JP2004059233A - エレベータのガイドレール固定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、構造を簡単にしてコストを低減するとともに、省スペース化を図ることを目的とするものである。
【解決手段】ガイドレール5の長手方向に平行な方向に沿って延びる長孔3cを有するガイドレール取付部材3を基台2に固定し、ガイドレール取付部材3の第2面3bに座板4を溶接固定し、レール孔と長孔3cとにボルト6を通し、さらにボルト6を座板4のねじ孔に螺着し、座板4及びガイドレール取付部材3を介してガイドレール5の荷重を基台2に伝達するようにした。
【選択図】 図2
【解決手段】ガイドレール5の長手方向に平行な方向に沿って延びる長孔3cを有するガイドレール取付部材3を基台2に固定し、ガイドレール取付部材3の第2面3bに座板4を溶接固定し、レール孔と長孔3cとにボルト6を通し、さらにボルト6を座板4のねじ孔に螺着し、座板4及びガイドレール取付部材3を介してガイドレール5の荷重を基台2に伝達するようにした。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、かご又は釣合おもりの昇降を案内するガイドレールの下端部を、ピット床部に設置された基台に対して固定するためのエレベータのガイドレール固定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3は例えば特開2000−143121号公報に示された従来のエレベータのガイドレール固定装置を示す斜視図、図4は図3のIV−IV線に沿う断面図である。図において、昇降路の底部に位置するピット床部1aには、基台2が設置されている。基台2の上方には、かご又は釣合おもりの昇降を案内するガイドレール5が配置されている。
【0003】
ガイドレール5の上部には、複数の返し車(図示せず)等を支持する上部梁(図示せず)が接続されている。この上部梁に作用するモーメントにより、ガイドレール5には鉛直上向きの荷重が作用している。
【0004】
また、ガイドレール5は、複数本のレール部材をその長さ方向(上下方向)に継ぎ合わせて設置されている。さらに、上部梁は、昇降路内の適正な位置(高さ)に設置される必要があるため、ガイドレール5の最上部のレール部材は、上部梁の位置を基準として設置される。そして、その最上部のレール部材を基準として他のレール部材が下方に継ぎ合わされている。
【0005】
ガイドレール5の裏面には、フランジ部材31が固定されている。基台2には、支持体32が固定されている。支持体32には、それぞれ上下方向に延びる複数の長孔32aが上下方向に互いに間隔をおいて設けられている。
【0006】
支持体32には、支持ボルト33が螺着されている。支持ボルト33は、支持体32への螺着量を調整することにより、上下方向の位置が調整可能になっている。また、支持ボルト33には、支持体32に対する支持ボルト33の位置を固定するナット34が螺着されている。
【0007】
支持体32とフランジ部材31との間には、複数の長孔32aに選択的に挿通され、支持体32に対するフランジ部材31の水平方向への移動を規制する複数本の取付ボルト35が設けられている。
【0008】
支持ボルト33の下端部とフランジ部材31の上面との間には、ガイドレール5の鉛直上向きの荷重を支持ボルト33に伝えるスペーサ36が介在されている。支持体32とスペーサ36との間には、複数の長孔32aに選択的に挿通され、支持体32に対するスペーサ36の水平方向への移動を規制するスペーサ取付ボルト37が設けられている。
【0009】
上記のようなガイドレール5の下端部の位置は、ガイドレール5を構成するレール部材の長さや昇降路1の高さの誤差により上下に変動する。これに対し、フランジ部材31と支持ボルト33との間にスペーサ36を配置し、支持ボルト33の上下の位置を調整することにより、鉛直上向きの荷重を支持体32により支持させることができる。
【0010】
この例では、高さ寸法の異なる複数種のスペーサ36が予め用意されており、フランジ部材31の上面から支持体32の基準面32bまでの高さ寸法H(図4)に応じて適当なスペーサ36が選択され、フランジ部材31と支持ボルト33との間に配置される。用意したスペーサ36の高さ寸法の差分よりも支持ボルト33の上下動の調整範囲を大きくすることにより、より広範囲のガイドレール5の位置変動に対して連続的に対応して荷重を支持することができる。即ち、大まかな調整をスペーサ36により行い、微調整は支持ボルト33で行うことができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような従来のエレベータのガイドレール固定装置では、ガイドレール5の荷重がフランジ部材31、スペーサ36、支持ボルト33及び支持体32を介して基台2に伝達されるため、部品点数が多く構成が複雑であり、コストが高くなってしまう。また、ある程度の厚みを持つスペーサ36等の部品をガイドレール5の背部に配置する必要があり、エレベータ設置スペースの省スペース化の妨げとなっていた。
【0012】
この発明は、上記のような問題点を解決することを課題としてなされたものであり、構造を簡単にしてコストを低減できるとともに、省スペース化を図ることができるエレベータのガイドレール固定装置を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るエレベータのガイドレール固定装置は、ガイドレールの下端部を、ピット床部に設置された基台に対して固定するためのものであって、ガイドレール側に位置する第1面と、ガイドレールとは反対側に位置する第2面と、第1及び第2面を貫通し、ガイドレールの長手方向に平行な方向に沿って延びる長孔とを有し、基台に固定されるガイドレール取付部材、第2面に溶接固定される固定部材、及びガイドレールの下端部に設けられているレール孔と長孔とに通され、ガイドレールを固定部材に締結してガイドレールの荷重を固定部材に伝達する伝達部材を備えたものである。
また、ガイドレールの下端部と基台との間には、据付時にガイドレールを受けるスペーサが介在されている。
さらに、伝達部材はボルトであり、固定部材には、ボルトが螺着されるねじ孔が設けられている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図について説明する。
図1はこの発明の実施の形態の一例によるエレベータのガイドレール固定装置を示す斜視図、図2は図1のガイドレール固定装置をレール背面側から見た斜視図である。
【0015】
図において、昇降路の底部に位置するピット床部には、基台2が設置されている。基台2の上方には、かご又は釣合おもりの昇降を案内するガイドレール5が配置されている。ガイドレール5の上部には、複数の返し車(図示せず)等を支持する上部梁(図示せず)が接続されている。この上部梁に作用するモーメントにより、ガイドレール5には鉛直上向きの荷重が作用している。
【0016】
また、ガイドレール5は、複数本のレール部材をその長さ方向(上下方向)に継ぎ合わせて設置されている。さらに、上部梁は、昇降路内の適正な位置(高さ)に設置される必要があるため、ガイドレール5の最上部のレール部材は、上部梁の位置を基準として設置される。そして、その最上部のレール部材を基準として他のレール部材が下方に継ぎ合わされている。
【0017】
基台2には、平板状のガイドレール取付部材3が固定されている。ガイドレール取付部材3は、ガイドレール5側に位置する第1面3aと、ガイドレール5とは反対側に位置する第2面3bと、第1及び第2面3a,3bを貫通し、ガイドレール5の長手方向に平行な方向(上下方向)に沿って延びる一対の長孔3cとを有している。
【0018】
ガイドレール取付部材3の第2面3bには、固定部材としての平板状の座板4が溶接固定されている。座板4には、複数(ここでは4つ)のねじ孔が設けられている。ガイドレール5の端部には、レール部材を継ぎ合わせるための複数(ここでは4つ)のレール孔(図示せず)が設けられている。座板4のねじ孔は、レール孔に対応して(レール孔と同ピッチで)配置されている。
【0019】
座板4のねじ孔には、レール孔と長孔3cとを通して伝達部材としての複数(ここでは4本)のボルト6が螺着されている。ガイドレール5は、ボルト6により座板4に締結されており、ガイドレール5の荷重は、ボルト6を介して座板4に伝達される。ガイドレール5の下端部と基台2の上面との間には、据付時にガイドレール5を受けるスペーサ7が介在されている。スペーサ7は、厚さの異なる複数のスペーサ片を積層して構成されている。
【0020】
次に、ガイドレール5の固定方法について説明する。据付時には、ガイドレール5の下端部の高さに応じて、基台2とガイドレール5の下端部との間にスペーサが配置され、スペーサ7を介してガイドレール5が基台2上に支持される。この後、ボルト6をガイドレール5のレール孔と長孔3cとに挿通し、座板4のねじ孔に螺着(仮止め)する。そして、座板4をガイドレール取付部材3の第2面3bに溶接し固定する。最後に、ボルト6を座板4のねじ孔に締め込む(本固定)。
【0021】
このようなガイドレール固定装置では、ガイドレール5は、ボルト6、座板4及びガイドレール取付部材3を介して基台2に固定されるので、部品点数を削減し構造を簡単にしてコストを低減することができる。また、ガイドレール取付部材3の第2面3b側には、ボルト6の一部及び座板4のみが配置されるだけであるため、エレベータ設置スペースの省スペース化を図ることができる。言い換えれば、狭い設置スペースにもガイドレール固定装置を配置することができる。
【0022】
さらに、座板4がガイドレール取付部材3に溶接されているため、ガイドレール5に鉛直上向きの荷重が作用した場合でも、ガイドレール5が上方へ滑ることがなく、ボルト6が長孔3cに沿って摺動されることもない。
【0023】
さらにまた、ガイドレール5の下端部と基台2との間にはスペーサ7が介在されているため、ガイドレール5の据付を容易にすることができる。また、ガイドレール5の下端部の位置(高さ)が変化した場合でも、スペーサ7の厚さ(スペーサ片の厚さ及び枚数)を変化させるだけで容易に対応することができる。
【0024】
また、伝達部材としてボルト6を用い、座板4にはボルト6が螺着されるねじ孔を設けたので、構造をさらに簡単にすることができるとともに、省スペース化を図ることができ、またガイドレール5の固定を容易に行うことができる。
さらに、上記の例では、レール孔としてレール継ぎ用の既設の孔を用いたので、ガイドレール5への新たな加工が不要である。
【0025】
なお、上記の例では、ガイドレール5に鉛直上向きの荷重が作用する場合について説明したが、この発明のガイドレール固定装置は、ガイドレール5に鉛直下向きの荷重が作用する場合にも適用することができ、ボルト6、座板4及びガイドレール取付部材3を介してガイドレール5の荷重を基台2に伝達することができる。
【0026】
また、上記の例では、座板4にねじ孔を設けたが、座板4を貫通したボルト6の先端部にナットを螺着する構造としてもよい。この場合、座板4の側からボルト6を挿入し、ガイドレール5の表面でナットを締め付けるようにしてもよい。さらに、例えば伝達部材としてのスタッドボルトを座板に立設し、ガイドレールのレール孔を貫通したスタッドボルトの先端部にナットを締め付ける構造としてもよい。
【0027】
さらにまた、上記の例では、伝達部材としてボルト6を示したが、ボルトに限定されるものではない。また、伝達部材の個数は、荷重の大きさ等に応じて適宜変更が可能であり、レール孔の数や配置も伝達部材に応じて変更可能である。
また、ガイドレール5を本固定した後は、スペーサ7を除去しても、またそのまま残してもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のエレベータのガイドレール固定装置は、ガイドレールの長手方向に平行な方向に沿って延びる長孔を有するガイドレール取付部材を基台に固定し、ガイドレール取付部材の第2面に固定部材を溶接固定し、レール孔と長孔とに伝達部材を通してガイドレールを固定部材に締結し、ガイドレールの荷重を伝達部材により固定部材に伝達するようにしたので、構造を簡単にしてコストを低減できるとともに、省スペース化を図ることができる。
また、ガイドレールの下端部と基台との間にはスペーサを介在させたので、ガイドレールの据付を容易にすることができる。
さらに、伝達部材としてボルトを用い、固定部材にはボルトが螺着されるねじ孔を設けたので、構造をさらに簡単にすることができるとともに、省スペース化を図ることができ、またガイドレールの固定を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の一例によるエレベータのガイドレール固定装置を示す斜視図である。
【図2】図1のガイドレール固定装置をレール背面側から見た斜視図である。
【図3】従来のエレベータのガイドレール固定装置の一例を示す斜視図である。
【図4】図3のIV−IV線に沿う断面図である。
【符号の説明】
2 基台、3 ガイドレール取付部材、3a 第1面、3b 第2面、3c 長孔、4 座板(固定部材)、5 ガイドレール、6 ボルト(伝達部材)、7スペーサ。
【発明の属する技術分野】
この発明は、かご又は釣合おもりの昇降を案内するガイドレールの下端部を、ピット床部に設置された基台に対して固定するためのエレベータのガイドレール固定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3は例えば特開2000−143121号公報に示された従来のエレベータのガイドレール固定装置を示す斜視図、図4は図3のIV−IV線に沿う断面図である。図において、昇降路の底部に位置するピット床部1aには、基台2が設置されている。基台2の上方には、かご又は釣合おもりの昇降を案内するガイドレール5が配置されている。
【0003】
ガイドレール5の上部には、複数の返し車(図示せず)等を支持する上部梁(図示せず)が接続されている。この上部梁に作用するモーメントにより、ガイドレール5には鉛直上向きの荷重が作用している。
【0004】
また、ガイドレール5は、複数本のレール部材をその長さ方向(上下方向)に継ぎ合わせて設置されている。さらに、上部梁は、昇降路内の適正な位置(高さ)に設置される必要があるため、ガイドレール5の最上部のレール部材は、上部梁の位置を基準として設置される。そして、その最上部のレール部材を基準として他のレール部材が下方に継ぎ合わされている。
【0005】
ガイドレール5の裏面には、フランジ部材31が固定されている。基台2には、支持体32が固定されている。支持体32には、それぞれ上下方向に延びる複数の長孔32aが上下方向に互いに間隔をおいて設けられている。
【0006】
支持体32には、支持ボルト33が螺着されている。支持ボルト33は、支持体32への螺着量を調整することにより、上下方向の位置が調整可能になっている。また、支持ボルト33には、支持体32に対する支持ボルト33の位置を固定するナット34が螺着されている。
【0007】
支持体32とフランジ部材31との間には、複数の長孔32aに選択的に挿通され、支持体32に対するフランジ部材31の水平方向への移動を規制する複数本の取付ボルト35が設けられている。
【0008】
支持ボルト33の下端部とフランジ部材31の上面との間には、ガイドレール5の鉛直上向きの荷重を支持ボルト33に伝えるスペーサ36が介在されている。支持体32とスペーサ36との間には、複数の長孔32aに選択的に挿通され、支持体32に対するスペーサ36の水平方向への移動を規制するスペーサ取付ボルト37が設けられている。
【0009】
上記のようなガイドレール5の下端部の位置は、ガイドレール5を構成するレール部材の長さや昇降路1の高さの誤差により上下に変動する。これに対し、フランジ部材31と支持ボルト33との間にスペーサ36を配置し、支持ボルト33の上下の位置を調整することにより、鉛直上向きの荷重を支持体32により支持させることができる。
【0010】
この例では、高さ寸法の異なる複数種のスペーサ36が予め用意されており、フランジ部材31の上面から支持体32の基準面32bまでの高さ寸法H(図4)に応じて適当なスペーサ36が選択され、フランジ部材31と支持ボルト33との間に配置される。用意したスペーサ36の高さ寸法の差分よりも支持ボルト33の上下動の調整範囲を大きくすることにより、より広範囲のガイドレール5の位置変動に対して連続的に対応して荷重を支持することができる。即ち、大まかな調整をスペーサ36により行い、微調整は支持ボルト33で行うことができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような従来のエレベータのガイドレール固定装置では、ガイドレール5の荷重がフランジ部材31、スペーサ36、支持ボルト33及び支持体32を介して基台2に伝達されるため、部品点数が多く構成が複雑であり、コストが高くなってしまう。また、ある程度の厚みを持つスペーサ36等の部品をガイドレール5の背部に配置する必要があり、エレベータ設置スペースの省スペース化の妨げとなっていた。
【0012】
この発明は、上記のような問題点を解決することを課題としてなされたものであり、構造を簡単にしてコストを低減できるとともに、省スペース化を図ることができるエレベータのガイドレール固定装置を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るエレベータのガイドレール固定装置は、ガイドレールの下端部を、ピット床部に設置された基台に対して固定するためのものであって、ガイドレール側に位置する第1面と、ガイドレールとは反対側に位置する第2面と、第1及び第2面を貫通し、ガイドレールの長手方向に平行な方向に沿って延びる長孔とを有し、基台に固定されるガイドレール取付部材、第2面に溶接固定される固定部材、及びガイドレールの下端部に設けられているレール孔と長孔とに通され、ガイドレールを固定部材に締結してガイドレールの荷重を固定部材に伝達する伝達部材を備えたものである。
また、ガイドレールの下端部と基台との間には、据付時にガイドレールを受けるスペーサが介在されている。
さらに、伝達部材はボルトであり、固定部材には、ボルトが螺着されるねじ孔が設けられている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図について説明する。
図1はこの発明の実施の形態の一例によるエレベータのガイドレール固定装置を示す斜視図、図2は図1のガイドレール固定装置をレール背面側から見た斜視図である。
【0015】
図において、昇降路の底部に位置するピット床部には、基台2が設置されている。基台2の上方には、かご又は釣合おもりの昇降を案内するガイドレール5が配置されている。ガイドレール5の上部には、複数の返し車(図示せず)等を支持する上部梁(図示せず)が接続されている。この上部梁に作用するモーメントにより、ガイドレール5には鉛直上向きの荷重が作用している。
【0016】
また、ガイドレール5は、複数本のレール部材をその長さ方向(上下方向)に継ぎ合わせて設置されている。さらに、上部梁は、昇降路内の適正な位置(高さ)に設置される必要があるため、ガイドレール5の最上部のレール部材は、上部梁の位置を基準として設置される。そして、その最上部のレール部材を基準として他のレール部材が下方に継ぎ合わされている。
【0017】
基台2には、平板状のガイドレール取付部材3が固定されている。ガイドレール取付部材3は、ガイドレール5側に位置する第1面3aと、ガイドレール5とは反対側に位置する第2面3bと、第1及び第2面3a,3bを貫通し、ガイドレール5の長手方向に平行な方向(上下方向)に沿って延びる一対の長孔3cとを有している。
【0018】
ガイドレール取付部材3の第2面3bには、固定部材としての平板状の座板4が溶接固定されている。座板4には、複数(ここでは4つ)のねじ孔が設けられている。ガイドレール5の端部には、レール部材を継ぎ合わせるための複数(ここでは4つ)のレール孔(図示せず)が設けられている。座板4のねじ孔は、レール孔に対応して(レール孔と同ピッチで)配置されている。
【0019】
座板4のねじ孔には、レール孔と長孔3cとを通して伝達部材としての複数(ここでは4本)のボルト6が螺着されている。ガイドレール5は、ボルト6により座板4に締結されており、ガイドレール5の荷重は、ボルト6を介して座板4に伝達される。ガイドレール5の下端部と基台2の上面との間には、据付時にガイドレール5を受けるスペーサ7が介在されている。スペーサ7は、厚さの異なる複数のスペーサ片を積層して構成されている。
【0020】
次に、ガイドレール5の固定方法について説明する。据付時には、ガイドレール5の下端部の高さに応じて、基台2とガイドレール5の下端部との間にスペーサが配置され、スペーサ7を介してガイドレール5が基台2上に支持される。この後、ボルト6をガイドレール5のレール孔と長孔3cとに挿通し、座板4のねじ孔に螺着(仮止め)する。そして、座板4をガイドレール取付部材3の第2面3bに溶接し固定する。最後に、ボルト6を座板4のねじ孔に締め込む(本固定)。
【0021】
このようなガイドレール固定装置では、ガイドレール5は、ボルト6、座板4及びガイドレール取付部材3を介して基台2に固定されるので、部品点数を削減し構造を簡単にしてコストを低減することができる。また、ガイドレール取付部材3の第2面3b側には、ボルト6の一部及び座板4のみが配置されるだけであるため、エレベータ設置スペースの省スペース化を図ることができる。言い換えれば、狭い設置スペースにもガイドレール固定装置を配置することができる。
【0022】
さらに、座板4がガイドレール取付部材3に溶接されているため、ガイドレール5に鉛直上向きの荷重が作用した場合でも、ガイドレール5が上方へ滑ることがなく、ボルト6が長孔3cに沿って摺動されることもない。
【0023】
さらにまた、ガイドレール5の下端部と基台2との間にはスペーサ7が介在されているため、ガイドレール5の据付を容易にすることができる。また、ガイドレール5の下端部の位置(高さ)が変化した場合でも、スペーサ7の厚さ(スペーサ片の厚さ及び枚数)を変化させるだけで容易に対応することができる。
【0024】
また、伝達部材としてボルト6を用い、座板4にはボルト6が螺着されるねじ孔を設けたので、構造をさらに簡単にすることができるとともに、省スペース化を図ることができ、またガイドレール5の固定を容易に行うことができる。
さらに、上記の例では、レール孔としてレール継ぎ用の既設の孔を用いたので、ガイドレール5への新たな加工が不要である。
【0025】
なお、上記の例では、ガイドレール5に鉛直上向きの荷重が作用する場合について説明したが、この発明のガイドレール固定装置は、ガイドレール5に鉛直下向きの荷重が作用する場合にも適用することができ、ボルト6、座板4及びガイドレール取付部材3を介してガイドレール5の荷重を基台2に伝達することができる。
【0026】
また、上記の例では、座板4にねじ孔を設けたが、座板4を貫通したボルト6の先端部にナットを螺着する構造としてもよい。この場合、座板4の側からボルト6を挿入し、ガイドレール5の表面でナットを締め付けるようにしてもよい。さらに、例えば伝達部材としてのスタッドボルトを座板に立設し、ガイドレールのレール孔を貫通したスタッドボルトの先端部にナットを締め付ける構造としてもよい。
【0027】
さらにまた、上記の例では、伝達部材としてボルト6を示したが、ボルトに限定されるものではない。また、伝達部材の個数は、荷重の大きさ等に応じて適宜変更が可能であり、レール孔の数や配置も伝達部材に応じて変更可能である。
また、ガイドレール5を本固定した後は、スペーサ7を除去しても、またそのまま残してもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のエレベータのガイドレール固定装置は、ガイドレールの長手方向に平行な方向に沿って延びる長孔を有するガイドレール取付部材を基台に固定し、ガイドレール取付部材の第2面に固定部材を溶接固定し、レール孔と長孔とに伝達部材を通してガイドレールを固定部材に締結し、ガイドレールの荷重を伝達部材により固定部材に伝達するようにしたので、構造を簡単にしてコストを低減できるとともに、省スペース化を図ることができる。
また、ガイドレールの下端部と基台との間にはスペーサを介在させたので、ガイドレールの据付を容易にすることができる。
さらに、伝達部材としてボルトを用い、固定部材にはボルトが螺着されるねじ孔を設けたので、構造をさらに簡単にすることができるとともに、省スペース化を図ることができ、またガイドレールの固定を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の一例によるエレベータのガイドレール固定装置を示す斜視図である。
【図2】図1のガイドレール固定装置をレール背面側から見た斜視図である。
【図3】従来のエレベータのガイドレール固定装置の一例を示す斜視図である。
【図4】図3のIV−IV線に沿う断面図である。
【符号の説明】
2 基台、3 ガイドレール取付部材、3a 第1面、3b 第2面、3c 長孔、4 座板(固定部材)、5 ガイドレール、6 ボルト(伝達部材)、7スペーサ。
Claims (3)
- ガイドレールの下端部を、ピット床部に設置された基台に対して固定するためのエレベータのガイドレール固定装置であって、
上記ガイドレール側に位置する第1面と、上記ガイドレールとは反対側に位置する第2面と、上記第1及び第2面を貫通し、上記ガイドレールの長手方向に平行な方向に沿って延びる長孔とを有し、上記基台に固定されるガイドレール取付部材、
上記第2面に溶接固定される固定部材、及び
上記ガイドレールの下端部に設けられているレール孔と上記長孔とに通され、上記ガイドレールを上記固定部材に締結して上記ガイドレールの荷重を上記固定部材に伝達する伝達部材
を備えていることを特徴とするエレベータのガイドレール固定装置。 - 上記ガイドレールの下端部と上記基台との間には、据付時に上記ガイドレールを受けるスペーサが介在されていることを特徴とする請求項1記載のエレベータのガイドレール固定装置。
- 上記伝達部材はボルトであり、上記固定部材には、上記ボルトが螺着されるねじ孔が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベータのガイドレール固定装置。
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JP2002219498A JP2004059233A (ja) | 2002-07-29 | 2002-07-29 | エレベータのガイドレール固定装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004059233A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2005343629A (ja) * | 2004-06-03 | 2005-12-15 | Toshiba Elevator Co Ltd | エレベータの緩衝器取付台 |
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-
2002
- 2002-07-29 JP JP2002219498A patent/JP2004059233A/ja not_active Withdrawn
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