JP2004052541A - 加圧式飲料水送水装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】長期保存可能で、必要に応じて高水質の水を供給できる加圧式水供給装置を提供する。
【解決手段】高圧ガス容器1内の窒素、ヘリウム、アルゴン及び空気から選択されるガスを、圧力調整器3にて使用圧力に減圧して配管7を通して圧力水槽8に導入し、このガスの圧力により圧力水槽内の水に圧力を加え、飲料水として送水することを特徴とするガス圧式飲料水送水装置。水を保存する圧力水槽が加圧下に保持されるため、水質が安定し、必要に応じて容易に高水質の水を供給できる。
【選択図】 図1
【解決手段】高圧ガス容器1内の窒素、ヘリウム、アルゴン及び空気から選択されるガスを、圧力調整器3にて使用圧力に減圧して配管7を通して圧力水槽8に導入し、このガスの圧力により圧力水槽内の水に圧力を加え、飲料水として送水することを特徴とするガス圧式飲料水送水装置。水を保存する圧力水槽が加圧下に保持されるため、水質が安定し、必要に応じて容易に高水質の水を供給できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加圧式飲料水送水装置に関し、より詳細には高圧力で圧力容器に封入されている高圧ガスを利用して、圧力水槽の水を飲料水として送水する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、消防法によるところの、屋内消火栓設備、屋外消火栓設備、スプリンクラー設備の加圧送水装置には、高架水槽方式、圧力水槽方式、ポンプ方式 の3方式があった。高架水槽方式は、高い位置に水槽を設置して水圧を得る方式である。圧力水槽方式は、圧力水槽の水にコンプレッサー等で、圧縮空気を封入して水圧を得る方式である。ポンプ方式は、電動機、エンジン等の動力でポンプを回転させ水圧を得る方式である。
【0003】
この3方式の特徴をみると、高架水槽方式は、高い位置に水槽を置く必要があり設置箇所は限定されるが動力もいらず、設備は水槽と配管が主で、故障も少なく安定した水圧を得ることができるので、重要文化財のある神社仏閣に主として使用されている。
【0004】
圧力水槽方式は、圧力容器の水槽に容器の容積の2/3程度水を入れ、残りの容積に圧縮空気を充填し水圧を得る。圧力が低下したときは自動的に加圧できる空気圧縮機を設けるようになっているが、放水による大差の圧力低下を補うためのものではなく、平常時の漏気、漏水等での圧力低下を想定しての設備だった。その為に水槽内の圧力は、放水と共に低下するので、最初の圧縮空気の圧力は必要な放出圧力の3倍以上となる。以上のことから水槽の耐圧も放出圧力の3倍以上、水槽容積も必要水量の1.5倍要ることになる。水槽が大きく重たくなり、又、接続する機器の耐用圧力も高くなるので、現在はほとんどこの方式は利用されていない。
【0005】
ポンプ方式は、電動機やエンジン等の動力を用いてポンプを回転させて水圧を得る方式だが、動力源とポンプ、水があれば連続で長期間送水できる。水槽も、樹脂や金属製、コンクリート製等の種々の水槽が使えるので現在の殆んどの設備がこの方式になっている。消防用設備では、この方式で動力源に電気を用いた電動機とポンプとの組み合わせのものが主流をなしている。又、この方式は電気を使用するために停電での影響を考えて、専用受電設備や非常用発電設備等の設備を付加する様義務付けされている。
【0006】
従来の加圧送水装置を考えるに、高架水槽方式は故障は少ないが、高い位置を確保する為の場所が必要な為、文化財等の特殊な場合を除いては一般的に使用しにくい。圧力水槽方式は前述のとおり必要水量の1.5倍以上の水槽容積を要し、又、圧力容器の耐圧や接続機器の耐圧も必要な放水圧力に比べて最高で3倍程度と高くなり、一般的に使用するのに困難があった。ポンプ方式は現在一番普及している方式で、色々の長所が有るために、消防用設備や緊急用送水設備の加圧送水装置として、重要な方式であった。故に、長い年月、緊急用や消防用加圧送水装置の主流をなしていた。
【0007】
しかし、このポンプ方式の最大の弱点は電気を主として使用していることである。そのために停電時には使用出来ず、非常用発電設備を付加しなければならないという事になるが、この非常用発電設備も、構造が複雑で、構成部品の数も多くなる。そのため、故障率も高くなるので、充分な点検を必要とし、又、その点検の技術も高度なものを要求されている。
【0008】
以上の様に従来の電気を主にした装置を使用していたなら、地震や台風、又はその他の理由により停電している場合に、火災が発生したら、使用出来る設備は数少ないものとなり、火災による人命、財産等の被害は甚大になると思われる。
【0009】
【特許文献1】
特開平5−142011号公報(段落[0002]、図3)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
加圧送水装置の用途としてはこれまで述べた消火用以外に、例えば特許文献1に記載された飲料水がある。特許文献1は、炭酸水製造及び炭酸水供給を目的とする発明を開示し、炭酸ガスボンベ中の炭酸ガスは、液中に溶解して炭酸水の原料となり、更にその圧力によって炭酸水を圧送する機能を有している(段落[0002])。
特許文献1に記載の発明は炭酸水製造と供給を同時又は連続して行うという特殊な用途に供せられるもので、炭酸水の供給以外には使用できない。更に炭酸水は酸性で腐敗し易く長期保存に不向きである。
本発明は、炭酸ガス以外のガスを使用して飲料水、特に非常用飲料水を送水できるようにした加圧式飲料水送水装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、高圧ガス容器内の不活性ガス及び空気から選択されるガスを、圧力調整器にて使用圧力に減圧して配管を通して圧力水槽に導入し、このガスの圧力により圧力水槽内の水に圧力を加え、飲料水として送水することを特徴とするガス圧式飲料水送水装置である。
【0012】
以下本発明を詳細に説明する。
本発明では、高圧容器に封入されている、不活性ガス及び空気から選択される高圧ガスの圧力エネルギーを利用して、送水する。本発明における不活性ガスには、窒素、ヘリウムアルゴン等が含まれる。基本的な装置は、図1の様になり、高圧ガスが封入された高圧容器1、圧力調整器3及び圧力水槽8の3つが主要機器である。
【0013】
本発明の加圧式飲料水送水装置により次のような効果が得られる。
(1)送水のためのエネルギーを高圧ガスの圧力エネルギーにしているので、電気エネルギーが不要になり、送水にかかわる主装置に電気を使用しないことが可能になる。
(2)本発明装置の必須の構成要素は、高圧容器中のガス、圧力調整器及び圧力水槽で、これらの3つの組み合わせで送水出来、唯一送水圧力を設定する圧力調整器も設置時点で設定してある。従って装置の構成も簡単で、取扱も容易になる。
【0014】
(3)故障の多い回転機械や呼水装置、電気設備、非常用発電設備等を使用せず、故障の少ない静止機器のみを使用するため、故障が少なくなり、長期間安定して作動する。
(4)炭酸ガスは水に溶解して炭酸水になるが、この炭酸水は酸性で腐敗し易く長期保存に不向きである。本発明では炭酸ガスのような溶解性で酸性になり易いガスを使用しないため、飲料水としての味覚が安定し、かつ長期に亘って水質が維持される。
【0015】
(5)頑丈な圧力水槽を使用するので、屋内、屋外、床下収納、地中埋設と種々の設置可能場所が想定され、各機器を、圧力水槽に直接固定したユニット式とすることや、圧力水槽を埋設する事により、設置面積を少なく出来、設置空間を有効に利用できる。
(6)圧力調整器の設定圧力を調整するだけで小流量から大流量、低水圧から高水圧と飲料水供給に対応できる。
【0016】
(7)圧力水槽を使用するので、内圧や外圧に強く、振動に対しても強くなる。
(8)圧力水槽が加圧状態に維持されるため、外部から異物が侵入し難く、特に高圧ガスとして不活性ガスを使用すると、圧力水槽内の水の変質が起こり難く、長期間保存される非常用飲料水用の装置として有用になる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の加圧式飲料水送水装置を例示する添付の図1〜3に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本発明に係る加圧式飲料水送水装置の実施例を例示する概略図、図2は図1の加圧式飲料水送水装置の正面図、図3は同じく側面図である。
【0018】
高圧ガス容器1は、圧力調整器3及び仕切弁5を有する配管7を通して圧力水槽8に接続され、高圧ガス容器1内の窒素、ヘリウム、アルゴン及び空気等は、前記圧力調整器3で使用圧力に減圧され、圧力水槽に導入され、圧力水槽8内を加圧下に維持している。
この圧力水槽8の底面には主送水管10が接続され、この主送水管10には逆止弁11及び主止水弁12が設置され、更に圧力水槽8の底面には排水弁25を有する管が接続されている。通常は前記主止水弁12は閉鎖されて主止水弁12より先の主送水管10には水が流れないようになっている。
該圧力水槽8の上面には、給水の為の給水弁15、逆止弁16、排気のための排気弁21、異常圧力を逃す為の安全弁22が設置され、前記圧力水槽8の側面には水位ゲージ24が設けられている。
【0019】
前述の通り加圧下に維持された圧力水槽8は異物が混入し難く、従って圧力水槽8内の水は変化を受け難く、飲料水としての必須要件である水質維持が長期に亘り良好に行われる。
飲料水として供給することが必要になった場合には、主送水管10の主止水弁12を開放すると、圧力水槽8内の水が主送水管10を通って流れ出し、主送水管10から必要量が取り出される。
必要量が取り出された後、前記主止水弁12は元の閉鎖状態に戻され、必要に応じて給水弁15から水を補充する。
【0020】
【発明の効果】
本発明は、高圧ガス容器内の不活性ガス及び空気から選択されるガスを、圧力調整器にて使用圧力に減圧して配管を通して圧力水槽に導入し、このガスの圧力により圧力水槽内の水に圧力を加え、飲料水として送水することを特徴とするガス圧式飲料水送水装置であり、以下に記載される様な効果を奏する。
【0021】
送水するのに全く電気を使用しないので、地震や災害等の場合に多い停電時や火災時でも、停電に関係無く機能を発揮して、送水ができる。
送水圧力を圧力調整器の調整により自由に変える事ができ、流量も広範囲に対応できる。
静止機器であるために故障が少なく、送水圧力の変化も少なくなる。
【0022】
ガスの圧力にて送水するので、ポンプ方式の様に呼水の必要がなく、呼水不能などによる送水不能も無く信頼性が高い。
圧力水槽とガスの容器や、他の機器を一体化する事が出来るので、地震の振動に対しても強い装置となる。
装置を一体化する事により、装置がコンパクトになり、床下にも収納する事が出来るので設置面積が少なくて済み、設置場所もすっきりする。
【0023】
窒素ガス等の不活性ガスを使用する事により水槽内の水の腐敗やタンク、配管等の腐食もほとんど無いので非常用飲料水貯蔵や送水の装置として好ましくなる。
圧力水槽を埋設して装置を構成することもできるので、場所が狭くても良く、又美観を損なう事も無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加圧式飲料水送水装置の実施例を例示する概略図。
【図2】図1の加圧式飲料水送水装置の正面図。
【図3】同じく側面図。
【符号の説明】
1 高圧ガス容器
3 圧力調整器
7 配管
8 圧力水槽
10 主送水管
12 主止水弁
【発明の属する技術分野】
本発明は、加圧式飲料水送水装置に関し、より詳細には高圧力で圧力容器に封入されている高圧ガスを利用して、圧力水槽の水を飲料水として送水する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、消防法によるところの、屋内消火栓設備、屋外消火栓設備、スプリンクラー設備の加圧送水装置には、高架水槽方式、圧力水槽方式、ポンプ方式 の3方式があった。高架水槽方式は、高い位置に水槽を設置して水圧を得る方式である。圧力水槽方式は、圧力水槽の水にコンプレッサー等で、圧縮空気を封入して水圧を得る方式である。ポンプ方式は、電動機、エンジン等の動力でポンプを回転させ水圧を得る方式である。
【0003】
この3方式の特徴をみると、高架水槽方式は、高い位置に水槽を置く必要があり設置箇所は限定されるが動力もいらず、設備は水槽と配管が主で、故障も少なく安定した水圧を得ることができるので、重要文化財のある神社仏閣に主として使用されている。
【0004】
圧力水槽方式は、圧力容器の水槽に容器の容積の2/3程度水を入れ、残りの容積に圧縮空気を充填し水圧を得る。圧力が低下したときは自動的に加圧できる空気圧縮機を設けるようになっているが、放水による大差の圧力低下を補うためのものではなく、平常時の漏気、漏水等での圧力低下を想定しての設備だった。その為に水槽内の圧力は、放水と共に低下するので、最初の圧縮空気の圧力は必要な放出圧力の3倍以上となる。以上のことから水槽の耐圧も放出圧力の3倍以上、水槽容積も必要水量の1.5倍要ることになる。水槽が大きく重たくなり、又、接続する機器の耐用圧力も高くなるので、現在はほとんどこの方式は利用されていない。
【0005】
ポンプ方式は、電動機やエンジン等の動力を用いてポンプを回転させて水圧を得る方式だが、動力源とポンプ、水があれば連続で長期間送水できる。水槽も、樹脂や金属製、コンクリート製等の種々の水槽が使えるので現在の殆んどの設備がこの方式になっている。消防用設備では、この方式で動力源に電気を用いた電動機とポンプとの組み合わせのものが主流をなしている。又、この方式は電気を使用するために停電での影響を考えて、専用受電設備や非常用発電設備等の設備を付加する様義務付けされている。
【0006】
従来の加圧送水装置を考えるに、高架水槽方式は故障は少ないが、高い位置を確保する為の場所が必要な為、文化財等の特殊な場合を除いては一般的に使用しにくい。圧力水槽方式は前述のとおり必要水量の1.5倍以上の水槽容積を要し、又、圧力容器の耐圧や接続機器の耐圧も必要な放水圧力に比べて最高で3倍程度と高くなり、一般的に使用するのに困難があった。ポンプ方式は現在一番普及している方式で、色々の長所が有るために、消防用設備や緊急用送水設備の加圧送水装置として、重要な方式であった。故に、長い年月、緊急用や消防用加圧送水装置の主流をなしていた。
【0007】
しかし、このポンプ方式の最大の弱点は電気を主として使用していることである。そのために停電時には使用出来ず、非常用発電設備を付加しなければならないという事になるが、この非常用発電設備も、構造が複雑で、構成部品の数も多くなる。そのため、故障率も高くなるので、充分な点検を必要とし、又、その点検の技術も高度なものを要求されている。
【0008】
以上の様に従来の電気を主にした装置を使用していたなら、地震や台風、又はその他の理由により停電している場合に、火災が発生したら、使用出来る設備は数少ないものとなり、火災による人命、財産等の被害は甚大になると思われる。
【0009】
【特許文献1】
特開平5−142011号公報(段落[0002]、図3)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
加圧送水装置の用途としてはこれまで述べた消火用以外に、例えば特許文献1に記載された飲料水がある。特許文献1は、炭酸水製造及び炭酸水供給を目的とする発明を開示し、炭酸ガスボンベ中の炭酸ガスは、液中に溶解して炭酸水の原料となり、更にその圧力によって炭酸水を圧送する機能を有している(段落[0002])。
特許文献1に記載の発明は炭酸水製造と供給を同時又は連続して行うという特殊な用途に供せられるもので、炭酸水の供給以外には使用できない。更に炭酸水は酸性で腐敗し易く長期保存に不向きである。
本発明は、炭酸ガス以外のガスを使用して飲料水、特に非常用飲料水を送水できるようにした加圧式飲料水送水装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、高圧ガス容器内の不活性ガス及び空気から選択されるガスを、圧力調整器にて使用圧力に減圧して配管を通して圧力水槽に導入し、このガスの圧力により圧力水槽内の水に圧力を加え、飲料水として送水することを特徴とするガス圧式飲料水送水装置である。
【0012】
以下本発明を詳細に説明する。
本発明では、高圧容器に封入されている、不活性ガス及び空気から選択される高圧ガスの圧力エネルギーを利用して、送水する。本発明における不活性ガスには、窒素、ヘリウムアルゴン等が含まれる。基本的な装置は、図1の様になり、高圧ガスが封入された高圧容器1、圧力調整器3及び圧力水槽8の3つが主要機器である。
【0013】
本発明の加圧式飲料水送水装置により次のような効果が得られる。
(1)送水のためのエネルギーを高圧ガスの圧力エネルギーにしているので、電気エネルギーが不要になり、送水にかかわる主装置に電気を使用しないことが可能になる。
(2)本発明装置の必須の構成要素は、高圧容器中のガス、圧力調整器及び圧力水槽で、これらの3つの組み合わせで送水出来、唯一送水圧力を設定する圧力調整器も設置時点で設定してある。従って装置の構成も簡単で、取扱も容易になる。
【0014】
(3)故障の多い回転機械や呼水装置、電気設備、非常用発電設備等を使用せず、故障の少ない静止機器のみを使用するため、故障が少なくなり、長期間安定して作動する。
(4)炭酸ガスは水に溶解して炭酸水になるが、この炭酸水は酸性で腐敗し易く長期保存に不向きである。本発明では炭酸ガスのような溶解性で酸性になり易いガスを使用しないため、飲料水としての味覚が安定し、かつ長期に亘って水質が維持される。
【0015】
(5)頑丈な圧力水槽を使用するので、屋内、屋外、床下収納、地中埋設と種々の設置可能場所が想定され、各機器を、圧力水槽に直接固定したユニット式とすることや、圧力水槽を埋設する事により、設置面積を少なく出来、設置空間を有効に利用できる。
(6)圧力調整器の設定圧力を調整するだけで小流量から大流量、低水圧から高水圧と飲料水供給に対応できる。
【0016】
(7)圧力水槽を使用するので、内圧や外圧に強く、振動に対しても強くなる。
(8)圧力水槽が加圧状態に維持されるため、外部から異物が侵入し難く、特に高圧ガスとして不活性ガスを使用すると、圧力水槽内の水の変質が起こり難く、長期間保存される非常用飲料水用の装置として有用になる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の加圧式飲料水送水装置を例示する添付の図1〜3に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本発明に係る加圧式飲料水送水装置の実施例を例示する概略図、図2は図1の加圧式飲料水送水装置の正面図、図3は同じく側面図である。
【0018】
高圧ガス容器1は、圧力調整器3及び仕切弁5を有する配管7を通して圧力水槽8に接続され、高圧ガス容器1内の窒素、ヘリウム、アルゴン及び空気等は、前記圧力調整器3で使用圧力に減圧され、圧力水槽に導入され、圧力水槽8内を加圧下に維持している。
この圧力水槽8の底面には主送水管10が接続され、この主送水管10には逆止弁11及び主止水弁12が設置され、更に圧力水槽8の底面には排水弁25を有する管が接続されている。通常は前記主止水弁12は閉鎖されて主止水弁12より先の主送水管10には水が流れないようになっている。
該圧力水槽8の上面には、給水の為の給水弁15、逆止弁16、排気のための排気弁21、異常圧力を逃す為の安全弁22が設置され、前記圧力水槽8の側面には水位ゲージ24が設けられている。
【0019】
前述の通り加圧下に維持された圧力水槽8は異物が混入し難く、従って圧力水槽8内の水は変化を受け難く、飲料水としての必須要件である水質維持が長期に亘り良好に行われる。
飲料水として供給することが必要になった場合には、主送水管10の主止水弁12を開放すると、圧力水槽8内の水が主送水管10を通って流れ出し、主送水管10から必要量が取り出される。
必要量が取り出された後、前記主止水弁12は元の閉鎖状態に戻され、必要に応じて給水弁15から水を補充する。
【0020】
【発明の効果】
本発明は、高圧ガス容器内の不活性ガス及び空気から選択されるガスを、圧力調整器にて使用圧力に減圧して配管を通して圧力水槽に導入し、このガスの圧力により圧力水槽内の水に圧力を加え、飲料水として送水することを特徴とするガス圧式飲料水送水装置であり、以下に記載される様な効果を奏する。
【0021】
送水するのに全く電気を使用しないので、地震や災害等の場合に多い停電時や火災時でも、停電に関係無く機能を発揮して、送水ができる。
送水圧力を圧力調整器の調整により自由に変える事ができ、流量も広範囲に対応できる。
静止機器であるために故障が少なく、送水圧力の変化も少なくなる。
【0022】
ガスの圧力にて送水するので、ポンプ方式の様に呼水の必要がなく、呼水不能などによる送水不能も無く信頼性が高い。
圧力水槽とガスの容器や、他の機器を一体化する事が出来るので、地震の振動に対しても強い装置となる。
装置を一体化する事により、装置がコンパクトになり、床下にも収納する事が出来るので設置面積が少なくて済み、設置場所もすっきりする。
【0023】
窒素ガス等の不活性ガスを使用する事により水槽内の水の腐敗やタンク、配管等の腐食もほとんど無いので非常用飲料水貯蔵や送水の装置として好ましくなる。
圧力水槽を埋設して装置を構成することもできるので、場所が狭くても良く、又美観を損なう事も無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加圧式飲料水送水装置の実施例を例示する概略図。
【図2】図1の加圧式飲料水送水装置の正面図。
【図3】同じく側面図。
【符号の説明】
1 高圧ガス容器
3 圧力調整器
7 配管
8 圧力水槽
10 主送水管
12 主止水弁
Claims (2)
- 高圧ガス容器内の不活性ガス及び空気から選択されるガスを、圧力調整器にて使用圧力に減圧して配管を通して圧力水槽に導入し、このガスの圧力により圧力水槽内の水に圧力を加え、飲料水として送水することを特徴とするガス圧式飲料水送水装置。
- 飲料水が非常用飲料水である請求項1に記載のガス圧式飲料水送水装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003161599A JP2004052541A (ja) | 1995-10-24 | 2003-06-06 | 加圧式飲料水送水装置 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31150295 | 1995-10-24 | ||
JP2003161599A JP2004052541A (ja) | 1995-10-24 | 2003-06-06 | 加圧式飲料水送水装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08987396A Division JP3489933B2 (ja) | 1995-10-24 | 1996-03-06 | 消火用ガス圧式加圧送水装置及び消火方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004052541A true JP2004052541A (ja) | 2004-02-19 |
Family
ID=31948882
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003161599A Pending JP2004052541A (ja) | 1995-10-24 | 2003-06-06 | 加圧式飲料水送水装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004052541A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2243709A1 (en) * | 2009-04-25 | 2010-10-27 | Nestec S.A. | A mobile apparatus for packing edible liquids |
JP2014050828A (ja) * | 2012-09-07 | 2014-03-20 | Viita Kk | 殺菌水の生成方法および装置 |
-
2003
- 2003-06-06 JP JP2003161599A patent/JP2004052541A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2243709A1 (en) * | 2009-04-25 | 2010-10-27 | Nestec S.A. | A mobile apparatus for packing edible liquids |
WO2010121865A1 (en) * | 2009-04-25 | 2010-10-28 | Nestec Sa. | A mobile apparatus for packing edible liquids |
JP2014050828A (ja) * | 2012-09-07 | 2014-03-20 | Viita Kk | 殺菌水の生成方法および装置 |
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