JP2004059276A - シート給送装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

シート給送装置及びこれを備えた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】シートを分離給送する際の異音の発生を防ぐことのできるシート給送装置及びこれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】シートSを搬送する搬送手段5と、搬送手段5に圧接し、シートSを搬送する方向とは逆方向の回転が伝達される分離手段22とを有した分離給送部5Aを設け、この分離給送部5Aにより、シートSを1枚ずつ分離して給送する。さらに、この分離給送部5Aの下流に分離給送部5Aから給送されたシートSを引き抜きながら搬送する引き抜き搬送手段15を設け、制御手段は、シートSが引き抜き搬送手段15に到達するまでは分離手段22を駆動させ、シートSが引き抜き搬送手段15に到達した直後に分離手段22の駆動を停止するよう駆動手段24を制御する。
【選択図】   図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート給送装置及びこれを備えた画像形成装置に関し、特にシートを一枚に分離して搬送するための構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置は、シートを1枚ずつ分離して画像形成部に給送するためのシート給送装置を備えている。そして、このようなシート給送装置としては、低速から高速まで高い信頼性でシートを分離することのできるリタード分離方式を採用したものが広く用いられている。
【0003】
ここで、図6は、このような従来のシート給送装置を備えた画像形成装置の構成を示す図であり、この画像形成装置において、画像形成の際、カセット2に収納されたシートSは、シート給送手段であるピックアップローラ4によって送り出された後、分離給送部を構成する分離手段5Aにより1枚に分離され、引き抜きローラ15等の搬送ローラを備えた給紙搬送部6へ送られる。シートSは、反転ガイド部7にて反転し、レジストローラ8にて斜行が補正された後、画像形成部1へ向かう。
【0004】
図7は、分離手段5Aの構成を説明する図であり、同図において、5は矢印に示すシート搬送方向に回転する搬送手段である給紙ローラ(フィードローラ)、22は給紙ローラ5に所定の圧力を持って当接している分離手段である分離ローラ(リタードローラ)である。ここで、この分離ローラ22はトルクリミッタ23を介して駆動軸22aに取り付けられているので、回転時、給紙ローラ5により所定値以上のトルクがかかると、分離ローラ22は、給紙ローラ5に連れ回るように反矢印方向に回転するようになっている。
【0005】
次に、このような分離手段5Aのシート分離動作について説明する。
【0006】
シートSを搬送する場合、まず回転しているピックアップローラ4が矢印の方向に下降してシートSに当接し、シートSを給紙ローラ5と分離ローラ22とのニップ部に送り込む。ここで、画像形成時、分離手段5Aを駆動する駆動手段である給紙モータ24からの回転駆動が駆動伝達手段である伝達ギア25,26を介して分離ローラ22及び給紙ローラ5に伝えられると、同図に示すように給紙ローラ5と分離ローラ22の駆動軸5a,22aは同方向、つまり給紙ローラ5はシート搬送方向に、分離ローラ22はシートをカセット2に戻す方向の回転が伝達されている。
【0007】
ところで、分離ローラ22と給紙ローラ5とが直接接している場合、及び分離ローラ22と給紙ローラ5とのニップ部にシートSが1枚通過している際には、分離ローラ2には給紙ローラ5により所定の大きさ以上のトルクがかかるようになっている。そして、このように所定の大きさ以上のトルクがかかると、分離ローラ22はトルクリミッタ23の作用により同図に示すように給紙ローラ5に連れ回る形で回転する。
【0008】
一方、シートSが重送した状態で給紙ローラ5と分離ローラ22とのニップ部に進入してきた場合、重送しているシートSの間の摩擦係数μが小さいため、分離ローラ22には所定値以上のトルクがかからない。このため、分離ローラ22は、連れ回りすることなく、給紙ローラ5とは同方向、即ち余分なシートをカセット2に戻す方向に回転する。
【0009】
これにより、重送されてきたシートは分離される。なお、重送されたシートが戻されてニップ部を過ぎ、カセット2に戻されると、再び分離ローラ22には所定値以上のトルクがかかるようになるため、分離ローラ22は、再び連れ回りを始める。
【0010】
ところで、給紙ローラ5を過ぎると、シートSは、給紙モータ24では駆動されず別の駆動源で駆動される構成になっている引き抜き搬送手段である引き抜きローラ15に渡され、ファーストコピータイムを早めるため、この引き抜きローラ15により給紙ローラ5の搬送速度よりも、速い速度で搬送される。
【0011】
ここで、給紙ローラ5の駆動軸5aにはワンウェイクラッチ27が設けられており、このワンウェイクラッチ27の作用によりシートSが引き抜かれる際、引き抜きローラ15によるシートの搬送速度が給紙ローラ5による搬送速度よりも速いため、給紙ローラ5は連れ回りするようになる。なお、このとき分離ローラ22も同様にトルクリミッタ23の作用により連れ回りするようになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようなリタード分離方式を採用した従来のシート給送装置において、引き抜きローラ15によりシートSが引き抜かれる際、分離ローラ22と給紙ローラ5のニップ部でシートSがスティック・スリップを起こし、異音が発生する場合がある。
【0013】
次に、この現象について説明する。
【0014】
例えば、シートSがピックアップローラ4により重送された状態で給紙ローラ5と分離ローラ22のニップ部に進入してきた場合には、まず図8の(a)に示すように、分離ローラ22は逆転するため、上のシートSと共に重送された2番目のシートS1は引き戻されるように動く。そして、この状態が進むと、2番目のシートS1はニップ部から僅かに外れたところまで引き戻された状態となる。
【0015】
次に、この状態になると、分離ローラ22は引き抜かれている上のシートSと接触することになり、この後、既述した引き抜きローラ15によるシートSの引き抜きに伴い、分離ローラ22は、図8の(b)のように今度はトルクリッミッタ23の作用により引き抜かれているシートSに対して連れ回りを始めようとする。
【0016】
ここで、このように分離ローラ22が連れ回りを一瞬始めると、2番目のシートS1が再びニップ部に進入し、これにより引き抜かれたシートSに分離ローラ22が接触しなくなる。つまり、分離ローラ22は2番目のシートS1に接触するようになり、この結果、分離ローラ22は図8の(c)に示すように逆転を始め、2番目のシートS1を再度、引き戻そうとする。なお、このような動作は、上のシートSがニップ部を抜けるまで繰り返される。
【0017】
そして、このように分離ローラ22が引き抜かれるシートSに接触したり、接触しなかったりする非常に不安定な状態を繰り返すことにより、2番目のシートS1と分離ローラ22と間でスティック・スリップが発生し、それが振動源となって異音が発生することとなる。
【0018】
なお、ニップ部にシートSが1枚だけある場合はトルクリミッタ23の作用により、分離ローラ22にかかっている逆方向の駆動に打ち勝ってシートSの引き抜き方向に分離ローラ22は連れ回りするだけなので、シートSと分離ローラ22間でスティック・スリップを起こすことは無い。
【0019】
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、シートを分離給送する際の異音の発生を防ぐことのできるシート給送装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段に圧接し、シートを搬送する方向とは逆方向の回転が伝達される分離手段とを有し、前記搬送手段と前記分離手段との間でシートを1枚ずつ分離して給送する分離給送部と、前記分離給送部の下流に設けられ、分離されたシートを該分離給送部から引き抜きながら搬送する引き抜き搬送手段と、前記分離手段を駆動する駆動手段と、前記シートが前記引き抜き搬送手段に到達するまでは前記分離手段を駆動させ、前記シートが前記引き抜き搬送手段に到達した直後に前記分離手段の駆動を停止するよう前記駆動手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0021】
また本発明は、前記引き抜き搬送手段のシート搬送速度が、前記分離給送部の搬送手段のシート搬送速度よりも速いことを特徴とするものである。
【0022】
また本発明は、前記シートの先端を検知する先端検知手段を設け、前記制御手段は、前記先端検知手段からの信号に基づいて前記分離手段の駆動を停止するよう前記駆動手段を制御することを特徴とするものである。
【0023】
また本発明は、前記先端検知手段を前記引き抜き搬送手段の上流或は下流近傍に設けたことを特徴とするものである。
【0024】
また本発明は、前記シートが引き抜き搬送手段に到達してから前記分離手段の駆動を停止するまでの時間を任意に設定可能としたことを特徴とするものである。
【0025】
また本発明は、前記分離手段に前記駆動手段の駆動力を伝達する駆動伝達手段の途中にトルクリミッタを設け、前記搬送手段又は給送されるシートから前記分離手段に加わる負荷が所定量以上になったときに前記トルクリミッタにより駆動の伝達を遮断して前記搬送手段又は給送されるシートにより前記分離手段が連れ回りするようにしたことを特徴とするものである。
【0026】
また本発明は、画像形成装置であって、画像形成部と、前記画像形成部にシートを給送する上記のいずれかに記載のシート給送装置とを備えたことを特徴とするものである。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、従来の技術で説明した部材と同じ部材については同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0028】
なお、本実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状その相対位置などは、特に特定的な記載が無い限りはこの発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0029】
図1は本発明の実施の形態に係るシート給送装置を備えた画像形成装置の構成を示す図である。
【0030】
同図において、100は画像形成装置、101は画像形成装置本体、102は画像読取装置である。1は電子写真プロセスによって画像を形成する画像形成部であり、この画像形成部1は感光体ドラム10、感光体ドラム10の表面を露光して感光体ドラム上に静電潜像を形成するレーザスキャナ9、感光体ドラム上に形成された潜像を現像する現像部11等を備えている。
【0031】
また、3はカセット2に収納されたシートSを給送するためのシート給送装置、6はシート給送装置3から給送されたシートSを画像形成部1へ搬送する給紙搬送部であり、この給紙搬送部6はシートSを反転させ、画像形成部1へと導く反転ガイド部7及びシートSの斜行を補正するレジストローラ8等を備えている。14は画像形成部1にて画像が形成された後のシートSを排紙部である排紙トレイ17に搬送する排紙搬送部であり、シートSを排紙トレイ17へと導く反転ガイド15及び排紙ローラ16等を備えている。
【0032】
そして、このような構成の画像形成装置100において、画像形成の際には、カセット2に収納されたシートSは、シート給送装置3に設けられたピックアップローラ4によって送り出された後、分離手段5Aにより1枚に分離され、給紙搬送部6へ送られる。シートSは、反転ガイド部7にて反転し、レジストローラ8にて斜行が補正された後、画像形成部1へ導かれるようになっている。
【0033】
次に、このシートSが画像形成部1の手前に設けられたトップセンサ18を通過すると、画像形成部1のレーザスキャナ9が同期して動作を始め感光体ドラム10上にレーザを照射し、静電潜像を形成する。この後、この静電潜像は現像部11で可視像化された後、転写部12でシートSに転写される。
【0034】
次に、このように可視像が転写された後、シートSはガイド19により定着部13に案内され、この定着部13において加熱及び加圧されることにより可視画像が固着され、画像形成が終了する。なおこの後、シートSは排紙搬送部14に送られ、反転ガイドを経て排紙ローラ16により排紙トレイ17に積載される。
【0035】
図2は、シート給送装置3の構成を示す図である。なお、同図において、図7と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
【0036】
同図において、20は引き抜き搬送手段である引き抜きローラ15と、分離手段5Aの搬送手段である搬送ローラ5の間に設けられた先端検知部であり、この先端検知部20は、シートSにより倒されるレバー21と、レバー21が倒されたことを検知するフォトセンサ20Aとを備えている。そして、この先端検知部20はレバー21が倒されたことをフォトセンサ20Aにより検知すると、シートSの先端を検知したことを示す信号を画像形成装置本体101の所定位置に設けられた図3に示す制御部30に出力するようにしている。
【0037】
ここで、このようなシート先端検知信号が入力されると、制御部30は、まずタイマ31をスタートさせ、このタイマ31からの計時情報に応じ、シートSの先端が引き抜きローラ15のニップ部を5mm過ぎた位置で給紙モータ24の駆動を停止するようにしている。つまり、先端検知部20によりシートSの先端を検知すると、この検知タイミングを基準として計算で求められた時間で給紙モータ24を停止させるようにしている。
【0038】
なお、本実施の形態においては、図4に示す先端検知部20(のレバー21)から引き抜きローラ15までの距離は5mm、給紙ローラ5の回転速度は210mm/sec、引き抜きローラ15からトップセンサ18付近までのシート搬送速度は280mm/secであることから、給紙モータ24を停止させるのは下記の式から、先端検知部20によりシートSの先端を検知してから約0.04秒後ということになる。
【0039】
5mm/210(mm/sec)+5/280(mm/sec)
=41.6667msec
【0040】
ここで、このように給紙モータ24を停止させるようにすれば、この後、一旦、逆転駆動が停止される前の分離ローラ22によりカセット側に引き戻された2枚目のシートS1が、引き抜きローラ15により引き抜かれるシートSにより、図5に示すように分離ローラ22と搬送ローラとのニップ部に進入しても、分離ローラ22には逆転する力が働かないようにすることができる。
【0041】
そして、このように分離ローラ22に逆転する力が働かないようにすることにより、ニップ部に進入した2枚目のシートS1が分離ローラ22によりカセット側に引き戻されることは無く、この結果、分離ローラ22が一番上のシートSに接触したり接触しなかったりといった不安定な状況が発生しないようにすることができる。これにより、重送時におけるニップ部での2枚目のシートS1の状態が安定し、スティック・スリップによる異音の発生を抑えることができる。
【0042】
次に、このような構成の分離手段5Aのシート分離動作について説明する。
【0043】
給紙を行う場合、まずピックアップローラ4が図2に示すように搬送方向に回転しながら一定時間下降し、これによりカセット2内に収納されたシートSが給紙ローラ5と分離ローラ22で形成されるニップ部に送り込まれる。そして、この後、給紙ローラ5は給紙モータ24の回転によってシートSを引き抜きローラ15へ搬送する。
【0044】
なお、このとき前述のようにトルクリミッタ23の作用により、分離ローラ22は、逆駆動されているにもかかわらず給紙ローラ5に連れ回りする形でシートSと共に搬送方向に回転する。そして、給紙ローラ5と分離ローラ22のニップ部を過ぎると、シートSは図4に示すように先端検知部20に向かい、やがて図5に示すように先端検知部20のレバー21を倒す。これにより、シートSの先端位置が検知される。
【0045】
ここで、シートSが重送をしていない場合、つまり給紙ローラ5と分離ローラ22のニップ部にシートSが1枚しかない場合は、分離ローラ22は引き抜きローラ15によってシートSを介して連れ回りしながら回転することとなる。また、給紙ローラ5はワンウェイクラッチ27の作用により、今までより早い速度で引き抜かれるシートSにより連れ回りをする状態となる。
【0046】
一方、シートSが重送した場合は、図4に示すように、まず給紙ローラ5と分離ローラ22のニップ部にシートS,S1が入り込む。すると、一番上部にあるシートSのみが引き抜きローラ15に搬送され、2番目のシートS1は逆転駆動がかかっている分離ローラ22によりカセット側に押し戻され、ニップ部で待機する状態となる。
【0047】
次に、図5に示すように、そのまま搬送された一番上のシートSの先端が先端検知部20に検知されると、制御部30はタイマ31を作動させ、このタイマ31からの計時情報に基づきシートSの先端が引き抜きローラ15を過ぎて5mmの位置に達したタイミングで給紙モータ24をOFFにし、分離ローラ22の逆転駆動と給紙ローラ5の搬送駆動を切るようにする。なお、このように給紙モータ24をOFFとしても、給紙ローラ5はワンウェイクラッチ27の作用により、シートSを介して引き抜きローラ15と連れ回りするように回転する。
【0048】
ここで、このように引き抜きローラ15により一番上のシートSが引き抜かれると、従来と同様、2番目のシートS1は、このシートSにより下流側に向おうとする力を受けニップ部に進入することになるが、このとき既に給紙モータ24はOFFとなっているので、分離ローラ22は逆転しない。また、給紙ローラ5も駆動が遮断されているので、給紙ローラ5は引き抜きローラ15と連れ回りするが、分離ローラ22には作用しないので、分離ローラ22はトルクリミッタ23のトルクによりシートS1をせき止める形で停止している。
【0049】
これにより、ニップ部に進入した2番目のシートS1は、分離ローラ22により戻されることは無く、ニップ部に進入した状態のままとなり、この結果、分離ローラ22が一番上のシートSに接触したり、接触しなかったりするといった不安定な状況が発生しなくなる。なお、2番目のシートS1の位置は、上のシートSによる引き抜きによる力と、トルクリミッタ23による分離ローラ22をとどめようとする力の釣り合いによって決定される。
【0050】
このように、シートSが引き抜きローラ15に達するまでは分離ローラ22を駆動させ、シートSが引き抜きローラ15に到達した直後に分離ローラ22の駆動を停止するように給紙モータ24を制御することにより、重送時におけるニップ部での2番目のシートS1の状態が安定し、スティック・スリップによる異音の発生を抑えることができる。
【0051】
なお、本実施の形態のように引き抜きローラ15の速度が給紙ローラ5の搬送速度に比べて早い場合、一番上のシートがその下にあるシートS1を下流側に引き込もうとする力が大きくなり、分離ローラ22の逆回転駆動とより強くぶつかり合うためニップ部でのシートS1の状態が非常に不安定になりやすいことから、本発明の効果がより有効に働く。
【0052】
ところで、このような構成の分離手段5Aの場合、シート先端は、シートSをセットした直後はシートSをセットした位置、つまり給紙ローラ5から一番遠い位置に揃っているが、ピックアップ動作によって一番上のシートSだけではなく2番目のシートS1も一緒に送られてしまった場合、2番目のシートS1の先端は、ニップ部、又はニップ部を通過した位置、或はピックアップローラ4と給紙ローラ5との間のどこかに位置するようになる。つまり、シートSの先端位置は、前述のピックアップ動作により、大きくばらつくようになる。
【0053】
ここで、このように先端位置がばらついたままシートSを搬送すると、バラツキが大きい場合には、引き抜きローラ15を過ぎて5mmで停止する制御が成り立たなくなる。なお、このようなケースにおいてシートの先端位置のバラツキはメカ構成上20mm程度出来てしまう。
【0054】
しかし、本実施の形態のように、シートSの先端を先端検知部20により検知し、この先端検知部20からの先端検知信号に基づいて給紙モータ24を停止させる位置を制御することにより、停止位置精度を向上させることができ、制御の信頼性を向上させることができる。
【0055】
さらに、先端検知部20を設けることにより、シートSがピックアップローラ4によって確実に給紙ローラ5に送られてきたかをチェックすることができる。
【0056】
ピックアップローラ4は耐久が進むと、表面の摩擦係数(μ)が低下し、このように摩擦係数(μ)が低下するとピックアップローラ4とシートSとの間でスリップが生じ、ピックアップローラ4が一定時間下がってもシートSが搬送されない場合がある。また、他にも吸湿や静電気によってシート同士が貼り付いている場合でも、ピックアップローラ4がスリップしてしまうことある。
【0057】
そして、このような理由によりスリップが生じると、給紙動作を開始してから所定時間が経過しても先端検知部20はシートSを検知しない。ここで、このように所定時間が経過しても先端検知部20がシートSを検知しない場合には、制御部30は、再度ピックアップローラ4を下げてピックアップ動作を行うようにしている。これにより、確実にシートSを送り出すことができる。
【0058】
ところで、本実施の形態においては、先端検知部20を引き抜きローラ付近に設けるようにしており、これによりシートの先端位置がばらついている場合でも、引き抜きローラ15にシートSが渡されてから給紙モータ24をOFFするまでの時間を最小限に設定することができる。
【0059】
この結果、引き抜きローラ15で引っ張られながら分離ローラ22が逆回転駆動をする状態、つまりニップ部位置での重送シートの不安定な状態を最小限の時間に設定でき、分離給紙の信頼性が向上すると共に、異音の発生をより確実に抑えることができる。
【0060】
ただし、既述したように給紙モータ24をOFFすると、搬送ローラ5も同時に停止するため、給紙モータ24をOFFするまでの時間を余り短くすると、シートSやガイド形状、重送、センサ、環境、耐久等の条件のばらつきで搬送ローラ5による搬送量が減り、シートSが引き抜きローラ15のニップ部に届く前に止まってしまう恐れがある。また、逆に停止時間を大きくしすぎると、引き抜きながら分離駆動をする時間が増えるため異音対策の効果が減る。
【0061】
このため、引き抜きローラ15にシートSを受け渡した後、シート先端が引き抜きローラ15のニップ部から1〜100mm程度搬送されたときに給紙モータ24をOFFするように設定すれば、ほとんど同様の効果が得られて好ましい。
【0062】
また、重送しやすい薄紙や、耐久が進み分離ローラ22の摩擦係数μが著しく低下してきた場合は、操作部上から分離能力を上げるために分離ローラ22の逆転駆動の時間を増やすように設定できるようにすると良い。この場合は、一般に分離ローラ22の摩擦係数が低下しているためスティック・スリップによる異音は発生しにくい。
【0063】
このように、給紙モータ24をOFFするタイミングをユーザーの使用条件・環境・耐久条件に合わせて任意に設定することが可能とすることにより、耐久・環境・紙種等のバラツキ要素に対しても分離性能を損なうことなく異音の発生を防止することができる。
【0064】
なお、本実施の形態では搬送ローラ5と分離ローラ22の駆動はギアを介して同一の給紙モータ24によって行っているが、上記のような引き抜きローラ15に届かない現象を防止するために、分離ローラ22の駆動と給紙ローラ5の駆動を別々にしても良い。このようにすることにより、引き抜きローラ15にシートSを渡す直前に分離駆動をOFFすることも可能になり、より異音の発生が低減できる。
【0065】
また、本実施の形態では、先端検知部20を給紙ローラ5と引き抜きローラ15の間、即ち引き抜きローラ15の上流側近傍に配置したが、先端検知部20を引き抜きローラ15の下流側近傍に配置しても良い。そして、このような位置に先端検知部20を配置した場合、引き抜きローラ15にシートSを渡してからシートSを停止させる位置の精度が搬送ローラ5と分離ローラ22による搬送の影響を受けずより向上する。
【0066】
一般に搬送ローラ5と分離ローラ22による搬送は、特に重送時は搬送力が安定せず、その結果搬送速度が安定せず停止位置バラツキのひとつの原因になっていたが、このように先端検知部20を引き抜きローラ15の直後に配置することにより、バラツキの要因を考えなくてもよくなるため、引き抜きローラ15にシートSを渡してからの停止時間をより0秒に近づけることができる。
【0067】
なお、本実施の形態では、ピックアップローラ4によりカセット2からシートを送り出し、給紙ローラ5と分離ローラ22とでシートを分離する構成に本発明を適用した例を示したが、ピックアップローラを設けずに、給紙ローラによりカセットからシートを送り出し、給紙ローラに圧接する分離ローラとの間でシートを分離するように構成したものに本発明を適用してもよい。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、搬送手段と分離手段とを有した分離給送部の下流に引き抜き搬送手段を設け、分離給送部により送り出されたシートが引き抜き搬送手段に到達するまでは分離手段を駆動させ、シートが引き抜き搬送手段に到達した直後に分離手段の駆動を停止するように制御することにより、シートを給送する際の異音の発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るシート給送装置を備えた画像形成装置の構成を示す図。
【図2】上記シート給送装置の構成を示す斜視図。
【図3】上記シート給送装置の制御の一部を示すブロック図。
【図4】上記シート給送装置のシート分離動作を示す第1の図。
【図5】上記シート給送装置のシート分離動作を示す第2の図。
【図6】従来のシート給送装置を備えた画像形成装置の構成を示す図。
【図7】上記シート給送装置の分離給送部の構成を示す斜視図。
【図8】上記シート給送装置のシートの挙動を説明する図。
【符号の説明】
1    画像形成部
2    カセット
3    シート給送装置
4    ピックアップローラ
5A   分離手段
5    給紙ローラ
15   引き抜きローラ
20   先端検知部
22   分離ローラ
23   トルクリミッタ
24   給紙モータ
25   伝達ギア
26   伝達ギア
27   ワンウェイクラッチ
30   制御部
100  画像形成装置
S,S1 シート

Claims (7)

  1. シートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段に圧接し、シートを搬送する方向とは逆方向の回転が伝達される分離手段とを有し、前記搬送手段と前記分離手段との間でシートを1枚ずつ分離して給送する分離給送部と、
    前記分離給送部の下流に設けられ、分離されたシートを該分離給送部から引き抜きながら搬送する引き抜き搬送手段と、
    前記分離手段を駆動する駆動手段と、
    前記シートが前記引き抜き搬送手段に到達するまでは前記分離手段を駆動させ、前記シートが前記引き抜き搬送手段に到達した直後に前記分離手段の駆動を停止するよう前記駆動手段を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とするシート給送装置。
  2. 前記引き抜き搬送手段のシート搬送速度が、前記分離給送部の搬送手段のシート搬送速度よりも速いことを特徴とする請求項1に記載のシート給送装置。
  3. 前記シートの先端を検知する先端検知手段を設け、
    前記制御手段は、前記先端検知手段からの信号に基づいて前記分離手段の駆動を停止するよう前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシート給送装置。
  4. 前記先端検知手段を前記引き抜き搬送手段の上流或は下流近傍に設けたことを請求項3に記載のシート給送装置。
  5. 前記シートが引き抜き搬送手段に到達してから前記分離手段の駆動を停止するまでの時間を任意に設定可能としたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  6. 前記分離手段に前記駆動手段の駆動力を伝達する駆動伝達手段の途中にトルクリミッタを設け、前記搬送手段又は給送されるシートから前記分離手段に加わる負荷が所定量以上になったときに前記トルクリミッタにより駆動の伝達を遮断して前記搬送手段又は給送されるシートにより前記分離手段が連れ回りするようにしたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  7. 画像形成部と、前記画像形成部にシートを給送する前記請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシート給送装置とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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