JP2004058904A - 電動式パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】操舵補助用のモータ1の出力軸2に雄形継手部3及び雌形継手部4を介して継合される入力軸5を有し、前記出力軸2の回転力を操舵軸に伝動する減速機構6を備え、前記雌形継手部4に径方向内側への撓みが可能な可撓部42を設け、該可撓部42に輪形ばね9を外嵌し、輪形ばね9の弾性復元力により可撓部を撓ませるようにした。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は操舵補助力の発生源としてモータを用いてなる電動式パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用の電動式パワーステアリング装置としては、例えば操舵輪に繋がる上側の操舵軸及び該上側の操舵軸にトーションバーを介して同軸的に繋がる下側の操舵軸の相対角変位量によって前記上側の操舵軸に加わる操舵トルクを検出し、検出したトルク等に基づいて操舵補助用のモータを駆動し、該モータの出力軸の回転力を減速機構を介して下側の操舵軸に伝動することにより、操舵輪の回転に応じた舵取手段の動作を前記モータの回転により補助し、舵取りのための運転者の労力負担を軽減するように構成されている。
【0003】
モータの出力軸にはその内周面にセレーションを有する雄形継手部が一体に設けられており、減速機構はその外周面にセレーションを有する雄形継手部が一体に設けられており、この雄形継手部及び雌形継手部がセレーション嵌合され、出力軸の回転力をセレーション嵌合部から入力軸に伝動するようにしてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、以上のように構成された従来の電動式パワーステアリング装置にあっては、前記雄形継手部、雌形継手部の寸法公差等によって雄形継手部及び雌形継手部間に隙間が発生し、この隙間によって雄形継手部及び雌形継手部でガタつきが発生することになり、また、経年の使用によって前記隙間の量が増加することになり、ガタつきによる異音が車室に洩れ、運転者に不快感を与えることになり、改善策が要望されていた。
【0005】
本発明は斯る事情に鑑みてなされたものであり、主たる目的は雄形継手部及び雌形継手部での隙間の量を少なくし、異音を少なくすることができる電動式パワーステアリング装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る電動式パワーステアリング装置は、操舵補助用のモータの出力軸に雄形継手部及び雌形継手部を介して継合される入力軸を有し、前記出力軸の回転力を舵取手段に伝動する減速機構を備え、前記モータの回転によって操舵補助するようにした電動式パワーステアリング装置において、前記雌形継手部は径方向内側への撓みが可能な可撓部を有しており、該可撓部を撓ませる手段を備えていることを特徴とする。
【0007】
第1発明にあっては、可撓部を撓ませる手段によって雌形継手部の可撓部を径方向内側へ撓ませることができるため、雄形継手部及び雌形継手部での隙間の量を可及的に少なくし、異音を少なくすることができ、しかも、雄形継手部及び雌形継手部の加工精度を高めて前記隙間の量を少なくする場合に比べて加工コストを低減できる。
【0008】
第2発明に係る電動式パワーステアリング装置は、前記可撓部を撓ませる手段は、可撓部に外嵌される輪形ばねであることを特徴とする。
第2発明にあっては、輪形ばねの弾性復元力によって雌形継手部の可撓部を径方向内側へ撓ませることができるため、経年使用した際においても前記隙間の量を自動的に少なくすることができる。
【0009】
第3発明に係る電動式パワーステアリング装置は、前記可撓部は撓みが可能な厚さにしてあることを特徴とする。
第3発明にあっては、雌形継手部にスリットを設けることなく可撓部を撓ませることができるため、雌形継手部の加工が容易である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
実施の形態1
図1は本発明に係る電動式パワーステアリング装置の実施の形態1の構成を示す断面図、図2は減速機構部分の断面図、図3は要部の実施の形態1の構成を示すもので、(a) は斜視図、(b) は部分断面図である。
【0011】
電動式パワーステアリング装置は、操舵補助用のモータ1と、該モータ1の出力軸2に雄形継手部3及び雌形継手部4を介して継合される入力軸5を有する減速機構6と、該減速機構6に繋がる舵取手段7とを備えている。
【0012】
この舵取手段7は、上端部が舵取りのための操舵輪Aに繋がり、下端部に筒部71aを有する上側の操舵軸71と、前記筒部71a内に挿入されてその上端部が前記上側の操舵軸71の筒部71aに連結され、前記操舵輪Aに加わる操舵トルクの作用によって捩れるトーションバー72と、下端部が前記トーションバー72の下端部に連結され、前記減速機構6に繋がる下側の操舵軸73とを備え、該下側の操舵軸73がユニバーサルジョイントを介して例えばラックピニオン式の舵取機構(不図示)に繋がる。
【0013】
減速機構6は前記入力軸5を有するウォーム61と、前記下側の操舵軸73の途中に嵌合固定されるウォームホイール62とを備え、該ウォーム61及びウォームホイール62の噛合により前記出力軸2の回転を減速して下側の操舵軸73に伝動するようにしてある。この減速機構6の入力軸5にはその外周面にセレーション3aを有する前記雄形継手部3が一体に設けられている。この雄形継手部3には合成樹脂材がコーティングされており、コーティング層によって雄形継手部3と雌形継手部4との嵌合抵抗を低減できるようにしてある。
【0014】
モータ1は前記操舵軸71,73及び減速機構6を支持するハウジング8に支持されている。このモータ1の出力軸2にはその内周面にセレーション4aを有する前記雌形継手部4が一体に設けられており、該雌形継手部4と前記雄形継手部3とがセレーション嵌合されている。
【0015】
雌形継手部4の外周面には環状溝41を設け、該環状溝41の底面41aと内周面4bとの間の厚さを比較的薄く(薄肉)することにより環状溝41の底面部分を径方向内側への撓みが可能な可撓部42としてある。この可撓部42は雌形継手部4の端縁部分を残し、軸長方向の途中に設けてあるが、その他、前記端縁部分に設けてもよい。
【0016】
可撓部42には該可撓部42を撓ませる手段としての輪形ばね9が外嵌されている。この輪形ばね9は断面略C字形に形成されており、その弾性復元力によって可撓部42を径方向内側へ撓ませる。
尚、前記ハウジング8内には、前記トーションバー72の捩れに応じた操舵軸71、73の相対回転変位量によって前記操舵輪Aに加わる操舵トルクを検出するトルクセンサ10が内装されており、該トルクセンサ10が検出したトルク等に基づいて前記モータ1が駆動制御されるように構成されている。
【0017】
以上のように構成された電動式パワーステアリング装置において、モータ1及び減速機構6を組み込む場合、出力軸2の雌形継手部4と、減速機構6の雄形継手部3とがセレーション嵌合される。この際、雄形継手部3には合成樹脂材がコーティングされているため、雄形継手部3と雌形継手部4とを容易にセレーション嵌合することができる。
【0018】
セレーション嵌合された雌形継手部4の可撓部42には輪形ばね9が外嵌される。この輪形ばね9の弾性復元力によって可撓部42が径方向内側へ僅かに撓み、雄形継手部3と雌形継手部4との間の隙間の量を可及的に少なくすることができる。従って、雄形継手部3と雌形継手部4との間で発生する異音を少なくすることができる。さらに、雄形継手部3及び雌形継手部4の寸法公差を比較的大きくすることができ、雄形継手部3及び雌形継手部4の加工精度をそれほど高める必要がないため、加工精度を高めて前記隙間の量を少なくする場合に比べて加工コストを低減できる。
【0019】
しかも、雌形継手部4の可撓部42には輪形ばね9の弾性復元力が加わっているため、モータ1による操舵補助の繰り返しにより雄形継手部3及び雌形継手部4が摩耗した場合においても、前記弾性復元力によって可撓部42が径方向内側へ撓むことになり、雄形継手部3及び雌形継手部4の間の隙間の量を自動的に少なくすることができる。さらに、モータ1とウォーム61との間に少しのアライメント誤差があったとしても、雄形継手部3と雌形継手部4との間での輪形ばね9による弾性復元力により吸収することができる。
【0020】
実施の形態2
図4は要部の実施の形態2の構成を示すもので、(a) は斜視図、(b) は部分断面図である。
この実施の形態2では、前記雌形継手部4にスリット43を設け、前記輪形ばね9によって前記スリット43の収縮により前記可撓部42を撓ませ易くしたものである。
スリット43は雌形継手部4の端縁から可撓部42にかけて設けられている。図4において、スリット43は2つが等配されているが、1つ又は3つ以上であってもよい。図4に示す実施の形態では可撓部42を薄肉としているが、この実施の形態ではスリット43の収縮により可撓部42が撓むので、可撓部42を薄肉にする必要はない。
その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用効果の説明を省略する。
【0021】
以上説明した実施の形態ではモータ1の出力軸2が雌形継手部4を有し、減速機構6の入力軸5が雄形継手部3を有する構成としたが、その他、出力軸2が雄形継手部3を有し、入力軸5が雌形継手部4を有する構成としてもよい。
【0022】
また、以上説明した実施の形態では輪形ばね9の弾性復元力によって雌形継手部4の可撓部42を撓ませるように構成したが、その他、前記輪形ばね9に代えて、前記可撓部42に嵌合される断面略C字形の湾曲部と、該湾曲部の湾曲方向一端に突設され、ねじ孔を有する突片と、湾曲部の湾曲方向他端に突設され、前記ねじ孔に対応する貫通孔を有する突片と、前記貫通孔から前記ねじ孔に螺着された雄ねじとを備えたバンド部材を用い、雄ねじを回転操作することにより、前記可撓部42を径方向内側へ撓ませるように構成してもよい。
【0023】
【発明の効果】
以上詳述したように第1発明によれば、雄形継手部及び雌形継手部での隙間の量を可及的に少なくすることができ、異音を少なくすることができ、しかも、雄形継手部及び雌形継手部の加工精度を高めて前記隙間の量を少なくする場合に比べて加工コストを低減できる。
【0024】
第2発明によれば、経年使用した際においても前記隙間の量を自動的に少なくすることができる。
【0025】
第3発明によれば、雌形継手部の加工が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動式パワーステアリング装置の実施の形態1の構成を示す断面図である。
【図2】本発明に係る電動式パワーステアリング装置の減速機構部分の断面図である。
【図3】本発明に係る電動式パワーステアリング装置の要部の実施の形態1の構成を示すもので、(a) は斜視図、(b) は部分断面図である。
【図4】本発明に係る電動式パワーステアリング装置の要部の実施の形態2の構成を示すもので、(a) は斜視図、(b) は部分断面図である。
【符号の説明】
1 モータ
2 出力軸
3 雄形継手部
4 雌形継手部
5 入力軸
6 減速機構
7 舵取手段
9 輪形ばね(可撓部を撓ませる手段)
42 可撓部
Claims (3)
- 操舵補助用のモータの出力軸に雄形継手部及び雌形継手部を介して継合される入力軸を有し、前記出力軸の回転力を舵取手段に伝動する減速機構を備え、前記モータの回転によって操舵補助するようにした電動式パワーステアリング装置において、前記雌形継手部は径方向内側への撓みが可能な可撓部を有しており、該可撓部を撓ませる手段を備えていることを特徴とする電動式パワーステアリング装置。
- 前記可撓部を撓ませる手段は、可撓部に外嵌される輪形ばねである請求項1記載の電動式パワーステアリング装置。
- 前記可撓部は撓みが可能な厚さにしてある請求項1又は2記載の電動式パワーステアリング装置。
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JP2002222130A JP4016755B2 (ja) | 2002-07-30 | 2002-07-30 | 電動式パワーステアリング装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006329276A (ja) * | 2005-05-24 | 2006-12-07 | Showa Corp | プロペラシャフト支持構造 |
US7490695B2 (en) | 2002-12-09 | 2009-02-17 | Nsk Ltd. | Electric power steering apparatus |
KR101105582B1 (ko) | 2008-02-11 | 2012-01-17 | 주식회사 만도 | 유격을 보상하는 전기식 동력 보조 조향장치 및 댐핑커플러 |
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- 2002-07-30 JP JP2002222130A patent/JP4016755B2/ja not_active Expired - Fee Related
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