JP2004059443A - 光学活性1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光学活性1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類の製造方法を提供すること。
【解決手段】一般式(1)
(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基を表す。)で示される1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類と一般式(2)
(式中、*は不斉炭素原子を表し、R1、R2はそれぞれ独立に水素原子、アリール基、アリールオキシ基またはアリールアルキルオキシ基を表す。)で示される光学活性2−ベンジルオキシプロピオン酸類を疎水性溶媒中で反応させて、一般式(3)
で示されるジアステレオマー塩を結晶として析出させ、次いでこれを分離した後、酸または塩基で処理することを特徴とする光学活性1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類の製造方法。
【選択図】 なし
【解決手段】一般式(1)
(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基を表す。)で示される1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類と一般式(2)
(式中、*は不斉炭素原子を表し、R1、R2はそれぞれ独立に水素原子、アリール基、アリールオキシ基またはアリールアルキルオキシ基を表す。)で示される光学活性2−ベンジルオキシプロピオン酸類を疎水性溶媒中で反応させて、一般式(3)
で示されるジアステレオマー塩を結晶として析出させ、次いでこれを分離した後、酸または塩基で処理することを特徴とする光学活性1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類の製造方法。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類を光学活性2−ベンジルオキシプロピオン酸類で光学分割することによる光学活性1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類の製造方法およびその中間体に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学活性な1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類は、ラセミ酸類の光学分割剤として有用な化合物である。これまでに、アルコール類あるいは水−アルコールの混合溶媒を使用してラセミ体の1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミンから光学活性な1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミンを得るための光学分割剤として、L−アスパラギン酸(特公昭48−34736号公報)、光学活性マンデル酸(特開昭59−110656号公報)、光学活性ケイ皮酸(特開昭57−14561号公報)、光学活性酒石酸(特開昭56−135447号公報)が知られている。しかし、上記記方法は、アルコール類あるいは水−アルコール類の混合溶媒中での分割方法であり下記の2つの問題点があった。
▲1▼所望のジアステレオマー塩を濾別した際の濾液中に含まれる不要対掌体を酸・アルカリ抽出等により精製し、回収する際、疎水性溶媒への溶媒置換という煩雑な操作が必要となる。
▲2▼溶媒置換の際に、熱負荷がかかり、不要対掌体が分解する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、従来、疎水性溶媒中での光学分割が望まれており、これまでに、下記の2例が開示されている。
光学活性2−フェニルプロパンスルホン酸を用いる方法(特開平09−295962号公報)
光学活性乳酸を用いる方法(特開2001−48845号公報)
しかし、▲1▼,▲2▼両者とも収率が低く(▲1▼収率13%(vs ラセミ体)、▲2▼収率19%(vs ラセミ体))、必ずしも工業的に有利な方法とはいえず、収率向上が課題であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは、上記の問題点を解決するため鋭意検討した結果、乳酸のヒドロキシル基を置換基を有してもよいベンジルオキシ基に置換すれば、疎水性溶媒を使用しても、光学純度を維持したままで、収率を向上させることができることを見出し、本発明に至った。
【0005】
すなわち、本発明は一般式(1)
(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基を表す。)
で示される1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類と一般式(2)
(式中、*は不斉炭素原子を表し、R1、R2はそれぞれ独立に水素原子、アリール基、アリールオキシ基またはアリールアルキルオキシ基を表す。)
で示される光学活性2−ベンジルオキシプロピオン酸類を疎水性溶媒中で反応させて、一般式(3)
(式中、*、R、R1、およびR2はそれぞれ前記と同じ意味を表す。)
で示されるジアステレオマー塩を結晶として析出させ、次いでこれを分離した後、酸または塩基で処理することを特徴とする一般式(4)
(式中、*およびRは前記と同じ意味を表す。)
で示される光学活性1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類の製造方法、ジアステレオマー塩およびその製造方法を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下本発明について、詳細に説明する
一般式(1)、(3)および(4)で示される化合物における、Rのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。低級アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。低級アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基等が挙げられる。一般式(2)および(3)で示される化合物における、R1、R2のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。アリールオキシ基としては、例えば、フェニルオキシ基、ナフチルオキシ基等が挙げられる。アリールアルキルオキシ基としては、例えば、ベンジルオキシ基、ナフチルメチルオキシ基等が挙げられる。
【0007】
一般式(1)で示される1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類の具体例としては、例えば、1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン、1−フェニル−2−(p−メトキシフェニル)エチルアミン、1−フェニル−2−(p−フルオロフェニル)エチルアミン、1−フェニル−2−(p−クロロフェニル)エチルアミン、1−フェニル−2−(p−ブロモフェニル)エチルアミン、1−フェニル−2−(p−ヨードフェニル)エチルアミン等が挙げられる。
【0008】
一般式(2)で示される光学活性2−ベンジルオキシプロピオン酸類の具体例としては、例えば、(R or S)−2−ベンジルオキシプロピオン酸、(R or S)−2−フェニルフェニルメチルオキシプロピオン酸、(R or S)−3−フェニルフェニルメチルオキシプロピオン酸、(R or S)−4−フェニルフェニルメチルオキシプロピオン酸、(R or S)−2−フェノキシフェニルメチルオキシプロピオン酸、(R or S)−3−フェノキシフェニルメチルオキシプロピオン酸、(R or S)−4−フェノキシフェニルメチルオキシプロピオン酸、(R or S)−2−ベンジルオキシフェニルメチルオキシプロピオン酸、(R or S)−3−ベンジルオキシフェニルメチルオキシプロピオン酸、(R or S)−4−ベンジルオキシフェニルメチルオキシプロピオン酸等が挙げられる。
【0009】
本発明の原料として使用される1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類は、例えば、特公昭49−5330号公報記載の、対応するp−置換ベンジルハライドをナトリウムアルコラートの存在下ニトロベンジルと反応させて1−フェニル−2−(p−置換フェニル)ニトロエタンとした後、これを還元する方法により製造できる。他の方法によって製造したものであってもよい。
【0010】
1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類は、通常、R体とS体の等量混合物であるが、一方の光学異性体を過剰に含む混合物であってもよい。
【0011】
一般式(2)で示される光学活性2−ベンジルオキシプロピオン酸類は、例えば、J.Org.Chem.,1967,32,2496.に準じて、光学活性乳酸エチルと臭化ベンジル類を酸化銀の存在下反応させ、2−ベンジルオキシプロピオン酸エチル類とした後、水酸化リチウムにより加水分解することにより得ることができる。他の方法によって製造したものであってもよい。
【0012】
光学活性2−ベンジルオキシプロピオン酸類を光学分割剤として使用すれば、疎水性溶媒中で1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類を収率良く、かつ高い光学収率で光学分割することができる。
【0013】
光学分割するにあたっては、例えば、1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類と光学活性2−ベンジルオキシプロピオン酸類とを疎水性溶媒中で反応させてジアステレオマー塩を形成させた後、もしくはあらかじめ調整したジアステレオマー塩を疎水性溶媒に溶解させた後、静置もしくは攪拌することにより一方のジアステレオマー塩を析出させる。塩を析出させるにあたり、必要に応じ冷却、濃縮等の操作を実施することもでき、また種晶としてあらかじめ調整したジアステレオマー塩を添加することもできる。析出した塩は、濾過等により分離され、分離された塩は、必要に応じて上記溶媒から再結晶することもできる。
【0014】
光学活性2−ベンジルオキシプロピオン酸類の使用量は、通常、0.1〜10モル倍(対 1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類)、好ましくは、0.4〜1.1モル倍程度の範囲である。
【0015】
疎水性溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、n−ヘキサン、n−ペンタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類等が挙げられる。好ましくは、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素類が挙げられ、より好ましくは、トルエンが挙げられる。
溶媒は、上記の1種を単独で使用しても、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。使用量は特に限定されない。
【0016】
光学分割の際の温度は、通常、使用する溶媒の融点〜沸点の範囲から選ばれるが、好ましくは、−20〜120℃程度の範囲である。
【0017】
このようにして得られるジアステレオマー塩の具体例としては、各々光学活性体の1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン・2−ベンジルオキシプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン・2−フェニルフェニルメチルオキシプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン・3−フェニルフェニルメチルプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン・4−フェニルフェニルメチルプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン・2−フェノキシフェニルメチルオキシプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン・3−フェノキシフェニルメチルプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン・4−フェノキシフェニルメチルプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン・2−ベンジルオキシフェニルメチルオキシプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン・3−ベンジルオキシフェニルメチルプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン・4−ベンジルオキシフェニルメチルプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−メトキシフェニル)エチルアミン・2−ベンジルオキシプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−クロロフェニル)エチルアミン・2−ベンジルオキシプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−ブロモフェニル)エチルアミン・2−ベンジルオキシプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−フルオロフェニル)エチルアミン・2−ベンジルオキシプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−ヨードフェニル)エチルアミン・2−ベンジルオキシプロピオン酸塩等が挙げられる。
【0018】
光学活性1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類は、上記方法により得られたジアステレオマー塩を酸または塩基で処理することにより得ることができる。酸を使用する場合は、ジアステレオマー塩に酸と水を加えて酸性水溶液にし、酸性水溶液を疎水性溶媒で抽出した後、水層に塩基を加えて塩基性化する。塩基性水層を疎水性溶媒で抽出して、その抽出液を濃縮することにより、光学活性1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類が得られる。塩基を使用する場合は、ジアステレオマー塩に塩基と水を加えて塩基性水溶液にし、塩基性水溶液を疎水性溶媒で抽出後、抽出液を濃縮することにより、光学活性1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類が得られる。
【0019】
光学活性1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類の遊離に使用される酸の具体例としては、例えば、フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸等が挙げられる。これら酸の中で特に好ましくは、塩酸および硫酸が挙げられる。使用量は通常、1〜200モル倍(対 ジアステレオマー塩)、好ましくは、1〜20モル倍程度の範囲である。
【0020】
光学活性1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類の塩基性化に使用される塩基の具体例としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素塩等が挙げられる。使用量は、通常、1〜200モル倍(対 ジアステレオマー塩)、好ましくは、1〜20モル倍程度の範囲である。
【0021】
抽出に使用される溶媒の具体例としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、t−ブチルメチルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、n−ヘキサン、n−ペンタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類等が挙げられる。溶媒は、上記の1種を単独で使用しても、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。使用量は特に限定されない。
【0022】
抽出温度は、通常、水および使用する溶媒の融点〜沸点の範囲から選ばれるが、好ましくは、0〜80℃程度の範囲である。
【0023】
このようにして得られる光学活性1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類としては、例えば、(R or S)−1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン、(R or S)−1−フェニル−2−(p−メトキシフェニル)エチルアミン、(R or S)−1−フェニル−2−(p−フルオロフェニル)エチルアミン、(R or S)−1−フェニル−2−(p−クロロフェニル)エチルアミン、(R or S)−1−フェニル−2−(p−ブロモフェニル)エチルアミン、(R or S)−1−フェニル−2−(p−ヨードフェニル)エチルアミン等が挙げられる。
【0024】
ジアステレオマー塩を濾別した濾液を、酸・アルカリ洗浄した後、濃縮することにより他方の対掌体が回収できる。この際、疎水性溶媒への溶媒置換は不要である。得られた他方の対掌体は、ラセミ化することによりリサイクルすることができる。
【0025】
【発明の効果】
本発明の製造法によれば、疎水性溶媒中、優れた光学純度、よりよい収率で、光学活性1−フェニル−2(p−置換フェニル)エチルアミン類を工業的有利に製造することができる。
【0026】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
【0027】
(実施例1)
室温でラセミ体の1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン127mg(0.6mmol)をトルエン2mlに溶解し、この溶液に、室温で(R)−2−ベンジルオキシプロピオン酸53.1mg(0.29mmol)をあらかじめトルエン2mlに溶解した溶液を加え、攪拌した。次いで、混合された溶液を約0.65mlまで濃縮して室温で結晶の析出を確認し、種晶用に結晶の一部約0.1mgをサンプリングした。次いで、混合溶液を攪拌しながら60℃まで昇温し、トルエン約0.7mlを追加して60℃で0.5時間保温後、攪拌しながら2時間かけて徐々に40℃まで冷却した。40℃で前述の種晶を加えて0.5時間保温後、1.5時間かけて徐々に25℃まで冷却し、25℃で3時間静置して結晶を析出させた。冷却後の混合溶液の量は、1.31gであった。析出した結晶を濾過し、トルエン0.2mlずつで2回洗浄後乾燥し、(R)−1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミンの(R)−2−ベンジルオキシプロピオン酸塩92.7mg(収率39.5%)を得た。
(融点139.8〜141.5℃)
取得塩5.2mgにt−ブチルメチルエーテル1ml及び1%水酸化ナトリウム水溶液1mlを加えて振とうして塩分解、抽出し、油層側として、光学純度93.2%eeの(R)−1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミンを取得した(光学純度は光学活性カラムを用いた液体クロマトグラフィーで測定した。)。
【0028】
(比較例)
55℃でラセミ体の1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン256mg(1.26mmol)をトルエン3.47gに溶解し、この溶液に、同温でL−乳酸44mg(0.49mmol)をあらかじめトルエン3.47gに溶解した溶液を加え、攪拌して混合した。光学純度62.1%eeの(R)−1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン・L−乳酸塩0.1mgを種晶として添加して結晶の析出を確認後、室温で18時間静置して結晶を析出させた。析出した結晶を濾過し、トルエン1.73gで結晶を洗浄後乾燥し、光学純度93.3%eeの(R)−1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン・L−乳酸塩68mg(収率18.7%)を得た(光学純度は光学活性カラムを用いた液体クロマトグラフィーで測定した。)。
【発明の属する技術分野】
本発明は、1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類を光学活性2−ベンジルオキシプロピオン酸類で光学分割することによる光学活性1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類の製造方法およびその中間体に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学活性な1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類は、ラセミ酸類の光学分割剤として有用な化合物である。これまでに、アルコール類あるいは水−アルコールの混合溶媒を使用してラセミ体の1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミンから光学活性な1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミンを得るための光学分割剤として、L−アスパラギン酸(特公昭48−34736号公報)、光学活性マンデル酸(特開昭59−110656号公報)、光学活性ケイ皮酸(特開昭57−14561号公報)、光学活性酒石酸(特開昭56−135447号公報)が知られている。しかし、上記記方法は、アルコール類あるいは水−アルコール類の混合溶媒中での分割方法であり下記の2つの問題点があった。
▲1▼所望のジアステレオマー塩を濾別した際の濾液中に含まれる不要対掌体を酸・アルカリ抽出等により精製し、回収する際、疎水性溶媒への溶媒置換という煩雑な操作が必要となる。
▲2▼溶媒置換の際に、熱負荷がかかり、不要対掌体が分解する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、従来、疎水性溶媒中での光学分割が望まれており、これまでに、下記の2例が開示されている。
光学活性2−フェニルプロパンスルホン酸を用いる方法(特開平09−295962号公報)
光学活性乳酸を用いる方法(特開2001−48845号公報)
しかし、▲1▼,▲2▼両者とも収率が低く(▲1▼収率13%(vs ラセミ体)、▲2▼収率19%(vs ラセミ体))、必ずしも工業的に有利な方法とはいえず、収率向上が課題であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは、上記の問題点を解決するため鋭意検討した結果、乳酸のヒドロキシル基を置換基を有してもよいベンジルオキシ基に置換すれば、疎水性溶媒を使用しても、光学純度を維持したままで、収率を向上させることができることを見出し、本発明に至った。
【0005】
すなわち、本発明は一般式(1)
(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基を表す。)
で示される1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類と一般式(2)
(式中、*は不斉炭素原子を表し、R1、R2はそれぞれ独立に水素原子、アリール基、アリールオキシ基またはアリールアルキルオキシ基を表す。)
で示される光学活性2−ベンジルオキシプロピオン酸類を疎水性溶媒中で反応させて、一般式(3)
(式中、*、R、R1、およびR2はそれぞれ前記と同じ意味を表す。)
で示されるジアステレオマー塩を結晶として析出させ、次いでこれを分離した後、酸または塩基で処理することを特徴とする一般式(4)
(式中、*およびRは前記と同じ意味を表す。)
で示される光学活性1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類の製造方法、ジアステレオマー塩およびその製造方法を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下本発明について、詳細に説明する
一般式(1)、(3)および(4)で示される化合物における、Rのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。低級アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。低級アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基等が挙げられる。一般式(2)および(3)で示される化合物における、R1、R2のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。アリールオキシ基としては、例えば、フェニルオキシ基、ナフチルオキシ基等が挙げられる。アリールアルキルオキシ基としては、例えば、ベンジルオキシ基、ナフチルメチルオキシ基等が挙げられる。
【0007】
一般式(1)で示される1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類の具体例としては、例えば、1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン、1−フェニル−2−(p−メトキシフェニル)エチルアミン、1−フェニル−2−(p−フルオロフェニル)エチルアミン、1−フェニル−2−(p−クロロフェニル)エチルアミン、1−フェニル−2−(p−ブロモフェニル)エチルアミン、1−フェニル−2−(p−ヨードフェニル)エチルアミン等が挙げられる。
【0008】
一般式(2)で示される光学活性2−ベンジルオキシプロピオン酸類の具体例としては、例えば、(R or S)−2−ベンジルオキシプロピオン酸、(R or S)−2−フェニルフェニルメチルオキシプロピオン酸、(R or S)−3−フェニルフェニルメチルオキシプロピオン酸、(R or S)−4−フェニルフェニルメチルオキシプロピオン酸、(R or S)−2−フェノキシフェニルメチルオキシプロピオン酸、(R or S)−3−フェノキシフェニルメチルオキシプロピオン酸、(R or S)−4−フェノキシフェニルメチルオキシプロピオン酸、(R or S)−2−ベンジルオキシフェニルメチルオキシプロピオン酸、(R or S)−3−ベンジルオキシフェニルメチルオキシプロピオン酸、(R or S)−4−ベンジルオキシフェニルメチルオキシプロピオン酸等が挙げられる。
【0009】
本発明の原料として使用される1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類は、例えば、特公昭49−5330号公報記載の、対応するp−置換ベンジルハライドをナトリウムアルコラートの存在下ニトロベンジルと反応させて1−フェニル−2−(p−置換フェニル)ニトロエタンとした後、これを還元する方法により製造できる。他の方法によって製造したものであってもよい。
【0010】
1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類は、通常、R体とS体の等量混合物であるが、一方の光学異性体を過剰に含む混合物であってもよい。
【0011】
一般式(2)で示される光学活性2−ベンジルオキシプロピオン酸類は、例えば、J.Org.Chem.,1967,32,2496.に準じて、光学活性乳酸エチルと臭化ベンジル類を酸化銀の存在下反応させ、2−ベンジルオキシプロピオン酸エチル類とした後、水酸化リチウムにより加水分解することにより得ることができる。他の方法によって製造したものであってもよい。
【0012】
光学活性2−ベンジルオキシプロピオン酸類を光学分割剤として使用すれば、疎水性溶媒中で1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類を収率良く、かつ高い光学収率で光学分割することができる。
【0013】
光学分割するにあたっては、例えば、1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類と光学活性2−ベンジルオキシプロピオン酸類とを疎水性溶媒中で反応させてジアステレオマー塩を形成させた後、もしくはあらかじめ調整したジアステレオマー塩を疎水性溶媒に溶解させた後、静置もしくは攪拌することにより一方のジアステレオマー塩を析出させる。塩を析出させるにあたり、必要に応じ冷却、濃縮等の操作を実施することもでき、また種晶としてあらかじめ調整したジアステレオマー塩を添加することもできる。析出した塩は、濾過等により分離され、分離された塩は、必要に応じて上記溶媒から再結晶することもできる。
【0014】
光学活性2−ベンジルオキシプロピオン酸類の使用量は、通常、0.1〜10モル倍(対 1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類)、好ましくは、0.4〜1.1モル倍程度の範囲である。
【0015】
疎水性溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、n−ヘキサン、n−ペンタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類等が挙げられる。好ましくは、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素類が挙げられ、より好ましくは、トルエンが挙げられる。
溶媒は、上記の1種を単独で使用しても、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。使用量は特に限定されない。
【0016】
光学分割の際の温度は、通常、使用する溶媒の融点〜沸点の範囲から選ばれるが、好ましくは、−20〜120℃程度の範囲である。
【0017】
このようにして得られるジアステレオマー塩の具体例としては、各々光学活性体の1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン・2−ベンジルオキシプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン・2−フェニルフェニルメチルオキシプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン・3−フェニルフェニルメチルプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン・4−フェニルフェニルメチルプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン・2−フェノキシフェニルメチルオキシプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン・3−フェノキシフェニルメチルプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン・4−フェノキシフェニルメチルプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン・2−ベンジルオキシフェニルメチルオキシプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン・3−ベンジルオキシフェニルメチルプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン・4−ベンジルオキシフェニルメチルプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−メトキシフェニル)エチルアミン・2−ベンジルオキシプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−クロロフェニル)エチルアミン・2−ベンジルオキシプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−ブロモフェニル)エチルアミン・2−ベンジルオキシプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−フルオロフェニル)エチルアミン・2−ベンジルオキシプロピオン酸塩、1−フェニル−2−(p−ヨードフェニル)エチルアミン・2−ベンジルオキシプロピオン酸塩等が挙げられる。
【0018】
光学活性1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類は、上記方法により得られたジアステレオマー塩を酸または塩基で処理することにより得ることができる。酸を使用する場合は、ジアステレオマー塩に酸と水を加えて酸性水溶液にし、酸性水溶液を疎水性溶媒で抽出した後、水層に塩基を加えて塩基性化する。塩基性水層を疎水性溶媒で抽出して、その抽出液を濃縮することにより、光学活性1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類が得られる。塩基を使用する場合は、ジアステレオマー塩に塩基と水を加えて塩基性水溶液にし、塩基性水溶液を疎水性溶媒で抽出後、抽出液を濃縮することにより、光学活性1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類が得られる。
【0019】
光学活性1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類の遊離に使用される酸の具体例としては、例えば、フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸等が挙げられる。これら酸の中で特に好ましくは、塩酸および硫酸が挙げられる。使用量は通常、1〜200モル倍(対 ジアステレオマー塩)、好ましくは、1〜20モル倍程度の範囲である。
【0020】
光学活性1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類の塩基性化に使用される塩基の具体例としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素塩等が挙げられる。使用量は、通常、1〜200モル倍(対 ジアステレオマー塩)、好ましくは、1〜20モル倍程度の範囲である。
【0021】
抽出に使用される溶媒の具体例としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、t−ブチルメチルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、n−ヘキサン、n−ペンタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類等が挙げられる。溶媒は、上記の1種を単独で使用しても、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。使用量は特に限定されない。
【0022】
抽出温度は、通常、水および使用する溶媒の融点〜沸点の範囲から選ばれるが、好ましくは、0〜80℃程度の範囲である。
【0023】
このようにして得られる光学活性1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類としては、例えば、(R or S)−1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン、(R or S)−1−フェニル−2−(p−メトキシフェニル)エチルアミン、(R or S)−1−フェニル−2−(p−フルオロフェニル)エチルアミン、(R or S)−1−フェニル−2−(p−クロロフェニル)エチルアミン、(R or S)−1−フェニル−2−(p−ブロモフェニル)エチルアミン、(R or S)−1−フェニル−2−(p−ヨードフェニル)エチルアミン等が挙げられる。
【0024】
ジアステレオマー塩を濾別した濾液を、酸・アルカリ洗浄した後、濃縮することにより他方の対掌体が回収できる。この際、疎水性溶媒への溶媒置換は不要である。得られた他方の対掌体は、ラセミ化することによりリサイクルすることができる。
【0025】
【発明の効果】
本発明の製造法によれば、疎水性溶媒中、優れた光学純度、よりよい収率で、光学活性1−フェニル−2(p−置換フェニル)エチルアミン類を工業的有利に製造することができる。
【0026】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
【0027】
(実施例1)
室温でラセミ体の1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン127mg(0.6mmol)をトルエン2mlに溶解し、この溶液に、室温で(R)−2−ベンジルオキシプロピオン酸53.1mg(0.29mmol)をあらかじめトルエン2mlに溶解した溶液を加え、攪拌した。次いで、混合された溶液を約0.65mlまで濃縮して室温で結晶の析出を確認し、種晶用に結晶の一部約0.1mgをサンプリングした。次いで、混合溶液を攪拌しながら60℃まで昇温し、トルエン約0.7mlを追加して60℃で0.5時間保温後、攪拌しながら2時間かけて徐々に40℃まで冷却した。40℃で前述の種晶を加えて0.5時間保温後、1.5時間かけて徐々に25℃まで冷却し、25℃で3時間静置して結晶を析出させた。冷却後の混合溶液の量は、1.31gであった。析出した結晶を濾過し、トルエン0.2mlずつで2回洗浄後乾燥し、(R)−1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミンの(R)−2−ベンジルオキシプロピオン酸塩92.7mg(収率39.5%)を得た。
(融点139.8〜141.5℃)
取得塩5.2mgにt−ブチルメチルエーテル1ml及び1%水酸化ナトリウム水溶液1mlを加えて振とうして塩分解、抽出し、油層側として、光学純度93.2%eeの(R)−1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミンを取得した(光学純度は光学活性カラムを用いた液体クロマトグラフィーで測定した。)。
【0028】
(比較例)
55℃でラセミ体の1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン256mg(1.26mmol)をトルエン3.47gに溶解し、この溶液に、同温でL−乳酸44mg(0.49mmol)をあらかじめトルエン3.47gに溶解した溶液を加え、攪拌して混合した。光学純度62.1%eeの(R)−1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン・L−乳酸塩0.1mgを種晶として添加して結晶の析出を確認後、室温で18時間静置して結晶を析出させた。析出した結晶を濾過し、トルエン1.73gで結晶を洗浄後乾燥し、光学純度93.3%eeの(R)−1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン・L−乳酸塩68mg(収率18.7%)を得た(光学純度は光学活性カラムを用いた液体クロマトグラフィーで測定した。)。
Claims (7)
- 一般式(1)
(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基を表す。)
で示される1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類と一般式(2)
(式中、*は不斉炭素原子を表し、R1、R2はそれぞれ独立に水素原子、アリール基、アリールオキシ基またはアリールアルキルオキシ基を表す。)
で示される光学活性2−ベンジルオキシプロピオン酸類を疎水性溶媒中で反応させて、一般式(3)
(式中、*、R、R1、およびR2はそれぞれ前記と同じ意味を表す。)
で示されるジアステレオマー塩を結晶として析出させ、次いでこれを分離した後、酸または塩基で処理することを特徴とする一般式(4)
(式中、*およびRは前記と同じ意味を表す。)
で示される光学活性1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類の製造方法。 - 一般式(1)で示される1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類と一般式(2)で示される光学活性2−ベンジルオキシプロピオン酸類とを疎水性溶媒中で反応させることを特徴とする一般式(3)で示されるジアステレオマー塩の製造方法。
- 一般式(3)で示されるジアステレオマー塩を酸または塩基で処理することを特徴とする一般式(4)で示される光学活性1−フェニル−2−(p−置換フェニル)エチルアミン類の製造方法。
- 疎水性溶媒がトルエンである請求項1または2に記載の製造方法。
- R1、R2が水素原子である請求項1、2、3、または4に記載の製造方法。
- 請求項1に記載の一般式(3)で示されるジアステレオマー塩。
- R1、R2が水素原子である請求項6に記載のジアステレオマー塩。
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