JP2004054489A - 医用遠隔情報システム、情報処理方法、コンピュータプログラム、コンピュータプログラム用記録媒体、遠隔医療システム - Google Patents

医用遠隔情報システム、情報処理方法、コンピュータプログラム、コンピュータプログラム用記録媒体、遠隔医療システム Download PDF

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Abstract

【課題】慢性疾患症状を安定化するために各地に点在する複数の患者が自ら実行すべき患者自己管理プログラムを、より長期的、確実且つ緊密に行えるようにするために、患者の居所や症状特性や過去の指導歴に照らして最適な医療指導員が指導を実行可能な医用遠隔情報システム、情報処理方法、コンピュータプログラム、コンピュータプログラム用記録媒体を提供する。
【解決手段】複数の慢性疾患患者を包含する広域をカバーするよう構成され、患者側装置から送信された生体情報を通信路経由で受信して一旦保持するサーバ装置が、 (1)複数の慢性疾患患者それぞれの情報を記録した患者リスト部と、(2)複数の医療指導員それぞれの情報を記録した医療指導員リスト部と、(3)患者リスト部及び医療指導員リスト部の記録情報に基いて、患者側装置から受信し一旦保持した生体情報を送信すべき特定の携帯移動端末機器を複数の携帯移動端末機器の中から自動選択して送信を行なう選択送信部と、を具備する医用遠隔情報システムとして構成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医用遠隔情報システム、情報処理方法、コンピュータプログラム、コンピュータプログラム用記録媒体、遠隔医療システムに関し、特に喘息や糖尿病のような慢性疾患の患者が自ら実行して疾患症状の安定化を図る一連の医学的処置である患者自己管理プログラムを、医療機関へ入院したり連日に亘り通院したりする必要なく、例えば患者の自宅にて実行可能とした構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
喘息や糖尿病のような慢性疾患は、長期的かつ緊密に症状のコントロールを継続して、症状の安定、平静化を図り、又、症状の急性増悪を未然に防ぐ必要がある。
【0003】
例えば喘息は気道の慢性持続性炎症性疾患であり、咳、喘鳴、胸部圧迫感、呼吸困難等の増悪を特徴とし、時として死に至ることもある。しかし、ピークフロー等のような肺機能の測定値を客観的に評価して増悪を予測し、適切な薬物の選択、薬物投与量の増減を行うことにより、増悪を未然に防止することが出来る。しかし慢性疾患であるがゆえに、患者の慣れや病状に対する認識不足や患者周囲の誤解など、症状をコントロールできない場合には急性増悪により緊急入院や死に至る危険もある。以下の記載は、慢性の喘息を治療する際に固有の問題を、米国における事例に沿って示したものである。
【0004】
最近の事例は、慢性喘息の治療に用いるためのデータ収集および記録器具に多大な需要のあることを示唆している。米国の国立保健統計センターは、人口の5%近くの1200万人のアメリカ人が喘息にかかっていると推定している。喘息による罹病率および死亡率は1980年代に大きく増加した。その増加の原因はよく分かっていない。1980年代において、第一線の医療研究者は、喘息を、根本的には気管支痙攣としてではなく気道における炎症性反応としてみなすようになり始めた。そのため、彼らは新しい薬理学的療法である炎症を防ぐ薬物治療を推奨するようになった。さらに、自己管理プログラムの数多くの研究が、慢性喘息の長期治療における早期の前兆検出および患者・医者の協力管理の重要性を報告している。国立保健研究所によって設立された全国喘息教育プログラムは、1991年に、専門家パネル報告書:“喘息の診断および管理のためのガイドライン”を公表した。この専門家パネル報告書は、その序文の中で「喘息を患っている人々はその症状を抑え、喘息の起きるのを防ぎ、活動的になり、普通に呼吸をすることを期待できる。この報告書は臨床医および患者が喘息治療のこれらの目的を達成するのを手助けするためのガイドラインを示すものである。」と述べている。
【0005】
この報告書は薬理学的療法のための生活様式を勧め、炎症を抑える薬物治療の役割を強調し、投薬過多および過少投薬の危険について警告をしている。報告書は、喘息患者のための自己管理プログラムの成功を達成する際に患者、家族および医者の間の協力関係を育てることの重要性を強調している。
【0006】
[ピークフローメータを用いた喘息管理]
ピークフローメータが出回るようになってもう何年にもなる。多くの臨床医が、毎日のPEFR測定によって喘息の発生を早期に警告することができることを認識している。しかし、毎日のピークフロー監視を勧める自己管理プログラムは、未だに標準ではなくむしろ例外的である。喘息治療の予防的アプローチを支持するにあたって、全国喘息教育プログラムは、喘息の管理に対して介入ではなくむしろ予防的アプローチを取り入れるように臨床医および患者に勧めている。
【0007】
ピークフローメータは、例えば、最大吸息状態から最大限の努力をして個人が肺から空気を吐き出すことのできる最大流量として定義されるピーク呼息流量(PEF)を測定するものである。PEFはリットル/分で測定される。最大3回まで試みて得られた最高値が、通常は手書きの表であるところのピークフロー日記に記入される。
【0008】
一般に個人用肺機能診断装置は、最大吸息状態から最大限の努力をして吐き出しの最初の1秒間に個人によって吐き出される空気の量として定義される強制的吐出し量(FEV1)を含む数種の呼吸パラメータを測定する。FEV1はリットル単位で測定される。医者は正確な呼吸状態データを入手できることによって:
・現在の薬物治療の投与方法の効果を検討する、
・上昇または下降する個人の最高PEFおよびFEV1の傾向である季節的パターンを検出する、
・多期間にわたっての気道の安定性を評価する、
・毎日のピークフロー監視を含む自己管理プログラムの順守度を評価する、
・良く管理プログラムに従った事への褒美として医者および/または親が用いることのできる奨励システムのための基準を設定する、際にいくつかの利点を得ることができる。
【0009】
この専門家パネル報告書によれば、PEFおよびFEV1は、気道の不安定の早期の徴候を検出する際および薬物治療の投与方法の効果を評価する際に有用である。例えば、患者は気管支拡張剤を投与する前と後のPEFサンプルをとって、したがってその患者の激しい喘息の発作を治療する際のその薬の有効性を評価する基準とすることができる。
【0010】
専門家パネル報告書は、毎日のピークフロー監視を必然的に伴う患者の自己管理プログラムのサポートに向けてプライマリケアに従事する医師の指導を試みている。中程度または重い喘息の5才以上の患者には毎日ピーク呼息流量を測定することを勧めている。また、すべての患者および医師にその自己喘息管理プログラムにおいてピークフローメータおよび/または個人用肺機能診断装置を用いることを勧めている。 NAEPの専門家パネルの議長 Albert L.Sheffer医学博士は喘息に対する多くの家庭管理プログラムにおける不完全さについて懸念を表明した;「毎日の治療を必要とするすべての喘息患者はピークフローメータで監視をされるべきである。このメータは現在はそれらの患者の25%未満にしか用いられていない。」
喘息の診断および治療の高名な専門家 Guillermo R.Mendoza 医学博士は次のように述べている。
「1978年以降、ピークフロー監視の価値についてのコンセンサスの増大にもかかわらず、米国においてプライマリケアに従事するものでその開業医療においてピークフローを採用したものは少数にすぎない。この国の危険度の高い喘息患者で、家庭にピークフローメータを持っているかまたはそれらをどのように有効に用いるかを知っているものはほとんどいない。」
米国政府の刊行物は次のように勧めている。
「あなたの医者にピークフローメータを用いることについて質問をしなさい。ピークフローメータは、発作が何時起こるかを、あなたが徴候を感じる前であっても、あなたに教えることができる。徴候を感じる前に薬を服用することで発作を止めることができる。中程度または重い喘息の4才以上の人は、ピークフローメータを少なくとも毎日用いるべきである。」
上述の如くの喘息等の慢性疾患患者の管理において重要なことは、予め主治医が患者指導情報を記述した管理プログラムであるコントロール計画書を作成し、その計画書に従って計画の実行者が病状の発症/変化を事前に察知し、必要な場合及び必要な時期に投薬剤量の調整、適切な薬剤の選択、あるいは医師による処置を受ける等である。
【0011】
これらを適切に実施することにより、これら慢性疾患の病状をコントロールすることが可能となり、症状の消失、喘息患者の場合には呼吸機能の改善などが期待できる。
【0012】
[入院又は通院による喘息自己管理プログラムの実行]
ところで従来、上記のようなコントロール計画書に記載された管理プログラムを実行するために、患者が病院等の医療機関に入院して医師による病態観察、診断、処置を受ける方法があったが、長期に亘る入院治療は家庭における日常生活や職場での就労の機会を患者から奪うと共に、多大な経済的負担を患者、医療保険者等に強いる恐れがあった。
【0013】
また入院を行わず病院等に通院して上記の自己管理プログラムを実行しようとすると、ほぼ連日に通院を行う必要があるため、これまた上記の問題の本質的な解決とはならないとともに、診察すべき多数の外来患者を抱える医師により個々の患者に対する限られた診療時間の中では、本来緻密に実行されるべき患者自己管理プログラムの適切な実行が困難となる恐れもあった。
【0014】
[喘息自己管理プログラム遂行のための遠隔医療システム]
上記のような問題を解決するために、前記慢性疾患患者が、面談が実行可能な地域にある例えば訪問看護ステーションに所属する医療指導員により、該当患者のアセスメント結果、生体情報データ、自己管理プログラム、看護計画書、過去当該患者指導履歴情報等のデータを確認した上での医学的指導を受けることにより、前記自己管理プログラムを適切に実行することが可能となるように構成された、遠隔医療システムが提案されている。
【0015】
[従来の遠隔医療システムの概要]
この種の遠隔医療システムにおいては、病院の如くの医療機関、あるいは遠隔医療を専ら行なう業者のもとに、遠隔医療センター(テレメディスンセンター)が設置され、この遠隔医療センター内には、患者宅にあるピークフローメターから送られた喘息患者の生体情報を通信路(電話回線、インターネット通信網等)経由で受信蓄積するサーバ装置、サーバ装置から送られた生体情報を表示して指導員が観察するための表示装置、指導員と喘息患者が相互に連絡を行なうための連絡手段(電話、電子メール送受装置等)が配置されており(いずれも図示しない)、喘息患者ごとに生体情報に基く指導が実行可能となるよう構成されていた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した構成を有する従来技術に係る遠隔医療システムでは、以下の諸問題が本質的に解決されること無く、有効な慢性疾患患者の指導実行が困難であった。
【0017】
(1)広域のエリアに点在する複数の慢性疾患患者に対し、効率的な指導が実行困難である点。
上記したような従来の遠隔医療システムでは、医療機関ごと等にテレメディスンセンターが設けられ、遠隔医療としての慢性疾患指導を行なうもので、患者の数や指導員の数も比較的少数である。従って各患者の特性(疾患の特性、生活情報、緊急度等)はセンター側でも充分に把握しており、特定の患者の指導をどの指導員が実行するのが良いか、という点は特に問題とならない。
【0018】
一方、遠隔医療システムが広く普及して規模が拡大すると、その医療経済的効率化が求められることは必定である。すなわち個々の医療機関ごとにテレメディスンセンターを設けて限られた数の患者の指導を行なうのでは非効率であり、設備の投資も必要以上に増加する恐れがあり、指導員が次の指導をおこなうために待機する待ち時間も増える。そこで、テレメディスンセンターが指導を担う領域(エリア)をより広域化して、極端に言えば日本全国で単一のテレメディスンセンターを設けて運用することも考えられる。
【0019】
しかし、このような広域を対象としたテレメディスンセンターでは、指導を受ける慢性疾患患者の数も、指導を行なう医療指導員の数も膨大なものとなり、個々の指導員は当然個々の患者の特性、注意点を常時把握することは出来なくなる。また個々の患者の特性に合わせて、指導を行なう上で最適な指導員を選択して指導を行なわせることも実行できなかった。
【0020】
また、テレメディスンセンターに待機して通信手段を介して指導を行なう指導員ではなく、患者宅を訪問して指導を行なう訪問指導員(訪問看護士など)が患者の指導を行なう場合でも、上記と同様に患者の特性に合致した、あるいは患者の居住地に最も近い等の条件を備えた最適な訪問指導員を選択することが容易には出来なかった。
【0021】
(2)自宅を離れて移動した患者に対する効果的な指導が困難である点。
上記の如く個々の医療機関などが比較的小規模のテレメディスンセンターを運営する場合、患者が旅行や仕事の出張や引越しなどで元の患者宅を離れた場合、移動先での指導の実行が容易ではなかった。
【0022】
本発明は、上記の状況に鑑みなされたものであり、特に、慢性疾患の症状を改善するための一連の医学的処置である自己管理プログラムを遂行する慢性疾患患者から生体情報を採取し、採取した生体情報の観察結果に基き所定の医療指導員がこの慢性疾患患者に対して自己管理プログラムの遂行に関わる医学的指導を実行するための医用遠隔情報システムであって、(a)各地に点在する複数の前記慢性疾患患者毎にそれぞれ設けられ、慢性疾患患者から生体情報を採取して通信路へ送信する複数の患者側装置と、(b) 複数の慢性疾患患者を包含する広域の何処かにある患者側装置から送信された生体情報を通信路経由で受信して一旦保持するサーバ装置と、 (c)広域の各地に点在する複数の医療指導員がそれぞれ携行可能なように構成され、サーバ装置が一旦保持した後に送信した生体情報を通信路経由で受信して当該医療指導員による観察を可能とする複数の携帯移動端末機器とを備え、且つ、サーバ装置は、(1)複数の慢性疾患患者それぞれの情報を記録した患者リスト部と、(2)複数の医療指導員それぞれの情報を記録した医療指導員リスト部と、(3)患者リスト部及び医療指導員リスト部の記録情報に基いて、患者側装置から受信し一旦保持した生体情報を送信すべき特定の携帯移動端末機器を複数の携帯移動端末機器の中から自動選択して送信を行なう選択送信部と、を具備することにより、広域の各地に点在する慢性疾患患者に対する医学的指導の実行の最適化と一元管理とを可能としたことを特徴とする医用遠隔情報システムとすることにより、慢性疾患患者に医学的指導を行なうテレメディスンセンターが広域をカバーする場合でも、患者と医療指導員との組み合わせを最適なものとして良好な医学的指導を実行可能とし、また居所を移動した患者に対しても良好な医学的指導を実行することが出来る、医用遠隔情報システム、情報処理方法、コンピュータプログラム、コンピュータプログラム用記録媒体、遠隔医療システムを提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、下記する1)〜15)の各構成を有する医用遠隔情報システム、情報処理方法、コンピュータプログラム、コンピュータプログラム用記録媒体、遠隔医療システムを提供する。
【0024】
1) 慢性疾患の症状を改善するための一連の医学的処置である自己管理プログラムを遂行する慢性疾患患者から生体情報を採取し、前記採取した生体情報の観察結果に基き所定の医療指導員がこの慢性疾患患者に対して前記自己管理プログラムの遂行に関わる医学的指導を実行するための医用遠隔情報システムであって、
(a)各地に点在する複数の前記慢性疾患患者毎にそれぞれ設けられ、前記慢性疾患患者から前記生体情報を採取して通信路へ送信する複数の患者側装置と、
(b) 前記複数の慢性疾患患者を包含する広域の何処かにある前記患者側装置から送信された生体情報を通信路経由で受信して一旦保持するサーバ装置と、
(c)前記広域の各地に点在する複数の前記医療指導員がそれぞれ携行可能なように構成され、前記サーバ装置が一旦保持した後に送信した生体情報を通信路経由で受信して当該医療指導員による観察を可能とする複数の携帯移動端末機器とを備え、且つ、
前記サーバ装置は、
(1)前記複数の慢性疾患患者それぞれの情報を記録した患者リスト部と、
(2)前記複数の医療指導員それぞれの情報を記録した医療指導員リスト部と、
(3)前記患者リスト部及び前記医療指導員リスト部の記録情報に基いて、前記患者側装置から受信し一旦保持した生体情報を送信すべき特定の携帯移動端末機器を前記複数の携帯移動端末機器の中から自動選択して送信を行なう選択送信部と、を具備することにより、広域の各地に点在する前記慢性疾患患者に対する前記医学的指導の実行の最適化と一元管理とを可能としたことを特徴とする医用遠隔情報システム。
【0025】
2) 前記患者側装置は、前記慢性疾患患者の操作に応じて連絡信号を生成して通信路へ送信し、
前記サーバ装置は、受信した前記連絡信号を解析した結果、緊急性を検知した場合には、(a)当該患者に関連付けられた医療機関への通報実行、(b)所定の救急出動要請の実行、(c)当該連絡信号の保存、及び(d)当該患者に関連付けられた前記医療指導員への通報、の内の少なくとも1を実行するよう構成したことを特徴とする前記1)記載の医用遠隔情報システム。
【0026】
3) 前記患者側装置は、前記慢性疾患患者の操作に応じて連絡信号を生成して通信路へ送信し、
前記サーバ装置は、前記患者側装置より送信された前記連絡信号を解析した結果、前記自己管理プログラムを遂行するための医療機器に関する指導であって医学的指導を必要としない指導が必要であることを検知した場合は、(a)医療機器の操作指導を行なう操作指導員用受信手段への当該連絡信号の転送、(b)当該連絡信号の保存、及び(c)当該患者に関連付けられた医療指導員への連絡実行、の内の少なくとも1を実行するよう構成したことを特徴とする前記1)又は2)に記載の医用遠隔情報システム。
【0027】
4) 前記サーバ装置は、前記各医療指導員が前記患者への前記指導を実施可能な状態にあるか否かを、前記各医療指導員側の携帯移動端末機器から入来する信号に基づいて検知するための検知手段を備えたことを特徴とする前記1)乃至3)のいずれか1項に記載の医用遠隔情報システム。
【0028】
5) 前記サーバ装置は、前記患者側装置より送信された連絡信号、及び前記患者側装置より送信された生体情報の内の少なくとも1を解析した結果、医学的指導を要する処置が必要であり、且つ、当該患者に関連付けられた医療指導員が前記指導を実施可能な状態にあることを前記検知手段が検知した場合に、
(a)当該患者よりの連絡信号の当該医療指導員への転送、
(b)当該医療指導員側の携帯移動端末機器に対する、(1)当該患者の生体情報、
(2)当該患者の自己管理プログラム、(3)当該患者の指導履歴情報、及び(4)当該患者の看護計画書、の内の少なくとも1を含んだデータである患者データの通信路経由での送信、
(c)当該連絡信号の保存、の内の少なくとも1を実行するよう構成したことを特徴とする前記4)記載の医用遠隔情報システム。
【0029】
6) 前記サーバ装置は、前記患者側装置より送信された連絡信号、及び前記患者側装置より送信された生体情報の内の少なくとも1を解析した結果、医学的指導を要する処置が必要であり、且つ、当該患者に関連付けられた医療指導員が前記指導を実施可能な状態にないことを前記検知手段が検知した場合に、
(a)現在前記指導を実施可能な状態にある医療指導員のリスト、(b)前記各医療指導員と当該患者との間の距離に関する情報、(c)前記各医療指導員の過去の患者指導履歴情報、及び(d)当該患者の臨床的危険度情報、の内の少なくとも1を用いて、今回、当該患者に対して前記指導を実施する医療指導員を、前記各医療指導員の中から自動選択するよう構成したことを特徴とする前記4)乃至5)のいずれか1項に記載の医用遠隔情報システム。
【0030】
7) 前記サーバ装置は、前記自動選択した医療指導員側の携帯移動端末機器に対して、(1)(a)当該患者の生体情報、(b)当該患者の自己管理プログラム、(c)当該患者の指導履歴情報、及び(d)当該患者の看護計画書、の内の少なくとも1を含んだデータである患者データの通信路経由での送信と、(2)前記連絡信号の保存と、の内の少なくとも一方を実行するよう構成したことを特徴とする前記6)記載の医用遠隔情報システム。
【0031】
8) 前記サーバ装置は、(a)前記医療指導員による前記患者との面談結果に基き前記患者ごとに医師が作成した患者指導計画書、(b)前記各患者の生体情報、及び(c)前記各患者と当該サーバ装置との連絡実行状況データ、の内の少なくとも1を用いて患者ごとのスコアを作成し、このスコアに応じた緊急度の順で前記各患者を配列したリストである緊急度順患者連絡必要リストを自動作成する作成手段を備えたことを特徴とする前記1)乃至7)のいずれか1項に記載の医用遠隔情報システム。
【0032】
9) 前記サーバ装置は、前記医療指導員が前記緊急度順患者連絡必要リストに従って前記患者に連絡したものの連絡が不通であったことを示す信号を受信した場合、(a)過去に行った当該患者と連絡方法、もしくは(b)過去に行なった当該患者との面談結果、に基いて、結果が不通であった前記連絡の方法とは異なる連絡方法を促す信号を当該医療指導員側の携帯移動端末機器に送信する連絡方法送信手段を備えたことを特徴とする前記8)記載の医用遠隔情報システム。
【0033】
10) 前記サーバ装置は、当該サーバ装置内に蓄積されてあるデータの送信を求めるデータ送信要求信号を前記医療指導員側の携帯移動端末から受信したときに、予め登録してある当該医療指導員の患者対応可能レベルに応じて、当該携帯移動端末機器へ送信するデータを制限して送信するデータ送信手段を備えたことを特徴とする前記1)乃至9)のいずれか1項に記載の医用遠隔情報システム。
【0034】
11) 前記携帯移動端末機器は、当該携帯移動端末機器を用いる医療指導員が現在、前記患者に対する指導の実行が可能な状態にあるか否かを、操作に応じて入力可能であり、かつ前記入力の結果を保持することを特徴とする前記1)乃至10)のいずれか1項に記載の医用遠隔情報システム。
【0035】
12) 慢性疾患の症状を改善するための一連の医学的処置である自己管理プログラムを遂行する慢性疾患患者から生体情報を採取し、前記採取した生体情報の観察結果に基き所定の医療指導員がこの慢性疾患患者に対して前記自己管理プログラムの遂行に関わる医学的指導を実行するための情報処理方法であって、
(1)(a)各地に点在する複数の前記慢性疾患患者毎にそれぞれ設けられ、前記慢性疾患患者から前記生体情報を採取して通信路へ送信する複数の患者側装置と、(b)前記複数の慢性疾患患者を包含する広域をカバーするよう構成され、前記患者側装置から送信された生体情報を通信路経由で受信して一旦保持するサーバ装置と、(c)前記広域の各地に点在する複数の前記医療指導員がそれぞれ携行可能なように構成され、前記サーバ装置が一旦保持した後に送信した生体情報を通信路経由で受信して当該医療指導員による観察を可能とする複数の携帯移動端末機器とを備えた医用遠隔情報システムにおける、前記サーバ装置が、前記複数の慢性疾患患者それぞれの情報を記録した患者リストを保持するステップと、
(2)前記サーバ装置が、前記複数の医療指導員それぞれの情報を記録した医療指導員リストを保持するステップと、
(3)前記サーバ装置が、前記患者リスト部及び前記医療指導員リスト部の記録情報に基いて、前記患者側装置から受信し一旦保持した生体情報を送信すべき特定の携帯移動端末機器を前記複数の携帯移動端末機器の中から自動選択して送信を行なうステップと、を具備することにより、広域の各地に点在する前記慢性疾患患者に対する前記医学的指導の実行の最適化と一元管理とを可能としたことを特徴とする情報処理方法。
【0036】
13) 前記12)記載の情報処理方法における各ステップをコンピュータ及び/又はコンピュータシステムに実行させるためのコンピュータプログラム。
【0037】
14) 前記12)記載の情報処理方法における各ステップをコンピュータ及び/又はコンピュータシステムに実行させるためのコンピュータプログラムを記録した、コンピュータプログラム用記録媒体。
【0038】
15) 患者から生体情報を採取し、前記採取した生体情報の観察結果に基き所定の医療指導員がこの患者に対して医学的指導を実行するための遠隔医療システムであって、
(a)複数の前記患者毎にそれぞれ設けられ、この患者から前記生体情報を採取して通信路へ送信する複数の患者側装置と、
(b)前記患者側装置から送信された生体情報を通信路経由で受信して一旦保持するサーバ装置と、
(c)複数の前記医療指導員ごとに設けられ、前記サーバ装置が一旦保持した後に送信した生体情報を通信路経由で受信して当該医療指導員による観察を可能とする複数の指導員端末とを備え、且つ、
前記サーバ装置は、
(1)前記複数の患者それぞれの情報を記録した患者リスト部と、
(2)前記複数の医療指導員それぞれの情報を記録した医療指導員リスト部と、
(3)前記患者リスト部及び前記医療指導員リスト部の記録情報に基いて、前記患者側装置から受信し一旦保持した生体情報を送信すべき特定の指導員端末を前記複数の指導員端末の中から自動選択して送信を行なう選択送信部と、を具備することにより、前記複数の患者に対する前記医学的指導の実行の最適化と一元管理とを可能としたことを特徴とする遠隔医療システム。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態に係る好ましい実施例である、医用遠隔情報システム(喘息テレメディスンシステム)を、図1乃至図10に従い説明を行う。
【0040】
図1は本実施例の喘息テレメディスンシステムの構成図、図2は各地に点在する患者側装置、患者側連絡機器、医療指導者用携帯移動端末機器、医療指導者用連絡機器、医療機関ファクシミリ装置とサーバ装置の接続を示した構成図、図3乃至図5は図1のシステムが具備するピークフローメータの概観図、図6は図1のシステムが具備するデータベース装置の構成図、図7は図1のシステムが具備するモニタ装置が表示を行う生体情報の表示例、図8はサーバ装置の全体動作を示したフローチャート、図9はサーバ装置が患者対応医療指導者を決定するフローチャート、図10は患者連絡必要リストの作成フローチャートを示す。
【0041】
[本実施例の構成]
尚、以下に一例として説明を行う医用遠隔情報システムは、特に、慢性疾患の症状を改善するための一連の医学的処置である自己管理プログラムを遂行する慢性疾患患者から生体情報を採取し、採取した生体情報の観察結果に基き所定の医療指導員がこの慢性疾患患者に対して自己管理プログラムの遂行に関わる医学的指導を実行するための医用遠隔情報システムの一構成として、喘息患者の病態を遠方よりモニタリングして患者が症状改善のための自己管理プログラムを実行することを助成する目的で構成されたものである故、以下、「喘息テレメディスンシステム」とも称している。
【0042】
この目的のもとに本システムは、下記に説明を行う構成の、各地に点在する複数の慢性疾患患者毎にそれぞれ設けられ、慢性疾患患者から生体情報を採取して通信路へ送信する複数の患者側装置の一構成である、ピークフローメータ1a−2を具備し、このピークフローメータ1a−2を用いて採取した生体情報(ピークフロー値等)を処理するよう構成がなされている。しかしながら本発明の実施に際しては上記の構成に限定されることはなく、喘息患者以外のための構成とすることも当然可能である。例えば糖尿病、心疾患等を患う患者のために適切な生体情報採取用のセンサ手段と、その生体情報を処理するための構成とを含むことが出来、その詳細な構成については、以下に説明する記載及び、公知の技術から容易に到達することが出来るものである。
【0043】
本実施例の喘息テレメディスンシステムは、慢性疾患の症状を改善するための一連の医学的処置である自己管理プログラムを遂行する慢性疾患患者から生体情報を採取し、採取した生体情報の観察結果に基き所定の医療指導員がこの慢性疾患患者に対して自己管理プログラムの遂行に関わる医学的指導を実行するための医用遠隔情報システムの一構成であって、図1及び図2に示す如くの構成を有し、その主要な構成は、各地に点在する複数の慢性疾患患者毎にそれぞれ設けられ、慢性疾患患者から生体情報を採取して通信路へ送信する複数の患者側装置の一構成である、各地に点在する多数の患者宅1aに設置されたピークフローメータ1a−2及び患者側連絡装置1a−3、複数の慢性疾患患者を包含する広域をカバーするよう構成され、患者側装置から送信された生体情報を通信路経由で受信して一旦保持するサーバ装置であって、(1)複数の慢性疾患患者それぞれの情報を記録した患者リスト部と、(2)複数の医療指導員それぞれの情報を記録した医療指導員リスト部と、(3)患者リスト部及び医療指導員リスト部の記録情報に基いて、患者側装置から受信し一旦保持した生体情報を送信すべき特定の携帯移動端末機器を複数の携帯移動端末機器の中から自動選択して送信を行なう選択送信部と、を具備するサーバ装置の一構成である、ピークフローメータ1a−2から送信された生体情報と患者側連絡装置1a−3からの信号を受信し、記録保持、自動解析を行う情報管理センタ1bに設置されたサーバ装置1b−2、各地に点在する多数の医療機関1cに設置され、サーバ装置1b−2から送信された生体情報を自動受信して記録用紙に記録するファクシミリ装置1c−2、及び、広域の各地に点在する複数の医療指導員がそれぞれ携行可能なように構成され、サーバ装置が一旦保持した後に送信した生体情報を通信路経由で受信して当該医療指導員による観察を可能とする複数の携帯移動端末機器の一構成として、例えば地域に密着した医療機関である訪問看護ステーション1dに所属する医療指導員が、サーバ装置1b−2内の記録保持したデータをいつでも取り込むことが可能な携帯移動端末1d−2及び医療指導員用連絡機器1d−3である。
【0044】
[ピークフローメータ1a−2の構成]
各地に点在する複数の喘息疾患患者がそれぞれ起居する各患者宅1aに設置されたピークフローメータ1a−2は喘息を患う患者1a−1が呼気を吹き込んで呼吸流量に関する生体情報を採取するための装置である。
【0045】
以下、ピークフローメータ1a−2の構成の詳細を、図3乃至図5に照らし合わせて説明する。以下の説明から明らかなように、このピークフローメータ1a−2は、喘息患者にとってその状態を監視するために有用なスタンドアロン型装置である。その側面図である図3(B)において、モニタハウジング60は、トッププレート62およびボトムプレート64を備えている。 図3(A)および図3(C)はそれぞれトッププレート62の前面および後面図である。この前面は、その上にLCD表示装置50およびユーザ入力ボタン46が設けられている。次に図3(C)において、トッププレート62の底部分の突出部64は、円形部分64cおよびマウスピース格納部64mを含んでいる。この突出部は、円弧状部分66cとマウスピース当接部分66mとを有する突出部エッジ66と境界を接している。さらに、設置ポスト68が突出部64の円形部分64cの中央に配置されており、コイルハウジング69が円形部分64c上に中心から少し変位して配置されている。
【0046】
図4(A)および図4(B)は、センサチャンバ70の上および底面図である。図4(A)において、チャンバ70は、円筒状チャンバ部72およびマウスピース部74を備えている。円筒状チャンバ部72は円形断面を有し、円筒状部の上面の中央に軸コネクタ76が形成され、軸コネクタ76を中心としてかつそこから径方向に変位して円筒状チャンバ部74の上面に円弧形コイルハウジング開口77が形成されている。組になった通気口が円筒状チャンバ部74の上面および底面に形成され、円形にそって円筒状チャンバ部74の外周近くに配置される。
【0047】
図4(C)および図4(D)は、ピークフローメータ1a−2を、センサハウジング70を閉じた状態で示す。突出部66上の取り付けポスト68は軸コネクタ76と合わせられ、センサチャンバ70が設置ポストを中心として閉じた位置(図示)から開いた位置(点線)に回転するようになっている。閉じた位置においては、マウスピース部74の開口が、突出部エッジ66のマウスピース当接部66mに当接してマウスピースを密閉する。開いた位置においては、患者は、その唇をマウスピースの開口に密着させ、空気流量を測定するためにチャンバに息を吹き込む。マウスピースは開閉位置の間を回転して、糸屑や破片を寄せ付けないのに役立っている。
【0048】
ところで、このピークフローメータ1a−2は、患者の呼吸データ、具体的には、ピークフロー値、即ち努力性呼出中に生じる最大フロー速度(以下、PEF)、あるいは努力呼気フローの最も一般的な指標である一秒量(以下、FEV1)、即ち最大吸気位から1秒間に呼出しうる最大空気量を測定し、データ及び測定日時を記憶し、機台番号や患者ID等患者1a−1を識別する符号と共に、電話回線等の通信路を介して送信する機能を有する。尚、上記したFEV1は、1秒間以外の所定時間内の最大空気量を測定した値に置き換えることも勿論可能である。
【0049】
ここで、上記したPEFおよびFEV1を測定するためのセンサの動作を、図5に照らし合わせて説明する。図5は円筒状チャンバ部72の横断面図である。ボトムおよびトップ内部面は、その中にベアリング受けカップ80tおよび80bが形成されている。ローター82は中央ポスト84を含み、ローターブレード86がそこから延びている。ローターブレード86は円筒状部72の円筒状側面近くに配置された垂直羽根88を含んでいる。先細軸受90tおよび90bが中央ポスト84の頂部と底部に形成され、ベアリング受け切り欠き80tおよび80bと合わさっている。中央ポスト82は図において横断面で示した少なくとも1個の棒磁石92を含んでいる。
【0050】
センサ内のローターは2つのサブアセンブリ、4枚ブレードのローター82と、磁石の長軸がローターの回転の軸に垂直になるようにローターのシャフトに永久に嵌め込まれる円筒状磁石92とを含む。ローターのシャフトの各先端88は、センサの頂部および底部サブアセンブリの内部面における小カップ80tおよび80bに緩く嵌められている。この結合においては、ベアリングはなく、ローターのシャフトの先端がこれらの小さなカップに収まる。 患者1a−1がセンサチャンバに息を吹き込むと、ローターはコマのように回転し、そのシャフトの先端がカップ内で回転する。唾液または粘液がこれらの回動点の中または回りに付着した場合、ローターシャフトの先端がカップへ緩く嵌められていることが、蛇口からの水の流れによる容易な洗浄を可能にしている。
【0051】
患者1a−1がセンサハウジング70のマウスピース開口に息を吹き込むと、空気の流れはチャンバ70の円筒状側壁に対して向けられ、ブレード88に当たってローターの回転を引き起こす。ローターの各1回転に対して約30ミリリットルの空気がチャンバ70を通過する。空気は通気口78を介して外に出て、背圧が上昇するのを防いでいる。センサチャンバ72は、患者がそこに息を吹き込んだ場合に渦巻状の流れを生じるように機械的に設計されている。また、4枚ブレードのローターは、ちょうどコマのようにその最大主慣性モーメントで回転し、これによって、軸受けの潜在的なガタおよび引きずりを無くしている。
【0052】
さらに図5において、コイル69は棒磁石92が一回転をするごとに2パルスを生成する。これらのパルスは増幅、ろ波されてディジタル遷移を生じる。各遷移間の時間は、アプリケーションソフトウェアを実行するマイクロコントローラ(図示しない)によって処理される。PEFおよびFEV1が計算され、データ記録の一部としてRAM(図示しない)に格納される。
【0053】
図5から、回転の軸受が、精度の高い嵌合を必要としない「スロッピー(sloppy)ベアリング」であることがわかる。したがって、ピークフローメータ1a−2のすべての部分を、低コストの工程を利用してプラスチックで製造することができる。また、成形工程により一貫性のある部品が製造され、それにより極めて高い装置間の再現性を確保し、異なるセンサチャンバ(マウスピース)を任意のモニタハウジングで用いることを可能にしている。さらに、マウスピースは、使用現場における校正を必要としない。
【0054】
「スロッピーベアリング」は、パルスの間で小さなタイミングエラーを生じる。測定は数個のパルスに基づいて行われ、したがってそのような影響は平均化される。さらに、マイクロコントローラは、ディジタル補償プログラムを実行し、慣性モーメントが零で無いことの影響を取り除く。このプログラムは、ローターおよびチャンバの実際の回転力学および空気力学に合わせたいくつかのパラメータに基づいている。 ローター80は、中央ポストを中心として回転させられた場合のコマのような回転特性および非ゼロ慣性モーメントを有している。マイクロコントローラは、補償プログラムを実行して、非ゼロ慣性モーメントの影響を取り除き、PEFおよびFEVの実際の値を計算する。このプログラムはローターの動きを計算するのに伴う物理的原則に基づいており、ローターの実際の回転に合わせたいくつかのパラメータを含んでいる。
【0055】
またピークフローメータ1a−2内部では、採取したPEF等の生体情報に患者1a−1毎の識別IDデータと測定時間データを付加して、送信用データを作成して記憶する処理が行われ、モジュラージャックをつなぎ、所定の操作ボタンを押圧操作するのみで、患者1a−1は電話番号をダイアルすることなく、電話番号が予め記憶されているサーバ装置1bに交信接続し、ピークフローメータ1a−2内に蓄積されていた生体情報をサーバ装置1bに送信することが出来る。更に無線通信や携帯電話機能を備えることにより、モジュラージャックの接続自体も省略することが出来る。
【0056】
尚、患者宅1a、情報通信センタ1b、医療指導員携帯移動端末機器1d−2、医療指導員用連絡機器1d−3及び医療機関1cの間で通信を行うために設けられた通信路の全て、あるいは少なくとも一部は、有線公衆電話回線、携帯電話回線、PHS回線、ISDN回線、有線又は無線のローカルエリアネットワーク回線、衛星通信回線、CATV回線、インターネット通信網等、種々の通信回線を用いて構成可能である。
【0057】
[サーバ装置の構成]
次に、図2,及び図6乃至図10を用いて、サーバ装置1b−2の構成と動作を説明する。図2はサーバ装置1b−2と各地に点在する多数のピークフローメータ1a−2、患者側連絡機器1a−3、医療指導員携帯端末機器1d−2、医療指導員用連絡機器1d−3、医療機関内設置ファクシミリ装置との接続構成を示したものである。図6にサーバ装置1b−2の内部構成図を示す。
【0058】
サーバ装置1b−2は、患者側連絡機器インターフェイス部1b−2−1、ピークフローメータ送信データインターフェース部1b−2−2、情報通信センタ内機器操作指導員連絡機器インターフイス部1b−2−3、医療指導員用連絡機器インターフェイス部1b−2−4、医療指導員携帯移動端末機器インターフェイス部1b−2−5、医療機関へのデータ送信インターフェイス部1b−2−6、患者側連絡機器よりの送信内容を医療指導員用連絡機器もしくは機器操作指導員連絡機器に、医療指導員用連絡機器からの送信内容を該当患者側連絡機器に、中央処理部の指令にて転送する処理を行う連絡内容処理部1b−2−7、患者側装置送信データを自動解析し、医療機関ファクシミリ1c−2、医療指導員携帯端末機器に転送する、患者連絡必要リストの作成等の処理を行う中央処理部1b−2−8、患者生体情報、自己管理プログラム等の患者データや医療指導員属性データ、指導記録等のデータが保存されているデータベース部1b−2−9を備えている。
【0059】
尚、上記した各構成の詳細な内容は、下記する本システムの動作の説明において再度説明をおこなうものである。
【0060】
[本実施例システムの動作]
次に、サーバ装置1b−2を含む本実施例のシステムの動作を、フローチャート図8〜図10を用いて以下に説明する。
【0061】
[医学的指導を必要としない場合の対応]
まずサーバ装置は、患者側連絡機器1a−3からの送信があった場合を第一優先に処理し(ステップS1)、送信内容を中央処理部1b−2−8にて自動解析し(ステップS2)、医学的指導が必要かを判断し(ステップS3)、医学的指導が不必要な場合は情報センタ内機器操作指導員連絡機器1b−3に患者側連絡機器よりの送信データを転送する(ステップS4)。送信データを受信した機器操作指導員は内容を確認し、緊急対応が必要な場合は、該当患者に関連付けられた医療機関への連絡を指示もしくは通報するか、場合によっては119番通報を実施する。
【0062】
尚、上記の医療機関への連絡、及び119番通報は、患者側からの通信の内容に応じてサーバ装置が自動的に実行するように構成してもよい。
【0063】
又、機器操作指導を含めたその他の内容に関しては機器操作指導員が対応し、この時の患者指導記録は患者識別IDコードを含めたデータとして、データベース部1b−2−9に保存され、(ステップS5)指導内容を含めたデータを該当患者に関連付けられた担当の医療指導者に転送する(ステップS6)。
あるいはまた、患者側装置は、慢性疾患患者の操作に応じて連絡信号を生成して通信路へ送信し、サーバ装置は、患者側装置より送信された連絡信号を解析した結果、自己管理プログラムを遂行するための医療機器の操作に関する指導であって、医学的指導を必要としない指導が必要であることを検知した場合は、(a)医療機器の操作指導を行なう操作指導員受信手段への当該連絡信号の転送、(b)当該連絡信号の保存、及び(c)当該患者に関連付けられた医療指導員への連絡実行、の内の少なくとも1を実行するよう構成することも可能である。
斯かる構成とすることにより、医療指導員の負担を軽減し、効率的なシステム運営が可能となる。
【0064】
[緊急時の対応]
更にサーバ装置が、送信内容を自動解析(ステップS2)した結果、サーバ装置は、医学的指導が必要な場合は、図9に示す患者対応医療指導員決定プログラム(ステップS7)にて決定した患者対応医療指導員の連絡機器1d−3に、患者側連絡機器1a−3よりの送信データを転送し(ステップS8)、データベース部1−2−9に保存されている該当患者の過去の生体情報データ、指導記録データ、自己管理プログラム、看護記録等の患者データを医療指導員の携帯端末機器1d−2に転送する(ステップS9)。これより医療指導員は患者データを確認しながら、患者指導を行う。この時の患者指導記録は患者識別IDコードを含めたデータとして、データベース部1b−2−9に保存され(ステップS10)、対応医療指導員が該当患者に関連付けられた担当の医療指導員でない場合(ステップS11)は指導内容を含めたデータをデータベース部1−2−9に保存すると同時に、該当患者に関連付けられた担当の医療指導者に転送する(ステップS12)。
【0065】
或いは又、患者側装置は、慢性疾患患者の操作に応じて連絡信号を生成して通信路へ送信し、サーバ装置は、受信した前記連絡信号を解析した結果、緊急性を検知した場合には、
(a)当該患者に関連付けられた医療機関への通報実行、(b)所定の救急出動要請の実行、(c)当該連絡信号の保存、及び(d)当該患者に関連付けられた医療指導員への通報、の内の少なくとも1を実行するよう構成することも可能である。
【0066】
サーバ装置1b−2はピークフローメータより生体情報が送信された場合を第二優先として処理する(ステップS13)。患者識別IDコードを含む送信された生体情報は、中央処理部1b−2−8にて自動解析され(ステップS14)、解析された生体情報データを該当患者に関連付けられた医療機関に送信する(ステップS15)。
【0067】
又、サーバ装置は、生体情報データを自動解析した結果、該当患者の臨床的危険度が低いと判断(ステップS16)された場合は、自動解析された送信生体情報データをデータベース部1b−2−9に保存する(ステップS23)。
【0068】
[患者と医療指導員との最適マッチング動作]
更に又、サーバ装置は、生体情報データを自動解析した結果、該当患者の臨床的危険度が高いと判断(ステップS16)された場合は、図9に示す患者対応医療指導員決定プログラム(ステップS17)にて決定した患者対応医療指導員の携帯移動端末機器1d−2に、データベース部1−2−9に保存されている該当患者の過去の生体情報データ、指導記録データ、自己管理プログラム、看護記録等の患者データを送信する(ステップS18)。又、患者対応医療指導員の連絡機器に、連絡内容処理部1b−2−7を経由して、連絡対応必要患者の連絡方法を送信し、患者指導を実施させる(ステップS19)。この時の患者指導記録は患者識別IDコードを含めたデータとして、データベース部1b−2−9に保存され、(ステップS20)対応医療指導員が該当患者に関連付けられた担当の医療指導員でない場合(ステップS21)は指導内容を含めたデータをデータベース部1−2−9に保存すると同時に、該当患者に関連付けられた担当の医療指導者に転送する(ステップS22)。
【0069】
ここで、サーバ装置は、(1)複数の慢性疾患患者それぞれの情報を記録した患者リスト部と、(2)複数の医療指導員それぞれの情報を記録した医療指導員リスト部と、(3)患者リスト部及び医療指導員リスト部の記録情報に基いて、患者側装置から受信し一旦保持した生体情報を送信すべき特定の携帯移動端末機器を複数の携帯移動端末機器の中から自動選択して送信を行なう選択送信部と、を具備することにより、本実施例のシステムは、広域の各地に点在する慢性疾患患者に対する医学的指導の実行の最適化と一元管理とを可能とするものである。
【0070】
即ち、多数の慢性疾患患者と、この患者数に対応する多数の医療指導員を有するテレメディスンシステムにおいて、患者の居住地、疾患症状の特性、患者の背景情報、過去の指導歴等を考慮して最適な医療指導員を選択して、最適なマッチングでテレメディスンを実行することが出来る。また患者が自宅から旅行をしたり、転居をしたりして居所が変わった場合でも、以前と同じ指導員が指導したり、或いは新しい居所に近い、この患者に最適な指導員を選択して指導を実行することも可能となる。尚、上記の最適マッチングのより具体的な手順は後記する。
【0071】
患者側連絡機器1a−3、ピークフローメータ1a−2よりの送信がない場合はサーバ装置1b−2は第三優先の処理として、図10で示す患者連絡必要リストを作成する(ステップS24)。医療指導員はこの患者連絡必要リストを携帯移動端末機器1d−2にて確認して、前記連絡必要リストの上位の患者から患者対応を実施する。尚、この対応は、サーバ装置が自動実行しても良い。
【0072】
[医療指導員の患者対応レベルに応じた送信データの制限]
医療指導者が連絡機器等で確認した結果、連絡必要患者と連絡が可能な場合(ステップS25)はサーバ装置1b−2は医療指導者携帯移動端末機器1d−2からのデータ送信要求に応じて、該当患者の過去の生体情報データ、指導記録データ、自己管理プログラム、看護記録等の患者データを送信するか、あるいは通信路接続により、データベース部1b−2−9保存データを前記医療指導者携帯移動端末機器にて確認できるようにする。この時、中央処理部1b−2−8は予め登録してある当該医療指導員の患者対応可能レベルに応じて、当該携帯移動端末機器1d−2へ送信するデータを制限する(ステップS26)。医療指導員は携帯移動端末機器1d−2にて前記患者データを確認しながら、連絡機器1d−3から連絡内容処理部を経由して、患者連絡機器1a−3に連絡する(ステップS27)。この時の患者指導記録は患者識別IDコードを含めたデータとして、データベース部1b−2−9に保存される(ステップS28)。
【0073】
すなわち、サーバ装置は、当該サーバ装置内に蓄積されてあるデータの送信を求めるデータ送信要求信号を医療指導員側の携帯移動端末から受信したときに、予め登録してある当該医療指導員の患者対応可能レベルに応じて、当該携帯移動端末機器へ送信するデータを制限して送信するデータ送信手段を備えている。
【0074】
[患者との連絡が不通である場合の対応]
連絡必要患者と連絡がとれない場合は(ステップS25)医療指導員は当該携帯移動端末機器1d−2より、当該患者との連絡がとれない旨の信号をサーバ装置1b−2に送信し(ステップS29)、中央処理部1b−2−8はデータベース部1b−2−9に保存してある、当該患者の第2連絡方法を当該携帯移動端末機器に送信する(ステップS30)。当該信号を受信した医療指導員は連絡機器にて、第2連絡方法にて当該患者に連絡信号を発信する(ステップS31)。当該患者と連絡がとれた場合は(ステップS26)から(ステップS28)のステップを実行し、当該患者と連絡がとれない場合は未通信記録をサーバ装置1b−2に送信し、受信したサーバ装置1b−2は未通信記録をデータベース部1b−2−9に保存する(ステップS32)。
【0075】
[スコアに基く緊急連絡必要患者リストの作成]
ここでサーバ装置は、(a)医療指導員による患者との面談結果に基き患者ごとに医師が作成した患者指導計画書、(b)各患者の生体情報、及び(c)各患者と当該サーバ装置との連絡実行状況データ、の内の少なくとも1を用いて患者ごとのスコアを作成し、このスコアに応じた緊急度の順で各患者を配列したリストである緊急度順患者連絡必要リストを自動作成する作成手段を備えてもよい。
【0076】
また、サーバ装置は、医療指導員が緊急度順患者連絡必要リストに従って患者に連絡したものの連絡が不通であったことを示す信号を受信した場合、(a)過去に行った当該患者と連絡方法、もしくは(b)過去に行なった当該患者との面談結果、に基いて、結果が不通であった連絡の方法とは異なる連絡方法を促す信号を当該医療指導員側の携帯移動端末機器に送信する連絡方法送信手段を備えた構成とすることも可能である。
【0077】
[患者と医療指導員との最適マッチングを実現するための手順]
ここで、上記に説明した、患者と医療指導員との最適マッチングを実現するための一方法として、図9にて患者対応医療指導者の決定プログラムについて説明する。
【0078】
サーバ装置1b−2は各地に点在する多数の医療指導者が患者対応可能な状態かを常時監視しており、患者連絡機器1a−3よりデータ送信があった場合、該当患者に関連付けられた医療指導員が患者対応可能であれば(ステップS33)、前記当該医療指導員が患者対応を行う(S37)。当該患者に関連付けられた医療指導員が患者対応できない場合は、前記各地に点在する多数の医療指導員の患者対応可能かを確認し(ステップS34)、予めデータベース部1b−2−9に登録してある医療指導員の管理データより、患者対応可能な医療指導員のスコア化されている患者指導熟練度を確認し(ステップS35)、予め登録してある患者と医療指導員の距離データを確認し(ステップS36)、以上のデータを自動解析して、該当患者に関連付けられた担当医療指導員以外の患者対応する医療指導者を決定する(ステップS37)。
【0079】
図10にてサーバ装置が患者連絡必要リストを作成するプログラムを説明する。データベース部1b−2−9は各地に点在する多数の患者データ、すなわち面談に基くアセスメント結果、医療機関により作成された患者指導計画書より、予め各患者の臨床的危険度をスコア化した患者データ(ステップS38)、過去1年間の患者生体情報(ステップS39)、前日までの医療指導者と患者との連絡情況データ(ステップS40)を保存しており、これらのデータを中央処理部に読込んで連絡必要度をスコア化し、患者連絡必要リストを作成する。
【0080】
またデータベース部1b−2−9は、上述のように、患者1a−1を識別するための識別IDである、例えば患者IDや患者側装置1a−2の機台番号毎に生体情報を記憶蓄積することができ、上記したように患者側装置1a−2が送信する生体情報には生体情報を採取した日時に関するデータも含まれているので、ピークフローメータ1a−2が順次送信する生体情報を患者毎に経時的に変化する生体情報としてデータベース部1b−2−9に蓄積可能である。
【0081】
またサーバ装置は、下記する如くの各構成を有するように構成することも可能である。
【0082】
[医療指導員の指導可能状態の検知と、検知に基く対応]
すなわちサーバ装置は、各医療指導員が患者への前記指導を実施可能な状態にあるか否かを、各医療指導員側の携帯移動端末機器から入来する信号に基づいて検知するための検知手段を備えた構成とすることが可能である。
【0083】
またサーバ装置は、患者側装置より送信された連絡信号、及び患者側装置より送信された生体情報の内の少なくとも1を解析した結果、医学的指導を要する処置が必要であり、且つ、当該患者に関連付けられた医療指導員が指導を実施可能な状態にあることを検知手段が検知した場合に、(a)当該患者よりの連絡信号の当該医療指導員への転送、(b)当該医療指導員側の携帯移動端末機器に対する、(1)当該患者の生体情報、(2)当該患者の自己管理プログラム、(3)当該患者の指導履歴情報、及び(4)当該患者の看護計画書、の内の少なくとも1を含んだデータである患者データの通信路経由での送信、(c)当該連絡信号の保存、の内の少なくとも1を実行するよう構成することが可能である。
【0084】
またサーバ装置は、患者側装置より送信された連絡信号、及び前記患者側装置より送信された生体情報の内の少なくとも1を解析した結果、医学的指導を要する処置が必要であり、且つ、当該患者に関連付けられた医療指導員が指導を実施可能な状態にないことを検知手段が検知した場合に、(a)現在指導を実施可能な状態にある医療指導員のリスト、(b)各医療指導員と当該患者との間の距離に関する情報、(c)各医療指導員の過去の患者指導履歴情報、及び(d)当該患者の臨床的危険度情報、の内の少なくとも1を用いて、今回、当該患者に対して指導を実施する医療指導員を、各医療指導員の中から自動選択するよう構成してもよい。
【0085】
あるいはまたサーバ装置は、自動選択した医療指導員側の携帯移動端末機器に対して、(1)(a)当該患者の生体情報、(b)当該患者の自己管理プログラム、(c)当該患者の指導履歴情報、及び(d)当該患者の看護計画書、の内の少なくとも1を含んだデータである患者データの通信路経由での送信と、(2)連絡信号の保存と、の内の少なくとも一方を実行するよう構成することが可能である。
あるいはまたサーバ装置は、(a)医療指導員による患者との面談結果に基き患者ごとに医師が作成した患者指導計画書、(b)各患者の生体情報、及び(c)各患者と当該サーバ装置との連絡実行状況データ、の内の少なくとも1を用いて患者ごとのスコアを作成し、このスコアに応じた緊急度の順で各患者を配列したリストである緊急度順患者連絡必要リストを自動作成する作成手段を備えた構成とすることが可能である。
【0086】
[医療指導員による、患者の生体情報観察の手順]
次に、上記の如くの構成に基き、患者と医療指導員との最適なマッチングが成立した後に、患者の生体情報を観察する手順を説明する。
斯かる構成を有するサーバ装置1b−2は、患者1a−1についての生体情報の経時的変化を読み取り可能なようなグラフのデータを中央処理部1b−2−8において作成して医療機関1c側のファクシミリ装置1c−2に送信して記録用紙に記録させ、又、医療指導員携帯端末機器1d−2に送信して所定の表示部に表示させることが出来る。
【0087】
上記した生体情報のグラフは例えば図7に示す如くの構成を有する。
即ち、図7(A)に示すように、横軸に測定日付、縦軸に「最大呼気流量測定値」をとり、毎日の測定値をプロットしたグラフとすることが出来る。また、サーバ装置1b−2のデータベース部1b−2−8には当該患者の「最大呼気流量の自己最良値」が予め測定記録されている。そして中央処理部1b−2−7は現在測定された「最大呼気流量測定値」と上記の予め記録されていた「最大呼気流量の自己最良値」との比を算出し、算出した比の大きさに応じてグラフの領域をI、II、IIIという3領域に分けて表示することが可能である。これらの3領域を表示するにあたっては、領域Iを緑色、領域IIを黄色、領域IIIを赤色としてモニタ装置1d−1に表示させ、日々のプロット値がどの領域中にあるかを明示的に検知可能なように表示させても良い。
【0088】
上記した3領域の表示方法においては、それぞれの生体情報が、患者がその気道が状態の良いときに通常到達する最高のピークフローレベルとして定義される各個人の最高値に対するパーセントに応じた領域内にプロットされる。これらの領域は、上記のごとく、交通信号に類似−すなわち緑、黄色、および赤−しており、覚えやすくなっている。各領域は個人の最高値に対するパーセントを見分けるのに役立つ。緑領域(領域I)は個人ベストの80%−100%、黄色領域(領域II)は50%−80%、赤領域(領域III)は50%未満である。個人の最高値および各領域間の境界は、患者が調整することのできる適合可能な値である。どのような調節も医師の特別な許可によってなされるべきものである。
【0089】
したがって、利用者は、測定された値が赤、黄色、または緑ゾーンあるかを直ちに知らされ、数値について精通または理解をする必要はない。
【0090】
またサーバ装置1b−2が生成するグラフのデータは、上記に説明した図7(A)の如くの態様の他に、下記する図7(B)あるいは図7(C)に示す如くの態様とすることも可能である。
【0091】
即ち、図7(B)に示すグラフは、上述のFEV1、即ち最大吸気位から1秒間に呼出しうる最大空気量を縦軸とし、横軸を測定日時としてプロットしたものである。喘息を患う患者においては息の吐き出し方が一定の傾向でないと問題があるとされる。従って図7(B)のグラフを用いて、前回の測定値と比較したFEV1の上昇量あるいは下降量(上昇あるいは下降の差分量)が予め定めた所定値を超えるときに異常と判断される。表示画面に表示されたFEV1のグラフの差分量を直接読み取ったり、あるいはこの差分量が所定値を超えたときに警告表示が画面上に現れるなど、種々の方法により、症状の増悪時等の非正常値が生体情報に含まれる際には明示的に示すことが出来る。
【0092】
又、図7(C)に示すグラフは、上記のPEF、FEV1、あるいはその他の呼吸流量に関わる測定値の日内変動率を縦軸に、測定の日時を横軸にプロットしたものである。ここで日内変動率は、例えば午前と午後とを含む複数の測定値の内、最大値と最小値との比率から求めることが出来る。一例として、20%を日内変動率を判定の基準値とし、これを超える場合は異常と判断する。図7(C)に示すグラフには、この20%の基準ラインを一点鎖線で表示してあるので、プロットされた測定値がこの基準ラインを超えるか否かにより、症状の増悪時等の非正常値が生体情報に含まれるか否かを明示的に示すことが出来る。
【0093】
[ファクシミリ装置の構成]
次に、医療機関1c側に設置されたファクシミリ装置1c−2について説明する。
サーバ装置1b−2から送信された生体情報(測定値、及び/又は、測定値に基づいて作成したグラフ)を自動的に受信して所定の記録用紙に記録するために、本システムでは汎用のファクシミリ装置1c−2を用いている。そして記録用紙に記録された生体情報を用いて医師が当該患者の臨床診断を実行可能である。
【0094】
又、サーバ装置1b−2から送信される生体情報を自動的に受信して記録媒体に記録するための手段としては、上記した汎用のファクシミリ装置1c−2の他に、公知技術に係る様々な構成を用いることが可能である。例えば、サーバ装置1b−2とネットワーク回線を介して接続するパーソナルコンピュータとプリンタ装置との組み合わせ、あるいは同じくパーソナルコンピュータとその内部、又は外部に設けられた電子的あるいは電磁的媒体記録再生装置との組み合わせでもよい。
【0095】
あるいは又、医師のもとにある携帯電話等の情報端末に対してサーバ装置1b−2より無線通信回線を経由して生体情報が配信され、配信後、携帯電話内に蓄積記憶された生体情報を医師が所望のタイミングで呼び出して内容を確認する構成もまた可能である。
【0096】
さらに又、サーバ装置1b−2はインターネットプロバイダが保有するメールサーバ宛に電子メールとして生体情報を送信し、医師は、所望のタイミングで自己のもとにあるパーソナルコンピュータ、携帯電話等の手段を用いて上記のメールサーバの自己のメールアドレスをチェックし、サーバ装置1b−2より送信されていた生体情報を取得する構成もまた可能である。上記した如くの各変形例は図示はしないものの本発明の実施形態として包含されるものである。
【0097】
[医療指導者用携帯移動端末装置の構成]
次に、患者面談も含めた地域密着型の患者指導を実施するために、必要とされる医療指導者用携帯移動端末装置について説明する。
本システムにおいて、医療指導者用携帯移動端末機器1d−2は汎用の携帯モバイル端末、例えばPDA等であり、この携帯モバイル端末機器に実装されたプログラムにより、サーバ装置1b−2から送信されたデータの表示、もしくはサーバ装置1b−2保存データを通信路接続により、予め登録してある当該医療指導員の患者対応可能レベルに応じて、読込むことが可能である。一例としてピークフローメータから送信された生体情報データの表示情況を図7(A)〜図7(C)に示す。このコンピュータプログラムは、汎用のワードプロセッサプログラム、表計算プログラム、図形表示用プログラム等であってもよいし、あるいは本システムのために設計がなされた専用のコンピュータプログラムであってもよい。
【0098】
上記した携帯モバイル端末とコンピュータプログラムとの組み合わせの他に、例えば携帯電話、PHS等の可搬型の受信および表示装置を用いることも可能である。これら可搬型装置を使用することにより、各地に点在する多数の訪問看護ステーション等の地域密着型医療指導者がこの装置を携行して各患者宅を巡回して、よりきめの細かい病態観察と自己管理プログラム実行のための助成とを行うことが出来る。
【0099】
上記した各構成の他に、本システムにおいては、患者宅1a、医療機関1c、及び医療指導員1d−1には、相互に通話を行うための手段として、固定電話機1a−3、1c−2、携帯電話機1d−3が電話回線を介して設けられている。患者1a−1と、医療機関1cの医療従事者等と、医療指導員1d−1とは、これらの通話手段を用いて相互に通話を行うことが出来る。これらの通話手段は固定電話の他に、携帯電話、PHS等のような無線通話装置を用いることも可能であるし、或いは、携帯電話やパーソナルコンピュータを用いて互いに電子メールを送受信するような、キャラクタベースの送受信装置を設けてもよい。
【0100】
[指導実行の可否の通知機能]
ここで携帯移動端末機器は、当該携帯移動端末機器を用いる医療指導員が現在、患者に対する指導の実行が可能な状態にあるか否かを、操作に応じて入力可能であり、かつ入力の結果を保持するよう構成することが可能である。
【0101】
【発明の効果】
上述の如く、本発明は、慢性疾患の症状を改善するための一連の医学的処置である自己管理プログラムを遂行する慢性疾患患者から生体情報を採取し、採取した生体情報の観察結果に基き所定の医療指導員がこの慢性疾患患者に対して自己管理プログラムの遂行に関わる医学的指導を実行するための医用遠隔情報システムであって、(a)各地に点在する複数の前記慢性疾患患者毎にそれぞれ設けられ、慢性疾患患者から生体情報を採取して通信路へ送信する複数の患者側装置と、(b) 複数の慢性疾患患者を包含する広域の何処かにある患者側装置から送信された生体情報を通信路経由で受信して一旦保持するサーバ装置と、 (c)広域の各地に点在する複数の医療指導員がそれぞれ携行可能なように構成され、サーバ装置が一旦保持した後に送信した生体情報を通信路経由で受信して当該医療指導員による観察を可能とする複数の携帯移動端末機器とを備え、且つ、サーバ装置は、(1)複数の慢性疾患患者それぞれの情報を記録した患者リスト部と、(2)複数の医療指導員それぞれの情報を記録した医療指導員リスト部と、(3)患者リスト部及び医療指導員リスト部の記録情報に基いて、患者側装置から受信し一旦保持した生体情報を送信すべき特定の携帯移動端末機器を複数の携帯移動端末機器の中から自動選択して送信を行なう選択送信部と、を具備することにより、広域の各地に点在する慢性疾患患者に対する医学的指導の実行の最適化と一元管理とを可能としたことを特徴とする医用遠隔情報システムとすることにより、慢性疾患患者に医学的指導を行なうテレメディスンセンターが広域をカバーする場合でも、患者と医療指導員との組み合わせを最適なものとして良好な医学的指導を実行可能とし、また居所を移動した患者に対しても良好な医学的指導を実行することが出来る、医用遠隔情報システム、情報処理方法、コンピュータプログラム、コンピュータプログラム用記録媒体、遠隔医療システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る好ましい実施例である喘息テレメディスンシステムの構成図である。
【図2】図1のシステムにおいて、サーバ装置と、各地に点在する複数の患者側装置、患者側連絡機器、医療指導員携帯端末機器、医療指導員用連絡機器、及び医療機関内設置ファクシミリ装置との接続構成を示したものである。
【図3】図1のシステムが具備するピークフローメータの概観図である。
【図4】図1のシステムが具備するピークフローメータの概観図である。
【図5】図1のシステムが具備するピークフローメータの概観図である。
【図6】図1のシステムが具備するサーバ装置の構成図である。
【図7】図1のシステムが具備するモニタ装置が表示を行う生体情報の表示例である。
【図8】図1のシステムが具備するサーバ装置の動作を示したフローチャート図である。
【図9】図1のシステムが具備するサーバ装置患者対応医療指導者を決定する手順を示したフローチャート図である。
【図10】図1のシステムが具備するサーバ装置の連絡必要患者リストの作成手順を示したフローチャート図である。
【符号の説明】
1a−1 患者
1a−2 ピークフローメータ(患者側装置)
1a−3 患者側連絡機器(患者側装置)
1b   情報通信センタ
1b−1 機器操作指導員
1b−2 サーバ装置
1b−3 機器操作指導員連絡機器
1c   医療機関
1c−2 ファクシミリ装置(医療機関側装置)
1d−1 医療指導員
1d−2 携帯移動端末装置
1d−3 医療指導者用連絡機器(携帯移動端末機器)

Claims (15)

  1. 慢性疾患の症状を改善するための一連の医学的処置である自己管理プログラムを遂行する慢性疾患患者から生体情報を採取し、前記採取した生体情報の観察結果に基き所定の医療指導員がこの慢性疾患患者に対して前記自己管理プログラムの遂行に関わる医学的指導を実行するための医用遠隔情報システムであって、
    (a)各地に点在する複数の前記慢性疾患患者毎にそれぞれ設けられ、前記慢性疾患患者から前記生体情報を採取して通信路へ送信する複数の患者側装置と、
    (b)前記複数の慢性疾患患者を包含する広域の何処かにある前記患者側装置から送信された生体情報を通信路経由で受信して一旦保持するサーバ装置と、
    (c)前記広域の各地に点在する複数の前記医療指導員がそれぞれ携行可能なように構成され、前記サーバ装置が一旦保持した後に送信した生体情報を通信路経由で受信して当該医療指導員による観察を可能とする複数の携帯移動端末機器とを備え、且つ、
    前記サーバ装置は、
    (1)前記複数の慢性疾患患者それぞれの情報を記録した患者リスト部と、
    (2)前記複数の医療指導員それぞれの情報を記録した医療指導員リスト部と、
    (3)前記患者リスト部及び前記医療指導員リスト部の記録情報に基いて、前記患者側装置から受信し一旦保持した生体情報を送信すべき特定の携帯移動端末機器を前記複数の携帯移動端末機器の中から自動選択して送信を行なう選択送信部と、を具備することにより、広域の各地に点在する前記慢性疾患患者に対する前記医学的指導の実行の最適化と一元管理とを可能としたことを特徴とする医用遠隔情報システム。
  2. 前記患者側装置は、前記慢性疾患患者の操作に応じて連絡信号を生成して通信路へ送信し、
    前記サーバ装置は、受信した前記連絡信号を解析した結果、緊急性を検知した場合には、(a)当該患者に関連付けられた医療機関への通報実行、(b)所定の救急出動要請の実行、(c)当該連絡信号の保存、及び(d)当該患者に関連付けられた前記医療指導員への通報、の内の少なくとも1を実行するよう構成したことを特徴とする請求項1記載の医用遠隔情報システム。
  3. 前記患者側装置は、前記慢性疾患患者の操作に応じて連絡信号を生成して通信路へ送信し、
    前記サーバ装置は、前記患者側装置より送信された前記連絡信号を解析した結果、前記自己管理プログラムを遂行するための医療機器に関する指導であって医学的指導を必要としない指導が必要であることを検知した場合は、(a)医療機器の操作指導を行なう操作指導員用受信手段への当該連絡信号の転送、(b)当該連絡信号の保存、及び(c)当該患者に関連付けられた医療指導員への連絡実行、の内の少なくとも1を実行するよう構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の医用遠隔情報システム。
  4. 前記サーバ装置は、前記各医療指導員が前記患者への前記指導を実施可能な状態にあるか否かを、前記各医療指導員側の携帯移動端末機器から入来する信号に基づいて検知するための検知手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の医用遠隔情報システム。
  5. 前記サーバ装置は、前記患者側装置より送信された連絡信号、及び前記患者側装置より送信された生体情報の内の少なくとも1を解析した結果、医学的指導を要する処置が必要であり、且つ、当該患者に関連付けられた医療指導員が前記指導を実施可能な状態にあることを前記検知手段が検知した場合に、
    (a)当該患者よりの連絡信号の当該医療指導員への転送、
    (b)当該医療指導員側の携帯移動端末機器に対する、(1)当該患者の生体情報、(2)当該患者の自己管理プログラム、(3)当該患者の指導履歴情報、及び(4)当該患者の看護計画書、の内の少なくとも1を含んだデータである患者データの通信路経由での送信、
    (c)当該連絡信号の保存、
    の内の少なくとも1を実行するよう構成したことを特徴とする請求項4記載の医用遠隔情報システム。
  6. 前記サーバ装置は、前記患者側装置より送信された連絡信号、及び前記患者側装置より送信された生体情報の内の少なくとも1を解析した結果、医学的指導を要する処置が必要であり、且つ、当該患者に関連付けられた医療指導員が前記指導を実施可能な状態にないことを前記検知手段が検知した場合に、
    (a)現在前記指導を実施可能な状態にある医療指導員のリスト、(b)前記各医療指導員と当該患者との間の距離に関する情報、(c)前記各医療指導員の過去の患者指導履歴情報、及び(d)当該患者の臨床的危険度情報、の内の少なくとも1を用いて、今回、当該患者に対して前記指導を実施する医療指導員を、前記各医療指導員の中から自動選択するよう構成したことを特徴とする請求項4乃至請求項5のいずれか1項に記載の医用遠隔情報システム。
  7. 前記サーバ装置は、前記自動選択した医療指導員側の携帯移動端末機器に対して、(1)(a)当該患者の生体情報、(b)当該患者の自己管理プログラム、(c)当該患者の指導履歴情報、及び(d)当該患者の看護計画書、の内の少なくとも1を含んだデータである患者データの通信路経由での送信と、(2)前記連絡信号の保存と、の内の少なくとも一方を実行するよう構成したことを特徴とする請求項6記載の医用遠隔情報システム。
  8. 前記サーバ装置は、(a)前記医療指導員による前記患者との面談結果に基き前記患者ごとに医師が作成した患者指導計画書、(b)前記各患者の生体情報、及び(c)前記各患者と当該サーバ装置との連絡実行状況データ、の内の少なくとも1を用いて患者ごとのスコアを作成し、このスコアに応じた緊急度の順で前記各患者を配列したリストである緊急度順患者連絡必要リストを自動作成する作成手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の医用遠隔情報システム。
  9. 前記サーバ装置は、前記医療指導員が前記緊急度順患者連絡必要リストに従って前記患者に連絡したものの連絡が不通であったことを示す信号を受信した場合、(a)過去に行った当該患者と連絡方法、もしくは(b)過去に行なった当該患者との面談結果、に基いて、結果が不通であった前記連絡の方法とは異なる連絡方法を促す信号を当該医療指導員側の携帯移動端末機器に送信する連絡方法送信手段を備えたことを特徴とする請求項8記載の医用遠隔情報システム。
  10. 前記サーバ装置は、当該サーバ装置内に蓄積されてあるデータの送信を求めるデータ送信要求信号を前記医療指導員側の携帯移動端末から受信したときに、予め登録してある当該医療指導員の患者対応可能レベルに応じて、当該携帯移動端末機器へ送信するデータを制限して送信するデータ送信手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の医用遠隔情報システム。
  11. 前記携帯移動端末機器は、当該携帯移動端末機器を用いる医療指導員が現在、前記患者に対する指導の実行が可能な状態にあるか否かを、操作に応じて入力可能であり、かつ前記入力の結果を保持することを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の医用遠隔情報システム。
  12. 慢性疾患の症状を改善するための一連の医学的処置である自己管理プログラムを遂行する慢性疾患患者から生体情報を採取し、前記採取した生体情報の観察結果に基き所定の医療指導員がこの慢性疾患患者に対して前記自己管理プログラムの遂行に関わる医学的指導を実行するための情報処理方法であって、
    (1)(a)各地に点在する複数の前記慢性疾患患者毎にそれぞれ設けられ、前記慢性疾患患者から前記生体情報を採取して通信路へ送信する複数の患者側装置と、
    (b)前記複数の慢性疾患患者を包含する広域をカバーするよう構成され、前記患者側装置から送信された生体情報を通信路経由で受信して一旦保持するサーバ装置と、(c)前記広域の各地に点在する複数の前記医療指導員がそれぞれ携行可能なように構成され、前記サーバ装置が一旦保持した後に送信した生体情報を通信路経由で受信して当該医療指導員による観察を可能とする複数の携帯移動端末機器とを備えた医用遠隔情報システムにおける、前記サーバ装置が、前記複数の慢性疾患患者それぞれの情報を記録した患者リストを保持するステップと、
    (2)前記サーバ装置が、前記複数の医療指導員それぞれの情報を記録した医療指導員リストを保持するステップと、
    (3)前記サーバ装置が、前記患者リスト部及び前記医療指導員リスト部の記録情報に基いて、前記患者側装置から受信し一旦保持した生体情報を送信すべき特定の携帯移動端末機器を前記複数の携帯移動端末機器の中から自動選択して送信を行なうステップと、を具備することにより、広域の各地に点在する前記慢性疾患患者に対する前記医学的指導の実行の最適化と一元管理とを可能としたことを特徴とする情報処理方法。
  13. 請求項12記載の情報処理方法における各ステップをコンピュータ及び/又はコンピュータシステムに実行させるためのコンピュータプログラム。
  14. 請求項12記載の情報処理方法における各ステップをコンピュータ及び/又はコンピュータシステムに実行させるためのコンピュータプログラムを記録した、コンピュータプログラム用記録媒体。
  15. 患者から生体情報を採取し、前記採取した生体情報の観察結果に基き所定の医療指導員がこの患者に対して医学的指導を実行するための遠隔医療システムであって、
    (a)複数の前記患者毎にそれぞれ設けられ、この患者から前記生体情報を採取して通信路へ送信する複数の患者側装置と、
    (b)前記患者側装置から送信された生体情報を通信路経由で受信して一旦保持するサーバ装置と、
    (c)複数の前記医療指導員ごとに設けられ、前記サーバ装置が一旦保持した後に送信した生体情報を通信路経由で受信して当該医療指導員による観察を可能とする複数の指導員端末とを備え、且つ、
    前記サーバ装置は、
    (1)前記複数の患者それぞれの情報を記録した患者リスト部と、
    (2)前記複数の医療指導員それぞれの情報を記録した医療指導員リスト部と、
    (3)前記患者リスト部及び前記医療指導員リスト部の記録情報に基いて、前記患者側装置から受信し一旦保持した生体情報を送信すべき特定の指導員端末を前記複数の指導員端末の中から自動選択して送信を行なう選択送信部と、を具備することにより、
    前記複数の患者に対する前記医学的指導の実行の最適化と一元管理とを可能としたことを特徴とする遠隔医療システム。
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