JP2004056953A - 動圧軸受を備えたモーター装置および動圧軸受の製造方法 - Google Patents

動圧軸受を備えたモーター装置および動圧軸受の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004056953A
JP2004056953A JP2002213300A JP2002213300A JP2004056953A JP 2004056953 A JP2004056953 A JP 2004056953A JP 2002213300 A JP2002213300 A JP 2002213300A JP 2002213300 A JP2002213300 A JP 2002213300A JP 2004056953 A JP2004056953 A JP 2004056953A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dynamic pressure
bearing
bearing sleeve
magnetic field
mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002213300A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomokuni Wauke
和宇慶 朝邦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alps Electric Co Ltd filed Critical Alps Electric Co Ltd
Priority to JP2002213300A priority Critical patent/JP2004056953A/ja
Publication of JP2004056953A publication Critical patent/JP2004056953A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Abstract

【課題】磁界発生部から作用する磁気吸着力によって起こる軸受シャフトの軸ずれを防止し、モーターの回転歪みを低減する。
【解決手段】磁界発生部20に対向する一方の第1の軸受スリーブ14Aの動圧発生溝14aの溝の深さ寸法d1が、他方の第2の軸受軸受スリーブ14Bの動圧発生溝14bの溝の深さ寸法d1よりも大きく(d1>d2)形成されている。軸受シャフト13と第1の軸受スリーブ14A間に生じる動圧と軸受シャフト13と第2の軸受スリーブ14B間他方に生じる動圧との差が、前記磁界発生部20の磁気吸着によって生じる側圧F1を押し返す力F2として作用するため、軸受シャフト13の軸ずれを防止することができ、モータの回転歪みを低減することが可能となる。
【選択図】  図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸受シャフトと動圧発生溝が形成された軸受スリーブからなる動圧軸受を備えたモーター装置に係わり、特に軸受シャフトの軸ずれによる回転歪みを低減できるようにした動圧軸受を備えたモーター装置および動圧軸受の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は従来の動圧軸受を備えたモーター装置を示す平面方向の断面図、図6は図5のVI−VI線断面図である。
【0003】
図5および図6示すモーター装置1では、ローター2の中心に設けられた軸受シャフト3と前記軸受シャフト3が挿入される軸受スリーブ4と軸受間隙に粘性の低いオイル5が充填されている。前記軸受スリーブ4の内周面には、複数のへリングボーン状の動圧発生溝4aが所定の間隔で周設されている。図6に示すものでは、前記動圧発生溝4aが前記軸受スリーブ4の内周面に上下2列に形成されている。
【0004】
前記モーター装置1は、ローター2の外周面にN極とS極とを互に配置したマグネットMが設けられ、前記ローター2の外部に磁界発生部8を設けたいわゆるアウターローター型である。
【0005】
またこのモーター装置1は、例えばハードディスクなど必要とされる回転トルクが比較的小さいものを対象とするモーターであり、前記磁界発生部8はローター2の周囲の一部にのみ設けられている。すなわち、磁界発生部8はコア6にコイル7a,7b、7cを巻回することにより形成されており、前記ローター2の外部の片寄った一方(図示X1側)の位置に設けられている。
【0006】
前記モーター装置1では、前記コイル7a,7b、7cにU相,V相,W相からなる三相の電気信号が所定のタイミングで与えられると、マグネットMが前記コイル7a,7b、7cから発生する磁界によって磁気吸着され、ローター2が回転しはじめる。このとき、前記動圧発生溝4aによって動圧軸受を構成する前記軸受シャフト3と軸受スリーブ4との間に発生する動圧がローター2の回転を安定させる。
【0007】
しかし、上記従来のモーター装置1では、前記磁界発生部8が一方の片寄った位置に設けられた構成であるため、前記動圧軸受の動圧だけではローター2の回転を安定させるのには限界がある。すなわち、前記磁界発生部8とマグネットMとの間の磁気吸着力f1により、前記ローター2が前記磁界発生部8の方向(図示X1方向)に引き寄せられやすく、軸受シャフト3の軸中心が位置ずれしやすいという問題がある。
【0008】
そこで、従来は前記磁界発生部8が設けられた前記一方(X1側)の位置と対向する他方(X2側)の位置に磁性部材9を設けた構成としてる。すなわち、前記マグネットMと磁性部材9の間に、前記磁界発生部8とマグネットMの間の磁気吸着力f1とは逆方向(図示X2方向)の磁気吸着力f2を発生させることにより、前記ローター2をX2方向の他方に押し返して軸受シャフト3の回転歪みの低減を図っていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のように磁性部材9を前記他方の位置に設けた構成とすると、部品点数が増大しコストを低減しにくいとともに、モーター装置の小型化しにくいという問題がある。
【0010】
また円筒形状の軸受スリーブ4の内周面にへリングボーン状の動圧発生溝を形成する作業は困難を要するとともに、製造コストの高騰を免れないという問題もある。
【0011】
さらに、上記においては軸受シャフト3の回転歪みの低減が、磁界発生部8から発生する磁界の大きさと、前記マグネットMから磁性部材9に発生する磁界の大きさとのバランス調整により行うものであるが、磁界のバランス調整によって軸受シャフト3の回転歪みを最小とすることは困難である。
【0012】
また、前記軸受シャフト3の回転歪みの要因として、モーターの使用環境の温度変化によって前記軸受シャフト3の内径寸法や軸受スリーブ4の外形寸法の熱膨張による前記軸受間隙Lの変位を挙げることができるが、前記磁界の大きさを調整する方法ではこのような変位に起因する軸受シャフト3の回転歪みを高精度に低減することは不可能である。
【0013】
本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、部品点数を増加させることなく、簡単な構成でモーターの回転歪みを低減できるようにした動圧軸受を備えたモーター装置を提供することを目的としている。
【0014】
また本発明は環境温度が上昇して動圧軸受の寸法に変位が生じてもモーターの回転歪みを低減できるようにした動圧軸受を備えたモーター装置を提供することを目的としている。
【0015】
さらに本発明は、動圧発生溝を容易に形成することができる動圧軸受の製造方法を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、軸受シャフトと、内面に動圧発生溝が設けられた軸受スリーブと、前記軸受シャフトに固定されて回転するローターと、前記ローターの周囲にN極とS極が交互に設けたマグネットと、前記マグネットに磁界を発生させて与える磁気発生部とが設けられた動圧軸受を備えたモーター装置において、
前記磁界発生部が前記ローターの周囲で且つ片寄った一方の位置に前記マグネットに対向して設けられており、前記軸受スリーブの内周面には、前記磁界発生部と対向する前記一方に第1の動圧発生溝が形成され、他方に前記第1の動圧発生溝よりも溝の深さの浅い第2の動圧発生溝が設けられていることを特徴とするものである。
【0017】
例えば、前記第2の動圧発生溝の溝の深さを0とすることも可能である。
本発明では、モータが回転すると動圧軸受によって軸受シャフトに動圧が発生するが、磁界発生部側の一方の動圧発生溝と他方の動圧発生溝の溝の深さ寸法に差を設けることにより、前記一方の動圧発生溝が発生する動圧を前記他方の動圧発生溝が発生する動圧よりも大きくできる。あるいは前記一方の動圧発生溝のみが動圧を発生させるようにできる。よって、磁界発生部側に引き寄せられている軸受シャフトを、軸受シャフトの回転歪みを低減する方向である逆方向に押し返すことが可能となる。
【0018】
この場合、前記動圧発生溝の深さで調整するもの以外に、たとえば動圧発生溝の大きさ又は動圧発生溝の数を変えたり、さらには内周面に形成される動圧発生溝の周方向の範囲を調整することによっても可能ある。
【0019】
この場合、前記軸受スリーブが樹脂を金型でモールド成形することができ、この場合前記軸受スリーブは、1つの軸受スリーブを軸中心を通る仮想線により一方の軸受スリーブと他方の軸受スリーブとに分けたときに、前記一方の軸受スリーブの内周面に前記第1の動圧発生溝が形成され、前記他方の軸受スリーブの内周面に前記第2の動圧発生溝が形成されているものとで構成できる。
【0020】
上記動圧軸受を有するモータ装置は、前記マグネットが前記ローターの内周面に設けられ、前記磁界発生部が前記マグネットと軸受シャフトの間に設けられている構成とすることができる。
【0021】
あるいは、前記マグネットが、前記ローターの外周面に設けられ、前記磁界発生部が前記ローターの外部に設けられている構成とすることも可能である。
【0022】
また本発明は、外周面に所定の形状からなる凸部が設けられた第1の金型と前記凸部が設けられておらず滑らかな曲面からなる第2の金型とを一体化した内金型を外金型の内部に装填し、前記内金型と外金型との隙間に溶融状態の樹脂を注入する工程と、前記樹脂が硬化した後に前記樹脂の内部から前記第2の内金型を取り出す工程と、前記第2の内金型を取り出した後に前記樹脂の内部から前記第1の内金型を取り出す工程と、から成形されることを特徴とするものである。
【0023】
上記発明では、円筒の内周面に動圧発生溝が形成された領域と、形成されていない領域を有する軸受スリーブを一度に製造することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態を示すモータ装置の平面方向の断面図、図2は図1のII−II線断面図、図3は軸受スリーブを2つに分割した場合の一方の斜視図である。
【0025】
図1および図2は、上記同様にハードディスク装置などに使用される比較的出力トルクが低いモータ装置であり、回転部10の外部に磁界発生部20が設けられた、いわゆるアウターローター型である。
【0026】
前記回転部10は、円筒形状の軸受スリーブ14の中心に軸受シャフト13が回転自在に挿入されている。そして、前記軸受シャフト13と軸受スリーブ14とが動圧軸受を構成しており、両者の間の軸受間隙に低い粘性のオイルが充填されている。
【0027】
前記軸受シャフト13の図示Z1の先端には、略カップ状のローター12が固定されている。すなわち、前記ローター12の底部12aが、図示上方(図示Z1方向)に向けられており、前記底部12aの中心に設けられた穴12bに前記軸受シャフト13が固定されている。よって、前記ローター12と軸受シャフト13とは一体で回転できるようになっている。そして、前記軸受スリーブ14は、ローター12の円筒状の側面12cの内部に設けられている。
【0028】
前記ローター12の側面12cの外部(外周面)には、円周方向にN極とS極が交互に着磁されたマグネットMが設けられており、このマグネットに前記磁界発生部20が対向している。
【0029】
図1に示すように、前記磁界発生部20は山型状のコア16の各山に線材を巻回することにより形成されたコイル17a,17b,17cを有している。前記コア16の各山の先端は、前記ローター12の側面12cに固定されたマグネットMと所定の間隔を空けた状態でそれぞれ対向している。
【0030】
図2に示すように。前記軸受スリーブ14の内周面には周方向に並ぶ複数の動圧発生溝14aが形成されている。図3に示すように個々の動圧発生溝14aはへリングボーン形状であり、内周面の上下方向に2列形成されている。
【0031】
ただし、この実施の形態に示すものでは、前記軸受スリーブ14の軸中心Oを通る仮想線(図1に示すIII−III線)によって前記軸受スリーブ14を軸方向(Z方向)に沿って2つに分けて比較すると、一方の軸受スリーブ14Aに形成された第1の動圧発生溝14a1と他方の軸受スリーブ14Bに形成された第2の動圧発生溝14a2の溝の深さ寸法が異なっている。
【0032】
すなわち、図2に示すように一方の軸受スリーブ14Aに形成された第1の動圧発生溝14a1の溝の深さ寸法d1の方が、他方の軸受スリーブ14Bに形成された第2の動圧発生溝14a2の溝の深さ寸法d2よりも深く形成されている(d1>d2)。ただし、両者は相対的な関係にあればよく、前記第1の動圧発生溝14a1の溝の深さ寸法d1を最小にする場合には、前記第2の動圧発生溝14a2の溝の深さ寸法d2をd2=0、すなわち第2の動圧発生溝14a2を形成しないものであってもよい。
【0033】
そして、前記第1の動圧発生溝14a1が形成された軸受スリーブ14Aが前記磁界発生部20と対向する側に設けられた一方(図示X1側)の位置に配置され、前記第2の動圧発生溝14a2が形成された軸受スリーブ14B、または第2の動圧発生溝14a2を有しない軸受スリーブ14Bが他方(図示X2側)の位置に配置されている。
【0034】
上記モーター装置の動作について説明する。
前記磁界発生部20のコイル17a,17b,17cに対し、U相、V相およぶW相からなる三相の電気信号を所定のタイミングで切り換えながら与えると、各コイル17a,17b,17cから発生する磁界とマグネットMと間に作用する磁気吸着力とによって、前記ローター12が所定の方向に回転し始める。
【0035】
ここで、上記モータ装置では図示X1側にのみ磁界発生部20が設けられているため、磁界発生部20とマグネットMとの間に発生する磁気吸着力が、ローター12を磁界発生部20に引き寄せて前記軸受シャフト13に回転歪みを生じさせる側圧力F1として作用する。
【0036】
しかし、上記のように軸受スリーブ14では第1および第2の動圧発生溝14d1,14d2の溝の深さ寸法d1,d2がd1>d2の関係にあるため、前記軸受シャフト13と軸受スリーブ14との間では、前記一方の軸受スリーブ14A側に発生する動圧の方が、他方の軸受スリーブ14B側に発生する動圧よりも大きくなる。また前記第2の動圧発生溝14d2の溝の深さ寸法d2がd2=0である場合には、前記一方の軸受スリーブ14A側には動圧が発生するが、他方の軸受スリーブ14B側には動圧が発生しないようにできる。
【0037】
よって、前記一方と他方の動圧の差分が、前記軸受シャフト13を一方の軸受スリーブ14A側(図示X2側)から図示X2方向へ押し返す力F2として作用するため、前記軸受シャフト13の回転歪みを低減することが可能である。
【0038】
またモーターの使用環境の温度変化などにより、オイルの温度が変化すると、軸受シャフト13と軸受スリーブ14間の軸受間隙Lに変位が生じて軸受シャフト13の回転歪みが大きくなるおそれがある。しかし、この場合には同時にオイルの粘度も変化するため、動圧による押し戻し力F2が変化し前記軸受シャフト13は温度による影響を受け難くできる。
【0039】
例えば、オイルの温度が上昇すると、前記軸受間隙Lが拡大して前記側圧F1による軸受シャフト13の軸ずれ量(回転歪み)も大きくなろうとするが、この場合前記オイルの粘度が低下して動圧による前記押し戻し力F2が増大するため、結果として自己調整機能が作用し前記軸受シャフト13の回転歪みを低減できる。
【0040】
上記軸受スリーブ14は、例えば図3に示すように軸中心を通る線によって第1の軸受スリーブ14Aと第2の軸受スリーブ14Bとの2つに分けることができるため、前記第1の軸受スリーブ14Aと第2の軸受スリーブ14Bとを別々に製造し、それらを合体させることにより1つの軸受スリーブ14とすることができる。そして、例えば金型内に樹脂を注入するモールド成形の技術を用いることにより、前記第1,第2の軸受スリーブ14A,14Bの各内周面に、前記第1,第2の動圧発生溝14a1,14a2を容易に形成することが可能である。
【0041】
前記第1の軸受スリーブ14Aのみが第1の動圧発生溝14a1を有し、第2の軸受スリーブ14Bは第2の動圧発生溝14a1を有しない(d2=0)軸受スリーブ14とする場合には、以下のような手段を用いることにより、第1の軸受スリーブ14Aと第2の軸受スリーブ14Bを一体化させた状態で容易に製造できる。
【0042】
図4は、軸受スリーブの製造装置を示す断面図である。
この製造装置は、主として円筒形状の外金型30と内金型40とで構成されている。前記内金型40は、半円柱形状の第1の内金型41と第2の内金型42を有している。前記第1の内金型41と第2の内金型42は1つの円柱を円の中心を通るIV−IV線により軸方向に沿って切断したものであり、切断後の切断面41A、42Aどうしを合わせることにより1つの円柱形状の内金型40を構成している。
【0043】
図4に示すように前記第1の内金型41の外周面には周方向に並ぶへリングボーン状の凸部41a,41aが上下2段に形成されている。一方、第2の内金型42の外周面には前記凸41aは形成されておらず滑らかな曲面の状態である。
【0044】
図4に示すように、内金型40は前記第1の内金型41と第2の内金型42を合体させた状態で前記外金型30の内部に装填されている。
【0045】
この状態で、前記外金型30と内金型40との間に溶融状態の樹脂Rが注入される。樹脂Rが硬化する過程において、前記凸部41a,41aが樹脂Rに転造され、その部分がへリングボーン状の動圧発生溝14aとなる。
【0046】
硬化後、前記内金型40と硬化後の樹脂Rである軸受スリーブ14が前記外金型30から取り外される。
【0047】
次に、軸受スリーブ14の内部から、先ず前記第2の内金型42のみが取り外される。このとき、前記第2の内金型42の外周面には凸部41aが形成されていないため、無理なく取り外すことが可能である。そして、最後に前記軸受スリーブ14の内部から第1の内金型41が取り外されることにより、前記第1の軸受スリーブ14Aと第2の軸受スリーブ14Bとが一体に成形された軸受スリーブ14を得ることができる。また前記第2の内金型42を取り外した後に、前記第1の内金型41を取り外すようにしたことにより、軸受スリーブ14の内周面に転造される動圧発生溝14aにバリが生じることがない。
【0048】
上記実施の形態では、第1の動圧発生溝14a1が、軸受スリーブ14を半分に分割した第1の軸受スリーブ14Aの内面に180度の範囲で配置形成されたもので説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、前記一方の位置に設けられる磁界発生部20の配置角度θ(図1参照)などに応じ、それよりも狭い範囲で形成されていてもよいし、また第2の軸受スリーブ14Bに至るような広い範囲で形成されていてもよい。
【0049】
また上記実施の形態では、磁気発生部20をローター12の外部に配置したアウターローター型のモーター装置を用いて説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、マグネットを前記ローターの内周面に設け、前記磁界発生部を前記マグネットと軸受シャフトの間に配置したインナーローター型のモータ装置であってもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上のように本発明では、磁界発生部からの側圧を押し戻すための磁性部材を不要にできるため、モーター装置を小型化することが可能である。
【0051】
また軸受シャフトの軸ずれが、自己調整機能を有する動圧軸受により調整できるため、温度変化などが生じた場合であっても回転歪みを低減することが可能となる。
【0052】
さらに内周面に動圧発生溝を有する領域と、有しない領域を有する動圧軸受を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すモータ装置の平面方向の断面図、
【図2】図1のII−II線断面図、
【図3】軸受スリーブを2つに分割した場合の一方の斜視図
【図4】軸受スリーブを一体で製造する製造装置を示す断面図、
【図5】従来の動圧軸受を備えたモーター装置を示す平面方向の断面図、
【図6】図5のVI−VI線断面図、
【符号の説明】
10 回転部
12 ローター
13 軸受シャフト
14 軸受スリーブ
14A 第1の軸受スリーブ
14B 第2の軸受スリーブ
14a 動圧発生溝
14a1 第1の動圧発生溝
14a2 第2の動圧発生溝
20 磁界発生部
30 外金型
40 内金型
41 第1の内金型
42 第2の内金型
41a 凸部

Claims (7)

  1. 軸受シャフトと、内面に動圧発生溝が設けられた軸受スリーブと、前記軸受シャフトに固定されて回転するローターと、前記ローターの周囲にN極とS極が交互に設けたマグネットと、前記マグネットに磁界を発生させて与える磁気発生部とが設けられた動圧軸受を備えたモーター装置において、
    前記磁界発生部が前記ローターの周囲で且つ片寄った一方の位置に前記マグネットに対向して設けられており、前記軸受スリーブの内周面には、前記磁界発生部と対向する前記一方に第1の動圧発生溝が形成され、他方に前記第1の動圧発生溝よりも溝の深さの浅い第2の動圧発生溝が設けられていることを特徴とする動圧軸受を備えたモーター装置。
  2. 前記第2の動圧発生溝の溝の深さを0とする請求項1記載の動圧軸受を備えたモーター装置。
  3. 前記軸受スリーブが樹脂を金型でモールド成形したものである請求項1または2記載の動圧軸受を備えたモーター装置。
  4. 前記軸受スリーブは、1つの軸受スリーブを軸中心を通る仮想線により一方の軸受スリーブと他方の軸受スリーブとに分けたときに、前記一方の軸受スリーブの内周面に前記第1の動圧発生溝が形成され、前記他方の軸受スリーブの内周面に前記第2の動圧発生溝が形成されている請求項1ないし3のいずれかに記載の動圧軸受を備えたモーター装置。
  5. 前記マグネットが前記ローターの内周面に設けられ、前記磁界発生部が前記マグネットと軸受シャフトの間に設けられている請求項1ないし4のいずれかに記載の動圧軸受を備えたモーター装置。
  6. 前記マグネットが、前記ローターの外周面に設けられ、前記磁界発生部が前記ローターの外部に設けられている請求項1ないし4のいずれかに記載の動圧軸受を備えたモーター装置。
  7. 外周面に所定の形状からなる凸部が設けられた第1の金型と前記凸部が設けられておらず滑らかな曲面からなる第2の金型とを一体化した内金型を外金型の内部に装填し、前記内金型と外金型との隙間に溶融状態の樹脂を注入する工程と、前記樹脂が硬化した後に前記樹脂の内部から前記第2の内金型を取り出す工程と、前記第2の内金型を取り出した後に前記樹脂の内部から前記第1の内金型を取り出す工程と、から成形されることを特徴とする動圧軸受の製造方法。
JP2002213300A 2002-07-23 2002-07-23 動圧軸受を備えたモーター装置および動圧軸受の製造方法 Withdrawn JP2004056953A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002213300A JP2004056953A (ja) 2002-07-23 2002-07-23 動圧軸受を備えたモーター装置および動圧軸受の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002213300A JP2004056953A (ja) 2002-07-23 2002-07-23 動圧軸受を備えたモーター装置および動圧軸受の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004056953A true JP2004056953A (ja) 2004-02-19

Family

ID=31935929

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002213300A Withdrawn JP2004056953A (ja) 2002-07-23 2002-07-23 動圧軸受を備えたモーター装置および動圧軸受の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004056953A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6874630B2 (ja) 回転電機ロータ及びその製造方法
US9484790B2 (en) Rotor for electric rotating machine and method of manufacturing the same
JP5860654B2 (ja) インナーロータ型永久磁石モータ
EP3018802B1 (en) Method for producing a rotor
JP7145613B2 (ja) 回転電機、送風機、および回転電機の製造方法
JP2009050099A (ja) 回転子コア、永久磁石回転子および永久磁石形同期回転電機
US7164216B2 (en) Motor
JP2001327118A (ja) モータ
WO2012124072A1 (ja) ロータおよび回転電機
JP6013269B2 (ja) 永久磁石式回転電機
JP2018501774A (ja) モーターのローター
JP2005094845A (ja) 永久磁石式回転電機の回転子
JP2004056953A (ja) 動圧軸受を備えたモーター装置および動圧軸受の製造方法
JP2016184991A (ja) 磁石埋込型ロータ及び磁石埋込型ロータの製造方法
JP4968907B2 (ja) 動圧軸受装置、モータ及び記録媒体駆動装置並びに軸受スリーブの製造方法
JP5917193B2 (ja) ロータ、モータ及びロータの製造方法
KR20200108636A (ko) 본드 자석을 이용한 회전자 및 그를 포함하는 모터
WO2022080010A1 (ja) ロータ及び回転電機
JPH11308795A (ja) 永久磁石式同期電動機
KR101053946B1 (ko) 모터
JP2527656Y2 (ja) 永久磁石回転子
JP2006081251A (ja) モーター用ローターの製造法
JP2001317545A (ja) 動圧軸受装置およびその製造方法
KR20220031823A (ko) 축방향 자속형 모터의 회전자
JP3619242B1 (ja) 永久磁石回転子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20050425

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A761 Written withdrawal of application

Effective date: 20070806

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761