JP2004053431A - 粒径分布測定方法、粒径分布測定装置および粒径分布測定装置の測定プログラム - Google Patents

粒径分布測定方法、粒径分布測定装置および粒径分布測定装置の測定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】粒径分布測定装置において、特定の測定対象試料に固有の濃度補正を設定することにより、粒径分布の濃度依存性を軽減し、より高精度の測定を行うことができる粒径分布測定方法、粒径分布測定装置および粒径分布測定装置の測定プログラムを提供する。
【解決手段】測定対象試料Sに光Lを照射することによって生ずる回折光および/または散乱光Lsを所定の角度毎に検出する複数の検出器5を備え、各検出器5による検出値Ddに基づいて、測定対象試料Sの粒径分布を求める粒径分布測定装置1において、測定対象試料Sの濃度を変えて測定した各検出器の検出値Ddを基に、試料濃度に応じて各検出器5の検出値を補正する濃度補正定数16を求めることで、求められた濃度補正定数16を用いて各検出器の検出値Ddを補正した後に、この補正後の各検出器の検出値を用いて粒径分布を求める。
【選択図】   図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粒径分布測定方法、粒径分布測定装置および粒径分布測定装置の測定プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、粒径分布測定装置で粒径分布を測定する際、測定対象試料に光を照射することによって生ずる回折光および/または散乱光を測定対象試料の周囲に配置された複数の検出器(各検出器は個々にチャンネルを有している)によって検出し、各検出器のチャンネルに対応する検出値から角度毎の回折光および/または散乱光の強度分布を求め、この散乱光強度分布を用いて粒径分布を解析演算する。
【0003】
また、一般的に粒径分布測定装置においては、測定者は測定対象試料に応じた屈折率値を入力し、測定対象試料の濃度を粒径分布の測定に適切な範囲になるように希釈するなどして調整してから、測定対象試料に適合した粒径分布の解析演算を行なっていた。一方、屈折率以外の検出器の感度など、粒径分布の解析に使用する定数はすべて装置の出荷時に設定された値に固定して粒径分布の解析を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、測定される散乱光強度分布は、測定対象試料の屈折率のみならず様々な特性に影響を受けることが知られており、とりわけ、測定対象試料の濃度に依存して大きく変化する。このため、測定対象試料の濃度が粒径分布の解析に適正な範囲になるように希釈するなどして、その濃度を調整することが正しい粒径分布の解析を行うために重要な要素となっていた。
【0005】
また、本発明者らは、散乱光の減衰や多重散乱などの、測定対象試料の濃度に依存する誤差の影響を取り除くことにより、測定対象試料の濃度の違いによる測定精度の向上を可能とする粒径分布測定装置(特願2001−043303号)を提案(但し、これは本発明の出願時点では未公開)している。この粒径分布測定装置は、光源の光軸上の検出器による光強度の測定値から求められる透過光の減衰量を用いて、各散乱角度に対応する散乱光強度の検出値をそれぞれ補正することにより、散乱光の減衰、さらには多重散乱の影響を補正するものである。
【0006】
ところが、透過光の減衰量が同じであったとしても、測定対象試料毎に、その形や大きさや屈折率を含む種々の光学的特性、さらには、測定対象試料の粒径分布の違いなどによって、濃度に依存して変化する散乱光強度分布のパターンが異なることは避けられなかった。例えば、一般的に小径の粒子では透過光の減衰量が少なくても多重散乱の影響は大きく出ることがあった。また、濃度が薄い場合には多重散乱はほとんど生じないのに対し、濃度が濃くなれば多重散乱の影響は非常に大きくなる傾向があった。
【0007】
つまり、従来の装置では、測定対象試料の濃度値によって散乱光強度を補正する機能を持たなかったり、あるいは持っていても、全試料共通の補正方法であるため、十分に適切な補正ができず、同じ測定対象試料を測定しても、濃度によっては大きく違った測定結果が測定されることもあった。
【0008】
本発明は、上述の事柄を考慮に入れてなされたものであって、その目的は、粒径分布測定装置において、特定の測定対象試料に固有の濃度補正を設定することにより、粒径分布の濃度依存性を軽減し、より高精度の測定を行うことができる粒径分布測定方法、粒径分布測定装置および粒径分布測定装置の測定プログラムを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、第1発明の粒径分布測定方法は、測定対象試料に光を照射することによって生ずる回折光および/または散乱光を所定の角度毎に検出する複数の検出器を備え、各検出器による検出値に基づいて、測定対象試料の粒径分布を求める粒径分布測定装置において、測定対象試料の濃度を変えて測定した各検出器の検出値を基に、試料濃度に応じて各検出器の検出値を補正する濃度補正定数を求めることで、求められた濃度補正定数を用いて各検出器の検出値を補正した後に、この補正後の各検出器の検出値を用いて粒径分布を求めることを特徴としている。(請求項1)
【0010】
したがって、前記濃度補正定数は測定対象試料の濃度を変えて測定したものを基に、試料の濃度に応じて求められたものであるから、この濃度補正定数を用いて各検出器の検出値を補正することで、この測定対象試料を測定したときの濃度による誤差の影響を精度よく取り除くことができる。すなわち、測定対象試料毎に、また、各検出器毎に濃度補正定数を求めて、これを用いるので、測定対象試料の濃度が濃い状態においても正確な粒径分布の解析を行うことができる。
【0011】
とりわけ、前記濃度補正定数は測定対象となっている試料または、それと同一種類の試料から求めるので、試料の屈折率のみならず、その形や大きさ、その他の光学的特性、さらには、粒径分布の違いなどによっても異なる、濃度に依存して変化する歪みの影響全てを的確に除去して、より高精度の粒径分布を求めることができる。
【0012】
第2発明の粒径分布測定装置は、測定対象試料に光を照射することによって生ずる回折光および/または散乱光を所定の角度毎に検出する複数の検出器を備え、各検出器による検出値に基づいて、測定対象試料の粒径分布を求める装置であって、異なる濃度に希釈された測定対象試料を測定したときの各検出器の検出値を、濃度毎にそれぞれ記憶する記憶部と、この記憶部に記憶された各検出器毎の検出値を測定対象試料の濃度に関連付けて解析することで、測定対象試料の濃度による誤差の影響を取り除くための濃度補正定数を各検出器毎に求める補正定数作成機能を有する演算処理部とを有することを特徴としている。(請求項2)
【0013】
前記粒径分布測定装置を用いることにより、測定対象となっている試料の濃度を徐々に希釈し、そのときの各検出器の検出値を濃度毎にそれぞれ求めてこれを記憶できると共に、この濃度毎の検出値を用いて、この測定対象試料の濃度による検出値の歪みの影響を求めることができる。そして、この濃度による誤差の影響を取り除くための各検出器毎に求められる濃度補正定数は、この測定対象試料と同じ試料の粒径分布を求めるときに、その濃度による検出値の歪みに影響されることのない測定結果を解析するために用いることができる。
【0014】
第3発明の粒径分布測定装置は、測定対象試料に光を照射することによって生ずる回折光および/または散乱光を所定の角度毎に検出する複数の検出器を備え、各検出器による検出値に基づいて、測定対象試料の粒径分布を求める装置であって、測定対象試料の濃度を変えて複数回測定した各検出器の検出値を基に、各検出器の検出値の補正量を試料濃度に応じて求めてなる濃度補正定数を記憶する記憶部と、この濃度補正定数を用いて、測定対象試料の濃度に合わせた各検出器の検出値の補正処理を行った後に、この補正後の検出値を用いて粒径分布を求めるための演算処理を行なう演算処理部とを有することを特徴としている。(請求項3)
【0015】
すなわち、各検出器からの検出値は、検出器毎に記憶部に記憶された濃度補正定数によって的確に補正することができ、多重散乱や吸収などの濃度による検出値の歪みを効果的に除去することが可能である。したがって、粒径分布の解析結果の精度が向上する。また、使用者は従来のように測定対象試料の濃度を粒径分布に適切な範囲に合わせるための希釈を行なう必要がないので、測定手順が簡略になる。
【0016】
したがって、前記第2発明の粒径分布測定装置と第3発明の粒径分布測定装置を組み合わせることで、各濃度毎に検出器の検出値をそれぞれ記憶して、濃度および検出器毎に記憶された検出値について補正を行い粒径分布の解析を行なうことができ、測定対象試料の濃度による誤差の影響を受けることがない高精度の粒径分布を求めることが可能となる。
【0017】
第4発明の粒径分布測定装置の測定プログラムは、測定対象試料に光を照射することによって生ずる回折光および/または散乱光を所定の角度毎に検出する複数の検出器を備え、各検出器による検出値に基づいて、測定対象試料の粒径分布を求める粒径分布測定装置によって実行されるプログラムであって、異なる濃度に希釈された測定対象試料を測定し、各検出器毎の検出値を濃度毎に記憶する検出値取り込みプログラムと、前記各検出器毎の検出値を測定対象試料の濃度に関連付けて解析することで、濃度による誤差の影響を取り除くための各検出器毎の濃度補正定数を求める補正定数作成プログラムとからなることを特徴としている。(請求項4)
【0018】
すなわち、前記粒径分布測定装置の測定プログラムを実行することにより、測定対象試料は複数の濃度に希釈されて測定され、各検出器毎の濃度補正定数が求められ、この測定対象試料と同じ試料の粒径分布を求めるときに、その濃度による検出値の歪みに影響されることのない演算処理を行なうことができる。
【0019】
前記補正定数作成プログラムが、検出値と測定対象試料の濃度との関係を表す近似曲線を求める近似曲線算出ステップと、前記近似曲線の濃度が零であるときの傾きから、検出値と測定対象試料の濃度との関係を表す理想的な比例関係を求める理想値算出ステップと、前記理想的な比例関係に対する検出値の差から、濃度による誤差の影響を取り除くための濃度補正定数を求める補正定数作成ステップとを有する場合(請求項5)は、試料の濃度が零に近づけば近づく程、多重散乱や減衰による影響が飛躍的に小さくなる特性を利用し、かつ、理想的な濃度と検出値との関係が比例関係であることを利用して、理想的な濃度と検出値の関係を求め、この比例関係に対するずれ量から濃度による誤差の大きさを判別して、濃度補正定数を正確に求めることができる。
【0020】
第5発明の粒径分布測定装置の測定プログラムは、測定対象試料に光を照射することによって生ずる回折光および/または散乱光を所定の角度毎に検出する複数の検出器を備え、各検出器による検出値に基づいて、測定対象試料の粒径分布を求める粒径分布測定装置によって実行されるプログラムであって、測定対象試料の濃度を変えて測定した各検出器の検出値を基に、試料の各濃度に応じて求めてなる濃度補正定数を用いることで、試料濃度に応じて各検出器の検出値から濃度による誤差の影響を取り除く補正を行なう濃度補正ステップを含み、補正後の検出値を用いて粒径分布を求めることを特徴としている(請求項6)。
【0021】
すなわち、前記測定プログラムを実行させることにより、粒径分布測定装置によって測定可能な測定対象試料の濃度の許容範囲が大幅に広がり、それだけ測定を容易に行なうことができ、測定結果の精度も向上できる。また、この測定プログラムは既存の粒径分布測定装置においても実行可能であるから、CD−ROMやフレキシブルディスクのような適宜の記録媒体を用いて既存の粒径分布測定装置に導入することにより、操作性および精度を向上させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の粒径分布測定装置1の構成を概略的に示す図である。図1において、2は測定対象試料Sを分散した状態で収容する測定用セル、3はこのセル2にレーザ光Lを照射する例えばHe−Neレーザ管などの光源、5は測定対象試料Sによって発生した回折光および/または散乱光(以下、回折光も含めて散乱光Lsと表現する)を検出する検出器(なお、レーザ光Lの進行方向前方の検出器5を検出器5a,側方または後方の検出器5を検出器5bとする)、6はレーザ光Lを検出器5aに集光させるレンズである。
【0023】
また、本例においては検出器5aがリングディテクタであり、その中心に透過光Ltを検出する検出器5oを有する例を示しているが、本発明はこの点を限定するものではない。さらに、リングディテクタ5aの各層および各検出器5bにはそれぞれ異なるチャンネルが付されており、検出器5は全体として各チャンネルごとにそれぞれ検出した光量の検出値を出力する。したがって、以下の説明においては各チャンネル毎の検出値を各検出器5によるものとして表現する。検出器5の各チャンネルの検出信号Daは例えばマルチプレクサ5cなどによって選択的に出力される。
【0024】
7は各検出器5によって検出される散乱光Lsの検出信号Da(アナログ値であり、これがデジタル変換されて検出値Ddとなる)を用いて測定対象試料Sの粒径分布を算出する演算処理装置であって、この演算処理装置7は、記憶部8と、記憶部8に記憶されたプログラムおよびデータを用いて各検出器5によって検出された散乱光Lsの強度を解析して測定対象試料Sの粒径分布を求める処理部9(以下、CPUという)とを有している。
【0025】
また、7aは求められた粒径分布などを表示するディスプレイなどの表示装置、7bは操作者からの命令などを入力するキーボードやポインティングデバイス(例えばマウス)などの入力装置、7cは前記各検出器5からのアナログの検出信号Daをデジタルの検出値Ddに変換して演算処理装置7に取り込むためのAD変換器である。なお、このAD変換器7cとマルチプレクサ5cは一つにまとめられてもよいことはいうまでもない。
【0026】
10は測定対象試料Sを収容する収容部、11はこの収容部10内の測定対象試料Sを適宜の濃度に希釈するための希釈ユニット、12は収容部10内の測定対象試料Sを前記セル2に流通させるための連通管、13は連通管12内の測定対象試料Sを循環させるとともに攪拌するためのポンプ、14は連通管12内の測定対象試料Sを適宜排出するための排水弁である。
【0027】
なお、本例の装置構成は以下の説明を容易とするための一例を示すものであって、この構成に限定するものではない。すなわち、例えばセル2の形状は箱型であることに限定するものではなく円柱状であってもよい。また、光源3,検出器5の配置や数、レンズ6の位置や種類なども適宜に選択可能である。さらに、超音波分散器など種々の付加的な構成があってもよいことはいうまでもない。
【0028】
本例の記憶部8は例えば、CPU9のメモリ8aと、ハードディスクなどの補助記憶装置8bとを有しており、これらの記憶部8には、各検出器5から検出された散乱光Lsの検出値Ddを記録してなる検出値ファイル15と、この検出値ファイル15から求めた濃度補正定数を測定対象試料Sに関連付けて記録してなる濃度補正定数ファイル16と、演算処理装置7によって実行可能な測定プログラムPとを記憶している。
【0029】
前記測定プログラムPは例えば、測定対象試料Sを適宜の濃度に希釈して各濃度に対する各検出器5からの測定値Ddを取り込む検出値取り込みプログラムPaと、取り込んだ検出値Ddを用いて濃度補正定数を求めるための補正定数作成プログラムPbと、濃度補正定数を用いて検出値Ddを補正した後に粒径分布を求める粒径分布解析プログラムPcとを有している。
【0030】
図2は前記検出値取り込みプログラムPaの動作を説明する図であって、図3は複数ある測定器5のうち、ある特定のチャンネルXの検出値Dd(便宜上、以下チャンネルXの検出値Ddを検出値Dxという)を例にとってその濃度と検出値Dxとの関係を示す図である。
【0031】
図2において、Sa1は各検出器5からそれぞれ検出値Dxを取り込むステップである。すなわち、このステップSa1を最初に実行するときは、前記収容部10に収容された測定対象試料Sを所定の濃度に希釈し、例えば90%の濃度であるときに、この測定対象試料Sにレーザ光Lを照射し、このときの各チャンネルの検出値Ddを取り込むものである。
【0032】
また、濃度90%のときにおいてリングディテクタ5aの中心に位置する透過光率Ltを検出するための検出器5oの検出値(以下、透過光Ltの検出値をDtとする)を記憶しておくことにより、測定対象試料Sの濃度をモニタするための指標とすることができる。ここで、一例として図3に示すように濃度90%の測定対象試料Sにレーザ光Lを照射したときのチャンネルXの検出器5の検出値DxがDX90 であったとする。
【0033】
図2に示す、符号Sa2は各検出器5からの検出値Ddを検出値ファイル15に保存するステップである。このとき、測定した測定対象試料Sの濃度(最初は90%)または透過光Ltの検出値Dtなどを同時に検出値ファイル15に記録する。
【0034】
例えば、検出値ファイル15に付けられるファイル名を、「Smpl1_90」などとすることにより、サンプルの種類と濃度をファイル名から識別できるようにすることも可能である。なお、ファイル名の付け方や濃度の表し方などは種々に変更可能であることはいうまでもない。さらに、本例では濃度毎に異なる検出値ファイル15を作成する例を示しているが、一つの検出値ファイル15内に異なる濃度で測定した検出値を濃度値に関連付けて追加保存することも可能である。
【0035】
何れにしても、測定対象試料Sの濃度を変えて測定した測定値は検出値ファイル15として記録されることによってメモリ8aに記憶しきれないほど多量のデータであってもこれを処理することができると共に、別のプログラムPb,Pcがこの検出値ファイル15を容易に使用することができる。しかしながら、本発明は各検出器5からの検出値Ddを検出値ファイル15に保存することに限定するものではない。
【0036】
Sa3は測定対象試料Sを所定の濃度に希釈するステップである。このとき、演算処理装置7は排水弁14を開いて測定対象試料Sを適量排出させたり、自動希釈ユニット11を制御して分散媒W(図1参照)を投入することにより、例えば、濃度を10%ずつ希釈する。つまり、自動希釈ユニット11を用いれば、段階的な希釈を簡単かつ正確に行うことができる。なお、希釈された測定対象試料Sの濃度は前記透過光Ltの検出値Dtを用いてモニタすることで正確に合わせるができる。あるいは、排出する測定対象試料Sの量と、投入する分散媒Wの量を計量することにより、より確実な濃度を求めるようにしてもよい。
【0037】
Sa4は希釈後の測定対象試料Sでは散乱光Lsの検出が可能であるかどうかを判断するステップであり、このステップSa4において測定限界内であると判断した場合には前記ステップSa1に処理を戻す。すなわち、本例の粒径分布測定装置の測定プログラムは、検出器5によって検出可能である範囲内で複数段階に希釈して、そのときの散乱光Lsの検出値を求めることにより、分析精度を高めている。
【0038】
図3に示す例では濃度20%に希釈するまで、8回測定を行っており、そのときの各検出値DX90,X80,X70,X60,X50,X40,X30,X20 を求めて、これを検出値ファイル15に保存する例を示している。なお、本例では説明しやすいように、測定対象試料Sの濃度を10%間隔で希釈していく例を示しているが、本発明はこの点を限定するものではなく、濃度が高いときと低いときで希釈率を変えるようにしてもよい。
【0039】
また、希釈する回数を減らすことで測定にかかる時間を短縮することも可能である。しかしながら、後述する補正定数作成プログラムPbによる近似曲線の算出を行うためには、少なくとも2回(できれば3回以上)は異なる濃度で測定することが望ましい。逆に測定対象試料の濃度をもっと多段にわたって希釈して、測定回数を多くすることで後述の近似曲線の精度を向上してもよい。
【0040】
図4はこの補正定数作成プログラムPbを実行する前に表示装置7aに表示される条件設定画面W1 を示す図、図5は濃度補正定数ファイル16を選択する画面W2 を示す図、図6〜8は濃度補正定数を作成するときの各段階で表示される表示画面W3 〜W5 を示す図である。
【0041】
図4に示す条件設定画面W1 は粒径分布の演算に係わる各種の条件を設定するものであり、濃度補正をするかしないかを定める選択部17と、濃度補正する場合に用いるファイルを定めるための「ファイル」ボタン18とを有する。ここで、使用者が選択部17を用いて濃度補正を「する」に設定し、「ファイル」ボタン18をクリックしたとすると、図5に示す濃度補正定数ファイル16の一覧を示す画面W2 が表示される。
【0042】
図5において、19は粒径分布測定装置が使用可能な濃度補正定数ファイル16の一覧表示部、20は濃度補正定数ファイルを外部から入力するための「ファイル」ボタン、21は一覧表示部19の中から選択した補正定数ファイル16を削除するための「削除」ボタン、22は一覧表示部19の中ら選んだ補正定数ファイル16を濃度補正演算に用いるように選択するための「選択」ボタン、23は新たに濃度補正定数ファイル16を作成すための「補正定数の作成」ボタン、24はこの画面W2 を閉じる「キャンセル」ボタンである。ここで、使用者が「補正定数の作成」ボタン23をクリックしたとすると、図6に示す検出値ファイル15の選択画面W3 がダイアログボックス表示される。
【0043】
図6において、25はこれまでに蓄積された検出値ファイル15の一覧表示部、26はこの一覧表示部25の中から使用者が選択したファイルのファイル名表示部、27は一覧表示部25に表示させるファイルの種類の選択部、28は選択した検出値ファイル15を開くための「開く」ボタン、29は濃度補正定数ファイルの作成を中止する「キャンセル」ボタンである。今、使用者が一覧表示部25の中からファイル名「Smpl1_20」〜「Smpl1_90」の8個の検出値ファイル15を選択した状態で「開く」ボタン28をクリックしたとすると、図7に示す濃度補正定数ファイルのダイアログボックス表示画面W4 が表示される。
【0044】
図7において、30は選択された検出値ファイル15によって定められ、新たに作成される濃度補正定数ファイルのファイル名(すなわち本例の場合「Smpl1」)を表示する表示部、31は濃度補正定数ファイルを作成するための「作成」ボタン、32は濃度補正定数ファイルの作成を取り止める「キャンセル」ボタンである。ここで、使用者が「作成」ボタン31をクリックしたとすると、図8に示す濃度補正定数ファイルのファイル名を登録する画面W5 が表示される。
【0045】
図8において、33はこれから作成する濃度補正定数ファイルのファイル名を入力する入力部、34はファイル名を決定して濃度補正定数を求める演算を実行し、結果を保存するための「保存」ボタン、35は濃度補正定数ファイルの作成を取り止める「キャンセル」ボタンである。なお、入力部33に入力されるファイル名はデフォルトとして選択した各検出値ファイル15に共通する名称(本例の場合は「Smpl1」)を設定するようにしているが、この点は種々に変更できることはいうまでもない。今、使用者が「保存」ボタン33をクリックしたとすると、CPU9は補正定数作成プログラムPbを実行する。
【0046】
図9は前記補正定数作成プログラムPbの動作を説明する図である。図9において、Sb1は前記選択した検出値ファイル15を呼び出すステップである。
【0047】
Sb2は前記選択した検出値ファイル15に記録された各検出値Ddを用いて近似曲線を算出するステップである。この近似曲線は各検出器5毎に作成されるものであり、図3に示すチャンネルXの近似曲線Cxのように、各濃度における各検出値DX90,X80,X70,X60,X50,X40,X30,X20 を最小自乗法などを用いて原点を通る多次元の関数に近似するものである。なお、本例では説明しやすいように、検出器5からの検出値は完全に零位置補正されているものとして説明する。
【0048】
前記ステップSb2による演算は、検出器5のチャンネル数だけ実行され、それぞれの近似曲線を描くための各定数として記憶される。なお、本発明は近似曲線を多次関数に限定するものではなく、対数や三角関数などの種々の関数で近似してもよい。また、近似曲線を求めるための演算の手法も最小自乗法に限定するものではない。
【0049】
Sb3は前記近似曲線を用いて理想的な濃度と検出値の比例関係を求める計算を行なうステップである。例えば、近似曲線の濃度が零であるときの傾きから、検出値と測定対象試料Sの濃度との関係を表す理想的な比例関係を求めるものである。
【0050】
より具体的には、図3に示す近似曲線Cxから明らかなように、測定対象試料Sの濃度が低いときにおける検出値DX20 には多重散乱や吸収による理想値からのずれがほとんどないことから、近似曲線Cxの濃度が零であるときの傾きは多重散乱や吸収による影響を受けていないと判断することができる。そして、理想的には濃度と検出値Dxの関係は比例関係(オフセットを完全に補正した場合は正比例の関係)になるので、近似曲線Cxの濃度が零であるときの傾きと同じ傾きの比例関係を示す直線Lxが理想的な比例関係となる。
【0051】
Sb4は前記近似曲線と理想的な比例関係を用いて濃度補正定数を作成するステップである。図3を用いて具体例を示すと、前記近似曲線Cxを示す関係式から理想直線Lxを示す関係式を減算したものが濃度補正定数となり、これは斜線部分Eに示すように、測定値Dxから減算するべき歪みの影響の大きさを求めるものである。そして、この濃度補正定数は各検出器5のチャンネルごとに求められる。
【0052】
Sb5は求められた濃度補正定数を濃度補正定数ファイル16として保存するステップである。本例の場合は、図8に示す画面W5 において定めたファイル名「Smpl1」として、濃度補正定数ファイル16を保存する。そして、これによって作成された濃度補正定数ファイル16は同種の測定対象試料Sの粒径分布を測定するために用いられる。
【0053】
図10は前記粒径分布解析プログラムPcの動作を説明する図である。図10において、Sc1は測定対象試料Sの測定を行なうステップであり、より詳しくは、測定対象試料Sに光Lを照射して得られる散乱光Lsの強度を各検出器5の検出値Ddから求める。
【0054】
Sc2は今回の測定対象試料Sと同じ(同種類の)試料を用いて作成された濃度補正定数ファイル16を選択して呼び出すステップである。具体的には、図4,5を用いて既に説明した濃度補正に使用するファイルの設定に合わせて選択されたファイル名(例えば「Smpl1」)の濃度補正定数ファイル16を補助記憶装置8bから読みだす。
【0055】
Sc3は前記濃度補正定数ファイル16を用いて検出値Ddの濃度補正を行なうステップである。このステップSc3の処理を図3を用いて、チャンネルXの検出値Dxを補正する具体的に示すと、測定対象試料Sを透過した透過光Ltの検出値Dtを用いて測定対象試料Sの濃度を測定し、その濃度が例えば77%であったとする。そして、検出器5からのチャンネルXの検出値DxがDx77 の大きさであったとする。
【0056】
このときステップSc3の処理によって、検出値Dx77 には誤差Ex77 が含まれることを求めて、これを減算する。すなわち、図3において○印に示された検出値Dx77 が入力されても、これが◇印に示される理想的な値Dx77tに補正される。なお、この検出値Ddの補正は全てのチャンネルにおいてそれぞれ行われる。
【0057】
また、前記検出値Ddの濃度は透過光Ltの検出値Dtによって求められることに限定するものではない。すなわち、図3を用いて説明すると、未知濃度の測定対象試料Sを測定したときの検出値Dx77 から近似曲線Cxを用いて濃度を求め、このときの理想値DX77tを求めるようにしてもよい。
【0058】
上述の説明では、説明が容易であるように、図3において検出値DX20 〜DX9 0 と測定対象試料Sの濃度との関係を示しているが、測定対象試料Sの濃度(希釈率)は一般的に透過光Ltの検出値Dtによって判断されるものである。すなわち、本明細書における各検出器5の検出値Dxと測定対象試料Sの濃度との関係とは、各検出器5a,5bの検出値Dxと検出器5oによって測定される透過光検出値Dtとの関係を包含するものである。このとき、粒径分布の解析演算は濃度との関係ではなく、透過光検出値Dtとの関係で各検出器5a,5bの検出値Dxを補正して求めるものであってもよい。
【0059】
Sc4は理想的な値に補正された検出値Dx77tを用いて粒径分布の解析演算を行なうステップである。この粒径分布の解析演算は検出値Ddから多重散乱や吸収などの影響による誤差を取り除いた後に行われるものであるから、測定対象試料Sの濃度に依存することなく、極めて高精度に粒径分布の解析演算を行うことができる。
【0060】
Sc5はステップSc4の処理によって求められた粒径分布を出力するステップである。この出力は粒径分布の解析結果を例えば前記表示装置7aに対する表示によって行っても、ファイル保存によって行っても、その両方でもよい。
【0061】
何れにしても、測定対象試料Sの特性が明確に分かっている場合には、上述した一連の演算を行なうことにより、その濃度依存性を小さくして、分析精度を可及的に引き上げることができる。これは、例えば薬品の製造行程内でその粒径分布を管理する場合や、インクジェットプリンタのインクの粒径分布を管理する場合などに極めて有用であることを示している。しかしながら、本発明の粒径分布測定装置はその他の測定対象試料の粒径分布を測定するときにも有用であることは言うまでもない。
【0062】
また、上述した各例では、各プログラムPa,Pb,Pcが検出値ファイル15および濃度補正定数ファイル16を作成したり、用いたりすることにより、各プログラムPa〜Pcの実行を時間的に分離して行うことを可能としている。したがって、測定対象試料Sとなりうる複数の試料の検出値ファイル15および濃度補正定数ファイル16を予め幾つか求めておき、後に、測定対象試料Sに対応する試料の濃度補正定数ファイル16を選択して、その粒径分布を測定することが可能である。また、前記プログラムPa,Pbを別の粒径分布測定装置によって求めて、その検出値ファイル15および/または濃度補正定数ファイル16を他の粒径分布測定装置において用いることも可能である。
【0063】
しかしながら、本発明は前記各プログラムPa〜Pcを分離可能とすることに限定されるものではない。図11は濃度補正定数ファイルがまだ作成されていない測定対象試料について、濃度補正定数を求めてから粒径分布の解析演算を行なう一連の動作を行なう測定プログラムP’の一例を示す図である。
【0064】
図11において、S1〜S4は前記検出値取り込みプログラムPaのステップSa1〜Sa4にそれぞれ対応する処理を実行するステップであり、S5は前記補正定数作成プログラムPbのステップSb2〜Sb4に対応する処理を実行するステップ(補正定数の作成手順の詳細は省略する)である。なお、本例の場合、粒径分布の解析演算を行なう一連の動作を一つの測定プログラムP’によって行なうので、ステップS1において取り込んだ測定対象試料の検出値を用いて、濃度補正定数を求めることができる。この場合には、求められた濃度補正定数を必ずしもファイルにして保存する必要はない。
【0065】
S6〜S8は前記粒径分布解析プログラムPcのステップSc3〜Sc5にそれぞれ対応するステップであり、ステップS1において取り込んだ測定対象試料の検出値を濃度補正し、これを粒径分布の解析演算に用いるものである。したがって、本例の粒径分布測定装置の測定プログラムP’では、全く未知の測定対象試料Sであっても、この粒径分布を精度よく測定することが可能となる。また、既に補正定数ファイルが既に作成されている試料についても、この一連の動作を行うことにより、図5〜8に示したような、濃度補正定数ファイル16の選択操作を行わなくてもよいという利点がある。
【0066】
また、本例の場合は、図3に示す理想直線Lxの傾きを求めることができた時点で、この傾きを検出値として、その粒径分布の解析演算に用いることも可能である。つまり、前記測定プログラムP’を実行する本発明の粒径分布測定装置1は、自動希釈ユニット11により測定対象試料Sの濃度を段階的に希釈し、各濃度毎に検出器5の検出値をそれぞれ記憶して、記憶された全ての検出値Ddを用いた粒径分布の解析を行なうことができるので測定精度がさらに向上し、かつ、測定対象試料の濃度による誤差の影響を受けることがない高精度の粒径分布を求めることが可能となる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、測定対象試料に固有の濃度補正定数を設定することにより、濃度依存性を軽減して測定対象資料の濃度を粒径分布に適切な範囲に合わせるための希釈を行なうことなく、より正確な粒径分布の測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粒径分布測定装置の全体構成を示す図である。
【図2】前記粒径分布測定装置によって実行される検出値取り込みプログラムの一例を示す図である。
【図3】測定対象試料の濃度に対する検出値の関係を示す図である。
【図4】粒径分布測定装置の設定画面の一例を説明する図である。
【図5】粒径分布測定装置の設定画面の一例を説明する図である。
【図6】粒径分布測定装置の設定画面の一例を説明する図である。
【図7】粒径分布測定装置の設定画面の一例を説明する図である。
【図8】粒径分布測定装置の設定画面の一例を説明する図である。
【図9】前記粒径分布測定装置によって実行される補正定数作成プログラムの一例を示す図である。
【図10】前記粒径分布測定装置によって実行される粒径分布解析プログラムの一例を示す図である。
【図11】前記粒径分布測定装置によって実行される一連の測定プログラムの一例を示す図である。
【符号の説明】
1…粒径分布測定装置、2…測定用セル、5…検出器、8…記憶部、9…演算処理部、11…自動希釈ユニット、15…測定値ファイル、16…濃度補正定数ファイル、Cx…近似曲線、Lx…理想的な比例関係、Dd…検出値、L…光、Ls…回折光および/または散乱光、S…粒径分布測定装置、P,P’…測定プログラム、Pa…検出値取り込みプログラム、Pb…補正定数作成プログラム、Pc…粒径分布解析プログラム、Sb2…近似曲線算出ステップ、Sb3…理想値算出ステップ、Sb4…補正定数作成ステップ、Sc3,S6…濃度補正ステップ、Sc4,S7…粒径分布解析ステップ。

Claims (6)

  1. 測定対象試料に光を照射することによって生ずる回折光および/または散乱光を所定の角度毎に検出する複数の検出器を備え、各検出器による検出値に基づいて、測定対象試料の粒径分布を求める粒径分布測定装置において、
    測定対象試料の濃度を変えて測定した各検出器の検出値を基に、試料濃度に応じて各検出器の検出値を補正する濃度補正定数を求めることで、
    求められた濃度補正定数を用いて各検出器の検出値を補正した後に、この補正後の各検出器の検出値を用いて粒径分布を求めることを特徴とする粒径分布測定方法。
  2. 測定対象試料に光を照射することによって生ずる回折光および/または散乱光を所定の角度毎に検出する複数の検出器を備え、各検出器による検出値に基づいて、測定対象試料の粒径分布を求める装置であって、
    異なる濃度に希釈された測定対象試料を測定したときの各検出器の検出値を、濃度毎にそれぞれ記憶する記憶部と、
    この記憶部に記憶された各検出器毎の検出値を測定対象試料の濃度に関連付けて解析することで、測定対象試料の濃度による誤差の影響を取り除くための濃度補正定数を各検出器毎に求める補正定数作成機能を有する演算処理部とを有することを特徴とする粒径分布測定装置。
  3. 測定対象試料に光を照射することによって生ずる回折光および/または散乱光を所定の角度毎に検出する複数の検出器を備え、各検出器による検出値に基づいて、測定対象試料の粒径分布を求める装置であって、
    測定対象試料の濃度を変えて複数回測定した各検出器の検出値を基に、各検出器の検出値の補正量を試料濃度に応じて求めてなる濃度補正定数を記憶する記憶部と、
    この濃度補正定数を用いて、測定対象試料の濃度に合わせた各検出器の検出値の補正処理を行った後に、この補正後の検出値を用いて粒径分布を求めるための演算処理を行なう演算処理部とを有することを特徴とする粒径分布測定装置。
  4. 測定対象試料に光を照射することによって生ずる回折光および/または散乱光を所定の角度毎に検出する複数の検出器を備え、各検出器による検出値に基づいて、測定対象試料の粒径分布を求める粒径分布測定装置によって実行されるプログラムであって、
    異なる濃度に希釈された測定対象試料を測定し、各検出器毎の検出値を濃度毎に記憶する検出値取り込みプログラムと、
    前記各検出器毎の検出値を測定対象試料の濃度に関連付けて解析することで、濃度による誤差の影響を取り除くための各検出器毎の濃度補正定数を求める補正定数作成プログラムとからなることを特徴とする粒径分布測定装置の測定プログラム。
  5. 前記補正定数作成プログラムが、
    検出値と測定対象試料の濃度との関係を表す近似曲線を求める近似曲線算出ステップと、
    前記近似曲線の濃度が零であるときの傾きから、検出値と測定対象試料の濃度との関係を表す理想的な比例関係を求める理想値算出ステップと、
    前記理想的な比例関係に対する検出値の差から、濃度による誤差の影響を取り除くための濃度補正定数を求める補正定数作成ステップとを有する請求項4に記載の粒径分布測定装置の測定プログラム。
  6. 測定対象試料に光を照射することによって生ずる回折光および/または散乱光を所定の角度毎に検出する複数の検出器を備え、各検出器による検出値に基づいて、測定対象試料の粒径分布を求める粒径分布測定装置によって実行されるプログラムであって、
    測定対象試料の濃度を変えて測定した各検出器の検出値を基に、試料の各濃度に応じて求めてなる濃度補正定数を用いることで、試料濃度に応じて各検出器の検出値から濃度による誤差の影響を取り除く補正を行なう濃度補正ステップを含み、
    補正後の検出値を用いて粒径分布を求める粒径分布解析プログラムとを有することを特徴とする粒径分布測定装置の測定プログラム。
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