JP2004055734A - 直流リアクトル - Google Patents

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Abstract

【課題】バイアス用の永久磁石が減磁しない直流リアクトルを得る。
【解決手段】磁気回路を形成するコア1,2と、このコアに巻回したコイル8、このコイルの作る磁束と対向するバイアス磁束を発生させる永久磁石7と、を有する直流リアクトルにおいて、コアの磁気回路の一部に磁気的空隙5を形成するとともに、コアの磁気的空隙を形成する面の少なくとも一方の面の一部に溝6を設け、この溝6に永久磁石7を配置するとともに、永久磁石をコイルが作る磁束と逆向きの磁束が生じるように着磁するようにした。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、インバータ回路に設ける磁気バイアスを有する直流リアクトルに関する。
【0002】
【従来の技術】
図12は、例えば特公昭46−37128号公報に示された可飽和リアクタ装置の構成を示す図で、電流により磁気コアを飽和させて可変リアクタンスとして用いる可飽和リアクタに関するものである。図において、71は磁気回路を形成する磁心、72は磁心71の外側の脚磁心、73は中心磁心、74はバイアス磁束を与える永久磁石、75は制御電流巻線、76は可変リアクタンスを得る巻線である。
【0003】
磁気回路を形成する磁心71の外側の脚磁心72には、制御電流巻線75を巻き、電流によって中心磁心73でそれぞれ磁束が加わるように成す。中心磁心73には永久磁石74を取り付け、この永久磁石によって生じるバイアス磁束を制御電流巻線75によって生ずる磁束で相殺し可変リアクタンスを得る巻線76から取り出すように構成されている。
永久磁石74による磁束は図中の破線矢印のように加わり、脚磁心72を通って磁気回路を構成する。脚磁心72に巻かれた制御電流巻線75の制御電流による磁束は図中の実線矢印方向に生ずる。
【0004】
従来の可飽和リアクタ装置は、永久磁石74による磁束と制御電流による磁束が相殺し、リアクタンス端76には制御電流の変化に比例して増減する可変インダクタンスを得るようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の可飽和リアクトルでは、空隙の全面に永久磁石を挿入するため、永久磁石がコイルの作る磁束により減磁を受けるという問題点があった。
【0006】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、バイアス用の永久磁石が減磁しない直流リアクトルを得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る直流リアクトルは、磁気回路を形成するコアと、このコアに巻回したコイルと、このコイルの作る磁束と対向するバイアス磁束を発生させる永久磁石と、を有する直流リアクトルにおいて、コアの磁気回路の一部に磁気的空隙を形成するとともに、コアの磁気的空隙を形成する面の少なくとも一方の面の一部に溝を設け、この溝に永久磁石を配置するとともに、永久磁石をコイルが作る磁束と逆向きの磁束が生じるように着磁するようにしたものである。
【0008】
また、コアの磁気的空隙を形成する面の少なくとも一方の面の一部に設けられた溝に永久磁石を配置する時に、溝の側面と永久磁石との間に絶縁体を介在するようにしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る直流リアクトルの構成を示す図である。図において、1は軟磁性体からなり、中央脚1cの寸法を側面脚1a,1bの寸法より短くしたE形コア、2は軟磁性体からなるI形コア、3はE形コア1とI形コア2とから構成されるEI形のコア構体3である。4a,4bはE形コア1の側面脚1a,1bとI形コア2との合わせ面、5はE形コア1の中央脚1cとI形コア2との間に形成される磁気的空隙である。
また、6は中央脚1c上に設けられる溝、7は所定のバイアス磁束を発生する矩形形状の永久磁石である。永久磁石7は、E形コア1の中央脚1c上の溝6に、溝6の底面と中央脚1cに対向するI形コア2とに接するように装着される。このとき、永久磁石7はコアと接する辺同士が異極となるように着磁する(図では、E形コア1の中央脚1c側がS極、I形コア2側がN極の例を示した)。また、8はE形コア1の中央脚1cに巻回されるコイルで、コイル8の作る磁束φeが図中破線で示すようにI形コア2から磁気的空隙5を介して中央脚1cに向かうように巻回される。
また、9は溝6と永久磁石7の間に配置する絶縁シートあるいは絶縁フィルムなどの絶縁体である。
【0010】
コイル8の作る磁束φeは、図中破線で示すように、I形コア2→磁気的空隙5→E形コア1の中央脚1c→E形コア1の側面脚1a,1bという経路、また永久磁石7の作るバイアス磁束φmは、図中実線で示すように、永久磁石7→I形コア2→E形コア1の中央脚1c→E形コア1の側面脚1a,1bという経路となり、コア構体3内を、コイル8の作る磁束φeと永久磁石7の作るバイアス磁束φmとが対向して流れる。
【0011】
コイル8の作る磁束φeは、E形コア1の中央脚1c→E形コア1の側面脚1a,1b→I形コア2→磁気的空隙5および永久磁石7という閉ループを構成し、磁気的空隙5と永久磁石7を並列に通過するが、磁気的空隙5による磁気抵抗に比較して永久磁石7による磁気抵抗が大きいため、コイル8の作る磁束φeのほとんどが磁気的空隙5を通過し、図中破線で示すように流れることになるので、バイアス用の永久磁石が減磁しない直流リアクトルを得ることができる。
【0012】
また、溝6に永久磁石7を配置する時に、溝6の側面と永久磁石7との間に絶縁シートあるいは絶縁フィルムなどの絶縁体9を介在するようにしたので、絶縁体9が永久磁石7の固定および振動防止の役割を果たし、騒音防止および割れ防止をすることができる。さらに、永久磁石7からの磁束漏れを低減することができる。
【0013】
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2に係る直流リアクトルの構成を示す図である。図において、11は軟磁性体からなり、中央脚11cの寸法を側面脚11a,11bの寸法より長くしたE形コア、12は軟磁性体からなるI形コア、13はE形コア11とI形コア12とから構成されるEI形のコア構体13である。また、14はE形コア11の中央脚11cとI形コア12との合わせ面、15a,15bはE形コア11の側面脚11a,11bとI形コア2との間に形成される磁気的空隙である。
また、16a,16bはE形コア11の側面脚11a,11b上に設けられる溝、17a,17bは所定のバイアス磁束を発生する矩形形状の永久磁石である。永久磁石17a,17bは、E形コア11の側面脚11a,11b上の溝16a,16bに、溝16a,16bの底面と側面脚11a,11bに対向するI形コア12とに接するように装着される。このとき、永久磁石17a,17bはコアと接する辺同士が異極となるように着磁する(図では、I形コア12側がS極、E形コア11の側面脚11a,11b側がN極の例を示した)。また、18はE形コア11の中央脚11cに巻回されるコイルで、コイル18の作る磁束φeが図中破線で示すようにI形コア12から中央脚11cに向かうように巻回される。
また、19a,19bは溝16a,16bと永久磁石17a,17bの間に配置する絶縁シートあるいは絶縁フィルムなどの絶縁体である。
【0014】
実施の形態1では、E形コア1の中央脚1cの寸法をE形コア1の側面脚1a,1bの寸法より短くし、E形コア1の中央脚1cとI形コア2との間に磁気的空隙5を形成した例を示したが、実施の形態2では、E形コア11の中央脚11cの寸法をE形コア11の側面脚11a,11bの寸法より長くし、E形コア11の側面脚11a,11bとI形コア2との間に磁気的空隙15a,15bを形成するようにしたものである。
【0015】
実施の形態1ではバイアス用の永久磁石は1個(永久磁石7)であったが、実施の形態2では、バイアス用の永久磁石は2個(永久磁石17a,17b)使用することができ、バイアス磁束の調整が容易にできる。
【0016】
実施の形態3.
図3はこの発明の実施の形態3に係る直流リアクトルの構成を示す図である。図において、21は軟磁性体からなるU形コア、22は軟磁性体からなるI形コア、23はU形コア21とI形コア22とから構成されるUI形のコア構体である。また、25はU形コア21の側面脚21a,21bとI形コア22との間に形成される磁気的空隙である。26a,26bはU形コア21の側面脚21a,21b上に設けられる溝、27a,27bは所定のバイアス磁束を発生する矩形形状の永久磁石である。
永久磁石27a,27bは、U形コア21の側面脚21a,21b上の溝26a,26bに、溝26a,26bの底面と側面脚に対向するI形コア22とに接するように装着される。このとき、永久磁石27a,27bはコアと接する辺同士が異極となるように着磁する(図では、U形コア21の側面脚21a側がN極、側面脚21aと対向するI形コア22側がS極、U形コア21の側面脚21b側がS極、側面脚21bと対向するI形コア22側がN極の例を示した)。
また、28はU形コア21の側面脚21a,21bに巻回されるコイル、29a,29bは溝26a,26bと永久磁石27a,27bの間に配置する絶縁シートあるいは絶縁フィルムなどの絶縁体である。
【0017】
コイル28は、コイル28の作る磁束φeが図中破線で示すように、I形コア22→磁気的空隙25→U形コア21の側面脚21b→U形コア21の側面脚21a→磁気的空隙25という経路となるように巻回される。
また、永久磁石27の作るバイアス磁束φmは、図中実線で示すように、I形コア22→永久磁石27→U形コア21の側面脚21a→U形コア21の側面脚21b→永久磁石27という経路となり、コア構体23内を、コイル28の作る磁束φeと永久磁石27の作るバイアス磁束φmとが対向して流れる。
【0018】
実施の形態1,2では、E形コア1,11とI形コア2,12とを組み合わせてEI形のコア構体3,13を構成し、E形コア1,11の中央脚1a,11aにコイル8,18を巻回した例を示したが、実施の形態3ではU形コア21とI形コア22とを組み合わせてUI形のコア構体23を構成し、U形コア21の側面脚21a,21bにコイル28を巻回するようにしたものである。
【0019】
コイル28の作る磁束φeは、U形コア21の側面脚21a→磁気的空隙25および永久磁石27→I形コア22→磁気的空隙25および永久磁石27→U形コア21の側面脚21bという閉ループを構成し、磁気的空隙25と永久磁石27を並列に通過するが、磁気的空隙25による磁気抵抗に比較して永久磁石27による磁気抵抗が大きいため、コイル28の作る磁束φeのほとんどが磁気的空隙25を通過し、図中破線で示すように流れることになるので、バイアス用の永久磁石が減磁しない直流リアクトルを得ることができる。
【0020】
また、U形コア21とI形コア22とを組み合わせて構成したUI形のコア構体23を使用するので、EI形のコア構体3,13に比べ、直流リアクトルを小形化できる。
【0021】
実施の形態4.
図4はこの発明の実施の形態4に係る直流リアクトルの構成を示す図である。図において、4a、4b、5、7〜9は図1と同様であり、その説明を省略する。また、30は軟磁性体からなり、中央脚30cの寸法を側面脚30a,30bの寸法より短くしたE形コア、31は軟磁性体からなるI形コア、32はE形コア30とI形コア31とから構成されるEI形のコア構体である。
また、33は中央脚30c上に設けられる溝、34はI形コア31上で溝33に対向する位置に設けられる溝である。永久磁石7はE形コア30の中央脚30c上の溝33およびI形コア31上の溝34に、溝33の底面と溝34の底面とに接するように装着される。
【0022】
また、図5はこの発明の実施の形態4に係る直流リアクトルの他の構成を示す図である。図において、25、27a、27b、28、29a、29bは図3と同様であり、その説明を省略する。また、35は軟磁性体からなるU形コア、36は軟磁性体からなるI形コア、37はU形コア35とI形コア36とから構成されるUI形のコア構体である。
また、38a,38bはU形コア35の側面脚35a,35b上に設けられる溝、39a,39bはI形コア36上で溝38a,38bに対向する位置に設けられる溝である。永久磁石27a,27bは、U形コア35の側面脚35a,35b上の溝38a,38bおよびI形コア36上の溝39a,39bに、溝38a,38bの底面と溝39a,39bの底面とに接するように装着される。
【0023】
図1では磁気的空隙5を形成するE形コア1の中央脚1cとI形コア2との内のE形コア1の中央脚1c側に永久磁石を装着する溝6を設けた例、図2では磁気的空隙15a,15bを形成するE形コア11の側面脚11a,11bとI形コア2との内のE形コア11の側面脚11a,11b側に永久磁石を装着する溝16a,16bを設けた例、また図3では磁気的空隙25を形成するU形コア21の側面脚21a,21bとI形コア22との内のU形コア21の側面脚21a,21bに永久磁石を装着する溝26a,26bを設けた例を示したように、実施の形態1〜実施の形態3においては、磁気的空隙を形成するコアの面の一方に永久磁石を装着する溝を設けたが、図4、図5では磁気的空隙を形成するコアの双方に永久磁石を装着する溝を設けるようにしたものである。
【0024】
また、図6はこの発明の実施の形態4に係る直流リアクトルの他の構成を示す斜視図である。図において、25、27a、27b、28、29a、29bは図5と同様であり、その説明を省略する。また、40a,40bは軟磁性体からなるU形コア、41はU形コア40a,40bで構成されるUU形のコア構体である。U形コア40a,40bはU形の鋼板を積層して構成される。
また、42a,42bはU形コア40aの側面脚上に設けられる溝、42c,42dはU形コア40bの側面脚上に設けられる溝であり、U形コア40aの溝42aとU形コア40bの溝42cとが対向し、U形コア40aの溝42bとU形コア40bの溝42dとが対向する。
永久磁石27aは、U形コア40aの溝42aとU形コア40bの溝42cに、溝42aの底面と溝42cの底面とに接するように装着され、永久磁石27bは、U形コア40aの溝42bとU形コア40bの溝42dに、溝42bの底面と溝42cの底面とに接するように装着される。また、永久磁石27a,27bはコアと接する辺同士が異極となり、また永久磁石27a,27bの作るバイアス磁束φmがコイル28の作る磁束φeと対向して流れるように着磁する。
【0025】
図5ではU形コア35とI形コア36によりUI形のコア構体37を構成した例を示したが、図6はU形コア40a,40bによりUU形のコア構体41を構成するようにしたものである。同形状のコアを2個(U形コア40a,40b)使用してコア構体を構成するようにしたので、コアが1種類で済み、管理が容易となる。
【0026】
また、図7はこの発明の実施の形態4に係る直流リアクトルの他の構成を示す斜視図である。図において、25、27a、27b、28、29a、29bは図5と同様であり、その説明を省略する。また、43a,43bは軟磁性体からなる巻鋼帯を切断したU形コア、44はU形コア43a,43bで構成されるUU形のコア構体である。
また、45a,45bはU形コア43aの側面脚上に設けられる溝、45c,45dはU形コア43bの側面脚上に設けられる溝であり、U形コア43aの溝45aとU形コア43bの溝45cとが対向し、U形コア43aの溝45bとU形コア43bの溝45dとが対向する。
永久磁石27aは、U形コア43aの溝45aとU形コア43bの溝45cに、溝45aの底面と溝45cの底面とに接するように装着され、永久磁石27bは、U形コア43aの溝45bとU形コア43bの溝45dに、溝45bの底面と溝45cの底面とに接するように装着される。また、永久磁石27a,27bはコアと接する辺同士が異極となり、また永久磁石27a,27bの作るバイアス磁束φmがコイル28の作る磁束φeと対向して流れるように着磁する。
【0027】
図6のU形コア40a,40bはU形の鋼板を積層して構成する例を示したが、図7では巻鋼帯を切断してU形コア43a,43bを製作したものであり、巻鋼板を切断したコアを組み合わせてコア構体を構成し、コイルが作る磁束と同方向に磁気特性を改善した方向性鋼帯を使用することにより、L値の大きいリアクトルを提供できる。
【0028】
実施の形態1〜実施の形態3においては、磁気的空隙を形成するコアの面の一方に永久磁石を装着する溝を設けたが、実施の形態4では磁気的空隙を形成するコアの双方に永久磁石を装着する溝を設けるようにしたものである。
磁気的空隙を形成するコアの双方に永久磁石を装着する溝を設けるようにしたので、磁束経路における永久磁石前後において、コイルの作る磁束φeとこの磁束φeと対向して流れる永久磁石の作るバイアス磁束φmとの分離が容易となる。
【0029】
実施の形態5.
図8はこの発明の実施の形態5に係る直流リアクトルの構成を示す図である。図において、50は軟磁性体からなるC形コア、51は磁気的空隙となるC形コア50の開口部、52a,52bはC形コア50の開口部に設けられる溝、53は永久磁石、54は溝52a,52bと永久磁石53の間に配置する絶縁シートあるいは絶縁フィルムなどの絶縁体、55はC形コア50に巻回されるコイルである。
コイル55は、コイル55の作る磁束φeが図中破線の矢印で示す向きとなるように巻回される。また、永久磁石53は、C形コア50の開口部の上側溝52aと下側溝52bに、上側溝52aの底面と下側溝52bの底面とに接するように装着される。このとき、永久磁石53はコアと接する辺同士が異極となるように着磁する(図では、C形コア50の開口部の上側溝52a側がN極、下側溝52b側がS極の例を示した)ことにより、永久磁石53の作るバイアス磁束φmは、図中実線の矢印で示す向きとなり、C形コア50内を、コイル55の作る磁束φeと永久磁石53の作るバイアス磁束φmとが対向して流れる。
【0030】
図9はこの発明の実施の形態5に係る直流リアクトルのその他の構成を示す図である。図において、53、55は図8と同様であり、その説明を省略する。また、56は軟磁性体からなるC形コア、57は磁気的空隙となるC形コア56の開口部、58a,58bはC形コア56の開口部に設けられる溝、59は溝58a,58bと永久磁石53の間に配置する絶縁シートあるいは絶縁フィルムなどの絶縁体である。
コイル55は、コイル55の作る磁束φeが図中破線の矢印で示す向きとなるように巻回される。また、永久磁石53は、C形コア56の開口部の上側溝58aと下側溝58bに、上側溝58aの底面と下側溝58bの底面とに接するように装着される。このとき、永久磁石53はコアと接する辺同士が異極となるように着磁する(図では、C形コア56の開口部の上側溝58a側がN極、下側溝58b側がS極の例を示した)ことにより、永久磁石53の作るバイアス磁束φmは、図中実線の矢印で示す向きとなり、C形コア56内を、コイル55の作る磁束φeと永久磁石53の作るバイアス磁束φmとが対向して流れる。
【0031】
実施の形態1〜実施の形態4においては2個のコア(E形コアとI形コア、U形コアとI形コア、C形コアとC形コア)を組み合わせてコア構体を構成する例を示したが、実施の形態5では1種類のコアであるC形コアのみでコア構体を構成するようにしたものであり、より小形の直流リアクトルを得ることができる。
【0032】
実施の形態6.
図10はこの発明の実施の形態6に係る直流リアクトルの構成を示す図である。図において、21、22、23、25、26a、26b、27a、27b、29a、29bは図3と同様であり、その説明を省略する。60は図3に示したU形コア21とI形コア22から構成されるUI形のコア構体23を2個貼り合わせる貼り合わせ面、61はUI形のコア構体23を2個組み合わせ、2個のU形コア21,21の底部を中央脚として構成したコア構体、62はコア構体61の中央脚(2個のU形コア21,21の底部)に巻回するコイルである。
【0033】
コイル62は、コイル62の作る磁束φeが図中破線の矢印で示す向きとなるように巻回される。
また、永久磁石27a,27bは、U形コア21の側面脚21a,21b上の溝26a,26bに、溝26a,26bの底面と側面脚と対向するI形コア22に接するように装着される。このとき、図に示すように永久磁石27a,27bはコアと接する辺同士が異極となるように着磁することにより、永久磁石27a,27bの作るバイアス磁束φmは、図中実線の矢印で示す向きとなり、コア構体61内を、コイル62の作る磁束φeと永久磁石27a,27bの作るバイアス磁束φmとが対向して流れる。
【0034】
図10は、図3に示したU形コア21とI形コア22から構成されるUI形のコア構体23を2個組み合わせてコア構体を構成するようにしたものであり、コア構体を構成するコア数、永久磁石数、磁気的空隙の位置など異なるものの、図1に示したEI形のコア構体3と同様の構成となる。
【0035】
図11は、この発明の実施の形態6に係る直流リアクトルのその他の構成を示す図である。図において、50、51、52a、52b、53、54は図8と同様であり、その説明を省略する。63は、図8に示したC形コア50を2個貼り合わせる貼り合わせ面、64はC形コア50を2個組み合わせ、2個のC形コア50,50の底部を中央脚として構成したコア構体、65はコア構体64の中央脚(2個のC形コア50,50の底部)に巻回するコイルである。
【0036】
コイル65は、コイル65の作る磁束φeが図中破線の矢印で示す向きとなるように巻回される。
また、永久磁石53は、C形コア50の開口部の上側溝52aと下側溝52bに、上側溝52aの底面と下側溝52bの底面とに接するように装着される。このとき、図に示すように永久磁石53はコアと接する辺同士が異極となるように着磁することにより、永久磁石53の作るバイアス磁束φmは、図中実線の矢印で示す向きとなり、コア構体64内を、コイル65の作る磁束φeと永久磁石53の作るバイアス磁束φmとが対向して流れる。
【0037】
図11は、図8に示したC形コアを2個組み合わせてコア構体を構成するようにしたものであり、コア構体を構成するコア数、永久磁石数、磁気的空隙の位置など異なるものの、図1に示したEI形のコア構体3と同様の構成となる。
【0038】
実施の形態6においては、図10では図3に示したU形コア21とI形コア22から構成されるUI形のコア構体23を2個組み合わせてコア構体を構成し、図11では図8に示したC形コアを2個組み合わせてコア構体を構成するようにしたものであり、より大形の直流リアクトルを得ることができる。
【0039】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
【0040】
この発明に係る直流リアクトルは、磁気回路を形成するコアと、このコアに巻回したコイルと、このコイルの作る磁束と対向するバイアス磁束を発生させる永久磁石と、を有する直流リアクトルにおいて、コアの磁気回路の一部に磁気的空隙を形成するとともに、コアの磁気的空隙を形成する面の少なくとも一方の面の一部に溝を設け、この溝に永久磁石を配置するとともに、永久磁石をコイルが作る磁束と逆向きの磁束が生じるように着磁するようにしたので、
バイアス用の永久磁石が減磁しない直流リアクトルを得ることができる。
【0041】
また、コアの磁気的空隙を形成する面の少なくとも一方の面の一部に設けられた溝に永久磁石を配置する時に、溝の側面と永久磁石との間に絶縁体を介在するようにしたので、
絶縁体が永久磁石の固定および振動防止の役割を果たし、騒音防止および割れ防止をすることができる。さらに、永久磁石からの磁束漏れを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る直流リアクトルの構成を示す図である。
【図2】この発明の実施の形態2に係る直流リアクトルの構成を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態3に係る直流リアクトルの構成を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態4に係る直流リアクトルの構成を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態4に係る直流リアクトルの他の構成を示す図である。
【図6】この発明の実施の形態4に係る直流リアクトルの他の構成を示す斜視図である。
【図7】この発明の実施の形態4に係る直流リアクトルの他の構成を示す斜視図である。
【図8】この発明の実施の形態5に係る直流リアクトルの構成を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態5に係る直流リアクトルのその他の構成を示す図である。
【図10】この発明の実施の形態6に係る直流リアクトルの構成を示す図である。
【図11】この発明の実施の形態6に係る直流リアクトルのその他の構成を示す図である。
【図12】例えば特公昭46−37128号公報に示された可飽和リアクタ装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 E形コア、 1a,1b E形コア1の側面脚、 1c E形コア1の中央脚、 2 I形コア、 3 コア構体、 4a,4b E形コア1の側面脚1a,1bとI形コア2との合わせ面、 5 磁気的空隙、 6 中央脚1c上に設けられる溝、 7 永久磁石、 8 E形コア1の中央脚1cに巻回されるコイル、 9 絶縁体、 11 E形コア、 11a,11b E形コア11の側面脚、 11c E形コア11の中央脚、 12 I形コア、 13 コア構体、 14 E形コア11の中央脚11cとI形コア12との合わせ面、 15a,15b 磁気的空隙、 16a,16b E形コア11の側面脚11a,11b上に設けられる溝、 17a,17b 永久磁石、 18 E形コア11の中央脚11cに巻回されるコイル、 19a,19b 絶縁体、 21 U形コア、 22 I形コア、 23 コア構体、 25 磁気的空隙、 26a,26b U形コア21の側面脚21a,21b上に設けられる溝、 27a,27b永久磁石、 28 U形コア21の側面脚21a,21bに巻回されるコイル、 29a,29b 絶縁体、 30 E形コア、 30a,30b E形コア30の側面脚、 31 E形コア30の中央脚、 32 コア構体、 33 中央脚30c上に設けられる溝、 34 I形コア31上で溝33に対向する位置に設けられる溝、 35 U形コア、 35a,35b U形コア35の側面脚、36 I形コア、 37 コア構体、 38a,38b U形コア35の側面脚35a,35b上に設けられる溝、 39a,39b I形コア36上で溝38a,38bに対向する位置に設けられる溝、 40a,40b U形コア、 41 コア構体、 42a,42b U形コア40aの側面脚上に設けられる溝、 42c,42d U形コア40bの側面脚上に設けられる溝、 43a,43b U形コア、 44 コア構体、 45a,45b U形コア43aの側面脚上に設けられる溝、 45c,45d U形コア43bの側面脚上に設けられる溝、 50 C形コア、 51 磁気的空隙となるC形コア50の開口部、 52a,52b C形コア50の開口部に設けられる溝、 53 永久磁石、 54絶縁体、 55 コイル、 56 C形コア、 57 磁気的空隙となるC形コア56の開口部、 58a,58b C形コア56の開口部に設けられる溝、 59 絶縁体、 60 UI形のコア構体23を2個貼り合わせる貼り合わせ面、 61 コア構体、 62 コイル、 63 C形コア50を2個貼り合わせる貼り合わせ面、 64 コア構体、 65 コイル、 71 磁気回路を形成する磁心、 72 磁心71の外側の脚磁心、 73 中心磁心、 74 バイアス磁束を与える永久磁石、 75 制御電流巻線、 76 可変リアクタンスを得る巻線、 φe コイルの作る磁束、 φm 永久磁石の作るバイアス磁束。

Claims (2)

  1. 磁気回路を形成するコアと、このコアに巻回したコイルと、このコイルの作る磁束と対向するバイアス磁束を発生させる永久磁石と、を有する直流リアクトルにおいて、
    前記コアの磁気回路の一部に磁気的空隙を形成するとともに、前記コアの磁気的空隙を形成する面の少なくとも一方の面の一部に溝を設け、
    この溝に前記永久磁石を配置するとともに、前記永久磁石を前記コイルが作る磁束と逆向きの磁束が生じるように着磁することを特徴とする直流リアクトル。
  2. 前記コアの磁気的空隙を形成する面の少なくとも一方の面の一部に設けられた溝に前記永久磁石を配置する時に、前記溝の側面と前記永久磁石との間に絶縁体を介在するようにしたことを特徴とする請求項1記載の直流リアクトル。
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