JP2004048515A - データ送信方法および装置、データ受信方法および装置 - Google Patents
データ送信方法および装置、データ受信方法および装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】デジタル放送を取り巻く通信環境の整備や事業としての体制作りがデジタル放送の普及を図る上で欠かせない。
【解決手段】放送用のデータストリームを、論理的な複数のレイヤを多重化させた形に構成する。このレイヤは、いわゆる本放送用のデータを流すための本放送レイヤと、いわゆるデータ放送に用いられる複数の副放送レイヤとに分けられる。複数の副放送レイヤのそれぞれには、楽曲、テキスト、静止画、動画、音声などの個別の目的を有する放送コンテンツが流される。各データを識別するための情報をこれらの放送コンテンツとは分離した形で送信することにより、受信側では必要なデータのみを選択的に取得できる。
【選択図】 図1
【解決手段】放送用のデータストリームを、論理的な複数のレイヤを多重化させた形に構成する。このレイヤは、いわゆる本放送用のデータを流すための本放送レイヤと、いわゆるデータ放送に用いられる複数の副放送レイヤとに分けられる。複数の副放送レイヤのそれぞれには、楽曲、テキスト、静止画、動画、音声などの個別の目的を有する放送コンテンツが流される。各データを識別するための情報をこれらの放送コンテンツとは分離した形で送信することにより、受信側では必要なデータのみを選択的に取得できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、データ送信方法、データ送信装置、データ受信方法、およびデータ受信装置に関する。この発明は特に、デジタルデータ放送のトランスポートストリームを送信または受信する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、テレビジョン放送やラジオ放送の形態がアナログからデジタルへと移行しつつある。CSデジタル放送に続いてBSデジタル放送も開始され、数年以内には地上波テレビジョン放送や地上波ラジオ放送もデジタル化されようとしている。デジタル放送の大きな特徴の一つに、いわゆるデータ放送がある。主要な放送コンテンツを本放送として流す一方で、付随するデータをサブチャンネル的に流すことによって番組に付加価値を与える。アナログ放送においても同種の技術として文字放送があるが、デジタル放送におけるデータ放送は動画、静止画、音声、テキストなどメディアタイプを問わず複数種のデータを同時に伝送できる点で内容をより充実させやすい。
【0003】
最近では、インターネットを放送媒体として利用した、いわゆるインターネット放送がブロードバンド時代を背景に注目を集めている。かつてのインターネット放送は狭い帯域幅の中で限られたコンテンツを配信するのみであったため、テレビジョン放送やラジオ放送との間であまり競合が見られなかったが、ブロードバンド人口の急増によって今や重要な放送手段の一つと目されるに至っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
データ放送において様々なコンテンツを画面に表示させる標準的な手法は、コンテンツの画面配置や表示タイミングなどを制御するための記述言語であるBML(Broadcast Markup Language)を用いて文書に記述する手法である。従来のBML文書においては、表示の対象となるコンテンツを電波産業会(ARIB)が策定した標準規格であるARIB STD−B24に基づく形式で参照先指定する。この規格によると、例えば「arib−dc://<service_id>.<event_id>.<content_id>/<component_tag>/<module_id>/resourceName」のような名前空間を用いて指定することになっている。この「component_tag」や「module_id」といった識別子はトランスポートの伝送時に付与する値であり、通常はシリアルな数値が割り当てられる。これらは本来、伝送時に便宜上付与する情報である。したがって、コンテンツの作成者は、そのコンテンツの作成時点のような早い段階から伝送時の形態を意識しなければならず、BML文書に記述するために大きな労力を払っていた。
【0005】
一方、アナログ放送からデジタル放送へ移行することによって、伝送できるデータ量は数倍に広がると言われており、それだけ多チャンネル化も容易になるので放送の充実化が大いに期待される。しかし、伝送効率やハードウエア性能ばかりが向上してもそれだけでは視聴者を獲得することは困難であり、提供する番組などソフト面で充実させなければ放送の活性化は達成できない。現在、放送コンテンツの制作者は新しい放送規格への対応に追われているが、近い将来にすべての放送がデジタル化されようとしている状況からしてもこうした負担が軽減されるようなツールや規格の確立は急務と言える。
【0006】
本発明者は、以上の認識に基づき本発明をなしたもので、その目的は、デジタルデータ放送におけるコンテンツ制作の負担を軽減するための技術の提供にある。本発明の別の目的は、デジタルデータ放送用のコンテンツ制作における自由度を高める技術の提供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のある態様は、データ送信方法に関する。この方法は、データ放送におけるモノメディアの画面提示に関する制御を定義したマルチメディア制御情報のモジュールを伝送対象に設定する過程と、マルチメディア制御情報において提示対象として指定されたモノメディアのモジュールを伝送対象に設定する過程と、そのモジュールをコンポーネント化する過程と、そのモジュールの受信装置における格納先として、その受信装置のメモリ上の仮想ディレクトリ名を設定する過程と、少なくともひとつのコンポーネントによって形成されるサービスの構成および仮想ディレクトリ名の指定を記述した識別リストを生成する過程と、サービスを形成するコンポーネントと識別リストを多重化してトランスポートストリームを生成する過程と、トランスポートストリームを送信する過程と、を備える。
【0008】
ここで「データ放送」は、いわゆるデジタル放送において本放送に付随して伝送されるサブチャンネル的なコンテンツであってもよい。「モノメディア」は、デジタルデータ放送のコンテンツを構成するデータであり、例えば動画、静止画、音声、楽曲、テキストなど個別のフォーマットのもとで生成された個別の目的をもつデータが含まれる。複数のモノメディアによってマルチメディアが構成される。「マルチメディア制御情報」は、例えばXML(eXtensible Markup Language)やBML(Broadcast Markup Language)などのメタ言語または記述言語を用いて作成された文書であってもよい。
【0009】
「仮想ディレクトリ名」は、バッファメモリ上に仮想的に形成させたディレクトリ構造におけるひとつのディレクトリの名前を示す。この構造は、例えばハードディスクなどの補助記憶装置に用いられるファイルシステムの概念と同様である。すなわち、受信したモジュールの格納先をバッファメモリにおいて階層化するとともに、各階層にディレクトリ名を付与して管理するものである。
【0010】
「識別リスト」は、現在のところARIB STDに規定されていない概念であり、あるサービスに含まれるコンポーネントの構成とそのコンポーネントに含まれるモジュールの構成が記述されたリストである。この識別リストには、格納先の仮想ディレクトリ名や格納時に用いられるファイル名、各ファイルのタイプ名などがさらに記述されていてもよい。
【0011】
コンポーネントを取得するときに識別メッセージを参照してもよい。識別メッセージは、ARIB STD−B24に規定されるDII(Download Info Indication)メッセージなど、データカルーセルの構成を記述した情報であってもよい。「コンポーネント化」は、識別メッセージやモジュールを構成するデータを組み合わせてひとつのエレメンタリストリーム(ES)を構成させる処理であってもよい。ESの構成は詳細テーブルに記述してもよい。詳細テーブルは、ARIB STD−B10に規定されるPAT(Program Association Table)、PMT(Program Map Table)、NIT(Network Information Table)、CAT(Conditional Access Table)、番組配列情報などの伝送制御信号であってもよい。
【0012】
本発明の別の態様は、データ送信装置に関する。この装置は、データ放送で伝送すべき少なくともひとつのモノメディアのモジュールを指定する指示を取得し、そのモジュールをコンポーネント化するコンポーネント生成部と、少なくともひとつのコンポーネントによって形成されるサービスの構成を記述した識別リストを生成するリスト設定部と、そのサービスを形成するコンポーネントと識別リストとを多重化してトランスポートストリームを生成するストリーム設定部と、を備える。リスト設定部は、モジュールの受信装置における格納先としてその受信装置のメモリ上の仮想ディレクトリ名を識別リストに書き込んでもよい。
【0013】
このデータ送信装置は、必ずしもアンテナなどの送信手段を一体的に有することを必要とせず、「放送サーバ」または「放送データ編集装置」などの形で実現することを妨げない。個別の機能を有する複数の装置が組み合わさって構成されるシステムの形で実現してもよく、全体として一体に構成されることを必要としない。
【0014】
マルチメディア制御情報における提示対象のモジュールの参照先指定は、受信装置のメモリ上の仮想ディレクトリと受信装置の補助記憶装置上のディレクトリの双方を同一視した形でなされてもよい。マルチメディア制御情報において、トランスポートストリームから受信装置のメモリへ一時的に格納された後に即時再生されるリアルタイム型コンテンツのモジュールと、同時に再生されるべき他のモジュールとともに受信装置の補助記憶装置に蓄積されて事後的に再生される蓄積型コンテンツのモジュールとの双方が混在した形で参照先指定されてもよい。
【0015】
本発明のさらに別の形態は、データ受信方法に関する。この方法は、トランスポートストリームを取得する過程と、そのトランスポートストリームからサービスを形成するコンポーネントの構成が記述された識別リストを取得する過程と、トランスポートストリームからサービスに含まれる少なくともひとつのコンポーネントを取得する過程と、そのコンポーネントに含まれる少なくともひとつのモノメディアのモジュールを識別リストに基づいて認識するとともに、その識別リストにおいて指定されたメモリ上の仮想ディレクトリへ認識されたモジュールを格納する過程と、データ放送におけるモノメディアのモジュールの画面提示に関する制御を定義したマルチメディア制御情報を読み出す過程と、そのマルチメディア制御情報において参照先指定された仮想ディレクトリを参照する過程と、その仮想ディレクトリに格納されたモジュールを読み出し、このモジュールをマルチメディア制御情報にしたがった構成により画面に提示する過程と、を備える。
【0016】
本発明のさらに別の形態は、データ受信装置に関する。この装置は、トランスポートストリームを取得する受信処理部と、そのトランスポートストリームからサービスを形成するコンポーネントの構成が記述された識別リストを取得するリスト取得部と、トランスポートストリームからサービスに含まれる少なくともひとつのコンポーネントを取得するコンポーネント取得部と、そのコンポーネントに含まれる少なくともひとつのモノメディアのモジュールを識別リストに基づいて認識するとともに、その識別リストにおいて指定されたメモリ上の仮想ディレクトリへ認識されたモジュールを格納する格納処理部と、を備える。
【0017】
このデータ受信装置は、受信したモジュールを一時的に格納するためのバッファメモリをさらに備え、そのバッファメモリには仮想的なディレクトリ構造の形式でモジュールが格納される。データ受信装置は、必ずしもアンテナなどの受信手段を一体的に有することを必要とせず、「放送受信端末」または「放送データ再生装置」などの形で実現することを妨げない。個別の機能を有する複数の装置が組み合わさって構成されるシステムの形で実現してもよく、全体として一体に構成されることを必要としない。
【0018】
格納処理部は、メモリに格納されたモジュールを仮想ディレクトリの構造を承継したディレクトリ構造の下で補助記憶装置に保存する機能を有してもよい。マルチメディア制御情報において、メモリ上の仮想ディレクトリと補助記憶装置上のディレクトリの双方を同一視した形で参照先指定されてもよい。マルチメディア制御情報において、トランスポートストリームからメモリへ一時的に格納された後に即時再生されるリアルタイム型コンテンツのモジュールと、同時に再生されるべき他のモジュールとともに補助記憶装置に蓄積されて事後的に再生される蓄積型コンテンツのモジュールとの双方が混在した形で参照先指定されてもよい。
【0019】
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体、データ構造などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0020】
【発明の実施の形態】
(前提技術)
前提技術においては、地上波デジタルラジオ放送用のトランスポートストリームの中に複数の論理的なデータ伝送路であるレイヤを設け、そのレイヤごとに個別の放送コンテンツを割り当てる。各放送コンテンツは、ラジオ放送、楽曲データ、画像データ、天気情報、ニュースなど、それぞれ個別の目的を有する。
【0021】
受信端末は、トランスポートストリームに含まれる全ての放送コンテンツを取得する必要はなく、機種ごとの仕様に応じて選択的に放送コンテンツを取得する。受信端末の仕様は、機種ごとの再生目的に沿って任意に採用できる。例えばラジオ放送と楽曲データのみを取得可能とする装置や、ラジオ放送、天気情報、ニュースのみを取得可能とする装置など、同じトランスポートストリームからあらゆる組合せで放送コンテンツを取得できる。各放送コンテンツは所定の識別情報で管理される。受信端末は管理情報を参照して必要な放送コンテンツだけを取得するため、受信帯域やバッファが圧迫されない。
【0022】
一方、放送サーバは、受信端末の仕様が機種によって異なる場合にも、それぞれの仕様に応じて別々のトランスポートストリームを生成して送信しなくてよく、あらゆる仕様の受信端末に向けて同じトランスポートストリームを送信する。これにより、送信するデータの重複を回避でき、複数の放送コンテンツを効率よく送信できる。
【0023】
放送サーバは、各放送コンテンツに付与した識別情報を、放送コンテンツから分離させた形で送信する。さらに、いくつかの放送コンテンツに関しては、送信するタイミングに関する情報や、他の伝送方法による代替的な配信手段に関する情報をあわせて送信する。これにより、選択的な放送コンテンツの取得をさらに効率よく実現できる。
【0024】
このように、放送側にとっては受信側の仕様の違いに左右されずに放送内容を決定でき、受信側にとっても放送内容の違いに左右されずに仕様を決定できる。
【0025】
図1は、デジタル放送用トランスポートストリームの論理的な構成を示す。前提技術における放送に割り当てられた全体の帯域は680kbpsであり、その帯域をMPEG(Moving Picture Experts Group)の一規格であるMPEG2−TS方式でトランスポートストリームを流す。このトランスポートストリームは図示する通りいくつかの論理的なレイヤによって構成される。そのレイヤには1つの本放送レイヤと複数の副放送レイヤが含まれる。ただし、本放送レイヤと副放送レイヤの数や構成は任意であり、放送内容を決定する側に委ねられる。
【0026】
本放送レイヤには、デジタルラジオ放送におけるいわゆる本放送用のデータが流れる。このレイヤの帯域は128kbpsであり、データ形式はAAC(Advanced Audio Coding)である。副放送レイヤには、いわゆるデータ放送用のデータが流れる。この副放送レイヤはさらにいくつかのレイヤに細分化され、それぞれに楽曲、テキスト、静止画、動画、音声などのデータが流される。例えば、楽曲データの伝送に用いられるレイヤの帯域は270kpsである。
【0027】
(実施の形態)
本実施形態においては、放送受信端末が受信したデータを仮想的なディレクトリ構造の下でバッファメモリに格納する。放送画面の構成を定義するBML文書においては、画面に提示させるモノメディアの参照先として仮想ディレクトリ名を指定できる。トランスポートストリーム(以下、TSという。)上においてモジュールを識別するために用いられる名前空間で参照先指定する場合と異なり、伝送時の形態を考慮せずに参照先指定できるので、コンテンツ作成者にとって利便性が高い。
【0028】
図2は、放送システムの構成を示す機能ブロック図である。放送システム10は、放送サーバ14と複数の放送受信端末12で構成される。放送サーバ14は、放送用のTSを地上波で送信し、これを複数の放送受信端末12が受信する。
【0029】
放送サーバ14および放送受信端末12は、ハードウエア的には、コンピュータのCPUをはじめとする素子で実現でき、ソフトウエア的にはデータ送受信機能のあるプログラムなどによって実現されるが、図2〜4ではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウエア、ソフトウエアの組合せによっていろいろなかたちで実現できる。放送サーバ14は、発信用のアンテナを含む構成でもよいし、放送受信端末12は、受信用のアンテナを含むパーソナルコンピュータ、専用受信装置、携帯情報端末、携帯電話などであってもよい。
【0030】
図3は、放送サーバの構成を示す機能ブロック図である。放送サーバ14は、放送データ記憶部20、伝送設定部30、ストリーム設定部60、および送信処理部70を備える。放送データ記憶部20は放送用のコンテンツを保持し、伝送設定部30がTSの構成を設定する。その設定に基づいてストリーム設定部60がTSを生成し、これを送信処理部70が放送受信端末12へ送信する。
【0031】
放送データ記憶部20には、放送コンテンツを構成する動画、静止画、音声、楽曲、テキストなどのデータが格納されている。伝送設定部30は、DIIメッセージを設定するメッセージ設定部32と、モジュールをコンポーネント化するコンポーネント生成部34と、TSの構成を設定する詳細設定部36を有する。
【0032】
メッセージ設定部32は、指示取得部38、ブロック設定部40、およびメッセージ生成部42を含む。指示取得部38は、モノメディアのモジュールを伝送対象に指定する指示を操作者から受け取る。指示取得部38はさらに、伝送するモジュールの受信側における格納先としてその受信端末のバッファメモリ上の仮想ディレクトリ名に関する指示を操作者から受け取る。仮想ディレクトリ名として、ディレクトリパスの名前やファイル名の指定を受ける。ブロック設定部40は、伝送対象に指定されたモジュールをコンポーネント化するときの構成を設定するとともに、モジュールのデータサイズやデータ種別などに応じて伝送用のブロックであるDDB(Download Data Block)を生成する。メッセージ生成部42は、パッケージの構成を記述したDIIメッセージを生成する。
【0033】
コンポーネント生成部34は、対象特定部44、コンポーネント設定部46、およびサービス設定部47を含む。対象特定部44は、コンポーネント化の対象となるDIIメッセージおよびDDBを特定する。コンポーネント設定部46は、対象特定部44によって特定されたDIIメッセージおよびDDBからコンポーネントを生成する。ここで、コンポーネント設定部46がコンポーネント化するDDBには、マルチメディア制御情報のモジュールも含まれる。このマルチメディア制御情報は、データ放送におけるモノメディアのモジュールの画面提示に関する空間的制御または時間的制御を定義するデータであり、本実施形態ではBML文書を示す。
【0034】
BML文書において提示対象として指定されるモジュールの参照先指定には、仮想ディレクトリ名が用いられる。この仮想ディレクトリ名に用いられる名前空間は、TS上でモジュールを識別するための名前空間と異なる形式で形成される。すなわち、「arib−dc://<service_id>.<event_id>.<content_id>/<component_tag>/<module_id>/<resourceName>」のような、TS上でモジュールを直接識別するための名前空間ではなく、例えば「arib−rtl://<service_id>/<directoryName>/<fileName>」のようなディレクトリパスとファイル名を連結させた名前空間が用いられる。前者が「伝送時の名前空間」だとすれば、後者は「利用時の名前空間」と表現できる。「component_tag」および「module_id」は、伝送時に便宜的に付与される数字などの識別子である。一方、「directoryName」および「fileName」は、コンテンツ作成者が意識的にその内容を表すような文字列で自由に指定できる。なお、BML文書において「<directoryName>/<fileName>」や「../<fileName>」のような相対参照によりモジュールを指定してもよい。
【0035】
サービス設定部47は、一つ以上のコンポーネントを含んだサービスの構成を設定する。これにより、サービスごとのコンポーネント構成、各コンポーネントのモジュール構成、各モジュールの格納先の仮想ディレクトリ名、格納時のファイル名、などが決定されて後述のリスト設定部49へ送られる。
【0036】
詳細設定部36は、トランスポートストリームの構成を設定する機能を有し、テーブル生成部48、リスト設定部49、およびパケット設定部50を含む。テーブル生成部48は、複数のコンポーネントを多重化して形成されるTSの構成を記述した詳細テーブルを生成する。リスト設定部49は、サービスごとにコンポーネント構成、モジュール構成、格納先の仮想ディレクトリ名、格納時のファイル名などが記述された識別リストを生成する。パケット設定部50は、各コンポーネントを固定長のパケットに分割するとともに、それぞれのパケットにパケット識別(PID)を付与する。
【0037】
ストリーム設定部60は、符号化処理部62および多重化処理部64を有する。符号化処理部62は、必要に応じてデータを符号化する。例えば、楽曲データをAACなどの形式に変換してもよいし、大容量データの圧縮や暗号化を処理してもよい。多重化処理部64は、詳細設定部36によって定められた通り、複数のパケットを時分割多重などにより多重化してデータストリームを生成する。このデータストリームを送信処理部70が送信する。
【0038】
図4は、放送受信端末の構成を示す機能ブロック図である。放送受信端末12は、受信処理部110、受信データ処理部120、バッファメモリ130、ハードディスク132、提示処理部140、モニタ150、およびスピーカ152を備える。放送サーバ14から発信されたTSを受信処理部110が受信し、受信データ処理部120がTSからモジュールを取り出してバッファメモリ130またはハードディスク132に格納する。提示処理部140は、バッファメモリ130またはハードディスク132に格納されたモジュールを再生する。再生された音声はスピーカ152を通じて外部へ出力され、再生された画像やテキストはモニタ150を通じて外部へ出力される。
【0039】
受信データ処理部120は、テーブル取得部122、コンポーネント取得部124、メッセージ取得部126、リスト取得部127、および格納処理部128を有する。テーブル取得部122は、TSから詳細テーブルを取得する。例えば、最初にPATを取得し、このPATに基づいてPMTやNITを取得する。コンポーネント取得部124は、選局されているサービスに属するパケットをPMTに基づいて取得し、そのパケットを連結してコンポーネントを再構成する。コンポーネント取得部124は、各コンポーネントを識別するためのコンポーネント識別子(component tag)をPMTから取得して各コンポーネントに割り当てる。コンポーネント取得部124は、各コンポーネントが属するサービスを識別するためのサービス識別子(service id)をNITから取得する。コンポーネント取得部124は、必要に応じてデータ形式の変換や、圧縮データまたは暗号化データの復号を処理する。
【0040】
メッセージ取得部126は、各コンポーネントからDIIメッセージを取得する。リスト取得部127は、TSからサービスごとに識別リストを取得する。格納処理部128は、コンポーネントに含まれるモジュールをDIIメッセージに基づいて認識する。格納処理部128は、識別リストにおいて指定されたバッファメモリ130上の仮想ディレクトリへモジュールを格納する。コンポーネントが蓄積型サービス用のデータである場合、格納処理部128はそのモジュールをハードディスク132へ蓄積してもよい。蓄積型サービス用のデータであるか否かは、サービスのタイプに応じて判断してもよいし、所定のテーブルなどに記述された識別フラグに基づいて判断してもよい。
【0041】
提示処理部140は、バッファメモリ130に格納されたモジュールを画面に提示する機能として、モジュール読出部142、制御情報読出部144、および再生部146を有する。制御情報読出部144は、バッファメモリ130に格納されたモジュールのうち、マルチメディア制御情報としてのBML文書のモジュールを読み出す。
【0042】
モジュール読出部142は、BML文書において指定されたモジュールの格納先であるバッファメモリ130上の仮想ディレクトリを参照し、そこからモジュールを読み出す。モジュール読出部142は、仮想ディレクトリの名前空間を、TS上でモジュールを認識するための名前空間と異なる形式で認識する。再生部146は、読み出された各モジュールを再生してモニタ150またはスピーカ152へ出力する。このとき、再生部146はBML文書にしたがった画面構成によりモジュールを提示する。
【0043】
図5は、放送受信端末のバッファメモリ上に形成される仮想ディレクトリツリーの構造を示す。図示するように、仮想ディレクトリツリー160は複数のファイルとそれらの格納場所であるディレクトリを階層化させた構造を有し、全体としてひとつのサービスを構成する。この仮想ディレクトリツリー160に含まれる複数のファイルは、第1コンテンツ164と第2コンテンツ166に大別される。第1コンテンツ164は、一つのエレメンタリストリーム(以下、ESという。)によって伝送されるデータ群であり、第2コンテンツ166は、二つのESに分散されて伝送されるデータ群である。
【0044】
ルートディレクトリ162のディレクトリ名は「101」である。このディレクトリ名は、図4のコンポーネント取得部124が取得したサービス識別子と同じ、もしくはモジュール読出部142によって読み出された仮想ディレクトリ名である。ルートディレクトリ162より一つ下位にあるサブディレクトリの名前は「A」および「B」である。サブディレクトリ「A」の下にあるファイルおよびサブディレクトリの名前は、それぞれ「program01.bml」と「img」である。サブディレクトリ「img」の下にあるファイルおよびサブディレクトリの名前は、それぞれ「picture01.jpg」と「C」である。サブディレクトリ「C」の下にあるファイルの名前は「picture03.jpg」である。これらのファイル群は第1コンテンツ164を構成するとともに、伝送時には一つのコンポーネントを構成する。そのコンポーネント識別子の値は「51」である。
【0045】
サブディレクトリ「B」の下にあるファイルおよびサブディレクトリの名前は、それぞれ「program02.bml」と「data」である。サブディレクトリ「data」の下にあるファイルの名前は「sound.aif」、「picture02.jpg」、および「D」である。サブディレクトリ「D」の下にあるファイルの名前は「picture04.jpg」である。これらのファイル群は第2コンテンツ166を構成するとともに、伝送時には二つのコンポーネントに分散される。そのコンポーネント識別子の値は「52」および「53」である。以上のような構造で仮想ディレクトリが形成される。コンテンツ作成者は、仮想ディレクトリツリー160の構造、ディレクトリ名、ファイル名などを自由に設定できるので、利便性が高い。また、同時に表示させない複数のファイルをひとつのコンポーネントに含めさせることもでき、伝送時の構成においても自由度が高い。
【0046】
図6は、図5のサービスについて生成される識別リストの内容を示す。識別リスト200は、コンポーネントタグ欄202、モジュールID欄204、ディレクトリ欄206、ファイル名欄208、およびタイプ欄210を含む。コンポーネントタグ欄202には、サービスに含まれるコンポーネントに対して付与されたコンポーネント識別子(component tag)が記述される。図においてはコンポーネント識別子「51」「52」「53」が記述されている。モジュールID欄204には、各コンポーネントに含まれるモジュール識別子(module id)が記述される。図においては各コンポーネントにそれぞれモジュール識別子「1」「2」のモジュールが含まれていることが示されている。
【0047】
ディレクトリ欄206には、モジュールごとの格納先である仮想ディレクトリ名が記述される。例えば、コンポーネント「51」のモジュール「1」を仮想ディレクトリ「A」の配下に格納すべきことが記述されている。同じコンポーネントのモジュール「2」を構成するファイルは、仮想ディレクトリ「A」の配下である仮想ディレクトリ「img」と、仮想ディレクトリ「B」の配下にある仮想ディレクトリ「data」とへ分散して格納すべきことが記述されている。ファイル名欄208には、モジュールを構成するファイルのファイル名が、それぞれの格納先との対応において記述されている。例えば、仮想ディレクトリ「A」にはファイル「program01.bml」が対応し、仮想ディレクトリ「img」には「picture01.jpg」が対応する。タイプ欄210には、各ファイルのデータ種別が記述されている。例えば、ファイル「program01.bml」のデータ種別は「BML文書」である旨が記述されている。
【0048】
こうして得られた仮想ディレクトリ名、ファイル名、格納場所の構造に基づき、放送受信端末12は図5のような仮想ディレクトリツリー構造をバッファメモリ上に形成させる。なお、ARIB STD−24には、「StoreRoot記述子」および「SubDirectory記述子」が規定されているが、これらはいわゆる蓄積型コンテンツに対してのみ使用できる記述子であり、本実施形態のようなリアルタイム再生型のコンテンツには事実上使用できない。また、「StoreRoot記述子」および「SubDirectory記述子」を用いても、一つのコンテンツが複数のコンポーネントに分散される場合のコンポーネント間の参照指定ができないので、総てのESを取得しないとコンテンツの全容が把握できない。本実施形態の場合、ひとつの識別リストを取得してしまえば、総てのESを取得しなくともそのサービスの構成を総て把握できる。
【0049】
なお、本実施形態の識別リストに類似のデータとして、各モジュールの構成を示すリソースリストが挙げられる。しかし、これはモジュール単位で生成されるリストであるため、総てのESを取得しないとサービス全体の構成は把握できない。したがって、本実施形態の識別リストとは性質上明らかに相違する。
【0050】
また、TSに識別リストをもたせる方式は、受信装置に対してリスト解析、モジュール認識、モジュール振り分けなどの処理を負担させるものの、現実にはその負担は小さいものであり、それ以上にコンテンツ制作者の労力低減というメリットが大きい。一方、格納先の仮想ディレクトリ名などをDIIメッセージに記述子の形式で書き込む形態も考えられる。しかし、DIIメッセージの方式において特別な記述子を新設するためのデータ領域の確保が規格上困難であるため、別個の独立したデータである識別リストの形で定義する方がむしろ好ましいといえる。特に、同時に表示制御すべき複数のモジュールがそれぞれどのコンポーネントに含めるべきかといった制約がなく、また伝送時の構成を考慮せずに利用時のモジュール構成を設定できるので、コンテンツ制作者にとっての利便性が高い。
【0051】
図7は、一つのESで伝送されるコンテンツの構成を示す。第1コンポーネント180は、一つのESを構成する単位であり、図5および図6に示したファイル「program01.bml」、「picture01.jpg」、および「picture03.jpg」を含む。この第1コンポーネント180に付与されるコンポーネント識別子は「51」である。第1コンポーネント180は、DIIメッセージ170とDDB172で構成される。DDB172は二つのモジュールで構成される。一つ目のモジュールはファイル「program01.bml」である。二つ目のモジュールはエンティティ形式であり、「picture01.jpg」と「picture03.jpg」を含む。それぞれのモジュールには、モジュール識別子として「1」および「2」の値が付与される。
【0052】
DIIメッセージ170においては、モジュールごとにタイプ記述子とネーム記述子が指定される。モジュール「1」は、そのデータ種別が「BML文書」であることがタイプ記述子から把握でき、そのファイル名は「program01.bml」であることがネーム記述子から把握できる。モジュール「2」は、その形式が「Multipart」すなわちエンティティ形式であることがタイプ記述子から把握できる。このエンティティ形式のモジュールを構成するファイルの名前は、それぞれDDB172に格納されたそれぞれのリソース名から把握できる。
【0053】
図8は、コンテンツが二つのESに分散されて伝送される場合における第1のコンポーネントの構成を示す。以下、図7の第1コンポーネント180との相違点を中心に第2コンポーネント182を説明する。第2コンポーネント182は、図5および図6に示したファイル「program02.bml」および「sound.aif」を含み、付与されるコンポーネント識別子は「52」である。第2コンポーネント182は、DIIメッセージ174とDDB176で構成される。DDB176を構成する一つ目のモジュールはファイル「program02.bml」であり、二つ目のモジュールは「sound.aif」である。それぞれのモジュールには、モジュール識別子として「1」および「2」の値が付与される。
【0054】
DIIメッセージ174において、モジュール「1」はデータ種別が「BML文書」でファイル名が「program02.bml」であり、モジュール「2」はデータ種別が「AIFF音声」でファイル名が「sound.aif」であることが記述されている。
【0055】
図9は、コンテンツが二つのESに分散されて伝送される場合における第2のコンポーネントの構成を示す。第3コンポーネント184は、図5および図6に示したファイル「picture02.jpg」と「picture04.jpg」を含み、付与されるコンポーネント識別子は「53」である。第3コンポーネント184は、DIIメッセージ178とDDB179で構成される。DDB179を構成する一つ目のモジュールはファイル「picture02.jpg」であり、二つ目のモジュールは「picture04.jpg」である。それぞれのモジュールには、モジュール識別子として「1」および「2」の値が付与される。
【0056】
DIIメッセージ178において、モジュール「1」および「2」はいずれもデータ種別が「JPEG画像」である旨が記述されている。図のようにそれぞれのファイル名の記述が省略されている場合は、DDB179からファイル名を取得すればよい。逆に、DDB179に記述されたリソース名と異なるファイル名をDIIメッセージ178に記述することによって、格納時のファイル名を自由に指定してもよい。
【0057】
以上、本発明をいくつかの実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、変形例をいくつか挙げる。
【0058】
実施の形態においては、地上波デジタルラジオ放送における送信装置および受信装置を説明した。変形例においては、地上波放送、衛星放送、ケーブル放送、インターネット放送などのテレビジョン放送またはラジオ放送の形で実現してもよい。また、必ずしも「放送」の分野に限定されず、伝送される様々なデータストリームに応用してもよい。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、デジタル放送の運営に関して利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】放送用トランスポートストリームの論理的な構成を示す図である。
【図2】放送システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図3】放送サーバの構成を示す機能ブロック図である。
【図4】放送受信端末の構成を示す機能ブロック図である。
【図5】放送受信端末のバッファメモリ上に形成される仮想ディレクトリツリーの構造を示す図である。
【図6】識別リストの内容を示す図である。
【図7】一つのエレメンタリストリームで伝送されるコンテンツの構成を示す図である。
【図8】コンテンツが二つのエレメンタリストリームに分散されて伝送される場合における第1のコンポーネントの構成を示す図である。
【図9】コンテンツが二つのエレメンタリストリームに分散されて伝送される場合における第2のコンポーネントの構成を示す図である。
【符号の説明】
10 放送システム、 12 放送受信端末、 14 放送サーバ、 20 放送データ記憶部、 30 伝送設定部、 32 メッセージ設定部、 34 コンポーネント生成部、 36 詳細設定部、 49 リスト設定部、 60 ストリーム設定部、 70 送信処理部、 110 受信処理部、 120 受信データ処理部、 122 テーブル取得部、 124 コンポーネント取得部
、 126 メッセージ取得部、 127 リスト取得部、 128 格納処理部、 130 バッファメモリ、 140 提示処理部。
【発明の属する技術分野】
この発明は、データ送信方法、データ送信装置、データ受信方法、およびデータ受信装置に関する。この発明は特に、デジタルデータ放送のトランスポートストリームを送信または受信する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、テレビジョン放送やラジオ放送の形態がアナログからデジタルへと移行しつつある。CSデジタル放送に続いてBSデジタル放送も開始され、数年以内には地上波テレビジョン放送や地上波ラジオ放送もデジタル化されようとしている。デジタル放送の大きな特徴の一つに、いわゆるデータ放送がある。主要な放送コンテンツを本放送として流す一方で、付随するデータをサブチャンネル的に流すことによって番組に付加価値を与える。アナログ放送においても同種の技術として文字放送があるが、デジタル放送におけるデータ放送は動画、静止画、音声、テキストなどメディアタイプを問わず複数種のデータを同時に伝送できる点で内容をより充実させやすい。
【0003】
最近では、インターネットを放送媒体として利用した、いわゆるインターネット放送がブロードバンド時代を背景に注目を集めている。かつてのインターネット放送は狭い帯域幅の中で限られたコンテンツを配信するのみであったため、テレビジョン放送やラジオ放送との間であまり競合が見られなかったが、ブロードバンド人口の急増によって今や重要な放送手段の一つと目されるに至っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
データ放送において様々なコンテンツを画面に表示させる標準的な手法は、コンテンツの画面配置や表示タイミングなどを制御するための記述言語であるBML(Broadcast Markup Language)を用いて文書に記述する手法である。従来のBML文書においては、表示の対象となるコンテンツを電波産業会(ARIB)が策定した標準規格であるARIB STD−B24に基づく形式で参照先指定する。この規格によると、例えば「arib−dc://<service_id>.<event_id>.<content_id>/<component_tag>/<module_id>/resourceName」のような名前空間を用いて指定することになっている。この「component_tag」や「module_id」といった識別子はトランスポートの伝送時に付与する値であり、通常はシリアルな数値が割り当てられる。これらは本来、伝送時に便宜上付与する情報である。したがって、コンテンツの作成者は、そのコンテンツの作成時点のような早い段階から伝送時の形態を意識しなければならず、BML文書に記述するために大きな労力を払っていた。
【0005】
一方、アナログ放送からデジタル放送へ移行することによって、伝送できるデータ量は数倍に広がると言われており、それだけ多チャンネル化も容易になるので放送の充実化が大いに期待される。しかし、伝送効率やハードウエア性能ばかりが向上してもそれだけでは視聴者を獲得することは困難であり、提供する番組などソフト面で充実させなければ放送の活性化は達成できない。現在、放送コンテンツの制作者は新しい放送規格への対応に追われているが、近い将来にすべての放送がデジタル化されようとしている状況からしてもこうした負担が軽減されるようなツールや規格の確立は急務と言える。
【0006】
本発明者は、以上の認識に基づき本発明をなしたもので、その目的は、デジタルデータ放送におけるコンテンツ制作の負担を軽減するための技術の提供にある。本発明の別の目的は、デジタルデータ放送用のコンテンツ制作における自由度を高める技術の提供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のある態様は、データ送信方法に関する。この方法は、データ放送におけるモノメディアの画面提示に関する制御を定義したマルチメディア制御情報のモジュールを伝送対象に設定する過程と、マルチメディア制御情報において提示対象として指定されたモノメディアのモジュールを伝送対象に設定する過程と、そのモジュールをコンポーネント化する過程と、そのモジュールの受信装置における格納先として、その受信装置のメモリ上の仮想ディレクトリ名を設定する過程と、少なくともひとつのコンポーネントによって形成されるサービスの構成および仮想ディレクトリ名の指定を記述した識別リストを生成する過程と、サービスを形成するコンポーネントと識別リストを多重化してトランスポートストリームを生成する過程と、トランスポートストリームを送信する過程と、を備える。
【0008】
ここで「データ放送」は、いわゆるデジタル放送において本放送に付随して伝送されるサブチャンネル的なコンテンツであってもよい。「モノメディア」は、デジタルデータ放送のコンテンツを構成するデータであり、例えば動画、静止画、音声、楽曲、テキストなど個別のフォーマットのもとで生成された個別の目的をもつデータが含まれる。複数のモノメディアによってマルチメディアが構成される。「マルチメディア制御情報」は、例えばXML(eXtensible Markup Language)やBML(Broadcast Markup Language)などのメタ言語または記述言語を用いて作成された文書であってもよい。
【0009】
「仮想ディレクトリ名」は、バッファメモリ上に仮想的に形成させたディレクトリ構造におけるひとつのディレクトリの名前を示す。この構造は、例えばハードディスクなどの補助記憶装置に用いられるファイルシステムの概念と同様である。すなわち、受信したモジュールの格納先をバッファメモリにおいて階層化するとともに、各階層にディレクトリ名を付与して管理するものである。
【0010】
「識別リスト」は、現在のところARIB STDに規定されていない概念であり、あるサービスに含まれるコンポーネントの構成とそのコンポーネントに含まれるモジュールの構成が記述されたリストである。この識別リストには、格納先の仮想ディレクトリ名や格納時に用いられるファイル名、各ファイルのタイプ名などがさらに記述されていてもよい。
【0011】
コンポーネントを取得するときに識別メッセージを参照してもよい。識別メッセージは、ARIB STD−B24に規定されるDII(Download Info Indication)メッセージなど、データカルーセルの構成を記述した情報であってもよい。「コンポーネント化」は、識別メッセージやモジュールを構成するデータを組み合わせてひとつのエレメンタリストリーム(ES)を構成させる処理であってもよい。ESの構成は詳細テーブルに記述してもよい。詳細テーブルは、ARIB STD−B10に規定されるPAT(Program Association Table)、PMT(Program Map Table)、NIT(Network Information Table)、CAT(Conditional Access Table)、番組配列情報などの伝送制御信号であってもよい。
【0012】
本発明の別の態様は、データ送信装置に関する。この装置は、データ放送で伝送すべき少なくともひとつのモノメディアのモジュールを指定する指示を取得し、そのモジュールをコンポーネント化するコンポーネント生成部と、少なくともひとつのコンポーネントによって形成されるサービスの構成を記述した識別リストを生成するリスト設定部と、そのサービスを形成するコンポーネントと識別リストとを多重化してトランスポートストリームを生成するストリーム設定部と、を備える。リスト設定部は、モジュールの受信装置における格納先としてその受信装置のメモリ上の仮想ディレクトリ名を識別リストに書き込んでもよい。
【0013】
このデータ送信装置は、必ずしもアンテナなどの送信手段を一体的に有することを必要とせず、「放送サーバ」または「放送データ編集装置」などの形で実現することを妨げない。個別の機能を有する複数の装置が組み合わさって構成されるシステムの形で実現してもよく、全体として一体に構成されることを必要としない。
【0014】
マルチメディア制御情報における提示対象のモジュールの参照先指定は、受信装置のメモリ上の仮想ディレクトリと受信装置の補助記憶装置上のディレクトリの双方を同一視した形でなされてもよい。マルチメディア制御情報において、トランスポートストリームから受信装置のメモリへ一時的に格納された後に即時再生されるリアルタイム型コンテンツのモジュールと、同時に再生されるべき他のモジュールとともに受信装置の補助記憶装置に蓄積されて事後的に再生される蓄積型コンテンツのモジュールとの双方が混在した形で参照先指定されてもよい。
【0015】
本発明のさらに別の形態は、データ受信方法に関する。この方法は、トランスポートストリームを取得する過程と、そのトランスポートストリームからサービスを形成するコンポーネントの構成が記述された識別リストを取得する過程と、トランスポートストリームからサービスに含まれる少なくともひとつのコンポーネントを取得する過程と、そのコンポーネントに含まれる少なくともひとつのモノメディアのモジュールを識別リストに基づいて認識するとともに、その識別リストにおいて指定されたメモリ上の仮想ディレクトリへ認識されたモジュールを格納する過程と、データ放送におけるモノメディアのモジュールの画面提示に関する制御を定義したマルチメディア制御情報を読み出す過程と、そのマルチメディア制御情報において参照先指定された仮想ディレクトリを参照する過程と、その仮想ディレクトリに格納されたモジュールを読み出し、このモジュールをマルチメディア制御情報にしたがった構成により画面に提示する過程と、を備える。
【0016】
本発明のさらに別の形態は、データ受信装置に関する。この装置は、トランスポートストリームを取得する受信処理部と、そのトランスポートストリームからサービスを形成するコンポーネントの構成が記述された識別リストを取得するリスト取得部と、トランスポートストリームからサービスに含まれる少なくともひとつのコンポーネントを取得するコンポーネント取得部と、そのコンポーネントに含まれる少なくともひとつのモノメディアのモジュールを識別リストに基づいて認識するとともに、その識別リストにおいて指定されたメモリ上の仮想ディレクトリへ認識されたモジュールを格納する格納処理部と、を備える。
【0017】
このデータ受信装置は、受信したモジュールを一時的に格納するためのバッファメモリをさらに備え、そのバッファメモリには仮想的なディレクトリ構造の形式でモジュールが格納される。データ受信装置は、必ずしもアンテナなどの受信手段を一体的に有することを必要とせず、「放送受信端末」または「放送データ再生装置」などの形で実現することを妨げない。個別の機能を有する複数の装置が組み合わさって構成されるシステムの形で実現してもよく、全体として一体に構成されることを必要としない。
【0018】
格納処理部は、メモリに格納されたモジュールを仮想ディレクトリの構造を承継したディレクトリ構造の下で補助記憶装置に保存する機能を有してもよい。マルチメディア制御情報において、メモリ上の仮想ディレクトリと補助記憶装置上のディレクトリの双方を同一視した形で参照先指定されてもよい。マルチメディア制御情報において、トランスポートストリームからメモリへ一時的に格納された後に即時再生されるリアルタイム型コンテンツのモジュールと、同時に再生されるべき他のモジュールとともに補助記憶装置に蓄積されて事後的に再生される蓄積型コンテンツのモジュールとの双方が混在した形で参照先指定されてもよい。
【0019】
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体、データ構造などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0020】
【発明の実施の形態】
(前提技術)
前提技術においては、地上波デジタルラジオ放送用のトランスポートストリームの中に複数の論理的なデータ伝送路であるレイヤを設け、そのレイヤごとに個別の放送コンテンツを割り当てる。各放送コンテンツは、ラジオ放送、楽曲データ、画像データ、天気情報、ニュースなど、それぞれ個別の目的を有する。
【0021】
受信端末は、トランスポートストリームに含まれる全ての放送コンテンツを取得する必要はなく、機種ごとの仕様に応じて選択的に放送コンテンツを取得する。受信端末の仕様は、機種ごとの再生目的に沿って任意に採用できる。例えばラジオ放送と楽曲データのみを取得可能とする装置や、ラジオ放送、天気情報、ニュースのみを取得可能とする装置など、同じトランスポートストリームからあらゆる組合せで放送コンテンツを取得できる。各放送コンテンツは所定の識別情報で管理される。受信端末は管理情報を参照して必要な放送コンテンツだけを取得するため、受信帯域やバッファが圧迫されない。
【0022】
一方、放送サーバは、受信端末の仕様が機種によって異なる場合にも、それぞれの仕様に応じて別々のトランスポートストリームを生成して送信しなくてよく、あらゆる仕様の受信端末に向けて同じトランスポートストリームを送信する。これにより、送信するデータの重複を回避でき、複数の放送コンテンツを効率よく送信できる。
【0023】
放送サーバは、各放送コンテンツに付与した識別情報を、放送コンテンツから分離させた形で送信する。さらに、いくつかの放送コンテンツに関しては、送信するタイミングに関する情報や、他の伝送方法による代替的な配信手段に関する情報をあわせて送信する。これにより、選択的な放送コンテンツの取得をさらに効率よく実現できる。
【0024】
このように、放送側にとっては受信側の仕様の違いに左右されずに放送内容を決定でき、受信側にとっても放送内容の違いに左右されずに仕様を決定できる。
【0025】
図1は、デジタル放送用トランスポートストリームの論理的な構成を示す。前提技術における放送に割り当てられた全体の帯域は680kbpsであり、その帯域をMPEG(Moving Picture Experts Group)の一規格であるMPEG2−TS方式でトランスポートストリームを流す。このトランスポートストリームは図示する通りいくつかの論理的なレイヤによって構成される。そのレイヤには1つの本放送レイヤと複数の副放送レイヤが含まれる。ただし、本放送レイヤと副放送レイヤの数や構成は任意であり、放送内容を決定する側に委ねられる。
【0026】
本放送レイヤには、デジタルラジオ放送におけるいわゆる本放送用のデータが流れる。このレイヤの帯域は128kbpsであり、データ形式はAAC(Advanced Audio Coding)である。副放送レイヤには、いわゆるデータ放送用のデータが流れる。この副放送レイヤはさらにいくつかのレイヤに細分化され、それぞれに楽曲、テキスト、静止画、動画、音声などのデータが流される。例えば、楽曲データの伝送に用いられるレイヤの帯域は270kpsである。
【0027】
(実施の形態)
本実施形態においては、放送受信端末が受信したデータを仮想的なディレクトリ構造の下でバッファメモリに格納する。放送画面の構成を定義するBML文書においては、画面に提示させるモノメディアの参照先として仮想ディレクトリ名を指定できる。トランスポートストリーム(以下、TSという。)上においてモジュールを識別するために用いられる名前空間で参照先指定する場合と異なり、伝送時の形態を考慮せずに参照先指定できるので、コンテンツ作成者にとって利便性が高い。
【0028】
図2は、放送システムの構成を示す機能ブロック図である。放送システム10は、放送サーバ14と複数の放送受信端末12で構成される。放送サーバ14は、放送用のTSを地上波で送信し、これを複数の放送受信端末12が受信する。
【0029】
放送サーバ14および放送受信端末12は、ハードウエア的には、コンピュータのCPUをはじめとする素子で実現でき、ソフトウエア的にはデータ送受信機能のあるプログラムなどによって実現されるが、図2〜4ではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウエア、ソフトウエアの組合せによっていろいろなかたちで実現できる。放送サーバ14は、発信用のアンテナを含む構成でもよいし、放送受信端末12は、受信用のアンテナを含むパーソナルコンピュータ、専用受信装置、携帯情報端末、携帯電話などであってもよい。
【0030】
図3は、放送サーバの構成を示す機能ブロック図である。放送サーバ14は、放送データ記憶部20、伝送設定部30、ストリーム設定部60、および送信処理部70を備える。放送データ記憶部20は放送用のコンテンツを保持し、伝送設定部30がTSの構成を設定する。その設定に基づいてストリーム設定部60がTSを生成し、これを送信処理部70が放送受信端末12へ送信する。
【0031】
放送データ記憶部20には、放送コンテンツを構成する動画、静止画、音声、楽曲、テキストなどのデータが格納されている。伝送設定部30は、DIIメッセージを設定するメッセージ設定部32と、モジュールをコンポーネント化するコンポーネント生成部34と、TSの構成を設定する詳細設定部36を有する。
【0032】
メッセージ設定部32は、指示取得部38、ブロック設定部40、およびメッセージ生成部42を含む。指示取得部38は、モノメディアのモジュールを伝送対象に指定する指示を操作者から受け取る。指示取得部38はさらに、伝送するモジュールの受信側における格納先としてその受信端末のバッファメモリ上の仮想ディレクトリ名に関する指示を操作者から受け取る。仮想ディレクトリ名として、ディレクトリパスの名前やファイル名の指定を受ける。ブロック設定部40は、伝送対象に指定されたモジュールをコンポーネント化するときの構成を設定するとともに、モジュールのデータサイズやデータ種別などに応じて伝送用のブロックであるDDB(Download Data Block)を生成する。メッセージ生成部42は、パッケージの構成を記述したDIIメッセージを生成する。
【0033】
コンポーネント生成部34は、対象特定部44、コンポーネント設定部46、およびサービス設定部47を含む。対象特定部44は、コンポーネント化の対象となるDIIメッセージおよびDDBを特定する。コンポーネント設定部46は、対象特定部44によって特定されたDIIメッセージおよびDDBからコンポーネントを生成する。ここで、コンポーネント設定部46がコンポーネント化するDDBには、マルチメディア制御情報のモジュールも含まれる。このマルチメディア制御情報は、データ放送におけるモノメディアのモジュールの画面提示に関する空間的制御または時間的制御を定義するデータであり、本実施形態ではBML文書を示す。
【0034】
BML文書において提示対象として指定されるモジュールの参照先指定には、仮想ディレクトリ名が用いられる。この仮想ディレクトリ名に用いられる名前空間は、TS上でモジュールを識別するための名前空間と異なる形式で形成される。すなわち、「arib−dc://<service_id>.<event_id>.<content_id>/<component_tag>/<module_id>/<resourceName>」のような、TS上でモジュールを直接識別するための名前空間ではなく、例えば「arib−rtl://<service_id>/<directoryName>/<fileName>」のようなディレクトリパスとファイル名を連結させた名前空間が用いられる。前者が「伝送時の名前空間」だとすれば、後者は「利用時の名前空間」と表現できる。「component_tag」および「module_id」は、伝送時に便宜的に付与される数字などの識別子である。一方、「directoryName」および「fileName」は、コンテンツ作成者が意識的にその内容を表すような文字列で自由に指定できる。なお、BML文書において「<directoryName>/<fileName>」や「../<fileName>」のような相対参照によりモジュールを指定してもよい。
【0035】
サービス設定部47は、一つ以上のコンポーネントを含んだサービスの構成を設定する。これにより、サービスごとのコンポーネント構成、各コンポーネントのモジュール構成、各モジュールの格納先の仮想ディレクトリ名、格納時のファイル名、などが決定されて後述のリスト設定部49へ送られる。
【0036】
詳細設定部36は、トランスポートストリームの構成を設定する機能を有し、テーブル生成部48、リスト設定部49、およびパケット設定部50を含む。テーブル生成部48は、複数のコンポーネントを多重化して形成されるTSの構成を記述した詳細テーブルを生成する。リスト設定部49は、サービスごとにコンポーネント構成、モジュール構成、格納先の仮想ディレクトリ名、格納時のファイル名などが記述された識別リストを生成する。パケット設定部50は、各コンポーネントを固定長のパケットに分割するとともに、それぞれのパケットにパケット識別(PID)を付与する。
【0037】
ストリーム設定部60は、符号化処理部62および多重化処理部64を有する。符号化処理部62は、必要に応じてデータを符号化する。例えば、楽曲データをAACなどの形式に変換してもよいし、大容量データの圧縮や暗号化を処理してもよい。多重化処理部64は、詳細設定部36によって定められた通り、複数のパケットを時分割多重などにより多重化してデータストリームを生成する。このデータストリームを送信処理部70が送信する。
【0038】
図4は、放送受信端末の構成を示す機能ブロック図である。放送受信端末12は、受信処理部110、受信データ処理部120、バッファメモリ130、ハードディスク132、提示処理部140、モニタ150、およびスピーカ152を備える。放送サーバ14から発信されたTSを受信処理部110が受信し、受信データ処理部120がTSからモジュールを取り出してバッファメモリ130またはハードディスク132に格納する。提示処理部140は、バッファメモリ130またはハードディスク132に格納されたモジュールを再生する。再生された音声はスピーカ152を通じて外部へ出力され、再生された画像やテキストはモニタ150を通じて外部へ出力される。
【0039】
受信データ処理部120は、テーブル取得部122、コンポーネント取得部124、メッセージ取得部126、リスト取得部127、および格納処理部128を有する。テーブル取得部122は、TSから詳細テーブルを取得する。例えば、最初にPATを取得し、このPATに基づいてPMTやNITを取得する。コンポーネント取得部124は、選局されているサービスに属するパケットをPMTに基づいて取得し、そのパケットを連結してコンポーネントを再構成する。コンポーネント取得部124は、各コンポーネントを識別するためのコンポーネント識別子(component tag)をPMTから取得して各コンポーネントに割り当てる。コンポーネント取得部124は、各コンポーネントが属するサービスを識別するためのサービス識別子(service id)をNITから取得する。コンポーネント取得部124は、必要に応じてデータ形式の変換や、圧縮データまたは暗号化データの復号を処理する。
【0040】
メッセージ取得部126は、各コンポーネントからDIIメッセージを取得する。リスト取得部127は、TSからサービスごとに識別リストを取得する。格納処理部128は、コンポーネントに含まれるモジュールをDIIメッセージに基づいて認識する。格納処理部128は、識別リストにおいて指定されたバッファメモリ130上の仮想ディレクトリへモジュールを格納する。コンポーネントが蓄積型サービス用のデータである場合、格納処理部128はそのモジュールをハードディスク132へ蓄積してもよい。蓄積型サービス用のデータであるか否かは、サービスのタイプに応じて判断してもよいし、所定のテーブルなどに記述された識別フラグに基づいて判断してもよい。
【0041】
提示処理部140は、バッファメモリ130に格納されたモジュールを画面に提示する機能として、モジュール読出部142、制御情報読出部144、および再生部146を有する。制御情報読出部144は、バッファメモリ130に格納されたモジュールのうち、マルチメディア制御情報としてのBML文書のモジュールを読み出す。
【0042】
モジュール読出部142は、BML文書において指定されたモジュールの格納先であるバッファメモリ130上の仮想ディレクトリを参照し、そこからモジュールを読み出す。モジュール読出部142は、仮想ディレクトリの名前空間を、TS上でモジュールを認識するための名前空間と異なる形式で認識する。再生部146は、読み出された各モジュールを再生してモニタ150またはスピーカ152へ出力する。このとき、再生部146はBML文書にしたがった画面構成によりモジュールを提示する。
【0043】
図5は、放送受信端末のバッファメモリ上に形成される仮想ディレクトリツリーの構造を示す。図示するように、仮想ディレクトリツリー160は複数のファイルとそれらの格納場所であるディレクトリを階層化させた構造を有し、全体としてひとつのサービスを構成する。この仮想ディレクトリツリー160に含まれる複数のファイルは、第1コンテンツ164と第2コンテンツ166に大別される。第1コンテンツ164は、一つのエレメンタリストリーム(以下、ESという。)によって伝送されるデータ群であり、第2コンテンツ166は、二つのESに分散されて伝送されるデータ群である。
【0044】
ルートディレクトリ162のディレクトリ名は「101」である。このディレクトリ名は、図4のコンポーネント取得部124が取得したサービス識別子と同じ、もしくはモジュール読出部142によって読み出された仮想ディレクトリ名である。ルートディレクトリ162より一つ下位にあるサブディレクトリの名前は「A」および「B」である。サブディレクトリ「A」の下にあるファイルおよびサブディレクトリの名前は、それぞれ「program01.bml」と「img」である。サブディレクトリ「img」の下にあるファイルおよびサブディレクトリの名前は、それぞれ「picture01.jpg」と「C」である。サブディレクトリ「C」の下にあるファイルの名前は「picture03.jpg」である。これらのファイル群は第1コンテンツ164を構成するとともに、伝送時には一つのコンポーネントを構成する。そのコンポーネント識別子の値は「51」である。
【0045】
サブディレクトリ「B」の下にあるファイルおよびサブディレクトリの名前は、それぞれ「program02.bml」と「data」である。サブディレクトリ「data」の下にあるファイルの名前は「sound.aif」、「picture02.jpg」、および「D」である。サブディレクトリ「D」の下にあるファイルの名前は「picture04.jpg」である。これらのファイル群は第2コンテンツ166を構成するとともに、伝送時には二つのコンポーネントに分散される。そのコンポーネント識別子の値は「52」および「53」である。以上のような構造で仮想ディレクトリが形成される。コンテンツ作成者は、仮想ディレクトリツリー160の構造、ディレクトリ名、ファイル名などを自由に設定できるので、利便性が高い。また、同時に表示させない複数のファイルをひとつのコンポーネントに含めさせることもでき、伝送時の構成においても自由度が高い。
【0046】
図6は、図5のサービスについて生成される識別リストの内容を示す。識別リスト200は、コンポーネントタグ欄202、モジュールID欄204、ディレクトリ欄206、ファイル名欄208、およびタイプ欄210を含む。コンポーネントタグ欄202には、サービスに含まれるコンポーネントに対して付与されたコンポーネント識別子(component tag)が記述される。図においてはコンポーネント識別子「51」「52」「53」が記述されている。モジュールID欄204には、各コンポーネントに含まれるモジュール識別子(module id)が記述される。図においては各コンポーネントにそれぞれモジュール識別子「1」「2」のモジュールが含まれていることが示されている。
【0047】
ディレクトリ欄206には、モジュールごとの格納先である仮想ディレクトリ名が記述される。例えば、コンポーネント「51」のモジュール「1」を仮想ディレクトリ「A」の配下に格納すべきことが記述されている。同じコンポーネントのモジュール「2」を構成するファイルは、仮想ディレクトリ「A」の配下である仮想ディレクトリ「img」と、仮想ディレクトリ「B」の配下にある仮想ディレクトリ「data」とへ分散して格納すべきことが記述されている。ファイル名欄208には、モジュールを構成するファイルのファイル名が、それぞれの格納先との対応において記述されている。例えば、仮想ディレクトリ「A」にはファイル「program01.bml」が対応し、仮想ディレクトリ「img」には「picture01.jpg」が対応する。タイプ欄210には、各ファイルのデータ種別が記述されている。例えば、ファイル「program01.bml」のデータ種別は「BML文書」である旨が記述されている。
【0048】
こうして得られた仮想ディレクトリ名、ファイル名、格納場所の構造に基づき、放送受信端末12は図5のような仮想ディレクトリツリー構造をバッファメモリ上に形成させる。なお、ARIB STD−24には、「StoreRoot記述子」および「SubDirectory記述子」が規定されているが、これらはいわゆる蓄積型コンテンツに対してのみ使用できる記述子であり、本実施形態のようなリアルタイム再生型のコンテンツには事実上使用できない。また、「StoreRoot記述子」および「SubDirectory記述子」を用いても、一つのコンテンツが複数のコンポーネントに分散される場合のコンポーネント間の参照指定ができないので、総てのESを取得しないとコンテンツの全容が把握できない。本実施形態の場合、ひとつの識別リストを取得してしまえば、総てのESを取得しなくともそのサービスの構成を総て把握できる。
【0049】
なお、本実施形態の識別リストに類似のデータとして、各モジュールの構成を示すリソースリストが挙げられる。しかし、これはモジュール単位で生成されるリストであるため、総てのESを取得しないとサービス全体の構成は把握できない。したがって、本実施形態の識別リストとは性質上明らかに相違する。
【0050】
また、TSに識別リストをもたせる方式は、受信装置に対してリスト解析、モジュール認識、モジュール振り分けなどの処理を負担させるものの、現実にはその負担は小さいものであり、それ以上にコンテンツ制作者の労力低減というメリットが大きい。一方、格納先の仮想ディレクトリ名などをDIIメッセージに記述子の形式で書き込む形態も考えられる。しかし、DIIメッセージの方式において特別な記述子を新設するためのデータ領域の確保が規格上困難であるため、別個の独立したデータである識別リストの形で定義する方がむしろ好ましいといえる。特に、同時に表示制御すべき複数のモジュールがそれぞれどのコンポーネントに含めるべきかといった制約がなく、また伝送時の構成を考慮せずに利用時のモジュール構成を設定できるので、コンテンツ制作者にとっての利便性が高い。
【0051】
図7は、一つのESで伝送されるコンテンツの構成を示す。第1コンポーネント180は、一つのESを構成する単位であり、図5および図6に示したファイル「program01.bml」、「picture01.jpg」、および「picture03.jpg」を含む。この第1コンポーネント180に付与されるコンポーネント識別子は「51」である。第1コンポーネント180は、DIIメッセージ170とDDB172で構成される。DDB172は二つのモジュールで構成される。一つ目のモジュールはファイル「program01.bml」である。二つ目のモジュールはエンティティ形式であり、「picture01.jpg」と「picture03.jpg」を含む。それぞれのモジュールには、モジュール識別子として「1」および「2」の値が付与される。
【0052】
DIIメッセージ170においては、モジュールごとにタイプ記述子とネーム記述子が指定される。モジュール「1」は、そのデータ種別が「BML文書」であることがタイプ記述子から把握でき、そのファイル名は「program01.bml」であることがネーム記述子から把握できる。モジュール「2」は、その形式が「Multipart」すなわちエンティティ形式であることがタイプ記述子から把握できる。このエンティティ形式のモジュールを構成するファイルの名前は、それぞれDDB172に格納されたそれぞれのリソース名から把握できる。
【0053】
図8は、コンテンツが二つのESに分散されて伝送される場合における第1のコンポーネントの構成を示す。以下、図7の第1コンポーネント180との相違点を中心に第2コンポーネント182を説明する。第2コンポーネント182は、図5および図6に示したファイル「program02.bml」および「sound.aif」を含み、付与されるコンポーネント識別子は「52」である。第2コンポーネント182は、DIIメッセージ174とDDB176で構成される。DDB176を構成する一つ目のモジュールはファイル「program02.bml」であり、二つ目のモジュールは「sound.aif」である。それぞれのモジュールには、モジュール識別子として「1」および「2」の値が付与される。
【0054】
DIIメッセージ174において、モジュール「1」はデータ種別が「BML文書」でファイル名が「program02.bml」であり、モジュール「2」はデータ種別が「AIFF音声」でファイル名が「sound.aif」であることが記述されている。
【0055】
図9は、コンテンツが二つのESに分散されて伝送される場合における第2のコンポーネントの構成を示す。第3コンポーネント184は、図5および図6に示したファイル「picture02.jpg」と「picture04.jpg」を含み、付与されるコンポーネント識別子は「53」である。第3コンポーネント184は、DIIメッセージ178とDDB179で構成される。DDB179を構成する一つ目のモジュールはファイル「picture02.jpg」であり、二つ目のモジュールは「picture04.jpg」である。それぞれのモジュールには、モジュール識別子として「1」および「2」の値が付与される。
【0056】
DIIメッセージ178において、モジュール「1」および「2」はいずれもデータ種別が「JPEG画像」である旨が記述されている。図のようにそれぞれのファイル名の記述が省略されている場合は、DDB179からファイル名を取得すればよい。逆に、DDB179に記述されたリソース名と異なるファイル名をDIIメッセージ178に記述することによって、格納時のファイル名を自由に指定してもよい。
【0057】
以上、本発明をいくつかの実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、変形例をいくつか挙げる。
【0058】
実施の形態においては、地上波デジタルラジオ放送における送信装置および受信装置を説明した。変形例においては、地上波放送、衛星放送、ケーブル放送、インターネット放送などのテレビジョン放送またはラジオ放送の形で実現してもよい。また、必ずしも「放送」の分野に限定されず、伝送される様々なデータストリームに応用してもよい。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、デジタル放送の運営に関して利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】放送用トランスポートストリームの論理的な構成を示す図である。
【図2】放送システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図3】放送サーバの構成を示す機能ブロック図である。
【図4】放送受信端末の構成を示す機能ブロック図である。
【図5】放送受信端末のバッファメモリ上に形成される仮想ディレクトリツリーの構造を示す図である。
【図6】識別リストの内容を示す図である。
【図7】一つのエレメンタリストリームで伝送されるコンテンツの構成を示す図である。
【図8】コンテンツが二つのエレメンタリストリームに分散されて伝送される場合における第1のコンポーネントの構成を示す図である。
【図9】コンテンツが二つのエレメンタリストリームに分散されて伝送される場合における第2のコンポーネントの構成を示す図である。
【符号の説明】
10 放送システム、 12 放送受信端末、 14 放送サーバ、 20 放送データ記憶部、 30 伝送設定部、 32 メッセージ設定部、 34 コンポーネント生成部、 36 詳細設定部、 49 リスト設定部、 60 ストリーム設定部、 70 送信処理部、 110 受信処理部、 120 受信データ処理部、 122 テーブル取得部、 124 コンポーネント取得部
、 126 メッセージ取得部、 127 リスト取得部、 128 格納処理部、 130 バッファメモリ、 140 提示処理部。
Claims (10)
- データ放送におけるモノメディアの画面提示に関する制御を定義したマルチメディア制御情報のモジュールを伝送対象に設定する過程と、
前記マルチメディア制御情報において提示対象として指定されたモノメディアのモジュールを伝送対象に設定する過程と、
前記モジュールをコンポーネント化する過程と、
前記モジュールの受信装置における格納先として、その受信装置のメモリ上の仮想ディレクトリ名を設定する過程と、
少なくともひとつの前記コンポーネントによって形成されるサービスの構成および前記仮想ディレクトリ名の指定を記述した識別リストを生成する過程と、
前記サービスを形成するコンポーネントと前記識別リストを多重化してトランスポートストリームを生成する過程と、
前記トランスポートストリームを送信する過程と、
を備えることを特徴とするデータ送信方法。 - データ放送で伝送すべき少なくともひとつのモノメディアのモジュールを指定する指示を取得し、そのモジュールをコンポーネント化するコンポーネント生成部と、
少なくともひとつのコンポーネントによって形成されるサービスの構成を記述した識別リストを生成するリスト設定部と、
前記サービスを形成するコンポーネントと前記識別リストとを多重化してトランスポートストリームを生成するストリーム設定部と、を備え、
前記リスト設定部は、前記モジュールの受信装置における格納先としてその受信装置のメモリ上の仮想ディレクトリ名を前記識別リストに書き込むことを特徴とするデータ送信装置。 - 前記コンポーネント生成部は、前記モジュールの画面提示に関する制御を定義したマルチメディア制御情報のモジュールをさらにコンポーネント化するとともに、そのマルチメディア配置情報において提示対象として指定されるモジュールの参照先指定に前記仮想ディレクトリ名が用いられることを特徴とする請求項2に記載のデータ送信装置。
- 前記マルチメディア制御情報において提示対象として指定されるモジュールの参照先指定に用いられる名前空間は、トランスポートストリーム上でモジュールを識別するための名前空間と異なる形式で形成されることを特徴とする請求項2または3に記載のデータ送信装置。
- トランスポートストリームを取得する過程と、
前記トランスポートストリームからサービスを形成するコンポーネントの構成が記述された識別リストを取得する過程と、
前記トランスポートストリームから前記サービスに含まれる少なくともひとつのコンポーネントを取得する過程と、
前記コンポーネントに含まれる少なくともひとつのモノメディアのモジュールを前記識別リストに基づいて認識するとともに、その識別リストにおいて指定されたメモリ上の仮想ディレクトリへ前記認識されたモジュールを格納する過程と、
データ放送におけるモノメディアのモジュールの画面提示に関する制御を定義したマルチメディア制御情報を読み出す過程と、
前記マルチメディア制御情報において参照先指定された仮想ディレクトリを参照する過程と、
前記仮想ディレクトリに格納されたモジュールを読み出し、このモジュールを前記マルチメディア制御情報にしたがった構成により画面に提示する過程と、
を備えることを特徴とするデータ受信方法。 - トランスポートストリームを取得する受信処理部と、
前記トランスポートストリームからサービスを形成するコンポーネントの構成が記述された識別リストを取得するリスト取得部と、
前記トランスポートストリームから前記サービスに含まれる少なくともひとつのコンポーネントを取得するコンポーネント取得部と、
前記コンポーネントに含まれる少なくともひとつのモノメディアのモジュールを前記識別リストに基づいて認識するとともに、その識別リストにおいて指定されたメモリ上の仮想ディレクトリへ前記認識されたモジュールを格納する格納処理部と、
を備えることを特徴とするデータ受信装置。 - 前記メモリに格納されたモジュールを画面に提示する提示処理部をさらに備え、
前記提示処理部は、データ放送におけるモノメディアのモジュールの画面提示に関する制御を定義したマルチメディア制御情報を読み出し、そのマルチメディア制御情報において指定されたモジュールの格納先である仮想ディレクトリを参照し、前記マルチメディア制御情報にしたがった画面構成により前記モジュールを提示することを特徴とする請求項6に記載のデータ受信装置。 - 前記提示処理部は、前記マルチメディア制御情報において前記提示の対象となるモジュールの参照先指定に用いられる名前空間を、トランスポートストリーム上でモジュールを識別するための名前空間と異なる形式で認識することを特徴とする請求項6または7に記載のデータ受信装置。
- データ放送におけるモノメディアの画面提示に関する制御を定義したマルチメディア制御情報のモジュールを伝送対象に設定する過程と、
前記マルチメディア制御情報において提示対象として指定されたモノメディアのモジュールを伝送対象に設定する過程と、
前記モジュールをコンポーネント化する過程と、
前記モジュールの受信装置における格納先として、その受信装置のメモリ上の仮想ディレクトリ名を設定する過程と、
少なくともひとつの前記コンポーネントによって形成されるサービスの構成および前記仮想ディレクトリ名の指定を記述した識別リストを生成する過程と、
前記サービスを形成するコンポーネントと前記識別リストを多重化してトランスポートストリームを生成する過程と、
前記トランスポートストリームを送信する過程と、
をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。 - トランスポートストリームを取得する過程と、
前記トランスポートストリームからサービスを形成するコンポーネントの構成が記述された識別リストを取得する過程と、
前記トランスポートストリームから前記サービスに含まれる少なくともひとつのコンポーネントを取得する過程と、
前記コンポーネントに含まれる少なくともひとつのモノメディアのモジュールを前記識別リストに基づいて認識するとともに、その識別リストにおいて指定されたメモリ上の仮想ディレクトリへ前記認識されたモジュールを格納する過程と、
データ放送におけるモノメディアのモジュールの画面提示に関する制御を定義したマルチメディア制御情報を読み出す過程と、
前記マルチメディア制御情報において参照先指定された仮想ディレクトリを参照する過程と、
前記仮想ディレクトリに格納されたモジュールを読み出し、このモジュールを前記マルチメディア制御情報にしたがった構成により画面に提示する過程と、
をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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---|---|---|---|
JP2002204917A JP2004048515A (ja) | 2002-07-12 | 2002-07-12 | データ送信方法および装置、データ受信方法および装置 |
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ID=31710350
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JP2002204917A Pending JP2004048515A (ja) | 2002-07-12 | 2002-07-12 | データ送信方法および装置、データ受信方法および装置 |
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JP (1) | JP2004048515A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008252521A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Nippon Television Network Corp | データ放送の送出確認システム、変換装置、送出確認装置、及びそのプログラム |
JP2010004292A (ja) * | 2008-06-19 | 2010-01-07 | Hitachi Ltd | 車載装置 |
JP2016208461A (ja) * | 2015-04-28 | 2016-12-08 | 日本放送協会 | 処理装置、プログラムおよびデータ構造 |
-
2002
- 2002-07-12 JP JP2002204917A patent/JP2004048515A/ja active Pending
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