JP2004059689A - エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハロゲン系難燃剤及びアンチモン化合物を含まなくとも、難燃性、成形性及び高温保管特性に優れた特性を有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)トリアジン類変性フェノールノボラック樹脂、(D)一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン(E)硬化促進剤及び(F)無機充填材を必須成分とし、トリアジン類変性フェノールノボラック樹脂が、全エポキシ樹脂組成物中0.1〜3重量%、一般式(1)で示されるオルガノシロキサンが、全エポキシ樹脂組成物中0.1〜1重量%であることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【化1】
Figure 2004059689

(Rは1価の有機基であり、全有機基の内30〜100重量%がフェニル基で、残余の有機基はビニル基置換有機基、炭素数1〜6のアルキルアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、アミノ基置換有機基、エポキシ基置換有機基、水酸基置換有機基、メルカプト基置換有機基の群から選ばれる1種以上の基である。nは平均値で、5〜100の正数。)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハロゲン系難燃剤、アンチモン化合物を含まず、難燃性、高温保管特性に優れた半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ダイオード、トランジスタ、集積回路等の電子部品は、主にエポキシ樹脂組成物で封止されている。これらのエポキシ樹脂組成物中には、難燃性を付与するために、通常ハロゲン系難燃剤及びアンチモン化合物が配合されている。ところが、環境・衛生の点からハロゲン系難燃剤及びアンチモン化合物を使用しないで、難燃性に優れたエポキシ樹脂組成物の開発が要求されている。又ハロゲン系難燃剤及びアンチモン化合物を含むエポキシ樹脂組成物で封止された半導体装置を高温下で保管した場合、これらの難燃剤成分から熱分解したハロゲン化物が遊離し、半導体素子の接合部を腐食し、半導体装置の信頼性を損なうことが知られており、難燃剤としてハロゲン系難燃剤とアンチモン化合物を使用しなくても難燃グレードがUL94のV−0を達成できるエポキシ樹脂組成物が要求されている。
このように、半導体装置を高温下(例えば、185℃等)に保管した後の半導体素子の接合部(ボンディングパッド部)の耐腐食性のことを高温保管特性といい、この高温保管特性を改善する手法としては、五酸化二アンチモンを使用する方法(特開昭55−146950号公報)や、酸化アンチモンと有機ホスフィンとを組み合わせる方法(特開昭61−53321号公報)等が提案され、効果が確認されているが、最近の半導体装置に対する高温保管特性の高い要求レベルに対して、エポキシ樹脂組成物の種類によっては不満足なものもある。
【0003】
これらの問題に対して、従来無機系、有機系の種々の難燃剤が提案されているが、いずれも一長一短がある。これらの難燃剤のうちで有機系難燃剤として、トリアジン類変性フェノールノボラック樹脂が提案(特開平11−21419号公報、特開2000−191747号公報)されており、多量に含有させることによって難燃性を維持し、高温保管特性も問題ないが含有量が多いため流動性や硬化性等の成形性を低下させ、又吸湿率を増加させる傾向にある。
即ち、ハロゲン系難燃剤及びアンチモン化合物を含まなくとも、難燃性を維持し、流動性や硬化性等のバランスのとれた成形性及び高温保管特性に優れた特性を有するエポキシ樹脂組成物が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ハロゲン系難燃剤及びアンチモン化合物を含まなくとも、難燃性を維持し、かつ流動性や硬化性等のバランスのとれた成形性及び高温保管特性に優れた特性を有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物及びこれを用いて半導体素子を封止してなる半導体装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
[1] (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)トリアジン類変性フェノールノボラック樹脂、(D)一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン(E)硬化促進剤及び(F)無機充填材を必須成分とし、トリアジン類変性フェノールノボラック樹脂が、全エポキシ樹脂組成物中0.1〜3重量%、一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサンが、全エポキシ樹脂組成物中0.1〜1重量%であることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
【0006】
【化2】
Figure 2004059689
【0007】
(Rは1価の有機基であり、全有機基の内30〜100重量%がフェニル基で、残余の有機基はビニル基置換有機基、炭素数1〜6のアルキルアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、アミノ基置換有機基、エポキシ基置換有機基、水酸基置換有機基、メルカプト基置換有機基の群から選ばれる1種以上の基である。nは平均値で、5〜100の正数。)
[2] 第[1]項記載のエポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴とする半導体装置、
である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に用いるエポキシ樹脂は、1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を言い、その分子量、分子構造を特に限定するものではないが、例えばビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)型エポキシ樹脂等が挙げられ、これらは単独でも混合して用いても差し支えない。
【0009】
本発明に用いるフェノール樹脂とは、前記トリアジン類変性フェノールノボラック樹脂を除いた樹脂を指し、1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を言い、その分子量、分子構造を特に限定するものではないが、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、トリフェノールメタン型樹脂、フェノールアラルキル(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)樹脂やナフトールアラルキル(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)樹脂等が挙げられ、これらは単独でも混合して用いても差し支えない。
【0010】
本発明に用いるトリアジン類変性フェノールノボラック樹脂に用いるトリアジン類としては、特に限定しないがメラミン、アセトグアナミン又はベンゾグアナミンが好ましい。本発明に用いるトリアジン類変性フェノールノボラック樹脂は、特開平11−21419号公報、特開2000−191747号公報に、その製造方法等が詳細に記載されており、又大日本インキ化学工業(株)からフェノライト7050シリーズとして市販されている。
トリアジン類変性フェノールノボラック樹脂は、エポキシ樹脂の硬化剤として作用すると共に、単独でも難燃性を付与する性質があるが、十分な難燃性を発現させるには、エポキシ樹脂組成物に多量に含有させる必要がある。しかし多量に含有させると流動性や硬化性等の成形性の低下及び吸湿率の増加を引き起こし、その結果として耐半田性が低下する。これらの諸物性の低下を防ぐためにも、含有量は極力抑える必要がある。トリアジン類変性フェノールノボラック樹脂の含有量は、全エポキシ樹脂組成物中0.1〜3量%であり、0.1重量%未満だと必要な耐燃性が得られず、3重量%を越えると成形性の低下、又吸水率が高くなり、その結果として耐半田性が低下する。
【0011】
本発明に用いる一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサンは、従来のオルガノポリシロキサンに較べると難燃性や高温保管特性を向上させ、更に半導体装置内の各種金属との密着性を向上させ、その結果として耐半田性を改善する特徴を有する。
一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン中のRは、1価の有機基であり、全有機基の内30〜100重量%がフェニル基で、残余の有機基はビニル基置換有機基、炭素数1〜6のアルキルアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、アミノ基置換有機基、エポキシ基置換有機基、水酸基置換有機基、メルカプト基置換有機基の群から選ばれる1種以上の基からなり、このオルガノポリシロキサンは低分子量の液状の化合物である。
【0012】
シロキサン骨格に多量のフェニル基を有していることにより、樹脂成分に溶解し易く可塑化できるため、エポキシ樹脂組成物を各種金属へ接着し易くし密着性を改質できる。又全有機基の内30〜100重量%がフェニル基であり、このフェニル基が難燃性の向上に寄与するものである。従来半導体封止用エポキシ樹脂組成物に用いられているポリジメチルシロキサンの場合、樹脂成分に相溶させるためポリアルキレンオキサイド成分を導入しているが、ポリアルキレンオキサイド成分は親水基のため耐水性に劣り、このオルガノポリシロキサンを配合したエポキシ樹脂組成物を用いて封止された半導体装置は、吸水率が高くなり耐半田性が低下する傾向にあった。しかし本発明で用いられる一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサンは、ポリアルキレンオキサイドを含まないため吸水率が高くなるという問題は発生しない。
【0013】
一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン中のRは、1価の有機基であり、全有機基の内30〜100重量%がフェニル基であることが必須である。30重量%未満だと樹脂成分との相溶性や難燃性向上への寄与や高温保管特性が低下する。一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサンの平均値nは、5〜100であり、nが5未満であれば高温での蒸気圧が高くなり、エポキシ樹脂組成物の成形温度で蒸発し、半導体装置中に残らず、100を越えるとエポキシ樹脂組成物の溶融粘度が上昇して成形性が低下する。
【0014】
更にフェニル基以外の残余の有機基は、好ましくはビニル基置換有機基、炭素数1〜6のアルキルアルコキシ基から選ばれる1種以上の基であり、これらの量は全有機基の内70重量%以下であり、70重量%を越えるとフェニル基の含有量が少なくなり難燃性が低下する。難燃性の向上という点からは、ビニル基置換有機基、炭素数1〜6のアルキルアルコキシ基が望ましい。
一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサンの含有量は、全エポキシ樹脂組成物中0.1〜1重量%であり、0.1重量%未満だと難燃性の効果が薄く、1重量%を越えると半導体装置表面の油浮きによる外観不良と硬化性の低下、強度の低下を起す。
【0015】
トリアジン類変性フェノールノボラック樹脂と一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサンは、各々単独でも難燃性向上に寄与するが、単独で十分な難燃性を発現させるには、多量の含有量が必要となる。しかしトリアジン類変性フェノールノボラック樹脂は、多量に含有させると流動性や硬化性等の成形性及び吸水率の増加を引き起こす傾向にあり、耐半田性が低下する。一方一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサンは、多量に含有させると硬化性等の成形性及び外観不良が生じ、硬化物の強度が低下する。これらの諸物性の低下を防ぐために、各々の含有量は極力少なくする必要がある。
本発明者は、トリアジン類変性フェノールノボラック樹脂と一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサンとを併用することにより、各々単独で用いた場合に較べ、更に難燃性が向上し両者の含有量を低減できることにより流動性や硬化性等の成形性、硬化物の強度の低下を改善できることを見いだしたものである。
【0016】
トリアジン類変性フェノールノボラック樹脂は、燃焼時に窒素ガス及び窒素酸化物のガスを生じるため、熱分解によって生じる燃焼ガスを希釈する作用があり、一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサンは、フェニル基を多く含むため炭化を促進させる作用があり、両者を併用すると燃焼時の燃焼ガスの希釈に加え、炭化保護層を形成することによって、燃焼性を著しく抑制できるものと考えられる。その結果として、両者の含有量を少なくしても難燃性を維持し、流動性や硬化性等の成形性及び硬化物の強度の低下、吸水率の増加等を防ぎ、耐半田性に悪影響を及ぼさない。
【0017】
本発明に用いる硬化促進剤としては、エポキシ基とフェノール性水酸基との硬化反応を促進させるものであればよく、一般に封止材料に使用するものを用いることができる。例えば1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリフェニルホスフィン、2−メチルイミダゾール、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート等が挙げられ、これらは単独でも混合して用いても差し支えない。
【0018】
本発明に用いる無機充填材としては、一般に封止材料に使用されているものを用いることができる。例えば溶融シリカ、結晶シリカ、タルク、アルミナ、窒化珪素等が挙げられ、これらは単独でも混合して用いても差し支えない。特に、溶融シリカが好ましい。無機充填材の含有量としては、全エポキシ樹脂組成物中60〜90重量%が好ましく、更に好ましくは60〜88重量%である。60重量%未満だと吸水率が高くなり耐半田性が低下し、90重量%を越えるとワイヤースィープ及びパッドシフト等の問題が生じるので好ましくない。
【0019】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)〜(F)成分を必須成分とするが、これ以外に必要に応じてシランカップリング剤、カーボンブラック等の着色剤、天然ワックス、合成ワックス等の離型剤、及びシリコーンオイル、ゴム等の低応力添加剤等の種々の添加剤を適宜配合しても差し支えない。
又本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)〜(F)成分及びその他の添加剤等をミキサー等を用いて充分に均一に混合した後、更に熱ロール又はニーダー等で溶融混練し、冷却後粉砕して得られる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて、半導体素子等の各種の電子部品を封止し、半導体装置を製造するには、トランスファーモールド、コンプレッションモールド、インジェクションモールド等の従来からの成形方法で硬化成形すればよい。
【0020】
【実施例】
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例、比較例に用いた各成分を以下に示す。配合割合は重量部とする。
ビフェニル型エポキシ樹脂(融点105℃、エポキシ当量191:ジャパンエポキシレジン(株)製、YX−4000HK)
ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂(軟化点53、エポキシ当量244:大日本インキ化学工業(株)製、HP−7200L)
フェノールアラルキル樹脂(軟化点79℃、水酸基当量172:三井化学(株)製、XLC−LL)
フェノールノボラック樹脂(軟化点75℃、水酸基当量103)
トリアジン類変性フェノールノボラック樹脂として、大日本インキ化学工業(株)製、フェノライトKA−7055−L(窒素含有量19重量%、軟化点100℃、水酸基当量220)、フェノライトKA−7052(窒素含有量8重量%、軟化点115℃、水酸基当量120)
式(1)で示されるオルガノポリシロキサン▲1▼〜▲5▼は、表3に示す置換基のものを用いた。
オルガノポリシロキサン[式(2)]は、下記式(2)で示されるものを用いた。
臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(軟化点65℃、エポキシ当量365)
【0021】
【化3】
Figure 2004059689
【0022】
実施例1
YX−4000HK                         73重量部
XLC−LL                               48重量部
フェノライトKA−7055−L                   24重量部
オルガノポリシロキサン▲1▼                       5重量部
1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(以下、DBUという
)                                       2重量部
溶融球状シリカ                          835重量部
エポキシシランカップリング剤                     5重量部
カーボンブラック                           3重量部
カルナバワックス                           5重量部
を常温でスーパーミキサーを用いて混合し、70〜100℃でロール混練し、冷却後粉砕してエポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
【0023】
評価方法
スパイラルフロー:EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用金型を用いて、金型温度175℃、圧力6.9MPa、硬化時間120秒で測定した。
硬化性:(株)オリエンテック・製、JSRキュラストメーターIVPSを用いて、ダイスの直径35mm、振幅角1°、成形温度175℃、成形開始90秒後のトルク値を測定した。数値が大きいほど硬化が速い。単位はN・m。
難燃性:低圧トランスファー成形機を用いて、成形温度175℃、圧力6.9MPa、硬化時間120秒で試験片(縦127mm、横12.7mmで厚みが3.2mm、1.6mm、1.0mm)を成形し、アフターベークとして175℃、8時間処理した後、UL94垂直法に準じてΣF、Fmaxを測定し、難燃性の判定をした。
熱時強度:低圧トランスファー成形機を用いて、成形温度175℃、圧力6.9MPa、硬化時間120秒で試験片(80mm×10mm×4mm)を成形し、アフターベークとして175℃、8時間処理した後、240℃での曲げ強度をJIS K 6911に準じて測定した。単位はMPa。
吸水率:低圧トランスファー成形機を用いて、成形温度175℃、圧力6.9MPa、硬化時間120秒で円板(直径50mm、厚さ4mm)を成形し、アフターベークとして175℃、8時間処理した後、150℃で16時間乾燥処理を行い、85℃、相対湿度85%で168時間処理を行ったものについて、初期重量に対する増加重量の百分率を求めた。単位は%。
耐半田性:低圧トランスファー成形機を用いて、成形温度175℃、圧力6.9MPa、硬化時間120秒で、80pQFP(厚さ2mm、チップサイズ9.0mm×9.0mm)を成形し、アフターベークとして175℃、8時間処理した後、85℃、相対湿度85%で96時間の処理を行い、IRリフロー処理(240℃、10秒)を行った。超音波探傷機を用いて、パッケージ内部の剥離、クラックの不良を観察した。6個のパッケージ中の不良パッケージ数を示す。
高温保管特性:低圧トランスファー成形機を用いて、成形温度175℃、圧力6.9MPa、硬化時間120秒で16pDIP(チップサイズ3.0mm×3.5mm)を成形し、アフターベークとして175℃、8時間処理した後、高温保管試験(185℃、1000時間)を行い、配線間の電気抵抗値が初期値に対し20%増加したパッケージを不良と判定した。15個のパッケージ中の不良率を百分率で示す。単位は%。
【0024】
実施例2〜8、比較例1〜6
表1、表2の配合に従い、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を得、実施例1と同様にして評価した。結果を表1、表2に示す。
実施例6、比較例3はフェノライトKA−7052(窒素含有量8重量%、軟化点115℃、水酸基当量120)で示されるトリアジン構造を有するクレゾール樹脂を用いた。
【0025】
【表1】
Figure 2004059689
【0026】
【表2】
Figure 2004059689
【0027】
【表3】
Figure 2004059689
【0028】
【発明の効果】
本発明に従うと、ハロゲン系難燃剤及びアンチモン化合物を含まなくとも、流動性や硬化性等の成形性に優れた半導体封止用エポキシ樹脂組成物が得られ、これを用いた半導体装置は難燃性及び高温保管特性に優れる。

Claims (2)

  1. (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)トリアジン類変性フェノールノボラック樹脂、(D)一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン(E)硬化促進剤及び(F)無機充填材を必須成分とし、トリアジン類変性フェノールノボラック樹脂が、全エポキシ樹脂組成物中0.1〜3重量%、一般式(1)で示されるオルガノシロキサンが、全エポキシ樹脂組成物中0.1〜1重量%であることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
    Figure 2004059689
    (Rは1価の有機基であり、全有機基の内30〜100重量%がフェニル基で、残余の有機基はビニル基置換有機基、炭素数1〜6のアルキルアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、アミノ基置換有機基、エポキシ基置換有機基、水酸基置換有機基、メルカプト基置換有機基の群から選ばれる1種以上の基である。nは平均値で、5〜100の正数。)
  2. 請求項1記載のエポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴とする半導体装置。
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