JP2004048599A - 車両用ルーフマウントアンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】アンテナベース部の高さを低く抑える。
【解決手段】アンテナマスト41を軸支するアンテナベース部43と、アンテナベース部43内より軸部を下方に突出したボルト61と、ボルト61からの給電をアンテナマスト41に伝送する給電用端子62と、ボルト軸部を貫通保持し、車両ルーフに係合する爪部を形成した絶縁樹脂製のグランドベース64と、絶縁弾性体のパッド44と、車両ルーフを挟んで車両室内側に設ける導電性筐体の上ケース45aと、インシュレータ66を介してボルト軸部を貫装し、車両ルーフと上ケース45aを接続するグランドワッシャ46と、インシュレータ66を介しボルト61を締着して上ケース45aを車両ルーフに取付ける取付用ナット69と、上ケース45a内でボルト61に給電し、得た受信信号を増幅するアンプ回路を設けたプリント回路基板70と、上ケース45aとでプリント回路基板70を内包する導電性筐体の下ケース45bとを備える。
【選択図】 図2
【解決手段】アンテナマスト41を軸支するアンテナベース部43と、アンテナベース部43内より軸部を下方に突出したボルト61と、ボルト61からの給電をアンテナマスト41に伝送する給電用端子62と、ボルト軸部を貫通保持し、車両ルーフに係合する爪部を形成した絶縁樹脂製のグランドベース64と、絶縁弾性体のパッド44と、車両ルーフを挟んで車両室内側に設ける導電性筐体の上ケース45aと、インシュレータ66を介してボルト軸部を貫装し、車両ルーフと上ケース45aを接続するグランドワッシャ46と、インシュレータ66を介しボルト61を締着して上ケース45aを車両ルーフに取付ける取付用ナット69と、上ケース45a内でボルト61に給電し、得た受信信号を増幅するアンプ回路を設けたプリント回路基板70と、上ケース45aとでプリント回路基板70を内包する導電性筐体の下ケース45bとを備える。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用ルーフマウントアンテナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8に一般的な車両用ルーフマウントアンテナ装置10の外観構成を示す。同図で、11はアンテナ素子を組みこんだアンテナマストであり、このアンテナマスト11の基部に接続されたジョイント部12により、該アンテナマスト11がアンテナベース部13に対して矢印Aに示すように該ジョイント部12の紙面に直交する方向の軸部を中心として回動自在に軸支、装架される。
【0003】
このアンテナベース13の下面全面及び側端面下部全周がゴム製のパッド14に包囲するようにして当接され、このパッド14の下面が図示しない車両のルーフに当接するように設置される。
【0004】
同図では示さないが、パッド14には2つの円を組合わせたダルマ形の貫通孔が形成され、アンテナベース13の下面から突出した後述するロックインシュレータとラジオソケット15とが、上記パッド14の貫通孔と上記車両のルーフに設けられた貫通孔とを貫通して、車両の室内側まで至る。
【0005】
しかるに、車両のルーフに形成されたロックインシュレータ用及びラジオソケット用の貫通孔にそれらを貫通させ、車両のルーフの裏側、すなわち車両の室内側から、ロックインシュレータが貫通している、後述するグランドベース部の雄ネジ部を用いて取付ナット部16を螺合、締着して車両用ルーフマウントアンテナ装置10を当該車両のルーフに取付ける。
【0006】
この取付ナット部材16は、上端面に緩止めのための歯刻部が形成された筒状部材とナットとが回動自在に取付けられて構成される。また、上記ロックインシュレータの中心軸部には電源供給コネクタ17が着脱自在に挿入されて取付けられる。
【0007】
次に、図9により上記車両用ルーフマウントアンテナ装置10の詳細な組立構造について説明する。
まず、車両用ルーフマウントアンテナ装置10の特にアンテナマスト11の回動枢着部を説明する。
同図で、アンテナマスト11を取付けるジョイント部12は、アンテナマスト11の軸方向と直交する軸方向の有底円筒状部材からなり、この有底円筒状部材の底部外面は、アンテナロッドで得たアンテナ信号を伝搬するための端子部(図示せず)となる。
【0008】
また、このジョイント部12を回動枢着するべくアンテナベース部13上部に対峙するようにして一対の枢支部13a,13bを形成するもので、その一方13aには対峙方向を軸方向とする円孔131を形成し、他方13bの上記円孔131に相対向する内面には上記ジョイント部12の端子部と当接されて電気的に接続される端子部132を形成している。
【0009】
しかして、上記ジョイント部12の端子部と枢支部13bの端子部132間にOリング21、及びアンテナへの給電用のコイルスプリング22を介在するようにしてジョイント部12を上記枢支部13a,13b間に位置させた状態で、枢支部13aの上記円孔131よりアンテナベース部13の有底円筒状部材開口を介してトーションスプリングでなるマスト自動復帰スプリング25及びシリンダ26を同軸的に挿入する。
【0010】
このシリンダ26は、その有底円筒状の周壁部上端側外面に、上記円孔131内面に形成された凹凸と嵌合する凹凸形状を有しており、マスト自動復帰スプリング25の一端をこのシリンダ26に固定する。また、該マスト自動復帰スプリング25の他端を、上記ジョイント部12の有底部側に固定する。
【0011】
しかるに、このシリンダ26の開口側より、隠し蓋を兼ねたキャップA27と一体に形成されたシャフト28を挿通し、上記シリンダ26、マスト自動復帰スプリング25、ジョイント部12の有底部、コイルスプリング22、端子部132を貫通させ、枢支部13bの外面側よりバネ座金23を介して六角ナット24で締付け螺合することで、この枢着回動部が構成される。
【0012】
加えて、上記シャフト28の先端と六角ナット24とをカバーすべく、アンテナベース部13の外面形状に合せたキャップB29を嵌合する。
【0013】
次に、アンテナベース部13の内部及び下部の構成と車両への取付けについて説明する。
アンテナベース部13は、その下面側が金属製のグランドベース部31で構成される。このグランドベース部31は、車両のルーフ側の下面に、外周面に上記取付ナット部16を螺合するための螺刻部を形成した円筒状の電源/接地部32と上記ラジオソケット15とを一体に形成し、該電源/接地部32に樹脂製のロックインシュレータ33を内側から挿入した状態で、このロックインシュレータ33の固定を兼ねてボックス状のアンプ部34をさらに上側から配設し、2本のネジ35,35でアンプ部34をグランドベース部31に螺着する。
【0014】
さらに上記アンプ部34上には、アンテナ入力コネクタ36が配設され、上記アンテナベース部13にグランドベース部31を取付けた状態では、上記端子部132と一体に構成される図示しない端子片がこのアンテナ入力コネクタ36に挿入されることで、上記端子部132がアンテナ入力コネクタ36を介してアンプ部34内部の回路と電気的に接続されることとなる。
【0015】
上記ロックインシュレータ33は、グランドベース部31と上記電源供給コネクタ17との絶縁と後述する車体ルーフ孔への仮ロックを行なうためのもので、中心軸部に下側から上記電源供給コネクタ17を挿入する円柱状部材の上底部に、下方に向けた4本の係止部が一体に形成されて構成されるもので、グランドベース部31には電源/接地部32の中心孔の周囲に該係止部が貫通するための孔が形成されている。
【0016】
しかるに、上記ロックインシュレータ33、アンプ部34、ネジ35,35及びアンテナ入力コネクタ36をすべて組付けた状態でグランドベース部31を4本のネジ37,37,‥‥によりアンテナベース部13に螺着して一体に組付け、さらにロックインシュレータ33の中心軸部に電源供給コネクタ17を挿入する。
【0017】
この時、ロックインシュレータ33の4本の係止部のそれぞれ外側に突出した各爪部分の係止面は、パッド14の下面と略等しい位置となるもので、この車両用ルーフマウントアンテナ装置10を対象となる車両のルーフの該当位置に取付け、ロックインシュレータ33及び電源/接地部32を対象とする孔内に挿入して軽く押圧することにより、一端ロックインシュレータ33の各係止部がその可撓性によりそれぞれ内側に撓んだ後、ルーフ鉄板を通過した時点で再び元に戻って、車両用ルーフマウントアンテナ装置10を車両のルーフに仮にロックした状態となる。
【0018】
その後、車両の室内側から取付ナット部16をロックインシュレータ33及び電源/接地部32に対して螺合、締着することにより、車両用ルーフマウントアンテナ装置10を対象となる車両に取付けたこととなる。
【0019】
その後は、電源供給コネクタ17に電源供給用のコードを接続する一方で、ラジオソケット15にラジオまで延在されるコードの先端のラジオプラグを接続することにより、車両用ルーフマウントアンテナ装置10がアンテナとして機能して、所定の周波数帯の電波を受信可能となる。
【0020】
なお、上記パッド14の車両ルーフと直接当接される下面側は平坦ではなく、その外周部と上記貫通孔の周囲部とに環状に突出したリブが形成されている。
【0021】
図10(A)は、パッド14周端部の断面構成を示すもので、そのうちのX部を拡大して示したのが図10(B)である。
【0022】
同図に示すように、外周に沿って設けられたリブ14cが一方向、具体的には外方に向けた形状となっているのに対し、特にパッド14の貫通孔に対して2重に設けられた環状のリブ14a,14bは、その断面形状が山型となっている。
【0023】
これらリブ14a〜14cはいずれも、上記取付ナット部16を電源/接地部32に螺合、締着することでグランドベース部31の下面全面がパッド14を車両ルーフに対して強く押付ける状態となると、その押付ける力を集中的に受けることで、弾性に応じて変形し、車両ルーフから室内側への雨水等の浸入を防止している。
【0024】
しかるに、特に上記リブ14a,14bに関しては、上述した断面形状、あるいは半円状の断面形状を有するものが一般的であり、パッド14全体が取付ナット部16での締め付けによっても変形しない程度の弾性を有しているものとすると、これらリブ14a,14bはある程度の剛構造となり、その押付け力に対応した変形によって、車両ルーフを構成する鉄板面を強く押付ける構成となっており、外周に比較して雨水等の室内側への侵入を強固に防止するものとしている。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
上述した車両用ルーフマウントアンテナ装置10の構成にあっては、その取付け時に、車両用ルーフマウントアンテナ装置10を車両ルーフの取付け位置にロックインシュレータ33の係止部を用いて仮ロックした状態で、作業者は車両の室内側から上向きの姿勢で取付ナット部16とこの取付ナット部16を締着するための工具とを両手に持って取付け作業を行なうこととなり、特に小さな部品である取付ナット部16を落としてしまう可能性画高く、大変作業性が悪かった。
【0026】
また、上記アンテナベース部13内にはアンテナマスト11で受信した信号を増幅するアンプ部34が内蔵されるため、どうしてもこのアンテナベース部13を含む車両用ルーフマウントアンテナ装置10の全高を低く抑えることができない。
【0027】
現在の車両では、居住性を重視するために室内高及び車両の全高はより高くなる傾向にあり、その反面、都市部のタウンパーキング等を利用可能なように車両の全高は一定値、例えば1550[mm]をなるべく越えないように設計されることが多い。
【0028】
したがって、このような設計環境から、車両用ルーフマウントアンテナ装置10の全高はなるべく低く抑えたいという要求があるが、アンテナマスト11自体は受信する周波数帯に対するアンテナ素子長を変更することがきわめて困難であるため、結果として図1に示すアンテナベース部13の高さh1をより低く抑えた構造が強く望まれている。
【0029】
加えて、上記パッド14に形成したリブ14a,14bの形状に関しては、取付ナット部16の締め付けに対応して車両ルーフの鉄板を変形させるほどの剛構造をとっているため、取付ナット部16の締め付けが強すぎると具体的には車両ルーフの表面が光の加減で歪んで見えるほどの変形を生じることもあり、きわめて車両の商品性を損ねるため、その改善策が望まれていた。
【0030】
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、特にアンテナベース部の高さを低く抑えた構造としながら、取付けのための作業性が高く、且つ取付け後の車両の美観を損ねることのないような車両用ルーフマウントアンテナ装置を提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、アンテナマストを回動自在に軸支するアンテナベース部と、このアンテナベース部内にヘッド部が固定され、軸部が上記アンテナベース部より下方に突出して保持されるボルトと、上記アンテナベース部内で上記ボルトに対して貫装され、ボルトからの給電を上記アンテナマストに伝送する端子部と、上記ボルトの軸部を貫通保持し、上記アンテナベース部下面を被包すると共に、上記ボルト軸部の保持部材に車両取付けロック用の係合部を形成した絶縁性を有するグランドベースと、このグランドベース及び上記アンテナベース部下端部に当接され、取付対象となる車両ルーフ上に載設される、絶縁弾性体でなるパッドと、車両ルーフを挟んで上記アンテナベース側と対峙して設けられた、上記ボルト軸部の貫通孔を形成した上面と側面でなる筐体で、少なくとも上記上面が導電性を有する第1のアンプケースと、絶縁部材を介して上記ボルトの軸部を貫装し、上記車両ルーフと上記第1のアンプケース間を電気的に接続するリング状の接地部材と、上記絶縁部材を介して上記ボルトに螺合し、締着して上記第1のアンプケースを上記車両ルーフに取付け固定するナットと、上記第1のアンプケース内に設けられ、上記ボルトに給電して上記アンテナマストで受信された信号を増幅して出力するアンプ回路と、下面と側面の筐体でなり、上記第1のアンプケースと組合わせて上記アンプ回路を内包する、少なくとも上記下面が導電性を有する第2のアンプケースとを具備したことを特徴とする。
【0032】
このような構成とすれば、アンテナに給電してその受信信号を増幅するためのアンプ回路を車両ルーフを挟んで室内側に配置するものとしたため、アンテナマストを軸支するアンテナベース部の高さをより低く抑えることができると共に、アンテナベース部とアンプケースとをボルト軸部でのみ接続して取付けることとなるため、1軸の取付構造によりアンプケース側の取付け角度に制約がなく、車両の設計度や作業性に関する自由度を高めることができる。
【0033】
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記絶縁部材は、上記接地部材及びナットを上記第1のアンプケースに対して回動自在に仮止めし、上記第2のアンプケースの下面部に上記ナットを回動する工具を挿入するための貫通孔を形成したことを特徴とする。
【0034】
このような構成とすれば、上記請求項1記載の発明の作用に加えて、ナット等を含んで車両の室内側のアンプケースをほぼ組み取付けた状態としてから上記ナットを螺合、締着し、上記車両ルーフ上のアンテナベース部を取付固定することができるため、アンテナの取付けに要する作業性を大幅に向上できる。
【0035】
請求項3記載の発明は、上記請求項1または2記載の発明において、上記アンプ回路は、絶縁部材と上記ナットとの間に介在し、上記ボルトの軸部に貫装される給電プレート部材に接続しておくことを特徴とする。
【0036】
このような構成とすれば、上記請求項1または2記載の発明の作用に加えて、より上記アンプケース内でのアンプ回路の接続に要する手間を事前に行なってから上記ナットを螺合、締着し、上記車両ルーフ上のアンテナベース部を取付固定できるため、アンテナの取付けに要する作業性をさらに大幅に向上できる。
【0037】
請求項4記載の発明は、アンテナマストを回動自在に軸支するアンテナベース部と、上記アンテナベース部より軸部が下方に突出して保持され、外部からの給電を上記アンテナマストに伝送する給電端子部と、上記給電端子を遊貫し、上記アンテナベース部下面を被包する導電体でなるグランドベースと、このグランドベースのアンテナベース部側にヘッド部を固定し、軸部が上記グランドベースを貫通し、下方に突出して保持されるボルトと、上記グランドベースの上記ボルトの軸部が貫通する貫通孔部に取付けられ、上記ボルトの軸部を貫通保持すると共に、車両取付けロック用の係合部を形成した絶縁体樹脂でなるボルト保持部材と、上記給電端子の軸部を被包する筒状部材でなり、上記グランドベース及び後述する第1のアンプケースと上記給電端子軸部とを電気的に絶縁する絶縁部材と、上記グランドベース及び上記アンテナベース下端部に当接され、取付対象となる車両ルーフ上に載設される、絶縁弾性体でなるパッドと、車両ルーフを挟んで上記アンテナベース側と対峙して設けられた、上記ボルト軸部と上記給電端子軸部を被包した絶縁部材の貫通孔を形成した上面と側面の筐体でなり、少なくとも上記上面が導電性を有する第1のアンプケースと、上記ボルトの軸部を貫装し、上記車両ルーフと上記第1のアンプケース間を電気的に接続するリング状の接地部材と、上記ボルトに螺合し、締着して上記第1のアンプケースを上記車両ルーフに取付け固定するナットと、上記第1のアンプケース内に設けられ、上記給電端子に給電して上記アンテナマストで受信された信号を増幅して出力するアンプ回路と、下面と側面の筐体でなり、上記第1のアンプケースと組合わせて上記アンプ回路を内包する、少なくとも上記下面が導電性を有する第2のアンプケースとを具備したことを特徴とする。
【0038】
このような構成とすれば、アンテナに給電してその受信信号を増幅するためのアンプ回路を車両ルーフを挟んで室内側に配置するものとしたため、アンテナマストを軸支するアンテナベース部の高さをより低く抑えることができる。
【0039】
請求項5記載の発明は、上記請求項4記載の発明において、上記接地部材及びナットを上記第1のアンプケースに対して回動自在に仮止めし、上記第2のアンプケースの下面部に上記ナットを回動する工具を挿入するための貫通孔を形成したことを特徴とする。
【0040】
このような構成とすれば、上記請求項4記載の発明の作用に加えて、ナット等を含んで車両の室内側のアンプケースをほぼ組み取付けた状態としてから上記ナットを螺合、締着し、上記車両ルーフ上のアンテナベース部を取付固定することができるため、アンテナの取付けに要する作業性を大幅に向上できる。
【0041】
請求項6記載の発明は、上記請求項1または4記載の発明において、上記パッドは、上記車両ルーフに当接される面に設ける全ての環状のリブを、内周壁部と外周壁部が同一方向に傾斜するものとしたことを特徴とする。
【0042】
このような構成とすれば、上記請求項1または4記載の発明の作用に加えて、パッド全体がナットの強い締め付けによっても変形しない程度の剛性を有する弾性体であっても、パッド下面に設ける防水のための全てのリブを柔構造として、ルーフ鉄板の歪み等を生じることなく、アンテナ取付け後の車両の美観を損ねてしまうような、車両の商品性の低下を招く事態を確実に回避できる。
【0043】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下本発明の第1の実施の形態に係る車両用ルーフマウントアンテナ装置40について図面を参照して説明する。
【0044】
図1は、車両用ルーフマウントアンテナ装置40の外観構成を示すもので、41はアンテナ素子を組みこんだアンテナマストであり、このアンテナマスト41の基部に接続されたジョイント部42により、該アンテナマスト41がアンテナベース部43に対して矢印Bに示すように該ジョイント部42の紙面に直交する方向の軸部を中心として回動自在に軸支、装架される。
【0045】
このアンテナベース部43の下面全面及び側端面下部全周がゴム製のパッド44に包囲するようにして当接され、このパッド44の下面が図示しない車両のルーフに当接するように設置される。
【0046】
同図では示さないが、パッド14には円形の貫通孔が形成され、アンテナベース13の下面から突出した後述するボルトが、このパッド44の貫通孔と上記車両のルーフに設けられた貫通孔とを貫通して、車両の室内側まで至る。
【0047】
しかるに、車両のルーフに形成されたボルト用の貫通孔にそのボルトを貫通させ、車両のルーフの裏側、すなわち車両の室内側から、金属製のアンプケース部45のグランドワッシャ46が組付けられている側を当接し、その反対側、すなわち下側から後述するナットを螺合、締着することで、車両用ルーフマウントアンテナ装置40を当該車両のルーフに取付けることができる。グランドワッシャ46は、上端面に緩止めのための歯刻部が形成されている。
【0048】
なお、図中の47はナットを締着した後にアンプケース部45に形成されている該ナット用の貫通孔に嵌合する、導電樹脂材によるシールドキャップである。
【0049】
金属製のアンプケース部45からは、後述するアンプ回路に電源を供給するためと、アンテナマスト41で受信し、該アンプ回路で増幅した信号を取出すためのラジオケーブル48が導出され、車両内のラジオチューナまで延在される。
【0050】
次に、図2により上記車両用ルーフマウントアンテナ装置40の詳細な組立構造について説明する。
まず、車両用ルーフマウントアンテナ装置40の特にアンテナマスト41の回動枢着部を説明する。
同図で、アンテナマスト41を取付けるジョイント部42は、アンテナマスト41の軸方向と直交する軸方向の有底円筒状部材からなり、この有底円筒状部材の底部外面は、アンテナロッドで得たアンテナ信号を伝搬するための端子部(図示せず)となる。
【0051】
また、このジョイント部42を回動枢着するべくアンテナベース部43上部に対峙するようにして一対の枢支部43a,43bを形成するもので、その一方43aには対峙方向を軸方向とする円孔431を形成し、他方43bの上記円孔431に相対向する内面には上記ジョイント部42の端子部と当接されて電気的に接続される端子部432を形成している。
【0052】
しかして、上記ジョイント部42の端子部と枢支部43bの端子部432間にOリング51、及びアンテナへの給電用のコイルスプリング52を介在するようにしてジョイント部42を上記枢支部43a,43b間に位置させた状態で、枢支部43aの上記円孔431よりアンテナベース部43の有底円筒状部材開口を介してトーションスプリングでなるマスト自動復帰スプリング55及びシリンダ56を同軸的に挿入する。
【0053】
このシリンダ56は、その有底円筒状の周壁部上端側外面に、上記円孔431内面に形成された凹凸と嵌合する凹凸形状を有しており、マスト自動復帰スプリング55の一端をこのシリンダ56に固定する。また、該マスト自動復帰スプリング55の他端を、上記ジョイント部42の有底部側に固定する。
【0054】
しかるに、このシリンダ56の開口側より、隠し蓋を兼ねたキャップA57と一体に形成されたシャフト58を挿通し、上記シリンダ56、マスト自動復帰スプリング55、ジョイント部42の有底部、コイルスプリング52、端子部432を貫通させ、枢支部43bの外面側よりバネ座金53を介して六角ナット54で締付け螺合することで、この枢着回動部が構成される。
【0055】
加えて、上記シャフト58の先端と六角ナット54とをカバーすべく、アンテナベース部13の外面形状に合せたキャップB59を嵌合する。
【0056】
次に、アンテナベース部43の内部及び下部の構成と車両への取付けについて上記図2だけでなく下方からの構成を示した図3も用いて説明する。
同図で、61は上記アンテナベース部43を車両のルーフに取付けるためのボルトであり、このボルト61のヘッド部61aがアンテナベース部43内に形成されている六角孔部433に嵌合されることでその回動方向が固定され、軸部61bがアンテナベース部43より下方に突出して保持されることとなる。
具体的には、ボルト61の軸部61bは、給電用端子62、金属プレート63を介してグランドベース64に貫通、保持される。
【0057】
グランドベース64は、上記アンテナベース部43の下面を被包すると共に、上記ボルト61の軸部61bをある程度の間隙をもった緩い状態で保持する複数、例えば6本の保持爪64a,64a,‥‥をボルト61の貫通孔の周囲より下方に突出するようにして形成された絶縁樹脂材でなるものであり、同時に上記保持爪64a,64a,‥‥はその外面側に車両ルーフの貫通孔に取付けロック用の係止爪部を形成してなる。
加えてグランドベース64の下面にはさらに、位置決め用突起64bが一体的に形成される。
【0058】
給電用端子62は、ボルト61の軸部61bの太さより若干大きめの孔を形成した金属リングの一部が延在され、上記アンテナベース部43の内面に取付けられているアンテナマスト41を励振駆動するための給電接点434に接続するための切欠き部を先端に有してなる金属片である。
【0059】
金属プレート63は、後述するナットを強固にボルト61に対して締着した場合に樹脂製のグランドベース64がボルト61のヘッド部61aの下面に押圧されて破損してしまうことがないように貫装され、グランドベース64を補強するリング状部材である。
【0060】
しかるに、アンテナベース部43の六角孔部433にボルト61のヘッド部61aを嵌合し、給電用端子62をボルト61の軸部61bに貫装してその切欠き部を上記アンテナベース部43の給電接点434に当接させ、さらに金属プレート63を貫装した上でアンテナベース部43の下面にグランドベース64を嵌装してボルト61の軸部61bを保持した状態で、4本のネジ65,65,‥‥を用いてグランドベース64をアンテナベース部43に螺着して一体に組付ける。
【0061】
このグランドベース64その他を組付けたアンテナベース部43下面に当接するようにして上記パッド44を取付ける。
このパッド44は、上記ボルト61の軸部及び上記保持爪64a,64a,‥‥等のためと上記位置決め用突起64bのための2つの貫通孔を形成するものであり、このパッド44の車両ルーフに当接される下面には、上記2つの貫通孔周部と外周部とに環状の防水リブ44a,44a,‥‥を形成する。
【0062】
これら防水リブ44a,44a,‥‥は、その内周壁部と外周壁部とが同一方向に傾斜するものとしている。
【0063】
図4(A)はパッド44の部分断面を示すものであり、図4(B)は同図(A)のIV部分を拡大して示す。これらの図にも示すように、環状の防水リブ44a,44a,‥‥は、内周壁部と外周壁部とが同一方向、ここでは共に環の外側へ向けて傾斜しており、且つ内周へ機部の傾斜の方が外周壁部のそれよりもより大きな傾きを有するために、パッド44下面を離れる先端側が細くなるようにして形成されている。
【0064】
しかるに、上記グランドベース64下方から突出したボルト61の軸部61bに対して取付けられるアンプケース部45は、上面と4側壁面よりなる上ケース45aと、下面と対向した2側壁面よりなる下ケース45bを主構成要素としている。
【0065】
上ケース45aは、その上面に上記ボルト61の軸部を貫通させるための貫通孔を有し、この貫通孔を挟んでその下側から弾性を有する絶縁樹脂製の段付きの筒状部材でなるインシュレータ66の小径部を突出させ、上側から上記グランドワッシャ46を係合することで、グランドワッシャ46を上ケース45aに対して回動自在に仮止めすることができる。
【0066】
また、上ケース45aの下側よりインシュレータ66に対し、それぞれリング状の給電プレート67、取付用プレート68を介して取付用ナット69を仮止めする。
【0067】
給電プレート67は、その一端がプリント回路基板70に接続されている。このプリント回路基板70は、上記ボルト61を介して上記アンテナマスト41に給電し、アンテナマスト41で受信された信号を増幅するアンプ回路(図示せず)を配設するものであり、上記ラジオケーブル48が接続される。
【0068】
取付用プレート68は、取付用ナット69をボルト61の軸部に螺合し、強く締着することにより、取付用ナット69が薄板リング状の給電プレート67を変形させてしまうことがないように、その締付け力を均等に給電プレート67に与えるべく介在される。
【0069】
インシュレータ66は、上記グランドワッシャ46と取付用ナット69の仮止め用にそれぞれ周壁部に周上の突起を形成しており、これを利用してグランドワッシャ46、取付用ナット69を仮止め固定することで、上ケース45aに対してグランドワッシャ46、インシュレータ66、給電プレート67、取付用プレート68を仮止め状態で一体にして構成させることができる。
【0070】
このような上ケース45aに対し、下ケース45bを嵌合してアンプケース部45を構成する。すなわち下ケース45bの側壁部は上記上ケース45aの側壁部より一回り大きく設計されており、各側壁面に形成された突起と開口とを係合させることで6面体の筐体でなるアンプケース部45が形成される。
【0071】
なお、下ケース45bの下面の取付用ナット69該当位置には貫通孔が形成され、上記仮止め固定された取付用ナット69を回動する工具、例えばボックスレンチを容易に挿入可能とするもので、工具を用いて取付用ナット69をボルト61の軸部61bに螺合、締着してこのアンプケース部45を車両に完全に取付けた後は、上記図1で示した如くシールドキャップ47がその貫通孔に係合される。
【0072】
シールドキャップ47は、導電樹脂材でなり、車両ルーフ、及びこのルーフとグランドワッシャ46により電気的に接続されたアンプケース部45の一部として、上記アンテナマスト41に対するグランドとして機能する。
【0073】
上記のような構成にあっては、アンテナベース部43側をグランドベース64、パッド44を含めてすべて組付けた状態で対象となる車両のルーフに仮止めする。この場合、車両のルーフの鉄板には、上記グランドベース64の保持爪64a,64a,‥‥に応じた径のボルト61の軸部を挿入する貫通孔と、上記位置決め用突起64bを挿入するための貫通孔とが形成されているため、その取付け方向がずれてしまうようなことはない。
【0074】
一方の車両ルーフの下側、すなわち車両の室内側では、図2のグランドワッシャ46以下、シールドキャップ47を除いてすべてを仮止め固定したアンプケース部45を持ってグランドワッシャ46を室内側に突出しているボルト61の軸部61bにあてがい、取付用ナット69を螺合して下ケース45bの貫通孔側から挿入した工具で締着することにより、取付用ナット69のみが落脱してしまうようなこともなく、車両用ルーフマウントアンテナ装置40全体を簡易、且つ強固に車両ルーフに取付けることができる。
【0075】
その場合、上述した如くルーフ上のアンテナベース部43側はグランドベース64の位置決め用突起64bにより取付け方向がずれてしまうようなことはない一方で、直接にはボルト61の軸部と取付用ナット69により1軸でのみアンプケース部45を取付けることになるので、アンプケース部45の取付け方向自体にはなんら制約がなく、ラジオケーブル48の延在方向や車両ルーフ室内側のアンプケース部45の収納位置等に応じてアンプケース部45の取付け方向は自由に設定でき、また取付け作業性を高めることかできる。
【0076】
しかるに、アンテナマスト41に給電してその受信信号を増幅するためのアンプ回路を車両ルーフを挟んで室内側のアンプケース部45内に配置するものとした。
【0077】
そのため、上記図8で示したアンテナベース部13の高さh1と比較しても明らかなように、図1で示すアンテナマスト41を軸支するアンテナベース部43の車両ルーフ上面R上の高さh2をより低く抑えることができる。
【0078】
また特に、上記インシュレータ66は、車両ルーフ、グランドワッシャ46及びアンプケース部45の筐体を含む接地側と、ボルト61、取付用ナット69、及びプリント回路基板70に設けられるアンプ回路側との電気的な絶縁を行なう一方で、グランドワッシャ46、給電プレート67、取付用プレート68、及び取付用ナット69を仮止め固定した状態として取付用ナット69のボルト61の軸部61bへの螺合、締着に移行することができる。
【0079】
そのため、シールドキャップ47を除く他の個々の構成要素を一体化して取付用ナット69の締着を行なうだけで車両の室内側での作業を終えることができるため、車両用ルーフマウントアンテナ装置40の取付けに関する作業性を大幅に向上できる。
【0080】
また、上記図4でも示した如く、パッド44の下面に形成した全ての環状の防水リブ44a,44a,‥‥を、内周壁部と外周壁部が同一方向に傾斜するものとしたことで、パッド44全体が取付用ナット69の強い締付けによっても変形しない程度の剛性を有する弾性体で構成する場合であっても、パッド44下面に設けた防水リブ44a,44a,‥‥自体は柔構造として、取付け側の車両ルーフの鉄板に歪み等を生じさせることなく、車両用ルーフマウントアンテナ装置40を取付けた後の車両の美観を損ねてしまうような、車両の商品性の低下を招く事態を確実に回避できる。
【0081】
なお、上記図1及び図2では、アンプケース45が金属製の上ケース45aとしたケース上bとにより構成されているものとして説明したが、導電樹脂製のアンプケース101を用いた場合の構成についても説明しておく。
【0082】
図5はそのような本第1の実施の形態の他の構成例について説明するもので、上記図1乃至図3と同一の部分に関しては同一符号を複数ことでその説明を省略する。
【0083】
しかして、アンテナマスト41を軸支する種々部材を組込んだアンテナベース部43とそのアンテナベース部43下面を被包するグランドベース64、及びこのグランドベース64を含むアンテナベース部43下面に当接されたパッド44により構成されるベース部101の下方よりボルト61の軸部が突出し、そのボルト61に対してアンプケース部102が取付けられるもので、該アンプケース部102は、上ケース102aと下ケース102bとを主構成要素としている。
【0084】
上ケース102aは、その上面に上記ボルト61の軸部を貫通させるための貫通孔を有し、この貫通孔を挟んでその下側からアンプシャーシ104を介在してインシュレータ105の小径部を突出させ、上側からグランドワッシャ103を係合することで、グランドワッシャ103を上ケース102aに対して回動自在に仮止めすることができる。
【0085】
また、上ケース102aの下側よりインシュレータ105に対し、それぞれリング状のアンテナ信号導通板106、取付用プレート107を介して取付用ナット108を仮止めする。
【0086】
アンプシャーシ104は、プリント回路基板70を載設するためのものであり、このプリント回路基板70は上記ボルト61を介して上記アンテナマスト41に給電し、アンテナマスト41で受信された信号を増幅するアンプ回路(図示せず)を配設してラジオケーブル48を接続している。
【0087】
取付用プレート107は、取付用ナット108をボルト61の軸部に螺合し、強く締着することにより、取付用ナット108が薄板リング状のアンテナ信号導通板106を変形させてしまうことがないように、その締付け力を均等に給電プレートアンテナ信号導通板106に与えるべく介在される。
【0088】
インシュレータ105は、上記グランドワッシャ103と取付用ナット108の仮止め用にそれぞれ周壁部に周上の突起を形成しており、これを利用してグランドワッシャ103、取付用ナット108を仮止め固定することで、上ケース102aに対してグランドワッシャ103、アンプシャーシ104、インシュレータ105、アンテナ信号導通板106、取付用プレート107を仮止め状態で一体にして構成させることができる。
【0089】
このような上ケース102aに対し、下ケース102bを嵌合してアンプケース部102を構成する。すなわち上ケース102aの側壁部と下ケース102bの側壁部は正確に嵌合するべく設計されており、各側壁面に形成された突起を係合させることでアンプケース部102が形成される。
【0090】
なお、下ケース102bの下面の取付用ナット108該当位置には貫通孔が形成され、上記仮止め固定された取付用ナット108を回動する工具、例えばボックスレンチを容易に挿入可能とするもので、工具を用いて取付用ナット108をボルト61の軸部61bに螺合、締着してこのアンプケース部102を車両に完全に取付けた後は、上記図1で示した如くシールドキャップ109がその貫通孔に係合される。
【0091】
シールドキャップ109は、導電樹脂材でなり、車両ルーフ、及びこのルーフとグランドワッシャ103により電気的に接続されたアンプケース部102の一部として、上記アンテナマスト41に対するグランドとして機能する。
【0092】
なお、このシールドキャップ109は仮固定バンド110により下ケース102bに予め接続されているものであり、上記取付用ナット108を締め付ける前にこの仮固定バンド10によってシールドキャップ109が下ケース102bとを一体にして取扱うことを可能とし、且つシールドキャップ109が下ケース102から脱落してしまうのを防止している。
【0093】
(第2の実施の形態)
以下本発明の第2の実施の形態に係る車両用ルーフマウントアンテナ装置40について図面を参照して説明する。
【0094】
図6は、車両用ルーフマウントアンテナ装置80の外観構成を示すもので、81はアンテナ素子を組みこんだアンテナマストであり、このアンテナマスト81の基部に接続されたジョイント部82により、該アンテナマスト81がアンテナベース部83に対して矢印Cに示すように該ジョイント部82の紙面に直交する方向の軸部を中心として回動自在に軸支、装架される。
【0095】
このアンテナベース部83の下面全面及び側端面下部全周がゴム製のパッド84に包囲するようにして当接され、このパッド84の下面が図示しない車両のルーフに当接するように設置される。
【0096】
同図では示さないが、パッド14には大小2つの円形の貫通孔が形成され、アンテナベース部83の下面から突出した後述するボルトが、このパッド84の大きい方の貫通孔と上記車両のルーフに設けられた貫通孔とを貫通して、車両の室内側まで至る。
【0097】
一方、アンテナベース部83の下面からは後に詳述する給電端子インシュレータ85も突出しており、この給電端子インシュレータ85もパッド84の小さい方の貫通孔と上記車両のルーフに設けられた貫通孔とを貫通して、車両の室内側まで至る。
【0098】
しかるに、車両のルーフに形成されたボルト用と給電端子インシュレータ85用の貫通孔にボルト、給電端子インシュレータ85をそれぞれ貫通させ、車両のルーフの裏側、すなわち車両の室内側から、アンプケース部86のグランドワッシャ87が組付けられている側を当接し、その反対側、すなわち下側からボルトに対して後述するナットを螺合、締着することで、車両用ルーフマウントアンテナ装置80を当該車両のルーフに取付けることができる。グランドワッシャ87は、上端面に緩止めのための歯刻部が形成されている。
【0099】
なお、図中の88はナットを締着した後にアンプケース部86に形成されている該ナット用の貫通孔に嵌合する、導電樹脂材によるシールドキャップである。
【0100】
アンプケース部86からは、後述するアンプ回路に電源を供給するためと、アンテナマスト81で受信し、該アンプ回路で増幅した信号を取出すためのラジオケーブル89が導出され、車両内のラジオチューナまで延在される。
【0101】
次に、図7により上記車両用ルーフマウントアンテナ装置80の詳細な組立構造について説明する。
まず、車両用ルーフマウントアンテナ装置80の特にアンテナマスト81の回動枢着部を構成するが、基本的には上記図2で示したものと同様であるので、同一部品に対しては同一符号を付すものとする。
【0102】
同図で、アンテナマスト81を取付けるジョイント部82は、アンテナマスト81の軸方向と直交する軸方向の有底円筒状部材からなり、この有底円筒状部材の底部外面は、アンテナロッドで得たアンテナ信号を伝搬するための端子部(図示せず)となる。
【0103】
また、このジョイント部82を回動枢着するべくアンテナベース部83上部に対峙するようにして一対の枢支部83a,83bを形成するもので、その一方83aには対峙方向を軸方向とする円孔831を形成し、他方83bの上記円孔831に相対向する内面には上記ジョイント部82の端子部と当接されて電気的に接続される端子部832を形成している。
【0104】
しかして、上記ジョイント部82の端子部と枢支部83bの端子部832間にOリング51、及びアンテナへの給電用のコイルスプリング52を介在するようにしてジョイント部82を上記枢支部83a,83b間に位置させた状態で、枢支部83aの上記円孔831よりアンテナベース部83の有底円筒状部材開口を介してトーションスプリングでなるマスト自動復帰スプリング55及びシリンダ56を同軸的に挿入する。
【0105】
このシリンダ56は、その有底円筒状の周壁部上端側外面に、上記円孔831内面に形成された凹凸と嵌合する凹凸形状を有しており、マスト自動復帰スプリング55の一端をこのシリンダ56に固定する。また、該マスト自動復帰スプリング55の他端を、上記ジョイント部82の有底部側に固定する。
【0106】
しかるに、このシリンダ56の開口側より、隠し蓋を兼ねたキャップA57と一体に形成されたシャフト58を挿通し、上記シリンダ56、マスト自動復帰スプリング55、ジョイント部82の有底部、コイルスプリング52、端子部832を貫通させ、枢支部83bの外面側よりバネ座金53を介して六角ナット54で締付け螺合することで、この枢着回動部が構成される。
【0107】
加えて、上記シャフト58の先端と六角ナット54とをカバーすべく、アンテナベース部83の外面形状に合せたキャップB59を嵌合する。
【0108】
次に、アンテナベース部83の内部及び下部の構成と車両への取付けについて説明する。
図7中、91は上記アンテナベース部83を車両のルーフに取付けるためのボルトであり、このボルト91のヘッド部91aがアンテナベース部83の下面に取付けられる金属製のグランドベース92に形成されている六角凹部92aに嵌合されることでその回動方向が固定され、軸部91bがアンテナベース部83より下方に突出して保持されることとなる。
具体的には、ボルト91のヘッド部91aがグランドベース92の上記六角凹部92aに固定されると共に、軸部91bがグランドベース92に取付けられた弾性を有する樹脂製の保持部材93に貫通され、この保持部材93の複数の保持爪93a,93a,‥‥に保持される。
【0109】
金属製のグランドベース92は、上記アンテナベース部83の下面を被包しており、このグランドベース92に対して保持部材93が取付けられる。
保持部材93には、上記ボルト91の軸部91bをある程度の間隙をもった緩い状態で保持する複数、例えば6本の保持爪93a,93a,‥‥をボルト91の貫通孔の周囲より下方に突出するよう形成するものであり、同時に上記保持爪93a,93a,‥‥はその外面側に車両ルーフの貫通孔に取付けロック用の係止爪部を形成してなる。
さらに、上述した如くグランドベース92からは給電端子インシュレータ85も下面に突出している。この給電端子インシュレータ85は、アンテナベース部43内部より下方に突出した給電端子94とグランドベース92とを電気的に絶縁するべく該給電端子94をその中心軸部に挿通してなる。
【0110】
しかるに、グランドベース92の六角凹部92aにボルト61のヘッド部61aを嵌合するようにボルト61を貫通させてボルト91を保持させ、合せて給電端子94を給電端子インシュレータ85に挿通させた上でアンテナベース部43の下面にグランドベース64を嵌装した状態で、4本のネジ95,95,‥‥を用いてグランドベース92をアンテナベース部83に螺着して一体に組付ける。
【0111】
このグランドベース92その他を組付けたアンテナベース部83下面に当接するようにして上記パッド84を取付ける。
このパッド84は、上記ボルト61の軸部及び上記保持爪64a,64a,‥‥等のためと上記給電端子インシュレータ85のための大小2つの貫通孔を形成するものであり、このパッド84の車両ルーフに当接される下面には、上記2つの貫通孔周部と外周部とに図示しない環状の防水リブを形成する。
【0112】
これら防水リブは、上記図4で示したパッド44の防水リブ44a,44a,‥‥と同様に、その内周壁部と外周壁部とが同一方向に傾斜した構成とする。すなわち、各環状の防水リブは、内周壁部と外周壁部とが同一方向、例えば環の外側へ向けて傾斜しており、且つ内周へ機部の傾斜の方が外周壁部のそれよりもより大きな傾きを有することにより、パッド84下面を離れる先端側が細くなるようにして形成するものとする。
【0113】
しかるに、上記グランドベース92下方から突出したボルト91の軸部91bに対して取付けられるアンプケース部86は、上面と4側壁面よりなる上ケース86aと、下面と対向する2側壁面よりなる下ケース86bを主構成要素としている。
【0114】
アンプケース部86は、その上面に上記ボルト61の軸部を貫通させるための貫通孔を有し、この貫通孔を挟んで上記グランドワッシャ87と取付用ナット96とをかしめることで、これらグランドワッシャ87及び取付用ナット96を上ケース45aに対して回動自在に取付けることができる。
【0115】
また、上記下ケース86bには上記ラジオケーブル89を接続したプリント回路基板97が設けられ、このプリント回路基板97の上記上ケース86aに形成された給電端子インシュレータ85用の貫通孔に対応した位置上にアンテナ入力コネクタ98が配設される。
【0116】
しかして、上ケース86aに対して下ケース86bを嵌合してアンプケース部86を構成する。すなわち下ケース86bの側壁部は上記上ケース86aの側壁部より一回り大きく設計されており、各側壁面に形成された突起と開口とを係合させることで6面体の筐体でなるアンプケース部86が形成される。
【0117】
なお、下ケース86bの下面の上記取付用ナット96該当位置には貫通孔が形成され、上記回動自在に設けられた取付用ナット96を回動する工具、例えばボックスレンチを容易に挿入可能とするもので、工具を用いて取付用ナット96をボルト91の軸部91bに螺合、締着してこのアンプケース部86を車両に完全に取付けた後は、上記図6で示した如くシールドキャップ88がその貫通孔に係合される。
【0118】
シールドキャップ88は、導電樹脂材でなり、車両ルーフ、及びこのルーフとグランドワッシャ87により電気的に接続されたアンプケース部86の一部として、上記アンテナマスト81に対するグランドとして機能する。
【0119】
上記のような構成にあっては、アンテナベース部83側をグランドベース92、パッド84を含めてすべて組付けた状態で対象となる車両のルーフに仮止めする。
【0120】
この場合、車両のルーフの鉄板には、上記グランドベース92に取付けられた保持部材93の保持爪93a,93a,‥‥に応じた径の、ボルト91の軸部を挿入する貫通孔と、上記給電端子インシュレータ85を挿入するための貫通孔とが形成されているため、その取付け方向がずれてしまうようなことはない。
【0121】
一方の車両ルーフの下側、すなわち車両の室内側では、図7のグランドワッシャ87以下、シールドキャップ88を除いてすべてを組み付けたアンプケース部86を持ってグランドワッシャ87を室内側に突出しているボルト91の軸部91bにあてがい、且つ室内側に突出している給電端子インシュレータ85を上ケース86a上面の貫通孔に挿入した状態で、取付用ナット96を螺合して下ケース86bの貫通孔側から挿入した工具で締着することにより、取付用ナット96のみが落脱してしまうようなこともなく、車両用ルーフマウントアンテナ装置80全体を簡易、且つ強固に車両ルーフに取付けることができる。
【0122】
しかるに、ボルト91をグランドのための部材として使用し、アンテナマスト81に給電してその受信信号を増幅するためのアンプ回路を車両ルーフを挟んで室内側のアンプケース部86内に配置して、給電端子インシュレータ85内に挿通されている給電端子94により該アンプカメラ路から給電し、またアンテナマスト81で受信された信号をアンプ回路に伝送して増幅させるものとした。
【0123】
そのため、上記図8で示したアンテナベース部13の高さh1と比較しても明らかなように、図6で示すアンテナマスト81を軸支するアンテナベース部83の車両ルーフ上面R上の高さh3をより低く抑えることができる。
【0124】
また特に、上記グランドワッシャ87と取付用ナット69とを上ケース86aの貫通孔を介してかしめて回動自在に取付けるようにしたため、シールドキャップ88を除く他の個々の構成要素を一体化して取付用ナット96の締着を行なうだけで車両の室内側での作業を終えることができるため、車両用ルーフマウントアンテナ装置80の取付けに関する作業性を大幅に向上できる。
【0125】
なお、本発明は上記第1及び第2の実施の形態に限らず、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することが可能であるものとする。
【0126】
さらに、上記実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施の形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題の少なくとも1つが解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果の少なくとも1つが得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0127】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、アンテナに給電してその受信信号を増幅するためのアンプ回路を車両ルーフを挟んで室内側に配置するものとしたため、アンテナマストを軸支するアンテナベース部の高さをより低く抑えることができると共に、アンテナベース部とアンプケースとをボルト軸部でのみ接続して取付けることとなるため、1軸の取付構造によりアンプケース側の取付け角度に制約がなく、車両の設計度や作業性に関する自由度を高めることができる。
【0128】
請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、ナット等を含んで車両の室内側のアンプケースをほぼ組み取付けた状態としてから上記ナットを螺合、締着し、上記車両ルーフ上のアンテナベース部を取付固定することができるため、アンテナの取付けに要する作業性を大幅に向上できる。
【0129】
請求項3記載の発明によれば、上記請求項1または2記載の発明の効果に加えて、より上記アンプケース内でのアンプ回路の接続に要する手間を事前に行なってから上記ナットを螺合、締着し、上記車両ルーフ上のアンテナベース部を取付固定できるため、アンテナの取付けに要する作業性をさらに大幅に向上できる。
【0130】
請求項4記載の発明によれば、アンテナに給電してその受信信号を増幅するためのアンプ回路を車両ルーフを挟んで室内側に配置するものとしたため、アンテナマストを軸支するアンテナベース部の高さをより低く抑えることができる。
【0131】
請求項5記載の発明によれば、上記請求項4記載の発明の効果に加えて、ナット等を含んで車両の室内側のアンプケースをほぼ組み取付けた状態としてから上記ナットを螺合、締着し、上記車両ルーフ上のアンテナベース部を取付固定することができるため、アンテナの取付けに要する作業性を大幅に向上できる。
【0132】
請求項6記載の発明によれば、上記請求項1または4記載の発明の効果に加えて、パッド全体がナットの強い締め付けによっても変形しない程度の剛性を有する弾性体であっても、パッド下面に設ける防水のための全てのリブを柔構造として、ルーフ鉄板の歪み等を生じることなく、アンテナ取付け後の車両の美観を損ねてしまうような、車両の商品性の低下を招く事態を確実に回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る車両用ルーフマウントアンテナ装置の外観構成を示す側面図。
【図2】同実施の形態に係るアンテナ装置の詳細な組立構造を示す図。
【図3】同実施の形態に係るアンテナ装置の詳細な組立構造を示す図。
【図4】同実施の形態に係るパッドの部分断面図。
【図5】同実施の形態に係るアンテナ装置の他の詳細な組立構造を例示する図。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る車両用ルーフマウントアンテナ装置の外観構成を示す側面図。
【図7】同実施の形態に係るアンテナ装置の詳細な組立構造を示す図。
【図8】従来の車両用ルーフマウントアンテナ装置の外観構成を示す側面図。
【図9】図8のアンテナ装置の詳細な組立構造を示す図。
【図10】図8のパッドの部分断面図。
【符号の説明】
10…車両用ルーフマウントアンテナ装置
11…アンテナマスト
12…ジョイント部
13…アンテナベース
14…パッド
15…ラジオソケット
16…取付ナット部
17…電源供給コネクタ
31…グランドベース部
32…電源/接地部
33…ロックインシュレータ
34…アンプ部
35…ネジ
36…アンテナ入力コネクタ
37…ネジ
40…車両用ルーフマウントアンテナ装置
41…アンテナマスト
42…ジョイント部
43…アンテナベース部
43a,43b…枢支部
431…円孔
432…端子部
433…六角孔部
434…給電接点
44…パッド
45…アンプケース部
45a…上ケース
45b…下ケース
46…グランドワッシャ
47…シールドキャップ
48…ラジオケーブル
51…Oリング
52…コイルスプリング(給電用)
53…バネ座金
54…六角ナット
55…マスト自動復帰スプリング
56…シリンダ
57…キャップA
58…シャフト
59…キャップB
61…ボルト
61a…ヘッド部
61b…軸部
62…給電用端子
63…金属プレート
64…グランドベース
64a…保持爪
65…ネジ
66…インシュレータ
67…給電プレート
68…取付用プレート
69…取付用ナット
70…プリント回路基板
80…車両用ルーフマウントアンテナ装置
81…アンテナマスト
82…ジョイント部
83…アンテナベース部
84…パッド
85…給電端子インシュレータ
86…アンプケース部
86a…上ケース
86b…下ケース
87…グランドワッシャ
88…シールドキャップ
89…ラジオケーブル
91…ボルト
91a…ヘッド部
91b…軸部
92…グランドベース
93…保持部材
93a…保持爪
94…給電端子
95…ネジ
96…取付用ナット
97…プリント回路基板
98…アンテナ入力コネクタ
101…ベース部
102…アンプケース部
102a…上ケース
102b…下ケース
103…グランドワッシャ
104…アンプシャーシ
105…インシュレータ
106…アンテナ信号導通板
107…取付用プレート
108…取付用ナット
109…シールドキャップ
110…仮固定バンド
R…車両ルーフ上面
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用ルーフマウントアンテナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8に一般的な車両用ルーフマウントアンテナ装置10の外観構成を示す。同図で、11はアンテナ素子を組みこんだアンテナマストであり、このアンテナマスト11の基部に接続されたジョイント部12により、該アンテナマスト11がアンテナベース部13に対して矢印Aに示すように該ジョイント部12の紙面に直交する方向の軸部を中心として回動自在に軸支、装架される。
【0003】
このアンテナベース13の下面全面及び側端面下部全周がゴム製のパッド14に包囲するようにして当接され、このパッド14の下面が図示しない車両のルーフに当接するように設置される。
【0004】
同図では示さないが、パッド14には2つの円を組合わせたダルマ形の貫通孔が形成され、アンテナベース13の下面から突出した後述するロックインシュレータとラジオソケット15とが、上記パッド14の貫通孔と上記車両のルーフに設けられた貫通孔とを貫通して、車両の室内側まで至る。
【0005】
しかるに、車両のルーフに形成されたロックインシュレータ用及びラジオソケット用の貫通孔にそれらを貫通させ、車両のルーフの裏側、すなわち車両の室内側から、ロックインシュレータが貫通している、後述するグランドベース部の雄ネジ部を用いて取付ナット部16を螺合、締着して車両用ルーフマウントアンテナ装置10を当該車両のルーフに取付ける。
【0006】
この取付ナット部材16は、上端面に緩止めのための歯刻部が形成された筒状部材とナットとが回動自在に取付けられて構成される。また、上記ロックインシュレータの中心軸部には電源供給コネクタ17が着脱自在に挿入されて取付けられる。
【0007】
次に、図9により上記車両用ルーフマウントアンテナ装置10の詳細な組立構造について説明する。
まず、車両用ルーフマウントアンテナ装置10の特にアンテナマスト11の回動枢着部を説明する。
同図で、アンテナマスト11を取付けるジョイント部12は、アンテナマスト11の軸方向と直交する軸方向の有底円筒状部材からなり、この有底円筒状部材の底部外面は、アンテナロッドで得たアンテナ信号を伝搬するための端子部(図示せず)となる。
【0008】
また、このジョイント部12を回動枢着するべくアンテナベース部13上部に対峙するようにして一対の枢支部13a,13bを形成するもので、その一方13aには対峙方向を軸方向とする円孔131を形成し、他方13bの上記円孔131に相対向する内面には上記ジョイント部12の端子部と当接されて電気的に接続される端子部132を形成している。
【0009】
しかして、上記ジョイント部12の端子部と枢支部13bの端子部132間にOリング21、及びアンテナへの給電用のコイルスプリング22を介在するようにしてジョイント部12を上記枢支部13a,13b間に位置させた状態で、枢支部13aの上記円孔131よりアンテナベース部13の有底円筒状部材開口を介してトーションスプリングでなるマスト自動復帰スプリング25及びシリンダ26を同軸的に挿入する。
【0010】
このシリンダ26は、その有底円筒状の周壁部上端側外面に、上記円孔131内面に形成された凹凸と嵌合する凹凸形状を有しており、マスト自動復帰スプリング25の一端をこのシリンダ26に固定する。また、該マスト自動復帰スプリング25の他端を、上記ジョイント部12の有底部側に固定する。
【0011】
しかるに、このシリンダ26の開口側より、隠し蓋を兼ねたキャップA27と一体に形成されたシャフト28を挿通し、上記シリンダ26、マスト自動復帰スプリング25、ジョイント部12の有底部、コイルスプリング22、端子部132を貫通させ、枢支部13bの外面側よりバネ座金23を介して六角ナット24で締付け螺合することで、この枢着回動部が構成される。
【0012】
加えて、上記シャフト28の先端と六角ナット24とをカバーすべく、アンテナベース部13の外面形状に合せたキャップB29を嵌合する。
【0013】
次に、アンテナベース部13の内部及び下部の構成と車両への取付けについて説明する。
アンテナベース部13は、その下面側が金属製のグランドベース部31で構成される。このグランドベース部31は、車両のルーフ側の下面に、外周面に上記取付ナット部16を螺合するための螺刻部を形成した円筒状の電源/接地部32と上記ラジオソケット15とを一体に形成し、該電源/接地部32に樹脂製のロックインシュレータ33を内側から挿入した状態で、このロックインシュレータ33の固定を兼ねてボックス状のアンプ部34をさらに上側から配設し、2本のネジ35,35でアンプ部34をグランドベース部31に螺着する。
【0014】
さらに上記アンプ部34上には、アンテナ入力コネクタ36が配設され、上記アンテナベース部13にグランドベース部31を取付けた状態では、上記端子部132と一体に構成される図示しない端子片がこのアンテナ入力コネクタ36に挿入されることで、上記端子部132がアンテナ入力コネクタ36を介してアンプ部34内部の回路と電気的に接続されることとなる。
【0015】
上記ロックインシュレータ33は、グランドベース部31と上記電源供給コネクタ17との絶縁と後述する車体ルーフ孔への仮ロックを行なうためのもので、中心軸部に下側から上記電源供給コネクタ17を挿入する円柱状部材の上底部に、下方に向けた4本の係止部が一体に形成されて構成されるもので、グランドベース部31には電源/接地部32の中心孔の周囲に該係止部が貫通するための孔が形成されている。
【0016】
しかるに、上記ロックインシュレータ33、アンプ部34、ネジ35,35及びアンテナ入力コネクタ36をすべて組付けた状態でグランドベース部31を4本のネジ37,37,‥‥によりアンテナベース部13に螺着して一体に組付け、さらにロックインシュレータ33の中心軸部に電源供給コネクタ17を挿入する。
【0017】
この時、ロックインシュレータ33の4本の係止部のそれぞれ外側に突出した各爪部分の係止面は、パッド14の下面と略等しい位置となるもので、この車両用ルーフマウントアンテナ装置10を対象となる車両のルーフの該当位置に取付け、ロックインシュレータ33及び電源/接地部32を対象とする孔内に挿入して軽く押圧することにより、一端ロックインシュレータ33の各係止部がその可撓性によりそれぞれ内側に撓んだ後、ルーフ鉄板を通過した時点で再び元に戻って、車両用ルーフマウントアンテナ装置10を車両のルーフに仮にロックした状態となる。
【0018】
その後、車両の室内側から取付ナット部16をロックインシュレータ33及び電源/接地部32に対して螺合、締着することにより、車両用ルーフマウントアンテナ装置10を対象となる車両に取付けたこととなる。
【0019】
その後は、電源供給コネクタ17に電源供給用のコードを接続する一方で、ラジオソケット15にラジオまで延在されるコードの先端のラジオプラグを接続することにより、車両用ルーフマウントアンテナ装置10がアンテナとして機能して、所定の周波数帯の電波を受信可能となる。
【0020】
なお、上記パッド14の車両ルーフと直接当接される下面側は平坦ではなく、その外周部と上記貫通孔の周囲部とに環状に突出したリブが形成されている。
【0021】
図10(A)は、パッド14周端部の断面構成を示すもので、そのうちのX部を拡大して示したのが図10(B)である。
【0022】
同図に示すように、外周に沿って設けられたリブ14cが一方向、具体的には外方に向けた形状となっているのに対し、特にパッド14の貫通孔に対して2重に設けられた環状のリブ14a,14bは、その断面形状が山型となっている。
【0023】
これらリブ14a〜14cはいずれも、上記取付ナット部16を電源/接地部32に螺合、締着することでグランドベース部31の下面全面がパッド14を車両ルーフに対して強く押付ける状態となると、その押付ける力を集中的に受けることで、弾性に応じて変形し、車両ルーフから室内側への雨水等の浸入を防止している。
【0024】
しかるに、特に上記リブ14a,14bに関しては、上述した断面形状、あるいは半円状の断面形状を有するものが一般的であり、パッド14全体が取付ナット部16での締め付けによっても変形しない程度の弾性を有しているものとすると、これらリブ14a,14bはある程度の剛構造となり、その押付け力に対応した変形によって、車両ルーフを構成する鉄板面を強く押付ける構成となっており、外周に比較して雨水等の室内側への侵入を強固に防止するものとしている。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
上述した車両用ルーフマウントアンテナ装置10の構成にあっては、その取付け時に、車両用ルーフマウントアンテナ装置10を車両ルーフの取付け位置にロックインシュレータ33の係止部を用いて仮ロックした状態で、作業者は車両の室内側から上向きの姿勢で取付ナット部16とこの取付ナット部16を締着するための工具とを両手に持って取付け作業を行なうこととなり、特に小さな部品である取付ナット部16を落としてしまう可能性画高く、大変作業性が悪かった。
【0026】
また、上記アンテナベース部13内にはアンテナマスト11で受信した信号を増幅するアンプ部34が内蔵されるため、どうしてもこのアンテナベース部13を含む車両用ルーフマウントアンテナ装置10の全高を低く抑えることができない。
【0027】
現在の車両では、居住性を重視するために室内高及び車両の全高はより高くなる傾向にあり、その反面、都市部のタウンパーキング等を利用可能なように車両の全高は一定値、例えば1550[mm]をなるべく越えないように設計されることが多い。
【0028】
したがって、このような設計環境から、車両用ルーフマウントアンテナ装置10の全高はなるべく低く抑えたいという要求があるが、アンテナマスト11自体は受信する周波数帯に対するアンテナ素子長を変更することがきわめて困難であるため、結果として図1に示すアンテナベース部13の高さh1をより低く抑えた構造が強く望まれている。
【0029】
加えて、上記パッド14に形成したリブ14a,14bの形状に関しては、取付ナット部16の締め付けに対応して車両ルーフの鉄板を変形させるほどの剛構造をとっているため、取付ナット部16の締め付けが強すぎると具体的には車両ルーフの表面が光の加減で歪んで見えるほどの変形を生じることもあり、きわめて車両の商品性を損ねるため、その改善策が望まれていた。
【0030】
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、特にアンテナベース部の高さを低く抑えた構造としながら、取付けのための作業性が高く、且つ取付け後の車両の美観を損ねることのないような車両用ルーフマウントアンテナ装置を提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、アンテナマストを回動自在に軸支するアンテナベース部と、このアンテナベース部内にヘッド部が固定され、軸部が上記アンテナベース部より下方に突出して保持されるボルトと、上記アンテナベース部内で上記ボルトに対して貫装され、ボルトからの給電を上記アンテナマストに伝送する端子部と、上記ボルトの軸部を貫通保持し、上記アンテナベース部下面を被包すると共に、上記ボルト軸部の保持部材に車両取付けロック用の係合部を形成した絶縁性を有するグランドベースと、このグランドベース及び上記アンテナベース部下端部に当接され、取付対象となる車両ルーフ上に載設される、絶縁弾性体でなるパッドと、車両ルーフを挟んで上記アンテナベース側と対峙して設けられた、上記ボルト軸部の貫通孔を形成した上面と側面でなる筐体で、少なくとも上記上面が導電性を有する第1のアンプケースと、絶縁部材を介して上記ボルトの軸部を貫装し、上記車両ルーフと上記第1のアンプケース間を電気的に接続するリング状の接地部材と、上記絶縁部材を介して上記ボルトに螺合し、締着して上記第1のアンプケースを上記車両ルーフに取付け固定するナットと、上記第1のアンプケース内に設けられ、上記ボルトに給電して上記アンテナマストで受信された信号を増幅して出力するアンプ回路と、下面と側面の筐体でなり、上記第1のアンプケースと組合わせて上記アンプ回路を内包する、少なくとも上記下面が導電性を有する第2のアンプケースとを具備したことを特徴とする。
【0032】
このような構成とすれば、アンテナに給電してその受信信号を増幅するためのアンプ回路を車両ルーフを挟んで室内側に配置するものとしたため、アンテナマストを軸支するアンテナベース部の高さをより低く抑えることができると共に、アンテナベース部とアンプケースとをボルト軸部でのみ接続して取付けることとなるため、1軸の取付構造によりアンプケース側の取付け角度に制約がなく、車両の設計度や作業性に関する自由度を高めることができる。
【0033】
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記絶縁部材は、上記接地部材及びナットを上記第1のアンプケースに対して回動自在に仮止めし、上記第2のアンプケースの下面部に上記ナットを回動する工具を挿入するための貫通孔を形成したことを特徴とする。
【0034】
このような構成とすれば、上記請求項1記載の発明の作用に加えて、ナット等を含んで車両の室内側のアンプケースをほぼ組み取付けた状態としてから上記ナットを螺合、締着し、上記車両ルーフ上のアンテナベース部を取付固定することができるため、アンテナの取付けに要する作業性を大幅に向上できる。
【0035】
請求項3記載の発明は、上記請求項1または2記載の発明において、上記アンプ回路は、絶縁部材と上記ナットとの間に介在し、上記ボルトの軸部に貫装される給電プレート部材に接続しておくことを特徴とする。
【0036】
このような構成とすれば、上記請求項1または2記載の発明の作用に加えて、より上記アンプケース内でのアンプ回路の接続に要する手間を事前に行なってから上記ナットを螺合、締着し、上記車両ルーフ上のアンテナベース部を取付固定できるため、アンテナの取付けに要する作業性をさらに大幅に向上できる。
【0037】
請求項4記載の発明は、アンテナマストを回動自在に軸支するアンテナベース部と、上記アンテナベース部より軸部が下方に突出して保持され、外部からの給電を上記アンテナマストに伝送する給電端子部と、上記給電端子を遊貫し、上記アンテナベース部下面を被包する導電体でなるグランドベースと、このグランドベースのアンテナベース部側にヘッド部を固定し、軸部が上記グランドベースを貫通し、下方に突出して保持されるボルトと、上記グランドベースの上記ボルトの軸部が貫通する貫通孔部に取付けられ、上記ボルトの軸部を貫通保持すると共に、車両取付けロック用の係合部を形成した絶縁体樹脂でなるボルト保持部材と、上記給電端子の軸部を被包する筒状部材でなり、上記グランドベース及び後述する第1のアンプケースと上記給電端子軸部とを電気的に絶縁する絶縁部材と、上記グランドベース及び上記アンテナベース下端部に当接され、取付対象となる車両ルーフ上に載設される、絶縁弾性体でなるパッドと、車両ルーフを挟んで上記アンテナベース側と対峙して設けられた、上記ボルト軸部と上記給電端子軸部を被包した絶縁部材の貫通孔を形成した上面と側面の筐体でなり、少なくとも上記上面が導電性を有する第1のアンプケースと、上記ボルトの軸部を貫装し、上記車両ルーフと上記第1のアンプケース間を電気的に接続するリング状の接地部材と、上記ボルトに螺合し、締着して上記第1のアンプケースを上記車両ルーフに取付け固定するナットと、上記第1のアンプケース内に設けられ、上記給電端子に給電して上記アンテナマストで受信された信号を増幅して出力するアンプ回路と、下面と側面の筐体でなり、上記第1のアンプケースと組合わせて上記アンプ回路を内包する、少なくとも上記下面が導電性を有する第2のアンプケースとを具備したことを特徴とする。
【0038】
このような構成とすれば、アンテナに給電してその受信信号を増幅するためのアンプ回路を車両ルーフを挟んで室内側に配置するものとしたため、アンテナマストを軸支するアンテナベース部の高さをより低く抑えることができる。
【0039】
請求項5記載の発明は、上記請求項4記載の発明において、上記接地部材及びナットを上記第1のアンプケースに対して回動自在に仮止めし、上記第2のアンプケースの下面部に上記ナットを回動する工具を挿入するための貫通孔を形成したことを特徴とする。
【0040】
このような構成とすれば、上記請求項4記載の発明の作用に加えて、ナット等を含んで車両の室内側のアンプケースをほぼ組み取付けた状態としてから上記ナットを螺合、締着し、上記車両ルーフ上のアンテナベース部を取付固定することができるため、アンテナの取付けに要する作業性を大幅に向上できる。
【0041】
請求項6記載の発明は、上記請求項1または4記載の発明において、上記パッドは、上記車両ルーフに当接される面に設ける全ての環状のリブを、内周壁部と外周壁部が同一方向に傾斜するものとしたことを特徴とする。
【0042】
このような構成とすれば、上記請求項1または4記載の発明の作用に加えて、パッド全体がナットの強い締め付けによっても変形しない程度の剛性を有する弾性体であっても、パッド下面に設ける防水のための全てのリブを柔構造として、ルーフ鉄板の歪み等を生じることなく、アンテナ取付け後の車両の美観を損ねてしまうような、車両の商品性の低下を招く事態を確実に回避できる。
【0043】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下本発明の第1の実施の形態に係る車両用ルーフマウントアンテナ装置40について図面を参照して説明する。
【0044】
図1は、車両用ルーフマウントアンテナ装置40の外観構成を示すもので、41はアンテナ素子を組みこんだアンテナマストであり、このアンテナマスト41の基部に接続されたジョイント部42により、該アンテナマスト41がアンテナベース部43に対して矢印Bに示すように該ジョイント部42の紙面に直交する方向の軸部を中心として回動自在に軸支、装架される。
【0045】
このアンテナベース部43の下面全面及び側端面下部全周がゴム製のパッド44に包囲するようにして当接され、このパッド44の下面が図示しない車両のルーフに当接するように設置される。
【0046】
同図では示さないが、パッド14には円形の貫通孔が形成され、アンテナベース13の下面から突出した後述するボルトが、このパッド44の貫通孔と上記車両のルーフに設けられた貫通孔とを貫通して、車両の室内側まで至る。
【0047】
しかるに、車両のルーフに形成されたボルト用の貫通孔にそのボルトを貫通させ、車両のルーフの裏側、すなわち車両の室内側から、金属製のアンプケース部45のグランドワッシャ46が組付けられている側を当接し、その反対側、すなわち下側から後述するナットを螺合、締着することで、車両用ルーフマウントアンテナ装置40を当該車両のルーフに取付けることができる。グランドワッシャ46は、上端面に緩止めのための歯刻部が形成されている。
【0048】
なお、図中の47はナットを締着した後にアンプケース部45に形成されている該ナット用の貫通孔に嵌合する、導電樹脂材によるシールドキャップである。
【0049】
金属製のアンプケース部45からは、後述するアンプ回路に電源を供給するためと、アンテナマスト41で受信し、該アンプ回路で増幅した信号を取出すためのラジオケーブル48が導出され、車両内のラジオチューナまで延在される。
【0050】
次に、図2により上記車両用ルーフマウントアンテナ装置40の詳細な組立構造について説明する。
まず、車両用ルーフマウントアンテナ装置40の特にアンテナマスト41の回動枢着部を説明する。
同図で、アンテナマスト41を取付けるジョイント部42は、アンテナマスト41の軸方向と直交する軸方向の有底円筒状部材からなり、この有底円筒状部材の底部外面は、アンテナロッドで得たアンテナ信号を伝搬するための端子部(図示せず)となる。
【0051】
また、このジョイント部42を回動枢着するべくアンテナベース部43上部に対峙するようにして一対の枢支部43a,43bを形成するもので、その一方43aには対峙方向を軸方向とする円孔431を形成し、他方43bの上記円孔431に相対向する内面には上記ジョイント部42の端子部と当接されて電気的に接続される端子部432を形成している。
【0052】
しかして、上記ジョイント部42の端子部と枢支部43bの端子部432間にOリング51、及びアンテナへの給電用のコイルスプリング52を介在するようにしてジョイント部42を上記枢支部43a,43b間に位置させた状態で、枢支部43aの上記円孔431よりアンテナベース部43の有底円筒状部材開口を介してトーションスプリングでなるマスト自動復帰スプリング55及びシリンダ56を同軸的に挿入する。
【0053】
このシリンダ56は、その有底円筒状の周壁部上端側外面に、上記円孔431内面に形成された凹凸と嵌合する凹凸形状を有しており、マスト自動復帰スプリング55の一端をこのシリンダ56に固定する。また、該マスト自動復帰スプリング55の他端を、上記ジョイント部42の有底部側に固定する。
【0054】
しかるに、このシリンダ56の開口側より、隠し蓋を兼ねたキャップA57と一体に形成されたシャフト58を挿通し、上記シリンダ56、マスト自動復帰スプリング55、ジョイント部42の有底部、コイルスプリング52、端子部432を貫通させ、枢支部43bの外面側よりバネ座金53を介して六角ナット54で締付け螺合することで、この枢着回動部が構成される。
【0055】
加えて、上記シャフト58の先端と六角ナット54とをカバーすべく、アンテナベース部13の外面形状に合せたキャップB59を嵌合する。
【0056】
次に、アンテナベース部43の内部及び下部の構成と車両への取付けについて上記図2だけでなく下方からの構成を示した図3も用いて説明する。
同図で、61は上記アンテナベース部43を車両のルーフに取付けるためのボルトであり、このボルト61のヘッド部61aがアンテナベース部43内に形成されている六角孔部433に嵌合されることでその回動方向が固定され、軸部61bがアンテナベース部43より下方に突出して保持されることとなる。
具体的には、ボルト61の軸部61bは、給電用端子62、金属プレート63を介してグランドベース64に貫通、保持される。
【0057】
グランドベース64は、上記アンテナベース部43の下面を被包すると共に、上記ボルト61の軸部61bをある程度の間隙をもった緩い状態で保持する複数、例えば6本の保持爪64a,64a,‥‥をボルト61の貫通孔の周囲より下方に突出するようにして形成された絶縁樹脂材でなるものであり、同時に上記保持爪64a,64a,‥‥はその外面側に車両ルーフの貫通孔に取付けロック用の係止爪部を形成してなる。
加えてグランドベース64の下面にはさらに、位置決め用突起64bが一体的に形成される。
【0058】
給電用端子62は、ボルト61の軸部61bの太さより若干大きめの孔を形成した金属リングの一部が延在され、上記アンテナベース部43の内面に取付けられているアンテナマスト41を励振駆動するための給電接点434に接続するための切欠き部を先端に有してなる金属片である。
【0059】
金属プレート63は、後述するナットを強固にボルト61に対して締着した場合に樹脂製のグランドベース64がボルト61のヘッド部61aの下面に押圧されて破損してしまうことがないように貫装され、グランドベース64を補強するリング状部材である。
【0060】
しかるに、アンテナベース部43の六角孔部433にボルト61のヘッド部61aを嵌合し、給電用端子62をボルト61の軸部61bに貫装してその切欠き部を上記アンテナベース部43の給電接点434に当接させ、さらに金属プレート63を貫装した上でアンテナベース部43の下面にグランドベース64を嵌装してボルト61の軸部61bを保持した状態で、4本のネジ65,65,‥‥を用いてグランドベース64をアンテナベース部43に螺着して一体に組付ける。
【0061】
このグランドベース64その他を組付けたアンテナベース部43下面に当接するようにして上記パッド44を取付ける。
このパッド44は、上記ボルト61の軸部及び上記保持爪64a,64a,‥‥等のためと上記位置決め用突起64bのための2つの貫通孔を形成するものであり、このパッド44の車両ルーフに当接される下面には、上記2つの貫通孔周部と外周部とに環状の防水リブ44a,44a,‥‥を形成する。
【0062】
これら防水リブ44a,44a,‥‥は、その内周壁部と外周壁部とが同一方向に傾斜するものとしている。
【0063】
図4(A)はパッド44の部分断面を示すものであり、図4(B)は同図(A)のIV部分を拡大して示す。これらの図にも示すように、環状の防水リブ44a,44a,‥‥は、内周壁部と外周壁部とが同一方向、ここでは共に環の外側へ向けて傾斜しており、且つ内周へ機部の傾斜の方が外周壁部のそれよりもより大きな傾きを有するために、パッド44下面を離れる先端側が細くなるようにして形成されている。
【0064】
しかるに、上記グランドベース64下方から突出したボルト61の軸部61bに対して取付けられるアンプケース部45は、上面と4側壁面よりなる上ケース45aと、下面と対向した2側壁面よりなる下ケース45bを主構成要素としている。
【0065】
上ケース45aは、その上面に上記ボルト61の軸部を貫通させるための貫通孔を有し、この貫通孔を挟んでその下側から弾性を有する絶縁樹脂製の段付きの筒状部材でなるインシュレータ66の小径部を突出させ、上側から上記グランドワッシャ46を係合することで、グランドワッシャ46を上ケース45aに対して回動自在に仮止めすることができる。
【0066】
また、上ケース45aの下側よりインシュレータ66に対し、それぞれリング状の給電プレート67、取付用プレート68を介して取付用ナット69を仮止めする。
【0067】
給電プレート67は、その一端がプリント回路基板70に接続されている。このプリント回路基板70は、上記ボルト61を介して上記アンテナマスト41に給電し、アンテナマスト41で受信された信号を増幅するアンプ回路(図示せず)を配設するものであり、上記ラジオケーブル48が接続される。
【0068】
取付用プレート68は、取付用ナット69をボルト61の軸部に螺合し、強く締着することにより、取付用ナット69が薄板リング状の給電プレート67を変形させてしまうことがないように、その締付け力を均等に給電プレート67に与えるべく介在される。
【0069】
インシュレータ66は、上記グランドワッシャ46と取付用ナット69の仮止め用にそれぞれ周壁部に周上の突起を形成しており、これを利用してグランドワッシャ46、取付用ナット69を仮止め固定することで、上ケース45aに対してグランドワッシャ46、インシュレータ66、給電プレート67、取付用プレート68を仮止め状態で一体にして構成させることができる。
【0070】
このような上ケース45aに対し、下ケース45bを嵌合してアンプケース部45を構成する。すなわち下ケース45bの側壁部は上記上ケース45aの側壁部より一回り大きく設計されており、各側壁面に形成された突起と開口とを係合させることで6面体の筐体でなるアンプケース部45が形成される。
【0071】
なお、下ケース45bの下面の取付用ナット69該当位置には貫通孔が形成され、上記仮止め固定された取付用ナット69を回動する工具、例えばボックスレンチを容易に挿入可能とするもので、工具を用いて取付用ナット69をボルト61の軸部61bに螺合、締着してこのアンプケース部45を車両に完全に取付けた後は、上記図1で示した如くシールドキャップ47がその貫通孔に係合される。
【0072】
シールドキャップ47は、導電樹脂材でなり、車両ルーフ、及びこのルーフとグランドワッシャ46により電気的に接続されたアンプケース部45の一部として、上記アンテナマスト41に対するグランドとして機能する。
【0073】
上記のような構成にあっては、アンテナベース部43側をグランドベース64、パッド44を含めてすべて組付けた状態で対象となる車両のルーフに仮止めする。この場合、車両のルーフの鉄板には、上記グランドベース64の保持爪64a,64a,‥‥に応じた径のボルト61の軸部を挿入する貫通孔と、上記位置決め用突起64bを挿入するための貫通孔とが形成されているため、その取付け方向がずれてしまうようなことはない。
【0074】
一方の車両ルーフの下側、すなわち車両の室内側では、図2のグランドワッシャ46以下、シールドキャップ47を除いてすべてを仮止め固定したアンプケース部45を持ってグランドワッシャ46を室内側に突出しているボルト61の軸部61bにあてがい、取付用ナット69を螺合して下ケース45bの貫通孔側から挿入した工具で締着することにより、取付用ナット69のみが落脱してしまうようなこともなく、車両用ルーフマウントアンテナ装置40全体を簡易、且つ強固に車両ルーフに取付けることができる。
【0075】
その場合、上述した如くルーフ上のアンテナベース部43側はグランドベース64の位置決め用突起64bにより取付け方向がずれてしまうようなことはない一方で、直接にはボルト61の軸部と取付用ナット69により1軸でのみアンプケース部45を取付けることになるので、アンプケース部45の取付け方向自体にはなんら制約がなく、ラジオケーブル48の延在方向や車両ルーフ室内側のアンプケース部45の収納位置等に応じてアンプケース部45の取付け方向は自由に設定でき、また取付け作業性を高めることかできる。
【0076】
しかるに、アンテナマスト41に給電してその受信信号を増幅するためのアンプ回路を車両ルーフを挟んで室内側のアンプケース部45内に配置するものとした。
【0077】
そのため、上記図8で示したアンテナベース部13の高さh1と比較しても明らかなように、図1で示すアンテナマスト41を軸支するアンテナベース部43の車両ルーフ上面R上の高さh2をより低く抑えることができる。
【0078】
また特に、上記インシュレータ66は、車両ルーフ、グランドワッシャ46及びアンプケース部45の筐体を含む接地側と、ボルト61、取付用ナット69、及びプリント回路基板70に設けられるアンプ回路側との電気的な絶縁を行なう一方で、グランドワッシャ46、給電プレート67、取付用プレート68、及び取付用ナット69を仮止め固定した状態として取付用ナット69のボルト61の軸部61bへの螺合、締着に移行することができる。
【0079】
そのため、シールドキャップ47を除く他の個々の構成要素を一体化して取付用ナット69の締着を行なうだけで車両の室内側での作業を終えることができるため、車両用ルーフマウントアンテナ装置40の取付けに関する作業性を大幅に向上できる。
【0080】
また、上記図4でも示した如く、パッド44の下面に形成した全ての環状の防水リブ44a,44a,‥‥を、内周壁部と外周壁部が同一方向に傾斜するものとしたことで、パッド44全体が取付用ナット69の強い締付けによっても変形しない程度の剛性を有する弾性体で構成する場合であっても、パッド44下面に設けた防水リブ44a,44a,‥‥自体は柔構造として、取付け側の車両ルーフの鉄板に歪み等を生じさせることなく、車両用ルーフマウントアンテナ装置40を取付けた後の車両の美観を損ねてしまうような、車両の商品性の低下を招く事態を確実に回避できる。
【0081】
なお、上記図1及び図2では、アンプケース45が金属製の上ケース45aとしたケース上bとにより構成されているものとして説明したが、導電樹脂製のアンプケース101を用いた場合の構成についても説明しておく。
【0082】
図5はそのような本第1の実施の形態の他の構成例について説明するもので、上記図1乃至図3と同一の部分に関しては同一符号を複数ことでその説明を省略する。
【0083】
しかして、アンテナマスト41を軸支する種々部材を組込んだアンテナベース部43とそのアンテナベース部43下面を被包するグランドベース64、及びこのグランドベース64を含むアンテナベース部43下面に当接されたパッド44により構成されるベース部101の下方よりボルト61の軸部が突出し、そのボルト61に対してアンプケース部102が取付けられるもので、該アンプケース部102は、上ケース102aと下ケース102bとを主構成要素としている。
【0084】
上ケース102aは、その上面に上記ボルト61の軸部を貫通させるための貫通孔を有し、この貫通孔を挟んでその下側からアンプシャーシ104を介在してインシュレータ105の小径部を突出させ、上側からグランドワッシャ103を係合することで、グランドワッシャ103を上ケース102aに対して回動自在に仮止めすることができる。
【0085】
また、上ケース102aの下側よりインシュレータ105に対し、それぞれリング状のアンテナ信号導通板106、取付用プレート107を介して取付用ナット108を仮止めする。
【0086】
アンプシャーシ104は、プリント回路基板70を載設するためのものであり、このプリント回路基板70は上記ボルト61を介して上記アンテナマスト41に給電し、アンテナマスト41で受信された信号を増幅するアンプ回路(図示せず)を配設してラジオケーブル48を接続している。
【0087】
取付用プレート107は、取付用ナット108をボルト61の軸部に螺合し、強く締着することにより、取付用ナット108が薄板リング状のアンテナ信号導通板106を変形させてしまうことがないように、その締付け力を均等に給電プレートアンテナ信号導通板106に与えるべく介在される。
【0088】
インシュレータ105は、上記グランドワッシャ103と取付用ナット108の仮止め用にそれぞれ周壁部に周上の突起を形成しており、これを利用してグランドワッシャ103、取付用ナット108を仮止め固定することで、上ケース102aに対してグランドワッシャ103、アンプシャーシ104、インシュレータ105、アンテナ信号導通板106、取付用プレート107を仮止め状態で一体にして構成させることができる。
【0089】
このような上ケース102aに対し、下ケース102bを嵌合してアンプケース部102を構成する。すなわち上ケース102aの側壁部と下ケース102bの側壁部は正確に嵌合するべく設計されており、各側壁面に形成された突起を係合させることでアンプケース部102が形成される。
【0090】
なお、下ケース102bの下面の取付用ナット108該当位置には貫通孔が形成され、上記仮止め固定された取付用ナット108を回動する工具、例えばボックスレンチを容易に挿入可能とするもので、工具を用いて取付用ナット108をボルト61の軸部61bに螺合、締着してこのアンプケース部102を車両に完全に取付けた後は、上記図1で示した如くシールドキャップ109がその貫通孔に係合される。
【0091】
シールドキャップ109は、導電樹脂材でなり、車両ルーフ、及びこのルーフとグランドワッシャ103により電気的に接続されたアンプケース部102の一部として、上記アンテナマスト41に対するグランドとして機能する。
【0092】
なお、このシールドキャップ109は仮固定バンド110により下ケース102bに予め接続されているものであり、上記取付用ナット108を締め付ける前にこの仮固定バンド10によってシールドキャップ109が下ケース102bとを一体にして取扱うことを可能とし、且つシールドキャップ109が下ケース102から脱落してしまうのを防止している。
【0093】
(第2の実施の形態)
以下本発明の第2の実施の形態に係る車両用ルーフマウントアンテナ装置40について図面を参照して説明する。
【0094】
図6は、車両用ルーフマウントアンテナ装置80の外観構成を示すもので、81はアンテナ素子を組みこんだアンテナマストであり、このアンテナマスト81の基部に接続されたジョイント部82により、該アンテナマスト81がアンテナベース部83に対して矢印Cに示すように該ジョイント部82の紙面に直交する方向の軸部を中心として回動自在に軸支、装架される。
【0095】
このアンテナベース部83の下面全面及び側端面下部全周がゴム製のパッド84に包囲するようにして当接され、このパッド84の下面が図示しない車両のルーフに当接するように設置される。
【0096】
同図では示さないが、パッド14には大小2つの円形の貫通孔が形成され、アンテナベース部83の下面から突出した後述するボルトが、このパッド84の大きい方の貫通孔と上記車両のルーフに設けられた貫通孔とを貫通して、車両の室内側まで至る。
【0097】
一方、アンテナベース部83の下面からは後に詳述する給電端子インシュレータ85も突出しており、この給電端子インシュレータ85もパッド84の小さい方の貫通孔と上記車両のルーフに設けられた貫通孔とを貫通して、車両の室内側まで至る。
【0098】
しかるに、車両のルーフに形成されたボルト用と給電端子インシュレータ85用の貫通孔にボルト、給電端子インシュレータ85をそれぞれ貫通させ、車両のルーフの裏側、すなわち車両の室内側から、アンプケース部86のグランドワッシャ87が組付けられている側を当接し、その反対側、すなわち下側からボルトに対して後述するナットを螺合、締着することで、車両用ルーフマウントアンテナ装置80を当該車両のルーフに取付けることができる。グランドワッシャ87は、上端面に緩止めのための歯刻部が形成されている。
【0099】
なお、図中の88はナットを締着した後にアンプケース部86に形成されている該ナット用の貫通孔に嵌合する、導電樹脂材によるシールドキャップである。
【0100】
アンプケース部86からは、後述するアンプ回路に電源を供給するためと、アンテナマスト81で受信し、該アンプ回路で増幅した信号を取出すためのラジオケーブル89が導出され、車両内のラジオチューナまで延在される。
【0101】
次に、図7により上記車両用ルーフマウントアンテナ装置80の詳細な組立構造について説明する。
まず、車両用ルーフマウントアンテナ装置80の特にアンテナマスト81の回動枢着部を構成するが、基本的には上記図2で示したものと同様であるので、同一部品に対しては同一符号を付すものとする。
【0102】
同図で、アンテナマスト81を取付けるジョイント部82は、アンテナマスト81の軸方向と直交する軸方向の有底円筒状部材からなり、この有底円筒状部材の底部外面は、アンテナロッドで得たアンテナ信号を伝搬するための端子部(図示せず)となる。
【0103】
また、このジョイント部82を回動枢着するべくアンテナベース部83上部に対峙するようにして一対の枢支部83a,83bを形成するもので、その一方83aには対峙方向を軸方向とする円孔831を形成し、他方83bの上記円孔831に相対向する内面には上記ジョイント部82の端子部と当接されて電気的に接続される端子部832を形成している。
【0104】
しかして、上記ジョイント部82の端子部と枢支部83bの端子部832間にOリング51、及びアンテナへの給電用のコイルスプリング52を介在するようにしてジョイント部82を上記枢支部83a,83b間に位置させた状態で、枢支部83aの上記円孔831よりアンテナベース部83の有底円筒状部材開口を介してトーションスプリングでなるマスト自動復帰スプリング55及びシリンダ56を同軸的に挿入する。
【0105】
このシリンダ56は、その有底円筒状の周壁部上端側外面に、上記円孔831内面に形成された凹凸と嵌合する凹凸形状を有しており、マスト自動復帰スプリング55の一端をこのシリンダ56に固定する。また、該マスト自動復帰スプリング55の他端を、上記ジョイント部82の有底部側に固定する。
【0106】
しかるに、このシリンダ56の開口側より、隠し蓋を兼ねたキャップA57と一体に形成されたシャフト58を挿通し、上記シリンダ56、マスト自動復帰スプリング55、ジョイント部82の有底部、コイルスプリング52、端子部832を貫通させ、枢支部83bの外面側よりバネ座金53を介して六角ナット54で締付け螺合することで、この枢着回動部が構成される。
【0107】
加えて、上記シャフト58の先端と六角ナット54とをカバーすべく、アンテナベース部83の外面形状に合せたキャップB59を嵌合する。
【0108】
次に、アンテナベース部83の内部及び下部の構成と車両への取付けについて説明する。
図7中、91は上記アンテナベース部83を車両のルーフに取付けるためのボルトであり、このボルト91のヘッド部91aがアンテナベース部83の下面に取付けられる金属製のグランドベース92に形成されている六角凹部92aに嵌合されることでその回動方向が固定され、軸部91bがアンテナベース部83より下方に突出して保持されることとなる。
具体的には、ボルト91のヘッド部91aがグランドベース92の上記六角凹部92aに固定されると共に、軸部91bがグランドベース92に取付けられた弾性を有する樹脂製の保持部材93に貫通され、この保持部材93の複数の保持爪93a,93a,‥‥に保持される。
【0109】
金属製のグランドベース92は、上記アンテナベース部83の下面を被包しており、このグランドベース92に対して保持部材93が取付けられる。
保持部材93には、上記ボルト91の軸部91bをある程度の間隙をもった緩い状態で保持する複数、例えば6本の保持爪93a,93a,‥‥をボルト91の貫通孔の周囲より下方に突出するよう形成するものであり、同時に上記保持爪93a,93a,‥‥はその外面側に車両ルーフの貫通孔に取付けロック用の係止爪部を形成してなる。
さらに、上述した如くグランドベース92からは給電端子インシュレータ85も下面に突出している。この給電端子インシュレータ85は、アンテナベース部43内部より下方に突出した給電端子94とグランドベース92とを電気的に絶縁するべく該給電端子94をその中心軸部に挿通してなる。
【0110】
しかるに、グランドベース92の六角凹部92aにボルト61のヘッド部61aを嵌合するようにボルト61を貫通させてボルト91を保持させ、合せて給電端子94を給電端子インシュレータ85に挿通させた上でアンテナベース部43の下面にグランドベース64を嵌装した状態で、4本のネジ95,95,‥‥を用いてグランドベース92をアンテナベース部83に螺着して一体に組付ける。
【0111】
このグランドベース92その他を組付けたアンテナベース部83下面に当接するようにして上記パッド84を取付ける。
このパッド84は、上記ボルト61の軸部及び上記保持爪64a,64a,‥‥等のためと上記給電端子インシュレータ85のための大小2つの貫通孔を形成するものであり、このパッド84の車両ルーフに当接される下面には、上記2つの貫通孔周部と外周部とに図示しない環状の防水リブを形成する。
【0112】
これら防水リブは、上記図4で示したパッド44の防水リブ44a,44a,‥‥と同様に、その内周壁部と外周壁部とが同一方向に傾斜した構成とする。すなわち、各環状の防水リブは、内周壁部と外周壁部とが同一方向、例えば環の外側へ向けて傾斜しており、且つ内周へ機部の傾斜の方が外周壁部のそれよりもより大きな傾きを有することにより、パッド84下面を離れる先端側が細くなるようにして形成するものとする。
【0113】
しかるに、上記グランドベース92下方から突出したボルト91の軸部91bに対して取付けられるアンプケース部86は、上面と4側壁面よりなる上ケース86aと、下面と対向する2側壁面よりなる下ケース86bを主構成要素としている。
【0114】
アンプケース部86は、その上面に上記ボルト61の軸部を貫通させるための貫通孔を有し、この貫通孔を挟んで上記グランドワッシャ87と取付用ナット96とをかしめることで、これらグランドワッシャ87及び取付用ナット96を上ケース45aに対して回動自在に取付けることができる。
【0115】
また、上記下ケース86bには上記ラジオケーブル89を接続したプリント回路基板97が設けられ、このプリント回路基板97の上記上ケース86aに形成された給電端子インシュレータ85用の貫通孔に対応した位置上にアンテナ入力コネクタ98が配設される。
【0116】
しかして、上ケース86aに対して下ケース86bを嵌合してアンプケース部86を構成する。すなわち下ケース86bの側壁部は上記上ケース86aの側壁部より一回り大きく設計されており、各側壁面に形成された突起と開口とを係合させることで6面体の筐体でなるアンプケース部86が形成される。
【0117】
なお、下ケース86bの下面の上記取付用ナット96該当位置には貫通孔が形成され、上記回動自在に設けられた取付用ナット96を回動する工具、例えばボックスレンチを容易に挿入可能とするもので、工具を用いて取付用ナット96をボルト91の軸部91bに螺合、締着してこのアンプケース部86を車両に完全に取付けた後は、上記図6で示した如くシールドキャップ88がその貫通孔に係合される。
【0118】
シールドキャップ88は、導電樹脂材でなり、車両ルーフ、及びこのルーフとグランドワッシャ87により電気的に接続されたアンプケース部86の一部として、上記アンテナマスト81に対するグランドとして機能する。
【0119】
上記のような構成にあっては、アンテナベース部83側をグランドベース92、パッド84を含めてすべて組付けた状態で対象となる車両のルーフに仮止めする。
【0120】
この場合、車両のルーフの鉄板には、上記グランドベース92に取付けられた保持部材93の保持爪93a,93a,‥‥に応じた径の、ボルト91の軸部を挿入する貫通孔と、上記給電端子インシュレータ85を挿入するための貫通孔とが形成されているため、その取付け方向がずれてしまうようなことはない。
【0121】
一方の車両ルーフの下側、すなわち車両の室内側では、図7のグランドワッシャ87以下、シールドキャップ88を除いてすべてを組み付けたアンプケース部86を持ってグランドワッシャ87を室内側に突出しているボルト91の軸部91bにあてがい、且つ室内側に突出している給電端子インシュレータ85を上ケース86a上面の貫通孔に挿入した状態で、取付用ナット96を螺合して下ケース86bの貫通孔側から挿入した工具で締着することにより、取付用ナット96のみが落脱してしまうようなこともなく、車両用ルーフマウントアンテナ装置80全体を簡易、且つ強固に車両ルーフに取付けることができる。
【0122】
しかるに、ボルト91をグランドのための部材として使用し、アンテナマスト81に給電してその受信信号を増幅するためのアンプ回路を車両ルーフを挟んで室内側のアンプケース部86内に配置して、給電端子インシュレータ85内に挿通されている給電端子94により該アンプカメラ路から給電し、またアンテナマスト81で受信された信号をアンプ回路に伝送して増幅させるものとした。
【0123】
そのため、上記図8で示したアンテナベース部13の高さh1と比較しても明らかなように、図6で示すアンテナマスト81を軸支するアンテナベース部83の車両ルーフ上面R上の高さh3をより低く抑えることができる。
【0124】
また特に、上記グランドワッシャ87と取付用ナット69とを上ケース86aの貫通孔を介してかしめて回動自在に取付けるようにしたため、シールドキャップ88を除く他の個々の構成要素を一体化して取付用ナット96の締着を行なうだけで車両の室内側での作業を終えることができるため、車両用ルーフマウントアンテナ装置80の取付けに関する作業性を大幅に向上できる。
【0125】
なお、本発明は上記第1及び第2の実施の形態に限らず、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することが可能であるものとする。
【0126】
さらに、上記実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施の形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題の少なくとも1つが解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果の少なくとも1つが得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0127】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、アンテナに給電してその受信信号を増幅するためのアンプ回路を車両ルーフを挟んで室内側に配置するものとしたため、アンテナマストを軸支するアンテナベース部の高さをより低く抑えることができると共に、アンテナベース部とアンプケースとをボルト軸部でのみ接続して取付けることとなるため、1軸の取付構造によりアンプケース側の取付け角度に制約がなく、車両の設計度や作業性に関する自由度を高めることができる。
【0128】
請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、ナット等を含んで車両の室内側のアンプケースをほぼ組み取付けた状態としてから上記ナットを螺合、締着し、上記車両ルーフ上のアンテナベース部を取付固定することができるため、アンテナの取付けに要する作業性を大幅に向上できる。
【0129】
請求項3記載の発明によれば、上記請求項1または2記載の発明の効果に加えて、より上記アンプケース内でのアンプ回路の接続に要する手間を事前に行なってから上記ナットを螺合、締着し、上記車両ルーフ上のアンテナベース部を取付固定できるため、アンテナの取付けに要する作業性をさらに大幅に向上できる。
【0130】
請求項4記載の発明によれば、アンテナに給電してその受信信号を増幅するためのアンプ回路を車両ルーフを挟んで室内側に配置するものとしたため、アンテナマストを軸支するアンテナベース部の高さをより低く抑えることができる。
【0131】
請求項5記載の発明によれば、上記請求項4記載の発明の効果に加えて、ナット等を含んで車両の室内側のアンプケースをほぼ組み取付けた状態としてから上記ナットを螺合、締着し、上記車両ルーフ上のアンテナベース部を取付固定することができるため、アンテナの取付けに要する作業性を大幅に向上できる。
【0132】
請求項6記載の発明によれば、上記請求項1または4記載の発明の効果に加えて、パッド全体がナットの強い締め付けによっても変形しない程度の剛性を有する弾性体であっても、パッド下面に設ける防水のための全てのリブを柔構造として、ルーフ鉄板の歪み等を生じることなく、アンテナ取付け後の車両の美観を損ねてしまうような、車両の商品性の低下を招く事態を確実に回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る車両用ルーフマウントアンテナ装置の外観構成を示す側面図。
【図2】同実施の形態に係るアンテナ装置の詳細な組立構造を示す図。
【図3】同実施の形態に係るアンテナ装置の詳細な組立構造を示す図。
【図4】同実施の形態に係るパッドの部分断面図。
【図5】同実施の形態に係るアンテナ装置の他の詳細な組立構造を例示する図。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る車両用ルーフマウントアンテナ装置の外観構成を示す側面図。
【図7】同実施の形態に係るアンテナ装置の詳細な組立構造を示す図。
【図8】従来の車両用ルーフマウントアンテナ装置の外観構成を示す側面図。
【図9】図8のアンテナ装置の詳細な組立構造を示す図。
【図10】図8のパッドの部分断面図。
【符号の説明】
10…車両用ルーフマウントアンテナ装置
11…アンテナマスト
12…ジョイント部
13…アンテナベース
14…パッド
15…ラジオソケット
16…取付ナット部
17…電源供給コネクタ
31…グランドベース部
32…電源/接地部
33…ロックインシュレータ
34…アンプ部
35…ネジ
36…アンテナ入力コネクタ
37…ネジ
40…車両用ルーフマウントアンテナ装置
41…アンテナマスト
42…ジョイント部
43…アンテナベース部
43a,43b…枢支部
431…円孔
432…端子部
433…六角孔部
434…給電接点
44…パッド
45…アンプケース部
45a…上ケース
45b…下ケース
46…グランドワッシャ
47…シールドキャップ
48…ラジオケーブル
51…Oリング
52…コイルスプリング(給電用)
53…バネ座金
54…六角ナット
55…マスト自動復帰スプリング
56…シリンダ
57…キャップA
58…シャフト
59…キャップB
61…ボルト
61a…ヘッド部
61b…軸部
62…給電用端子
63…金属プレート
64…グランドベース
64a…保持爪
65…ネジ
66…インシュレータ
67…給電プレート
68…取付用プレート
69…取付用ナット
70…プリント回路基板
80…車両用ルーフマウントアンテナ装置
81…アンテナマスト
82…ジョイント部
83…アンテナベース部
84…パッド
85…給電端子インシュレータ
86…アンプケース部
86a…上ケース
86b…下ケース
87…グランドワッシャ
88…シールドキャップ
89…ラジオケーブル
91…ボルト
91a…ヘッド部
91b…軸部
92…グランドベース
93…保持部材
93a…保持爪
94…給電端子
95…ネジ
96…取付用ナット
97…プリント回路基板
98…アンテナ入力コネクタ
101…ベース部
102…アンプケース部
102a…上ケース
102b…下ケース
103…グランドワッシャ
104…アンプシャーシ
105…インシュレータ
106…アンテナ信号導通板
107…取付用プレート
108…取付用ナット
109…シールドキャップ
110…仮固定バンド
R…車両ルーフ上面
Claims (6)
- アンテナマストを回動自在に軸支するアンテナベース部と、
このアンテナベース部内にヘッド部が固定され、軸部が上記アンテナベース部より下方に突出して保持されるボルトと、
上記アンテナベース部内で上記ボルトに対して貫装され、ボルトからの給電を上記アンテナマストに伝送する端子部と、
上記ボルトの軸部を貫通保持し、上記アンテナベース部下面を被包すると共に、上記ボルト軸部の保持部材に車両取付けロック用の係合部を形成した絶縁性を有するグランドベースと、
このグランドベース及び上記アンテナベース部下端部に当接され、取付対象となる車両ルーフ上に載設される、絶縁弾性体でなるパッドと、
車両ルーフを挟んで上記アンテナベース側と対峙して設けられた、上記ボルト軸部の貫通孔を形成した上面と側面でなる筐体で、少なくとも上記上面が導電性を有する第1のアンプケースと、
絶縁部材を介して上記ボルトの軸部を貫装し、上記車両ルーフと上記第1のアンプケース間を電気的に接続するリング状の接地部材と、
上記絶縁部材を介して上記ボルトに螺合し、締着して上記第1のアンプケースを上記車両ルーフに取付け固定するナットと、
上記第1のアンプケース内に設けられ、上記ボルトに給電して上記アンテナマストで受信された信号を増幅して出力するアンプ回路と、
下面と側面の筐体でなり、上記第1のアンプケースと組合わせて上記アンプ回路を内包する、少なくとも上記下面が導電性を有する第2のアンプケースと
を具備したことを特徴とする車両用ルーフマウントアンテナ装置。 - 上記絶縁部材は、上記接地部材及びナットを上記第1のアンプケースに対して回動自在に仮止めし、
上記第2のアンプケースの下面部に上記ナットを回動する工具を挿入するための貫通孔を形成した
ことを特徴とする請求項1記載の車両用ルーフマウントアンテナ装置。 - 上記アンプ回路は、絶縁部材と上記ナットとの間に介在し、上記ボルトの軸部に貫装される給電プレート部材に接続しておくことを特徴とする請求項1または2記載の車両用ルーフマウントアンテナ装置。
- アンテナマストを回動自在に軸支するアンテナベース部と、
上記アンテナベース部より軸部が下方に突出して保持され、外部からの給電を上記アンテナマストに伝送する給電端子部と、
上記給電端子を遊貫し、上記アンテナベース部下面を被包する導電体でなるグランドベースと、
このグランドベースのアンテナベース部側にヘッド部を固定し、軸部が上記グランドベースを貫通し、下方に突出して保持されるボルトと、
上記グランドベースの上記ボルトの軸部が貫通する貫通孔部に取付けられ、上記ボルトの軸部を貫通保持すると共に、車両取付けロック用の係合部を形成した絶縁体樹脂でなるボルト保持部材と、
上記給電端子の軸部を被包する筒状部材でなり、上記グランドベース及び後述する第1のアンプケースと上記給電端子軸部とを電気的に絶縁する絶縁部材と、上記グランドベース及び上記アンテナベース下端部に当接され、取付対象となる車両ルーフ上に載設される、絶縁弾性体でなるパッドと、
車両ルーフを挟んで上記アンテナベース側と対峙して設けられた、上記ボルト軸部と上記給電端子軸部を被包した絶縁部材の貫通孔を形成した上面と側面の筐体でなり、少なくとも上記上面が導電性を有する第1のアンプケースと、
上記ボルトの軸部を貫装し、上記車両ルーフと上記第1のアンプケース間を電気的に接続するリング状の接地部材と、
上記ボルトに螺合し、締着して上記第1のアンプケースを上記車両ルーフに取付け固定するナットと、
上記第1のアンプケース内に設けられ、上記給電端子に給電して上記アンテナマストで受信された信号を増幅して出力するアンプ回路と、
下面と側面の筐体でなり、上記第1のアンプケースと組合わせて上記アンプ回路を内包する、少なくとも上記下面が導電性を有する第2のアンプケースと
を具備したことを特徴とする車両用ルーフマウントアンテナ装置。 - 上記接地部材及びナットを上記第1のアンプケースに対して回動自在に仮止めし、
上記第2のアンプケースの下面部に上記ナットを回動する工具を挿入するための貫通孔を形成した
ことを特徴とする請求項4記載の車両用ルーフマウントアンテナ装置。 - 上記パッドは、上記車両ルーフに当接される面に設ける全ての環状のリブを、内周壁部と外周壁部が同一方向に傾斜するものとしたことを特徴とする請求項1または4記載の車両用ルーフマウントアンテナ装置。
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