JP2004060749A - 鉛プラグ入り積層ゴム - Google Patents
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Abstract
【課題】特に積層ゴムの2次形状係数又は鉛プラグの直径と高さとの比率が所定値を越えるものにおいて、柱状鉛の変形を拘束することにより、鉛のせん断変形の安定性を確保し良好な履歴性状を得ることができる鉛プラグ入り積層ゴムを提供する。
【解決手段】ゴム層2と補強板3,4,5とを交互に積層し、内部に鉛プラグ11,12を設置してなり、かつ2次形状係数が4.0を越える積層ゴム1において、鉛プラグ11,12が設置される内部空間13を積層ゴム1の高さ方向のほぼ中央部において横断する仕切りプレート14を設置した。
【選択図】 図1
【解決手段】ゴム層2と補強板3,4,5とを交互に積層し、内部に鉛プラグ11,12を設置してなり、かつ2次形状係数が4.0を越える積層ゴム1において、鉛プラグ11,12が設置される内部空間13を積層ゴム1の高さ方向のほぼ中央部において横断する仕切りプレート14を設置した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、鉛プラグ入り積層ゴムに関し、さらに詳細には、土木、建築あるいは機械分野において免震装置や制振装置として適用される積層ゴムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ゴム層と鋼板とを積層してなる積層ゴムの内部に、振動エネルギーを吸収して減衰させるための鉛プラグを設置したものが知られている。この鉛プラグ入り積層ゴムは、鉛プラグを設置するための上下に貫通した孔が設けられている。この孔の内壁には、鉛の挿入が容易なように、大きな突出部は無い。鉛による減衰効果を確実に得るために、孔に鉛を圧入し、鉛を中間鋼板間のゴム層に食い込ませることもなされている。
【0003】
このような鉛プラグ入り積層ゴムは、例えば構造物と基礎との間に設置され、地震等により水平方向の力を受けると、せん断変形をする。その際、積層ゴムは、ゴムのせん断剛性により、生じたせん断変形を元位置に復帰させようとする反力を生じ、いわゆるばねとして働く。他方、積層ゴムに内蔵された鉛プラグは、ゴムのせん断変形に伴って塑性変形をすることにより、振動エネルギーを吸収する、いわゆるダンパーとしての役割を果たす。
【0004】
ところで、積層ゴムの形状を示すパラメータとして、2次形状係数が広く使われている。この2次形状係数は、次式で示すように、積層ゴムの直径とゴム全層厚との比率で定義される。
S2 =D/ntr …(1)
ただし、S2 :2次形状係数、D:積層ゴムの直径、tr:ゴム1層厚、n: ゴム層数
【0005】
この発明の発明者による実験によれば、2次形状係数が4.0程度以下と小さい場合は、鉛プラグの各振動サイクル毎の吸収エネルギーは比較的安定していること、繰り返し変形に対しても安定度が高いことが判明した。また、内蔵鉛の高さと直径との比率(高さ/直径)が4.0程度以下と小さい場合も、鉛プラグの各振動サイクル毎の吸収エネルギーは安定し、繰り返し変形に対しても安定度は高い(図15(a)の履歴曲線参照)。
【0006】
しかしながら、積層ゴムの2次形状係数が4.0を越える場合、または、鉛プラグの高さと直径との比率が4.0を越える場合は、鉛プラグの吸収エネルギー量が必ずしも安定しないことが判明した。すなわち、変位の繰り返しに伴い、吸収エネルギー量が漸減する傾向が現れる場合がある。履歴性状も変形の少ない範囲で「中やせ」し、ややゆがんだ紡錘形となる(図15(b)の履歴曲線参照)。
【0007】
この原因としては、内蔵された柱状鉛が所定の形状を維持できておらず、積層ゴムとの密着性が低下したためと考えられる。より具体的には、図14に示すように、繰り返し変形の発生に伴い、柱状鉛50が積層ゴム51の上下方向に移動し、中間部で中空状態52が発生して、吸収エネルギー量の低下を生ずる。さらに、鉛が積層ゴムの間に貫入し、その結果、中空部が生じて吸収エネルギー量の低下を生じている。
【0008】
また、柱状鉛が、積層ゴムのせん断変形に追随する際には、積層ゴム内壁面との密着性が維持されている間は、鉛自体も概ねせん断変形に近い挙動を示すが、積層ゴム内壁面との密着力が低下すると、曲げ変形もしくは引張り変形の要素が大きく現れてくる。この密着性は、柱状鉛がゴム層に貫入していると維持しやすい。このため、鉛を圧入して、これをゴム層に食い込ませるのも吸収エネルギー量を安定させるうえで、ある程度効果がある。
【0009】
次に変形の大きさの観点でみてみると、大変形時には、中間鋼板が積層ゴムの内壁面に段状に現れるため、中間鋼板の角部が鉛に食い込んで、柱状鉛の変形を拘束する。大変形時には、大きな降伏せん断力を示す理由の1つである。
【0010】
他方、小変形時に、いわゆる「中やせ」状態を示しやすいのは、中間鋼板による拘束が少なくなり、柱状鉛の挙動が不安定になりやすいためである。拘束が弱まると、柱状鉛は、せん断変形に加えて、曲げ変形及び引張り変形の比率が増加してくる。鉛の降伏曲げ応力度及び降伏引張り応力度は、降伏せん断応力度に比べて小さいため、耐力や吸収エネルギー量は低下する。したがって、柱状鉛のせん断変形を確保することが、性能の確保上有効である。
【0011】
特開2001−140978号公報には、中間鋼板として、鉛プラグが貫通する孔を有する孔開きの中間鋼板と、孔無しの中間鋼板とを用いた積層ゴムが開示されている(特に同公報の図7)。この積層ゴムによれば、鉛プラグが設置される内部空間は孔無しの中間鋼板によって仕切られることになる。その結果、孔無しの中間鋼板によって仕切られた内部空間に複数の鉛プラグが設置されることになる。しかし、同公報ではこれに開示された技術と、積層ゴムの形状又は鉛プラグの形状との関係については何ら言及がされていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上記のような技術的背景に基づいてなされたものであって、次の目的を達成するものである。
この発明の目的は、特に積層ゴムの2次形状係数又は鉛プラグの直径と高さとの比率が所定値を越えるものにおいて、柱状鉛の変形を拘束することにより、鉛のせん断変形の安定性を確保し良好な履歴性状を得ることができる鉛プラグ入り積層ゴムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記課題を達成するために、次のような手段を採用している。
すなわち、この発明は、ゴム層と補強板とを交互に積層し、内部に鉛プラグを設置してなり、かつ2次形状係数が4.0を越える積層ゴムにおいて、
前記鉛プラグが設置される内部空間を、該積層ゴムの高さ方向のほぼ中央部において横断する仕切りプレートを設置したことを特徴とする鉛プラグ入り積層ゴムにある。
【0014】
また、この発明は、ゴム層と補強板とを交互に積層し、内部に鉛プラグを設置してなり、かつ前記鉛プラグの高さと直径との比率が4.0を越える積層ゴムにおいて、
前記鉛プラグが設置される前記内部空間を、該積層ゴムの高さ方向のほぼ中央部において横断する仕切りプレートを設置したことを特徴とする鉛プラグ入り積層ゴムにある。
【0015】
この発明によれば、鉛プラグが設置される積層ゴムの内部空間に仕切りプレートを設置したので、柱状鉛の上下方向の流動化が拘束される。この結果、積層ゴムが繰り返し加力を受けても、柱状鉛と積層ゴムとの密着性が低下することが少なく、せん断変形の安定性を確保することができ、良好な履歴性状を得ることができる。
【0016】
前記仕切りプレートに前記鉛プラグの横断面積の1/2以下の断面積を有する開口を設けてもよい。このような開口部を設けることにより、仕切りプレートの上下の鉛を一体化することができ、ある程度の流動化を許容しつつ、性能の均質化を図ることができる。
【0017】
また、前記仕切りプレートの上下面に前記鉛プラグの端部が嵌まり込む凹部を設けてもよい。このような凹部を設けることにより、鉛端部が仕切りプレートに固定され、鉛のストック量が増大するので、水平変形時の履歴特性の健全性を維持することができる。さらに、前記鉛プラグが設置される前記内部空間の周壁に補強ゴム層を設けてもよい。このような補強ゴム層を設けることにより、鉛プラグに対する拘束力が増大する。
【0018】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図面を参照しながら以下に説明する。図1は、この発明の第1実施形態を示す鉛直方向断面図、図2は図1のA−A線矢視断面図である。積層ゴム1はゴム層2と補強板である鋼板3,4,5とを交互に積層し、成形型内で加硫接着して形成される。
【0019】
鋼板は上下の厚肉鋼板3と中間鋼板4,5とからなり、高さ方向の中央部の中間鋼板5は上下側の中間鋼板4よりも薄肉となっている。上下の厚肉鋼板3には上下のフランジ板6がボルト7により連結される。上下のフランジ板6にはアンカーボルトの取付孔8がそれぞれ設けられ、積層ゴム1は取付孔8に挿入される図示しないアンカーボルトにより上部構造物9及び下部構造物(基礎)10にそれぞれ固定される。
【0020】
積層ゴム1には鉛プラグを設置するための内部空間、すなわち充填孔13が高さ方向に形成されている。この発明によれば、積層ゴム1には充填孔13を高さ方向のほぼ中央部において横断する仕切りプレート14が設置されている。この結果、鉛プラグは仕切りプレート14の上方の上鉛プラグ11と下方の下鉛プラグ12とに分離されて設置される。仕切りプレート14は補強板3,4,5と同様に鋼板からなり、鉛プラグ11,12の変形時における圧力を支えるために、周辺の中間鋼板5よりも厚肉となっている。
【0021】
ここで、この発明が適用される積層ゴム1は、その直径とゴム層2の全層厚との比率で定義される2次形状係数(前記式(1)参照)が4.0を越える積層ゴムである。あるいは、鉛プラグの高さ(鉛プラグ11,12の各高さの和)と直径との比率が4.0を越える積層ゴムである。
【0022】
このような積層ゴムにおいて仕切りプレート14を設置することにより、鉛プラグによるエネルギー吸収の安定性を維持することができる。すなわち、図13に示すように、積層ゴム1がせん断変形を生ずると、仕切りプレート14によって分離・拘束された鉛プラグ11,12は上下方向に流動化することなく積層ゴム1との密着性を維持し、せん断変形が維持されるので、安定したエネルギー吸収効果を得ることことができる。したがって、履歴性状も図15(a)に示したような良好なものとなる。
【0023】
図3は、この発明の第2実施形態を示す鉛直方向断面図、図4は図3のB−B線矢視断面図である。この実施形態では、仕切りプレート14の中央に開口部15が設けられている。この開口部15の断面積は、鉛プラグ11,12の横断面積の1/2以下である。
【0024】
開口部15を設けることにより、上下の鉛プラグ11,12の一体化を図ることができ、ある程度の流動化を許容しつつ、性能の均質化を図ることができる。その一方、開口部15の断面積は鉛プラグ11,12の横断面積の1/2以下と小さいことから、仕切りプレート14の効果、すなわち上下の鉛プラグ11,12の流動化防止効果が大きく損なわれることはない。また、柱状鉛11,12を充填孔13に挿入する際の圧力が開口部15によって緩和され、仕切りプレート14をはじめとする積層ゴム1の異常な変形発生を防止できる。なお、開口部は複数設けるようにしてもよく、この場合、各開口部の断面積の総和が鉛プラグの横断面積の1/2以下であればよい。
【0025】
図5は、この発明の第3実施形態を示す鉛直方向断面図、図6は図5のC−C線矢視断面図である。この実施形態では、仕切りプレート14は厚肉鋼板からなり、その上下面に鉛プラグ11,12の端部が嵌まり込む凹部16,17が設けられている。この第3実施形態によれば、図1,図2に示した第1実施形態と同様の効果を期待することができる。また、凹部16,17を設けることにより、鉛プラグ11,12の端部が仕切りプレート14に固定され、鉛のストック量が増大するので、水平変形時の履歴特性の健全性を維持することができる。
【0026】
図7は、この発明の第4実施形態を示す鉛直方向断面図、図8は図7のD−D線矢視断面図である。この実施形態は、図3,図4に示した第2実施形態と図5,図6に示した第3実施形態とを組み合わせたものである。すなわち、仕切りプレート14の上下面に鉛プラグ11,12の端部が嵌まり込む凹部16,17を設けたうえ、さらに凹部16,17間を貫通する開口部15を設けたものである。この第4実施形態によれば、第2実施形態及び第3実施形態の双方の効果を期待することができる。
【0027】
図9は、この発明の第5実施形態を示す鉛直方向断面図であり、図10は図9のE−E線矢視断面図である。この実施形態は、図5,図6に示した第3実施形態のものにおいて、鉛プラグ11,12が設置される内部空間すなわち充填孔13の周壁に補強ゴム層20を設けたものである。この補強ゴム層20は図示しないが内部にコイルが埋設され、充填孔13の内壁に加硫接着されている。この第5実施形態によれば、第3実施形態と同様の効果を期待することができる。また、補強ゴム層20を設けることにより、水平変形時における鉛プラグ11,12に対する拘束力を増大させることができる。
【0028】
図11は、この発明の第6実施形態を示す鉛直方向断面図であり、図12は図11のF−F線矢視断面図である。この実施形態は、図7,図8に示した第4実施形態のものにおいて、鉛プラグ11,12が設置される充填孔13の周壁に、前記第5実施形態と同様の補強ゴム層20を設けたものである。この第6実施形態によれば、第4実施形態と同様の効果を期待することができるうえ、補強ゴム層20を設けることにより、水平変形時における鉛プラグ11,12に対する拘束力を増大させることができる。
【0029】
上記各実施形態は例示にすぎず、この発明は種々の態様を採りうる。例えば、上記各実施形態は鉛プラグを1個のみ設置した積層ゴムを示しているが、これに限らず、この発明は複数個の鉛プラグを設置する積層ゴムにも適用できる。
【0030】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、積層ゴムの2次形状係数又は鉛プラグの直径と高さとの比率が所定値を越えるものにおいて、鉛プラグが設置される内部空間を横断する仕切りプレートを設置したので、柱状鉛の流動化を拘束することができ、この結果、鉛のせん断変形の安定性を確保して、履歴性能、特に吸収エネルギーの安定性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態を示す鉛直方向断面図である。
【図2】図1のA−A線矢視断面図である。
【図3】この発明の第2実施形態を示す鉛直方向断面図である。
【図4】図3のB−B線矢視断面図である。
【図5】この発明の第3実施形態を示す鉛直方向断面図である。
【図6】図5のC−C線矢視断面図である。
【図7】この発明の第4実施形態を示す鉛直方向断面図である。
【図8】図7のD−D線矢視断面図である。
【図9】この発明の第5実施形態を示す鉛直方向断面図である。
【図10】図9のE−E線矢視断面図である。
【図11】この発明の第6実施形態を示す鉛直方向断面図である。
【図12】図11のF−F線矢視断面図である。
【図13】第1実施形態のものの作用説明図である。
【図14】従来のものの作用説明図である。
【図15】この発明による積層ゴムの履歴性状(a)と、従来のものの履歴性状(b)を示す図である。
【符号の説明】
1:積層ゴム
2:ゴム層
3:上下の厚肉鋼板
4:中間鋼板
5:中間鋼板
6:フランジ板
9:上部構造物
10:下部構造物
11:上鉛プラグ
12:下鉛プラグ
13:充填孔
14:仕切りプレート
15:開口部
16:凹部
17:凹部
20:補強ゴム層
【発明の属する技術分野】
この発明は、鉛プラグ入り積層ゴムに関し、さらに詳細には、土木、建築あるいは機械分野において免震装置や制振装置として適用される積層ゴムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ゴム層と鋼板とを積層してなる積層ゴムの内部に、振動エネルギーを吸収して減衰させるための鉛プラグを設置したものが知られている。この鉛プラグ入り積層ゴムは、鉛プラグを設置するための上下に貫通した孔が設けられている。この孔の内壁には、鉛の挿入が容易なように、大きな突出部は無い。鉛による減衰効果を確実に得るために、孔に鉛を圧入し、鉛を中間鋼板間のゴム層に食い込ませることもなされている。
【0003】
このような鉛プラグ入り積層ゴムは、例えば構造物と基礎との間に設置され、地震等により水平方向の力を受けると、せん断変形をする。その際、積層ゴムは、ゴムのせん断剛性により、生じたせん断変形を元位置に復帰させようとする反力を生じ、いわゆるばねとして働く。他方、積層ゴムに内蔵された鉛プラグは、ゴムのせん断変形に伴って塑性変形をすることにより、振動エネルギーを吸収する、いわゆるダンパーとしての役割を果たす。
【0004】
ところで、積層ゴムの形状を示すパラメータとして、2次形状係数が広く使われている。この2次形状係数は、次式で示すように、積層ゴムの直径とゴム全層厚との比率で定義される。
S2 =D/ntr …(1)
ただし、S2 :2次形状係数、D:積層ゴムの直径、tr:ゴム1層厚、n: ゴム層数
【0005】
この発明の発明者による実験によれば、2次形状係数が4.0程度以下と小さい場合は、鉛プラグの各振動サイクル毎の吸収エネルギーは比較的安定していること、繰り返し変形に対しても安定度が高いことが判明した。また、内蔵鉛の高さと直径との比率(高さ/直径)が4.0程度以下と小さい場合も、鉛プラグの各振動サイクル毎の吸収エネルギーは安定し、繰り返し変形に対しても安定度は高い(図15(a)の履歴曲線参照)。
【0006】
しかしながら、積層ゴムの2次形状係数が4.0を越える場合、または、鉛プラグの高さと直径との比率が4.0を越える場合は、鉛プラグの吸収エネルギー量が必ずしも安定しないことが判明した。すなわち、変位の繰り返しに伴い、吸収エネルギー量が漸減する傾向が現れる場合がある。履歴性状も変形の少ない範囲で「中やせ」し、ややゆがんだ紡錘形となる(図15(b)の履歴曲線参照)。
【0007】
この原因としては、内蔵された柱状鉛が所定の形状を維持できておらず、積層ゴムとの密着性が低下したためと考えられる。より具体的には、図14に示すように、繰り返し変形の発生に伴い、柱状鉛50が積層ゴム51の上下方向に移動し、中間部で中空状態52が発生して、吸収エネルギー量の低下を生ずる。さらに、鉛が積層ゴムの間に貫入し、その結果、中空部が生じて吸収エネルギー量の低下を生じている。
【0008】
また、柱状鉛が、積層ゴムのせん断変形に追随する際には、積層ゴム内壁面との密着性が維持されている間は、鉛自体も概ねせん断変形に近い挙動を示すが、積層ゴム内壁面との密着力が低下すると、曲げ変形もしくは引張り変形の要素が大きく現れてくる。この密着性は、柱状鉛がゴム層に貫入していると維持しやすい。このため、鉛を圧入して、これをゴム層に食い込ませるのも吸収エネルギー量を安定させるうえで、ある程度効果がある。
【0009】
次に変形の大きさの観点でみてみると、大変形時には、中間鋼板が積層ゴムの内壁面に段状に現れるため、中間鋼板の角部が鉛に食い込んで、柱状鉛の変形を拘束する。大変形時には、大きな降伏せん断力を示す理由の1つである。
【0010】
他方、小変形時に、いわゆる「中やせ」状態を示しやすいのは、中間鋼板による拘束が少なくなり、柱状鉛の挙動が不安定になりやすいためである。拘束が弱まると、柱状鉛は、せん断変形に加えて、曲げ変形及び引張り変形の比率が増加してくる。鉛の降伏曲げ応力度及び降伏引張り応力度は、降伏せん断応力度に比べて小さいため、耐力や吸収エネルギー量は低下する。したがって、柱状鉛のせん断変形を確保することが、性能の確保上有効である。
【0011】
特開2001−140978号公報には、中間鋼板として、鉛プラグが貫通する孔を有する孔開きの中間鋼板と、孔無しの中間鋼板とを用いた積層ゴムが開示されている(特に同公報の図7)。この積層ゴムによれば、鉛プラグが設置される内部空間は孔無しの中間鋼板によって仕切られることになる。その結果、孔無しの中間鋼板によって仕切られた内部空間に複数の鉛プラグが設置されることになる。しかし、同公報ではこれに開示された技術と、積層ゴムの形状又は鉛プラグの形状との関係については何ら言及がされていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上記のような技術的背景に基づいてなされたものであって、次の目的を達成するものである。
この発明の目的は、特に積層ゴムの2次形状係数又は鉛プラグの直径と高さとの比率が所定値を越えるものにおいて、柱状鉛の変形を拘束することにより、鉛のせん断変形の安定性を確保し良好な履歴性状を得ることができる鉛プラグ入り積層ゴムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記課題を達成するために、次のような手段を採用している。
すなわち、この発明は、ゴム層と補強板とを交互に積層し、内部に鉛プラグを設置してなり、かつ2次形状係数が4.0を越える積層ゴムにおいて、
前記鉛プラグが設置される内部空間を、該積層ゴムの高さ方向のほぼ中央部において横断する仕切りプレートを設置したことを特徴とする鉛プラグ入り積層ゴムにある。
【0014】
また、この発明は、ゴム層と補強板とを交互に積層し、内部に鉛プラグを設置してなり、かつ前記鉛プラグの高さと直径との比率が4.0を越える積層ゴムにおいて、
前記鉛プラグが設置される前記内部空間を、該積層ゴムの高さ方向のほぼ中央部において横断する仕切りプレートを設置したことを特徴とする鉛プラグ入り積層ゴムにある。
【0015】
この発明によれば、鉛プラグが設置される積層ゴムの内部空間に仕切りプレートを設置したので、柱状鉛の上下方向の流動化が拘束される。この結果、積層ゴムが繰り返し加力を受けても、柱状鉛と積層ゴムとの密着性が低下することが少なく、せん断変形の安定性を確保することができ、良好な履歴性状を得ることができる。
【0016】
前記仕切りプレートに前記鉛プラグの横断面積の1/2以下の断面積を有する開口を設けてもよい。このような開口部を設けることにより、仕切りプレートの上下の鉛を一体化することができ、ある程度の流動化を許容しつつ、性能の均質化を図ることができる。
【0017】
また、前記仕切りプレートの上下面に前記鉛プラグの端部が嵌まり込む凹部を設けてもよい。このような凹部を設けることにより、鉛端部が仕切りプレートに固定され、鉛のストック量が増大するので、水平変形時の履歴特性の健全性を維持することができる。さらに、前記鉛プラグが設置される前記内部空間の周壁に補強ゴム層を設けてもよい。このような補強ゴム層を設けることにより、鉛プラグに対する拘束力が増大する。
【0018】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図面を参照しながら以下に説明する。図1は、この発明の第1実施形態を示す鉛直方向断面図、図2は図1のA−A線矢視断面図である。積層ゴム1はゴム層2と補強板である鋼板3,4,5とを交互に積層し、成形型内で加硫接着して形成される。
【0019】
鋼板は上下の厚肉鋼板3と中間鋼板4,5とからなり、高さ方向の中央部の中間鋼板5は上下側の中間鋼板4よりも薄肉となっている。上下の厚肉鋼板3には上下のフランジ板6がボルト7により連結される。上下のフランジ板6にはアンカーボルトの取付孔8がそれぞれ設けられ、積層ゴム1は取付孔8に挿入される図示しないアンカーボルトにより上部構造物9及び下部構造物(基礎)10にそれぞれ固定される。
【0020】
積層ゴム1には鉛プラグを設置するための内部空間、すなわち充填孔13が高さ方向に形成されている。この発明によれば、積層ゴム1には充填孔13を高さ方向のほぼ中央部において横断する仕切りプレート14が設置されている。この結果、鉛プラグは仕切りプレート14の上方の上鉛プラグ11と下方の下鉛プラグ12とに分離されて設置される。仕切りプレート14は補強板3,4,5と同様に鋼板からなり、鉛プラグ11,12の変形時における圧力を支えるために、周辺の中間鋼板5よりも厚肉となっている。
【0021】
ここで、この発明が適用される積層ゴム1は、その直径とゴム層2の全層厚との比率で定義される2次形状係数(前記式(1)参照)が4.0を越える積層ゴムである。あるいは、鉛プラグの高さ(鉛プラグ11,12の各高さの和)と直径との比率が4.0を越える積層ゴムである。
【0022】
このような積層ゴムにおいて仕切りプレート14を設置することにより、鉛プラグによるエネルギー吸収の安定性を維持することができる。すなわち、図13に示すように、積層ゴム1がせん断変形を生ずると、仕切りプレート14によって分離・拘束された鉛プラグ11,12は上下方向に流動化することなく積層ゴム1との密着性を維持し、せん断変形が維持されるので、安定したエネルギー吸収効果を得ることことができる。したがって、履歴性状も図15(a)に示したような良好なものとなる。
【0023】
図3は、この発明の第2実施形態を示す鉛直方向断面図、図4は図3のB−B線矢視断面図である。この実施形態では、仕切りプレート14の中央に開口部15が設けられている。この開口部15の断面積は、鉛プラグ11,12の横断面積の1/2以下である。
【0024】
開口部15を設けることにより、上下の鉛プラグ11,12の一体化を図ることができ、ある程度の流動化を許容しつつ、性能の均質化を図ることができる。その一方、開口部15の断面積は鉛プラグ11,12の横断面積の1/2以下と小さいことから、仕切りプレート14の効果、すなわち上下の鉛プラグ11,12の流動化防止効果が大きく損なわれることはない。また、柱状鉛11,12を充填孔13に挿入する際の圧力が開口部15によって緩和され、仕切りプレート14をはじめとする積層ゴム1の異常な変形発生を防止できる。なお、開口部は複数設けるようにしてもよく、この場合、各開口部の断面積の総和が鉛プラグの横断面積の1/2以下であればよい。
【0025】
図5は、この発明の第3実施形態を示す鉛直方向断面図、図6は図5のC−C線矢視断面図である。この実施形態では、仕切りプレート14は厚肉鋼板からなり、その上下面に鉛プラグ11,12の端部が嵌まり込む凹部16,17が設けられている。この第3実施形態によれば、図1,図2に示した第1実施形態と同様の効果を期待することができる。また、凹部16,17を設けることにより、鉛プラグ11,12の端部が仕切りプレート14に固定され、鉛のストック量が増大するので、水平変形時の履歴特性の健全性を維持することができる。
【0026】
図7は、この発明の第4実施形態を示す鉛直方向断面図、図8は図7のD−D線矢視断面図である。この実施形態は、図3,図4に示した第2実施形態と図5,図6に示した第3実施形態とを組み合わせたものである。すなわち、仕切りプレート14の上下面に鉛プラグ11,12の端部が嵌まり込む凹部16,17を設けたうえ、さらに凹部16,17間を貫通する開口部15を設けたものである。この第4実施形態によれば、第2実施形態及び第3実施形態の双方の効果を期待することができる。
【0027】
図9は、この発明の第5実施形態を示す鉛直方向断面図であり、図10は図9のE−E線矢視断面図である。この実施形態は、図5,図6に示した第3実施形態のものにおいて、鉛プラグ11,12が設置される内部空間すなわち充填孔13の周壁に補強ゴム層20を設けたものである。この補強ゴム層20は図示しないが内部にコイルが埋設され、充填孔13の内壁に加硫接着されている。この第5実施形態によれば、第3実施形態と同様の効果を期待することができる。また、補強ゴム層20を設けることにより、水平変形時における鉛プラグ11,12に対する拘束力を増大させることができる。
【0028】
図11は、この発明の第6実施形態を示す鉛直方向断面図であり、図12は図11のF−F線矢視断面図である。この実施形態は、図7,図8に示した第4実施形態のものにおいて、鉛プラグ11,12が設置される充填孔13の周壁に、前記第5実施形態と同様の補強ゴム層20を設けたものである。この第6実施形態によれば、第4実施形態と同様の効果を期待することができるうえ、補強ゴム層20を設けることにより、水平変形時における鉛プラグ11,12に対する拘束力を増大させることができる。
【0029】
上記各実施形態は例示にすぎず、この発明は種々の態様を採りうる。例えば、上記各実施形態は鉛プラグを1個のみ設置した積層ゴムを示しているが、これに限らず、この発明は複数個の鉛プラグを設置する積層ゴムにも適用できる。
【0030】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、積層ゴムの2次形状係数又は鉛プラグの直径と高さとの比率が所定値を越えるものにおいて、鉛プラグが設置される内部空間を横断する仕切りプレートを設置したので、柱状鉛の流動化を拘束することができ、この結果、鉛のせん断変形の安定性を確保して、履歴性能、特に吸収エネルギーの安定性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態を示す鉛直方向断面図である。
【図2】図1のA−A線矢視断面図である。
【図3】この発明の第2実施形態を示す鉛直方向断面図である。
【図4】図3のB−B線矢視断面図である。
【図5】この発明の第3実施形態を示す鉛直方向断面図である。
【図6】図5のC−C線矢視断面図である。
【図7】この発明の第4実施形態を示す鉛直方向断面図である。
【図8】図7のD−D線矢視断面図である。
【図9】この発明の第5実施形態を示す鉛直方向断面図である。
【図10】図9のE−E線矢視断面図である。
【図11】この発明の第6実施形態を示す鉛直方向断面図である。
【図12】図11のF−F線矢視断面図である。
【図13】第1実施形態のものの作用説明図である。
【図14】従来のものの作用説明図である。
【図15】この発明による積層ゴムの履歴性状(a)と、従来のものの履歴性状(b)を示す図である。
【符号の説明】
1:積層ゴム
2:ゴム層
3:上下の厚肉鋼板
4:中間鋼板
5:中間鋼板
6:フランジ板
9:上部構造物
10:下部構造物
11:上鉛プラグ
12:下鉛プラグ
13:充填孔
14:仕切りプレート
15:開口部
16:凹部
17:凹部
20:補強ゴム層
Claims (5)
- ゴム層と補強板とを交互に積層し、内部に鉛プラグを設置してなり、かつ2次形状係数が4.0を越える積層ゴムにおいて、
前記鉛プラグが設置される内部空間を、該積層ゴムの高さ方向のほぼ中央部において横断する仕切りプレートを設置したことを特徴とする鉛プラグ入り積層ゴム。 - ゴム層と補強板とを交互に積層し、内部に鉛プラグを設置してなり、かつ前記鉛プラグの高さと直径との比率が4.0を越える積層ゴムにおいて、
前記鉛プラグが設置される前記内部空間を、該積層ゴムの高さ方向のほぼ中央部において横断する仕切りプレートを設置したことを特徴とする鉛プラグ入り積層ゴム。 - 前記仕切りプレートに前記鉛プラグの横断面積の1/2以下の断面積を有する開口部を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の鉛プラグ入り積層ゴム。
- 前記仕切りプレートの上下面に前記鉛プラグの端部が嵌まり込む凹部を設けたことを特徴とする請求項1,2又は3記載の鉛プラグ入り積層ゴム。
- 前記鉛プラグが設置される前記内部空間の周壁に補強ゴム層を設けたことを特徴とする請求項4記載の鉛プラグ入り積層ゴム。
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- 2002-07-29 JP JP2002219410A patent/JP2004060749A/ja active Pending
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