JP2004061707A - 液晶装置及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1基板11上にはマトリクス状に画素電極111を形成すると共に、画素電極111間に、ストライプ状に信号電極112を形成する。一方、第2基板12上には、カラーフィルタ122及び遮光膜123を形成し、遮光膜123及びカラーフィルタ上に、走査電極125を形成する。第1基板11の信号電極112上には、信号電極112を覆うように絶縁膜121を形成する。絶縁膜121は、走査電極125相互間の隙間に対向する部分にも形成されることになる。信号電極112から第2基板12側へのリーク電流の発生は絶縁膜121によって抑制される。こうして、信号電極112からのリーク電流による横電界の発生が抑制されて、高コントラストの画像が得られる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、2端子型のスイッチング素子を備えたアクティブ方式の液晶装置及び電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶装置は、ガラス基板、石英基板等の2枚の基板間に液晶を封入して構成される。液晶装置の構造としては、基板の表面に画素をマトリクス状に配列させたパッシブ方式のものや、各画素毎にTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)やTFD(Thin Film Diode:薄膜ダイオード)等の非線形素子を設け、この非線形素子を介して信号電極と画素電極とを接続したアクティブ方式のもの等がある。
【0003】
アクティブ方式の液晶装置は、一方の基板に、能動素子をマトリクス状に配置し、他方の基板に対向する電極を配置して、両基板間に封止した液晶層の光学特性を画像信号に応じて変化させることで、画像表示を可能にする。例えば、TFD素子をスイッチング素子として、マトリクス状に配列された画素電極(ITO(Indium Tin Oxide))に選択的に画像信号を供給し、画素電極と対向する電極相互間の液晶層に画像信号に基づく電圧を印加して、液晶分子の配列を変化させる。これにより、各画素の透過率を変化させ、画素電極及び液晶層を通過する光を画像信号に応じて変化させて画像表示を行う。
【0004】
なお、電圧無印加時の液晶分子の配列を規定するために、一方の基板(アクティブマトリクス基板(以下、第1基板ともいう))及び他方の基板(以下、第2基板ともいう)の液晶層に接する面上に配向膜を形成し、配向膜にラビング処理を施している。
【0005】
ところで、TFD素子としてMIM(Metal Insulator Metal)構造の素子を用いることがある。MIM素子は、金属膜−絶縁膜−金属膜の積層構造を有し、その非線形特性を利用して、画素への画像信号の供給を制御するスイッチング素子として用いられている。
【0006】
図8はこのようなTFDを用いた液晶装置の電極の構成を示す説明図である。
【0007】
一方の基板(第1基板)50側にはMIM素子をスイッチング素子として用いた画素電極51がマトリクス状に形成されている。一方、他方の基板(第2基板)55には、行方向に延設された走査電極56がストライプ状に形成されている。
【0008】
各画素のMIM素子は走査電極56に印加する駆動電圧に従ってオンとなり、信号電極57を介して供給された画像信号を各画素電極51に書込む。即ち、所定の駆動電圧が供給された走査電極56に対向する位置のMIM素子がオンとなって、1ラインの全ての画素電極51に各信号電極57からの画像信号が供給される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、MIM素子は、信号電極が延設されて形成された下層の金属層、この下層の金属層上に形成された絶縁膜層及びこの絶縁膜層上に形成された上層の金属層によって形成され、上層の金属層を画素電極に接続した構成となっている。
【0010】
ところが、下層の金属層上に絶縁膜層を形成する工程において、下層の金属層と一体形成される信号電極上にも絶縁膜層が形成される。更に、信号電極上の絶縁膜層上には、MIM素子を構成する上層の金属層と同一材料の金属層が形成される。
【0011】
信号電極上に形成される絶縁層及び金属層によって、信号電極もMIM構造を有する。
【0012】
しかしながら、信号電極のMIM構造によって、信号電極に対向する位置の走査電極にMIMスイッチング素子をオンにする駆動電圧が印加されると、信号電極とその対向する位置の走査電極との間で、液晶分子の配列が影響を受けてしまう。
【0013】
図9はこの問題点を説明するための説明図であり、図8のB方向から見た断面構造を示している。
【0014】
第1基板50上には画素電極(斜線部)51が形成されている。そして、画素電極51の直上の位置には第2基板55上に走査電極56が形成されている。画素電極51と走査電極56との間で画像信号に応じて液晶分子59の配列が制御される。
【0015】
一方、画素電極51相互間には信号電極(網線部)57も形成されている。ところが、この信号電極57の直上には走査電極56が形成されていない部分が存在する。このため、信号電極57は直上の位置に隣接する走査電極56との間で電界(以下、横電界という)を生じさせる。信号電極57からのリーク電流による横電界によって、画素電極51縁辺部においては、液晶分子59の配列が悪影響を受けてしまう。即ち、画素電極51縁辺部においては、液晶分子59の配向不良が発生してしまい、配向不良個所の光抜けによってコントラスト比が低下し、ぼけた画像が表示されてしまう。
【0016】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、信号電極からのリーク電流を抑制して、横電界を減少させることを可能にすることにより、充分なコントラスト比を得て画質を向上させることができる液晶装置及び電子機器を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る液晶装置は、第1基板上に形成されマトリクス状に配置される複数の画素電極と、前記第1基板上の列方向に延設され各列の前記画素電極に信号を供給するためのストライプ状の信号電極と、前記第1基板に対向配置される第2基板上の行方向に延設され各行の前記画素電極に対向配置されるストライプ状の走査電極と、前記信号電極上であって、少なくとも、前記走査電極が形成されていない部分に対向する部分に形成される絶縁膜とを具備したことを特徴とする。
【0018】
このような構成によれば、第1基板上には、マトリクス状に配置される複数の画素電極と、列方向に延設されて各列の画素電極に信号を供給するためのストライプ状の信号電極が形成される。一方、第2の基板上には、行方向に延設されて各行の画素電極に対向配置されるストライプ状の走査電極が形成される。そして、第1基板の信号電極上には、少なくとも、走査電極が形成されていない部分に対向する部分に、絶縁膜が形成される。第2基板側の信号電極に対向する部分において、走査電極が形成されていない場合でも、信号電極からこの部分に進行するリーク電流は絶縁膜によって抑制される。従って、リーク電流による横電界の発生を防止することができ、高いコントラスト比を得ると共に、鮮明な高画質の画像を得ることができる。
【0019】
また、前記絶縁膜は、前記信号電極上の全域に形成されることを特徴とする。
【0020】
このような構成によれば、信号電極からのリーク電流の第2基板側への信号が抑制され、横電界の発生を防止することができる。
【0021】
また、前記絶縁膜は、前記信号電極上の前記走査電極が形成されていない部分に対向する部分に形成されることを特徴とする。
【0022】
このような構成によれば、走査電極が形成されている部分では、信号電極からのリーク電流は対向する走査電極側に進行し、走査電極が形成されていない部分では、信号電極からのリーク電流の進行は抑制され、横電界の発生が防止される。
【0023】
本発明に係る電子機器は、前記液晶装置を画像形成手段として備えたことを特徴とする。
【0024】
このような構成によれば、液晶装置にリーク電流による横電界の発生を防止することができるので、高コントラスト比の鮮明な高画質の画像を得ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る液晶装置の構成を示す断面図であり、図2はこの液晶装置の要部を拡大して示す斜視図である。図2におけるA−A′線の断面図が図1に相当する。
【0026】
第1の実施の形態は本発明をアクティブマトリクス方式の透過型の液晶装置に適用したものである。なお、以下では、スイッチング素子として二端子型スイッチング素子であるTFD(Thin Film Diode)を用いた場合を例示する。また、以下に示す各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材ごとに縮尺を異ならせてある。
【0027】
本実施の形態は、第1基板に形成する信号電極上に、第2基板側へのリーク電流の発生を抑制するための絶縁膜を形成することにより、信号電極からのリーク電流による横電界の発生を防止するようにしたものである。
【0028】
図1及び図2において、液晶装置1は、相互に対向する第1基板11と第2基板12とがシール材13を介して貼り合わされ、両基板の間に液晶14が封入された構成となっている。第1基板11及び第2基板12は、ガラスや石英、プラスティック等の光透過性を有する板状部材である。なお、実際には、第1基板11及び第2基板12の外側(液晶14とは反対側)の表面に、入射光を変更させるための偏光板や位相差板等が貼着されるが、本発明の内容とは直接の関係がないため、その図示及び説明を省略する。
【0029】
第2基板12の内側(液晶14側)の表面には、カラーフィルタ122(122R、122G及び122B)、遮光層123、オーバーコート層124、複数の走査電極125及び配向膜126が形成されている。各走査電極125は、ITO等の透明導電材料によってオーバーコート層124の表面に形成された帯状の電極である。各走査電極125は、上述した信号電極112と交差する方向(図1における左右方向)に延在し、第1基板11上に行をなす複数の画素電極111と対向するようになっている。
【0030】
カラーフィルタ122(122R、122G及び122B)は、第2基板12上に樹脂材料によって形成された層であり、染料や顔料によってR(赤色)、G(緑色)及びB(青色)のうちのいずれかに着色されている。図1及び図2においては、同一列の画素に同一色のカラーフィルタ122を配置する、いわゆるストライプ配列を採用した場合が例示されている。
【0031】
遮光層123は、マトリクス状に配列された各画素の間隙部分、つまり、画素電極111と走査電極125とが対向する領域以外の領域を覆うように格子状に形成され、各画素間の隙間を遮光して表示画像のコントラストを向上させる役割を担っている。なお、例えば、遮光層123は、カーボンブラックや顔料といった黒色着色剤を含む樹脂材料によって形成されている。
【0032】
ここで、遮光層123は、第2基板12の面上にカラーフィルタ122が形成された後に、当該カラーフィルタ122の面上に形成されるようになっている。したがって、遮光層123は、図1及び図2に示すように、カラーフィルタ122よりも第1基板11側に位置する。
【0033】
オーバーコート層124は、アクリル樹脂やエポキシ樹脂等により形成された層である。このオーバーコート層124は、カラーフィルタ122及び遮光層123によって第2基板12上に形成された凹凸を平坦化するとともに、カラーフィルタ122及び遮光層123から有機材料が染み出して液晶14を劣化させるのを防ぐ役割を担っている。
【0034】
一方、第1基板11の内側(液晶14側)の表面には、マトリクス状に配列する複数の画素電極111と、各画素電極111の間隙部分において画面のY方向(図1における紙面垂直方向)に延在する複数の信号電極112とが形成されている。各画素電極111は、例えばITO等の透明導電材料により形成される。
【0035】
各画素電極111と、当該画素電極111に隣接する信号電極112とは、TFD113(図1においては図示省略)を介して接続されている。各TFD113は、非線形な電流−電圧特性を有する二端子型スイッチング素子であり、MIM構造を有する。
【0036】
本実施の形態においては、信号電極112上には、絶縁膜121が形成されている。絶縁膜121は、信号電極112の表面を覆うように形成される。
【0037】
画素電極111、信号電極112、TFD113及び絶縁膜121が形成された第1基板11の表面は、上記配向膜116と同様の配向膜114によって覆われている。配向膜114は、ポリイミド等の有機薄膜であり、電圧が印加されていないときの液晶14の配向方向を規定するためのラビング処理が施されている。
【0038】
行方向に配列された信号電極112は、各行の各画素電極111に与える画像信号を伝送する。各ラインの走査電極125には、TFD113をオンにする駆動電圧が順次供給されて、この駆動電圧によって、各ラインの全TFD113がオンとなる。信号電極112を介して伝送された画像信号がTFD113を介して画素電極111に書込まれる。こうして、第1基板11上の画素電極111と、これに対向する走査電極125との間に電圧が印加されることになり、両電極によって挟まれた液晶14の配向状態が画像信号に応じて変化して、光の透過率が変化して画像表示が行われる。
【0039】
次に、図3の工程図、図4及び図5の説明図を参照して図1及び図2に示す液晶装置の製造方法について説明する。図4はバック・トゥ・バック構造のTFDである。図3(a)乃至(g)は製造方法を工程順に示している。また、図4(a)は1画素を構成する信号電極112、TFD113及び画素電極111の平面形状を示し、図4(b)は図4(a)のD−D′線によって切断した断面を示している。また、図5は図4のMIM構造部分を製造順に示している。
【0040】
先ず、図3(a)に示すガラス基板等の第1基板11の一方の表面に、TaOx(タンタルオキサイド)の下地材料61(図4(b)に図示、図3では図示省略)を形成する。次に、図4(b)に示すように、基板11上(下地材料61上)にMIM構造の絶縁膜を形成するための陽極酸化用配線34及びMIM構造の下層の電極の金属膜32となるTa(タンタル)をスパッタリング等によって形成する。
【0041】
次に、Ta上に図示しないレジストを形成し、図3(b)に示すように、信号電極112が形成される領域からMIM構造に至る領域以外の領域に開口部31aを有するマスク31によって覆うと共に、このマスク31を介してレジストに紫外線を照射し露光・現像によって、陽極酸化用配線とMIM構造領域のマスクパターンを形成する。次に、フォトエッチングによって陽極酸化用配線とMIM構造領域をパターン形成し、レジストを剥離して、図3(c)に示す陽極酸化用配線34とMIMの下層電極の金属膜32を形成する。
【0042】
次に、陽極酸化によって陽極酸化膜62であるTaO5 (五酸化タンタル)62を形成して、アニール処理を施す。この結果、MIMの下層電極の金属膜32上に陽極酸化膜62が形成されると共に、陽極酸化用配線34上にも陽極酸化膜62が形成される(図5(a))。
【0043】
次に、信号電極112及びMIM構造の上層の金属膜63となるクロムをスパッタリング等によって形成する。次に、クロム上に図示しないレジストを形成し、信号電極112の領域及びMIMの上層電極の金属膜63の領域以外の領域に開口部を有するマスクによって覆うと共に、このマスクを介してレジストに紫外線を照射し露光・現像によって、信号電極112及びMIMの上層電極の金属膜63のマスクパターンを形成する。次に、フォトエッチングによって信号電極112及びMIMの上層電極の金属膜63をパターン形成し、レジストを剥離する。(図4(b)及び図5(b)、図3では図示省略)なお、信号電極112は、図5(b)に示すように、画素電極111側に延びる接続部を有する。
【0044】
次に、信号電極112の下層からMIM構造領域に延びる、陽極用配線上の陽極酸化膜及び陽極用配線を取り除く(図5(c))。この構成では図5(c)の○で囲った部分の2カ所においてTFDが構成される。
【0045】
次に、図4(a)に示す信号電極112、画素電極111相互間に、絶縁のためのPADを形成する(図示省略)。
【0046】
次に、画素電極111となるITO膜をスパッタリング等によって形成する(図3では図示省略)。次に、ITO膜上に図示しないレジストを形成し、画素電極111を形成する領域以外の領域に開口部を有するマスクによって覆うと共に、このマスクを介してレジストに紫外線を照射し露光・現像によって、画素電極111のマスクパターンを形成する。次に、フォトエッチングによって画素電極111をパターン形成し、レジストを剥離する。次に、アニール処理を施す。
【0047】
次に、絶縁膜121をスパッタリング、CVD等によって堆積させ、図示しないレジストを用いてマスクパターンを形成する。そして、フォトエッチングによって絶縁膜121をパターン形成し、レジストを剥離する。こうして、信号電極112上に、信号電極112を覆う絶縁膜121を形成する。
【0048】
一方、第2基板12の表面に、カラーフィルタ122、遮光膜123、走査電極125及びオーバーコート層126を形成する。これらの各部は、公知の各種方法を用いて形成することができるためその説明を省略する。次に、第2基板12上に、第2基板12の縁部を囲む枠状のシール材13を印刷するとともに、第2基板12と、図3の工程により得られた第1基板11とをシール材13を介して接合する。この後、両基板間に液晶14を封入するとともに、両基板の外側表面に偏光板や位相差板を貼着することにより、図1及び図2に示した液晶装置1を得る。
【0049】
図6は本実施の形態において生じるリーク電流を説明するための説明図である。図6は図2のC方向から見て、画素電極111、信号電極112、走査電極125及び絶縁膜121の位置関係を示している。
【0050】
第1基板11においては、信号電極112は、画面のY方向に延設されており、走査線方向には延びていない。信号電極112はY方向の全域に形成されており、画素電極111は、各行毎に所定の間隔を有して形成されている。一方、第2基板12においては、走査電極125は、画素電極111上に形成されており、各行毎に所定の間隔を有する。従って、走査電極125同士の隙間部分において、信号電極112は走査電極125に対向していない。
【0051】
本実施の形態においては、第1基板11上において、信号電極112上に絶縁膜121を形成している。即ち、絶縁膜121は、走査電極125同士の隙間部分に対向する位置にも形成される。
【0052】
従って、図6に示すように、信号電極112から走査電極125側へのリーク電流の発生は、絶縁膜121によって抑制される。特に、走査電極125相互間の隙間部分に対向する位置の信号電極112上においても絶縁膜121が形成されており、走査電極125相互間の隙間部分に対向する位置の信号電極112から、隣接した走査電極125に斜めに進行するリーク電流の発生が抑制される。このように、信号電極112がMIM構造を有することによって生じようとするリーク電流の発生が抑制され、横電界の発生が防止される。
【0053】
このように本実施の形態においては、第1基板上に形成されたストライプ状の信号電極を覆うように絶縁膜を形成することで、走査電極相互間の隙間部分においても信号電極から走査電極側に進行するリーク電流の発生が抑制される。これにより、横電界の発生を防止することができる。従って、画素電極縁辺部において、液晶の配向不良が発生することを防止することができ、コントラスト比を向上させて鮮明な高画質の画像を表示することができる。
【0054】
なお、上記実施の形態においては、信号電極112上の全域に絶縁膜121を形成するものとして説明したが、上述したように、絶縁膜は、走査電極125相互間の隙間部分で、且つ信号電極112に対向する部分、即ち、上下左右に隣接する4つの画素電極同士の隙間部分にのみ形成すればよい。
【0055】
なお、上記実施の形態においては、カラーフィルタを備えてカラー表示が可能な装置について説明したが、カラーフィルタを有していない液晶装置においても同様に適用可能である。また、透過型の液晶装置に適用した例について説明したが、反射型の液晶装置や半透過型の液晶装置にも適用可能であることは明らかである。
【0056】
また、MIM構造を構成する金属としては種々のものが考えられる。例えば、クロムに代えてアルミニウム等を採用してもよい。この場合には、アルミニウムによる上層の金属膜を形成後にアニール処理を追加する。
【0057】
図7は本発明の第2の実施の形態に係る電子機器を示す斜視図であり、上記実施の形態に係る液晶装置を電子機器に適用した例を示している。
【0058】
(1)モバイル型コンピュータ
まず、本発明に係る液晶装置を、モバイル型のパーソナルコンピュータの表示部に適用した例について説明する。図7(a)は、このパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。同図に示すように、パーソナルコンピュータ41は、キーボード411を備えた本体部412と、本発明に係る液晶装置を用いた表示部413とを備えている。この場合、外光が十分に存在しない状況下であっても表示の視認性を確保すべく、背面側にバックライトを備えた液晶装置を用いることが望ましい。
【0059】
(2)携帯電話機
次に、本発明に係る液晶装置を、携帯電話機の表示部に適用した例について説明する。図7(b)は、この携帯電話機の構成を示す斜視図である。同図に示すように、携帯電話機42は、複数の操作ボタン421のほか、受話口422、送話口423とともに、本発明に係る液晶装置を用いた表示部424を備えている。
【0060】
なお、本発明に係る液晶装置を適用可能な電子機器としては、図7(a)に示したパーソナルコンピュータや同図(b)に示した携帯電話機のほかにも、液晶テレビや、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器などが挙げられる。上述したように、本発明に係る液晶装置によれば、横電界による悪影響を軽減することができ、この液晶装置を用いた電子機器においては、コントラス比が高く、鮮明な画像を表示することができる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、信号電極からのリーク電流を抑制して、横電界を減少させることを可能にすることにより、充分なコントラスト比を得て画質を向上させることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る液晶装置の構成を示す断面図。
【図2】液晶装置の要部を拡大して示す斜視図。
【図3】第1の実施の形態の液晶装置の製造方法を工程順に示す工程図。
【図4】1画素の構成を示す説明図である。
【図5】1画素の構成を示す説明図である。
【図6】本実施の形態において生じるリーク電流を説明するための説明図。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る電子機器を示す斜視図。
【図8】TFDを用いた液晶装置の電極の構成を示す説明図。
【図9】従来例の問題点を説明するための説明図。
【符号の説明】
1……液晶装置
11……第1基板
111……画素電極
112……信号電極
113……TFD
114,126……配向膜
12……第2基板
121……絶縁膜
122,122R,122G,122B……カラーフィルタ
123……遮光層
124……オーバーコート層
125……走査電極
13……シール材
14……液晶
Claims (4)
- 第1基板上に形成されマトリクス状に配置される複数の画素電極と、
前記第1基板上の列方向に延設され各列の前記画素電極に信号を供給するためのストライプ状の信号電極と、
前記第1基板に対向配置される第2基板上の行方向に延設され各行の前記画素電極に対向配置されるストライプ状の走査電極と、
前記信号電極上であって、少なくとも、前記走査電極が形成されていない部分に対向する部分に形成される絶縁膜とを具備したことを特徴とする液晶装置。 - 前記絶縁膜は、前記信号電極上の全域に形成されることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
- 前記絶縁膜は、前記信号電極上の前記走査電極が形成されていない部分に対向する部分に形成されることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
- 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の液晶装置を画像形成手段として備えたことを特徴とする電子機器。
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JP (1) | JP2004061707A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10756296B2 (en) * | 2018-01-19 | 2020-08-25 | Kunshan Go-Visionox Opto-Electronics Co., Ltd. | Packaging structure |
-
2002
- 2002-07-26 JP JP2002217911A patent/JP2004061707A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10756296B2 (en) * | 2018-01-19 | 2020-08-25 | Kunshan Go-Visionox Opto-Electronics Co., Ltd. | Packaging structure |
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