JP2004062353A - コンテンツ再生装置、再生プログラムおよび再生方法 - Google Patents
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Abstract
【構成】記録再生装置10は着脱可能に設けられたメモリカード12を含み、メモリカード12に記録された音楽データを取得し、ファームウェアを処理して、再生する。記録再生装置10の主電源がオンされると、CPU18は、メモリカード12内にファームウェアのパッチが存在するかどうかを判断する。パッチが存在するときには、これを読み出して、RAM46に展開する。そして、音楽データの再生に先立って、パッチを実行する。
【効果】再生に先立ってパッチを実行するので、ファームウェアの部分的な変更を簡単に行うことができ、システム制御に関するバグの修正や機能アップを図ることができる。
【選択図】 図1
【効果】再生に先立ってパッチを実行するので、ファームウェアの部分的な変更を簡単に行うことができ、システム制御に関するバグの修正や機能アップを図ることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明はコンテンツ再生装置、再生プログラムおよび再生方法に関し、特にたとえば著作権により保護される音楽、画像などのコンテンツをファームウェアの処理によって記録媒体から再生する、コンテンツ再生装置、再生プログラムおよび再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のコンテンツ再生装置は、たとえば、ケータイdeミュージック(ケータイdeミュージック・コンソーシアムの商標)の仕様を採用したものである。このコンテンツ再生装置には、セキュアマルチメディアカードのようなメモリカードが装着され、当該メモリカードに記録された音楽(コンテンツ)が再生される。このようなコンテンツ再生装置では、厳格なセキュリティ基準を満足させるために、暗号処理を施すプログラムを含むLSI(マイコンやフラッシュメモリなど)すなわちファームウェアの更新をユーザの手元で行うことが全く許されていない。これは、セキュリティに関する処理の部分を改ざんしたり、置換したりして、不正な暗号解析や暗号処理が施されるのを防止するためである。したがって、コンテンツ再生装置を出荷した後では、何らかの理由により、ファームウェアの更新をする必要がある場合には、コンテンツ再生装置を返送してもらい、メーカ側でファームウェアの更新を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、セキュリティに関係のないシステム制御に関する部分のバグの修正や機能アップ(アップグレード)を行う場合であっても、コンテンツ再生装置を返送してもらう必要があったため、大変煩わしいという問題があった。
【0004】
それゆえに、この発明の主たる目的は、ファームウェアの完全更新が禁止された規格に準拠しつつファームウェアを部分的に変更できる、コンテンツ再生装置、再生プログラムおよび再生方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、所定形式で暗号化されたコンテンツをファームウェアの処理によって記録媒体から再生するコンテンツ再生装置において、ファームウェアは、所定形式で暗号化されたパッチプログラムが記録媒体に存在するかどうかを判別する第1判別ステップ、パッチプログラムが記録媒体に存在すると判別されたとき当該パッチプログラムを内部メモリに展開する展開ステップ、およびコンテンツを再生するとき内部メモリに展開されたパッチプログラムを実行する実行ステップを備えることを特徴とする、コンテンツ再生装置である。
【0006】
第2の発明は、所定形式で暗号化されたコンテンツを記録媒体から再生するコンテンツ再生装置によって実行される再生プログラムにおいて、所定形式で暗号化されたパッチプログラムが記録媒体に存在するかどうかを判別する判別ステップ、パッチプログラムが記録媒体に存在すると判別されたとき当該パッチプログラムを内部メモリに展開する展開ステップ、およびコンテンツを再生するとき内部メモリに展開されたパッチプログラムを実行する実行ステップを備えることを特徴とする、再生プログラムである。
【0007】
第3の発明は、所定形式で暗号化されたコンテンツをコンテンツ再生装置の記録媒体から再生する再生方法において、所定形式で暗号化されたパッチプログラムが記録媒体に存在するかどうかを判別し、パッチプログラムが記録媒体に存在すると判別されたとき当該パッチプログラムを内部メモリに展開し、そしてコンテンツを再生するとき内部メモリに展開されたパッチプログラムを実行することを特徴とする、再生方法である。
【0008】
【作用】
コンテンツ再生装置は、ファームウェアの処理によって、所定形式で暗号化された音楽や画像のようなコンテンツを記録媒体から再生する。ファームウェアは、コンテンツと同様に所定形式で暗号化されたパッチプログラムが記録媒体に存在するかどうかを判別する。パッチプログラムが存在するときには、記録媒体からパッチプログラムを読み出して、当該パッチプログラムを内部メモリに展開する。暗号化されたコンテンツを記録媒体から再生する場合には、内部メモリに展開されたパッチプログラムを実行する。
【0009】
たとえば、ファームウェアは、内部メモリの特定番地の情報を判別し、この判別結果に応じてパッチプログラムを実行する。つまり、特定番地にパッチプログラム有りを示す情報があれば、パッチプログラムを実行し、逆に、特定番地にパッチプログラム無しを示す情報があれば、パッチプログラムを実行することなく、コンテンツを再生する。
【0010】
また、記録媒体は着脱自在であり、パッチプログラムは記録媒体が通信端末に装着されたときに電話網やインターネットなどのネットワークを通して記録媒体に保存される。つまり、パッチプログラムはコンテンツと同様に配信される。
【0011】
【発明の効果】
この発明によれば、所定形式で暗号化されたパッチプログラムを内部メモリに展開して実行するので、ファームウェアの部分的な変更を簡単に行うことができる。
【0012】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0013】
【実施例】
図1を参照して、この実施例のコンテンツ記録再生装置(以下、単に「記録再生装置」という。)10はメモリカード12を含み、このメモリカード12は記録再生装置10に着脱可能(着脱自在)に設けられる。メモリカード12は、記録再生装置10に設けられるスロット14に装着され、メモリインターフェイス(I/F)16を介してCPU18に接続される。
【0014】
後で詳細に説明するが、上述したようなメモリカード12には、少なくとも暗号化されたコンテンツデータ(この実施例では、音楽データ)とそれを復号するためのコンテンツ復号鍵とが記憶される。このような音楽データは、たとえば、MP3のような圧縮フォーマットに従うとともに、任意の圧縮率(ビットレート)で圧縮されている。つまり、メモリカード12に記憶された音楽データは、圧縮処理および暗号化処理を施されているのである。
【0015】
なお、音楽データは、WMA(Windows Media (登録商標)Audio)やAACのような他の任意の圧縮フォーマットに従って圧縮されるようにしてもよい。
【0016】
また、メモリカード12は、たとえば、セキュアマルチメディアカードであり、図2に示すように、コントローラ50を含む。コントローラ50は、内部バス52を介してメモリ54、ライセンスメモリ56および鍵メモリ58に接続される。メモリ54は、上述したような暗号化された音楽データ(暗号化音楽データ)若しくは暗号化されていない音楽データまたは暗号化されたファームウェアのパッチプログラム(以下、「パッチファーム」という。)のように、自由にやり取りできるデータを記憶する。また、ライセンスメモリ56は、コンテンツ復号鍵などの著作権を保護するために必要なデータ、すなわち暗号化音楽データの再生や暗号化されたパッチファーム(暗号化パッチファーム)の実行に必要なライセンスデータを記憶する。さらに、鍵メモリ58は、ライセンスデータの授受を行う相互認証(暗号)処理に用いるための公開認証鍵を記憶する。ライセンスメモリ56および鍵メモリ58は、ユーザの操作によってアクセスできない領域(セキュアな領域)に形成される。
【0017】
この実施例では、ライセンスデータは、コンテンツ復号鍵、制御情報(AC1,AC2 )、ライセンスIDおよびコンテンツIDを含む。コンテンツ復号鍵は、暗号化音楽データや暗号化パッチファームを復号するための復号鍵(キー)である。また、制御情報(AC1 )は、メモリカード12に記憶されたコンテンツ復号鍵を出力してもよいかどうかを判断するための許可情報および再生回数(実行回数)を制限するための回数制限情報を含む。
【0018】
なお、回数制限情報は、たとえば2ビットのデータすなわち“00”〜“FF”の間で設定される。回数制限情報が“00”の場合には、再生(実行)不可を示し、“FF”の場合には、再生(実行)回数の制限がないことを示す。また、“01”〜“FE”の間で再生(実行)回数が制限される。正確には、コンテンツ復号鍵の出力回数が制限される。
【0019】
また、制御情報(AC2 )は、再生(実行)期限などの再生(実行)回路側の再生(実行)制限を示した情報である。具体的には、再生(実行)期限は、再生(実行)可能な日時などを制限する。
【0020】
さらに、ライセンスIDはライセンスの発行を特定できる管理コードであり、コンテンツIDはコンテンツデータすなわち(暗号化)音楽データや(暗号化)パッチファームを識別するための識別コードである。
【0021】
図1に戻って、CPU18には、操作キー20が接続され、この操作キー20を操作することにより、モードを切り換えたり、記録(録音)、再生、停止、送り(FF)、戻し(RW)などの指示を入力することができる。
【0022】
また、CPU18には、A/D変換器22を介してアナログ入力端子24が接続される。この入力端子24には、図示しない音楽用CD/MDの再生装置或いはコンポ(ミニコンポ)などを接続することができる。このように接続された音楽再生装置から再生された音楽の信号(入力信号)は入力端子24を介して入力され、A/D変換器22でディジタルデータに変換され、CPU18に与えられる。そして、CPU18の指示および処理によって、エンコード(圧縮処理)および暗号化された後、メモリカード12に転送され、メモリ54に記録される。
【0023】
なお、CD等に収録されている音楽は、著作権により保護されており、そのような音楽が自由に再生或いは複製されるのを防止するため、上述したように、暗号化等が施される。
【0024】
さらに、CPU18には、外部I/F26を介してUSB端子28が接続される。このUSB端子28には、図示しないパーソナルコンピュータのようなコンピュータなどを接続することができる。したがって、コンピュータを用いてインターネット上の任意のサイトからダウンロードした音楽データやコンピュータに装着されたCD−ROMに記録された音楽データを、USB端子28および外部I/F26を介してCPU18に与えることができる。すると、CPU18の指示および処理によって、音楽データは、エンコードおよび暗号化された後、メモリカード12に転送される。
【0025】
なお、ダウンロードした音楽データで、予め圧縮処理および暗号化が施されているものについては、CPU18は、そのままメモリカード12に転送する。
【0026】
また、CPU18には、ドライバ30を介して液晶のディスプレイ32が接続される。ディスプレイ32には、現在時刻(カレンダー)、現在のモード、再生時における動作状態(再生、停止、FF或いはRW等)、電池残量、音量、再生リストおよび再生中の曲名とそれに関連する情報(関連情報;歌手名、歌詞、作詞/作曲者の名前、ジャケットの画像)などが表示される。
【0027】
ここで、再生リストとは、メモリカード12に記憶された音楽データの曲名等をメニュー(一覧)表示したものをいう。この再生リストを用いて、ユーザは再生する曲を選択する。
【0028】
たとえば、ユーザが操作キー20に含まれるモードキーを操作することにより、録音/再生する音楽の音質を設定したり、ディスプレイ32の表示方法を設定したりすることができる。このとき、ユーザは、ディスプレイ32の表示を見て、どのような設定がなされているかを判断することができる。また、設定に際しては、ジョグダイヤルやボリュームキーなどの各種キーを操作することにより、所望の設定を選択することができる。
【0029】
音楽を再生する場合には、図示は省略するが、上述したような再生リストおよび音楽(曲)を選択するためのカーソルがディスプレイ32に表示される。ここで、ユーザが操作キー20に含まれるジョグダイヤルをいずれか一方に回転すると、カーソルがディスプレイ32の画面上を上下にスクロールされ、したがって、所望の曲を選択することができる。次いで、ジョグダイヤルが押される(オンされる)と、つまり再生指示が入力されると、カーソルが指す曲の再生処理が開始される。
【0030】
このようにして、CPU18は再生処理を開始するが、再生を開始する前に、メモリカード12との間で認証処理を実行する。この認証処理は、公開鍵を用いた周知の認証処理であり、記録再生装置10(CPU18)およびメモリカード12(コントローラ50)が相互に鍵(セッション鍵)を交換することにより、当該記録再生装置10が正しい証明書(情報)を所持しているかどうか、すなわち当該記録再生装置10が正規のものかどうかを、メモリカード12が確認(認証)しているのである。
【0031】
簡単に説明すると、鍵メモリ48には、証明書データおよび秘密復号鍵が記憶されており、この証明書データを公開鍵で暗号化した暗号化証明書データがCPU18によって、メモリカード12のコントローラ50に送信される。コントローラ50は鍵メモリ58に記憶される公開鍵を用いて暗号化証明書データを復号し、証明書データが正しいかどうかを判断する。この証明書データが無効であれば、その後、コントローラ50は何ら処理を実行しない。一方、認証データが有効であれば、つまり認証に成功すれば、CPU18とコントローラ50との間でセッション固有の鍵(セッション鍵)のやり取りが実行された後、最終的にコントローラ50がCPU18にコンテンツ復号鍵を出力する。そして、対応する暗号化音楽データも出力される。
【0032】
なお、この実施例では、メモリカード12が記録再生装置10に着脱可能な構成としてあるため、認証処理が必要であるが、メモリカード12が記録再生装置10に一体的(着脱不能)に設けられている場合には、かかる認証処理は不要である。
【0033】
上述したように、認証処理に成功すれば、つまり記録再生装置10が正規のものである場合には、少なくとも選択された曲に対応する暗号化音楽データと当該暗号化音楽データを復号するためのコンテンツ復号鍵とがメモリカード12からメモリI/F16を介してCPU18に与えられる。
【0034】
CPU18は、暗号化音楽データおよびコンテンツ復号鍵を受け取ると、コンテンツ復号鍵で暗号化音楽データを復号(平文化)し、復号した音楽データをDSP34に与える。また、CPU18は、図示しないフラッシュメモリに記憶される、かつ音楽データの圧縮フォーマットに従った復号(デコード)ソフトを読み出し、DSP34に与える。したがって、DSP34は、デコードソフトを用いて音楽データをMP3フォーマットに従ってデコード(伸張)する。デコードされた音楽データは、D/A変換器36でアナログの音楽信号に変換される。そして、変換後の音楽信号は、オーディオアンプ(AMP)38によって増幅された後、出力端子(ジャック端子)40からヘッドフォン42に入力される。これにより、ユーザは、再生指示した曲を聞くことができる。
【0035】
音楽データの再生中では、ジョグダイヤルが一方向に回転されると、早送り再生されたり、次の曲に送られたりする。一方、ジョグダイヤルが逆の方向に回転されると、巻き戻し再生されたり、前の曲に戻ったりする。さらに、操作キー20に含まれる音量キーを操作することにより、再生中の曲の音量を小さくしたり、大きくしたりすることもできる。そして、操作キー20に含まれる停止キーを操作すると、曲の再生を停止(終了)することができる。
【0036】
音楽を録音する場合には、入力端子24に接続される音楽再生装置を操作することにより、音楽用CDの再生が開始される。一方で、記録再生装置10の操作キー20に含まれる録音(REC)キーを操作すると、記録(録音)が開始される。音楽再生装置から入力される入力信号すなわち音楽信号は、入力端子24を介してA/D変換器22でディジタルの音楽データに変換された後、CPU18に与えられる。
【0037】
なお、録音中に、操作キー20に含まれる停止(STOP)キーが操作されると、録音が停止(中断)される。
【0038】
記録中では、CPU18は、音楽データをLSI44に与えるとともに、エンコード(圧縮)を指示する。LSI44は、CPU18の指示の下、音楽データをMP3フォーマットに従って圧縮する。すなわち、音楽データをエンコードする。そして、エンコードされた音楽データは、CPU18を介してRAM46に一旦格納される。ただし、エンコードされた音楽データは、LSI44から直接RAM46に与えるようにしてもよい。
【0039】
エンコードされた音楽データがRAM46に一旦保持されると、CPU18は、そのエンコードされた音楽データを暗号化する。これは、音楽のような著作権により保護されるコンテンツが再生可能な状態で自由にやり取りされるのを防止するためである。
【0040】
このような暗号化は、上述したようなコンテンツ復号鍵を用いて復号できるように、音楽データに施されるため、当該コンテンツ復号鍵も生成する必要がある。また、このとき、コンテンツ復号鍵に加えて制御情報等も生成される。つまり、ライセンスデータが生成される。
【0041】
この実施例では、暗号化音楽データは、自由にやり取りすることができるが、著作権を保護するため、ライセンス情報(ライセンスデータ)についは自由なやり取りをできないようにしてある。つまり、暗号化音楽データが自由にやり取りされても、当該暗号化音楽データに対応するライセンスデータに含まれるコンテンツ復号鍵を有していなければ、暗号化音楽データを復号(平文化)することができないので、音楽データを再生することができないのである。このようなライセンスデータは、メモリカード12のセキュアな領域すなわちライセンスメモリ56に記録され、コンテンツ復号鍵の出力が制限される。
【0042】
以上のように、音楽の再生および記録を実行することができるが、CPU18は、ファームウェアの再生プログラム等をRAM46にロード(展開)し、これを実行することにより、記録再生装置10はユーザの操作に従って動作する。ここで、ファームウェアとは、LSI(この実施例では、LSI44)、マイコン、フラッシュメモリまたはROM等の記録媒体(ハードウェア)に記憶されたコンテンツ(音楽データ)の暗号処理や再生処理に関するプログラム(ソフトウェア)をいう。
【0043】
このようなファームウェアは、暗号処理のようなセキュリティに関する処理の部分を改ざんしたり、置換したりして、不正な暗号解析や暗号処理が施されるのを防止するため、ファームウェアの更新をユーザの手元で行うことが全く許されていない。したがって、記録再生装置10を出荷した後では、何らかの理由により、ファームウェアの更新をする必要がある場合には、記録再生装置10を返送してもらい、メーカ側でファームウェアの更新を行う必要がある。
【0044】
しかし、セキュリティに関係のないシステム制御に関する部分のバグの修正や機能アップ(アップグレード)を行う場合にも、記録再生装置10を返送してもらう必要があり、大変面倒である。
【0045】
これを回避するため、この実施例では、セキュリティに関係のないシステム制御に関する部分のバグの修正や機能アップのためのパッチファームを、上述した音楽データと同様に、インターネット上の任意のサイトからダウンロードできるようにしてある。
【0046】
したがって、パッチファームは、PCや携帯電話機のような通信機能を有する電子機器(通信端末)を用いてダウンロードされ、その後、当該電子機器と記録再生装置10とをUSB接続することにより、記録再生装置10に装着されたメモリカード12のメモリ54に記録される。ただし、この実施例の記録再生装置10に通信機能を設けて、直接ダウンロードできるようにしてもよい。
【0047】
たとえば、音楽データやパッチファームは、図3に示すようなファイル構造を有するデータファイルとして配信される。つまり、データファイルの先頭にヘッダが設けられ、このヘッダに続いてデータが複数の(n個の)エレメントに分かれて設けられる。ヘッダには、データの種類を示すための識別情報、データサイズ情報、各エレメントの開始アドレス情報が記録される。たとえば、ヘッダの先頭2ビットが“00”であれば、音楽データを含むゼネラルデータであることを示し、“04”であれば、パッチファームを含むゼネラルデータであることを示す。
【0048】
ここで、ゼネラルデータとは、音楽データのようなコンテンツデータやパッチファームを含むデータファイルのように、ネットワークを通じて配信されるデータをいう。
【0049】
なお、音楽データや画像データのような比較的データ量が多いデータファイルでは、複数(多数)のエレメントが含まれるが、パッチファームを含むデータファイルでは、後述するように、2つのエレメントが含まれる。
【0050】
図4に示すように、パッチファームについてのデータファイルは2つのエレメントを含み、1つ目のエレメントには、ヘッダ(1バイト×4)、対応機種メーカ識別コード(1バイト×4)、対応機種識別コード(1バイト×4)、パッチファームバージョン(1バイト×2)およびデータサイズ情報(1バイト×4)が含まれる。また、2つ目のエレメントには、暗号化されたパッチファームのデータすなわちパッチデータ(1バイト×N)が含まれる。
【0051】
CPU18は、メモリカード12内にパッチファームがあるかどうかを判断し、パッチファームが有る場合には、それを読み出して、復号(平文化)した後に、図5に示すように、RAM46の特定番地(この実施例では2000H番地)以降に展開する。そして、音楽の再生時に、音楽の再生に先立って、パッチファームを実行する。一方、パッチファームが無い場合には、2000H番地に“RETURN”が記述され、音楽の再生前には、何ら処理が実行されることはない。
【0052】
なお、RAM46の0000H番地(先頭アドレス)から1999H番地までの領域には、ファームウェアや音楽データなどが展開される。
【0053】
具体的には、CPU18は図6に示すようなパッチファームの展開処理および図7に示すような再生処理を実行する。記録再生装置10の主電源がオンされると、図6に示すように、CPU18はパッチファームの展開処理を開始し、ステップS1で装着されているメモリカード12のデータファイルのヘッダを調べる。続くステップS3では、ゼネラルデータかどうかを判断する。ステップS3で“NO”であれば、つまりゼネラルデータでなければ、そのままステップS13に進む。
【0054】
一方、ステップS3で“YES”であれば、つまりゼネラルデータであれば、ステップS5で当該データファイルを読み込み、ステップS7でパッチファームが読み込まれたデータファイルに含まれるかどうかを判断する。つまり、CPU18は、図3に示したデータファイルのヘッダの先頭2ビットを調べて、パッチファームを含むかどうかを判別する。
【0055】
ステップS7で“NO”であれば、つまりパッチファームでなければ、そのままステップS13に進む。一方、ステップS7で“YES”であれば、つまりパッチファームであれば、パッチファーム有りフラグをオンし、ステップS11でバージョン名およびファイル名(データファイルのファイル名)をRAM46に記録して、ステップS13に進む。
【0056】
ステップS13では、すべてのデータファイルのヘッダを調べたかどうかを判断する。ステップS13で“NO”であれば、つまりすべてのデータファイルのヘッダを調べていなければ、ステップS1に戻って次のデータファイルのヘッダを調べる。このように、ステップS1〜13の処理を繰り返すことにより、各データファイルのヘッダが調査される。
【0057】
すべてのデータファイルのヘッダを調べると、つまりステップS13で“YES”であれば、ステップS15でパッチファーム有りフラグがオンかどうかを判断する。ステップS15で“YES”であれば、つまりパッチファーム有りフラグがオンであれば、ステップS17でRAM46を参照して、最新バージョンのパッチファームを含むデータファイルを特定し、メモリカード12から読み出して、RAM46の2000H番地以降に展開する。
【0058】
つまり、複数のパッチファームが存在する場合であっても、最新バージョンのものがRAM46に展開される。また、このとき、特定したパッチファームに対応するライセンスデータに含まれるコンテンツ復号鍵がメモリカード12から与えられる。したがって、CPU18は、暗号化パッチファームをコンテンツ復号鍵で復号した後、パッチファームをRAM46に展開している。
【0059】
一方、ステップS15で“NO”であれば、つまりパッチファーム有りフラグがオフであれば、ステップS19でリターンコード(“RETURN”)をRAM46の2000H番地に書き込む。
【0060】
ステップS17或いはステップS19の処理を終えると、続くステップS21でその他の初期化処理を実行して処理を終了する。すなわち、システムが初期化される。
【0061】
また、ユーザが再生する音楽を選択し、ジョグダイヤルをオンすると、図7に示すように、CPU18は再生処理を開始し、ステップS31でRAM46の2000H番地を読み込む。続くステップS33では、パッチファームが有るかどうかを判断する。具体的には、2000H番地に“RETURN”コードが記述されているかどうかを判断する。
【0062】
ステップS33で“NO”であれば、つまり“RETURN”コードが記述されていれば、パッチファームが無いと判断し、ステップS35で処理(パッチファームの実行処理)をリターンし、ステップS39に進む。一方、ステップS33で“YES”であれば、つまり“RETURN”コードが記述されていなければ、パッチファームが有ると判断し、ステップS37でパッチファームを実行して、ステップS39に進む。このように、ステップS37でパッチファームが実行されると、ファームウェアのバグ修正や機能アップが施される。
【0063】
ステップS39では、再生すべき音楽データを読み込む。ただし、上述したように、再生すべき音楽データに暗号化が施されている場合には、暗号化音楽データおよびライセンスデータに含まれるコンテンツ復号鍵を取得して、暗号化音楽データを復号する。
【0064】
続くステップS41では、音楽データをDSP34に与えるとともに、再生指示を与える。つまり、音楽データとデコードソフトとをDSP34に与える。したがって、デコードされた音楽データが、アナログ変換され、増幅された後、ヘッドフォン42に与えられる。音楽再生中では、ステップS43で、音量調整、FF、RW、一時停止、停止等のようなその他の処理を実行し、ステップS45で音楽の再生を終了(停止)したかどうかを判断する。
【0065】
ステップS45で“NO”であれば、つまり音楽の再生を終了していなければ、そのままステップS43に戻る。一方、ステップS45で“YES”であれば、つまり音楽の再生を終了すれば、ステップS47で主電源をオフする操作があるかどうかを判断する。ステップS47で“YES”であれば、つまり主電源をオフする操作があれば、ステップS49で主電源のオフ処理を実行して、処理を終了する。
【0066】
一方、ステップS47で“NO”であれば、ステップS51で次の再生指示があるかどうかを判断する。ステップS51で“YES”であれば、つまり次の再生指示があれば、ステップS39に戻る。一方、ステップS51で“NO”であれば、つまり次の再生指示がなければ、そのまま処理を終了する。
【0067】
なお、図6および図7においては、記録再生装置10のCPU18の処理のみを示したため、図示等は省略しているが、主電源投入時や再生開始時すなわちステップS1やステップS31の処理を開始する前には、記録再生装置10のCPU18とメモリカード12のコントローラ50との間で上述したような認証処理が実行される。
【0068】
この実施例によれば、パッチファームを配信し、記録再生装置で実行するようにしたので、ファームウェアの完全更新が禁止された規格に準拠しつつシステム制御に係る部分についてのバグの修正や機能アップを簡単に行うことができる。
【0069】
なお、この実施例では、1枚のメモリカード12を用いた場合についてのみ説明したが、実際には、複数のメモリカード12が用いられることが想定される。したがって、RAM46には、メモリカード12毎に生成完了数Aを記憶しておき、CPU18がライセンスデータの生成時および録音時にメモリカード12のIDを識別するようにすればよい。
【0070】
また、コンテンツデータは音楽データに限らず、画像(映像)データ、地図データ、文書データなど、著作権により保護された様々なデータが含まれる。このような画像(映像)データ、地図データ、文書データを再生する場合には、画像(映像)、地図、文書は、それぞれ、ディスプレイに表示される。
【0071】
さらに、この実施例では、通信機能等を備えていない記録再生装置についてのみ説明したが、通信機能或いは通話機能またはそれら両方の機能を備える記録再生装置を構成するようにしてもよい。通信機能を備える場合には、実施例で述べたように、音楽データやパッチファームを直接ダウンロードすることができる。
【0072】
さらにまた、この実施例では、音楽データ等の記録再生装置について説明したが、再生機能のみを有する装置についても適用できることは言うまでもない。このような場合には、予めパッチファームを記録したメモリカードを製造・販売するようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の記録再生装置の電気的な構成を示す図解図である。
【図2】図1実施例に示す記録再生装置に着脱可能に設けられるメモリカードの電気的な構成を示す図解図である。
【図3】配信されるコンテンツデータやパッチファームを含むデータファイルの構造を示す図解図である。
【図4】データファイルがパッチファームを含む場合の各エレメントの内容を示す図解図である。
【図5】図1実施例に示す記録再生装置のRAMのマッピング状態を示す図解図である。
【図6】図1実施例に示すCPUのパッチファームの展開処理を示すフロー図である。
【図7】図1実施例に示しCPUの再生処理を示すフロー図である。
【符号の説明】
10 …記録再生装置
12 …メモリカード
18 …CPU
20 …操作キー
32 …ディスプレイ
34 …DSP
44 …LSI
46 …RAM
48,58 …鍵メモリ
50 …コントローラ
54 …メモリ
56 …ライセンスメモリ
【産業上の利用分野】
この発明はコンテンツ再生装置、再生プログラムおよび再生方法に関し、特にたとえば著作権により保護される音楽、画像などのコンテンツをファームウェアの処理によって記録媒体から再生する、コンテンツ再生装置、再生プログラムおよび再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のコンテンツ再生装置は、たとえば、ケータイdeミュージック(ケータイdeミュージック・コンソーシアムの商標)の仕様を採用したものである。このコンテンツ再生装置には、セキュアマルチメディアカードのようなメモリカードが装着され、当該メモリカードに記録された音楽(コンテンツ)が再生される。このようなコンテンツ再生装置では、厳格なセキュリティ基準を満足させるために、暗号処理を施すプログラムを含むLSI(マイコンやフラッシュメモリなど)すなわちファームウェアの更新をユーザの手元で行うことが全く許されていない。これは、セキュリティに関する処理の部分を改ざんしたり、置換したりして、不正な暗号解析や暗号処理が施されるのを防止するためである。したがって、コンテンツ再生装置を出荷した後では、何らかの理由により、ファームウェアの更新をする必要がある場合には、コンテンツ再生装置を返送してもらい、メーカ側でファームウェアの更新を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、セキュリティに関係のないシステム制御に関する部分のバグの修正や機能アップ(アップグレード)を行う場合であっても、コンテンツ再生装置を返送してもらう必要があったため、大変煩わしいという問題があった。
【0004】
それゆえに、この発明の主たる目的は、ファームウェアの完全更新が禁止された規格に準拠しつつファームウェアを部分的に変更できる、コンテンツ再生装置、再生プログラムおよび再生方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、所定形式で暗号化されたコンテンツをファームウェアの処理によって記録媒体から再生するコンテンツ再生装置において、ファームウェアは、所定形式で暗号化されたパッチプログラムが記録媒体に存在するかどうかを判別する第1判別ステップ、パッチプログラムが記録媒体に存在すると判別されたとき当該パッチプログラムを内部メモリに展開する展開ステップ、およびコンテンツを再生するとき内部メモリに展開されたパッチプログラムを実行する実行ステップを備えることを特徴とする、コンテンツ再生装置である。
【0006】
第2の発明は、所定形式で暗号化されたコンテンツを記録媒体から再生するコンテンツ再生装置によって実行される再生プログラムにおいて、所定形式で暗号化されたパッチプログラムが記録媒体に存在するかどうかを判別する判別ステップ、パッチプログラムが記録媒体に存在すると判別されたとき当該パッチプログラムを内部メモリに展開する展開ステップ、およびコンテンツを再生するとき内部メモリに展開されたパッチプログラムを実行する実行ステップを備えることを特徴とする、再生プログラムである。
【0007】
第3の発明は、所定形式で暗号化されたコンテンツをコンテンツ再生装置の記録媒体から再生する再生方法において、所定形式で暗号化されたパッチプログラムが記録媒体に存在するかどうかを判別し、パッチプログラムが記録媒体に存在すると判別されたとき当該パッチプログラムを内部メモリに展開し、そしてコンテンツを再生するとき内部メモリに展開されたパッチプログラムを実行することを特徴とする、再生方法である。
【0008】
【作用】
コンテンツ再生装置は、ファームウェアの処理によって、所定形式で暗号化された音楽や画像のようなコンテンツを記録媒体から再生する。ファームウェアは、コンテンツと同様に所定形式で暗号化されたパッチプログラムが記録媒体に存在するかどうかを判別する。パッチプログラムが存在するときには、記録媒体からパッチプログラムを読み出して、当該パッチプログラムを内部メモリに展開する。暗号化されたコンテンツを記録媒体から再生する場合には、内部メモリに展開されたパッチプログラムを実行する。
【0009】
たとえば、ファームウェアは、内部メモリの特定番地の情報を判別し、この判別結果に応じてパッチプログラムを実行する。つまり、特定番地にパッチプログラム有りを示す情報があれば、パッチプログラムを実行し、逆に、特定番地にパッチプログラム無しを示す情報があれば、パッチプログラムを実行することなく、コンテンツを再生する。
【0010】
また、記録媒体は着脱自在であり、パッチプログラムは記録媒体が通信端末に装着されたときに電話網やインターネットなどのネットワークを通して記録媒体に保存される。つまり、パッチプログラムはコンテンツと同様に配信される。
【0011】
【発明の効果】
この発明によれば、所定形式で暗号化されたパッチプログラムを内部メモリに展開して実行するので、ファームウェアの部分的な変更を簡単に行うことができる。
【0012】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0013】
【実施例】
図1を参照して、この実施例のコンテンツ記録再生装置(以下、単に「記録再生装置」という。)10はメモリカード12を含み、このメモリカード12は記録再生装置10に着脱可能(着脱自在)に設けられる。メモリカード12は、記録再生装置10に設けられるスロット14に装着され、メモリインターフェイス(I/F)16を介してCPU18に接続される。
【0014】
後で詳細に説明するが、上述したようなメモリカード12には、少なくとも暗号化されたコンテンツデータ(この実施例では、音楽データ)とそれを復号するためのコンテンツ復号鍵とが記憶される。このような音楽データは、たとえば、MP3のような圧縮フォーマットに従うとともに、任意の圧縮率(ビットレート)で圧縮されている。つまり、メモリカード12に記憶された音楽データは、圧縮処理および暗号化処理を施されているのである。
【0015】
なお、音楽データは、WMA(Windows Media (登録商標)Audio)やAACのような他の任意の圧縮フォーマットに従って圧縮されるようにしてもよい。
【0016】
また、メモリカード12は、たとえば、セキュアマルチメディアカードであり、図2に示すように、コントローラ50を含む。コントローラ50は、内部バス52を介してメモリ54、ライセンスメモリ56および鍵メモリ58に接続される。メモリ54は、上述したような暗号化された音楽データ(暗号化音楽データ)若しくは暗号化されていない音楽データまたは暗号化されたファームウェアのパッチプログラム(以下、「パッチファーム」という。)のように、自由にやり取りできるデータを記憶する。また、ライセンスメモリ56は、コンテンツ復号鍵などの著作権を保護するために必要なデータ、すなわち暗号化音楽データの再生や暗号化されたパッチファーム(暗号化パッチファーム)の実行に必要なライセンスデータを記憶する。さらに、鍵メモリ58は、ライセンスデータの授受を行う相互認証(暗号)処理に用いるための公開認証鍵を記憶する。ライセンスメモリ56および鍵メモリ58は、ユーザの操作によってアクセスできない領域(セキュアな領域)に形成される。
【0017】
この実施例では、ライセンスデータは、コンテンツ復号鍵、制御情報(AC1,AC2 )、ライセンスIDおよびコンテンツIDを含む。コンテンツ復号鍵は、暗号化音楽データや暗号化パッチファームを復号するための復号鍵(キー)である。また、制御情報(AC1 )は、メモリカード12に記憶されたコンテンツ復号鍵を出力してもよいかどうかを判断するための許可情報および再生回数(実行回数)を制限するための回数制限情報を含む。
【0018】
なお、回数制限情報は、たとえば2ビットのデータすなわち“00”〜“FF”の間で設定される。回数制限情報が“00”の場合には、再生(実行)不可を示し、“FF”の場合には、再生(実行)回数の制限がないことを示す。また、“01”〜“FE”の間で再生(実行)回数が制限される。正確には、コンテンツ復号鍵の出力回数が制限される。
【0019】
また、制御情報(AC2 )は、再生(実行)期限などの再生(実行)回路側の再生(実行)制限を示した情報である。具体的には、再生(実行)期限は、再生(実行)可能な日時などを制限する。
【0020】
さらに、ライセンスIDはライセンスの発行を特定できる管理コードであり、コンテンツIDはコンテンツデータすなわち(暗号化)音楽データや(暗号化)パッチファームを識別するための識別コードである。
【0021】
図1に戻って、CPU18には、操作キー20が接続され、この操作キー20を操作することにより、モードを切り換えたり、記録(録音)、再生、停止、送り(FF)、戻し(RW)などの指示を入力することができる。
【0022】
また、CPU18には、A/D変換器22を介してアナログ入力端子24が接続される。この入力端子24には、図示しない音楽用CD/MDの再生装置或いはコンポ(ミニコンポ)などを接続することができる。このように接続された音楽再生装置から再生された音楽の信号(入力信号)は入力端子24を介して入力され、A/D変換器22でディジタルデータに変換され、CPU18に与えられる。そして、CPU18の指示および処理によって、エンコード(圧縮処理)および暗号化された後、メモリカード12に転送され、メモリ54に記録される。
【0023】
なお、CD等に収録されている音楽は、著作権により保護されており、そのような音楽が自由に再生或いは複製されるのを防止するため、上述したように、暗号化等が施される。
【0024】
さらに、CPU18には、外部I/F26を介してUSB端子28が接続される。このUSB端子28には、図示しないパーソナルコンピュータのようなコンピュータなどを接続することができる。したがって、コンピュータを用いてインターネット上の任意のサイトからダウンロードした音楽データやコンピュータに装着されたCD−ROMに記録された音楽データを、USB端子28および外部I/F26を介してCPU18に与えることができる。すると、CPU18の指示および処理によって、音楽データは、エンコードおよび暗号化された後、メモリカード12に転送される。
【0025】
なお、ダウンロードした音楽データで、予め圧縮処理および暗号化が施されているものについては、CPU18は、そのままメモリカード12に転送する。
【0026】
また、CPU18には、ドライバ30を介して液晶のディスプレイ32が接続される。ディスプレイ32には、現在時刻(カレンダー)、現在のモード、再生時における動作状態(再生、停止、FF或いはRW等)、電池残量、音量、再生リストおよび再生中の曲名とそれに関連する情報(関連情報;歌手名、歌詞、作詞/作曲者の名前、ジャケットの画像)などが表示される。
【0027】
ここで、再生リストとは、メモリカード12に記憶された音楽データの曲名等をメニュー(一覧)表示したものをいう。この再生リストを用いて、ユーザは再生する曲を選択する。
【0028】
たとえば、ユーザが操作キー20に含まれるモードキーを操作することにより、録音/再生する音楽の音質を設定したり、ディスプレイ32の表示方法を設定したりすることができる。このとき、ユーザは、ディスプレイ32の表示を見て、どのような設定がなされているかを判断することができる。また、設定に際しては、ジョグダイヤルやボリュームキーなどの各種キーを操作することにより、所望の設定を選択することができる。
【0029】
音楽を再生する場合には、図示は省略するが、上述したような再生リストおよび音楽(曲)を選択するためのカーソルがディスプレイ32に表示される。ここで、ユーザが操作キー20に含まれるジョグダイヤルをいずれか一方に回転すると、カーソルがディスプレイ32の画面上を上下にスクロールされ、したがって、所望の曲を選択することができる。次いで、ジョグダイヤルが押される(オンされる)と、つまり再生指示が入力されると、カーソルが指す曲の再生処理が開始される。
【0030】
このようにして、CPU18は再生処理を開始するが、再生を開始する前に、メモリカード12との間で認証処理を実行する。この認証処理は、公開鍵を用いた周知の認証処理であり、記録再生装置10(CPU18)およびメモリカード12(コントローラ50)が相互に鍵(セッション鍵)を交換することにより、当該記録再生装置10が正しい証明書(情報)を所持しているかどうか、すなわち当該記録再生装置10が正規のものかどうかを、メモリカード12が確認(認証)しているのである。
【0031】
簡単に説明すると、鍵メモリ48には、証明書データおよび秘密復号鍵が記憶されており、この証明書データを公開鍵で暗号化した暗号化証明書データがCPU18によって、メモリカード12のコントローラ50に送信される。コントローラ50は鍵メモリ58に記憶される公開鍵を用いて暗号化証明書データを復号し、証明書データが正しいかどうかを判断する。この証明書データが無効であれば、その後、コントローラ50は何ら処理を実行しない。一方、認証データが有効であれば、つまり認証に成功すれば、CPU18とコントローラ50との間でセッション固有の鍵(セッション鍵)のやり取りが実行された後、最終的にコントローラ50がCPU18にコンテンツ復号鍵を出力する。そして、対応する暗号化音楽データも出力される。
【0032】
なお、この実施例では、メモリカード12が記録再生装置10に着脱可能な構成としてあるため、認証処理が必要であるが、メモリカード12が記録再生装置10に一体的(着脱不能)に設けられている場合には、かかる認証処理は不要である。
【0033】
上述したように、認証処理に成功すれば、つまり記録再生装置10が正規のものである場合には、少なくとも選択された曲に対応する暗号化音楽データと当該暗号化音楽データを復号するためのコンテンツ復号鍵とがメモリカード12からメモリI/F16を介してCPU18に与えられる。
【0034】
CPU18は、暗号化音楽データおよびコンテンツ復号鍵を受け取ると、コンテンツ復号鍵で暗号化音楽データを復号(平文化)し、復号した音楽データをDSP34に与える。また、CPU18は、図示しないフラッシュメモリに記憶される、かつ音楽データの圧縮フォーマットに従った復号(デコード)ソフトを読み出し、DSP34に与える。したがって、DSP34は、デコードソフトを用いて音楽データをMP3フォーマットに従ってデコード(伸張)する。デコードされた音楽データは、D/A変換器36でアナログの音楽信号に変換される。そして、変換後の音楽信号は、オーディオアンプ(AMP)38によって増幅された後、出力端子(ジャック端子)40からヘッドフォン42に入力される。これにより、ユーザは、再生指示した曲を聞くことができる。
【0035】
音楽データの再生中では、ジョグダイヤルが一方向に回転されると、早送り再生されたり、次の曲に送られたりする。一方、ジョグダイヤルが逆の方向に回転されると、巻き戻し再生されたり、前の曲に戻ったりする。さらに、操作キー20に含まれる音量キーを操作することにより、再生中の曲の音量を小さくしたり、大きくしたりすることもできる。そして、操作キー20に含まれる停止キーを操作すると、曲の再生を停止(終了)することができる。
【0036】
音楽を録音する場合には、入力端子24に接続される音楽再生装置を操作することにより、音楽用CDの再生が開始される。一方で、記録再生装置10の操作キー20に含まれる録音(REC)キーを操作すると、記録(録音)が開始される。音楽再生装置から入力される入力信号すなわち音楽信号は、入力端子24を介してA/D変換器22でディジタルの音楽データに変換された後、CPU18に与えられる。
【0037】
なお、録音中に、操作キー20に含まれる停止(STOP)キーが操作されると、録音が停止(中断)される。
【0038】
記録中では、CPU18は、音楽データをLSI44に与えるとともに、エンコード(圧縮)を指示する。LSI44は、CPU18の指示の下、音楽データをMP3フォーマットに従って圧縮する。すなわち、音楽データをエンコードする。そして、エンコードされた音楽データは、CPU18を介してRAM46に一旦格納される。ただし、エンコードされた音楽データは、LSI44から直接RAM46に与えるようにしてもよい。
【0039】
エンコードされた音楽データがRAM46に一旦保持されると、CPU18は、そのエンコードされた音楽データを暗号化する。これは、音楽のような著作権により保護されるコンテンツが再生可能な状態で自由にやり取りされるのを防止するためである。
【0040】
このような暗号化は、上述したようなコンテンツ復号鍵を用いて復号できるように、音楽データに施されるため、当該コンテンツ復号鍵も生成する必要がある。また、このとき、コンテンツ復号鍵に加えて制御情報等も生成される。つまり、ライセンスデータが生成される。
【0041】
この実施例では、暗号化音楽データは、自由にやり取りすることができるが、著作権を保護するため、ライセンス情報(ライセンスデータ)についは自由なやり取りをできないようにしてある。つまり、暗号化音楽データが自由にやり取りされても、当該暗号化音楽データに対応するライセンスデータに含まれるコンテンツ復号鍵を有していなければ、暗号化音楽データを復号(平文化)することができないので、音楽データを再生することができないのである。このようなライセンスデータは、メモリカード12のセキュアな領域すなわちライセンスメモリ56に記録され、コンテンツ復号鍵の出力が制限される。
【0042】
以上のように、音楽の再生および記録を実行することができるが、CPU18は、ファームウェアの再生プログラム等をRAM46にロード(展開)し、これを実行することにより、記録再生装置10はユーザの操作に従って動作する。ここで、ファームウェアとは、LSI(この実施例では、LSI44)、マイコン、フラッシュメモリまたはROM等の記録媒体(ハードウェア)に記憶されたコンテンツ(音楽データ)の暗号処理や再生処理に関するプログラム(ソフトウェア)をいう。
【0043】
このようなファームウェアは、暗号処理のようなセキュリティに関する処理の部分を改ざんしたり、置換したりして、不正な暗号解析や暗号処理が施されるのを防止するため、ファームウェアの更新をユーザの手元で行うことが全く許されていない。したがって、記録再生装置10を出荷した後では、何らかの理由により、ファームウェアの更新をする必要がある場合には、記録再生装置10を返送してもらい、メーカ側でファームウェアの更新を行う必要がある。
【0044】
しかし、セキュリティに関係のないシステム制御に関する部分のバグの修正や機能アップ(アップグレード)を行う場合にも、記録再生装置10を返送してもらう必要があり、大変面倒である。
【0045】
これを回避するため、この実施例では、セキュリティに関係のないシステム制御に関する部分のバグの修正や機能アップのためのパッチファームを、上述した音楽データと同様に、インターネット上の任意のサイトからダウンロードできるようにしてある。
【0046】
したがって、パッチファームは、PCや携帯電話機のような通信機能を有する電子機器(通信端末)を用いてダウンロードされ、その後、当該電子機器と記録再生装置10とをUSB接続することにより、記録再生装置10に装着されたメモリカード12のメモリ54に記録される。ただし、この実施例の記録再生装置10に通信機能を設けて、直接ダウンロードできるようにしてもよい。
【0047】
たとえば、音楽データやパッチファームは、図3に示すようなファイル構造を有するデータファイルとして配信される。つまり、データファイルの先頭にヘッダが設けられ、このヘッダに続いてデータが複数の(n個の)エレメントに分かれて設けられる。ヘッダには、データの種類を示すための識別情報、データサイズ情報、各エレメントの開始アドレス情報が記録される。たとえば、ヘッダの先頭2ビットが“00”であれば、音楽データを含むゼネラルデータであることを示し、“04”であれば、パッチファームを含むゼネラルデータであることを示す。
【0048】
ここで、ゼネラルデータとは、音楽データのようなコンテンツデータやパッチファームを含むデータファイルのように、ネットワークを通じて配信されるデータをいう。
【0049】
なお、音楽データや画像データのような比較的データ量が多いデータファイルでは、複数(多数)のエレメントが含まれるが、パッチファームを含むデータファイルでは、後述するように、2つのエレメントが含まれる。
【0050】
図4に示すように、パッチファームについてのデータファイルは2つのエレメントを含み、1つ目のエレメントには、ヘッダ(1バイト×4)、対応機種メーカ識別コード(1バイト×4)、対応機種識別コード(1バイト×4)、パッチファームバージョン(1バイト×2)およびデータサイズ情報(1バイト×4)が含まれる。また、2つ目のエレメントには、暗号化されたパッチファームのデータすなわちパッチデータ(1バイト×N)が含まれる。
【0051】
CPU18は、メモリカード12内にパッチファームがあるかどうかを判断し、パッチファームが有る場合には、それを読み出して、復号(平文化)した後に、図5に示すように、RAM46の特定番地(この実施例では2000H番地)以降に展開する。そして、音楽の再生時に、音楽の再生に先立って、パッチファームを実行する。一方、パッチファームが無い場合には、2000H番地に“RETURN”が記述され、音楽の再生前には、何ら処理が実行されることはない。
【0052】
なお、RAM46の0000H番地(先頭アドレス)から1999H番地までの領域には、ファームウェアや音楽データなどが展開される。
【0053】
具体的には、CPU18は図6に示すようなパッチファームの展開処理および図7に示すような再生処理を実行する。記録再生装置10の主電源がオンされると、図6に示すように、CPU18はパッチファームの展開処理を開始し、ステップS1で装着されているメモリカード12のデータファイルのヘッダを調べる。続くステップS3では、ゼネラルデータかどうかを判断する。ステップS3で“NO”であれば、つまりゼネラルデータでなければ、そのままステップS13に進む。
【0054】
一方、ステップS3で“YES”であれば、つまりゼネラルデータであれば、ステップS5で当該データファイルを読み込み、ステップS7でパッチファームが読み込まれたデータファイルに含まれるかどうかを判断する。つまり、CPU18は、図3に示したデータファイルのヘッダの先頭2ビットを調べて、パッチファームを含むかどうかを判別する。
【0055】
ステップS7で“NO”であれば、つまりパッチファームでなければ、そのままステップS13に進む。一方、ステップS7で“YES”であれば、つまりパッチファームであれば、パッチファーム有りフラグをオンし、ステップS11でバージョン名およびファイル名(データファイルのファイル名)をRAM46に記録して、ステップS13に進む。
【0056】
ステップS13では、すべてのデータファイルのヘッダを調べたかどうかを判断する。ステップS13で“NO”であれば、つまりすべてのデータファイルのヘッダを調べていなければ、ステップS1に戻って次のデータファイルのヘッダを調べる。このように、ステップS1〜13の処理を繰り返すことにより、各データファイルのヘッダが調査される。
【0057】
すべてのデータファイルのヘッダを調べると、つまりステップS13で“YES”であれば、ステップS15でパッチファーム有りフラグがオンかどうかを判断する。ステップS15で“YES”であれば、つまりパッチファーム有りフラグがオンであれば、ステップS17でRAM46を参照して、最新バージョンのパッチファームを含むデータファイルを特定し、メモリカード12から読み出して、RAM46の2000H番地以降に展開する。
【0058】
つまり、複数のパッチファームが存在する場合であっても、最新バージョンのものがRAM46に展開される。また、このとき、特定したパッチファームに対応するライセンスデータに含まれるコンテンツ復号鍵がメモリカード12から与えられる。したがって、CPU18は、暗号化パッチファームをコンテンツ復号鍵で復号した後、パッチファームをRAM46に展開している。
【0059】
一方、ステップS15で“NO”であれば、つまりパッチファーム有りフラグがオフであれば、ステップS19でリターンコード(“RETURN”)をRAM46の2000H番地に書き込む。
【0060】
ステップS17或いはステップS19の処理を終えると、続くステップS21でその他の初期化処理を実行して処理を終了する。すなわち、システムが初期化される。
【0061】
また、ユーザが再生する音楽を選択し、ジョグダイヤルをオンすると、図7に示すように、CPU18は再生処理を開始し、ステップS31でRAM46の2000H番地を読み込む。続くステップS33では、パッチファームが有るかどうかを判断する。具体的には、2000H番地に“RETURN”コードが記述されているかどうかを判断する。
【0062】
ステップS33で“NO”であれば、つまり“RETURN”コードが記述されていれば、パッチファームが無いと判断し、ステップS35で処理(パッチファームの実行処理)をリターンし、ステップS39に進む。一方、ステップS33で“YES”であれば、つまり“RETURN”コードが記述されていなければ、パッチファームが有ると判断し、ステップS37でパッチファームを実行して、ステップS39に進む。このように、ステップS37でパッチファームが実行されると、ファームウェアのバグ修正や機能アップが施される。
【0063】
ステップS39では、再生すべき音楽データを読み込む。ただし、上述したように、再生すべき音楽データに暗号化が施されている場合には、暗号化音楽データおよびライセンスデータに含まれるコンテンツ復号鍵を取得して、暗号化音楽データを復号する。
【0064】
続くステップS41では、音楽データをDSP34に与えるとともに、再生指示を与える。つまり、音楽データとデコードソフトとをDSP34に与える。したがって、デコードされた音楽データが、アナログ変換され、増幅された後、ヘッドフォン42に与えられる。音楽再生中では、ステップS43で、音量調整、FF、RW、一時停止、停止等のようなその他の処理を実行し、ステップS45で音楽の再生を終了(停止)したかどうかを判断する。
【0065】
ステップS45で“NO”であれば、つまり音楽の再生を終了していなければ、そのままステップS43に戻る。一方、ステップS45で“YES”であれば、つまり音楽の再生を終了すれば、ステップS47で主電源をオフする操作があるかどうかを判断する。ステップS47で“YES”であれば、つまり主電源をオフする操作があれば、ステップS49で主電源のオフ処理を実行して、処理を終了する。
【0066】
一方、ステップS47で“NO”であれば、ステップS51で次の再生指示があるかどうかを判断する。ステップS51で“YES”であれば、つまり次の再生指示があれば、ステップS39に戻る。一方、ステップS51で“NO”であれば、つまり次の再生指示がなければ、そのまま処理を終了する。
【0067】
なお、図6および図7においては、記録再生装置10のCPU18の処理のみを示したため、図示等は省略しているが、主電源投入時や再生開始時すなわちステップS1やステップS31の処理を開始する前には、記録再生装置10のCPU18とメモリカード12のコントローラ50との間で上述したような認証処理が実行される。
【0068】
この実施例によれば、パッチファームを配信し、記録再生装置で実行するようにしたので、ファームウェアの完全更新が禁止された規格に準拠しつつシステム制御に係る部分についてのバグの修正や機能アップを簡単に行うことができる。
【0069】
なお、この実施例では、1枚のメモリカード12を用いた場合についてのみ説明したが、実際には、複数のメモリカード12が用いられることが想定される。したがって、RAM46には、メモリカード12毎に生成完了数Aを記憶しておき、CPU18がライセンスデータの生成時および録音時にメモリカード12のIDを識別するようにすればよい。
【0070】
また、コンテンツデータは音楽データに限らず、画像(映像)データ、地図データ、文書データなど、著作権により保護された様々なデータが含まれる。このような画像(映像)データ、地図データ、文書データを再生する場合には、画像(映像)、地図、文書は、それぞれ、ディスプレイに表示される。
【0071】
さらに、この実施例では、通信機能等を備えていない記録再生装置についてのみ説明したが、通信機能或いは通話機能またはそれら両方の機能を備える記録再生装置を構成するようにしてもよい。通信機能を備える場合には、実施例で述べたように、音楽データやパッチファームを直接ダウンロードすることができる。
【0072】
さらにまた、この実施例では、音楽データ等の記録再生装置について説明したが、再生機能のみを有する装置についても適用できることは言うまでもない。このような場合には、予めパッチファームを記録したメモリカードを製造・販売するようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の記録再生装置の電気的な構成を示す図解図である。
【図2】図1実施例に示す記録再生装置に着脱可能に設けられるメモリカードの電気的な構成を示す図解図である。
【図3】配信されるコンテンツデータやパッチファームを含むデータファイルの構造を示す図解図である。
【図4】データファイルがパッチファームを含む場合の各エレメントの内容を示す図解図である。
【図5】図1実施例に示す記録再生装置のRAMのマッピング状態を示す図解図である。
【図6】図1実施例に示すCPUのパッチファームの展開処理を示すフロー図である。
【図7】図1実施例に示しCPUの再生処理を示すフロー図である。
【符号の説明】
10 …記録再生装置
12 …メモリカード
18 …CPU
20 …操作キー
32 …ディスプレイ
34 …DSP
44 …LSI
46 …RAM
48,58 …鍵メモリ
50 …コントローラ
54 …メモリ
56 …ライセンスメモリ
Claims (5)
- 所定形式で暗号化されたコンテンツをファームウェアの処理によって記録媒体から再生するコンテンツ再生装置において、
前記ファームウェアは、
前記所定形式で暗号化されたパッチプログラムが前記記録媒体に存在するかどうかを判別する第1判別ステップ、
前記パッチプログラムが前記記録媒体に存在すると判別されたとき当該パッチプログラムを内部メモリに展開する展開ステップ、および
前記コンテンツを再生するとき前記内部メモリに展開されたパッチプログラムを実行する実行ステップを備えることを特徴とする、コンテンツ再生装置。 - 前記内部メモリの特定番地の情報を判別する第2判別ステップをさらに備え、前記実行ステップは前記第2判別ステップの判別結果に応じて前記パッチプログラムを実行する、請求項1記載のコンテンツ再生装置。
- 前記記録媒体は着脱自在であり、前記パッチプログラムは前記記録媒体が通信端末に装着されたときネットワークを通して前記記録媒体に保存される、請求項1または2記載のコンテンツ再生装置。
- 所定形式で暗号化されたコンテンツを記録媒体から再生するコンテンツ再生装置によって実行される再生プログラムにおいて、
前記所定形式で暗号化されたパッチプログラムが前記記録媒体に存在するかどうかを判別する判別ステップ、
前記パッチプログラムが前記記録媒体に存在すると判別されたとき当該パッチプログラムを内部メモリに展開する展開ステップ、および
前記コンテンツを再生するとき前記内部メモリに展開されたパッチプログラムを実行する実行ステップを備えることを特徴とする、再生プログラム。 - 所定形式で暗号化されたコンテンツをコンテンツ再生装置の記録媒体から再生する再生方法において、
前記所定形式で暗号化されたパッチプログラムが前記記録媒体に存在するかどうかを判別し、
前記パッチプログラムが前記記録媒体に存在すると判別されたとき当該パッチプログラムを内部メモリに展開し、そして
前記コンテンツを再生するとき前記内部メモリに展開されたパッチプログラムを実行することを特徴とする、再生方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002217427A JP2004062353A (ja) | 2002-07-26 | 2002-07-26 | コンテンツ再生装置、再生プログラムおよび再生方法 |
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-
2002
- 2002-07-26 JP JP2002217427A patent/JP2004062353A/ja active Pending
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