JP2004059789A - 生分解性重合体およびそれを産生する新規微生物、生分解性重合体の製造方法、ならびに生分解性ランダムコポリマーおよびその単離方法 - Google Patents

生分解性重合体およびそれを産生する新規微生物、生分解性重合体の製造方法、ならびに生分解性ランダムコポリマーおよびその単離方法 Download PDF

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Abstract

【課題】有用な新規生分解性高分子およびその製造方法を提供する。
【解決手段】60モル%〜95モル%の3−ヒドロキシブチレート単位と、5モル%〜40モル%の3−ヒドロキシヘキサノエート単位、3−ヒドロキシオクタノエート単位、3−ヒドロキシデカノエート単位、および3−ヒドロキシドデカノエート単位から選ばれる少なくともいずれかとからなる生分解性重合体、およびシュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)RFL−010株を、炭素源を含有する培地で培養する工程を含有する生分解性重合体の製造方法、生分解性ランダムコポリマーおよびその単離方法、ならびにシュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)RFL−010株。
【選択図】  なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医薬品、食品、衛生用品、建設用品、工業用品、農園芸品、包装材料など広範な分野に応用可能な新規生分解性重合体および生分解性ランダムコポリマー、それらの製造方法、ならびに該生分解性重合体の産生に供し得る新規微生物に関する。
【0002】
【従来の技術】
長年にわたって、石油由来の合成高分子がプラスチックなどとして利用されてきたが、石油資源の枯渇や上記合成高分子が分解されにくく自然界に残留することによる産業廃棄物の蓄積などが大きな社会問題となってきている。上記の合成高分子は、焼却処理を行うと二酸化炭素排出量の増加となり、またある場合には、ダイオキシンや環境ホルモンなどの有害物質の発生原因ともなることも問題視されている。
【0003】
近年、上記の石油由来の合成高分子に換わり、自然界の微生物によって分解される生分解性高分子が注目されてきている。生分解性高分子の中でも、天然生物資源、微生物を利用して生産するポリヒドロキシアルカノエート(PHA)は、上記問題の解決が可能であり、現在までに様々な研究開発、実用化が行われてきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、微生物が生成する生分解性高分子は、その理化学的性質が多岐にわたっており、それぞれの使用目的に適合する生分解性高分子の探索が要求されている段階であり、従来なかったような有用な特性を有する生分解性高分子の開発が進められている。
本発明の目的は、有用な新規生分解性高分子およびその製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は以下のとおりである。
(1)60モル%〜95モル%の下記式
【0006】
【化16】
Figure 2004059789
【0007】
で表される3−ヒドロキシブチレート単位と、
5モル%〜40モル%の下記式
【0008】
【化17】
Figure 2004059789
【0009】
で表される3−ヒドロキシヘキサノエート単位、下記式
【0010】
【化18】
Figure 2004059789
【0011】
で表される3−ヒドロキシオクタノエート単位、下記式
【0012】
【化19】
Figure 2004059789
【0013】
で表される3−ヒドロキシデカノエート単位、および下記式
【0014】
【化20】
Figure 2004059789
【0015】
で表される3−ヒドロキシドデカノエート単位から選ばれる少なくともいずれかとからなる生分解性重合体。
(2)60モル%〜95モル%の3−ヒドロキシブチレート単位と、0モル%〜10モル%の3−ヒドロキシヘキサノエート単位と、1モル%〜30モル%の3−ヒドロキシオクタノエート単位と、3モル%〜30モル%の3−ヒドロキシデカノエート単位と、0モル%〜15モル%の3−ヒドロキシドデカノエート単位とからなる、上記(1)に記載の生分解性重合体。
(3)60モル%〜70モル%の3−ヒドロキシブチレート単位と、0モル%〜5モル%の3−ヒドロキシヘキサノエート単位と、5モル%〜25モル%の3−ヒドロキシオクタノエート単位と、5モル%〜25モル%の3−ヒドロキシデカノエート単位と、0モル%〜5モル%の3−ヒドロキシドデカノエート単位とからなる、上記(1)または(2)に記載の生分解性重合体。
(4)3−ヒドロキシブチレート単位、3−ヒドロキシヘキサノエート単位、3−ヒドロキシオクタノエート単位、3−ヒドロキシデカノエート単位および3−ヒドロキシドデカノエート単位のうちから選ばれる少なくとも2種以上からなる生分解性ランダムコポリマーと、3−ヒドロキシブチレート単位のみからなるホモポリマーとの混合物であって、上記ランダムコポリマーを5重量%〜50重量%含有するものである、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の生分解性重合体。
(5)上記ランダムコポリマーが、1モル%〜15モル%の3−ヒドロキシブチレート単位と、0モル%〜15モル%の3−ヒドロキシヘキサノエート単位と、15モル%〜55モル%の3−ヒドロキシオクタノエート単位と、15モル%〜55モル%の3−ヒドロキシデカノエート単位と、1モル%〜15モル%の3−ヒドロキシドデカノエート単位からなるものである上記(4)に記載の生分解性重合体。
(6)シュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)RFL−010株(FERM P−18893)を、炭素源を含有する培地で培養して得られたものである、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の生分解性重合体。
(7)炭素源を含有する培地でシュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)RFL−010株(FERM P−18893)を培養する工程を含有することを特徴とする生分解性重合体の製造方法。
(8)上記炭素源がグルコース、糖蜜、デンプンおよびマルトースから選ばれる少なくともいずれかである、上記(7)に記載の生分解性重合体の製造方法。
(9)1モル%〜15モル%の下記式
【0016】
【化21】
Figure 2004059789
【0017】
で表される3−ヒドロキシブチレート単位と、
0モル%〜15モル%の下記式
【0018】
【化22】
Figure 2004059789
【0019】
で表される3−ヒドロキシヘキサノエート単位と、
15モル%〜55モル%の下記式
【0020】
【化23】
Figure 2004059789
【0021】
で表される3−ヒドロキシオクタノエート単位と、
15モル%〜55モル%の下記式
【0022】
【化24】
Figure 2004059789
【0023】
で表される3−ヒドロキシデカノエート単位と、
1モル%〜15モル%の下記式
【0024】
【化25】
Figure 2004059789
【0025】
で表される3−ヒドロキシドデカノエート単位とからなる生分解性ランダムコポリマー。
(10)炭素源を含有する培地でシュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)RFL−010株(FERM P−18893)を培養して生分解性重合体を産生させる工程と、
得られた生分解性重合体から、1モル%〜15モル%の下記式
【0026】
【化26】
Figure 2004059789
【0027】
で表される3−ヒドロキシブチレート単位と、
0モル%〜15モル%の下記式
【0028】
【化27】
Figure 2004059789
【0029】
で表される3−ヒドロキシヘキサノエート単位と、
15モル%〜55モル%の下記式
【0030】
【化28】
Figure 2004059789
【0031】
で表される3−ヒドロキシオクタノエート単位と、
15モル%〜55モル%の下記式
【0032】
【化29】
Figure 2004059789
【0033】
で表される3−ヒドロキシデカノエート単位と、
1モル%〜15モル%の下記式
【0034】
【化30】
Figure 2004059789
【0035】
で表される3−ヒドロキシドデカノエート単位とからなるランダムコポリマーを単離する工程とを含有する、生分解性ランダムコポリマーの単離方法。
(11)シュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)RFL−010株(FERM P−18893)。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の生分解性重合体は、下記式
【0037】
【化31】
Figure 2004059789
【0038】
で表される3−ヒドロキシブチレート(3HB)単位(以下、「C4単位」と呼ぶことがある。)を60モル%〜95モル%含有するポリヒドロキシアルカノエート(PHA)である。C4単位が60モル%未満であると、生分解性重合体の結晶化度が落ち、ゴム状物または粘稠な油状物となり、成形品への加工が困難となってしまう。またC4単位が95モル%を超えると、生分解性重合体の結晶化度が高くなり過ぎて柔軟性がなくなり、加工性に劣る。
【0039】
また本発明のPHAは、上記C4単位以外の残余の5モル%〜40モル%を占める成分が、下記式
【0040】
【化32】
Figure 2004059789
【0041】
で表される3−ヒドロキシヘキサノエート(3HHx)単位(以下、「C6単位」と呼ぶことがある。)、下記式
【0042】
【化33】
Figure 2004059789
【0043】
で表される3−ヒドロキシオクタノエート(3HO)単位(以下、「C8単位」と呼ぶことがある。)、下記式
【0044】
【化34】
Figure 2004059789
【0045】
で表される3−ヒドロキシデカノエート(3HD)単位(以下、「C10単位」と呼ぶことがある。)、および下記式
【0046】
【化35】
Figure 2004059789
【0047】
で表される3−ヒドロキシドデカノエート(3HDD)単位(以下、「C12単位」と呼ぶことがある。)から選ばれる少なくともいずれかである(以下、これらC6単位、C8単位、C10単位およびC12単位から選ばれる少なくともいずれかを総称して「長鎖単位」ということがある。)。長鎖単位が5モル%未満であると、可塑化効果が落ち、生分解性重合体が結晶性の高い硬いものとなってしまう。また長鎖単位が40モル%を超えると、可塑化効果が大きくなり過ぎて、生分解性重合体がゴム状物または粘稠な油状物となり、成形品への加工が困難となってしまう。
【0048】
上述したモノマー組成を特徴とする本発明の生分解性重合体(ポリヒドロキシアルカノエート(PHA))は新規であり、生分解性を有するものである。なお生分解性を有することは、JIS K 6950(活性汚泥による好気的生分解度試験方法)の規定に準拠して、対象とするプラスチックを混合した活性汚泥を攪拌培養し、培養液の生物化学的酸素消費量及びプラスチックの残存量から生分解度を求めることで確認することができる。本発明のPHAは、かくして求められた生分解度が60%〜100%である。
このような生分解性重合体は、従来のプラスチックと同様、溶融加工などにより各種製品の生産に利用することができるとともに、石油由来の合成高分子とは異なり、生物により分解され得るという特性を有する。したがって、廃棄した際、微生物産生ポリエステルは生分解されることにより自然界の物質循環に取り込まれるので、従来利用されていた多くの合成高分子化合物のように自然環境に残留して汚染を引き起こすことがない。また生分解処理を行うことで、燃焼処理を行う必要もないため、大気汚染や地球温暖化を防止するという点で有効な材料であり、環境保全を可能とするプラスチックとして利用することができる。
【0049】
本発明の生分解性重合体は、引張強度が6MPa〜40MPa、ヤング率(引張弾性率)が300MPa〜1100MPa、さらに伸び率が10%〜150%であり、プラスチックとして良好な機械的特性を有するものである。
なお上記引張強度は、JIS K 7127(プラスチック及びシートの引張試験方法)の規定に準拠して、たとえば、生分解性重合体にてキャストフィルム(10mm×5mm×0.02mm)を作製し、これを精密万能試験機(島津製作所製)を用いて20mm/minの速度で引張試験を行い、フィルムが破断するまでにかけられた最大の引張応力として測定できる。また上記ヤング率は、JIS K 7127の規定に準拠して、上記引張試験を同様に行って、弾性限界内での(直線上の任意の2点の引張応力差)/(直線上の任意の2点間の伸びの差)として測定できる。上記伸び率は、JIS K 7127の規定に準拠して、上記引張試験を行い、フィルムが破断したときの伸び率として測定できる。
【0050】
また本発明の生分解性重合体は、ガラス転移点(Tg)が−10℃〜−3℃、結晶化点(Tc)が53℃〜58℃、さらに融点(Tm)が155℃〜175℃であり、プラスチックとして良好な熱的性質を有するものである。
なお上記ガラス転移点、結晶化点および融点は、いずれもDSC(示差走査熱量計)を用いて測定することができる。
【0051】
上述のように良好な機械的強度および熱的性質を有する本発明の生分解性重合体は、容器、袋、フィルムなどの包装材料、魚網、釣糸などの水産用材料、植生シート、育苗ポットなどの農園芸材料、縫合糸などの医療材料などの分野への適用が期待できる。
【0052】
本発明における長鎖単位は、生分解性重合体中、C6単位が0モル%〜10モル%、C8単位が1モル%〜30モル%、C10単位が3モル%〜30モル%、C12単位が0モル%〜15モル%の範囲内からそれぞれ選ばれて、上述のように生分解性重合体中5モル%〜40モル%を占めるのが好ましい。
【0053】
さらに本発明においては、C4単位が60モル%〜70モル%、C6単位が0モル%〜5モル%、C8単位が5モル%〜25モル%、C10単位が5モル%〜25モル%、かつC12単位が0モル%〜5モル%であると、伸び率が60%〜150%という延伸性に特に優れた生分解性重合体を実現することができ、特に好ましい。このような優れた伸び率を有する生分解性重合体は、加工性に優れ、延伸によりフィルムを作製することができる、または容易に成形品に加工できるという点で特に有用であり、上記中でも容器、袋、食品包装材料などの包装材料分野などへの適用が期待できる。
【0054】
本発明の生分解性重合体は、具体的には、C4単位、C6単位、C8単位、C10単位およびC12単位のうちから選ばれる少なくとも2種以上からなる生分解性ランダムコポリマーと、C4単位のみからなるホモポリマーとの混合物である。該生分解性重合体は、上記ランダムコポリマーを5重量%〜50重量%含有するのが好ましい。ランダムコポリマーの含有率が5重量%未満であると、生分解性重合体が柔軟性に乏しいものとなってしまう傾向にあるためであり、またランダムコポリマーの含有率が50重量%を超えると、生分解性重合体が柔軟性が高すぎて成形品への適用が困難となってしまう傾向にあるためである。生分解性重合体において、上記生分解性ランダムコポリマーは、C4単位のみからなるホモポリマーの可塑剤として働いていると考えられる。すなわち、本発明の生分解性重合体においては、可塑剤として働く上記生分解性ランダムコポリマーが含有されているため、C4単位のみからなるホモポリマーと比較して柔軟性があり、上述したような機械的特性(ヤング率、伸び率など)、熱的性質(ガラス転移点など)に優位性が現れるものと考えられる。
【0055】
本発明では、上述してきた生分解性重合体に加え、この生分解性重合体に含有される生分解性ランダムコポリマーをも提供するものである。
本発明の生分解性ランダムコポリマーは、具体的には、1モル%〜15モル%のC4単位、0モル%〜15モル%のC6単位、15モル%〜55モル%のC8単位、15モル%〜55モル%のC10単位、および1モル%〜15モル%のC12単位からなるものであり、生分解性を有する。このような本発明の生分解性ランダムコポリマーは、長鎖単位のモノマーの組成比が高く、ガラス転移点(Tg)が−40℃前後、明確な結晶化点および融点が認められず、粘稠な油状物であり、柔軟性に特に優れたものであり、たとえば他の生分解性プラスチックへの可塑剤としての利用が期待できる。
【0056】
なお本発明の生分解性重合体および生分解性ランダムコポリマーにおける各モノマー単位の含有率は、たとえばガスクロマトグラフィを用い、生分解性重合体または生分解性ランダムコポリマーにアルコール、酸、クロロホルムを加え、加熱して反応させ、各モノマー単位のエステルとして定量することができる。
【0057】
本発明の生分解性重合体は、上述したものであるならばその製造方法に特に制限はないが、石油資源を原料とした化学合成による製造方法では達成できない高分子量化、高純度化が達成できるという理由から、以下の本発明者らが新規に見出した微生物を利用する本発明の製造方法によって製造されたものであることが好ましい。すなわち、本発明は、以下の菌学的性質を有する微生物を、炭素源を含有する培地で培養して、上記生分解性重合体を製造する方法をも提供するものである。
本発明の製造方法においては、以下の菌学的性質を有する微生物を用いる。
【0058】
〔1〕形態学的性質
寒天(Nutrient Agar)培地、30℃、一日培養で0.8μm×1.5μm〜2.0μmの直状桿菌である。鞭毛染色で極毛が観察され、運動性が認められる。細胞の多形性および胞子は認められない。
【0059】
〔2〕各種培地における生育状態
(1)肉汁寒天(Nutrient Agar)平板培地(30℃)
コロニーは平滑で周縁はなめらかであり、クリーム色を呈している。光沢を有し、拡散性色素の産生は認められない。
(2)肉汁液体培地(30℃)
培地表面での生育及び被膜の形成は認められないが、培地の混濁は認められた。
(3)肉汁ゼラチン穿刺培養(30℃)
生育は認められず、液化も認められない。
(4)リトマスミルク
酸、アルカリの産生は認められず、凝固および液化も認められない。
【0060】
〔3〕生理学的性質
(1)グラム染色性:陰性
(2)硝酸塩の還元:陽性
(3)脱窒反応:陽性
(4)MRテスト:陰性
(5)VPテスト:陰性
(6)インドールの生成:陰性
(7)硫化水素の生成:陰性
(8)デンプンの加水分解:陰性
(9)クエン酸の利用
・Koserの培地:陽性
・Christensenの培地:陽性
(10)無機窒素源の利用
・硝酸塩:陽性
・アンモニウム塩:陽性
(11)色素の生成:陰性
(12)ウレアーゼ:陰性
(13)オキシダーゼ:陽性
(14)カタラーゼ:陽性
(15)生育の範囲
1.pH
・pH6.0:陽性
・pH7.0:陽性
・pH8.0:陽性
・pH9.0:陽性
2.温度
・15℃:陰性
・20℃:微弱
・30℃:陽性
・35℃:陰性
(16)酸素に対する態度:好気性
(17)O−Fテスト(Hugh Leifson法):陰性
(18)糖類からの酸およびガスの生成
1.L−アラビノース
・酸の生成:陽性
・ガスの生成:陰性
2.D−キシロース
・酸の生成:陽性
・ガスの生成:陰性
3.D−グルコース
・酸の生成:陽性
・ガスの生成:陰性
4.D−マンノース
・酸の生成:陽性
・ガスの生成:陰性
5.D−フラクトース
・酸の生成:陽性
・ガスの生成:陰性
6.D−ガラクトース
・酸の生成:陽性
・ガスの生成:陰性
7.マルトース
・酸の生成:陰性
・ガスの生成:陰性
8.シュークロース
・酸の生成:陽性
・ガスの生成:陰性
9.ラクトース
・酸の生成:陰性
・ガスの生成:陰性
10.トレハロース
・酸の生成:陽性
・ガスの生成:陰性
11.D−ソルビトール
・酸の生成:陰性
・ガスの生成:陰性
12.D−マンニトール
・酸の生成:陽性
・ガスの生成:陰性
13.イノシトール
・酸の生成:陽性
・ガスの生成:陰性
14.グリセリン
・酸の生成:陽性
・ガスの生成:陰性
15.デンプン
・酸の生成:陰性
・ガスの生成:陰性
(19)その他の特徴
1.β−ガラクトシダーゼ活性:陰性
2.アルギニンジヒドロラーゼ:陽性
3.リジンデカルボキシラーゼ活性:陰性
4.トリプトファンデアミナーゼ活性:陰性
5.アセトイン産生:陰性
6.ゼラチナーゼ活性:陰性
【0061】
以上の菌学的性質から、この微生物はシュードモナス属に属する菌であり、さらに公知の菌株と比較しても同じものが存在しないため新規の菌株と判断し、シュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)RFL−010株と命名して、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターにFERM
P−18893(受託番号)として寄託した。
該新規微生物は、各地の森林、田畑や河川などの土壌、および活性汚泥その他を分離源として、グルコースを単一炭素源に使用した培地を用いて鋭意スクリーニングを行った結果、平成13年5月30日に福井県坂井郡金津町の土壌より得られたものである。
本発明の微生物は、自然界においてまたは人工的な操作(たとえば、紫外線照射、X線照射、化学薬品処理など)により、変異を起こす。したがって、後述する本発明の生分解性重合体の製造方法には、これらの変異株を用いることもできる。
【0062】
本発明の製造方法は、上述した新規微生物シュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)RFL−010株を、炭素源を含有する培地で培養することで、上記本発明の生分解性重合体を製造することを特徴とするものである。
本発明において使用される培地に含有される炭素源としては、特に制限はないが、たとえば、グルコース、フラクトース、シュークロース、マルトースやデンプンなどの糖類、メタノールやエタノールなどのアルコール類、グルコン酸、オクタン酸や吉草酸などの有機酸とその塩類、糖蜜、酵母エキス、肉エキス、大豆油、ナタネ油や魚油などの複合炭素源などが挙げられる。中でも、本発明の微生物は、比較的安価で入手が容易であり、微生物により代謝され易いという利点を有するグルコースを炭素源として用いることができるという格別の利点がある。
【0063】
上記培地における炭素源の含有量に、特に制限はないが、効率よく菌体の生育と生分解性重合体の生産を行うことができることから、0.1g/L〜100g/Lであるのが好ましく、1g/L〜30g/Lであるのがより好ましい。炭素源が0.1g/L未満であると、充分な菌体生育が行われず、生分解性重合体の生産性が著しく低下する傾向にあるためであり、また炭素源が100g/Lを超えると、培養液の浸透圧が高くなり過ぎ、菌体生育を阻害する傾向にあるためである。
【0064】
また本発明において使用される培地に含有される窒素源としては、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウムなどのアンモニウム塩、硝酸ナトリウム、硝酸カリウムなどの硝酸塩をはじめとする無機窒素源や、酵母エキス、肉エキス、ペプトン、トリプトン、尿素、大豆粉、油粕、コーンスティープリカーなどの有機窒素源が挙げられる。中でも、生産される生分解性重合体の菌体からの分離・精製の効率化の面から、無機窒素源を用いることが好ましい。
【0065】
上記窒素源を含有する培地を用いる場合、その含有量に特に制限はないが、効率よく菌体の生育と生分解性重合体の生産を行えるという理由からは、0.1g/L〜8g/Lであるのが好ましく、0.2g/L〜3g/Lであるのがより好ましい。窒素源が0.1g/L未満であると、菌体が充分に生育せず、生分解性重合体の絶対的な生産量が著しく低下する傾向にあるためであり、また窒素源が8g/Lを超えると、菌体は充分に生育するが、生分解性重合体の含有率が低下し、生産性が著しく低下する傾向にあるためである。
【0066】
上述した炭素源、および所望に応じて窒素源を含有するものであれば、本発明で用いる培地には特に制限はなく、当分野において従来より広く用いられてきている各種の培地を用いることができるが、上述したシュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.) RLF−010株の菌学的性質より、たとえば、炭素源と窒素源の濃度をある一定の範囲に設定した培地を用いるのが好ましい。かかる培地を用いることで、効率よく菌体の生育と生分解性重合体の生産を行えるというような利点がある。
【0067】
上記培地には、本発明の目的を阻害しない範囲で、必要に応じ、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マンガン、銅、コバルト、モリブデン、亜鉛、鉄などの金属塩、リン酸塩、硝酸塩、塩化物、炭酸塩など、クエン酸ナトリウムなどの有機酸塩、さらに必要に応じてビタミンなどの発育素が含有されたものであってもよい。
【0068】
培養は、好気的条件下で行うのが好ましく、静置、振盪、通気攪拌培養のいずれも可能であるが、振盪あるいは通気攪拌培養が有利である。このとき、培養方式は回分培養、連続培養のいずれであってもよい。培養温度は、15℃〜34℃が好ましく、20℃〜32℃が特に好ましい。また、培地のpHは5.8〜9.5が適当であるが、6.5〜8.5が最適である。
【0069】
本研究では窒素あるいはリンを制限した培地で菌体増殖培養と生分解性重合体生産培養を同時に行っているが、一般によく用いられているように菌体増殖培養と生分解性重合体生産培養を分けて行ってもよい。すなわち、肉汁培地などで菌体増殖培養を行った後、その培養液から菌体を濾過或いは遠心分離などの通常の手段により分離回収し、その菌体を窒素或いはリンを制限した培地に移行させて生分解性重合体生産培養を行ってもよい。
【0070】
上記により培養された培養物中から、濾過あるいは遠心分離などの通常の手段によって菌体を分離回収し、この菌体を洗浄、乾燥して乾燥菌体を得る。菌体の収量は、通常、0.5g/L〜10g/L程度である。
【0071】
上記培養により、菌体は、生分解性ランダムコポリマーとC4ホモポリマーとを、通常、50:50〜5:95(重量比)の割合で含有する混合物(生分解性重合体)を生産する。該混合物を菌体より単離する方法としては、常法にしたがって、たとえば、得られた乾燥菌体にクロロホルムを加え、還流させて化合物を抽出した後に濃縮し、これをメタノールに再沈殿させた後、上澄みのメタノールを取り除き、真空乾燥機で化合物を乾燥する。
このようにして、60モル%〜95モル%のC4単位と、5モル%〜40モル%の長鎖単位(C6単位、C8単位、C10単位およびC12単位から選ばれる少なくともいずれか)とからなる本発明の生分解性重合体を製造することができる。
【0072】
本発明の生分解性ランダムコポリマーは、上述のようにして得られた生分解性重合体から単離することができる。生分解性ランダムコポリマーの単離は、常法に従って、たとえば、得られた生分解性重合体(混合物)にアセトンを加え、還流させた後アセトン不溶部を取り除き、アセトン可溶部のアセトンを除去し、真空乾燥機で乾燥して生分解性ランダムコポリマーを得る、というような手順にて行う。このようにして、1モル%〜15モル%のC4単位と、0モル%〜15モル%のC6単位と、15モル%〜55モル%のC8単位と、15モル%〜55モル%のC10単位と、1モル%〜15モル%のC12単位とからなる本発明の生分解性ランダムコポリマーを得ることができる。
【0073】
【実施例】
以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
実施例1
〔前培養〕
表1に示す組成の培地20mLを入れた100mL三角フラスコに下記培地組成のスラントに生育させたシュードモナス エスピー(Pseudomonassp.)RFL−010(受託番号FERM P−18893)を一白金耳植菌し、30℃で72時間振盪(150rpm)培養した。
【0074】
【表1】
Figure 2004059789
【0075】
〔本培養〕
上記表1に示した培地組成のうち、硫酸アンモニウムの濃度を0.2g/Lに変えた培地100mLを入れた500mL三角フラスコに前培養液を1%植菌し、30℃で72時間振盪(150rpm)培養した。
【0076】
〔菌体分離〕
このようにして得られた培養液から遠心分離(8000rpm)によって菌体を回収し、純水で2回洗浄を行った。この菌体を105℃で24時間乾燥して乾燥菌体0.97g/Lを得た。
【0077】
〔混合物の分離・精製〕
得られた乾燥菌体にクロロホルムを加え、還流させて菌体内より化合物を抽出した。濾過により菌体を除去しクロロホルム溶液を濃縮して、メタノールに再沈殿させた後、上澄のメタノールを取り除き、真空乾燥機で化合物を乾燥して、菌体の生産物(本発明の生分解性重合体)(0.51g/L)を得た。
【0078】
〔生分解性ランダムコポリマーの単離〕
得られた生産物(生分解性重合体)にアセトンを加え、還流させた後、濾過によりアセトン不溶部を取り除いた。アセトン不溶部を真空乾燥機で乾燥し、C4ホモポリマーを得た。また、アセトン可溶部を濃縮して乾燥し、生分解性ランダムコポリマーを得た。このようにして分別したところ、菌体の生産物(本発明の生分解性重合体)は生分解性ランダムコポリマーとC4ホモポリマーとが41.6:58.4で混合した混合物であった。
また、ガスクロマトグラフィ(ガスクロマトグラフGC−17A、島津製作所製)によって、上記単離した生分解性ランダムコポリマーのモノマー組成を測定した結果、モノマー組成比は、C4単位:C6単位:C8単位:C10単位:C12単位=6.5:8.2:53.8:27.0:4.5であった。
【0079】
実施例2
本培養の際、窒素源として硫酸アンモニウムを0.4g/L用いた以外は、実施例1と同様に行った。菌体の生産物(本発明の生分解性重合体)(0.80g/L)は、生分解性ランダムコポリマーとC4ホモポリマーとが27.2:72.8で混合した混合物であった。実施例1と同様に単離して得られた生分解性ランダムコポリマーのモノマー組成比は、C4単位:C6単位:C8単位:C10単位:C12単位=8.7:4.5:48.7:31.2:6.9であった。
【0080】
実施例3
本培養の際、炭素源としてグルコースを10g/L、窒素源として硫酸アンモニウムを0.8g/L用いた以外は、実施例1と同様に行った。菌体の生産物(本発明の生分解性重合体)(1.71g/L)は、生分解性ランダムコポリマーとC4ホモポリマーとが17.6:82.4で混合した混合物であった。実施例1と同様に単離して得られた生分解性ランダムコポリマーのモノマー組成比は、C4単位:C6単位:C8単位:C10単位:C12単位=14.1:3.8:36.3:35.8:10.0であった。
【0081】
比較例1
PHB(Poly(3−hydroxybutyric acid)、ALDRICH社製)(C4ホモポリマー)を用いた。
【0082】
比較例2
3HB−3HVランダムコポリマー(Poly(3−hydroxybutylic acid−co−3−hydroxyvaleric acid)、ALDRICH社製)(3HV:12重量%)を用いた。
【0083】
比較例3
ポリ乳酸(Poly(L−lactide)、SIGMA社製)を用いた。
【0084】
(評価試験)
実施例1〜3で得られた生分解性重合体および比較例1〜3で得られた重合体について、以下の物性試験を行った。
(1)引張強さ
上述したように、JIS K 7127の規定に準拠して、精密万能試験機(オートグラフAGS−100G、島津製作所製)を用いて測定した。
(2)ヤング率
上述したように、JIS K 7127の規定に準拠して、上記精密万能試験機を用いて測定した。
(3)伸び率
上述したように、JIS K 7127の規定に準拠して、上記精密万能試験機を用いて測定した。
(4)ガラス転移点
上述したようにDSC装置(DSC−8230、リガク社製)を用いて測定した(−20℃/min)。
(5)結晶化点
上述したように上記DSC装置を用いて測定した(10℃/min)。
(6)融点
上述したように上記DSC装置を用いて測定した(10℃/min)。
結果を表2に示す。
【0085】
【表2】
Figure 2004059789
【0086】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、有用な新規生分解性高分子およびその製造方法、ならびにかかる高分子を産生する新規微生物を提供することができる。

Claims (11)

  1. 60モル%〜95モル%の下記式
    Figure 2004059789
    で表される3−ヒドロキシブチレート単位と、
    5モル%〜40モル%の下記式
    Figure 2004059789
    で表される3−ヒドロキシヘキサノエート単位、下記式
    Figure 2004059789
    で表される3−ヒドロキシオクタノエート単位、下記式
    Figure 2004059789
    で表される3−ヒドロキシデカノエート単位、および下記式
    Figure 2004059789
    で表される3−ヒドロキシドデカノエート単位から選ばれる少なくともいずれかとからなる生分解性重合体。
  2. 60モル%〜95モル%の3−ヒドロキシブチレート単位と、0モル%〜10モル%の3−ヒドロキシヘキサノエート単位と、1モル%〜30モル%の3−ヒドロキシオクタノエート単位と、3モル%〜30モル%の3−ヒドロキシデカノエート単位と、0モル%〜15モル%の3−ヒドロキシドデカノエート単位とからなる、請求項1に記載の生分解性重合体。
  3. 60モル%〜70モル%の3−ヒドロキシブチレート単位と、0モル%〜5モル%の3−ヒドロキシヘキサノエート単位と、5モル%〜25モル%の3−ヒドロキシオクタノエート単位と、5モル%〜25モル%の3−ヒドロキシデカノエート単位と、0モル%〜5モル%の3−ヒドロキシドデカノエート単位とからなる、請求項1または2に記載の生分解性重合体。
  4. 3−ヒドロキシブチレート単位、3−ヒドロキシヘキサノエート単位、3−ヒドロキシオクタノエート単位、3−ヒドロキシデカノエート単位および3−ヒドロキシドデカノエート単位のうちから選ばれる少なくとも2種以上からなる生分解性ランダムコポリマーと、3−ヒドロキシブチレート単位のみからなるホモポリマーとの混合物であって、上記ランダムコポリマーを5重量%〜50重量%含有するものである、請求項1〜3のいずれかに記載の生分解性重合体。
  5. 上記ランダムコポリマーが、1モル%〜15モル%の3−ヒドロキシブチレート単位と、0モル%〜15モル%の3−ヒドロキシヘキサノエート単位と、15モル%〜55モル%の3−ヒドロキシオクタノエート単位と、15モル%〜55モル%の3−ヒドロキシデカノエート単位と、1モル%〜15モル%の3−ヒドロキシドデカノエート単位からなるものである請求項4に記載の生分解性重合体。
  6. シュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)RFL−010株(FERM P−18893)を、炭素源を含有する培地で培養して得られたものである、請求項1〜5のいずれかに記載の生分解性重合体。
  7. 炭素源を含有する培地でシュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)RFL−010株(FERM P−18893)を培養する工程を含有することを特徴とする生分解性重合体の製造方法。
  8. 上記炭素源がグルコース、糖蜜、デンプンおよびマルトースから選ばれる少なくともいずれかである、請求項7に記載の生分解性重合体の製造方法。
  9. 1モル%〜15モル%の下記式
    Figure 2004059789
    で表される3−ヒドロキシブチレート単位と、
    0モル%〜15モル%の下記式
    Figure 2004059789
    で表される3−ヒドロキシヘキサノエート単位と、
    15モル%〜55モル%の下記式
    Figure 2004059789
    で表される3−ヒドロキシオクタノエート単位と、
    15モル%〜55モル%の下記式
    Figure 2004059789
    で表される3−ヒドロキシデカノエート単位と、
    1モル%〜15モル%の下記式
    Figure 2004059789
    で表される3−ヒドロキシドデカノエート単位とからなる生分解性ランダムコポリマー。
  10. 炭素源を含有する培地でシュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)RFL−010株(FERM P−18893)を培養して生分解性重合体を産生させる工程と、
    得られた生分解性重合体から、1モル%〜15モル%の下記式
    Figure 2004059789
    で表される3−ヒドロキシブチレート単位と、
    0モル%〜15モル%の下記式
    Figure 2004059789
    で表される3−ヒドロキシヘキサノエート単位と、
    15モル%〜55モル%の下記式
    Figure 2004059789
    で表される3−ヒドロキシオクタノエート単位と、
    15モル%〜55モル%の下記式
    Figure 2004059789
    で表される3−ヒドロキシデカノエート単位と、
    1モル%〜15モル%の下記式
    Figure 2004059789
    で表される3−ヒドロキシドデカノエート単位とからなるランダムコポリマーを単離する工程とを含有する、生分解性ランダムコポリマーの単離方法。
  11. シュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)RFL−010株(FERM P−18893)。
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