JP2004046763A - コンピュータによる自動制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】定常偏差が少なく、安定性があり、応答性がよく、外乱の影響を受けにくい、などの自動制御装置に要求される性能を満たし、かつ、目標値設定器の他に、パラメーターなどの設定調整を必要としない自動制御装置を提供すること。
【解決手段】基準信号源から与えられる目標値と、制御量を検出するセンサーから与えられる実際値を制御器の入力とし、該両入力信号から操作量を演算して制御対象の制御を行う自動制御装置において、上記制御器をコンピュータで構成し、目標値と実際値の比に、前回出力した操作量を乗じて得られる値を、新しい操作量とする演算をおこなって、操作量を算出し、該制御器により出力される操作量により制御対象を制御するように構成した。
【選択図】 図1
【解決手段】基準信号源から与えられる目標値と、制御量を検出するセンサーから与えられる実際値を制御器の入力とし、該両入力信号から操作量を演算して制御対象の制御を行う自動制御装置において、上記制御器をコンピュータで構成し、目標値と実際値の比に、前回出力した操作量を乗じて得られる値を、新しい操作量とする演算をおこなって、操作量を算出し、該制御器により出力される操作量により制御対象を制御するように構成した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動温度調節器や、自動電力調整器、その他産業用に用いられる様々な装置に備えられ、利用される自動制御装置に関し、更に詳しくはマイコンやパソコンなどのデジタルコンピュータ(以下、単にコンピュータと称する)を用いて自動制御を行なうようにした自動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本明細書において自動制御装置とは、温度、電力、圧力、位置など、何らかの物理量を取り扱う装置において、制御されたこれらの物理量(制御量)をセンサーで検出し、目標の値(目標値)に自動的に調節する装置、のことを意味する。従来、このような自動制御を行う場合、オペアンプ(演算増幅器)を用いたアナログ演算方式で行う方法と、コンピュータを使用してデジタル演算方式で行う方法があるが、近年はコンピュータで行うことが多くなった。
【0003】
しかし、制御方式がアナログ方式からデジタル方式に変わったとはいえ、制御方法は、現代制御理論などの様々な制御方法も提案されているが、実際に用いられているのは、比例制御、もしくはPID(比例+積分+微分)制御が多く、アナログ、デジタル、いずれの制御方式の場合においても、制御の本質は変わっていない。
【0004】
すなわち従来のアナログ、デジタル、いずれの制御方式においても、図5従来例を示すブロック線図に示すように、目標値設定器などの基準信号源1から与えられる目標値Sと、制御量Wをフィードバックした実際値Zとの差、即ち偏差eを制御器MPUの操作量演算部2の入力とし、偏差eの関数として操作量Yを演算して出力するようにして制御対象4の制御を行っている。
【0005】
図6従来例による制御曲線図は比例制御の場合の制御曲線図で、偏差eに比例して操作量Yが出力することを示している。
図6において、目標値Sの点を偏差e0(ゼロ)の点とし、このときの操作量Yの値を50%となるようにしているが、実際の比例制御系では実際値Zと目標値Sと一致した点で、すなわち偏差eが0のときの操作量50%で、制御が安定するとはかぎらず、偏差eが+側、あるいは−側にずれた状態で出力される操作量Yで制御が安定することが多い。この安定時における目標値Sと実際値Zとのずれの偏差eを定常偏差といい、比例制御の場合、避けることができない。
【0006】
この定常偏差をなくすため、偏差eを時間積分して操作量Yに加え、さらにこの積分動作による制御の遅れから、動作が不安定になることを避けるために、微分動作を加えて安定化を図るようにした制御方法が、すなわちPID制御であり、現在も多く用いられている。
【0007】
これら比例制御、PID制御、あるいは現代制御理論の様々な制御方法、いずれの制御方法にしても、操作量Yは
操作量=伝達関数×偏差
で決定される。
たとえばPID制御では、偏差をe、比例定数をKp、積分定数をTi、微分定数をTdとすると、操作量Yは次式で表わされる。
Y=Kp(e(t)+(1/Ti)(∫e(t)dt) +Td(de(t)/dt))
この式から、PID制御の伝達関数G1(jω)は、
G1(jω)=Kp(1+jωTi+ω2TiTd)/jωTi
のようになる。
【0008】
このPID制御の伝達関数は周波数の項目ωが含まれるので、操作量Yの値は周波数の影響をうけ、最終的に制御系が安定するまで操作量Yも確定しない。
制御器MPUの調整が悪く、制御器MPUの伝達関数が不適切な値になると、操作量Yの値は永久に安定せず、ハンチングなど制御現象を生じることが往々にしてある。
【0009】
従来、様々な制御方法があるが、これらの制御方法の違いは、極端な表現をすると、伝達関数が異なるだけといえる。
伝達関数は、上述のPID制御にかぎらず、他の制御方法においても、時間または周波数の項目が必ず含まれるので、同様に時間または周波数の影響をうけ、制御系が安定するまで操作量Yが確定しないことは同じで、PID制御と同様な不具合を有している。
【0010】
自動制御装置には
1 定常偏差が少ないこと
2 制御の安定性がよいこと
3 応答性がよいこと
4 外乱の影響を受けにくいこと
などの性能が要求される。
従来のPID制御であっても、系全体の調整が最適に行われれば、これら性能を実用的なレベルで満足する制御結果を得ることは可能である。
【0011】
しかしながら、たとえばPID制御装置では、制御器における操作量演算を行うにあたり、目標値設定器の他に、比例定数設定、積分時定数設定、微分時定数設定などの、演算に必要な定数(パラメーター)が存在する。これら定数は4やセンサー5の伝達関数にあわせて調整する必要があり、システム毎に異なった値になる。
そこでPID制御搭載の自動制御機器は、システムに合わせて現場でそれら定数を調整できるように各種の設定器が設けられている。この設定器を調節する場合、システム全体の伝達関数を完全に把握しなければならないが、現場でシステムの伝達関数を求めることは殆ど不可能に近く、定数の決定は難しい。そこで実際には経験と感にたよって調節している。
【0012】
従ってこれらPID制御装置の調整は、PID制御知識のない人にできないことはもちろんのこと、経験の浅い技術者でも困難となる。また経験があってもシステムが変更されたりすると最適な値に調整することができず、制御が不安定になりハンチングを起したり、外乱に対応できなかったりする不具合があった。
PID制御以外の、従来のほかの制御方法にしても、同様にシステムに合わせて調整しなければならない定数が存在することは言うまでもなく、同様な不具合があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような従来の不具合に鑑みてなされたものであり、定常偏差が少なく、安定性があり、応答性がよく、外乱の影響を受けにくい、などの自動制御装置に要求される性能を満たし、かつ、目標値設定器の他に、パラメーターなどの設定調整を必要としない自動制御装置を提供せんとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を達成する本発明のコンピュータによる自動制御装置は、基準信号源から与えられる目標値と、制御量を検出するセンサーから与えられる実際値を制御器の入力とし、該両入力信号から操作量を演算して制御対象の制御を行う自動制御装置において、上記制御器をコンピュータで構成し、目標値と実際値の比に、前回出力した操作量を乗じて得られる値を、新しい操作量とする演算をおこなって、操作量を算出し、該制御器により出力される操作量により制御対象を制御するように構成したことを特徴としたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は、各種の物理量を制御する装置に組み込む形態で実施され、自動制御を行なう。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の実施態様を、図を参照しながら説明する。図1は、本発明実施の一例を示すコンピュータによる自動制御装置のブロック線図である。
本発明に係るコンピュータによる自動制御装置は、マイコンやパソコンなどのコンピュータで構成してなる制御器MPUと、制御対象4をドライブする出力装置3、制御量Wを検出するセンサー5で制御系を構成する。
【0017】
制御器MPUには目標値設定器などの外部の基準信号源1から与えられる目標値Sと、制御量Wを検出するセンサー5から与えられる実際値Zが入力される。これら目標値Sと実際値Zは制御器MPU内の操作量演算部2に入力信号として与えられ、後述の操作量演算式(式1)に基づいて、操作量Yを演算し出力する。
制御器MPUから出力される操作量Yは出力装置3に入力され、出力装置3の出力、操作出力Y′により制御対象4を制御する。
【0018】
制御対象4は操作量Yに従い制御量Wが調節される。この制御対象4の制御量Wは、温度、電力、圧力、位置などの種々な物理量を対象とすることができ、いずれかに限定しない。この物理量はセンサー5により検出され、実際値Zとして制御器MPUに入力される。
センサー5からの信号は、多くの場合アナログ信号であるから、図1では省略されており記していないが、ADC(アナログ/デジタル変換器)でデジタル信号に変換して、制御器MPUのコンピュータに入力する。
また、目標値Sについてもアナログ信号である場合は、同様にデジタル信号に変換して、制御器MPUに入力する。
【0019】
制御器MPU内の操作量演算部2は、コンピュータのソフトウエアで構築され、制御器MPUに入力した目標値Sと実際値Zと、前回出力した操作量Yoldを用いて、下記に示す操作量演算式(式1)により演算をおこなう。
操作量演算式: Y=(S/Z)×Yold …(式1)
すなわち、目標値Sと実際値Zの比に、前回出力した操作量Yoldを乗じ、得られる値を、新しい操作量Yとして算出している。
算出した操作量Yは制御対象4の制御量Wを調節するために直ちに出力すると共に、次回の演算に用いるデータ、Yoldとしてコンピュータにメモリー(保存)される。
【0020】
図2は本発明実施例による制御曲線図の1例で、たとえば温度制御などのように、操作量Yと制御量Wが単純な比例関係である場合の制御曲線を示している。
この制御曲線は原点0を通る直線であるから、
Yを操作量、Wを制御量、Yoldを前回の操作量、Zを前回の操作量による制御結果の制御量すなわち実際値とすると、直線の方程式から
Y=(Yold/Z)×W
となる。
制御量Wを目標値Sの値にするには、WをSにすることであり、置換えて書き直すと、
Y=(S/Z)×Yold
となり、前述の本発明のコンピュータによる自動制御装置の制御器MPU操作量演算部2の操作量演算式(式1)となる。
こうして制御を実行し、目標値Sと実際値Zが一致すると、
S/Z=1となり、操作量Yは、Y=Yold、となり制御は安定する。
【0021】
図3は本発明実施例による制御曲線図の別の例で、たとえばモーターの回転速度制御のように、操作量と制御量Wが単純な直線にはならず、何らかの曲線で表されるような制御曲線を示している。
曲線の方程式は様々あり、ひとつの式として表すことはできないが、操作量演算は、サンプリング形式で順次行われるので、曲線上の2点、すなわち前回の制御点aと今回の制御点bを通る直線を演算時の制御線abとして考え、図2における場合と同様にして操作量演算式を表すと、方程式は、制御線abが原点からずれて操作量Y0の点を通るので、
Y=((Yold−Y0)/Z)×W+Y0
となる。
制御量Wを目標値Sに置換えて変形すると、
Y=((Yold−Y0)/Z)×S+Y0
であり、
Y=(S/Z)×Yold−(S/Z)×Y0+Y0
となる。
【0022】
この式は、本発明のコンピュータによる自動制御装置の制御器MPUの操作量演算式(式1)、Y=(S/Z)×Yold、と比べると、
(−(S/Z)×Y0+Y0)の項だけ誤差を生じることになるが、制御が進み、実際値Zが目標値Sに近づくにつれ、(S/Z)は1に近づき、上記(−(S/Z)×Y0+Y0)の項は0に近づく、最終的に目標値Sと実際値Zが一致すると(S/Z)は1になり、(−(S/Z)×Y0+Y0)は0になる。
従って、操作量Yと制御量Wが曲線で表される制御曲線の場合でも、操作量演算式は、最終的に前記の原点を通る直線の場合と同様となり、制御曲線に左右されることはなく制御することができる。
【0023】
また、目標値Sが時間と共に変化するような制御の場合、あるいは制御対象4に外乱Dが加わって制御曲線が変化した場合においても、制御結果の実際値Zを目標値Sの値に一致させるために必要な操作量Yを、演算ごとに常に算出して、制御対象4を制御するため、直ちに修正制御がおこなわれて、応答性がよく、外乱の影響を受けにくい制御を行うことができる。
【0024】
なお、目標値Sが0(ゼロ)の場合、演算結果の操作量Yは0(ゼロ)となり、次回の演算で目標値Sが0でなくなった場合でも、前回出力した操作量Yoldが0のため、演算結果は0となる。この不都合を避けるため、メモリーする操作量Y(Yold)が0のときは、僅かな一定の数値を加えて、0以外の値をメモリーするようにコンピュータをプログラムする必要がある。
また、実際値Zが0(ゼロ)の場合、あるいは非常に小さい場合、演算結果は∞(無限大)あるいは非常に大きい値となる。この場合、操作量Yは装置によって定められた最大操作量の値に制限するようプログラムする必要がある。
【0025】
これらの演算手順は、図4本発明実施例の処理手順に示す処理の流れのように行われる。
制御は、目標値S入力j1と実際値Z入力j2により信号(データ)を入力し、操作量演算j3を行って操作量Yを算出し、操作量Y出力j4により操作量Yを出力し、操作量Y保存j5によりその操作量Y(Yold)を保存する一連の処理で行われる。
これらの処理と処理の間の、その他の処理j6は、システムによってコンピュータが行なわなくてならない処理、例えばディスプレイに対する表示処理、キーやスイッチなどの入力処理、あるいは各種信号の監視処理などで、制御に直接関係ない処理を行うことに向けられる。
【0026】
操作量Yによって制御対象4の制御量Wが調節されるが、制御は上述のように間欠的に行われるので、実際値Z入力は前回出力した操作量Yで調節された結果の制御量Wがセンサー5で実際値Zに変換され、入力されることになる。
このようにして、本発明に係るコンピュータによる自動制御装置の操作量演算式(式1)が実行され、制御が行われる。
【0027】
以上の説明のように操作量演算式(式1)が実行されるが、本発明に係るコンピュータによる自動制御装置の操作量演算式(式1)には、式が示すように時間や周波数の項目が含まれないので、時間の関数にはならず、制御結果の実際値Zを目標値Sの値に一致させるために必要な操作量Yが直ちに確定する。またこれらを常に算出している。従って制御は、ほぼ制御対象4の応答速度で定まる速度で行うことができる。このようにして、目標値Sと実際値Zの偏差を用いて計算するのではなく、目標値Sと実際値Zの比、及びメモリーされている前回出力した操作量Yoldによって演算していることが、本発明の特徴である。
【0028】
本発明に係るコンピュータによる自動制御装置の制御器MPUにコンピュータを使用する理由のひとつは、前記操作量演算式(式1)に示す通り、乗除算を行うためであり、さらにもうひとつの理由は、操作量演算に前回の操作量Yoldを用いるために演算結果の操作量Yを、次回の演算に備えてメモリーして置く必要があるためである。これらの動作をオペアンプで実現することは困難で、コンピュータを使用し、その特徴を利用することで実現できる。
【0029】
オペアンプによる演算方法は、アナログコンピュータによる演算、解析手法に基づいており、アナログコンピュータの動作ブロック線図に乗除算を表す記号がないように、オペアンプで乗除算を簡単に行うことはできない。またメモリーするという考え方もない。
PID制御の場合、乗除算もメモリー機能も必要としないので、制御器は必ずしもコンピュータで構成する必要はなく、オペアンプによるアナログ演算で行うことができた。
【0030】
また、PID制御方式は目標値Sと実際値Zの偏差eを用いて計算し、時間の関数を内包するために、制御結果である実際値Zを目標値Sにするための操作量Yを時間の経過と共に変化させ、制御結果を目標値Sに近づけてゆく制御方法になっているので、制御系が安定するまで操作量も確定しない。このため定数調整の仕方によって制御が不安定になったり、応答速度が遅くなったりする不具合を生じていたが、本発明の自動制御装置では、前述のようにコンピュータの特徴を生かした制御方法をとっており、PID制御方式など従来の方法では成せなかったことを実現し、問題を解決している。
【0031】
以上説明した通り、本発明のコンピュータによる自動制御装置では、操作量演算式(式1)に比例帯Pや、時定数などのシステムに合わせて調整しなければならない部分は全くない。
本発明のコンピュータによる自動制御装置と、従来の自動制御装置のブロック線図を比較すると、僅かに違うだけであるが、その制御方法は全く異なるものである。
【0032】
【発明の効果】
本発明に係る自動制御装置は制御部における操作量演算に、積分、微分などの時間関数を含まず、操作量演算の都度、実際値Zを目標値Sの値に一致させるために必要な操作量Yを算出するので応答性がよく、外乱に対しても直ちに修正制御を行うので、外乱の影響を受けにくい。
比例制御では、比例帯Pを外れると、操作量Yは100%か、0%になり、極端な操作量Yを制御対象4に与えることになり、制御対象4の応答性によってはハンチング動作を行うことがある。ハンチング動作を起さないように調整されているとしても、目標値Sがステップ状に与えられ比例帯Pを外れると、やはり操作量Yが100%か、0%になり、制御量Wが目標値Sを超えてしまう行き過ぎ(オーバーシュート)動作を行うことは、比例制御式に限らず、多くの自動制御装置などで見られるが、本発明に係る自動制御装置は実際値Zを目標値Sの値に一致させるために必要な操作量Yが直ちに確定し、また演算ごとに常に算出して制御しているので行き過ぎ動作することがなく制御の安定性がよい。
【0033】
また本発明に係る自動制御装置は、目標値Sと実際値Zが一致する点で安定するので、誤差要因はセンサー5の精度だけとなり、定常偏差が少ない。
以上のように良好な制御結果を得ることができ、操作量演算式(式1)からも明らかのように本質的に比例帯や、時定数などの調整要素がないので現場調整の必要がなく、設置コストの低減を図ることができる。
さらに本発明に係る自動制御装置は制御曲線に左右されることはなく制御することができるので、様々な自動制御装置に応用することができる。
実際に、それまでハンチングや、オーバーシュートの不具合を生じていた、サイリスタを用いた自動電力調整器に、本発明のコンピュータによる自動制御装置を使用し、上記したような効果があることを確認している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施の一例を示すブロック線図。
【図2】本発明実施例による制御曲線図。
【図3】本発明実施例による制御曲線図の別の例。
【図4】本発明実施例の処理手順。
【図5】従来例を示すブロック線図。
【図6】従来例による制御曲線図。
【符号の説明】
S:目標値
Z:実際値
Y:操作量
Y′:操作出力
D:外乱
W:制御量
P:比例帯
MPU:制御器
1:基準信号源
2:操作量演算部
3:出力装置
4:制御対象
5:センサー
a:前回の制御点
b:今回の制御点
ab:演算時の制御線
e:偏差
j1:目標値S入力
j2:実際値Z入力
j3:操作量演算
j4:操作量Y出力
j5:操作量Y保存
j6:その他の処理
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動温度調節器や、自動電力調整器、その他産業用に用いられる様々な装置に備えられ、利用される自動制御装置に関し、更に詳しくはマイコンやパソコンなどのデジタルコンピュータ(以下、単にコンピュータと称する)を用いて自動制御を行なうようにした自動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本明細書において自動制御装置とは、温度、電力、圧力、位置など、何らかの物理量を取り扱う装置において、制御されたこれらの物理量(制御量)をセンサーで検出し、目標の値(目標値)に自動的に調節する装置、のことを意味する。従来、このような自動制御を行う場合、オペアンプ(演算増幅器)を用いたアナログ演算方式で行う方法と、コンピュータを使用してデジタル演算方式で行う方法があるが、近年はコンピュータで行うことが多くなった。
【0003】
しかし、制御方式がアナログ方式からデジタル方式に変わったとはいえ、制御方法は、現代制御理論などの様々な制御方法も提案されているが、実際に用いられているのは、比例制御、もしくはPID(比例+積分+微分)制御が多く、アナログ、デジタル、いずれの制御方式の場合においても、制御の本質は変わっていない。
【0004】
すなわち従来のアナログ、デジタル、いずれの制御方式においても、図5従来例を示すブロック線図に示すように、目標値設定器などの基準信号源1から与えられる目標値Sと、制御量Wをフィードバックした実際値Zとの差、即ち偏差eを制御器MPUの操作量演算部2の入力とし、偏差eの関数として操作量Yを演算して出力するようにして制御対象4の制御を行っている。
【0005】
図6従来例による制御曲線図は比例制御の場合の制御曲線図で、偏差eに比例して操作量Yが出力することを示している。
図6において、目標値Sの点を偏差e0(ゼロ)の点とし、このときの操作量Yの値を50%となるようにしているが、実際の比例制御系では実際値Zと目標値Sと一致した点で、すなわち偏差eが0のときの操作量50%で、制御が安定するとはかぎらず、偏差eが+側、あるいは−側にずれた状態で出力される操作量Yで制御が安定することが多い。この安定時における目標値Sと実際値Zとのずれの偏差eを定常偏差といい、比例制御の場合、避けることができない。
【0006】
この定常偏差をなくすため、偏差eを時間積分して操作量Yに加え、さらにこの積分動作による制御の遅れから、動作が不安定になることを避けるために、微分動作を加えて安定化を図るようにした制御方法が、すなわちPID制御であり、現在も多く用いられている。
【0007】
これら比例制御、PID制御、あるいは現代制御理論の様々な制御方法、いずれの制御方法にしても、操作量Yは
操作量=伝達関数×偏差
で決定される。
たとえばPID制御では、偏差をe、比例定数をKp、積分定数をTi、微分定数をTdとすると、操作量Yは次式で表わされる。
Y=Kp(e(t)+(1/Ti)(∫e(t)dt) +Td(de(t)/dt))
この式から、PID制御の伝達関数G1(jω)は、
G1(jω)=Kp(1+jωTi+ω2TiTd)/jωTi
のようになる。
【0008】
このPID制御の伝達関数は周波数の項目ωが含まれるので、操作量Yの値は周波数の影響をうけ、最終的に制御系が安定するまで操作量Yも確定しない。
制御器MPUの調整が悪く、制御器MPUの伝達関数が不適切な値になると、操作量Yの値は永久に安定せず、ハンチングなど制御現象を生じることが往々にしてある。
【0009】
従来、様々な制御方法があるが、これらの制御方法の違いは、極端な表現をすると、伝達関数が異なるだけといえる。
伝達関数は、上述のPID制御にかぎらず、他の制御方法においても、時間または周波数の項目が必ず含まれるので、同様に時間または周波数の影響をうけ、制御系が安定するまで操作量Yが確定しないことは同じで、PID制御と同様な不具合を有している。
【0010】
自動制御装置には
1 定常偏差が少ないこと
2 制御の安定性がよいこと
3 応答性がよいこと
4 外乱の影響を受けにくいこと
などの性能が要求される。
従来のPID制御であっても、系全体の調整が最適に行われれば、これら性能を実用的なレベルで満足する制御結果を得ることは可能である。
【0011】
しかしながら、たとえばPID制御装置では、制御器における操作量演算を行うにあたり、目標値設定器の他に、比例定数設定、積分時定数設定、微分時定数設定などの、演算に必要な定数(パラメーター)が存在する。これら定数は4やセンサー5の伝達関数にあわせて調整する必要があり、システム毎に異なった値になる。
そこでPID制御搭載の自動制御機器は、システムに合わせて現場でそれら定数を調整できるように各種の設定器が設けられている。この設定器を調節する場合、システム全体の伝達関数を完全に把握しなければならないが、現場でシステムの伝達関数を求めることは殆ど不可能に近く、定数の決定は難しい。そこで実際には経験と感にたよって調節している。
【0012】
従ってこれらPID制御装置の調整は、PID制御知識のない人にできないことはもちろんのこと、経験の浅い技術者でも困難となる。また経験があってもシステムが変更されたりすると最適な値に調整することができず、制御が不安定になりハンチングを起したり、外乱に対応できなかったりする不具合があった。
PID制御以外の、従来のほかの制御方法にしても、同様にシステムに合わせて調整しなければならない定数が存在することは言うまでもなく、同様な不具合があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような従来の不具合に鑑みてなされたものであり、定常偏差が少なく、安定性があり、応答性がよく、外乱の影響を受けにくい、などの自動制御装置に要求される性能を満たし、かつ、目標値設定器の他に、パラメーターなどの設定調整を必要としない自動制御装置を提供せんとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を達成する本発明のコンピュータによる自動制御装置は、基準信号源から与えられる目標値と、制御量を検出するセンサーから与えられる実際値を制御器の入力とし、該両入力信号から操作量を演算して制御対象の制御を行う自動制御装置において、上記制御器をコンピュータで構成し、目標値と実際値の比に、前回出力した操作量を乗じて得られる値を、新しい操作量とする演算をおこなって、操作量を算出し、該制御器により出力される操作量により制御対象を制御するように構成したことを特徴としたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は、各種の物理量を制御する装置に組み込む形態で実施され、自動制御を行なう。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の実施態様を、図を参照しながら説明する。図1は、本発明実施の一例を示すコンピュータによる自動制御装置のブロック線図である。
本発明に係るコンピュータによる自動制御装置は、マイコンやパソコンなどのコンピュータで構成してなる制御器MPUと、制御対象4をドライブする出力装置3、制御量Wを検出するセンサー5で制御系を構成する。
【0017】
制御器MPUには目標値設定器などの外部の基準信号源1から与えられる目標値Sと、制御量Wを検出するセンサー5から与えられる実際値Zが入力される。これら目標値Sと実際値Zは制御器MPU内の操作量演算部2に入力信号として与えられ、後述の操作量演算式(式1)に基づいて、操作量Yを演算し出力する。
制御器MPUから出力される操作量Yは出力装置3に入力され、出力装置3の出力、操作出力Y′により制御対象4を制御する。
【0018】
制御対象4は操作量Yに従い制御量Wが調節される。この制御対象4の制御量Wは、温度、電力、圧力、位置などの種々な物理量を対象とすることができ、いずれかに限定しない。この物理量はセンサー5により検出され、実際値Zとして制御器MPUに入力される。
センサー5からの信号は、多くの場合アナログ信号であるから、図1では省略されており記していないが、ADC(アナログ/デジタル変換器)でデジタル信号に変換して、制御器MPUのコンピュータに入力する。
また、目標値Sについてもアナログ信号である場合は、同様にデジタル信号に変換して、制御器MPUに入力する。
【0019】
制御器MPU内の操作量演算部2は、コンピュータのソフトウエアで構築され、制御器MPUに入力した目標値Sと実際値Zと、前回出力した操作量Yoldを用いて、下記に示す操作量演算式(式1)により演算をおこなう。
操作量演算式: Y=(S/Z)×Yold …(式1)
すなわち、目標値Sと実際値Zの比に、前回出力した操作量Yoldを乗じ、得られる値を、新しい操作量Yとして算出している。
算出した操作量Yは制御対象4の制御量Wを調節するために直ちに出力すると共に、次回の演算に用いるデータ、Yoldとしてコンピュータにメモリー(保存)される。
【0020】
図2は本発明実施例による制御曲線図の1例で、たとえば温度制御などのように、操作量Yと制御量Wが単純な比例関係である場合の制御曲線を示している。
この制御曲線は原点0を通る直線であるから、
Yを操作量、Wを制御量、Yoldを前回の操作量、Zを前回の操作量による制御結果の制御量すなわち実際値とすると、直線の方程式から
Y=(Yold/Z)×W
となる。
制御量Wを目標値Sの値にするには、WをSにすることであり、置換えて書き直すと、
Y=(S/Z)×Yold
となり、前述の本発明のコンピュータによる自動制御装置の制御器MPU操作量演算部2の操作量演算式(式1)となる。
こうして制御を実行し、目標値Sと実際値Zが一致すると、
S/Z=1となり、操作量Yは、Y=Yold、となり制御は安定する。
【0021】
図3は本発明実施例による制御曲線図の別の例で、たとえばモーターの回転速度制御のように、操作量と制御量Wが単純な直線にはならず、何らかの曲線で表されるような制御曲線を示している。
曲線の方程式は様々あり、ひとつの式として表すことはできないが、操作量演算は、サンプリング形式で順次行われるので、曲線上の2点、すなわち前回の制御点aと今回の制御点bを通る直線を演算時の制御線abとして考え、図2における場合と同様にして操作量演算式を表すと、方程式は、制御線abが原点からずれて操作量Y0の点を通るので、
Y=((Yold−Y0)/Z)×W+Y0
となる。
制御量Wを目標値Sに置換えて変形すると、
Y=((Yold−Y0)/Z)×S+Y0
であり、
Y=(S/Z)×Yold−(S/Z)×Y0+Y0
となる。
【0022】
この式は、本発明のコンピュータによる自動制御装置の制御器MPUの操作量演算式(式1)、Y=(S/Z)×Yold、と比べると、
(−(S/Z)×Y0+Y0)の項だけ誤差を生じることになるが、制御が進み、実際値Zが目標値Sに近づくにつれ、(S/Z)は1に近づき、上記(−(S/Z)×Y0+Y0)の項は0に近づく、最終的に目標値Sと実際値Zが一致すると(S/Z)は1になり、(−(S/Z)×Y0+Y0)は0になる。
従って、操作量Yと制御量Wが曲線で表される制御曲線の場合でも、操作量演算式は、最終的に前記の原点を通る直線の場合と同様となり、制御曲線に左右されることはなく制御することができる。
【0023】
また、目標値Sが時間と共に変化するような制御の場合、あるいは制御対象4に外乱Dが加わって制御曲線が変化した場合においても、制御結果の実際値Zを目標値Sの値に一致させるために必要な操作量Yを、演算ごとに常に算出して、制御対象4を制御するため、直ちに修正制御がおこなわれて、応答性がよく、外乱の影響を受けにくい制御を行うことができる。
【0024】
なお、目標値Sが0(ゼロ)の場合、演算結果の操作量Yは0(ゼロ)となり、次回の演算で目標値Sが0でなくなった場合でも、前回出力した操作量Yoldが0のため、演算結果は0となる。この不都合を避けるため、メモリーする操作量Y(Yold)が0のときは、僅かな一定の数値を加えて、0以外の値をメモリーするようにコンピュータをプログラムする必要がある。
また、実際値Zが0(ゼロ)の場合、あるいは非常に小さい場合、演算結果は∞(無限大)あるいは非常に大きい値となる。この場合、操作量Yは装置によって定められた最大操作量の値に制限するようプログラムする必要がある。
【0025】
これらの演算手順は、図4本発明実施例の処理手順に示す処理の流れのように行われる。
制御は、目標値S入力j1と実際値Z入力j2により信号(データ)を入力し、操作量演算j3を行って操作量Yを算出し、操作量Y出力j4により操作量Yを出力し、操作量Y保存j5によりその操作量Y(Yold)を保存する一連の処理で行われる。
これらの処理と処理の間の、その他の処理j6は、システムによってコンピュータが行なわなくてならない処理、例えばディスプレイに対する表示処理、キーやスイッチなどの入力処理、あるいは各種信号の監視処理などで、制御に直接関係ない処理を行うことに向けられる。
【0026】
操作量Yによって制御対象4の制御量Wが調節されるが、制御は上述のように間欠的に行われるので、実際値Z入力は前回出力した操作量Yで調節された結果の制御量Wがセンサー5で実際値Zに変換され、入力されることになる。
このようにして、本発明に係るコンピュータによる自動制御装置の操作量演算式(式1)が実行され、制御が行われる。
【0027】
以上の説明のように操作量演算式(式1)が実行されるが、本発明に係るコンピュータによる自動制御装置の操作量演算式(式1)には、式が示すように時間や周波数の項目が含まれないので、時間の関数にはならず、制御結果の実際値Zを目標値Sの値に一致させるために必要な操作量Yが直ちに確定する。またこれらを常に算出している。従って制御は、ほぼ制御対象4の応答速度で定まる速度で行うことができる。このようにして、目標値Sと実際値Zの偏差を用いて計算するのではなく、目標値Sと実際値Zの比、及びメモリーされている前回出力した操作量Yoldによって演算していることが、本発明の特徴である。
【0028】
本発明に係るコンピュータによる自動制御装置の制御器MPUにコンピュータを使用する理由のひとつは、前記操作量演算式(式1)に示す通り、乗除算を行うためであり、さらにもうひとつの理由は、操作量演算に前回の操作量Yoldを用いるために演算結果の操作量Yを、次回の演算に備えてメモリーして置く必要があるためである。これらの動作をオペアンプで実現することは困難で、コンピュータを使用し、その特徴を利用することで実現できる。
【0029】
オペアンプによる演算方法は、アナログコンピュータによる演算、解析手法に基づいており、アナログコンピュータの動作ブロック線図に乗除算を表す記号がないように、オペアンプで乗除算を簡単に行うことはできない。またメモリーするという考え方もない。
PID制御の場合、乗除算もメモリー機能も必要としないので、制御器は必ずしもコンピュータで構成する必要はなく、オペアンプによるアナログ演算で行うことができた。
【0030】
また、PID制御方式は目標値Sと実際値Zの偏差eを用いて計算し、時間の関数を内包するために、制御結果である実際値Zを目標値Sにするための操作量Yを時間の経過と共に変化させ、制御結果を目標値Sに近づけてゆく制御方法になっているので、制御系が安定するまで操作量も確定しない。このため定数調整の仕方によって制御が不安定になったり、応答速度が遅くなったりする不具合を生じていたが、本発明の自動制御装置では、前述のようにコンピュータの特徴を生かした制御方法をとっており、PID制御方式など従来の方法では成せなかったことを実現し、問題を解決している。
【0031】
以上説明した通り、本発明のコンピュータによる自動制御装置では、操作量演算式(式1)に比例帯Pや、時定数などのシステムに合わせて調整しなければならない部分は全くない。
本発明のコンピュータによる自動制御装置と、従来の自動制御装置のブロック線図を比較すると、僅かに違うだけであるが、その制御方法は全く異なるものである。
【0032】
【発明の効果】
本発明に係る自動制御装置は制御部における操作量演算に、積分、微分などの時間関数を含まず、操作量演算の都度、実際値Zを目標値Sの値に一致させるために必要な操作量Yを算出するので応答性がよく、外乱に対しても直ちに修正制御を行うので、外乱の影響を受けにくい。
比例制御では、比例帯Pを外れると、操作量Yは100%か、0%になり、極端な操作量Yを制御対象4に与えることになり、制御対象4の応答性によってはハンチング動作を行うことがある。ハンチング動作を起さないように調整されているとしても、目標値Sがステップ状に与えられ比例帯Pを外れると、やはり操作量Yが100%か、0%になり、制御量Wが目標値Sを超えてしまう行き過ぎ(オーバーシュート)動作を行うことは、比例制御式に限らず、多くの自動制御装置などで見られるが、本発明に係る自動制御装置は実際値Zを目標値Sの値に一致させるために必要な操作量Yが直ちに確定し、また演算ごとに常に算出して制御しているので行き過ぎ動作することがなく制御の安定性がよい。
【0033】
また本発明に係る自動制御装置は、目標値Sと実際値Zが一致する点で安定するので、誤差要因はセンサー5の精度だけとなり、定常偏差が少ない。
以上のように良好な制御結果を得ることができ、操作量演算式(式1)からも明らかのように本質的に比例帯や、時定数などの調整要素がないので現場調整の必要がなく、設置コストの低減を図ることができる。
さらに本発明に係る自動制御装置は制御曲線に左右されることはなく制御することができるので、様々な自動制御装置に応用することができる。
実際に、それまでハンチングや、オーバーシュートの不具合を生じていた、サイリスタを用いた自動電力調整器に、本発明のコンピュータによる自動制御装置を使用し、上記したような効果があることを確認している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施の一例を示すブロック線図。
【図2】本発明実施例による制御曲線図。
【図3】本発明実施例による制御曲線図の別の例。
【図4】本発明実施例の処理手順。
【図5】従来例を示すブロック線図。
【図6】従来例による制御曲線図。
【符号の説明】
S:目標値
Z:実際値
Y:操作量
Y′:操作出力
D:外乱
W:制御量
P:比例帯
MPU:制御器
1:基準信号源
2:操作量演算部
3:出力装置
4:制御対象
5:センサー
a:前回の制御点
b:今回の制御点
ab:演算時の制御線
e:偏差
j1:目標値S入力
j2:実際値Z入力
j3:操作量演算
j4:操作量Y出力
j5:操作量Y保存
j6:その他の処理
Claims (1)
- 基準信号源から与えられる目標値と、制御量を検出するセンサーから与えられる実際値を制御器の入力とし、該両入力信号から操作量を演算して制御対象の制御を行う自動制御装置において、上記制御器をコンピュータで構成し、目標値と実際値の比に、前回出力した操作量を乗じて得られる値を、新しい操作量とする演算をおこなって、操作量を算出し、該制御器により出力される操作量により制御対象を制御するように構成したことを特徴とするコンピュータによる自動制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002236701A JP2004046763A (ja) | 2002-07-12 | 2002-07-12 | コンピュータによる自動制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002236701A JP2004046763A (ja) | 2002-07-12 | 2002-07-12 | コンピュータによる自動制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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ID=31712029
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004046763A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006040945A1 (ja) * | 2004-10-14 | 2006-04-20 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | 接着シート及びその製造方法、並びに、半導体装置の製造方法及び半導体装置 |
US9327418B2 (en) | 2011-09-16 | 2016-05-03 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Adhesive film |
-
2002
- 2002-07-12 JP JP2002236701A patent/JP2004046763A/ja active Pending
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WO2006040945A1 (ja) * | 2004-10-14 | 2006-04-20 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | 接着シート及びその製造方法、並びに、半導体装置の製造方法及び半導体装置 |
US8465615B2 (en) | 2004-10-14 | 2013-06-18 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Adhesive sheet and method for manufacturing the same, semiconductor device manufacturing method and semiconductor device |
US8470115B2 (en) | 2004-10-14 | 2013-06-25 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Adhesive sheet and method for manufacturing the same, semiconductor device manufacturing method and semiconductor device |
US9327418B2 (en) | 2011-09-16 | 2016-05-03 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Adhesive film |
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