JP2004054413A - 入力位置調整装置及び入力位置調整プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】タッチパネルのキャリブレーションをするための作業負担を軽減し、適切なタイミングでキャリブレーションを行うことである。
【解決手段】入力機能調整装置としてのPDA1は、タッチパネル及びADコンバータを有するタッチパネル部12において、ユーザのログイン時毎に、記憶装置1eに記憶された表示位置に基づいてLCD11にキャリブレーション用の入力ポイントを1つ表示し、ユーザにタッチパネルから入力ポイントに対応して位置入力させ記憶装置1eに記憶し、較正実行可能な4つの入力位置が記憶された場合、当該4つの入力位置及びこれに対応する表示位置を用いて基準座標を演算して記憶装置1eに記憶して設定され、設定後、タッチパネルに位置が入力された場合、前記基準座標を用いて入力位置を較正する。
【選択図】 図1
【解決手段】入力機能調整装置としてのPDA1は、タッチパネル及びADコンバータを有するタッチパネル部12において、ユーザのログイン時毎に、記憶装置1eに記憶された表示位置に基づいてLCD11にキャリブレーション用の入力ポイントを1つ表示し、ユーザにタッチパネルから入力ポイントに対応して位置入力させ記憶装置1eに記憶し、較正実行可能な4つの入力位置が記憶された場合、当該4つの入力位置及びこれに対応する表示位置を用いて基準座標を演算して記憶装置1eに記憶して設定され、設定後、タッチパネルに位置が入力された場合、前記基準座標を用いて入力位置を較正する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力位置を調整する入力位置調整装置及び入力位置調整プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
タッチパネルは、表示部の表示画面上に設けられる透明電極で構成されたタッチ式の入力デバイスであり、当該表示部に入力指示画像を表示し、表示された入力指示画像と同じ位置をユーザがタッチパネル上でタッチする事により、入力指示画像に応じた入力を可能にする。タッチパネル及び表示部を備える装置では、表示部における入力指示画像の表示位置とこれに対応するタッチパネルの入力位置とが一致するように、出荷時に調整されている。
【0003】
しかし、ユーザが装置を使用する際の使用環境、使用回数、使用時間等の使用状況により、入力画像の表示位置と入力位置との間に位置ずれが発生する。そこで、その位置ずれを補正するために、ユーザの操作により、表示位置と入力受付位置との対応付けを較正するキャリブレーション処理を定期的に行う必要があった。
【0004】
キャリブレーションは、例えば、ユーザのキャリブレーション実行指示により、表示部の画面上に複数の入力ポイントを表示させ、その入力ポイントの表示位置に対応してユーザがタッチパネルにタッチ入力し、表示部における入力ポイントの表示位置とタッチパネルの入力受付位置とから、表示位置と入力位置との差分情報を算出し、その後、その差分情報を用いてタッチパネルの入力位置の較正を行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のタッチパネルにおいては、キャリブレーション操作をユーザが一々自発的に行わなければならず、面倒でありその実行負担が大きかった。しかも、キャリブレーションの実行のタイミングは、ユーザが判断するので、適切なタイミングでキャリブレーションが行われない場合があった。特に、ユーザがキャリブレーションを実行し忘れるという人為的ミスにより、正確な入力が行われない場合があった。また、キャリブレーションの実行にあたり、キャリブレーションのプログラムを起動せねばならず、その実行中は他の作業ができないという問題があった。
【0006】
本発明の課題は、タッチパネルのキャリブレーションをするための作業負担を軽減し、適切なタイミングでキャリブレーションを行うことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、本発明は、表示手段の表示画面上に設けられたタッチパネルにおける入力位置を調整する入力位置調整装置において、前記タッチパネルの上に予め設定された複数の基準入力位置の情報を記憶する記憶手段と、前記タッチパネル上の入力を含む所定処理が実行されたことで、前記記憶手段に記憶された複数の基準入力位置情報に対応する前記表示画面上の各表示位置に入力指示画像を表示させる表示制御手段と、前記所定処理が実行されたことで、前記入力指示画像を介して前記タッチパネルに入力された入力位置情報を前記記憶手段に追加記憶し、前記記憶手段に入力位置情報が所定数追加記憶されたことにより、前記記憶手段に追加記憶された入力位置情報と当該記憶手段に記憶された基準入力位置情報とに基づいて補正情報を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された補正情報に基づいて前記タッチパネル上の入力位置情報を補正し、この補正した入力位置情報を入力させる入力制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、表示画面に対向するタッチパネルの入力位置を補正するための位置入力を所定処理とともに行わせ、その位置入力が所定数に達することでその入力位置情報と基準入力位置とに基づく補正情報を算出し、以後、その補正情報に基づいて各種入力における入力位置情報の補正を行うので、実行時期を意識させることなく入力位置の較正を実行することができ、入力位置を較正するための作業負担を軽減し、適切なタイミングで入力位置の較正を行うことができる。
【0009】
また、例えば、前記記憶手段は、前記タッチパネルの使用状況の許容範囲情報を記憶し、前記タッチパネルの使用状況を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された使用状況が、前記記憶手段に記憶された許容範囲情報の範囲内か否かを判別する判別手段とを備え、前記判別手段により前記検出された使用状況が前記記憶された許容範囲情報の範囲内でないと判別された場合に、前記表示制御手段は、前記所定処理が実行されたことで、前記記憶手段に記憶された複数の基準入力位置情報に対応する前記表示画面上の各表示位置に前記所定数の入力指示画像を表示させ、前記判別手段により前記検出された使用状況が前記記憶された許容範囲情報の範囲内であると判別された場合に、前記表示制御手段は、前記所定処理が実行されたことで、前記記憶手段に記憶された複数の基準入力位置情報に対応する前記表示画面上の各表示位置に入力指示画像を順次切換えて表示させるとして構成してもよい。
【0010】
また、例えば、前記記憶手段は、前記タッチパネルの使用状況の許容範囲情報を記憶し、前記タッチパネルの使用状況を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された使用状況が、前記記憶手段に記憶された許容範囲情報の範囲内か否かを判別する判別手段とを備え、前記判別手段により前記検出された使用状況が前記記憶された許容範囲情報の範囲内でないと判別された場合に、前記表示制御手段は、前記所定処理が実行されたことで、前記記憶手段に記憶された複数の基準入力位置に対応する前記表示手段の各表示位置に入力指示画像を表示させるとして構成してもよい。
【0011】
また、例えば、前記使用状況は、前記タッチパネル使用時の気温及び湿度並びに前記タッチパネルへの入力回数及び入力時間のうちの少なくとも1つを含むとして構成してもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0013】
先ず、図1及び図2を参照して本実施の形態における装置の特徴を説明する。図1は、本実施の形態におけるPDA1の内部構成を示すブロック図であり、図2は、図1におけるタッチパネル部12の内部構成を示す図である。
【0014】
図1に示すように、本実施の形態のタッチパネル画面を有する携帯情報端末であるPDA(Personal Digital Assistant)1は、各部を中央制御するCPU(Central Processing Unit)1aと、ユーザから情報の入力を受付ける入力装置1bと、一時的に情報を格納するRAM(Random Access Memory)1cと、情報をユーザに対して表示し、タッチパネル画面上でユーザから情報の入力を受付ける表示入力装置1dと、情報を記憶する記憶装置1eと、外部機器と情報を送受信する通信制御部1fと、PDA1の周辺温度及び湿度を計測する温度湿度計部1gと、現在日時を出力する計時部1hとから構成され、各部はバス1iに接続されている。
【0015】
CPU1aは、記憶装置1e内に記憶されているシステムプログラム及びPDA1に対応する各種アプリケーションプログラムの中から指定されたアプリケーションプログラムをRAM1c内に展開し、入力装置1b、表示入力装置1dから入力される各種指示又はそれに応じた各種データをRAM1c内に一時的に格納し、この入力指示及び入力データに応じて記憶装置1e内に格納されたアプリケーションプログラムに従って各種処理を実行し、その処理結果をRAM1c内に格納すると共に、表示入力装置1dに表示する。
【0016】
CPU1aは、ログイン時キャリブレーション処理及び入力処理を実行する。ログイン時キャリブレーション処理の実行によりCPU1aは、現在の温度、湿度、使用回数及び使用時間が強制キャリブレーション条件メモリE3に記憶された強制キャリブレーション条件範囲内である場合、4つの入力ポイントに対応する位置のADC値を入力させて座標データテーブルEに記憶し、当該記憶されたADC値と入力ポイントの表示座標とを用いて基準座標を算出して記憶装置1eに記憶する。
【0017】
また、CPU1aは、現在の温度、湿度、使用回数及び使用時間が強制キャリブレーション条件メモリE3の範囲内である場合、1つの入力ポイントに対応する位置を入力させて座標データテーブルEに記憶し、4箇所格納された場合、当該記憶されたADC値と入力ポイントの表示座標とを用いて基準座標を算出して記憶装置1eに記憶する(図9参照)。
【0018】
入力処理の実行によりCPU1aは、各種アプリケーションプログラムの実行中に、タッチパネルに入力された入力位置のADC値と、基準座標データメモリE1に記憶された基準座標データに基づいてLCD11における較正後のX,Y座標値を演算して前記実行中のアプリケーションプログラムに通知する(図11参照)。
【0019】
入力装置1bは、押しボタン等を備え、各種機能の選択、実行、カーソル位置等の入力情報をCPU1aに出力する。RAM1cは、各種プログラム、入力データ及び処理結果等の各種データを、ランダムアクセス展開可能に格納するワーク領域を有して、各種状態を記憶するメモリである。
【0020】
表示入力装置1dは、液晶画面表示を行うLCD(Liquid Crystal Display)11と、LCD11上に設けられ、ユーザの指又はスタイラペンにより位置のタッチ入力をLCD11画面に対応して受付けるタッチパネル部12とを備える。図2に示すように、タッチパネル部12は、ユーザのタッチ入力により発生する2つの抵抗膜の接触により位置をアナログ出力する抵抗型のタッチパネル121と、タッチパネル121から出力されたアナログの位置信号をデジタルの位置信号に変換してCPU1aに出力するADC(Analog to Digital Converter)122とを備える。また、LCD11は、EL(Electro Luminescence)等の他の方式の表示装置でもよい。また、図示しないがタッチパネル121は文字入力部を含む。
【0021】
記憶装置1eは、各種プログラム、各種データなどが予め記憶されまたは書込み可能な記録媒体(図示せず)を有し、当該記録媒体は、半導体等の不揮発性メモリ等のCPU1a読取り可能な記録媒体で構成されており、例えば、データを読書き可能なフラッシュROM等であるとする。
【0022】
また、記憶装置1eに記憶されたプログラム、データ等は、その一部若しくは全部を外部機器から通信制御部1fを介して受信して格納する構成にしてもよく、また、記憶装置1eは外部機器の記憶装置であってもよい。更に、前記各種プログラムを通信制御部1fを介して外部機器へ送信及びインストールする構成にしてもよい。
【0023】
通信制御部1fは、IrDA等の赤外線通信等の無線通信、USB(Universal Serial Bus)等の有線通信により、外部機器との通信を行うための通信装置等によって構成される。温度湿度計部1gは、PDA1周辺の温度及び湿度を計測してその情報をCPU1aに出力する。計時部1gは、現在日時の情報をCPU1aに出力する。
【0024】
次に、図3〜図6を参照して、記憶装置1eに記憶する情報を説明する。図3は、記憶装置1eに記憶される情報を示す図であり、図4は、基準座標データメモリE1の構成を示す図である。図5は、座標データテーブルE2の構成を示す図であり、(I)は、初期状態における座標データテーブルE2の構成を示す図であり、(II)は、1回目のADC値取得後における座標データテーブルE2の構成を示す図であり、(III)は、4回目のADC値取得後における座標データテーブルE2の構成を示す図である。図6は、キャリブレーション条件メモリE3の構成を示す図である。
【0025】
図3に示すように、記憶装置1eには、キャリブレーション実行により得られる基準座標を格納する基準座標データメモリE1と、入力ポイントの表示座標を格納する座標データテーブルE2と、強制キャリブレーションの実行判別の条件の情報を格納するキャリブレーション条件メモリE3と、タッチパネルE21のタッチ入力毎に+1されるカウント情報である入力カウンタE4と、PDA1が起動している総時間である入力時間メモリE5と、LCD11のXY方向の座標最大値を格納する座標最大値メモリE6とを記憶する。
【0026】
図4に示すように、基準座標データメモリE1は、較正されたLCD11の基準ADC値である、X最小基準値Xmin、X最大基準値Xmax、Y最小基準値Ymin、Y最大基準値Ymaxそれぞれの値を格納する。
【0027】
図5に示すように、基準座標データメモリE1は、LCD11におけるXY方向の較正後の基準ADC値である、X最小基準値Xmin、X最大基準値Xmax、Y最小基準値Ymin、Y最大基準値Ymaxそれぞれの値を格納する。また、座標最大値メモリE6には、LCD11の座標最大値としてX座標最大値XmとY座標最大値Ymとを格納する。
【0028】
図5(I)に示すように、座標データテーブルE2は、初期状態では、入力ポイントの表示位置E21が1〜4回目まで予め格納されており、各回目に表示された入力ポイントに対して位置のタッチ入力が実行された場合、タッチパネルから得たADC値E22が、1回目から4回目まで順に格納されることとなる。図5(II)は、1回目のタッチ入力後のADC値が格納された例を示し、図5(III)は、4回目のタッチ入力後のADC値が格納された例を示す。また、4つの入力ポイントが一度に表示され、この入力ポイントに対するタッチ入力が1度に入力された場合、図5(I)から図5(III)へ、タッチパネルから得たADC値E22が1度に格納される。
【0029】
本実施の形態では、入力ポイントを異なる場所に4回表示させ、その入力により得られた4つのADC値を用いて、基準座標を算出するものとする。つまり4回のADC値入力でキャリブレーションを実行する構成であるが、これに限るものではなく、他の回数でもよい。
【0030】
図6に示すように、強制キャリブレーションを実行しない温度範囲E31と、強制キャリブレーションを実行しない湿度範囲E32と、強制キャリブレーションを実行しない使用回数(入力カウンタE4の値)範囲である使用回数範囲E32と、強制キャリブレーションを実行しない使用時間(入力時間メモリE5の値)範囲である使用時間範囲E32とを格納する。温度範囲E31は、0〜±50℃とし、湿度範囲E32は、0〜50%とし、使用回数範囲E33は、999回とし、使用時間範囲E34は、99時間とする。強制キャリブレーションとは、座標データテーブルE2の空き状態に関わらず4つの入力ポイントから新たにユーザに位置をタッチ入力させ、その入力値を用いてキャリブレーションを実行する処理である。
【0031】
入力カウンタE4は、タッチパネル121のタッチ入力毎に+1され、前回のキャリブレーション実行後からの総入力カウント数である。入力時間メモリE5は、前回のキャリブレーション実行後からの、PDA1が起動している総時間であり、PDA1稼動中には、計時部1gからの現在時間の情報により常に経過時間が入力時間メモリE5の入力時間に加算されていき、PDA1の電源オフ時には、経過時間の入力時間への加算を停止する。
【0032】
ここで、図7及び図8を参照して、LCD11及びタッチパネル121上の各点を説明する。図7は、LCD11及びタッチパネル121上の各点を説明するための図であり、(I)は、LCD11及びタッチパネル121上の各点を示す図であり、(II)は、各点を説明するための図である。図8は、LCD11及びタッチパネル121上の入力ポイントを示す図である。
【0033】
図7に示すように、LCD11上にタッチパネル121が設けられ、LCD11とタッチパネルD1との大きさ及び位置関係が異なっている。LCD11の座標(以下、LCD座標とする)は、左上端点Oを基準として、(X,Y)で表されるものとする。右方向をX方向とし、下方向をY方向とする。また、(X,Y)はドット座標で表されるものとする。例えば、右下端点P3におけるX座標最大値Xmを191、Y座標最大値Ymを383とすると、左上端点O、左下端点P1、右上端点P2、右下端点P3の各点の座標は、(0,0)、(191,0)、(0,383)、(191,383)となる。(X,Y)は、図7に示す(X1,Y1)、(X2,Y2)のような座標をとり、(X2,Y2)=(191,383)である。
【0034】
また、タッチパネル121の座標(以下、タッチパネル座標とする)を(Xi,Yi)とする。(Xi,Yi)の値は、ADC122から出力されるADC値であり、ある桁数のデジタル値で表される。点O,P1,P2,P3の各点におけるADC値は、順に、X最小基準値Xmin、X最大基準値Xmax、Y最小基準値Ymin、Y最大基準値Ymaxとなる。
【0035】
図8に示すように、LCD11上に4つの点R、S、T、Uの位置に入力ポイントを表示させる。入力ポイントとは、キャリブレーション用の入力指示マークであり、ユーザは、キャリブレーション用に入力ポイントに位置をあわせてタッチ入力する。点R、S、T、Uのタッチパネル座標を順に、(A1,B1)、(A1’,B2)、(A2,B1’)、(A3,B2’)とする。図5(III)に示すように、記憶装置1e内の座標データテーブルE2におけるタッチパネルから得たADC値E22は、1回目のタッチパネル座標は(A1,B1)となり、2回目は(A1’,B2)、3回目は(A2,B1’)、4回目は(A3,B2’)となる。
【0036】
また、入力ポイントR,SのX方向のADC値Xmin’はA1とA1’との平均値とし、これに対応するLCD座標値はXa1とする。入力ポイントU,TのX方向のADC値Xmax’はA2とA3との平均値とし、これに対応するLCD座標値はXa2とする。入力ポイントR,TのY方向のADC値Ymin’はB1とB1’との平均値とし、これに対応するLCD座標値はYa1とする。入力ポイントT,UのY方向のADC値Ymax’はB2とB2’との平均値であるとし、これに対応するLCD座標値はYa2とする。
【0037】
記憶装置1e内の座標データテーブルE2における入力ポイントの表示位置E21は、図5(I)の例によれば、1回目が入力ポイントRに対応しXYのLCD座標は、(Xa1,Ya1)、2回目が(Xa1,Ya2)、3回目が(Xa2’,Ya1)、4回目が(Xa2’’,Ya2)となり、よって、(Xa1,Ya1)=(10,10)、(Xa1,Ya2)=(10,373)、(Xa2’,Ya1)=(176,10)、(Xa2’’,Ya2)=(186,373)となり、Xa2=181となる。
【0038】
ADC値Xmin 、Xmin’、Xmax 、Xmax’に対応するLCD座標は、それぞれ、0、Xa1、Xa2、Xm(=191)となる。ADC値Ymin 、Ymin’、Ymax 、Ymax’に対応するLCD座標は、それぞれ、0、Ya1、Ya2、Ym(=383)となる。X座標最大値Xm及びY座標最大値Ymは、記憶装置1e内の座標最大値メモリE6に記憶されている。
【0039】
本実施の形態では、A1とA1’、B1とB1’、 B2とB2’とは、それぞれ、ほぼ同じ値であるとするが、これに限るものではなく、各点R、S、T、UはLCD11上の任意の点であってもよい。キャリブレーションにより、4つの点R、S、T、UのADC値から、X,Yの各基準値Xmin、Xmax、Ymin、Ymaxを基準座標データとして算出することにより、算出された基準座標データを用いてタッチパネル121から入力されたADC値を、較正したXY座標(LCD座標)に変換することができる。なお、図7(I)及び図8において、LCD11の下には、タッチパネルのみの文字入力部分が設けられるが、説明を簡単にするため、ここでは、図が省略されているものとし、後述する図13でも同様であるとする。
【0040】
次に、図9〜図12を参照して、PDA1の動作を説明する。図9は、ログイン時キャリブレーション処理を示すフローチャートであり、図10は、ログイン時キャリブレーション処理中のキャリブレーション実行処理を示すフローチャートであり、図11は、入力処理を示すフローチャートである。図12は、ログイン画面を示す図であり、(I)は、4つの入力ポイントを有するログイン画面D11を示す図であり、(II)は、1つの入力ポイントを有するログイン画面D12を示す図である。
【0041】
先ず、図9を参照して、ログイン時キャリブレーション処理を説明する。先ず、PDAがユーザの電源ON等により起動、再起動等をされたことをトリガとして、CPU1aは、記憶装置1eに記憶されたログイン時キャリブレーション処理のプログラムを読出し、RAM1cに展開して、ログイン時キャリブレーション処理を実行する。
【0042】
図9に示すログイン時キャリブレーション処理のフローチャートは、PDA1を構成するコンピュータに各機能を実現させるためのプログラムを説明する為のものである。このプログラムは、CPU1aが読取可能なプログラムコードの形態で記憶装置1eに格納されている例で説明するが、全ての機能を記憶装置1eに格納する必要は無く、必要に応じてその一部若しくは全部を通信ネットワークを介して受信して実現するようにしてもよい。この説明は、他の処理でも同様である。
【0043】
先ず、CPU1aは、温度湿度計1gにPDA1の周囲の温度(気温)及び湿度を測定させ、記憶装置1e内の入力カウンタE4及び入力時間メモリE5から入力カウンタの値及び入力時間の値を読出して、現在の温度、湿度、使用回数、使用時間の値を取得する(ステップS11)。そして、CPU1aは、記憶装置1e内のキャリブレーション条件メモリE3を参照して、ステップS1で取得した現在の温度、湿度、使用回数、使用時間の値が強制キャリブレーションを行わない範囲内か否かを判別する(ステップS12)。
【0044】
ステップS2は、具体的には、現在の温度が0〜±50℃であるか否か、現在の湿度が0〜50%であるか否か、使用回数が999回以内であるか否か、使用時間が99時間以内であるか否かをそれぞれ判別し、1つでも範囲外のものがあれば、強制キャリブレーションを行わない範囲内でないと判別される。
【0045】
強制キャリブレーションを行わない範囲内でない場合(ステップS12;NO)、CPU1aは、全ての4つの入力ポイントを有するログイン画面をLCD11に表示して、タッチパネル121からログイン名及びパスワードの文字入力と、全ての入力ポイントに対する位置のタッチ入力をユーザから受付ける(ステップS13)。文字入力は、図示しないタッチパネル121の文字入力部又はソフトキーを画面上に呼び出して当該ソフトキーから入力する。
【0046】
ステップS13は、例えば、図12(I)に示す、4つの入力ポイントR1,S1,T1,U1を有するログイン画面D11をLCD11に表示させる。そして、CPU1aは、ログイン名、パスワード及び全ての入力ポイントに対する位置のタッチ入力がユーザから全て行われたか否かを判別する(ステップS14)。入力されていない場合(ステップS14;NO)、ステップS14へ戻る。
【0047】
入力された場合(ステップS14;YES)、CPU1aは、4つの入力ポイントに対応してタッチ入力されたADC値をADC122から取得し、記憶装置1e内の座標データテーブルE2のタッチパネルから得られたADC値E22の項目に記憶する(ステップS15)。ステップS15は、過去に記憶された、タッチパネルから得たADC値が座標データテーブルE2に残っていたとしても、全ての値を更新して、図5(III)に示されるように記憶されるものとする。
【0048】
そして、CPU1aは、座標データテーブルE2に記憶されたタッチパネルから得たADC値E22に基づいてキャリブレーション実行処理を行う(ステップS16)。キャリブレーション実行処理は後で詳述する。そして、CPU1aは、座標データテーブルE2に記憶されたタッチパネルから得たADC値E22を全てクリアし(ステップS17)、ログイン時キャリブレーション処理を終了する。ステップS17は、例えば図5(I)に示すようにクリアされる。
【0049】
ここで、図10を参照して、ステップS16のキャリブレーション実行処理を説明する。先ず、CPU1aは、座標データテーブルE2に記憶されたタッチパネルから得たADC値E22の全ADC値を読出す(ステップS161)。ステップS161は、具体的には、図8に示す入力ポイントRの(A1,B1)、入力ポイントSの(A1’,B2)、入力ポイントTの(A2,B1’)、入力ポイントUの(A3,B2’)とを読出す。
【0050】
そして、CPU1aは、ステップS161で取得した各入力ポイントのADC値の平均値を算出する(ステップS162)。ステップS162は、具体的には、図8に示すADC値Xmin’、Xmax’、Ymin’、Ymax’を次の式により算出する。
Xmin’=(A1+A1’)/2
Xmax’=(A2+A3)/2
Ymin’=(B1+B1’)/2
Ymax’=(B2+B2’)/2
【0051】
そして、CPU1aは、ステップS162で算出したADC値Xmin’、Xmax’、Ymin’、Ymax’と、座標データテーブルE2内の入力ポイントの表示位置E21におけるLCD座標値Xa1、Xa2、Ya1、Ya2と、座標最大値メモリE6内のX座標最大値Xm、Y座標最大値Ymとを用いてADC値である基準座標データを算出する(ステップS163)。ステップS163は、具体的には、基準座標データXmin、Xmax、Ymin、Ymaxを次の式により算出する。
Xmin=Xmin’−(Xmax’−Xmin’)/(Xa2−Xa1)・Xa1
Xmax=Xmax’+(Xmax’−Xmin’)/(Xa2−Xa1)・(Xm−Xa2)
Ymin=Ymin’−(Ymax’−Ymin’)/(Ya2−Ya1)・Ya1
Ymax=Ymax’+(Ymax’−Ymin’)/(Ya2−Ya1)・(Ym−Ya2)
【0052】
(Xmax’−Xmin’)/(Xa2−Xa1)は、Xmax’からXmin’までの1座標あたりのADC値の変化を示し、(Ymax’−Ymin’)/(Ya2−Ya1)は、Ymax’からYmin’までの1座標あたりのADC値の変化を示す。
【0053】
そして、CPU1aは、ステップS163で算出された基準座標データXmin、Xmax、Ymin、Ymaxを記憶装置1e内の基準座標データメモリE1に記憶する(ステップS164)。そして、CPU1aは、記憶装置1e内の入力カウンタE4及び入力時間メモリE5をクリアし(ステップS165)、ステップS17へ進む。ステップS165により、入力カウンタE4、入力時間メモリE5には、それぞれ、前回にキャリブレーションを実行後の入力カウンタ、入力時間が格納されることになる。
【0054】
再び図9を参照し、強制キャリブレーションを行わない範囲内である場合(ステップS12;YES)、CPU1aは、現在の周期回数に応じた入力ポイントのログイン画面を表示し、1つの入力ポイントを有するログイン画面をLCD11に表示して、タッチパネル121からログイン名及びパスワードの文字入力と、1つの入力ポイントに対する位置のタッチ入力とをユーザから受付ける(ステップS18)。周期回数に応じた入力ポイントは、例えば、入力ポイントR、S,T,Uの順に、ログイン毎に表示させる場合、1回目は入力ポイントR、2回目は入力ポイントS、3回目は入力ポイントT、4回目は入力ポイントU、5回目は最初に戻り入力ポイントRとするようなローテーションで表示させるときの1〜4の循環する回数を周期回数とする。
【0055】
周期回数の求め方は、例えば、周期回数自体を記憶装置1eに記憶し、ログイン毎に更新する構成でもいいし、記憶装置1e内の座標データテーブルE2を参照して、タッチパネルから得たADC値E22の最初の空きを、周期回数に対応するADC値とする構成等でもいい。ステップS18は、例えば、図12(II)に示す、入力ポイントR2を有するログイン画面D11をLCD11に表示させる。他の入力ポイントを有するログイン画面は、その入力ポイントにあわせて表示される。
【0056】
そして、CPU1aは、ログイン名と、パスワードと、1つの入力ポイントに対する位置のタッチ入力とがユーザから全て行われたか否かを判別する(ステップS19)。入力されていない場合(ステップS19;NO)、ステップS19へ戻る。入力された場合(ステップS19;YES)、CPU1aは、ステップS19において1つの入力ポイントに対応してタッチ入力されたADC値をADC122から取得し、座標データテーブルE2のタッチパネルから得られたADC値E22の項目に記憶する(ステップS20)。
【0057】
ステップS20は、前回のキャリブレーション実行後、1回目のログインでステップS19を通過する場合、図5(II)に示されるように記憶され、4回目のログインでステップS19を通過する場合、図5(III)に示されるように記憶される。
【0058】
そして、CPU1aは、座標データテーブルE2のタッチパネルから得られたADC値E22に4つのADC値が格納されたか否かを判別する(ステップS21)。
【0059】
4つのADC値が格納されていない場合(ステップS21;NO)、ログイン時のキャリブレーション処理を終了する。4つのADC値が格納されている場合(ステップS21;YES)、ステップS16へ進む。4つのADC値が格納されて、キャリブレーションの実行に必要な全てのADC値が揃ったからである。
【0060】
ここで、図11を参照して、入力処理を説明する。予め、PDA1において記憶装置1e内の各種アプリケーションプログラムがCPU1aにより実行されているとし、その実行中に、タッチパネルD22にユーザからタッチ入力されたことをトリガとして、CPU1aは、記憶装置1eに記憶された入力処理のプログラムを読出し、RAM1cに展開して、入力処理を実行する。
【0061】
先ず、CPU1aは、タッチパネル121からタッチ入力された位置のXY方向のADC値を、ADC122から取得する(ステップS31)。そして、CPU1aは、ステップS31で取得したX方向のADC値Xiと、記憶装置1e内の基準座標データメモリE1のX最大基準値Xmax、X最小基準値Xminと、座標最大値メモリE6内のX座標最大値Xmとを用いて入力位置のX座標値Xを演算する(ステップS32)。ステップS32は具体的には、入力位置のX座標値Xを次の式を用いて算出する。
X=(Xi−Xmin)/(Xmax−Xmin)・Xm
【0062】
そして、CPU1aは、ステップS31で取得したY方向のADC値Yiと、基準座標データメモリE1のY最大基準値Ymax、Y最小基準値Yminと、座標最大値メモリE6内のY座標最大値Ymとを用いて入力位置のY座標値Yを演算する(ステップS33)。ステップS33は具体的には、入力位置のY座標値Yを次の式を用いて算出する。
Y=(Yi−Ymin)/(Ymax−Ymin)・Ym
【0063】
そして、CPU1aは、ステップS33,S34で演算された入力位置のX座標値XとY座標値Yとを、現在実行中のアプリケーションプログラムに対して通知する(ステップS34)。実行中のアプリケーションプログラムは、通知されたX座標値X及びY座標値Yをタッチパネル121の入力位置として取得し、各種処理を行う。そして、CPU1aは、記憶装置1e内の入力カウンタE4を+1して更新し(ステップS35)、入力処理を終了する。
【0064】
ここで、ログイン時のキャリブレーション処理及び入力処理を具体的な数値例を挙げて説明する。ログイン時のキャリブレーション処理において、ステップS21で座標データテーブルE2に4箇所のADC値が格納され、4箇所のX、Y方向の入力位置のADC値は、入力ポイントRに対応して(A1,B1)=(119,98)、入力ポイントSに対応して(A1’,B2)=(121,824)、入力ポイントTに対応して(A2,B1’)=(450,102)、入力ポイントUに対応して(A3, B2’)=(474,828)であるとする。
【0065】
その後、ステップS16のキャリブレーション実行処理が行われる。ステップS20は、ステップS161において、上記の数値の(A1,B1)、(A1’,B2)、(A2,B1’)、(A3, B2’)が読出され、ステップS162において、Xmin’、Xmax’、Ymin’、Ymax’が算出され、それぞれ、Xmin’=120、Xmax’=462、Ymin’=100、Ymax’=826となる。
【0066】
そして、ステップS163において、上記Xmin’、Xmax’、Ymin’、Ymax’の値と、座標最大値メモリE6に記憶されたX座標最大値Xm=191、Y座標最大値Ym=383と、座標データテーブルE2における入力ポイントの表示位置E21内のデータに対応するXa1=10、Xa2=181、Ya1=10、Ya2=373とを用いてXmin、Xmax、Ymin、Ymaxが算出され、それぞれ、Xmin=100、Xmax=482、Ymin=73、Ymax=853となる。Xmin、Xmax、Ymin、Ymaxの値は、ステップS164において基準座標データメモリE1に記憶される。
【0067】
そして、入力処理が実行された場合、ステップS31でタッチパネル121に入力されたADC値(Xi,Yi)が取得され、ステップS32,S33において、ADC値(Xi,Yi)と、基準座標データメモリE1に記憶されたXmin、Xmax、Ymin、Ymaxの値と、座標最大値メモリE6に記憶されたX座標最大値Xm、Y座標最大値Ymとから、LCD座標(X,Y)を演算する。(Xi,Yi)=(200,200)であるとすると、X=50、Y=62が得られる。実行中のアプリケーションプログラムは、ステップS34において(X,Y)=(50,62)が通知され、この(X,Y)を用いて各種処理を行う。
【0068】
よって、本実施の形態によれば、表示画面に対向するタッチパネルのキャリブレーションのための位置入力をログイン時毎に行わせ、その入力位置が4つに達する毎に基準座標データを算出し、以後、その基準座標データに基づいて各種入力における入力指示位置の補正を行うので、ユーザは実行時期を意識することなくキャリブレーションを実行することができ、キャリブレーションをするための作業負担を軽減し、適切なタイミングでキャリブレーションを行うことができる。
【0069】
また、温度、湿度、使用回数及び使用時間等の使用状況が悪く、入力位置と表示位置のずれが大きくなる可能性が高い場合でも、強制キャリブレーションを実行し、確実にずれを較正することができる。
【0070】
なお、本実施の形態では、PDA1を用いたが、タッチパネルを用いたPC(Personal Computer)等のその他の装置を用いる構成でもよい。また、タッチパネルは、抵抗膜式のものに限るものではなく、光(赤外線)方式、静電容量方式、圧電体を用いる歪み方式、超音波方式等の方式のタッチパネルに用いる構成でもよい。
【0071】
また、ログイン時にキャリブレーションの入力を行わせる構成に限るものでなく、業務開始時等の所定処理時にキャリブレーションの入力を行わせる構成でもよい。図13は、キャリブレーション入力画面D2を示す図である。図13に示すように、タッチパネルのキャリブレーション入力画面D2上に、業務開始時の確認を行うダイアログD21を表示し、ダイアログD21は右上に位置する入力ポイントD21aを有する。例えば、周期回数にあわせて、最初の業務開始時にダイアログD21を表示し、次の業務開始時に、右下に位置する入力ポイントD22aを有するダイアログD22を表示する。
【0072】
また、本実施の形態では、キャリブレーション実行後に座標データテーブルE2をクリアしているが、これに限るものではなく、座標データテーブルE2は、新規に入力されたタッチパネルから得たADC値の座標のみを更新する構成でもよく、この場合、強制キャリブレーションを行わない場合でも、ログイン毎に毎回キャリブレーションを行うことができる。例えば、ログイン時に1つのADC値の座標が入力された場合、既に座標データテーブルE2に記憶されている過去の3つのADC値の座標と合せて、4つのADC値の座標を用いてキャリブレーションを行うこととなる。
【0073】
また、本実施の形態では、キャリブレーション実行により、タッチパネルの入力位置を較正して表示位置に合せているが、これに限るものではなく、キャリブレーション実行により、タッチパネル上の表示位置を較正して入力位置に合せる構成でもよい。
【0074】
また、本実施の形態では、キャリブレーション実行により、タッチパネルの入力位置を較正して表示位置に合せているが、これに限るものではなく、キャリブレーション実行により、タッチパネル上の表示位置を較正して入力位置に合せる構成でもよい。
【0075】
また、本実施の形態では、強制キャリブレーション条件の範囲内にない場合に、強制キャリブレーションを行う構成であったが、温度、湿度、使用回数、使用時間等における所定の条件の範囲内でない場合に、少なくとも1点の位置入力を行わせて、所定数の入力位置のADC値が揃ったときにキャリブレーションを実行し、範囲内である場合は、位置入力を行わせない構成でもよい。
【0076】
また、ログイン、業務開始等の所定処理がある所定の回数行われた場合、それまでに記憶されたキャリブレーション用の入力位置データを用いてキャリブレーションの実行を行う構成でもよい。また、例えば月一回等のスケジュラ−起動によりキャリブレーションの実行を行う構成でもよい。
【0077】
以上、本発明の実施の形態につき説明したが、本発明は、必ずしも上述した手段及び手法にのみ限定されるものではなく、本発明にいう目的を達成し、本発明にいう効果を有する範囲内において適宜に変更実施が可能なものである。
【0078】
【発明の効果】
本発明によれば、表示画面に対向するタッチパネルの入力位置を補正するための位置入力を所定処理とともに行わせ、その位置入力が所定数に達することでその入力位置情報と基準入力位置とに基づく補正情報を算出し、以後、その補正情報に基づいて各種入力における入力位置情報の補正を行うので、実行時期を意識させることなく入力位置の較正を実行することができ、入力位置を較正するための作業負担を軽減し、適切なタイミングで入力位置の較正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるPDA1の内部構成を示すブロック図である。
【図2】図1におけるタッチパネル部12の内部構成を示す図である。
【図3】記憶装置1eに記憶する情報を示す図である。
【図4】基準座標データメモリE1の構成を示す図である。
【図5】座標データテーブルE2の構成を示す図であり、(I)は、初期状態における座標データテーブルE2の構成を示す図であり、(II)は、1回目のADC値取得後における座標データテーブルE2の構成を示す図であり、(III)は、4回目のADC値取得後における座標データテーブルE2の構成を示す図である。
【図6】キャリブレーション条件メモリE3の構成を示す図である。
【図7】LCD11及びタッチパネル121上の各点を説明するための図であり、(I)は、LCD11及びタッチパネル121上の各点を示す図であり、(II)は、各点を説明するための図である。
【図8】LCD11及びタッチパネル121上の入力ポイントを示す図である。
【図9】ログイン時キャリブレーション処理を示すフローチャートである。
【図10】ログイン時キャリブレーション処理中のキャリブレーション実行処理を示すフローチャートである。
【図11】入力処理を示すフローチャートである。
【図12】ログイン画面を示す図であり、(I)は、4つの入力ポイントを有するログイン画面D11を示す図であり、(II)は、1つの入力ポイントを有するログイン画面D12を示す図である。
【図13】キャリブレーション入力画面D2を示す図である。
【符号の説明】
1…PDA
1a…CPU
1b…入力装置
1c…RAM
1d…表示入力装置
11…LCD
12…タッチパネル部
121…タッチパネル
122…ADC
1e…記憶装置
1f…通信制御部
1g…温度湿度計部
1h…計時部
1i…バス
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力位置を調整する入力位置調整装置及び入力位置調整プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
タッチパネルは、表示部の表示画面上に設けられる透明電極で構成されたタッチ式の入力デバイスであり、当該表示部に入力指示画像を表示し、表示された入力指示画像と同じ位置をユーザがタッチパネル上でタッチする事により、入力指示画像に応じた入力を可能にする。タッチパネル及び表示部を備える装置では、表示部における入力指示画像の表示位置とこれに対応するタッチパネルの入力位置とが一致するように、出荷時に調整されている。
【0003】
しかし、ユーザが装置を使用する際の使用環境、使用回数、使用時間等の使用状況により、入力画像の表示位置と入力位置との間に位置ずれが発生する。そこで、その位置ずれを補正するために、ユーザの操作により、表示位置と入力受付位置との対応付けを較正するキャリブレーション処理を定期的に行う必要があった。
【0004】
キャリブレーションは、例えば、ユーザのキャリブレーション実行指示により、表示部の画面上に複数の入力ポイントを表示させ、その入力ポイントの表示位置に対応してユーザがタッチパネルにタッチ入力し、表示部における入力ポイントの表示位置とタッチパネルの入力受付位置とから、表示位置と入力位置との差分情報を算出し、その後、その差分情報を用いてタッチパネルの入力位置の較正を行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のタッチパネルにおいては、キャリブレーション操作をユーザが一々自発的に行わなければならず、面倒でありその実行負担が大きかった。しかも、キャリブレーションの実行のタイミングは、ユーザが判断するので、適切なタイミングでキャリブレーションが行われない場合があった。特に、ユーザがキャリブレーションを実行し忘れるという人為的ミスにより、正確な入力が行われない場合があった。また、キャリブレーションの実行にあたり、キャリブレーションのプログラムを起動せねばならず、その実行中は他の作業ができないという問題があった。
【0006】
本発明の課題は、タッチパネルのキャリブレーションをするための作業負担を軽減し、適切なタイミングでキャリブレーションを行うことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、本発明は、表示手段の表示画面上に設けられたタッチパネルにおける入力位置を調整する入力位置調整装置において、前記タッチパネルの上に予め設定された複数の基準入力位置の情報を記憶する記憶手段と、前記タッチパネル上の入力を含む所定処理が実行されたことで、前記記憶手段に記憶された複数の基準入力位置情報に対応する前記表示画面上の各表示位置に入力指示画像を表示させる表示制御手段と、前記所定処理が実行されたことで、前記入力指示画像を介して前記タッチパネルに入力された入力位置情報を前記記憶手段に追加記憶し、前記記憶手段に入力位置情報が所定数追加記憶されたことにより、前記記憶手段に追加記憶された入力位置情報と当該記憶手段に記憶された基準入力位置情報とに基づいて補正情報を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された補正情報に基づいて前記タッチパネル上の入力位置情報を補正し、この補正した入力位置情報を入力させる入力制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、表示画面に対向するタッチパネルの入力位置を補正するための位置入力を所定処理とともに行わせ、その位置入力が所定数に達することでその入力位置情報と基準入力位置とに基づく補正情報を算出し、以後、その補正情報に基づいて各種入力における入力位置情報の補正を行うので、実行時期を意識させることなく入力位置の較正を実行することができ、入力位置を較正するための作業負担を軽減し、適切なタイミングで入力位置の較正を行うことができる。
【0009】
また、例えば、前記記憶手段は、前記タッチパネルの使用状況の許容範囲情報を記憶し、前記タッチパネルの使用状況を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された使用状況が、前記記憶手段に記憶された許容範囲情報の範囲内か否かを判別する判別手段とを備え、前記判別手段により前記検出された使用状況が前記記憶された許容範囲情報の範囲内でないと判別された場合に、前記表示制御手段は、前記所定処理が実行されたことで、前記記憶手段に記憶された複数の基準入力位置情報に対応する前記表示画面上の各表示位置に前記所定数の入力指示画像を表示させ、前記判別手段により前記検出された使用状況が前記記憶された許容範囲情報の範囲内であると判別された場合に、前記表示制御手段は、前記所定処理が実行されたことで、前記記憶手段に記憶された複数の基準入力位置情報に対応する前記表示画面上の各表示位置に入力指示画像を順次切換えて表示させるとして構成してもよい。
【0010】
また、例えば、前記記憶手段は、前記タッチパネルの使用状況の許容範囲情報を記憶し、前記タッチパネルの使用状況を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された使用状況が、前記記憶手段に記憶された許容範囲情報の範囲内か否かを判別する判別手段とを備え、前記判別手段により前記検出された使用状況が前記記憶された許容範囲情報の範囲内でないと判別された場合に、前記表示制御手段は、前記所定処理が実行されたことで、前記記憶手段に記憶された複数の基準入力位置に対応する前記表示手段の各表示位置に入力指示画像を表示させるとして構成してもよい。
【0011】
また、例えば、前記使用状況は、前記タッチパネル使用時の気温及び湿度並びに前記タッチパネルへの入力回数及び入力時間のうちの少なくとも1つを含むとして構成してもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0013】
先ず、図1及び図2を参照して本実施の形態における装置の特徴を説明する。図1は、本実施の形態におけるPDA1の内部構成を示すブロック図であり、図2は、図1におけるタッチパネル部12の内部構成を示す図である。
【0014】
図1に示すように、本実施の形態のタッチパネル画面を有する携帯情報端末であるPDA(Personal Digital Assistant)1は、各部を中央制御するCPU(Central Processing Unit)1aと、ユーザから情報の入力を受付ける入力装置1bと、一時的に情報を格納するRAM(Random Access Memory)1cと、情報をユーザに対して表示し、タッチパネル画面上でユーザから情報の入力を受付ける表示入力装置1dと、情報を記憶する記憶装置1eと、外部機器と情報を送受信する通信制御部1fと、PDA1の周辺温度及び湿度を計測する温度湿度計部1gと、現在日時を出力する計時部1hとから構成され、各部はバス1iに接続されている。
【0015】
CPU1aは、記憶装置1e内に記憶されているシステムプログラム及びPDA1に対応する各種アプリケーションプログラムの中から指定されたアプリケーションプログラムをRAM1c内に展開し、入力装置1b、表示入力装置1dから入力される各種指示又はそれに応じた各種データをRAM1c内に一時的に格納し、この入力指示及び入力データに応じて記憶装置1e内に格納されたアプリケーションプログラムに従って各種処理を実行し、その処理結果をRAM1c内に格納すると共に、表示入力装置1dに表示する。
【0016】
CPU1aは、ログイン時キャリブレーション処理及び入力処理を実行する。ログイン時キャリブレーション処理の実行によりCPU1aは、現在の温度、湿度、使用回数及び使用時間が強制キャリブレーション条件メモリE3に記憶された強制キャリブレーション条件範囲内である場合、4つの入力ポイントに対応する位置のADC値を入力させて座標データテーブルEに記憶し、当該記憶されたADC値と入力ポイントの表示座標とを用いて基準座標を算出して記憶装置1eに記憶する。
【0017】
また、CPU1aは、現在の温度、湿度、使用回数及び使用時間が強制キャリブレーション条件メモリE3の範囲内である場合、1つの入力ポイントに対応する位置を入力させて座標データテーブルEに記憶し、4箇所格納された場合、当該記憶されたADC値と入力ポイントの表示座標とを用いて基準座標を算出して記憶装置1eに記憶する(図9参照)。
【0018】
入力処理の実行によりCPU1aは、各種アプリケーションプログラムの実行中に、タッチパネルに入力された入力位置のADC値と、基準座標データメモリE1に記憶された基準座標データに基づいてLCD11における較正後のX,Y座標値を演算して前記実行中のアプリケーションプログラムに通知する(図11参照)。
【0019】
入力装置1bは、押しボタン等を備え、各種機能の選択、実行、カーソル位置等の入力情報をCPU1aに出力する。RAM1cは、各種プログラム、入力データ及び処理結果等の各種データを、ランダムアクセス展開可能に格納するワーク領域を有して、各種状態を記憶するメモリである。
【0020】
表示入力装置1dは、液晶画面表示を行うLCD(Liquid Crystal Display)11と、LCD11上に設けられ、ユーザの指又はスタイラペンにより位置のタッチ入力をLCD11画面に対応して受付けるタッチパネル部12とを備える。図2に示すように、タッチパネル部12は、ユーザのタッチ入力により発生する2つの抵抗膜の接触により位置をアナログ出力する抵抗型のタッチパネル121と、タッチパネル121から出力されたアナログの位置信号をデジタルの位置信号に変換してCPU1aに出力するADC(Analog to Digital Converter)122とを備える。また、LCD11は、EL(Electro Luminescence)等の他の方式の表示装置でもよい。また、図示しないがタッチパネル121は文字入力部を含む。
【0021】
記憶装置1eは、各種プログラム、各種データなどが予め記憶されまたは書込み可能な記録媒体(図示せず)を有し、当該記録媒体は、半導体等の不揮発性メモリ等のCPU1a読取り可能な記録媒体で構成されており、例えば、データを読書き可能なフラッシュROM等であるとする。
【0022】
また、記憶装置1eに記憶されたプログラム、データ等は、その一部若しくは全部を外部機器から通信制御部1fを介して受信して格納する構成にしてもよく、また、記憶装置1eは外部機器の記憶装置であってもよい。更に、前記各種プログラムを通信制御部1fを介して外部機器へ送信及びインストールする構成にしてもよい。
【0023】
通信制御部1fは、IrDA等の赤外線通信等の無線通信、USB(Universal Serial Bus)等の有線通信により、外部機器との通信を行うための通信装置等によって構成される。温度湿度計部1gは、PDA1周辺の温度及び湿度を計測してその情報をCPU1aに出力する。計時部1gは、現在日時の情報をCPU1aに出力する。
【0024】
次に、図3〜図6を参照して、記憶装置1eに記憶する情報を説明する。図3は、記憶装置1eに記憶される情報を示す図であり、図4は、基準座標データメモリE1の構成を示す図である。図5は、座標データテーブルE2の構成を示す図であり、(I)は、初期状態における座標データテーブルE2の構成を示す図であり、(II)は、1回目のADC値取得後における座標データテーブルE2の構成を示す図であり、(III)は、4回目のADC値取得後における座標データテーブルE2の構成を示す図である。図6は、キャリブレーション条件メモリE3の構成を示す図である。
【0025】
図3に示すように、記憶装置1eには、キャリブレーション実行により得られる基準座標を格納する基準座標データメモリE1と、入力ポイントの表示座標を格納する座標データテーブルE2と、強制キャリブレーションの実行判別の条件の情報を格納するキャリブレーション条件メモリE3と、タッチパネルE21のタッチ入力毎に+1されるカウント情報である入力カウンタE4と、PDA1が起動している総時間である入力時間メモリE5と、LCD11のXY方向の座標最大値を格納する座標最大値メモリE6とを記憶する。
【0026】
図4に示すように、基準座標データメモリE1は、較正されたLCD11の基準ADC値である、X最小基準値Xmin、X最大基準値Xmax、Y最小基準値Ymin、Y最大基準値Ymaxそれぞれの値を格納する。
【0027】
図5に示すように、基準座標データメモリE1は、LCD11におけるXY方向の較正後の基準ADC値である、X最小基準値Xmin、X最大基準値Xmax、Y最小基準値Ymin、Y最大基準値Ymaxそれぞれの値を格納する。また、座標最大値メモリE6には、LCD11の座標最大値としてX座標最大値XmとY座標最大値Ymとを格納する。
【0028】
図5(I)に示すように、座標データテーブルE2は、初期状態では、入力ポイントの表示位置E21が1〜4回目まで予め格納されており、各回目に表示された入力ポイントに対して位置のタッチ入力が実行された場合、タッチパネルから得たADC値E22が、1回目から4回目まで順に格納されることとなる。図5(II)は、1回目のタッチ入力後のADC値が格納された例を示し、図5(III)は、4回目のタッチ入力後のADC値が格納された例を示す。また、4つの入力ポイントが一度に表示され、この入力ポイントに対するタッチ入力が1度に入力された場合、図5(I)から図5(III)へ、タッチパネルから得たADC値E22が1度に格納される。
【0029】
本実施の形態では、入力ポイントを異なる場所に4回表示させ、その入力により得られた4つのADC値を用いて、基準座標を算出するものとする。つまり4回のADC値入力でキャリブレーションを実行する構成であるが、これに限るものではなく、他の回数でもよい。
【0030】
図6に示すように、強制キャリブレーションを実行しない温度範囲E31と、強制キャリブレーションを実行しない湿度範囲E32と、強制キャリブレーションを実行しない使用回数(入力カウンタE4の値)範囲である使用回数範囲E32と、強制キャリブレーションを実行しない使用時間(入力時間メモリE5の値)範囲である使用時間範囲E32とを格納する。温度範囲E31は、0〜±50℃とし、湿度範囲E32は、0〜50%とし、使用回数範囲E33は、999回とし、使用時間範囲E34は、99時間とする。強制キャリブレーションとは、座標データテーブルE2の空き状態に関わらず4つの入力ポイントから新たにユーザに位置をタッチ入力させ、その入力値を用いてキャリブレーションを実行する処理である。
【0031】
入力カウンタE4は、タッチパネル121のタッチ入力毎に+1され、前回のキャリブレーション実行後からの総入力カウント数である。入力時間メモリE5は、前回のキャリブレーション実行後からの、PDA1が起動している総時間であり、PDA1稼動中には、計時部1gからの現在時間の情報により常に経過時間が入力時間メモリE5の入力時間に加算されていき、PDA1の電源オフ時には、経過時間の入力時間への加算を停止する。
【0032】
ここで、図7及び図8を参照して、LCD11及びタッチパネル121上の各点を説明する。図7は、LCD11及びタッチパネル121上の各点を説明するための図であり、(I)は、LCD11及びタッチパネル121上の各点を示す図であり、(II)は、各点を説明するための図である。図8は、LCD11及びタッチパネル121上の入力ポイントを示す図である。
【0033】
図7に示すように、LCD11上にタッチパネル121が設けられ、LCD11とタッチパネルD1との大きさ及び位置関係が異なっている。LCD11の座標(以下、LCD座標とする)は、左上端点Oを基準として、(X,Y)で表されるものとする。右方向をX方向とし、下方向をY方向とする。また、(X,Y)はドット座標で表されるものとする。例えば、右下端点P3におけるX座標最大値Xmを191、Y座標最大値Ymを383とすると、左上端点O、左下端点P1、右上端点P2、右下端点P3の各点の座標は、(0,0)、(191,0)、(0,383)、(191,383)となる。(X,Y)は、図7に示す(X1,Y1)、(X2,Y2)のような座標をとり、(X2,Y2)=(191,383)である。
【0034】
また、タッチパネル121の座標(以下、タッチパネル座標とする)を(Xi,Yi)とする。(Xi,Yi)の値は、ADC122から出力されるADC値であり、ある桁数のデジタル値で表される。点O,P1,P2,P3の各点におけるADC値は、順に、X最小基準値Xmin、X最大基準値Xmax、Y最小基準値Ymin、Y最大基準値Ymaxとなる。
【0035】
図8に示すように、LCD11上に4つの点R、S、T、Uの位置に入力ポイントを表示させる。入力ポイントとは、キャリブレーション用の入力指示マークであり、ユーザは、キャリブレーション用に入力ポイントに位置をあわせてタッチ入力する。点R、S、T、Uのタッチパネル座標を順に、(A1,B1)、(A1’,B2)、(A2,B1’)、(A3,B2’)とする。図5(III)に示すように、記憶装置1e内の座標データテーブルE2におけるタッチパネルから得たADC値E22は、1回目のタッチパネル座標は(A1,B1)となり、2回目は(A1’,B2)、3回目は(A2,B1’)、4回目は(A3,B2’)となる。
【0036】
また、入力ポイントR,SのX方向のADC値Xmin’はA1とA1’との平均値とし、これに対応するLCD座標値はXa1とする。入力ポイントU,TのX方向のADC値Xmax’はA2とA3との平均値とし、これに対応するLCD座標値はXa2とする。入力ポイントR,TのY方向のADC値Ymin’はB1とB1’との平均値とし、これに対応するLCD座標値はYa1とする。入力ポイントT,UのY方向のADC値Ymax’はB2とB2’との平均値であるとし、これに対応するLCD座標値はYa2とする。
【0037】
記憶装置1e内の座標データテーブルE2における入力ポイントの表示位置E21は、図5(I)の例によれば、1回目が入力ポイントRに対応しXYのLCD座標は、(Xa1,Ya1)、2回目が(Xa1,Ya2)、3回目が(Xa2’,Ya1)、4回目が(Xa2’’,Ya2)となり、よって、(Xa1,Ya1)=(10,10)、(Xa1,Ya2)=(10,373)、(Xa2’,Ya1)=(176,10)、(Xa2’’,Ya2)=(186,373)となり、Xa2=181となる。
【0038】
ADC値Xmin 、Xmin’、Xmax 、Xmax’に対応するLCD座標は、それぞれ、0、Xa1、Xa2、Xm(=191)となる。ADC値Ymin 、Ymin’、Ymax 、Ymax’に対応するLCD座標は、それぞれ、0、Ya1、Ya2、Ym(=383)となる。X座標最大値Xm及びY座標最大値Ymは、記憶装置1e内の座標最大値メモリE6に記憶されている。
【0039】
本実施の形態では、A1とA1’、B1とB1’、 B2とB2’とは、それぞれ、ほぼ同じ値であるとするが、これに限るものではなく、各点R、S、T、UはLCD11上の任意の点であってもよい。キャリブレーションにより、4つの点R、S、T、UのADC値から、X,Yの各基準値Xmin、Xmax、Ymin、Ymaxを基準座標データとして算出することにより、算出された基準座標データを用いてタッチパネル121から入力されたADC値を、較正したXY座標(LCD座標)に変換することができる。なお、図7(I)及び図8において、LCD11の下には、タッチパネルのみの文字入力部分が設けられるが、説明を簡単にするため、ここでは、図が省略されているものとし、後述する図13でも同様であるとする。
【0040】
次に、図9〜図12を参照して、PDA1の動作を説明する。図9は、ログイン時キャリブレーション処理を示すフローチャートであり、図10は、ログイン時キャリブレーション処理中のキャリブレーション実行処理を示すフローチャートであり、図11は、入力処理を示すフローチャートである。図12は、ログイン画面を示す図であり、(I)は、4つの入力ポイントを有するログイン画面D11を示す図であり、(II)は、1つの入力ポイントを有するログイン画面D12を示す図である。
【0041】
先ず、図9を参照して、ログイン時キャリブレーション処理を説明する。先ず、PDAがユーザの電源ON等により起動、再起動等をされたことをトリガとして、CPU1aは、記憶装置1eに記憶されたログイン時キャリブレーション処理のプログラムを読出し、RAM1cに展開して、ログイン時キャリブレーション処理を実行する。
【0042】
図9に示すログイン時キャリブレーション処理のフローチャートは、PDA1を構成するコンピュータに各機能を実現させるためのプログラムを説明する為のものである。このプログラムは、CPU1aが読取可能なプログラムコードの形態で記憶装置1eに格納されている例で説明するが、全ての機能を記憶装置1eに格納する必要は無く、必要に応じてその一部若しくは全部を通信ネットワークを介して受信して実現するようにしてもよい。この説明は、他の処理でも同様である。
【0043】
先ず、CPU1aは、温度湿度計1gにPDA1の周囲の温度(気温)及び湿度を測定させ、記憶装置1e内の入力カウンタE4及び入力時間メモリE5から入力カウンタの値及び入力時間の値を読出して、現在の温度、湿度、使用回数、使用時間の値を取得する(ステップS11)。そして、CPU1aは、記憶装置1e内のキャリブレーション条件メモリE3を参照して、ステップS1で取得した現在の温度、湿度、使用回数、使用時間の値が強制キャリブレーションを行わない範囲内か否かを判別する(ステップS12)。
【0044】
ステップS2は、具体的には、現在の温度が0〜±50℃であるか否か、現在の湿度が0〜50%であるか否か、使用回数が999回以内であるか否か、使用時間が99時間以内であるか否かをそれぞれ判別し、1つでも範囲外のものがあれば、強制キャリブレーションを行わない範囲内でないと判別される。
【0045】
強制キャリブレーションを行わない範囲内でない場合(ステップS12;NO)、CPU1aは、全ての4つの入力ポイントを有するログイン画面をLCD11に表示して、タッチパネル121からログイン名及びパスワードの文字入力と、全ての入力ポイントに対する位置のタッチ入力をユーザから受付ける(ステップS13)。文字入力は、図示しないタッチパネル121の文字入力部又はソフトキーを画面上に呼び出して当該ソフトキーから入力する。
【0046】
ステップS13は、例えば、図12(I)に示す、4つの入力ポイントR1,S1,T1,U1を有するログイン画面D11をLCD11に表示させる。そして、CPU1aは、ログイン名、パスワード及び全ての入力ポイントに対する位置のタッチ入力がユーザから全て行われたか否かを判別する(ステップS14)。入力されていない場合(ステップS14;NO)、ステップS14へ戻る。
【0047】
入力された場合(ステップS14;YES)、CPU1aは、4つの入力ポイントに対応してタッチ入力されたADC値をADC122から取得し、記憶装置1e内の座標データテーブルE2のタッチパネルから得られたADC値E22の項目に記憶する(ステップS15)。ステップS15は、過去に記憶された、タッチパネルから得たADC値が座標データテーブルE2に残っていたとしても、全ての値を更新して、図5(III)に示されるように記憶されるものとする。
【0048】
そして、CPU1aは、座標データテーブルE2に記憶されたタッチパネルから得たADC値E22に基づいてキャリブレーション実行処理を行う(ステップS16)。キャリブレーション実行処理は後で詳述する。そして、CPU1aは、座標データテーブルE2に記憶されたタッチパネルから得たADC値E22を全てクリアし(ステップS17)、ログイン時キャリブレーション処理を終了する。ステップS17は、例えば図5(I)に示すようにクリアされる。
【0049】
ここで、図10を参照して、ステップS16のキャリブレーション実行処理を説明する。先ず、CPU1aは、座標データテーブルE2に記憶されたタッチパネルから得たADC値E22の全ADC値を読出す(ステップS161)。ステップS161は、具体的には、図8に示す入力ポイントRの(A1,B1)、入力ポイントSの(A1’,B2)、入力ポイントTの(A2,B1’)、入力ポイントUの(A3,B2’)とを読出す。
【0050】
そして、CPU1aは、ステップS161で取得した各入力ポイントのADC値の平均値を算出する(ステップS162)。ステップS162は、具体的には、図8に示すADC値Xmin’、Xmax’、Ymin’、Ymax’を次の式により算出する。
Xmin’=(A1+A1’)/2
Xmax’=(A2+A3)/2
Ymin’=(B1+B1’)/2
Ymax’=(B2+B2’)/2
【0051】
そして、CPU1aは、ステップS162で算出したADC値Xmin’、Xmax’、Ymin’、Ymax’と、座標データテーブルE2内の入力ポイントの表示位置E21におけるLCD座標値Xa1、Xa2、Ya1、Ya2と、座標最大値メモリE6内のX座標最大値Xm、Y座標最大値Ymとを用いてADC値である基準座標データを算出する(ステップS163)。ステップS163は、具体的には、基準座標データXmin、Xmax、Ymin、Ymaxを次の式により算出する。
Xmin=Xmin’−(Xmax’−Xmin’)/(Xa2−Xa1)・Xa1
Xmax=Xmax’+(Xmax’−Xmin’)/(Xa2−Xa1)・(Xm−Xa2)
Ymin=Ymin’−(Ymax’−Ymin’)/(Ya2−Ya1)・Ya1
Ymax=Ymax’+(Ymax’−Ymin’)/(Ya2−Ya1)・(Ym−Ya2)
【0052】
(Xmax’−Xmin’)/(Xa2−Xa1)は、Xmax’からXmin’までの1座標あたりのADC値の変化を示し、(Ymax’−Ymin’)/(Ya2−Ya1)は、Ymax’からYmin’までの1座標あたりのADC値の変化を示す。
【0053】
そして、CPU1aは、ステップS163で算出された基準座標データXmin、Xmax、Ymin、Ymaxを記憶装置1e内の基準座標データメモリE1に記憶する(ステップS164)。そして、CPU1aは、記憶装置1e内の入力カウンタE4及び入力時間メモリE5をクリアし(ステップS165)、ステップS17へ進む。ステップS165により、入力カウンタE4、入力時間メモリE5には、それぞれ、前回にキャリブレーションを実行後の入力カウンタ、入力時間が格納されることになる。
【0054】
再び図9を参照し、強制キャリブレーションを行わない範囲内である場合(ステップS12;YES)、CPU1aは、現在の周期回数に応じた入力ポイントのログイン画面を表示し、1つの入力ポイントを有するログイン画面をLCD11に表示して、タッチパネル121からログイン名及びパスワードの文字入力と、1つの入力ポイントに対する位置のタッチ入力とをユーザから受付ける(ステップS18)。周期回数に応じた入力ポイントは、例えば、入力ポイントR、S,T,Uの順に、ログイン毎に表示させる場合、1回目は入力ポイントR、2回目は入力ポイントS、3回目は入力ポイントT、4回目は入力ポイントU、5回目は最初に戻り入力ポイントRとするようなローテーションで表示させるときの1〜4の循環する回数を周期回数とする。
【0055】
周期回数の求め方は、例えば、周期回数自体を記憶装置1eに記憶し、ログイン毎に更新する構成でもいいし、記憶装置1e内の座標データテーブルE2を参照して、タッチパネルから得たADC値E22の最初の空きを、周期回数に対応するADC値とする構成等でもいい。ステップS18は、例えば、図12(II)に示す、入力ポイントR2を有するログイン画面D11をLCD11に表示させる。他の入力ポイントを有するログイン画面は、その入力ポイントにあわせて表示される。
【0056】
そして、CPU1aは、ログイン名と、パスワードと、1つの入力ポイントに対する位置のタッチ入力とがユーザから全て行われたか否かを判別する(ステップS19)。入力されていない場合(ステップS19;NO)、ステップS19へ戻る。入力された場合(ステップS19;YES)、CPU1aは、ステップS19において1つの入力ポイントに対応してタッチ入力されたADC値をADC122から取得し、座標データテーブルE2のタッチパネルから得られたADC値E22の項目に記憶する(ステップS20)。
【0057】
ステップS20は、前回のキャリブレーション実行後、1回目のログインでステップS19を通過する場合、図5(II)に示されるように記憶され、4回目のログインでステップS19を通過する場合、図5(III)に示されるように記憶される。
【0058】
そして、CPU1aは、座標データテーブルE2のタッチパネルから得られたADC値E22に4つのADC値が格納されたか否かを判別する(ステップS21)。
【0059】
4つのADC値が格納されていない場合(ステップS21;NO)、ログイン時のキャリブレーション処理を終了する。4つのADC値が格納されている場合(ステップS21;YES)、ステップS16へ進む。4つのADC値が格納されて、キャリブレーションの実行に必要な全てのADC値が揃ったからである。
【0060】
ここで、図11を参照して、入力処理を説明する。予め、PDA1において記憶装置1e内の各種アプリケーションプログラムがCPU1aにより実行されているとし、その実行中に、タッチパネルD22にユーザからタッチ入力されたことをトリガとして、CPU1aは、記憶装置1eに記憶された入力処理のプログラムを読出し、RAM1cに展開して、入力処理を実行する。
【0061】
先ず、CPU1aは、タッチパネル121からタッチ入力された位置のXY方向のADC値を、ADC122から取得する(ステップS31)。そして、CPU1aは、ステップS31で取得したX方向のADC値Xiと、記憶装置1e内の基準座標データメモリE1のX最大基準値Xmax、X最小基準値Xminと、座標最大値メモリE6内のX座標最大値Xmとを用いて入力位置のX座標値Xを演算する(ステップS32)。ステップS32は具体的には、入力位置のX座標値Xを次の式を用いて算出する。
X=(Xi−Xmin)/(Xmax−Xmin)・Xm
【0062】
そして、CPU1aは、ステップS31で取得したY方向のADC値Yiと、基準座標データメモリE1のY最大基準値Ymax、Y最小基準値Yminと、座標最大値メモリE6内のY座標最大値Ymとを用いて入力位置のY座標値Yを演算する(ステップS33)。ステップS33は具体的には、入力位置のY座標値Yを次の式を用いて算出する。
Y=(Yi−Ymin)/(Ymax−Ymin)・Ym
【0063】
そして、CPU1aは、ステップS33,S34で演算された入力位置のX座標値XとY座標値Yとを、現在実行中のアプリケーションプログラムに対して通知する(ステップS34)。実行中のアプリケーションプログラムは、通知されたX座標値X及びY座標値Yをタッチパネル121の入力位置として取得し、各種処理を行う。そして、CPU1aは、記憶装置1e内の入力カウンタE4を+1して更新し(ステップS35)、入力処理を終了する。
【0064】
ここで、ログイン時のキャリブレーション処理及び入力処理を具体的な数値例を挙げて説明する。ログイン時のキャリブレーション処理において、ステップS21で座標データテーブルE2に4箇所のADC値が格納され、4箇所のX、Y方向の入力位置のADC値は、入力ポイントRに対応して(A1,B1)=(119,98)、入力ポイントSに対応して(A1’,B2)=(121,824)、入力ポイントTに対応して(A2,B1’)=(450,102)、入力ポイントUに対応して(A3, B2’)=(474,828)であるとする。
【0065】
その後、ステップS16のキャリブレーション実行処理が行われる。ステップS20は、ステップS161において、上記の数値の(A1,B1)、(A1’,B2)、(A2,B1’)、(A3, B2’)が読出され、ステップS162において、Xmin’、Xmax’、Ymin’、Ymax’が算出され、それぞれ、Xmin’=120、Xmax’=462、Ymin’=100、Ymax’=826となる。
【0066】
そして、ステップS163において、上記Xmin’、Xmax’、Ymin’、Ymax’の値と、座標最大値メモリE6に記憶されたX座標最大値Xm=191、Y座標最大値Ym=383と、座標データテーブルE2における入力ポイントの表示位置E21内のデータに対応するXa1=10、Xa2=181、Ya1=10、Ya2=373とを用いてXmin、Xmax、Ymin、Ymaxが算出され、それぞれ、Xmin=100、Xmax=482、Ymin=73、Ymax=853となる。Xmin、Xmax、Ymin、Ymaxの値は、ステップS164において基準座標データメモリE1に記憶される。
【0067】
そして、入力処理が実行された場合、ステップS31でタッチパネル121に入力されたADC値(Xi,Yi)が取得され、ステップS32,S33において、ADC値(Xi,Yi)と、基準座標データメモリE1に記憶されたXmin、Xmax、Ymin、Ymaxの値と、座標最大値メモリE6に記憶されたX座標最大値Xm、Y座標最大値Ymとから、LCD座標(X,Y)を演算する。(Xi,Yi)=(200,200)であるとすると、X=50、Y=62が得られる。実行中のアプリケーションプログラムは、ステップS34において(X,Y)=(50,62)が通知され、この(X,Y)を用いて各種処理を行う。
【0068】
よって、本実施の形態によれば、表示画面に対向するタッチパネルのキャリブレーションのための位置入力をログイン時毎に行わせ、その入力位置が4つに達する毎に基準座標データを算出し、以後、その基準座標データに基づいて各種入力における入力指示位置の補正を行うので、ユーザは実行時期を意識することなくキャリブレーションを実行することができ、キャリブレーションをするための作業負担を軽減し、適切なタイミングでキャリブレーションを行うことができる。
【0069】
また、温度、湿度、使用回数及び使用時間等の使用状況が悪く、入力位置と表示位置のずれが大きくなる可能性が高い場合でも、強制キャリブレーションを実行し、確実にずれを較正することができる。
【0070】
なお、本実施の形態では、PDA1を用いたが、タッチパネルを用いたPC(Personal Computer)等のその他の装置を用いる構成でもよい。また、タッチパネルは、抵抗膜式のものに限るものではなく、光(赤外線)方式、静電容量方式、圧電体を用いる歪み方式、超音波方式等の方式のタッチパネルに用いる構成でもよい。
【0071】
また、ログイン時にキャリブレーションの入力を行わせる構成に限るものでなく、業務開始時等の所定処理時にキャリブレーションの入力を行わせる構成でもよい。図13は、キャリブレーション入力画面D2を示す図である。図13に示すように、タッチパネルのキャリブレーション入力画面D2上に、業務開始時の確認を行うダイアログD21を表示し、ダイアログD21は右上に位置する入力ポイントD21aを有する。例えば、周期回数にあわせて、最初の業務開始時にダイアログD21を表示し、次の業務開始時に、右下に位置する入力ポイントD22aを有するダイアログD22を表示する。
【0072】
また、本実施の形態では、キャリブレーション実行後に座標データテーブルE2をクリアしているが、これに限るものではなく、座標データテーブルE2は、新規に入力されたタッチパネルから得たADC値の座標のみを更新する構成でもよく、この場合、強制キャリブレーションを行わない場合でも、ログイン毎に毎回キャリブレーションを行うことができる。例えば、ログイン時に1つのADC値の座標が入力された場合、既に座標データテーブルE2に記憶されている過去の3つのADC値の座標と合せて、4つのADC値の座標を用いてキャリブレーションを行うこととなる。
【0073】
また、本実施の形態では、キャリブレーション実行により、タッチパネルの入力位置を較正して表示位置に合せているが、これに限るものではなく、キャリブレーション実行により、タッチパネル上の表示位置を較正して入力位置に合せる構成でもよい。
【0074】
また、本実施の形態では、キャリブレーション実行により、タッチパネルの入力位置を較正して表示位置に合せているが、これに限るものではなく、キャリブレーション実行により、タッチパネル上の表示位置を較正して入力位置に合せる構成でもよい。
【0075】
また、本実施の形態では、強制キャリブレーション条件の範囲内にない場合に、強制キャリブレーションを行う構成であったが、温度、湿度、使用回数、使用時間等における所定の条件の範囲内でない場合に、少なくとも1点の位置入力を行わせて、所定数の入力位置のADC値が揃ったときにキャリブレーションを実行し、範囲内である場合は、位置入力を行わせない構成でもよい。
【0076】
また、ログイン、業務開始等の所定処理がある所定の回数行われた場合、それまでに記憶されたキャリブレーション用の入力位置データを用いてキャリブレーションの実行を行う構成でもよい。また、例えば月一回等のスケジュラ−起動によりキャリブレーションの実行を行う構成でもよい。
【0077】
以上、本発明の実施の形態につき説明したが、本発明は、必ずしも上述した手段及び手法にのみ限定されるものではなく、本発明にいう目的を達成し、本発明にいう効果を有する範囲内において適宜に変更実施が可能なものである。
【0078】
【発明の効果】
本発明によれば、表示画面に対向するタッチパネルの入力位置を補正するための位置入力を所定処理とともに行わせ、その位置入力が所定数に達することでその入力位置情報と基準入力位置とに基づく補正情報を算出し、以後、その補正情報に基づいて各種入力における入力位置情報の補正を行うので、実行時期を意識させることなく入力位置の較正を実行することができ、入力位置を較正するための作業負担を軽減し、適切なタイミングで入力位置の較正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるPDA1の内部構成を示すブロック図である。
【図2】図1におけるタッチパネル部12の内部構成を示す図である。
【図3】記憶装置1eに記憶する情報を示す図である。
【図4】基準座標データメモリE1の構成を示す図である。
【図5】座標データテーブルE2の構成を示す図であり、(I)は、初期状態における座標データテーブルE2の構成を示す図であり、(II)は、1回目のADC値取得後における座標データテーブルE2の構成を示す図であり、(III)は、4回目のADC値取得後における座標データテーブルE2の構成を示す図である。
【図6】キャリブレーション条件メモリE3の構成を示す図である。
【図7】LCD11及びタッチパネル121上の各点を説明するための図であり、(I)は、LCD11及びタッチパネル121上の各点を示す図であり、(II)は、各点を説明するための図である。
【図8】LCD11及びタッチパネル121上の入力ポイントを示す図である。
【図9】ログイン時キャリブレーション処理を示すフローチャートである。
【図10】ログイン時キャリブレーション処理中のキャリブレーション実行処理を示すフローチャートである。
【図11】入力処理を示すフローチャートである。
【図12】ログイン画面を示す図であり、(I)は、4つの入力ポイントを有するログイン画面D11を示す図であり、(II)は、1つの入力ポイントを有するログイン画面D12を示す図である。
【図13】キャリブレーション入力画面D2を示す図である。
【符号の説明】
1…PDA
1a…CPU
1b…入力装置
1c…RAM
1d…表示入力装置
11…LCD
12…タッチパネル部
121…タッチパネル
122…ADC
1e…記憶装置
1f…通信制御部
1g…温度湿度計部
1h…計時部
1i…バス
Claims (5)
- 表示手段の表示画面上に設けられたタッチパネルにおける入力位置を調整する入力位置調整装置において、
前記タッチパネルの上に予め設定された複数の基準入力位置の情報を記憶する記憶手段と、
前記タッチパネル上の入力を含む所定処理が実行されたことで、前記記憶手段に記憶された複数の基準入力位置情報に対応する前記表示画面上の各表示位置に入力指示画像を表示させる表示制御手段と、
前記所定処理が実行されたことで、前記入力指示画像を介して前記タッチパネルに入力された入力位置情報を前記記憶手段に追加記憶し、前記記憶手段に入力位置情報が所定数追加記憶されたことにより、前記記憶手段に追加記憶された入力位置情報と当該記憶手段に記憶された基準入力位置情報とに基づいて補正情報を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された補正情報に基づいて前記タッチパネル上の入力位置情報を補正し、この補正した入力位置情報を入力させる入力制御手段とを備えたことを特徴とする入力位置調整装置。 - 前記記憶手段は、前記タッチパネルの使用状況の許容範囲情報を記憶し、
前記タッチパネルの使用状況を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された使用状況が、前記記憶手段に記憶された許容範囲情報の範囲内か否かを判別する判別手段とを備え、
前記判別手段により前記検出された使用状況が前記記憶された許容範囲情報の範囲内でないと判別された場合に、前記表示制御手段は、前記所定処理が実行されたことで、前記記憶手段に記憶された複数の基準入力位置情報に対応する前記表示画面上の各表示位置に前記所定数の入力指示画像を表示させ、
前記判別手段により前記検出された使用状況が前記記憶された許容範囲情報の範囲内であると判別された場合に、前記表示制御手段は、前記所定処理が実行されたことで、前記記憶手段に記憶された複数の基準入力位置情報に対応する前記表示画面上の各表示位置に入力指示画像を順次切換えて表示させることを特徴とする請求項1記載の入力位置調整装置。 - 前記記憶手段は、前記タッチパネルの使用状況の許容範囲情報を記憶し、
前記タッチパネルの使用状況を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された使用状況が、前記記憶手段に記憶された許容範囲情報の範囲内か否かを判別する判別手段とを備え、
前記判別手段により前記検出された使用状況が前記記憶された許容範囲情報の範囲内でないと判別された場合に、前記表示制御手段は、前記所定処理が実行されたことで、前記記憶手段に記憶された複数の基準入力位置に対応する前記表示手段の各表示位置に入力指示画像を表示させることを特徴とする請求項1記載の入力位置調整装置。 - 前記使用状況は、前記タッチパネル使用時の気温及び湿度並びに前記タッチパネルへの入力回数及び入力時間のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2又は3記載の入力位置調整装置。
- 表示手段と当該表示手段の表示画面上に設けられたタッチパネルとを備える機器に搭載されたコンピュータに、
前記タッチパネルの上に予め設定された複数の基準入力位置の情報を記憶する機能と、
前記タッチパネル上の入力を含む所定処理が実行されたことで、前記記憶された複数の基準入力位置情報に対応する前記表示画面上の各表示位置に入力指示画像を表示させる機能と、
前記所定処理が実行されたことで、前記入力指示画像を介して前記タッチパネルに入力された入力位置情報を追加記憶し、前記入力位置情報が所定数追加記憶されたことにより、前記追加記憶された入力位置情報と前記記憶された基準入力位置情報とに基づいて補正情報を算出する機能と、
前記算出された補正情報に基づいて前記タッチパネル上の入力位置情報を補正し、この補正した入力位置情報を入力させる機能と、
を実現させるための入力位置調整プログラム。
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