JP2004044973A - 連結給湯装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】直方体の主架台2a上に主給湯器3aを設けた主給湯装置10aに、主架台と同一の形状を有する第1従架台2b上に第1従給湯器3bを設けた第1従給湯装置10bであって主給湯装置の一側に並べて設置可能なものと、主架台と同一の横幅及び高さを有する直方体の第2従架台2c上に第2従給湯器3cを設けた第2従給湯装置10cであって主給湯装置及び第1従給湯装置の背面に並べて設置可能なものとから選択した少なくとも1台を、各架台が相互に密接するように連結し、必要な給湯能力にする。その際、従架台2b、2cの内部に、連結に必要な部品40の収容を可能とする部品収容室Sを設ける。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の給湯器を並設して構成される連結給湯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ホテルや総合病院等の多数の個所に適宜給湯を行う必要がある設備に給湯器を使用する場合、給湯器の給湯能力は全給湯個所で同時に使用される場合を想定して余裕をもって設計される。
【0003】
この場合、大型の給湯器を新たに設計して製作することもできるが、最小の加熱量において熱交換器を過熱させることのない最低作動水量が大きくなり、給湯量が少ない場合には使用できない。このため、汎用の小型給湯器の何台かを連結し、連結給湯装置として構成するのがよい。
【0004】
このような連結給湯装置は、例えば特許第2767500号公報が知られている。汎用の給湯器としては、例えば筐体を備え、該筐体内には熱交換器が設けられ、該熱交換器に上水を供給する給水管と出湯管とが接続されている。熱交換器の加熱源であるガスバーナーには燃料ガスを供給するガス管が接続されている。これらの管の他端は、筐体の下面に設けた配管接続部にそれぞれ接続されている。そして、必要とする給湯能力に応じて使用する給湯器の個数が決定される。
【0005】
連結給湯装置を設置する場合、使用する給湯器の個数に応じて所定の場所に断面T字形の架台フレームを設置する。この場合、架台フレームの上部の前面及び背面にはそれぞれ2台の給湯器が並べて取付け可能である。
【0006】
架台フレームに給湯器を取付けた後、架台フレームの下部に、水源に接続した元給水管、各給湯個所に通じる合流出湯管及びガス源に接続した元ガス管の各配管を設置する。そして、各給湯器の各配管接続部と各配管との間に、分岐給水管、分岐出湯管及び分岐ガス管の各分岐管をそれぞれ接続した後、必要な電気配線などが行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記ものでは、架台フレームの設置から配管、配線等の全てを設置現場で行うため、必要な配線、配管等を給湯器等に同梱して設置場所まで搬送し、そこで開梱しつつその作業を行うことから、設置現場でそれらの部品を紛失したり、誤って廃棄されたりする不具合があった。
【0008】
特に、複数の架台フレームを並設して連結給湯装置を構成する場合には、各配管を接続する継手等の小さな部品を複数個同梱することから、さらに紛失する可能性が高くなる。
【0009】
そこで、本発明は、上記点に鑑み、連結に必要な部品の紛失を防止できる連結給湯装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するため、本発明の連結給湯装置は、直方体の主架台上に主給湯器を設けた主給湯装置を備え、該主給湯装置に、前記主架台と同一の形状を有する第1従架台上に第1従給湯器を設けた第1従給湯装置であって主給湯装置の一側に並べて設置可能なものと、前記主架台と同一の横幅及び高さを有する直方体の第2従架台上に第2従給湯器を設けた第2従給湯装置であって主給湯装置及び第1従給湯装置の背面に並べて設置可能なものとから選択した少なくとも1台を、各々の架台が相互に密接するように連結し、必要な給湯能力にする連結給湯装置であって、前記第1従架台及び第2従架台の少なくとも一方に、連結に必要な部品の収容を可能とする部品収容室を設けたことを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、全給湯個所で同時に使用される場合を想定して必要な給湯能力を算出し、主給湯装置に連結する従給湯装置の台数を決定する。設置現場で、主給湯装置を先ず設置し、主給湯装置に一台の従給湯装置を連結する。
【0012】
その際、主架台及び従架台を相互に密接させて各給湯装置を連結する。この場合、連結に必要な部品は、従架台に設けた部品収容室に収納されているので、開梱作業の際に、設置現場でそれらの部品を紛失したり、誤って廃棄されたりすることはない。
【0013】
次いで、同様の手順で、必要な従給湯装置が連結される。そして、各架台内部に、元給水管、合流出湯管及び元ガス管を配管し、分岐管を介して各配管を給湯器の給水管、出湯管及びガス管と接続した後、必要な配線を行う。
【0014】
ここで、各給湯装置を設置した後、元給水管、合流出湯管及び元ガス管を配管するのでは、設置作業に時間がかかる。このため、前記主架台、第1従架台及び第2従架台の内部に、前記主給湯器、第1従給湯器及び第2従給湯器の熱交換器の加熱手段に燃料ガスを供給するガス管の一端が接続された元ガス管片、熱交換器への給水管の一端が接続された元給水管片及び熱交換器からの出湯管の一端が接続された合流出湯管片の少なくともいずれか1本の配管片をそれぞれ設け、接続管を介して各配管片相互を接続すればよい。
【0015】
この場合、例えば、前記部品に、前記フレキ管を含めれば、高価な部品が紛失されるのを防止できる。
【0016】
尚、連結給湯装置から出湯個所までの出湯管の距離がある場合でも直に給湯できるように、例えば、前記主架台に循環ポンプと膨張タンクとを設けるのがよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1乃至図4を参照して、1は、汎用の給湯器を連結して構成した本発明の連結給湯装置を示す。該連結給湯装置1は主給湯装置10aを有する。主給湯装置10aは、四角柱のフレームから構成した直方体の主架台2aを有し、その上面に設けた天板21aは給湯器の載置部として形成され、該載置部には、汎用の小型給湯器(例えば、50号)である主給湯器3aが載置されている。
【0018】
主給湯装置10aの一側(本実施の形態では、図2の右側)には、2台の第1従給湯装置10bが並んで連結されている。第1従給湯装置10bは、主架台2aと同一形態の第1従架台2bを有し、載置部である天板21bには、主給湯器3aと同一の給湯能力を有する第1従給湯器3bがそれぞれ載置されている。
【0019】
一端に位置する第1従給湯装置10bの背面には1台の第2従給湯装置10cが連結されている。第2従給湯装置10cは、主架台2aと同一の横幅と高さを有するように四角柱のフレームから構成した直方体の第2従架台2cを有し、その上面に設けた天板21cには、主給湯器3aと同一の給湯の能力を有する第2従給湯器3cが、主給湯器3aと背向させて載置されている。
【0020】
この場合、主給湯装置10a、第1従給湯装置10b及び第2従給湯装置10cは、主架台2a、第1従架台2b及び第2従架台2cが相互に密接するように連結される。尚、主架台2a、第1従架台2b及び第2従架台2cの相互が密接する個所に、例えば保温材を設けて気密性を高めるようにしてもよい。
【0021】
主給湯器3a並びに第1及び第2の各従給湯器3b、3cは、筐体31を有し、該筐体31内には、加熱源であるガスバーナーを有する熱交換器(図示せず)が設けられている。
【0022】
該熱交換器には上水を供給する給水管と出湯管とがそれぞれ接続されていると共に、ガスバーナーには比例弁を介して燃料ガスを供給するガス管が接続されている。これらの管の他端は、筐体21の下面を貫通して設けた配管接続部22a、22b、22cにそれぞれ接続されている。
【0023】
ここで、主給湯装置10aに、第1及び第2の各従給湯装置10b、10cを連結した後、水源に接続した元給水管4、各給湯個所Pに通じる合流出湯管5及びガス源に接続した元ガス管6の各配管を設置すると共に、該各配管4、5、6と各配管接続部22a、22b、22cとの間を分岐給水管41、分岐出湯管51及び分岐ガス管61でそれぞれ接続する必要がある。
【0024】
この場合、主架台2a並びに第1及び第2の各従架台2b、2cの内部空間(第1空間)に、元給水管4、合流出湯管5及び元ガス管6の全配管を配置したのでは、作業空間が狭くなり、その接続作業が面倒となる。
【0025】
本実施の形態では、主架台2a及び第1従架台2bの天板21a、21bの面積を、主給湯器3a及び第1従給湯器3bの筐体31下面の面積より大きく設定すると共に、主架台2a及び第1従架台2bに、主給湯器3a及び第1従給湯器3bをそれぞれ載置したときに主給湯器3a及び第1従給湯器3bの背面に少なくとも1本の配管4、5、6の収容を可能とする第2空間が形成されるように載置部を天板21a、21bの正面側に配置した(図2、図3参照)。天板21a、21bの正面側に位置する載置部を除く部分を配管配置部とした。
【0026】
この場合、例えば各配管接続部22a、22b、22cでのシール不良の確認がし難い元ガス管6を空間に配置するのがよい。
【0027】
第2従架台2cの天板21cの面積は、第2従給湯器3cの筐体31下面の面積より大きいが、連結給湯装置1の設置面積を小さくするため第1従架台2bの天板21bの面積より小さく設定し、第2従架台2cに第2従給湯器3cを載置したとき元ガス管6への分岐ガス管61の配管を可能とする第3空間が第2従給湯器3cの背面に形成されるように載置部を天板21cの正面側に配置した(図3参照)。天板21cの正面側に位置する載置部を除く部分を配管配置部とした。
【0028】
また、主架台2a、第1従架台2b及び第2従架台2cの載置部の所定の位置には、断面略I字形の支持部材23が設けられ、主給湯器3a、第1従給湯器3b及び第2従給湯器3cが天板21a、21b、21cと共に該支持部材23にも固定されている(図4参照)。
【0029】
主架台2a、第1従架台2b及び第2従架台2cの各配管配置部の略中央部には、ジョイント部24が該天板21を貫通して設られている。該ジョイント部24には、第2空間に配設される元ガス管6から分岐した分岐ガス管61と、主架台2a、第1従架台2b及び第2従架台2cの内部空間にそれぞれ配置され筐体31下面の燃料ガス用の配管接続部22cへの接続を可能とする接続管62とが接続される。
【0030】
これにより、元ガス管6への分岐ガス管61の一端の接続作業が他の広い場所で行ない得るので、配管接続作業をさらに迅速にできる。
【0031】
主架台2a及び第1従架台2bの配管配置部にはまた、所定の間隔を置いて2個の配管支持部材25が配置されている。配管支持部材25は、元ガス管6の外形に対応したU字形の先端部を有し、元ガス管6を支持する。また、配管支持部材25の先端部の天面にはねじ孔が設けられ、元ガス管6を配管支持部材25上に載置した後Uボルトを用いて元ガス管6を固定できる。
【0032】
ここで、連結給湯装置1の設置場所で、主架台2a、第1従架台2b及び第2従架台2cの内部空間に元給水管4及び合流出湯管5を設置するのでは、その設置作業が面倒になる。本実施形態では、配管作業を効率的に行い得るように、主架台2a、第1従架台2b及び第2架台2cの内部空間には、元給水管4及び合流出湯管5を構成する元給水管片42及び合流出湯管片52をそれぞれ設けている。
【0033】
この場合、元給水管片42及び合流出湯管片52は、各給湯器の給水及び出湯用の配管接続部22a、22bに一端が接続された分岐給水管41及び分岐出湯管51によって吊設されている。
【0034】
そして、主架台2a、第1従架台2b及び第2従架台2cを相互に密接させて連結した後、各元給水管片42及び各合流出湯管片52相互を可撓性のフレキ管40、50を介して接続する。
【0035】
ここで、フレキ管40、50や保温材などの各々の給湯装置10a、10b、10cを連結するのに必要な部品を同梱して設置場所まで搬送し、そこで開梱しつつその作業を行うのでは、設置現場でそれらの部品を紛失したり、誤って廃棄されたりする可能がある。
【0036】
図5に示すように、本実施の形態では、第1及び第2の各従架台2b、2cに、連結に必要な部品を収容する部品収容室Sを設けた。この場合、部品収容室Sは、架台2b、2cの底板に所定の間隔を置いて設けた2枚のプレートS1によって区画されている。
【0037】
主給湯装置10aの搬送時には、例えばフレキ管40、50が収容されている。この場合、フレキ管40、50は、搬送時の振動によって架台2a内で移動しないように例えば結束バンドによりプレートS1に固定してもよい。
【0038】
また、フレキ管40、50の表面にきず等がつかないように保温材で覆った状態で部品収容室Sに収容するのがよい。
【0039】
これにより、設置した主給湯装置10aに第1及び第2の各従給湯装置10b、10cを連結し、後述の化粧パネルを取外すまでは、フレキ40、50等の連結に必要な部品は第1及び第2の各従架台2b、2cに収容されたままであるから、設置現場でそれらの部品を紛失したり、誤って廃棄されたりすることが防止される。
【0040】
尚、出荷段階では、主架台2aの内部の配管片42、52の他端にはめくら板(図示せず)を装着し、第1及び第2の各従架台2b、2cの内部に設けた各配管片42、52の両端は開放されている。
【0041】
また、図6を参照して、部品点数を減らしてコストを低くするため、出荷段階では、主架台2aの前面、両側面及び背面に架台2a内部の気密性を保持する化粧パネル26a、26b、26cが装着されている。第1従架台2bにはまた、前面及び背面に化粧パネル26a、26cが装着されている。
【0042】
この場合、主架台2a及び第1従架台2bの前面並びに主架台2aの両側面の化粧パネル26a、26bは着脱自在である。そして、第1従給湯装置10bが連結される主架台2a側面の化粧パネル26bを一端取外し、第1従給湯装置10bを連結した後第1従架台2bの開放した側面にその取外した化粧パネル26bを装着する。
【0043】
他方で、第1従給湯装置10bの背面に連結される第2従給湯装置10cの第2従架台2cでは、その前面、両側面及び背面に第2従架台2c内部の気密性を保持する化粧パネル26d、26e、26fが装着され、その前面及び両側面の化粧パネル26d、26eは着脱自在である。
【0044】
第1従給湯装置10bへの連結時、第1及び第2の各従架台2b、2cの化粧パネル26c、26fを相互に密接させて設置する。この場合、フレキ管40、50が配管できるように、主架台2a、第1架台2b及び第2従架台2cの背面側の化粧パネル26c、26fには、所定面積の開口26gが形成され、出荷段階では開口26gにはめくら板26hが装着されている。
【0045】
尚、第2従給湯装置10cを複数台連結する場合には、主給湯装置10aに第1従給湯装置10bを連結するときのように、1台の第2従架台2cにのみ側面パネル26eを装着するようにしてもよい。
【0046】
また、主架台2aに設けた元給水管片42及び合流出湯管片52の一端を主架台2aの一方の側板(図1の右側)から貫通させて設け、突出した各配管片42、52の端部にフランジ43、53を設けてもよい。これにより、主架台2aの外側で元給水管4及び合流出湯管5の接続作業が行い得る。
【0047】
ところで、連結給湯装置1から出湯個所までの出湯管の距離がある場合でも直に給湯できるようするのがよい。本実施の形態では、主架台2aには、循環ポンプ71と膨張タンク72とが設けられ、循環ポンプ71及び膨張タンク72を各配管片42、52に接続している。
【0048】
また、主架台2a、第1従架台2b及び第2従架台2cは、例えば地震等に備えて設置場所でアンカーボルト等を用いて固定する必要がある。この場合、主架台2a、第1従架台2b及び第2従架台2cを相互に密接させて設置した後にアンカーボルトで固着する作業は困難な場合が多い。
【0049】
本実施の形態では、図7に示すように、主架台2aと一方の第1従架台2bとの相互に密接した設置を可能とする第2ベース枠81と、他方の第1従架台2bと第2従架台2cとの相互に密接した設置を可能とする第3ベース枠82とを使用して連結給湯装置1を設置することとした。
【0050】
この場合、主架台2a及び第1従架台2bの底面の横方向の両端に、前後方向に突出させて2枚の固定プレート27aを設ける共に、第2従架台2cの横方向の両端に、第2従給湯器3c側にのみ突出させて2枚の固定プレート27bを設けた。固定プレート27a、27bの長手方向の両端部には、所定の口径の孔28がそれぞれ開設されている。
【0051】
金属製の第2ベース枠81は、薄板を長方形に組合せて形成され、その横幅W1は主架台2aと第1従架台2bとの横幅の和にほぼ一致させ、その奥行き寸法L1は、固定プレート27aの長さにほぼ対応させている。
【0052】
主架台2aと第1従架台2bとを密接させて設置した場合、固定プレート27aの孔28に一致する位置に、上方に向かって突出させた8本の固定ボルト83をそれぞれ設けた。
【0053】
第3ベース枠82もまた、金属製薄板を長方形に組合せて形成され、その横幅W2は、第1または第2の従架台2b、2cの横幅にほぼ一致し、その奥行き寸法L2は、第1従架台2b及び第2従架台2cの奥行き寸法の和にほぼ対応している。
【0054】
第1従架台2aと第2従架台2cとを密接させて設置した場合、固定プレート27aに設けた6個の孔28に一致する位置に、上方に向かって突出させた6本の固定ボルト83がそれぞれ設けられている。
【0055】
連結給湯装置1の設置時、各固定ボルト83を各固定プレート27a、27bの孔28内を挿通させ、例えばナットを用いて締結する。これにより、主架台2a、第1従架台2b及び第2従架台2cを、第2及び第3の各ベース枠81、82に固着できる。
【0056】
尚、第2従給湯装置10cの第2従架台2cは、第2従給湯器3c側の両端でのみ第3ベース枠82に固着されているが、例えば、相互に密接する第1従架台2bのフレームと固定ボルトを使用して締結すれば、第2従架台2cが不安定になることはない。
【0057】
また、主給湯装置10aの主架台2aの固定のみを可能とする同形態の第1ベース枠(図示せず)を加えて、3種類のベース枠を用意しておけば、主給湯装置10aに、第1及び第2の各従給湯装置10b、10cのうちいずれか何台かを連結する場合でも、そのレイアウトに応じて事前にベース枠を敷設できる。
【0058】
次に、図1乃至図7を参照して、本発明の連結給湯装置1の設置手順を説明する。先ず、全給湯個所Pで同時に使用される場合を想定して必要な給湯能力を算出し、主給湯装置10aに連結する第1及び第2の従給湯装置10b、10cの台数を決定する。
【0059】
次いで、設置場所でのメンテナンススペース等を考慮して連結給湯装置1のレイアウトを決定し、それに応じて第1及び第2の従給湯装置10b、10cを割り当てる。本実施の形態では、上述したように、主給湯装置10aに、2台の第1従給湯装置10bと1台の第2従給湯装置10cを連結する。
【0060】
この場合、レイアウトに応じて、部品点数が少なくなるようにベース枠81、82を選択する。連結給湯装置1の設置現場で、そのレイアウトに沿ってベース枠81、82を並べて敷設し(図4参照)、例えばアンカーボルトを使用して固着する。
【0061】
そして、敷設した第2ベース枠81の一端に、主給湯装置10aを設置する(図2の左側)。この場合、固定ボルト83を各固定プレート27aの孔28内を挿通させて設置し、ナットを用いて締結して固着する。その際、一側面の化粧パネル26b及び給水及び出湯用の配管片42、52に装着しためくら板を取外しておく。
【0062】
次ぎに、主給湯装置10aの一側に1台の第1従給湯装置10bを、第2ベース枠81の右側に位置する4本の固定ボルト83を各固定プレート27aの孔28内を挿通させて設置し、ナットを用いて締結して固着する。次いで、主給湯装置10a及び第1従給湯装置10bの給水及び出湯用の配管片42、52をフレキ管40、50を介してそれぞれ接続する。
【0063】
同様の手順で、他の第1従給湯装置10bを、第3ベース枠82の前面側に設置して固着する。その後、第1従給湯装置10b相互の給水及び出湯用の配管片42、52をフレキ管40、50を介してそれぞれ接続する。
【0064】
次いで、他の従給湯装置10bの背面に、同様の手順で、第2従給湯装置10cを、第3ベース枠82の後側の2本の固定ボルト83を固定プレート27bの孔28内を挿通させて設置し、ナットを用いて締結して固着する(図6参照)。
【0065】
この場合、化粧パネル26c、26fに設けた開口26gに装着しためくら板26hを取外しておく。そして、各開口26gを介して第1及び第2の各従給湯装置10b、10c相互の給水及び出湯用の配管片42、52をフレキ管40、50dでそれぞれ接続する。
【0066】
尚、給水及び出湯用の配管片42、52と、フレキ管40、50との間にそれぞれエルボ管を設けてもよい。第2従架台2cに設けた給水及び出湯用の配管片42、52の他端には、取外しためくら板を装着する。
【0067】
次いで、並設した主給湯装置10aと第1従給湯装置10bの各給湯器3a、3bの背面に形成された第2空間であって配管支持部材25上に一本の元ガス管6を載置する。この場合、異なる場所において元ガス管6には、主架台2a、第1従架台2b及び第2従架台2cのジョイント部24の位置に対応させて燃料ガス用の分岐ガス管61の一端を予め接続する。
【0068】
そして、各分岐ガス管61が所定の間隔を置いて接続された元ガス管6を配管支持部材25上に載置し、分岐ガス管61の他端を各ジョイント部24に接続した後、Uボルトを用いて元ガス管6を固定する。尚、接続作業が完了した元ガス管6をカバーで覆うこともできる。
【0069】
最後に必要な電気配線を行う。この場合、図8に示すように、主給湯器3aの背面の支持部材23に、電源ケーブル接続部91を設けてもよい。この場合、電源ケーブル接続部91の上側にコンセント92を設けると共に、第1及び第2従給湯装置10b、10cの第1及び第2の各従給湯器2b、2cに、先端に接続プラグを設けた電源ケーブルを出荷時に配線しておけば、コンセント92にプラグを差しこむだけで第1及び第2の各従給湯装置10b、10cに電気供給できる。これにより、主給湯装置10aにのみ必要な電気配線を行えばよく、設置作業をさらに簡素化できる。
【0070】
尚、本実施の形態では、主給湯器3a、第1従給湯器3b及び第2従給湯器3cの給湯能力を同一としたが、これに限定されるものではなく、筐体21の大きさが同一であれば各給湯器の給湯能力を相違させてもよい。
【0071】
また、本実施の形態では、第2空間に1本の元ガス管6を設置することとしたが、部品をさらに共通化するため、元ガス管6を構成するガス管用の配管片を配管支持部材24上に事前に載置して固定しておき、主給湯装置10aに第1従給湯装置10bを連結した後、ガス用の各配管片をフレキ管で連結してもよい。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の連結給湯装置では、連結に必要な部品の紛失を防止できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の連結給湯装置の斜視図
【図2】図1に示す連結給湯装置の正面図
【図3】図1に示す連結給湯装置の上面図
【図4】図1に示す連結給湯装置の側面図
【図5】搬送時の第1従給湯装置の正面図
【図6】各給湯装置を相互に連結する前の各々の給湯装置を示す図
【図7】フレーム枠の敷設を説明する図
【図8】連結給湯装置の設置状況を説明する図
【符号の説明】
1 連結給湯装置
2a、2b、2c 架台
10a 主給湯装置
10b 第1従給湯装置
10c 第2従給湯装置
S 部品収容室
S1 プレート
Claims (4)
- 直方体の主架台上に主給湯器を設けた主給湯装置を備え、該主給湯装置に、前記主架台と同一の形状を有する第1従架台上に第1従給湯器を設けた第1従給湯装置であって主給湯装置の一側に並べて設置可能なものと、前記主架台と同一の横幅及び高さを有する直方体の第2従架台上に第2従給湯器を設けた第2従給湯装置であって主給湯装置及び第1従給湯装置の背面に並べて設置可能なものとから選択した少なくとも1台を、各々の架台が相互に密接するように連結し、必要な給湯能力にする連結給湯装置であって、
前記第1従架台及び第2従架台の少なくとも一方に、連結に必要な部品の収容を可能とする部品収容室を設けたことを特徴とする連結給湯装置。 - 前記各架台の内部に、前記主給湯器、第1従給湯器及び第2従給湯器の熱交換器の加熱手段に燃料ガスを供給するガス管の一端が接続された元ガス管片、熱交換器への給水管の一端が接続された元給水管片及び熱交換器からの出湯管の一端が接続された合流出湯管片の少なくともいずれか1本の配管片をそれぞれ設け、各配管片を可撓性を有するフレキ管を介して接続したことを特徴とする請求項1記載の連結給湯装置。
- 前記部品に、前記フレキ管を含むことを特徴とする請求項2記載の連結給湯装置。
- 主架台に、循環ポンプ及び膨張タンクを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の給湯装置。
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