JP2004044414A - 可変容量型流体機械 - Google Patents

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Seishu Kimura
木村 成秀
Mikio Matsuda
松田 三起夫
Motohiko Ueda
上田 元彦
Shigeru Hisanaga
久永 滋
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Denso Corp
Soken Inc
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Denso Corp
Nippon Soken Inc
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Abstract

【課題】容量を円滑に100%と0%との間で変化させ得ると共に、高いシール性が得られる可変容量型ベーン型圧縮機のような流体機械を提供すること。
【解決手段】ロータ7に対して半径方向に且つ相互に反対方向に移動することができる一対の可動シリンダ半部8と、それらの両側においてそれらを支持する一対の直線状のガイド31と、ロータ7よりも僅かに大きい半径を有していて、可動シリンダ半部8の端部の間においてベーン9の先端を案内すると共に、吐出ポート45と吸入ポート23の間において、隣接する作動室91の間をシールする一対の円弧状シール部33とを設けている。
【選択図】   図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は可変容量型の流体機械(圧縮機又は原動機)に係り、特にベーン型であって、しかも吐出容量を無段階に変化させることができる圧縮機として実施するのに適している容積型の流体機械に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ベーン型で且つ可変容量型である圧縮機の従来例が特開平11−13662号公報に記載されている。この圧縮機は、シャフトに取り付けられて回転する円筒形のロータに形成された複数個のスロットにそれぞれ出入り自由にベーンを挿入し、各ベーンの先端を略楕円形の断面を有するシリンダの内面に摺接させることによって複数個の作動室を形成する通常のベーン型圧縮機において、ベーン及びスロットの数を7個に限定すると共に、そのものに新規性がある訳ではないが、サイドブロックの内面側においてシャフトの回りに回動することができる略円板状の制御プレートを設けて、制御プレートの周縁部の対向位置に形成された一対の凹部によって、凹部に対応する位置にある作動室と吸入室とを連通させるバイパス通路を形成したもので、作動室内の圧縮された冷媒を吸入室へバイパスすることによって、圧縮機の有効な容量を変化させるようになっている。
【0003】
近年、車両用の空調装置においては、低コスト化や小型軽量化のために、冷媒圧縮機を可変容量型のものとして、通常は駆動用のエンジンと冷媒圧縮機との間に設けられることが多い電磁クラッチを廃止し、それらを直結することによって圧縮機のシャフトを常時回転させると共に、圧縮機の容量を100%から0%まで変化させることにより、空調装置の能力を広い範囲にわたって調節するようになってきている。しかしながら、前述の従来例のような圧縮機では、容量を減少させるに従って圧縮行程が短くなるためトルク変動が大きくなってエンジンに悪影響を及ぼすことが問題になっている。また、このような構成によると、高速運転の状態においてバイパス通路における冷媒の抜けが悪くなるので、容量制御が難しくなるという問題もある。
【0004】
他の従来例として、特開平6−200882号公報に記載された可変容量型のベーンポンプは、気体を圧縮するための圧縮機ではなく、非圧縮性流体(液体)を圧送する油圧ポンプに属するものではあるが、対向する2つの大きな円弧と、それらを繋ぎ合わせる2本の直線からなる小判型の内面プロフィールを有するシリンダ(カムリング)を2つの半部に分割し、それらの対向間隔を変化させることによって容量を変化させるように構成されている。
【0005】
しかしながら、分割された2つのシリンダ半部の繋ぎ目部分が平面状(プロフィールが直線状)であるため、容量が増大した運転状態においては平面状の繋ぎ目部分が更に拡大し、円筒形のロータと接する部分がシャフトに平行な実質的に幅のない直線状になって、隣接する作動室の間のシール性が悪くなるので、粘性の高い液体ならばともかく、粘性の低い気体を圧縮する場合には、作動室内において圧縮された気体が繋ぎ目部分から低圧側へ漏洩しやすいという問題がある。また、この従来例では、前述のようにシリンダ内面のプロフィールがシリンダ半部の繋ぎ目部分において直線状となるので、直線部分と曲線部分との間の移行部分をベーンが摺動しながら通過する時にチャタリングを起こし易く、ベーンの先端がシリンダの内面から離れる時に作動室内で加圧された液体が低圧側へ漏洩するだけでなく、ベーンの先端とシリンダの摺接部分が損傷する恐れがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術における前述のような問題に鑑み、容量が円滑に且つ連続的に100%と0%との間で変化することができると共に、ベーンがチャタリングを起こし難くて耐久性が高く、また、容量が減少する運転状態においても作動行程が短縮されることはなく、トルク変動を大きくする恐れがないような、しかも、シリンダ内面のどの部分においてもベーンの先端との間のシール性が高く、作動室が確実に密閉されることにより作動効率が高いベーン型流体機械、とりわけ圧縮機を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、この課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の請求項1に記載された可変容量型流体機械を提供する。
【0008】
本発明の可変容量型流体機械においては、ロータに対して半径方向に且つ相互に反対方向に移動することができる一対の可動シリンダ半部と、可動シリンダ半部のそれぞれ両側においてそれらを支持する二対の直線状のガイドと、ロータよりも僅かに大きい半径を有していて、直線状のガイドの端部に接続し、可動シリンダ半部の端部の間においてベーンの先端を案内すると共に、隣接する作動室の間をシールすることができる一対の円弧状シール部とを設けている点に基本的な特徴がある。
【0009】
本発明の可変容量型流体機械においては、ガイドに沿って一対の可動シリンダ半部をロータに対して反対方向に移動させることにより、作動室の容量、従って可変容量型流体機械の容量を円滑に且つ連続的に、100%と0%との間で変化させることができるだけでなく、円弧状シール部を備えていることによって、吐出ポートと吸入ポートが近接する部位においても、複数の作動室の間のシール性を確保することができるので、高い作動効率が得られる。
【0010】
円弧状シール部は、ロータの回転方向に見て相互に隣接して形成される吐出ポートと吸入ポートとの間において、相互に対向するようにハウジングによって支持することができる。直線状のガイド上で移動することができるように相互に対向している可動シリンダ半部の端部、或いは円弧状シール部の端部におけるプロフィールに、それらの端部が直線状のガイドに対して滑らかに接続するように接円弧を設けることができる。それによって、ベーンの先端が接円弧を通過する時に、ベーンにスロットの方向の過大な押し付け力が作用することが抑制される。
【0011】
吸入ポートの形状は、最大容量時に形成される複数個の作動室のうちで、吸入ポートを含む位置に形成されるものの範囲を超えないように設定することが望ましい。仮にそれよりも大きくすると、吸入ポートが隣接する2つの作動室に跨って連通することにより、各作動室のシール性が低下して効率も低下する。また、吐出ポートに逆止弁からなる吐出弁を設けることができ、それによって吐出ポート及び作動室への流体の逆流による作動効率の低下を防止することができる。更に、最小容量時にベーンに作用する背圧の供給通路を遮断する開閉弁を設けた場合には、ベーンの先端やシリンダ面における無用の摩耗を低減することができるので、最小容量時における動力損失が少なくなる。
【0012】
可動シリンダ半部をロータに対して移動させるために、ハウジング内の可動シリンダ半部の背後に、それを押し出すための制御圧室を設けることができる。この場合は、吐出圧と吸入圧の中間の制御圧を制御弁によって作って制御圧室へ供給するというように構成すれば、流体圧によって可動シリンダ半部の位置を任意に制御することができる。制御圧室はそれを流体圧シリンダとすると共に、ベーン自体をピストンとしてそれぞれ流体圧アクチュエータを構成することもできるが、それとは異なる形式の流体圧アクチュエータとしては、ハウジング内に設けられた専用の流体圧シリンダと、それに嵌合して摺動すると共に可動シリンダ半部に取り付けられた専用のピストンとによって構成することもできる。これらの他に、可動シリンダ半部を移動させるアクチュエータとしては、流体圧によるものに限らず、電磁的、電気的、或いは機械的なアクチュエータ等のいずれかを使用することもできる。
【0013】
可動シリンダ半部が所定の位置へ移動した後に、その位置を確実に保持するために、可動シリンダ半部に何らかの制動手段を設けることが望ましい。その1つとして、可動シリンダ半部を案内する直線状の溝等からなるガイドによって摩擦抵抗を発生させて、可動シリンダ半部の移動を制限することができる。
【0014】
また、可動シリンダ半部をロータに向かって常時付勢する圧縮バネを設けるか、或いはそれと反対の方向に付勢する引張りバネを設けることが望ましい。圧縮バネを設けた場合には何らかのトラブルが発生した時に、可変容量型流体機械の容量が零又は最小となるので、一般的にフェールセーフの機能が得られる。また、起動時は必ず最小容量から運転が開始されるので、関連する機器へ波及するトルクショックが発生しない。引張りバネを設けた場合には、制御圧室に作用する制御圧との釣り合いによって制御性が高くなる。
【0015】
なお、可動シリンダ半部の移動を案内するために設けられるガイドその他によって、制御圧室と作動室との間で流体が漏洩する恐れがある場合には、それらの間にシール部を設けることができる。これは、例えば直線状のガイドの溝に取り付けられたシール部とすることができる。
【0016】
一対の可動シリンダ半部が相互に反対方向へ移動するように、それらの間に連動機構を設けることができる。それによって、個々の可動シリンダ半部に制御圧室のような手段を設ける必要がなくなり、それらの一方に設けるだけで、双方を同時に移動させることができる。また、この機構を設けることによって、2つの可動シリンダ半部が必ず相互に対応する位置へ移動することが保障される。
【0017】
相互に対向している可動シリンダ半部のそれぞれ一対の端部の長さは、必ずしも同じである必要はない。それらの長さを異ならせる場合に、例えば、長い方の端部に係合する直線状のガイドの表面をロータに対する接線にすると共に、その接点とガイドの端部を一致させ、更に円弧状シール部の端部とも一致するように設定することができる。この場合は、円弧状シール部のいずれか一方の端部が、同じ側のガイドと滑らかに接続するように、接円弧によってプロフィールを滑らかに結合することが望ましい。この接円弧の半径は、その位置をベーンの先端が通過する時にベーンにチャタリングを発生させるスロットの方向の加速度が生じないような値に設定すべきである。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に添付の図面を参照しながら、本発明の幾つかの好適な実施例を詳細に説明する。各実施例に共通の部分には同じ参照符号を付すことにする。図1から図4は本発明の可変容量型流体機械の第1実施例としての可変容量型のベーン型圧縮機を示すもので、1はフロントハウジング、11はそれに支持されたシャフトシール、12は吸入室、13はフロントガスケットを示しており、ガスケット13を挟んでフロントサイドプレート2がフロントハウジング1に取り付けられることにより、吸入室12がフロントハウジング1の内部に空間として形成される。21はフロントサイドプレート2によって支持されるメインベアリング、22はそれを軸方向に位置決めするサークリップである。
【0019】
3はシリンダハウジング、4はリアサイドプレート、5はリアハウジングであって、シリンダハウジング3はフロントサイドプレート2とリアサイドプレート4との間に挟まれるように組み付けられると共に、リアサイドプレート4はリアハウジング5との間にリアガスケット41を挟み込んで組み付けられる。これらの部材を一体的に締結するために数本のスルーボルト10が使用されている。なお、リアサイドプレート4の内側の中心寄りにはベーン背圧円環溝42が形成されると共に、それに開口するように小径の絞りを兼ねるベーン背圧導入孔43がリアサイドプレート4を貫通して設けられ、このベーン背圧導入孔43に接続してそれをリアハウジング5内に形成される吐出室56へ連通させる図示しない通路がリアガスケット41に形成されている。
【0020】
ベーン背圧導入孔43とは別に、始動時の早期にベーン背圧円環溝42へ迅速にベーン背圧となる流体の圧力を導入するために、ベーン背圧円環溝42と吐出室56とを接続する通路にチャタリング防止バルブ44が設けられている。チャタリング防止バルブ44は、ベーン背圧円環溝42側の通路に形成される弁座を吐出室56側から球形の弁体によって閉塞すると共に、ベーン背圧円環溝42側から圧縮スプリングによって弁体に開弁方向の力を与える構成となっていて、吐出室56内の流体の吐出圧が所定値に達する時までは開弁しているが、所定値以上になると自動的に閉弁するようになっている。なお、チャタリング防止バルブ44を含む通路の平均的な通路径は、ベーン背圧導入孔43を含む通路の平均的な通路径よりも大きい。
【0021】
46はリアサイドプレート4の周辺部の上下対称的な位置に設けられた制御圧導入孔であって、リアハウジング5内に空間として形成される制御圧導入室53と、可動シリンダ半部8を任意の位置へ移動させて圧縮機の容量を無段階に変化させるために、図2及び図3に示すように、シリンダハウジング3内の上下の部分に空間として形成される制御圧室32とを連通させる。
【0022】
リアサイドプレート4の中心部の開口にはプレーンベアリング47が設けられて、フロントサイドプレート2に設けられたメインベアリング21と共に、圧縮機の中心部を通るシャフト6を軸承している。メインベアリング21の外側において、フロントハウジング1に設けられた前述のシャフトシール11がシャフト6の周囲から流体が漏れ出るのを防止する。7はシャフト6と同心の円柱形のロータであって、圧入等の方法でシャフト6と一体化されており、その両側面はフロントサイドプレート2とリアサイドプレート4に摺動可能に接触している。
【0023】
ロータ7の上下に、一対の可動シリンダ半部8が上下方向に摺動可能に設けられる。それぞれの可動シリンダ半部8を上下方向に摺動させるために、それらの両側縁として形成された摺動部8eが、シリンダハウジング3の内面に上下方向の溝として形成された直線状のガイド31に摺動可能に係合している。81は、制御圧室32が溝状のガイド31を介して、フロントサイドプレート2に形成された吸入ポート23や、リアサイドプレート4に形成された吐出ポート45に連通したり、高圧側となる後述の作動室91内からガイド31を伝わって流体が低圧側へ漏れ出るのを防止するために、摺動部8eに設けられたシール部である。83は制御圧室32内に装着されたバネであって、圧縮バネ又は引張りバネとすることができる。圧縮バネであれば、上下の可動シリンダ半部8をそれぞれロータ7に向かって常時付勢している。言うまでもなく、バネ83を引張りバネとする時には、その両端をシリンダハウジング3と可動シリンダ半部8にそれぞれ取り付ける。
【0024】
ロータ7には放射状に複数個、例えば5個のベーンスロット71が均等配置で形成されていて、それらの底部は前述のリアサイドプレート4に設けられたベーン背圧円環溝42に連通している。ベーンスロット71にはそれぞれ板状のベーン9が半径方向に摺動可能に気密を維持して挿入されていて、それらの先端が可動シリンダ半部8の内面に摺動可能に接触すると共に、それらの両側縁がフロントサイドプレート2とリアサイドプレート4に摺動可能に接触する。
【0025】
可動シリンダ半部8の詳細な形状を図4に例示する。2個の可動シリンダ半部8の形状は同じであってよく、その内面は概ね円筒面となっているが、その内面のプロフィールの大部分は大径の円弧8bとなっている。大径の円弧8bの半径はロータ7の半径よりも若干大きくする。なお、大径の円弧8bが真円の円弧である必要はないので、真円の円弧とは若干異なる形状にするとか、左右非対称の形状とする場合もあり得る。大径の円弧8bの両端から端部8cまでの短い部分はいずれも小径の円弧8aとなっているが、この部分のプロフィールは必ずしも左右同じ形である必要はない。これらは直線状のガイド31の表面と大径の円弧8bとを滑らかに接続するために、両者に共に接する曲線として形成された所謂「接円弧」である。可動シリンダ半部8の上或いは下の端面8dは前述の制御圧室32内に面していて、後述のように制御圧室32に作用する制御圧を受けるようになっており、バネ83の付勢力もこの端面8dに作用する。
【0026】
シリンダハウジング3の両側の内面には、ロータ7の半径よりも僅かに大きい半径を有する円弧状シール部33が突出するように形成されていて、ロータ7の表面との間に殆ど流体の通過を許さない微小な隙間を形成し、ロータ7の回転を可能としている。円弧状シール部33の軸線方向の長さはロータ7のそれと同等である。場合によっては、円弧状シール部33はロータ7の表面に摺動接触していてもよい。円弧状シール部33の表面と、直線状のガイド31の表面との接続部分となるガイド端部31aのプロフィールは、双方に接する小径の接円弧となっている。これはベーン9のチャタリングを抑制するために設けられている。
【0027】
図2及び図3に示すように、フロントサイドプレート2の中心に関して相互に対称的な位置に一対の吸入ポート23が開口していて、いずれもフロントハウジング1内に空間として形成された吸入室12に通じている。図示実施例の圧縮機が車両用の空調装置における冷媒圧縮機として使用される場合には、吸入室12は図示しない配管によって空調装置の冷凍サイクルにおけるエバポレータに接続される。
【0028】
吸入ポート23はフロントサイドプレート2の開口として、図2及び図3において左右の高さが異なる位置に2個形成されるが、それらの吸入ポート23から半周足らず回った位置に設けられる円弧状シール部33の前において、リアサイドプレート4を貫通する開口として吐出ポート45がそれぞれ開口している。2個の吐出ポート45は図1に示す吐出室56に共に連通している。図2に破線で例示したように、吐出ポート45がリアサイドプレート4を貫通した後の吐出室56側の部分に、リード状の逆止弁からなる吐出弁57を設けることができる。51はリアハウジング5に設けられた吐出孔であって、吐出室56内の加圧された冷媒(一般的には流体)をオイルセパレータ55を介して圧縮機の外部へ取り出し、図示しない配管によって空調装置における冷凍サイクルのコンデンサへ供給する。
【0029】
リアハウジング5には制御弁52が取り付けられていて、吐出室56内にある吐出圧(高圧)の冷媒を受け入れて減圧することにより、任意の高さの制御圧を帯びた冷媒を作り出して制御圧導入室53へ供給する。この制御圧が制御圧導入孔46を経て制御圧室32へ導入され、2つの可動シリンダ半部8をロータ7に向かって付勢し、対向するベーン9の先端に押し付ける作用をする。制御圧の高さは制御弁52を電子式制御装置等によってデューティ制御等をすることにより、自由に制御することができる。
【0030】
次に、図示実施例の圧縮機の運転状態について説明する。シャフト6が図示しない内燃機関等によって回転駆動されることにより、ロータ7は図2において左回りに回転する。全てのベーン9はロータ7と共に回転するので、隣接する任意の2個のベーン9と、それらの間における可動シリンダ半部8の内面と、ロータ7の表面とによって形成される1つの作動室91においては、その容積が拡大するのに従って、冷媒(一般的には流体)が吸入ポート23からその作動室91内へ吸入され、その作動室91の回転方向における後ろ側のベーン9が吸入ポート23を通過して作動室91が閉空間となった後に、ベーン9が可動シリンダ半部8の内面によって押し込まれて作動室91の容積が縮小すると共に冷媒が圧縮されるので、高圧となった冷媒が吐出ポート45から吐出室56へ吐出される。
【0031】
ベーン9が可動シリンダ半部8の連続で滑らかな内面に接触して摺動回転する間は何ら問題がないが、この圧縮機が可変容量型であって、2個の可動シリンダ半部8の間隔が変化するものであることから、吐出ポート45と次の吸入ポート23との間において、前述の油圧ポンプの従来例のように、可動シリンダ半部8の内面の端部が、2つの可動シリンダ半部8の接続部分に設けられた直線状のガイドに直接に接続する構成であれば、本来は閉空間であるべき作動室91のシール性が接続部分の両側において悪くなって、高圧側の作動室91が吐出ポート45以外に、接続部分の先に形成される次の作動室91や、それが連通している吸入ポート23等の低圧側にも連通するため、高圧側の作動室91において圧縮された冷媒の圧力が低下してしまう可能性がある。
【0032】
これに対して、図示実施例の圧縮機においては、1つの吐出ポート45と次の吸入ポート23との間に、仕切りとしてシリンダハウジング3の内面から突出する円弧状シール部33を設けており、容量の変化とは無関係に、円弧状シール部33の円筒面がロータ7の表面に常時接触しているか、或いはそれに対して微小な隙間を残して近接しているので、高圧側から低圧側への移行部である円弧状シール部33の前後においても、各作動室91のシール性が低下することはなく、高圧側の作動室91内で圧縮された冷媒が円弧状シール部33を越えて低圧側の作動室91及びそれに連通している吸入ポート23へ漏れ出るのが阻止されて、圧縮された冷媒の全量が吐出ポート45へ吐出されるようになる。
【0033】
また、ベーン9の先端が可動シリンダ半部8の大径の円弧8bからガイド31のガイド端部31aへ乗り移る部分には小径の円弧8aからなる接円弧が形成されているし、直線状のガイド31から円弧状シール部33に乗り移る部分にも小径の接円弧が形成されているから、ベーン9は滑らかにシリンダ面82に沿って摺動して、ベーン9に作用する加速度には急激な変化が生じない。
【0034】
このような運転状態においてベーン9に作用する力は、作動室91にある冷媒の圧力によって側面から受ける力と、ベーンスロット71内に作用するベーン背圧によって発生する力と、ロータ7が回転することによって発生する遠心力と、ベーン9が2つの可動シリンダ半部8の内面やガイド31、円弧状シール部33の円筒面等からなる連続する曲面であるシリンダ面82に沿って移動する時にベーンスロット71の方向に発生する慣性力と、それぞれの摺動個所において発生する摩擦力等の合力となる。ベーン9にチャタリングが発生しない条件は、この合力が常にシリンダ面82の外側に向かって作用していることである。
【0035】
回転数が増大すると慣性力が支配的になるが、この慣性力が増大する個所の1つは、直線状のガイド31と円弧状シール部33との繋ぎ目であるから、この繋ぎ目をベーン9が通過する時に大きい慣性力が発生することがないように、接円弧として小径の円弧8aを可動シリンダ半部8の両側の端部に設けてベーン加速度を可及的に小さくしている。それによって慣性力によって発生するベーン9の過大な押し付け力を抑えることができる。
【0036】
2個の可動シリンダ半部8において、内面のプロフィールの大部分を占めている大径の円弧8bは、その両端に滑らかに接続する短い接円弧である小径の円弧8aを含めて、可動シリンダ半部8の内面のプロフィールの設計条件は、図3に示すように、2個の可動シリンダ半部8がロータ7に向かって最も接近した位置まで移動して圧縮機の容量が最小(実質的に零)となり、可動シリンダ半部8の端部8cがガイド端部31aに接した時に、可動シリンダ半部8の内面がどこでもロータ7に接触することがなく、内面の全域においてロータ7の表面との間に概ね均等に微小な隙間を残していることである。
【0037】
前述のように、ベーンスロット71の底部にはベーン背圧円環溝42から流体の圧力が加えられてベーン9を押し出すように作用する。圧縮機の定常的な運転状態においては、吐出室56にある加圧された冷媒の吐出圧が、絞り通路であるベーン背圧導入孔43を通ることによって適度に減圧されて、ベーン背圧円環溝42へ常に供給されているけれども、圧縮機の始動時には吐出室56の吐出圧が十分に上昇していないので、未だ低い吐出圧がベーン背圧導入孔43において更に減圧されてベーン背圧円環溝42へ供給されると、ベーンスロット71においてベーン9を押し出す力が不足するので、ベーン9にチャタリングが発生することがある。
【0038】
この問題に対して、図示実施例ではチャタリング防止バルブ44を設けて、始動直後において吐出圧が未だに低くても、チャタリング防止バルブ44を含む比較的に大径の通路を介して、吐出室56の吐出圧を殆ど減圧しないでベーン背圧円環溝42へ供給し、ベーンスロット71における背圧を高めるので始動時においてもベーン9にチャタリングが発生しない。しかし、このまま定常運転の状態になると吐出圧が高くなることからベーンスロット71内の背圧が過度に高くなるが、この状態ではチャタリング防止バルブ44の弁体が吐出圧に押されて戻しバネの付勢力に打ち勝って弁座に着座するので、チャタリング防止バルブ44が閉弁状態となって、ベーン9のための背圧は絞り通路であるベーン背圧導入孔43のみから供給されるようになるから問題を生じない。
【0039】
圧縮機の容量は、図示しない電子式制御装置等によって制御弁52をデューティ制御して制御圧導入室53にある冷媒の制御圧を吐出圧と吸入圧の中間の任意の高さとして、その制御圧を制御圧室32へ供給することにより可動シリンダ半部8の背圧を制御して、ロータ7に対する可動シリンダ半部8の押し出し位置を調整することにより、図1に示すような100%容量の状態から、図2に示すような実質的に0%容量の状態まで、無段階に自由に制御することができる。図2に示す100%容量の状態では制御圧室32の圧力は吸入圧に近くなり、図3に示す0%容量の状態では制御圧室32の圧力は吐出圧に近くなる。それらの中間の容量に対応する可動シリンダ半部8の押し出し位置は、制御圧室32の制御圧によって発生する力だけでなく、バネ83の付勢力やベーン9の先端がロータ7の内面に及ぼす力、作動室91内の冷媒の圧力によって可動シリンダ半部8の内面が受ける力をも加えて、それらの合力によって決まることは言うまでもない。
【0040】
図示実施例においては可動シリンダ半部8の端面8dに直接に制御圧室32を形成すると共に、制御圧室32と作動室91との間をシールするためにシール部81を設けているが、この変形例としては、図示していないけれども、シリンダハウジング3の内部に円筒形のシリンダを形成し、それに対してピストンを摺動係合させて制御圧室を構成し、このピストンを可動シリンダ半部8と一体化するという構成をとることも可能である。この場合の制御圧室のシール部はピストンの円筒面に設けるとよい。
【0041】
また、可動シリンダ半部8には作動室91内において冷媒を圧縮することによって発生する圧縮反力が作用するし、シャフト6が1回転する間にも圧縮反力の大きさが変動するので、それによって可動シリンダ半部8が微動を繰り返すのを避けるために、可動シリンダ半部8の両側の摺動部8eと、それを案内する溝状のガイド31との間の摺動面に、適度の大きさの摩擦抵抗が発生するように設計することが望ましいが、摩擦抵抗を発生させる代わりに、摺動面に垂直に何らかの制動力を作用させるように構成してもよい。
【0042】
このように、本発明の第1実施例においては、シリンダを二分割して一対の可動シリンダ半部8を形成し、それらの間隔を調整することによって容量を無段階に変化させることができるだけでなく、それらの可動シリンダ半部8の内面の接続部分に対応して円弧状シール部33を設けるので、高圧側の作動室91と低圧側の作動室91との間のシール性を確保することが可能になる。また、容量を変化させても冷媒はロータ7の約2分の1回転の間に徐々に圧縮されるので、シャフト6のトルク変動が大きくなるとか、それを回転駆動するエンジンに悪影響を及ぼすという恐れがない。更に、シリンダ面82を構成する可動シリンダ半部8の大径の円弧8bと直線状のガイド31との繋ぎ目には接円弧として小径の円弧8aを設けると共に、ガイド31と円弧状シール部33との繋ぎ目となるガイド端部31aにも接円弧を設けるので、ベーン9に作用する加速度が小さくなり、それによってベーン9にチャタリングが発生するのを防止することができる。
【0043】
なお、前述のように可動シリンダ半部8を付勢するバネ83は圧縮バネであっても、或いは引張りバネであってもよい。圧縮バネとした場合には、制御圧室に高圧が作用していない時でも可動シリンダ半部8とベーン9の接触状態を維持することができるし、引張りバネとした場合には、その付勢力が制御圧によって発生する制御力に対抗するので、制御性が向上して、可動シリンダ半部8が制御圧の僅かな変化にも忠実に反応するようになる。
【0044】
次に、図5から図7を参照して、本発明の可変容量型流体機械の第2実施例としての可変容量型のベーン型圧縮機について説明する。縦断面の構成は図1に示した第1実施例のそれと同様なものであるから図示を省略する。第2実施例の圧縮機が第1実施例のそれと異なる点は、図5及び図6を図2及び図3と対比すれば明らかである。即ち、第1実施例に対する第2実施例の構造上の特徴は左右の円弧状シール部33’が対称的な位置になくて上下にずれていることである。
【0045】
図5に示すように、吐出ポート45側のガイド31’がロータ7に対する接線となるように配置されていて、その接点と、ガイド31’のガイド端部31a’が一致しているだけでなく、円弧状シール部33’の吐出ポート45側の端部とも一致している。円弧状シール部33’の吸入ポート23側の端部は同じ側のガイド31’と滑らかに接続するように、小径の接円弧によって結合されている。従って、第2実施例においては、ガイド31’の高さが、吐出ポート45側と吸入ポート23側との間で僅かに異なることになる。
【0046】
ベーンスロット71の方向におけるベーン9の加速度が大きくなってチャタリングが起こりやすくなるのは、ベーン9の先端が直線状のガイド31’から円弧状シール部33’へ乗り移る箇所にある時であるから、第2実施例のように構成すると、ベーンスロット71の方向におけるベーン9の加速度が、第1実施例の場合よりも小さくなる。また、そのような個所が第1実施例では4個できるが、第2実施例の場合は円弧状シール部33’からガイド31’へ移行する位置にできる2個だけになる。
【0047】
このように、第2実施例の圧縮機においては左右の円弧状シール部33‘の位置が上下にずれているので、それに応じて円弧状シール部33’の形状が第1実施例の円弧状シール部33とは異なった形状になるし、可動シリンダ半部8’の形状も、図7に示すように、第1実施例の可動シリンダ半部8(図4参照)とは違った形状となる。即ち、第2実施例における可動シリンダ半部8’の内面の、吐出ポート45に近い側のプロフィールとなる円弧8’a’は、ガイド31’に対する接円弧であり、この場合における最長のものとなる。その半径はロータ7の半径よりも若干大きくする。円弧8’a’に接続する大径の円弧8’bは比較的に短いが、これは円弧8’a’と吸入ポート23側の小径の円弧8’aとを滑らかに接続する接円弧とする。大径の円弧8’bの半径は、図6に示したように上下の可動シリンダ半部8’がロータ7に最も接近して、圧縮機の容量が最小となった時に、吸入ポート23から冷媒の吸入を完了した作動室91の容積が最小となるような値に設定する。
【0048】
第2実施例のベーン型圧縮機においては、このような構成によって、ベーン9のチャタリングの原因になるベーンスロット71の方向における加速度を可及的に小さく抑制するので、第1実施例のベーン型圧縮機以上に高いチャタリング防止効果を奏することができる。
【0049】
図8に本発明の第3実施例としてのベーン型圧縮機を示す。横断面の形状は第1実施例を示す図2や第2実施例を示す図5と同様なものになるので省略する。第3実施例においては、前述の各実施例におけるシャフト6とロータ7が一体化されて、単一のシャフト6’となっていることと、このシャフト6’がメインベアリング21とフロントサイドプレート2及びフロントハウジング1によって片持ち支持されている点にある。それによって、ロータ部分の中心部をシャフトが貫通する必要がないので、ベーンスロットをロータ部分の中心に近い部分まで形成することができる。従って、シャフト6’のロータに相当する部分における直径を小さくすることが可能になり、圧縮機全体を小型化することができる。
【0050】
なお、ベーン背圧円環溝42と吐出室56とを結ぶベーン背圧導入孔43の途中に電磁弁のような開閉弁48(図1参照)を設けて、それを電子式制御装置のような手段によって開閉制御するように構成することができる。この開閉弁48を圧縮機が最小容量となる時に閉弁させることにより、ベーンスロット71内に作用するベーン背圧を低くして、ベーン9がシリンダの表面に押し付けられないようにする。それによって、圧縮機の最小容量時にベーン9の先端のような摺動部分に無用の摩耗が生じたり、動力損失が増大するのを防止することができる。
【0051】
また、図示実施例においては一対の可動シリンダ半部8を移動させるために、その背後に設けられた制御圧室32へ制御弁52から吐出圧と吸入圧の中間の制御圧を供給するように構成しているが、一対の可動シリンダ半部8を移動させる手段としては、このような流体圧を利用する方法の他に、電磁的、電気的、或いはその他の機械的なアクチュエータ等を使用することができることは言うまでもない。更に、その内部にウォームギヤ機構や螺子式伝動機構等を組み込むこともできる。これらの機構は、調整された可動シリンダ半部8の位置を保持する制動手段としても作用する。勿論、この目的において、機械的に可動シリンダ半部8の移動を阻止する制動機構を設けることも可能である。
【0052】
更に、一対の可動シリンダ半部8を相互に反対方向に移動させるために、両者の間をリンク機構等によって連結することができる。それによって、両者を確実に所定の位置まで移動させることができるだけでなく、制御圧室32等の、可動シリンダ半部8を移動させるための手段を単一のものに併合して、全体の構成を簡素化することも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例としてのベーン型圧縮機の縦断面図である。
【図2】第1実施例の圧縮機の最大容量の状態を示す図1のA−A断面における横断面図である。
【図3】第1実施例の圧縮機の最小容量の状態を示す横断面図である。
【図4】第1実施例における可動シリンダ半部を示す側面図である。
【図5】第2実施例の圧縮機の最大容量の状態を示す横断面図である。
【図6】第2実施例の圧縮機の最小容量の状態を示す横断面図である。
【図7】第2実施例における可動シリンダ半部を示す側面図である。
【図8】第3実施例としてのベーン型圧縮機の縦断面図である。
【符号の説明】
2…フロントサイドプレート
4…リアサイドプレート
6…シャフト
7…ロータ
8,8’…可動シリンダ半部
9…ベーン
23…吸入ポート
31,31’…直線状のガイド
32…制御圧室
33,33’…円弧状シール部
42…ベーン背圧円環溝
43…ベーン背圧導入孔
44…チャタリング防止バルブ
45…吐出ポート
46…制御圧導入孔
48…開閉弁
52…制御弁
56…吐出室
57…吐出弁
71…ベーンスロット
82…シリンダ面
91…作動室

Claims (21)

  1. ハウジング内において回転自在に支持されると共に放射状に形成された複数個のスロットの中にそれぞれ摺動自在にベーンを支持している円柱形のロータと、
    該ロータを取り囲むシリンダを二分割して前記ロータに対して半径方向に且つ相互に対向する状態を維持しながら反対方向に移動することができるように前記ハウジングによってそれぞれ支持される一対の可動シリンダ半部と、
    該可動シリンダ半部のそれぞれ両側においてそれらを支持すると共にそれらの移動を案内するために相互に対向して前記ハウジングによって支持される二対の直線状のガイドと、
    該直線状のガイド上で相互に対向している前記可動シリンダ半部の端部の間において前記ベーンの先端を案内すると共に複数個の前記ベーンの間に形成されて相互に隣接する作動室の間をシールすることができるように前記ロータの半径よりも僅かに大きい半径の円弧面を備えていて相互に対向するように前記直線状のガイドの端部に接続して前記ハウジングによって固定的に支持されている一対の円弧状シール部とからなり、
    前記可動シリンダ半部の内面と、前記円弧状シール部の円弧面と、前記直線状のガイドの少なくとも一部のガイド面とによって連続的に形成されて拡縮することができるシリンダ面に、複数個の前記ベーンの先端が摺動係合するように構成されていることを特徴とする可変容量型流体機械。
  2. 請求項1において、前記円弧状シール部が前記ハウジングによって支持されて、前記ロータの両側面と前記ベーンの両側縁がそれぞれ摺動可能に接触する前後のサイドプレートの開口として前記ロータの回転方向に見て相互に隣接して形成される吐出ポートと吸入ポートとの間に設けられていることを特徴とする可変容量型流体機械。
  3. 請求項1又は2において、前記直線状のガイド上で相互に対向している前記可動シリンダ半部の端部のプロフィールが、前記直線状のガイドに対して滑らかに接続するように接円弧を備えていることを特徴とする可変容量型流体機械。
  4. 請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記円弧状シール部の両側に接続する前記直線状のガイドの端部に、それらの表面を滑らかに接続するための接円弧が形成されていることを特徴とする可変容量型流体機械。
  5. 請求項3又は4において、前記接円弧の半径が、その位置を前記ベーンの先端が通過する時に前記ベーンに過大な押し付け力を発生させる前記スロットの方向の加速度が生じないような値に設定されていることを特徴とする可変容量型流体機械。
  6. 請求項2ないし5のいずれかにおいて、前記吐出ポートが、前記直線状のガイドと前記円弧状シール部との接続部の付近に形成されていることを特徴とする可変容量型流体機械。
  7. 請求項2ないし6のいずれかにおいて、前記吸入ポートの形状が、最大容量時に形成される複数個の作動室のうちで、前記吸入ポートを含む位置に形成されるものの範囲を超えないように設定されていることを特徴とする可変容量型流体機械。
  8. 請求項2ないし6のいずれかにおいて、前記サイドプレートの一方に形成された前記吐出ポートに逆止弁からなる吐出弁が設けられていることを特徴とする可変容量型流体機械。
  9. 請求項1ないし8のいずれかにおいて、最小容量時に前記ベーンに作用する背圧の供給通路を遮断する開閉弁を設けたことを特徴とする可変容量型流体機械。
  10. 請求項1ないし9のいずれかにおいて、前記可動シリンダ半部を前記ロータに対して移動させるために、前記ハウジング内の前記可動シリンダ半部の背後に、それを押し出すための制御圧室が設けられていることを特徴とする可変容量型流体機械。
  11. 請求項10において、前記制御圧室が、前記ハウジング内に設けられたシリンダと、それに嵌合して摺動するピストンとによって構成されていることを特徴とする可変容量型流体機械。
  12. 請求項1ないし11のいずれかにおいて、前記可動シリンダ半部を移動させる手段として、電磁的、電気的、或いは機械的なアクチュエータのいずれかを使用することを特徴とする可変容量型流体機械。
  13. 請求項1ないし12のいずれかにおいて、前記可動シリンダ半部が制御された位置へ移動した後はその位置を保持するように、前記可動シリンダ半部に何らかの制動手段が設けられていることを特徴とする可変容量型流体機械。
  14. 請求項13において、前記可動シリンダ半部の前記直線状のガイドに摩擦抵抗を付与したことを特徴とする可変容量型流体機械。
  15. 請求項1ないし14のいずれかにおいて、前記可動シリンダ半部を前記ロータに向かって常時付勢する圧縮バネを設けたことを特徴とする可変容量型流体機械。
  16. 請求項1ないし14のいずれかにおいて、前記可動シリンダ半部を前記ロータとは反対の方向に常時付勢する引張りバネを設けたことを特徴とする可変容量型流体機械。
  17. 請求項10ないし16のいずれかにおいて、前記制御圧室と前記作動室との間にシール部を設けたことを特徴とする可変容量型流体機械。
  18. 請求項1ないし17のいずれかにおいて、前記一対の可動シリンダ半部が相互に反対方向へ移動するように、それらの間に連動機構が設けられていることを特徴とする可変容量型流体機械。
  19. 請求項1ないし18のいずれかにおいて、前記可動シリンダ半部のそれぞれ一対の端部の長さが異なっていて、長い方の端部が係合する前記直線状のガイドが前記ロータに対する接線になっていると共に、その接点と前記直線状のガイドの端部が一致しており、且つ前記円弧状シール部の端部とも一致していることを特徴とする可変容量型流体機械。
  20. 請求項19において、前記円弧状シール部のいずれか一方の端部が、同じ側の前記直線状のガイドと滑らかに接続するように、接円弧によって結合されていることを特徴とする可変容量型流体機械。
  21. 請求項20において、前記接円弧の半径が、その位置を前記ベーンの先端が通過する時に前記ベーンにチャタリングを発生させる前記スロットの方向の加速度が生じないような値に設定されていることを特徴とする可変容量型流体機械。
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