JP2004061932A - 聴覚障害者用報知装置および聴覚障害者用報知システム - Google Patents

聴覚障害者用報知装置および聴覚障害者用報知システム Download PDF

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中園 秀喜
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Abstract

【目的】特定の音源から発生する音をほぼ正確に識別して聴覚障害者に認識させる。
【構成】聴覚障害者用報知システムは,音センサ付送信装置10と情報伝達用受信装置20とを含む。音センサ付送信装置10は火災報知器等に取付けられて用いられ,情報伝達用受信装置20は聴覚障害者等の身に付けられるか,もしくは接した状態,または見える位置に配置される。音センサ付送信装置10のマイクロフォン11に特定周波数の生活音が入ると,特定生活音検出回路13によってそのことが検出される。CPU14のROMに記憶された識別IDが音センサ付送信装置10から情報伝達用受信装置20に送信される。情報伝達用受信装置20では,受信した識別IDに基づいて,表示画面27上への文字表示が行われ,バイブレータ28による振動が発生する。
【選択図】  図2

Description

【0001】
【技術分野】
この発明は,日常生活において発生する様々な特定の注目(注意)すべき可聴音,たとえば,火災報知器の警報音,ガス漏れ警報器の警報音,携帯電話機の呼出音または着信音,ファクシミリ装置の呼出音または着信音,電子レンジの加熱終了報知音,洗濯機その他の電気製品から発生する報知音,自動車のエンジン音,自動車のクラクション,自然音(雨の降雨音等),ドアのノック音,ヤカンの沸騰音等を,それぞれ比較的高精度に識別して検出し,視覚的に認識可能な文字,画像,光等,または触覚的に認識可能な振動等に変換して聴覚障害者に伝達する聴覚障害者用報知装置およびシステムに関する。
【0002】
【発明の背景】
難聴者を含む聴覚障害者のために,光,画像(文字),振動等によって,上記のような特定の注目すべき音が発生したことを聴覚障害者に認識させる装置が開発されている。
【0003】
近年では,音の発生を知らせるにとどまらず,その発生源まで聴覚障害者に知らせるための装置も種々提案されている。しかしながら,従来の注目音の報知装置または注目音の発生源を聴覚障害者に知らせる装置は,音の識別の能力が低く,誤動作が生じやすかった。
【0004】
【発明の開示】
この発明は,誤動作が生じにくい,すなわち,音源から発生する特定の注目音をほぼ正確に識別して聴覚障害者に知らせる聴覚障害者用報知装置を提供することを目的とする。
【0005】
またこの発明は,音源から発生する特定の音(注目音)を検出する検出装置と,検出装置によって特定の音が検出されたことを聴覚障害者に知らせる報知装置とを含む聴覚障害者用報知システムを提供することを目的とする。
【0006】
この発明による聴覚障害者用特定生活音報知装置は,マイクロフォン,上記マイクロフォンから出力される音信号に含まれる可聴音周波数範囲内の特定生活音(注目音または注意すべき音)周波数成分を検出するPLL回路を含む検出手段,および上記検出手段による上記特定生活音周波数成分の検出に応答して,視覚的または触覚的に上記特定生活音周波数成分の存在を知らせる聴覚障害者用報知手段を備えたものである。
【0007】
マイクロフォンから出力される音信号に,可聴音周波数範囲内の特定生活音周波数成分が含まれている場合に,PLL(Phase Locked Loop )回路を含む検出手段によって,その特定生活音周波数成分を含む生活音がマイクロフォンに入力したことが検出される。
【0008】
この発明に用いられるPLL回路は,マイクロフォンによって得られる日常生活において発生する生活音中の可聴音周波数範囲内の周波数成分であって,特定生活音周波数成分を検出するように設計される。日常生活では,警報器の警報音,電気製品からの電子音,自動車のエンジン音,自然音(雨の降雨音等),ドアのノック音,ヤカンの沸騰音等,様々な生活音が発生する。これらの生活音は可聴音であり,特定の周波数成分が含まれていることが多い。PLL回路は,これらの日常生活で発生し,注目すべきまたは注意すべき生活音のそれぞれを区別して検出するように,これらの生活音に含まれる特定生活音周波数成分を検出する。
【0009】
特定生活音周波数成分が検出されると,視覚的または触覚的に,上記特定生活音周波数成分を含む生活音が発生していることが,聴覚障害者用報知手段によって報知される。
【0010】
たとえば,上記報知手段は,視覚表示装置,振動器(バイブレータ)または発光器のうちの少なくともいずれか一つである。視覚表示装置の表示画面上に表示される文字,画像等によって,視覚的に特定生活音周波数成分を含む注目すべきまたは注意すべき生活音の発生が報知される。振動器(バイブレータ)による振動(バイブレータは腕に装着するタイプ,枕に内蔵されるタイプ等,日常生活において身につける,または接する物に設けられる)によって,触覚的に特定生活音周波数成分を含む注目すべきまたは注意すべき生活音の発生が報知される。発光器からの発光によって,視覚的に特定生活音周波数成分を含む生活音の発生が報知される。
【0011】
このようにこの発明によると,マイクロフォンから出力される音信号に,特定生活音周波数成分が存在していると,そのこと(特定の生活音が検出されたこと)が,視覚的または触覚的に,人間の感覚器に訴えるように報知される。このため,聴覚障害者に,特定の音源からの注目すべきまたは注意すべき生活音の発生を知らせることができる。
【0012】
またこの発明によると,特定生活音周波数成分の検出にPLL回路が用いられている。PLL回路は比較的安定して高精度に特定周波数成分を検知できるので,特定の生活音をほぼ正確に検出(識別)することができ,特定の生活音の発生を聴覚障害者にほぼ正確に知らせることができる。
【0013】
好ましくは,複数の異なる特定生活音周波数成分をそれぞれ検出する複数のPLL回路を一つの報知装置に含めておく。一つの聴覚障害者用報知装置で,複数の異なる音源から発生する生活音(たとえば,電子火災警報器の警報音,携帯電話機の着信音,ファクシミリ装置の受信音等)のそれぞれを区別して検出することができる。この場合,上記報知手段は,複数の特定生活音周波数成分のそれぞれについて,異なる態様によって上記特定生活音周波数成分の存在を知らせるものにしておく。表示装置の画面上に表示させる画像,文字等を異ならせる,バイブレータの振動の長さ(間隔),振動の大きさ等を異ならせることによって,聴覚障害者にいずれの音源から生活音が発生しているのかを区別して報知することができる。
【0014】
特定周波数の音信号の信号成分の検出に用いられるPLL回路は,周波数分周器の設定値,VCO(Voltage Controlled Oscillator )の電圧値等を変化させることによって,検出する特定生活音周波数成分を変化させることができる。一実施態様では,上記検出手段は検出すべき特定生活音周波数成分を変更する手段を備えている。同じ音源(たとえば,同じ電子火災報知器)であっても,その音源の設置場所,設置された部屋の構造等によっては,マイクロフォンに入力する音の周波数は微妙に変化する。また,発生音の周波数が変更されることもある。特定生活音周波数成分を調整できるようにすることによって,特定の音源から発生する注目すべきまたは注意すべき生活音の検出の精度を高めることができる。
【0015】
好ましくは,上記検出手段は,上記マイクロフォンから出力される音信号を第1入力信号,上記PLL回路の出力信号を第2入力信号とし,第1入力信号が存在し,かつ第2入力信号が出力された場合に上記特定生活音周波数成分の検出信号を出力する論理回路を含む。マイクロフォンによって音が得られていないにも関わらずPLL回路が誤動作して検出信号を出力した場合であっても,論理回路からは検出信号が出力されないので,特定生活音周波数成分を含む特定生活音の検出の精度を高めることができる。
【0016】
この発明による聴覚障害者用火災報知器は,マイクロフォン,上記マイクロフォンから出力される音信号に含まれる消防法の規定に基づく省令で定められた火災報知器の警報音の周波数成分を検出するPLL回路を含む検出手段,および上記検出手段による火災報知器の警報音の周波数成分の検出に応答して,視覚的または触覚的に火災報知器からの警報音の発生を知らせる聴覚障害者用火災報知器警報音報知手段を備えている。火災報知器から発生する警報音の周波数は,現在は,消防法第21条の2第2項の規定に基づく受信機に係る技術上の規格を定める省令で494Hz の音を含ませることが決められている。PLL回路が検出する周波数成分を494Hz としておけば,火災報知器から警報音が発生し,警報音がマイクロフォンに入力すると,火災報知器から警報音が発生していることが検出される。視覚的または触覚的に,火災報知器から警報音が発生していることを聴覚障害者に知らせることができる。
【0017】
この発明による聴覚障害者用特定生活音報知システムは,特定生活音検出装置および聴覚障害者用報知装置を備えている。上記特定生活音検出装置は,マイクロフォン,上記マイクロフォンから出力される音信号に含まれる可聴音周波数範囲内の特定生活音周波数成分を検出するPLL回路を含む検出手段,および上記検出手段によって上記特定生活音周波数成分が検出された場合に,検出結果信号を送信する送信手段を備えている。上記聴覚障害者用報知装置は,上記特定生活音検出装置から送信された検出結果信号を受信する受信手段,および上記受信手段による検出結果信号の受信に応答して,視覚的または触覚的に上記特定生活音周波数成分の存在を知らせる聴覚障害者用報知手段を備えている。
【0018】
特定生活音周波数成分を含む生活音の発生を検出する特定生活音検出装置と,この特定生活音検出装置によって特定生活音周波数成分を含む生活音の発生が検出されたことを聴覚障害者に知らせるための聴覚障害者用報知装置が別体で構成されている。特定生活音検出装置を,音源に取り付けて,または音源のそばに設置しておくことができるので,音源からの特定生活音の発生をほぼ確実に検出することができる。聴覚障害者用報知装置に,好ましくはベルトのような固定具を設けておき,聴覚障害者が身につけることができるようにしておく(たとえば,ディジタル腕時計に上記報知装置の機能を組み込む)。報知装置を身につけておくことによって,聴覚障害者は振動,画像,文字,光等によって特定生活音の発生を知ることができる。
【0019】
好ましくは,上記検出手段は,複数の異なる特定生活音周波数成分をそれぞれ検出する複数のPLL回路を含み,上記検出結果信号は,上記PLL回路から出力される検出信号のそれぞれを識別するための第1の識別符号を含み,上記聴覚障害者用報知手段は,上記第1の識別符号に応じて異なる態様によって上記特定生活音周波数成分の存在を知らせるものである。一つの特定生活音検出装置によって複数の異なる音源から発生する特定生活音を区別して検出することができ,いずれの音源から特定生活音が発生しているかを聴覚障害者に認識させることができる。
【0020】
複数台の特定生活音検出装置を用いて,各特定生活音検出装置の上記送信手段は,上記特定生活音検出装置のそれぞれを識別するための第2の識別符号を含む検出結果信号を送信するものとし,上記聴覚障害者用報知手段は,受信した上記第2の識別符号に応じて異なる態様によって上記特定生活音周波数成分の存在を知らせるものとしてもよい。同じ特定生活音を発生する複数の音源があった場合であっても,そのいずれの音源から特定生活音が発生しているかを聴覚障害者に知らせることができる。
【0021】
【実施例の説明】
図1は,聴覚障害者用報知システムの一例を示すものである。
【0022】
聴覚障害者用報知システムは,音が発生する機器,器具,装置,システム等に取り付けられて,またはその付近に設置されて用いられる音センサ付送信装置10と,音センサ付送信装置10から送信される検知信号を受信し,いずれの機器等において音が発生しているかを聴覚障害者に知らせるための情報伝達用受信装置20とによって構成される。図1に示す例において,音センサ付送信装置10は火災報知器と,携帯電話機と,ファクシミリ装置にそれぞれ取り付けられている。情報伝達用受信装置20はディジタル式腕時計と兼用されている。
【0023】
図1に示す腕時計型の情報伝達用受信装置20は,表示画面27,スピーカ29およびバイブレータ(図1において図示されていない)を含む。表示画面に表示される文字,バイブレータによる振動,スピーカから発生する音(健常者用に有用),またはこれらの組合せによって,聴覚障害者(腕時計型の情報伝達用受信装置20の装着者)に,いずれの機器等において注意すべきまたは注目すべき音が発生しているかが知らせられる。たとえば,火災報知器の警報音,携帯電話機の着信音,ファクシミリ装置の受信音,レンジやオーブンの動作完了音,洗濯機の動作完了音,目覚まし時計のベル音,雨の音(降雨音),自動車のエンジン音,玄関のチャイム音等の発生が,表示画面に表示される文字,バイブレータによる振動によって,聴覚障害者に知らせられる。
【0024】
図2において,上段に音センサ付送信装置10の電気的構成のブロック図が,下段に情報伝達用受信装置20の電気的構成のブロック図がそれぞれ示されている。
【0025】
音センサ付送信装置10は,マイクロフォン11を含む。マイクロフォン11に入力する音(音波による空気振動)が電気信号に変換され,音信号としてマイクロフォン11から出力される。
【0026】
マイクロフォン11から出力された音信号は,増幅回路(AMP)11Aに入力する。増幅回路11Aにおいて音信号中の直流成分がカットされ,交流成分が増幅される。増幅された音信号の交流成分は低周波数帯増幅回路12に入力する。
【0027】
低周波数帯増幅回路12は,入力した音信号のうち比較的低周波の可聴音周波数成分(たとえば,100Hz〜20kHz)を増幅して出力する(高周波成分は増幅されない)。低周波数帯増幅回路12からは,比較的低周波のほぼ正弦波に近い波形をもつ信号成分が出力される。
【0028】
低周波数帯増幅回路12から出力された音信号は特定生活音検出回路13に入力する。特定生活音検出回路13は,後述するようにあらかじめ設定される特定生活音周波数成分が音信号に含まれている場合に,検出信号を出力する(詳細は後述する)。
【0029】
検出信号はCPU14に与えられる。
【0030】
CPU14はROMを含み,このROMには識別IDが記憶されている。特定生活音検出回路13から検出信号が出力されると,CPU14はROMから識別IDを読出し,RF回路15に識別IDを含む検出送信信号を出力する。RF回路15はCPU14から与えられた識別IDを含む検出送信信号を変調して,アンテナ16を通して送信する。識別IDは,音センサ送信装置10が取付けられる音源(上述の火災報知器,携帯電話機,ファクシミリ装置等)ごとに異ならせてもよいし,音センサ付送信装置10ごとに異ならせてもよい。
【0031】
音センサ付送信装置10から送信された識別IDを含む検出送信信号は,情報伝達用受信装置20のアンテナ21によって受信され,RF回路22に与えられる。受信信号はRF回路22において復調され,検出結果信号が取り出される。
【0032】
情報伝達用受信装置20のCPU23のROMには,識別IDとドライバ制御命令との組があらかじめ記憶されている(一般には複数の組が記憶されている)。CPU23は検出結果信号に含まれる識別IDに基づいて,液晶ドライバ24,モータ・ドライバ25またはスピーカ・アンプ26に制御命令を与える。
【0033】
たとえば,識別ID「001」が記憶されたCPU14を持つ音センサ付送信装置10が火災報知器に取付けられており,情報伝達用受信装置20のCPU23には識別ID「001」に対応して,「火災発生」の文字表示のための液晶ドライバ24の制御命令および振動の発生のためのモータ・ドライバ25の制御命令が記憶されているとする。火災報知器から警報音が発生すると,火災報知器に取付けられた音センサ付送信装置10から検出信号が出力される。情報伝達用受信装置20では音センサ付送信装置10からの検出信号の受信に応答して,液晶画面27に「火災発生」の文字が表示され,バイブレータ28が振動する(図1参照)。スピーカ・アンプ26の制御命令が含まれていれば,スピーカ29から音(音声等)が出力される。
【0034】
識別IDが異なる音センサ付送信装置10を,複数の音源に取付けておけば,音の発生した音源(または装置等)に応じて,異なる識別IDが情報伝達用受信装置20によって受信される。識別IDごとに,画面表示する文字や画像,バイブレータの振動の長さまたは間隔等を異ならせておくことによって,視覚的または触覚的に,いずれの音源,またはいずれの装置等において音が発生しているのかを,区別して聴覚障害者等に認識させることができる。
【0035】
図3は,図2に示す音センサ付送信装置10のマイクロフォン11,増幅回路11A,低周波数帯増幅回路12および特定生活音検出回路13の部分(図2において2点鎖線で囲って示す部分)を,より詳細かつ具体的に示す回路図である。
【0036】
マイクロフォン11(ECM:Electronical Condenser Microphone )から出力され,増幅回路11Aで増幅され,低周波数帯増幅回路12において可聴音周波数成分(たとえば,100Hz〜20kHz)が増幅された音信号は,PLL(Phase Locked Loop )回路13Aと,演算増幅器(コンパレータ)13Cとにそれぞれ入力する。
【0037】
PLL回路13Aは,入力信号の周波数と,基準信号の周波数(発振周波数)とが一致した場合に検出信号を出力する。PLL回路13Aは可変抵抗13aを含み,この可変抵抗13aの抵抗値を変化させることによって基準信号の周波数を変更することができる。可変抵抗13aの抵抗値は,音センサ付送信装置10に設けられるつまみ(図示略)を操作することによってユーザが変更することができる。
【0038】
PLL回路13Aが検出する信号は,一般的なPLL回路によって検知されるMHz オーダーの高周波信号よりも,周波数が低い。PLL回路13Aは,比較的低周波(100Hz〜20kHz程度)成分を検知した場合に検出信号を出力するように,上記可変抵抗13aの抵抗値等が設計されている。
【0039】
たとえば,音センサ付送信装置10のつまみ(図示略)を操作することによってPLL回路13Aの基準信号の周波数を494 Hz(消防法第21条の2第2項の規定に基づく,受信機に係る技術上の規格を定める省令において火災報知器の警報音として規定されている値)に設定すると,PLL回路13Aに入力する音信号に494 Hzの周波数成分が含まれている場合に,PLL回路13Aから検出信号が出力される(この実施例では検出信号はLレベル信号とする)。火災報知器の警報音を検出することができる。
【0040】
PLL回路13Aから検出信号が出力されると,出力された検出信号(Lレベル)は,基準電圧回路を含む演算増幅器(コンパレータ)13Bに入力する。
【0041】
演算増幅器13B,13Cは,基準電圧よりも高い電圧信号が入力したときにはHレベル信号を出力し,基準電圧よりも低い電圧が入力したときはLレベル信号を出力する。演算増幅器13Bは,検出信号(Lレベル信号)が入力するとLレベル信号を出力する。演算増幅器13Cは,低周波数帯増幅回路12からの出力信号に応じて反転した矩形波の信号(低周波数帯増幅回路12の出力信号がHレベルのときに演算増幅器13CはLレベル信号を出力し,低周波数帯増幅回路12の出力信号がLレベルのときに演算増幅器13CはHレベル信号を出力する)を出力する。
【0042】
演算増幅器13Bおよび演算増幅器13Cの出力信号はNOR回路13Dに入力する。
【0043】
NOR回路13Dでは,演算増幅器13Bの出力信号および演算増幅器13Cの出力信号がいずれもLレベルの場合に出力(Hレベル)が得られる。上述のように,PLL回路13Aにおいて設定されている検出すべき特定生活音周波数成分を含む生活音がマイクロフォン11に入力すると,PLL回路13AからLレベルの検出信号が出力され,演算増幅器13BはLレベル信号を出力する。演算増幅器13Cからは矩形波の信号が出力される。この場合には,NOR回路13Dからは矩形波の出力信号(最終検出信号)が得られる。
【0044】
低周波数帯増幅回路12からの出力信号がない(低周波数帯増幅回路12の出力信号はLレベルに保たれ,演算増幅器13Cの出力はHレベルに保たれる)にも関わらず,ノイズ等によって,PLL回路13Aから誤って検出信号(Lレベル)が出力された場合,NOR回路13Dの出力はLレベルに保たれる。NOR回路13Dは,このように,PLL回路13Aからの誤った検出信号を,最終検出信号として出力しないようにするためのものである。
【0045】
もちろん,低周波数帯増幅回路12からの出力信号がなく(低周波数帯増幅回路12の出力信号はLレベルに保たれ,演算増幅器13Cの出力はHレベルに保たれる),PLL回路13Aからの出力信号もない場合(PLL回路13Aおよび演算増幅器13Bの出力信号はHレベルに保たれる)は,NOR回路13Dの出力はLレベルに保たれる。低周波数帯増幅回路12からの出力信号はあるが(演算増幅器13Bの出力は矩形波),PLL回路13Aからの出力信号がない場合(PLL回路13Aおよび演算増幅器13Cの出力信号はHレベル)(検出すべき特定生活音周波数成分を含まない音がマイクロフォン11に入ったときである)は,NOR回路13Dの出力はLレベルに保たれる。
【0046】
NOR回路13Dからの検出信号(最終検出信号)は,増幅回路13Eにおいて増幅されて出力される。増幅回路13Eの出力信号がCPU14に入力する(図2参照)。
【0047】
上述した実施例では,音センサ付送信装置10には一つの特定生活音検出回路13のみが備えられているが,音センサ付送信装置10に複数の特定生活音検出回路13(PLL回路13A)を備えさせてもよい。一つの音センサ付送信装置10によって周波数成分がそれぞれ異なる生活音の発生を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】聴覚障害者用報知システムの一例を示す。
【図2】音センサ付送信装置の電気的構成および情報伝達用受信装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】音センサ付送信装置のマイクロフォンから特定生活音検出回路までの部分を,より詳細かつ具体的に示す回路図である。
【符号の説明】
10 音センサ付送信装置
11 マイクロフォン
12 低周波数帯増幅回路
13 特定生活音検出回路
13A PLL回路
13D NOR回路
14,23 CPU
15,22 RF回路
16,21 アンテナ
20 情報伝達用受信装置
27 表示画面
28 バイブレータ
29 スピーカ

Claims (9)

  1. マイクロフォン,
    上記マイクロフォンから出力される音信号に含まれる可聴音周波数範囲内の特定生活音周波数成分を検出するPLL回路を含む検出手段,および
    上記検出手段による上記特定生活音周波数成分の検出に応答して,視覚的または触覚的に上記特定生活音周波数成分の存在を知らせる聴覚障害者用報知手段,
    を備えた聴覚障害者用特定生活音報知装置。
  2. 上記検出手段は,
    複数の異なる特定生活音周波数成分をそれぞれ検出する複数のPLL回路を含み,
    上記報知手段は,
    複数の特定生活音周波数成分のそれぞれについて,異なる態様によって上記特定生活音周波数成分の存在を知らせるものである,
    請求項1に記載の聴覚障害者用特定生活音報知装置。
  3. 上記検出手段は,
    上記検出すべき特定生活音周波数成分を変更する手段を備えている,
    請求項1または2に記載の聴覚障害者用特定生活音報知装置。
  4. 上記検出手段は,
    上記マイクロフォンから出力される音信号を第1入力信号,上記PLL回路の出力信号を第2入力信号とし,第1入力信号が存在し,かつ第2入力信号が出力された場合に上記特定生活音周波数成分の検出信号を出力する論理回路を含む,
    請求項1から3のいずれか一項に記載の聴覚障害者用特定生活音報知装置。
  5. 上記報知手段は,
    視覚表示装置,振動器または発光器のうちの少なくともいずれか一つである,
    請求項1から4のいずれか一項に記載の聴覚障害者用特定生活音報知装置。
  6. マイクロフォン,
    上記マイクロフォンから出力される音信号に含まれる消防法の規定に基づく省令で定められた火災報知器の警報音の周波数成分を検出するPLL回路を含む検出手段,および
    上記検出手段による火災報知器の警報音の周波数成分の検出に応答して,視覚的または触覚的に火災報知器からの警報音の発生を知らせる聴覚障害者用火災報知器警報音報知手段,
    を備えた聴覚障害者用火災報知器。
  7. 特定生活音検出装置および聴覚障害者用報知装置を備え,
    上記特定生活音検出装置は,
    マイクロフォン,
    上記マイクロフォンから出力される音信号に含まれる可聴音周波数範囲内の特定生活音周波数成分を検出するPLL回路を含む検出手段,および
    上記検出手段によって上記特定生活音周波数成分が検出された場合に,検出結果信号を送信する送信手段を備え,
    上記聴覚障害者用報知装置は,
    上記特定生活音検出装置から送信された検出結果信号を受信する受信手段,および
    上記受信手段による検出結果信号の受信に応答して,視覚的または触覚的に上記特定生活音周波数成分の存在を知らせる聴覚障害者用報知手段を備えている,
    聴覚障害者用特定生活音報知システム。
  8. 上記検出手段は,
    複数の異なる特定生活音周波数成分をそれぞれ検出する複数のPLL回路を含み,
    上記検出結果信号は,上記PLL回路から出力される検出信号のそれぞれを識別するための第1の識別符号を含み,
    上記聴覚障害者用報知手段は,
    上記第1の識別符号に応じて異なる態様によって上記特定生活音周波数成分の存在を知らせるものである,請求項7に記載のシステム。
  9. 複数台の特定生活音検出装置を含み,
    各特定生活音検出装置の上記送信手段は,上記特定生活音検出装置のそれぞれを識別するための第2の識別符号を含む検出結果信号を送信するものであり,
    上記聴覚障害者用報知手段は,
    受信した上記第2の識別符号に応じて異なる態様によって上記特定生活音周波数成分の存在を知らせるものである,請求項7に記載のシステム。
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