JP2004056769A

JP2004056769A - 著作権侵害防止方法及び著作権侵害防止システム

Info

Publication number: JP2004056769A
Application number: JP2003143496A
Authority: JP
Inventors: Richard Vernon; リチャード・バーノン
Original assignee: Eastman Kodak Co
Current assignee: Eastman Kodak Co
Priority date: 2002-05-21
Filing date: 2003-05-21
Publication date: 2004-02-19
Also published as: US20030219231A1; GB0211612D0; EP1381234A1

Abstract

【課題】劇場等での映画又はショーの不正な複写を防止するための手段を提供する。
【解決手段】著作権侵害防止システムは、映画館の客席４内の隠れた位置に配置された送信機２を備えている。観客６は、隠し持ったカメラ１０で、スクリーン８に上映された映画を記録しようとする。送信機２は、記録装置の遠隔制御の既知の一連のコード化されたパルスを含んでいる信号を与える制御ユニットによって制御される。送信機２によって与えられる信号は、通常は赤外線信号であり、観客のカメラ１０の遠隔制御ユニットによって一般に生成される信号に対応する、ある周波数の一連のコード化されたパルスを含んでいる。この信号は、カメラ１０による映画の不正な記録を防止する
【選択図】図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、著作権の侵害を防止するための方法及びシステムに関するものである。とくに、本発明は、劇場内での映画又はショーの複写（コピー）を防止するための方法及びシステムに関するものである。本発明は、その再生が著作権によって保護されるあらゆるイベント、例えば映画や、演劇や、フットボールの試合などのスポーツイベントについての著作権の侵害の防止に関するものでもある。
【０００２】
【従来の技術】
典型的には、映画の配給権は、映画配給会社と、その映画が上映される個々の映画館又は映画上映会社との間に設定される。通常、個々の映画館又は映画上映会社は、映画を上映する権利に対して映画配給会社にその代金を支払い、その費用は映画館への入場料によって回収される。
【０００３】
フットボールの試合などのスポーツイベントの場合、スポーツの放送者は、通常、スタジアムで行われる試合を記録し、放送する権利に対して、フットボールクラブに代金を支払う。
【０００４】
いずれの場合においても、フットボールの試合又は映画などのイベントの記録の不正な複写をやめさせることは、重要であり、望ましいことである。典型的には、正規の観客を装った犯人は、ビデオカメラを携えて映画館に入り、映画のスクリーンから直接映画をカセット、カートリッジ、又はビデオカメラ内のその他の記録媒体に記録する。この後、記録されたフィルムは、例えばビデオテープやインターネットなどの他のメディアに移転され、闇市場（ｂｌａｃｋ　ｍａｒｋｅｔ）に不法に頒布される。
【０００５】
フットボールの試合の場合、犯人はスタジアムに座り、ビデオカメラで試合を記録する。この場合も、イベントが不法に記録されると、それは他のメディアに移転され、闇市場に頒布されるであろう。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
これは、正式な配給者にとっては非常に望ましくないことである。第１に、それは収入の減少を招く。第２に、低品質の作品が正式な配給者の作品として流通した場合、その正式な配給者の評判が害される危険がある。このため、このような問題を克服する方法及びシステムが求められている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、イベントにおいて、例えばビデオカメラなどの記録装置の動作を妨害する信号を送信し、これによりそのイベントで記録装置による記録が起こるのを防止するステップを備えた著作権侵害の防止方法が提供される。
【０００８】
信号は、一連のコード化されたパルス（ａ　ｓｅｑｕｅｎｃｅ　ｏｆ　ｃｏｄｅｄ　ｐｕｌｓｅｓ）を含んでいる赤外線信号（ｉｎｆｒａｒｅｄ　ｓｉｇｎａｌ）であるのが好ましい。複数の信号が送信されるのがより好ましく、この場合、各信号は、ビデオカメラの遠隔制御などといった、１つ又は複数の記録装置の遠隔制御の既知の一連のコード化されたパルスに対応する。これらの信号は、選択された数の最も一般的なビデオカメラの遠隔制御の既知の一連のコード化されたパルスに対応するように選択される。その結果、犯人がイベントを連続的に記録することが極めて困難となる。
【０００９】
１つの具体例においては、１つ又は複数の信号の送信が、規則的に、あらかじめ設定された間隔で繰り返される。その結果、カメラが記録を停止し、犯人がカメラを手動で起動して記録を再開しても、それは再び停止されるであろう。これは、カメラによる最終的な記録が、基本的には見ることができないものとなるということを意味する。すなわち、もし全てが記録されたとしても、それは繰り返し中断されたものとなる。
【００１０】
送信は、イベント時において音が大きくなる時点で行われるように時期を選ぶのが好ましく、このようにすれば、犯人がカメラが停止されたことに気が付く機会が少なくなる。
【００１１】
本発明の第２の態様によれば、あらかじめ設定された周波数ないしは頻度（ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ）で１つ又は複数の信号を送信するようになっている送信機（ｔｒａｎｓｍｉｔｔｅｒ）と、この送信機を動作させる制御ユニットとを有する著作権侵害防止システムが提供される。制御ユニットは、送信機を自動的に動作させるようになっているのが好ましい。
【００１２】
制御ユニットは、送信機による送信のための１つ又は複数の信号に関するデータを受信するようになっている、プログラム可能なメモリ（ｐｒｏｇｒａｍｍａｂｌｅ　ｍｅｍｏｒｙ）を備えているのが好ましい。
【００１３】
１つの具体例においては、これらの信号は、ビデオカメラの遠隔制御（ｒｅｍｏｔｅｃｏｎｔｒｏｌ）などの、１つ又は複数の記録装置の遠隔制御における既知の一連のコード化されたパルス（ｃｏｄｅｄ　ｐｕｌｓｅｓ）に対応するように選択される。
【００１４】
本発明は、イベントの不法な記録を防止するための方法及びシステムを提供する。この方法及びシステムは、いずれも単純かつ確実（ｒｏｂｕｓｔ）である。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を説明する。
図１は、本発明にかかる著作権侵害防止システムが取り付けられた映画館を示している。この具体例では、著作権侵害防止システムは、映画館の客席４内の隠れた位置に配置された送信機２を備えている。観客６は、隠し持った記録装置、この場合はカメラ１０で、スクリーン８に上映された映画を記録しようと試みている。送信機２は、記録装置の遠隔制御の既知の一連のコード化されたパルスを含んでいる信号を与える制御ユニットによって制御される。送信機２によって与えられる信号は、通常は赤外線信号であり、観客のカメラ１０の遠隔制御ユニットによって一般に生成される信号に対応する、ある周波数の一連のコード化されたパルスを含んでいる。
【００１６】
信号は、カメラの製造元の仕様（ｓｐｅｃｉｆｉｃａｔｉｏｎ）に従って制御され、これにより記録を停止（ｓｔｏｐ）又は一時停止（ｐａｕｓｅ）させる機能を有し、例えばカメラのストップ（ＳＴＯＰ）機能又はポーズ（ＰＡＵＳＥ）機能を起動する。記録を一時停止させるポーズ機能は、たいていは無音であるといった利点がある。したがって、カメラのユーザは記録が中断されたということに気が付かないであろう。
【００１７】
あるいは、信号は、映画の記録が中断されるようにカメラに影響を及ぼすように選択される。例えば、一連の信号は、第１の信号が記録を停止させ、第２の信号が、記録が行われたところにテープを巻き戻すなどといった仕様とされてもよい。これは、この後観客６が記録を再開しようとしても、観客はすでに記録された上に重ねて記録を行うので、記録がばらばらになる（ｄｉｓｊｏｉｎｔｅｄ）といった効果を奏する。
【００１８】
図２は、本発明で用いられる模式的な送信システムを示している。この送信システムは、制御ユニット１２と、これに接続された送信機１４とを備えている。制御ユニット１２は、送信機１４によって送信される多数の信号に関するデータを記憶するようになっているメモリ（図示せず）を備えている。システムが起動されたときには、制御ユニット１２は、送信機１４と通信を行い、赤外線信号を映画館の客席に送信させる。前記の通り、これは単一の信号であっても良く、また客席（映画館）で行われる記録を確実にばらばらにする一連の信号であってもよい。
【００１９】
送信システムが最初に組み立てられたときに、要求される周波数（ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ）に関するデータが、制御ユニット１２中のメモリに供給される。さらに、所望の一連の信号が、制御ユニット内でプログラムされる（ｐｒｏｇｒａｍｍｅｄ）。周波数に関連するデータは、種々のカメラの製造元から入手することができる。
【００２０】
制御ユニット１２は、オプションとして、客席（映画館）から音を受信して（受けとって）その音のレベルを自動的に決定することができる受信機１６を備えていてもよい。この場合、制御ユニット１２は、客席（映画館）内の音のレベルが高いとき、例えばあらかじめ設定された音のレベルの閾値を超えたときに、送信機１４と通信を行い、映画館の客席内に赤外線信号を送信させる。これは、カメラのユーザが動作が中断されたことに気が付く機会を少なくする。あるいは、記録は、平均的な観客が映画にとくに夢中になることが知られている上映時の特定の時点で中断されてもよい。これはまた、カメラのユーザがその動作が中断されたことに気が付く機会を少なくするといった効果を奏する。
【００２１】
単一の制御ユニットは、多くの異なる型式のカメラに関するデータを記憶することができ、各映画館に必要とされる送信システムは１つだけでよいということが理解されるであろう。１つの映画館に用いられる送信システムが１つだけである場合、この送信システムは異なるビデオカメラのそれぞれに対応する信号を循環させるように構成され、次々とそれを妨害するようにプログラムされるのが好ましい。
【００２２】
制御ユニットとしては、あらゆる適切な部品（ｃｏｍｐｏｎｅｎｔ）を使用することができる。例えば、上記のように動作するようにプログラムされたプログラム可能なマイクロプロセッサを用いることができる。あるいは、ＡＳＩＣ又はその他の適切なあらゆる電子部品を用いることができる。
【００２３】
上記の説明は、赤外線送信機を用いて映画館での映画の上映などといったイベントのビデオによる記録を中断させるものに関して行われている。しかし、本発明はまた、このようなイベントのあらゆる不正な記録に対しても応用することができる。例えば、本発明はまた、ミュージックコンサート又はコミックショーの公演の不正な記録などその他のイベントに対しても応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明にかかる著作権侵害防止システムが取り付けられた映画館を示す図である。
【図２】本発明で用いられる送信システムを模式的に示す図である。
【符号の説明】
２　送信機、４　映画館の客席、６　観客、８　スクリーン、１０　カメラ、１２　制御ユニット、１４　送信機。

Claims

あるイベントにおいて記録装置の動作を妨害する信号を送信し、これにより該イベントで上記記録装置による記録が起こるのを防止するステップを含むことを特徴とする著作権侵害防止方法。
上記記録装置がビデオカメラであることを特徴とする請求項１に記載の著作権侵害防止方法。
各信号が１つ又は複数の記録装置の遠隔制御における既知の一連のコード化されたパルスに対応する、複数の信号を送信することを特徴とする請求項１に記載の著作権侵害防止方法。
上記複数の信号を、選択された数のビデオカメラの遠隔制御ユニットの信号に対応して選択することを特徴とする請求項３に記載の著作権侵害防止方法。
上記信号を、上記記録装置のストップ機能を起動させるように選択し、これにより上記記録装置の記録を停止させることを特徴とする請求項１に記載の著作権侵害防止方法。
１つ又は複数のあらかじめ設定された信号を送信するようになっている送信機と、
上記送信機を動作させるための制御ユニットとを備えていて、
上記のあらかじめ設定された信号が、１つ又は複数の記録装置の遠隔制御の既知の一連のコード化されたパルスに対応するように選択されるようになっていることを特徴とする著作権侵害防止システム。
上記制御ユニットが、送信機による送信のための１つ又は複数の信号の送信に関するデータを受信するようになっているプログラム可能なメモリを備えていることを特徴とする請求項６に記載の著作権侵害防止システム。