JP2004058504A - 記録装置 - Google Patents

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田中 裕之
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Abstract

【課題】コストの増大が少ない簡単な構成で、ユーザが設定した紙間調整位置を検知することができる記録装置を提供する。
【解決手段】記録装置1は、被記録媒体と記録ヘッド7との間の紙間距離を被記録媒体の厚みに応じて変化させるためにキャリッジ50を移動させる紙間調整部58と、キャリッジ50の主走査方向における位置を検知するためにキャリッジ50に設けられた検知センサ(不図示)によって検知される遮光部584bを備えた可動遮光部材584とを有している。可動遮光部材584は、紙間調整部58が所定の設定位置にあるときには遮光部584bが検知センサに検知される位置に移動させられ、紙間調整部584が所定の設定位置にないときには遮光部584bが検知センサに検知されない位置に配置されたままになるように構成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被記録媒体に画像を形成する記録ヘッドを着脱自在に保持するキャリッジを備えたシリアルタイプの記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機能を有する記録装置、あるいはコンピュータやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーションの出力機器として用いられる記録装置は、画像情報に基づいて被記録媒体やプラスチック薄板等の被記録媒体に画像を記録していくように構成されている。このような記録装置は、その記録方式により、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることができる。
【0003】
被記録媒体の搬送方向(副走査方向)と交差する方向に記録手段を主走査するシリアルスキャン方式を採るシリアルタイプの記録装置においては、被記録媒体に沿って移動するキャリッジ上に搭載した記録手段によって画像を記録(主走査)し、1行分の記録を終了した後に所定量の紙送り(ピッチ搬送)を行い、その後に再び停止した被記録媒体に対して、次の行の画像を記録(主走査)するという動作を繰り返すことにより、被記録媒体全体に対して記録が行われる。
【0004】
上記記録装置のうち、インクジェット式の記録装置(インクジェット記録装置)は、記録手段(記録ヘッド)から被記録媒体にインクを吐出して記録を行うものであり、記録手段のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができ、ランニングコストが安くノンインパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多色のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有している。特に、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロセスを経て、基板上に成膜されてなる電気熱変換体、電極、液路壁、天板等を形成することにより、高密度の液路配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造することができ、一層のコンパクト化を図ることができる。
【0005】
ここで、従来のシリアルタイプのインクジェット記録装置の一例を図11および図12に示す。
【0006】
図11において、記録ヘッド7を着脱自在に搭載するキャリッジ50は、シャーシ8に取り付けられたガイド軸81およびガイドレール82に摺動自在に嵌合されている。キャリッジ50の背面にはタイミングベルト83が取り付けられている。タイミングベルト83は、シャーシ8に取り付けられたキャリッジモータ80の回転軸に固定されたプーリ801と、シャーシ8に取り付けられたアイドルプーリ84とに懸架されており、キャリッジ50は、キャリッジモータ80の駆動により主走査方向に往復移動される。
【0007】
キャリッジ部5には、記録ヘッド7と電気的接続し、吐出制御を行うためのフレキシブルケーブルが設けられている。このケーブルは、その一部に光学式の検知センサ89(図12参照)も接続されており、キャリッジ50の背面に設けられたフレキ固定板85に固定されている。
【0008】
図12に示すように、シャーシ8には、曲げ起こしを利用した、検知センサ89の位置に対応する遮光部8aが設けられており、キャリッジ50の走査中に所定のタイミングで検知センサ89の遮光状態を検知することで、キャリッジ50が主走査方向のどの箇所に位置しているかの判別を行うことができるようになっている。
【0009】
また、キャリッジ50の上部には、記録ヘッド7とその下方を搬送される被記録媒体とのギャップを調整するための紙間調整部58が設けられている。記録ヘッド7と被記録媒体の表面とのギャップ(紙間)は、通常はかなり狭く設定されており、例えば厚紙等の被記録媒体に記録を行う場合には、その紙間が狭いと、被記録媒体に記録ヘッド7が接触してしまい、画像品位の低下や、紙ジャム、あるいは記録ヘッド7に損傷を与えてしまう場合がある。このため、ユーザが使用する被記録媒体の種類に応じて紙間調整部58を操作することで、その紙間が調節されるようになっている。
【0010】
以下に、この紙間調整部58の構成と機能について、図13から図15を参照して説明する。
【0011】
図13は図11および図12に示した紙間調整部を示す平面図であり、同図(a)は紙間調整レバーが紙間を狭くする位置にある状態を示し、同図(b)は紙間調整レバーが紙間を広くする位置にある状態を示している。また、図14は図13(a)に示す位置にある紙間調整レバー付近を拡大して示す図であり、図15は図13(b)に示す位置にある紙間調整レバー付近を拡大して示す図である。
【0012】
調整レバー581は、キャリッジ5に設けられた穴に回転可能に軸支されており、その支持軸は、調整レバー581の回転中心からの距離が異なる、紙間ポジション数に応じた数の摺動面581a,581bを有している。これにより、調整レバー581を回転させて、ガイドレール82の背面(図14、図15参照)に当接する摺動面581a,581bを切り替えると、紙間調整レバー581の回転中心からその当接面までの距離が変化し、キャリッジ50がガイド軸81を中心に回転するので、記録ヘッド7と被記録媒体との間のギャップ(紙間)を変えることができる。
【0013】
以上のような構成により、キャリッジ部5は、部品点数も少なく、簡単、コンパクトな構成で、紙間調整が可能になっている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の構成では、記録装置本体側が、ユーザーが紙間調整レバーをどのような位置に設定にしているかを検知することができないため、仮にユーザが厚紙に記録を行おうとする際に紙間調整レバーの設定位置を間違っていても、記録装置は警告すら行うことができず、結果として前述した紙ジャム等が発生してしまうおそれがある。
【0015】
これに対し、上記のような問題に対応するために、ユーザが設定している紙間を検知するセンサを新たに記録装置に設けると、記録装置の構成が複雑になり、記録装置のコストがその分だけ増大してしまう。
【0016】
そこで本発明は、コストの増大が少ない簡単な構成で、ユーザが設定した紙間調整位置を検知することができる記録装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の記録装置は、被記録媒体に画像を形成する記録ヘッドを着脱自在に保持し主走査方向に走査可能なキャリッジと、前記キャリッジを前記主走査方向に摺動可能に支持するガイド手段と、前記キャリッジの前記主走査方向における位置を検知するために前記キャリッジに設けられた検知手段と、前記被記録媒体を前記主走査方向に対して交差する副走査方向に搬送する搬送手段とを有する記録装置において、前記搬送手段によって前記記録ヘッドに対向する位置に搬送された前記被記録媒体と前記記録ヘッドとの間の紙間距離を前記被記録媒体の厚みに応じて変化させるために前記キャリッジを移動させる紙間調整手段と、前記検知手段によって検知される被検知部を備え、前記紙間調整手段が所定の設定位置にあるときには、前記被検知部が前記検知手段に検知される位置に前記紙間調整手段によって移動させられ、前記紙間調整手段が前記所定の設定位置にないときには、前記被検知部が前記検知手段に検知されない位置に配置されたままになるように構成されている被検知部材と、を有することを特徴とする。
【0018】
上記本発明の記録装置では、紙間調整手段が所定の設定位置にあるときには被検知部材の被検知部が検知手段によって検知され、紙間調整手段が所定の設定位置にないときには被検知部材の被検知部は検知手段に検知されない。本発明の記録装置は、このようにして、紙間調整手段が所定の設定位置にあるか否かを検知手段によって検知することができる。そのため、その検知の結果、紙間調整手段の設定が間違って行われ、紙間調整手段によって設定された紙間距離が記録を行う被記録媒体の厚さに応じたものでないことが判明した場合には、記録装置が記録動作を停止したり、あるいは記録装置がその表示部に警告を表示したりするように記録装置を動作させることが可能になる。
【0019】
また、紙間調整手段の設定位置の検知には、キャリッジの主走査方向における位置を検知する検知手段が兼用されるので、キャリッジの位置を検出する検知手段の他に、紙間調整手段が所定の設定位置にあるか否かを検知する検知手段を設ける必要がないため、装置構成を複雑にすることなく、また記録装置のコストをあまり増加させることなく、紙間調整手段で設定されている紙間距離を検出する機能を記録装置に付加することができる。
【0020】
また、前記ガイド手段は、前記キャリッジを前記主走査方向に摺動可能にかつ軸回りに回転可能に支持するガイド軸と、前記ガイド軸と並行に設置され、前記キャリッジが自重によって該ガイド軸回りに回転するのを規制するレール部とからなり、前記紙間調整手段は前記キャリッジに回転可能に備えられており、前記紙間調整手段には、前記キャリッジに対する回転中心軸からの距離が異なる複数の摺動面が形成されており、該複数の摺動面は前記紙間調整手段を回転させることで選択的に前記レールに当接するように構成されていてもよい。
【0021】
この構成によれば、紙間調整手段を回転させることでレールに当接する摺動面を切り替えることができ、それによってキャリッジをガイド軸回りに回転させて、ガイド軸回りのキャリッジの傾き角度を変えることができる。このキャリッジの傾き角度が変わると、キャリッジに搭載される記録ヘッドと被記録媒体との紙間距離が変わる。つまり、紙間調整手段を回転させてレールに当接する摺動面を切り替えることで、設定する紙間距離を切り替えることができる。
【0022】
あるいは、前記ガイド手段は前記キャリッジを前記主走査方向に摺動可能にかつ軸回りに回転可能に支持するガイド軸を有し、前記紙間調整手段は、該ガイド軸の両端部の、前記ガイド軸の中心軸から偏心した位置にそれぞれ設けられた偏心軸部の少なくとも一方に固定され、前記偏心軸部を中心として前記ガイド軸を回転できるように構成されていてもよい。
【0023】
この構成によれば、紙間調整手段によって偏心軸部を中心としてガイド軸を回転させることでキャリッジを上下に移動させることができ、これにより、キャリッジに搭載される記録ヘッドと被記録媒体との紙間距離を変えることができる。つまり、紙間調整手段を回転させてキャリッジを上下に移動させることで、設定する紙間距離を切り替えることができる。
【0024】
また、前記被検知部材にはカム面が設けられ、前記紙間調整手段には前記紙間調整手段が所定の設定位置にあるときに前記カム面に当接する当接部が設けられており、前記被検知部材は、前記キャリッジが前記主走査方向に走査するのに伴って前記紙間調整手段が移動して前記当接部が前記カム面に当接すると、前記被検知部が前記検知手段に検知される位置に移動させられるように構成されていてもよい。
【0025】
これによれば、紙間調整手段が所定の設定位置にあるときには、キャリッジとともに移動する紙間調整手段の当接部が被検知部材のカム面に当接し、被検知部の被検知部が検知手段に検知される位置に移動させられる。すると、検知手段はこの被検知部を検知し、紙間調整手段が所定の設定位置にあることが認識される。これに対し、紙間調整手段が所定の設定位置にないときには、紙間調整手段の当接部は被検知部材のカム面に当接しないので、被検知部の被検知部が検知手段に検知される位置に移動することはない。したがってこの場合には、検知手段が被検知部を検知しないので、紙間調整手段が所定の設定位置にないことが認識される。このようにして、紙間調整手段の設定位置、すなわち設定された紙間距離が認識される。
【0026】
さらに、前記被検知部材の前記被検知部が前記検知手段に検知されるか否かによって前記紙間調整手段の設定位置を検知し、該検知された前記設定位置に応じて前記記録ヘッドの記録モードを変えるように制御を行う制御手段を有している構成としてもよい。これにより、記録装置は、被記録媒体の種類に応じてインクの吐出量や吐出頻度等に関する最適な記録モードを選択し、画像品位を良好に保つように画像記録を実行することが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0028】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の記録装置の第1の実施形態を示す正面図である。
【0029】
本実施形態の記録装置1は、シリアルタイプのインクジェット記録装置であり、図11および図12に示した従来の記録装置と同一構成の部分として、記録を行う記録ヘッド7を搭載するキャリッジ部5と、被記録媒体を記録装置1の内部に給送する給紙部2(図1には不図示)と、給紙部2から給送された被記録媒体を搬送する送紙部3と、記録がなされた被記録媒体を記録装置の外に排出する排紙部(不図示)と、キャリッジ部5の記録ヘッド7をクリーニングするクリーニング部6などから構成されている。また、記録装置1は、記録装置1の種々の動作を制御する制御部(不図示)を備えている。
【0030】
なお、以下の説明では、図11および図12に示した従来の記録装置と同じ構成に関しては、図11および図12も適宜参照して説明する。
【0031】
給紙部2から送紙部3に送られた被記録媒体は、上ガイド35およびピンチローラガイド32に案内されて、搬送ローラ33とピンチローラ31とのローラ対に送られる。この時、PEセンサーレバー(不図示)が搬送されてきた被記録媒体の先端を検知して、被記録媒体の記録位置を求めている。そして、被記録媒体は、搬送ローラ33とピンチローラ31とによりさらに搬送されてプラテン34上に達し、この位置で、キャリッジ部5に搭載された記録ヘッド7による記録が行なわれる。
【0032】
キャリッジ部5は、記録ヘッド7が着脱自在に装着される装着手段であるキャリッジ50を有しており、このキャリッジ50に各部品が取り付けられて1つのユニットを構成している。
【0033】
このキャリッジ50は、被記録媒体の搬送方向に対して直角方向にキャリッジ50往復走査させるためのガイド軸81と、キャリッジ50の後端を保持して記録ヘッド7と被記録媒体とのギャップ(紙間)を維持するガイドレール82とによって摺動自在に支持されている。なお、ガイド軸81はシャーシ8に取り付けられており、ガイドレール82はシャーシ8の上端部分を手前側に折り曲げ加工してシャーシ8に一体に形成されている。
【0034】
また、キャリッジ50は、シャーシ8に取り付けられたキャリッジモータ80によりタイミングベルト83を介して駆動される。タイミングベルト83は、アイドルプーリ84と、キャリッジモータ80の回転軸に固定されたプーリ801との間に張設された状態に支持されている。さらに、キャリッジ50には、電気基板(不図示)から記録ヘッド7へ記録信号を伝えるためのフレキシブル基板が取り付けられている。
【0035】
上記のように構成された記録装置1では、被記録媒体に記録を行うときには、記録を行う行位置(被記録媒体の搬送方向の位置)に搬送ローラ33とピンチローラ31とによって被記録媒体を搬送させるとともに、キャリッジ50を記録を行う列位置(被記録媒体の搬送方向に対して直角な方向)にキャリッジモータ80によって移動させて、記録ヘッド7を被記録媒体の記録位置に対向させる。その後に、電気基板からの信号により記録ヘッド7が被記録媒体に向けてインクを吐出することにより、被記録媒体に記録が行われる。
【0036】
次に、キャリッジ50に備えられた紙間調整機構について、図2を参照して詳細に説明する。図2および図3は、図1に示したキャリッジに備えられた紙間調整機構の構成を示す図である。
【0037】
キャリッジ50の上部には記録ヘッド7と被記録媒体とのギャップを調整するための紙間調整部58が設けられている。紙間調整部58は、調整レバー583、圧接レバー582、および圧接レバー582を付勢する圧接ばね等から構成されている。調整レバー583は、キャリッジ50に設けられた穴に調整レバー583の軸が挿入され、調整レバー583の固定爪部583dがキャリッジ部50の溝(不図示)に嵌合されることで外れ規制がなされた状態で、その軸を中心に回転可能に構成されている。
【0038】
調整レバー583は、図2および図3に示すように、調整レバー583の回転中心からの距離が異なる、紙間ポジション数に応じた数の摺動面583a,583bを有している。これらの摺動面583a,583bは、キャリッジ50の走査中はガイドレール82の背面に面接触した状態で摺動する。
【0039】
キャリッジ50は、ガイド軸81を中心に回転可能であり、調整レバー583の、ガイドレール82の背面に面接触する摺動面583a,583bを切り替えると、キャリッジ50が調整レバー583の回転中心からの各摺動面583a,583bの距離に応じてガイド軸81を中心に回転するので、記録ヘッド7と被記録媒体との間のギャップ(紙間)が変わる。なお、キャリッジ50がこの調整レバー583によってガイド軸81を中心に回転しても、キャリッジ50およびキャリッジ50に装着された記録ヘッド7の重量により、キャリッジ50をその回転方向とは逆の方向に回転させようとする力がキャリッジ50に作用するため、調整レバー583の摺動面583a,583bはガイドレール82に当接した状態が保たれる。
【0040】
また、調整レバー583の先端部は弾性を有しており、その先端部がキャリッジ50に形成された溝(不図示)に嵌合することで、調整レバー583がキャリッジ50に確実に固定されるようになっている。これにより、調整レバー583がキャリッジ50の移動時に不用意に回転してしまうことが防止され、記録動作中も所定の紙間が維持される。
【0041】
本実施形態では、調整レバー583が2つの摺動面583a,583bを有していることから2つの紙間ポジションがある。図2および図3において向かって左側に調整レバー583を設定したとき(各図(a)参照)が紙間の狭い普通紙ポジションであり、右側に設定したとき(各図(b)参照)が紙間の広い厚紙ポジションである。
【0042】
また、調整レバー583には、後述する被検知部材である可動遮光部材584に当接する当接部583cが設けられている。
【0043】
次に、本実施形態の記録装置1が備えている可動遮光部材584の構成について、図4および図5を主に参照して説明する。図4は図1に示した記録装置の可動遮光部材が設けられている部分を示す断面側面図、図5は図1に示した記録装置のキャリッジと可動遮光部材をキャリッジの背面側から示した図である。
【0044】
図1に示すように、可動遮光部材584はシャーシ8に取り付けられている。また、図4に示されているように、可動遮光部材584の先端には調整レバー583の当接部583cに当接するカム面584aがあり、その反対側の端部には、キャリッジ50に設けられている検知手段である検知センサ89を遮光する被検知部としての遮光部584bが設けられている。可動遮光部材584は、シャーシ8の曲げ起こし部に設けられた穴に軸支されており、曲げ起こし部にその軸を中心として回転可能に保持されている。
【0045】
また、シャーシ8には、可動遮光部材584のカム面584aと、可動遮光部材584の遮光部584bが記録装置1の本体正面側へ突出するための穴が、それぞれ2カ所設けられている。可動遮光部材584には、通常の状態ではストッパ584dがシャーシ8に当接するまでカム面584aを記録装置1の本体正面側へ突出させるように可動遮光部材584を付勢する、弾性部583cが設けられている。
【0046】
図2および図3に示すように、調整レバー583の位置が図示左側にあり、紙間が狭い状態に設定されているときには、図4(a)に示すように可動遮光部材584に一体で形成された弾性部584cがシャーシ8の平面部を押圧することにより、通常の状態では、カム面584aがシャーシ8の穴から本体正面側へ突出する。このとき、ストッパ584dがシャーシ8に突き当たり、カム面584aの突出量を規制している。そして、遮光部584bはシャーシ8側へ収納された状態になっている。
【0047】
このように調整レバー583が普通紙ポジションにある場合においては、キャリッジ50が主走査方向に移動すると、図2(a)、図3(a)、および図4(a)に示すように、調整レバー583の当接部583cと可動遮光部材584のカム面584aとの間には隙間が形成されており、キャリッジ50が走査しても、当接部583cとカム面584aとが互いに干渉すること無く、キャリッジ50の往復動作が行われる。
【0048】
これに対し、調整レバー583を向かって右側、すなわち厚紙設定側に設定すると、調整レバー583の当接部583cがキャリッジ50から突出した状態となり、かつ、シャーシ8に当接する調整レバー583の摺動面が摺動面583aから摺動面583bに切り替わることにより、キャリッジ50はガイド軸81を回転中心として回転し、シャーシ8に近づく方向に斜めに保持される。
【0049】
このとき、キャリッジ50が移動すると、図2(b)、図3(b)、および図4(b)に示すように、当接部583cは可動遮光部材584のカム面584aと接触する。キャリッジ50が図2および図3における図示左方向に順次移動していくと、当接部583cがカム面584aに押しつけられ、カム面584aが押圧された可動遮光部材584は、下端側のセンサ遮光部584bがシャーシ8から記録装置1の本体内に突出した状態になる(図4(b)参照)。
【0050】
この状態では、遮光部584bは、キャリッジ50に設けられた検知センサ89の検知光を遮光するため、調整レバー583が厚紙設定側に設定されていることが、キャリッジ50の検知センサ89で検知される。
【0051】
なお、可動遮光部材584は記録装置1で記録される被記録媒体の幅サイズに対応したキャリッジ50の往復走査範囲の外に設置されており、キャリッジ50は通常の記録動作中には可動遮光板584の位置まで移動しないようになっている。
【0052】
次に、調整レバー583の位置検知を行うための制御方法について、より具体的に説明する。
【0053】
記録装置1の電源を投入した当初は、キャリッジ50の位置がキャリッジ50の主走査方向に対してどの位置にあるのかが不明であるため、まず最初に、記録装置1におけるキャリッジ50の相対位置を検知する必要がある。
【0054】
図6は記録装置の電源投入時におけるキャリッジの位置を示す上面概略図、図7は記録装置の電源投入時における初期動作制御方法を示すフローチャートである。
【0055】
記録装置のキャリッジ主走査方向には、シャーシ8の曲げ起こしによって加工された、キャリッジ50の位置検知に用いられる遮光部8aが、キャリッジ50の待機位置近傍に設けられている。また、図6における図示左側には、可動遮光部材584の遮光部584bが設けられている。
【0056】
電源投入前の状態におけるキャリッジ50の配置位置は、図6における▲1▼から▲4▼の位置が想定される。それぞれ、位置▲1▼はキャリッジ50が記録装置1の本体右側にあり、検知センサ89が遮光部8aを検知していない状態、位置▲2▼はキャリッジ50が遮光部8aに掛かる範囲に配置されており、検知センサ89が遮光されている状態、位置▲3▼はキャリッジ50が遮光部8aよりも本体左側にあり、検知センサ89が遮光されていない状態、位置▲4▼はキャリッジ50がシャーシ8の左端側まで到達し、調整レバー583の当接部583cが可動遮光部材584のカム面584aに当接する状態にある。特にキャリッジ50が位置▲4▼に位置する場合には、調整レバー583がどの設定になっているかによって、遮光部584bが検知センサ89を遮光するか否かが分かれる。
【0057】
上記のような構成では、記録装置1の電源投入時に初期動作を行うためには、調整レバー583がどの位置に設定されているかに関わらず、キャリッジ50の主走査方向における位置を正確に検出する必要がある。何故ならば、検知センサ89によって可動遮光部材584の遮光部584bを誤って遮光部8aと判断してしまうと、記録装置1の本体に対するキャリッジ50の相対位置が間違えて認識されてしまうため、正常な動作が行えなくなってしまうためである。
【0058】
次に、記録装置1の電源を投入した時点でキャリッジ50がそれぞれ位置▲1▼〜▲4▼にあった場合に行われる初期動作を、図6および図7を参照して説明する。
【0059】
まず、記録装置1の電源を投入した時点でキャリッジ50が位置▲1▼にある場合について説明する。
【0060】
記録装置1の電源が投入されると(S1)、記録装置1の制御部は、キャリッジ(CR)50を図示左側へ所定距離Lだけ移動させる(S2)。このとき、キャリッジ50はシャーシ8の遮光部8aの近傍を通過し、検知センサ89が遮光部8aを検知する。そして制御部は、検知センサ89が遮光部8aを検知した時間が、検知センサ89が遮光部8aの長さL1を通過する時間に相当するかを判断する(S3)。その検知時間は、事前に制御部に設定された、遮光部8aの長さL1に応じた所定の時間である。
【0061】
センサ89の検知時間が上記の所定時間である場合には、制御部は、センサ89が遮光されていない状態(開口状態)か否かを判断し(S4)、さらにキャリッジ50に記録ヘッド7が搭載されているかを判断し(S5)、遮光部8aを通過したキャリッジ50を、遮光部8aの端面aの位置を基準として本体右側の待機位置へ向かって移動させる(S6)。この時の移動距離は、キャリッジ50が遮光部8aのa点を再度通過したときのタイミングとキャリッジ50の移動速度などに基づいて事前に計算されて設定されている。これにより、キャリッジ50が記録動作を開始するのに最適な待機位置へ配置され(S7)、キャリッジ50の位置検知が終了する(S8)。
【0062】
次に、記録装置1の電源を投入した時点でキャリッジ50が位置▲2▼にある場合について説明する。
【0063】
この場合も、記録装置1の電源が投入されると(S1)、記録装置1の制御部は、キャリッジ(CR)50を図示左側へ所定距離Lだけ移動させる(S2)。このときキャリッジ50はシャーシ8の遮光部8aの近傍を通過し、検知センサ89が遮光部8aを検知する。そして制御部は、検知センサ89が遮光部8aを検知した時間が、検知センサ89が遮光部8aの長さL1を通過する時間に相当するかを判断する(S3)。この場合には、キャリッジ50の検知センサ89が予め遮光部8aの位置にあるので、キャリッジ50を図示左側へ距離Lだけ移動させたときに検知センサ89が遮光部8aを検知する検知時間が、上記の位置▲1▼の場合(L1に相当する時間の所定時間)よりも短い。
【0064】
検知時間が上記の所定時間よりも短いと、制御部はキャリッジ50が図6における位置▲2▼から位置▲3▼の間のどこの位置にあるのか判別できない。そのため、制御部は、キャリッジ50を検知センサ89が遮光部8aを検知するセンサ検知時間がL1を通過する上記所定時間になるまで図示右側に移動させた後、すなわちキャリッジ50の検知センサ89が遮光部8aの右端部を通過した後に、キャリッジ50を停止させ(S9)、センサ89が遮光されていない状態(開口状態)か否かを判断する(S10)。
【0065】
そして、制御部は、キャリッジ50を再度図示左側へ距離Lだけ移動させ、以後は上記位置▲1▼の場合と同様に制御を繰り返す(S2〜S8)。これにより、キャリッジ50の位置検知と配置位置の補正が完了する。
【0066】
次に、記録装置1の電源を投入した時点でキャリッジ50が位置▲3▼にある場合、および位置▲4▼の近傍にある場合であって検知センサ89が可動遮光板584bを検知しない状態、すなわち調整レバー583の設定位置が普通紙ポジションになっている場合について説明する。
【0067】
この場合も、記録装置1の電源が投入されると(S1)、制御部は、キャリッジ50を図示左側へ所定距離Lだけ移動させる(S2)。ただし、キャリッジ50が位置▲4▼の近傍にある場合には、場合によっては、キャリッジ50が距離Lだけ移動する前にキャリッジ50はシャーシ8の側壁に突き当たる。
【0068】
しかし、キャリッジ50が本体左側へLだけ移動しても、センサ89が遮光板8a,584bを検知することはない(S3)。そこで、この場合においても、上記位置▲2▼の場合と同様に、制御部は、キャリッジ50を検知センサ89が遮光部8aを検知するセンサ検知時間がL1を通過する上記所定時間になるまで図示右側に移動させた後、すなわちキャリッジ50の検知センサ89が遮光部8aの右端部を通過した後に、キャリッジ50を停止させ(S9)、センサ89が遮光されていない状態(開口状態)か否かを判断する(S10)。
【0069】
そして、制御部は、キャリッジ50を再度図示左側へ距離Lだけ移動させ、以後は上記位置▲1▼の場合と同様に制御を繰り返す(S2〜S8)。これにより、キャリッジ50の位置検知と配置位置の補正が完了する。
【0070】
最後に、キャリッジ50が位置▲4▼の近傍にあり、かつ調整レバー583の設定位置が厚紙ポジションになっておりセンサ89が遮光部584bを検知できる場合について説明する。
【0071】
この場合も、記録装置1の電源が投入されると(S1)、制御部は、キャリッジ50を図示左側へ所定距離Lだけ移動させる(S2)。しかし、キャリッジ50が図示左側へ距離Lだけ移動しようとすると、キャリッジ50はシャーシ8の側壁に突き当たり、それ以上移動することができなくなる。
【0072】
そこで、この場合においても、上記位置▲2▼の場合と同様に、制御部は、キャリッジ50を検知センサ89が遮光部8aを検知するセンサ検知時間がL1を通過する上記所定時間になるまで図示右側に移動させた後、すなわちキャリッジ50の検知センサ89が遮光部8aの右端部を通過した後に、キャリッジ50を停止させる(S9)。キャリッジ50が図示右側に移動するときにセンサ89が遮光部584bを検知するが、遮光部584bの幅は遮光部8aの幅よりも狭いので、検知センサ89が遮光部584bを検知する検知時間はL1に相当する所定時間よりも短いため、センサ89は遮光部584bを遮光部8aと誤認することはない。さらに、センサ89が遮光されていない状態(開口状態)か否かを判断する(S10)。
【0073】
そして、制御部は、キャリッジ50を再度図示左側へ距離Lだけ移動させ、以後は上記位置▲1▼の場合と同様に制御を繰り返す(S2〜S8)。これにより、キャリッジ50の位置検知と配置位置の補正が完了する。
【0074】
以上のように、記録装置1の電源投入時にキャリッジ50が主走査方向のどの位置にある場合でも、上記の制御方法を用いることでキャリッジ50の主走査方向の位置検知とその補正を容易に行うことができる。なお、電源投入後の初期動作中に、記録ヘッド7がキャリッジ50に搭載されていないと制御部が判断したときは、キャリッジ50の主走査方向の位置補正後に、キャリッジ50は記録ヘッド7をキャリッジに取り付けるヘッド取り付け位置まで移動されて(S11)、記録ヘッド7が取り付けられるのを待機する(S12)。
【0075】
制御部は、このようにしてキャリッジ50の初期位置の検知を行った後には、現在の紙間設定が調整レバー583の設定によって普通紙用と厚紙用とのどちらの設定になっているかを検知する制御に移行する。
【0076】
図8は、調整レバーの設定による紙間設定を検知する制御を行う制御シーケンスを示すフローチャートである。
【0077】
制御部は、この紙間検知制御シーケンスを開始すると(S20)、キャリッジ50を前記のキャリッジ待機位置から検知センサ89が可動遮光部材584の遮光部584bを検知する位置まで、すなわち図9における移動量W分だけ本体左側へ移動させる(S21)。移動後の状態で、キャリッジ50の検知センサ89が遮光されていれば(S22)、調整レバーの設定が厚紙ポジションにあることが検知され(S23)、開口状態にあれば(S22)、調整レバーの設定が普通紙ポジションにあることが検知される(S24)。
【0078】
このように検出された各ポジションの情報が記録装置1に備えられているメモリ(不図示)に記憶されると(S25)、この紙間検知制御シーケンスが終了する(S26)。
【0079】
本実施形態の記録装置1では、使用する被記録媒体ごとに最適な紙間設定を記録装置1のメモリ(不図示)に記憶させておけば、上記の制御方法を用いることにより、例えば、ユーザが記録装置1に記録を開始させる際に、紙間設定がその記録する被記録媒体に対する最適な設定と異なっていると記録装置1の制御部が判断した場合には、記録装置1の制御部が記録装置1の表示部(不図示)に、ユーザに調整レバー583の位置設定を変更するように促すコメントを表示したり、あるいは記録動作を停止したりするというようなことも可能である。
【0080】
このように、本実施形態の記録装置1は、調整レバー583による紙間設定状態を検知するために用いられる可動遮光部材584と、キャリッジ50の主走査方向における位置を検知するために用いられる遮光部8aとがシャーシ8に設けられており、その両方の遮光部8a,584bがキャリッジ50に設けられた検知センサ89によって検知されるようになっているので、1つの位置検知センサ89で紙間設定状態とキャリッジ50の主走査方向における位置とを検知することができる。そのため、紙間設定状態の検知を検知センサ89によって非常に容易に行うことができ、構成が簡単で記録装置1のコストを増大させることなく、操作性が大幅に向上した記録装置を提供することが可能となる。
【0081】
(第2の実施形態)
上記の第1の実施形態では、キャリッジ50の走査方向の位置を検出する検知センサ89を、調整レバー583の位置に応じて紙間を検知する紙間検知センサとして作動させる可動遮光部材584を記録装置1に設け、上述した検知制御方法により調整レバー583の紙間設定を検知する例を示した。
【0082】
ところで、普通紙と厚紙とではインクの吸収性に違いがあり、一般には厚紙の方が普通紙よりもインクを多く吸収する。そのため、普通紙に対して記録を行う場合であるにも関わらず、厚紙に対して記録を行う場合のようにインク吐出量を多くしてしまうと、被記録媒体がインクを吸収しきれずに、用紙が波打って記録ヘッド7に擦れてしまうという事態が生じうる。これとは反対に、厚紙に対して記録を行う場合であるにも関わらず、普通紙に対して記録を行う場合のようにインク吐出量を少なくしてしまうと、画像濃度が低下して、良好な画像品位を得ることができない。
【0083】
また、画像を高精細に記録する場合には、記録ヘッド7の使用ノズル数を制限する一方で、キャリッジ50の走査駆動回数を増やすことにより、被記録媒体に着弾したインク滴が互いに滲むことが防止されている。
【0084】
上記のような理由から、記録を行う被記録媒体の種類(普通紙または厚紙)ごとに、記録ヘッド7と被記録媒体との紙間設定と、記録ヘッド7からのインクの吐出量や吐出頻度等に関する記録モードとが決められている。
【0085】
そのため、例えば第1の実施形態において述べた調整レバー583の紙間設定位置が普通紙ポジションと厚紙ポジションのどちらに設定されているかを記録装置1の制御部が記録開始前に自動的に検知することにより、その制御部は、被記録媒体の種類に応じた最適な記録モードを選択し、画像品位を良好に保つように画像記録を実行することが可能となる。
【0086】
(第3の実施形態)
第1の実施形態では、記録を行う被記録媒体の厚さに応じて記録ヘッド7と被記録媒体との間の紙間を調整する調整レバー583をキャリッジ50の上面に設け、その調整レバー583の設定位置によってキャリッジ50の姿勢を変化させる例を示した。
【0087】
これに対して本実施形態では、図9に示すように、キャリッジ50を支持するガイド軸81aの端部に偏心軸部81bを設け、この偏心軸部81bに取り付けられた紙間調整レバー585を偏心軸部81bの中心軸回りに回転させることでガイド軸81aを上下に移動させ、これにより紙間設定を変化させるように構成されている。例えば、調整レバー587を図9の矢印方向に回転させると、キャリッジ50は上方に移動し、紙間設定が広い状態(厚紙ポジション)になる。
【0088】
また、本実施形態の可動遮光部材586は、その上部がセンサ89に検知される遮光部586aになっており、その下部が調整レバー587に当接するカム面586bになっている。可動遮光部材586は、調整レバー587を図10の矢印方向に回転させると、カム面586bが図示右方向に押し出される方向に回転し、それによって遮光部586aがシャーシ8の内部に進入するようになっている。遮光部586aがシャーシ8の内部に進入した状態のときには、遮光部586aはセンサ89に検知される。
【0089】
なお、本実施形態の記録装置のその他の構成は、第1の実施形態の記録装置と同様である。
【0090】
本実施形態の記録装置においても、第1の実施形態と同様に、調整レバー587によってキャリッジ50を移動させて紙間を設定することが可能であり、調整レバー587の回転に伴って移動する遮光部586aを、キャリッジ50の走査方向の位置を検知するセンサ89によって検知できるようになっている。そのため、紙間設定状態の検知を検知センサ89によって非常に容易に行うことができ、構成が簡単で記録装置1のコストを増大させることなく、操作性が大幅に向上した記録装置を提供することが可能となる。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の記録装置は、被記録媒体と記録ヘッドとの間の紙間距離を被記録媒体の厚みに応じて変化させるためにキャリッジを移動させる紙間調整手段と、キャリッジの走査方向における位置を検出する検知手段によって検知される被検知部を備え、紙間調整手段が所定の設定位置にあるときには、被検知部が検知手段に検知される位置に紙間調整手段によって移動させられ、紙間調整手段が所定の設定位置にないときには、被検知部が検知手段に検知されない位置に配置されたままになるように構成されている被検知部材とを有するので、その検知の結果、紙間調整手段の設定が間違って行われ、紙間調整手段によって設定された紙間距離が記録を行う被記録媒体の厚さに応じたものでないことが判明した場合には、記録装置が記録動作を停止したり、あるいは記録装置がその表示部に警告を表示したりするように記録装置を動作させることが可能になる。
【0092】
また、紙間調整手段の設定位置の検知には、キャリッジの主走査方向における位置を検知する検知手段が兼用されるので、キャリッジの位置を検出する検知手段の他に、紙間調整手段が所定の設定位置にあるか否かを検知する検知手段を設ける必要がないため、装置構成を複雑にすることなく、また記録装置のコストをあまり増加させることなく、紙間調整手段で設定されている紙間距離を検出する機能を記録装置に付加することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録装置の第1の実施形態を示す正面図である。
【図2】図1に示したキャリッジに備えられた紙間調整機構の構成を示す図である。
【図3】図1に示したキャリッジに備えられた紙間調整機構の構成を示す図である。
【図4】図1に示した記録装置の可動遮光部材が設けられている部分を示す断面側面図である。
【図5】図1に示した記録装置のキャリッジと可動遮光部材をキャリッジの背面側から示した図である。
【図6】記録装置の電源投入時におけるキャリッジの位置を示す上面概略図である。
【図7】記録装置の電源投入時における初期動作制御方法を示すフローチャートである。
【図8】調整レバーの設定による紙間設定を検知する制御を行う制御シーケンスを示すフローチャートである。
【図9】本発明の記録装置の第3の実施形態を示す図である。
【図10】本発明の記録装置の第3の実施形態を示す図である。
【図11】従来のシリアルタイプのインクジェット記録装置の一例を示す正面図である。
【図12】図11に示した従来の記録装置の断面図である。
【図13】図11等に示した紙間調整部を示す平面図である。
【図14】図13(a)に示す位置にある紙間調整レバー付近を拡大して示す図である。
【図15】図13(b)に示す位置にある紙間調整レバー付近を拡大して示す図である。
【符号の説明】
1  記録装置
2  給紙部
3  送紙部
5  キャリッジ部
6  クリーニング部
7  記録ヘッド
8  シャーシ
8a  遮光部
31  ピンチローラ
32  ピンチローラガイド
33  搬送ローラ
34  プラテン
35  上ガイド
50  キャリッジ
58  紙間調整部
80  キャリッジモータ
81,81a  ガイド軸
81b  偏心軸部
82  ガイドレール
83  タイミングベルト
84  アイドルプーリ
85  フレキ固定板
89  検知センサ
582  圧接レバー
582a 圧接ばね
583,587  調整レバー
583a,583b  摺動面
583c  当接部
583d  固定爪部
584,586  可動遮光部材
584a,586b  カム面
584b,586a  遮光部
584c  弾性部
584d  ストッパ
801  プーリ

Claims (5)

  1. 被記録媒体に画像を形成する記録ヘッドを着脱自在に保持し主走査方向に走査可能なキャリッジと、
    前記キャリッジを前記主走査方向に摺動可能に支持するガイド手段と、
    前記キャリッジの前記主走査方向における位置を検知するために前記キャリッジに設けられた検知手段と、
    前記被記録媒体を前記主走査方向に対して交差する副走査方向に搬送する搬送手段とを有する記録装置において、
    前記搬送手段によって前記記録ヘッドに対向する位置に搬送された前記被記録媒体と前記記録ヘッドとの間の紙間距離を前記被記録媒体の厚みに応じて変化させるために前記キャリッジを移動させる紙間調整手段と、
    前記検知手段によって検知される被検知部を備え、前記紙間調整手段が所定の設定位置にあるときには、前記被検知部が前記検知手段に検知される位置に前記紙間調整手段によって移動させられ、前記紙間調整手段が前記所定の設定位置にないときには、前記被検知部が前記検知手段に検知されない位置に配置されたままになるように構成されている被検知部材と、
    を有することを特徴とする記録装置。
  2. 前記ガイド手段は、前記キャリッジを前記主走査方向に摺動可能にかつ軸回りに回転可能に支持するガイド軸と、前記ガイド軸と並行に設置され、前記キャリッジが自重によって該ガイド軸回りに回転するのを規制するレール部とからなり、
    前記紙間調整手段は前記キャリッジに回転可能に備えられており、前記紙間調整手段には、前記キャリッジに対する回転中心軸からの距離が異なる複数の摺動面が形成されており、該複数の摺動面は前記紙間調整手段を回転させることで選択的に前記レールに当接するように構成されている、請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記ガイド手段は前記キャリッジを前記主走査方向に摺動可能にかつ軸回りに回転可能に支持するガイド軸を有し、
    前記紙間調整手段は、該ガイド軸の両端部の、前記ガイド軸の中心軸から偏心した位置にそれぞれ設けられた偏心軸部の少なくとも一方に固定され、前記偏心軸部を中心として前記ガイド軸を回転できるように構成されている、請求項1に記載の記録装置。
  4. 前記被検知部材にはカム面が設けられ、前記紙間調整手段には前記紙間調整手段が所定の設定位置にあるときに前記カム面に当接する当接部が設けられており、
    前記被検知部材は、前記キャリッジが前記主走査方向に走査するのに伴って前記紙間調整手段が移動して前記当接部が前記カム面に当接すると、前記被検知部が前記検知手段に検知される位置に移動させられるように構成されている、請求項1から3のいずれか1項に記載の記録装置。
  5. 前記被検知部材の前記被検知部が前記検知手段に検知されるか否かによって前記紙間調整手段の設定位置を検知し、該検知された前記設定位置に応じて前記記録ヘッドの記録モードを変えるように制御を行う制御手段を有している、請求項1から4のいずれか1項に記載の記録装置。
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JP2017001242A (ja) * 2015-06-08 2017-01-05 株式会社リコー 液体を吐出する装置

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