JP2004057975A - 汚水処理槽、好気処理槽用エア供給装置および汚水の処理方法 - Google Patents

汚水処理槽、好気処理槽用エア供給装置および汚水の処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】好気処理槽を有する汚水処理槽につき、当該好気処理槽における被処理水の水位上昇時にも万全の対策を講じることが可能な技術を提供する。
【解決手段】ハウジング110内に好気処理槽127が設けられた汚水処理槽101につき、好気処理槽127内の被処理水127aにエアを供給するエア供給装置131を有し、当該エア供給装置131は、好気処理槽127内の被処理水127aの水位の上昇に基づいて被処理水127aへのエア供給を低減ないし停止するよう構成する。
【選択図】    図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は好気処理槽を有する汚水処理槽の構築技術に関し、詳しくは当該好気処理槽における被処理水の水位上昇時にも万全の対策を講じることが可能な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
汚水処理槽構築技術の一例として、特開2001―269686号では、好気処理槽を含む複数の処理槽が形成された汚水処理槽の構成が開示されている。この従来の技術における好気処理槽では、好気性微生物に対し槽内の被処理水の好気性処理を遂行させるべく、当該好気処理槽内に散気用エアが供給される。散気用エアは好気処理槽の底部から槽内に供給され、槽内の被処理水に上向流を形成する。これにより、好気処理槽内の被処理水に対する好気性処理が遂行され、SS等の固形生成物が発生し好気処理槽内を浮遊することとなる
【0003】
上記した従来の汚水処理槽では、例えば被処理水の流入量が増大することにより好気処理槽における被処理水の水位が上昇する場合がある。好気処理槽内の被処理水の水位が上昇する場合、好気処理槽内の被処理水中を浮遊する固形生成物が好気処理槽外部へ流出しないよう対策を講じるのが望ましい。また好気性微生物の付着手段として流動性担体や活性化汚泥を好気処理槽内に設ける場合には、好気処理槽内の被処理水の水位上昇による当該付着手段の流出防止対策を講じることも必要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、好気処理槽を有する汚水処理槽につき、当該好気処理槽における被処理水の水位上昇時にも万全の対策を講じることが可能な技術を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、各請求項記載の発明が構成される。請求項1に記載の発明では、汚水処理槽のハウジング内に少なくとも好気処理槽が設けられるとともに、この好気処理槽内の被処理水に対してエアを供給するエア供給装置が設けられる。好気処理槽は、当該処理槽内の被処理水に対して上記エア供給装置からのエアを介して好気性処理(酸化処理)を行うための処理槽であり、典型的には、好気性微生物が付着した多数の粒状担体が充填された担体充填槽、あるいは被処理水に散気処理用のエアを供給する曝気槽がこれに該当する。
【0006】
本発明におけるエア供給装置は、好気処理槽内の被処理水の水位の上昇に基づいて被処理水へのエア供給を低減ないし停止する。これにより好気処理槽内の被処理水は、その攪拌の度合いが低減され、あるいは沈静化されることとなる。この結果、好気性処理によって生じたSS等の固形生成物が被処理水内を浮遊するのを抑制し、被処理水の水位上昇に伴って好気処理槽外部へ流出する可能性を極力抑制することが可能となる。なお、好気処理槽内容物が当該好気処理槽外へ流出するのを抑制するという本発明の趣旨に鑑み、「水位の上昇に基づく」とは、好気処理槽内の被処理水の水位が実際に上昇する場合のみならず、当該水位の上昇が予見される場合も含む趣旨である。また好気処理槽内の被処理水の水位の上昇は、当該好気処理槽における被処理水の水位を直接的にモニターすることで検知してもよいし、好気処理槽以外の処理槽における被処理水の水位をモニターし、あるいは各処理槽間で被処理水の移送を行うポンプ等の被処理水移送手段における流量等をモニターすることで検知してもよい。
【0007】
また被処理水へのエア供給の「低減ないし停止」については、エア供給を即座に低減ないし停止する態様、所定の減少速度をもって所定の時間の経過とともに低減ないし停止させるに至る態様、減少速度ないし減少加速度を適宜変化させつつ低減ないし停止する態様など、各種の制御態様が好適に包含され得る。なお好気処理槽における被処理水の水位上昇ないしその可能性が解除された場合には、汚水処理能力を回復するべく、エア供給を通常状態に復帰するよう構成することが好ましい。
【0008】
また本発明では、好気処理槽内の被処理水の水位上昇に基づき、エア供給装置によるエア供給量を低減ないし停止する構成を広く包含する趣旨であり、エア供給の低減ないし停止時間、あるいは通常駆動状態への復帰の有無および復帰時間等については適宜設定可能である。また被処理水の水位ないし他のパラメータに基づいてエア供給量を増大する駆動モードを更に追加的に有する構成等も包含する。
【0009】
(請求項2に記載の発明)
請求項2に記載の発明では、上記好気処理槽が、好気性微生物を付着した流動性の担体を多数充填した担体流動槽として規定される。担体流動槽として規定された好気処理槽において、被処理水の水位が上昇する場合ないし当該好気処理槽内の被処理水の水位の上昇が予見される場合には、好気処理槽内の被処理水へのエア供給を低減ないし停止することにより、上記請求項1に記載の発明の作用に加え、好気処理槽内の担体が好気処理槽、特にその上縁側から外部に流出することを効果的に抑制することが可能となる。
【0010】
(請求項3に記載の発明)
請求項3に記載の発明によれば、請求項1ないし2に記載の汚水処理槽に関し、好気処理槽内の被処理水に対するエア供給態様として、散気処理に対応した駆動モードと、当該駆動モードに比較してエア供給が低減ないし停止された駆動モードとを切替えて使用可能なため、好気処理槽内の被処理水の水位上昇に応じて、エア供給を受けつつ散気処理が行われている散気運転中の被処理水を確実に沈静化し、好気処理槽の上縁側から内容物が外部へ流出する可能性を極力抑制可能な汚水処理槽が提供される。
【0011】
(請求項4に記載の発明)
請求項4に記載の発明では、上記した好気処理槽内の被処理水の水位上昇につき、当該好気処理槽よりも上流側の流量調整手段において検知するため、好気処理槽での被処理水の水位上昇を事前かつ確実に予知することが可能となる。また槽内の被処理水にエアが供給されて水面が定常状態となりにくい好気処理槽にて検知するよりも、一層検知精度を向上することが可能である。なお「流量調整手段」としては、例えば流量調整槽を配置するとともに当該流量調整槽における被処理水の水量に基づいて好気処理槽の水位上昇を検知する態様、水中ポンプやエアリフトポンプ等を用いた被処理水移送装置における被処理水の単位時間移送水量に基づいて好気処理槽の水位上昇を検知する態様、あるいは流量調整槽と被処理水移送装置の双方における被処理水の水量に基づいて好気処理槽の水位上昇を検知する態様などを広く包含する。
【0012】
(請求項5に記載の発明)
請求項5に記載の発明によれば、上記請求項1に記載の汚水の処理槽に設けられた好気処理槽のためのエア供給装置と実質的に同等の作用を奏する好気処理槽用エア供給装置が提供される。
【0013】
(請求項6)
請求項6に記載の方法によれば、ハウジング内に少なくとも好気処理槽が設けられた汚水処理槽を用いた汚水の処理方法が構成される。好気処理槽の意義については上記請求項1に記載の発明の場合と実質的に同等である。本発明に係る方法では、好気処理槽内の被処理水の水位の上昇に基づいて被処理水へのエア供給を低減ないし停止するステップを有するよう構成される。これにより好気処理槽内の被処理水の水位が上昇することに起因して、好気処理槽内に生じたSS等の固形生成物が当該好気処理槽の上縁側から外部へ流出する可能性を極力抑制することが可能となり、合理的な汚水の処理方法が実現され得る。
【0014】
なお「水位の上昇に基づく」、エア供給の「低減ないし停止」等、発明の構成要素に関する用語の解釈については、上記請求項1に記載の発明と実質同等とする。また本発明に対しては、上記した請求項2から請求項4までに記載の各発明が有する構成要素と実質的に同等の構成要素を付加し、一層合理的に汚水の処理を遂行可能な方法を提供することも可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態である汚水処理槽101および汚水処理槽101を用いた汚水の処理方法につき、図面を参照しつつ説明する。図1に模式的に示すように、本実施の形態に係る汚水処理槽101は、処理槽ハウジング110内に形成された流量調整槽121、担体流動槽127、沈殿分離槽133、消毒槽135の各処理槽を有するとともに、各処理槽は、処理槽ハウジング110に設けられた流入部113から流出部115に至る処理流路111上に、この順で配置される。そして流入部113から処理槽ハウジング110内に流入した被処理水は、各処理槽において適宜汚水処理を受けた後、処理流路111の終端側に設けられた放流部115から汚水処理槽101外へ放流される。
【0016】
流量調整槽121は、被処理水を一時的に貯留するとともに、後述する流量調整用ポンプ123を介して担体流動槽127へ被処理水を送るためのリザーバタンクとしての機能を果たす。本実施の形態においては、流量調整槽121と担体流動槽127との間は流量調整用ポンプ123が配置された移送管125によって接続される。後述する図2に詳しく示されるように、流量調整用ポンプ123は、本実施の形態では、流量調整槽121内の被処理水121a中に水没して設置されるよう設定された、いわゆる水中ポンプとして構成されている。
【0017】
流量調整用ポンプ123は、単位時間当たり所定の流量の被処理水を移送管125を通じて流量調整槽121から担体流動槽127に供給する。なお特に図示しないものの、本実施の形態では、流量調整用ポンプ123は下流側に配置された計量装置と組み合わされており、流量調整槽121から担体流動槽127へ送られる被処理水の流量がコンスタントになるように適宜流量調整が行われている。流量調整槽121、流量調整用ポンプ123ないし図示しない計量装置は、そのいずれもが、あるいはその組み合わせにおいて本発明における「流量調整手段」に対応し、担体流動槽127以降の各処理槽に供給される被処理水の流量を調整することにより被処理水の供給過剰状態を未然に防止する機能を果たすものである。
【0018】
なお、例えば流量調整用ポンプ123の駆動制御等を通じて当該流量調整用ポンプ123の設定流量値を適宜変更することにより、計量装置を省略しつつ担体流動槽127への単位時間当たりの被処理水供給量を適宜変更可能に構成してもよい。あるいは計量装置に流量調整機能および設定流量変更機能を付与することで、流量調整用ポンプ123を省略して構成することも可能である。また流量調整用ポンプ123を水中ポンプではなくエアリフトポンプによって構成することも可能である。
【0019】
また本実施の形態では、流量調整用ポンプ123を介して流量調整槽121と担体流動槽127とを連接しているが、担体流動槽127の上流側に、被処理水の固液分離処理を行う夾雑物除去槽や、被処理水の嫌気処理を行う嫌気処理槽を適宜配置する構成を採用してもよい。
【0020】
担体流動槽127の構成が図2に詳しく示される。なお図2では、処理槽ハウジング110内の各処理槽のうち、流量調整槽121、担体流動槽127および沈殿分離槽133のみを便宜上示している。担体流動槽127は、本発明における「好気処理槽」に対応する要素である。担体流動槽127は、その内部に粒状の担体129が多数充填されて構成される。担体129は、本実施の形態では中空円筒状に形成され、担体流動槽127内の被処理水127a中の有機汚濁物を好気性処理するための好気性微生物を多数付着させている。担体流動槽127にはエア供給装置131が配置されている。エア供給装置131はブロワ132に接続されて担体流動槽127内に散気用エア131aを適宜供給する。
【0021】
そして汚水処理槽101の通常運転時においては、エア供給装置131を介して担体流動槽127内に供給された散気用エア131aにより、各担体129と被処理水127aとが相対的に攪拌されつつ、当該担体129に付着した好気性微生物が被処理水127aに対する好気性処理(酸化処理)を遂行する。
【0022】
担体流動槽127において好気性処理を受けた被処理水127aは、処理流路111を通じて沈殿分離槽133に送られる。担体流動槽127と沈殿分離槽133とを接続する処理流路111には担体分離装置141が配置されている。担体分離装置141は、例えば、担体129の寸法よりも小さな径の孔が多数穿設されたプレート材等で構成され、被処理水127aの通過を許容する一方において、担体129の通過を規制するよう構成されている。この担体分離装置141により、担体流動槽127内の担体129が処理流路111を通じて沈殿分離槽133側に流出されるのが防止される。
【0023】
なお担体流動槽127は、上記処理流路111よりも高位に設けられたオーバーフロー管143,145により、それぞれ流量調整槽121および沈殿分離槽133に接続されている。担体流動槽127を流量調整槽121に接続するオーバーフロー管143には、上記と同様の担体分離装置141が配置され、被処理水127aの通過を許容するとともに担体129の通過を規制する。
【0024】
沈殿分離槽133では、被処理水133aが含有する固形成分、および上記担体流動槽127における好気性処理で生じたSS等の固形生成物が、当該被処理水133aから分離沈降される。すなわち沈殿分離槽133は被処理水133aに対する固液分離機能を有する要素である。また図1に示す消毒槽135では、投入された被処理水に適宜消毒処理を施して、放流部115からの放流に備える。
【0025】
上記のように構成される本実施の形態に係る汚水処理槽101の作用および被処理水の処理方法の具体的手順について説明する。流入部113から処理槽ハウジング110内に流入した被処理水は、処理流路111を通じて流量調整槽121に送られる。流量調整槽121内の被処理水121aは、単位時間当たり所定の設定量だけ当該被処理水121aを移送するよう構成された流量調整用ポンプ123および特に図示しない計量装置の協働により、移送管125を通じて担体流動槽127に送られる。従って、当該流量調整用ポンプ123および計量装置により、担体流動槽127および以降の各処理槽に対し被処理水が過剰に供給されるのを効果的に規制することが可能である。
【0026】
この場合、図2に示すように、流量調整槽121内の被処理水121aは、当該流量調整槽121における許容上限水位HWL(High Water Level)と、許容下限水位LWL(Low Water Level)との間における水位WLを保つよう構成される。なお流量調整槽121内の許容上限水位HWLよりも上方位置には、警報水位AWL(Alarm Water Level)が設定されるとともに、被処理水が当該警報水位AWLに達したか否かを検知する水位検知装置151が設けられている。そして流量調整槽121内の被処理水の水位が許容上限水位HWLを超えて警報水位AWLに達した場合、当該水位検知装置151はブロワ132の通電遮断信号を発する。この点については後述する。
【0027】
担体流動槽127に送られた被処理水127aは、エア供給装置131から供給された散気用エア131aによる散気状態の下、担体129に付着した好気性微生物を介して好気性処理を受け、有機汚濁成分の酸化処理が行われる。このとき担体流動槽127内では、散気用エア131aにより、担体129のみならずSS等の固形生成物が被処理水127a内を流動する状態となっている。
【0028】
担体流動槽127において好気性処理を受けた被処理水127aは、処理流路111を通じて沈殿分離槽133に送られ、好気性処理において生じたSS等の固形生成物を含めて、被処理水中の固形成分の分離沈降が遂行されることとなる。なお上述のように処理流路111に設けられた担体分離装置141により、担体流動槽127内の担体129は沈殿分離槽133に流出するのを阻止される。特に図示しないものの、沈殿分離槽133において被処理水から分離沈降した固形成分は、汚泥として沈殿分離槽133から適宜除去処理される。
【0029】
沈殿分離槽133において固形成分が分離された被処理水133aは、処理流路111を通じ、図1に示す消毒槽125に送られて適宜消毒処理を受けた後、放流部115から汚水処理槽101外へと放流される。
【0030】
なお、上記のように当該汚水処理槽101を通常状態にて駆動する態様、すなわち担体流動槽127において被処理水に対する好気性処理を遂行しつつ汚水処理する態様につき、「第1の駆動モード」と規定する。
【0031】
上記のように構成され、かつ汚水処理に供される汚水処理槽101では、処理槽ハウジング110への被処理水の流入量について格別のコントロールを行っていない関係上、大量の被処理水が流入部113から処理槽ハウジング110内に一時に流入する場合があり得る。このような場合、流量調整槽121に流入した被処理水121aが、図2に示す許容上限水位HWLを越えて、担体流動槽127とを結ぶオーバーフロー管143の接続位置まで達する事態が生じ得る。かかる場合、流量調整槽121内の被処理水121aがオーバーフロー管143を通じて担体流動槽127に流入することにより、上記した流量調整用ポンプ123による流量調整機能が働かず、担体流動槽127内の被処理水127aの水位が上昇し、オーバーフロー管143,145の高さに達し、さらには担体流動槽127の上縁部127bの領域に達する可能性が生じる。この場合、担体流動槽127内の被処理水127aとともに担体129等が担体流動槽127外(ないし汚水処理槽101外)に流出するのを抑制する必要がある。
【0032】
このため本実施の形態における汚水処理槽101では、図3に示すように、流量調整槽121内の被処理水121aの水位WLが警報水位AWLに達した場合、水位検知装置151がこれを検知するとともに、ブロワ132の駆動を停止する。これにより担体流動槽127へのエア供給装置131からのエア供給が停止されるため、被処理水127aに対する攪拌作用が解除されて沈静化されることとなる。被処理水127aの沈静化とともに、担体流動槽127内の各担体129は被処理水127a内を流動することなく沈降し、担体流動槽127の下部領域に堆積する。これにより処理槽ハウジング110内に大量の被処理水が流入し、担体流動槽127を含む各処理槽内での被処理水の水位が上昇した場合であっても、担体流動槽127内の担体129が被処理水とともに外部に流出する事態を効果的に防止することが可能となる。なお、このようにエア供給装置131からのエアの供給を停止した状態につき、「第2の駆動モード」と規定する。かかる第2の駆動モードにおいては、エア供給停止により担体流動槽127における好気性処理が停止されるものの、被処理水127aが沈静化され、担体129が沈降することで、担体流動槽127を恰も沈殿分離槽のごとく機能させ、汚水処理槽101における被処理水の水質悪化を極力抑制することが可能である。
【0033】
また担体流動槽127内の被処理127aの沈静化により、当該被処理水127a内を浮遊するSS等の固形生成物についても、担体流動槽127の下部領域に沈降する傾向が生じるため、担体流動槽127から固形生成物が無闇に外部に流出することも防止可能となる。
【0034】
なお、エア供給を停止することで担体129を沈降させる点を重視するならば、当該担体129の比重は被処理水127aの比重よりも大きく設定することが好ましいが、あまり大きくすると、通常運転時に被処理水127a内での流動性を確保しにくくなる可能性があるため、双方の要請をバランスよく調整することが好ましい。また被処理水127aの沈静化に伴って担体129の沈降を促進することまでは考慮せず、単に担体流動槽127の上縁部127b近傍における担体129の流動を規制すれば足りる構成とする場合には、担体129と被処理水127aとの比重差についてはそれ程シビアに設定する必要はない。
【0035】
また担体129の寸法、断面形状、表面形状、中空ないし中実構造、材質等の様々なパラメータを適宜組み合わせることで、上記第2の駆動モードの際の担体129の沈降速度等を調整することが可能である。
【0036】
さらに本実施の形態によれば、担体流動槽127における被処理水127aの水位の上昇ないし上昇可能性につき、流量調整槽121における被処理水121aの水位の変動に基づいて検知する構成を採用しているため、エア供給装置131からのエア供給によって水面がゆらぐ可能性のある担体流動槽127において水位を検知するよりも検知精度を向上することが可能であり、さらに処理槽ハウジング110内にて担体流動槽127よりも上流側に位置する流量調整槽で水位検知することで、担体流動槽127における水位上昇の可能性を迅速に察知することが可能となる。
【0037】
もちろん流量調整槽121以外の任意の箇所における被処理水の流量ないし水位を検知することで、担体流動槽127における被処理水127aの水位上昇を察知するよう構成してもよい。あるいは、担体流動槽127における被処理水127a自体の水位を検知する構成としてもよい。
【0038】
その後、流量調整槽121における被処理水121aの水位WLが警報水位AWLを下回るように低下した場合には、担体流動槽127における被処理水127aの水位上昇の可能性が解除されたものとして、ブロワ132への通電駆動が再開され、汚水処理能力を復元するべく、第2の駆動モードから第1の駆動モードへの復帰がなされる。
【0039】
本実施の形態の変更例に係る汚水処理槽201の構成が図4に示される。当該変更例は、上記した実施の形態における第2の駆動モードの変更に関する。なお当該変更例は実質的に上記実施の形態と同等の要素を用いているため、上記と同等の符号を用いて説明する。この変更例では、流量調整槽121内の被処理水121aの水位WLが許容上限水位HWLを超えて警報水位AWLに達した場合に、ブロワ132は、水位検知装置151の検知信号に基づき、エア供給装置131に対するエア供給量を低減するよう駆動制御される。なおブロワ132によるエア供給装置に対するエア供給量の調整は、例えば当該ブロワ132における位相制御等を介して行うのが好ましい。これにより担体流動槽127内では、通常運転状態、すなわち第1の駆動モードの状態に比べて、エア供給装置131から供給されるエアの単位時間あたりの吐出量が減少するため、担体129は被処理水127a中を流動するものの、十分な上向エネルギーを付与されず、図4に示すように担体流動槽127の下方領域で流動に留まることとなる。これにより大量の被処理水の流入によって担体流動槽127を含む各処理槽内での被処理水の水位が上昇した場合であっても、担体流動槽127内の担体129が被処理水とともに外部に流出する事態を防止することが可能となる。
【0040】
なお本実施の形態および変更例では、被処理水を流量調整槽121から担体流動槽127へ流量調整しつつ移送するのにいわゆる水中ポンプを用いて構成したが、これを適宜エアリフトポンプ等に代替することが可能である。また上記した処理流路111上の処理槽間に他の処理槽を追加配置してもよい。一例として、担体流動槽127の上流側に、夾雑物除去槽、ないしは一または複数の嫌気処理槽を配置する構成としてもよい。あるいは担体流動槽127以外に、曝気槽等といった他の好気処理槽、あるいは沈殿槽を増設することも可能である。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、好気処理槽を有する汚水処理槽につき、当該好気処理槽における被処理水の水位上昇時にも万全の対策を講じることが可能な技術が提供されることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る汚水処理槽の全体構成を概略的に示す。
【図2】本実施の形態における好気処理槽の通常運転状態を示す。
【図3】被処理水の水位上昇時の状態を示す。
【図4】本実施の形態の変更例における被処理水の水位上昇時の状態を示す。
【符号の説明】
101 汚水処理槽
110 処理槽ハウジング
111 処理流路
113 流入部
115 放流部
121 流量調整槽(流量調整手段)
123 流量調整用ポンプ(流量調整手段)
125 移送管
127 担体流動槽(好気処理槽)
129 担体
131 エア供給装置
133 沈殿分離槽
135 消毒槽
141 担体分離装置
143 オーバーフロー管
145 オーバーフロー管

Claims (6)

  1. ハウジング内に少なくとも好気処理槽が設けられた汚水処理槽であって、
    前記好気処理槽内の被処理水にエアを供給するエア供給装置を有し、
    前記エア供給装置は、前記好気処理槽内の被処理水の水位の上昇に基づいて前記被処理水へのエア供給を低減ないし停止することを特徴とする汚水処理槽。
  2. 請求項1に記載の汚水処理槽であって、
    前記好気処理槽は、好気性微生物を付着した流動性の担体を多数充填した担体流動槽として規定されることを特徴とする汚水処理槽。
  3. 請求項1または2に記載の汚水処理槽であって、
    前記エア供給装置は、少なくとも、前記好気処理槽にエアを供給して当該好気処理槽内の被処理水の散気処理を行う第1の駆動モードと、被処理水の水位の上昇に基づいて、前記第1の駆動モードよりも単位時間当たりのエア供給量が低減され、またはエアの供給が停止された第2の駆動モードの間で切替可能に構成されていることを特徴とする汚水処理装置。
  4. 請求項1から3までのいずれかに記載の汚水処理槽であって、
    ハウジングへ流入する被処理水の処理流路において、前記好気処理槽よりも上流側に配置された流量調整手段を有し、
    前記好気処理槽内の被処理水の水位上昇は、前記流量調整手段における被処理水量に基づいて検知されることを特徴とする汚水処理槽。
  5. 汚水処理槽に設けられた好気処理槽内の被処理水にエアを供給するとともに、前記好気処理槽内の被処理水の水位の上昇に基づいて前記被処理水へのエア供給を低減ないし停止することを特徴とする好気処理槽用エア供給装置。
  6. ハウジング内に少なくとも好気処理槽が設けられた汚水処理槽を用いた汚水の処理方法であって、
    前記好気処理槽内の被処理水にエアを供給するとともに、
    前記好気処理槽内の被処理水の水位の上昇に基づいて前記被処理水へのエア供給を低減ないし停止するステップを有することを特徴とする汚水の処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105948384A (zh) * 2016-05-18 2016-09-21 赵静 一种微生物的污水处理装置

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