JP2004048470A - デジタルカメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】消費電力の増大を招くことなく、かつ手動による操作を要することなく表示手段の表示内容に対する視認性を向上できるデジタルカメラを得る。
【解決手段】温度センサ60により検出された温度が所定温度以下であり、かつ画像が光電管式バックライト44Bを有する液晶ディスプレイ44により表示されている場合に、当該画像の表示先を、LED式バックライト88Bを有する電子ビュー・ファインダ88に切り替える。
【選択図】 図3
【解決手段】温度センサ60により検出された温度が所定温度以下であり、かつ画像が光電管式バックライト44Bを有する液晶ディスプレイ44により表示されている場合に、当該画像の表示先を、LED式バックライト88Bを有する電子ビュー・ファインダ88に切り替える。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルカメラに係り、特に、光電管式バックライトを有する表示手段と発光ダイオード式バックライトを有する表示手段との2種類の表示手段を備えたデジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在のデジタルカメラには、主として撮影を行う際の被写体の構図を決定するために用いられるものとして、ファインダとは別に、ファインダより表示領域が広い液晶ディスプレイ(以下、「LCD」ともいう。)により構成された外部モニタが備えられたものがある。この外部モニタにより、カメラ本体に目を接近させなくても被写体像の状態が確認できるので、デジタルカメラの使い勝手を大きく向上することができる。
【0003】
ところで、LCDは液晶自体が発光するわけではなく、光の屈折率の変化を利用して表示を行うため、外部から光を照射する必要がある。この光の照射方法として、LCDの背面から光を照射するバックライトを用いる方法と、LCDの前面からの光を当該LCDの背面で反射させる方法と、の2つの方法が広く用いられており、前者の方法を適用したLCDはバックライト型LCDと呼ばれ、後者の方法を適用したLCDは反射型LCDと呼ばれている。
【0004】
ここで、反射型LCDは照明光を発する光源を必要としないため、バックライト型LCDに比較して消費電力が少ない反面、暗い場所では利用できないため、暗い場所でも使用されるデジタルカメラでは、バックライト型LCDが広く用いられており、LCDで用いられるバックライトとしては、光源に光電管を用いた光電管式バックライトと、光源に発光ダイオードを用いた発光ダイオード式バックライトがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、光電管式バックライトを有するLCDでは、低温時に輝度が低下してしまい、特に当該LCDを外部モニタとして用いた場合には、外部モニタはデジタルカメラの周辺の光(この光を本明細書では「外光」という。)が入射され易いため、表示画面が著しく視認し難くなってしまう、という問題点があった。この場合、野外の低温でかつ太陽光の強い場所(例えば、晴天時のスキー場等。)での当該デジタルカメラの使用は極めて困難である。
【0006】
この場合に従来は、外部モニタの表示画面の明るさを手動で調整するようにしていたが、この場合には、手動での調整に著しく手間がかかると同時に、低温時における輝度の低下は光電管の宿命的なものであり、温度補正をかけても数倍の電流を流さなくては補正が不可能であるため、消費電力が極端に増大してしまう、という新たな問題点が生じる。
【0007】
本発明は上記問題点を解消するためになされたものであり、消費電力の増大を招くことなく、かつ手動による操作を要することなく表示手段の表示内容に対する視認性を向上できるデジタルカメラを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載のデジタルカメラは、被写体を撮像して画像情報を得る撮像手段と、少なくとも前記画像情報によって示される被写体像を表示すると共に表示面を照明するための光電管式バックライトを有する第1表示手段と、少なくとも前記被写体像を表示すると共に表示面を照明するための発光ダイオード式バックライトを有する第2表示手段と、温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段により検出された温度が所定温度以下であり、かつ画像が前記第1表示手段により表示されている場合に、当該画像の表示先を前記第2表示手段に切り替える切替手段と、を備えている。
【0009】
請求項1に記載のデジタルカメラによれば、撮像手段によって被写体が撮像されて画像情報が得られる。なお、上記撮像手段には、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の固体撮像素子が含まれる。
【0010】
ここで、請求項1に記載のデジタルカメラには、少なくとも上記画像情報によって示される被写体像を表示すると共に表示面を照明するための光電管式バックライトを有する第1表示手段と、少なくとも上記被写体像を表示すると共に表示面を照明するための発光ダイオード式バックライトを有する第2表示手段と、温度を検出する温度検出手段と、が備えられており、温度検出手段により検出された温度が所定温度以下であり、かつ画像(被写体像、各種メニュー画面の画像、各種メッセージ等の文字画像を含む。)が第1表示手段により表示されている場合に、切替手段によって当該画像の表示先が第2表示手段に切り替えられる。
【0011】
なお、上記温度検出手段には、サーミスタ、バイメタル、熱電対、水晶温度計、水銀温度計、白金測温抵抗体、銅測温抵抗体等のあらゆる温度センサが含まれる。また、上記温度検出手段により検出される温度は、本発明に係るデジタルカメラの周辺の気温、及び当該デジタルカメラの内部温度の何れとしてもよいが、特に、第1表示手段の温度とすることが好ましい。更に、この場合、第1表示手段に備えられた光電管式バックライトの温度とすることが、より好ましい。
【0012】
すなわち、本発明では、温度が所定温度以下である場合には第1表示手段による表示内容の視認性が悪いものと見なして、低温時でも表示内容の視認性が悪化しない発光ダイオード式バックライトを有する第2表示手段に表示先を自動的に切り替えるようにしており、この結果として、消費電力の増大を招くことなく、かつ手動による操作を要することなく表示手段の表示内容に対する視認性を向上することができるようにしている。
【0013】
このように、請求項1に記載のデジタルカメラによれば、温度が所定温度以下であり、かつ画像が光電管式バックライトを有する第1表示手段により表示されている場合に、当該画像の表示先を、発光ダイオード式バックライトを有する第2表示手段に切り替えているので、消費電力の増大を招くことなく、かつ手動による操作を要することなく表示手段の表示内容に対する視認性を向上できる。
【0014】
ところで、本発明では、第1表示手段により表示していた画像が第2表示手段で表示されるように切り替えられるので、第1表示手段が故障したとの誤解を招くおそれがある。
【0015】
そこで、請求項2記載のデジタルカメラは、請求項1に記載の発明において、前記切替手段によって前記画像の表示先が前記第2表示手段に切り替えられたとき、当該切り替えが行われたことを明示する明示手段を更に備えたものである。
【0016】
請求項2に記載のデジタルカメラによれば、本発明の切替手段によって画像の表示先が第2表示手段に切り替えられたとき、当該切り替えが行われたことが明示手段によって明示される。
【0017】
このように、請求項2に記載のデジタルカメラによれば、請求項1に記載の発明と同様の効果を奏することができると共に、画像の表示先が第2表示手段に切り替えられたとき、当該切り替えが行われたことを明示しているので、第1表示手段が故障したものとの誤解の発生を回避することができる。
【0018】
なお、請求項2に記載の発明における前記明示手段による明示は、スピーカ等を用いた音声(ブザー音の鳴動も含む。)による明示や、発光ダイオード等の発光素子の点灯、点滅等による明示を例示することができるが、特に、請求項3に記載の発明のように、前記第1表示手段に前記切り替えが行われたことを示すメッセージを表示することにより当該切り替えが行われたことを明示する形態が好ましい。
【0019】
すなわち、第1表示手段に被写体像等の画像を表示している場合は、ユーザは当該第1表示手段を参照している可能性が非常に高いので、当該第1表示手段を用いて表示先の切り替えが行われた旨を示すメッセージを明示することにより、ユーザに対して表示先の切り替えが行われたことを、ほぼ確実に明示することができる。但し、このとき、第1表示手段は輝度が低下しており、視認性が悪化しているので、当該メッセージをできるだけ大きく表示することが、より好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、図1を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の外観上の構成を説明する。
【0021】
同図に示すように、デジタルカメラ10の正面には、被写体像を結像させるためのレンズ21が備えられており、上面には、撮影を実行する際にユーザによって押圧操作されるレリーズボタン(所謂シャッター)92と、電源スイッチ94と、が備えられている。
【0022】
なお、本実施の形態に係るレリーズボタン92は、中間位置まで押下される状態(以下、「半押し状態」という。)と、当該中間位置を超えた最終押下位置まで押下される状態(以下、「全押し状態」という。)と、の2段階の押圧操作が検出可能に構成されている。そして、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、レリーズボタン92を半押し状態にすることによりAE(Automatic Exposure、自動露出)機能が働いて露出状態(シャッタースピード、絞りの状態)が設定された後、AF(Auto Focus、自動合焦)機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態にすると露光(撮影)が行われる。
【0023】
一方、デジタルカメラ10の背面には、電子ビュー・ファインダ(以下、「EVF」という)88の接眼部と、撮影によって得られたデジタル画像データにより示される被写体像や各種メニュー画面、メッセージ等を表示するためのLCD44と、撮影を行うモードである撮影モード及び撮影によって得られたデジタル画像データにより示される被写体像をLCD44に表示(再生)するモードである再生モードの何れかのモードに設定するために操作されるモード切替スイッチ96と、LCD44の表示領域における上下左右の4方向の移動方向を示す4つの矢印キー及び当該4つの矢印キーの中央部に位置された決定キーの合計5つのキーを含んで構成された十字カーソルボタン98と、各種画像の表示先をEVF88及びLCD44の何れかに切り替える際に操作されるEVF/LCD切替スイッチ99と、が備えられている。
【0024】
なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、EVF88として発光ダイオード式バックライト(以下、「LED式バックライト」という。)を有するLCDを用いると共に、LCD44として光電管式バックライトを有するLCDを用いている。
【0025】
次に、図2を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の電気系の構成を説明する。
【0026】
同図に示すように、デジタルカメラ10は、前述のレンズ21を含んで構成された光学ユニット22と、レンズ21の光軸後方に配設されたCCD24と、相関二重サンプリング回路(以下、「CDS」という。)を含んで構成されたアナログ信号処理部26と、入力されたアナログ信号をデジタルデータに変換するアナログ/デジタル変換器(以下、「ADC」という。)28と、所定容量のラインバッファを内蔵し、かつ入力されたデジタル画像データを後述するメモリ72の所定領域に直接記憶させる制御を行うと共に、デジタル画像データに対して各種の画像処理を行うデジタル信号処理部30と、を含んで構成されている。CCD24の出力端はアナログ信号処理部26の入力端に、アナログ信号処理部26の出力端はADC28の入力端に、ADC28の出力端はデジタル信号処理部30の入力端に、各々接続されている。
【0027】
ここで、CDSによる相関二重サンプリング処理は、固体撮像素子の出力信号に含まれるノイズ(特に熱雑音)等を軽減することを目的として、固体撮像素子の1画素毎の出力信号に含まれるフィードスルー成分レベルと画素信号成分レベルとの差をとることにより正確な画素データを得る処理である。
【0028】
一方、デジタルカメラ10は、デジタル画像データにより示される画像やメニュー画面等をLCD44に表示させるための信号を生成してLCD44に供給するLCDインタフェース42と、デジタル画像データにより示される画像やメニュー画面等をEVF88に表示させるための信号を生成してEVF88に供給するLCDインタフェース46と、デジタルカメラ10全体の動作を司るCPU(中央処理装置)50と、主として撮影により得られたデジタル画像データを記憶するVRAM(Video RAM)により構成されたメモリ72と、メモリ72に対するアクセスの制御を行うメモリインタフェース70と、スマートメディア(Smart Media(R))により構成されたメモリカード82をデジタルカメラ10でアクセス可能とするための外部メモリインタフェース80と、所定の圧縮形式でデジタル画像データに対して圧縮処理を施す一方、圧縮処理されたデジタル画像データに対して圧縮形式に応じた伸張処理を施す圧縮・伸張処理回路86と、を含んで構成されている。
【0029】
デジタル信号処理部30、LCDインタフェース42、LCDインタフェース46、CPU50、メモリインタフェース70、外部メモリインタフェース80、及び圧縮・伸張処理回路86はシステムバスBUSを介して相互に接続されている。従って、CPU50は、デジタル信号処理部30及び圧縮・伸張処理回路86の作動の制御、LCD44及びEVF88に対するLCDインタフェース42ないしLCDインタフェース46を介した各種情報の表示、メモリ72及びメモリカード82へのメモリインタフェース70ないし外部メモリインタフェース80を介したアクセスを行うことができる。
【0030】
一方、デジタルカメラ10には、主としてCCD24を駆動させるためのタイミング信号を生成してCCD24に供給するタイミングジェネレータ32が備えられており、CCD24の駆動はCPU50によりタイミングジェネレータ32を介して制御される。
【0031】
更に、デジタルカメラ10にはモータ駆動部34が備えられており、光学ユニット22に備えられた焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータの駆動もCPU50によりモータ駆動部34を介して制御される。
【0032】
すなわち、本実施の形態に係る光学ユニット22に含まれるレンズ21は複数枚のレンズを有し、焦点距離の変更(変倍)が可能なズームレンズとして構成されており、図示しないレンズ駆動機構を備えている。このレンズ駆動機構に上記焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータは含まれるものであり、焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータは各々CPU50の制御下でモータ駆動部34から供給された駆動信号によって駆動される。
【0033】
CPU50は、光学ズーム倍率を変更する際にはズームモータを駆動制御して光学ユニット22に含まれるレンズ21の焦点距離を変化させる。
【0034】
また、CPU50は、CCD24による撮像によって得られた画像のコントラスト値が最大となるように上記焦点調整モータを駆動制御することによって合焦制御を行う。すなわち、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、合焦制御として、読み取られた画像のコントラストが最大となるようにレンズの位置を設定する、所謂TTL(Through The Lens)方式を採用している。
【0035】
更に、前述のレリーズボタン92、電源スイッチ94、モード切替スイッチ96、十字カーソルボタン98、及びEVF/LCD切替スイッチ99の各種ボタン類及びスイッチ類(同図では、「操作部90」と総称。)はCPU50に接続されており、CPU50は、これらの操作部90に対する操作状態を常時把握できる。
【0036】
また、CPU50には、サーミスタによって構成された温度センサ60がADC62を介して接続されており、CPU50は温度センサ60により検出された温度を常時把握できる。
【0037】
図3には、温度センサ60の設置位置、及びCPU50と温度センサ60、LCD44、及びEVF88との間の接続状態が示されている。同図に示すように、LCD44は、LCDパネル44A及び光電管式バックライト44Bと、これらを保護するための液晶金属カバー44Cとを含んで構成されており、EVF88は、LCDパネル88A及びLED式バックライト88Bと、これらを保護するための液晶金属カバー88Cとを含んで構成されている。
【0038】
同図に示すように、温度センサ60はLCD44の液晶金属カバー44Cに取り付けられており、従って、CPU50は液晶金属カバー44Cの温度をデジタルデータとして取得することができる。
【0039】
また、CPU50はLCDインタフェース42を介してLCD44のLCDパネル44Aに、LCDインタフェース46を介してEVF88のLCDパネル88Aに、各々接続されている。従って、CPU50は、表示すべき画像を示す映像信号をLCDインタフェース42及びLCDインタフェース46の何れか一方に出力することにより、当該画像をLCD44及びEVF88の何れかに選択的に表示させることができる。
【0040】
ところで、デジタルカメラ10には、温度センサ60によって検出された温度が所定温度以下である場合に被写体像やメッセージ等の各種情報の表示先を自動的にLCD44からEVF88に切り替える機能(以下、「表示先自動切替機能」という。)が備えられており、当該表示先自動切替機能を働かせるか否かは、LCD44に表示される不図示のメニュー画面上で十字カーソルボタン98の操作によって設定される。なお、表示先自動切替機能を働かせない場合には、EVF/LCD切替スイッチ99に対する操作により、手動で各種情報の表示先を切り替えることができる。
【0041】
CCD24が本発明の撮像手段に、LCD44が本発明の第1表示手段に、EVF88が本発明の第2表示手段に、温度センサ60が本発明の温度検出手段に、CPU50が本発明の切替手段及び明示手段に、各々相当する。
【0042】
次に、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の作用を説明する。まず、撮影時におけるデジタルカメラ10の全体的な動作について簡単に説明する。
【0043】
光学ユニット22を介した撮像によってCCD24から出力された被写体像を示す信号は順次アナログ信号処理部26に入力されて相関二重サンプリング処理等のアナログ信号処理が施された後にADC28に入力され、ADC28は、アナログ信号処理部26から入力されたR(赤)、G(緑)、B(青)の信号を各々12ビットのR、G、B信号(デジタル画像データ)に変換してデジタル信号処理部30に出力する。
【0044】
デジタル信号処理部30は内蔵しているラインバッファにADC28から順次入力されるデジタル画像データを蓄積して一旦メモリ72の所定領域に格納する。
【0045】
メモリ72の所定領域に格納されたデジタル画像データは、CPU50による制御下でデジタル信号処理部30によって読み出され、これらに所定の物理量に応じたデジタルゲインをかけることでホワイトバランス調整を行なうと共に、ガンマ処理及びシャープネス処理を行なって8ビットのデジタル画像データを生成し、更にYC信号処理を施して輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cb(以下、「YC信号」という。)を生成し、YC信号をメモリ72の上記所定領域とは異なる領域に格納する。
【0046】
なお、本実施の形態に係るLCD44は、CCD24による連続的な撮像によって得られた動画像(スルー画像)を表示してファインダとして使用することができるものとして構成されているが、このようにLCD44をファインダとして使用する場合には、生成したYC信号(映像信号)を、LCDインタフェース42を介して順次LCD44に出力する。これによってLCD44にスルー画像が表示されることになる。
【0047】
ここで、レリーズボタン92がユーザによって半押し状態とされた場合、前述のようにAE機能が働いて露出状態が設定された後、AF機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態とされた場合、この時点でメモリ72に格納されているYC信号を、圧縮・伸張処理回路86によって所定の圧縮形式(本実施の形態では、JPEG形式)で圧縮した後に外部メモリインタフェース80を介してメモリカード82に記録することによって撮影が行われる。
【0048】
次に、図4を参照して、デジタルカメラ10で実行される表示切替処理について説明する。なお、図4は、ユーザにより不図示のメニュー画面上で表示先自動切替機能を働かせるモードが設定されているとき、所定時間毎(本実施の形態では、1秒)にデジタルカメラ10のCPU50により実行される表示切替処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【0049】
同図のステップ100では、この時点の各種情報の表示先がLCD44となっているか否かを判定し、否定判定の場合は本表示切替処理プログラムを終了し、肯定判定の場合にはステップ102に移行する。
【0050】
ステップ102では、温度センサ60からADC62を介して温度Tを示す情報を取得し、次のステップ104では、取得した情報によって示される温度Tが所定温度以下であるか否かを判定し、否定判定の場合は本表示切替処理プログラムを終了し、肯定判定の場合にはステップ106に移行する。
【0051】
なお、上記所定温度としては、温度センサ60によって得られる温度が当該温度以下であるときにLCD44による表示内容の把握が難しいとされる値として、人による官能試験やコンピュータ・シミュレーション等により予め得られた固定値を適用することもできるが、当該値は撮影場所の明るさ等の撮影環境や、光電管式バックライト44Bの温度特性によっても左右されるものであるので、ユーザにより任意に設定できるようにしておくことが好ましい。
【0052】
ステップ106では、LCD44に表示していた画像の表示先をLCD44からEVF88に切り替え、次のステップ108では、当該切り替えが行われたことを示すメッセージをLCD44に表示させ、その後に本表示切替処理プログラムを終了する。
【0053】
図5には、上記ステップ108の処理によってLCD44のLCDパネル44Aに表示されたメッセージの一例が示されている。同図に示す例では、表示先をLCD44からEVF88に切り替えたことを、「ファインダー使用中」というメッセージで明示している。なお、同図では、当該メッセージをできるだけ大きな文字として表示しており、これにより、ユーザに極力視認され易くしている。
【0054】
上記表示切替処理プログラムのステップ106の処理が本発明の切替手段に、ステップ108の処理が本発明の明示手段に、各々相当する。
【0055】
以上詳細に説明したように、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、温度が所定温度以下であり、かつ画像が光電管式バックライトを有するLCD44により表示されている場合に、当該画像の表示先を、LED式バックライトを有するEVF88に切り替えているので、消費電力の増大を招くことなく、かつ手動による操作を要することなく表示手段の表示内容に対する視認性を向上できる。
【0056】
また、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、画像の表示先がEVF88に切り替えられたとき、当該切り替えが行われたことを明示しているので、LCD44が故障したものとの誤解の発生を回避することができる。
【0057】
更に、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、LCD44に対して、表示先の切り替えが行われたことを示すメッセージを表示することにより当該切り替えが行われたことを明示しているので、ユーザに対して表示先の切り替えが行われたことを、ほぼ確実に明示することができる。
【0058】
なお、本実施の形態では、本発明の切替手段をCPU50によりソフトウェアの処理として実現する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図6に示すように、映像信号のLCD44への出力とEVF88への出力との切り替えが可能に構成された映像信号スイッチャ76を用いると共に、プルアップ抵抗79によってプルアップされ、かつサーミスタ等によって構成された温度センサ78と映像信号スイッチャ76との間にA/D入力式コントローラ74を介在させ、当該A/D入力式コントローラ74により、温度センサ78によって検出された温度が所定温度以下である場合に映像信号をEVF88に出力させ、他の場合に映像信号をLCD44に出力させるように切り替える切替信号を映像信号スイッチャ76に入力することによって本発明の切替手段を実現する形態とすることもできる。
【0059】
この場合は、本実施の形態に比較して、デジタルカメラ10の小型化の面では不利であるものの、CPU50に対する処理の負荷を分散することができる。
【0060】
更に、本実施の形態において説明した表示切替処理(図4参照)の流れは一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0061】
【発明の効果】
請求項1に記載のデジタルカメラによれば、温度が所定温度以下であり、かつ画像が光電管式バックライトを有する第1表示手段により表示されている場合に、当該画像の表示先を、発光ダイオード式バックライトを有する第2表示手段に切り替えているので、消費電力の増大を招くことなく、かつ手動による操作を要することなく表示手段の表示内容に対する視認性を向上できる、という効果が得られる。
【0062】
また、請求項2に記載のデジタルカメラによれば、画像の表示先が第2表示手段に切り替えられたとき、当該切り替えが行われたことを明示しているので、第1表示手段が故障したものとの誤解の発生を回避することができる、という効果が得られる。
【0063】
更に、請求項3に記載のデジタルカメラによれば、第1表示手段に切り替えが行われたことを示すメッセージを表示することにより当該切り替えが行われたことを明示しているので、ユーザに対して表示先の切り替えが行われたことを、ほぼ確実に明示することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るデジタルカメラ10の外観を示す外観図である。
【図2】実施の形態に係るデジタルカメラ10の電気系の構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態に係るデジタルカメラ10における温度センサ60の設置位置、及びCPU50と温度センサ60、LCD44、及びEVF88との間の接続状態を示す模式図である。
【図4】実施の形態に係るデジタルカメラ10で実行される表示切替処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】実施の形態に係る表示切替処理プログラムの実行途中でLCD44に表示されるメッセージの一例を示す概略図である。
【図6】他の実施の形態の一例を示す一部回路図である。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ
24 CCD(撮像手段)
44 液晶ディスプレイ(第1表示手段)
50 CPU(切替手段及び明示手段)
60 温度センサ(温度検出手段)
88 電子ビュー・ファインダ(第2表示手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルカメラに係り、特に、光電管式バックライトを有する表示手段と発光ダイオード式バックライトを有する表示手段との2種類の表示手段を備えたデジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在のデジタルカメラには、主として撮影を行う際の被写体の構図を決定するために用いられるものとして、ファインダとは別に、ファインダより表示領域が広い液晶ディスプレイ(以下、「LCD」ともいう。)により構成された外部モニタが備えられたものがある。この外部モニタにより、カメラ本体に目を接近させなくても被写体像の状態が確認できるので、デジタルカメラの使い勝手を大きく向上することができる。
【0003】
ところで、LCDは液晶自体が発光するわけではなく、光の屈折率の変化を利用して表示を行うため、外部から光を照射する必要がある。この光の照射方法として、LCDの背面から光を照射するバックライトを用いる方法と、LCDの前面からの光を当該LCDの背面で反射させる方法と、の2つの方法が広く用いられており、前者の方法を適用したLCDはバックライト型LCDと呼ばれ、後者の方法を適用したLCDは反射型LCDと呼ばれている。
【0004】
ここで、反射型LCDは照明光を発する光源を必要としないため、バックライト型LCDに比較して消費電力が少ない反面、暗い場所では利用できないため、暗い場所でも使用されるデジタルカメラでは、バックライト型LCDが広く用いられており、LCDで用いられるバックライトとしては、光源に光電管を用いた光電管式バックライトと、光源に発光ダイオードを用いた発光ダイオード式バックライトがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、光電管式バックライトを有するLCDでは、低温時に輝度が低下してしまい、特に当該LCDを外部モニタとして用いた場合には、外部モニタはデジタルカメラの周辺の光(この光を本明細書では「外光」という。)が入射され易いため、表示画面が著しく視認し難くなってしまう、という問題点があった。この場合、野外の低温でかつ太陽光の強い場所(例えば、晴天時のスキー場等。)での当該デジタルカメラの使用は極めて困難である。
【0006】
この場合に従来は、外部モニタの表示画面の明るさを手動で調整するようにしていたが、この場合には、手動での調整に著しく手間がかかると同時に、低温時における輝度の低下は光電管の宿命的なものであり、温度補正をかけても数倍の電流を流さなくては補正が不可能であるため、消費電力が極端に増大してしまう、という新たな問題点が生じる。
【0007】
本発明は上記問題点を解消するためになされたものであり、消費電力の増大を招くことなく、かつ手動による操作を要することなく表示手段の表示内容に対する視認性を向上できるデジタルカメラを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載のデジタルカメラは、被写体を撮像して画像情報を得る撮像手段と、少なくとも前記画像情報によって示される被写体像を表示すると共に表示面を照明するための光電管式バックライトを有する第1表示手段と、少なくとも前記被写体像を表示すると共に表示面を照明するための発光ダイオード式バックライトを有する第2表示手段と、温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段により検出された温度が所定温度以下であり、かつ画像が前記第1表示手段により表示されている場合に、当該画像の表示先を前記第2表示手段に切り替える切替手段と、を備えている。
【0009】
請求項1に記載のデジタルカメラによれば、撮像手段によって被写体が撮像されて画像情報が得られる。なお、上記撮像手段には、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の固体撮像素子が含まれる。
【0010】
ここで、請求項1に記載のデジタルカメラには、少なくとも上記画像情報によって示される被写体像を表示すると共に表示面を照明するための光電管式バックライトを有する第1表示手段と、少なくとも上記被写体像を表示すると共に表示面を照明するための発光ダイオード式バックライトを有する第2表示手段と、温度を検出する温度検出手段と、が備えられており、温度検出手段により検出された温度が所定温度以下であり、かつ画像(被写体像、各種メニュー画面の画像、各種メッセージ等の文字画像を含む。)が第1表示手段により表示されている場合に、切替手段によって当該画像の表示先が第2表示手段に切り替えられる。
【0011】
なお、上記温度検出手段には、サーミスタ、バイメタル、熱電対、水晶温度計、水銀温度計、白金測温抵抗体、銅測温抵抗体等のあらゆる温度センサが含まれる。また、上記温度検出手段により検出される温度は、本発明に係るデジタルカメラの周辺の気温、及び当該デジタルカメラの内部温度の何れとしてもよいが、特に、第1表示手段の温度とすることが好ましい。更に、この場合、第1表示手段に備えられた光電管式バックライトの温度とすることが、より好ましい。
【0012】
すなわち、本発明では、温度が所定温度以下である場合には第1表示手段による表示内容の視認性が悪いものと見なして、低温時でも表示内容の視認性が悪化しない発光ダイオード式バックライトを有する第2表示手段に表示先を自動的に切り替えるようにしており、この結果として、消費電力の増大を招くことなく、かつ手動による操作を要することなく表示手段の表示内容に対する視認性を向上することができるようにしている。
【0013】
このように、請求項1に記載のデジタルカメラによれば、温度が所定温度以下であり、かつ画像が光電管式バックライトを有する第1表示手段により表示されている場合に、当該画像の表示先を、発光ダイオード式バックライトを有する第2表示手段に切り替えているので、消費電力の増大を招くことなく、かつ手動による操作を要することなく表示手段の表示内容に対する視認性を向上できる。
【0014】
ところで、本発明では、第1表示手段により表示していた画像が第2表示手段で表示されるように切り替えられるので、第1表示手段が故障したとの誤解を招くおそれがある。
【0015】
そこで、請求項2記載のデジタルカメラは、請求項1に記載の発明において、前記切替手段によって前記画像の表示先が前記第2表示手段に切り替えられたとき、当該切り替えが行われたことを明示する明示手段を更に備えたものである。
【0016】
請求項2に記載のデジタルカメラによれば、本発明の切替手段によって画像の表示先が第2表示手段に切り替えられたとき、当該切り替えが行われたことが明示手段によって明示される。
【0017】
このように、請求項2に記載のデジタルカメラによれば、請求項1に記載の発明と同様の効果を奏することができると共に、画像の表示先が第2表示手段に切り替えられたとき、当該切り替えが行われたことを明示しているので、第1表示手段が故障したものとの誤解の発生を回避することができる。
【0018】
なお、請求項2に記載の発明における前記明示手段による明示は、スピーカ等を用いた音声(ブザー音の鳴動も含む。)による明示や、発光ダイオード等の発光素子の点灯、点滅等による明示を例示することができるが、特に、請求項3に記載の発明のように、前記第1表示手段に前記切り替えが行われたことを示すメッセージを表示することにより当該切り替えが行われたことを明示する形態が好ましい。
【0019】
すなわち、第1表示手段に被写体像等の画像を表示している場合は、ユーザは当該第1表示手段を参照している可能性が非常に高いので、当該第1表示手段を用いて表示先の切り替えが行われた旨を示すメッセージを明示することにより、ユーザに対して表示先の切り替えが行われたことを、ほぼ確実に明示することができる。但し、このとき、第1表示手段は輝度が低下しており、視認性が悪化しているので、当該メッセージをできるだけ大きく表示することが、より好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、図1を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の外観上の構成を説明する。
【0021】
同図に示すように、デジタルカメラ10の正面には、被写体像を結像させるためのレンズ21が備えられており、上面には、撮影を実行する際にユーザによって押圧操作されるレリーズボタン(所謂シャッター)92と、電源スイッチ94と、が備えられている。
【0022】
なお、本実施の形態に係るレリーズボタン92は、中間位置まで押下される状態(以下、「半押し状態」という。)と、当該中間位置を超えた最終押下位置まで押下される状態(以下、「全押し状態」という。)と、の2段階の押圧操作が検出可能に構成されている。そして、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、レリーズボタン92を半押し状態にすることによりAE(Automatic Exposure、自動露出)機能が働いて露出状態(シャッタースピード、絞りの状態)が設定された後、AF(Auto Focus、自動合焦)機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態にすると露光(撮影)が行われる。
【0023】
一方、デジタルカメラ10の背面には、電子ビュー・ファインダ(以下、「EVF」という)88の接眼部と、撮影によって得られたデジタル画像データにより示される被写体像や各種メニュー画面、メッセージ等を表示するためのLCD44と、撮影を行うモードである撮影モード及び撮影によって得られたデジタル画像データにより示される被写体像をLCD44に表示(再生)するモードである再生モードの何れかのモードに設定するために操作されるモード切替スイッチ96と、LCD44の表示領域における上下左右の4方向の移動方向を示す4つの矢印キー及び当該4つの矢印キーの中央部に位置された決定キーの合計5つのキーを含んで構成された十字カーソルボタン98と、各種画像の表示先をEVF88及びLCD44の何れかに切り替える際に操作されるEVF/LCD切替スイッチ99と、が備えられている。
【0024】
なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、EVF88として発光ダイオード式バックライト(以下、「LED式バックライト」という。)を有するLCDを用いると共に、LCD44として光電管式バックライトを有するLCDを用いている。
【0025】
次に、図2を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の電気系の構成を説明する。
【0026】
同図に示すように、デジタルカメラ10は、前述のレンズ21を含んで構成された光学ユニット22と、レンズ21の光軸後方に配設されたCCD24と、相関二重サンプリング回路(以下、「CDS」という。)を含んで構成されたアナログ信号処理部26と、入力されたアナログ信号をデジタルデータに変換するアナログ/デジタル変換器(以下、「ADC」という。)28と、所定容量のラインバッファを内蔵し、かつ入力されたデジタル画像データを後述するメモリ72の所定領域に直接記憶させる制御を行うと共に、デジタル画像データに対して各種の画像処理を行うデジタル信号処理部30と、を含んで構成されている。CCD24の出力端はアナログ信号処理部26の入力端に、アナログ信号処理部26の出力端はADC28の入力端に、ADC28の出力端はデジタル信号処理部30の入力端に、各々接続されている。
【0027】
ここで、CDSによる相関二重サンプリング処理は、固体撮像素子の出力信号に含まれるノイズ(特に熱雑音)等を軽減することを目的として、固体撮像素子の1画素毎の出力信号に含まれるフィードスルー成分レベルと画素信号成分レベルとの差をとることにより正確な画素データを得る処理である。
【0028】
一方、デジタルカメラ10は、デジタル画像データにより示される画像やメニュー画面等をLCD44に表示させるための信号を生成してLCD44に供給するLCDインタフェース42と、デジタル画像データにより示される画像やメニュー画面等をEVF88に表示させるための信号を生成してEVF88に供給するLCDインタフェース46と、デジタルカメラ10全体の動作を司るCPU(中央処理装置)50と、主として撮影により得られたデジタル画像データを記憶するVRAM(Video RAM)により構成されたメモリ72と、メモリ72に対するアクセスの制御を行うメモリインタフェース70と、スマートメディア(Smart Media(R))により構成されたメモリカード82をデジタルカメラ10でアクセス可能とするための外部メモリインタフェース80と、所定の圧縮形式でデジタル画像データに対して圧縮処理を施す一方、圧縮処理されたデジタル画像データに対して圧縮形式に応じた伸張処理を施す圧縮・伸張処理回路86と、を含んで構成されている。
【0029】
デジタル信号処理部30、LCDインタフェース42、LCDインタフェース46、CPU50、メモリインタフェース70、外部メモリインタフェース80、及び圧縮・伸張処理回路86はシステムバスBUSを介して相互に接続されている。従って、CPU50は、デジタル信号処理部30及び圧縮・伸張処理回路86の作動の制御、LCD44及びEVF88に対するLCDインタフェース42ないしLCDインタフェース46を介した各種情報の表示、メモリ72及びメモリカード82へのメモリインタフェース70ないし外部メモリインタフェース80を介したアクセスを行うことができる。
【0030】
一方、デジタルカメラ10には、主としてCCD24を駆動させるためのタイミング信号を生成してCCD24に供給するタイミングジェネレータ32が備えられており、CCD24の駆動はCPU50によりタイミングジェネレータ32を介して制御される。
【0031】
更に、デジタルカメラ10にはモータ駆動部34が備えられており、光学ユニット22に備えられた焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータの駆動もCPU50によりモータ駆動部34を介して制御される。
【0032】
すなわち、本実施の形態に係る光学ユニット22に含まれるレンズ21は複数枚のレンズを有し、焦点距離の変更(変倍)が可能なズームレンズとして構成されており、図示しないレンズ駆動機構を備えている。このレンズ駆動機構に上記焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータは含まれるものであり、焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータは各々CPU50の制御下でモータ駆動部34から供給された駆動信号によって駆動される。
【0033】
CPU50は、光学ズーム倍率を変更する際にはズームモータを駆動制御して光学ユニット22に含まれるレンズ21の焦点距離を変化させる。
【0034】
また、CPU50は、CCD24による撮像によって得られた画像のコントラスト値が最大となるように上記焦点調整モータを駆動制御することによって合焦制御を行う。すなわち、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、合焦制御として、読み取られた画像のコントラストが最大となるようにレンズの位置を設定する、所謂TTL(Through The Lens)方式を採用している。
【0035】
更に、前述のレリーズボタン92、電源スイッチ94、モード切替スイッチ96、十字カーソルボタン98、及びEVF/LCD切替スイッチ99の各種ボタン類及びスイッチ類(同図では、「操作部90」と総称。)はCPU50に接続されており、CPU50は、これらの操作部90に対する操作状態を常時把握できる。
【0036】
また、CPU50には、サーミスタによって構成された温度センサ60がADC62を介して接続されており、CPU50は温度センサ60により検出された温度を常時把握できる。
【0037】
図3には、温度センサ60の設置位置、及びCPU50と温度センサ60、LCD44、及びEVF88との間の接続状態が示されている。同図に示すように、LCD44は、LCDパネル44A及び光電管式バックライト44Bと、これらを保護するための液晶金属カバー44Cとを含んで構成されており、EVF88は、LCDパネル88A及びLED式バックライト88Bと、これらを保護するための液晶金属カバー88Cとを含んで構成されている。
【0038】
同図に示すように、温度センサ60はLCD44の液晶金属カバー44Cに取り付けられており、従って、CPU50は液晶金属カバー44Cの温度をデジタルデータとして取得することができる。
【0039】
また、CPU50はLCDインタフェース42を介してLCD44のLCDパネル44Aに、LCDインタフェース46を介してEVF88のLCDパネル88Aに、各々接続されている。従って、CPU50は、表示すべき画像を示す映像信号をLCDインタフェース42及びLCDインタフェース46の何れか一方に出力することにより、当該画像をLCD44及びEVF88の何れかに選択的に表示させることができる。
【0040】
ところで、デジタルカメラ10には、温度センサ60によって検出された温度が所定温度以下である場合に被写体像やメッセージ等の各種情報の表示先を自動的にLCD44からEVF88に切り替える機能(以下、「表示先自動切替機能」という。)が備えられており、当該表示先自動切替機能を働かせるか否かは、LCD44に表示される不図示のメニュー画面上で十字カーソルボタン98の操作によって設定される。なお、表示先自動切替機能を働かせない場合には、EVF/LCD切替スイッチ99に対する操作により、手動で各種情報の表示先を切り替えることができる。
【0041】
CCD24が本発明の撮像手段に、LCD44が本発明の第1表示手段に、EVF88が本発明の第2表示手段に、温度センサ60が本発明の温度検出手段に、CPU50が本発明の切替手段及び明示手段に、各々相当する。
【0042】
次に、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の作用を説明する。まず、撮影時におけるデジタルカメラ10の全体的な動作について簡単に説明する。
【0043】
光学ユニット22を介した撮像によってCCD24から出力された被写体像を示す信号は順次アナログ信号処理部26に入力されて相関二重サンプリング処理等のアナログ信号処理が施された後にADC28に入力され、ADC28は、アナログ信号処理部26から入力されたR(赤)、G(緑)、B(青)の信号を各々12ビットのR、G、B信号(デジタル画像データ)に変換してデジタル信号処理部30に出力する。
【0044】
デジタル信号処理部30は内蔵しているラインバッファにADC28から順次入力されるデジタル画像データを蓄積して一旦メモリ72の所定領域に格納する。
【0045】
メモリ72の所定領域に格納されたデジタル画像データは、CPU50による制御下でデジタル信号処理部30によって読み出され、これらに所定の物理量に応じたデジタルゲインをかけることでホワイトバランス調整を行なうと共に、ガンマ処理及びシャープネス処理を行なって8ビットのデジタル画像データを生成し、更にYC信号処理を施して輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cb(以下、「YC信号」という。)を生成し、YC信号をメモリ72の上記所定領域とは異なる領域に格納する。
【0046】
なお、本実施の形態に係るLCD44は、CCD24による連続的な撮像によって得られた動画像(スルー画像)を表示してファインダとして使用することができるものとして構成されているが、このようにLCD44をファインダとして使用する場合には、生成したYC信号(映像信号)を、LCDインタフェース42を介して順次LCD44に出力する。これによってLCD44にスルー画像が表示されることになる。
【0047】
ここで、レリーズボタン92がユーザによって半押し状態とされた場合、前述のようにAE機能が働いて露出状態が設定された後、AF機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態とされた場合、この時点でメモリ72に格納されているYC信号を、圧縮・伸張処理回路86によって所定の圧縮形式(本実施の形態では、JPEG形式)で圧縮した後に外部メモリインタフェース80を介してメモリカード82に記録することによって撮影が行われる。
【0048】
次に、図4を参照して、デジタルカメラ10で実行される表示切替処理について説明する。なお、図4は、ユーザにより不図示のメニュー画面上で表示先自動切替機能を働かせるモードが設定されているとき、所定時間毎(本実施の形態では、1秒)にデジタルカメラ10のCPU50により実行される表示切替処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【0049】
同図のステップ100では、この時点の各種情報の表示先がLCD44となっているか否かを判定し、否定判定の場合は本表示切替処理プログラムを終了し、肯定判定の場合にはステップ102に移行する。
【0050】
ステップ102では、温度センサ60からADC62を介して温度Tを示す情報を取得し、次のステップ104では、取得した情報によって示される温度Tが所定温度以下であるか否かを判定し、否定判定の場合は本表示切替処理プログラムを終了し、肯定判定の場合にはステップ106に移行する。
【0051】
なお、上記所定温度としては、温度センサ60によって得られる温度が当該温度以下であるときにLCD44による表示内容の把握が難しいとされる値として、人による官能試験やコンピュータ・シミュレーション等により予め得られた固定値を適用することもできるが、当該値は撮影場所の明るさ等の撮影環境や、光電管式バックライト44Bの温度特性によっても左右されるものであるので、ユーザにより任意に設定できるようにしておくことが好ましい。
【0052】
ステップ106では、LCD44に表示していた画像の表示先をLCD44からEVF88に切り替え、次のステップ108では、当該切り替えが行われたことを示すメッセージをLCD44に表示させ、その後に本表示切替処理プログラムを終了する。
【0053】
図5には、上記ステップ108の処理によってLCD44のLCDパネル44Aに表示されたメッセージの一例が示されている。同図に示す例では、表示先をLCD44からEVF88に切り替えたことを、「ファインダー使用中」というメッセージで明示している。なお、同図では、当該メッセージをできるだけ大きな文字として表示しており、これにより、ユーザに極力視認され易くしている。
【0054】
上記表示切替処理プログラムのステップ106の処理が本発明の切替手段に、ステップ108の処理が本発明の明示手段に、各々相当する。
【0055】
以上詳細に説明したように、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、温度が所定温度以下であり、かつ画像が光電管式バックライトを有するLCD44により表示されている場合に、当該画像の表示先を、LED式バックライトを有するEVF88に切り替えているので、消費電力の増大を招くことなく、かつ手動による操作を要することなく表示手段の表示内容に対する視認性を向上できる。
【0056】
また、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、画像の表示先がEVF88に切り替えられたとき、当該切り替えが行われたことを明示しているので、LCD44が故障したものとの誤解の発生を回避することができる。
【0057】
更に、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、LCD44に対して、表示先の切り替えが行われたことを示すメッセージを表示することにより当該切り替えが行われたことを明示しているので、ユーザに対して表示先の切り替えが行われたことを、ほぼ確実に明示することができる。
【0058】
なお、本実施の形態では、本発明の切替手段をCPU50によりソフトウェアの処理として実現する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図6に示すように、映像信号のLCD44への出力とEVF88への出力との切り替えが可能に構成された映像信号スイッチャ76を用いると共に、プルアップ抵抗79によってプルアップされ、かつサーミスタ等によって構成された温度センサ78と映像信号スイッチャ76との間にA/D入力式コントローラ74を介在させ、当該A/D入力式コントローラ74により、温度センサ78によって検出された温度が所定温度以下である場合に映像信号をEVF88に出力させ、他の場合に映像信号をLCD44に出力させるように切り替える切替信号を映像信号スイッチャ76に入力することによって本発明の切替手段を実現する形態とすることもできる。
【0059】
この場合は、本実施の形態に比較して、デジタルカメラ10の小型化の面では不利であるものの、CPU50に対する処理の負荷を分散することができる。
【0060】
更に、本実施の形態において説明した表示切替処理(図4参照)の流れは一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0061】
【発明の効果】
請求項1に記載のデジタルカメラによれば、温度が所定温度以下であり、かつ画像が光電管式バックライトを有する第1表示手段により表示されている場合に、当該画像の表示先を、発光ダイオード式バックライトを有する第2表示手段に切り替えているので、消費電力の増大を招くことなく、かつ手動による操作を要することなく表示手段の表示内容に対する視認性を向上できる、という効果が得られる。
【0062】
また、請求項2に記載のデジタルカメラによれば、画像の表示先が第2表示手段に切り替えられたとき、当該切り替えが行われたことを明示しているので、第1表示手段が故障したものとの誤解の発生を回避することができる、という効果が得られる。
【0063】
更に、請求項3に記載のデジタルカメラによれば、第1表示手段に切り替えが行われたことを示すメッセージを表示することにより当該切り替えが行われたことを明示しているので、ユーザに対して表示先の切り替えが行われたことを、ほぼ確実に明示することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るデジタルカメラ10の外観を示す外観図である。
【図2】実施の形態に係るデジタルカメラ10の電気系の構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態に係るデジタルカメラ10における温度センサ60の設置位置、及びCPU50と温度センサ60、LCD44、及びEVF88との間の接続状態を示す模式図である。
【図4】実施の形態に係るデジタルカメラ10で実行される表示切替処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】実施の形態に係る表示切替処理プログラムの実行途中でLCD44に表示されるメッセージの一例を示す概略図である。
【図6】他の実施の形態の一例を示す一部回路図である。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ
24 CCD(撮像手段)
44 液晶ディスプレイ(第1表示手段)
50 CPU(切替手段及び明示手段)
60 温度センサ(温度検出手段)
88 電子ビュー・ファインダ(第2表示手段)
Claims (3)
- 被写体を撮像して画像情報を得る撮像手段と、
少なくとも前記画像情報によって示される被写体像を表示すると共に表示面を照明するための光電管式バックライトを有する第1表示手段と、
少なくとも前記被写体像を表示すると共に表示面を照明するための発光ダイオード式バックライトを有する第2表示手段と、
温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段により検出された温度が所定温度以下であり、かつ画像が前記第1表示手段により表示されている場合に、当該画像の表示先を前記第2表示手段に切り替える切替手段と、
を備えたデジタルカメラ。 - 前記切替手段によって前記画像の表示先が前記第2表示手段に切り替えられたとき、当該切り替えが行われたことを明示する明示手段
を更に備えた請求項1記載のデジタルカメラ。 - 前記明示手段は、前記第1表示手段に前記切り替えが行われたことを示すメッセージを表示することにより当該切り替えが行われたことを明示する
請求項2記載のデジタルカメラ。
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Cited By (2)
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US7825978B2 (en) * | 2007-02-23 | 2010-11-02 | Olympus Imaging Corporation | Imaging apparatus |
JP2011223469A (ja) * | 2010-04-13 | 2011-11-04 | Nikon Corp | 撮像装置 |
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2002
- 2002-07-12 JP JP2002204384A patent/JP2004048470A/ja active Pending
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