JP3642372B2 - 間欠ばっ気槽及び該間欠ばっ気槽内蔵型排水処理装置 - Google Patents

間欠ばっ気槽及び該間欠ばっ気槽内蔵型排水処理装置 Download PDF

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  • Treatment Of Biological Wastes In General (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ばっ気と撹拌を繰り返すことにより生物化学的酸素要求量(以下BODという)の低減及び窒素の除去を行なう間欠ばっ気槽及び該間欠ばっ気槽内蔵型排水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
汚水を浄化する方法の1つとして、間欠ばっ気槽を使用するやり方は、古くから行なわれていることであり、その仕組みを説明すると以下のようになる。即ち従来の間欠ばっ気槽は、円筒横置型槽の長手方向中央部両側に仕切板を取付け、該仕切板によって区切られた空間上部にばっ気及び撹拌を行なう機械式ばっ気撹拌装置を対角線上に並ぶように2台設置しているものであり、前記機械式ばっ気撹拌装置は、先端のスクリューを高速回転することにより負圧を形成し、空気が中空シャフトを通して吸い込まれ、前記スクリューによる旋回流と剪断力により微細気泡化した空気を水中に撹拌、溶解する構造となっている。
【0003】
前述した機械式ばっ気撹拌装置は、ばっ気時において商用電源の周波数(50/60Hz)にて運転し、原水中のBOD低減とアンモニア性窒素及び有機性窒素の硝化のための酸素を供給し、撹拌時において周波数を(25/30Hz)に変換して運転し、槽内撹拌を行ない好気時に生成した硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素の除去を行なうとともにBODの低減を行なう。
【0004】
また、円筒横置型の間欠ばっ気槽の底部の幅方向中央部に、撹拌用の水中撹拌機を長手方向に水流を生じさせるように設置すると共に、該水中撹拌機に隣接するように、活性汚泥に酸素を供給するためのブロワに接続された散気管或いは散気筒を設置することもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来技術においては、それぞれに問題がある。機械式ばっ気撹拌装置を使用する場合には、スクリューを回転させるモータが気中にあるため、間欠ばっ気槽内の水位が上昇した際にモータが冠水し故障を起こす原因となる。また、水中撹拌機と散気管を隣接して設置した場合には、ばっ気の気泡が水中撹拌機のプロペラと衝突してプロペラが摩耗し、ばっ気或いは撹拌が適切に行なわれず、処理水質が悪化したりランニングコストを増加させる原因となっている。
【0006】
本発明は、以上のような問題点に鑑み、安定した処理性能を有する間欠ばっ気槽及び該間欠ばっ気槽を内蔵する排水処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、図1に示すように、一方に流入口2を、他方に流出口6を有し、内部に水中撹拌機5及び散気管4を設け、ばっ気と撹拌を繰り返すことにより汚水処理を行なう円筒横置型間欠ばっ気槽おいて、前記水中撹拌機5は、撹拌流前記流入口2から前記流出口6方向向かうように、前記流入口2寄りの槽底部に、平面視で略円筒の幅方向中心線に沿う方向に配置され前記散気管4は、槽底部に、略円筒の幅方向中心線から略円筒の直径の1/4ないしは1/6の距離を平面視で外側に偏らせて前記幅方向中心線に沿うように配置されている間欠ばっ気槽1である
また、本発明は、上流から、流量調整槽8、上記横置型間欠ばっ気槽1、沈殿槽13、生物濾過槽14及び消毒槽を有する略円筒横置型排水処理装置でもある。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる水中撹拌機5の設置場所は、流出口6に比べ流入口2に近い間欠ばっ気槽1底部の幅方向略中央であり、これは、間欠ばっ気槽全体を効率良く撹拌するのに好適な場所となっている。一方、散気管4の設置場所は、槽1底部の幅方向中央部より槽1直径の1/4〜1/6の距離を隔てる必要が有る。これは、1/6より短い距離に設置すると散気管から放出される気泡が水中撹拌機5のプロペラに直接当たることが多くなってしまい、1/4より長い距離に設置すると間欠ばっ気槽1内に旋回流を生じさせることが困難になるためである。
【0009】
本発明で用いる円筒横置型の間欠ばっ気槽1は、図2に示すように長手方向断面が円形のもの(a)、小判型のもの(b)、隅円四角型のもの(c)等を適宜使用することが可能であり、円筒とは角がないとの意味合いで円筒との表現をしており、汚水の循環を円滑に行なうことができる。
【0010】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面に沿って説明する。図1は、本発明の間欠ばっ気槽1を水平面にて切断した様子を示す断面図であり、流入口2及び流出口6とを結ぶ幅方向中心線上であり、且つ流入口2側に水中撹拌装置5を設置している。散気管4は、前記幅方向中心線から475mm離れた場所に長手方向に沿って直線上に設置している。尚、本実施例の間欠ばっ気槽1の幅方向は2500mmとしている。
【0011】
流入口2から間欠ばっ気槽1に流入した原水は、返送汚泥流入管3から流入する活性汚泥と混合され、ばっ気と撹拌が繰り返されることにより浄化される。ばっ気運転時には、ブロワーに接続された散気管4から空気中の酸素が供給され、原水中のBOD低減とアンモニア性窒素及び有機性窒素の硝化を行ない、撹拌運転時には、水中撹拌機5により間欠ばっ気槽5の長手方向に水流が生じ、活性汚泥が充分に撹拌され、ばっ気運転時に生成した硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素の脱窒素が行なわれると共にBODの低減も行なわれる。処理された処理水は、流出口6を経て次ぎの処理工程へと移流する。
【0012】
水中撹拌機5の撹拌時間及び開始時間は、一般的にはタイマーにより設定されるが、その他にもDOセンサー(溶存酸素量の測定)、pHセンサー、ORPセンサー(酸化還元電位の測定)による信号を利用することによりマイコン制御させても良い。
【0013】
図3は、本発明の間欠ばっ気槽を内部に組み込んだ排水処理装置の断面図を示している。排水処理装置の一端に設けられた流入口2から流入した汚水は、ばっ気型スクリーン7により汚水中の夾雑物及び粗大な固形物等が除去され、流量調整槽8に流入する。流量調整槽8内の汚水は、流量調整ポンプ9により計量マス10に移流され、計画汚水量に流量調整された後に、微細目スクリーン11にて微細な夾雑物及び固形物を除去し、原水として間欠ばっ気槽1に流入する。前述した微細目スクリーン11にて除去された物質は、汚泥濃縮貯留槽12又は汚泥貯留槽に貯留される。
【0014】
間欠ばっ気槽1に流入した原水は、返送汚泥流入管3から流入する活性汚泥と混合され、ばっ気及び撹拌工程を経て浄化される。浄化された処理水は、沈殿槽13を通過して生物濾過槽14へ流入し、最終的な濾過をされ消毒槽18にて消毒の後放流ポンプ20により系外へ放流される。尚、返送汚泥流入管3の汚泥は、前記沈殿槽13の底部から沈殿した汚泥をエアリフトポンプ15により引上げて使用される。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、水中撹拌機と散気管を所定間隔を隔てて設置したために、散気管から放出される気泡が直接水中撹拌機のプロペラに衝突することがなく、水中撹拌機の故障及び撹拌装置のプロペラ摩耗等を低減することが可能であり、安定した処理水を得ることができる間欠ばっ気槽を提供することができる。また、前記間欠ばっ気槽を排水処理装置に内蔵させることにより、ランニングコストが低く、安定した汚水処理を行なうことができる排水処理装置とすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である間欠ばっ気槽の水平方向断面図(平面図)である。
【図2】本発明の間欠ばっ気槽の胴体部の断面形状の例を示したものであり、(a)は円形、(b)は小判型、(c)は隅円四角型を示す。
【図3】本発明の間欠ばっ気槽を内蔵した排水処理装置の断面図を示す。
【符号の説明】
1.間欠ばっ気槽 2.流入口 3.返送汚泥流入管 4.散気管 5.水中撹拌機 6.流出口 7.ばっ気型スクリーン 8.流量調整槽 9.流量調整ポンプ 10.計量マス 11.微細目スクリーン 12.汚泥濃縮貯留槽 13.沈殿槽 14.生物濾過 15.エアリフトポンプ 16.汚泥マス 17.エアリフトポンプ 18.消毒槽 19.放流ポンプ槽 20.放流ポンプ

Claims (2)

  1. 一方に流入口を、他方に流出口を有し、内部に水中撹拌機及び散気管を設け、ばっ気と撹拌を繰り返す円筒横置型間欠ばっ気槽において、前記水中撹拌機は、撹拌流前記流入口から前記流出口方向向かうように、前記流入口寄りの槽底部に、平面視で略円筒の幅方向中心線に沿う方向に配置され
    前記散気管は、槽底部に、略円筒の幅方向中心線から略円筒の直径の1/4ないしは1/6の距離を平面視で外側に偏らせて前記幅方向中心線に沿うように配置されている間欠ばっ気槽。
  2. 上流から、流量調整槽、請求項1の横置型間欠ばっ気槽、沈殿槽、生物濾過槽及び消毒槽を有する略円筒横置型排水処理装置。
JP32807096A 1996-12-09 1996-12-09 間欠ばっ気槽及び該間欠ばっ気槽内蔵型排水処理装置 Expired - Lifetime JP3642372B2 (ja)

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