JP2004052411A - 路盤材若しくは埋め戻し充填材 - Google Patents

路盤材若しくは埋め戻し充填材 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の天然砕石だけの路盤材よりも路盤の密実化が図れ、路盤支持係数が高く、施工後も強度が劣ることのない路盤材や、地形の変化を吸収する埋め戻し充填材とする。
【解決手段】岩石質粉体の泥土に、セメント系固化材、補強材料、水と混練する。この混合物を真空吸引によって脱気して養生して硬化させ、これを粉砕して粒状建設用再生資材とする。これを全重量の10〜50%、残りを天然砕石や砕石同等材料としてまぜ合わせ、路盤材Aや埋め戻し充填材Bとして使用する。
【作用】天然砕石などの間で粒状建設用再生資材が変形したり潰れたりして、粒体同士の密実化が図れ、路盤支持力係数が高くなる。施工後も硬化が進行して強度向上が期待できる。地形の変形を埋め戻し充填材Bが吸収して地中構造物に影響を与えない。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は舗装道路の路盤を形成するために使用される路盤材や、土中に埋設するコンクリート管の周囲に埋めて緩衝効果も発揮させるための埋め戻し充填材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
道路を舗装する場合、盛土などした路床の上に非塑性の粗粒材料を敷き詰めてこれを路盤とし、その上にアスファルトなどの表層を形成することが一般的に採用されている。このような表層と路床の間の路盤を形成するための粗粒材料として、従来天然の切込み砕石や、再生砕石と呼ばれるコンクリート構造物等を取り壊した時に発生するコンクリート殻などを使用していた。これら天然砕石や再生砕石などの粗粒材料を敷き詰めて、これをタンパーなどによって突き固めて、高い路盤の支持力を得るものである。
【0003】
共同溝などで使用されるコンクリート管を埋設する場合、掘削した溝の中に掘り出した土砂を埋め戻し材として充填して、この充填材によってコンクリート管の周囲を囲んでいた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
天然砕石や再生砕石は、それ自体の圧縮強度が高いが、天然砕石や再生砕石だけを使用していたのでは、必ずしも資材として適当でない場合があった。例えば、道路路盤の上層として砕石を敷設してタコつき、タンパー、ローラーなどで締固め、かなり強度を高めて鉛直荷重の支持性能を高めるのであるが、圧縮強度が高い天然砕石や再生砕石のみであると充分な締め固めができないこともあった。砕石個々の強度が高いと、締め固めても石が変形せず、石の尖った部分同士がぶつかり合って、空隙の多い締め固め層ができてしまう。このように空隙が多いと大きな荷重支持性能を得ることができず、必ずしも個々の粒体の強度が大きいことが、全体の性能を高めないと理解されている。このため、砕石だけでなく、これにそれよりも強度の低い粒体を混ぜることによって、砕石の間に紛れ込んだ強度の低い粒体が潰れ、若しくは変形することによって、砕石間の空隙が減少して密実化を図ることができ、より良好な締め固めが可能となる。しかも、砕石の間に紛れ込む粒体の圧縮強度をある程度自在に調整可能であれば、天然砕石や再生砕石の性能に合わせた相性の良好な粒体を採用して、理想的な路盤の形成が可能となる。
【0005】
天然石であると施工以降はそれ以上に強度が大きくなることはない。これはすなわち天然石が硬化中の物質ではないからであり、施工以後路盤等の性能が向上することは期待できない。むしろ性能は劣化するだけである。しかしながら、天然石の代わりに硬化中の粒状資材を使用すれば、施工以降も強度性能が向上する。例えば前記した路盤上層に施工後も硬化が進行中の材料を使用すれば、締め固めの際に強度が低くて締め固めによって層の密実化が図れ、それ以降は個々の粒体の硬化が進行して、路盤の荷重支持性能が高まって遥かに大きな強度が期待できる。これはつまり、経年変化しても路盤の性能が施工時よりも劣ることがないことを意味している。このように、砕石だけの路盤とは違って、年月が経過しても性能が低下することのない路盤の開発が望まれていた。
【0006】
コンクリート管を地中に埋設する場合、一度埋めてしまうとそのメインテナンスは容易でない。地上から地中の様子を知るのは難しく、地震などによって地形の変化などが生じ、連結したコンクリート管の継ぎ目が外れてしまった場合などにも修正を即時に行うことは難しいのが現状である。このようなコンクリート管を囲む埋め戻し材が掘り出した土砂そのものではなく、地形の変化などに対応して押し縮められるような材料であると、緩衝材(クッション)として機能して、コンクリート管の継ぎ目の離脱を防止することが可能となる。
【0007】
今日では多量の天然砕石の調達は困難を極め、建設用資材として使用可能な砂礫は、数十パーセントに過ぎない。その以外の、或程度以上の大きさの砂や礫を取出した後の粒径が小さな微粒の粉のような成分は、脱水ケーキとして廃棄しているのが現状であった。このような微粒の岩石粉も、或程度以上の大きさの路盤材や埋め戻し充填材として再生して使用できれば、環境保護の問題や資源の有効利用も図ることが可能となる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は以上のような課題を解決するためになされたもので、土砂から砂や礫を取り除いた後の微粒の岩石質粉体をセメントなどの硬化材と混練して硬化させ、これを粉砕して自在に硬化後の強度を調整可能な粒状建設用再生資材とし、これを天然砕石や再生砕石と混合した路盤材若しくは埋め戻し充填材を提供することにとり上記の課題を解決するものである。。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明で使用する粒状建設用再生資材は、土砂から砂、砂利や礫を取り除いた後、それ以下の細かい粒子状の物質である岩石質粉体を、それ以上の粒径を有する粒体にしたものである。粉体を取り出す前の土砂は、山や河川、丘陵地などの様々な一般的な土砂が全て使用可能で、石灰質系の土砂、火山灰系の土砂、砂岩などの堆積層の土砂、岩盤が地表近くで長年風化を受けた後に生ずる土砂など、その種類を問わない。これら土砂を砕いて、水で洗い流し、それをスクリーンにかけて砂、砂利、礫などと、大きさ別に分別する。それら分別された砂などよりも更に粒子の小さい岩石質粉体は水で洗い流されて、泥土となる。この泥土を粒径のより大きな粒体へと再生するものである。実際は、水をある程度脱水して塊状となった脱水ケーキという状態にすることが多い。
【0010】
この泥土にセメント系固化材と無機質系粒状物を主体とする補強材料と水を加えて混練する。実際は、泥土は脱水して塊状となった脱水ケーキと呼ばれる状態となっていることが多い。セメント系固化材は、通常のポルトランドセメント、早強セメント、高炉セメントなどを使用するが、これと同時にフライアッシュや鋳物灰等の産業廃棄物などもセメント系固化材として採用し、ポルトランドセメントなどに加えて、固化材の重量の中に算入する。製造する粒体の圧縮強度を高めるには、基本的にこのセメント系固化材の混合比率を高めればよく、全体重量の10〜40%程度の間で選択するのが好適である。補強材料としては、スラグや鋳物砂等の鉱さい類、陶磁器くず、がれき類などの産業廃棄物でもある無機質系粒状物を採用可能である。その他廃棄物でない天然砕石、天然砂、人工砂なども採用可能である。これによりこれら産業廃棄物の再生にも貢献することができる。補強材料はコンクリートの骨材のように、粉体の強度を高め、強度を安定させるものである。補強材料は、この発明で製造する粒体によって得られる強度よりも大きなものが好ましく、それら粒体の強度の200%以上の強度を備えていることが、製品の質を信頼性の高いものとする。
【0011】
前記したセメント系固化材、補強材料、水を加えて混練してできた混合物を、真空吸引によって脱気し、養生して硬化させる。次に示す表1は、材料の混合比率を変えて実験を行った結果を示すもので、セメント系固定材の混合比率を10〜40%までの間で選択してみた。また補強材料の種類も選択して、そのつど強度を測定してみた。この表1で、FAはフライアッシュ、SSはスラグ(5mm以下)、SGはスラグ(13mm以下)、ISは鋳物砂、IAは鋳物灰を示し、圧縮強度のWは何週目(week)かを示している。この実験結果で理解できるのは、セメント系固化材の混合比率を10〜40%までの範囲で増やしていくと、その圧縮強度は次第に大きくなり、しかもそれはほぼ混合比率に比例して強度が高くなっていることである。しかしながら、セメント系固化材の混合比率を高めると、それだけコストが嵩むことも事実で、施工現場や施工状況に応じて、必要な粒体の圧縮強度に自由に調整して、余分な固化材を使用せずに、その施工コストも必要最低限に押さえることがある。例えば、余り大きな強度が必要でない歩道用路盤に使用する粒体は、多少強度が低くても問題がなく、必要最低限の強度を有するようセメント系固化材の配合比率を押さえて製造するものである。これにより安価に施工が可能となる。これは天然石を使用するのではなくて、あえて岩石質粉体をセメント系固化材によって硬化させることによって可能となるのである。
【0012】
【表1】
Figure 2004052411
【0013】
混合物は真空吸引によって脱気するものであって、これによっても粒体の圧縮強度は飛躍的に高まる。前記した表1において、圧縮強度の項目に括弧ツキで記載してあるのは真空吸引しないで養生して硬化させたものであって、真空吸引して脱気した方が強度はほぼ2.5倍近くになることが理解できる。この脱気過程の存否、及びセメント系固化材の混合比率による圧縮強度の高低の関係をグラフに表したものを図1として示す。このグラフによって理解できるのは、真空吸引による脱気をした場合は、しない場合の実験と比較して、その圧縮強度は2倍〜2.5倍の間となることが理解できる。またセメント系固化材の混合比率を高めることによって、その圧縮強度も比例して高くなっていることが理解できる。このように、セメント系固化材の混合比率を高めたり低めたりすることによって、求める圧縮強度の製品の強度が、ほぼ正確に予想できることが理解できる。つまりは、出来上がった後の製品の圧縮強度を調べて選別するのではなく、セメント系固化材の混合比率を調整することによって、製造する粒体の圧縮強度を設計段階にて予想でき、必要最低限の材料の調達とコストで製造可能となることが理解できる。
【0014】
硬化した後の混合材料をクラッシャーによって粉砕し、粒体状の建設用再生資材とする。この粒体状資材は粉砕することによって粒体としたため、個々に不規則の形状を成し、寸法もまちまちで角ばっている。そのためこの再生資材を砕石等と混ぜ、路盤材や充填材として使用する時、転圧前の空隙率は大きく、転圧時には粒子局部により大きな応力集中が生じて、密実な組織が生じ易くなる。実際に加工する際には、粒体の大きさに応じて粒体の大きさに応じてクラッシャーの種類、性能、粉砕時間を適宜選定して、粒子形状と粒径の分布を最適にすればよい。粉砕の際粒径の小さな粉体状のものが出れば、それをまた岩石質粉体に加えて混ぜて、再度固化、粉砕して粒体とすればよい。
【0015】
以上のようにして製造した粒状建設用再生資材を全重量の10〜50%程度とし、残りを砕石や砕石同等材料の中から一又は二以上の材料を適宜選択して混合する。砕石としては天然砕石は勿論であるが、コンクリート構造物等を取り壊した時に発生するコンクリート殻を破砕分級加工した再生砕石も使用できる。或いは砕石とほぼ同等の使用が可能な砕石同等材料があり、代表的なものとして溶融スラグがある。溶融スラグとは、燃焼熱や電気から得られた熱エネルギー等により、主に一般廃棄物(都市ごみ)、下水汚泥又はそれらの焼却残を約1200℃以上の高温条件下で加熱し、被溶融物中の有機物を熱分解、ガス化及び燃焼し、無機物を溶融した後冷却固化し、選られたガラス質又は結晶質の固化物である。これら砕石や砕石同等材料から任意に一から二以上の材料を選択し、残りの重量部分として混ぜ合わせる。
【0016】
このような粒状建設用再生資材と砕石等を混ぜたものを、路盤材として使用する。この路盤材は上層路盤にも下層路盤にも使用できるもので、一定の厚さに敷き詰めた後、タンパーや、タコつき、ローラーなどによって締め固める。絞め固めたとき、粒状建設用再生資材が砕石や砕石同等材料の間で潰れたり変形したりし、粒体同士が密実化して、路盤の荷重支持係数が高くなる。また粒状建設用再生資材は、路盤材として施工後もセメント系固化材の硬化が進行し、その圧縮強度が向上して、路盤支持係数が高くなる。
【0017】
埋め戻し充填材としてコンクリート管の下、或いは側面に充填した場合、地震などによって地形が変形した場合、粒状建設用再生資材がそれに追随して砕石などの間で変形し、緩衝材として機能する。つまりは地形の変形を和らげ、コンクリート管の継ぎ目に大きな力が作用しないようにする。これによって継ぎ目の離脱も生じ難くなる。
【0018】
【実施例】
以下、図に示す実施例に基づきこの発明を詳細に説明する。図2に示すのは、この発明で使用する粒状建設用再生資材の製造過程の流れを示すものであり、岩石質粉体、セメント系固化材、補強材料、水をミキサー1に入れ、これを混合・攪拌・混練して混合材料を造る。これを押出機2に入れて真空吸引して脱気する。この状態で数日から数週間ほど養生し、これをクラッシャー3にて粉砕する。粉砕された粒径のまちまちな粒体をスクリーン4にかけてフルイをかけ、粉状、砂状、砂利状、礫状という複数段階の粒径別に分けるものである。
【0019】
図3及び図4に示すのは、車道の上層路盤に本発明にかかる路盤材Aを使用した例である。車道の上層路盤は、大きな荷重を受けるものであって、比較的高い強度が要求されるものである。実施例では、セメント固化材の混合比率を29%として製造した粒状建設用再生資材5を使用している。粒径は40mm以下で、粒状建設用再生資材の圧縮強度は12.2N/mmであった。これを粒径が40mm以下であって、圧縮強度150N/mmの天然砕石6と混ぜた。粒状建設用再生資材5の全体に占める重量比率は50%であった。粒状建設用再生資材と天然砕石から成る路盤材を、上層路盤として厚さ150mmに敷設した。これをタンパーによって締め固めたとき、その施工直後の路盤支持力係数は23kg/cmを得ることができた。天然砕石のみから成る路盤材を、同じく厚さ150mmに敷設して締め固めたとき、18kg/cmであった。つまりは本発明にかかる粒状建設用再生資材と天然砕石からなる路盤材Aを使用して施工した場合が、天然砕石のみの場合と比較して、より大きな荷重支持性能を得ることができることが理解できた。これは粒状建設用再生資材が、天然砕石の間にて変形したり潰れて、砕石同士や砕石と資材の粒体同士を密実化するものである。その締め固め前の状態を図3において示すが、天然砕石6の間に空隙が多く存在し、それが締め固め後の状態を示す図4であると、粒状建設用再生資材5の尖った部分が潰れたり、資材自体が割れたり、変形することによって空隙がなくなり、全体が密実化したものと理解できる。
【0020】
前記した施工例で、施工直後の路盤支持力係数は23kg/cmであったが、これが施工後4週間を経過した後測定した結果、その路盤支持力係数は28kg/cmとなっていた。つまりは施工直後よりも時間を経過した方が路盤支持力係数が高くなっていたことになる。これはつまり、天然石ならばその強度が施工後向上することは有り得ないが、粒状建設用再生資材5はセメント系固化材によって硬化が進行中のもので、時間の経過とともに資材5そのものの強度が高くなって路盤そのものの性能が向上したものと考えられる。
【0021】
図5に示すのは、セメント系固化材を10%混入して製造した粒状建設用再生資材5を使用した路盤材である。この粒状建設用再生資材5を全重量の30%とし、残りの70%として再生砕石7と溶融スラグ8を加えて混ぜ合わせたものである。再生砕石7は全重量の35%で、溶融スラグ8は35%である。再生砕石7や溶融スラグ8は天然砕石よりも圧縮強度がいくらか小さく、これと相性を良くするために粒状建設用再生資材5の圧縮強度を低くし、16N/mmとした。これらの路盤材Aを上層路盤として使用した。この場合の路盤支持力係数は
20kg/cmを示した。
【0022】
図6に示すのは、地中に埋設するコンクリート管9の周囲に緩衝材として本発明に係る埋め戻し充填材Bを使用した場合である。地盤に掘削した溝10の中に充填材Bを埋め戻し、これを或程度突き固めてその中にコンクリート管9を配置して埋め戻したものである。充填材Bとしては、粒状建設用再生資材5を50%、残りの50%に再生砕石7を使用した。充填材Bはコンクリート管9の下部と側面を覆うようにする。地形の変化が生じても、粒状建設用再生資材5と再生砕石7が部分的に更に押し潰れて密実化し、緩衝機能を発揮し、地形の変化を吸収する。これによってコンクリート管9の継ぎ目に大きな歪が作用しなくなる。
【0023】
【発明の効果】
この発明は以上のような構成を有し、以下の効果を得ることができる。
▲1▼粒状建設用再生資材は、天然砕石などと比較してその圧縮強度が低く、これを天然砕石などと混ぜて路盤材とすることにより、天然砕石などの間で粒状建設用再生資材が変形したり潰れて、粒体同士が密実化して路盤の空間が少なくなり、路盤支持係数が高い高性能の路盤を形成できる。
▲2▼埋め戻し充填材として使用することにより、コンクリート管などの周囲で緩衝効果を発揮し、地形の変形を吸収してコンクリート管などの構造物に影響を与えない。
▲3▼粒状建設用再生資材は、セメント系固化の混合比率を変えることにより、ほぼ期待通りの強度とすることができ、これと最適の砕石や砕石同等材料を組み合わせて使用することにより、理想的な路盤材や埋め戻し材とすることができる。
▲4▼砂や礫などとして使用できない岩石質粉体を、セメント系固化材を使用して粒体として砂や礫などと同様に使用可能となったため、これまで廃棄していたものを残さず有効に資源化でき、廃棄処理に伴う廃棄場の問題や費用の問題を大きく改善できる。
▲5▼セメント系固化材の混合比率を変えることによって、ほぼ任意の強度の粒体を製造可能であり、最低限の資材とコストによって、予想できる強度の粒体を自在に調整でき、設計段階で施工条件等に合わせて製造コストを低く押さえるよう計算できる。
▲6▼粒状建設用再生資材は、セメント系固化材によって固化させるものであり、その資材の硬化は施工以後も続いており、施工後に路盤としての性能が劣ることがなく、天然石では得られない、施工後の性能の向上を期待することができる。
▲7▼粒状建設用再生資材は押出し成形によって粒状としたのでなく、硬化したものを粉砕して粒状としたため、転圧時に粒子局部により大きな応力集中が生じて、路盤や埋め戻し材として密実な組織が生じ易い。つまりは路盤支持力係数などの向上が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】粒状建設用再生資材のセメント系固化材の混合比率と脱気による強度発現の関係を示すグラフである。
【図2】粒状建設用再生資材の製造過程を示す説明図である。
【図3】本願発明にかかる路盤材を使用した締め固め前の路盤の断面図である。
【図4】ローラーによって締め固めた後の路盤の断面図である。
【図5】路盤の他の実施例の断面図である。
【図6】埋め戻し充填材として使用した実施例の断面図である。
【符号の説明】
A 路盤材
B 埋め戻し充填材
1 ミキサー
2 押出し機
3 クラッシャー
4 スクリーン
5 粒状建設用再生資材
6 天然砕石
7 再生砕石
8 溶融スラグ
9 コンクリート管
10 溝

Claims (4)

  1. 土砂から砂や礫を取り除いた後の微粒の岩石質粉体を主体とする泥土を、セメント系固化材及び無機質系粒状物を主体とする補強材料と水分とともに混練し、この混合物を真空吸引によって脱気して養生して硬化させた後に、粉砕することによって粒状とした粒状建設用再生資材を、全重量に占める割合が10〜50%となるようにし、残りを砕石若しくは砕石同等材料のうち一又は二以上の材料を選択して前記粒状建設用再生資材と混合し、それら全体を混ぜ合わせてなる路盤材若しくは埋め戻し充填材。
  2. セメント系固化材の混合比率を、全重量中の10重量部〜40重量部の間で適宜選択し、硬化後の圧縮強度を調整した粒状建設用再生資材を使用したことを特徴とする請求項1記載の路盤材若しくは埋め戻し充填材。
  3. 砕石として天然砕石、若しくは再生砕石を使用したことを特徴とする請求項1記載の路盤材若しくは埋め戻し充填材。
  4. 砕石同等材料として、溶融スラグを使用したことを特徴とする請求項1記載の路盤材若しくは埋め戻し充填材。
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