JP2004053348A - 通電加熱中の金属板の温度推定方法 - Google Patents

通電加熱中の金属板の温度推定方法 Download PDF

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JP2004053348A JP2002209503A JP2002209503A JP2004053348A JP 2004053348 A JP2004053348 A JP 2004053348A JP 2002209503 A JP2002209503 A JP 2002209503A JP 2002209503 A JP2002209503 A JP 2002209503A JP 2004053348 A JP2004053348 A JP 2004053348A
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光岡 宏恭
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Abstract

【課題】通電加熱により急激に変化する金属板の温度を、リアルタイムで正確に把握することができる通電加熱中の金属板の温度推定方法を提供する。
【解決手段】金属板の通電加熱中の電圧V及び電流Iから金属板の抵抗Rを求めたうえ、金属板の断面積や長さなどのサイズから抵抗率ρを求める。抵抗率ρはρ=aT+bT+cの二次曲線で近似できるので、この式を解くことによって温度を数学的に求める。電圧V及び電流Iを測定するだけで、温度Tをリアルタイムで正確に求めることができる。
【選択図】  図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通電加熱される金属板の温度を、温度測定手段を用いることなくリアルタイムで正確に推定することができる通電加熱中の金属板の温度推定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鋼板などの金属板を温間プレスする場合には、金属板を所定温度にまで昇温しておく必要があり、この目的で従来から通電加熱装置が用いられている。この装置は図1に示すように、電極1、1間に保持させた金属板に電源装置2から電流を流し、金属板の抵抗によるジュール熱を利用して金属板を発熱させ、短時間に昇温させるものである。作業者は金属板に通電される電流や電圧を調整し、金属板を所定時間内に所定温度に加熱している。
【0003】
ところが従来は、通電加熱により変化する金属板の温度を正確に検出する方法がなく、作業者の勘や経験に頼って加熱の程度を判断していたので、加熱不足や加熱過剰を招くことがあった。例えば金属板の温度検出手段として周知の放射温度計や接触温度計を用いても、金属板の特定部分の表面温度しか測定することができない。また個々の金属板に温度検出手段を取り付けることは、実ラインでは不可能である。しかも金属板の温度は例えば3秒間で室温から1000℃付近まで急上昇するため、通常の温度検出手段によってはリアルタイムで正確な温度検出を行うことは困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記した従来の問題点を解決し、通電加熱により急激に変化する金属板の温度を、リアルタイムで正確に把握することができる通電加熱中の金属板の温度推定方法を提供するためになされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明の通電加熱中の金属板の温度推定方法は、金属板を通電加熱する時の電圧及び電流から金属板の抵抗を求めたうえ、この抵抗と金属板のサイズから抵抗率を求め、抵抗率を温度の関数として近似した式を解くことによって温度を求めることを特徴とするものである。なお、抵抗率ρをρ=aT+bT+cの二次曲線(T:温度、a,b,cは定数)で近似することができる。
【0006】
本発明の温度推定方法を用いれば、通電加熱中の電圧と電流のみから計算によって直ちに金属板の温度を求めることができる。しかもその温度は特定部分の表面温度ではなく、金属板全体の平均的な温度であるから、加熱不足や加熱過剰を招くことなく、所望の温度にまで正確に通電加熱を行なうことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に本発明をその実施形態とともに更に詳細に説明する。
本発明では、金属板の通電加熱中の電圧V(V)及び電流I(A)を測定し、R=V/Iの式により金属板の抵抗R(Ω)を求める。この抵抗Rと金属板の寸法と体積抵抗率ρ(Ωm)との間には、R=ρ*l/αの関係が成立する。ここでlは金属板の長さ(m)、αは金属板の断面積(m)である。金属板の長さlと断面積αは予め分かっているので、電圧Vと電流Iとを測定すれば抵抗率ρは、ρ=R*α/lとして容易に求めることができる。
【0008】
一方、鋼板の場合には温度T(℃)と体積抵抗率ρとの間には図2のグラフに示す関係がある。この関係はρ=aT+bT+cの二次曲線で近似することができる。ここでa、b、cは定数であり、それぞれa=0.0000875×10−8、b=0.051×10−8、c=8.73×10−8である。なお、金属の種類によって温度T(℃)と抵抗率ρとの関係は異なるが、多くの場合にはρ=aT+bT+cの二次曲線で近似することができる。鋼材などの代表的な材質についてはこの関係はデータブックに記載されているが、その他の材質についても実験により求めておくことができることはいうまでもない。
【0009】
さて上記のようにρ=R*α/l,ρ=aT+bT+cであるから、R*α/l=aT+bT+cとなり、ここからaT+bT+(c−R*α/l)=0の二次方程式が得られる。この式を根の公式により数学的に解くと、数1の通りとなる。
【数1】
Figure 2004053348
この式は、通電加熱中の電圧V、電流I、金属板の断面積α、金属板の長さlと定数a、b、cとからなるものであり、金属板の断面積α、金属板の長さlは通電加熱前に入力しておくことができるので、通電加熱中に電圧Vと電流Iだけを測定することによって、計算により直ちに金属板の温度Tを求めることができる。
【0010】
本発明により求められた金属板の温度は、実際に金属板に通電した結果である電圧と電流とに基くものであるから、その金属板の表面温度ではなく、金属板全体を代表するものと考えられる。しかも電圧と電流はリアルタイムで瞬時に測定可能な値であるから、上記の式に代入することによって金属板の温度をリアルタイムで正確に求めることが可能となる。
【0011】
従って、本発明の方法により求めた温度に基いて電源装置2を制御すれば、加熱不足や加熱過剰を招くことなく、所望の温度まで金属板を通電加熱することができる。電源装置2の制御方法は電流制御、電圧制御、電力制御などさまざまな方法があり、また計算により求められた温度が所望の温度に達した瞬間に、通電を停止する方法を採用することもできる。
【0012】
【実施例】
本発明の効果を確認するために、長さ0.16m,幅0.35m,厚さ0.001mの鋼板(断面積は0.00035m,質量は0.44072kg)に、電源装置から8000Aの一定電流を通電しながら、電圧を連続的に測定した。その結果に基き本発明の方法により金属板の温度を求めたところ、図3のグラフに示すように通電開始から17.6秒で1000℃に達した。またこの鋼板の中心位置に予め熱電対を取り付けて温度を測定した結果、通電開始から18秒後に1000℃に到達した。
【0013】
このように、本発明の方法により求めた温度は、実測された金属板の中心位置の温度と正確に一致した。実ラインでは通電加熱される個々の鋼板に熱電対を取り付けることはできないが、本発明の方法によれば電圧と電流を測定するだけで、正確に温度を推定できることが確認できた。
【0014】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の通電加熱中の金属板の温度推定方法によれば、通電加熱中の電圧と電流のみから金属板全体を代表する温度を求めることができる。しかも電圧と電流はリアルタイムで計測できるので、温度もリアルタイムで演算することができる。このため本発明を通電加熱の電源装置の制御に利用すれば、加熱不足や加熱過剰を招くことなく、所望の温度にまで正確に通電加熱を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】通電加熱装置の概略図である。
【図2】抵抗率と温度との関係を示すグラフである。
【図3】実施例における温度演算値を示すグラフである。
【符号の説明】
1 電極
2 電源装置

Claims (2)

  1. 金属板を通電加熱する時の電圧及び電流から金属板の抵抗を求めたうえ、この抵抗と金属板のサイズから抵抗率を求め、抵抗率を温度の関数として近似した式を解くことによって温度を求めることを特徴とする通電加熱中の金属板の温度推定方法。
  2. 抵抗率ρをρ=aT+bT+cの二次曲線(T:温度、a,b,cは定数)で近似することを特徴とする請求項1記載の通電加熱中の金属板の温度推定方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011082006A (ja) * 2009-10-07 2011-04-21 Nippon Steel Corp 鋼板の加熱制御方法
CN109100043A (zh) * 2018-08-21 2018-12-28 西北工业大学 一种用于热-电-力耦合测试系统中的试件温度测量方法
WO2023166927A1 (ja) * 2022-03-02 2023-09-07 住友重機械工業株式会社 通電加熱装置、成形装置、及び通電加熱方法

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