JP2001204020A - サムネイル指定情報記述方法 - Google Patents

サムネイル指定情報記述方法

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JP2001204020A
JP2001204020A JP2000012029A JP2000012029A JP2001204020A JP 2001204020 A JP2001204020 A JP 2001204020A JP 2000012029 A JP2000012029 A JP 2000012029A JP 2000012029 A JP2000012029 A JP 2000012029A JP 2001204020 A JP2001204020 A JP 2001204020A
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JP2000012029A
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Mitsuteru Kataoka
充照 片岡
Takeshi Kimura
武史 木村
Yukio Shikatani
征生 鹿谷
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Jisedai Joho Hoso System Kenkyusho KK
Original Assignee
Jisedai Joho Hoso System Kenkyusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のEPGを用いた項目選択手法に由来す
る時間的・精神的なユーザの負担の問題を一挙に解決可
能なサムネイル指定情報記述方法を提供することを課題
とする。 【解決手段】 受信機における番組インデックス画面上
の項目に関係付けるべきサムネイルを含むEITまたは
LITの情報記述領域に、このイベントまたはローカル
イベント自体のオブジェクトを指定するための表現、お
よび、このEITまたはLITのノードが参照するER
Tを指定するための表現を記述する。また、前記EIT
またはLITのノードが参照するERTの情報記述領域
に、単なるオブジェクトの指定と、サムネイルオブジェ
クトの指定と、を識別可能とするための表現を記述す
る。こうした記述の有機的な結合によって、サムネイル
を指定するためのサムネイル指定情報を記述する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル放送にお
ける「EPG」と呼ばれる電子番組案内システムの範疇
に属する技術に係り、特に、従来のEPGを用いた項目
選択手法に由来する時間的・精神的なユーザの負担の問
題を一挙に解決可能なサムネイル指定情報記述方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばデジタルCATVやCSデ
ジタル放送のような多チャンネル放送サービスにおい
て、膨大な数にのぼる各番組に対応付けられた項目群の
なかから、ユーザが希望する項目を選択する際の便宜を
企図して、EPG(Electric Program Guide)と呼ばれる
電子番組案内サービスが提供されている。
【0003】このEPGの基本的な利用の仕組みについ
て述べると、放送受信側は、放送局側から送られてきた
番組表の情報、つまり、番組の放送時間・タイトル・出
演者などの文字列を、受信機の表示画面における項目上
に表示させ、この文字列を閲覧しながらユーザが希望す
る項目を選択することで、選択した項目に係る番組を視
聴可能に構成されている。
【0004】こうしたEPGサービスによれば、膨大な
数にのぼる各番組に対応付けられた項目上に表示された
文字列を閲覧しながら、ユーザが希望する項目に係る番
組を選択的に視聴することができるので、一定の利便性
を確保した項目選択手法を具現化することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のEPGを用いた項目選択手法にあっては、項目
を選択する際において、ユーザが項目上に表示された文
字列を読み理解するといったある種の思考過程を強いる
ことに由来する時間的な負担と、こうした思考過程を強
いる選択の煩雑さに由来する精神的な負担と、を本来的
に含んでおり、ユーザの負担の大きさの点で改善の余地
があった。
【0006】そこで、本発明者らは、従来のEPGを用
いた項目選択手法に由来する時間的・精神的なユーザの
負担の問題を一挙に解決するために、項目上の文字列に
代えて、または、項目上の文字列に伴って、サムネイル
と呼ばれる縮小画像を提示する手法が有効であるとの着
想を得るに到った。サムネイルは、ノンリニア編集装置
での映像編集時や、電子アルバムの一覧表示などの場面
で既に一般に用いられており、こうした着想を実現すれ
ば、ユーザは項目上に再生提示されたサムネイルを一瞥
するだけで、即時にかつ直感的に項目に係る番組内容を
理解することができるため、前記した時間的・精神的な
ユーザの負担の問題を一挙に解決することができること
になる。
【0007】ところで、こうした着想を具現化する上で
考慮すべき重要なことは、サムネイルを指定するための
サムネイル指定情報を、どういった仕組みを用いて記述
し、また、なんらかの仕組みを用いて記述されたサムネ
イル指定情報をもとに、どういった仕組みを用いて所要
のサムネイルを再生提示していくか、にある。
【0008】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、デジタル放送に使用する番組配列
情報に関する現行の枠組みのなかで、または、現行の枠
組みに所要の拡張を施しながら、サムネイル指定情報を
記述するための仕組みと、こうして記述されたサムネイ
ル指定情報をもとに所要のサムネイルを再生提示するた
めの仕組みと、を種々提案することにより、従来のEP
Gを用いた項目選択手法に由来する時間的・精神的なユ
ーザの負担の問題を一挙に解決可能なサムネイル指定情
報記述方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、EIT、LIT、またはERT
を含む番組インデックスの枠組みをもとに、受信機にお
ける番組インデックス画面上の項目に関係付けるべきサ
ムネイルを指定するためのサムネイル指定情報を記述す
る際に用いられるサムネイル指定情報記述方法であっ
て、前記項目に関係付けるべきサムネイルを含むEIT
またはLITの情報記述領域に、このイベントまたはロ
ーカルイベント自体のオブジェクト(実体)を指定する
ための表現、および、このEITまたはLITのノード
が参照するERTを指定するための表現を記述するとと
もに、前記EITまたはLITのノードが参照するER
Tの情報記述領域に、単なるオブジェクトの指定と、サ
ムネイルの実体であるサムネイルオブジェクトの指定
と、を識別可能とするための表現を記述することによ
り、前記サムネイル指定情報を記述することを特徴とす
る。
【0010】請求項1の発明は、実施の形態中における
第1の方法に対応するものである。この方法では、受信
機における番組インデックス画面上の項目に関係付ける
べきサムネイルを含むEITまたはLITの情報記述領
域に、このイベントまたはローカルイベント自体のオブ
ジェクトを指定するための表現、および、このEITま
たはLITのノードが参照するERTを指定するための
表現を記述する。また、前記EITまたはLITのノー
ドが参照するERTの情報記述領域に、単なるオブジェ
クトの指定と、サムネイルオブジェクトの指定と、を識
別可能とするための表現を記述する。こうした記述の有
機的な結合によって、サムネイル指定情報を記述するの
である。
【0011】請求項1の発明によれば、イベントまたは
ローカルイベント自体のオブジェクトを指定するための
表現、EITまたはLITのノードが参照するERTを
指定するための表現、および、単なるオブジェクトの指
定と、サムネイルオブジェクトの指定と、を識別可能と
するための表現、の有機的な結合を、サムネイル指定情
報によって記述することができる。これにより、現行の
番組インデックスに対して上位互換性を維持しながら、
サムネイル再生提示機能を追加する新規な仕組みを提案
することができる。また、こうした方法を用いて記述し
たサムネイル指定情報を受信した受信機は、ERTの情
報記述領域に記述されている、単なるオブジェクトの指
定と、サムネイルオブジェクトの指定と、を識別可能と
するための表現をもとに、受信機に記憶された例えば表
3に示すようなマップテーブル上から該当する定義をル
ックアップし、その意味内容からサムネイルからの参照
である旨を認識するといった現行の番組インデックス情
報処理と同様の処理を行うだけで、現行の番組インデッ
クスの情報記述に従うシーンなどの単なるオブジェクト
の指定と、新たに定義した番組インデックスの情報記述
に従うサムネイルオブジェクトの指定と、を受信機側に
おいて混同することなく識別することができる。これに
より、本方法を用いて記述したサムネイル指定情報を受
信した受信機において、サムネイル指定情報の記述に従
うサムネイルを簡易に再生提示することができる。した
がって、従来のEPGを用いた項目選択手法に由来する
時間的・精神的なユーザの負担の問題を一挙に解決する
ことができるようになる。
【0012】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
のサムネイル指定情報記述方法であって、前記単なるオ
ブジェクトの指定と、サムネイルオブジェクトの指定
と、を識別可能とするための表現の記述は、前記ERT
の情報記述領域の記述子領域に挿入されている、ノード
関係記述子における参照属性領域を用いて、サムネイル
からの参照を意味する表現を記述することで達成される
ことを特徴とする。
【0013】請求項2の発明によれば、前記単なるオブ
ジェクトの指定と、サムネイルオブジェクトの指定と、
を識別可能とするための表現の記述は、前記ERTの情
報記述領域の記述子領域に挿入されている、ノード関係
記述子における参照属性領域を用いて、サムネイルから
の参照を意味する表現を記述することで達成される。
【0014】さらに、請求項3の発明は、請求項1乃至
2に記載のサムネイル指定情報記述方法であって、前記
項目に関係付けるべきサムネイルは、静止画または動画
の態様を含むことを特徴とする。
【0015】請求項3の発明は、実施の形態中における
第1または第3の方法に対応するものである。この方法
では、受信機における番組インデックス画面上の項目に
関係付けるべきサムネイルは、静止画または動画の態様
を含むものとされる。
【0016】請求項3の発明によれば、静止画のみなら
ず動画態様のサムネイルをも取り扱い可能とする旨の表
現を、サムネイル指定情報によって記述することができ
る。また、この方法を用い、例えば図4に示すように、
ローカルイベントの開始時刻(start_time)領域に 08:1
5:12 (8時15分12秒を表す)を記述し、継続時間(duratio
n) 領域に「5秒」を記述したサムネイル指定情報を受
信機が受信した場面を想定すると、この受信機におい
て、開始時刻 08:15:12 から起算して5秒間の動画サム
ネイルが該当する項目上に繰り返し再生提示されること
になる。これにより、静止画および動画を含む多彩な態
様のサムネイルを混在して取り扱い得る、自由度が高い
サムネイル表現能力を発揮することで、ユーザに対する
高い訴求力をもったサムネイルを再生提示することがで
きる。
【0017】一方、請求項4の発明は、EIT、LI
T、またはERTを含む番組インデックスの枠組みをも
とに、受信機における番組インデックス画面上の項目に
関係付けるべきサムネイルを指定するためのサムネイル
指定情報を記述する際に用いられるサムネイル指定情報
記述方法であって、前記項目に関係付けるべき相互に独
立した個々のサムネイル候補をそれぞれ含む複数のEI
Tおよび/またはLITの情報記述領域の各々に、これ
らのイベントおよび/またはローカルイベント自体のオ
ブジェクトを指定するための表現、前記複数のEITお
よび/またはLITのノードが共通に参照するERTを
指定するための表現、および、前記個々のサムネイル候
補間の優先順位に係る表現をそれぞれ記述するととも
に、前記複数のEITおよび/またはLITのノードが
共通に参照するERTの情報記述領域に、単なるオブジ
ェクトの指定と、サムネイルオブジェクトの指定と、を
識別可能とするための表現、および、前記個々のサムネ
イル候補のなかから唯一のサムネイルを選択する旨の表
現を記述することにより、前記サムネイル指定情報を記
述することを特徴とする。
【0018】請求項4の発明は、実施の形態中における
第2の方法に対応するものである。この方法では、受信
機における番組インデックス画面上の項目に関係付ける
べき相互に独立した個々のサムネイル候補をそれぞれ含
む複数のEITおよび/またはLITの情報記述領域の
各々に、これらのイベントおよび/またはローカルイベ
ント自体のオブジェクトを指定するための表現、前記複
数のEITおよび/またはLITのノードが共通に参照
するERTを指定するための表現、および、前記個々の
サムネイル候補間の優先順位に係る表現をそれぞれ記述
する。また、前記複数のEITおよび/またはLITの
ノードが共通に参照するERTの情報記述領域に、単な
るオブジェクトの指定と、サムネイルオブジェクトの指
定と、を識別可能とするための表現、および、前記個々
のサムネイル候補のなかから唯一のサムネイルを選択す
る旨の表現を記述する。こうした記述の有機的な結合に
よって、サムネイル指定情報を記述するのである。
【0019】請求項4の発明によれば、個々のサムネイ
ル候補毎に与えられた優先順位に従う唯一のサムネイル
を、複数のサムネイル候補のなかから選択する旨の表現
を、サムネイル指定情報によって記述することができ
る。ここで、この選択の際に参照される優先順位には、
番組提供者側において適宜の値が付与されることを前提
としている。すなわち、優先順位の重みに対して番組提
供者側の意図を反映することができるので、本方法を用
いて記述したサムネイル指定情報を、サムネイル再生提
示機能を備えた受信機が受信した場面を想定した場合、
この受信機において、番組提供者側の意図を忠実に反映
した優先順位に従うサムネイルを、複数のサムネイル候
補のなかから選択的に再生提示することができる。
【0020】また、請求項5の発明は、請求項4に記載
のサムネイル指定情報記述方法であって、前記個々のサ
ムネイル候補のなかから唯一のサムネイルを選択する旨
の表現の記述は、前記複数のEITおよび/またはLI
Tのノードが共通に参照するERTの情報記述領域のう
ちコレクションモードの領域を用いて、ノードの選択を
意味する表現を記述することで達成されることを特徴と
する。
【0021】請求項5の発明によれば、前記個々のサム
ネイル候補のなかから唯一のサムネイルを選択する旨の
表現の記述は、前記複数のEITおよび/またはLIT
のノードが共通に参照するERTの情報記述領域のうち
コレクションモードの領域を用いて、ノードの選択を意
味する表現を記述することで達成される。
【0022】さらに、請求項6の発明は、請求項4乃至
5に記載のサムネイル指定情報記述方法であって、前記
個々のサムネイル候補は、静止画または動画の態様を含
むことを特徴とする。
【0023】請求項6の発明は、実施の形態中における
第1または第3の方法に対応するものである。この方法
では、受信機における番組インデックス画面上の項目に
関係付けるべきサムネイルは、静止画または動画の態様
を含むものとされる。
【0024】請求項6の発明によれば、請求項3の発明
と同様に、静止画のみならず動画態様のサムネイルをも
取り扱い可能とする旨の表現を、サムネイル指定情報に
よって記述することができる。
【0025】一方、請求項7の発明は、EIT、LI
T、またはERTを含む番組インデックスの枠組みをも
とに、受信機における番組インデックス画面上の項目に
関係付けるべきサムネイルを指定するためのサムネイル
指定情報を記述する際に用いられるサムネイル指定情報
記述方法であって、前記項目に関係付けるべき相互に独
立した個々のサムネイルをそれぞれ含む複数のEITお
よび/またはLITの情報記述領域の各々に、これらの
イベントおよび/またはローカルイベント自体のオブジ
ェクトを指定するための表現、前記複数のEITおよび
/またはLITのノードが共通に参照するERTを指定
するための表現、および、前記個々のサムネイル間の再
生順序に係る表現をそれぞれ記述するとともに、前記複
数のEITおよび/またはLITのノードが共通に参照
するERTの情報記述領域に、単なるオブジェクトの指
定と、サムネイルオブジェクトの指定と、を識別可能と
するための表現、および、前記個々のサムネイルを連続
再生する旨の表現を記述することにより、前記サムネイ
ル指定情報を記述することを特徴とする。
【0026】請求項7の発明は、実施の形態中における
第4の方法に対応するものである。この方法では、受信
機における番組インデックス画面上の項目に関係付ける
べき相互に独立した個々のサムネイルをそれぞれ含む複
数のEITおよび/またはLITの情報記述領域の各々
に、これらのイベントおよび/またはローカルイベント
自体のオブジェクトを指定するための表現、前記複数の
EITおよび/またはLITのノードが共通に参照する
ERTを指定するための表現、および、前記個々のサム
ネイル間の再生順序に係る表現をそれぞれ記述する。ま
た、前記複数のEITおよび/またはLITのノードが
共通に参照するERTの情報記述領域に、単なるオブジ
ェクトの指定と、サムネイルオブジェクトの指定と、を
識別可能とするための表現、および、前記個々のサムネ
イルを連続再生する旨の表現を記述する。こうした記述
の有機的な結合によって、サムネイル指定情報を記述す
るのである。
【0027】請求項7の発明によれば、個々のサムネイ
ルに与えられる再生順序に従って個々のサムネイルを連
続再生する旨の表現を、サムネイル指定情報によって記
述することができる。さらに、この方法を用いて記述し
たサムネイル指定情報を、受信機が受信した場面を想定
すると、この受信機において、個々のサムネイルに与え
られる再生順序に従って、個々のサムネイルが連続して
再生提示されることになる。これにより、こうした自由
度が高いサムネイル表現能力を発揮することで、ユーザ
に対する高い訴求力をもったサムネイルの連続再生提示
を実現することができる。
【0028】また、請求項8の発明は、請求項7に記載
のサムネイル指定情報記述方法であって、前記個々のサ
ムネイルを連続再生する旨の表現の記述は、前記複数の
EITおよび/またはLITのノードが共通に参照する
ERTの情報記述領域のうちコレクションモードの領域
を用いて、ノードの連結を意味する表現を記述すること
で達成されることを特徴とする。
【0029】請求項8の発明によれば、前記個々のサム
ネイルを連続再生する旨の表現の記述は、前記複数のE
ITおよび/またはLITのノードが共通に参照するE
RTの情報記述領域のうちコレクションモードの領域を
用いて、ノードの連結を意味する表現を記述することで
達成される。
【0030】さらに、請求項9の発明は、請求項7乃至
8に記載のサムネイル指定情報記述方法であって、前記
個々のサムネイルは、静止画および/または動画の態様
を含むことを特徴とする。
【0031】請求項9の発明では、前記個々のサムネイ
ルは、静止画および/または動画の態様を含むものとさ
れる。ここで、連続再生対象となる個々のサムネイル
を、その継続時間の長短の観点で分類すれば、静止画サ
ムネイルと、動画サムネイルと、に大きく二分すること
ができる。この場合において、連続再生対象となる個々
のサムネイルの組み合わせ態様としては、複数の静止画
サムネイルを組み合わせてなる態様と、複数の動画サム
ネイルを組み合わせてなる態様と、静止画サムネイルと
動画サムネイルとを組み合わせてなる態様と、を挙げる
ことができる。本請求項9の発明に係る方法は、上記で
挙げた3つのサムネイル組み合わせ態様を、請求項7の
発明に係る方法で言う個々のサムネイルに適用した例で
あり、これは、請求項7の発明に係る方法における複数
個のサムネイルの連続再生を可能とする旨の技術思想を
基礎として、個々のサムネイルの態様に関し、静止画お
よび動画を含む多彩な態様のサムネイルを混在して取り
扱い可能とする旨の技術思想を適用したものと言える。
こうした請求項9の発明に係る方法によれば、請求項7
の発明に係る方法と比較して、さらに多彩な態様のサム
ネイルを混在して取り扱い可能とする旨の表現を、サム
ネイル指定情報によって記述することができる。また、
この方法を用いて記述したサムネイル指定情報を、受信
機が受信した場面を想定すると、この受信機において、
個々のサムネイルに与えられる再生順序に従って、静止
画または動画の態様が混在した個々のサムネイルが連続
して再生提示されることになる。これにより、請求項7
の発明に係る方法と比較して、さらに自由度が高いサム
ネイル表現能力を発揮することで、ユーザに対するより
一層高い訴求力をもったサムネイルの連続再生提示を実
現することができる。
【0032】上述の各請求項では、番組インデックスを
用いたサムネイル指定情報記述方法に係る複数の態様に
ついて述べてきた。こうした方法は、番組インデックス
との親和性の観点ではきわめて優れた方法であると言え
る。ただ、番組インデックスに対して所要の拡張を施す
必要があるため、EPGとの親和性や汎用性の観点では
必ずしも優れているとは言えない場面も生じてくる。
【0033】そこで、EPGとの親和性や汎用性の観点
での優位性を維持しながら、受信機における番組インデ
ックス画面上の項目に対し、イベントたる番組またはロ
ーカルイベントたる番組内イベントなどのサムネイルオ
ブジェクトを自由自在に関係付けて利用するために、本
発明者らは、サムネイル指定記述子(thumbnail_descrip
tor())と呼ぶ新規な記述子を定義することを提案する。
以下の請求項では、サムネイル指定記述子を用いたサム
ネイル指定情報記述方法に係る複数の態様について説明
していく。
【0034】すなわち、請求項10の発明は、EIT、
LIT、またはERTを含む番組インデックスの枠組み
をもとに、受信機における番組インデックス画面上の項
目に関係付けるべきサムネイルを指定するためのサムネ
イル指定情報を記述する際に用いられるサムネイル指定
情報記述方法であって、前記EIT、LIT、またはE
RTのうち一つのノードの情報記述領域における記述子
領域のループに、単一のサムネイル指定記述子を格納
し、この単一のサムネイル指定記述子における情報記述
領域に、相互に独立したサムネイルの取得先系統のうち
単一の取得先系統を選択的に指定するための表現、およ
び、前記単一の取得先系統に属する複数のオブジェクト
のうち、前記項目に関係付けるべき唯一のサムネイルオ
ブジェクトを指定するための情報、を記述することによ
り、前記サムネイル指定情報を記述することを特徴とす
る。
【0035】請求項10の発明は、実施の形態中におけ
る第6の方法に対応するものである。この方法では、ま
ず、EIT、LIT、またはERTのうち一つのノード
の情報記述領域における記述子領域のループに、単一の
サムネイル指定記述子を格納する。そして、この単一の
サムネイル指定記述子における情報記述領域に、相互に
独立したサムネイルの取得先系統のうち単一の取得先系
統を選択的に指定するための表現、および、前記単一の
取得先系統に属する複数のオブジェクトのうち、前記項
目に関係付けるべき唯一のサムネイルオブジェクトを指
定するための情報、を記述する。こうした記述の有機的
な結合によって、サムネイル指定情報を記述するのであ
る。
【0036】請求項10の発明によれば、サムネイル指
定記述子の情報記述をもとに、相互に独立したサムネイ
ルの取得先系統のうち単一の取得先系統を選択的に指定
する旨、および、こうして指定されたサムネイルの取得
先系統に属する複数のオブジェクトのうち、項目に関係
付けるべきサムネイルオブジェクトを一意に指定する
旨、を含む有機的な組み合わせに係る表現を、サムネイ
ル指定情報によって自由自在に記述することが可能とな
る。これにより、自由度の高いサムネイル指定のための
新規な仕組みを提供することができる。また、この方法
を用いて記述したサムネイル指定情報を受信した受信機
は、例えばEITに格納されているサムネイル指定記述
子の情報記述をもとに、受信機に記憶されているマップ
テーブル上から該当する定義をルックアップし、その意
味内容から単一のサムネイルの取得先系統を割り出し、
さらに、こうして割り出した単一の取得先系統に属する
複数のオブジェクトのうち、項目に関係付けるべきサム
ネイルオブジェクトを一意に指定するための情報をもと
に、指定されたオブジェクトからサムネイルを取得する
といった簡易な処理を連鎖的に行うだけで、サムネイル
指定情報の記述に従うサムネイルの再生提示を簡易に実
現することができる。
【0037】請求項10の発明に係る方法では、例えば
EITなどの単一の格納先に対して単一のサムネイル指
定記述子を一対一の関係で格納し、この単一のサムネイ
ル指定記述子に対して単一のサムネイルオブジェクトを
一対一の関係で対応付ける基本態様を示した。しかし、
こうした基本態様では、例えば、サムネイル指定記述子
の情報記述をもとに唯一指定したサムネイルオブジェク
トが未だ放送されていないなどの理由により取得できな
い場合には、本発明の当初の目的たる項目選択時におけ
る便宜を企図したサムネイルの再生提示を実現できなく
なるといった問題が生じてくる。
【0038】こうした問題を解決するために、例えばE
ITなどの単一の格納先に対して複数のサムネイル指定
記述子を一対多の関係で格納し、これら複数の各サムネ
イル指定記述子に対してそれぞれのサムネイルオブジェ
クトを多対多の関係で対応付ける第1の応用態様、また
は、例えばEITなどの単一の格納先に対して単一のサ
ムネイル指定記述子を一対一の関係で格納し、この単一
のサムネイル指定記述子の情報記述領域に作成したルー
プを有効活用することで、複数のサムネイルオブジェク
トを一対多の関係で対応付ける第2の応用態様を採用す
ることができれば、あるサムネイルオブジェクトが取得
できなかった場合において、その代替のサムネイルオブ
ジェクトを取得しにいくといった運用を行うことが可能
となり便利であろう。
【0039】そこで、上述した第1の応用態様に対応す
るものとして請求項11の発明を、また、上述した第2
の応用態様に対応するものとして請求項12の発明を、
それぞれ下記の通り提案する。
【0040】すなわち、請求項11の発明は、EIT、
LIT、またはERTを含む番組インデックスの枠組み
をもとに、受信機における番組インデックス画面上の項
目に関係付けるべきサムネイルを指定するためのサムネ
イル指定情報を記述する際に用いられるサムネイル指定
情報記述方法であって、前記EIT、LIT、またはE
RTのうち一つのノードの情報記述領域における記述子
領域のループに、複数のサムネイル指定記述子を格納
し、この複数のサムネイル指定記述子における情報記述
領域の各々に、相互に独立したサムネイルの取得先系統
のうち単一の取得先系統をそれぞれ選択的に指定するた
めの表現、前記単一の各取得先系統に各々属する複数の
オブジェクトのうち、前記項目に関係付けるべき唯一の
サムネイルオブジェクトをそれぞれ指定するための情
報、および、前記各取得先系統間にわたる優先順位に係
る表現、をそれぞれ記述することにより、前記サムネイ
ル指定情報を記述することを特徴とする。
【0041】請求項11の発明は、実施の形態中におけ
る第1の方法に対応するものである。この方法では、ま
ず、EIT、LIT、またはERTのうち一つのノード
の情報記述領域における記述子領域のループに、複数の
サムネイル指定記述子を格納する。そして、この複数の
サムネイル指定記述子における情報記述領域の各々に、
相互に独立したサムネイルの取得先系統のうち単一の取
得先系統をそれぞれ選択的に指定するための表現、前記
単一の各取得先系統に各々属する複数のオブジェクトの
うち、前記項目に関係付けるべき唯一のサムネイルオブ
ジェクトをそれぞれ指定するための情報、および、前記
各取得先系統間にわたる優先順位に係る表現、をそれぞ
れ記述する。こうした記述の有機的な結合によって、サ
ムネイル指定情報を記述するのである。
【0042】請求項11の発明によれば、EIT、LI
T、またはERTのうち一つのノードの情報記述領域に
おける記述子領域のループを有効活用することにより、
複数の各サムネイル指定記述子の情報記述をもとに、相
互に独立したサムネイルの取得先系統のうち単一の取得
先系統を選択的に指定する旨、相互に独立した各取得先
系統間にわたり優先順位を付与する旨、および、こうし
て付与された優先順位に従う順序で指定された取得先系
統に属する複数のオブジェクトのうち、項目に関係付け
るべきサムネイルオブジェクトを一意に指定する旨、を
含む有機的な組み合わせに係る表現を、サムネイル指定
情報によって自由自在に記述することが可能となる。こ
れにより、自由度の高いサムネイル指定のための新規な
仕組みを提案することができる。また、この方法を用い
て記述したサムネイル指定情報を受信した受信機は、例
えば図8に示すように、まず、EITノードのうち複数
の各サムネイル指定記述子(#1,#2,#3)の情報
記述に属するサムネイル種別 (thumbnail_type) の値を
もとに、受信機に記憶されているマップテーブル上から
該当する定義をルックアップし、その意味内容からサム
ネイルの取得先系統をそれぞれ割り出し、さらに、複数
の各サムネイル指定記述子(#1,#2,#3)の情報
記述に属する参照番号(reference_number)の値をもと
に、取得先系統間にわたる優先順位をそれぞれ割り出
し、次に、こうして割り出したサムネイルの取得先系統
間にわたる優先順位に従って、最も高い優先順位が付与
されている取得先系統に属する複数のオブジェクトのう
ち、項目に関係付けるべきサムネイルオブジェクトを一
意に指定するための記述情報をもとに、指定されたオブ
ジェクトから所要のサムネイルを取得するといった簡易
な処理を連鎖的に行うだけで、サムネイル指定情報の記
述に従うサムネイルの再生提示を簡易に実現することが
できる。しかも、この方法を用いて記述したサムネイル
指定情報を受信した受信機は、あるサムネイルオブジェ
クトが取得できなかった場合において、代替のサムネイ
ルオブジェクトを取得しにいくといったように、サムネ
イルオブジェクトの取得状況に応じてサムネイルの取得
先系統を順次柔軟に変えていくといった運用を行うこと
が可能になる。
【0043】また、請求項12の発明は、EIT、LI
T、またはERTを含む番組インデックスの枠組みをも
とに、受信機における番組インデックス画面上の項目に
関係付けるべきサムネイルを指定するためのサムネイル
指定情報を記述する際に用いられるサムネイル指定情報
記述方法であって、前記EIT、LIT、またはERT
のうち一つのノードの情報記述領域における記述子領域
のループに、単一のサムネイル指定記述子を格納し、こ
の単一のサムネイル指定記述子における情報記述領域
に、相互に独立したサムネイルの取得先系統のうち単一
の取得先系統を選択的に指定するための表現を記述する
とともに、前記単一のサムネイル指定記述子における情
報記述領域に作成されたループの各周回部分の各々に、
前記単一の取得先系統に属する複数のオブジェクトのう
ち、前記項目に関係付けるべき唯一かつ相互に独立した
サムネイルオブジェクトを指定するための情報、およ
び、前記各サムネイルオブジェクト間にわたる優先順位
に係る表現、をそれぞれ記述することにより、前記サム
ネイル指定情報を記述することを特徴とする。
【0044】請求項12の発明は、実施の形態中におけ
る第8の方法に対応するものである。この方法では、ま
ず、EIT、LIT、またはERTのうち一つのノード
の情報記述領域における記述子領域のループに、単一の
サムネイル指定記述子を格納する。そして、この単一の
サムネイル指定記述子における情報記述領域に、相互に
独立したサムネイルの取得先系統のうち単一の取得先系
統を選択的に指定するための表現を記述するとともに、
前記単一のサムネイル指定記述子における情報記述領域
に作成されたループの各周回部分の各々に、前記単一の
取得先系統に属する複数のオブジェクトのうち、前記項
目に関係付けるべき唯一かつ相互に独立したサムネイル
オブジェクトを指定するための情報、および、前記各サ
ムネイルオブジェクト間にわたる優先順位に係る表現、
をそれぞれ記述する。こうした記述の有機的な結合によ
って、サムネイル指定情報を記述するのである。
【0045】請求項12の発明によれば、サムネイル指
定記述子の情報記述領域に作成されたループを有効活用
することにより、単一のサムネイル指定記述子の情報記
述に対し、相互に独立したサムネイルの取得先系統のう
ち単一の取得先系統を一対一で関係付ける旨、こうして
関係付けられた取得先系統に属する複数の各サムネイル
オブジェクト間にわたり優先順位を付与する旨、およ
び、各サムネイルオブジェクトを一意に指定する旨、を
含む有機的な組み合わせに係る表現を、サムネイル指定
情報によって自由自在に記述することが可能となる。こ
れにより、自由度の高いサムネイル指定のための新規な
仕組みを提案することができる。また、この方法を用い
て記述したサムネイル指定情報を受信した受信機は、例
えば図9に示すように、まず、EITのうちサムネイル
指定記述子の情報記述に属するサムネイル種別 (thumbn
ail_type) の値をもとに、受信機に記憶されているマッ
プテーブル上から該当する定義をルックアップし、その
意味内容から単一の取得先系統を割り出す。さらに、fo
r 文で定義されるループkの各周回部分に記述されてい
る参照番号(reference_number)の値をもとに、前記割り
出された取得先系統に属する複数の各サムネイルオブジ
ェクト間にわたる優先順位をそれぞれ割り出す。次に、
サムネイルオブジェクトを一意に指定するための情報を
もとに、前記割り出された複数の各サムネイルオブジェ
クト間にわたる優先順位に従って、最も高い優先順位が
付与されているオブジェクトから所要のサムネイルを取
得するといった簡易な処理を連鎖的に行うだけで、サム
ネイル指定情報の記述に従うサムネイルの再生提示を実
現することができる。しかも、この方法を用いて記述し
たサムネイル指定情報を受信した受信機は、あるサムネ
イルオブジェクトが取得できなかった場合において、代
替のサムネイルオブジェクトを取得しにいくといったよ
うに、サムネイルオブジェクトの取得状況に応じてサム
ネイルの取得先を順次柔軟に変えていくといった運用を
行うことが可能になる。
【0046】一方、請求項13の発明は、請求項10乃
至12のうちいずれか一項に記載のサムネイル指定情報
記述方法であって、前記相互に独立したサムネイルの取
得先系統のうち単一の取得先系統を選択的に指定するた
めの表現の記述は、前記単一または複数のサムネイル指
定記述子における情報記述領域のうちサムネイル種別の
領域を用いて、前記相互に独立したサムネイルの取得先
系統のうち一の取得先系統の表現を記述することで達成
されることを特徴とする。
【0047】請求項13の発明によれば、前記相互に独
立したサムネイルの取得先系統のうち単一の取得先系統
を選択的に指定するための表現の記述は、前記単一また
は複数のサムネイル指定記述子における情報記述領域の
うちサムネイル種別の領域を用いて、前記相互に独立し
たサムネイルの取得先系統のうち一の取得先系統の表現
を記述することで達成される。
【0048】また、請求項14の発明は、請求項10乃
至13のうちいずれか一項に記載のサムネイル指定情報
記述方法であって、前記相互に独立したサムネイルの取
得先系統は、EITまたはLITに属するオブジェクト
を直接指定して取得する系統と、ERTを仲介してEI
TまたはLITに属するオブジェクトを間接指定して取
得する系統と、データカルーセルに含まれるサムネイル
のコンテンツを直接指定して取得する系統と、を含むこ
とを特徴とする。
【0049】請求項14の発明によれば、前記相互に独
立したサムネイルの取得先系統は、EITまたはLIT
に属するオブジェクトを直接指定して取得する系統と、
ERTを仲介してEITまたはLITに属するオブジェ
クトを間接指定して取得する系統と、データカルーセル
に含まれるサムネイルのコンテンツを直接指定して取得
する系統と、を含むものとされる。
【0050】そして、請求項15の発明は、請求項11
および14の組み合わせに係るサムネイル指定情報記述
方法であって、前記各取得先系統間にわたる優先順位に
係る表現を記述するにあたっては、前記EITまたはL
ITに属するオブジェクトを直接指定して取得する系
統、および/または、前記ERTを仲介してEITまた
はLITに属するオブジェクトを間接指定して取得する
系統、に与える優先順位を、前記データカルーセルに含
まれるサムネイルのコンテンツを直接指定して取得する
系統に与える優先順位に比して高い優先順位に重み付け
る表現を記述することを特徴とする。
【0051】請求項15の発明によれば、前記各取得先
系統間にわたる優先順位に係る表現を記述するにあたっ
ては、前記EITまたはLITに属するオブジェクトを
直接指定して取得する系統、および/または、前記ER
Tを仲介してEITまたはLITに属するオブジェクト
を間接指定して取得する系統、に与える優先順位を、前
記データカルーセルに含まれるサムネイルのコンテンツ
を直接指定して取得する系統に与える優先順位に比して
高い優先順位に重み付ける表現を記述するので、つま
り、サムネイルの取得先系統毎に付与される優先順位に
対してある観点で重みを付けることにより、番組提供者
側の意図を忠実に反映したサムネイルの再生提示を実現
することができる。
【0052】これについて述べると、番組提供者側にお
いて、放送すべきデータ容量を可及的に削減して帯域を
有効活用する観点でサムネイルの取得先系統毎の優先順
位を重み付けする際には、例えば図8に示すように、既
にキャプチャされている番組(AVストリーム)から所
要のサムネイルを切り出すのが有利であるため、こうし
たサムネイルの取得先系統に対して高い優先順位の重み
付けをする。これに対し、データカルーセルからサムネ
イルファイルを取得していくような、番組それ自体とは
別個のデータを必要とするサムネイルの取得先系統に対
して低い優先順位の重み付けをする。ただし、データカ
ルーセルをサムネイルの取得先系統の選択肢から除外す
ると、番組それ自体が放送されない限りサムネイルを取
得することはできないので、本発明の所期の目的たる項
目選択時の便宜を企図したサムネイル再生提示をもれな
く達成するには、データカルーセルをサムネイルの取得
先系統の選択肢に含めておくのが好ましいと言える。
【0053】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るサムネイル
指定情報記述方法の複数の実施態様について、図面を参
照して詳細に説明していく。
【0054】図1は、本発明に係るサムネイル指定情報
記述方法を表す概念図、図2乃至図6は、番組インデッ
クスを用いたサムネイル指定情報記述方法の各実施態様
を表す概念図、図7乃至図9は、サムネイル指定記述子
を用いたサムネイル指定情報記述方法の各実施態様を表
す概念図、図10は、番組内インデックスの構造を表す
概念図、図11は、EITのデータ構造を模式的に表し
た図、図12は、LITのデータ構造を模式的に表した
図、図13は、ERTのデータ構造を模式的に表した
図、図14は、EITのデータ構造を形式的に表した
図、図15は、LITのデータ構造を形式的に表した
図、図16は、ERTのデータ構造を形式的に表した
図、図17乃至図18は、サムネイル指定記述子のデー
タ構造を形式的に表した図、図19は、本発明が適用さ
れる放送システムを概略的に示したブロック図、図20
は、本発明が適用される放送送出機を概略的に示したブ
ロック図、図21は、本発明が適用される受信機のハー
ドウェア構成図、図22は、本発明が適用される受信機
のソフトウェア構成図、図23は、本発明が適用される
受信機の番組インデックス画面の一例を表す図である。
【0055】本発明の説明に先立って、本発明を創出す
るに至った背景技術について述べると、デジタル放送で
は、放送局、チャンネル、または番組などに関する種々
の情報が番組映像に伴って放送され、番組の識別子、開
始時刻(start_time)、継続時間(duration)、または番組
の概要等の番組表(EPG:Electric Program Guide)に
相当する情報は、例えば図11および図14に示すよう
に、社団法人電波産業会が規定した「デジタル放送に使
用する番組配列情報」(ARIB STD-B10)(ただし、EITは1.
2版以前からも定義されている)で定義されるEIT (Ev
ent Information Table)と呼ばれる表を用いて表現され
る。
【0056】EITとは、番組、すなわちイベントの識
別子、開始時刻、継続時間、またはイベントの記述等の
複数の情報を、各イベント毎に対応付けてテーブル化し
たものである。番組配列情報とも呼ばれるこれら複数の
情報は、例えば図11に示すように、EIT、短形式イ
ベント記述子、または拡張形式イベント記述子などを含
む現行のデジタル放送の枠組みを用いて、通常現在から
2週間程度の将来にわたり放送予定の番組を対象とし
て、データ放送に準拠したデータカルーセル(カルーセ
ルは回転木馬の意味)と呼ばれるデータ伝送方式を用い
て周期的に繰り返し伝送される。ここで、データカルー
セルはセクション情報と呼ばれる伝送形式に基づくデー
タ伝送方式である。データカルーセルおよびセクション
情報については、国際標準であるISO/IEC 13818-6: "Ge
neric Coding of Moving Picures and Associated Audi
o Information Part6: Extensions for Digital Stora
ge Media Command and Controlで詳細に定義されてい
る。
【0057】ところが、こうしたEITでは、イベント
(番組)という(いわゆる一般名詞としての)コンテン
ツの単位での情報をそれぞれ個別に記述する能力は有し
ているものの、イベント中の個々のシーンに対応するロ
ーカルイベント(番組内イベント)というより小さいコ
ンテンツの単位での情報、イベント間の関係、またはイ
ベントとローカルイベント間の関係、などを記述する能
力までは有していない。このため、このようなEITを
参照しても、例えば、連続ドラマなどのように連続性を
持つシリーズ番組、ニュースや天気予報などのように毎
日複数回設定され、曜日によって回数や放送時間帯が異
なり、さらに第何回といった概念がない帯番組、また
は、最初に放送した本放送番組に対して同一内容とみな
せる番組を、時間帯やチャンネル等を変えて複数回放送
するような再放送番組、などを含む番組編成上の番組グ
ループを受信機側で識別可能に表現することはできず、
シリーズ番組等をグループ化し一括で視聴予約や記録予
約を行うといったアプリケーションを実現することは不
可能であった。
【0058】そこで、ある観点でグループ化した複数の
番組を一括して視聴予約や記録予約を行うといったアプ
リケーションの実現等を企図して、イベントより小さな
ローカルイベント(番組内イベント)というコンテンツ
の単位での情報を記述する、例えば図12および図15
に示すLIT (Local-event Information Table)と呼ば
れる仕組み、および、ローカルイベントを含むイベント
間の関係を記述する例えば図13および図16に示すE
RT(Event Relation Table)と呼ばれる仕組みを含む番
組インデックス方式が、社団法人電波産業会が規定する
「デジタル放送に使用する番組配列情報」の1.2版 (ARI
B STD-B10 1.2版)において新規に整備されるに至った。
【0059】こうした番組インデックス方式によれば、
例えば、その番組がどのグループに属するか、またはそ
の番組があるシリーズ番組グループに属する場合には、
その番組のグループ内での第何回というような位置付け
などを表現することができる。
【0060】ここで、LITとは、開始時刻、継続時
間、木構造で親ノードに対応するERTのノードへの参
照など、ローカルイベント(番組内イベント)に関する
情報を、各ローカルイベント毎にLITのノードとして
対応付けてテーブル化したものである。また、ERTと
は、イベント(番組)またはローカルイベント(番組内
イベント)間の関係を記述する木構造による情報など
を、木構造のノード毎に対応付けてテーブル化したもの
である。ERTは、EITと共に用いてイベント間の関
係を表現する一方、LITと共に用いてローカルイベン
ト間の関係を表現することができ、さらには、EIT・
LITと共に用いてイベントとローカルイベント間の関
係を表現することもできる。
【0061】具体的には、EIT・LITの各テーブル
においてリファレンス記述子をおく拡張を施すことによ
って、イベント・ローカルイベントを、ERTのノード
で表される所要のグループに関連付ける。このリファレ
ンス記述子の情報には、図10および図11に示すよう
に、例えば参照ノード識別 (reference_node_id)や、参
照番号(reference_number)などの領域が含まれている。
【0062】参照ノード識別 (reference_node_id)は、
例えば、この領域にその番組が属する親ERTノードが
もつノード識別を記述することにより、その番組がどの
番組グループに属するかに係る番組グループ帰属情報を
表現する際などに用いられる。本発明において参照ノー
ド識別は、詳細は後で述べるが、サムネイルを含むLI
Tノードの参照ノード識別領域に、サムネイルからの参
照ノードである旨を定義したERTノードがもつノード
識別を記述することで、自身に含まれるサムネイルと前
記ERTノードとの関係を表現する際などに用いられ
る。
【0063】一方、参照番号(reference_number)は、シ
リーズ回数などの順序表現能力と、再放送番組表現能力
と、などを有している。具体的には、例えば、共通の番
組グループに属する複数の各番組に割り当てる順序の識
別子として、1,2,3,…などの順序関係を識別可能
な各値をそれぞれ記述することにより、シリーズ番組グ
ループ中のシリーズ回数を表現する際などに用いられる
一方、共通の再放送番組グループに属する複数の各番組
に割り当てる順序の識別子として、ある共通の値をそれ
ぞれ記述することにより、順序の識別子として共通値を
持つ複数の番組が共通の再放送番組グループに属する旨
を表現する際などに用いられる。本発明において参照番
号は、詳細は後で述べるが、ある項目に対応するサムネ
イル候補が複数ある場合において、サムネイルを含むL
ITノードの参照番号領域の各々に、そのサムネイルの
提示に係る優先順位を、その他のサムネイルを含むLI
Tノードとの優先関係が明確になるように記述すること
で、複数のサムネイル候補のなかから、優先順位に従っ
た順序で唯一のサムネイルを取得するための優先情報を
表現する際などに用いられる。
【0064】ここで、以下の説明で使用する用語の定義
付けを行うと、ローカルイベントを含むイベント間の関
係を記述する情報を番組群インデックスと呼び、1つの
番組内におけるローカルイベントの情報、またはローカ
ルイベント間の関係を記述する情報を番組内インデック
スと呼び、番組群インデックスと番組内インデックスと
を総称して番組インデックスと呼ぶことにする。
【0065】番組群インデックスは、イベント(番組)
のグループ化情報を提供し、このグループ化情報によっ
て番組の選択や検索を補助する機能を有しており、従来
の規定に従う番組配列情報の基本情報で定義するEIT
と、新規に整備された規定に従う番組配列情報の拡張情
報で定義するERTと、をともに用いて上記補助機能を
発揮する。番組群インデックスによれば、シリーズ番組
グループ、再放送番組グループ、お薦め番組グループな
ど、多彩な観点での番組のグループ化が可能となる。な
お、番組群インデックスでは、そのグループ化対象とし
て、番組(イベント)のみならず番組内イベント(ロー
カルイベント)をも取り扱うことができる。この場合に
は、ローカルイベントを定義するためにLITを用い
る。
【0066】番組内インデックスは、例えば図10に示
すように、ローカルイベント(番組内イベント)の選択
や検索を補助するための情報や、ローカルイベントのグ
ループ化情報を提供し、このグループ化情報によってロ
ーカルイベントの選択や検索を補助する機能を有してお
り、新規に整備された規定に従う番組配列情報の拡張情
報で定義するLITとERTをともに用いて上記補助機
能を発揮する。
【0067】こうした背景技術を基礎として、本発明者
らは、「発明が解決しようとする課題」で既述したよう
に、従来のEPGを用いた項目選択手法に由来する時間
的・精神的なユーザの負担の問題を一挙に解決するため
に、項目上の文字列に代えて、または、項目上の文字列
に伴って、サムネイルと呼ばれる縮小画像を提示する手
法が有効であるとの着想を得るに到った。こうした着想
を具現化すれば、ユーザは項目上に再生提示されたサム
ネイルを一瞥するだけで、即時にかつ直感的にその項目
に係る番組内容を理解することができるため、前記した
時間的・精神的なユーザの負担の問題を一挙に解決する
ことができることになる。
【0068】ところで、こうした着想を具現化する上で
考慮すべき重要なことは、放送されてきた番組映像を、
実時間で視聴するリアルタイム視聴の場面はもとより、
一旦ハードディスク装置などの記憶装置に蓄積した後
に、オンエア時から時間をおいたり、要所のみをかいつ
まんで視聴するタイムシフト視聴・ノンリニア視聴の場
面などを想定した際においても、サムネイルを指定する
ためのサムネイル指定情報を、番組映像などに伴ってど
ういった仕組みを用いて記述し、また、なんらかの仕組
みを用いて記述されたサムネイル指定情報をもとに、ど
ういった仕組みを用いて所要のサムネイルを再生提示し
ていくか、にある。
【0069】こうしたアプローチのひとつとして、個々
のアプリケーションやホームサーバでの実装機能に依存
した方法を試みることが考えられる。しかし、そうした
方法でサムネイル提示の具現化を試みた場合には、EP
G(Electric Program Guide)を利用した番組を単位とし
た項目選択を可能とするEPG画面や、SI(ServiceIn
formation:番組配列情報) を利用したイベント(番
組)・ローカルイベント(番組内イベント)の両者を単
位とした項目選択を可能とする番組インデックス画面な
どの、あらゆる項目選択画面での利用を想定しておかな
ければサムネイルの提示に支障を来すおそれもあり、汎
用性の点で問題が生じてくる。
【0070】また、上述の如く実装機能に依存した方法
でサムネイル提示の具現化を試みた場合には、受信機側
において、放送されてきた番組映像中から代表シーンを
表すローカルイベント(番組内イベント)を自動的に選
択することで適切なサムネイルを生成する必要がある
が、これは容易ではない。なお、画像認識などにより番
組映像中から代表シーンを自動認識する研究も行われて
はいるが、未だ解決すべき課題が山積している状況から
鑑みて民生用受信機での早急な実現は困難である。しか
も、例え受信機側において番組または番組細部のシーン
を含む各項目に関係付けるべきサムネイルを自動的に選
択することができたとしても、それが番組提供者側の意
図を反映しているとは必ずしも言えない。そうした要請
に応えるためには、番組提供者側において、自らの意図
を反映したサムネイルを指定するためのサムネイル指定
情報を、番組映像に伴って伝送しておく必要がある。
【0071】そこで、本発明者らは、望ましいサムネイ
ルの再生提示技術についての研究を鋭意進めた結果、E
IT、LIT、またはERTを含む現行の番組インデッ
クスの枠組みをもとに、つまり、現行の枠組みをそのま
ま利用するか、または、現行の枠組みに所要の拡張を施
すことにより、現行の枠組みとの間の互換性を可及的に
維持しながら、放送受信側において番組提供者側の意図
に沿ったサムネイルを再生提示可能とし、従来のEPG
を用いた項目選択手法に由来する時間的・精神的なユー
ザの負担の問題を一挙に解決し得る新規なサムネイル提
示技術を提案するに到ったのである。
【0072】以下に、本発明に係るサムネイルの伝送・
指定方式について、図面を参照しつつ詳細に説明してい
く。
【0073】はじめに、本発明の理解を容易にするため
に、本発明者らが考案した後述する実験受信機に搭載さ
れている、番組・番組内イベントの各々に対応付けられ
た項目を選択する際の便宜を企図した番組インデックス
画面を用い、項目上の文字列に伴ってサムネイルを再生
提示するユーザインタフェースの具体例を挙げながら、
サムネイル付き番組インデックス画面の利用態様に関す
るバリエーションについて言及する。
【0074】[サムネイル付き番組インデックス画面の
利用態様] (1)ノンリニア視聴時における項目の選択 まずノンリニア視聴についての定義付けを行うと、例え
ば、ある番組を視聴中にその関連情報を取り出してみる
場面を想定すると、番組は時間の経過とともに進行し、
戻った時には先に進んでしまっている。元のところから
みるためには、受信端末側にメモリを設けて番組を記憶
しておく必要がある。ノンリニア視聴とは、現在実時間
で放送されている番組を、時間進行にとらわれずに視聴
するものであり、次のような機能がある。
【0075】(a)反復視聴:必要に応じて必要な部分
(シーンなど)を繰返し視聴 (b)短縮視聴:必要な部分を視聴し、不要な部分を飛
ばして視聴 (c)遅延視聴:関連情報の視聴や、反復視聴などによ
り時間的な遅れが生じた場合に、番組進行を一時的に遅
延して視聴 (d)選択視聴:選択肢から選んで視聴 つまり、ノンリニア視聴とは、時間的に遅れた状態から
短縮視聴することでリアルタイムな状態に戻すなど、ユ
ーザの操作により時間軸を制御可能な視聴形態をいい、
実時間性を持つインタラクテイブ(双方向性)視聴とも
いえる。
【0076】図23はあるニュース番組を例にした、視
聴しようとする番組内イベントの選択操作を行う際の利
用に適した番組インデックス画面の例である。画面81
の右側部分には、番組内イベントを選択するためのメニ
ューが一覧表示され、文字列が表示された各項目83の
筆頭部分には、サムネイル85が再生提示されている。
【0077】こうしたサムネイル付き番組インデックス
画面を用い、ノンリニア視聴時において項目を選択する
場面では、まず、ユーザが図示しないリモコンの「選
択」ボタンを操作すると、メニュー上におかれたポイン
タは順次縦方向にスクロールし、各項目83間を例えば
一方向に順次巡回する如く移動する。こうした操作によ
ってユーザは直感的に好みの番組内イベントに対応する
項目上にポインタを位置させる。このとき、画面81の
左下の詳細画像表示領域87には、現在ポインタがおか
れている、注目している項目の詳細イメージを表示す
る。この領域87では、注目している項目上に提示され
ているサムネイルをより高い解像度で表示している。こ
うした機能を実現するには、複数の解像度をもつサムネ
イルをそれぞれ用意しておく必要があるが、番組映像を
キャプチャしてサムネイルのビットマップを得る場合に
は、画素情報の間引き処理等を施すことで任意の解像度
のサムネイルを得ることは容易に実現可能である。さ
て、注目している項目上にポインタを位置させた状態で
「決定」ボタンを操作すると、画面81の左上の拡大画
像表示領域89には、注目している項目に対応付けられ
た番組や番組内イベントなどが再生表示される。このと
き、決定された項目に対し、現在オンエア中の番組映像
を含むある動画クリップが対応付けられている場合と、
ある静止画が対応付けられている場合と、などの態様が
考えられる。なお、「決定」ボタンを操作した後に、さ
らに、ユーザがリモコンの「選択」ボタンを操作するこ
とで、メニュー上におかれたポインタを縦方向にスクロ
ール移動させ、上述した決定時とは異なる項目上にポイ
ンタを位置させると、画面81の左下の領域87には、
現在ポインタがおかれている、注目している項目の詳細
イメージを表示する。つまり、一旦項目決定がなされた
後であっても、それとは別の項目に関係付けられたサム
ネイルの拡大イメージを閲覧することが可能である。こ
のとき、注目している項目上にポインタを位置させた状
態で「決定」ボタンを操作すると、画面81の左上の拡
大画像表示領域89には、注目している項目に対応付け
られた番組や番組内イベントなどが更新されて再生表示
される。
【0078】(2)タイムシフト視聴時における蓄積ラ
イブラリの選択 ここでは、受信機は複数の番組・番組内イベントを蓄積
ライブラリとして蓄積できると仮定している。蓄積ライ
ブラリを選択する際には、番組などのタイトル文字列に
伴ってサムネイルを提示することによって、直感的に好
みの番組・番組内イベントなどを選択できるようになっ
ている。画面イメージは図示していないが、図23で示
したノンリニア視聴の選択画面と基本的に類似してお
り、また、その選択操作はほぼ共通している。なお、蓄
積ライブラリに対して番組インデックス情報が付与され
ている場合には、ノンリニア視聴が可能である旨を表す
アイコンを表示する。ノンリニア視聴ができない場合に
おいて、そうした蓄積ライブラリが選択されると、ビデ
オテープで録画された場合と同様に、該当する番組を先
頭から再生する。
【0079】(3)リアルタイム(オンエア)視聴時の
選択 現在オンエアで放送されている番組の選択操作に対して
も、サムネイルを参照しながら選択できる。この選択操
作も、先に説明したノンリニア視聴やタイムシフト視聴
時における項目選択に類似したリモコン操作で行えるよ
うに設計されており、ユーザの利便性を高いレベルで維
持している。
【0080】次に、上述した多彩な利用態様を可能とす
るサムネイルに関し、サムネイルのファイルを伝送する
ための方式と、番組・番組内イベントなどにそれぞれ対
応するサムネイルを指定するための方式と、にわけて、
各々のバリエーションについて検討していく。
【0081】[サムネイルファイルの伝送方式]サムネイ
ルファイルがとり得る画像フォーマットとしては、ビッ
トマップを例示的に挙げることができ、以下の説明にお
いては、ビットマップフォーマットのサムネイルファイ
ルの利用を前提に説明を進めていく。なお、これ以外の
画像フォーマットとして、例えば、PNG (Portable N
etwork Graphics)・JPEG (Joint Photographic cod
ing Experts Group)・GIF (Graphics Interchange F
ormat) などを挙げることができるが、以下の説明にお
いてビットマップフォーマットの利用を前提として説明
したとしても、その他の画像フォーマットを本発明の技
術的範囲から除外する趣旨ではないことを付言してお
く。
【0082】(1)ビットマップの直接伝送方式 サムネイルを専用のビットマップフォーマットで伝送す
れば、受信側における番組映像の蓄積状態に依存するこ
となく、番組制作側の意図を反映した最適なサムネイル
を受信側において提示することができる。この場合、サ
ムネイルを高品質な、つまりデータ容量の多いビットマ
ップとしたり、多数個伝送する場合には、その質・量に
応じた幅をもつ伝送帯域が必要となる。
【0083】具体的なビットマップの伝送方法自体とし
ては、以下の方法が考えられる。
【0084】(a)サムネイルのビットマップを格納す
る新規の記述子を定義する方法 (b)サムネイルのビットマップを格納する新規のセク
ション情報を定義する方法 (c)PES(Packetized Elementary Stream)を用いた
伝送方法 (d)データ放送に準拠したデータカルーセルを用いた
伝送方法 表1にこれらの各方法に対する複数の観点での性能比較
表を示す。
【0085】
【表1】 一つのサムネイルのデータ容量は対象画像の複雑さなど
に依存してその大小に差があるものの、本発明者らの経
験上、一般に数キロバイト程度の容量に収まるものと考
えられる。こうした経験的な知見を考慮した場合、上述
した(a),(b)の方法は容量制限の観点から実用上
難しいと言え、上述した(c),(d)の方法が実用的
であると一応は言える。しかし、経験はあくまで過去の
ものに過ぎず、将来にわたり普遍的に適用すべきではな
くなる場合もあるので、上述した(c),(d)の方法
のみならず、(a),(b)の方法をもひろく対象とし
て、放送提供者側と放送受信側の便益と、使用可能な伝
送帯域幅など運用上の拘束条件を種々考慮しながら、本
願発明の実施時点で最適な伝送方法を放送提供者側にお
いて選択すればよい。
【0086】(2)番組映像からのキャプチャによる伝
送方式 本発明に係るサムネイル提示サービスを付加した番組を
受信機でキャプチャする前提下では、所要の番組内イベ
ントなどに対応したサムネイルを得るには、本質的に番
組中におけるその番組内イベントなどのオブジェクトの
放送開始時刻(start_time)を指定すれば足りる。こうし
たサムネイルの伝送方式によれば、ビットマップを別途
伝送する方式と比較して、追加すべきデータ量が少なく
て済み有利である。また、受信機側において自己の描画
能力などを含む情報処理能力に応じた解像度のサムネイ
ルを適宜作成できるといった利点もある。
【0087】この方式では、ある項目の選択操作時にお
いて、少なくとも、番組の本編か、あるいは予告編が放
映されていなければサムネイルを得ることができないと
いう運用上の制限がある。しかし、スポーツ中継番組な
どのように、サムネイルを、番組終了後、あるいは、番
組中何度も変更したいという要望を生じる場面では、必
ずしも不利であるとは言えない場合がある。なお、この
方式を実現するにあたっては、詳しくは後述するが、番
組インデックスを用いたLITによる、番組内イベント
などのオブジェクト指定の仕組みを利用すればよい。
【0088】表2に上述した2つの伝送方式に対する複
数の観点での性能比較表を示す。
【0089】
【表2】 表2では、ビットマップの直接伝送方式と比較して、番
組映像のキャプチャによる伝送方式が、受信機の実現容
易性の観点で劣る旨の評価結果を下している。しかし、
一般にホームサーバにおいては、番組映像の蓄積機能自
体は基本機能として有しているので、サムネイルをキャ
プチャするための受信機ハードの変更量は比較的少ない
ものと考えられる。
【0090】また、各方式の特徴を活かして両者を併用
する運用も考えられる。すなわち、例えば、番組放送前
にサムネイルをビットマップファイル形式で伝送してお
き、番組放送前における項目選択時には、ビットマップ
ファイルを取得先とするサムネイルを提示する一方で、
放送中もしくは放送終了後における項目選択時には、そ
れが放送されるまで提示していたビットマップサムネイ
ルに代えて、キャプチャから取得したサムネイルを提示
するような柔軟な運用も実現可能である。
【0091】次に、サムネイルと、SI (Service Info
rmation:番組配列情報)と、を関係付けることにより、
番組インデックスやEPGなどの枠組みを用いてサムネ
イルを指定する方式に関し、番組インデックスを用いた
サムネイル指定方式と、サムネイル指定記述子を用いた
サムネイル指定方式と、にわけて、各々の基本態様とそ
の変形態様について種々説明していく。
【0092】[サムネイル指定方式] (1)番組インデックスを用いたサムネイル指定情報記
述方法 現行の番組インデックスの枠組みのうちERT/LIT
を共に用いることで、番組内のシーンの構造を定義でき
る。つまり、それぞれ独立した番組内イベントを含む各
項目は、例えば図10に示すように、ERT/LITに
より定義される木構造のノードに各々対応付けられるこ
とは既に述べた通りである。
【0093】こうした現行の番組インデックスの枠組み
を活用する、本発明で提案するERT/LITを共に用
いたサムネイル指定情報記述方法の基本態様を図1およ
び図2に示す。図1では、シーンの構造を定義するとい
った現行の用途に用いるERTノードN#1,N#2,
N#3と、サムネイルを指定するといった新規な用途に
用いるERTノードN#4と、の両者を示している。こ
うした仕組みを用いることで、番組インデックス画面上
に表示されたある項目に対し、ERTノードN#1を用
いて関係付けられた視聴対象となるシーンなどのオブジ
ェクトが対応付けられるとともに、この項目上の文字列
に伴って、ERTノードN#4を用いて関係付けられた
サムネイルたるシーンなどのオブジェクトが再生提示さ
れることになる。なお、図1中の実線枠で囲った部分
が、サムネイルの指定のために今回新規に追加した部分
である。また、図2は、本発明に係るサムネイル指定情
報記述方法の基本態様の説明に供する図である。なお、
下記に述べる図3乃至図6に示す各応用態様は、図1中
の実線枠で囲った部分に置き換えて、それぞれ適用する
ことができる。この場合、図3乃至図6に示したLIT
またはERTに付与されている識別番号は、図1との整
合性を考慮して適宜変更するものとする。
【0094】まず、基本態様として位置付けられる図2
に示す第1のサムネイル指定情報記述方法(以下、単に
第1の方法と略記する。)では、静止画態様のサムネイ
ルを含むLITノード(LE#1)の情報記述領域に
は、このローカルイベント自体のオブジェクトを指定す
るための表現が、ローカルイベントの開始時刻(start_t
ime)領域を用いて、例えば 08:15:12 の如く指定すべき
静止画サムネイルオブジェクトの開始時刻の態様で記述
されるとともに、自己ノード(LE#1)が参照するE
RTノード(N#1)を指定するための表現が、参照ノ
ード識別(reference_node_id) 領域を用いて、referenc
e_node_id=N#1 の如く記述される。こうしたLITノー
ド(LE#1)の情報記述によれば、静止画サムネイル
を指定するための表現、および、自己ノードが参照する
ERTノード(N#1)を指定するための表現を、サム
ネイル指定情報によって記述することができる。なお、
ローカルイベントとしての静止画サムネイルを、その開
始時刻、例えば 08:15:12 に基づいて、ノンリニア視聴
またはタイムシフト視聴を行う前提下で受信機において
再現するにあたっては、この開始時刻 08:15:12 に該当
する静止画サムネイルを番組内から切り出して再生提示
すればよい。
【0095】ここまでは現行の番組インデックス方式に
おける情報記述の応用範囲に属する技術である。ところ
が、ここで注目すべきは、こうして指定されたノード識
別N#1をもつERTノードの情報記述によって、この
ERTノード(N#1)がサムネイの指定のためのノー
ドである旨が明示的に表現される点である。こうした表
現のための仕組みが、現行の番組インデックスに準拠し
た情報記述ルールからは、当業者といえども容易に想到
し得ない範囲に属する技術であると言える。
【0096】これついて詳しく述べると、LITノード
(LE#1)が参照するERTノード(N#1)の情報
記述領域には、現行の番組インデックスを用いたシーン
などの単なるオブジェクトの指定と、前述のサムネイル
オブジェクトの指定と、を識別可能とするための表現
が、記述子領域(descriptor())に挿入されている、ノー
ド関係記述子(node_relation_descriptor())に含まれる
参照属性(reference_type)領域を用いて、reference_ty
pe=0x1(サムネイルからの参照)の如く記述されている
(0xは後続の数値が16進数であることを表す)。な
お、現行の番組インデックスでは、ノード関係記述子は
ERTにおける拡張的なノードの参照関係を表現する際
に用いられ、また、ノード関係記述子に含まれる参照属
性はノード間の参照リンクの種類を指定する際に用いら
れている。すなわち、本発明者らは、参照属性(referen
ce_type)の値として、サムネイルからの参照を表す値
(0x1)を、次表3に示すマップテーブル上に新たに
割り当て定義するといった番組インデックスの拡張を施
すことにより、シーンなどの単なるオブジェクトの指定
と、サムネイルオブジェクトの指定と、を識別可能にす
る仕組みを新規に考案したのである。
【0097】
【表3】 なお、表3において、 reference_type=0x1 を、(サム
ネイルからの参照)としてマップテーブル上に割り当て
定義したのは、単なる例示に過ぎず、参照属性(referen
ce_type)の値(0x1)と、サムネイルからの参照との
関係付けに拘泥する趣旨ではない。すなわち、本第1の
方法は、サムネイル指定情報の記述によって、シーンな
どの単なるオブジェクトの指定と、サムネイルオブジェ
クトの指定と、を識別可能に表現することにより、現行
の番組インデックスに対して上位互換性を維持しなが
ら、サムネイル指定機能を追加する仕組みを提案する旨
をその技術的思想としているのであって、参照属性(ref
erence_type)の値として、(0x1)以外の値のうち未
だ定義付けがなされていない値に対して(サムネイルか
らの参照)の意味を定義する態様をも、その技術的範囲
に含む趣旨である。
【0098】本第1の方法によれば、静止画態様のサム
ネイルを指定するための表現、自己ノードが参照するE
RTノードを指定するための表現、および、シーンなど
の単なるオブジェクトの指定と、サムネイルオブジェク
トの指定と、を識別可能にする表現、の有機的な結合
を、サムネイル指定情報によって記述することができ
る。これにより、現行の番組インデックスに対して上位
互換性を維持しながら、サムネイル再生提示機能を追加
する新規な仕組みを提案することができる。
【0099】また、こうした第1の方法を用いて記述し
たサムネイル指定情報を受信した受信機は、ERTノー
ドの参照属性(reference_type)の値をもとに、受信機に
記憶された表3に示すようなマップテーブル上から該当
する定義をルックアップし、その意味内容からサムネイ
ルからの参照である旨を認識するといった現行の番組イ
ンデックス情報処理と同様の処理を行うだけで、現行の
番組インデックスの情報記述に従うシーンなどの単なる
オブジェクトの指定と、新たに定義した番組インデック
スの情報記述に従うサムネイルオブジェクトの指定と、
を受信機側において混同することなく識別することがで
きる。これにより、本第1の方法を用いて記述したサム
ネイル指定情報を受信した受信機において、サムネイル
指定情報の記述に従うサムネイルを簡易に再生提示する
ことができる。したがって、従来のEPGを用いた項目
選択手法に由来する時間的・精神的なユーザの負担の問
題を一挙に解決することができるようになる。
【0100】次に、応用態様として位置付けられる図3
に示す第2のサムネイル指定情報記述方法(以下、単に
第2の方法と略記する。)について、第1の方法との相
違点を中心に説明する。
【0101】すなわち、第2の方法では、第1の方法と
比較して、サムネイルを指定するためのLITノードが
複数存在しており、こうした複数の各LITノード(L
E#1,LE#2)のそれぞれに関係付けられる複数の
サムネイル候補のなかから、再生すべきサムネイルを選
択するために、複数の各LITノードの情報記述と、E
RTノード(N#1)の情報記述と、のそれぞれにある
工夫が施されている点が相違している。
【0102】具体的には、複数の各LITノード(LE
#1,LE#2)の情報記述領域には、複数のサムネイ
ル候補間の、番組提供者側の意図を反映した優先順位に
係る表現が、参照番号(reference_number 、ただし、図
3中ではref#と略記している。) の領域を用いて、ref#
=1 またはref#=2 の如く各LITノード毎に記述され、
また、各LITノード(LE#1,LE#2)が親ノー
ドとして共通のERTノード(N#1)を参照する旨の
表現が、参照ノード識別(reference_node_id)領域を用
いて、reference_node_id=N#1 の如く各LITノードに
記述されている。さらに、ERTノード(N#1)の情
報記述領域には、自己ノードを参照している複数の各L
ITノードのそれぞれに関係付けられる複数のサムネイ
ル候補のなかから、唯一のサムネイルを選択する旨の表
現が、コレクションモード(collection_mode) の領域を
用いて、collection_mode=Alt.(Alternate:選択)の如
く記述されている。実際には、ERTノード(N#1)
には、例えばcollection_mode=1 などの値が記述される
が、ERTノードの情報記述を解釈する受信機には、
「collection_mode=1 は選択を意味する」旨のマップテ
ーブルが記憶されており、このマップテーブルをルック
アップしつつ受信機は、ERTノードの情報記述内容の
意味を解釈することになる。
【0103】こうした第2の方法によれば、参照番号
(reference_number) の値で記述される優先順位に従う
唯一のサムネイルを複数のサムネイル候補のなかから選
択する旨の表現を、サムネイル指定情報によって記述す
ることができる。ここで、この選択の際に参照される参
照番号で表現される優先順位には、番組提供者側におい
て適宜の値が付与されることを前提としている。すなわ
ち、優先順位の重みに対して番組提供者側の意図を反映
することができるので、本第2の方法を用いて記述した
サムネイル指定情報を、サムネイル再生提示機能を備え
た受信機が受信した場面を想定した場合、この受信機に
おいて、番組提供者側の意図を忠実に反映した優先順位
に従うサムネイルを、複数のサムネイル候補のなかから
選択的に再生提示することができる。
【0104】次に、応用態様として位置付けられる図4
に示す第3のサムネイル指定情報記述方法(以下、単に
第3の方法と略記する。)について、第1の方法との相
違点を中心に説明する。
【0105】すなわち、第3の方法では、第1の方法と
比較して、サムネイルを指定するためのLITノードの
情報記述領域には、継続時間(duration)領域を用いて、
duration >0 つまり時間の概念をもつ動画クリップをサ
ムネイルとして指定するための表現が記述されている。
【0106】こうした第3の方法によれば、静止画のみ
ならず動画態様のサムネイルをも取り扱い可能とする旨
の表現を、サムネイル指定情報によって記述することが
できる。また、本第3の方法を用い、例えば図4に示す
ように、ローカルイベントの開始時刻(start_time)領域
に 08:15:12 を記述し、継続時間(duration)領域に「5
秒」を記述したサムネイル指定情報を受信機が受信した
場面を想定すると、この受信機において、開始時刻 08:
15:12 から起算して5秒間の動画サムネイルが該当する
項目上に繰り返し再生提示されることになる。これによ
り、静止画および動画を含む多彩な態様のサムネイルを
混在して取り扱い得る、自由度が高いサムネイル表現能
力を発揮することで、ユーザに対する高い訴求力をもっ
たサムネイルを再生提示することができる。
【0107】次に、応用態様として位置付けられる図5
に示す第4のサムネイル指定情報記述方法(以下、単に
第4の方法と略記する。)について、第2の方法との相
違点を中心に説明する。
【0108】すなわち、本第4の方法では、第2の方法
と比較して、サムネイルを指定するためのLITノード
が複数存在する点は共通しているものの、第2の方法で
は、ERTノード(N#1)の情報記述領域に、複数の
各LITノードにそれぞれ対応付けられる複数のサムネ
イル候補のなかから再生提示すべき唯一のサムネイルを
選択する旨の表現を記述しているのに対し、第2の方法
と同様のERTノード(N#1)の情報記述領域に、複
数の各LITノード(LE#1,LE#2)にそれぞれ
対応付けられる個々のサムネイルを連続再生する旨の表
現を記述している点が主として相違している。
【0109】具体的には、複数の各LITノード(LE
#1,LE#2)の情報記述領域には、個々のサムネイ
ル間の、番組提供者側の意図を反映した再生順序に係る
表現が、参照番号(reference_number)領域を用いて、 r
ef#=1 または ref#=2 の如くそれぞれに記述されてい
る。また、ERTノード(N#1)の情報記述領域に
は、自己ノードを参照している複数の各LITノードに
それぞれ対応付けられる個々のサムネイルを連続再生す
る旨の表現が、コレクションモード(collection_mode)
領域を用いて、collection_mode=Seq.(Sequential:連
結)の如く記述されている。
【0110】こうした第4の方法によれば、参照番号(r
eference_number)の値で記述される再生順序に従って個
々のサムネイルを連続再生する旨の表現を、サムネイル
指定情報によって記述することができる。また、本第4
の方法を用いて記述したサムネイル指定情報を、受信機
が受信した場面を想定すると、この受信機において、参
照番号(reference_number)の値で記述される再生順序に
従って個々のサムネイルが連続して再生提示されること
になる。これにより、こうした自由度が高いサムネイル
表現能力を発揮することで、ユーザに対する高い訴求力
をもったサムネイルの連続再生提示を実現することがで
きる。
【0111】ここで、本第4の方法から派生する変形例
について言及すると、連続再生対象となる個々のサムネ
イルを、その継続時間の長短の観点で分類すれば、静止
画サムネイルと、動画サムネイルと、に大きく二分する
ことができる。この場合において、連続再生対象となる
個々のサムネイルの組み合わせ態様としては、複数の静
止画サムネイルを組み合わせてなる態様と、複数の動画
サムネイルを組み合わせてなる態様と、静止画サムネイ
ルと動画サムネイルとを組み合わせてなる態様と、を挙
げることができる。本第4の方法の変形例は、上記で挙
げた3つのサムネイル組み合わせ態様を、本第4の方法
で言う個々のサムネイルに適用した例であり、これは、
本第4の方法における複数個のサムネイルの連続再生を
可能とする旨の技術思想を基礎として、個々のサムネイ
ルの態様に関し、上述の第3の方法における静止画およ
び動画を含む多彩な態様のサムネイルを混在して取り扱
い可能とする旨の技術思想を適用したものと言える。こ
うした変形例に係るサムネイル指定情報記述方法によれ
ば、本第4の方法と比較して、さらに多彩な態様のサム
ネイルを混在して取り扱い可能とする旨の表現を、サム
ネイル指定情報によって記述することができる。また、
本変形例に係る情報記述方法を用いて記述したサムネイ
ル指定情報を、受信機が受信した場面を想定すると、こ
の受信機において、参照番号(reference_number)の値で
記述される再生順序に従って、静止画または動画の態様
が混在した個々のサムネイルが連続して再生提示される
ことになる。これにより、本第4の方法と比較して、さ
らに自由度が高いサムネイル表現能力を発揮すること
で、ユーザに対するより一層高い訴求力をもったサムネ
イルの連続再生提示を実現することができる。
【0112】次に、応用態様として位置付けられる図6
に示す第5のサムネイル指定情報記述方法(以下、単に
第5の方法と略記する。)について、前記した第2およ
び第4の方法との相違点を中心に説明する。
【0113】本第5の方法は、前述した第2および第4
の方法を組み合わせたものである。すなわち、本第5の
方法では、第2の方法と比較して、第2の方法では親E
RTノード(N#1)に対してサムネイルを指定するた
めのLITノード(LE#1,LE#2)が複数従属し
ているのに対し、図6のデータの階層構造における上位
階層に該当するERTノード(N#1,N#2,N#
3)間の関係で示す通り、親ERTノード(N#1)に
対してサムネイルを仲介するための子ERTノード(N
#2,N#3)が複数従属している点が主として相違し
ている。さらに、本第5の方法では、前記した第4の方
法と比較して、同第4の方法では単一の親ERTノード
(N#1)に対してサムネイルを指定するためのLIT
ノード(LE#1,LE#2,…)が複数従属している
のに対し、図6のデータの階層構造における下位階層に
該当するERTノード(N#2,N#3)とLITノー
ド(LE#1,LE#2,…)間の関係で示す通り、複
数の各子ERTノード(N#2,N#3)単位毎に、サ
ムネイルを指定するためのLITノード(LE#1,L
E#2,…)がそれぞれ複数個従属している点が主とし
て相違している。
【0114】具体的には、複数の各LITノード(LE
#1,LE#2,…)の情報記述領域には、それらが従
属する各子ERTノード(N#2,N#3)を構成単位
として、個々のサムネイル間の、番組提供者側の意図を
反映した再生順序に係る表現が、参照番号(reference_n
umber)の領域を用いて、 ref#=1 または ref#=2 の如く
それぞれ記述されている。また、各子ERTノード(N
#2,N#3)の情報記述領域には、自己ノードを参照
している複数の各LITノードにそれぞれ対応付けられ
る個々のサムネイルを連続再生する旨の表現が、コレク
ションモード(collection_mode) 領域を用いて、collec
tion_mode=Seq.(Sequential:連結)の如くそれぞれ記
述されている。さらに、親ERTノード(N#1)の情
報記述領域には、自己ノードを参照している複数の各子
ERTノード(N#2,N#3)にそれぞれ対応付けら
れる複数個のサムネイル群候補のなかから、唯一のサム
ネイル群候補を選択する旨の表現が、コレクションモー
ド(collection_mode) の領域を用いて、collection_mod
e=Alt.(Alternate:選択)の如く記述されている。
【0115】こうした第5の方法によれば、親ERTノ
ード(N#1)の情報記述に関し、参照番号(reference
_number)の値で記述される優先順位に従う唯一のサムネ
イル群候補を、複数のサムネイル群候補のなかから選択
する旨を、また、各子ERTノード(N#2,N#3)
の情報記述に関し、参照番号(reference_number)の値で
記述される再生順序に従って個々のサムネイルを連続再
生する旨の表現を、サムネイル指定情報の記述内容によ
ってそれぞれ表現することができる。また、本第5の方
法を用いて記述したサムネイル指定情報を、受信機が受
信した場面を想定すると、この受信機において、図6に
示すように、まず、参照番号 (reference_number) の値
で表される、番組提供者側の意図を忠実に反映した優先
順位に従うサムネイル群が選択され(ステップ1)、さ
らに、ステップ1で選択されたサムネイル群のうち、参
照番号(reference_number)の値で表される優先順位に従
う順序で、個々のサムネイルが連続して再生提示される
ことになる(ステップ2)。これにより、こうした自由
度がきわめて高いサムネイル表現能力を発揮すること
で、ユーザに対するきわめて高い訴求力をもったサムネ
イルの連続再生提示を実現することができる。
【0116】ここで、本第5の方法から派生する変形例
について言及すると、連続再生対象となる個々のサムネ
イルを、その継続時間の長短の観点で分類すれば、前記
した第4の方法と同様に、静止画サムネイルと、動画サ
ムネイルと、に大きく二分することができる。この場合
において、連続再生対象となる個々のサムネイルの組み
合わせ態様としては、やはり前記した第4の方法と同様
に、複数の静止画サムネイルを組み合わせてなる態様
と、複数の動画サムネイルを組み合わせてなる態様と、
静止画サムネイルと動画サムネイルを組み合わせてなる
態様と、を挙げることができる。本第5の方法の変形例
は、上記で挙げた3つのサムネイル組み合わせ態様を、
本第5の方法におけるサムネイル群の構成要素たる個々
のサムネイルに適用した例であり、これは、本第5の方
法における個々のサムネイルの連続再生を可能とする旨
の技術思想を基礎として、個々のサムネイルの態様に関
し、上述の第3の方法における静止画および動画を含む
多彩な態様のサムネイルを混在して取り扱い可能とする
旨の技術思想を適用したものと言える。こうした変形例
に係るサムネイル指定情報記述方法によれば、本第5の
方法と比較して、さらに多彩な態様のサムネイルを混在
して取り扱い可能とする旨の表現を、サムネイル指定情
報によって記述することができる。また、本変形例に係
る情報記述方法を用いて記述したサムネイル指定情報
を、受信機が受信した場面を想定すると、この受信機に
おいて、参照番号(reference_number)の値で記述される
再生順序に従って、静止画または動画の態様が混在した
個々のサムネイルが連続して再生提示されることにな
る。これにより、本第5の方法と比較して、自由度がき
わめて高いサムネイル表現能力を発揮することで、ユー
ザに対するきわめて高い訴求力をもったサムネイルの連
続再生提示を実現することができる。
【0117】以上述べてきた番組インデックスを用いた
サムネイル指定情報記述方法によれば、ノンリニア視聴
を可能にするERT/LITノードの情報記述領域の各
々に、多彩な態様のサムネイル指定情報を記述するよう
にしたので、こうしたサムネイル指定情報の記述内容を
駆使して、多彩なサムネイルを指定するためのあらゆる
態様を、自由自在に表現することができる。また、LI
Tノードの情報記述領域を用いて、サムネイルとしてロ
ーカルイベントを指定するようにしている。これは、番
組がノンリニア視聴可能な状態であれば、サムネイルの
元となる画像データが蓄積されていることに他ならな
い。これにより、受信機の処理を簡略化できる。
【0118】(2)サムネイル指定記述子を用いたサム
ネイル指定情報記述方法 EPGとの親和性や汎用性の観点での優位性を維持しな
がら、受信機における番組インデックス画面上の項目に
対し、イベントたる番組またはローカルイベントたる番
組内イベントなどのサムネイルオブジェクトを自由自在
に関係付けて利用するために、本発明者らは、サムネイ
ル指定記述子(thumbnail_descriptor())と呼ぶ新規な記
述子を定義することを提案する。サムネイル指定記述子
は、EPGのデータを伝送するEITや、LITまたは
ERTの情報記述領域のうち、記述子領域(descripto
r())(ただし、記述子領域は descriptor()またはfor()
{ descriptor() }。ここでは、descriptor()を記述子
領域と呼ぶことにする。)のループに挿入して格納する
ことができる。
【0119】なお、以下の説明において、本サムネイル
指定記述子を用いたサムネイル指定情報記述方法のう
ち、EIT、LIT、またはERTなどのうち単一の格
納先に対して単一のサムネイル指定記述子を一対一の関
係で格納し、この単一のサムネイル指定記述子に対して
単一のサムネイルオブジェクトを一対一の関係で対応付
ける基本態様を第6の方法と便宜上呼ぶことにする。
【0120】図17にサムネイル指定記述子の基本的な
データ構造の例を示す。また、表4にサムネイル指定記
述子の格納先毎の、想定できるアプリケーションでの用
途の一例を示す。
【0121】
【表4】 ここで、表4に示すサムネイル指定記述子の格納先とサ
ムネイル指定記述子との関係について、包装パッケージ
と荷物との関係に例えて説明すると、格納先は包装パッ
ケージに相当し、そこに格納されるサムネイル指定記述
子は荷物に相当する。つまり、ある荷物(サムネイル指
定記述子)を入手するには、それが格納されている包装
パッケージ(格納先)の梱包をときほどく必要があるの
である。
【0122】こうした理解をもとに、表4に示すサムネ
イル指定記述子の格納先毎の用途の相違について言及す
ると、この相違は、受信機側では、EIT、LITまた
はERTを全て解釈する能力を必ずしも有していない事
実に由来している。つまり、一般に受信機側はEITを
解釈する能力を本来的に有しているものの、LITまた
はERTを解釈する能力までは必ずしも有していない場
合がある。このため、EITにサムネイル指定記述子を
格納する場合には、全ての受信機が一般に表示可能なE
PG画面での項目選択時におけるサムネイル提示の用途
に特に適するとともに、一部の拡張機能を有した受信機
が特別に表示可能な番組インデックス画面での項目選択
時におけるサムネイル提示の用途にも適し、また、LI
TまたはERTにサムネイル指定記述子を格納する場合
には、前述の番組インデックス画面での項目選択時にお
けるサムネイル提示に特化した用途に適するわけであ
る。
【0123】図7に、サムネイル指定記述子を、その汎
用性から運用上最優位と考えられるEITの情報記述領
域のうち記述子領域 (descriptor()) のループに挿入し
て格納した場合の利用例を示す。図7中のEITから延
び出ている矢印の向きは、サムネイル指定記述子の記述
値の相違に由来する相互に独立したサムネイルの取得先
系統の相違をそれぞれ示している。
【0124】図7の例では、複数の各イベント(E#
1,E#2,E#3)に対応する各EITの情報記述領
域には、各イベント(E#1,E#2,E#3)ごと
に、相互に独立した複数のサムネイルの取得先系統のう
ち単一の取得先系統を選択的に指定するための表現が、
サムネイル指定記述子のサムネイル種別(thumbnail_typ
e)領域を用いて、thumbnail_type==0x0 、thumbnail_ty
pe==0x1 、またはthumbnail_type==0x2 の如くそれぞれ
記述されている。すなわち、本発明者らは、複数のサム
ネイルの取得先系統のうち単一の取得先系統を選択的に
指定するための表現の一例として、LITに属するオブ
ジェクトを直接指定して取得する系統を選択的に指定す
るときにはthumbnail_type==0x0 を記述し、ERTを仲
介してLITに属するオブジェクトを間接指定して取得
する系統を選択的に指定するときにはthumbnail_type==
0x1 を記述し、データカルーセルに含まれるサムネイル
のコンテンツを直接指定して取得する系統を選択的に指
定するときにはthumbnail_type==0x2 を記述する、とい
ったように、サムネイルの取得先系統と、サムネイル種
別がとる値と、を一対一で関係付けた図示しないマップ
テーブルを割り当て定義し、こうしたマップテーブルを
参照することで、サムネイル指定記述子の情報記述領域
のうちサムネイル種別がとる値をもとに、相互に独立し
たサムネイルの取得先系統のうち単一の取得先系統を選
択的に指定する仕組みを新規に考案したのである。
【0125】さて、こうした仕組みを用いて、サムネイ
ル指定記述子がとる値をもとに単一の取得先系統を一意
に指定できたとしても、さらに、こうして指定された取
得先系統に属するシーンやコンテンツなどを含む複数の
オブジェクトのなかから、項目に関係付けるべきサムネ
イルたるオブジェクトをいかにして一意に指定するかが
問題となる。そこで、複数のオブジェクトのうち項目に
関係付けるべき唯一のサムネイルオブジェクトを指定す
るために、図17のデータ構造で示すように、サムネイ
ル指定記述子の情報記述領域のうち、if または else i
f 文の階層には唯一のサムネイルオブジェクトを指定す
るための情報が記述される。すなわち、サムネイル指定
記述子の情報記述領域のうち、ifまたはelse if 文の階
層には、複数のサムネイルの取得先系統のなかから、L
ITに属するオブジェクトを直接指定して取得する系統
が選択的に指定されたときにはイベント識別(event_id)
およびローカルイベント識別(local_event_id)の値が記
述され、ERTを仲介してLITに属するオブジェクト
を間接指定して取得する系統が選択的に指定されたとき
にはイベント関係識別 (event_relation_id)およびノー
ド識別 (node_id)の値が記述され、データカルーセルに
含まれるサムネイルのコンテンツを直接指定して取得す
る系統が選択的に指定されたときにはコンテンツ識別(c
ontent_id)およびリソース 名(resource_name)の値が記
述される(ただし、コンテンツ識別における「コンテン
ツ」はデータカルーセルの技術用語であり、これまで本
文中で用いた一般名詞としてのコンテンツとは異な
る)。これにより、指定されたサムネイルの取得先系統
に属する複数のオブジェクトのうち、項目に関係付ける
べきサムネイルオブジェクトを一意に指定することがで
きるのである。
【0126】ところで、上述したマップテーブルを用い
て関係付けた、サムネイルの取得先系統と、サムネイル
種別がとる値と、に関する割り当て定義は単なる例示に
過ぎない。つまり、本発明は、サムネイル指定記述子の
情報記述に属するサムネイル種別がとる値をもとに、相
互に独立したサムネイルの取得先系統のうち単一の取得
先系統を選択的に指定する仕組みと、こうして指定され
た単一の取得先系統に属する複数のオブジェクトのう
ち、項目に関係付けるべきサムネイルオブジェクトを一
意に指定する仕組みと、を有機的に関連付けることによ
り、自由度の高いサムネイル指定のための新規な仕組み
を提供する旨をその技術的思想としているのであって、
個別具体的なマップテーブルの記述内容に拘泥する趣旨
ではないことを付言しておく。
【0127】こうした第6のサムネイル指定情報記述方
法によれば、サムネイル指定記述子の情報記述に属する
サムネイル種別がとる値をもとに、相互に独立したサム
ネイルの取得先系統のうち単一の取得先系統を選択的に
指定する旨、および、こうして指定されたサムネイルの
取得先系統に属する複数のオブジェクトのうち、項目に
関係付けるべきサムネイルオブジェクトを一意に指定す
る旨、を含む有機的な組み合わせに係る表現を、サムネ
イル指定情報によって自由自在に記述することが可能と
なる。これにより、自由度の高いサムネイル指定のため
の新規な仕組みを提供することができる。また、本第6
の方法を用いて記述したサムネイル指定情報を受信した
受信機は、EITに格納されているサムネイル指定記述
子の情報記述に属するサムネイル種別 (thumbnail_typ
e) の値をもとに、受信機に記憶されているマップテー
ブル上から該当する定義をルックアップし、その意味内
容から単一のサムネイルの取得先系統を割り出し、さら
に、こうして割り出した単一の取得先系統に属する複数
のオブジェクトのうち、項目に関係付けるべきサムネイ
ルオブジェクトを一意に指定するための情報をもとに、
指定されたオブジェクトからサムネイルを取得するとい
った簡易な処理を連鎖的に行うだけで、サムネイル指定
情報の記述に従うサムネイルの再生提示を簡易に実現す
ることができる。
【0128】上述した第6の方法では、EITなどの単
一の格納先に対して単一のサムネイル指定記述子を一対
一の関係で格納し、この単一のサムネイル指定記述子に
対して単一のサムネイルオブジェクトを一対一の関係で
対応付ける基本態様を示した。しかし、こうした基本態
様では、例えば、サムネイル指定記述子の情報記述に属
するサムネイル種別の値などをもとに唯一指定したサム
ネイルオブジェクトが未だ放送されていないなどの理由
により取得できない場合には、本発明の当初の目的たる
項目選択時における便宜を企図したサムネイルの再生提
示を実現できなくなるといった問題が生じてくる。
【0129】こうした問題を解決するために、EITな
どの単一の格納先に対して複数のサムネイル指定記述子
を一対多の関係で格納し、これら複数の各サムネイル指
定記述子に対してそれぞれのサムネイルオブジェクトを
多対多の関係で対応付ける第1の応用態様、または、E
ITなどの単一の格納先に対して単一のサムネイル指定
記述子を一対一の関係で格納し、この単一のサムネイル
指定記述子の情報記述領域に作成されたループを有効活
用することで、複数のサムネイルオブジェクトを一対多
の関係で対応付ける第2の応用態様を採用することがで
きれば、あるサムネイルオブジェクトが取得できなかっ
た場合において、その代替のサムネイルオブジェクトを
取得しにいくといった運用を行うことができ便利であろ
う。
【0130】そこでまず、上述した第1の応用態様につ
いて、図8、図14、および図17を参照しながら、前
述した基本態様としての第6の方法との相違点を中心に
説明する。なお、本第1の応用態様を、第7のサムネイ
ル指定情報記述方法(以下、単に第7の方法と略記す
る。)と便宜上呼ぶことにする。
【0131】すなわち、本第7の方法では、前記した第
6の方法と比較して、例えば、図8に示すように、EI
T、LITまたはERTの情報記述領域のうち記述子領
域(descriptor())のループに、複数のサムネイル指定記
述子(#1,#2,#3)を挿入して格納する点と、複
数の各サムネイル指定記述子(#1,#2,#3)で指
定したサムネイルオブジェクト間にわたる優先順位を表
現するために、各サムネイル指定記述子の情報記述内容
にある工夫が施されている点が相違している。
【0132】これについて詳しく述べると、まず、( fo
r)文は、指定された回数だけ実行を繰り返す旨の制御文
であるから、例えば、図14に示すループi=0の周回
部分が、図8に示すEIT(E#1)に相当する。以下
同様に、ループi=1の周回部分がEIT(E#2)に
相当し、ループi=2の周回部分がEIT(E#3)に
相当する。
【0133】また、例えば、図16に示すループj=0
の周回部分が、図8に示すサムネイル指定記述子(#
1)に相当する。以下同様に、ループj=1の周回部分
がサムネイル指定記述子(#2)に相当し、ループj=
2の周回部分がサムネイル指定記述子(#3)に相当す
る。つまり、図14に示すEIT(E#1)の情報記述
領域のうち記述子領域(descriptor())のループjの各周
回部分には、例えば図17に示すように、複数の各サム
ネイル指定記述子(#1,#2,#3)毎の属性情報が
記述される。
【0134】さらに、サムネイル指定記述子(#1)の
情報記述領域には、図8および図17に示すように、サ
ムネイルの取得先系統としてLITに属するオブジェク
トを直接指定して取得する系統を選択的に指定するため
の表現、同系統の優先順位が第一位である旨の表現、お
よび、同LITに属するサムネイルオブジェクトを一意
に指定するための情報、が、サムネイル種別(thumbnail
_type)領域、参照番号(reference_number)領域、並びに
同LITに属するオブジェクトを指定するためにif文の
階層に置かれたイベント識別(event_id)およびローカル
イベント識別(local_event_id)の各領域をそれぞれ用い
て、thumbnail_type==0x0 、および、ref#=1などの如く
記述されている。また、サムネイル指定記述子(#2)
の情報記述領域には、サムネイルの取得先系統としてE
RTノード(N#1)を仲介してLITに属するオブジ
ェクトを間接指定して取得する系統を選択的に指定する
ための表現、同系統の優先順位が第二位である旨の表
現、および、同LITに属するサムネイルオブジェクト
を一意に指定するための情報、が、サムネイル種別(thu
mbnail_type)領域、参照番号(reference_number)領域、
並びに同LITに属するオブジェクトを指定するために
else if 文の階層に置かれたイベント関係識別(event_r
elation_id)およびノード識別 (node_id)の各領域をそ
れぞれ用いて、thumbnail_type==0x1 、および、ref#=2
などの如く記述されている。そして、サムネイル指定記
述子(#3)の情報記述領域には、サムネイルの取得先
系統としてデータカルーセルに含まれるサムネイルのコ
ンテンツたるオブジェクトを直接指定して取得する系統
を選択的に指定するための表現、同系統の優先順位が第
三位である旨の表現、および、同コンテンツオブジェク
トを一意に指定するための情報、が、サムネイル種別(t
humbnail_type)領域、参照番号(reference_number)領
域、並びに同コンテンツを指定するためにelse if 文の
階層に置かれたコンテンツ識別(content_id)およびリソ
ース名 (resource_name)の各領域をそれぞれ用いて、th
umbnail_type==0x1 、および、ref#=3などの如く記述さ
れている。なお、相互に異なるサムネイルの取得先系統
間にわたり相互に異なる優先順位を付与するようにした
のは、仮にこれらがこうして付与されていなければ、上
述の如く記述されたサムネイル指定情報を受信した受信
機側において、どの取得先系統から取得したサムネイル
オブジェクトを優先的に再生提示すべきかがわからず混
乱を生じるからである。
【0135】こうした第7の方法によれば、記述子領域
(descriptor())のループを有効活用することにより、複
数の各サムネイル指定記述子の情報記述に属するサムネ
イル種別がとる値をもとに、相互に独立したサムネイル
の取得先系統のうち単一の取得先系統を選択的に指定す
る旨、相互に独立した各取得先系統間にわたり優先順位
を付与する旨、および、こうして付与された優先順位に
従う順序で指定された取得先系統に属する複数のオブジ
ェクトのうち、項目に関係付けるべきサムネイルオブジ
ェクトを一意に指定する旨、を含む有機的な組み合わせ
に係る表現を、サムネイル指定情報によって自由自在に
記述することが可能となる。これにより、自由度の高い
サムネイル指定のための新規な仕組みを提案することが
できる。
【0136】また、本第7の方法を用いて記述したサム
ネイル指定情報を受信した受信機は、図8に示すよう
に、まず、EITノードのうち複数の各サムネイル指定
記述子(#1,#2,#3)の情報記述に属するサムネ
イル種別 (thumbnail_type) の値をもとに、受信機に記
憶されているマップテーブル上から該当する定義をルッ
クアップし、その意味内容からサムネイルの取得先系統
をそれぞれ割り出し、さらに、複数の各サムネイル指定
記述子(#1,#2,#3)の情報記述に属する参照番
号(reference_number)の値をもとに、取得先系統間にわ
たる優先順位をそれぞれ割り出し、次に、こうして割り
出したサムネイルの取得先系統間にわたる優先順位に従
って、最も高い優先順位が付与されている取得先系統に
属する複数のオブジェクトのうち、項目に関係付けるべ
きサムネイルオブジェクトを一意に指定するための記述
情報をもとに、指定されたオブジェクトから所要のサム
ネイルを取得するといった簡易な処理を連鎖的に行うだ
けで、サムネイル指定情報の記述に従うサムネイルの再
生提示を簡易に実現することができる。
【0137】しかも、本第7の方法を用いて記述したサ
ムネイル指定情報を受信した受信機は、あるサムネイル
オブジェクトが取得できなかった場合において、代替の
サムネイルオブジェクトを取得しにいくといったよう
に、サムネイルオブジェクトの取得状況に応じてサムネ
イルの取得先系統を順次柔軟に変えていくことが可能に
なる。この場合、サムネイルの取得先系統毎に付与され
る優先順位に対してある観点で重みを付けることによ
り、番組提供者側の意図を忠実に反映したサムネイルの
再生提示を実現することができる。すなわち、番組提供
者側において、放送すべきデータ容量を可及的に削減し
て帯域を有効活用する観点でサムネイルの取得先系統毎
の優先順位を重み付けする際には、例えば図8に示すよ
うに、既にキャプチャされている番組(AVストリー
ム)から所要のサムネイルを切り出すのが有利であるた
め、こうしたサムネイルの取得先系統に対して高い優先
順位の重み付けをする。これに対し、データカルーセル
からサムネイルファイルを取得していくような、番組そ
れ自体とは別個のデータを必要とするサムネイルの取得
先系統に対して低い優先順位の重み付けをする。ただ
し、データカルーセルをサムネイルの取得先系統の選択
肢から除外すると、番組それ自体が放送されない限りサ
ムネイルを取得することはできないので、本発明の所期
の目的たる項目選択時の便宜を企図したサムネイル再生
提示をもれなく達成するには、データカルーセルをサム
ネイルの取得先系統の選択肢に含めておくのが好ましい
と言える。
【0138】次に、EITなどの単一の格納先に対して
単一のサムネイル指定記述子を一対一の関係で格納し、
この単一のサムネイル指定記述子の下位階層にループを
作成することで複数のサムネイルオブジェクトを一対多
の関係で対応付ける第2の応用態様について、図9、図
14、および図18を参照しながら、前述した基本態様
としての第6の方法との相違点を中心に説明する。な
お、本第2の応用態様を、第8のサムネイル指定情報記
述方法(以下、単に第8の方法と略記する。)と便宜上
呼ぶことにする。
【0139】すなわち、本第8の方法では、前記した第
6の方法と比較して、例えば、図9に示すように、単一
のサムネイル指定記述子の情報記述領域のうち for文で
定義されるループkの各周回部分の各々に、サムネイル
オブジェクトを一意に指定するための情報と、ループk
の各周回部分にそれぞれ関係付けられた各サムネイルオ
ブジェクト間にわたる優先順位に係る表現と、が記述さ
れている点が相違している。
【0140】これについて詳しく述べると、まず、サム
ネイル指定記述子の情報記述領域には、サムネイルの取
得先系統としてLITに属するオブジェクトを直接指定
して取得する系統を指定するための表現が、サムネイル
種別(thumbnail_type)領域を用いて、thumbnail_type==
0x0 の如く記述されている。ここまでは前述した第6の
方法と同様であるが、ここで注目すべきは、図14に示
すEITの記述子領域(descriptor())に挿入されたサム
ネイル指定記述子の情報記述領域のうち for文で定義さ
れるループkの各周回部分には、例えば図18に示すよ
うに、サムネイルを一意に指定するための属性情報がそ
れぞれ記述される点である。具体的には、例えば図9お
よび図18に示すように、サムネイル指定記述子の情報
記述領域のうち for文で定義されるループkの各周回部
分には、各ループkに対応するLITに属するオブジェ
クトの優先順位を指定するための表現、および、同LI
Tに属するオブジェクトを一意に指定するための表現、
が、参照番号(reference_number)領域、並びに同LIT
に属するオブジェクトを指定するためにif文の階層に置
かれたイベント識別(event_id)およびローカルイベント
識別(local_event_id)の各領域をそれぞれ用いて記述さ
れている。図9の例では、ループk=0の周回部分に
は、同ループk=0に対応するLITに属するオブジェ
クトの優先順位が第一位である旨、および、同LITに
属するオブジェクトを一意に指定するための表現が、re
f#=1およびE#1/LE#1の如く記述されている。そ
して、E#1に対応する番組を蓄積したAVストリーム
1中の具体的な番組内イベントと対応づけられる。以下
同様に、ループk=1の周回部分には、同ループk=1
に対応するLITに属するオブジェクトの優先順位が第
二位である旨、および、同LITに属するオブジェクト
を一意に指定するための表現が、ref#=2およびE#1/
LE#2の如く記述され、また、ループk=2の周回部
分には、同ループk=2に対応するLITに属するオブ
ジェクトの優先順位が第三位である旨、および、同LI
Tに属するオブジェクトを一意に指定するための表現
が、ref#=3およびE#12/LE#3の如く記述されて
いる。そして、特に、k=2では、番組E#1を蓄積し
たAVストリーム2中の具体的な番組内イベントと対応
付けている。
【0141】こうした第8の方法によれば、サムネイル
指定記述子の情報記述のうち下位階層に作成されたルー
プkを有効活用することにより、単一のサムネイル指定
記述子の情報記述に属するサムネイル種別がとる値に対
し、相互に独立したサムネイルの取得先系統のうち単一
の取得先系統を一対一で関係付ける旨、こうして関係付
けられた取得先系統に属する複数の各サムネイルオブジ
ェクト間にわたり優先順位を付与する旨、および、各サ
ムネイルオブジェクトを一意に指定する旨、を含む有機
的な組み合わせに係る表現を、サムネイル指定情報によ
って自由自在に記述することが可能となる。これによ
り、自由度の高いサムネイル指定のための新規な仕組み
を提案することができる。
【0142】また、本第8の方法を用いて記述したサム
ネイル指定情報を受信した受信機は、図9に示すよう
に、まず、EITのうちサムネイル指定記述子の情報記
述に属するサムネイル種別 (thumbnail_type) の値をも
とに、受信機に記憶されているマップテーブル上から該
当する定義をルックアップし、その意味内容から単一の
取得先系統を割り出す。さらに、for 文で定義されるル
ープkの各周回部分に記述されている参照番号(referen
ce_number)の値をもとに、前記割り出された取得先系統
に属する複数の各サムネイルオブジェクト間にわたる優
先順位をそれぞれ割り出す。次に、サムネイルオブジェ
クトを一意に指定するための情報をもとに、前記割り出
された複数の各サムネイルオブジェクト間にわたる優先
順位に従って、最も高い優先順位が付与されているオブ
ジェクトから所要のサムネイルを取得するといった簡易
な処理を連鎖的に行うだけで、サムネイル指定情報の記
述に従うサムネイルの再生提示を実現することができ
る。
【0143】しかも、本第8の方法を用いて記述したサ
ムネイル指定情報を受信した受信機は、あるサムネイル
オブジェクトが取得できなかった場合において、代替の
サムネイルオブジェクトを取得しにいくといったよう
に、サムネイルオブジェクトの取得状況に応じてサムネ
イルの取得先を順次柔軟に変えていくことが可能にな
る。なお、本第8の方法を用いて指定される複数の各サ
ムネイルの取得先は、共通のAVストリーム間から切り
出される態様を含むのは当然として、図9の例で示すよ
うに、相互に異なるAVストリーム間からそれぞれ切り
出される態様をも含む趣旨である。図9の例では、AV
ストリーム1は番組それ自体を含んでおり、そこから切
り出したLE#1/LE#2は当該番組の代表シーンで
あるのに対し、AVストリーム2はAVストリーム1に
含まれる番組の予告編を含んでおり、そこから切り出し
たLE#3は当該番組の予告編である。
【0144】次に、番組インデックスを用いたサムネイ
ル指定情報記述方法と、サムネイル指定記述子を用いた
サムネイル指定情報記述方法と、に基づいて、サムネイ
ル指定方式の比較を行う。表5にこれらの各方式に対す
る複数の観点での性能比較表を示す。
【0145】
【表5】 表5に示すように、比較対象となる前記両者のサムネイ
ル指定方式について、番組インデックスとの親和性の観
点では、前者が後者と比較して優れており、EPGとの
親和性の観点では、後者が前者と比較して優れており、
汎用性の観点では、後者が前者と比較して優れていると
の評価結果を下している。しかし、現実問題としてどち
らの方法を採用するかは、上述した評価結果と、サービ
スの運用形態と、などの種々の変化因子を総合的に参酌
した上で決定する必要があろう。
【0146】[実験システム] (1)機能の概要 図19に本発明者らが開発した実験用放送システムの概
要構成を示す。同図に示すように、本実験用放送システ
ム11は、本発明に係るサムネイル指定情報記述方法を
用いて記述表現したサムネイル指定情報を作成する実験
データ作成ツール13と、スタジオ用マスターテープD
1から映像/音声コンテンツを再生する再生装置15
と、映像/音声コンテンツ、および、サムネイル指定情
報を含むトランスポートストリームTSを送出する実験
送出機17と、送出されてきたTSを受信する実験受信
機19と、実験受信機19で受信したTSから取り出さ
れたサムネイルファイルに対して検証を行うデータ検証
ツール21と、を含んで構成されている。なお、本実験
用放送システム11は、(a)DVB-SPI/ASI のTS(T
ransport Stream)データの送受信が可
能、(b)セクション情報およびデータカルーセルの伝
送が可能、(c)映像・音声のリアルタイム伝送と蓄積
が可能、といった特徴を有している。
【0147】[実験送出機の概要]図19に示した実験送
出機17の概要構成を図20に示す。実験送出機17
は、2系統のセクション情報の編集・送出系を備えてお
り、一方の系統23,25を従来の番組配列情報の送出
に使用し、他方の系統27,29を実験用のデータカル
ーセルを含むセクション情報の編集・送出に使用する。
また、実験送出機17は映像音声のリアルタイムエンコ
ーダ31を含んでおり、前記した2系統からそれぞれ送
出される、従来の番組配列情報、および、実験用のデー
タカルーセルを含むセクション情報、並びに、映像音声
のエンコード信号のそれぞれは、多重化装置(MUX:
MUltipleXer)33において多重化されて、
TSデータとして送出される。
【0148】[実験受信機の概要]図19に示した実験受
信機19がもつ機能の特徴を列挙すると、(a)TSの
ストリームデータの直接入力による、データカルーセル
の受信と、 MPEG-2 TS映像の蓄積機能を備えているこ
と、(b)映像とGUI(Graphical User Interface)を
合成し1080i の画像表示フォーマットつまり有効走査線
数1080本のインターレス方式で表示出力可能なこ
と、(c)蓄積済みTSの映像再生と、番組インデックス
方式によるノンリニア視聴制御が可能なこと、(d)オ
ンエア番組視聴を含む、リモコンによる簡単操作が可能
なこと、などを挙げることができる。
【0149】[実験受信機のハードウェア構成]図21に
実験受信機19のハードウェア構成を示す。同図に示す
ように、実験受信機19は、PC#1と、PC#2と、
S−ビデオ信号を出力するフレームシンクロナイザ53
と、RGB信号を出力するマルチメディアスキャンコン
バータ55と、アナログのハイビジョン信号を出力する
YPbPrマトリックス57と、信号認識機能を有する
リモコン端末59と、ビデオキャプチャインターフェー
ス69と、アンテナ71と、アナログチューナ73と、
を含んで構成されている。
【0150】PC#1は、主としてMPEG-2 TS形式の映
像音声ファイルのデコード機能を有しており、TSを入
力するTS入力インターフェース41と、RGB信号を
出力するグラフィックアクセラレータ43と、MPEG-2デ
コーダ45と、サウンド入出力インターフェース47
と、LAN接続ボード(NIC:Network Interface Ca
rd)49と、ハードディスク装置51と、を含んで構成
されている。
【0151】ここで、PC#1が有するデコード機能を
担当するMPEG-2デコーダ45では、ハードウェアで構成
したものと、ソフトウェアで構成したものと、の両者を
含んで構成することができる。このようにすれば、各デ
コーダを使用場面やその特性に応じて使い分けるか、ま
たは、両デコーダを同時並列的に使用するなど、柔軟な
デコーダの運用を行うことができる。これにより、サム
ネイルの迅速な再生提示に寄与することができるように
なる。
【0152】これについて詳述すると、PC#1は、放
送されてきたTSを受信すると、まず、TSに多重化さ
れている映像・音声・データなどを各要素毎にそれぞれ
分離する。このとき、受信機19の番組インデックス画
面上に現在表示中の項目に関係付けるべきサムネイルを
指定するためのサムネイル指定情報を受信した場面で
は、これを迅速に再生提示できるように即座に対応す
る。具体的には、こうした場面では、迅速な処理が要求
されるので、情報処理速度の観点で優位なハードウェア
デコーダを用いて、映像音声ファイルに対してデコード
処理を施すことで前記項目に関係付けられたサムネイル
を取得し、取得したサムネイルをこの項目上に即時に再
生提示する。また、こうした場面において、ハードウェ
アデコーダの負荷が大きい場合には、ハードウェアデコ
ーダの使用に代えて、ハードウェアデコーダと同時並列
的にソフトウェアデコーダを使用することにより、サム
ネイルを取得提示していくことも可能である。
【0153】一方、受信機19の番組インデックス画面
上に現在表示中ではない項目であり、その表示要求が予
想される項目に関係付けるべきサムネイルを指定するた
めのサムネイル指定情報を受信した場面では、これを必
要に応じて再生提示できるように準備をしておく。具体
的には、こうした場面では、迅速な処理は要求されない
ので、情報処理速度の観点で劣るソフトウェアデコーダ
を用いて、映像音声ファイルに対してデコード処理を施
することで前記項目に関係付けられたサムネイルを取得
し、取得したサムネイルをこの項目上に必要に応じて即
時に再生提示可能なように、ハードディスク装置51な
どの所定の記憶領域に蓄積しておく。また、こうした場
面において、ハードウェアデコーダの負荷が小さい場合
には、ソフトウェアデコーダの使用に代えて、ハードウ
ェアデコーダを使用することにより、サムネイルを取得
蓄積していくことも可能である。
【0154】PC#2は、主としてビデオキャプチャ機
能を有しており、LAN接続ボード(NIC:Network
Interface Card)61と、TSを入力するTS入力イン
ターフェース63と、サムネイルキャプチャ用のビデオ
キャプチャボード65と、ハードディスク装置67と、
を含んで構成されている。
【0155】こうした実験受信機19は、デジタル放送
波を受信し、デジタル信号の復調や誤りを訂正する機
能、映像と音声のデジタル信号を分離する機能、分離さ
れた映像と音声のデジタル信号を復号する機能、などを
基本的に有している。また、実験受信機19は、1080i
対応のオーバーレイ装置をもち、アナログハイビジョン
のGUIと、MPEG-2映像またはオンエアされている番組
映像と、を合成表示する機能、番組映像のキャプチャか
らサムネイルを取得する機能、および、民生AV機器の
赤外線リモコン信号を受信する機能も有している。
【0156】[実験受信機ソフトウェア構成]図22に実
験受信機のソフトウェア構成を示す。ただし、本ソフト
ウェア構成部75は、ユーザインタフェースの実装に関
する部分を含む。今回、TS入出力ボード上に、MPEG-2
Systems、セクション情報、データカルーセル、HTTPの
プロトコルスタックを実装した。また、映像の蓄積ライ
ブラリも、TS入出力ボード上に実装した。表示面で
は、1080i に対応したオーバーレイ装置の制御ライブラ
リを作成している。
【0157】[ユーザインタフェースの試作]上述した実
験受信機19上に、サムネイル再生提示機能を発揮する
のに適するユーザインタフェースを試作した。今回は、
上述で検討した種々の方式のうち、番組映像のキャプチ
ャからのサムネイルの取得と、番組インデックスに準拠
したサムネイル指定と、を行えることを企図して設計し
た。図23の右側部分には、項目選択操作画面における
メニュー部分を示してある。この番組インデックス画面
において、項目同士の階層関係はネスト構造で表現して
ある。すなわち、子の項目は親の項目によって包含され
ている。また、各項目上に次述の様に意味付けしたアイ
コンを提示している。すなわち、(a)ディレクトリア
イコン:項目が再生提示可能な番組映像やシーンを含ま
ない親ノードである場合に表示する。(b)サムネイ
ル:項目が再生提示可能な番組映像やシーンを含む子ノ
ードである場合に表示する。
【0158】なお、上述した実施の形態は、本発明の理
解を容易にするために例示的に記載したものであって、
本発明の技術的範囲を限定するために記載したものでは
ない。換言すれば、本発明は、その技術的範囲に属する
全ての実施の形態を含むことは当然として、そのいかな
る均等物をも含む趣旨である。
【0159】すなわち、例えば、上述した複数の実施態
様において、受信機における番組インデックス画面上の
項目に関係付けるべきサムネイルとして、LITを用い
て表現されるローカルイベントオブジェクトを例示して
説明したが、本発明はこの例に限定されることなく、サ
ムネイルとして、EITを用いて表現されるイベントオ
ブジェクトを採用することもできる。この場合、LIT
をEITと読み替えるとともに、所要の情報記述内容を
適宜書き換えることによって、そのまま適用することが
可能である。こうした適用を行った場合、例えば番組イ
ンデックスを用いたサムネイル指定情報記述方法にあっ
ては、EITの情報記述領域を用いて、サムネイルとし
て個々のイベントオブジェクトを指定することが可能と
なる。これにより、その番組が放送中か、または既に放
送済みであって蓄積がなされている条件下で、番組それ
自体をサムネイル化して項目上に再生提示するといった
運用を実現することもできるようになる。
【0160】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1の
発明によれば、イベントまたはローカルイベント自体の
オブジェクトを指定するための表現、EITまたはLI
Tのノードが参照するERTを指定するための表現、お
よび、単なるオブジェクトの指定と、サムネイルオブジ
ェクトの指定と、を識別可能とするための表現、の有機
的な結合を、サムネイル指定情報によって記述すること
ができる。これにより、現行の番組インデックスに対し
て上位互換性を維持しながら、サムネイル再生提示機能
を追加する新規な仕組みを提案することができる。ま
た、こうした方法を用いて記述したサムネイル指定情報
を受信した受信機は、ERTの情報記述領域に記述され
ている、単なるオブジェクトの指定と、サムネイルオブ
ジェクトの指定と、を識別可能とするための表現をもと
に、受信機に記憶された例えば表3に示すようなマップ
テーブル上から該当する定義をルックアップし、その意
味内容からサムネイルからの参照である旨を認識すると
いった現行の番組インデックス情報処理と同様の処理を
行うだけで、現行の番組インデックスの情報記述に従う
シーンなどの単なるオブジェクトの指定と、新たに定義
した番組インデックスの情報記述に従うサムネイルオブ
ジェクトの指定と、を受信機側において混同することな
く識別することができる。これにより、本方法を用いて
記述したサムネイル指定情報を受信した受信機におい
て、サムネイル指定情報の記述に従うサムネイルを簡易
に再生提示することができる。したがって、従来のEP
Gを用いた項目選択手法に由来する時間的・精神的なユ
ーザの負担の問題を一挙に解決することができるように
なる。
【0161】また、請求項3の発明によれば、静止画の
みならず動画態様のサムネイルをも取り扱い可能とする
旨の表現を、サムネイル指定情報によって記述すること
ができる。また、この方法を用い、例えば図4に示すよ
うに、ローカルイベントの開始時刻(start_time)領域に
08:15:12 を記述し、継続時間(duration)領域に「5
秒」を記述したサムネイル指定情報を受信機が受信した
場面を想定すると、この受信機において、開始時刻 08:
15:12 から起算して5秒間の動画サムネイルが該当する
項目上に繰り返し再生提示されることになる。これによ
り、静止画および動画を含む多彩な態様のサムネイルを
混在して取り扱い得る、自由度が高いサムネイル表現能
力を発揮することで、ユーザに対する高い訴求力をもっ
たサムネイルを再生提示することができる。
【0162】一方、請求項4の発明によれば、個々のサ
ムネイル候補毎に与えられた優先順位に従う唯一のサム
ネイルを、複数のサムネイル候補のなかから選択する旨
の表現を、サムネイル指定情報によって記述することが
できる。ここで、この選択の際に参照される優先順位に
は、番組提供者側において適宜の値が付与されることを
前提としている。すなわち、優先順位の重みに対して番
組提供者側の意図を反映することができるので、本方法
を用いて記述したサムネイル指定情報を、サムネイル再
生提示機能を備えた受信機が受信した場面を想定した場
合、この受信機において、番組提供者側の意図を忠実に
反映した優先順位に従うサムネイルを、複数のサムネイ
ル候補のなかから選択的に再生提示することができる。
【0163】また、請求項6の発明によれば、請求項3
の発明と同様に、静止画のみならず動画態様のサムネイ
ルをも取り扱い可能とする旨の表現を、サムネイル指定
情報によって記述することができる。
【0164】一方、請求項7の発明によれば、個々のサ
ムネイルに与えられる再生順序に従って個々のサムネイ
ルを連続再生する旨の表現を、サムネイル指定情報によ
って記述することができる。さらに、この方法を用いて
記述したサムネイル指定情報を、受信機が受信した場面
を想定すると、この受信機において、個々のサムネイル
に与えられる再生順序に従って、個々のサムネイルが連
続して再生提示されることになる。これにより、こうし
た自由度が高いサムネイル表現能力を発揮することで、
ユーザに対する高い訴求力をもったサムネイルの連続再
生提示を実現することができる。
【0165】また、請求項9の発明によれば、請求項7
の発明に係る方法と比較して、さらに多彩な態様のサム
ネイルを混在して取り扱い可能とする旨の表現を、サム
ネイル指定情報によって記述することができる。また、
この方法を用いて記述したサムネイル指定情報を、受信
機が受信した場面を想定すると、この受信機において、
個々のサムネイルに与えられる再生順序に従って、静止
画または動画の態様が混在した個々のサムネイルが連続
して再生提示されることになる。これにより、請求項7
の発明に係る方法と比較して、さらに自由度が高いサム
ネイル表現能力を発揮することで、ユーザに対するより
一層高い訴求力をもったサムネイルの連続再生提示を実
現することができる。
【0166】一方、請求項10の発明によれば、サムネ
イル指定記述子の情報記述をもとに、相互に独立したサ
ムネイルの取得先系統のうち単一の取得先系統を選択的
に指定する旨、および、こうして指定されたサムネイル
の取得先系統に属する複数のオブジェクトのうち、項目
に関係付けるべきサムネイルオブジェクトを一意に指定
する旨、を含む有機的な組み合わせに係る表現を、サム
ネイル指定情報によって自由自在に記述することが可能
となる。これにより、自由度の高いサムネイル指定のた
めの新規な仕組みを提供することができる。また、この
方法を用いて記述したサムネイル指定情報を受信した受
信機は、例えばEITに格納されているサムネイル指定
記述子の情報記述をもとに、受信機に記憶されているマ
ップテーブル上から該当する定義をルックアップし、そ
の意味内容から単一のサムネイルの取得先系統を割り出
し、さらに、こうして割り出した単一の取得先系統に属
する複数のオブジェクトのうち、項目に関係付けるべき
サムネイルオブジェクトを一意に指定するための情報を
もとに、指定されたオブジェクトからサムネイルを取得
するといった簡易な処理を連鎖的に行うだけで、サムネ
イル指定情報の記述に従うサムネイルの再生提示を簡易
に実現することができる。
【0167】また、請求項11の発明によれば、EI
T、LIT、またはERTのうち一つのノードの情報記
述領域における記述子領域のループを有効活用すること
により、複数の各サムネイル指定記述子の情報記述をも
とに、相互に独立したサムネイルの取得先系統のうち単
一の取得先系統を選択的に指定する旨、相互に独立した
各取得先系統間にわたり優先順位を付与する旨、およ
び、こうして付与された優先順位に従う順序で指定され
た取得先系統に属する複数のオブジェクトのうち、項目
に関係付けるべきサムネイルオブジェクトを一意に指定
する旨、を含む有機的な組み合わせに係る表現を、サム
ネイル指定情報によって自由自在に記述することが可能
となる。これにより、自由度の高いサムネイル指定のた
めの新規な仕組みを提案することができる。また、この
方法を用いて記述したサムネイル指定情報を受信した受
信機は、例えば図8に示すように、まず、EITノード
のうち複数の各サムネイル指定記述子(#1,#2,#
3)の情報記述に属するサムネイル種別 (thumbnail_ty
pe) の値をもとに、受信機に記憶されているマップテー
ブル上から該当する定義をルックアップし、その意味内
容からサムネイルの取得先系統をそれぞれ割り出し、さ
らに、複数の各サムネイル指定記述子(#1,#2,#
3)の情報記述に属する参照番号(reference_number)の
値をもとに、取得先系統間にわたる優先順位をそれぞれ
割り出し、次に、こうして割り出したサムネイルの取得
先系統間にわたる優先順位に従って、最も高い優先順位
が付与されている取得先系統に属する複数のオブジェク
トのうち、項目に関係付けるべきサムネイルオブジェク
トを一意に指定するための記述情報をもとに、指定され
たオブジェクトから所要のサムネイルを取得するといっ
た簡易な処理を連鎖的に行うだけで、サムネイル指定情
報の記述に従うサムネイルの再生提示を簡易に実現する
ことができる。しかも、この方法を用いて記述したサム
ネイル指定情報を受信した受信機は、あるサムネイルオ
ブジェクトが取得できなかった場合において、代替のサ
ムネイルオブジェクトを取得しにいくといったように、
サムネイルオブジェクトの取得状況に応じてサムネイル
の取得先系統を順次柔軟に変えていくといった運用を行
うことが可能になる。
【0168】さらに、請求項12の発明によれば、サム
ネイル指定記述子の情報記述領域に作成されたループを
有効活用することにより、単一のサムネイル指定記述子
の情報記述に対し、相互に独立したサムネイルの取得先
系統のうち単一の取得先系統を一対一で関係付ける旨、
こうして関係付けられた取得先系統に属する複数の各サ
ムネイルオブジェクト間にわたり優先順位を付与する
旨、および、各サムネイルオブジェクトを一意に指定す
る旨、を含む有機的な組み合わせに係る表現を、サムネ
イル指定情報によって自由自在に記述することが可能と
なる。これにより、自由度の高いサムネイル指定のため
の新規な仕組みを提案することができる。また、この方
法を用いて記述したサムネイル指定情報を受信した受信
機は、例えば図9に示すように、まず、EITのうちサ
ムネイル指定記述子の情報記述に属するサムネイル種別
(thumbnail_type) の値をもとに、受信機に記憶されて
いるマップテーブル上から該当する定義をルックアップ
し、その意味内容から単一の取得先系統を割り出す。さ
らに、( for)文で定義されるループkの各周回部分に記
述されている参照番号(reference_number)の値をもと
に、前記割り出された取得先系統に属する複数の各サム
ネイルオブジェクト間にわたる優先順位をそれぞれ割り
出す。次に、サムネイルオブジェクトを一意に指定する
ための情報をもとに、前記割り出された複数の各サムネ
イルオブジェクト間にわたる優先順位に従って、最も高
い優先順位が付与されているオブジェクトから所要のサ
ムネイルを取得するといった簡易な処理を連鎖的に行う
だけで、サムネイル指定情報の記述に従うサムネイルの
再生提示を実現することができる。しかも、この方法を
用いて記述したサムネイル指定情報を受信した受信機
は、あるサムネイルオブジェクトが取得できなかった場
合において、代替のサムネイルオブジェクトを取得しに
いくといったように、サムネイルオブジェクトの取得状
況に応じてサムネイルの取得先を順次柔軟に変えていく
といった運用を行うことが可能になる。
【0169】そして、請求項15の発明によれば、サム
ネイルの取得先系統毎に付与される優先順位に対してあ
る観点で重みを付けることにより、番組提供者側の意図
を忠実に反映したサムネイルの再生提示を実現すること
ができるといった効果を期待することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係るサムネイル指定情報記述
方法を表す概念図である。
【図2】図2は、番組インデックスを用いたサムネイル
指定情報記述方法のうち第1の方法の実施態様を表す概
念図である。
【図3】図3は、番組インデックスを用いたサムネイル
指定情報記述方法のうち第2の方法の実施態様を表す概
念図である。
【図4】図4は、番組インデックスを用いたサムネイル
指定情報記述方法のうち第3の方法の実施態様を表す概
念図である。
【図5】図5は、番組インデックスを用いたサムネイル
指定情報記述方法のうち第4の方法の実施態様を表す概
念図である。
【図6】図6は、番組インデックスを用いたサムネイル
指定情報記述方法のうち第5の方法の実施態様を表す概
念図である。
【図7】図7は、サムネイル指定記述子を用いたサムネ
イル指定情報記述方法のうち第6の方法の実施態様を表
す概念図である。
【図8】図8は、サムネイル指定記述子を用いたサムネ
イル指定情報記述方法のうち第7の方法の実施態様を表
す概念図である。
【図9】図9は、サムネイル指定記述子を用いたサムネ
イル指定情報記述方法のうち第8の方法の実施態様を表
す概念図である。
【図10】図10は、番組内インデックスの構造を表す
概念図である。
【図11】図11は、EITのデータ構造を模式的に表
した図である。
【図12】図12は、LITのデータ構造を模式的に表
した図である。
【図13】図13は、ERTのデータ構造を模式的に表
した図である。
【図14】図14は、EITのデータ構造を形式的に表
した図である。
【図15】図15は、LITのデータ構造を形式的に表
した図である。
【図16】図16は、ERTのデータ構造を形式的に表
した図である。
【図17】図17は、サムネイル指定記述子のデータ構
造を形式的に表した図である。
【図18】図18は、サムネイル指定記述子のデータ構
造を形式的に表した図である。
【図19】図19は、本発明が適用される放送システム
を概略的に示したブロック図である。
【図20】図20は、本発明が適用される放送送出機を
概略的に示したブロック図である。
【図21】図21は、本発明が適用される受信機のハー
ドウェア構成図である。
【図22】図22は、本発明が適用される受信機のソフ
トウェア構成図である。
【図23】図23は、本発明が適用される受信機の番組
インデックス画面の一例を表す図である。
【符号の説明】
11 実験用放送システム 13 実験データ作成ツール 15 再生装置 17 実験送出機 19 実験受信機 21 データ検証ツール 23,25 一方の系統 27,29 他方の系統 31 リアルタイムエンコーダ 33 多重化装置(MUX) 41 TS入力インターフェース 43 グラフィックアクセラレータ 45 MPEG-2デコーダ 47 サウンド入出力インターフェース 49 LAN接続ボード(NIC) 51 ハードディスク装置 53 フレームシンクロナイザ 55 マルチメディアスキャンコンバータ 57 YPbPrマトリックス 59 リモコン端末 61 LAN接続ボード(NIC) 63 TS入力インターフェース 65 ビデオキャプチャボード 67 ハードディスク装置 69 ビデオキャプチャインターフェース 71 アンテナ 73 アナログチューナ 75 ソフトウェア構成部 81 番組インデックス画面 83 項目 85 サムネイル 87 詳細画像表示領域 89 拡大画像表示領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 7/035 7/173 640 (72)発明者 鹿谷 征生 東京都台東区西浅草1丁目1番1号 株式 会社次世代情報放送システム研究所内 Fターム(参考) 5B075 ND20 PP03 PP13 PQ02 PQ46 PQ48 UU34 5C025 CA02 CA09 CB08 CB10 DA01 5C059 MA00 RB02 SS02 SS28 5C063 AA01 AB03 AB07 AC01 AC10 CA23 CA29 CA36 CA40 DA03 DA13 EB33 EB38 EB40 5C064 BA01 BA07 BC23 BD08 BD09 BD14

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 EIT、LIT、またはERTを含む番
    組インデックスの枠組みをもとに、受信機における番組
    インデックス画面上の項目に関係付けるべきサムネイル
    を指定するためのサムネイル指定情報を記述する際に用
    いられるサムネイル指定情報記述方法であって、 前記項目に関係付けるべきサムネイルを含むEITまた
    はLITの情報記述領域に、このイベントまたはローカ
    ルイベント自体のオブジェクトを指定するための表現、
    および、このEITまたはLITのノードが参照するE
    RTを指定するための表現を記述するとともに、 前記EITまたはLITのノードが参照するERTの情
    報記述領域に、単なるオブジェクトの指定と、サムネイ
    ルオブジェクトの指定と、を識別可能とするための表現
    を記述することにより、前記サムネイル指定情報を記述
    することを特徴とするサムネイル指定情報記述方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のサムネイル指定情報記
    述方法であって、 前記単なるオブジェクトの指定と、サムネイルオブジェ
    クトの指定と、を識別可能とするための表現の記述は、 前記ERTの情報記述領域の記述子領域に挿入されてい
    る、ノード関係記述子における参照属性領域を用いて、
    サムネイルからの参照を意味する表現を記述することで
    達成されることを特徴とするサムネイル指定情報記述方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1乃至2に記載のサムネイル指定
    情報記述方法であって、 前記項目に関係付けるべきサムネイルは、静止画または
    動画の態様を含むことを特徴とするサムネイル指定情報
    記述方法。
  4. 【請求項4】 EIT、LIT、またはERTを含む番
    組インデックスの枠組みをもとに、受信機における番組
    インデックス画面上の項目に関係付けるべきサムネイル
    を指定するためのサムネイル指定情報を記述する際に用
    いられるサムネイル指定情報記述方法であって、 前記項目に関係付けるべき相互に独立した個々のサムネ
    イル候補をそれぞれ含む複数のEITおよび/またはL
    ITの情報記述領域の各々に、これらのイベントおよび
    /またはローカルイベント自体のオブジェクトを指定す
    るための表現、前記複数のEITおよび/またはLIT
    のノードが共通に参照するERTを指定するための表
    現、および、前記個々のサムネイル候補間の優先順位に
    係る表現をそれぞれ記述するとともに、 前記複数のEITおよび/またはLITのノードが共通
    に参照するERTの情報記述領域に、単なるオブジェク
    トの指定と、サムネイルオブジェクトの指定と、を識別
    可能とするための表現、および、前記個々のサムネイル
    候補のなかから唯一のサムネイルを選択する旨の表現を
    記述することにより、前記サムネイル指定情報を記述す
    ることを特徴とするサムネイル指定情報記述方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のサムネイル指定情報記
    述方法であって、 前記個々のサムネイル候補のなかから唯一のサムネイル
    を選択する旨の表現の記述は、 前記複数のEITおよび/またはLITのノードが共通
    に参照するERTの情報記述領域のうちコレクションモ
    ードの領域を用いて、ノードの選択を意味する表現を記
    述することで達成されることを特徴とするサムネイル指
    定情報記述方法。
  6. 【請求項6】 請求項4乃至5に記載のサムネイル指定
    情報記述方法であって、 前記個々のサムネイル候補は、静止画または動画の態様
    を含むことを特徴とするサムネイル指定情報記述方法。
  7. 【請求項7】 EIT、LIT、またはERTを含む番
    組インデックスの枠組みをもとに、受信機における番組
    インデックス画面上の項目に関係付けるべきサムネイル
    を指定するためのサムネイル指定情報を記述する際に用
    いられるサムネイル指定情報記述方法であって、 前記項目に関係付けるべき相互に独立した個々のサムネ
    イルをそれぞれ含む複数のEITおよび/またはLIT
    の情報記述領域の各々に、これらのイベントおよび/ま
    たはローカルイベント自体のオブジェクトを指定するた
    めの表現、前記複数のEITおよび/またはLITのノ
    ードが共通に参照するERTを指定するための表現、お
    よび、前記個々のサムネイル間の再生順序に係る表現を
    それぞれ記述するとともに、 前記複数のEITおよび/またはLITのノードが共通
    に参照するERTの情報記述領域に、単なるオブジェク
    トの指定と、サムネイルオブジェクトの指定と、を識別
    可能とするための表現、および、前記個々のサムネイル
    を連続再生する旨の表現を記述することにより、前記サ
    ムネイル指定情報を記述することを特徴とするサムネイ
    ル指定情報記述方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のサムネイル指定情報記
    述方法であって、 前記個々のサムネイルを連続再生する旨の表現の記述
    は、 前記複数のEITおよび/またはLITのノードが共通
    に参照するERTの情報記述領域のうちコレクションモ
    ードの領域を用いて、ノードの連結を意味する表現を記
    述することで達成されることを特徴とするサムネイル指
    定情報記述方法。
  9. 【請求項9】 請求項7乃至8に記載のサムネイル指定
    情報記述方法であって、 前記個々のサムネイルは、静止画および/または動画の
    態様を含むことを特徴とするサムネイル指定情報記述方
    法。
  10. 【請求項10】 EIT、LIT、またはERTを含む
    番組インデックスの枠組みをもとに、受信機における番
    組インデックス画面上の項目に関係付けるべきサムネイ
    ルを指定するためのサムネイル指定情報を記述する際に
    用いられるサムネイル指定情報記述方法であって、 前記EIT、LIT、またはERTのうち一つのノード
    の情報記述領域における記述子領域のループに、単一の
    サムネイル指定記述子を格納し、 この単一のサムネイル指定記述子における情報記述領域
    に、相互に独立したサムネイルの取得先系統のうち単一
    の取得先系統を選択的に指定するための表現、および、
    前記単一の取得先系統に属する複数のオブジェクトのう
    ち、前記項目に関係付けるべき唯一のサムネイルオブジ
    ェクトを指定するための情報、を記述することにより、
    前記サムネイル指定情報を記述することを特徴とするサ
    ムネイル指定情報記述方法。
  11. 【請求項11】 EIT、LIT、またはERTを含む
    番組インデックスの枠組みをもとに、受信機における番
    組インデックス画面上の項目に関係付けるべきサムネイ
    ルを指定するためのサムネイル指定情報を記述する際に
    用いられるサムネイル指定情報記述方法であって、 前記EIT、LIT、またはERTのうち一つのノード
    の情報記述領域における記述子領域のループに、複数の
    サムネイル指定記述子を格納し、 この複数のサムネイル指定記述子における情報記述領域
    の各々に、相互に独立したサムネイルの取得先系統のう
    ち単一の取得先系統をそれぞれ選択的に指定するための
    表現、前記単一の各取得先系統に各々属する複数のオブ
    ジェクトのうち、前記項目に関係付けるべき唯一のサム
    ネイルオブジェクトをそれぞれ指定するための情報、お
    よび、前記各取得先系統間にわたる優先順位に係る表
    現、をそれぞれ記述することにより、前記サムネイル指
    定情報を記述することを特徴とするサムネイル指定情報
    記述方法。
  12. 【請求項12】 EIT、LIT、またはERTを含む
    番組インデックスの枠組みをもとに、受信機における番
    組インデックス画面上の項目に関係付けるべきサムネイ
    ルを指定するためのサムネイル指定情報を記述する際に
    用いられるサムネイル指定情報記述方法であって、 前記EIT、LIT、またはERTのうち一つのノード
    の情報記述領域における記述子領域のループに、単一の
    サムネイル指定記述子を格納し、 この単一のサムネイル指定記述子における情報記述領域
    に、相互に独立したサムネイルの取得先系統のうち単一
    の取得先系統を選択的に指定するための表現を記述する
    とともに、 前記単一のサムネイル指定記述子における情報記述領域
    に作成されたループの各周回部分の各々に、前記単一の
    取得先系統に属する複数のオブジェクトのうち、前記項
    目に関係付けるべき唯一かつ相互に独立したサムネイル
    オブジェクトを指定するための情報、および、前記各サ
    ムネイルオブジェクト間にわたる優先順位に係る表現、
    をそれぞれ記述することにより、前記サムネイル指定情
    報を記述することを特徴とするサムネイル指定情報記述
    方法。
  13. 【請求項13】 請求項10乃至12のうちいずれか一
    項に記載のサムネイル指定情報記述方法であって、 前記相互に独立したサムネイルの取得先系統のうち単一
    の取得先系統を選択的に指定するための表現の記述は、 前記単一または複数のサムネイル指定記述子における情
    報記述領域のうちサムネイル種別の領域を用いて、前記
    相互に独立したサムネイルの取得先系統のうち一の取得
    先系統の表現を記述することで達成されることを特徴と
    するサムネイル指定情報記述方法。
  14. 【請求項14】 請求項10乃至13のうちいずれか一
    項に記載のサムネイル指定情報記述方法であって、 前記相互に独立したサムネイルの取得先系統は、EIT
    またはLITに属するオブジェクトを直接指定して取得
    する系統と、ERTを仲介してEITまたはLITに属
    するオブジェクトを間接指定して取得する系統と、デー
    タカルーセルに含まれるサムネイルのコンテンツを直接
    指定して取得する系統と、を含むことを特徴とするサム
    ネイル指定情報記述方法。
  15. 【請求項15】 請求項11および14の組み合わせに
    係るサムネイル指定情報記述方法であって、 前記各取得先系統間にわたる優先順位に係る表現を記述
    するにあたっては、 前記EITまたはLITに属するオブジェクトを直接指
    定して取得する系統、および/または、前記ERTを仲
    介してEITまたはLITに属するオブジェクトを間接
    指定して取得する系統、に与える優先順位を、前記デー
    タカルーセルに含まれるサムネイルのコンテンツを直接
    指定して取得する系統に与える優先順位に比して高い優
    先順位に重み付ける表現を記述することを特徴とするサ
    ムネイル指定情報記述方法。
JP2000012029A 2000-01-20 2000-01-20 サムネイル指定情報記述方法 Pending JP2001204020A (ja)

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