JP2004060604A - デュアルフューエルエンジンの制御方法 - Google Patents

デュアルフューエルエンジンの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】機関の失火や性能悪化を防止しつつ燃料ガスを積極的に使用することができるデュアルフューエルエンジンの制御方法を提供する。
【解決手段】軽油、およびこの軽油に対し単独では発熱量が不十分でありかつ発熱量自体が変動する燃料ガスを混合させた混合燃料によって、機関を駆動させる場合、混合燃料の発熱量が低くなったときに、混合燃料に対する軽油の混合割合を増加させる。例えば、エンジンの始動時に、燃料ガス生成装置を始動させるとともに、軽油主体でのデュアルフューエルエンジンの機関の始動を行い、電磁開閉弁を開放状態に切り換える。そして、酸素センサの出力値が下がったときに、燃料ガスの混入によってデュアルフューエルエンジンの軽油供給量が下がるまで待機し、その後、燃料ガス導入装置の燃料絞りを開放し、この燃料絞りによる燃料ガスの流量調整を行う。
【選択図】   図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃棄物を熱分解処理して生成された低カロリーガスと単独で十分な発熱量を発生する軽油や天然ガスなどの高カロリー燃料とを混合した混合燃料により機関を駆動させるデュアルフューエルエンジンの制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、都市ごみなどの廃棄物を熱分解炉により熱分解処理して可燃ガス(熱分解ガス)を生成し、この可燃ガスと軽油や天然ガスなどの高カロリー燃料とを混合した混合燃料によりデュアルフューエルエンジンの機関を駆動させることによって、発電機を作動させるようにしたものが知られている。
【0003】
しかし、このように、廃棄物を熱分解処理して得られた可燃ガスは、廃棄物中の水分保有率が安定せず、その原料自体も一定の品質のものではないため、熱分解炉により生成された時点においても、一定組成の燃料として扱うことができず、単独では発熱量が不十分でありかつ発熱量自体が変動する低カロリー燃料といわざるを得ないのが現状である。そのため、単独で十分な発熱量を発生する高カロリー燃料に対し単独では発熱量が不十分でありかつ発熱量自体が変動する低カロリー燃料(可燃ガス)を混合させた混合燃料によって、デュアルフューエルエンジンの機関を駆動することが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したデュアルフューエルエンジンにおいては、資源を有効利用して省エレルギ化を図る上で、熱分解炉において低カロリー燃料が生成されれば、その生成された低カロリー燃料を積極的に使用することが行われている。
【0005】
その場合、低カロリー燃料を高カロリー燃料に対し闇雲に投入して混合させれば、その混合された混合燃料のカロリーが大きく変動し、機関の失火を招いたり、機関の性能が著しく悪化するという課題を保有している。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、機関の失火や性能悪化を防止しつつ低カロリー燃料を積極的に使用することができるデュアルフューエルエンジンの制御方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係わる発明が講じた解決手段は、単独で十分な発熱量を発生する高カロリー燃料、およびこの高カロリー燃料に対し単独では発熱量が不十分でありかつ発熱量自体が変動する低カロリー燃料を混合させた混合燃料によって、機関を駆動させるようにしたデュアルフューエルエンジンの制御方法を前提とする。そして、混合燃料の発熱量が低くなったときに、混合燃料に対する高カロリー燃料の混合割合を増加させるようにしている。
【0008】
この特定事項により、低カロリー燃料と高カロリー燃料とは混合して使用され、混合燃料の発熱量が低くなったときに、高カロリー燃料の混合割合を増加させることによって、機関が安定して駆動することになる。そのため、低カロリー燃料を積極的に使用しても、その不十分な発熱量が十分な発熱量を発生する高カロリー燃料で補われ、混合燃料のカロリーが大きく変動することがなくなり、機関の失火や、機関の性能悪化が確実に防止されることになる。
【0009】
請求項2に係わる発明では、高カロリー燃料のみによる機関の駆動時に低カロリー燃料を混合し始めた際の機関の駆動負荷を検出することによって、混合された低カロリー燃料の発熱量を想定し、その後で、高カロリー燃料に対し低カロリー燃料を積極的に混合させて、混合燃料による機関の駆動を行うようにしている。
【0010】
この特定事項により、低カロリー燃料を混合し始めた際の機関の駆動負荷によって低カロリー燃料の発熱量を想定した後で、高カロリー燃料に対し低カロリー燃料が積極的に混合されるので、機関の駆動が、高カロリー燃料のみによる運転から混合燃料による運転に切り換わっても、機関の失火や、機関の性能悪化が確実に防止されることになる。
【0011】
請求項3に係わる発明では、高カロリー燃料に対し低カロリー燃料を混合し始めた際の混合燃料中における酸素の割合が所定値以下になった後で、高カロリー燃料に対し低カロリー燃料を積極的に混合させて、混合燃料による機関の駆動を行うようにしている。
【0012】
この特定事項により、高カロリー燃料に対し低カロリー燃料を混合し始めた際の混合燃料中における酸素の割合が所定値以下に減ったとき、つまり低カロリー燃料が混入されることによって混合燃料中の酸素の割合が低下したときに、低カロリー燃料を積極的に混合させれば、混合燃料による機関の駆動にスムーズに切り換わることになる。これにより、大量の低カロリー燃料を消費させることが可能となる。
【0013】
請求項4に係わる発明では、高カロリー燃料主体による機関の駆動出力を優先する出力優先モードと、高カロリー燃料の消費量を抑えて低カロリー燃料の消費量を優先する低カロリー燃料消費優先モードとを切換可能に設定し、低カロリー燃料が大量にあるときに、出力優先モードから低カロリー燃料消費優先モードに切り換えて機関を駆動させるようにしている。
【0014】
この特定事項により、低カロリー燃料が大量に生成されている場合には低カロリー燃料消費優先モードに、機関の駆動出力を優先する場合には出力優先モードにそれぞれ切り換えられ、その状況に応じて対応することが可能となる。
【0015】
請求項5に係わる発明では、出力優先モードから低カロリー燃料消費優先モードに切り換えるときに、機関に対し空気を供給する給気経路のスロットル開度を所定量絞り込んでから、上記給気経路に対し供給される低カロリー燃料を増大させ、その後、高カロリー燃料主体による機関の駆動時に予め設定されている最小燃料供給位置に高カロリー燃料の供給量を固定し、しかる後、出力優先モードから低カロリー燃料消費優先モードに切り換えるようにしている。
【0016】
この特定事項により、出力優先モードから低カロリー燃料消費優先モードに切り換える場合には、給気経路のスロットル開度を所定量絞り込んでスロットル上下流に圧力差を発生させることによりスロットルによるガバニングを可能とし、給気経路への低カロリー燃料の供給量を増大させた後で、高カロリー燃料の供給量を最小燃料供給位置に固定することによって高カロリー燃料による機関の駆動最低条件が確保され、この状態で、可能な限り低カロリー燃料を消費させることによって、低カロリー燃料を最大限消費することが可能となる。
【0017】
しかも、混合燃料による機関の駆動時に高カロリー燃料の最低燃料供給量と低カロリー燃料の最大消費量との混合割合の比率が決定され、出力優先モードから低カロリー燃料消費優先モードに切り換えた際の機関の失火や性能悪化が確実に解消される。
【0018】
請求項6に係わる発明では、出力優先モードから低カロリー燃料消費優先モードに切り換えるときに、機関に対し空気を供給する給気経路のスロットル開度を所定量絞り込んでから、上記給気経路に対し供給される低カロリー燃料を増大させ、その後、高カロリー燃料の供給量を減少させて高カロリー燃料の燃費悪化点を検出した後、混合燃料の混合割合を燃費悪化点よりも高カロリー燃料をある値だけ増量させる燃料供給位置まで高カロリー燃料の供給位置を戻して固定し、しかる後、出力優先モードから低カロリー燃料消費優先モードに切り換えるようにしている。
【0019】
この特定事項により、出力優先モードから低カロリー燃料消費優先モードに切り換える場合には、給気経路のスロットル開度を所定量絞り込んでスロットル上下流に圧力差を発生させることによってスロットルによるガバニングを可能とし、給気経路への低カロリー燃料の供給量を増大させた後で、高カロリー燃料の供給量を減少させて高カロリー燃料の燃費悪化点を検出し、その燃費悪化点よりもある値だけ高カロリー燃料を増量させる燃料供給位置まで戻して固定することによって高カロリー燃料による機関の駆動最低条件が確保され、この状態で、可能な限り低カロリー燃料を消費させることによって、低カロリー燃料を最大限消費することが可能となる。
【0020】
しかも、高カロリー燃料の燃費悪化点よりもある値だけ高カロリー燃料を増量させる燃料供給位置まで戻して高カロリー燃料による機関の駆動最低条件を確保していることにより、発熱量自体が変動し一定組成の燃料として扱うことができない低カロリー燃料に応じて高カロリー燃料の燃料供給位置が固定され、混合燃料による機関の駆動時に高カロリー燃料の最低燃料供給量と発熱量の変動する低カロリー燃料の最大消費量との混合割合の比率がその都度決定されることになり、出力優先モードから低カロリー燃料消費優先モードに切り換えた際の機関の失火や性能悪化を効果的に解消することが可能となる。
【0021】
請求項7に係わる発明では、低カロリー燃料消費優先モードでのスロットルによるガバニングを可能とするように、スロットル開度を全開の40〜60%の開度に固定している。
【0022】
この特定事項により、混合燃料での機関の駆動時における高カロリー燃料による機関の駆動最低条件が確保され、出力優先モードから低カロリー燃料消費優先モードに切り換えた際の機関の失火や性能悪化を効果的に解消することが可能となる上、混合燃料の大半を占める大量の低カロリー燃料に比して高カロリー燃料の占める割合が最小限度に抑えられ、デュアルフューエルエンジンの機関からのスモーク(スス)の排出量を最小限に止めることが可能となる。
【0023】
また、混合燃料中での高カロリー燃料の占める割合が最小限度に抑えられることから、デュアルフューエルエンジンの機関からのNOxの排出量も最小限に止めることが可能となる。
【0024】
請求項8に係わる発明では、低カロリー燃料消費優先モードから出力優先モードに切り換えるときに、給気経路に対する低カロリー燃料の供給量を減少させてから、スロットル開度をスロットルガバニング可能な最大開度にした後、低カロリー燃料消費優先モードから出力優先モードに切り換えるようにしている。
【0025】
この特定事項により、給気経路に対する低カロリー燃料の供給量を減少させることによって、低カロリー燃料の混合割合が減少して低カロリー燃料の空燃比がリーン化するので、出力優先モードまたは低カロリー燃料消費優先モードに切り換え可能な状態となり、高カロリー燃料主体の出力優先モードに円滑に切り換えることが可能となる。
【0026】
請求項9に係わる発明では、低カロリー燃料消費優先モードによる機関の駆動時に、機関の駆動負荷毎に排気温度を検出した後、その排気温度の検出値が340〜500゜Cの範囲となるように、高カロリー燃料の供給量または空気に対する低カロリー燃料の混合割合(低カロリー燃料の空燃比設定)を調整している。
【0027】
また、請求項10に係わる発明では、出力優先モードによる機関の駆動時に、機関の駆動負荷毎に排気温度を検出した後、その排気温度の検出値が340〜500゜Cの範囲となるように、空気量(スロットル開度)または低カロリー燃料の空燃比設定を調整している。
【0028】
これらの特定事項により、空気量(スロットル開度)、もしくは高カロリー燃料の供給量または低カロリー燃料の空燃比設定の調整によって、排気温度を340〜500゜Cの範囲に保っているので、その排気温度の範囲内にオーバーオール空燃比が設定されることになり、高カロリー燃料に対する空燃比の過リッチ化、または低カロリー燃料に対する空燃比の過リーン化が防止され、デュアルフューエルエンジンの機関からのCOの排出量を最小限に止めることが可能となる。
【0029】
しかも、340〜500゜Cの排気温度の範囲内にオーバーオール空燃比が設定されることから、高カロリー燃料の空燃比の過リッチ化による機関の失火や、給気経路内での爆発を確実に防止することが可能となる。
【0030】
更に、340〜500゜Cの排気温度の範囲内にオーバーオール空燃比が設定されているために、CO濃度が小さく、かつ排気温度が高い領域に機関の駆動状態が設定されることになり、酸化触媒を有効に活用することが可能となる。
【0031】
請求項11に係わる発明では、出力優先モードによる機関の駆動時に、高カロリー燃料に対し低カロリー燃料を混合させた際の、機関回転数の上昇率を検知し、この回転数の上昇率から低カロリー燃料の発熱量を推定して、高カロリー燃料に対する低カロリー燃料の混合割合を増加させるようにしている。
【0032】
この特定事項により、低カロリー燃料を混合させた際に機関の負荷が一定であるにも拘わらず低カロリー燃料が高カロリー燃料の負荷を分担するために低カロリー燃料を加えた分だけ上昇する回転数の上昇率から低カロリー燃料の発熱量の割合を推定し、高カロリー燃料に対する低カロリー燃料の混合割合を増加させてから、機関の駆動を出力優先モードから低カロリー燃料消費優先モードに切り換えるようにしている。これにより、出力優先モードから低カロリー燃料消費優先モードに切り換えた際の機関の失火や性能悪化をより効果的に解消することが可能となる。
【0033】
更に、請求項12に係わる発明では、機関の駆動時に、スロットル開度の絞り込み量に応じて高カロリー燃料の噴射時期を進角させるように変更している。
【0034】
この特定事項により、スロットル開度を絞り込むと、空気量が減少して圧縮空気の熱量が不足し、着火時期が遅れて熱効率が下がることになるが、噴射時期をスロットル開度の絞り込み量に応じて進角させることによって、着火時期が遅れないように進められて熱効率の悪化が防止されることになる。このように、熱効率が改善されることによって、高カロリー燃料の供給量を少なくすることが可能となる。
【0035】
しかも、高カロリー燃料の供給量を少なくしても熱効率が改善されることから、デュアルフューエルエンジンの機関からのHCの排出量も最小限に止めることが可能となる。また、デュアルフューエルエンジンの機関からのCOの排出量も最小限に止めることが可能となる。更に、デュアルフューエルエンジンの機関からのスモーク(スス)の排出量も最小限に止めることが可能となる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0037】
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係わるデュアルフューエルエンジンの制御システム構成図を示している。
【0038】
図1において、1はデュアルフューエルエンジン、2はデュアルフューエルエンジン1によって作動する発電機である。
【0039】
上記デュアルフューエルエンジン1は、単独で十分な発熱量を発生する高カロリー燃料としての軽油、およびこの軽油に対し単独では発熱量が不十分(たとえば1000kcal程度)でありかつ発熱量自体が変動する低カロリー燃料としての燃料ガスを混合させた混合燃料によって、機関を駆動させるように構成されている。
【0040】
上記燃料ガスは、図示しない燃料ガス生成装置において廃棄物から生成されるものであり、その生成方法の一例としては、燃料と空気とを燃焼させて得られた高温の燃焼ガスを熱源とする空気遮断状態下での間接加熱により、熱分解ガスと固体状の残さとに分解した後、この熱分解ガスを、空気、酸素富化空気または酸素を含む酸化剤ガスに導入し、熱分解ガス中に含まれる可燃成分と酸化剤ガス中の酸素との間で反応を起こさせ、熱分解ガス中の高位炭化水素を低位炭化水素等に変換させてから、この変換された高温のガスを急冷した後、そのガス中に含まれるダストおよび有害成分を浄化処理して燃料ガスが得られるようにしている。この場合、燃料ガスは、周期的な廃棄物の集配時期にのみ生成されるようになっている。
【0041】
上記デュアルフューエルエンジン1は、ディーゼルエンジンがベースであり、軽油を燃焼室1Aに噴射する燃料噴射弁3と、燃焼室1Aに対し空気を供給する給気経路としての給気管11と、燃焼室1Aから排気を排出する排気管12と、この排気管12を介して排出される排気の温度を検出する排気温度センサ16と、上記給気管11内に開度調整可能に設けられ、空気の供給量を調整するスロットル弁4と、上記燃料ガス生成装置において生成された燃料ガスを上記スロットル弁4よりも上流側から給気管11内に導入する燃料ガス導入装置5とを備えている。
【0042】
上記燃料噴射弁3は、この燃料噴射弁3に対し軽油を供給する噴射ポンプ31と、この噴射ポンプ31による軽油の噴射量を他段階に調整するラック32とを備えている。また、図2にも示すように、上記噴射ポンプ31およびラック32によってディーゼルガバナー機構33が構成されている。そして、図1に示すように、上記ラック32は、CPUを搭載するコントローラ13に接続されており、このコントローラ13からの指令により、噴射ポンプ31による軽油の噴射量を最適に調整する位置にラック32を移動させるようにディーゼルガバナー機構33を制御している。この場合、軽油主体でのデュアルフューエルエンジン1の機関の駆動時に、出力優先モードとしてのディーゼルガバナー機構33による制御、つまりラック32位置の調整が行われる。
【0043】
上記スロットル弁4は、バタフライタイプのものであって、スロットル弁4の開度を調整する開度調整機構41に連結されている。この開度調整機構41は、上記コントローラ13に接続されている。また、排気温度センサ16も、コントローラ13に接続されている。
【0044】
上記燃料ガス導入装置5は、燃料ガス生成装置で生成された燃料ガスをスロットル弁4よりも上流側の給気管11内に導く燃料ガス導入管51と、この燃料ガス導入管51の途中に介設され、その燃料ガス導入管51の途中位置を開閉する電磁開閉弁52と、この電磁開閉弁52よりも下流側の燃料ガス導入管51の途中位置に設けられ、燃料ガス導入管51内の燃料ガスの酸素量を検出する酸素センサ53と、この酸素センサ53よりも下流側の燃料ガス導入管51の途中位置に設けられ、燃料ガスの圧力を検出するガス圧力センサ54と、このガス圧力センサ53よりも下流側の燃料ガス導入管51の途中位置に設けられ、燃料ガス導入管51からミキサ56(後述する)に供給される燃料ガスの圧力を一定にするレギュレータ55と、燃料ガス導入管51の下流端が開口する給気管11の途中位置に設けられ、燃料ガス導入管51を介して給気管11内に導入された燃料ガスを給気管11内の空気と混合させるミキサ56と、上記レギュレータ55とミキサ56との間に設けられ、レギュレータ55により一定のガス圧に保持された燃料ガスをミキサ56に供給する燃料絞り59とを備えている。また、図2にも示すように、上記スロットル弁4および燃料ガス導入装置5によって燃料ガスガバナー機構45が構成されている。そして、図1に示すように、上記スロットル弁4の開度調整機構41、並びに燃料ガス導入装置5の電磁開閉弁52、酸素センサ53、ガス圧力センサ54およびレギュレータ55は、上記コントローラ13に接続されており、このコントローラ13からの指令により、燃料ガス導入管51から給気管11を介して最適な量の燃料ガスを燃焼室1Aに導くように燃料ガスガバナー機構45を制御している。そして、上記電磁開閉弁52は、開閉切換タイプのものであり、開放状態に切り換えてもレギュレータ55を開放調整しない限り、燃料ガス導入管51内に僅かな量の燃料ガスしか導入されないように構成されている。この場合、軽油と燃料ガスとの混合燃料によるデュアルフューエルエンジン1の機関の駆動時に、低カロリー燃料消費優先モードとしての燃料ガスガバナー機構45による制御、つまりスロットル弁4の開度調整および燃料ガス導入装置5(レギュレータ55)による燃料ガスの流量調整が行われる。
【0045】
そして、本発明の特徴部分として、軽油に対し発熱量が不十分な燃料ガスを混合させた混合燃料によってデュアルフューエルエンジン1の機関を駆動させているときに、その混合燃料の発熱量が低くなれば、燃料噴射弁3のラック32を移動させて混合燃料に対する軽油の混合割合を増加させるようにしている。これによって、発熱量の異なる燃料を混合させた混合燃料でもってデュアルフューエルエンジン1の機関が安定して駆動することになる。そのため、燃料ガスを積極的に使用しても、その不十分な発熱量が十分な発熱量を発生する軽油で補われ、混合燃料のカロリーが大きく変動することがなくなり、機関の失火や、機関の性能悪化を確実に防止することができることになる。
【0046】
また、軽油のみによるデュアルフューエルエンジン1の機関の駆動時に燃料ガスを混合し始めた際の機関の駆動負荷を検出、具体的には燃料ガスの混入によってデュアルフューエルエンジン1の軽油供給量が減少することで、燃料ガスがある程度のカロリーを有するものであることが判明し、これによって下がるラック32の位置から、混合された燃料ガスの発熱量を想定し、軽油に対し燃料ガスを積極的に混合させて、混合燃料による機関の駆動を行うようにしている。これにより、燃料ガスを大量に消費することができることになる。
【0047】
更に、デュアルフューエルエンジン1は、ディーゼルガバナー機構33と燃料ガスガバナー機構45とに切り換えて制御され、燃料ガスが大量にあるときに、ディーゼルガバナー機構33による制御から燃料ガスガバナー機構45による制御に切り換えて機関を駆動させるようにしているので、燃料ガスが大量に生成されている場合には燃料ガスガバナー機構45による制御に、機関の駆動出力を優先する場合にはディーゼルガバナー機構33による制御にそれぞれ切り換えられ、その状況に応じて対応することができる。
【0048】
ここで、デュアルフューエルエンジン1の機関の始動時におけるコントローラ13による制御手順を図3のフローチャートおよび図4のタイムチャートに基づいて説明する。この場合、廃棄物の集配時期に当たっているために燃料ガス生成装置において廃棄物から燃料ガスが生成可能であるものとする。
【0049】
まず、図3のフローチャートのステップST1において、燃料ガス生成装置を始動させる。次いで、ステップST2において、軽油主体でのデュアルフューエルエンジン1の機関の始動、つまりディーゼルガバナー機構33による制御を開始する。このとき、ラック32の位置は、図4に示すように、燃料噴射弁3から噴射される軽油が最大量供給されるように最大供給位置に位置付けられる。
【0050】
その後、ステップST3において、電磁開閉弁52を開放状態に切り換える。このとき、燃料ガス導入管51内には僅かな量の燃料ガスしか導入されない。
【0051】
それから、ステップST4で、酸素センサ53の出力値が下がったか否かを判定する。このステップST4の判定において、酸素センサ53の出力値が下がったYESの場合には、燃料ガスが燃料ガス導入管51内に導入されてきたために酸素量が減ったと判断して、ステップST5に進む。
【0052】
そして、このステップST5で、燃料ガスの混入によってデュアルフューエルエンジン1の出力が下がるまで待機する。このとき、燃料ガスの混入によってデュアルフューエルエンジン1の軽油供給量(ラック位置)が下がることで、燃料ガスがある程度のカロリーを有するものであることが判明する。
【0053】
しかる後、ステップST6において、ラック32の位置が下がる(軽油の噴射量を絞る位置)まで待機してから、ステップST7に進んで、燃料ガス導入装置5のレギュレータ55を開放し、レギュレータ55による燃料ガスの流量調整を行う。この場合、レギュレータ55を開放した時点、つまりレギュレータ55による燃料ガスの流量調整を開始した時点から、軽油と燃料ガスとの混合燃料によるデュアルフューエルエンジン1の機関の駆動が行われることになる。
【0054】
このように、軽油に対し燃料ガスを混合し始めた際の混合燃料中における酸素の割合が所定値以下に減ったとき、つまり低カロリー燃料が混入されることによって混合燃料中の酸素の割合が低下したことを酸素センサ53の出力値により検出したときに、燃料ガスを積極的に混合させれば、混合燃料による機関の駆動にスムーズに切り換えることができる。
【0055】
次に、軽油主体でのデュアルフューエルエンジン1の機関の駆動、つまりディーゼルガバナー機構33による制御から、軽油と燃料ガスとの混合燃料によるデュアルフューエルエンジン1の機関の駆動、つまり燃料ガスガバナー機構45による制御へ切り換える場合のコントローラ13による制御手順を図5のフローチャートに基づいて説明する。
【0056】
まず、図5のフローチャートのステップST11では、ディーゼルガバナー機構33によるデュアルフューエルエンジン1の機関の駆動制御を行っている。このとき、スロットル弁4は、全開となっている。
【0057】
そして、燃料ガスガバナー機構45によるデュアルフューエルエンジン1の機関の駆動制御へ切り換えるに当たり、コントローラ13からの指令によって、ステップST12で、スロットル弁4の開度調整、具体的には、スロットル弁4を、全開の40〜60%まで絞り込む。これにより、スロットル弁4による制御を可能とする。
【0058】
それから、ステップST13において、電磁開閉弁52を開放状態に切り換えるとともに、燃料ガス導入装置5のレギュレータ55を開放すると共に、燃料絞り59を開放し、給気管11内への燃料ガスの導入量を増加させ、燃料ガス空燃比のリッチ化を図る。
【0059】
その後、ステップST14で、ラック32の位置が予め定められた目標とする最小ラック位置(失火などを生じさせない最低条件の燃料供給位置)に下がるまで待機する。この場合、ラック32の位置が最小ラック位置まで下がるのは、燃料ガスの導入によってデュアルフューエルエンジン1の軽油供給量が低下するのに追従するからである。
【0060】
しかる後、ステップST15において、ラック32を最小ラック位置に固定してから、ステップST16で、燃料ガスガバナー機構45による制御(スロットル弁4の開度調整および燃料ガス導入装置5による燃料ガスの流量調整)へ切り換える。
【0061】
このように、スロットル弁4を全開の40〜60%に開放させることで、混合燃料での機関の駆動時における軽油による機関の駆動最低条件が確保され、ディーゼルガバナー機構33による制御から燃料ガスガバナー機構45による制御に切り換えた際の機関の失火や性能悪化を効果的に解消することができる。その上、混合燃料の大半を占める大量の燃料ガスに比して軽油の占める割合が最小限度に抑えられ、可能な限り燃料ガスを消費させることによって、燃料ガスを最大限消費することができることになる。また、混合燃料の大半を占める大量の燃料ガスに比して軽油の占める割合が最小限度に抑えられることから、デュアルフューエルエンジン1の機関からのスモーク(スス)の排出量およびNOxの排出量を最小限に止めることができる。
【0062】
また、これとは逆に、燃料ガスガバナー機構45による制御からディーゼルガバナー機構33による制御へ切り換える場合のコントローラ13による制御手順を図6のフローチャートに基づいて説明する。
【0063】
まず、図6のフローチャートのステップST21では、燃料ガスガバナー機構45によるデュアルフューエルエンジン1の機関の駆動制御を行っている。
【0064】
そして、デイーゼルガバナー機構33によるデュアルフューエルエンジン1の機関の駆動制御へ切り換えるに当たり、コントローラ13からの指令によって、ステップST22で、燃料絞り59による燃料ガスの流量調整を行って、給気管11内への燃料ガスの導入量を減少させ、燃料ガス空燃比のリーン化を図る。
【0065】
その後、ステップST23において、給気管11内への燃料ガスの導入量の減少に伴い開放するスロットル弁4の開度が、ディーゼルガバナー機構33によるデュアルフューエルエンジン1の機関の駆動制御に切り換え可能な位置、つまりスロットル弁4が全開の40〜60%に開放するまで待機した後、ステップST24で、ディーゼルガバナー機構33による制御(ラック32位置の調整)へ切り換える。このとき、スロットル弁4の開度を全開とする。
【0066】
次に、ディーゼルガバナー機構33による制御を行っている場合、および燃料ガスガバナー機構45による制御を行っている場合のコントローラ13による目標オーバーオール空燃比λの設定手順を図7および図8のフローチャートに基づいて説明する。
【0067】
まず、図7のフローチャートのステップST31において、ディーゼルガバナー機構33によるデュアルフューエルエンジン1の機関の駆動制御を行っているか否かを判定する。このステップST31の判定が、ディーゼルガバナー機構33によるデュアルフューエルエンジン1の機関の駆動制御を行っているYESである場合には、ステップST32において、排気管12から排出される排気温度を排気温度センサ16により検出し、ステップST33で、排気温度センサ16の検出値が目標排気温度の範囲内(340〜500゜C)であるか、もしくはそれよりも高いか低いかを判定する。
【0068】
このステップST33の判定が、目標排気温度の範囲内(340〜500゜C)よりも高い場合には、ステップST34において、燃料絞り59による燃料ガスの流量調整を行って、給気管11内への燃料ガスの導入量を減少させ、燃料ガス空燃比をリーンに設定する。
【0069】
その後、ステップST35において、燃料ガス空燃比のリーン化への変更が限界であるか否かを判定し、燃料ガス空燃比のリーン化への変更が限界ではないNOの場合には、上記ステップST33で、再度排気温度センサ16の検出値が目標排気温度の範囲内(340〜500゜C)であるか、もしくはそれよりも高いか低いかを判定する。
【0070】
一方、上記ステップST35の判定が、燃料ガス空燃比のリーン化への変更が限界であるYESの場合には、ステップST36において、スロットル弁4の開度を開いた後、上記ステップST33で、再度排気温度センサ16の検出値が目標排気温度の範囲内(340〜500゜C)であるか、もしくはそれよりも高いか低いを判定する。
【0071】
また、上記ステップST33の判定が、目標排気温度の範囲内(340〜500゜C)よりも低い場合には、ステップST37において、燃料絞り59による燃料ガスの流量調整を行って、給気管11内への燃料ガスの導入量を増加させ、燃料ガス空燃比をリッチに設定する。
【0072】
その後、ステップST38において、燃料ガス空燃比のリッチ化への変更が限界であるか否かを判定し、燃料ガス空燃比のリッチ化への変更が限界ではないNOの場合には、上記ステップST33で、再度排気温度センサ16の検出値が目標排気温度の範囲内(340〜500゜C)であるか、もしくはそれよりも高いか低いかを判定する。
【0073】
一方、上記ステップST38の判定が、燃料ガス空燃比のリッチ化への変更が限界であるYESの場合には、ステップST39において、スロットル弁4の開度を絞った後、上記ステップST33で、再度排気温度センサ16の検出値が目標排気温度の範囲内(340〜500゜C)であるか、もしくはそれよりも高いか低いを判定する。
【0074】
そして、上記ステップST33の判定が、排気温度センサ16の検出値が目標排気温度の範囲内(340〜500゜C)となるYESの場合には、ステップST40において、ディーゼルガバナー機構33による制御を行っている場合の目標オーバーオール空燃比λを設定する。
【0075】
これに対し、上記ステップST31の判定が、燃料ガスガバナー機構45によるデュアルフューエルエンジン1の機関の駆動制御を行っているNOである場合には、図8のフローチャートのステップST41において、排気管12から排出される排気温度を排気温度センサ16により検出し、ステップST42で、排気温度センサ16の検出値が目標排気温度の範囲内(340〜500゜C)であるか、もしくはそれよりも高いか低いかを判定する。
【0076】
このステップST42の判定が、目標排気温度の範囲内(340〜500゜C)よりも高い場合には、ステップST43において、燃料絞り59による燃料ガスの流量調整を行って、給気管11内への燃料ガスの導入量を減少させ、燃料ガス空燃比をリーンに設定する。
【0077】
その後、ステップST44において、燃料ガス空燃比のリーン化への変更が限界であるか否かを判定し、燃料ガス空燃比のリーン化への変更が限界ではないNOの場合には、上記ステップST44で、再度排気温度センサ16の検出値が目標排気温度の範囲内(340〜500゜C)であるか、もしくはそれよりも高いか低いかを判定する。
【0078】
一方、上記ステップST44の判定が、燃料ガス空燃比のリーン化への変更が限界であるYESの場合には、ステップST45において、ラック32の位置を小さく変更して燃料噴射弁3からの軽油の噴射量を減らした後、上記ステップST42で、再度排気温度センサ16の検出値が目標排気温度の範囲内(340〜500゜C)であるか、もしくはそれよりも高いか低いを判定する。
【0079】
また、上記ステップST42の判定が、目標排気温度の範囲内(340〜500゜C)よりも低い場合には、ステップST46において、燃料絞り59による燃料ガスの流量調整を行って、給気管11内への燃料ガスの導入量を増加させ、燃料ガス空燃比をリッチに設定する。
【0080】
その後、ステップST47において、燃料ガス空燃比のリッチ化への変更が限界であるか否かを判定し、燃料ガス空燃比のリッチ化への変更が限界ではないNOの場合には、上記ステップST42で、再度排気温度センサ16の検出値が目標排気温度の範囲内(340〜500゜C)であるか、もしくはそれよりも高いか低いかを判定する。
【0081】
一方、上記ステップST47の判定が、燃料ガス空燃比のリッチ化への変更が限界であるYESの場合には、ステップST48において、ラック32の位置を大きく変更して燃料噴射弁3からの軽油の噴射量を増やした後、上記ステップST42で、再度排気温度センサ16の検出値が目標排気温度の範囲内(340〜500゜C)であるか、もしくはそれよりも高いか低いを判定する。
【0082】
そして、上記ステップST42の判定が、排気温度センサ16の検出値が目標排気温度の範囲内(340〜500゜C)となるYESの場合には、ステップST49において、燃料ガスガバナー機構45による制御を行っている場合の目標オーバーオール空燃比λを設定する。
【0083】
このように、排気温度が目標排気温度の範囲内(340〜500゜C)となるようにディーゼルガバナー機構33または燃料ガスガバナー機構45を制御することで、図9に示すように、軽油空燃比を過リッチ化させる高い排気温度領域(500゜Cを超える排気温度)および燃料ガス空燃比を過リーン化させる低い排気温度領域(340゜Cを下回る排気温度)をそれぞれ外した領域に目標オーバーオール空燃比λが設定されることになり、デュアルフューエルエンジン1の大・中・小の各負荷での排気管12からのCOの排出量をいずれも最小限に止めることができることになる。
【0084】
しかも、340〜500゜Cの目標排気温度の範囲内に目標オーバーオール空燃比λが設定されることから、軽油空燃比の過リッチ化によるデュアルフューエルエンジン1の失火や、給気管11内での爆発を確実に防止することができることになる。
【0085】
また、本実施形態では、図10に示すように、図示しない触媒の上流側にある排気温度センサ16により検出される触媒上流側温度が340〜500゜Cとなる目標排気温度の範囲内に目標オーバーオール空燃比λが設定されている。このため、CO濃度が小さく、かつ排気温度が高い領域にデュアルフューエルエンジン1の機関の駆動状態が設定されることになり、触媒浄化率の高い領域で酸化触媒を有効に活用することができる。
【0086】
更に、本実施形態では、図11に示すように、機関の駆動時に、スロットル弁4の開度の絞り込み量(閉側への調整量)に応じて燃料噴射弁3からの軽油の噴射時期を進角させるように変更している。これは、スロットル弁4の開度を絞り込むと、空気量が減少して圧縮空気の熱量が不足し、着火時期が遅角して熱効率が下がることに対処するものであり、噴射時期をスロットル弁4の開度の絞り込み量に応じて進角させることによって、着火時期が遅れないように進められて熱効率の悪化が防止されることになる。このように、熱効率が改善されることによって、軽油の供給量を少なくすることができる。
【0087】
しかも、軽油の供給量を少なくしても熱効率が改善されることから、図12に示すように、排気管12からのHCの排出量も最小限に止めることができる。また、図13に示すように、排気管12からのCOの排出量も最小限に止めることができる。更に、図14に示すように、排気管12からのスモーク(スス)の排出量も最小限に止めることができる。
【0088】
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施形態を図15に基づいて説明する。
【0089】
この実施形態では、ディーゼルガバナー機構33による制御から燃料ガスガバナー機構45による制御へ切り換える場合のコントローラ13による制御の手順を変更している。なお、上記第1の実施形態を同一の部分については同じ符号を付して、その詳細な説明は省略している。
【0090】
すなわち、本実施形態では、ディーゼルガバナー機構33による制御から燃料ガスガバナー機構45による制御へ切り換える場合のコントローラ13による制御の手順として、まず、図15のフローチャートのステップST51では、ディーゼルガバナー機構33によるデュアルフューエルエンジン1の機関の駆動制御を行っている。このとき、スロットル弁4は、全開となっている。
【0091】
そして、燃料ガスガバナー機構45によるデュアルフューエルエンジン1の機関の駆動制御へ切り換えるに当たり、コントローラ13からの指令によって、ステップST52で、スロットル弁4の開度調整を行う。具体的には、スロットル弁4を、全開の40〜60%まで絞り込む。
【0092】
それから、ステップST53において、電磁開閉弁52を開放状態に切り換えるとともに、燃料ガス導入装置5のレギュレータ55を開放し、燃料絞り59による燃料ガスの流量調整を行って、給気管11内への燃料ガスの導入量を増加させ、燃料ガス空燃比のリッチ化を図る。
【0093】
その後、ステップST54において、ラック32の位置が最小位置(失火などを生じさせる不安定な燃料供給位置)に一旦下がってから大側(燃料増加側)に転ずるまで待機した後、ステップST55で、ラック32の位置が最小位置から大側に転ずる位置を燃費悪化点として検出する。
【0094】
しかる後、ステップST56において、ラック32を燃費悪化点よりも大側に少し戻した位置に固定してから、ステップST57で、燃料ガスガバナー機構45による制御(スロットル弁4の開度調整および燃料ガス導入装置5による燃料ガスの流量調整)へ切り換える。
【0095】
これにより、ディーゼルガバナー機構33による制御から燃料ガスガバナー機構45による制御へ切り換える場合には、給気管12のスロットル弁4の開度を全開の40〜60%まで絞り込んでスロットル弁4による制御性を確保してから、給気管11への燃料ガスの供給量を増大させた後、軽油の供給量を減少させて軽油の燃費悪化点を検出し、その燃費悪化点よりも若干軽油を増量させる位置(燃料供給位置)までラック32を戻して固定することによって軽油による機関の駆動最低条件が確保され、ディーゼルガバナー機構33による制御から燃料ガスガバナー機構45による制御に切り換えた際の機関の失火や性能悪化を効果的に解消することができる。その上、混合燃料の大半を占める大量の燃料ガスに比して軽油の占める割合が最小限度に抑えられ、可能な限り燃料ガスを消費させることによって、燃料ガスを最大限消費することができることになる。また、混合燃料の大半を占める大量の燃料ガスに比して軽油の占める割合が最小限度に抑えられることから、デュアルフューエルエンジン1の機関からのスモーク(スス)の排出量およびNOxの排出量を最小限に止めることができる。
【0096】
しかも、軽油の燃費悪化点よりも若干軽油を増量させる位置までラック32を戻して軽油による機関の駆動最低条件を確保していることにより、発熱量自体が変動し一定組成の燃料として扱うことができない燃料ガスの品質に応じてラック32の位置が固定され、混合燃料による機関の駆動時に軽油の最低燃料供給量と発熱量の変動する燃料ガスの最大消費量との混合割合の比率がその都度決定されることになり、ディーゼルガバナー機構33による制御から燃料ガスガバナー機構45による制御へ切り換えた際のデュアルフューエルエンジン1の機関の失火や性能悪化を効果的に解消することができる。
【0097】
<変形例>
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含している。例えば、図16に示すように、ディーゼルガバナー機構33によるデュアルフューエルエンジン1の制御時に、軽油に対し燃料ガスを混合させた際に減少する機関の軽油駆動負荷に応じて上昇する回転数の上昇率を検知し、この回転数の上昇率から燃料ガスの発熱量の割合を推定して、軽油に対する燃料ガスの混合割合を減少させるようにしている。つまり、燃料ガスを混合させた際に減少する機関の駆動負荷に応じて上昇する回転数の上昇率から燃料ガスの発熱量の割合を推定し、デュアルフューエルエンジン1をディーゼルガバナー機構33による制御から燃料ガスガバナー機構45による制御に切り換えるようにしている。この場合、ディーゼルガバナー機構33による制御から燃料ガスガバナー機構45による制御に切り換えた際のデュアルフューエルエンジン1の機関の失火や性能悪化をより効果的に解消することができることになる。
【0098】
また、上記各実施形態では、軽油と廃棄物より生成した燃料ガスとの混合燃料によりデュアルフューエルエンジン1を駆動させるようにしたが、例えば天然ガスと燃料ガスとの混合燃料などによりデュアルフューエルエンジンを駆動させるようにしても良く、その組み合わされる燃料の種類については、特に限定されるものではない。
【0099】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に係わる発明によれば、混合燃料の発熱量が低くなったときに、混合燃料に対する高カロリー燃料の混合割合を増加させることで、機関が安定して駆動し、低カロリー燃料を積極的に使用した際の不十分な発熱量が高カロリー燃料で補え、混合燃料の大きなカロリー変動を防止して、機関の失火や、機関の性能悪化を確実に防止することができる。
【0100】
請求項2に係わる発明によれば、低カロリー燃料を混合し始めた際の機関の駆動負荷によって低カロリー燃料の発熱量を想定した後で、高カロリー燃料に対し低カロリー燃料を積極的に混合させることで、高カロリー燃料のみによる運転から混合燃料による運転に切り換わっても、機関の失火や性能悪化を確実に防止することができる。
【0101】
請求項3に係わる発明によれば、高カロリー燃料に対し低カロリー燃料を混合し始めた際の混合燃料中における酸素の割合が所定値以下になった後で、高カロリー燃料に対し低カロリー燃料を積極的に混合させて、混合燃料による機関の駆動を行うようにしている。
【0102】
この特定事項により、低カロリー燃料の混入によって混合燃料中の酸素の割合が低下したときに、低カロリー燃料を積極的に混合させれることで、混合燃料による機関の駆動にスムーズに切り換わり、大量の低カロリー燃料を消費させることができる。
【0103】
請求項4に係わる発明によれば、低カロリー燃料が大量に生成されているときに低カロリー燃料消費優先モードに、機関の駆動出力を優先するときに出力優先モードにそれぞれ切り換えることで、その状況に応じて所望する優先モードで対応することができる。
【0104】
請求項5に係わる発明によれば、出力優先モードから低カロリー燃料消費優先モードに切り換えるときに、給気経路のスロットル開度を所定量絞り込んでスロットルによる制御性を確保した後、給気経路への低カロリー燃料の供給量を増大させた後で、高カロリー燃料の供給量を最小燃料供給位置に固定することで、高カロリー燃料による機関の駆動最低条件を確保し、この状態で、可能な限り低カロリー燃料を消費させて、低カロリー燃料を最大限消費することができる。しかも、混合燃料による機関の駆動時に高カロリー燃料の最低燃料供給量と低カロリー燃料の最大消費量との混合割合の比率を決定し、出力優先モードから低カロリー燃料消費優先モードに切り換えた際の機関の失火や性能悪化を確実に解消することができる。
【0105】
請求項6に係わる発明によれば、出力優先モードから低カロリー燃料消費優先モードに切り換えるときに、給気経路のスロットル開度を所定量絞り込んでスロットルによる制御性を確保した後、給気経路への低カロリー燃料の供給量を増大させ、その後で、高カロリー燃料の供給量を減少させて高カロリー燃料の燃費悪化点を検出し、その燃費悪化点よりもある値だけ高カロリー燃料を増量させる燃料供給位置まで戻して固定することで、高カロリー燃料による機関の駆動最低条件を確保し、この状態で、可能な限り低カロリー燃料を消費させることによって、低カロリー燃料を最大限消費することができる。しかも、高カロリー燃料の燃費悪化点よりもある値だけ高カロリー燃料を増量させる燃料供給位置まで戻して高カロリー燃料による機関の駆動最低条件を確保していれば、発熱量自体が変動し一定組成の燃料として扱うことができない低カロリー燃料に応じて高カロリー燃料の燃料供給位置を固定し、混合燃料による機関の駆動時に高カロリー燃料の最低燃料供給量と発熱量の変動する低カロリー燃料の最大消費量との混合割合の比率をその都度決定でき、出力優先モードから低カロリー燃料消費優先モードに切り換えた際の機関の失火や性能悪化を効果的に解消することができる。
【0106】
請求項7に係わる発明によれば、スロットル開度を全開の40〜60%の開度に固定して低カロリー燃料消費優先モードでのスロットルによるガバニングを可能とすることで、混合燃料での機関の駆動時における高カロリー燃料による機関の駆動最低条件を確保でき、出力優先モードから低カロリー燃料消費優先モードに切り換えた際の機関の失火や性能悪化を効果的に解消することができる。その上、混合燃料の大半を占める大量の低カロリー燃料に比して高カロリー燃料の占める割合を最小限度に抑え、デュアルフューエルエンジンの機関からのスモークの排出量を最小限に止めることができるとともに、デュアルフューエルエンジンの機関からのNOxの排出量も最小限に止めることができる。
【0107】
請求項8に係わる発明によれば、給気経路に対する低カロリー燃料の供給量を減少させた後、スロットル開度をスロットルガバニング可能な最大開度にしてから、低カロリー燃料消費優先モードから出力優先モードに切り換えることで、スロットル開度を全開に近づければ近づけるほど低カロリー燃料消費優先モードから出力優先モードに切り換え易くなり、高カロリー燃料主体の出力優先モードに円滑に切り換えることが可能となる。
【0108】
請求項9に係わる発明によれば、低カロリー燃料消費優先モードによる機関の駆動時に、機関の駆動負荷毎に排気温度を検出した後、その排気温度の検出値が340〜500゜Cの範囲となるように、高カロリー燃料の供給量または低カロリー燃料の空燃比設定を調整している。
【0109】
また、請求項10に係わる発明によれば、出力優先モードによる機関の駆動時に、機関の駆動負荷毎に排気温度を検出した後、その排気温度の検出値が340〜500゜Cの範囲となるように、スロットル開度または低カロリー燃料の空燃比設定を調整している。
【0110】
これらの特定事項により、スロットル開度、もしくは高カロリー燃料の供給量または低カロリー燃料の空燃比設定の調整によって、排気温度を340〜500゜Cの範囲に保つことで、その排気温度の範囲内にオーバーオール空燃比を設定でき、高カロリー燃料の空燃比の過リッチ化、または低カロリー燃料の空燃比の過リーン化を防止して、デュアルフューエルエンジンの機関からのCOの排出量を最小限に止めることができる。しかも、340〜500゜Cの排気温度の範囲内にオーバーオール空燃比を設定すれば、高カロリー燃料の空燃比の過リッチ化による機関の失火や、給気経路内での爆発を確実に防止することができる上、CO濃度が小さくかつ排気温度が高い領域に機関の駆動状態を設定して、酸化触媒を有効に活用することができる。
【0111】
請求項11に係わる発明によれば、高カロリー燃料の供給量を保ったまま低カロリー燃料を混合させたことにより機関の回転数が上昇し、その上昇率から低カロリー燃料の発熱量を推定し、高カロリー燃料に対する低カロリー燃料の混合割合を増加させてから、機関の駆動を出力優先モードから低カロリー燃料消費優先モードに切り換えることで、出力優先モードから低カロリー燃料消費優先モードに切り換えた際の機関の失火や性能悪化をより効果的に解消することができる。
【0112】
更に、請求項12に係わる発明によれば、機関の駆動時に、スロットル開度の絞り込み量に応じて高カロリー燃料の噴射時期を進角させるように変更することで、圧縮空気の熱量不足に起因する着火時期の遅れによって悪化する熱効率を、着火時期を遅れないように進めて防止し、高カロリー燃料の供給量を少なくすることができる。しかも、高カロリー燃料の供給量を少なくしても熱効率を改善できることから、デュアルフューエルエンジンの機関からのHCの排出量、COの排出量、およびスモークの排出量をそれぞれ最小限に止めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るデュアルフューエルエンジンの制御システム構成図である。
【図2】同じく燃料供給系統の概略構成図である。
【図3】同じくデュアルフューエルエンジンの機関の始動時におけるコントローラによる制御手順を示すフローチャート図である。
【図4】同じくデュアルフューエルエンジンの機関の始動時におけるコントローラによる制御手順を示すタイムチャート図である。
【図5】同じくディーゼルガバナー機構による制御から燃料ガスガバナー機構による制御へ切り換える場合のコントローラによる制御手順を示すフローチャート図である。
【図6】同じく燃料ガスガバナー機構による制御からディーゼルガバナー機構による制御へ切り換える場合のコントローラによる制御手順を示すフローチャート図である。
【図7】同じくディーゼルガバナー機構による制御を行っている場合のコントローラによる目標オーバーオール空燃比の設定手順を示すフローチャート図である。
【図8】同じく燃料ガスガバナー機構による制御を行っている場合のコントローラによる目標オーバーオール空燃比の設定手順を示すフローチャート図である。
【図9】同じく各負荷毎の目標オーバーオール空燃比に対するCO排出量の特性を示す図である。
【図10】同じく目標オーバーオール空燃比での触媒上流側温度に対する触媒浄化率の特性を示す図である。
【図11】同じくスロットル弁の開度に対する軽油の噴射時期、熱効率および着火時期の特性を示す図である。
【図12】同じく軽油の噴射時期に対するHC排出量の特性を示す図である。
【図13】同じく軽油の噴射時期に対するCO排出量の特性を示す図である。
【図14】同じく軽油の噴射時期に対するスモーク排出量の特性を示す図である。
【図15】本発明の第2の実施形態に係わるディーゼルガバナー機構による制御から燃料ガスガバナー機構による制御へ切り換える場合のコントローラによる制御手順を示すフローチャート図である。
【図16】変形例に係わるデュアルフューエルエンジンの機関の目標回転数に対する駆動負荷の特性を示す図である。
【符号の説明】
1           デュアルフューエルエンジン
11     給気管(給気経路)
4            スロットル弁(スロットル)

Claims (12)

  1. 単独で十分な発熱量を発生する高カロリー燃料、およびこの高カロリー燃料に対し単独では発熱量が不十分でありかつ発熱量自体が変動する低カロリー燃料を混合させた混合燃料によって、機関を駆動させるようにしたデュアルフューエルエンジンの制御方法において、
    混合燃料の発熱量が低くなったときに、混合燃料に対する高カロリー燃料の混合割合を増加させるようにしたことを特徴とするデュアルフューエルエンジンの制御方法。
  2. 上記請求項1に記載のデュアルフューエルエンジンの制御方法において、
    高カロリー燃料のみによる機関の駆動時に低カロリー燃料を混合し始めた際の機関の駆動負荷を検出することによって、混合された低カロリー燃料の発熱量を想定し、
    その後で、高カロリー燃料に対し低カロリー燃料を積極的に混合させて、混合燃料による機関の駆動を行うようにしていることを特徴とするデュアルフューエルエンジンの制御方法。
  3. 上記請求項1に記載のデュアルフューエルエンジンの制御方法において、
    高カロリー燃料に対し低カロリー燃料を混合し始めた際の混合燃料中における酸素の割合が所定値以下になった後で、
    高カロリー燃料に対し低カロリー燃料を積極的に混合させて、混合燃料による機関の駆動を行うようにしていることを特徴とするデュアルフューエルエンジンの制御方法。
  4. 上記請求項1に記載のデュアルフューエルエンジンの制御方法において、
    高カロリー燃料主体による機関の駆動出力を優先する出力優先モードと、高カロリー燃料の消費量を抑えて低カロリー燃料の消費量を優先する低カロリー燃料消費優先モードとを切換可能に設定し、
    低カロリー燃料が大量にあるときに、出力優先モードから低カロリー燃料消費優先モードに切り換えて機関を駆動させるようにしていることを特徴とするデュアルフューエルエンジンの制御方法。
  5. 上記請求項4に記載のデュアルフューエルエンジンの制御方法において、
    出力優先モードから低カロリー燃料消費優先モードに切り換えるときには、
    機関に対し空気を供給する給気経路のスロットル開度を所定量絞り込んでから、上記給気経路に対し供給される低カロリー燃料を増大させ、
    その後、高カロリー燃料主体による機関の駆動時に予め設定されている最小燃料供給位置に高カロリー燃料の供給量を固定し、
    しかる後、出力優先モードから低カロリー燃料消費優先モードに切り換えるようにしていることを特徴とするデュアルフューエルエンジンの制御方法。
  6. 上記請求項4に記載のデュアルフューエルエンジンの制御方法において、
    出力優先モードから低カロリー燃料消費優先モードに切り換えるときには、
    機関に対し空気を供給する給気経路のスロットル開度を所定量絞り込んでから、上記給気経路に対し供給される低カロリー燃料を増大させ、
    その後、高カロリー燃料の供給量を減少させて高カロリー燃料の燃費悪化点を検出した後、
    混合燃料の混合割合を燃費悪化点よりも高カロリー燃料をある値だけ増量させる燃料供給位置まで高カロリー燃料の供給位置を戻して固定し、
    しかる後、出力優先モードから低カロリー燃料消費優先モードに切り換えるようにしていることを特徴とするデュアルフューエルエンジンの制御方法。
  7. 上記請求項4ないし請求項6のいずれか1つに記載のデュアルフューエルエンジンの制御方法において、
    低カロリー燃料消費優先モードでのスロットルによるガバニングが可能となるように、スロットル開度を全開の40〜60%の開度に固定していることを特徴とするデュアルフューエルエンジンの制御方法。
  8. 上記請求項4ないし請求項6のいずれか1つに記載のデュアルフューエルエンジンの制御方法において、
    低カロリー燃料消費優先モードから出力優先モードに切り換えるときには、
    給気経路に対する低カロリー燃料の供給量を減少させてから、
    スロットル開度をスロットルガバニング可能な最大開度にした後、
    低カロリー燃料消費優先モードから出力優先モードに切り換えるようにしていることを特徴とするデュアルフューエルエンジンの制御方法。
  9. 上記請求項4ないし請求項6のいずれか1つに記載のデュアルフューエルエンジンの制御方法において、
    低カロリー燃料消費優先モードによる機関の駆動時に、
    機関の駆動負荷毎に排気温度を検出した後、
    その排気温度の検出値が340〜500゜Cの範囲となるように、高カロリー燃料の供給量または空気に対する低カロリー燃料の混合割合を調整していることを特徴とするデュアルフューエルエンジンの制御方法。
  10. 上記請求項4ないし請求項6のいずれか1つに記載のデュアルフューエルエンジンの制御方法において、
    出力優先モードによる機関の駆動時に、
    機関の駆動負荷毎に排気温度を検出した後、
    その排気温度の検出値が340〜500゜Cの範囲となるように、空気量または低カロリー燃料の空燃比設定を調整していることを特徴とするデュアルフューエルエンジンの制御方法。
  11. 上記請求項4ないし請求項6のいずれか1つに記載のデュアルフューエルエンジンの制御方法において、
    出力優先モードによる機関の駆動時に、高カロリー燃料に対し低カロリー燃料を混合させた際の、機関回転数の上昇率を検知し、
    この回転数の上昇率から低カロリー燃料の発熱量を推定して、高カロリー燃料に対する低カロリー燃料の混合割合を増加させるようにしていることを特徴とするデュアルフューエルエンジンの制御方法。
  12. 上記請求項1に記載のデュアルフューエルエンジンの制御方法において、
    機関の駆動時に、スロットル開度の絞り込み量に応じて高カロリー燃料の噴射時期を進角させるように変更していることを特徴とするデュアルフューエルエンジンの制御方法。
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