信される制御コマンドによって妨害されるのを防ぐことができる。
【0077】
なお、送受信部11により非常用制御機器24からの制御コマンドが受信されると、信号線Lを強制的に短絡する短絡手段を設けるようにすれば、さらに万全である。
【0078】
また、信号線Lにビルマネージメントシステムなどの上位のネットワーク信号線とを結ぶ信号変換器を備え、上記短絡手段によって信号線Lが強制的に短絡されると、信号変換器によって、非常事態と判断し、ビルマネージメントシステムに信号を送信するように構成してもよい。これにより、ビルマネージメントシステムに接続された表示部を介して非常事態を外部に報知することができ、離れた場所でも非常事態を監視できるシステムを構築することができる。
【0079】
(第5実施形態)
図9は本発明に係る第5実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図である。
【0080】
第5実施形態の点灯装置10Dは、図9に示すように、送受信部11と、点灯制御部12と、点灯回路部13とを第3実施形態の点灯装置10Bと同様に備えているほか、点灯装置10Bとの相違点として、点灯レベル記憶部14Bと、判断部15Dとを備えている。
【0081】
ただし、第5実施形態では、制御機器2は、人感センサ付き制御機器21と、予め設定された時刻になると放電灯DLを制御するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信するスケジュール制御機器22とを含む。また、これら人感センサ付き制御機器21およびスケジュール制御機器22は、「G1」に対応する「グループ1アドレス」および制御コマンドを含むデジタル信号を送信するように設定されている。
【0082】
点灯レベル記憶部14Bは、例えばRAMにより構成され、制御下の放電灯DLの点灯レベルを記憶するためのものである。
【0083】
判断部15Dは、送受信部11により、放電灯DLを点灯、消灯または調光するためのものであって制御機器2の種別をも示すように設定された制御コマンドを含むデジタル信号が受信され、このデジタル信号に含まれる制御コマンドによって示される制御機器2が人感センサ付き制御機器21であり、その制御コマンドが周囲に人が居ないときのものである場合、これを点灯制御部12に優先的に入力する。
【0084】
また、判断部15Dは、送受信部11により受信されたデジタル信号に点灯制御コマンドが含まれ、この制御コマンドによって示される制御機器が人感センサ付き制御機器21である場合、点灯レベル記憶部14Bに記憶された出力レベルになるように点灯制御部12に制御コマンドを入力する。
【0085】
ここで、図9(a)に示すような構成の場合、人感センサ付き制御機器21が検知エリア内に人の居ないと判断して調光ないし消灯の制御コマンドを照明器具1に送信したにも関わらず、スケジュール制御機器22がスケジュールに従ってその照明器具1にフル点灯の制御コマンドを送信したとすれば、人が居ないときに照明器具1がフル点灯し、無駄に電力を消費してしまうことが起こる。
【0086】
第5実施形態では、以下の動作により無駄に電力を消費してしまうことを防止することができる。人感センサ付き制御機器21からの調光、消灯の制御コマンドが最も優先度が高く、点灯装置10Dの判断部15Dは、送受信部11によりその制御コマンドが受信されると、これを点灯制御部12に入力する。これにより、「グループ1アドレス」に属する各放電灯DLが調光または消灯する。
【0087】
この後、判断部15Dは、送受信部11によりスケジュール制御機器22からの調光の制御コマンドが受信されたとすると、この制御コマンド(出力レベル)を点灯レベル記憶部14Bに記憶するに留め、その制御コマンドの点灯制御部12への入力を禁止する。
【0088】
この後、判断部15Dは、送受信部11により人感センサ付き制御機器21からの点灯制御コマンドが受信されたとすると、これに代えて、点灯レベル記憶部14Bに記憶したスケジュール制御機器22からの制御コマンドを読み出して点灯制御部12に入力する。これにより、「グループ1アドレス」に属する各放電灯DLがスケジュールに従って動作する。
【0089】
この後、判断部15Dは、送受信部11によりスケジュール制御機器22からの調光の制御コマンドが受信されたとすると、これを点灯レベル記憶部14Bに記憶するに留め、そして送受信部11により人感センサ付き制御機器21からの点灯制御コマンドが受信されたとすると、点灯レベル記憶部14Bに記憶した制御コマンドを点灯制御部12に入力する処理を繰り返す。
【0090】
なお、この後、送受信部11により人感センサ付き制御機器21からの調光、消灯の制御コマンドが受信されたとすると、これを点灯制御部12に入力する。
【0091】
このように、人感センサ付き制御機器21が周囲に人を検知していない時、スケジュール制御機器22の制御コマンドよりも人感センサ付き制御機器21の制御コマンドの方が優先されるので、人が居ないときに照明器具1がフル点灯し、無駄に電力を消費してしまうことが起こるのを防止することができる。また、人感センサ付き制御機器21が周囲に人を検知している時、人感センサ付き制御機器21の制御コマンドに代えて、スケジュール制御機器22の制御コマンドが点灯レベル記憶部14Bから読み出されて使用されるので、スケジュール制御機器22により指定される点灯レベルで放電灯DLを点灯することができる。
【0092】
(第6実施形態)
図10は本発明に係る第6実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図である。
【0093】
第6実施形態の点灯装置10Eは、図10に示すように、送受信部11と、点灯制御部12と、点灯回路部13と、点灯レベル記憶部14Bとを第5実施形態の点灯装置10Dと同様に備えているほか、点灯装置10Dとの相違点として判断部15Eを備えている。
【0094】
ただし、第6実施形態では、制御機器2は、人感センサ付き制御機器21と、照度センサ付き制御機器23とを含み、これらは、「G1」に対応する「グループ1アドレス」および制御コマンドを含むデジタル信号を送信するように設定されている。
【0095】
判断部15Eは、第5実施形態の判断部15Dとの相違点として、送受信部11により受信されたデジタル信号に放電灯DLを調光するための調光制御コマンドが含まれ、この制御コマンドによって示される制御機器が照度センサ付き制御機器23である場合、その調光制御コマンドの点灯制御部12への入力を禁止し、その照度センサ付き制御機器23による出力レベルを点灯レベル記憶部14Bに記憶する。
【0096】
ここで、図10(a)に示すような構成の場合、人感センサ付き制御機器21が周囲に人の居ないことを判断して調光ないし消灯の制御コマンドを照明器具1に送信したにも関わらず、照度センサ付き制御機器23が照度センサから得られる照度値を予め設定された値になるように放電灯DLを調光するための制御コマンドを送信したとすると、人が居ないときに照明器具1が照度センサ付き制御機器23により制御され、無駄に電力を消費してしまうことが起こる。
【0097】
第6実施形態では、以下の動作により無駄に電力を消費してしまうことを防止することができる。人感センサ付き制御機器21からの調光、消灯の制御コマンドが最も優先度が高く、点灯装置10Eの判断部15Eは、送受信部11によりその制御コマンドが受信されると、これを点灯制御部12に入力する。これにより、「グループ1アドレス」に属する各放電灯DLが調光または消灯する。
【0098】
この後、判断部15Eは、送受信部11により照度センサ付き制御機器23からの調光の制御コマンドが受信されたとすると、これを点灯レベル記憶部14Bに記憶するに留め、その制御コマンドの点灯制御部12への入力を禁止する。
【0099】
この後、判断部15Eは、送受信部11により人感センサ付き制御機器21からの点灯制御コマンドが受信されたとすると、これに代えて、点灯レベル記憶部14Bに記憶した照度センサ付き制御機器23からの制御コマンドを読み出して点灯制御部12に入力する。これにより、「グループ1アドレス」に属する各放電灯DLが人感センサ付き制御機器21からの点灯制御コマンドに従って動作する。
【0100】
この後、判断部15Eは、送受信部11により照度センサ付き制御機器23からの調光の制御コマンドが受信されたとすると、これを点灯レベル記憶部14Bに記憶するに留め、そして送受信部11により人感センサ付き制御機器21からの点灯制御コマンドが受信されたとすると、点灯レベル記憶部14Bに記憶した制御コマンドを点灯制御部12に入力する処理を繰り返す。
【0101】
なお、この後、送受信部11により人感センサ付き制御機器21からの調光、消灯の制御コマンドが受信されたとすると、これを点灯制御部12に入力する。
【0102】
このように、人感センサ付き制御機器21が周囲に人を検知していない時、照度センサ付き制御機器23の制御コマンドよりも人感センサ付き制御機器21の制御コマンドの方が優先されるので、人が居ないときに照明器具1が照度センサ付き制御機器23により制御され、無駄に電力を消費してしまうことが起こるのを防止することができる。また、人感センサ付き制御機器21が周囲に人を検知している時、人感センサ付き制御機器21の制御コマンドに代えて、照度センサ付き制御機器23の制御コマンドが点灯レベル記憶部14Bから読み出されて使用されるので、照度センサ付き制御機器23により指定される点灯レベルで放電灯DLを点灯することができる。
【0103】
(第7実施形態)
図11は本発明に係る第7実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図、図12は同点灯装置の動作説明図である。
【0104】
第7実施形態の点灯装置10Fは、図11に示すように、送受信部11と、点灯制御部12と、点灯回路部13とを第1実施形態の点灯装置10と同様に備えているほか、点灯装置10との相違点として判断部15Fを備え、放電灯DLを制御するための制御コマンドを出力する外部操作機器3が信号線Lとは別に直付けされている。判断部15Fは、信号線Lから得られる制御コマンドと外部操作機器3から出力される制御コマンドのいずれに従うかを判断するものである。
【0105】
例えば、人感センサ、照度センサ、タイマコントローラ、リモコン信号受信部などの外部操作機器3が判断部15Fに直接接続され、調光・点滅制御を行うシステムを想定する。この場合、この外部操作機器3と信号線Lを通じて自身のアドレス宛に送られてくるデジタル調光信号のいずれに従って制御するべきかを判断する必要があり、以下の制御モードが用意される。
【0106】
図12(a)において、点灯装置10Fおよび照明器具1が設置され、自身のアドレス宛に調光・点滅制御を受信するまでは、この初期モードで動作する。本モードでは、外部操作機器3からの点灯制御指示を受け取ると、判断部15Fは、点灯制御部12へその指示を引き渡し、放電灯DLの点灯制御を行う。
【0107】
図12(b)において、点灯装置10Fの送受信部11が信号線Lを通じて自身のアドレス宛に点灯制御コマンドを受信すると、本モードヘ移行する。本モードでは、判断手段はBUS配線を通じて受信したデジタル調光信号にのみ従って動作するよう判断して、点灯制御部へ点灯制御指示を引き渡す。つまり、直接接続された外部操作機器からの点灯制御指示は無視して従わない。
【0108】
図12(c)において、自身のアドレス宛に「外部連動解除コマンド」を受信すると、外部連動モードから制御モードに移行する。
【0109】
図12(d)において、自身のアドレス宛に「親器設定コマンド」を受信すると、判断部15Fは、外部操作機器3からの点灯制御指示を受け取ると、点灯制御部12へその指示を引き渡し、放電灯DLの点灯制御を行うとともに、外部操作機器3からの点灯制御指示をコマンドとしたデジタル調光信号を送受信部11から信号線Lを通じて他の点灯装置に送信する。
【0110】
このように、外部操作機器3に従うか、信号線Lを通じて送られてきたデジタル信号に従うかを判断部15Fが適宜判断し、その従うと判断した方に切り替えることにより、状況に応じた照明制御を行うことが可能となる。
【0111】
(第8実施形態)
図13は本発明に係る第8実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図である。
【0112】
第8実施形態の点灯装置は、これまでの各実施形態で述べた判断部(15G)や優先順位記憶部14A、点灯レベル記憶部14Bなど(図では14A)に対して、図13に示すように、時間によってその判断部の判断基準・優先度を切り替えるタイマ16さらに備える点を特徴とする。
【0113】
例えば第1実施形態でグループの重複設定がなされている照明器具における不具合を解消する方法を述べた。しかし、ある時間帯では重複設定されたグループのうち一方のグループアドレスに宛てたコマンドを完全に無視して従わずに他方のコマンドのみに従うことが有用であることがある。例えば、事務所の照明として利用されている場合に、一方のグループが営業グループの事務机を照らしており、他方のグループは事務職の事務机を照らしているとする。ここで双方の部門を統括する役職の机を照らす照明器具は両方のグループに重複設定されているとする。通常は第1実施形態で述べたような動作を行う。しかし、昼間は営業グループが外回りで事務所を出払うとすれば、営業グループの事務机を照らす照明器具グループは強制的に調光・消灯などして省エネを図ることがある。ここで重複設定されている双方の部門を統括する役職の机を照らす照明器具は他方のグループに対する照明制御のみに従えば良い。そこでタイマ16は営業グループが外回りに出かける時間帯に、他方のグループに対する照明制御のみに従うように判断部を切り替える。
【0114】
このように、判断部にタイマ16を加えることにより、必要に応じて時間により優先度や判断基準を切り替え、より木目細かな照明制御が可能になる。
【0115】
【発明の効果】
以上のことから明らかなように、請求項1記載の発明は、信号線上にアドレスおよび制御コマンドを含むデジタル信号を送信する複数の制御機器とその信号線を介して接続される複数の照明器具の各々に設けられ、放電灯が別に接続される点灯装置であって、少なくとも前記信号線から前記デジタル信号を受信する通信手段と、この通信手段で受信されたデジタル信号に含まれる制御コマンドに従って、前記放電灯を点灯、消灯または調光するための点灯制御信号を出力する点灯制御手段と、この点灯制御手段から出力される点灯制御信号に従って、前記放電灯を点灯、消灯または調光する点灯手段と、前記通信手段と前記点灯制御手段との間に介設され、前記通信手段により前記デジタル信号が受信されると、このデジタル信号に当該点灯装置に対するアドレスが含まれる場合、そのデジタル信号に含まれる制御コマンドが従うべき制御コマンドであるか否かを識別するコマンド入力判断手段とを備えるので、従うべき制御コマンドでないものを制御から外すことができるため、複数の制御機器から別々に制御コマンドを受けた場合でも不都合のないシステム制御が可能となる。
【0116】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の点灯装置において、読み書き可能な記憶手段を備え、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により、前記複数の制御機器のいずれかから、特定のアドレスおよび前記放電灯を点灯するための点灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスを前記記憶手段に記憶し、前記通信手段により、前記複数の制御機器のいずれかから、前記放電灯を消灯するための消灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスと前記記憶手段に記憶したアドレスとの比較を行い、この比較結果に応じて前記消灯制御コマンドが従うべき制御コマンドであるか否かを識別するので、従うべき制御コマンドでないものを制御から外すことができるため、複数の制御機器から別々に制御コマンドを受けた場合でも不都合のないシステム制御が可能となる。
【0117】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の点灯装置において、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により、前記消灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスと前記記憶手段に最後に記憶したアドレスとの比較を行い、これら双方のアドレスが一致した比較結果が得られた場合に、前記消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとするので、単一のグループに属する各放電灯をそのアドレスに応じて例えば点灯および消灯させることができるほか、複数のグループに属する各放電灯をそのアドレスに応じて点灯させることができ、それら全てのアドレスに対して消灯制御コマンドが出された時に消灯させることができる。
【0118】
請求項4記載の発明は、請求項2記載の点灯装置において、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により、前記消灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスと前記記憶手段に記憶したアドレスとの比較を行い、これら双方のアドレスが一致した比較結果が得られた場合、これら双方のアドレスを互いに対応付け、前記記憶手段に記憶したアドレスが全て対応付けられた場合に、前記通信手段により受信されたデジタル信号に含まれる消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとするので、単一のグループに属する各放電灯をそのアドレスに応じて例えば点灯および消灯させることができるほか、複数のグループに属する各放電灯をそのアドレスに応じて点灯させることができ、それら全てのアドレスに対して消灯制御コマンドが出された時に消灯させることができる。
【0119】
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の点灯装置において、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により、前記複数の制御機器のいずれかから、特定のアドレスおよび前記放電灯を消灯するための消灯制御コマンド以外のコマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスを前記記憶手段に記憶するとともに、そのコマンドを従うべき制御コマンドであるとするので、各放電灯をそのアドレスに応じて点灯ないし調光することができる。
【0120】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の点灯装置において、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により前記デジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれ、前記放電灯を点灯、消灯または調光するためのものであって前記制御機器の種別をも示すように設定された制御コマンドが、従うべき制御コマンドであるか否かを当該制御コマンドで示される種別に応じて識別するので、優先度を利用した制御が可能になる。
【0121】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の点灯装置において、前記複数の制御機器は、操作スイッチに対する操作に応じて前記放電灯を点灯、消灯または調光するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する操作スイッチ付き制御機器と、周囲に人が居るか否かに応じて前記放電灯を制御するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する人感センサ付き制御機器と、予め設定された時刻になると前記放電灯を制御するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信するスケジュール制御機器と、照度センサから得られる照度値が予め設定された値になるように前記放電灯を調光するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する照度センサ付き制御機器とのうち、少なくとも2種類の制御機器を含み、前記コマンド入力判断手段は、ある制御コマンドについては、その制御コマンドで示される種別が、前記操作スイッチ付き制御機器である場合にはその制御コマンドを優先度が1番高いコマンドであるとし、前記人感センサ付き制御機器である場合にはその制御コマンドを優先度が2番目に高いコマンドであるとし、前記スケジュール制御機器である場合にはその制御コマンドを優先度が3番目に高いコマンドであるとし、前記照度センサ付き制御機器である場合にはその制御コマンドを優先度が4番目に高いコマンドであるとするので、優先度に応じた制御が可能になる。
【0122】
請求項8記載の発明は、請求項6または7記載の点灯装置において、前記複数の制御機器は、前記操作スイッチ付き制御機器および前記照度センサ付き制御機器の2種類の制御機器を含み、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を点灯または消灯するための制御コマンドが含まれている場合、前記操作スイッチ付き制御機器からのコマンドの方を前記照度センサ付き制御機器からのコマンドよりも優先し、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を調光するための制御コマンドが含まれている場合、前記照度センサ付き制御機器からのコマンドの方を前記操作スイッチ付き制御機器からのコマンドよりも優先するので、複数の制御機器から別々に制御コマンドを受けた場合でも不都合のないシステム制御が可能となる。
【0123】
請求項9記載の発明は、請求項6または7記載の点灯装置において、前記複数の制御機器は、前記操作スイッチ付き制御機器および前記照度センサ付き制御機器の2種類の制御機器を含み、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を点灯、消灯または調光するための制御コマンドが含まれている場合、前記操作スイッチ付き制御機器からのコマンドの方を前記照度センサ付き制御機器からのコマンドよりも優先するので、複数の制御機器から別々に制御コマンドを受けた場合でも不都合のないシステム制御が可能となる。
【0124】
請求項10記載の発明は、請求項1から9のいずれかに記載の点灯装置において、前記信号線には、非常時にアドレスおよび前記放電灯を制御するための制御コマンドを含むデジタル信号を前記信号線上に送信する非常用制御機器が接続され、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により前記非常用制御機器からの制御コマンドが受信されると、この制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとし、前記通信手段により受信されて得られる以降の制御コマンドを全て無視するので、非常用制御機器により送信される制御コマンドが他の制御機器により送信される制御コマンドによって妨害されるのを防ぐことができる。
【0125】
請求項11記載の発明は、請求項10記載の点灯装置において、前記通信手段により前記非常用制御機器からの制御コマンドが受信されると、前記信号線を強制的に短絡する短絡手段を備えるので、非常用制御機器により送信される制御コマンドが他の制御機器により送信される制御コマンドによって妨害されるのを好適に防ぐことができる。
【0126】
請求項12記載の発明は、請求項11記載の点灯装置において、前記信号線は、信号変換器を介して別のシステムの信号線と接続され、前記信号変換器は、前記短絡手段によって前記信号線が強制的に短絡されると、前記別のシステムの信号線に信号を送信するので、非常事態を外部に報知することができ、離れた場所でも非常事態を監視できるシステムを構築することができる。
【0127】
請求項13記載の発明は、請求項1記載の点灯装置において、前記放電灯の出力レベルが記憶される読み書き可能な記憶手段を備え、前記複数の制御機器は、周囲に人が居るか否かに応じて前記放電灯を点灯または消灯するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する人感センサ付き制御機器を含み、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により、前記放電灯を点灯、消灯または調光するためのものであって前記制御機器の種別をも示すように設定された制御コマンドを含むデジタル信号が受信され、このデジタル信号の制御コマンドによって示される制御機器が前記人感センサ付き制御機器であり、その制御コマンドが周囲に人が居ないときのものである場合、これを前記点灯制御手段に優先的に入力するので、人が居ないときに照明器具が点灯し、無駄に電力を消費してしまうことが起こるのを防止することができる。
【0128】
請求項14記載の発明は、請求項13記載の点灯装置において、前記複数の制御機器は、照度センサから得られる照度値が予め設定された値になるように前記放電灯を調光するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する照度センサ付き制御機器をさらに含み、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を調光するための調光制御コマンドが含まれ、この制御コマンドによって示される制御機器が前記照度センサ付き制御機器である場合、その調光制御コマンドの前記点灯制御手段への入力を禁止し、その照度センサ付き制御機器による出力レベルを前記記憶手段に記憶するので、人が居ないときに照明器具が照度センサ付き制御機器により制御され、無駄に電力を消費してしまうことが起こるのを防止することができる。
【0129】
請求項15記載の発明は、請求項13または14記載の点灯装置において、前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を点灯するための制御コマンドが含まれ、この制御コマンドによって示される制御機器が前記人感センサ付き制御機器である場合、前記記憶手段に記憶された出力レベルになるように前記点灯制御手段に制御コマンドを入力するので、人感センサ付き制御機器以外の制御機器により指定される点灯レベルで放電灯を点灯することができる。
【0130】
請求項16記載の発明は、請求項1記載の点灯装置において、前記信号線とは別に直付けされ前記放電灯を制御するための制御コマンドを出力する操作機器を備え、前記コマンド入力判断手段は、前記信号線から得られる制御コマンドと前記操作機器から出力される制御コマンドのいずれに従うかを判断するので、状況に応じた照明制御を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図である。
【図2】同点灯装置の動作フロー図である。
【図3】同点灯装置の動作説明図である。
【図4】本発明に係る第2実施形態の点灯装置の構成図である。
【図5】同点灯装置の動作説明図である。
【図6】本発明に係る第3実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図である。
【図7】同点灯装置の動作説明図である。
【図8】本発明に係る第4実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図である。
【図9】本発明に係る第5実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図である。
【図10】本発明に係る第6実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図である。
【図11】本発明に係る第7実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図である。
【図12】同点灯装置の動作説明図である。
【図13】本発明に係る第8実施形態の点灯装置およびこれを含むシステムの構成図である。
【図14】本発明の点灯装置およびこれを含むシステムの基本構成例を示す図である。
【図15】従来の点灯装置を含むシステム構成図である。
【図16】同システムをグループ単位で制御する場合の構成図である。
【図17】別の従来の点灯装置を含むシステム構成図である。
【図18】同システムに人感センサ付き制御機器を含めた場合の構成図である。
【図19】同システムで生じ得る不都合な動作の説明図である。
【符号の説明】
1 照明器具
10,10A,10B,10C,10D,10E,10F,10G 点灯装置
11 送受信部
12 点灯制御部
13 点灯回路部
14 アドレス記憶部
14A 優先順位記憶部
14B 点灯レベル記憶部
15,15A,15B,15C,15D,15E,15F,15G 判断部
Claims (16)
- 信号線上にアドレスおよび制御コマンドを含むデジタル信号を送信する複数の制御機器とその信号線を介して接続される複数の照明器具の各々に設けられ、放電灯が別に接続される点灯装置であって、
少なくとも前記信号線から前記デジタル信号を受信する通信手段と、
この通信手段で受信されたデジタル信号に含まれる制御コマンドに従って、前記放電灯を点灯、消灯または調光するための点灯制御信号を出力する点灯制御手段と、
この点灯制御手段から出力される点灯制御信号に従って、前記放電灯を点灯、消灯または調光する点灯手段と、
前記通信手段と前記点灯制御手段との間に介設され、前記通信手段により前記デジタル信号が受信されると、このデジタル信号に当該点灯装置に対するアドレスが含まれる場合、そのデジタル信号に含まれる制御コマンドが従うべき制御コマンドであるか否かを識別するコマンド入力判断手段と
を備えることを特徴とする点灯装置。 - 読み書き可能な記憶手段を備え、
前記コマンド入力判断手段は、
前記通信手段により、前記複数の制御機器のいずれかから、特定のアドレスおよび前記放電灯を点灯するための点灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスを前記記憶手段に記憶し、
前記通信手段により、前記複数の制御機器のいずれかから、前記放電灯を消灯するための消灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスと前記記憶手段に記憶したアドレスとの比較を行い、この比較結果に応じて前記消灯制御コマンドが従うべき制御コマンドであるか否かを識別する
ことを特徴とする請求項1記載の点灯装置。 - 前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により、前記消灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスと前記記憶手段に最後に記憶したアドレスとの比較を行い、これら双方のアドレスが一致した比較結果が得られた場合に、前記消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとすることを特徴とする請求項2記載の点灯装置。
- 前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により、前記消灯制御コマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスと前記記憶手段に記憶したアドレスとの比較を行い、これら双方のアドレスが一致した比較結果が得られた場合、これら双方のアドレスを互いに対応付け、前記記憶手段に記憶したアドレスが全て対応付けられた場合に、前記通信手段により受信されたデジタル信号に含まれる消灯制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとすることを特徴とする請求項2記載の点灯装置。
- 前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により、前記複数の制御機器のいずれかから、特定のアドレスおよび前記放電灯を消灯するための消灯制御コマンド以外のコマンドを含むデジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれるアドレスを前記記憶手段に記憶するとともに、そのコマンドを従うべき制御コマンドであるとすることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の点灯装置。
- 前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により前記デジタル信号が受信される毎に、このデジタル信号に含まれ、前記放電灯を点灯、消灯または調光するためのものであって前記制御機器の種別をも示すように設定された制御コマンドが、従うべき制御コマンドであるか否かを当該制御コマンドで示される種別に応じて識別することを特徴とする請求項1記載の点灯装置。
- 前記複数の制御機器は、操作スイッチに対する操作に応じて前記放電灯を点灯、消灯または調光するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する操作スイッチ付き制御機器と、周囲に人が居るか否かに応じて前記放電灯を制御するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する人感センサ付き制御機器と、予め設定された時刻になると前記放電灯を制御するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信するスケジュール制御機器と、照度センサから得られる照度値が予め設定された値になるように前記放電灯を調光するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する照度センサ付き制御機器とのうち、少なくとも2種類の制御機器を含み、
前記コマンド入力判断手段は、ある制御コマンドについては、その制御コマンドで示される種別が、前記操作スイッチ付き制御機器である場合にはその制御コマンドを優先度が1番高いコマンドであるとし、前記人感センサ付き制御機器である場合にはその制御コマンドを優先度が2番目に高いコマンドであるとし、前記スケジュール制御機器である場合にはその制御コマンドを優先度が3番目に高いコマンドであるとし、前記照度センサ付き制御機器である場合にはその制御コマンドを優先度が4番目に高いコマンドであるとする
ことを特徴とする請求項6記載の点灯装置。 - 前記複数の制御機器は、前記操作スイッチ付き制御機器および前記照度センサ付き制御機器の2種類の制御機器を含み、
前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を点灯または消灯するための制御コマンドが含まれている場合、前記操作スイッチ付き制御機器からのコマンドの方を前記照度センサ付き制御機器からのコマンドよりも優先し、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を調光するための制御コマンドが含まれている場合、前記照度センサ付き制御機器からのコマンドの方を前記操作スイッチ付き制御機器からのコマンドよりも優先する
ことを特徴とする請求項6または7記載の点灯装置。 - 前記複数の制御機器は、前記操作スイッチ付き制御機器および前記照度センサ付き制御機器の2種類の制御機器を含み、
前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を点灯、消灯または調光するための制御コマンドが含まれている場合、前記操作スイッチ付き制御機器からのコマンドの方を前記照度センサ付き制御機器からのコマンドよりも優先する
ことを特徴とする請求項6または7記載の点灯装置。 - 前記信号線には、非常時にアドレスおよび前記放電灯を制御するための制御コマンドを含むデジタル信号を前記信号線上に送信する非常用制御機器が接続され、
前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により前記非常用制御機器からの制御コマンドが受信されると、この制御コマンドを従うべき制御コマンドであるとし、前記通信手段により受信されて得られる以降の制御コマンドを全て無視する
ことを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の点灯装置。 - 前記通信手段により前記非常用制御機器からの制御コマンドが受信されると、前記信号線を強制的に短絡する短絡手段を備えることを特徴とする請求項10記載の点灯装置。
- 前記信号線は、信号変換器を介して別のシステムの信号線と接続され、前記信号変換器は、前記短絡手段によって前記信号線が強制的に短絡されると、前記別のシステムの信号線に信号を送信することを特徴とする請求項11記載の点灯装置。
- 前記放電灯の出力レベルが記憶される読み書き可能な記憶手段を備え、
前記複数の制御機器は、周囲に人が居るか否かに応じて前記放電灯を点灯または消灯するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する人感センサ付き制御機器を含み、
前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により、前記放電灯を点灯、消灯または調光するためのものであって前記制御機器の種別をも示すように設定された制御コマンドを含むデジタル信号が受信され、このデジタル信号の制御コマンドによって示される制御機器が前記人感センサ付き制御機器であり、その制御コマンドが周囲に人が居ないときのものである場合、これを前記点灯制御手段に優先的に入力する
ことを特徴とする請求項1記載の点灯装置。 - 前記複数の制御機器は、照度センサから得られる照度値が予め設定された値になるように前記放電灯を調光するための制御コマンドを含むデジタル信号を送信する照度センサ付き制御機器をさらに含み、
前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を調光するための調光制御コマンドが含まれ、この制御コマンドによって示される制御機器が前記照度センサ付き制御機器である場合、その調光制御コマンドの前記点灯制御手段への入力を禁止し、その照度センサ付き制御機器による出力レベルを前記記憶手段に記憶する
ことを特徴とする請求項13記載の点灯装置。 - 前記コマンド入力判断手段は、前記通信手段により受信されたデジタル信号に前記放電灯を点灯するための制御コマンドが含まれ、この制御コマンドによって示される制御機器が前記人感センサ付き制御機器である場合、前記記憶手段に記憶された出力レベルになるように前記点灯制御手段に制御コマンドを入力することを特徴とする請求項13または14記載の点灯装置。
- 前記信号線とは別に直付けされ前記放電灯を制御するための制御コマンドを出力する操作機器を備え、
前記コマンド入力判断手段は、前記信号線から得られる制御コマンドと前記操作機器から出力される制御コマンドのいずれに従うかを判断する
ことを特徴とする請求項1記載の点灯装置。
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JP2002218794A Withdrawn JP2004063213A (ja) | 2002-07-26 | 2002-07-26 | 点灯装置 |
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---|---|---|---|---|
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JP2012253047A (ja) * | 2004-10-05 | 2012-12-20 | Koninkl Philips Electronics Nv | 相互作用型照明システム |
JP2017108208A (ja) * | 2015-12-07 | 2017-06-15 | 東芝ライテック株式会社 | 制御システム |
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2002
- 2002-07-26 JP JP2002218794A patent/JP2004063213A/ja not_active Withdrawn
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