JP2004057267A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】パチンコ機1の遊技盤5には、その略中央部において可変表示装置14が取着されている。可変表示装置14は、液晶表示部20と、該液晶表示部20を囲むようにして設けられたセンターフレーム21とを有している。センターフレーム21は、前ベース枠、後ベース枠及びステージ部材等を備える。上部の報知表示部の基部には、2つの基板が取付けられている。基部は複数の係止手段を有しており、2つ基板は係止手段によって係止された状態で取付けられる。少なくとも1つの係止手段は、2つの基板を共通係止可能に構成されている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、パチンコ機等の遊技機にあっては、所定の遊技領域を有する遊技盤を備えている。かかる遊技盤をはじめとして、遊技機の種々の箇所には各種基板が取付けられている。基板には、例えばランプが取着されているランプ用基板、各種制御を司る制御用基板等が含まれる。
【0003】
近年、遊技に際しての興趣の向上を図るべく、遊技盤等において多くの役物が搭載される傾向にあり、これによって多種多様の演出が導出され、ひいては、遊技者にとっての面白味の増大が図られている。一方で、それに比例して多くの基板を取付ける必要がある。昨今では、多くの基板を配設するにあたり、その設置スペースに関し制限が課せられているという実状がある。また、基板の取付けられる取付部材に関しても、多くの基板が取付けられる構成とすることで、自身の構造の複雑化を招いてしまうおそれもある。かかる意味で、基板の設置に関し効率化を図る必要がある。
【0004】
かかる課題は、パチンコ機に限られるものではなく、演出効果の要求される各種遊技機全般にわたって内在するものである。
【0005】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、複数の基板を備えた遊技機において、設置スペース上の制約を低減でき、構造の簡素化を図ることの可能な遊技機を提供することを1つの目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記の目的を達成するために有効な手段を以下に示す。なお、必要に応じてその作用、効果等についても言及する。
【0007】
手段1.複数の係止手段を有する取付部材に対し、複数の基板が前記係止手段によって係止された状態で取付けられてなる遊技機において、
少なくとも1つの係止手段は、2以上の基板を共通係止可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
【0008】
手段1によれば、複数の係止手段を有する取付部材に対し、複数の基板が係止手段によって係止された状態で取付けられる。手段1では、少なくとも1つの係止手段によって、2以上の基板が共通して係止される。従って、その分だけ係止手段の数の低減を図ることができ、取付部材自身の構造の簡素化を図ることができる。また、相異なる基板が1つの係止手段で共通係止されることから、基板がいわば隣接状態で配置されることとなる。つまり、基板間の隙間を極力低減することが可能となる。そのため、複数の基板を1つの取付部材に取付けるにあたり、設置スペース上の制限を受けにくくすることができる。
【0009】
手段2.取付部材に対し、複数の基板が取付けられてなる遊技機において、
前記取付基板は、第1の基板のみを係止するための第1係止手段と、第2の基板のみを係止するための第2係止手段と、前記第1及び第2の基板を併せて係止可能な共通係止手段とを備えていることを特徴とする遊技機。
【0010】
手段2によれば、第1の基板は、第1係止手段及び共通係止手段によって係止され取付けられる。また、第2の基板は、第2係止手段及び共通係止手段によって係止され取付けられる。すなわち、1つの共通係止手段によって、2つの基板が共通して係止される。従って、その分だけ係止手段の数の低減を図ることができ、取付部材自身の構造の簡素化を図ることができる。また、第1及び第2の基板が1つの共通係止手段で共通係止されることから、第1及び第2の基板がいわば隣接状態で並列配置されることとなる。つまり、基板間の隙間を極力低減することが可能となる。そのため、複数の基板を1つの取付部材に取付けるにあたり、設置スペース上の制限を受けにくくすることができる。
【0011】
手段3.取付部材に対し、第1及び第2の基板が並列状態で取付けられてなる遊技機において、
前記取付基板は、第1の基板の一方の側部を係止するための第1係止手段と、第2の基板の一方の側部を係止するための第2係止手段と、前記第1の基板の他方の側部及び第2の基板の他方の側部を併せて係止可能な共通係止手段とを備えていることを特徴とする遊技機。
【0012】
手段3によれば、1つの取付部材に対し、第1及び第2の基板が並列状態で取付けられる。特に、第1の基板は、第1係止手段によって一方の側部が係止され、共通係止手段によって他方の側部が係止されることで取付部材に取付けられる。また、第2の基板は、第2係止手段によって一方の側部が係止され、共通係止手段によって他方の側部が係止されることで取付部材に取付けられる。すなわち、1つの共通係止手段によって、2つの基板が共通して係止される。従って、その分だけ係止手段の数の低減を図ることができ、取付部材自身の構造の簡素化を図ることができる。また、第1及び第2の基板が1つの共通係止手段で共通係止されることから、第1及び第2の基板間の隙間を極力低減することが可能となる。そのため、複数の基板を1つの取付部材に取付けるにあたり、設置スペース上の制限を受けにくくすることができる。
【0013】
手段4.前記第1係止手段及び共通係止手段間の距離と、前記第2係止手段及び共通係止手段間の距離とが相違していることを特徴とする手段2又は3に記載の遊技機。
【0014】
手段4によれば、互いに長さ(幅)の相違する第1及び第2の基板を取付けるに際し、取付箇所を間違えてしまうことがない。
【0015】
手段5.第1及び第2の基板は、前記共通係止手段に対し先に係止された上で第1係止手段、第2係止手段に係止されるよう構成されていることを特徴とする手段2乃至4のいずれかに記載の遊技機。
【0016】
手段5によれば、一方の基板を取付けた後に、他方の基板を取付けるに際し、既に取付けられた基板の取付状態の安定性が損なわれてしまうといった事態が生じにくい。
【0017】
手段6.前記第1係止手段は前記第1の基板に固有のものであり、前記第2係止手段は前記第2の基板に固有のものであることを特徴とする手段2乃至5のいずれかに記載の遊技機。
【0018】
手段6によれば、各基板の取り外し作業を比較的行いやすくすることができる。
【0019】
手段7.前記共通係止手段は、相対向する基板を係止可能となっていることを特徴とする手段2乃至6のいずれかに記載の遊技機。
【0020】
手段7によれば、一方の基板を取付けた後に、他方の基板を取付けるに際し、既に取付けられた基板の存在により、撓みにくくなる。よって、共通係止手段が折れたりしてしまうことが起こりにくく、安定した取付状態を保持することができる。
【0021】
手段8.前記各係止手段は、前記取付部材に対し一体的に形成されたものであることを特徴とする手段1乃至7のいずれかに記載の遊技機。
【0022】
手段8のように、各係止手段が取付部材に対し一体的に形成されたものである場合、隣接しあう基板の係止手段が互いに別のものであると、両者間の隙間が狭いほど加工に困難性を伴いがちである。この点、上記各手段のように、2つ基板が共通して係止されるよう構成することで、1つの係止手段を一体形成すればよいため、隙間云々の問題が生じない。結果として、係止手段を設けるにあたり加工上の困難性を払拭することができる。例えば、取付部材を金型を用いて成形するような場合には、金型の構造が複雑なものとはなりにくく、上記作用効果が顕著なものとなる。
【0023】
手段9.前記取付部材は、遊技盤の遊技領域に装着される所定の装置の一部に設けられるものであり、前記各基板は、前記所定の装置にて行われる演出用の基板であることを特徴とする手段1乃至8のいずれかに記載の遊技機。
【0024】
手段9によれば、遊技盤の遊技領域に装着される所定の装置の一部に設けられる取付部材に複数の基板が設けられる場合、遊技領域の狭小化が懸念されるところであるが、上記各手段のように、効率よく基板を配設せしめることができることから、取付部材、ひいては所定の装置の大型化により遊技領域の狭小化を抑制できる。また一方で、複数の基板が演出用の基板であることから、比較的狭い領域において多彩な演出を導出することができ、結果として興趣の向上を図ることができる。
【0025】
手段10.前記所定の装置は、表示装置の周囲に配設されるセンターフレームであることを特徴とする手段9に記載の遊技機。
【0026】
手段10によれば、所定の装置が表示装置の周囲に配設されるセンターフレームのような枠体である場合、一般に取付部材の大きさに制限が課せられやすい。これに対し、上述のように、基板を効率よく配設できることから、取付基板が比較的小さなものであっても、その領域を最大限活用した上で、より充実した演出内容を導出することができる。
【0027】
手段11.前記各基板は、互いに異なる演出用の基板であることを特徴とする手段1乃至10のいずれかに記載の遊技機。
【0028】
手段11によれば、複数の基板が互いに異なる演出用の基板であることから、1の取付部材において、互いに異なる演出がそれぞれ導出されることとなり、結果として興趣の向上を図ることができる。
【0029】
手段12.前記取付部材は、遊技機の裏面側に配設される制御装置の一部として設けられるものであり、各基板は該制御装置における制御用の基板であることを特徴とする手段1乃至8のいずれかに記載の遊技機。
【0030】
手段12によれば、遊技機の裏面側に配設される制御装置の一部として設けられる取付部材に対し、効率よく複数の制御用の基板を配設せしめることができることから、取付部材、ひいては制御装置自身の小型化、コンパクト化を図ることができ、遊技機裏面側をすっきりしたものとすることができる。
【0031】
手段13.前記取付部材には、少なくとも前記各基板の面方向の位置決めを行うための位置決め手段が前記各係止手段とは別に設けられていることを特徴とする手段1乃至12のいずれかに記載の遊技機。
【0032】
手段13によれば、取付部材には、各係止手段とは別に位置決め手段が設けられており、これにより、各基板の少なくとも面方向の位置決めを行うことができる。そのため、係止手段の数を増やすことなく、取付けられた基板の位置ずれを防止することができるとともに、取付に際しては確実に所定位置に取付けることができる。その結果、係止手段の数を最小限に抑えることができ、ひいては、取付部材の構造の一層の簡素化を図ることができる。
【0033】
手段14.前記位置決め手段は、前記各基板の取付方向の位置決めも行いうるよう構成されていることを特徴とする手段13に記載の遊技機。
【0034】
手段14によれば、位置決め手段によって、各基板の取付方向の位置決めも行われる。従って、係止手段及び位置決め手段双方によって、各基板の取付状態の安定性を高めることができる。
【0035】
手段15.手段1乃至14のいずれかにおいて、遊技機はパチンコ遊技機であること。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては、操作ハンドルを備えていてそのハンドル操作に応じて遊技球を所定の遊技領域に発射させ、遊技球が遊技領域内の所定の位置に配置された作動口に入賞することを必要条件として可変表示装置の表示部において変動表示されている識別情報が所定時間後に確定停止表示されることが挙げられる。また、特別遊技状態発生時には遊技領域内の所定の位置に配置された可変入賞装置が所定の態様で開放されて遊技球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球等のみならず、磁気カードへの書き込み等も含む)が付与されることが挙げられる。なお、この場合、遊技盤は、外枠に対し開閉可能に支持された前面枠に装着される。
【0036】
手段16.手段1乃至14のいずれかにおいて、遊技機は回胴式遊技機であること。ここで、回胴式遊技機の構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列(具体的にはリールであり、識別情報はリールに付されたシンボルである)を変動表示(具体的にはリールの回動である)した後に識別情報を確定停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備えた回胴式遊技機」となる。なお、回胴式遊技機にあっては、前記リール等を具備する可変表示手段を可変表示装置として捉えてもよいし、前記リールとは別途設けられ、前記識別情報に対応する(疑似的な対応であってもよい)識別情報を表示可能な表示装置(例えば液晶表示装置)をここにいう可変表示装置として捉えてもよい。
【0037】
手段17.手段1乃至14のいずれかにおいて、遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機であること。中でも、前記融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列(具体的にはリールであり、識別情報はリールに付されたシンボルである)を変動表示(具体的にはリールの回動である)した後に識別情報を確定停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として遊技球を使用するとともに、前記識別情報の変動開始に際しては所定数の遊技球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの遊技球が払い出されるよう構成されてなる遊技機」となる。なお、かかる遊技機にあっては、前記リール等を具備する可変表示手段を可変表示装置として捉えてもよいし、前記リールとは別途設けられ、前記識別情報に対応する(疑似的な対応であってもよい)識別情報を表示可能な表示装置(例えば液晶表示装置)をここにいう可変表示装置として捉えてもよい。なお、この場合、外枠に対し開閉可能に支持された前面枠にリール等が装着される。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0039】
図1に示すように、パチンコ機1は、外枠2と、該外枠2の前部に設けられ外枠2の一側部にて開閉可能に支持された前面枠3とを備えている。
【0040】
前面枠3の前面側にはガラス扉枠4が開閉自在に設けられている。前面枠3の後側(ガラス扉枠4の奥、外枠2の内側)には、遊技盤5が着脱可能に装着されている。
【0041】
ガラス扉枠4の下方には、遊技球Bを貯留するための球受皿としての上皿6が設けられている。また、前面枠3の前面下部には、ほぼ中央部において球受皿としての下皿7が設けられている。下皿7の側方には、遊技球発射用ハンドル8が設けられている。ハンドル8は図示しない遊技球発射装置に連結されており、遊技者がハンドル8を回転させることにより、遊技球Bが遊技球発射装置から発射される。
【0042】
遊技盤5には、ルータ加工が施されることによって複数の開口部が形成されており、各開口部には、普通入賞チャッカー11、可変入賞装置12、作動チャッカー13、可変表示装置14、スルーチャッカー15等が配設されている。
【0043】
遊技盤5の一側部には、遊技球発射装置によって発射される遊技球Bを遊技盤5の上部に案内する内レール16a及び外レール16bが設けられている。内レール16aの下端部付近において、遊技盤5には遊技球Bを導出するアウト口17が形成されている。そして、遊技盤5の下部に流下した遊技球Bの多くは、このアウト口17を通って図示しない球排出路へと案内される。本実施の形態では、遊技盤5のうち内レール16a及び外レール16bによって囲まれ、可変表示装置14等が配設された部分が、遊技球Bが流下可能な遊技領域となっている。
【0044】
さて、可変表示装置14は、液晶表示部20と、該液晶表示部20を囲むように設けられたセンターフレーム21とを備えている。
【0045】
液晶表示部20には、例えば左図柄列、中図柄列及び右図柄列の3つの表示列が表示される。各図柄列は識別情報としての複数の図柄によって構成されており、これら図柄が各図柄列毎にスクロールするように可変表示される。
【0046】
より詳しくは、可変表示装置14の下方に設けられた作動チャッカー13に遊技球Bが入球することに基づいて、可変表示装置14の液晶表示部20の図柄が可変表示される。そして、停止された図柄の組合せが予め設定した特定の組合せとなった場合には特別遊技価値が付与される。すなわち、大当たり状態が発生し、可変入賞装置12の大入賞口が所定の開放状態となり(具体的には所定時間、所定回数だけ開く)、遊技球Bが入賞しやすい状態になる。なお、可変入賞装置12は、通常、遊技球Bが入賞できない状態又は入賞し難い状態になっている。
【0047】
また、周知のとおり、前記普通入賞チャッカー11、可変入賞装置12、作動チャッカー13に遊技球Bが入球することに基づいて、上皿6又は下皿7に対し所定数の景品球(遊技球B)が払い出される。また、遊技盤5には、遊技球Bの流下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘(但し便宜上、符号を省略する)が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。上記釘や風車等によって本実施の形態における案内手段が構成される。
【0048】
次に、上記センターフレーム21について図2乃至図4を参照しつつ説明する。センターフレーム21は、中央部が前後方向に貫通した前ベース枠22及び後ベース枠23を備え、全体として枠形状となっている。
【0049】
後ベース枠23の中央部には前記液晶表示部20に対応した略矩形状の窓枠部24が形成されている。窓枠部24の周囲には、その前端部から遊技盤5に沿って略平板状の上板部25、右板部26、左板部27及び下板部28が延出されている。
【0050】
上板部25は、その左側周縁部が窓枠部24の左上端部近傍から上方に向かって延び、上側周縁部が窓枠部24の左端部近傍から左右方向略中央部までの範囲にかけてほぼ窓枠部24の上辺部に沿って形成され、右側周縁部が前記上側周縁部の右端部近傍から窓枠部24の右上端部近傍に向けて下方に傾斜しているように形成されている。
【0051】
右板部26は、その上側周縁部が上板部25の右側周縁部から連なって右方向に向かって下方へ傾斜し、右側周縁部が上側周縁部の右端部から窓枠部24の右下端部近傍に向けて緩やかに湾曲しているように形成され、全体として下方に向かうにつれ先細りした形状となっている。
【0052】
左板部27は、その上側周縁部が窓枠部24左上端部近傍から左方向に向かって延び、左側周縁部が窓枠部24の上端部近傍から上下方向略中央部をやや過ぎた位置までの範囲においてほぼ窓枠部24の左辺部に沿って形成され、下側周縁部が左側周縁部の下端部から窓枠部24の左下端部近傍に向けて緩やかに湾曲しているように形成されている。
【0053】
下板部28の下側周縁部は左右両板部26,27の周縁部から連なるように下に凸の略円弧形状となっている。
【0054】
さて、右板部26には前後方向に貫通した右開口部30が設けられている。右開口部30は右板部26に対しかなりの領域を占め、その形状も右板部26と略同一形状となっている。右開口部30には当該右開口部30と略相似形状の右透光パネル31が取着されている。右透光パネル31は、略同一形状の前パネル32、後パネル33及び保護パネル34が重ね合わされた複層構造となっている。重ね合わせの順序は前方より保護パネル34、前パネル32、後パネル33の順となっている。各パネル32,33,34は、本実施の形態においては透光性を有する透明又は半透明の樹脂により形成されている。但し、前パネル32、後パネル33は、透光性を有する部材で有れば、樹脂に限らず他の材質のもの例えばガラス等でもよい。
【0055】
図5に示すように、前パネル32の前面側(光の出射面側)、後パネル33の背面側(光の入射面側)には、それぞれ複数の直線状凸部35が設けられている。本実施の形態では、前後両パネル32,33における各直線状凸部35はその断面形状が略半円形状をなし、所定方向に沿って延びている。詳しくは、前パネル32では、鉛直方向に対して斜め45度左下がりの傾きに沿って延びた複数の直線状凸部35が列状に並んでいる。後パネル33では、鉛直方向に対して斜め45度右下がりの傾きに沿って延びた複数の直線状凸部35が列状に並んでいる。従って、前後両パネル32,33が重ね合わされた状態では、前後両パネル32,33に設けられた直線状凸部35は互いに略直交した状態となる。なお、前後両パネル32,33における直線状凸部35の配列ピッチは後述するLED43の大きさと比較してより微細なものとなっている。
【0056】
同様に、左板部27にも左開口部37が設けられ、当該左開口部37には左透光パネル38が取着されている。なお、左透光パネル38の構成は、上記右透光パネル35と略同一のためその説明を省略する。
【0057】
一方、後ベース枠23の背面側には各種電飾部材が取着されている。詳しくは、右板部26の背面側には電飾部材を配設するための右側部取付部材40が取着されている。右側部取付部材40は、電飾部材が係止される係止板41と、当該係止板41から前方に向けて突出した複数の支柱部42とを有している。右側部取付部材40は、各支柱部42の先端が右板部26の背面に当接した状態で所定の固定手段により固定されている。従って、電飾部材が前記右透光パネル31から所定間隔をおいて配置されることとなる。本実施の形態では、電飾部材として、係止板41の前面側において複数のLED43を有する右側部LED基板44が取着されている。
【0058】
一方、左板部27の背面側にも同様に、左側部LED基板45が左側部取付部材46を介して取着されている。従って、左側部LED基板45も同様に左透光パネル38から所定間隔をおいて配置されることとなる。
【0059】
さらに、上板部25の右側周縁部及び右板部26の上側周縁部の上方の後方位置において、右上側部LED基板47が右上部取付部材48を介して取着されている。なお、右上部取付部材48も係止板50及び複数の支柱部49を有しており、各支柱部49の先端は上板部25又は右板部26の背面に当接状態で固定されている。また、右上部取付部材48の係止板50は、前記右側部取付部材40の係止板41と略面一となるように配置されている。従って、右上部LED基板47の配置位置と、右側部LED基板44の配置位置とは前後方向に略同一位置となっている。
【0060】
さて、前ベース枠22は、その下部において上記遊技盤5の開口部にはめ込まれる嵌込み部51と、その上部において嵌込み部51と連なった上梁部52とを備えている。嵌込み部51は、右板部26の右側周縁部、左板部27の左側周縁部及び下板部28の下側周縁部に沿って形成され、略U字形状となっている。嵌込み部51及び上梁部52の周囲には遊技盤5面上に配設される複数のフランジ部53が形成されている。
【0061】
上梁部52は、その両側部が嵌込み部51の左右両端部より略上方に向かって延出され、その中央部が上に凸の略円弧形状となっている。上梁部52の前面側には、当該上梁部52のほぼ全域において、前方に向けて突出した天井部54が設けられている。天井部54の頂上部には遊技球Bが通過可能な開口部55が形成されている。
【0062】
上梁部52の左側部には内方向に延出された下垂部57が設けられている。下垂部57の下側周縁部は、上梁部52の左端部近傍から右方向に向けて延び、右方向に向かうにつれ上方に向けて緩やかに湾曲し、さらに右方向に向かうにつれ徐々にその傾きが略水平方向、斜め右下方向へとなるように緩やかに湾曲した形状となっており、その右端部が前記開口部55の右端部の下方位置をやや越えた位置まで達している。また、開口部55の右端部近傍から下方へ延出された下垂部57の右側周縁部は、所定位置より前記下側周縁部の右端部に向けて斜め右下がりに傾斜している。
【0063】
下垂部57の前面側には各種役物が取着され、背面側には前記役物を駆動させる駆動機構が設けられている。詳しくは、図6に示すように、下垂部57の背面側には取付凹部60が形成されている。取付凹部60内には駆動伝達部材61が左右方向に摺動可能に取着されている。駆動伝達部材61は、上下方向に延びる縦軸部62と、縦軸部62の下端部より左側(図6における右側)へ摺動方向に沿って延びる左操作部63と、縦軸部62の上端部より右側へ摺動方向に沿って延びる右操作部64とから構成されている。
【0064】
縦軸部62には前後方向に貫通し上下方向に長い縦長孔65が設けられている。左操作部63と右操作部64にはそれぞれ前後方向に貫通し摺動方向に長い左長孔66、右長孔67が形成されている。当該長孔66,67にはそれぞれ下垂部57の背面側から突出したボス69,70が差し込まれている。
【0065】
下垂部57には、ボス69の左側、ボス70の右側においてそれぞれ前後方向に貫通し摺動方向に長い略円弧状の左円弧長孔71、右円弧長孔72が形成されている。各円弧長孔71,72は下に凸となる円弧形状となっている。
【0066】
円弧長孔71,72に対応するように、左操作部63及び右操作部64の先端部にはそれぞれ前後方向に貫通し上下方向に長い左端長孔73、右端長孔74が形成されている。
【0067】
下垂部57の背面側には、前記取付凹部60を覆い、駆動伝達部材61の脱落を防止する取付カバー75が取着されている(図2等参照)。取付カバー75には、上記縦軸部65の位置に対応して前後方向に貫通した略円形の開口部75aが形成されている。
【0068】
取付カバー75の背面側には開口部75aの後方においてモータ76が取着されている。モータ76の回転軸の先端部には開口部75aに差し込まれる円盤体77が取着されている。円盤体77の前面側にはモータ76の回転軸線上から外れた位置において前方へ突出した棒状凸部78が設けられている。棒状凸部78は上記縦長孔65に差し込まれている。
【0069】
一方、下垂部57の前面側には複数の薄板状の装飾パネル80が取着され、その前面側には上記左円弧長孔71、右円弧長孔72の位置に対応してそれぞれ宇宙船をモチーフにした大可動部材81、中可動部材82が回動可能に軸支されている。なお、各装飾パネル80には左円弧長孔71、右円弧長孔72に対応した図示しない孔部が形成されている。さらに、中可動部材82の右側には宇宙船をモチーフにした小固定部材83が取着されている。下垂部57の前面側には、透明又は半透明の役物カバー85が取着されている。役物カバー85は、下垂部57と略同一形状で断面凹形状に構成されており、その右側壁部86は下垂部57の右側周縁部に沿って傾斜している。
【0070】
ここで大可動部材81及び中可動部材82に関連した構成部分について詳しく説明する。大可動部材81及び中可動部材82の上部にはそれぞれ前後方向に貫通した軸孔87,88が形成されている。軸孔87,88にはそれぞれ軸棒89,90が差し込まれている。下垂部57の前面側及び役物カバー85の背面側には、軸棒89を受ける一対の軸受け部91,92、軸棒90を受ける一対の軸受け部93,94がそれぞれ相対向するように形成されている。
【0071】
大可動部材81及び中可動部材82の背面側には、それぞれ軸孔87,88の下方において、上記左円弧長孔71、右円弧長孔72の位置に対応するように棒状の操作子95,96が後方に向けて突出形成されている。操作子95,96はそれぞれ左円弧長孔71、右円弧長孔72を介して上記左端長孔73、右端長孔74に差し込まれている。
【0072】
上記構成に基づき、モータ76が回転すると、この回転動作が円盤体77を介して駆動伝達部材61に伝達され、駆動伝達部材61が左右方向に往復動する。そして、駆動伝達部材61の往復動作が操作子95,96を介して大可動部材81、中可動部材82に伝達される。大可動部材81、中可動部材82は軸棒89,90を中心に往復回動する。
【0073】
さて、下垂部57の下部には、前ベース枠22の左右方向略中央部において報知表示部100が取着されている。報知表示部100は、下垂部57に固定された取付部材としての基部101と、基部101の前面側に取着された透光性レンズ102と、透光性レンズ102の前面側を覆う被覆部103と、基部101の背面側に取付けられた報知用LED基板104A,104Bとにより構成されている。
【0074】
報知用LED基板104A,104Bには複数のLED105A,105Bが設けられている。基部101には各LED105に対応した複数の孔部106A,106Bが形成され、透光性レンズ102の前面側には各LED105A,105Bに対応して複数の絵柄が象られている。被覆部103には前記各絵柄と略同一形状の絵柄孔107A,107Bが形成されている。
【0075】
下垂部57の右側には、上記嵌込み部51の右端部より上記右板部26の上側周縁部に沿って延出された天板部110が設けられている。天板部110の先端部は下垂部57の右端部に連接されている。天板部110の略中央部には上下方向に貫通した監視孔112が形成されている。これにより、下垂部57の右側において長窓部113が形成される。長窓部113は上記右上部LED基板47の前方に位置している。
【0076】
長窓部113には当該長窓部113と略同一形状の右上透光パネル115が取着されている。なお、右上透光パネル115の構成は、上記右透光パネル31や左透光パネル38とほぼ同様のためその説明を省略する。
【0077】
さて、前ベース枠22の右側部には、前記右透光パネル31及び右上透光パネル115の前面側を覆うように透光性を有するレンズカバー117が取着されている。本実施の形態では、レンズカバー117と、右透光パネル31及び右上透光パネル115とよって囲まれた空間部分によって、上記開口部55を通過した遊技球Bをセンターフレーム21下部へと案内する球案内流路が形成される。
【0078】
レンズカバー117は、その前面部において、前ベース枠22の右内側部に沿って湾曲形成された右レンズ部118と、右レンズ部118の左側部に沿って形成された中レンズ部119と、中レンズ部119の左側部に沿って形成された左レンズ部120とを有している。
【0079】
各レンズ部118,119,120は、その上端部が上記天井部54にまで達しており、左右方向の幅が下方に向かうにつれ先細りしている。右レンズ部118及び中レンズ部119の下端部は上記窓枠部24の右下端部近傍にまで達しており、左レンズ部120の下端部は右中レンズ部118,119の下端部よりやや上方に位置している。
【0080】
また、前後方向に対して、各レンズ部118,119,120は、下方に向かうにつれその前面部がより後方へ位置するように緩やかに湾曲している。各レンズ部118,119,120の上端部近傍における前面部は天井部54の前端部近傍に位置している。右レンズ部118及び中レンズ部119の下端部は窓枠部24の前後方向略中央部に位置しており、左レンズ部120の下端部は右板部26の前面部近傍に位置している。
【0081】
左レンズ部120の左側部には、当該左側部から後方へ延出された左側壁部121が設けられている。左側壁部121の外面には前後方向に沿って延びた複数の直線状凸部122が列状に並んで形成されている。
【0082】
左側壁部121は、上記下垂部57の右端部(上記天板部110)より上部分が下垂部57の形状に合わせて切り欠かれ当該下垂部57に当接し、それより下部分が前記右板部26に当接している。
【0083】
左レンズ部120の右側部と中レンズ部119の左側部との間には段差が形成されており、中レンズ部119がより前方に位置している。当該段差部分には中側壁部123が形成されている。
【0084】
同様に、中レンズ部119の右側部と右レンズ部118の左側部には段差が形成されており、右レンズ部118がより前方へ位置している。当該段差部分には右側壁部124が形成されている。また、中右側壁部123,124の外面には、左側壁部121同様に、複数の直線状凸部122が形成されている。なお、中側壁部123の下端部は遊技球Bが通過可能なように切り欠かれている。
【0085】
左レンズ部120の上端部には、上記天井部54と役物カバー85との前面側の隙間を覆う被覆部125が設けられている。
【0086】
レンズカバー117の背面側には、右レンズ部118及び中レンズ部119を仕切る右リブ126と、中レンズ部119及び左レンズ部120を仕切る左リブ127とが設けられている。これにより、レンズカバー117には、右レンズ部118、中レンズ部119、左レンズ部120の背面側において、それぞれ遊技球Bが通過可能な右溝部128、中溝部129、左溝部130が形成される。
【0087】
右リブ126及び左リブ127は、上記天板部110より上部分が切り欠かれ上記右上透光パネル115に当接し、それより下部分の一部が上記右透光パネル(保護パネル34)に当接している。
【0088】
右リブ126の長手方向略中央部より下部全域が切り欠かれ、右溝部128と中溝部129との間を遊技球Bが通過可能となっている。また、左リブ127の下端部近傍における一部分が切り欠かれ、中溝部129と左溝部130との間を遊技球Bが通過可能となっている。
【0089】
一方、保護パネル34の前面側には、右リブ126及び左リブ127の切り欠き部分に対応して、誘導リブ133と規制リブ134とが設けられている。誘導リブ133は、遊技球Bを左溝部130から中溝部129へと誘導可能なように段階的にその傾斜角度を変化させつつ右下がりに形成されている。規制リブ134は、誘導リブ133によって誘導される遊技球Bの右方向へ動きを規制するように上下方向に沿って形成されている。
【0090】
上記構成により、上記開口部55を通過した遊技球Bは、上記役物カバー85の右側壁部86に沿って右方向へ流下し、左溝部130内へと導かれる。当該遊技球Bは左溝部130に沿って流下し、誘導リブ133及び規制リブ134によって中溝部129へと導かれる。そして、当該遊技球Bは右溝部128又は中溝部129に沿って流下し、上記中側壁部123の切り欠き部より後述するステージ部材145へと排出される。
【0091】
一方、後ベース枠22の左板部27(左透光パネル38)の前面側には、装飾カバー138が取着されている。装飾カバー138は、上記レンズカバー117の下部と略左右対称形状となっている。
【0092】
さて、嵌込み部51の下部には、上記下板部28の下側周縁部の形状に合わせて凹部140が形成されている。凹部140の左右方向略中央部には、遊技球Bを上記作動チャッカー13の方へ誘導可能な誘導路141が形成されている。誘導路141は、後部が遊技球Bほぼ1つ分の幅に、前部が遊技球B複数個分の幅に構成されている。また、誘導路141の前端部には遊技球Bが通過可能な開口部142が形成されている。
【0093】
前ベース枠22の嵌込み部51の下部には、凹部140を覆うようにしてステージ部材145が取付けられている。
【0094】
前記ステージ部材145のステージ面(上面)は、左右方向に沿って左右両端部から中央部に向かうにつれ下方へ傾斜し、谷部を経てさらに中央に向かうにつれ上方へ傾斜し、左右方向中央部の山部が凸状に形成されている。つまり、ステージ面は、波状に形成された連続的な湾曲面となっている。当該左右方向中央部(山部)には後方に向けて傾斜した傾斜部146が形成されている。一方、後ベース枠23には、傾斜部146に対応するように、窓枠部24及び下板部28の左右方向略中央部において誘導溝147が形成されている。誘導溝147は誘導路141の後部に連通している。
【0095】
上記構成により、例えば上記球案内流路より排出された遊技球Bはステージ部材145上を転動する(例えば左右に往復転動する)。そして、山部に乗り上げた一部の遊技球Bは、傾斜部146、誘導溝147及び誘導路141を通って上記作動チャッカー13の方へ誘導されるようになっている。
【0096】
ここで、上記報知表示部100の詳細について図7,8等に基づいて説明する。上述したように、基部101には、2つの報知用LED基板104A,104Bが取付けられている。ここで、一方の報知用LED基板104Aは第1の基板を構成し、他方の報知用LED基板104Bは第2の基板を構成するものである。第1の基板たる報知用LED基板104Aは、4つのLED105Aを備えており、これらは所謂保留ランプを構成する。すなわち、前記作動チャッカー13に遊技球Bが入球することに基づいて、可変表示装置14の液晶表示部20の図柄が変動表示されることはすでに説明したが、この変動表示中にさらに遊技球Bが作動チャッカー13に入球した場合には、その分の変動表示は、現在行われている変動表示の終了後に行われる。つまり、変動表示が待機(保留)される。この保留される変動表示の最大回数として、本実施の形態では4回に設定されており、その数に対応したLED105Aが前記報知用LED基板104Aに取着されている。LED105Aは、変動表示の保留毎に順次累積的に点灯させられ、その保留に対応した変動表示の実行に伴い順次消灯させられる。
【0097】
また、第2の基板たる報知用LED基板104Bは、2つのLED105Bを備えており、これらは所謂抽選ランプを構成する。すなわち、スルーチャッカー15を遊技球Bが通過することに基づいて、2つのLED105Bが交互に点滅表示を繰り返し、所定時間後にいずれか一方が点灯状態とされ他方が消灯状態とされる。そして、所定の側のLED105Bが点灯状態とされたときには、一時的に前記作動チャッカー13が開放されるようになっている。
【0098】
なお、各報知用LED基板104A,104Bには、それぞれコネクタ160A,160Bが搭載され、そこに、図示しないケーブルコネクタが接続される。
【0099】
続いて、上記各報知用LED基板104A,104Bの基部101に対する取付構造について説明する。前記基部101の一方の端部側には、係止手段、第1係止手段を構成する第1係止部161が突設されている。また、基部101の他方の端部側には、係止手段、第2係止手段を構成する第2係止部162が突設されている。これら各係止部161,162の先端には、互いに内側に向くようにして係止爪163,164が一体形成されている。
【0100】
また、前記基部101における前記第1係止部161及び第2係止部162を結ぶ直線上の所定位置には、係止手段、共通係止手段を構成する共通係止部165が突設されている。共通係止部165は、台座部166、及び、台座部166からさらに延びる係止爪167を備えている。係止爪167は、先端側ほど拡径されている。
【0101】
さらに、前記基部101の各係止部161,162,165とは別の部位には、位置決め手段を構成する複数の位置決め突起171,172が一体形成されている。位置決め突起171,172は、前記台座部166と同じ高さ(突出量)を有する円柱状の台座部173と、台座部173上に突出形成されたピン部174とを備えている。
【0102】
一方、前記各報知用LED基板104A,104Bは、略矩形状をなしているとともに、前記各ピン部174に対応する複数の位置決め孔181,182を有している。
【0103】
そして、各報知用LED基板104A,104Bは、位置決め孔181,182に各位置決め突起171,172のピン部174が嵌め込まれた状態で各係止部161,162,165によって係止されることで、基部101に取付けられている。すなわち、報知用LED基板104Aに関しては、一方の側部が第1係止部161にて係止され、他方の側部が共通係止部165に係止された状態で取付けられている。また、報知用LED基板104Bに関しては、一方の側部が第2係止部162にて係止され、他方の側部が共通係止部165に係止された状態で取付けられている。
【0104】
ここで、上記各報知用LED基板104A,104Bの取付手順の例について説明する。本実施の形態では、第1係止部161、第2係止部162の方が、共通係止部165よりも幾分撓みやすくなっている。そこでまず、第1の基板たる報知用LED基板104Aに関しては、前記他方の側部を、共通係止部165の台座部166及び係止爪167間に嵌め込む。このとき、共通係止部165近傍の位置決め突起171に位置決め孔181が嵌め込まれることで、基板面方向への位置決めが行われる(位置ずれが規制される)。そして、前記一方の側部を、第1係止部161の係止爪163に係止させる。この係止に伴い、残りの位置決め突起171に残りの位置決め孔181が嵌め込まれる。各位置決め突起171は、前記共通係止部165の台座部166と同じ高さを有する台座部173を備えているため、前記嵌め込みの完了に伴い、報知用LED基板104Aの取付方向への位置決めも行われることとなる。
【0105】
また、第2の基板たる報知用LED基板104Bに関しても、前記他方の側部を、共通係止部165の台座部166及び係止爪167間に嵌め込む。このとき、上記同様、共通係止部165近傍の位置決め突起172に位置決め孔182が嵌め込まれることで、基板面方向への位置決めが行われる(位置ずれが規制される)。そして、前記一方の側部を、第2係止部162の係止爪164に係止させる。この係止に伴い、残りの位置決め突起172に残りの位置決め孔182が嵌め込まれる。各位置決め突起172は、前記共通係止部165の台座部166と同じ高さを有する台座部173を備えているため、前記嵌め込みの完了に伴い、報知用LED基板104Bの取付方向への位置決めも行われることとなる。
【0106】
このように、本実施の形態によれば、1つの基部101に対し、互いに異なる2つの報知用LED基板104A,104Bが並列状態で取付けられる。特に、第1の基板たる報知用LED基板104Aは、第1係止部161によって一方の側部が係止され、共通係止部165によって他方の側部が係止されることで基部101に取付けられる。また、第2の基板たる報知用LED基板104Bは、第2係止部162によって一方の側部が係止され、共通係止部165によって他方の側部が係止されることで基部101に取付けられる。すなわち、1つの共通係止部165によって、2つの基板104A,104Bが共通して係止される。従って、その分だけ係止部の数の低減を図ることができ、基部101自身の構造の簡素化を図ることができる。
【0107】
また、各基板104A,104Bが1つの共通係止部165で共通係止されることから、両基板104A,104B間の隙間を極力低減することが可能となる。そのため、複数の基板104A,104Bを1つの基部101に取付けるにあたり、設置スペース上の制限を受けにくくすることができる。特に、本実施の形態のような、センターフレーム21という比較的限られた領域において、基部101が設置される構成の場合には、共通係止部165を設けることによる省スペース化の効果は、効率よく基板104A,104Bを設置できるといった点で、飛躍的に高められる。
【0108】
また、各係止部161,162,165は、基部101に対し一体的に形成されたものである。ここで、隣接しあう基板を係止する係止手段が互いに別のものであると、両者間の隙間が狭くなるほど加工(例えば金型の設定、加工)に困難性を伴いがちである。この点、本実施の形態のように、2つ基板104A,104Bが共通係止されるよう構成することで、1つの共通係止部165を一体形成すればよいため、隙間云々の問題が生じない。結果として、加工上の困難性等を払拭することができる。
【0109】
さらに、本実施の形態では、基部101に対し、位置決め突起171,172を各係止部161,162,165とは別に設けらることとしている。このため、各基板104A,104Bの面方向の位置決め及び取付方向の位置決めを行うことができる。そのため、係止部の数を増やすことなく、取付けられた基板104A,104Bの位置ずれを防止することができるとともに、取付に際しては確実に所定位置に取付けることができる。その結果、係止部161,162,165の数を最小限に抑えることができ、ひいては、取付部材の構造上の一層の簡素化を図ることができる。
【0110】
尚、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
【0111】
(a)上記実施の形態では、センターフレーム21に設けられるランプ用(演出用)の基板104A,104Bを取付ける場合について具体化している。これに対し、遊技領域、遊技盤5のうち、他の領域に設けられる基板の取付に具体化することもできる。また、前面枠3やガラス扉枠4に基板が取付けられる場合にも具体化してもよい。
【0112】
(b)また、遊技機の表側に設けられる場合のみならず、裏面側に複数の基板が設けられる場合にも具体化してもよい。例えば、パチンコ機の裏面側には、各種制御装置が設置されるのが一般的であるが、かかる制御装置の一部として設けられる取付部材(例えば1つの制御基板ボックス)に対し、複数の制御用の基板を取付ける場合に具体化することも可能である。この場合、基板ボックス、ひいては、制御装置自身の小型化、コンパクト化を図ることができ、パチンコ機の裏面側をすっきりしたものとすることができる。
【0113】
(c)上記実施の形態では、2つの基板104A,104Bを取付ける場合について具体化しているが、3つ以上の基板を取付ける場合に具体化してもよい。また、この場合、3つ以上の基板を共通して係止可能な共通係止部を設けることとしてもよい。この場合の具体例としては、4つの基板が取付けられる場合において、4つの基板の中心に4方に係止爪の形成された共通係止部を設けることが考えられる。
【0114】
(d)1の基板に対し、複数の第1係止手段(又は第2係止手段)を設けることとしてもよい。
【0115】
(e)上記実施の形態における位置決め突起171,172を省略することとしてもよい。
【0116】
(f)上記実施の形態では、上記実施の形態では、可変表示装置14の表示部として液晶表示部20を採用している。しかし、これに限らず、他にも、CRT、ドットマトリックス、LED(エレクトロルミネッセンス)、蛍光表示管等を可変表示装置14の表示部として用いてもよい。
【0117】
(g)上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機等として実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当り図柄が表示された後に所定の領域に遊技球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。さらに、羽根モノと称されるパチンコ機に適用することも可能である。また、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機等の各種遊技機として実施することも可能である。なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0118】
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、遊技球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく、所定量の遊技球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して或いは所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の遊技球が払い出されるものである。
【0119】
(h)上記実施の形態では、第1の基板たる報知用LED基板104Aは、第1係止部161によって一方の側部が係止され、共通係止部165によって他方の側部が係止され、また、第2の基板たる報知用LED基板104Bは、第2係止部162によって一方の側部が係止され、共通係止部165によって他方の側部が係止される構成が採用されている。すなわち、1つの共通係止部165によって、2つの基板104A,104Bが並列状態で共通して係止される構成、換言すれば、1つの共通係止部165に2つの基板104A,104Bが相対向して係止される構成が採用されている。これに対し、2つの基板が直列状態で共通して係止される構成、換言すれば、1つの共通係止部に2つの基板が並んで係止される構成が採用されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。
【図2】センターフレームを示す斜視図である。
【図3】センターフレームを示す正面側分解斜視図である。
【図4】センターフレームを示す背面側分解斜視図である。
【図5】直線状凸部を示す図である。
【図6】駆動伝達部材等を示す図である。
【図7】基部と報知用LED基板との関係を示す正面側分解斜視図である。
【図8】基部と報知用LED基板との関係を示す背面側分解斜視図である。
【符号の説明】
1…遊技機としてのパチンコ機、5…遊技盤、13…作動チャッカー、14…可変表示装置、20…液晶表示部、21…枠体としてのセンターフレーム、22…ベース枠を構成する前ベース枠、23…後ベース枠、100…報知表示部、101…取付部材としての基部、104A,104B…基板としての報知用LED基板、105A,105B…LED、161…係止手段、第1係止手段を構成する第1係止部、162…係止手段、第2係止手段を構成する第2係止部、163,164…係止爪、165…係止手段、共通係止手段を構成する共通係止部、166…台座部、167…係止爪、171,172…位置決め手段を構成する位置決め突起、181,182…位置決め手段を構成する位置決め孔。
Claims (1)
- 複数の係止手段を有する取付部材に対し、複数の基板が前記係止手段によって係止された状態で取付けられてなる遊技機において、
少なくとも1つの係止手段は、2以上の基板を共通係止可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
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-
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- 2002-07-25 JP JP2002216269A patent/JP2004057267A/ja active Pending
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JP2012126199A (ja) * | 2010-12-14 | 2012-07-05 | Ud Trucks Corp | フロントグリル及び車両 |
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