JP2004058487A - 筆記具 - Google Patents
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Abstract
【課題】最小限の部材により大きなデザイン効果を得ることができる筆記具を提供すること。
【解決手段】インキ収容管2の一部には、当該インキ収容管の周側面に対して突出された状態の突起部8が一体に形成されている。また、軸筒部材5の一部には、当該軸筒部材の周側壁を貫通するようにして窓孔7が形成されている。前記インキ収容管8を前記軸筒部材5で覆った組み立て状態においては、前記インキ収容管2に形成された突起部8が、前記軸筒部材5に形成された窓孔内7に嵌め合わされ、前記突起部8が窓孔7を介して露出されるように構成される。
【選択図】 図4
【解決手段】インキ収容管2の一部には、当該インキ収容管の周側面に対して突出された状態の突起部8が一体に形成されている。また、軸筒部材5の一部には、当該軸筒部材の周側壁を貫通するようにして窓孔7が形成されている。前記インキ収容管8を前記軸筒部材5で覆った組み立て状態においては、前記インキ収容管2に形成された突起部8が、前記軸筒部材5に形成された窓孔内7に嵌め合わされ、前記突起部8が窓孔7を介して露出されるように構成される。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、先端に筆記部が取り付けられたインキ収容管と、このインキ収容管の一部もしくは全体を覆う軸筒部材とを具備した筆記具に関し、特に最小限の部材により大きなデザイン効果を醸し出すことができる筆記具に関する。
【0002】
【従来の技術】
先端に筆記部が取り付けられたインキ収容管を備えた筆記具としては、例えばボールペン、サインペン、筆ペン、或いは修正液を収容した修正ペン等を挙げることができる。現状において供給されているこれら筆記具の価格は様々であるが、一般的に販売個数の多い主力商品は、比較的低価格帯の製品である。
【0003】
一方、この種の低価格帯の筆記具においては、その機能上においては格別な差別化を図ることは難しい。したがって、この種の筆記具においては高級感を醸し出すようなデザインを施すことが非常に重要となり、これが店頭等においてユーザが製品を選択する上で大きなウエイトを占めることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、高級感を与えるために筆記具の一部に金属部品を装着させたり、その一部に塗装を施す等の手段も考えられるが、低価格帯のこの種の筆記具においては、当然ながら製造コストを抑える必要があるためにデザイン上での制約を受け、その両立は難しい問題である。
【0005】
この発明は、前記した現状の問題点に鑑みてなされたものであり、新たな部材等を用意することなく、あたかも別の飾り部材を装着させたようなデザイン効果を得ることができる筆記具を提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記した課題を解決するためになされたこの発明にかかる筆記具は、先端に筆記部が取り付けられたインキ収容管と、前記インキ収容管の一部もしくは全体を覆う軸筒部材とを具備した筆記具であって、前記インキ収容管の一部には、当該インキ収容管の周側面に対して突出された状態の突起部が一体に形成されると共に、前記軸筒部材の一部には、当該軸筒部材の周側壁を貫通するようにして窓孔が形成され、前記インキ収容管を前記軸筒部材で覆った組み立て状態において、前記インキ収容管に形成された突起部が、前記軸筒部材に形成された窓孔内に嵌め合わされて、前記突起部が窓孔を介して露出されるように構成した点に特徴を有する。
【0007】
前記した構成の筆記具によると、インキ収容管に形成された突起部が、インキ収容管を覆う軸筒部材に形成された窓孔内に収容されて、前記突起部が窓孔を介して露出されるようになされる。この場合、インキ収容管に形成された突起部が、軸筒部材に形成された窓孔よりも突出された状態になされていてもよく、また前記突起部が窓孔から突出せずに、窓孔内に臨むようにして露出されていてもよい。インキ収容管に形成された突起部は、前記したいずれの露出状態であっても、軸筒部材上にあたかも別の飾り部材を取り付けたような装飾効果を得ることができる。
【0008】
そして、前記した構成においては、インキ収容管と軸筒部材とが、異なる色もしくは異なる素材により形成されることが望ましい。加えて、好ましくは前記軸筒部材に形成された窓孔を介して露出されたインキ収容管の一部に、文字もしくは図形等を表示するように構成される。この場合、前記文字もしくは図形等が、前記インキ収容管を成型する金型に施された彫刻によって形成されることが望ましい。
【0009】
前記した各構成をさらに加えることにより、軸筒部材の窓孔内に配置されるインキ収容管に形成された突起部は、軸筒部材とは質感が異なること、さらに窓孔内に文字もしくは図形等が表示されることにより、より一層デザイン効果を高めることに寄与できる。そして、前記文字もしくは図形等は、軸筒部材を射出成型する場合において金型に施された彫刻によって形成させることができるので、製造コストを上昇させるという問題も回避できる。
【0010】
一方、前記した筆記具においては、前記軸筒部材の内周面に、当該軸筒部材に形成された窓孔に、インキ収容管に形成された突起部を誘導する誘導溝を施した構成とすることが望ましい。さらに、前記インキ収容管がリフィールを構成し、インキ収容管に形成された前記突起部が、軸筒部材に形成された前記窓孔に対して着脱可能に構成された形態も好適に採用することができる。
【0011】
この構成によると、インキ収容管に対して軸筒部材を装着する組み立て工程における操作性を容易にすることができ、また、インキ収容管をリフィールとして扱った場合においても、インキ収容管の交換作業を容易にすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる筆記具について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。図1はこの発明をボールペンに適用した場合の例を一部を破断した状態で示したものである。このボールペン1においては、周知のようにインキ収容管2の先端部には、筆記部としてのボールチップ3が取り付けられている。そして、ボールチップ3を囲撓するようにしてキャップ部材4が着脱可能に取り付けられている。
【0013】
前記インキ収容管2の後端部側には、このインキ収容管2を覆う軸筒部材5が取り付けられている。この軸筒部材5にはクリップ6が一体に形成されており、また、軸筒部材5のほぼ中央部には、この軸筒部材の周側壁を貫通するようにして窓孔7が形成されている。一方、前記したインキ収容管2の周側面には、前記軸筒部材5に形成された窓孔7に臨むようにして突起部8が一体に形成されており、この突起部8が軸筒部材5に形成された前記窓孔7に嵌め合わされることにより、インキ収容管2に対して軸筒部材5が取り付けられている。
【0014】
これにより、インキ収容管2に形成された前記突起部8は、軸筒部材5に形成された前記窓孔7より露出され、軸筒部材5に対して別の飾り部材が取り付けられたようなデザインを構成している。なお、前記突起部8の上面には、この筆記具に付された商標や型番等を示すデザイン化された文字もしくは図形9等が施されている。
【0015】
図2は前記したインキ収容管2のより詳細な構成を示したものであり、図2(A)は、インキ収容管2の全体構成において、軸方向の半部を破断した状態で示しており、図2(B)は、図2(A)におけるa部分について拡大した状態で示している。さらに図2(C)は、図2(B)におけるb−b線より矢印方向に見た状態の断面図で示している。
【0016】
図2に示されたように、インキ収容管2のほぼ中央部には、インキ収容管2を若干斜めに横切るようにして段部10が形成されている。そしてこの段部10を境としたインキ収容管2の後端部側は、その外径が縮小された構成になされている。そして、この外径の縮小部分に前記した軸筒部材5が嵌め合わされるように構成され、これにより、図1に示すように組み立てられた状態において、インキ収容管2と軸筒部材5との間に段差が発生しないように構成されている。
【0017】
前記したインキ収容管2における外径縮小部分のほぼ中央部には、前記したように突起部8が、周方向に突出するように、一体に形成されている。なお、この図2に示す実施の形態においては、前記突起部8は、軸方向に沿って長円形になされているが、この形状は後で説明するように任意に構成される。
【0018】
前記インキ収容管2は射出成型により得ることができるが、前記した突起部8を形成するためには、軸方向に二つ割りにされる金型を利用し、前記突起部8を形成する金型部分が、一方の金型のほぼ中央に位置するよう構成される。この場合、図1に基づいて説明したように、前記突起部8の上面に文字もしくは図形9等を施す場合には、このインキ収容管を成型する金型に予め彫刻を施しておくことで容易に実現できる。
【0019】
図3は前記した軸筒部材5のより詳細な構成を示したものであり、図3(A)は、軸筒部材5に形成された窓孔7を正面に見た状態で示しており、図3(B)は、図3(A)におけるc−c線より矢印方向に見た状態の拡大断面図で示している。さらに図3(C)は、図3(A)におけるd−d線より矢印方向に見た状態の拡大断面図で示している。
【0020】
すでに図1に基づいて説明したように、前記軸筒部材5には、軸方向に沿って窓孔7が軸筒部材5の周側壁を貫通した状態で形成されている。この窓孔7は、この実施の形態においては、軸方向に沿って長円形になされている。すなわち、前記インキ収容管2に形成された突起部8の外形形状に沿った構成にされている。これにより、軸筒部材5に対してインキ収容管2を装着することで組み立てられた状態においては、あたかも軸筒部材5に形成された長円形の凹部内に、僅かに間隙を持たせて装飾用の別部材が嵌め込まれたような体裁を醸し出す。
【0021】
この場合、インキ収容管2と軸筒部材5とを、さらに異なる色もしくは異なる素材により形成することにより、色の組み合わせによって生ずるコントラストの印象、あるいは両者の質感の違いにより、一層デザイン効果を高めることができる。
【0022】
一方、図3(A)および図3(B)に示されたように、前記軸筒部材5の内周面には、その開口端部から窓孔7に至るように誘導溝12が軸方向に沿って形成されている。したがって、インキ収容管2に対して軸筒部材5を装着させる組み立て工程においては、まず、インキ収容管2に形成された前記突起部8を、軸筒部材5内に形成された誘導溝12内に位置させるように位置決めする。この状態において軸筒部材5に対してインキ収容管2を押し込むことにより、前記誘導溝12に沿って前記突起部8は相対的に移動するように作用する。これにより、インキ収容管2に形成された突起部8を軸筒部材5に形成された前記窓孔7内に確実に嵌め合わせることができる。
【0023】
それ故、図1に示したように先端部にボールチップ3を取り付けた筆記可能な状態のインキ収容管をリフィールとして提供し、インキ収容管に形成された前記突起部が、軸筒部材に形成された前記窓孔に対して着脱可能となるように構成することで、インキ収容管の交換を容易にすることができる。
【0024】
図4ないし図7は、インキ収容管に形成された突起部と、軸筒部材に形成された窓孔との組み合わせの各形態を示したものである。なお、図4ないし図7においては、すでに説明した各部に相当する部分を同一符号で示している。まず、図4に示した組み合わせ構成は、図1ないし図3に基づいて説明した形態と同様である。すなわち、軸筒部材5には、軸方向に沿って長円形になされた窓孔7が形成されており、インキ収容管2には、前記窓孔7に沿って嵌まり込む同形状の突起部8が形成されている。さらに、突起部8の上面には文字もしくは図形9等が施されている。
【0025】
図5に示した組み合わせ構成においては、軸筒部材5は図4に示したものと同一のものが採用される。一方、インキ収容管2においては二つの円柱状の突起部8a,8bが形成されている。そして、軸筒部材5における長円形になされた窓孔7内に嵌まり込んだ場合、それぞれの突起部8a,8bは、窓孔7の両端部に位置するように構成されている。また、図5に示す実施の形態においてはインキ収容管2に形成された二つの円柱状の突起部8a,8bの間に文字もしくは図形9等が施されている。
【0026】
この構成によると、組み立てられた状態において、軸筒部材5における窓孔7内の両端部に円柱状の突起部8a,8bが位置し、その間に文字もしくは図形9等が施された別部材のプレートが埋め込まれたような意匠感覚を得ることができる。
【0027】
また、図6に示した組み合わせ構成においても、軸筒部材5は図4、図5に示したものと同一のものが採用される。一方、インキ収容管2においては、これに形成された突起部8は、図4に示した例に比較すると、その両端部を除いて若干狭く形成されている。そして、突起部8の上面におけるほとんどの幅を占めるように、文字もしくは図形9等が施されている。この構成によると、組み立てられた状態において、軸筒部材5における窓孔7と、突起部8との間に若干大きな隙間が平行状態に発生し、軸筒部材5に別部材が嵌め込まれたような意匠感覚を得ることができる。
【0028】
また、図7に示した組み合わせ構成においては、軸筒部材5には、長辺および短辺の比が比較的大きな楕円形状の窓孔7が形成されており、インキ収容管2には、前記窓孔7に沿って嵌まり込む同形状の突起部8が形成されている。さらに、突起部8の上面には文字もしくは図形9等が施されている。この構成によると、組み立てられた状態において、軸筒部材5に施された楕円形状の凹部に、同じく楕円形状の装飾部材が嵌め込まれたような意匠感覚を得ることができる。
【0029】
なお、図4ないし図6に示した例によると、軸筒部材5はそれぞれ共通に用いることができる。したがって、図4ないし図6に示された形態の突起部8をそれぞれ備えたインキ収容管2をリフィールとして提供した場合、これを軸筒部材に組み合わせて用いることにより、インキ収容管2の交換毎にその都度異なった意匠感覚をユーザに与えることができる。
【0030】
また、以上においては、筆記具としてボールペンを例にして説明したが、この発明はこれ以外に、例えばサインペン、筆ペン、或いは修正液を収容した修正ペン等にも利用することができ、これらに採用しても同様の作用効果を得ることができる。
【0031】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、この発明にかかる筆記具によると、インキ収容管には、その周側面に対して突出された状態の突起部が形成され、また、軸筒部材には、その軸筒部材の周側壁を貫通するようにして窓孔が形成される。そして、インキ収容管に形成された突起部が、軸筒部材に形成された窓孔内に嵌め合わされて、突起部が窓孔を介して露出されるように構成される。したがって、格別な部材を用意することなく、あたかも別の装飾部材を軸筒部材に嵌め込んだようなデザイン効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる筆記具をボールペンに適用した場合について、その一部を破断した状態で示した平面図である。
【図2】図1に示す筆記具におけるインキ収容管のより詳細な形態を示した構成図である。
【図3】図1に示す筆記具における軸筒部材のより詳細な形態を示した構成図である。
【図4】インキ収容管に形成された突起部と、軸筒部材に形成された窓孔との第1の組み合わせ形態を示した平面図である。
【図5】同じく第2の組み合わせ形態を示した平面図である。
【図6】同じく第3の組み合わせ形態を示した平面図である。
【図7】同じく第4の組み合わせ形態を示した平面図である。
【符号の説明】
1 筆記具(ボールペン)
2 インキ収容管
5 軸筒部材
6 クリップ
7 窓孔
8,8a,8b 突起部
9 文字、図形
10 段部
12 誘導溝
【発明の属する技術分野】
この発明は、先端に筆記部が取り付けられたインキ収容管と、このインキ収容管の一部もしくは全体を覆う軸筒部材とを具備した筆記具に関し、特に最小限の部材により大きなデザイン効果を醸し出すことができる筆記具に関する。
【0002】
【従来の技術】
先端に筆記部が取り付けられたインキ収容管を備えた筆記具としては、例えばボールペン、サインペン、筆ペン、或いは修正液を収容した修正ペン等を挙げることができる。現状において供給されているこれら筆記具の価格は様々であるが、一般的に販売個数の多い主力商品は、比較的低価格帯の製品である。
【0003】
一方、この種の低価格帯の筆記具においては、その機能上においては格別な差別化を図ることは難しい。したがって、この種の筆記具においては高級感を醸し出すようなデザインを施すことが非常に重要となり、これが店頭等においてユーザが製品を選択する上で大きなウエイトを占めることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、高級感を与えるために筆記具の一部に金属部品を装着させたり、その一部に塗装を施す等の手段も考えられるが、低価格帯のこの種の筆記具においては、当然ながら製造コストを抑える必要があるためにデザイン上での制約を受け、その両立は難しい問題である。
【0005】
この発明は、前記した現状の問題点に鑑みてなされたものであり、新たな部材等を用意することなく、あたかも別の飾り部材を装着させたようなデザイン効果を得ることができる筆記具を提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記した課題を解決するためになされたこの発明にかかる筆記具は、先端に筆記部が取り付けられたインキ収容管と、前記インキ収容管の一部もしくは全体を覆う軸筒部材とを具備した筆記具であって、前記インキ収容管の一部には、当該インキ収容管の周側面に対して突出された状態の突起部が一体に形成されると共に、前記軸筒部材の一部には、当該軸筒部材の周側壁を貫通するようにして窓孔が形成され、前記インキ収容管を前記軸筒部材で覆った組み立て状態において、前記インキ収容管に形成された突起部が、前記軸筒部材に形成された窓孔内に嵌め合わされて、前記突起部が窓孔を介して露出されるように構成した点に特徴を有する。
【0007】
前記した構成の筆記具によると、インキ収容管に形成された突起部が、インキ収容管を覆う軸筒部材に形成された窓孔内に収容されて、前記突起部が窓孔を介して露出されるようになされる。この場合、インキ収容管に形成された突起部が、軸筒部材に形成された窓孔よりも突出された状態になされていてもよく、また前記突起部が窓孔から突出せずに、窓孔内に臨むようにして露出されていてもよい。インキ収容管に形成された突起部は、前記したいずれの露出状態であっても、軸筒部材上にあたかも別の飾り部材を取り付けたような装飾効果を得ることができる。
【0008】
そして、前記した構成においては、インキ収容管と軸筒部材とが、異なる色もしくは異なる素材により形成されることが望ましい。加えて、好ましくは前記軸筒部材に形成された窓孔を介して露出されたインキ収容管の一部に、文字もしくは図形等を表示するように構成される。この場合、前記文字もしくは図形等が、前記インキ収容管を成型する金型に施された彫刻によって形成されることが望ましい。
【0009】
前記した各構成をさらに加えることにより、軸筒部材の窓孔内に配置されるインキ収容管に形成された突起部は、軸筒部材とは質感が異なること、さらに窓孔内に文字もしくは図形等が表示されることにより、より一層デザイン効果を高めることに寄与できる。そして、前記文字もしくは図形等は、軸筒部材を射出成型する場合において金型に施された彫刻によって形成させることができるので、製造コストを上昇させるという問題も回避できる。
【0010】
一方、前記した筆記具においては、前記軸筒部材の内周面に、当該軸筒部材に形成された窓孔に、インキ収容管に形成された突起部を誘導する誘導溝を施した構成とすることが望ましい。さらに、前記インキ収容管がリフィールを構成し、インキ収容管に形成された前記突起部が、軸筒部材に形成された前記窓孔に対して着脱可能に構成された形態も好適に採用することができる。
【0011】
この構成によると、インキ収容管に対して軸筒部材を装着する組み立て工程における操作性を容易にすることができ、また、インキ収容管をリフィールとして扱った場合においても、インキ収容管の交換作業を容易にすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる筆記具について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。図1はこの発明をボールペンに適用した場合の例を一部を破断した状態で示したものである。このボールペン1においては、周知のようにインキ収容管2の先端部には、筆記部としてのボールチップ3が取り付けられている。そして、ボールチップ3を囲撓するようにしてキャップ部材4が着脱可能に取り付けられている。
【0013】
前記インキ収容管2の後端部側には、このインキ収容管2を覆う軸筒部材5が取り付けられている。この軸筒部材5にはクリップ6が一体に形成されており、また、軸筒部材5のほぼ中央部には、この軸筒部材の周側壁を貫通するようにして窓孔7が形成されている。一方、前記したインキ収容管2の周側面には、前記軸筒部材5に形成された窓孔7に臨むようにして突起部8が一体に形成されており、この突起部8が軸筒部材5に形成された前記窓孔7に嵌め合わされることにより、インキ収容管2に対して軸筒部材5が取り付けられている。
【0014】
これにより、インキ収容管2に形成された前記突起部8は、軸筒部材5に形成された前記窓孔7より露出され、軸筒部材5に対して別の飾り部材が取り付けられたようなデザインを構成している。なお、前記突起部8の上面には、この筆記具に付された商標や型番等を示すデザイン化された文字もしくは図形9等が施されている。
【0015】
図2は前記したインキ収容管2のより詳細な構成を示したものであり、図2(A)は、インキ収容管2の全体構成において、軸方向の半部を破断した状態で示しており、図2(B)は、図2(A)におけるa部分について拡大した状態で示している。さらに図2(C)は、図2(B)におけるb−b線より矢印方向に見た状態の断面図で示している。
【0016】
図2に示されたように、インキ収容管2のほぼ中央部には、インキ収容管2を若干斜めに横切るようにして段部10が形成されている。そしてこの段部10を境としたインキ収容管2の後端部側は、その外径が縮小された構成になされている。そして、この外径の縮小部分に前記した軸筒部材5が嵌め合わされるように構成され、これにより、図1に示すように組み立てられた状態において、インキ収容管2と軸筒部材5との間に段差が発生しないように構成されている。
【0017】
前記したインキ収容管2における外径縮小部分のほぼ中央部には、前記したように突起部8が、周方向に突出するように、一体に形成されている。なお、この図2に示す実施の形態においては、前記突起部8は、軸方向に沿って長円形になされているが、この形状は後で説明するように任意に構成される。
【0018】
前記インキ収容管2は射出成型により得ることができるが、前記した突起部8を形成するためには、軸方向に二つ割りにされる金型を利用し、前記突起部8を形成する金型部分が、一方の金型のほぼ中央に位置するよう構成される。この場合、図1に基づいて説明したように、前記突起部8の上面に文字もしくは図形9等を施す場合には、このインキ収容管を成型する金型に予め彫刻を施しておくことで容易に実現できる。
【0019】
図3は前記した軸筒部材5のより詳細な構成を示したものであり、図3(A)は、軸筒部材5に形成された窓孔7を正面に見た状態で示しており、図3(B)は、図3(A)におけるc−c線より矢印方向に見た状態の拡大断面図で示している。さらに図3(C)は、図3(A)におけるd−d線より矢印方向に見た状態の拡大断面図で示している。
【0020】
すでに図1に基づいて説明したように、前記軸筒部材5には、軸方向に沿って窓孔7が軸筒部材5の周側壁を貫通した状態で形成されている。この窓孔7は、この実施の形態においては、軸方向に沿って長円形になされている。すなわち、前記インキ収容管2に形成された突起部8の外形形状に沿った構成にされている。これにより、軸筒部材5に対してインキ収容管2を装着することで組み立てられた状態においては、あたかも軸筒部材5に形成された長円形の凹部内に、僅かに間隙を持たせて装飾用の別部材が嵌め込まれたような体裁を醸し出す。
【0021】
この場合、インキ収容管2と軸筒部材5とを、さらに異なる色もしくは異なる素材により形成することにより、色の組み合わせによって生ずるコントラストの印象、あるいは両者の質感の違いにより、一層デザイン効果を高めることができる。
【0022】
一方、図3(A)および図3(B)に示されたように、前記軸筒部材5の内周面には、その開口端部から窓孔7に至るように誘導溝12が軸方向に沿って形成されている。したがって、インキ収容管2に対して軸筒部材5を装着させる組み立て工程においては、まず、インキ収容管2に形成された前記突起部8を、軸筒部材5内に形成された誘導溝12内に位置させるように位置決めする。この状態において軸筒部材5に対してインキ収容管2を押し込むことにより、前記誘導溝12に沿って前記突起部8は相対的に移動するように作用する。これにより、インキ収容管2に形成された突起部8を軸筒部材5に形成された前記窓孔7内に確実に嵌め合わせることができる。
【0023】
それ故、図1に示したように先端部にボールチップ3を取り付けた筆記可能な状態のインキ収容管をリフィールとして提供し、インキ収容管に形成された前記突起部が、軸筒部材に形成された前記窓孔に対して着脱可能となるように構成することで、インキ収容管の交換を容易にすることができる。
【0024】
図4ないし図7は、インキ収容管に形成された突起部と、軸筒部材に形成された窓孔との組み合わせの各形態を示したものである。なお、図4ないし図7においては、すでに説明した各部に相当する部分を同一符号で示している。まず、図4に示した組み合わせ構成は、図1ないし図3に基づいて説明した形態と同様である。すなわち、軸筒部材5には、軸方向に沿って長円形になされた窓孔7が形成されており、インキ収容管2には、前記窓孔7に沿って嵌まり込む同形状の突起部8が形成されている。さらに、突起部8の上面には文字もしくは図形9等が施されている。
【0025】
図5に示した組み合わせ構成においては、軸筒部材5は図4に示したものと同一のものが採用される。一方、インキ収容管2においては二つの円柱状の突起部8a,8bが形成されている。そして、軸筒部材5における長円形になされた窓孔7内に嵌まり込んだ場合、それぞれの突起部8a,8bは、窓孔7の両端部に位置するように構成されている。また、図5に示す実施の形態においてはインキ収容管2に形成された二つの円柱状の突起部8a,8bの間に文字もしくは図形9等が施されている。
【0026】
この構成によると、組み立てられた状態において、軸筒部材5における窓孔7内の両端部に円柱状の突起部8a,8bが位置し、その間に文字もしくは図形9等が施された別部材のプレートが埋め込まれたような意匠感覚を得ることができる。
【0027】
また、図6に示した組み合わせ構成においても、軸筒部材5は図4、図5に示したものと同一のものが採用される。一方、インキ収容管2においては、これに形成された突起部8は、図4に示した例に比較すると、その両端部を除いて若干狭く形成されている。そして、突起部8の上面におけるほとんどの幅を占めるように、文字もしくは図形9等が施されている。この構成によると、組み立てられた状態において、軸筒部材5における窓孔7と、突起部8との間に若干大きな隙間が平行状態に発生し、軸筒部材5に別部材が嵌め込まれたような意匠感覚を得ることができる。
【0028】
また、図7に示した組み合わせ構成においては、軸筒部材5には、長辺および短辺の比が比較的大きな楕円形状の窓孔7が形成されており、インキ収容管2には、前記窓孔7に沿って嵌まり込む同形状の突起部8が形成されている。さらに、突起部8の上面には文字もしくは図形9等が施されている。この構成によると、組み立てられた状態において、軸筒部材5に施された楕円形状の凹部に、同じく楕円形状の装飾部材が嵌め込まれたような意匠感覚を得ることができる。
【0029】
なお、図4ないし図6に示した例によると、軸筒部材5はそれぞれ共通に用いることができる。したがって、図4ないし図6に示された形態の突起部8をそれぞれ備えたインキ収容管2をリフィールとして提供した場合、これを軸筒部材に組み合わせて用いることにより、インキ収容管2の交換毎にその都度異なった意匠感覚をユーザに与えることができる。
【0030】
また、以上においては、筆記具としてボールペンを例にして説明したが、この発明はこれ以外に、例えばサインペン、筆ペン、或いは修正液を収容した修正ペン等にも利用することができ、これらに採用しても同様の作用効果を得ることができる。
【0031】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、この発明にかかる筆記具によると、インキ収容管には、その周側面に対して突出された状態の突起部が形成され、また、軸筒部材には、その軸筒部材の周側壁を貫通するようにして窓孔が形成される。そして、インキ収容管に形成された突起部が、軸筒部材に形成された窓孔内に嵌め合わされて、突起部が窓孔を介して露出されるように構成される。したがって、格別な部材を用意することなく、あたかも別の装飾部材を軸筒部材に嵌め込んだようなデザイン効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる筆記具をボールペンに適用した場合について、その一部を破断した状態で示した平面図である。
【図2】図1に示す筆記具におけるインキ収容管のより詳細な形態を示した構成図である。
【図3】図1に示す筆記具における軸筒部材のより詳細な形態を示した構成図である。
【図4】インキ収容管に形成された突起部と、軸筒部材に形成された窓孔との第1の組み合わせ形態を示した平面図である。
【図5】同じく第2の組み合わせ形態を示した平面図である。
【図6】同じく第3の組み合わせ形態を示した平面図である。
【図7】同じく第4の組み合わせ形態を示した平面図である。
【符号の説明】
1 筆記具(ボールペン)
2 インキ収容管
5 軸筒部材
6 クリップ
7 窓孔
8,8a,8b 突起部
9 文字、図形
10 段部
12 誘導溝
Claims (6)
- 先端に筆記部が取り付けられたインキ収容管と、前記インキ収容管の一部もしくは全体を覆う軸筒部材とを具備した筆記具であって、
前記インキ収容管の一部には、当該インキ収容管の周側面に対して突出された状態の突起部が一体に形成されると共に、前記軸筒部材の一部には、当該軸筒部材の周側壁を貫通するようにして窓孔が形成され、前記インキ収容管を前記軸筒部材で覆った組み立て状態において、前記インキ収容管に形成された突起部が、前記軸筒部材に形成された窓孔内に嵌め合わされて、前記突起部が窓孔を介して露出されるように構成したことを特徴とする筆記具。 - 前記インキ収容管と前記軸筒部材とが、異なる色もしくは異なる素材により形成されたことを特徴とする請求項1に記載の筆記具。
- 前記軸筒部材に形成された窓孔を介して露出されたインキ収容管の一部に、文字もしくは図形等が表示されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の筆記具。
- 前記文字もしくは図形等が、前記インキ収容管を成型する金型に施された彫刻によって形成されたことを特徴とする請求項3に記載の筆記具。
- 前記軸筒部材の内周面には、当該軸筒部材に形成された窓孔に、インキ収容管に形成された突起部を誘導する誘導溝を施したことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の筆記具。
- 前記インキ収容管がリフィールを構成し、インキ収容管に形成された前記突起部が、軸筒部材に形成された前記窓孔に対して着脱可能に成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の筆記具。
Priority Applications (1)
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JP2002220886A JP2004058487A (ja) | 2002-07-30 | 2002-07-30 | 筆記具 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2002
- 2002-07-30 JP JP2002220886A patent/JP2004058487A/ja not_active Withdrawn
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