JP2004058253A - 回転切削工具及びカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【課題】切れ刃高さの調節における調節量の大小のニーズに応じ、調節ボルトを取替える事で、いずれにも対応できる回転切削工具を提供する。
【解決手段】複数のカートリッジ取付け用凹部7にチップ取付け用のカートリッジ31を固定する回転切削工具1で、後端側壁面16とカートリッジ31の後端面37との間の凹部7の底面11に第1の調節用ねじ穴18を設け、カートリッジの後端面37を傾斜面とし、後端面37に第2の調節用ねじ穴38を設けた。調節量が大の場合は、第1の調節用ねじ穴18に第1の調節用ボルト61を螺合し、螺進することで、傾斜面を介してカートリッジ31を前進させ、調節量が小の場合は、第2の調節用ねじ穴38に第2の調節用ボルトを螺合し、螺退することでカートリッジ31を前進させて、それぞれ切れ刃高さの調節ができる。
【選択図】 図4
【解決手段】複数のカートリッジ取付け用凹部7にチップ取付け用のカートリッジ31を固定する回転切削工具1で、後端側壁面16とカートリッジ31の後端面37との間の凹部7の底面11に第1の調節用ねじ穴18を設け、カートリッジの後端面37を傾斜面とし、後端面37に第2の調節用ねじ穴38を設けた。調節量が大の場合は、第1の調節用ねじ穴18に第1の調節用ボルト61を螺合し、螺進することで、傾斜面を介してカートリッジ31を前進させ、調節量が小の場合は、第2の調節用ねじ穴38に第2の調節用ボルトを螺合し、螺退することでカートリッジ31を前進させて、それぞれ切れ刃高さの調節ができる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スローアウェイチップを固定する複数のカートリッジを、回転切削工具本体に固定する構成の正面フライスカッターやエンドミルなどの回転切削工具、及びそのカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
図9は、この種の回転切削工具(以下、切削工具又は単に工具ともいう)201の1例を示したものである。このものは、回転切削工具本体(以下、工具本体又は単に本体ともいう)2の先端において、先端面5と外周面3に開口するカートリッジ取付け用凹部7を複数備えている。そして、スローアウェイチップ(以下、単にチップともいう)71を固定するカートリッジ31を、装填し、カートリッジ取付け用凹部7の底面11に設けられたカートリッジ固定用ネジ穴13に、カートリッジ31に設けられた固定用ボルト穴34から挿通した固定用ボルト51を挿通して締付けることによって本体2に固定する構成とされている。
【0003】
ところで、このような切削工具201によって、例えば、平削りをする場合においては、複数のチップのなす切れ刃の高さの位置Hの精度が極めて重要となる。というのは、その精度次第で、加工面(仕上げ面)の加工精度や工具(切れ刃)の寿命が左右されるためである。このようなことから、図9に示した切削工具201では、個々のカートリッジにチップ71のなす切れ刃(底切れ刃)の高さ位置Hの調節手段を備えている。
【0004】
この切削工具201における調節手段は次のようである。このものでは、カートリッジ31の後端面37が、外周面3側から凹部7の底面11に向って、工具本体2の後端側(図示上端側)に向う傾斜面とされている。一方、凹部の底面11には、その後端側壁面16とカートリッジの後端面37との間に、調節用ねじ穴18が設けられており、ここに頭部62付きの調節用ボルト61を螺合してある。そして、この調節用ボルト61を螺進させる(ねじ込む)と、その頭部62がカートリッジ31の後端面37に当接する。そして、さらに螺進させることで発生する、カートリッジ31を先端側(図示下端側)に押し出す分力により、これを凹部7内において先端側にスライドさせ、それによって切れ刃の高さ位置Hの調整を行う、というものである。ただし、その調節量は、固定用ボルト穴34に対する固定用ボルト51の径方向の隙間分に限られており、通常は1mm程度と微量である。
【0005】
また、別の手段としては図10に示した切削工具301におけるものがある。なお図10中、図9における部位と同一の部位には同一の符号を付してある。すなわち、このものは、カートリッジ31の後端面37が、工具の回転軸線G1に垂直な平面と平行に形成されている。そして、この後端面37に、先端側に向う軸線38gをもつ調節用ねじ穴38が設けられており、ここにねじ込まれている調節用ボルト81を螺退(後退)させて、カートリッジ31を先端側に押し出すことで、切れ刃の高さ位置Hの調節をするというものである。すなわち、調節用ボルト81を螺退させ、その頭部82の後端を凹部7の後端側壁面16に当接させ、さらに螺退することでカートリッジ31を先端側に押し出して、切れ刃の高さ位置Hを調節をするというものである。なお、上記したいずれの切削工具においても、切れ刃の高さ位置の調節に当っては、固定用ボルト51によるカートリッジ31の固定を解除した状態、すなわち、カートリッジ31を緩く固定した状態にしておき、その状態の下で、上記した調節用ボルトにて切れ刃の高さ位置の調節をする。そして、その後、固定用ボルト51を本締めしてカートリッジ31を固定してから切削に用いるのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の回転切削工具のうち、前者のものにおいては、調節用ボルト61を外周面3側から回螺(回転)させることで調節ができることから、その作業性は問題ない。したがって、比較的調節量が大きい場合でも、その作業に大きな手間がかかることはない。しかし、その調節手段に基づき、小さなトルクで調節用ボルト61が回転することから、カートリッジ31は容易に動いてしまう。このため、切れ刃高さの微小な調整をする場合には、調節用ボルト61の回転し過ぎを招き易く、目標位置への調節が難しいといった問題があった。
【0007】
一方、後者の回転切削工具における調節手段では、その調節用ボルト81に例えば六角ボルトを用いることになる。その場合においては、例えば六角ボルトの頭部外周面に放射状方向に六箇所のレンチ挿通用の回螺穴83のあるものを用いることになる。そして、その穴に棒状工具(レンチ)を差込んで回転させることによって回螺することになる。この場合、1つの穴にレンチを差込んで回転させ得る角度は60度程度であるから、微小な調整が行える。しかし、それ以上の回転を要する場合には、この作業を繰り返さないといけない。つまり、後者のものでは、調節量が大きい場合には、調節用ボルト81の回転の作業性が悪いため、調節に手間がかかるといった問題があった。
【0008】
本発明は、上記した各調節手段における、メリット、デメリットに鑑みてなされたもので、その目的は、切れ刃高さの調節における調節量の大小のニーズに応じ、調節ボルトを取替える事で、いずれにも対応できるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、回転切削工具本体の先端面と外周面に開口するカートリッジ取付け用凹部を複数備えるとともに、スローアウェイチップを固定するカートリッジを、前記カートリッジ取付け用凹部に装填し、該カートリッジ取付け用凹部の底面に設けられたカートリッジ固定用ネジ穴に、該カートリッジに設けられた固定用ボルト穴から挿通した固定用ボルトを挿通して締付けることによって該カートリッジを回転切削工具本体に固定する構成の回転切削工具であって、
前記カートリッジ取付け用凹部の後端側壁面と、前記カートリッジの後端面との間に空間が形成され、かつ該カートリッジが前記固定用ボルトによるその固定を解除された際に、該カートリッジ取付け用凹部内にて先後に、前記固定用ボルト穴に対する前記固定用ボルトの径方向の隙間分スライド可能とされているものにおいて、
前記カートリッジ取付け用凹部の底面であって、前記後端側壁面と前記カートリッジの後端面との間に、第1の調節用ねじ穴が設けられており、該第1の調節用ねじ穴に螺合した第1の調節用ボルトを螺進又は螺退させた際に、該第1の調節用ボルトの頭部が前記カートリッジの後端面に当接して前記カートリッジを先端側に押し出してスライドさせることのできるように、前記後端面に傾斜面が設けられており、
さらに、前記カートリッジの後端面には、先端側に向う軸線をもつ第2の調節用ねじ穴が、該第2の調節用ねじ穴に螺合した第2の調節用ボルトを螺退させた際に、該第2の調節用ボルトの後端が前記後端側壁面に当接して前記カートリッジを先端側に押し出してスライドさせることのできるように設けられていることを特徴とする回転切削工具である。
【0010】
このものによれば、切れ刃の高さ位置の調節手段を、第1の調節用ボルトを用いるか、第2の調節用ボルトを用いるかによって選択することができる。すなわち、第1の調節用ボルトを用いることで調節量が大きい場合への対応が容易となるし、第2の調節用ボルトを用いることで調節量が小さい場合への対応が容易となる。
【0011】
そして、請求項2に記載の発明は、第1の調節用ボルトを螺進又は螺退させた際に、該第1の調節用ボルトの頭部が前記カートリッジの後端面に当接して前記カートリッジを先端側に押し出してスライドさせることのできるように、前記後端面の傾斜面を、前記カートリッジ取付け用凹部の底面に向って、回転切削工具本体の後端側に向う傾斜面としたことを特徴とする請求項1記載の回転切削工具である。また、請求項3に記載の発明は、第1の調節用ボルトを螺進又は螺退させた際に、該第1の調節用ボルトの頭部が前記カートリッジの後端面に当接して前記カートリッジを先端側に押し出してスライドさせることのできるように、前記後端面の傾斜面を、前記カートリッジ取付け用凹部の底面に向って、回転切削工具本体の先端側に向う傾斜面としたことを特徴とする請求項1記載の回転切削工具である。
【0012】
さらに、請求項4に記載の発明は、前記第1の調節用ねじ穴と、前記第2の調節用ねじ穴のなすネジを、同一のネジ部材がねじ込み可能のネジとしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の回転切削工具である。このものでは、共通の両者のネジが共通することから、第1の調節用ボルトと、第2の調節用ボルトの兼用化が図られる。
【0013】
そして、請求項5に記載の発明は、回転切削工具本体の先端面と外周面に開口するカートリッジ取付け用凹部に装填されて固定される、スローアウェイチップを固定するカートリッジであって、
該カートリッジは、前記カートリッジ取付け用凹部に装填され、該カートリッジ取付け用凹部の底面に設けられたカートリッジ固定用ネジ穴に、該カートリッジに設けられた固定用ボルト穴から挿通した固定用ボルトを挿通して締付けることによって回転切削工具本体に固定されるものにおいて、
前記カートリッジ取付け用凹部に固定された際に、前記カートリッジ取付け用凹部の後端側壁面に対向する後端壁面を、前記カートリッジ取付け用凹部の底面に向って、回転切削工具本体の後端側に向う傾斜面とし、該傾斜面には先端側に向う軸線をもつ調節用ねじ穴を設けたことを特徴とするカートリッジである。
【0014】
また、請求項6に記載の発明は、回転切削工具本体の先端面と外周面に開口するカートリッジ取付け用凹部に装填されて固定される、スローアウェイチップを固定するカートリッジであって、
該カートリッジは、前記カートリッジ取付け用凹部に装填され、該カートリッジ取付け用凹部の底面に設けられたカートリッジ固定用ネジ穴に、該カートリッジに設けられた固定用ボルト穴から挿通した固定用ボルトを挿通して締付けることによって回転切削工具本体に固定されるものにおいて、
前記カートリッジ取付け用凹部に固定された際に、前記カートリッジ取付け用凹部の後端側壁面に対向する後端壁面を、前記カートリッジ取付け用凹部の底面に向って、回転切削工具本体の先端側に向う傾斜面とし、該傾斜面には先端側に向う軸線をもつ調節用ねじ穴を設けたことを特徴とするカートリッジである。
【0015】
請求項5及び6に記載のカートリッジによれば、請求項1に記載の回転切削工具が具体化できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明を具体化した実施の形態について、図1〜図7に基づいて詳細に説明する。図中、1は、本例の回転切削工具であり、回転切削工具本体2と、それに取付けられた、スローアウェイチップ付きのカートリッジ31などから構成されている。
【0017】
回転切削工具本体2は、例えば正面フライスのスピンドルに取り付けられるように、先端部に大径の円柱部を備えており、その先端部2aの外周面3に、先端面5と外周面3とに開口するカートリッジ取付け用凹部7を複数備えている。本例では、凹部7は、本体2の回転軸線G1の回りに等角度間隔で2箇所であり、ともに同一の形状(構造)に形成されている。なお、本体2の回転軸線G1の部位には円柱状の空孔Gkが同心で設けられている。
【0018】
また、この凹部7は、外周面3側から見て、工具1の先後(先後方向)に延びて先端面5に開口される形で凹設されており、軸線G1に垂直な断面において、略四角溝形状をなしている(図3参照)。ただし、カートリッジ31が工具本体2に固定された状態において、スローアウェイチップのすくい面に対向する側にポケット(空所)9ができるように、外周面3側から見て(図2参照)、先端面5寄り部位が幅広に形成されている。そして、凹部7の底面11のうち、やや先端面5寄りの中間位置には、カートリッジ31を固定するためのカートリッジ固定用ネジ穴13が設けられている。ただし、そのネジ穴13の軸線13gは、いずれも回転軸線G1に垂直な1仮想平面上にあるが、各ネジ穴13の軸線13gは、固定用ボルト51によって凹部7内にカートリッジをねじ込み方式により固定する際、カートリッジ31を底面11側と共に、ポケット9と反対側の横壁面14側に押し付けるように、図3中の1点鎖線13gで示した方向に延びている。なお、この横壁面14に対向する横壁面15と、カートリッジ31とは若干の隙間が保持されるように設定されている。
【0019】
また、凹部7の底面11のうち、後端側壁面16寄り位置には、後述する第1の調節用ボルト61を、ねじ込ませるための第1の調節用ネジ穴18が設けられている。この第1の調節用ネジ穴18の軸線18gは、回転軸線G1に垂直な1仮想平面上にあり、回転軸線G1に向って延びている。また、後端側壁面16は、回転軸線G1に垂直な仮想平面に略平行に形成されている。
【0020】
一方、この凹部7には、カートリッジ31が取付けられている。このカートリッジ31は、先端にチップ取り付け用の凹部(チップポケット)36が凹設されている。そして、このチップポケット36を除いて略直方体形状をなしており、カートリッジ31の略全体がカートリッジ取付け用凹部7に入り込むように形成され、工具本体2の先端面5側から見た断面は、凹部7のそれよりやや幅が狭いものとされている。そして、凹部7に装填された際において、その外面33が工具本体2の外周面3と略一致するように半径方向の厚さが設定されている。なお、カートリッジ31の先端のチップポケット36に、本形態では平削り用の四角形板状をなすチップ71が図示しないクランプ手段によって固定されている。
【0021】
そして、カートリッジ31は、その中間より、やや先端寄り部位に、固定用ボルト(本例では、6角穴付きボルト)51を挿通すべき固定用ボルト穴34を外面33側から内面35側に貫通状に備えている。この固定用ボルト穴34は、凹部7にカートリッジ31を装填した状態で、図示した固定用ボルト51がその頭部52が沈頭状に入り込み、凹部7の底面11に設けられたカートリッジ固定用ネジ穴13にその先端からねじ込み可能に、外面33寄り部位が大径で座ぐられ、内面35寄り部位が小径に構成されている。なお、固定用ボルト穴34は、ここに固定用ボルト51を挿通した際に、両者間で直径で約1mmの隙間ができる大きさとされている。しかして、この隙間が本形態の工具における、切れ刃の高さ位置の最大の調節量となる。
【0022】
このようなカートリッジ31は、凹部7に装填され、固定用ボルト穴34に固定用ボルト51を挿通して固定されるが、そのとき、その後端面37と凹部7の後端側壁面16との間に空間(空所)Kが形成されるように構成されている。そして、その固定前には、カートリッジ31の内面35が、凹部7底面11と当接状態となり、凹部7内において、上記の隙間分、先後にスライド可能の状態にある。そして、前記した第1の調節用ねじ穴18は、この空間K、すなわち凹部7の後端側壁面16とカートリッジ31の後端面37との間に存在するように設定されている。
【0023】
一方、本形態では、カートリッジ31の後端面37の全体が、カートリッジ取付け用凹部7の底面11に向って、回転切削工具本体2の後端側に向う傾斜面として形成されている。こうして、カートリッジ31を凹部7に装填して固定用ボルト穴34に固定用ボルト51を挿通して仮固定しておく。そして、第1の調節用ボルト61を第1の調節用ねじ穴18に螺合し、螺進させた際には、その頭部62がカートリッジ31の後端面37に当接し、さらに螺進することでカートリッジ31に与えられる軸線G1方向の力によって、これを先端側に押し出してスライドさせるように設定されている。なお、本形態では、後端面37における傾斜面の傾斜角αは、回転軸線G1に対して直角な仮想平面に対して15度に設定されている。また、第1の調節用ボルト61は、六角穴付きボルトであるが、その頭部62は、後端面(傾斜面)37の傾斜角αに略沿うように、その外周面3がテーパーに形成されている。
【0024】
また、カートリッジ31の後端面37には、回転軸線G1と平行な軸線38gをもつ第2の調節用ねじ穴38が設けられている。ただし、第2の調節用ねじ穴38は、第1の調節用ねじ穴18のなすネジと、同一のネジ部材がねじ込めるものとされている。そして、この第2の調節用ねじ穴38に、第2の調節用ボルト81を螺合しておき、そのカートリッジ31を凹部7に仮固定し、その状態の下で、第2の調節用ボルト81を螺退させると、第2の調節用ボルト81の頭部82の後端が凹部7の後端側壁面16に当接する。そして、さらに螺退させると、その反力によってカートリッジ31を先端側に押し出してスライドさせるように構成されている。なお、この場合には、第2の調節用ボルト81を第2の調節用ねじ穴38にねじ込んでおいてから、カートリッジ31を装填し、固定する。本形態では第2の調節用ボルト81として六角ボルトを使用する場合を例示している。そして、その六角の頭部82の周面には、等角度間隔で、レンチ挿通用の回螺穴83が穿孔されており、この回螺穴83にレンチ(棒状レンチ)を挿通して、軸線38g回りに回すことで、第2の調節用ボルト(六角ボルト)81を回動(回螺)させるように構成されている。
【0025】
しかして、本形態では、先端にスローアウェイチップ71を固定したカートリッジ31を凹部7に装填して固定するに当って、チップの切れ刃の高さ位置を調節する手段として、その調節量の大きさに応じて、第1の調節用ボルト61を用いるか、第2の調節用ボルト81を用いるかの選択ができる。すなわち、調節量が大きい場合には、第1の調節用ボルトを用いることで、また、調節量が小さい場合には、第2の調節用ボルトを用いることで、調節が容易となる。
【0026】
具体的には次のようである。図4及び5に示したように、第1の調節用ボルト61を用いる場合には、先端にスローアウェイチップ71を固定したカートリッジ31を凹部7に装填して、固定用ボルト51でそのカートリッジ31を仮固定(仮止め)する。その後、切れ刃の高さ位置Hの調節に当っては、第1の調節用ねじ穴18に第1の調節用ボルト61を螺合し、螺進する。こうして、第1の調節用ボルト61の頭部62の外周面をカートリッジ31の後端面(傾斜面)37に当接させ、さらに螺進することで、カートリッジ31を先端側に押し出して必要調節量分、スライドさせるのである。すなわち、第1の調節用ボルト61を用いて最大で、固定用ボルト51と固定用ボルト穴34の径の差分、切れ刃の高さ位置Hを調節できる。そして、切れ刃の高さ位置を調節した後で、固定用ボルト51でカートリッジ31を本締めすることで、切削に用いることができる。なお、第1の調節用ボルト61を第1の調節用ねじ穴18に螺合した後で、カートリッジ31を仮固定し、その後で、第1の調節用ボルト61を螺進することで、調節するようにしてもよい。
【0027】
一方、図6及び7に示したように、第2の調節用ボルト81を用いる場合には、先端にスローアウェイチップ71を固定したカートリッジ31を凹部7に装填する前、そのカートリッジ31の後端面37の第2の調節用ねじ穴38に第2の調節用ボルト81を螺合し、螺進しておく。そして、この第2の調節用ボルト81付きのカートリッジ31を凹部7に装填して固定用ボルト51で、カートリッジ31を仮固定(仮止め)する。次ぎに、切れ刃の高さ位置Hの調節に当っては、第2の調節用ボルト81を螺退させる(ネジ穴から抜き出す方向に回転させる)。すなわち、第2の調節用ボルト81を螺退させ、その頭部82の後端(後端面)を凹部7の後端側壁面16に当接させる。そして、さらに螺退することで、カートリッジ31を先端側に押し出して必要調節量分、スライドさせるのである。
【0028】
このように、本形態においては、切れ刃高さの調節における調節量の大小のニーズに応じ、第1又は第2のどちらかの調節用ボルト61、81を用いるかを決めて、切れ刃の高さ位置の調節を行うことができるため、極めて便利である。
【0029】
しかも、本形態では、第1の調節用ねじ穴18と、第2の調節用ねじ穴38のなすネジを、同一のネジ部材がねじ込めるネジとしたことから、第1の調節用ボルト61と、第2の調節用ボルト81とを兼用することも可能である。すなわち、例えば、第1の調節用ボルト61を第2の調節用ねじ穴38に螺合しておき、カートリッジ31を凹部への装填した後に、これを回転して螺退し、カートリッジを先端側に押し出すようにすることもできる。また、カートリッジ31を凹部への装填した後に、第2の調節用ボルト81を第1の調節用ねじ穴18に螺合して、これを回転して螺進し、カートリッジを先端側に押し出すようにすることもできる。
【0030】
さて、次ぎに、第1の調節用ボルト61による、カートリッジ31の先端側への押し出しについての別の実施例について図8に基づいて説明する。ただし、前記形態では第1の調節用ボルト61を螺進させることで、カートリッジ31を先端側に押し出すことができるように構成したのに対し、本形態では、これを逆に螺退させることとした点のみが相違するだけであるから、相違点のみ説明し、同一の部位には同一の符号を付すに止める。
【0031】
すなわち、本形態においては、カートリッジ31の後端面37の傾斜面を、カートリッジ31をカートリッジ取付け用凹部7に取付けた際に、その凹部7の底面11に向って、回転切削工具本体2の先端側に向う傾斜面とされている。そして、第1の調節用ボルト61を螺退させた際に、第1の調節用ボルト61の頭部62の外周面がカートリッジ31の後端面37に当接してカートリッジ31を先端側に押し出してスライドさせるように構成されている。すなわち、このものでは、後端面37の傾斜が前記形態におけるものと、逆になっている点が相違するだけである。そして、使用する第1の調節用ボルト61の頭部62のテーパーは前記形態におけるものと逆のものを使用している状態が例示されている。なお、第1の調節用ボルト61の頭部62については、カートリッジ31の後端面37に当接してカートリッジ31を先端側に押し出すことができればよい。したがって、いずれにおいても、そのテーパーはなくともよい。
【0032】
しかして、このものでは、カートリッジ31を仮固定する前に、第1の調節用ボルト61を第1の調節用ねじ穴18に螺合し、螺進させておき、カートリッジ31の仮固定後に螺退させることで、カートリッジ31を先端側に押し出してスライドさせることになる。なお、このものでは、第1の調節用ボルト61を第1の調節用ねじ穴18に螺合し、螺進させた際に、第1の調節用ボルト61の頭部が、カートリッジ31の後端面37の傾斜面に当接しないように設定しておく必要がある。
【0033】
前記形態では、カートリッジの後端面の全体に傾斜面を設けた場合で説明したが、このような傾斜面は、後端面の全体になくともよい。第1の調節用ボルトの頭部がカートリッジの後端面に当接してカートリッジを先端側に押し出してスライドさせることができればよい。
【0034】
本発明は、前記した実施形態のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜、設計変更して具体化できる。
【0035】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、切れ刃高さの調節における調節量の大小のニーズに応じ、第1の調節用ボルトを用いるか、第2の調節用ボルトを用いるかによって、いずれにも対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転切削工具の実施の形態を示す破断面正面図。
【図2】図1の左側面図。
【図3】図2のA−A線矢視部分断面図。
【図4】図1の回転切削工具で、第1の調節用ボルトを用いて切れ刃の高さ位置の調節をしている状態の破断面正面図。
【図5】図4の左側面図。
【図6】図1の回転切削工具で、第2の調節用ボルトを用いて切れ刃の高さ位置の調節をしている状態の破断面正面図。
【図7】図6の左側面図。
【図8】本発明の回転切削工具の別の実施の形態を示す破断面正面図。
【図9】従来の回転切削工具の破断面正面図。
【図10】従来の回転切削工具の破断面正面図。
【符号の説明】
1 回転切削工具
2 回転切削工具本体
3 工具本体の外周面
5 工具本体の先端面
7 カートリッジ取付け用凹部
11 凹部の底面
13 カートリッジ固定用ネジ穴
16 凹部の後端側壁面
18 第1の調節用ねじ穴
31 カートリッジ
34 固定用ボルト穴
37 カートリッジの後端面(傾斜面)
38 第2の調節用ねじ穴
51 固定用ボルト
61 第1の調節用ボルト
62 第1の調節用ボルトの頭部
71 スローアウェイチップ
81 第2の調節用ボルト
82 第2の調節用ボルトの後端
K 空間
【発明の属する技術分野】
本発明は、スローアウェイチップを固定する複数のカートリッジを、回転切削工具本体に固定する構成の正面フライスカッターやエンドミルなどの回転切削工具、及びそのカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
図9は、この種の回転切削工具(以下、切削工具又は単に工具ともいう)201の1例を示したものである。このものは、回転切削工具本体(以下、工具本体又は単に本体ともいう)2の先端において、先端面5と外周面3に開口するカートリッジ取付け用凹部7を複数備えている。そして、スローアウェイチップ(以下、単にチップともいう)71を固定するカートリッジ31を、装填し、カートリッジ取付け用凹部7の底面11に設けられたカートリッジ固定用ネジ穴13に、カートリッジ31に設けられた固定用ボルト穴34から挿通した固定用ボルト51を挿通して締付けることによって本体2に固定する構成とされている。
【0003】
ところで、このような切削工具201によって、例えば、平削りをする場合においては、複数のチップのなす切れ刃の高さの位置Hの精度が極めて重要となる。というのは、その精度次第で、加工面(仕上げ面)の加工精度や工具(切れ刃)の寿命が左右されるためである。このようなことから、図9に示した切削工具201では、個々のカートリッジにチップ71のなす切れ刃(底切れ刃)の高さ位置Hの調節手段を備えている。
【0004】
この切削工具201における調節手段は次のようである。このものでは、カートリッジ31の後端面37が、外周面3側から凹部7の底面11に向って、工具本体2の後端側(図示上端側)に向う傾斜面とされている。一方、凹部の底面11には、その後端側壁面16とカートリッジの後端面37との間に、調節用ねじ穴18が設けられており、ここに頭部62付きの調節用ボルト61を螺合してある。そして、この調節用ボルト61を螺進させる(ねじ込む)と、その頭部62がカートリッジ31の後端面37に当接する。そして、さらに螺進させることで発生する、カートリッジ31を先端側(図示下端側)に押し出す分力により、これを凹部7内において先端側にスライドさせ、それによって切れ刃の高さ位置Hの調整を行う、というものである。ただし、その調節量は、固定用ボルト穴34に対する固定用ボルト51の径方向の隙間分に限られており、通常は1mm程度と微量である。
【0005】
また、別の手段としては図10に示した切削工具301におけるものがある。なお図10中、図9における部位と同一の部位には同一の符号を付してある。すなわち、このものは、カートリッジ31の後端面37が、工具の回転軸線G1に垂直な平面と平行に形成されている。そして、この後端面37に、先端側に向う軸線38gをもつ調節用ねじ穴38が設けられており、ここにねじ込まれている調節用ボルト81を螺退(後退)させて、カートリッジ31を先端側に押し出すことで、切れ刃の高さ位置Hの調節をするというものである。すなわち、調節用ボルト81を螺退させ、その頭部82の後端を凹部7の後端側壁面16に当接させ、さらに螺退することでカートリッジ31を先端側に押し出して、切れ刃の高さ位置Hを調節をするというものである。なお、上記したいずれの切削工具においても、切れ刃の高さ位置の調節に当っては、固定用ボルト51によるカートリッジ31の固定を解除した状態、すなわち、カートリッジ31を緩く固定した状態にしておき、その状態の下で、上記した調節用ボルトにて切れ刃の高さ位置の調節をする。そして、その後、固定用ボルト51を本締めしてカートリッジ31を固定してから切削に用いるのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の回転切削工具のうち、前者のものにおいては、調節用ボルト61を外周面3側から回螺(回転)させることで調節ができることから、その作業性は問題ない。したがって、比較的調節量が大きい場合でも、その作業に大きな手間がかかることはない。しかし、その調節手段に基づき、小さなトルクで調節用ボルト61が回転することから、カートリッジ31は容易に動いてしまう。このため、切れ刃高さの微小な調整をする場合には、調節用ボルト61の回転し過ぎを招き易く、目標位置への調節が難しいといった問題があった。
【0007】
一方、後者の回転切削工具における調節手段では、その調節用ボルト81に例えば六角ボルトを用いることになる。その場合においては、例えば六角ボルトの頭部外周面に放射状方向に六箇所のレンチ挿通用の回螺穴83のあるものを用いることになる。そして、その穴に棒状工具(レンチ)を差込んで回転させることによって回螺することになる。この場合、1つの穴にレンチを差込んで回転させ得る角度は60度程度であるから、微小な調整が行える。しかし、それ以上の回転を要する場合には、この作業を繰り返さないといけない。つまり、後者のものでは、調節量が大きい場合には、調節用ボルト81の回転の作業性が悪いため、調節に手間がかかるといった問題があった。
【0008】
本発明は、上記した各調節手段における、メリット、デメリットに鑑みてなされたもので、その目的は、切れ刃高さの調節における調節量の大小のニーズに応じ、調節ボルトを取替える事で、いずれにも対応できるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、回転切削工具本体の先端面と外周面に開口するカートリッジ取付け用凹部を複数備えるとともに、スローアウェイチップを固定するカートリッジを、前記カートリッジ取付け用凹部に装填し、該カートリッジ取付け用凹部の底面に設けられたカートリッジ固定用ネジ穴に、該カートリッジに設けられた固定用ボルト穴から挿通した固定用ボルトを挿通して締付けることによって該カートリッジを回転切削工具本体に固定する構成の回転切削工具であって、
前記カートリッジ取付け用凹部の後端側壁面と、前記カートリッジの後端面との間に空間が形成され、かつ該カートリッジが前記固定用ボルトによるその固定を解除された際に、該カートリッジ取付け用凹部内にて先後に、前記固定用ボルト穴に対する前記固定用ボルトの径方向の隙間分スライド可能とされているものにおいて、
前記カートリッジ取付け用凹部の底面であって、前記後端側壁面と前記カートリッジの後端面との間に、第1の調節用ねじ穴が設けられており、該第1の調節用ねじ穴に螺合した第1の調節用ボルトを螺進又は螺退させた際に、該第1の調節用ボルトの頭部が前記カートリッジの後端面に当接して前記カートリッジを先端側に押し出してスライドさせることのできるように、前記後端面に傾斜面が設けられており、
さらに、前記カートリッジの後端面には、先端側に向う軸線をもつ第2の調節用ねじ穴が、該第2の調節用ねじ穴に螺合した第2の調節用ボルトを螺退させた際に、該第2の調節用ボルトの後端が前記後端側壁面に当接して前記カートリッジを先端側に押し出してスライドさせることのできるように設けられていることを特徴とする回転切削工具である。
【0010】
このものによれば、切れ刃の高さ位置の調節手段を、第1の調節用ボルトを用いるか、第2の調節用ボルトを用いるかによって選択することができる。すなわち、第1の調節用ボルトを用いることで調節量が大きい場合への対応が容易となるし、第2の調節用ボルトを用いることで調節量が小さい場合への対応が容易となる。
【0011】
そして、請求項2に記載の発明は、第1の調節用ボルトを螺進又は螺退させた際に、該第1の調節用ボルトの頭部が前記カートリッジの後端面に当接して前記カートリッジを先端側に押し出してスライドさせることのできるように、前記後端面の傾斜面を、前記カートリッジ取付け用凹部の底面に向って、回転切削工具本体の後端側に向う傾斜面としたことを特徴とする請求項1記載の回転切削工具である。また、請求項3に記載の発明は、第1の調節用ボルトを螺進又は螺退させた際に、該第1の調節用ボルトの頭部が前記カートリッジの後端面に当接して前記カートリッジを先端側に押し出してスライドさせることのできるように、前記後端面の傾斜面を、前記カートリッジ取付け用凹部の底面に向って、回転切削工具本体の先端側に向う傾斜面としたことを特徴とする請求項1記載の回転切削工具である。
【0012】
さらに、請求項4に記載の発明は、前記第1の調節用ねじ穴と、前記第2の調節用ねじ穴のなすネジを、同一のネジ部材がねじ込み可能のネジとしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の回転切削工具である。このものでは、共通の両者のネジが共通することから、第1の調節用ボルトと、第2の調節用ボルトの兼用化が図られる。
【0013】
そして、請求項5に記載の発明は、回転切削工具本体の先端面と外周面に開口するカートリッジ取付け用凹部に装填されて固定される、スローアウェイチップを固定するカートリッジであって、
該カートリッジは、前記カートリッジ取付け用凹部に装填され、該カートリッジ取付け用凹部の底面に設けられたカートリッジ固定用ネジ穴に、該カートリッジに設けられた固定用ボルト穴から挿通した固定用ボルトを挿通して締付けることによって回転切削工具本体に固定されるものにおいて、
前記カートリッジ取付け用凹部に固定された際に、前記カートリッジ取付け用凹部の後端側壁面に対向する後端壁面を、前記カートリッジ取付け用凹部の底面に向って、回転切削工具本体の後端側に向う傾斜面とし、該傾斜面には先端側に向う軸線をもつ調節用ねじ穴を設けたことを特徴とするカートリッジである。
【0014】
また、請求項6に記載の発明は、回転切削工具本体の先端面と外周面に開口するカートリッジ取付け用凹部に装填されて固定される、スローアウェイチップを固定するカートリッジであって、
該カートリッジは、前記カートリッジ取付け用凹部に装填され、該カートリッジ取付け用凹部の底面に設けられたカートリッジ固定用ネジ穴に、該カートリッジに設けられた固定用ボルト穴から挿通した固定用ボルトを挿通して締付けることによって回転切削工具本体に固定されるものにおいて、
前記カートリッジ取付け用凹部に固定された際に、前記カートリッジ取付け用凹部の後端側壁面に対向する後端壁面を、前記カートリッジ取付け用凹部の底面に向って、回転切削工具本体の先端側に向う傾斜面とし、該傾斜面には先端側に向う軸線をもつ調節用ねじ穴を設けたことを特徴とするカートリッジである。
【0015】
請求項5及び6に記載のカートリッジによれば、請求項1に記載の回転切削工具が具体化できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明を具体化した実施の形態について、図1〜図7に基づいて詳細に説明する。図中、1は、本例の回転切削工具であり、回転切削工具本体2と、それに取付けられた、スローアウェイチップ付きのカートリッジ31などから構成されている。
【0017】
回転切削工具本体2は、例えば正面フライスのスピンドルに取り付けられるように、先端部に大径の円柱部を備えており、その先端部2aの外周面3に、先端面5と外周面3とに開口するカートリッジ取付け用凹部7を複数備えている。本例では、凹部7は、本体2の回転軸線G1の回りに等角度間隔で2箇所であり、ともに同一の形状(構造)に形成されている。なお、本体2の回転軸線G1の部位には円柱状の空孔Gkが同心で設けられている。
【0018】
また、この凹部7は、外周面3側から見て、工具1の先後(先後方向)に延びて先端面5に開口される形で凹設されており、軸線G1に垂直な断面において、略四角溝形状をなしている(図3参照)。ただし、カートリッジ31が工具本体2に固定された状態において、スローアウェイチップのすくい面に対向する側にポケット(空所)9ができるように、外周面3側から見て(図2参照)、先端面5寄り部位が幅広に形成されている。そして、凹部7の底面11のうち、やや先端面5寄りの中間位置には、カートリッジ31を固定するためのカートリッジ固定用ネジ穴13が設けられている。ただし、そのネジ穴13の軸線13gは、いずれも回転軸線G1に垂直な1仮想平面上にあるが、各ネジ穴13の軸線13gは、固定用ボルト51によって凹部7内にカートリッジをねじ込み方式により固定する際、カートリッジ31を底面11側と共に、ポケット9と反対側の横壁面14側に押し付けるように、図3中の1点鎖線13gで示した方向に延びている。なお、この横壁面14に対向する横壁面15と、カートリッジ31とは若干の隙間が保持されるように設定されている。
【0019】
また、凹部7の底面11のうち、後端側壁面16寄り位置には、後述する第1の調節用ボルト61を、ねじ込ませるための第1の調節用ネジ穴18が設けられている。この第1の調節用ネジ穴18の軸線18gは、回転軸線G1に垂直な1仮想平面上にあり、回転軸線G1に向って延びている。また、後端側壁面16は、回転軸線G1に垂直な仮想平面に略平行に形成されている。
【0020】
一方、この凹部7には、カートリッジ31が取付けられている。このカートリッジ31は、先端にチップ取り付け用の凹部(チップポケット)36が凹設されている。そして、このチップポケット36を除いて略直方体形状をなしており、カートリッジ31の略全体がカートリッジ取付け用凹部7に入り込むように形成され、工具本体2の先端面5側から見た断面は、凹部7のそれよりやや幅が狭いものとされている。そして、凹部7に装填された際において、その外面33が工具本体2の外周面3と略一致するように半径方向の厚さが設定されている。なお、カートリッジ31の先端のチップポケット36に、本形態では平削り用の四角形板状をなすチップ71が図示しないクランプ手段によって固定されている。
【0021】
そして、カートリッジ31は、その中間より、やや先端寄り部位に、固定用ボルト(本例では、6角穴付きボルト)51を挿通すべき固定用ボルト穴34を外面33側から内面35側に貫通状に備えている。この固定用ボルト穴34は、凹部7にカートリッジ31を装填した状態で、図示した固定用ボルト51がその頭部52が沈頭状に入り込み、凹部7の底面11に設けられたカートリッジ固定用ネジ穴13にその先端からねじ込み可能に、外面33寄り部位が大径で座ぐられ、内面35寄り部位が小径に構成されている。なお、固定用ボルト穴34は、ここに固定用ボルト51を挿通した際に、両者間で直径で約1mmの隙間ができる大きさとされている。しかして、この隙間が本形態の工具における、切れ刃の高さ位置の最大の調節量となる。
【0022】
このようなカートリッジ31は、凹部7に装填され、固定用ボルト穴34に固定用ボルト51を挿通して固定されるが、そのとき、その後端面37と凹部7の後端側壁面16との間に空間(空所)Kが形成されるように構成されている。そして、その固定前には、カートリッジ31の内面35が、凹部7底面11と当接状態となり、凹部7内において、上記の隙間分、先後にスライド可能の状態にある。そして、前記した第1の調節用ねじ穴18は、この空間K、すなわち凹部7の後端側壁面16とカートリッジ31の後端面37との間に存在するように設定されている。
【0023】
一方、本形態では、カートリッジ31の後端面37の全体が、カートリッジ取付け用凹部7の底面11に向って、回転切削工具本体2の後端側に向う傾斜面として形成されている。こうして、カートリッジ31を凹部7に装填して固定用ボルト穴34に固定用ボルト51を挿通して仮固定しておく。そして、第1の調節用ボルト61を第1の調節用ねじ穴18に螺合し、螺進させた際には、その頭部62がカートリッジ31の後端面37に当接し、さらに螺進することでカートリッジ31に与えられる軸線G1方向の力によって、これを先端側に押し出してスライドさせるように設定されている。なお、本形態では、後端面37における傾斜面の傾斜角αは、回転軸線G1に対して直角な仮想平面に対して15度に設定されている。また、第1の調節用ボルト61は、六角穴付きボルトであるが、その頭部62は、後端面(傾斜面)37の傾斜角αに略沿うように、その外周面3がテーパーに形成されている。
【0024】
また、カートリッジ31の後端面37には、回転軸線G1と平行な軸線38gをもつ第2の調節用ねじ穴38が設けられている。ただし、第2の調節用ねじ穴38は、第1の調節用ねじ穴18のなすネジと、同一のネジ部材がねじ込めるものとされている。そして、この第2の調節用ねじ穴38に、第2の調節用ボルト81を螺合しておき、そのカートリッジ31を凹部7に仮固定し、その状態の下で、第2の調節用ボルト81を螺退させると、第2の調節用ボルト81の頭部82の後端が凹部7の後端側壁面16に当接する。そして、さらに螺退させると、その反力によってカートリッジ31を先端側に押し出してスライドさせるように構成されている。なお、この場合には、第2の調節用ボルト81を第2の調節用ねじ穴38にねじ込んでおいてから、カートリッジ31を装填し、固定する。本形態では第2の調節用ボルト81として六角ボルトを使用する場合を例示している。そして、その六角の頭部82の周面には、等角度間隔で、レンチ挿通用の回螺穴83が穿孔されており、この回螺穴83にレンチ(棒状レンチ)を挿通して、軸線38g回りに回すことで、第2の調節用ボルト(六角ボルト)81を回動(回螺)させるように構成されている。
【0025】
しかして、本形態では、先端にスローアウェイチップ71を固定したカートリッジ31を凹部7に装填して固定するに当って、チップの切れ刃の高さ位置を調節する手段として、その調節量の大きさに応じて、第1の調節用ボルト61を用いるか、第2の調節用ボルト81を用いるかの選択ができる。すなわち、調節量が大きい場合には、第1の調節用ボルトを用いることで、また、調節量が小さい場合には、第2の調節用ボルトを用いることで、調節が容易となる。
【0026】
具体的には次のようである。図4及び5に示したように、第1の調節用ボルト61を用いる場合には、先端にスローアウェイチップ71を固定したカートリッジ31を凹部7に装填して、固定用ボルト51でそのカートリッジ31を仮固定(仮止め)する。その後、切れ刃の高さ位置Hの調節に当っては、第1の調節用ねじ穴18に第1の調節用ボルト61を螺合し、螺進する。こうして、第1の調節用ボルト61の頭部62の外周面をカートリッジ31の後端面(傾斜面)37に当接させ、さらに螺進することで、カートリッジ31を先端側に押し出して必要調節量分、スライドさせるのである。すなわち、第1の調節用ボルト61を用いて最大で、固定用ボルト51と固定用ボルト穴34の径の差分、切れ刃の高さ位置Hを調節できる。そして、切れ刃の高さ位置を調節した後で、固定用ボルト51でカートリッジ31を本締めすることで、切削に用いることができる。なお、第1の調節用ボルト61を第1の調節用ねじ穴18に螺合した後で、カートリッジ31を仮固定し、その後で、第1の調節用ボルト61を螺進することで、調節するようにしてもよい。
【0027】
一方、図6及び7に示したように、第2の調節用ボルト81を用いる場合には、先端にスローアウェイチップ71を固定したカートリッジ31を凹部7に装填する前、そのカートリッジ31の後端面37の第2の調節用ねじ穴38に第2の調節用ボルト81を螺合し、螺進しておく。そして、この第2の調節用ボルト81付きのカートリッジ31を凹部7に装填して固定用ボルト51で、カートリッジ31を仮固定(仮止め)する。次ぎに、切れ刃の高さ位置Hの調節に当っては、第2の調節用ボルト81を螺退させる(ネジ穴から抜き出す方向に回転させる)。すなわち、第2の調節用ボルト81を螺退させ、その頭部82の後端(後端面)を凹部7の後端側壁面16に当接させる。そして、さらに螺退することで、カートリッジ31を先端側に押し出して必要調節量分、スライドさせるのである。
【0028】
このように、本形態においては、切れ刃高さの調節における調節量の大小のニーズに応じ、第1又は第2のどちらかの調節用ボルト61、81を用いるかを決めて、切れ刃の高さ位置の調節を行うことができるため、極めて便利である。
【0029】
しかも、本形態では、第1の調節用ねじ穴18と、第2の調節用ねじ穴38のなすネジを、同一のネジ部材がねじ込めるネジとしたことから、第1の調節用ボルト61と、第2の調節用ボルト81とを兼用することも可能である。すなわち、例えば、第1の調節用ボルト61を第2の調節用ねじ穴38に螺合しておき、カートリッジ31を凹部への装填した後に、これを回転して螺退し、カートリッジを先端側に押し出すようにすることもできる。また、カートリッジ31を凹部への装填した後に、第2の調節用ボルト81を第1の調節用ねじ穴18に螺合して、これを回転して螺進し、カートリッジを先端側に押し出すようにすることもできる。
【0030】
さて、次ぎに、第1の調節用ボルト61による、カートリッジ31の先端側への押し出しについての別の実施例について図8に基づいて説明する。ただし、前記形態では第1の調節用ボルト61を螺進させることで、カートリッジ31を先端側に押し出すことができるように構成したのに対し、本形態では、これを逆に螺退させることとした点のみが相違するだけであるから、相違点のみ説明し、同一の部位には同一の符号を付すに止める。
【0031】
すなわち、本形態においては、カートリッジ31の後端面37の傾斜面を、カートリッジ31をカートリッジ取付け用凹部7に取付けた際に、その凹部7の底面11に向って、回転切削工具本体2の先端側に向う傾斜面とされている。そして、第1の調節用ボルト61を螺退させた際に、第1の調節用ボルト61の頭部62の外周面がカートリッジ31の後端面37に当接してカートリッジ31を先端側に押し出してスライドさせるように構成されている。すなわち、このものでは、後端面37の傾斜が前記形態におけるものと、逆になっている点が相違するだけである。そして、使用する第1の調節用ボルト61の頭部62のテーパーは前記形態におけるものと逆のものを使用している状態が例示されている。なお、第1の調節用ボルト61の頭部62については、カートリッジ31の後端面37に当接してカートリッジ31を先端側に押し出すことができればよい。したがって、いずれにおいても、そのテーパーはなくともよい。
【0032】
しかして、このものでは、カートリッジ31を仮固定する前に、第1の調節用ボルト61を第1の調節用ねじ穴18に螺合し、螺進させておき、カートリッジ31の仮固定後に螺退させることで、カートリッジ31を先端側に押し出してスライドさせることになる。なお、このものでは、第1の調節用ボルト61を第1の調節用ねじ穴18に螺合し、螺進させた際に、第1の調節用ボルト61の頭部が、カートリッジ31の後端面37の傾斜面に当接しないように設定しておく必要がある。
【0033】
前記形態では、カートリッジの後端面の全体に傾斜面を設けた場合で説明したが、このような傾斜面は、後端面の全体になくともよい。第1の調節用ボルトの頭部がカートリッジの後端面に当接してカートリッジを先端側に押し出してスライドさせることができればよい。
【0034】
本発明は、前記した実施形態のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜、設計変更して具体化できる。
【0035】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、切れ刃高さの調節における調節量の大小のニーズに応じ、第1の調節用ボルトを用いるか、第2の調節用ボルトを用いるかによって、いずれにも対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転切削工具の実施の形態を示す破断面正面図。
【図2】図1の左側面図。
【図3】図2のA−A線矢視部分断面図。
【図4】図1の回転切削工具で、第1の調節用ボルトを用いて切れ刃の高さ位置の調節をしている状態の破断面正面図。
【図5】図4の左側面図。
【図6】図1の回転切削工具で、第2の調節用ボルトを用いて切れ刃の高さ位置の調節をしている状態の破断面正面図。
【図7】図6の左側面図。
【図8】本発明の回転切削工具の別の実施の形態を示す破断面正面図。
【図9】従来の回転切削工具の破断面正面図。
【図10】従来の回転切削工具の破断面正面図。
【符号の説明】
1 回転切削工具
2 回転切削工具本体
3 工具本体の外周面
5 工具本体の先端面
7 カートリッジ取付け用凹部
11 凹部の底面
13 カートリッジ固定用ネジ穴
16 凹部の後端側壁面
18 第1の調節用ねじ穴
31 カートリッジ
34 固定用ボルト穴
37 カートリッジの後端面(傾斜面)
38 第2の調節用ねじ穴
51 固定用ボルト
61 第1の調節用ボルト
62 第1の調節用ボルトの頭部
71 スローアウェイチップ
81 第2の調節用ボルト
82 第2の調節用ボルトの後端
K 空間
Claims (6)
- 回転切削工具本体の先端面と外周面に開口するカートリッジ取付け用凹部を複数備えるとともに、スローアウェイチップを固定するカートリッジを、前記カートリッジ取付け用凹部に装填し、該カートリッジ取付け用凹部の底面に設けられたカートリッジ固定用ネジ穴に、該カートリッジに設けられた固定用ボルト穴から挿通した固定用ボルトを挿通して締付けることによって該カートリッジを回転切削工具本体に固定する構成の回転切削工具であって、
前記カートリッジ取付け用凹部の後端側壁面と、前記カートリッジの後端面との間に空間が形成され、かつ該カートリッジが前記固定用ボルトによるその固定を解除された際に、該カートリッジ取付け用凹部内にて先後に、前記固定用ボルト穴に対する前記固定用ボルトの径方向の隙間分スライド可能とされているものにおいて、
前記カートリッジ取付け用凹部の底面であって、前記後端側壁面と前記カートリッジの後端面との間に、第1の調節用ねじ穴が設けられており、該第1の調節用ねじ穴に螺合した第1の調節用ボルトを螺進又は螺退させた際に、該第1の調節用ボルトの頭部が前記カートリッジの後端面に当接して前記カートリッジを先端側に押し出してスライドさせることのできるように、前記後端面に傾斜面が設けられており、
さらに、前記カートリッジの後端面には、先端側に向う軸線をもつ第2の調節用ねじ穴が、該第2の調節用ねじ穴に螺合した第2の調節用ボルトを螺退させた際に、該第2の調節用ボルトの後端が前記後端側壁面に当接して前記カートリッジを先端側に押し出してスライドさせることのできるように設けられていることを特徴とする回転切削工具。 - 第1の調節用ボルトを螺進又は螺退させた際に、該第1の調節用ボルトの頭部が前記カートリッジの後端面に当接して前記カートリッジを先端側に押し出してスライドさせることのできるように、前記後端面の傾斜面を、前記カートリッジ取付け用凹部の底面に向って、回転切削工具本体の後端側に向う傾斜面としたことを特徴とする請求項1記載の回転切削工具。
- 第1の調節用ボルトを螺進又は螺退させた際に、該第1の調節用ボルトの頭部が前記カートリッジの後端面に当接して前記カートリッジを先端側に押し出してスライドさせることのできるように、前記後端面の傾斜面を、前記カートリッジ取付け用凹部の底面に向って、回転切削工具本体の先端側に向う傾斜面としたことを特徴とする請求項1記載の回転切削工具。
- 前記第1の調節用ねじ穴と、前記第2の調節用ねじ穴のなすネジを、同一のネジ部材がねじ込み可能のネジとしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の回転切削工具。
- 回転切削工具本体の先端面と外周面に開口するカートリッジ取付け用凹部に装填されて固定される、スローアウェイチップを固定するカートリッジであって、
該カートリッジは、前記カートリッジ取付け用凹部に装填され、該カートリッジ取付け用凹部の底面に設けられたカートリッジ固定用ネジ穴に、該カートリッジに設けられた固定用ボルト穴から挿通した固定用ボルトを挿通して締付けることによって回転切削工具本体に固定されるものにおいて、
前記カートリッジ取付け用凹部に固定された際に、前記カートリッジ取付け用凹部の後端側壁面に対向する後端壁面を、前記カートリッジ取付け用凹部の底面に向って、回転切削工具本体の後端側に向う傾斜面とし、該傾斜面には先端側に向う軸線をもつ調節用ねじ穴を設けたことを特徴とするカートリッジ。 - 回転切削工具本体の先端面と外周面に開口するカートリッジ取付け用凹部に装填されて固定される、スローアウェイチップを固定するカートリッジであって、
該カートリッジは、前記カートリッジ取付け用凹部に装填され、該カートリッジ取付け用凹部の底面に設けられたカートリッジ固定用ネジ穴に、該カートリッジに設けられた固定用ボルト穴から挿通した固定用ボルトを挿通して締付けることによって回転切削工具本体に固定されるものにおいて、
前記カートリッジ取付け用凹部に固定された際に、前記カートリッジ取付け用凹部の後端側壁面に対向する後端壁面を、前記カートリッジ取付け用凹部の底面に向って、回転切削工具本体の先端側に向う傾斜面とし、該傾斜面には先端側に向う軸線をもつ調節用ねじ穴を設けたことを特徴とするカートリッジ。
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JP2002223655A JP2004058253A (ja) | 2002-07-31 | 2002-07-31 | 回転切削工具及びカートリッジ |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007038330A (ja) * | 2005-08-02 | 2007-02-15 | Kobe Steel Ltd | 切削カートリッジおよび切削工具 |
KR100758279B1 (ko) * | 2006-05-03 | 2007-09-12 | 전한병 | 파이프 단부 마감용 공구 |
CN107073600A (zh) * | 2014-10-13 | 2017-08-18 | 山特维克知识产权股份有限公司 | 加工刀具的切削刀片定位刀夹和系统以及包括这种定位系统的加工刀具 |
-
2002
- 2002-07-31 JP JP2002223655A patent/JP2004058253A/ja not_active Withdrawn
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A761 | Written withdrawal of application |
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