JP2004057560A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】判定結果の認識性を損なうことなく、演出性をより一層向上させた遊技機を提供する。
【解決手段】当否判定手段による判定結果を表示する判定図柄と、前記判定結果に関連し、前記判定図柄とは異なる画像表示演出を行う演出図柄を、判定条件の成立に起因して所定時間変動表示した後、停止表示させる遊技機において、判定図柄を表示する判定図柄表示部と演出図柄を表示する演出図柄表示部が異なる大きさで区画形成され、判定結果が当たりの場合、判定図柄表示部に当たりを意味する判定図柄を表示させる一方、演出図柄表示部には当たりを意味しない演出図柄を表示させることを特徴とする遊技機。
【選択図】 図21
【解決手段】当否判定手段による判定結果を表示する判定図柄と、前記判定結果に関連し、前記判定図柄とは異なる画像表示演出を行う演出図柄を、判定条件の成立に起因して所定時間変動表示した後、停止表示させる遊技機において、判定図柄を表示する判定図柄表示部と演出図柄を表示する演出図柄表示部が異なる大きさで区画形成され、判定結果が当たりの場合、判定図柄表示部に当たりを意味する判定図柄を表示させる一方、演出図柄表示部には当たりを意味しない演出図柄を表示させることを特徴とする遊技機。
【選択図】 図21
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機やコイン遊技機あるいはスロットマシン等に代表される遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、パチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機は、特定入賞口への遊技球の入球あるいは特定通過ゲートへの遊技球の通過等の判定条件の成立に起因して当たり外れを判定し、その判定結果が当たりである場合に「大当たり」と称される所定の特別遊技を実行する機種である。このような機種においては、数字や記号あるいは絵等からなる複数の特別図柄(判定図柄)を変動及び停止表示する液晶、ドットマトリックスもしくはLED表示装置等の表示装置を遊技盤面に備えているものが大半である。
【0003】
前記表示装置は、一般的には、複数の表示領域が並んだ構成からなって、各表示領域毎に、いわゆるスロットマシンのドラムが回転するかのように、複数の特別図柄(判定図柄)がスクロールする等により変動表示し、その後に停止表示するようになっている。そして、前記判定条件の成立に起因して前記表示装置に表示される特別図柄が変動を開始し、所定時間変動後に前記表示装置の複数の表示領域にそれぞれ確定停止した図柄が表示され、その確定停止図柄が、所定の組合せ(当たり図柄組合せ、例えばぞろ目等)の場合に「大当たり」を構成し、その他の組合せ(外れ図柄組合せ)の場合に「外れ」となる。前記「大当たり」の場合には、遊技盤面の大入賞口が連続的に開いて多数の遊技球入賞が可能になり、その間の入賞により大量の賞品球を払い出すようになっている。
【0004】
この種の遊技機において、一般的に、「大当たり」に対する遊技者の期待感を高めて遊技のおもしろさをさらに向上させるため、「7,−,7」等のいわゆるリーチ状態となる特別図柄(判定図柄)の確定(最終)停止表示前に前記特別図柄を仮停止状態(特別図柄が停止したように遊技者に思わせるが、実際には停止したとはいえない表示態様)としたり、前記特別図柄とは異なるダミー図柄(演出図柄)を表示させることによって視覚的な画像演出を行い、遊技の結果が当たりとなるか外れとなるかを盛り上げてその後に特別図柄を確定表示させるものがある。
【0005】
しかしながら、このような遊技機において、前記ダミー図柄(演出図柄)は主に特別図柄(判定図柄)が当たりで停止するか否かの際に視覚的な演出をするものであって、前記ダミー図柄のみで遊技の当たり外れを判別することが困難なものに構成されていた。また、特別図柄の演出性を高めようとして図柄の装飾性を高めた場合、遊技者が判定結果を理解しにくくなる等の問題が生じるため、画像表示の演出性の向上と判定結果の視認容易性との両立が難しかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は前記の点に鑑みなされたものであって、判定結果の認識性を損なうことなく、演出性をより一層向上させた遊技機を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1の発明は、判定条件の成立に起因して、遊技の当たり外れを判定する当否判定手段と、前記当否判定手段による判定結果を表示する判定図柄と、前記判定結果に関連し、前記判定図柄とは異なる画像表示演出を行う演出図柄と、判定図柄及び演出図柄を表示する表示手段と、前記判定図柄及び演出図柄を判定条件の成立に起因して所定時間変動表示した後、判定図柄及び演出図柄で前記表示手段に停止表示させる表示制御手段とを備えた遊技機において、前記表示手段は、判定図柄を表示する判定図柄表示部と演出図柄を表示する演出図柄表示部に異なる大きさで区画形成され、前記演出図柄によっても前記判定結果を視認可能な画像表示演出を行うことを特徴とする遊技機に係る。
【0008】
請求項2の発明は、前記表示制御手段は、前記判定結果が当たりの場合、判定図柄表示部に当たりを意味する判定図柄を表示させる一方、前記演出図柄表示部には当たりを意味しない演出図柄を表示させることを特徴とする請求項1に記載の遊技機に係る。
【0009】
請求項3の発明は、前記表示制御手段は、変動表示している前記判定図柄及び演出図柄を確定停止する場合において、演出図柄を判定図柄より先に停止させることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機に係る。
【0010】
請求項4の発明は、演出図柄を表示する演出図柄表示部は、前記判定図柄を表示する判定図柄表示部より大きく区画形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の遊技機に係る。
【0011】
請求項5の発明は、前記表示制御手段は、少なくとも判定図柄の停止直前あるいは停止時には、前記判定図柄を通常時よりも大きく表示させることを特徴とする請求項4に記載の遊技機に係る。
【0012】
請求項6の発明は、前記表示手段に表示される判定図柄と演出図柄は、それぞれ異なる属種の図柄により構成されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の遊技機に係る。
【0013】
請求項7の発明は、前記判定図柄の属する属種の図柄は、数字、文字又は幾何学的図形のいずれか一又は組合せより構成され、前記演出図柄の属する属種の図柄は、キャラクタ絵柄の図柄より構成されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の遊技機に係る。
【0014】
請求項8の発明は、前記判定図柄表示部は、前記表示手段の端部近傍に形成されたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の遊技機に係る。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下添付の図面に基づき本発明の好適な実施形態を説明する。図1は本発明の一実施例に係る遊技機全体の正面図、図2は同遊技機の遊技盤の正面図、図3は同遊技機のシステム制御を簡略に示すブロック図、図4は同遊技機の表示制御を簡略に示すブロック図である。
【0016】
図1及び図2に示す遊技機(ここではパチンコ遊技機)1は、遊技盤3の縁に遊技球の外側誘導レール4及び内側誘導レール5が略円形に立設され、前記内側誘導レール5によって囲まれた遊技領域6の中心線上にその上部から下部に向かって順に表示装置9、上側第1種始動入賞口10及び普通電動役物である下側第1種始動入賞口11、特別電動役物である大入賞口15、アウト口17が配設され、また上方両側にはランプ風車18a,18b、その下方に普通図柄変動開始用左ゲート19及び普通図柄変動開始用右ゲート21、その下方に風車22a,22b、その下方に左袖入賞口23と右袖入賞口25、さらには前記大入賞口15の両側に左落とし入賞口27と右落とし入賞口29が配設されている。前記種々の入賞口に遊技球が入賞すると所定数の遊技球が賞品球として払い出される。また、後に詳述する特定の条件で所定の特別遊技状態、この例では大当たりとなると大入賞口15が開放され、遊技球が入賞し易い状態となる。また、普通図柄変動開始用ゲート19,21の検出信号により、普通図柄が所定値となった場合、下側第1種始動入賞口11が拡開状態となる。
【0017】
前記遊技盤3の前面側にはガラス枠31、払い出された遊技球を受けるための上側球受け皿32、該上側球受け皿32を取り付けるための取付板33、前記上側球受け皿32の飽和時に遊技球を受けるための下側球受け皿34、遊技状態を報知するランプ表示器35,36、音声や効果音を発して遊技状態を遊技者に報知するスピーカ37、遊技者の発射操作に応じて遊技球を遊技領域6に向けて弾発発射する発射装置H等がそれぞれ組み付けられている。次に所要の各部についてさらに詳述する。
【0018】
前記表示装置9は、その上部の普通図柄表示装置41と中央部の図柄表示装置43とよりなり、数字、アルファベット、記号からなる特別図柄(判定図柄)、キャラクタ絵柄からなるダミー図柄(演出図柄)の他、普通図柄を変動表示及び停止表示可能となっている。普通図柄表示装置41は7セグメントLED等からなる普通図柄表示部45を有する。また、普通図柄表示部45の両側にはLED等からなる普通図柄変動数記憶表示器47が設けられ、前記普通図柄変動開始用左ゲート19及び普通図柄変動開始用右ゲート21を遊技球が通過することによって発生する図柄変動開始の数を、現在変動中のものを除いて保留回数(この例では最高4回)として記憶し表示するようになっている。
【0019】
前記図柄表示装置43は、液晶、ドットマトリックスもしくはLED表示装置等の表示装置からなり、この実施例では、窓枠部49内にカラー表示可能な液晶表示器(TFT−LCDモジュール)等からなる画像表示部(可変表示領域)50が設けられている。この画像表示部50は、複数の特別図柄(判定図柄)及び複数のダミー図柄(演出図柄)を表示可能とする表示手段に相当し、図17等で後述する複数の前記特別図柄を表示する判定図柄表示部501と複数の前記ダミー図柄を表示する演出図柄表示部502が上下に区画形成されているとともに、各表示部501,502が横に並ぶ3つの表示領域(左側表示領域、中央表示領域、右側表示領域)に分割されている。前記判定図柄表示部501では、左判定図柄表示領域501lに左特別図柄、中判定図柄表示領域501mに中特別図柄、右判定図柄表示領域501rに右特別図柄がそれぞれ判定図柄として変動表示及び確定停止表示可能とされ、前記演出図柄表示部502には、左演出図柄表示領域502lに左ダミー図柄、中演出図柄表示領域502mに中ダミー図柄、右演出図柄表示領域502rに右ダミー図柄が、それぞれ変動表示及び確定停止表示可能とされている。
【0020】
実施例において、前記判定図柄表示部501の左判定図柄表示領域501l、中判定図柄表示領域501m、右判定図柄表示領域501rにそれぞれ表示される特別図柄(判定図柄)は、図17等に示すように、それぞれ‘1’,‘2’,‘3’,‘4’,‘5’,‘6’,‘7’,‘8’,‘9’,‘10’,‘11’,‘12’の数字からなる図柄により構成されている。また、前記演出図柄表示部502の左演出図柄表示領域502l、中演出図柄表示領域502m、右演出図柄表示領域502rにそれぞれ表示されるダミー図柄(演出図柄)は、それぞれ‘鼠’,‘牛’,‘虎’,‘兎’,‘辰’,‘蛇’,‘馬’,‘羊’,‘猿’,‘鶏’,‘犬’,‘猪’の12通りのキャラクタ絵柄からなる図柄で構成されている。実施例の遊技機のように左,中,右特別図柄及びダミー図柄が各表示領域を変動する場合、左,中,右特別図柄のそれぞれは上記のように‘1’から順に‘12’まで切り替わり、また‘1’に戻るというループ状の繰り返しである特別図柄列として表示され、ダミー図柄の場合は左、中、右ダミー図柄がそれぞれ‘鼠’から順に‘猪’まで切り替わり、また‘鼠’に戻るループ状の繰り返しであるダミー図柄列として表示される。なお、上記の特別図柄及びダミー図柄において、特別図柄は‘1’〜‘12’からなる当否判定の判別が容易な図柄であって、各図柄が互いに共通性あるいは関連性を有する集合である属種(この例ではアラビア数字)より構成されており、ダミー図柄は前記特別図柄とは異なる属種(この例では十二支)の図柄であるとともに、‘鼠’〜‘猪’のキャラクタ絵柄、つまり、演出性あるいは装飾性を有する属種の図柄で表されていることを特徴とするものである。
【0021】
前記画像表示部50には、特別図柄(判定図柄)及びダミー図柄(演出図柄)の変動中に、該特別図柄及びダミー図柄に加えて背景画像(風景等)等により構成される装飾図柄が表示され、該特別図柄及びダミー図柄は変動開始等の所定始動条件に起因して、該装飾図柄と同時期に重なった状態で変動表示を行っている。なお、前記図柄表示装置43の窓枠部49の左右内側にはLED等からなる特別図柄変動数記憶表示器51が設けられている。
【0022】
前記上下の第1種始動入賞口10,11は表示装置9の真下に設けられ、下側第1種始動入賞口11については2つの可動片11a,11bが背面の第1種始動入賞口用ソレノイドによって通常状態である略垂直の狭小開放状態と略V字形の拡開開放状態間を変化可能に制御されているのに対し、上側第1種始動入賞口10は単に開口したものとされている。前記下側第1種始動入賞口11の拡開開放は、前記普通図柄表示部45の図柄が変動停止して特定の普通図柄が表示されて当たりとなったときに行われる。この例では、通常遊技状態時に普通図柄表示部45の停止図柄が特定図柄の場合には、0.3秒間の下側第1種始動入賞口11の拡開開放を1回行い、さらに該拡開開放の間に第1種始動入賞口10,11への入賞球数が6個に達したときには当該拡開開放を強制終了するようにされている。他方、後述する確率変動状態時において普通図柄表示部45の停止図柄が特定図柄の場合には、1.7秒間の下側第1種始動入賞口11の拡開開放を2秒間隔(この間は狭小開放となる。)で3回行い、さらに該拡開開放の間に第1種始動入賞口10,11への入賞球数が6個に達したときには当該拡開開放を強制終了するようにされている。
【0023】
また、前記遊技盤3の背面には、第1種始動入賞口10,11に入賞した球を検出する特別図柄変動開始スイッチが入賞球の通路に設けられており、該入賞球の検出によって前記図柄表示装置43の図柄変動を開始するようになっている。その際、特別図柄(判定図柄)変動中に第1種始動入賞口10,11に入賞した球の個数、すなわち特別図柄の変動を開始する回数については、保留回数(この例では最高4回)を前記特別図柄変動数記憶表示器51に表示し、記憶数の減少によって前記表示器51の表示個数を減らすようになっている。
【0024】
前記普通図柄変動開始用左ゲート19及び普通図柄変動開始用右ゲート21は表示装置9の左右に設けられ、普通図柄変動開始スイッチを備え、該普通図柄変動開始スイッチで両ゲート19,21を通過する遊技球を検出することによって前記普通図柄表示装置41の普通図柄の変動を開始させるようになっている。また、前記左袖入賞口23と右袖入賞口25の入賞球を検出する左袖入賞口用検出スイッチと右袖入賞口用検出スイッチ、前記左落とし入賞口27と右落とし入賞口29の入賞球を検出する左落とし入賞口用検出スイッチと右落とし入賞口用検出スイッチが、それぞれ対応する遊技盤背面に設けられている。
【0025】
前記大入賞口15は第1種始動入賞口10,11の下方に設けられ、大入賞口開放用ソレノイドと該ソレノイドによって開閉する開閉板61とを備えている。この大入賞口15は、通常は開閉板61が閉じた状態とされ、当該大入賞口15の内部には、該大入賞口15の開放と同時に開放して入賞可能にする特定領域入賞口63を有する。さらに、該特定領域入賞口63には、所定条件時に特定領域開放用ソレノイドにより開閉される開閉扉(図示せず)が設けられている。また、前記特定領域入賞口63には特定入賞球を検出する特定入賞球検出スイッチが設けられ、該入賞球の検出により大入賞口15を再度開ける継続権利が成立するようにされている。また、大入賞口15内の略中央には、前記大入賞口15に入賞しかつ前記特定領域入賞口63に入賞しなかった入賞球を検出する入賞球数カウントスイッチが設けられている。
【0026】
前記図柄表示装置43の作動及び大入賞口15の作動、つまり特別遊技実行時(大当たり成立時)の動作について説明する。前記のように第1種始動入賞口10,11に遊技球が入賞し、特別図柄変動開始スイッチによって入賞球が検出されると、前記特別図柄変動開始スイッチにより入賞信号が後述する図3に示すメイン制御回路70へ送られ、それに伴ってメイン制御回路70のラベル−TRND−A,ラベル−TRND−AZ1,ラベル−TRND−B1〜B3,ラベル−TRND−T1等の各種乱数値(Q1〜Q6等)が取得(抽出)され、その取得数値がメイン制御回路70のRAM73の特別図柄乱数記憶領域及びダミー図柄乱数記憶領域に一旦格納される。そして、当該格納された各数値に基づいて大当たりの判定、特別図柄(判定図柄)及びダミー図柄(演出図柄)の変動・停止パターン、ダミー図柄の変動表示態様の種類の決定、特別図柄及びダミー図柄の停止図柄組合せの決定(作成)等が行われ、前記図柄表示装置43における画像表示部50の各所定表示領域で特別図柄及びダミー図柄の変動を開始する。前記メイン制御回路70は、遊技機1のメイン制御を行うメイン制御手段に相当するものである。
【0027】
前記特別図柄(判定図柄)は、変動開始から所定時間(前記選択された各特別図柄変動・停止パターンで定められている時間、この例では最低約10秒から最高58秒)変動後、変動を停止し、停止図柄として判定図柄表示部501(図17等に図示)に確定表示される。一方、前記ダミー図柄(演出図柄)は、変動開始から所定時間(前記選択された各特別図柄変動・停止パターンで定められている時間、この例では最低約5秒から最高55秒)変動後、停止図柄として演出図柄表示部502(図17等に図示)に確定表示される。実施例では、左判定図柄表示部501l、中判定図柄表示領域501m、右判定図柄表示領域501rにおいて前記特別図柄が変動を開始し、左判定図柄表示領域501l、右判定図柄表示領域501r、中判定図柄表示領域501mの順に特別図柄が変動停止して、停止図柄として確定表示される。その際、決定された特別図柄の表示態様等によっては、リーチ状態が成立することがある。同様に、左演出図柄表示部502l、中演出図柄表示領域502m、右演出図柄表示領域502rにおいて前記ダミー図柄が変動を開始し、左演出図柄表示領域502l、右演出図柄表示領域502r、中演出図柄表示領域502mの順にダミー図柄が変動停止して、停止図柄として確定表示され、決定したダミー図柄の表示態様等によってリーチ状態が成立することがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示部50の左,中,右判定図柄表示領域あるいは演出図柄表示領域において、特別図柄あるいはダミー図柄の変動表示が開始された後、表示制御が進行して表示結果が停止表示される前段階において、特定の表示態様、つまり大当たり図柄の組合せ(同一図柄の組合せ)が表示され易い可変表示態様となったと遊技者に思わせるための表示態様をいう。この実施例では、リーチ状態の1つとして、前記画像表示部50の左,中,右判定図柄表示領域あるいは演出図柄表示領域のうち、最終停止図柄(ここでは中特別図柄あるいはダミー図柄)を表示する表示領域(ここでは中判定図柄表示領域501mあるいは演出図柄表示領域502m)だけを残して、残りの2つの表示領域で図柄が特定の組合せ(例えば同一図柄)となるように仮停止するリーチ変動表示処理がなされている。
【0028】
また、前記リーチ状態時には、前記画像表示部50におけるダミー図柄(主に最終停止ダミー図柄)の変動時間を長くしたり、前記画像表示部50におけるダミー図柄(演出図柄)を利用した図柄利用演出やダミー図柄の背後に表示されるキャラクタや背景等を表示してリーチアクションが演出されるようになっている。なお、前記リーチ状態になる前に、該リーチ状態になる可能性又は大当たりになる可能性が高いことを報知する予告(予兆)が演出されるようにしても良い。前記予告としては、画像表示部50上へのキャラクタの表示や残像表示等が挙げられる。
【0029】
前記停止図柄(確定停止した特別図柄)の組合せが、同一図柄等の組合せからなる大当たり図柄組合せとなると、大当たり状態に移行する。大当たり状態になると、前記大入賞口15の開閉板61が開いて遊技領域6表面を落下してくる遊技球を受け止め、大入賞口15へ入賞可能にし、該大入賞口15への入賞があると、図示しない賞球払出装置により所定数の遊技球が賞品球として払い出される。前記開閉板61は、所定時間(例えば29.5秒)経過後、あるいは入賞球数カウントスイッチで検出された入賞球数が所定個数(例えば10個)となった時点で閉じるようにされている。なお、前記入賞球数カウントスイッチで検出された入賞球数は、図柄表示装置43の画像表示部50に、0〜10までの数字又は棒グラフのように表示されるようになっている。
【0030】
また、大入賞口15の開放中又は大入賞口15が閉じてから約2秒以内に、特定領域入賞口63への入賞球を特定入賞球検出スイッチが検出すると、前記大当たりを再度繰り返す継続権利が発生し、所定最高回数(例えば最高15回又は13回)、前記開閉板61の開放を繰り返すようになっている。なお、実施例では、大当たり成立時に確定停止表示される大当たり図柄の組合せが所定の図柄組合せ、具体的には‘1’,‘3’,‘5’,‘7’,‘9’,‘11’の何れかのぞろ目からなる確率変動(確変)図柄組合せであるときには、前記大当たり継続権利の発生する最高回数、いわゆるラウンド数が13ラウンド(回)となり、一方、確定停止表示される大当たり図柄の組合せが‘2’,‘4’,‘6’,‘8’,‘10’,‘12’の何れかのぞろ目からなる非確率変動(非確変である低確率)図柄組合せ(通常図柄組合せ)であるときには、前記ラウンド数が15ラウンド(回)となる。
【0031】
さらに、この実施例の遊技機1では、大当たり終了後に大当たり(特別遊技)の特典とは異なる特典を遊技者に付与する特典遊技が実行される。具体的には、この遊技機1は、確率変動(確変)機能及び時間短縮(時短)機能を備えた機種であり、大当たり成立時に確定停止表示される当たり図柄組合せが前記確変図柄組合せであるときには、大当たり終了後に確率変動及び時間短縮が生じ、すなわち次回の大当たり発生確率が平時における通常遊技状態(低確率状態、2/630)よりも高い確率変動状態(高確率状態、10/630)に移行されるとともに、特別図柄が変動開始してから確定停止表示されるまでの時間(判定結果表示に要する時間)が通常より短くなり、該確率変動状態及び時間短縮状態は次回の大当たりまで継続するようになっている。一方、確定停止表示される当たり図柄組合せが前記非確変図柄組合せであるときには、大当たり終了後は、通常遊技状態(低確率状態、2/630)とされ、時間短縮も行われず、該通常遊技状態は次回の大当たりまで継続するようになる。
【0032】
また、実施例では、前記確変図柄組合せで大当たりして、該大当たり後の特典遊技実行による前記確率変動状態及び時間短縮状態時には、前記下側第1種始動入賞口11への入賞率を向上させて大当たり当否判定の機会が増大するようにされている。すなわち、前記普通図柄当たり(小当たり)による下側第1種始動入賞口11の拡開開放時間を長くしたり、前記普通図柄表示領域41の普通図柄45の変動時間を短縮したりする等により前記下側第1種始動入賞口11の拡開開放状態の発生頻度を多くする等の処理を行っている。なお、前記確率変動状態及び時間短縮状態並びに判定機会増大状態時に、再び、前記確変図柄組合せで大当たりが成立した場合には、その大当たり終了後に再度確率変動状態及び時間短縮状態並びに判定機会増大状態になる。
【0033】
このように、大当たり継続権利発生の可能ラウンド数等の特別遊技実行時における賞価値や、確率変動や時間短縮や判定機会増大等の特典遊技による特典価値等のような、遊技者に与える遊技価値(大当たり態様)が、確定停止表示される当たり図柄組合せにおける図柄によって変化するようにすれば、当たり図柄組合せに対する遊技者の興味を増し、遊技の幅を広げ、遊技をより一層面白くすることができる。
【0034】
図3には、遊技機1の裏側に設置された遊技系統の主制御を行うメイン制御回路70、及び該メイン制御回路70の制御下で前記図柄表示装置43の画像表示部50における特別図柄(判定図柄)及びダミー図柄(演出図柄)、装飾図柄(背景)の表示制御等を行う表示制御回路(サブ制御回路)90、音声制御を行う音声制御回路85、ランプやLED等のランプ表示器(発光体)の制御を行う発光体制御回路88等、当該遊技機1のシステム制御ブロックが示されている。
【0035】
前記メイン制御回路70は、内部に遊技制御用プログラムに従って制御動作を行うCPU72、該CPU72のワーク用メモリとして機能するRAM73、遊技制御用プログラムを記憶するROM74を備えたワンチップマイクロコンピュータ71と、該コンピュータ71と前記表示制御回路90等を結ぶI/O(入出力)バス75,76、出力ポート77、ドライバ78、バッファゲート79、インターフェイス80、初期リセット回路81、定期リセット回路82等により構成されている。
【0036】
前記CPU72は、制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ、各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、大当たり(特別遊技状態)の発生確率や普通図柄による当たり(下側第1種始動入賞口11の拡開開放)の発生確率を定める乱数等も生成している。また、前記RAM73は特別図柄変動開始スイッチの検出信号及び普通図柄変動開始スイッチの検出信号用の記憶領域、CPU72で生成される各種乱数値用の記憶領域、各種データを一時的に記憶する記憶領域やフラグ、並びにCPU72の作業領域を備えている。さらに、前記ROM74には、遊技上の制御プログラムや制御データ、制御コマンドが書き込まれている他、大当たり及び普通図柄による当たりの判定値等が書き込まれている。
【0037】
初期リセット回路81は、電源回路87による電源投入時にワンチップマイクロコンピュータ71をリセットするための回路である。初期リセット回路81から送られてきた初期リセットパルスに応答して、ワンチップマイクロコンピュータ71は各種制御情報を初期化する。
【0038】
定期リセット回路82は、ワンチップマイクロコンピュータ71に対し、定期的(この例では4msec毎)にリセットパルスを与え、ワンチップマイクロコンピュータ71のROM74に記憶されている遊技制御用プログラムを先頭から繰り返し実行させるための回路である。
【0039】
また、前記メイン制御回路70から出力される制御信号に基づいて、ドライバ78に接続された下側第1種始動入賞口11、大入賞口15等が制御されている。その他、ドライバ78及び情報出力回路83を介して、大当たり情報や図柄確定情報、確率変動情報等の各種遊技情報がホストコンピュータであるホール用の管理装置84に出力されている。
【0040】
さらに、前記ワンチップマイクロコンピュータ71には、前記出力ポート77を介して表示制御回路90が接続され、該表示制御回路90には普通図柄表示装置41、図柄表示装置43,普通図柄変動数記憶表示器47、特別図柄変動数記憶表示器51が接続され、制御されている。また、前記出力ポート77及び表示制御回路90を介して、発光体制御回路88が発光体制御信号を受け取り、当該制御信号に基づいてランプ表示器35,36等が制御されている。
【0041】
この他、前記ワンチップマイクロコンピュータ71には、I/Oバス75及び表示制御回路90を介して音声制御回路85が接続されている。前記音声制御回路85にはスピーカ37が接続されている。
【0042】
またさらに、各種入賞口に入賞した遊技球を検出する、特別図柄変動開始スイッチ、普通図柄変動開始スイッチ、入賞球数カウントスイッチ、特定入賞球検出スイッチ、その他の入賞口用検出スイッチ等の各検出器から出力される検出信号は、前記インターフェイス80を介してメイン制御回路70に送信されるようになっている。
【0043】
その他、前記メイン制御回路70には、電源回路87と、前記発射装置Hによる遊技球の発射を制御するための発射制御回路100と、払い出し装置(図示せず)による賞品球や貸球の払い出しを制御するための払い出し制御回路110が接続されている。
【0044】
前記表示制御回路90は、前記メイン制御回路70からの制御信号に基づいて所定の表示制御処理を行うサブ制御回路に当たり、前記メイン制御回路70とともにこの遊技機1における表示制御手段に相当する。また、表示制御回路90は、前記表示装置9(特には図柄表示装置43の画像表示部50)に表示される遊技画像(特別図柄及びダミー図柄、キャラクタや背景等の背景図柄)の表示制御に関する信号をメイン制御回路70から受信し、表示用データを設定して表示制御を行う。
【0045】
図4に示すように、前記表示制御回路90は、前記表示装置9に遊技画像を表示するための制御データを記憶する制御データROM92、前記制御データを書き換え可能に記憶する制御データRAM93、特別図柄(判定図柄)変動・停止表示データやダミー図柄(演出図柄)変動・停止表示データ等を記憶する画像データROM96、前記メイン制御回路70の制御信号に基づき制御データROM92及び制御データRAM93に従って表示制御データを制御する表示制御用CPU(制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ、各種フラグ等を備える)91、該表示制御用CPU91からの指令に基づいて画像データROM96から必要なデータを読み出し、前記特別図柄や装飾図柄等のマップデータを生成するVDP94、該VDP94で生成したデータを格納するVRAM95、前記格納記憶された画像データをRGB信号に変換するD−A変換回路97、リセット回路98等よりなる。なお、D−A変換回路97によって変換されたRGB信号は図柄表示装置43に入力され、またVDP94から複合同期信号SYNCを表示装置9の図柄表示装置43に供給する。そして、図柄表示装置43は、送信されてきたRGB信号及び複合同期信号SYNCに基づいて画像表示部50に画像を表示する。
【0046】
この実施例における前記メイン制御回路70のCPU72の主なカウンタとしては、表1に示すような6種類のカウンタがある。各カウンタの所定時に取得された数値は、メイン制御回路70のRAM73に最高4個まで格納される。なお、前記RAM73に記憶された各カウンタの数値は、該カウンタに基づく一連の遊技動作処理された後にクリアされる。各カウンタの作動については次に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
ラベル−TRND−Aは、大当たり及び外れを判定する乱数カウンタであり、当該遊技機1における当否判定手段に相当するものである。このラベル−TRND−Aは、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、所定の割り込み時間(例えば4msec)毎に1ずつ加算され、数値が‘629’に至ると、再び‘0’に戻って前記加算を繰り返すようになっている。ラベル−TRND−Aの数値は、遊技球が第1種始動入賞口10,11に入賞して特別図柄変動開始スイッチによって検出されたときに取得され、予め決定されている大当たり数値、この実施例では平時(低確率状態時)には‘5’,‘500’と対比され、前記確率変動状態時(高確率状態時)には‘5’,‘50’,‘100’,‘200’,‘300’,‘350’,‘400’,‘450’,‘500’,‘600’と対比されて大当たりか否か判断される。また、当否の判定が終了するまでの間に、遊技球が第1種始動入賞口10,11に入賞してラベル−TRND−Aの数値が再び取得されることがあるため、ラベル−TRND−Aの記憶取得値(更新取得数値)は、現在判定中の取得値を含めて最大5個が、前記メイン制御回路70のRAM73に一旦格納され、順次判定に供される。
【0049】
ラベル−TRND−AZ1は、大当たり成立時、前記画像表示部50の判定図柄表示部501における左判定図柄表示領域501l、中判定図柄表示領域501m、右判定図柄表示領域501rに確定停止して揃う確定大当たり停止特別図柄(判定図柄)組合せを決定するものであり、同時に演出図柄表示部502における左演出図柄表示領域502l、中演出図柄表示領域502m、右演出図柄表示領域502rに確定停止して揃う確定大当たり停止ダミー図柄(演出図柄)組合せを決定するものである。このラベル−TRND−AZ1は、電源投入時に‘0’から始まって前記割り込み時間毎に‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると再び‘0’に戻る繰り返しを行う。ラベル−TRND−AZ1の数値は、前記第1種始動入賞口10,11への入賞球が特別図柄変動開始スイッチによって検出されたときに取得され、変動表示中の図柄に対するものを含めて、最大5個までメイン制御回路70のRAM73の特別図柄乱数記憶領域に格納される。前記ラベル−TRND−AZ1の数値には、各数値に対応する確定大当たり停止図柄組合せが予め割り当てられている。実施例においては、以下の表2の通り、前記ラベル−TRND−AZ1の取得数値‘0’〜‘11’に対応した特別図柄(‘1’〜‘12’)のぞろ目を確定大当たり停止図柄組合せとして最終的に確定停止表示する。また、前記ラベル−TRND−AZ1の取得数値‘0’〜‘11’に対応したダミー図柄(‘鼠’〜‘猪’)のぞろ目も最終的に確定停止表示する。なお、この実施例では、上記のように、確定大当たり停止図柄組合せに応じて特別遊技実行時のラウンド数や特別遊技終了後に確率変動するか否かが決まるようになっているため、当該ラベル−TRND−AZ1は、前記ラウンド数の選択及び確率変動するか否かの選択にも使用されることになる。
【0050】
【表2】
【0051】
ラベル−TRND−B1〜B3は、前記ラベル−TRND−Aによる大当たり当否判定結果が外れとなる場合において、画像表示部50に確定停止表示する外れ特別図柄(判定図柄)組合せ及びダミー図柄(演出図柄)組合せの決定に用いられるものである。特別図柄組合せにあっては、前記ラベル−TRND−B1は判定図柄表示部501内の左判定図柄表示領域501lにおける左特別図柄、ラベル−TRND−B2は右判定図柄表示領域501rにおける右特別図柄、ラベル−TRND−B3は中判定図柄表示領域501mにおける中特別図柄にそれぞれ対応する。同様にダミー図柄組合せにあっては、前記ラベル−TRND−B1は演出図柄表示部502内の左演出図柄表示領域502lにおける左ダミー図柄、ラベル−TRND−B2は右演出図柄表示領域502rにおける右ダミー図柄、ラベル−TRND−B3は中演出図柄表示領域502mにおける中ダミー図柄にそれぞれ対応する。
【0052】
前記ラベル−TRND−B1は、電源投入時に‘0’から始まって前記割り込み時間毎に‘1’ずつ加算され、‘11’に至った後、再び‘0’から始まって加算が繰り返される。また、前記ラベル−TRND−B2は、電源投入時に‘0’から始まって、前記ラベル−TRND−B1の数値が再び‘0’に戻る際に‘1’ずつ加算され、‘11’に至った後、再び‘0’から始まって加算が繰り返される。さらに、前記ラベル−TRND−B3は、電源投入時に‘0’から始まって、前記ラベル−TRND−B2の数値が再び‘0’に戻る際に‘1’ずつ加算され、‘11’に至った後、再び‘0’から始まって加算が繰り返される。これによって、ラベル−TRND−B1〜B3の各乱数範囲が同一であっても、当該ラベル−TRND−B1〜B3が同期(同一の組合せで加算)するのを避けることができる。
【0053】
前記ラベル−TRND−B1〜B3の数値には、各数値に対応する図柄が予め割り当てられている。この実施例では、以下の表3の通り、ラベル−TRND−B1〜B3の各取得数値‘0’〜‘11’に対応した特別図柄(判定図柄)及びダミー図柄(演出図柄)が割り当てられている。そして、前記特別図柄変動開始スイッチによって入賞球が検出されるごとにラベル−TRND−B1〜B3から取得される数値の組合せによって、外れ時に画像表示部50の判定図柄表示部内の左判定図柄表示領域、中判定図柄表示領域、右判定図柄表示領域、及び演出図柄表示部内の左演出図柄表示領域、中演出図柄表示領域、右演出図柄表示領域に表示される確定停止図柄が定まる。また、ラベル−TRND−B1〜B3の取得数値は、メイン制御回路70のRAM73に所定数、この例では、表示中の外れ図柄組合せ(特別図柄及びダミー図柄)に対する数値を含めて、最大4個まで格納される。
【0054】
【表3】
【0055】
この実施例の特別図柄(判定図柄)の決定は以下に示すとおりである。すなわち、外れの際にラベル−TRND−B1,B2の数値が一致し(リーチ状態が成立)、かつラベル−TRND−B1〜B3の全ての数値が一致する場合には、ラベル−TRND−B3の数値を1減らし、その値とラベル−TRND−B1,B2の数値に割り当てられている各特別図柄が確定停止表示されるようになっている。また、外れの際にラベル−TRND−B1,B2の数値が一致し(リーチ状態が成立)、かつラベル−TRND−B3の数値がラベル−TRND−B1,B2の数値と異なる場合は、ラベル−TRND−B1〜B3のそれぞれの数値に割り当てられている各特別図柄が確定停止表示されるようになっている。さらに、外れの際にラベル−TRND−B1,B2の数値が一致しない(リーチ状態が不成立)場合は、ラベル−TRND−B1〜B3のそれぞれの数値に割り当てられている各特別図柄が確定停止表示されるようになっている。
【0056】
この実施例のダミー図柄(演出図柄)の決定は以下に示すとおりである。外れの際にリーチ状態が不成立であった場合は、ラベル−TRND−B1〜B3のそれぞれの数値に割り当てられている各ダミー図柄が確定停止表示されるようになっている。また、外れの際にリーチ状態が成立し、かつラベル−TRND−B1〜B3の全ての数値が一致する場合には、ラベル−TRND−B3の数値を1減らし、その値とラベル−TRND−B1,B2の数値に割り当てられている各特別図柄が確定停止表示されるようになっている。さらに、外れの際にリーチ状態が成立し、かつラベル−TRND−B1〜B3の数値のうちいずれか一又は全てが一致しない場合では、ラベル−TRND−B1〜B3のそれぞれの数値に割り当てられている各ダミー図柄が確定停止表示されるようになっている。
【0057】
ラベル−TRND−T1は、それ単独あるいは前記ラベル−TRND−B1〜B3とともに、リーチ状態時のリーチ種類、すなわち、前記リーチ時に画像表示部50で表示されるダミー図柄(演出図柄)の表示態様等の決定に用いられるものである。ラベル−TRND−T1の数値は遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、前記割り込み時間毎に1ずつ加算され、数値が‘35’になると、再び‘0’に戻って前記加算を繰り返すようになっている。当該ラベル−TRND−T1の数値は、前記第1種始動入賞口10,11への入賞球が特別図柄変動開始スイッチによって検出されたときに取得され、決定中に対するものを含めて、最大5個まで前記メイン制御回路70のRAM73に格納される。なお、このラベル−TRND−T1及びラベル−TRND−B1〜B3の各数値に基づく各リーチ態様についての詳細は後述する。
【0058】
また、メイン制御回路70又は表示制御回路90に設けられるカウンタとしては、特別図柄(判定図柄)の変動時におけるその他の表示態様、例えば大当たり又はリーチ状態となる可能性が高いことを報知するための予告を演出するか否かを決定するカウンタや、該予告の態様を決定するカウンタや、確定当たり図柄組合せの確定停止表示前に、画像表示部50の演出図柄表示部502に仮の当たり図柄組合せ(ここではぞろ目)を微妙な揺れ変動等の所定動作態様で仮停止表示し、その後、前記仮停止によって一旦揃った全てのダミー図柄(演出図柄)を図柄が揃った状態のまま一緒に所定時間適宜の変動させてから、前記確定当たり図柄組合せを確定停止表示する、所謂再抽選演出を行うか否かを決定するカウンタ等が適宜追加されることがある。
【0059】
前記メイン制御回路70あるいは表示制御回路90に設けられる複数のフラグとしては、大当たり(特別遊技)フラグA1、確率変動フラグB1、リーチフラグC1等が挙げられ、その他適宜のカウンタにより成立する普通図柄当たり(小当たり)フラグ、特別遊技実行中フラグ等が挙げられる。なお、これらのフラグは、初期設定時には全て0にセットされている。
【0060】
次に、本発明に係る遊技機1において前記メイン制御回路70が行う一連の処理について、前記カウンタとの関係から詳述する。なお、図3に示したメイン制御回路70のCPU72は、割り込み時間(4msec)毎にメイン制御回路70のROMに記憶されている各プログラム(メインルーチン)を実行する。
【0061】
図5のフローチャートから理解されるように、メイン処理Mにおいては、まず、電源投入がなされたか否か確認されてから(S10)、初期設定(S20)、乱数更新処理(S30)、第1種始動入賞口10,11への入賞の確認(S40)、乱数取得処理(S50)、大当たり当否判定条件(特別図柄始動条件)成立の確認(S60)、大当たり当否判定処理(S70)、確定停止特別図柄決定処理(S80)、ダミー図柄変動表示態様決定処理(S100)、確定停止ダミー図柄決定処理(S120)、特別図柄停止処理(S130)、ダミー図柄停止処理(S140)、確変・非確変報知処理(S150)、その他の処理(S160)が行われる。
【0062】
初期設定(S20)では、スタックの設定、定数設定、CPUの設定、SIO,PIO,CTCの設定等を行う。なお、電源投入時のみに必要な処理は1順目のみに実行され、後は実行されることがない。
【0063】
乱数更新処理(S30)では、図6のフローチャートから理解されるように、各カウンタ(ラベル−TRND−B2,B3を除く。)の各数値Qn(n=1〜3,6)が前記所定時間毎に1ずつ加算され(S31)、前記各数値Qnが所定最大値X(ラベル−TRND−Aの場合は629、ラベル−TRND−AZ1の場合は11、ラベル−TRND−B1の場合は11、ラベル−TRND−T1の場合は35)に至ると次に再び‘0’に戻る繰り返しを行う(S32,S33)。そして、各カウンタの更新数値がメイン制御回路70のRAMの各カウンタと対応する乱数記憶エリアにそれぞれ記憶される(S34)。図6中における『Qn’』は、加算(更新)される前の各カウンタの数値を意味する。なお、各カウンタは割り込み時間(4msec)毎に1ずつ加算され、ラベル−TRND−B2はラベル−TRND−B1に連動して数値Q4が加算され、ラベル−TRND−B3はラベル−TRND−B2に連動して数値Q5が加算され、前記RAMの乱数記憶エリアにそれぞれ記憶されるようになっている。
【0064】
前記乱数更新処理(S30)の後、前記第1種始動入賞口10,11に入賞があったか否かが前記特別図柄変動開始スイッチの検出により確認される(S40)。そして、前記第1種始動入賞口10,11への入賞ありと判断された場合には、乱数取得処理(S50)が実行される。なお、前記S40で入賞なしと判断された場合には、乱数取得処理(S50)は省略される。
【0065】
乱数取得処理(S50)では、図7のフローチャートから理解されるように、まず、ラベル−TRND−A,ラベル−TRND−AZ1,ラベル−TRND−B1〜B3,ラベル−TRND−T1の更新数値Qn(n=1〜6)が取得され(S51)、次いで、前記取得された各数値Qnを、メイン制御回路70のRAMの取得乱数記憶エリアに各々記憶する(S52)。
【0066】
前記乱数取得処理(S50)の後、あるいは第1種始動入賞口10,11への入賞確認(S40)の後、大当たり当否判定条件が成立しているか否かが確認される(S60)。ここで、大当たり当否判定条件が成立しているとは、現在特別遊技実行中でないあるいは特別図柄変動中でないことをいう。そして、前記大当たり当否判定条件成立と判断された場合には、以降で、大当たり当否判定処理(S70)、確定停止特別図柄決定処理(S80)、ダミー図柄変動表示態様決定処理(S100)、確定停止ダミー図柄決定処理(S120)、特別図柄停止処理(S130)、ダミー図柄停止処理(S140)、確変・非確変報知処理(S150)、その他の処理(S160)が行われる。一方、前記S60で大当たり当否判定条件不成立と判断された場合は、特別図柄停止処理(S130)にジャンプし、上記した大当たりに関する処理(S70,S80,S100,S120)はなされない。
【0067】
大当たり当否判定処理(S70)では、図8のフローチャートから理解されるように、まず、確率変動フラグB1が1か否か判断され(S71)、該確率変動フラグB1が1ではなく0の場合、すなわち低確率状態時(2/630)では、前記ラベル−TRND−Aの取得数値Q1が大当たり数値である‘5’,‘500’と対比され(S72)、前記大当たり数値の何れかであれば特別遊技実行可、つまり大当たりとなり、大当たりフラグA1が1にセットされるとともに、該大当たりフラグA1(=1)がメイン制御回路70のRAM内に格納される(S73)。一方、前記確率変動フラグB1が1の場合、すなわち高確率状態時(10/630)では、前記取得数値Q1が大当たり数値である‘5’,‘50’,‘100’,‘200’,‘300’,‘350’,‘400’,‘450’,‘500’,‘600’と対比され(S74)、前記大当たり数値の何れかと一致すれば大当たりとなり、大当たりフラグA1が1にセットされるとともに、該大当たりフラグA1(=1)がメイン制御回路70のRAM内に格納される(S73)。
【0068】
確定停止特別図柄決定処理(S80)では、前記大当たり当否判定処理(S70)に基づき図柄表示装置43の画像表示部50に確定(最終)停止表示する特別図柄の決定が行われる。図9のフローチャートから理解されるように、この確定停止特別図柄決定処理(S80)では、まず、前記大当たりフラグA1の値が1か否か判断される(S81)。該値が1と判断された場合、すなわち大当たり(特別遊技実行可)となる場合、リーチフラグフラグC1が1にセットされるとともに(S82)、前記ラベル−TRND−AZ1の記憶取得数値Q2が読み出され、その取得数値Q2に対し、前出の表2に規定した通りの予め決められている図柄の組合せが、画像表示部50に確定停止表示される確定大当たり停止図柄組合せとして決定される(S83)。
【0069】
それに対して、前記S81で大当たりフラグA1の値が1でない、すなわち前記値が0と判断され、外れと判定された場合には、前記ラベル−TRND−B1,B2の記憶取得数値Q3,Q4が読み出され、その読み出された数値Q3,Q4が一致するか否か判断される(S84)。前記ラベル−TRND−B1,B2の記憶取得数値Q3,Q4が一致する場合はリーチフラグC1が1にセットされ(S85)、続いてラベル−TRND−B1〜B3の記憶取得数値Q3〜Q5が読み出され、その読み出された全数値Q3〜Q5が一致するか否か判断される(S86)。全数値Q3〜Q5が一致する場合は、前記ラベル−TRND−B3(中特別図柄用)の取得数値Q5を1減らし、その値とラベル−TRND−B1,B2の取得数値Q3,Q4に対して予め決められている図柄が、画像表示部50における判定図柄表示部内の左判定図柄表示領域、中判定図柄表示領域、右判定図柄表示領域に確定停止表示される外れ特別図柄組合せとして決定される(S87)。一方、前記S86でラベル−TRND−B1〜B3の記憶取得数値Q3〜Q5が一致しないと判断された場合、ラベル−TRND−B1〜B3の記憶取得数値Q3〜Q5に対して予め決められている図柄が、画像表示部50における判定図柄表示部内の左判定図柄表示領域、中判定図柄表示領域、右判定図柄表示領域に確定停止表示される外れ特別図柄組合せとして決定される(S88)。
【0070】
また、前記S84において、ラベル−TRND−B1,B2の記憶取得数値Q3,Q4が一致しなかった場合は、リーチフラグフラグC1が0にセットされるとともに(S89)、ラベル−TRND−B1〜B3の記憶取得数値Q3〜Q5に対して予め決められている図柄が、画像表示部50における判定図柄表示部内の左判定図柄表示領域、中判定図柄表示領域、右判定図柄表示領域に確定停止表示される外れ特別図柄組合せとして決定される(S90)。
【0071】
ダミー図柄変動表示態様決定処理(S100)では、先に説明した大当たり当否判定処理(S70),確定停止特別図柄決定処理(S80)に基づいて、前記図柄表示装置43の画像表示部50(演出図柄表示部502)におけるダミー図柄(演出図柄)の表示態様決定が行われる。図10,11のフローチャートから理解されるように、このダミー図柄変動表示態様決定処理(S100)においては、まず、前記大当たりフラグA1の値が1か否か判断され(S101)、該大当たりフラグA1=0の場合、つまり大当たり不成立(特別遊技実行不可)となる場合、前記メイン制御回路70のRAM73に格納されているリーチフラグC1が1か否か確認される(S102)。前記リーチフラグC1=0の場合、つまりリーチ無し(リーチ状態移行不可)の場合、リーチ状態の演出を行うことなく外れダミー図柄組合せで確定停止するリーチ無し外れ表示態様に決定される(S103)。決定された表示態様(ダミー図柄の変動及び停止態様を含む)は、特別図柄(判定図柄)及びダミー図柄変動表示データとともに表示制御回路に送信される(S104)。
【0072】
一方、前記リーチフラグC1=1の場合、つまりリーチ有り(リーチ状態移行可)である場合、この例では、リーチ種類の決定に供されるラベル−TRND−T1の記憶取得数値Q6によりダミー図柄(演出図柄)及び背景の表示態様が決定される。すなわち、前記ラベル−TRND−T1の記憶取得数値Q6が読み出され、その記憶取得数値Q6が‘0’〜‘20’又は‘21’〜‘30’のうち何れの範囲に属するか否か判断される(S105,S106)。そして、前記記憶取得数値Q6が‘0’〜‘20’の何れかである場合(S105)には、ダミー図柄及び背景の表示態様として、リーチ状態を構成するリーチX1に決定される(S107)。
【0073】
また、前記記憶取得数値Q6が‘21’〜‘30’の何れかである場合(S106)には、ダミー図柄(演出図柄)及び背景の表示態様は他のリーチ状態を構成するリーチY1に決定される(S108)。さらにまた、前記記憶取得数値Q6が‘0’〜‘30’の何れの範囲でも無い場合、すなわち‘31’〜‘35’の何れかである場合、ダミー図柄及び背景の表示態様はさらに他のリーチ状態を構成するリーチZ1に決定される(S109)。なお、各変動態様(リーチX1,リーチY1,リーチZ1)決定後、リーチフラグC1が0にセットされる(S110)とともに、決定された表示態様(ダミー図柄の変動及び停止態様を含む)は、特別図柄(判定図柄)及びダミー図柄変動表示データとともに表示制御回路に送信される(S104)。
【0074】
また、前記S101で大当たりフラグA1=1の場合、つまり大当たり成立(特別遊技実行可)となる場合、前記メイン制御回路70のRAM73に格納されているラベル−TRND−T1の記憶取得数値Q6が読み出され、その記憶取得数値Q6が‘0’であるか否か判断される(S111)。前記記憶取得数値Q6が‘0’の場合(S111)には、ダミー図柄(演出図柄)及び背景の表示態様がリーチWに決定される(S112)。
【0075】
前記S111で記憶取得数値Q6が‘0’以外の数値(‘1’〜‘35’の何れか)と判断された場合、今度はその記憶取得数値Q6が‘1’〜‘2’又は‘3’〜‘15’のうち何れの範囲に属するか否か判断される(S113,S114)。そして、前記記憶取得数値Q6が‘1’〜‘2’の何れかである場合(S113)には、ダミー図柄(演出図柄)及び背景の表示態様がリーチX2に決定される(S115)。
【0076】
また、前記記憶取得数値Q6が‘3’〜‘15’の何れかである場合(S114)には、ダミー図柄(演出図柄)及び背景の表示態様がリーチY2に決定される(S116)。さらにまた、前記記憶取得数値Q6が‘0’〜‘15’の何れの範囲でも無い場合、すなわち‘16’〜‘35’の何れかである場合には、ダミー図柄及び背景の表示態様がリーチZ2に決定される(S117)。なお、各変動態様(リーチW,リーチX2,リーチY2,リーチZ2)決定後、リーチフラグC1の値が0にセットされる(S118)とともに、決定された表示態様(ダミー図柄の変動及び停止態様を含む)は、特別図柄(判定図柄)及びダミー図柄変動表示データとともに表示制御回路に送信される(S119)。
【0077】
ここで、図10,11に示されるダミー図柄変動表示態様について簡単に述べる。前記S103におけるリーチ無し外れは、ダミー図柄(演出図柄)が所定時間変動後、リーチ状態となることなく外れダミー図柄組合せとして全てのダミー図柄が確定停止する変動表示態様である。リーチX1(S107)、及びリーチX2(S115)は、前出の表2,3等に示した‘鼠’〜‘猪’の12種類のダミー図柄が、後の図17等に示すような海岸を背景とした演出図柄表示部を縦スクロールしながら所定時間変動し、左、右ダミー図柄停止後、中ダミー図柄が停止するものである。リーチY1(S108)及びリーチY2(S116)では、前記12種類のダミー図柄(‘鼠’〜‘猪’)が縦スクロール変動後、左、右ダミー図柄がリーチ状態で仮停止し、その後所定時間、左又は右ダミー図柄が拡大縮小の変動を行いつつ中ダミー図柄が縦スクロール変動し、全ダミー図柄が停止図柄組合せで確定停止する。リーチZ1(S109)及びリーチZ2(S117)は、前記12種類のダミー図柄(‘鼠’〜‘猪’)が縦スクロール変動後、左、右ダミー図柄がリーチ状態で仮停止し、その後所定時間、左又は右ダミー図柄が回転変動を行いつつ中ダミー図柄が縦スクロール変動し、全ダミー図柄が停止図柄組合せで確定停止する。また、リーチW(S112)は、前記12種類のダミー図柄(‘鼠’〜‘猪’)が縦スクロール変動後、後の図21等で詳しく説明するように、左、右ダミー図柄がそれぞれ‘兎’のリーチ状態で停止し、続いて中ダミー図柄が‘鼠’で停止して外れダミー図柄組合せとして確定停止する。
【0078】
なお、リーチX1(S107)及びリーチX2(S115)、リーチY1(S108)及びリーチY2(S116)、リーチZ1(S109)及びリーチZ2(S117)、リーチW(S112)として示される変動態様中は、左,中,右特別図柄(判定図柄)は判定図柄表示部において縦スクロール表示され、最終停止ダミー図柄の確定停止後、左,中,右特別図柄が停止する。
【0079】
各リーチ変動態様においては、特に前記した通り限定されるものではない。例えば各ダミー図柄のスクロールを横や斜めとする等、種々適宜態様を画像表示部50(演出図柄表示部502)に表示することができる。加えて各リーチ変動態様における背景は、各リーチの演出性を高めるものであればどのようなものであってもよい。
【0080】
確定停止ダミー図柄決定処理(S120)では、前記大当たり当否判定処理(S70)、確定停止特別図柄決定処理(S80)、ダミー図柄変動表示態様決定処理(S100)に基づき図柄表示装置43の画像表示部50に確定(最終)停止表示するダミー図柄の決定が行われる。図12のフローチャートから理解されるように、この確定停止ダミー図柄決定処理(S120)では、まず、前記ダミー図柄変動表示態様決定処理(S100)で決定された表示態様がリーチ無し外れ(S103)か否か判断される(S121)。前記表示態様がリーチ無し外れ(S103)と判断された場合、ラベル−TRND−B1〜B3の記憶取得数値Q3〜Q5に対して予め決められている図柄が、画像表示部50における演出図柄表示部内の左演出図柄表示領域、中演出図柄表示領域、右演出図柄表示領域に確定停止表示される外れダミー図柄組合せとして決定される(S122)。
【0081】
前記S121で表示態様がリーチ無し外れ(S103)以外の態様であると判断された場合には、外れとなるリーチ態様のリーチX1(S107),リーチY1(S108),リーチZ1(S109)又は大当たりとなるリーチ態様のリーチX2(S115),リーチY2(S116),リーチZ2(S117)の何れの態様に属するか否か判断される(S123,S124)。外れとなるリーチ態様のリーチX1(S107),リーチY1(S108),リーチZ1(S109)と判断された場合(S123)、ラベル−TRND−B1〜B3の記憶取得数値Q3〜Q5が読み出され、その読み出された全数値Q3〜Q5が一致するか否か判断される(S125)。全数値Q3〜Q5が一致する場合は、前記ラベル−TRND−B3(中特別図柄用)の取得数値Q5を1減らし、その値とラベル−TRND−B1,B2の取得数値Q3,Q4に対して予め決められている図柄が、画像表示部50における演出図柄表示部内の左演出図柄表示領域、中演出図柄表示領域、右演出図柄表示領域に確定停止表示される外れダミー図柄組合せとして決定される(S126)。一方、前記S125でラベル−TRND−B1〜B3の記憶取得数値Q3〜Q5が一致しないと判断された場合、ラベル−TRND−B1〜B3の記憶取得数値Q3〜Q5に対して予め決められている図柄が、画像表示部50における演出図柄表示部内の左演出図柄表示領域、中演出図柄表示領域、右演出図柄表示領域に確定停止表示される外れダミー図柄組合せとして決定される(S122)。
【0082】
大当たりとなるリーチ態様のリーチX2(S115),リーチY2(S116),リーチZ2(S117)と判断された場合は(S124)、ラベル−TRND−AZ1の記憶取得数値Q2が読み出され、その取得数値Q2に対し、前出の表2に規定する予め決められているダミー図柄(‘鼠’〜‘猪’)の組合せが、画像表示部50の演出図柄表示領域に確定停止表示される確定大当たり停止図柄組合せとして決定される(S127)。
【0083】
また、表示態様が外れとなるリーチ態様のリーチX1(S107),リーチY1(S108),リーチZ1(S109)又は大当たりとなるリーチ態様のリーチX2(S115),リーチY2(S116),リーチZ2(S117)の何れの態様でもない場合、すなわち、リーチW(S112)と判断された場合は、ラベル−TRND−B1の記憶取得数値Q3(左ダミー図柄用)を3,ラベル−TRND−B2の記憶取得数値Q4(右ダミー図柄用)を3,ラベル−TRND−B3の記憶取得数値Q5(中ダミー図柄用)を0に変更し、その取得数値Q3〜Q5(‘3’、‘3’、‘0’)に対して予め決められている図柄が、画像表示部50における演出図柄表示部内の左演出図柄表示領域、中演出図柄表示領域、右演出図柄表示領域に確定停止表示される外れダミー図柄組合せ(‘兎’、‘鼠’、‘兎’)として決定される(S128)。
【0084】
前記メイン制御回路70のRAM内に格納されたダミー図柄(演出図柄)は、判定条件の成立に起因して表示制御回路90に送信される。そして、表示制御回路90において前記メイン制御回路70より送信されたデータを基に特別図柄(判定図柄)、ダミー図柄及び背景を含む遊技画像を編集(例えば、ダミー図柄変動データと背景データを合成)し、その遊技画像を前記図柄表示装置43の画像表示部50で変動及び停止表示(表示演出)する。なお、各特別図柄は変動態様毎に定められた変動開始からの特定時間後にメイン制御回路70から図柄停止信号を送信し、前記確定停止特別図柄決定処理(S80)で決定された確定停止特別図柄組合せで確定(最終)停止表示される。同様に各ダミー図柄も変動態様毎に定められた変動開始からの特定時間後にメイン制御回路70から図柄停止信号を送信し、前記確定停止特別図柄決定処理(S80)で決定された確定停止ダミー図柄組合せで確定(最終)停止表示される。また、外れ特別図柄組合せで停止表示されると、次の変動表示に関する入賞記憶があれば、その後、当該次の入賞記憶に関する変動表示を開始する。
【0085】
特別図柄停止処理(S130)では、図13のフローチャートから理解されるように、前記S100のダミー図柄変動表示態様決定処理において決定された特別図柄変動時間が終了したか否かが判断される(S131)。変動時間が終了したと判断された場合、前記S80において決定された特別図柄(その組合せ)を確定停止特別図柄として、表示制御回路90に送信(S132)し、画像表示部50に確定停止特別図柄として表示される。なお、変動時間が終了していないと判断された場合、前記S80において決定された特別図柄(組合せ)は、表示制御回路90に送信されない。なお、上記所定の特別図柄の変動時間は、S100で決定された表示態様により異なり、10〜58秒の間である。
【0086】
ダミー図柄停止処理(S140)では、図14のフローチャートから理解されるように、前記S100のダミー図柄変動表示態様決定処理において決定されたダミー図柄変動時間が終了したか否かが判断される(S141)。変動時間が終了したと判断された場合、前記S120において決定されたダミー図柄(その組合せ)を確定停止ダミー図柄として、表示制御回路90に送信(S142)し、画像表示部50に停止ダミー図柄として表示される。なお、変動時間が終了していないと判断された場合、前記S120において決定されたダミー図柄(組合せ)は、表示制御回路90に送信されない。なお、ダミー図柄の変動時間は、上記の特別図柄の変動時間より短い時間に設定される。
【0087】
確変・非確変報知処理(S150)では、図15のフローチャートから理解されるように、まず、特別遊技の終了が判断される(S151)。S151において、特別遊技が終了していないと判断される場合(特別遊技の実行中)は、何らの報知は行われない。前記S151において、特別遊技が終了したと判断された場合、ラベル−TRND−AZ1の取得数値Q2が1,3,5,7,9,11か否か判断され(S152)、取得数値Q2が該値の場合、特別図柄(判定図柄)のぞろ目は確率変動(確変)図柄組合せとなり、以降の遊技においても特別図柄のぞろ目が出現しやすくなる。そのため、遊技者に今後行われる特別遊技が確率変動である旨を報知する(S153)。一方、S172においてラベル−TRND−AZ1の取得数値Q2が、前記以外の数値の場合、特別図柄のぞろ目は非確率変動(非確変である低確率)図柄組合せとなり、以降の遊技においての特別図柄のぞろ目は通常の出現頻度となる。そのため、遊技者に今後行われる特別遊技が非確率変動である旨を報知する(S154)。
【0088】
上記S153,S154において行われる確変又は非確変の旨の報知には以下の2つの態様が挙げられ、適切に組み合わされて実行される。1つ目は、メイン制御回路70より音声制御回路85に送信され、スピーカ37より報知されるものである。2つ目は、同回路70より発光体制御回路88に送信され、ランプ表示器35,36より報知されるものである。その他、同回路70より表示制御回路90に送信され、図柄表示装置43により報知されるもの等である。
【0089】
また、メイン処理Mにおいては、上述した各処理の他、遊技状態時に必要となるその他の処理(S160)、例えば仮停止特別図柄変更決定処理、ラウンド数選択処理、確率設定処理、特別遊技実行処理、普通図柄変動開始用左右ゲート19,21の通過の確認、普通図柄当たり当否判定処理、普通図柄表示態様決定処理、始動入賞口開放処理、表示装置表示処理、及びその他のエラーの処理等が行われて、爾後の処理に備えて待機状態となる。
【0090】
次に、図16を用いて、表示制御回路90の表示制御用CPU91が実行する特別図柄拡大表示処理S170について説明する。この処理S170では、まず、メイン制御回路70から送られるダミー図柄停止信号を受信したか否か確認され(S171)、ダミー図柄停止信号を受信したと確認された場合、ダミー図柄(演出図柄)が確定停止する(S172)。次に、メイン制御回路70から送られる特別図柄停止信号を受信したか否か確認され(S173)、特別図柄停止信号を受信したと確認された場合、特別図柄(判定図柄)が拡大表示されて確定停止する(S174)。この実施例では、変動中の特別図柄及びダミー図柄において、ダミー図柄が特別図柄よりも先に確定停止し、ダミー図柄停止後に特別図柄が拡大表示されて確定停止する。
【0091】
続いて、前記画像表示部50に表示される特別図柄(判定図柄)及びダミー図柄(演出図柄)のリーチWにおける変動表示態様について説明する。図17ないし図21に示す実施例は、前記ダミー図柄変動表示態様決定処理(S100)において、判定結果が大当たりの場合にダミー図柄がリーチ後に外れの組合せとなるリーチW(S112)に決定された場合の変動表示態様の一例である。
【0092】
図17は、各図柄の変動が開始される前の状態を示す表示画像である。画像表示部50は、判定図柄表示部501と演出図柄表示部502の上下に区画形成され、前記演出図柄表示部502が前記判定図柄表示部501よりも大きく形成されているとともに、前記判定図柄表示部501は前記画像表示部50の上端部近傍に形成されている。前記判定図柄表示部501の中央部には、左特別図柄HL,中特別図柄HM,右特別図柄HRをそれぞれ表示する左判定図柄表示領域501l,中判定図柄表示領域501m,右判定図柄表示領域501rが略三等分されて横に並ぶように設けられている。また、前記演出図柄表示部502には、左ダミー図柄EL,中ダミー図柄EM,右ダミー図柄ERをそれぞれ表示する左演出図柄表示領域502l,中演出図柄表示領域502m,右演出図柄表示領域502rが略三等分されて横に並ぶように設けられている他、背景画像Lsが表示されている。この実施例において、左特別図柄HL,中特別図柄HM,右特別図柄HRは、それぞれ‘10’、‘6’、‘11’の数字からなる図柄で表示され、左ダミー図柄EL,中ダミー図柄EM,右ダミー図柄ERは、それぞれ‘鶏’、‘蛇’、‘犬’のキャラクタ絵柄からなる図柄で表示されている。なお、この実施例における各図柄(特別図柄、ダミー図柄)は上記の例に限るものではなく、前記表2,3に従って適宜表示される。
【0093】
図18は、特別図柄(判定図柄)及びダミー図柄(演出図柄)が変動している状態を示す表示画像である。前記第1種始動入賞口10,11への入賞が特別図柄変動開始スイッチにより検出されると、前記メイン処理Mに従って前記画像表示部50の判定図柄表示部501における左,中,右判定図柄表示領域501l,501m,501rにおいて左特別図柄HL,中特別図柄HM,右特別図柄HRが前記表2,3に示す順序に従って縦スクロール変動を開始する。同時に、演出図柄表示部502における左,中,右演出図柄表示領域502l,502m,502rにおいて左ダミー図柄EL,中ダミー図柄EM,右ダミー図柄ERが前記表2,3に示す順序に従って縦スクロール変動を開始する。
【0094】
図19は、左右の特別図柄(判定図柄)及びダミー図柄(演出図柄)が停止(仮停止)してリーチ状態が成立したことを示す表示画像である。各図柄(特別図柄及びダミー図柄)の変動後、大当たりの当否判定条件が成立し(S60)、前記メイン処理Mに従ってダミー図柄の変動態様がリーチW(S112)に決定されると、前記画像表示部50の演出図柄表示部502における左、右演出図柄表示領域502l、502rにおいて、左ダミー図柄EL、右ダミー図柄ERがともに‘兎’のキャラクタ絵柄からなる図柄で停止(仮停止)する。さらに、判定図柄表示部501における左、右判定図柄表示領域501l、501rにおいて、左特別図柄HL、右特別図柄HRがともに‘4’の数字からなる図柄で停止(仮停止)する。この状態においては、特別図柄及びダミー図柄ともに左右の図柄が停止(仮停止)するが、中判定図柄表示領域501mに表示される中特別図柄HM及び中演出図柄表示領域502mに表示される中ダミー図柄EMは、ともに縦スクロール変動を続けており、特別図柄が「‘4’,‘−’,‘4’」、ダミー図柄が「‘兎’、‘−’、‘兎’」で表示されるリーチ状態が成立したことを意味している。
【0095】
図20は、ダミー図柄(演出図柄)が確定停止する一方で、特別図柄(判定図柄)が変動中であることを示す表示画像である。前記画像表示部50の演出図柄表示部502における左、右演出図柄表示領域502l、502rにおいて、左ダミー図柄EL、右ダミー図柄ERがともに‘兎’のキャラクタ絵柄からなる図柄で停止(仮停止)した後、所定時間経過すると中演出図柄表示領域502mで縦スクロール変動していた中ダミー図柄EMが‘鼠’のキャラクタ絵柄からなる図柄で停止する。これにより、演出図柄表示部502において、左、中、右ダミー図柄EL、EM、ERは、外れを意味する図柄組合せ(‘兎’、‘鼠’、‘兎’)で確定停止される。また、この時点での特別図柄は、判定図柄表示部501の左、右判定図柄表示領域501l、501rにおいて表示される左、右特別図柄HL、HRがともに‘4’で停止(仮停止)してリーチ状態が成立しているが、中判定図柄表示領域501mに表示される中特別図柄HMが縦スクロール変動していて確定停止していない状態となっている。
【0096】
図21は、ダミー図柄(演出図柄)の確定停止後、特別図柄(判定図柄)が拡大表示されて確定停止し、大当たりとなったことを示す表示画像である。前記画像表示部50の演出図柄表示部502における左、中、右演出図柄表示領域502l、502m、502rに表示される左、中、右ダミー図柄EL、EM、ERが外れを意味する図柄組合せ(‘兎’、‘鼠’、‘兎’)で確定停止した後、前記特別図柄拡大表示処理S170に従って、判定図柄表示部501において左、中、右判定図柄表示領域503l、503m、503r及び左、中、右特別図柄KL、KM、KRが拡大表示されるとともに、大当たりとなる図柄組合せ(‘4’、‘4’、‘4’)で確定停止し、大当たりとなる。なお、確定停止する際に拡大表示される特別図柄は、判定結果が認識しやすくなる大きさとなればよく、拡大する度合いは特に限定しない。
【0097】
図17ないし図21において説明したように、この実施例におけるリーチW(S112)の変動表示態様は、各特別図柄(判定図柄)及びダミー図柄(演出図柄)が縦スクロール変動し、所定時間経過すると特別図柄が「‘4’、‘−’、‘4’」、ダミー図柄が「‘兎’、‘−’、‘兎’」でそれぞれリーチ状態となり、その後、先にダミー図柄が外れを意味する図柄組合せ(‘兎’、‘鼠’、‘兎’)で確定停止し、そして最終的に特別図柄が大当たりとなる図柄組合せ(‘4’、‘4’、‘4’)で確定停止するとともに拡大表示され、大当たりとなるように構成されている。特に図示しないが、他のリーチ態様(リーチX1,リーチX2,リーチY1,リーチY2,リーチZ1,リーチZ2)においては、特別図柄が最終停止(確定停止)する際、特別図柄又はダミー図柄のどちらからでも遊技者が遊技の判定結果を認識することができる(例えば、特別図柄が「‘7’、‘7’、‘7’」のときに演出図柄が「‘馬’、‘馬’、‘馬’」と表示される)ように構成されている。
【0098】
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成の一部を適宜に変更して実施することができる。例えば、前記特別図柄(判定図柄)として‘1’〜‘12’のアラビア数字からなる図柄を用いたが、これに限定されることなく、「一、二、三、..」、「a,b,c,..」、「丸、三角、四角、..」等、数字、文字又は幾何学的図形のいずれか一又は組合せより構成される互いに共通性あるいは関連性のある属種(漢数字、アルファベット、ひらがな等)の図柄で表示することもでき、ダミー図柄(演出図柄)においても、実施例では‘鼠’〜‘猪’の十二支を表すキャラクタ絵柄からなる図柄を用いたが、これに限定されることなく、特別図柄とは異なる属種であり、黄道十二宮星座、複数種の人物,植物等の互いに共通性あるいは関連性のある演出性あるいは装飾性を有する属種(他のキャラクタ絵柄等)からなる図柄を用いることもできる。
【0099】
また、実施例においては、リーチWの変動態様が行われる際、決定されるダミー図柄の組合せとしてラベル−TRND−B1〜B3の記憶取得数値Q3〜Q5が「‘3’、‘3’、‘0’」(リーチ後に外れとなる図柄組合せ)となるように構成したが、これに限定することなく「‘4’、‘4’、‘1’」、「‘7’、‘7’、‘8’」等、リーチ後に外れとなる図柄組合せであるならば、他のいかなる組合せであっても構わない。
【0100】
さらに、上記の説明では、パチンコ遊技機を用いて説明してきたが、本発明はこれに限定されず、コイン遊技機やスロットマシン等であってもよく、可変表示装置に図柄,背景,図柄利用演出,文字等が変動表示可能な遊技機であれば何ら問題なく、適宜の遊技機に適用することができる。
【0101】
【発明の効果】
以上図示し説明したように、請求項1の発明に係る遊技機によれば、判定図柄を表示する判定図柄表示部と演出図柄を表示する演出図柄表示部が異なる大きさで区画形成され、前記演出図柄によっても判定結果が視認可能な画像表示演出を行うため、判定結果の認識性を損なうことなく演出性を向上させることができる。
【0102】
請求項2の発明に係る遊技機によれば、判定結果が当たりの場合、判定図柄表示部に当たりを意味する判定図柄を表示させる一方、演出図柄表示部には当たりを意味しない演出図柄を表示させるため、演出図柄のみを見ていた遊技者に対し、外れだったのに当たったという意外性を感じさせることができる。
【0103】
請求項3の発明に係る遊技機によれば、変動表示している判定図柄及び演出図柄を確定停止する場合において、演出図柄を判定図柄より先に停止させるため、比較的自由な演出性を有する演出図柄を注視しやすくなり、結果として遊技の趣向性が向上する。
【0104】
請求項4の発明に係る遊技機によれば、演出図柄を表示する演出図柄表示部が、判定図柄を表示する判定図柄表示部より大きく区画形成されているため、さらに演出図柄に注視しやすくなり、遊技の趣向性を向上させることができる。
【0105】
請求項5の発明に係る遊技機によれば、少なくとも判定図柄の停止直前あるいは停止時には、前記判定図柄を通常時よりも大きく表示させるため、最終的に確実な判定結果を容易に認識することができる。
【0106】
請求項6の発明に係る遊技機によれば、判定図柄と演出図柄は、それぞれ異なる属種の図柄により構成されるため、判定図柄と演出図柄を明確に区別することが可能となり、判定結果の認識性を損なうことのない演出を行うことができる。
【0107】
請求項7の発明に係る遊技機によれば、判定図柄の属する属種の図柄は、数字、文字又は幾何学的図形のいずれか一又は組合せより構成され、前記演出図柄の属する属種の図柄は、キャラクタ絵柄の図柄より構成されているため、判定図柄よりも演出図柄に対する注目度が向上し、演出性を高めることができる。
【0108】
請求項8の発明に係る遊技機によれば、判定図柄表示部が、表示手段の端部近傍に形成されているため、演出図柄による演出領域を十分に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る遊技機全体の正面図である。
【図2】同遊技機の遊技盤の正面図である。
【図3】同遊技機のシステム制御を簡略に示すブロック図である。
【図4】同遊技機の表示制御を簡略に示すブロック図である。
【図5】同遊技機のメイン制御回路が実行するメイン処理に関するフローチャートである。
【図6】乱数更新処理に関するフローチャートである。
【図7】乱数取得処理に関するフローチャートである。
【図8】大当たり当否判定処理に関するフローチャートである。
【図9】確定停止特別図柄決定処理に関するフローチャートである。
【図10】ダミー図柄変動表示態様決定処理に関する第1フローチャートである。
【図11】ダミー図柄変動表示態様決定処理に関する第2フローチャートである。
【図12】確定停止ダミー図柄決定処理に関するフローチャートである。
【図13】特別図柄停止表示処理に関するフローチャートである。
【図14】ダミー図柄停止表示処理に関するフローチャートである。
【図15】確変・非確変報知処理に関するフローチャートである。
【図16】特別図柄拡大表示処理に関するフローチャートである。
【図17】リーチWが選択された場合における変動表示開始前の表示演出態様例である。
【図18】リーチWが選択された場合における縦スクロール変動中の表示演出態様例である。
【図19】リーチWが選択された場合におけるリーチ状態成立時の表示演出態様例である。
【図20】リーチWが選択された場合におけるダミー図柄の外れ確定停止状態の表示演出態様例である。
【図21】リーチWが選択された場合において特別図柄が確定停止して大当たりとなった状態の表示演出態様例である。
【符号の説明】
1 遊技機
3 遊技盤
9 表示装置
43 図柄表示装置
50 画像表示部
70 メイン制御回路
73 メイン制御回路RAM
90 表示制御回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機やコイン遊技機あるいはスロットマシン等に代表される遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、パチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機は、特定入賞口への遊技球の入球あるいは特定通過ゲートへの遊技球の通過等の判定条件の成立に起因して当たり外れを判定し、その判定結果が当たりである場合に「大当たり」と称される所定の特別遊技を実行する機種である。このような機種においては、数字や記号あるいは絵等からなる複数の特別図柄(判定図柄)を変動及び停止表示する液晶、ドットマトリックスもしくはLED表示装置等の表示装置を遊技盤面に備えているものが大半である。
【0003】
前記表示装置は、一般的には、複数の表示領域が並んだ構成からなって、各表示領域毎に、いわゆるスロットマシンのドラムが回転するかのように、複数の特別図柄(判定図柄)がスクロールする等により変動表示し、その後に停止表示するようになっている。そして、前記判定条件の成立に起因して前記表示装置に表示される特別図柄が変動を開始し、所定時間変動後に前記表示装置の複数の表示領域にそれぞれ確定停止した図柄が表示され、その確定停止図柄が、所定の組合せ(当たり図柄組合せ、例えばぞろ目等)の場合に「大当たり」を構成し、その他の組合せ(外れ図柄組合せ)の場合に「外れ」となる。前記「大当たり」の場合には、遊技盤面の大入賞口が連続的に開いて多数の遊技球入賞が可能になり、その間の入賞により大量の賞品球を払い出すようになっている。
【0004】
この種の遊技機において、一般的に、「大当たり」に対する遊技者の期待感を高めて遊技のおもしろさをさらに向上させるため、「7,−,7」等のいわゆるリーチ状態となる特別図柄(判定図柄)の確定(最終)停止表示前に前記特別図柄を仮停止状態(特別図柄が停止したように遊技者に思わせるが、実際には停止したとはいえない表示態様)としたり、前記特別図柄とは異なるダミー図柄(演出図柄)を表示させることによって視覚的な画像演出を行い、遊技の結果が当たりとなるか外れとなるかを盛り上げてその後に特別図柄を確定表示させるものがある。
【0005】
しかしながら、このような遊技機において、前記ダミー図柄(演出図柄)は主に特別図柄(判定図柄)が当たりで停止するか否かの際に視覚的な演出をするものであって、前記ダミー図柄のみで遊技の当たり外れを判別することが困難なものに構成されていた。また、特別図柄の演出性を高めようとして図柄の装飾性を高めた場合、遊技者が判定結果を理解しにくくなる等の問題が生じるため、画像表示の演出性の向上と判定結果の視認容易性との両立が難しかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は前記の点に鑑みなされたものであって、判定結果の認識性を損なうことなく、演出性をより一層向上させた遊技機を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1の発明は、判定条件の成立に起因して、遊技の当たり外れを判定する当否判定手段と、前記当否判定手段による判定結果を表示する判定図柄と、前記判定結果に関連し、前記判定図柄とは異なる画像表示演出を行う演出図柄と、判定図柄及び演出図柄を表示する表示手段と、前記判定図柄及び演出図柄を判定条件の成立に起因して所定時間変動表示した後、判定図柄及び演出図柄で前記表示手段に停止表示させる表示制御手段とを備えた遊技機において、前記表示手段は、判定図柄を表示する判定図柄表示部と演出図柄を表示する演出図柄表示部に異なる大きさで区画形成され、前記演出図柄によっても前記判定結果を視認可能な画像表示演出を行うことを特徴とする遊技機に係る。
【0008】
請求項2の発明は、前記表示制御手段は、前記判定結果が当たりの場合、判定図柄表示部に当たりを意味する判定図柄を表示させる一方、前記演出図柄表示部には当たりを意味しない演出図柄を表示させることを特徴とする請求項1に記載の遊技機に係る。
【0009】
請求項3の発明は、前記表示制御手段は、変動表示している前記判定図柄及び演出図柄を確定停止する場合において、演出図柄を判定図柄より先に停止させることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機に係る。
【0010】
請求項4の発明は、演出図柄を表示する演出図柄表示部は、前記判定図柄を表示する判定図柄表示部より大きく区画形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の遊技機に係る。
【0011】
請求項5の発明は、前記表示制御手段は、少なくとも判定図柄の停止直前あるいは停止時には、前記判定図柄を通常時よりも大きく表示させることを特徴とする請求項4に記載の遊技機に係る。
【0012】
請求項6の発明は、前記表示手段に表示される判定図柄と演出図柄は、それぞれ異なる属種の図柄により構成されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の遊技機に係る。
【0013】
請求項7の発明は、前記判定図柄の属する属種の図柄は、数字、文字又は幾何学的図形のいずれか一又は組合せより構成され、前記演出図柄の属する属種の図柄は、キャラクタ絵柄の図柄より構成されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の遊技機に係る。
【0014】
請求項8の発明は、前記判定図柄表示部は、前記表示手段の端部近傍に形成されたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の遊技機に係る。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下添付の図面に基づき本発明の好適な実施形態を説明する。図1は本発明の一実施例に係る遊技機全体の正面図、図2は同遊技機の遊技盤の正面図、図3は同遊技機のシステム制御を簡略に示すブロック図、図4は同遊技機の表示制御を簡略に示すブロック図である。
【0016】
図1及び図2に示す遊技機(ここではパチンコ遊技機)1は、遊技盤3の縁に遊技球の外側誘導レール4及び内側誘導レール5が略円形に立設され、前記内側誘導レール5によって囲まれた遊技領域6の中心線上にその上部から下部に向かって順に表示装置9、上側第1種始動入賞口10及び普通電動役物である下側第1種始動入賞口11、特別電動役物である大入賞口15、アウト口17が配設され、また上方両側にはランプ風車18a,18b、その下方に普通図柄変動開始用左ゲート19及び普通図柄変動開始用右ゲート21、その下方に風車22a,22b、その下方に左袖入賞口23と右袖入賞口25、さらには前記大入賞口15の両側に左落とし入賞口27と右落とし入賞口29が配設されている。前記種々の入賞口に遊技球が入賞すると所定数の遊技球が賞品球として払い出される。また、後に詳述する特定の条件で所定の特別遊技状態、この例では大当たりとなると大入賞口15が開放され、遊技球が入賞し易い状態となる。また、普通図柄変動開始用ゲート19,21の検出信号により、普通図柄が所定値となった場合、下側第1種始動入賞口11が拡開状態となる。
【0017】
前記遊技盤3の前面側にはガラス枠31、払い出された遊技球を受けるための上側球受け皿32、該上側球受け皿32を取り付けるための取付板33、前記上側球受け皿32の飽和時に遊技球を受けるための下側球受け皿34、遊技状態を報知するランプ表示器35,36、音声や効果音を発して遊技状態を遊技者に報知するスピーカ37、遊技者の発射操作に応じて遊技球を遊技領域6に向けて弾発発射する発射装置H等がそれぞれ組み付けられている。次に所要の各部についてさらに詳述する。
【0018】
前記表示装置9は、その上部の普通図柄表示装置41と中央部の図柄表示装置43とよりなり、数字、アルファベット、記号からなる特別図柄(判定図柄)、キャラクタ絵柄からなるダミー図柄(演出図柄)の他、普通図柄を変動表示及び停止表示可能となっている。普通図柄表示装置41は7セグメントLED等からなる普通図柄表示部45を有する。また、普通図柄表示部45の両側にはLED等からなる普通図柄変動数記憶表示器47が設けられ、前記普通図柄変動開始用左ゲート19及び普通図柄変動開始用右ゲート21を遊技球が通過することによって発生する図柄変動開始の数を、現在変動中のものを除いて保留回数(この例では最高4回)として記憶し表示するようになっている。
【0019】
前記図柄表示装置43は、液晶、ドットマトリックスもしくはLED表示装置等の表示装置からなり、この実施例では、窓枠部49内にカラー表示可能な液晶表示器(TFT−LCDモジュール)等からなる画像表示部(可変表示領域)50が設けられている。この画像表示部50は、複数の特別図柄(判定図柄)及び複数のダミー図柄(演出図柄)を表示可能とする表示手段に相当し、図17等で後述する複数の前記特別図柄を表示する判定図柄表示部501と複数の前記ダミー図柄を表示する演出図柄表示部502が上下に区画形成されているとともに、各表示部501,502が横に並ぶ3つの表示領域(左側表示領域、中央表示領域、右側表示領域)に分割されている。前記判定図柄表示部501では、左判定図柄表示領域501lに左特別図柄、中判定図柄表示領域501mに中特別図柄、右判定図柄表示領域501rに右特別図柄がそれぞれ判定図柄として変動表示及び確定停止表示可能とされ、前記演出図柄表示部502には、左演出図柄表示領域502lに左ダミー図柄、中演出図柄表示領域502mに中ダミー図柄、右演出図柄表示領域502rに右ダミー図柄が、それぞれ変動表示及び確定停止表示可能とされている。
【0020】
実施例において、前記判定図柄表示部501の左判定図柄表示領域501l、中判定図柄表示領域501m、右判定図柄表示領域501rにそれぞれ表示される特別図柄(判定図柄)は、図17等に示すように、それぞれ‘1’,‘2’,‘3’,‘4’,‘5’,‘6’,‘7’,‘8’,‘9’,‘10’,‘11’,‘12’の数字からなる図柄により構成されている。また、前記演出図柄表示部502の左演出図柄表示領域502l、中演出図柄表示領域502m、右演出図柄表示領域502rにそれぞれ表示されるダミー図柄(演出図柄)は、それぞれ‘鼠’,‘牛’,‘虎’,‘兎’,‘辰’,‘蛇’,‘馬’,‘羊’,‘猿’,‘鶏’,‘犬’,‘猪’の12通りのキャラクタ絵柄からなる図柄で構成されている。実施例の遊技機のように左,中,右特別図柄及びダミー図柄が各表示領域を変動する場合、左,中,右特別図柄のそれぞれは上記のように‘1’から順に‘12’まで切り替わり、また‘1’に戻るというループ状の繰り返しである特別図柄列として表示され、ダミー図柄の場合は左、中、右ダミー図柄がそれぞれ‘鼠’から順に‘猪’まで切り替わり、また‘鼠’に戻るループ状の繰り返しであるダミー図柄列として表示される。なお、上記の特別図柄及びダミー図柄において、特別図柄は‘1’〜‘12’からなる当否判定の判別が容易な図柄であって、各図柄が互いに共通性あるいは関連性を有する集合である属種(この例ではアラビア数字)より構成されており、ダミー図柄は前記特別図柄とは異なる属種(この例では十二支)の図柄であるとともに、‘鼠’〜‘猪’のキャラクタ絵柄、つまり、演出性あるいは装飾性を有する属種の図柄で表されていることを特徴とするものである。
【0021】
前記画像表示部50には、特別図柄(判定図柄)及びダミー図柄(演出図柄)の変動中に、該特別図柄及びダミー図柄に加えて背景画像(風景等)等により構成される装飾図柄が表示され、該特別図柄及びダミー図柄は変動開始等の所定始動条件に起因して、該装飾図柄と同時期に重なった状態で変動表示を行っている。なお、前記図柄表示装置43の窓枠部49の左右内側にはLED等からなる特別図柄変動数記憶表示器51が設けられている。
【0022】
前記上下の第1種始動入賞口10,11は表示装置9の真下に設けられ、下側第1種始動入賞口11については2つの可動片11a,11bが背面の第1種始動入賞口用ソレノイドによって通常状態である略垂直の狭小開放状態と略V字形の拡開開放状態間を変化可能に制御されているのに対し、上側第1種始動入賞口10は単に開口したものとされている。前記下側第1種始動入賞口11の拡開開放は、前記普通図柄表示部45の図柄が変動停止して特定の普通図柄が表示されて当たりとなったときに行われる。この例では、通常遊技状態時に普通図柄表示部45の停止図柄が特定図柄の場合には、0.3秒間の下側第1種始動入賞口11の拡開開放を1回行い、さらに該拡開開放の間に第1種始動入賞口10,11への入賞球数が6個に達したときには当該拡開開放を強制終了するようにされている。他方、後述する確率変動状態時において普通図柄表示部45の停止図柄が特定図柄の場合には、1.7秒間の下側第1種始動入賞口11の拡開開放を2秒間隔(この間は狭小開放となる。)で3回行い、さらに該拡開開放の間に第1種始動入賞口10,11への入賞球数が6個に達したときには当該拡開開放を強制終了するようにされている。
【0023】
また、前記遊技盤3の背面には、第1種始動入賞口10,11に入賞した球を検出する特別図柄変動開始スイッチが入賞球の通路に設けられており、該入賞球の検出によって前記図柄表示装置43の図柄変動を開始するようになっている。その際、特別図柄(判定図柄)変動中に第1種始動入賞口10,11に入賞した球の個数、すなわち特別図柄の変動を開始する回数については、保留回数(この例では最高4回)を前記特別図柄変動数記憶表示器51に表示し、記憶数の減少によって前記表示器51の表示個数を減らすようになっている。
【0024】
前記普通図柄変動開始用左ゲート19及び普通図柄変動開始用右ゲート21は表示装置9の左右に設けられ、普通図柄変動開始スイッチを備え、該普通図柄変動開始スイッチで両ゲート19,21を通過する遊技球を検出することによって前記普通図柄表示装置41の普通図柄の変動を開始させるようになっている。また、前記左袖入賞口23と右袖入賞口25の入賞球を検出する左袖入賞口用検出スイッチと右袖入賞口用検出スイッチ、前記左落とし入賞口27と右落とし入賞口29の入賞球を検出する左落とし入賞口用検出スイッチと右落とし入賞口用検出スイッチが、それぞれ対応する遊技盤背面に設けられている。
【0025】
前記大入賞口15は第1種始動入賞口10,11の下方に設けられ、大入賞口開放用ソレノイドと該ソレノイドによって開閉する開閉板61とを備えている。この大入賞口15は、通常は開閉板61が閉じた状態とされ、当該大入賞口15の内部には、該大入賞口15の開放と同時に開放して入賞可能にする特定領域入賞口63を有する。さらに、該特定領域入賞口63には、所定条件時に特定領域開放用ソレノイドにより開閉される開閉扉(図示せず)が設けられている。また、前記特定領域入賞口63には特定入賞球を検出する特定入賞球検出スイッチが設けられ、該入賞球の検出により大入賞口15を再度開ける継続権利が成立するようにされている。また、大入賞口15内の略中央には、前記大入賞口15に入賞しかつ前記特定領域入賞口63に入賞しなかった入賞球を検出する入賞球数カウントスイッチが設けられている。
【0026】
前記図柄表示装置43の作動及び大入賞口15の作動、つまり特別遊技実行時(大当たり成立時)の動作について説明する。前記のように第1種始動入賞口10,11に遊技球が入賞し、特別図柄変動開始スイッチによって入賞球が検出されると、前記特別図柄変動開始スイッチにより入賞信号が後述する図3に示すメイン制御回路70へ送られ、それに伴ってメイン制御回路70のラベル−TRND−A,ラベル−TRND−AZ1,ラベル−TRND−B1〜B3,ラベル−TRND−T1等の各種乱数値(Q1〜Q6等)が取得(抽出)され、その取得数値がメイン制御回路70のRAM73の特別図柄乱数記憶領域及びダミー図柄乱数記憶領域に一旦格納される。そして、当該格納された各数値に基づいて大当たりの判定、特別図柄(判定図柄)及びダミー図柄(演出図柄)の変動・停止パターン、ダミー図柄の変動表示態様の種類の決定、特別図柄及びダミー図柄の停止図柄組合せの決定(作成)等が行われ、前記図柄表示装置43における画像表示部50の各所定表示領域で特別図柄及びダミー図柄の変動を開始する。前記メイン制御回路70は、遊技機1のメイン制御を行うメイン制御手段に相当するものである。
【0027】
前記特別図柄(判定図柄)は、変動開始から所定時間(前記選択された各特別図柄変動・停止パターンで定められている時間、この例では最低約10秒から最高58秒)変動後、変動を停止し、停止図柄として判定図柄表示部501(図17等に図示)に確定表示される。一方、前記ダミー図柄(演出図柄)は、変動開始から所定時間(前記選択された各特別図柄変動・停止パターンで定められている時間、この例では最低約5秒から最高55秒)変動後、停止図柄として演出図柄表示部502(図17等に図示)に確定表示される。実施例では、左判定図柄表示部501l、中判定図柄表示領域501m、右判定図柄表示領域501rにおいて前記特別図柄が変動を開始し、左判定図柄表示領域501l、右判定図柄表示領域501r、中判定図柄表示領域501mの順に特別図柄が変動停止して、停止図柄として確定表示される。その際、決定された特別図柄の表示態様等によっては、リーチ状態が成立することがある。同様に、左演出図柄表示部502l、中演出図柄表示領域502m、右演出図柄表示領域502rにおいて前記ダミー図柄が変動を開始し、左演出図柄表示領域502l、右演出図柄表示領域502r、中演出図柄表示領域502mの順にダミー図柄が変動停止して、停止図柄として確定表示され、決定したダミー図柄の表示態様等によってリーチ状態が成立することがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示部50の左,中,右判定図柄表示領域あるいは演出図柄表示領域において、特別図柄あるいはダミー図柄の変動表示が開始された後、表示制御が進行して表示結果が停止表示される前段階において、特定の表示態様、つまり大当たり図柄の組合せ(同一図柄の組合せ)が表示され易い可変表示態様となったと遊技者に思わせるための表示態様をいう。この実施例では、リーチ状態の1つとして、前記画像表示部50の左,中,右判定図柄表示領域あるいは演出図柄表示領域のうち、最終停止図柄(ここでは中特別図柄あるいはダミー図柄)を表示する表示領域(ここでは中判定図柄表示領域501mあるいは演出図柄表示領域502m)だけを残して、残りの2つの表示領域で図柄が特定の組合せ(例えば同一図柄)となるように仮停止するリーチ変動表示処理がなされている。
【0028】
また、前記リーチ状態時には、前記画像表示部50におけるダミー図柄(主に最終停止ダミー図柄)の変動時間を長くしたり、前記画像表示部50におけるダミー図柄(演出図柄)を利用した図柄利用演出やダミー図柄の背後に表示されるキャラクタや背景等を表示してリーチアクションが演出されるようになっている。なお、前記リーチ状態になる前に、該リーチ状態になる可能性又は大当たりになる可能性が高いことを報知する予告(予兆)が演出されるようにしても良い。前記予告としては、画像表示部50上へのキャラクタの表示や残像表示等が挙げられる。
【0029】
前記停止図柄(確定停止した特別図柄)の組合せが、同一図柄等の組合せからなる大当たり図柄組合せとなると、大当たり状態に移行する。大当たり状態になると、前記大入賞口15の開閉板61が開いて遊技領域6表面を落下してくる遊技球を受け止め、大入賞口15へ入賞可能にし、該大入賞口15への入賞があると、図示しない賞球払出装置により所定数の遊技球が賞品球として払い出される。前記開閉板61は、所定時間(例えば29.5秒)経過後、あるいは入賞球数カウントスイッチで検出された入賞球数が所定個数(例えば10個)となった時点で閉じるようにされている。なお、前記入賞球数カウントスイッチで検出された入賞球数は、図柄表示装置43の画像表示部50に、0〜10までの数字又は棒グラフのように表示されるようになっている。
【0030】
また、大入賞口15の開放中又は大入賞口15が閉じてから約2秒以内に、特定領域入賞口63への入賞球を特定入賞球検出スイッチが検出すると、前記大当たりを再度繰り返す継続権利が発生し、所定最高回数(例えば最高15回又は13回)、前記開閉板61の開放を繰り返すようになっている。なお、実施例では、大当たり成立時に確定停止表示される大当たり図柄の組合せが所定の図柄組合せ、具体的には‘1’,‘3’,‘5’,‘7’,‘9’,‘11’の何れかのぞろ目からなる確率変動(確変)図柄組合せであるときには、前記大当たり継続権利の発生する最高回数、いわゆるラウンド数が13ラウンド(回)となり、一方、確定停止表示される大当たり図柄の組合せが‘2’,‘4’,‘6’,‘8’,‘10’,‘12’の何れかのぞろ目からなる非確率変動(非確変である低確率)図柄組合せ(通常図柄組合せ)であるときには、前記ラウンド数が15ラウンド(回)となる。
【0031】
さらに、この実施例の遊技機1では、大当たり終了後に大当たり(特別遊技)の特典とは異なる特典を遊技者に付与する特典遊技が実行される。具体的には、この遊技機1は、確率変動(確変)機能及び時間短縮(時短)機能を備えた機種であり、大当たり成立時に確定停止表示される当たり図柄組合せが前記確変図柄組合せであるときには、大当たり終了後に確率変動及び時間短縮が生じ、すなわち次回の大当たり発生確率が平時における通常遊技状態(低確率状態、2/630)よりも高い確率変動状態(高確率状態、10/630)に移行されるとともに、特別図柄が変動開始してから確定停止表示されるまでの時間(判定結果表示に要する時間)が通常より短くなり、該確率変動状態及び時間短縮状態は次回の大当たりまで継続するようになっている。一方、確定停止表示される当たり図柄組合せが前記非確変図柄組合せであるときには、大当たり終了後は、通常遊技状態(低確率状態、2/630)とされ、時間短縮も行われず、該通常遊技状態は次回の大当たりまで継続するようになる。
【0032】
また、実施例では、前記確変図柄組合せで大当たりして、該大当たり後の特典遊技実行による前記確率変動状態及び時間短縮状態時には、前記下側第1種始動入賞口11への入賞率を向上させて大当たり当否判定の機会が増大するようにされている。すなわち、前記普通図柄当たり(小当たり)による下側第1種始動入賞口11の拡開開放時間を長くしたり、前記普通図柄表示領域41の普通図柄45の変動時間を短縮したりする等により前記下側第1種始動入賞口11の拡開開放状態の発生頻度を多くする等の処理を行っている。なお、前記確率変動状態及び時間短縮状態並びに判定機会増大状態時に、再び、前記確変図柄組合せで大当たりが成立した場合には、その大当たり終了後に再度確率変動状態及び時間短縮状態並びに判定機会増大状態になる。
【0033】
このように、大当たり継続権利発生の可能ラウンド数等の特別遊技実行時における賞価値や、確率変動や時間短縮や判定機会増大等の特典遊技による特典価値等のような、遊技者に与える遊技価値(大当たり態様)が、確定停止表示される当たり図柄組合せにおける図柄によって変化するようにすれば、当たり図柄組合せに対する遊技者の興味を増し、遊技の幅を広げ、遊技をより一層面白くすることができる。
【0034】
図3には、遊技機1の裏側に設置された遊技系統の主制御を行うメイン制御回路70、及び該メイン制御回路70の制御下で前記図柄表示装置43の画像表示部50における特別図柄(判定図柄)及びダミー図柄(演出図柄)、装飾図柄(背景)の表示制御等を行う表示制御回路(サブ制御回路)90、音声制御を行う音声制御回路85、ランプやLED等のランプ表示器(発光体)の制御を行う発光体制御回路88等、当該遊技機1のシステム制御ブロックが示されている。
【0035】
前記メイン制御回路70は、内部に遊技制御用プログラムに従って制御動作を行うCPU72、該CPU72のワーク用メモリとして機能するRAM73、遊技制御用プログラムを記憶するROM74を備えたワンチップマイクロコンピュータ71と、該コンピュータ71と前記表示制御回路90等を結ぶI/O(入出力)バス75,76、出力ポート77、ドライバ78、バッファゲート79、インターフェイス80、初期リセット回路81、定期リセット回路82等により構成されている。
【0036】
前記CPU72は、制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ、各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、大当たり(特別遊技状態)の発生確率や普通図柄による当たり(下側第1種始動入賞口11の拡開開放)の発生確率を定める乱数等も生成している。また、前記RAM73は特別図柄変動開始スイッチの検出信号及び普通図柄変動開始スイッチの検出信号用の記憶領域、CPU72で生成される各種乱数値用の記憶領域、各種データを一時的に記憶する記憶領域やフラグ、並びにCPU72の作業領域を備えている。さらに、前記ROM74には、遊技上の制御プログラムや制御データ、制御コマンドが書き込まれている他、大当たり及び普通図柄による当たりの判定値等が書き込まれている。
【0037】
初期リセット回路81は、電源回路87による電源投入時にワンチップマイクロコンピュータ71をリセットするための回路である。初期リセット回路81から送られてきた初期リセットパルスに応答して、ワンチップマイクロコンピュータ71は各種制御情報を初期化する。
【0038】
定期リセット回路82は、ワンチップマイクロコンピュータ71に対し、定期的(この例では4msec毎)にリセットパルスを与え、ワンチップマイクロコンピュータ71のROM74に記憶されている遊技制御用プログラムを先頭から繰り返し実行させるための回路である。
【0039】
また、前記メイン制御回路70から出力される制御信号に基づいて、ドライバ78に接続された下側第1種始動入賞口11、大入賞口15等が制御されている。その他、ドライバ78及び情報出力回路83を介して、大当たり情報や図柄確定情報、確率変動情報等の各種遊技情報がホストコンピュータであるホール用の管理装置84に出力されている。
【0040】
さらに、前記ワンチップマイクロコンピュータ71には、前記出力ポート77を介して表示制御回路90が接続され、該表示制御回路90には普通図柄表示装置41、図柄表示装置43,普通図柄変動数記憶表示器47、特別図柄変動数記憶表示器51が接続され、制御されている。また、前記出力ポート77及び表示制御回路90を介して、発光体制御回路88が発光体制御信号を受け取り、当該制御信号に基づいてランプ表示器35,36等が制御されている。
【0041】
この他、前記ワンチップマイクロコンピュータ71には、I/Oバス75及び表示制御回路90を介して音声制御回路85が接続されている。前記音声制御回路85にはスピーカ37が接続されている。
【0042】
またさらに、各種入賞口に入賞した遊技球を検出する、特別図柄変動開始スイッチ、普通図柄変動開始スイッチ、入賞球数カウントスイッチ、特定入賞球検出スイッチ、その他の入賞口用検出スイッチ等の各検出器から出力される検出信号は、前記インターフェイス80を介してメイン制御回路70に送信されるようになっている。
【0043】
その他、前記メイン制御回路70には、電源回路87と、前記発射装置Hによる遊技球の発射を制御するための発射制御回路100と、払い出し装置(図示せず)による賞品球や貸球の払い出しを制御するための払い出し制御回路110が接続されている。
【0044】
前記表示制御回路90は、前記メイン制御回路70からの制御信号に基づいて所定の表示制御処理を行うサブ制御回路に当たり、前記メイン制御回路70とともにこの遊技機1における表示制御手段に相当する。また、表示制御回路90は、前記表示装置9(特には図柄表示装置43の画像表示部50)に表示される遊技画像(特別図柄及びダミー図柄、キャラクタや背景等の背景図柄)の表示制御に関する信号をメイン制御回路70から受信し、表示用データを設定して表示制御を行う。
【0045】
図4に示すように、前記表示制御回路90は、前記表示装置9に遊技画像を表示するための制御データを記憶する制御データROM92、前記制御データを書き換え可能に記憶する制御データRAM93、特別図柄(判定図柄)変動・停止表示データやダミー図柄(演出図柄)変動・停止表示データ等を記憶する画像データROM96、前記メイン制御回路70の制御信号に基づき制御データROM92及び制御データRAM93に従って表示制御データを制御する表示制御用CPU(制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ、各種フラグ等を備える)91、該表示制御用CPU91からの指令に基づいて画像データROM96から必要なデータを読み出し、前記特別図柄や装飾図柄等のマップデータを生成するVDP94、該VDP94で生成したデータを格納するVRAM95、前記格納記憶された画像データをRGB信号に変換するD−A変換回路97、リセット回路98等よりなる。なお、D−A変換回路97によって変換されたRGB信号は図柄表示装置43に入力され、またVDP94から複合同期信号SYNCを表示装置9の図柄表示装置43に供給する。そして、図柄表示装置43は、送信されてきたRGB信号及び複合同期信号SYNCに基づいて画像表示部50に画像を表示する。
【0046】
この実施例における前記メイン制御回路70のCPU72の主なカウンタとしては、表1に示すような6種類のカウンタがある。各カウンタの所定時に取得された数値は、メイン制御回路70のRAM73に最高4個まで格納される。なお、前記RAM73に記憶された各カウンタの数値は、該カウンタに基づく一連の遊技動作処理された後にクリアされる。各カウンタの作動については次に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
ラベル−TRND−Aは、大当たり及び外れを判定する乱数カウンタであり、当該遊技機1における当否判定手段に相当するものである。このラベル−TRND−Aは、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、所定の割り込み時間(例えば4msec)毎に1ずつ加算され、数値が‘629’に至ると、再び‘0’に戻って前記加算を繰り返すようになっている。ラベル−TRND−Aの数値は、遊技球が第1種始動入賞口10,11に入賞して特別図柄変動開始スイッチによって検出されたときに取得され、予め決定されている大当たり数値、この実施例では平時(低確率状態時)には‘5’,‘500’と対比され、前記確率変動状態時(高確率状態時)には‘5’,‘50’,‘100’,‘200’,‘300’,‘350’,‘400’,‘450’,‘500’,‘600’と対比されて大当たりか否か判断される。また、当否の判定が終了するまでの間に、遊技球が第1種始動入賞口10,11に入賞してラベル−TRND−Aの数値が再び取得されることがあるため、ラベル−TRND−Aの記憶取得値(更新取得数値)は、現在判定中の取得値を含めて最大5個が、前記メイン制御回路70のRAM73に一旦格納され、順次判定に供される。
【0049】
ラベル−TRND−AZ1は、大当たり成立時、前記画像表示部50の判定図柄表示部501における左判定図柄表示領域501l、中判定図柄表示領域501m、右判定図柄表示領域501rに確定停止して揃う確定大当たり停止特別図柄(判定図柄)組合せを決定するものであり、同時に演出図柄表示部502における左演出図柄表示領域502l、中演出図柄表示領域502m、右演出図柄表示領域502rに確定停止して揃う確定大当たり停止ダミー図柄(演出図柄)組合せを決定するものである。このラベル−TRND−AZ1は、電源投入時に‘0’から始まって前記割り込み時間毎に‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると再び‘0’に戻る繰り返しを行う。ラベル−TRND−AZ1の数値は、前記第1種始動入賞口10,11への入賞球が特別図柄変動開始スイッチによって検出されたときに取得され、変動表示中の図柄に対するものを含めて、最大5個までメイン制御回路70のRAM73の特別図柄乱数記憶領域に格納される。前記ラベル−TRND−AZ1の数値には、各数値に対応する確定大当たり停止図柄組合せが予め割り当てられている。実施例においては、以下の表2の通り、前記ラベル−TRND−AZ1の取得数値‘0’〜‘11’に対応した特別図柄(‘1’〜‘12’)のぞろ目を確定大当たり停止図柄組合せとして最終的に確定停止表示する。また、前記ラベル−TRND−AZ1の取得数値‘0’〜‘11’に対応したダミー図柄(‘鼠’〜‘猪’)のぞろ目も最終的に確定停止表示する。なお、この実施例では、上記のように、確定大当たり停止図柄組合せに応じて特別遊技実行時のラウンド数や特別遊技終了後に確率変動するか否かが決まるようになっているため、当該ラベル−TRND−AZ1は、前記ラウンド数の選択及び確率変動するか否かの選択にも使用されることになる。
【0050】
【表2】
【0051】
ラベル−TRND−B1〜B3は、前記ラベル−TRND−Aによる大当たり当否判定結果が外れとなる場合において、画像表示部50に確定停止表示する外れ特別図柄(判定図柄)組合せ及びダミー図柄(演出図柄)組合せの決定に用いられるものである。特別図柄組合せにあっては、前記ラベル−TRND−B1は判定図柄表示部501内の左判定図柄表示領域501lにおける左特別図柄、ラベル−TRND−B2は右判定図柄表示領域501rにおける右特別図柄、ラベル−TRND−B3は中判定図柄表示領域501mにおける中特別図柄にそれぞれ対応する。同様にダミー図柄組合せにあっては、前記ラベル−TRND−B1は演出図柄表示部502内の左演出図柄表示領域502lにおける左ダミー図柄、ラベル−TRND−B2は右演出図柄表示領域502rにおける右ダミー図柄、ラベル−TRND−B3は中演出図柄表示領域502mにおける中ダミー図柄にそれぞれ対応する。
【0052】
前記ラベル−TRND−B1は、電源投入時に‘0’から始まって前記割り込み時間毎に‘1’ずつ加算され、‘11’に至った後、再び‘0’から始まって加算が繰り返される。また、前記ラベル−TRND−B2は、電源投入時に‘0’から始まって、前記ラベル−TRND−B1の数値が再び‘0’に戻る際に‘1’ずつ加算され、‘11’に至った後、再び‘0’から始まって加算が繰り返される。さらに、前記ラベル−TRND−B3は、電源投入時に‘0’から始まって、前記ラベル−TRND−B2の数値が再び‘0’に戻る際に‘1’ずつ加算され、‘11’に至った後、再び‘0’から始まって加算が繰り返される。これによって、ラベル−TRND−B1〜B3の各乱数範囲が同一であっても、当該ラベル−TRND−B1〜B3が同期(同一の組合せで加算)するのを避けることができる。
【0053】
前記ラベル−TRND−B1〜B3の数値には、各数値に対応する図柄が予め割り当てられている。この実施例では、以下の表3の通り、ラベル−TRND−B1〜B3の各取得数値‘0’〜‘11’に対応した特別図柄(判定図柄)及びダミー図柄(演出図柄)が割り当てられている。そして、前記特別図柄変動開始スイッチによって入賞球が検出されるごとにラベル−TRND−B1〜B3から取得される数値の組合せによって、外れ時に画像表示部50の判定図柄表示部内の左判定図柄表示領域、中判定図柄表示領域、右判定図柄表示領域、及び演出図柄表示部内の左演出図柄表示領域、中演出図柄表示領域、右演出図柄表示領域に表示される確定停止図柄が定まる。また、ラベル−TRND−B1〜B3の取得数値は、メイン制御回路70のRAM73に所定数、この例では、表示中の外れ図柄組合せ(特別図柄及びダミー図柄)に対する数値を含めて、最大4個まで格納される。
【0054】
【表3】
【0055】
この実施例の特別図柄(判定図柄)の決定は以下に示すとおりである。すなわち、外れの際にラベル−TRND−B1,B2の数値が一致し(リーチ状態が成立)、かつラベル−TRND−B1〜B3の全ての数値が一致する場合には、ラベル−TRND−B3の数値を1減らし、その値とラベル−TRND−B1,B2の数値に割り当てられている各特別図柄が確定停止表示されるようになっている。また、外れの際にラベル−TRND−B1,B2の数値が一致し(リーチ状態が成立)、かつラベル−TRND−B3の数値がラベル−TRND−B1,B2の数値と異なる場合は、ラベル−TRND−B1〜B3のそれぞれの数値に割り当てられている各特別図柄が確定停止表示されるようになっている。さらに、外れの際にラベル−TRND−B1,B2の数値が一致しない(リーチ状態が不成立)場合は、ラベル−TRND−B1〜B3のそれぞれの数値に割り当てられている各特別図柄が確定停止表示されるようになっている。
【0056】
この実施例のダミー図柄(演出図柄)の決定は以下に示すとおりである。外れの際にリーチ状態が不成立であった場合は、ラベル−TRND−B1〜B3のそれぞれの数値に割り当てられている各ダミー図柄が確定停止表示されるようになっている。また、外れの際にリーチ状態が成立し、かつラベル−TRND−B1〜B3の全ての数値が一致する場合には、ラベル−TRND−B3の数値を1減らし、その値とラベル−TRND−B1,B2の数値に割り当てられている各特別図柄が確定停止表示されるようになっている。さらに、外れの際にリーチ状態が成立し、かつラベル−TRND−B1〜B3の数値のうちいずれか一又は全てが一致しない場合では、ラベル−TRND−B1〜B3のそれぞれの数値に割り当てられている各ダミー図柄が確定停止表示されるようになっている。
【0057】
ラベル−TRND−T1は、それ単独あるいは前記ラベル−TRND−B1〜B3とともに、リーチ状態時のリーチ種類、すなわち、前記リーチ時に画像表示部50で表示されるダミー図柄(演出図柄)の表示態様等の決定に用いられるものである。ラベル−TRND−T1の数値は遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、前記割り込み時間毎に1ずつ加算され、数値が‘35’になると、再び‘0’に戻って前記加算を繰り返すようになっている。当該ラベル−TRND−T1の数値は、前記第1種始動入賞口10,11への入賞球が特別図柄変動開始スイッチによって検出されたときに取得され、決定中に対するものを含めて、最大5個まで前記メイン制御回路70のRAM73に格納される。なお、このラベル−TRND−T1及びラベル−TRND−B1〜B3の各数値に基づく各リーチ態様についての詳細は後述する。
【0058】
また、メイン制御回路70又は表示制御回路90に設けられるカウンタとしては、特別図柄(判定図柄)の変動時におけるその他の表示態様、例えば大当たり又はリーチ状態となる可能性が高いことを報知するための予告を演出するか否かを決定するカウンタや、該予告の態様を決定するカウンタや、確定当たり図柄組合せの確定停止表示前に、画像表示部50の演出図柄表示部502に仮の当たり図柄組合せ(ここではぞろ目)を微妙な揺れ変動等の所定動作態様で仮停止表示し、その後、前記仮停止によって一旦揃った全てのダミー図柄(演出図柄)を図柄が揃った状態のまま一緒に所定時間適宜の変動させてから、前記確定当たり図柄組合せを確定停止表示する、所謂再抽選演出を行うか否かを決定するカウンタ等が適宜追加されることがある。
【0059】
前記メイン制御回路70あるいは表示制御回路90に設けられる複数のフラグとしては、大当たり(特別遊技)フラグA1、確率変動フラグB1、リーチフラグC1等が挙げられ、その他適宜のカウンタにより成立する普通図柄当たり(小当たり)フラグ、特別遊技実行中フラグ等が挙げられる。なお、これらのフラグは、初期設定時には全て0にセットされている。
【0060】
次に、本発明に係る遊技機1において前記メイン制御回路70が行う一連の処理について、前記カウンタとの関係から詳述する。なお、図3に示したメイン制御回路70のCPU72は、割り込み時間(4msec)毎にメイン制御回路70のROMに記憶されている各プログラム(メインルーチン)を実行する。
【0061】
図5のフローチャートから理解されるように、メイン処理Mにおいては、まず、電源投入がなされたか否か確認されてから(S10)、初期設定(S20)、乱数更新処理(S30)、第1種始動入賞口10,11への入賞の確認(S40)、乱数取得処理(S50)、大当たり当否判定条件(特別図柄始動条件)成立の確認(S60)、大当たり当否判定処理(S70)、確定停止特別図柄決定処理(S80)、ダミー図柄変動表示態様決定処理(S100)、確定停止ダミー図柄決定処理(S120)、特別図柄停止処理(S130)、ダミー図柄停止処理(S140)、確変・非確変報知処理(S150)、その他の処理(S160)が行われる。
【0062】
初期設定(S20)では、スタックの設定、定数設定、CPUの設定、SIO,PIO,CTCの設定等を行う。なお、電源投入時のみに必要な処理は1順目のみに実行され、後は実行されることがない。
【0063】
乱数更新処理(S30)では、図6のフローチャートから理解されるように、各カウンタ(ラベル−TRND−B2,B3を除く。)の各数値Qn(n=1〜3,6)が前記所定時間毎に1ずつ加算され(S31)、前記各数値Qnが所定最大値X(ラベル−TRND−Aの場合は629、ラベル−TRND−AZ1の場合は11、ラベル−TRND−B1の場合は11、ラベル−TRND−T1の場合は35)に至ると次に再び‘0’に戻る繰り返しを行う(S32,S33)。そして、各カウンタの更新数値がメイン制御回路70のRAMの各カウンタと対応する乱数記憶エリアにそれぞれ記憶される(S34)。図6中における『Qn’』は、加算(更新)される前の各カウンタの数値を意味する。なお、各カウンタは割り込み時間(4msec)毎に1ずつ加算され、ラベル−TRND−B2はラベル−TRND−B1に連動して数値Q4が加算され、ラベル−TRND−B3はラベル−TRND−B2に連動して数値Q5が加算され、前記RAMの乱数記憶エリアにそれぞれ記憶されるようになっている。
【0064】
前記乱数更新処理(S30)の後、前記第1種始動入賞口10,11に入賞があったか否かが前記特別図柄変動開始スイッチの検出により確認される(S40)。そして、前記第1種始動入賞口10,11への入賞ありと判断された場合には、乱数取得処理(S50)が実行される。なお、前記S40で入賞なしと判断された場合には、乱数取得処理(S50)は省略される。
【0065】
乱数取得処理(S50)では、図7のフローチャートから理解されるように、まず、ラベル−TRND−A,ラベル−TRND−AZ1,ラベル−TRND−B1〜B3,ラベル−TRND−T1の更新数値Qn(n=1〜6)が取得され(S51)、次いで、前記取得された各数値Qnを、メイン制御回路70のRAMの取得乱数記憶エリアに各々記憶する(S52)。
【0066】
前記乱数取得処理(S50)の後、あるいは第1種始動入賞口10,11への入賞確認(S40)の後、大当たり当否判定条件が成立しているか否かが確認される(S60)。ここで、大当たり当否判定条件が成立しているとは、現在特別遊技実行中でないあるいは特別図柄変動中でないことをいう。そして、前記大当たり当否判定条件成立と判断された場合には、以降で、大当たり当否判定処理(S70)、確定停止特別図柄決定処理(S80)、ダミー図柄変動表示態様決定処理(S100)、確定停止ダミー図柄決定処理(S120)、特別図柄停止処理(S130)、ダミー図柄停止処理(S140)、確変・非確変報知処理(S150)、その他の処理(S160)が行われる。一方、前記S60で大当たり当否判定条件不成立と判断された場合は、特別図柄停止処理(S130)にジャンプし、上記した大当たりに関する処理(S70,S80,S100,S120)はなされない。
【0067】
大当たり当否判定処理(S70)では、図8のフローチャートから理解されるように、まず、確率変動フラグB1が1か否か判断され(S71)、該確率変動フラグB1が1ではなく0の場合、すなわち低確率状態時(2/630)では、前記ラベル−TRND−Aの取得数値Q1が大当たり数値である‘5’,‘500’と対比され(S72)、前記大当たり数値の何れかであれば特別遊技実行可、つまり大当たりとなり、大当たりフラグA1が1にセットされるとともに、該大当たりフラグA1(=1)がメイン制御回路70のRAM内に格納される(S73)。一方、前記確率変動フラグB1が1の場合、すなわち高確率状態時(10/630)では、前記取得数値Q1が大当たり数値である‘5’,‘50’,‘100’,‘200’,‘300’,‘350’,‘400’,‘450’,‘500’,‘600’と対比され(S74)、前記大当たり数値の何れかと一致すれば大当たりとなり、大当たりフラグA1が1にセットされるとともに、該大当たりフラグA1(=1)がメイン制御回路70のRAM内に格納される(S73)。
【0068】
確定停止特別図柄決定処理(S80)では、前記大当たり当否判定処理(S70)に基づき図柄表示装置43の画像表示部50に確定(最終)停止表示する特別図柄の決定が行われる。図9のフローチャートから理解されるように、この確定停止特別図柄決定処理(S80)では、まず、前記大当たりフラグA1の値が1か否か判断される(S81)。該値が1と判断された場合、すなわち大当たり(特別遊技実行可)となる場合、リーチフラグフラグC1が1にセットされるとともに(S82)、前記ラベル−TRND−AZ1の記憶取得数値Q2が読み出され、その取得数値Q2に対し、前出の表2に規定した通りの予め決められている図柄の組合せが、画像表示部50に確定停止表示される確定大当たり停止図柄組合せとして決定される(S83)。
【0069】
それに対して、前記S81で大当たりフラグA1の値が1でない、すなわち前記値が0と判断され、外れと判定された場合には、前記ラベル−TRND−B1,B2の記憶取得数値Q3,Q4が読み出され、その読み出された数値Q3,Q4が一致するか否か判断される(S84)。前記ラベル−TRND−B1,B2の記憶取得数値Q3,Q4が一致する場合はリーチフラグC1が1にセットされ(S85)、続いてラベル−TRND−B1〜B3の記憶取得数値Q3〜Q5が読み出され、その読み出された全数値Q3〜Q5が一致するか否か判断される(S86)。全数値Q3〜Q5が一致する場合は、前記ラベル−TRND−B3(中特別図柄用)の取得数値Q5を1減らし、その値とラベル−TRND−B1,B2の取得数値Q3,Q4に対して予め決められている図柄が、画像表示部50における判定図柄表示部内の左判定図柄表示領域、中判定図柄表示領域、右判定図柄表示領域に確定停止表示される外れ特別図柄組合せとして決定される(S87)。一方、前記S86でラベル−TRND−B1〜B3の記憶取得数値Q3〜Q5が一致しないと判断された場合、ラベル−TRND−B1〜B3の記憶取得数値Q3〜Q5に対して予め決められている図柄が、画像表示部50における判定図柄表示部内の左判定図柄表示領域、中判定図柄表示領域、右判定図柄表示領域に確定停止表示される外れ特別図柄組合せとして決定される(S88)。
【0070】
また、前記S84において、ラベル−TRND−B1,B2の記憶取得数値Q3,Q4が一致しなかった場合は、リーチフラグフラグC1が0にセットされるとともに(S89)、ラベル−TRND−B1〜B3の記憶取得数値Q3〜Q5に対して予め決められている図柄が、画像表示部50における判定図柄表示部内の左判定図柄表示領域、中判定図柄表示領域、右判定図柄表示領域に確定停止表示される外れ特別図柄組合せとして決定される(S90)。
【0071】
ダミー図柄変動表示態様決定処理(S100)では、先に説明した大当たり当否判定処理(S70),確定停止特別図柄決定処理(S80)に基づいて、前記図柄表示装置43の画像表示部50(演出図柄表示部502)におけるダミー図柄(演出図柄)の表示態様決定が行われる。図10,11のフローチャートから理解されるように、このダミー図柄変動表示態様決定処理(S100)においては、まず、前記大当たりフラグA1の値が1か否か判断され(S101)、該大当たりフラグA1=0の場合、つまり大当たり不成立(特別遊技実行不可)となる場合、前記メイン制御回路70のRAM73に格納されているリーチフラグC1が1か否か確認される(S102)。前記リーチフラグC1=0の場合、つまりリーチ無し(リーチ状態移行不可)の場合、リーチ状態の演出を行うことなく外れダミー図柄組合せで確定停止するリーチ無し外れ表示態様に決定される(S103)。決定された表示態様(ダミー図柄の変動及び停止態様を含む)は、特別図柄(判定図柄)及びダミー図柄変動表示データとともに表示制御回路に送信される(S104)。
【0072】
一方、前記リーチフラグC1=1の場合、つまりリーチ有り(リーチ状態移行可)である場合、この例では、リーチ種類の決定に供されるラベル−TRND−T1の記憶取得数値Q6によりダミー図柄(演出図柄)及び背景の表示態様が決定される。すなわち、前記ラベル−TRND−T1の記憶取得数値Q6が読み出され、その記憶取得数値Q6が‘0’〜‘20’又は‘21’〜‘30’のうち何れの範囲に属するか否か判断される(S105,S106)。そして、前記記憶取得数値Q6が‘0’〜‘20’の何れかである場合(S105)には、ダミー図柄及び背景の表示態様として、リーチ状態を構成するリーチX1に決定される(S107)。
【0073】
また、前記記憶取得数値Q6が‘21’〜‘30’の何れかである場合(S106)には、ダミー図柄(演出図柄)及び背景の表示態様は他のリーチ状態を構成するリーチY1に決定される(S108)。さらにまた、前記記憶取得数値Q6が‘0’〜‘30’の何れの範囲でも無い場合、すなわち‘31’〜‘35’の何れかである場合、ダミー図柄及び背景の表示態様はさらに他のリーチ状態を構成するリーチZ1に決定される(S109)。なお、各変動態様(リーチX1,リーチY1,リーチZ1)決定後、リーチフラグC1が0にセットされる(S110)とともに、決定された表示態様(ダミー図柄の変動及び停止態様を含む)は、特別図柄(判定図柄)及びダミー図柄変動表示データとともに表示制御回路に送信される(S104)。
【0074】
また、前記S101で大当たりフラグA1=1の場合、つまり大当たり成立(特別遊技実行可)となる場合、前記メイン制御回路70のRAM73に格納されているラベル−TRND−T1の記憶取得数値Q6が読み出され、その記憶取得数値Q6が‘0’であるか否か判断される(S111)。前記記憶取得数値Q6が‘0’の場合(S111)には、ダミー図柄(演出図柄)及び背景の表示態様がリーチWに決定される(S112)。
【0075】
前記S111で記憶取得数値Q6が‘0’以外の数値(‘1’〜‘35’の何れか)と判断された場合、今度はその記憶取得数値Q6が‘1’〜‘2’又は‘3’〜‘15’のうち何れの範囲に属するか否か判断される(S113,S114)。そして、前記記憶取得数値Q6が‘1’〜‘2’の何れかである場合(S113)には、ダミー図柄(演出図柄)及び背景の表示態様がリーチX2に決定される(S115)。
【0076】
また、前記記憶取得数値Q6が‘3’〜‘15’の何れかである場合(S114)には、ダミー図柄(演出図柄)及び背景の表示態様がリーチY2に決定される(S116)。さらにまた、前記記憶取得数値Q6が‘0’〜‘15’の何れの範囲でも無い場合、すなわち‘16’〜‘35’の何れかである場合には、ダミー図柄及び背景の表示態様がリーチZ2に決定される(S117)。なお、各変動態様(リーチW,リーチX2,リーチY2,リーチZ2)決定後、リーチフラグC1の値が0にセットされる(S118)とともに、決定された表示態様(ダミー図柄の変動及び停止態様を含む)は、特別図柄(判定図柄)及びダミー図柄変動表示データとともに表示制御回路に送信される(S119)。
【0077】
ここで、図10,11に示されるダミー図柄変動表示態様について簡単に述べる。前記S103におけるリーチ無し外れは、ダミー図柄(演出図柄)が所定時間変動後、リーチ状態となることなく外れダミー図柄組合せとして全てのダミー図柄が確定停止する変動表示態様である。リーチX1(S107)、及びリーチX2(S115)は、前出の表2,3等に示した‘鼠’〜‘猪’の12種類のダミー図柄が、後の図17等に示すような海岸を背景とした演出図柄表示部を縦スクロールしながら所定時間変動し、左、右ダミー図柄停止後、中ダミー図柄が停止するものである。リーチY1(S108)及びリーチY2(S116)では、前記12種類のダミー図柄(‘鼠’〜‘猪’)が縦スクロール変動後、左、右ダミー図柄がリーチ状態で仮停止し、その後所定時間、左又は右ダミー図柄が拡大縮小の変動を行いつつ中ダミー図柄が縦スクロール変動し、全ダミー図柄が停止図柄組合せで確定停止する。リーチZ1(S109)及びリーチZ2(S117)は、前記12種類のダミー図柄(‘鼠’〜‘猪’)が縦スクロール変動後、左、右ダミー図柄がリーチ状態で仮停止し、その後所定時間、左又は右ダミー図柄が回転変動を行いつつ中ダミー図柄が縦スクロール変動し、全ダミー図柄が停止図柄組合せで確定停止する。また、リーチW(S112)は、前記12種類のダミー図柄(‘鼠’〜‘猪’)が縦スクロール変動後、後の図21等で詳しく説明するように、左、右ダミー図柄がそれぞれ‘兎’のリーチ状態で停止し、続いて中ダミー図柄が‘鼠’で停止して外れダミー図柄組合せとして確定停止する。
【0078】
なお、リーチX1(S107)及びリーチX2(S115)、リーチY1(S108)及びリーチY2(S116)、リーチZ1(S109)及びリーチZ2(S117)、リーチW(S112)として示される変動態様中は、左,中,右特別図柄(判定図柄)は判定図柄表示部において縦スクロール表示され、最終停止ダミー図柄の確定停止後、左,中,右特別図柄が停止する。
【0079】
各リーチ変動態様においては、特に前記した通り限定されるものではない。例えば各ダミー図柄のスクロールを横や斜めとする等、種々適宜態様を画像表示部50(演出図柄表示部502)に表示することができる。加えて各リーチ変動態様における背景は、各リーチの演出性を高めるものであればどのようなものであってもよい。
【0080】
確定停止ダミー図柄決定処理(S120)では、前記大当たり当否判定処理(S70)、確定停止特別図柄決定処理(S80)、ダミー図柄変動表示態様決定処理(S100)に基づき図柄表示装置43の画像表示部50に確定(最終)停止表示するダミー図柄の決定が行われる。図12のフローチャートから理解されるように、この確定停止ダミー図柄決定処理(S120)では、まず、前記ダミー図柄変動表示態様決定処理(S100)で決定された表示態様がリーチ無し外れ(S103)か否か判断される(S121)。前記表示態様がリーチ無し外れ(S103)と判断された場合、ラベル−TRND−B1〜B3の記憶取得数値Q3〜Q5に対して予め決められている図柄が、画像表示部50における演出図柄表示部内の左演出図柄表示領域、中演出図柄表示領域、右演出図柄表示領域に確定停止表示される外れダミー図柄組合せとして決定される(S122)。
【0081】
前記S121で表示態様がリーチ無し外れ(S103)以外の態様であると判断された場合には、外れとなるリーチ態様のリーチX1(S107),リーチY1(S108),リーチZ1(S109)又は大当たりとなるリーチ態様のリーチX2(S115),リーチY2(S116),リーチZ2(S117)の何れの態様に属するか否か判断される(S123,S124)。外れとなるリーチ態様のリーチX1(S107),リーチY1(S108),リーチZ1(S109)と判断された場合(S123)、ラベル−TRND−B1〜B3の記憶取得数値Q3〜Q5が読み出され、その読み出された全数値Q3〜Q5が一致するか否か判断される(S125)。全数値Q3〜Q5が一致する場合は、前記ラベル−TRND−B3(中特別図柄用)の取得数値Q5を1減らし、その値とラベル−TRND−B1,B2の取得数値Q3,Q4に対して予め決められている図柄が、画像表示部50における演出図柄表示部内の左演出図柄表示領域、中演出図柄表示領域、右演出図柄表示領域に確定停止表示される外れダミー図柄組合せとして決定される(S126)。一方、前記S125でラベル−TRND−B1〜B3の記憶取得数値Q3〜Q5が一致しないと判断された場合、ラベル−TRND−B1〜B3の記憶取得数値Q3〜Q5に対して予め決められている図柄が、画像表示部50における演出図柄表示部内の左演出図柄表示領域、中演出図柄表示領域、右演出図柄表示領域に確定停止表示される外れダミー図柄組合せとして決定される(S122)。
【0082】
大当たりとなるリーチ態様のリーチX2(S115),リーチY2(S116),リーチZ2(S117)と判断された場合は(S124)、ラベル−TRND−AZ1の記憶取得数値Q2が読み出され、その取得数値Q2に対し、前出の表2に規定する予め決められているダミー図柄(‘鼠’〜‘猪’)の組合せが、画像表示部50の演出図柄表示領域に確定停止表示される確定大当たり停止図柄組合せとして決定される(S127)。
【0083】
また、表示態様が外れとなるリーチ態様のリーチX1(S107),リーチY1(S108),リーチZ1(S109)又は大当たりとなるリーチ態様のリーチX2(S115),リーチY2(S116),リーチZ2(S117)の何れの態様でもない場合、すなわち、リーチW(S112)と判断された場合は、ラベル−TRND−B1の記憶取得数値Q3(左ダミー図柄用)を3,ラベル−TRND−B2の記憶取得数値Q4(右ダミー図柄用)を3,ラベル−TRND−B3の記憶取得数値Q5(中ダミー図柄用)を0に変更し、その取得数値Q3〜Q5(‘3’、‘3’、‘0’)に対して予め決められている図柄が、画像表示部50における演出図柄表示部内の左演出図柄表示領域、中演出図柄表示領域、右演出図柄表示領域に確定停止表示される外れダミー図柄組合せ(‘兎’、‘鼠’、‘兎’)として決定される(S128)。
【0084】
前記メイン制御回路70のRAM内に格納されたダミー図柄(演出図柄)は、判定条件の成立に起因して表示制御回路90に送信される。そして、表示制御回路90において前記メイン制御回路70より送信されたデータを基に特別図柄(判定図柄)、ダミー図柄及び背景を含む遊技画像を編集(例えば、ダミー図柄変動データと背景データを合成)し、その遊技画像を前記図柄表示装置43の画像表示部50で変動及び停止表示(表示演出)する。なお、各特別図柄は変動態様毎に定められた変動開始からの特定時間後にメイン制御回路70から図柄停止信号を送信し、前記確定停止特別図柄決定処理(S80)で決定された確定停止特別図柄組合せで確定(最終)停止表示される。同様に各ダミー図柄も変動態様毎に定められた変動開始からの特定時間後にメイン制御回路70から図柄停止信号を送信し、前記確定停止特別図柄決定処理(S80)で決定された確定停止ダミー図柄組合せで確定(最終)停止表示される。また、外れ特別図柄組合せで停止表示されると、次の変動表示に関する入賞記憶があれば、その後、当該次の入賞記憶に関する変動表示を開始する。
【0085】
特別図柄停止処理(S130)では、図13のフローチャートから理解されるように、前記S100のダミー図柄変動表示態様決定処理において決定された特別図柄変動時間が終了したか否かが判断される(S131)。変動時間が終了したと判断された場合、前記S80において決定された特別図柄(その組合せ)を確定停止特別図柄として、表示制御回路90に送信(S132)し、画像表示部50に確定停止特別図柄として表示される。なお、変動時間が終了していないと判断された場合、前記S80において決定された特別図柄(組合せ)は、表示制御回路90に送信されない。なお、上記所定の特別図柄の変動時間は、S100で決定された表示態様により異なり、10〜58秒の間である。
【0086】
ダミー図柄停止処理(S140)では、図14のフローチャートから理解されるように、前記S100のダミー図柄変動表示態様決定処理において決定されたダミー図柄変動時間が終了したか否かが判断される(S141)。変動時間が終了したと判断された場合、前記S120において決定されたダミー図柄(その組合せ)を確定停止ダミー図柄として、表示制御回路90に送信(S142)し、画像表示部50に停止ダミー図柄として表示される。なお、変動時間が終了していないと判断された場合、前記S120において決定されたダミー図柄(組合せ)は、表示制御回路90に送信されない。なお、ダミー図柄の変動時間は、上記の特別図柄の変動時間より短い時間に設定される。
【0087】
確変・非確変報知処理(S150)では、図15のフローチャートから理解されるように、まず、特別遊技の終了が判断される(S151)。S151において、特別遊技が終了していないと判断される場合(特別遊技の実行中)は、何らの報知は行われない。前記S151において、特別遊技が終了したと判断された場合、ラベル−TRND−AZ1の取得数値Q2が1,3,5,7,9,11か否か判断され(S152)、取得数値Q2が該値の場合、特別図柄(判定図柄)のぞろ目は確率変動(確変)図柄組合せとなり、以降の遊技においても特別図柄のぞろ目が出現しやすくなる。そのため、遊技者に今後行われる特別遊技が確率変動である旨を報知する(S153)。一方、S172においてラベル−TRND−AZ1の取得数値Q2が、前記以外の数値の場合、特別図柄のぞろ目は非確率変動(非確変である低確率)図柄組合せとなり、以降の遊技においての特別図柄のぞろ目は通常の出現頻度となる。そのため、遊技者に今後行われる特別遊技が非確率変動である旨を報知する(S154)。
【0088】
上記S153,S154において行われる確変又は非確変の旨の報知には以下の2つの態様が挙げられ、適切に組み合わされて実行される。1つ目は、メイン制御回路70より音声制御回路85に送信され、スピーカ37より報知されるものである。2つ目は、同回路70より発光体制御回路88に送信され、ランプ表示器35,36より報知されるものである。その他、同回路70より表示制御回路90に送信され、図柄表示装置43により報知されるもの等である。
【0089】
また、メイン処理Mにおいては、上述した各処理の他、遊技状態時に必要となるその他の処理(S160)、例えば仮停止特別図柄変更決定処理、ラウンド数選択処理、確率設定処理、特別遊技実行処理、普通図柄変動開始用左右ゲート19,21の通過の確認、普通図柄当たり当否判定処理、普通図柄表示態様決定処理、始動入賞口開放処理、表示装置表示処理、及びその他のエラーの処理等が行われて、爾後の処理に備えて待機状態となる。
【0090】
次に、図16を用いて、表示制御回路90の表示制御用CPU91が実行する特別図柄拡大表示処理S170について説明する。この処理S170では、まず、メイン制御回路70から送られるダミー図柄停止信号を受信したか否か確認され(S171)、ダミー図柄停止信号を受信したと確認された場合、ダミー図柄(演出図柄)が確定停止する(S172)。次に、メイン制御回路70から送られる特別図柄停止信号を受信したか否か確認され(S173)、特別図柄停止信号を受信したと確認された場合、特別図柄(判定図柄)が拡大表示されて確定停止する(S174)。この実施例では、変動中の特別図柄及びダミー図柄において、ダミー図柄が特別図柄よりも先に確定停止し、ダミー図柄停止後に特別図柄が拡大表示されて確定停止する。
【0091】
続いて、前記画像表示部50に表示される特別図柄(判定図柄)及びダミー図柄(演出図柄)のリーチWにおける変動表示態様について説明する。図17ないし図21に示す実施例は、前記ダミー図柄変動表示態様決定処理(S100)において、判定結果が大当たりの場合にダミー図柄がリーチ後に外れの組合せとなるリーチW(S112)に決定された場合の変動表示態様の一例である。
【0092】
図17は、各図柄の変動が開始される前の状態を示す表示画像である。画像表示部50は、判定図柄表示部501と演出図柄表示部502の上下に区画形成され、前記演出図柄表示部502が前記判定図柄表示部501よりも大きく形成されているとともに、前記判定図柄表示部501は前記画像表示部50の上端部近傍に形成されている。前記判定図柄表示部501の中央部には、左特別図柄HL,中特別図柄HM,右特別図柄HRをそれぞれ表示する左判定図柄表示領域501l,中判定図柄表示領域501m,右判定図柄表示領域501rが略三等分されて横に並ぶように設けられている。また、前記演出図柄表示部502には、左ダミー図柄EL,中ダミー図柄EM,右ダミー図柄ERをそれぞれ表示する左演出図柄表示領域502l,中演出図柄表示領域502m,右演出図柄表示領域502rが略三等分されて横に並ぶように設けられている他、背景画像Lsが表示されている。この実施例において、左特別図柄HL,中特別図柄HM,右特別図柄HRは、それぞれ‘10’、‘6’、‘11’の数字からなる図柄で表示され、左ダミー図柄EL,中ダミー図柄EM,右ダミー図柄ERは、それぞれ‘鶏’、‘蛇’、‘犬’のキャラクタ絵柄からなる図柄で表示されている。なお、この実施例における各図柄(特別図柄、ダミー図柄)は上記の例に限るものではなく、前記表2,3に従って適宜表示される。
【0093】
図18は、特別図柄(判定図柄)及びダミー図柄(演出図柄)が変動している状態を示す表示画像である。前記第1種始動入賞口10,11への入賞が特別図柄変動開始スイッチにより検出されると、前記メイン処理Mに従って前記画像表示部50の判定図柄表示部501における左,中,右判定図柄表示領域501l,501m,501rにおいて左特別図柄HL,中特別図柄HM,右特別図柄HRが前記表2,3に示す順序に従って縦スクロール変動を開始する。同時に、演出図柄表示部502における左,中,右演出図柄表示領域502l,502m,502rにおいて左ダミー図柄EL,中ダミー図柄EM,右ダミー図柄ERが前記表2,3に示す順序に従って縦スクロール変動を開始する。
【0094】
図19は、左右の特別図柄(判定図柄)及びダミー図柄(演出図柄)が停止(仮停止)してリーチ状態が成立したことを示す表示画像である。各図柄(特別図柄及びダミー図柄)の変動後、大当たりの当否判定条件が成立し(S60)、前記メイン処理Mに従ってダミー図柄の変動態様がリーチW(S112)に決定されると、前記画像表示部50の演出図柄表示部502における左、右演出図柄表示領域502l、502rにおいて、左ダミー図柄EL、右ダミー図柄ERがともに‘兎’のキャラクタ絵柄からなる図柄で停止(仮停止)する。さらに、判定図柄表示部501における左、右判定図柄表示領域501l、501rにおいて、左特別図柄HL、右特別図柄HRがともに‘4’の数字からなる図柄で停止(仮停止)する。この状態においては、特別図柄及びダミー図柄ともに左右の図柄が停止(仮停止)するが、中判定図柄表示領域501mに表示される中特別図柄HM及び中演出図柄表示領域502mに表示される中ダミー図柄EMは、ともに縦スクロール変動を続けており、特別図柄が「‘4’,‘−’,‘4’」、ダミー図柄が「‘兎’、‘−’、‘兎’」で表示されるリーチ状態が成立したことを意味している。
【0095】
図20は、ダミー図柄(演出図柄)が確定停止する一方で、特別図柄(判定図柄)が変動中であることを示す表示画像である。前記画像表示部50の演出図柄表示部502における左、右演出図柄表示領域502l、502rにおいて、左ダミー図柄EL、右ダミー図柄ERがともに‘兎’のキャラクタ絵柄からなる図柄で停止(仮停止)した後、所定時間経過すると中演出図柄表示領域502mで縦スクロール変動していた中ダミー図柄EMが‘鼠’のキャラクタ絵柄からなる図柄で停止する。これにより、演出図柄表示部502において、左、中、右ダミー図柄EL、EM、ERは、外れを意味する図柄組合せ(‘兎’、‘鼠’、‘兎’)で確定停止される。また、この時点での特別図柄は、判定図柄表示部501の左、右判定図柄表示領域501l、501rにおいて表示される左、右特別図柄HL、HRがともに‘4’で停止(仮停止)してリーチ状態が成立しているが、中判定図柄表示領域501mに表示される中特別図柄HMが縦スクロール変動していて確定停止していない状態となっている。
【0096】
図21は、ダミー図柄(演出図柄)の確定停止後、特別図柄(判定図柄)が拡大表示されて確定停止し、大当たりとなったことを示す表示画像である。前記画像表示部50の演出図柄表示部502における左、中、右演出図柄表示領域502l、502m、502rに表示される左、中、右ダミー図柄EL、EM、ERが外れを意味する図柄組合せ(‘兎’、‘鼠’、‘兎’)で確定停止した後、前記特別図柄拡大表示処理S170に従って、判定図柄表示部501において左、中、右判定図柄表示領域503l、503m、503r及び左、中、右特別図柄KL、KM、KRが拡大表示されるとともに、大当たりとなる図柄組合せ(‘4’、‘4’、‘4’)で確定停止し、大当たりとなる。なお、確定停止する際に拡大表示される特別図柄は、判定結果が認識しやすくなる大きさとなればよく、拡大する度合いは特に限定しない。
【0097】
図17ないし図21において説明したように、この実施例におけるリーチW(S112)の変動表示態様は、各特別図柄(判定図柄)及びダミー図柄(演出図柄)が縦スクロール変動し、所定時間経過すると特別図柄が「‘4’、‘−’、‘4’」、ダミー図柄が「‘兎’、‘−’、‘兎’」でそれぞれリーチ状態となり、その後、先にダミー図柄が外れを意味する図柄組合せ(‘兎’、‘鼠’、‘兎’)で確定停止し、そして最終的に特別図柄が大当たりとなる図柄組合せ(‘4’、‘4’、‘4’)で確定停止するとともに拡大表示され、大当たりとなるように構成されている。特に図示しないが、他のリーチ態様(リーチX1,リーチX2,リーチY1,リーチY2,リーチZ1,リーチZ2)においては、特別図柄が最終停止(確定停止)する際、特別図柄又はダミー図柄のどちらからでも遊技者が遊技の判定結果を認識することができる(例えば、特別図柄が「‘7’、‘7’、‘7’」のときに演出図柄が「‘馬’、‘馬’、‘馬’」と表示される)ように構成されている。
【0098】
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成の一部を適宜に変更して実施することができる。例えば、前記特別図柄(判定図柄)として‘1’〜‘12’のアラビア数字からなる図柄を用いたが、これに限定されることなく、「一、二、三、..」、「a,b,c,..」、「丸、三角、四角、..」等、数字、文字又は幾何学的図形のいずれか一又は組合せより構成される互いに共通性あるいは関連性のある属種(漢数字、アルファベット、ひらがな等)の図柄で表示することもでき、ダミー図柄(演出図柄)においても、実施例では‘鼠’〜‘猪’の十二支を表すキャラクタ絵柄からなる図柄を用いたが、これに限定されることなく、特別図柄とは異なる属種であり、黄道十二宮星座、複数種の人物,植物等の互いに共通性あるいは関連性のある演出性あるいは装飾性を有する属種(他のキャラクタ絵柄等)からなる図柄を用いることもできる。
【0099】
また、実施例においては、リーチWの変動態様が行われる際、決定されるダミー図柄の組合せとしてラベル−TRND−B1〜B3の記憶取得数値Q3〜Q5が「‘3’、‘3’、‘0’」(リーチ後に外れとなる図柄組合せ)となるように構成したが、これに限定することなく「‘4’、‘4’、‘1’」、「‘7’、‘7’、‘8’」等、リーチ後に外れとなる図柄組合せであるならば、他のいかなる組合せであっても構わない。
【0100】
さらに、上記の説明では、パチンコ遊技機を用いて説明してきたが、本発明はこれに限定されず、コイン遊技機やスロットマシン等であってもよく、可変表示装置に図柄,背景,図柄利用演出,文字等が変動表示可能な遊技機であれば何ら問題なく、適宜の遊技機に適用することができる。
【0101】
【発明の効果】
以上図示し説明したように、請求項1の発明に係る遊技機によれば、判定図柄を表示する判定図柄表示部と演出図柄を表示する演出図柄表示部が異なる大きさで区画形成され、前記演出図柄によっても判定結果が視認可能な画像表示演出を行うため、判定結果の認識性を損なうことなく演出性を向上させることができる。
【0102】
請求項2の発明に係る遊技機によれば、判定結果が当たりの場合、判定図柄表示部に当たりを意味する判定図柄を表示させる一方、演出図柄表示部には当たりを意味しない演出図柄を表示させるため、演出図柄のみを見ていた遊技者に対し、外れだったのに当たったという意外性を感じさせることができる。
【0103】
請求項3の発明に係る遊技機によれば、変動表示している判定図柄及び演出図柄を確定停止する場合において、演出図柄を判定図柄より先に停止させるため、比較的自由な演出性を有する演出図柄を注視しやすくなり、結果として遊技の趣向性が向上する。
【0104】
請求項4の発明に係る遊技機によれば、演出図柄を表示する演出図柄表示部が、判定図柄を表示する判定図柄表示部より大きく区画形成されているため、さらに演出図柄に注視しやすくなり、遊技の趣向性を向上させることができる。
【0105】
請求項5の発明に係る遊技機によれば、少なくとも判定図柄の停止直前あるいは停止時には、前記判定図柄を通常時よりも大きく表示させるため、最終的に確実な判定結果を容易に認識することができる。
【0106】
請求項6の発明に係る遊技機によれば、判定図柄と演出図柄は、それぞれ異なる属種の図柄により構成されるため、判定図柄と演出図柄を明確に区別することが可能となり、判定結果の認識性を損なうことのない演出を行うことができる。
【0107】
請求項7の発明に係る遊技機によれば、判定図柄の属する属種の図柄は、数字、文字又は幾何学的図形のいずれか一又は組合せより構成され、前記演出図柄の属する属種の図柄は、キャラクタ絵柄の図柄より構成されているため、判定図柄よりも演出図柄に対する注目度が向上し、演出性を高めることができる。
【0108】
請求項8の発明に係る遊技機によれば、判定図柄表示部が、表示手段の端部近傍に形成されているため、演出図柄による演出領域を十分に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る遊技機全体の正面図である。
【図2】同遊技機の遊技盤の正面図である。
【図3】同遊技機のシステム制御を簡略に示すブロック図である。
【図4】同遊技機の表示制御を簡略に示すブロック図である。
【図5】同遊技機のメイン制御回路が実行するメイン処理に関するフローチャートである。
【図6】乱数更新処理に関するフローチャートである。
【図7】乱数取得処理に関するフローチャートである。
【図8】大当たり当否判定処理に関するフローチャートである。
【図9】確定停止特別図柄決定処理に関するフローチャートである。
【図10】ダミー図柄変動表示態様決定処理に関する第1フローチャートである。
【図11】ダミー図柄変動表示態様決定処理に関する第2フローチャートである。
【図12】確定停止ダミー図柄決定処理に関するフローチャートである。
【図13】特別図柄停止表示処理に関するフローチャートである。
【図14】ダミー図柄停止表示処理に関するフローチャートである。
【図15】確変・非確変報知処理に関するフローチャートである。
【図16】特別図柄拡大表示処理に関するフローチャートである。
【図17】リーチWが選択された場合における変動表示開始前の表示演出態様例である。
【図18】リーチWが選択された場合における縦スクロール変動中の表示演出態様例である。
【図19】リーチWが選択された場合におけるリーチ状態成立時の表示演出態様例である。
【図20】リーチWが選択された場合におけるダミー図柄の外れ確定停止状態の表示演出態様例である。
【図21】リーチWが選択された場合において特別図柄が確定停止して大当たりとなった状態の表示演出態様例である。
【符号の説明】
1 遊技機
3 遊技盤
9 表示装置
43 図柄表示装置
50 画像表示部
70 メイン制御回路
73 メイン制御回路RAM
90 表示制御回路
Claims (8)
- 判定条件の成立に起因して、遊技の当たり外れを判定する当否判定手段と、
前記当否判定手段による判定結果を表示する判定図柄と、
前記判定結果に関連し、前記判定図柄とは異なる画像表示演出を行う演出図柄と、
判定図柄及び演出図柄を表示する表示手段と、
前記判定図柄及び演出図柄を判定条件の成立に起因して所定時間変動表示した後、判定図柄及び演出図柄で前記表示手段に停止表示させる表示制御手段とを備えた遊技機において、
前記表示手段は、判定図柄を表示する判定図柄表示部と演出図柄を表示する演出図柄表示部に異なる大きさで区画形成され、前記演出図柄によっても前記判定結果を視認可能な画像表示演出を行うことを特徴とする遊技機。 - 前記表示制御手段は、前記判定結果が当たりの場合、判定図柄表示部に当たりを意味する判定図柄を表示させる一方、前記演出図柄表示部には当たりを意味しない演出図柄を表示させることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 前記表示制御手段は、変動表示している前記判定図柄及び演出図柄を確定停止する場合において、演出図柄を判定図柄より先に停止させることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
- 演出図柄を表示する演出図柄表示部は、前記判定図柄を表示する判定図柄表示部より大きく区画形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の遊技機。
- 前記表示制御手段は、少なくとも判定図柄の停止直前あるいは停止時には、前記判定図柄を通常時よりも大きく表示させることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
- 前記表示手段に表示される判定図柄と演出図柄は、それぞれ異なる属種の図柄により構成されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の遊技機。
- 前記判定図柄の属する属種の図柄は、数字、文字又は幾何学的図形のいずれか一又は組合せより構成され、前記演出図柄の属する属種の図柄は、キャラクタ絵柄の図柄より構成されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の遊技機。
- 前記判定図柄表示部は、前記表示手段の端部近傍に形成されたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の遊技機。
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-
2002
- 2002-07-30 JP JP2002221265A patent/JP2004057560A/ja active Pending
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