JP2004044093A - 二重床支持装置とこれを用いた遮音床構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】マンションなど集合住宅の二重床へ適用可能であり、重量衝撃音や軽量衝撃音に対して簡単な機構で対応でき製造コストを大幅に低減でき、床の不陸を補修することなくレベル調整が可能であり、根太の端部にも使用できる二重床支持装置を提供する。
【解決手段】水平なコンクリートスラブ6の上に載置され、その上に床の下地となる床パネル5を支持する二重床支持装置。水平に延びる細長い水平弾性部材21と、水平弾性部材の両端部をコンクリートスラブ上に支持する支持脚部22と、床パネルからの下向き荷重を受け、これを前記水平弾性部材の中央部に伝達する鉛直荷重受け機構24とを備える。鉛直荷重受け機構は、その鉛直軸を中心に水平回転可能であり、かつ床パネル支持部からコンクリートスラブ上面までの高さを可変調整可能に構成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】水平なコンクリートスラブ6の上に載置され、その上に床の下地となる床パネル5を支持する二重床支持装置。水平に延びる細長い水平弾性部材21と、水平弾性部材の両端部をコンクリートスラブ上に支持する支持脚部22と、床パネルからの下向き荷重を受け、これを前記水平弾性部材の中央部に伝達する鉛直荷重受け機構24とを備える。鉛直荷重受け機構は、その鉛直軸を中心に水平回転可能であり、かつ床パネル支持部からコンクリートスラブ上面までの高さを可変調整可能に構成されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マンションなどの集合住宅における二重床支持装置とこれを用いた遮音床構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
マンションなどの集合住宅では、コンクリートスラブの上に支持脚により床の下地となる床パネル(パーティクルボードなど)を支え、その上にフローリングなど仕上げ材を敷設するいわゆる二重床が知られている。かかる二重床は、コンクリートスラブの上に畳やジュータンなどを直接敷く場合と比較すると、床面を同一高さにするバリアフリー化が容易であり、床下に配管・配線を通すことにより設備の更新がしやすい特徴がある。
【0003】
かかる二重床の支持装置として、例えば図15の支持脚が知られている。この支持脚は、ゴム基台1、棒状脚部2、受け板支持部3、受け板4などから構成され、コンクリートスラブ6の上面に垂直に設置し、その上に床パネル5(パーティクルボードなど)が釘又はボルト7で取り付けられる。
この図の例では、支持脚の受け板支持部3と棒状脚部2がネジで螺合されており、棒状脚部2がゴム基台1に対して回転自在に取り付けられているので、棒状脚部2を軸心を中心に回転させることで、受け板支持部3が上下し、床パネル5のレベル調整ができるようになっている。また、支持脚によっては床パネル5と受け板4の間にもゴムなど緩衝部材を設けるものもあるが、基本的にはゴム基台1によって床パネル5の振動を吸収するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
床の遮音性能は、重量床衝撃音レベル(LH−)、軽量床衝撃音レベル(LL−)の2つの指標で表される。例えば、集合住宅に対する建築学会の推奨値(「特級」)では、LH−45で「人の走り回り、飛び跳ねなど」が階下では「聞こえるが、意識することはあまりない」、LL−40で「椅子の移動音、物の落下音など」が階下では「ほとんど聞こえない」程度となる。
【0005】
しかし上述した従来の支持脚では、床の上に物を落とした音や椅子の移動音などいわゆる軽量衝撃音については裸スラブの遮音性能を改善するのに有効だが、床の上で飛び跳ねる音などの重量衝撃音については裸スラブの遮音性能を改善することが難しいという問題点があった。
この性能低下を防止するための様々な工夫がなされているが、二重床に用いられる支持脚においては、支持面積が限定される他、形状がほぼ円錐台形状に限定されるなど様々な制約があるために支持脚のみでの問題解決は思うように進んでいなかった。
【0006】
一方、急激な荷重が加わっても弾性機能が低下しないものとして、バネ定数kが一定である線形特性を有するコイルバネなどが考えられるが、こうしたコイルバネなどは、荷重が加わった場合、その荷重による歪みに対して同じだけ反動し、床が上下に振動する現象が生じるため、それを抑制するいわゆるダンパー機構が必要になる。
【0007】
この要望を満たすものとして、例えば、図16に示すコイルバネ8とオイルダンパー9を用いた免震装置が出願されている(例えば特開平6−294443号)。しかしこの発明はコンピュータ室の免震床等に用いる免震装置であるため、コイルバネ、オイルダンパーの他にロッキング防止機構も備えられており、構造が複雑であり、マンションなどの集合住宅の二重床への適用が困難である。言い換えれば、重量衝撃音や軽量衝撃音といった生活騒音の遮音を目的とするマンションなどの集合住宅の二重床支持装置としては、構造が複雑でありすぎ、製造コストがかかり過ぎる問題点があった。
【0008】
また、同様の目的で、「遮音装置」(登録特許第2941584号)が登録されている。この装置は、図17に示すように、上材と下材との間に、衝撃振動音を吸収する緩衝機構12を介装した遮音装置において、前記緩衝機構12は、衝撃荷重の負荷により弾性変形して衝撃振動音を吸収するスプリング機構11と、このスプリング機構と上材または下材との間に配置される緩衝材13とを備え、緩衝材13は、前記スプリング機構が弾性変形する衝撃荷重よりも軽量の衝撃荷重で弾性変形する脆弱部14を有していることを特徴とするものである。
しかしこの遮音装置は、下材(例えば床スラブコンクリート面)の施工不良に対応するレベル調整機能がないため、床の不陸を補修する必要があった。
また、上材(例えば根太)と下材3(例えば床スラブコンクリート面)との間に例えば根太に沿って固定される構造であるため、根太の端部には使用できない(すなわち壁ぎわに設置できない)問題点があった。
【0009】
本発明は上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の第1の目的は、マンションなど集合住宅の二重床へ適用可能であり、重量衝撃音や軽量衝撃音に対して簡単な機構で対応でき製造コストを大幅に低減でき、床の不陸を補修することなくレベル調整が可能であり、根太の端部にも使用できる二重床支持装置を提供することにある。
【0010】
一方、上述した二重床支持装置を用いて遮音床を構成する場合、住戸内床全体にわたって、複数本の根太(或いは大引+根太)を平行に配置するだけでは、床下空間が区画され、電気、ガス、水道等の設備配管ができなくなる問題点があった。そのため、設備配管の経路を変更する場合や、フリープランの場合には、その都度、根太(或いは大引+根太)及び二重床支持装置の配置を設計しなおす必要があった。
またこの問題を回避するために設備配管の空間分を高くすると、床懐寸法が大きくなり、天井高が低くなる新たな問題が発生する。さらに、この問題を回避するために階高をあげるとマンション等のコスト高となったり床面積が低下するなどの新たな問題が発生する。
【0011】
本発明はこの問題点も解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の第2の目的は、設備配管の経路を変更する場合や、フリープランの場合には、根太(或いは大引+根太)及び二重床支持装置の配置を設計しなおす必要がなく自由に設備配管ができる二重床支持装置を用いた遮音床構造を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、水平なコンクリートスラブ(6)の上に載置され、その上に床の下地となる床パネル(5)を支持する二重床支持装置であって、水平に延びる細長い水平弾性部材(21)と、該水平弾性部材の両端部をコンクリートスラブ上に支持する支持脚部(22)と、床パネルからの下向き荷重を受け、これを前記水平弾性部材の中央部に伝達する鉛直荷重受け機構(24)と、を備え、該鉛直荷重受け機構は、その鉛直軸を中心に水平回転可能であり、かつ床パネル支持部からコンクリートスラブ上面までの高さを可変調整可能に構成されている、ことを特徴とする二重床支持装置が提供される。
【0013】
上述した本発明の構成によれば、重量衝撃音や軽量衝撃音などの床衝撃が二重床支持装置の鉛直荷重受け機構(24)に伝達され、さらに両端支持された水平弾性部材(21)の中央部に床衝撃が伝達され、これが撓むことで衝撃エネルギーが吸収される。水平弾性部材(21)の両端支持構造は、比較的簡単な機構で構成でき製造コストを大幅に低減できる。また、水平弾性部材(21)の断面形状や長さで所望の線形特性を容易に構成できるので、重量衝撃音や軽量衝撃音などいずれの床衝撃にも対応できる。更に全体が水平に長く上下方向に短い構成となるので、二重床支持装置の全体高さを低くでき、床下高さを低くできる。
【0014】
また、鉛直荷重受け機構(24)が、床パネル支持部からコンクリートスラブ上面までの高さを可変調整可能に構成されているので、床の不陸を補修することなくレベル調整が可能である。
更に、鉛直荷重受け機構(24)は、その鉛直軸を中心に水平回転可能に構成されているので、どのような方向にも設置が可能であり、根太の端部にも使用できる。
【0015】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記鉛直荷重受け機構(24)は、下端部が水平弾性部材(21)の中央部に軸心を中心に回転可能に取付けられ、鉛直上方に延び、上端部外周に雄ネジ部を有する荷重受け軸(24a)と、該雄ネジ部と螺合する雌ネジ部を有する荷重受け金具(24b)とからなり、前記荷重受け軸(24a)の上端には、これを軸心を中心に回転させるためのトルク伝達部(25)が設けられている。
【0016】
この構成により、荷重受け軸(24a)をトルク伝達部(25)により回転させることにより、荷重受け軸の雄ネジ部と荷重受け金具の雌ネジ部の螺合により、荷重受け軸を荷重受け金具に対して上下に移動し、床パネル支持部からコンクリートスラブ上面までの高さを可変調整することができる。
【0017】
前記荷重受け金具(24b)は、床パネル(5)またはこれを支持する根太(10)に固定される。
この構成により、床の不陸を補修することなく床パネル(5)または根太(10)のレベル調整が容易にできる。
【0018】
前記水平弾性部材(21)は、間隔を隔てた2本の棒状弾性体、該2本の棒状弾性体の端部が連結されたループ棒状弾性体、又は矩形断面の板状弾性体である。
水平弾性部材(21)を、間隔を隔てた2本の棒状弾性体とし、その中間位置で鉛直荷重受け機構(24)と連結することにより、2本の棒状弾性体の間で床衝撃を受けることができ、水平弾性部材(21)にネジリモーメントを作用させることなくこれを撓ませることができ、衝撃エネルギーをスムースに吸収することができる。
また、2本の棒状弾性体の端部が連結されたループ棒状弾性体とすることにより、部品数を低減し、組立てを容易にできる。
さらに、矩形断面の板状弾性体とすることにより、棒状弾性体より長さを短くでき、その幅方向の中間位置で床衝撃を受けてネジリモーメントを作用させることなく衝撃エネルギーをスムースに吸収することができ、かつ部品数を低減して組立てを容易にできる。
【0019】
前記支持脚部(22)は、水平弾性部材(21)の両端部に着脱自在に装着されている。
この構成により、支持脚部(22)を水平弾性部材(21)に容易に取付け、取り外しができる。
【0020】
前記支持脚部(22)は、水平弾性部材(21)の両端部を弾性的に支持する凹凸ゴム部材(22a)を有する。
この構成により、凹凸ゴム部材(22a)でコンクリートスラブ(6)への振動の伝達を低減し、遮音性能を高めることができる。
【0021】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、前記支持脚部(22)は、水平弾性部材(21)の撓みに応じて支点間距離が、順次短くなる階段状形態を有する。この構成により、衝撃が小さく撓みが小さいときには、支点間距離が長くバネ定数kを小さくでき、逆に衝撃が大きく撓みが大きいときには、支点間距離を順次短くしてバネ定数kを大きくできる。従って衝撃音の大きさに応じて撓み量を変化させることができる。
【0022】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、前記水平弾性部材(21)の中央部近傍に、弾性体の初期撓みにより該中央部を弾性的に弱く支持する中央弾性脚部(23a)を有する。
この構成により、撓みが小さいときのバネ定数kを若干大きくして、歩行時の体感を固めに設定できる。
【0023】
また、前記水平弾性部材(21)の中間部に、弾性体がおおきく撓むと支持点間距離が、当初より短くなるように中間補助脚部(23b)を有する。
この構成により、衝撃が大きく撓みが大きいときには、支点間距離を短くしてバネ定数kを大きくし、剛性を高めて撓み量を小さくできる。
【0024】
さらに前記水平弾性部材(21)の跳ね上がりを防ぐ反発止め部材(23c)を備える。
反発止め部材(23c)により、水平弾性部材(21)が大きく撓んだ後、弾性で上方に跳ね上がり、床面を上方に跳ね上がる現象を防ぐことができ、歩行感を向上できる。
【0025】
また、前記水平弾性部材(21)の中央部で床荷重をうける部位が、弾性体で構成されている、のがよい。
この構成により、荷重支持部材が1つの部材で構成され、かつ衝撃を吸収しやすくなるメリットがある。
【0026】
また、本発明によれば、共用廊下側に設けてあるメーターボックス(31)と区画壁(32)を介して隣接されて、かつ共用廊下側とは反対側に適宜必要な長さを有する配管ゾーン(33)を根太(10)と直交する方向に設けている、ことを特徴とする二重床支持装置を用いた遮音床構造が提供される。
【0027】
この構成により、電気、ガス、水道等の設備配管をメーターボックス(31)から配管ゾーン(33)を介して必要箇所に自由に通すことができる。これにより、床懐寸法を最小に抑え、階高を上げずに、設備配管を行うことができる。
【0028】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記配管ゾーン(33)に沿って(図13又は図14に図示するように)両側に根太(10)を配置し、かつ両側の根太の撓みがほぼ一致するようにその下に複数の二重床支持装置を配管ゾーン(33)に沿って配置する。
この構成により、配管ゾーン(33)を違和感のない歩行感覚にすることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0030】
図1本発明の二重床支持装置の第1実施形態図である。本発明の二重床支持装置10は、水平なコンクリートスラブ6の上に載置され、その上に床の下地となる床パネル5を支持する。床パネル5は、例えば床の下地となるパーティクルボードである。
【0031】
この図において、本発明の二重床支持装置20は、水平弾性部材21、支持脚部22及び鉛直荷重受け機構24を備える。
【0032】
水平弾性部材21は、水平に延びる細長い弾性部材であり、この例では、紙面に直交する方向に一定の間隔を隔てた2本の棒状弾性体、例えば金属製の丸棒または円管である。棒状弾性体の断面形状及び長さは、中央に垂直荷重Pを受ける両端支持構造において、垂直荷重Pと撓みδとの関係(P=k・δ)におけるバネ定数kを所望の値になるように設定し、かつ最大応力が許容応力範囲内になるように設計されている。
また、水平弾性部材21を、間隔を隔てた2本の棒状弾性体とし、その中間位置で鉛直荷重受け機構24と連結することにより、2本の棒状弾性体の間で床衝撃を受けることができ、水平弾性部材21にネジリモーメントを作用させることなくこれを撓ませることができ、衝撃エネルギーをスムースに吸収することができる。
【0033】
支持脚部22は、水平弾性部材21の両端部をコンクリートスラブ6の上に支持する。支持脚部22は、容易に取付け、取り外しができるように、水平弾性部材21の両端部に着脱自在に装着されている。またこの例で、コンクリートスラブ6への振動の伝達を低減し、遮音性能を高めるように、支持脚部22は、水平弾性部材21の両端部を弾性的に支持する凹凸ゴム部材22aを有する。
【0034】
鉛直荷重受け機構24は、床パネル5からの下向き荷重を受け、これを水平弾性部材21の中央部に伝達する。この鉛直荷重受け機構24は、その鉛直軸を中心に水平回転可能であり、かつ床パネル支持部からコンクリートスラブ上面までの高さを可変調整可能に構成されている。
【0035】
図1において、鉛直荷重受け機構24は、荷重受け軸24aと荷重受け金具24bとからなる。
荷重受け軸24aは、下端部が水平弾性部材21の中央部に軸心を中心に回転可能に取付けられ、鉛直上方に延び、上端部外周に雄ネジ部を有する。
荷重受け金具24bは、荷重受け軸24aの雄ネジ部と螺合する雌ネジ部を有する。またこの荷重受け軸24aの上端には、これを軸心を中心に回転させるためのトルク伝達部25が設けられている。トルク伝達部25は、ドライバー用の十孔又は−孔、或いは六角柱等でもよい。この荷重受け軸24aをトルク伝達部25により回転させることにより、荷重受け軸24aの雄ネジ部と荷重受け金具24bの雌ネジ部の螺合により、荷重受け軸24aを荷重受け金具24bに対して上下に移動し、床パネル支持部からコンクリートスラブ上面までの高さを可変調整することができる。
【0036】
またこの例では、荷重受け金具24bは、床パネル5を支持する根太10の下部に釘等で固定されたコの字型部材とこれの側面に溶接等で固着されたナットからなり、コンクリートスラブに不陸(起伏)がある場合でも、根太10の上方からドライバー等で荷重受け軸24aを回転させて根太10の上面のレベル調整を容易にできるようになっている。
【0037】
図2は、本発明の二重床支持装置の第2実施形態図である。この例では、荷重受け金具24bは、床パネル5を支持する根太10の下部に釘等で固定されたコの字型部材とこれの下側の中央部上面に溶接等で固着されたナットからなる。また根太10の中央部には鉛直な貫通孔が設けられ、この貫通孔の下端に荷重受け金具24bのナットを挿入している。その他の構成は、図1と同様である。
この構成により、二重床支持装置20を根太10の中央部に設置し、根太にネジリモーメントを作用させることなく、根太を支持できる。またこの構成の場合、根太10の上方から貫通孔を通してドライバー等で荷重受け軸24aを回転させて根太10の上面のレベル調整ができる。
【0038】
図1及び図2の例において、鉛直荷重受け機構24は、支持脚部22をコンクリートスラブ上面から浮かした状態で水平弾性部材21を荷重受け軸24aの鉛直軸を中心に水平回転させることにより、図のように根太に直交するように水平弾性部材21を設置することも、根太に平行に設置することも、その他どのような方向にも設置が可能である。従って、根太が壁等に隣接する根太の端部にも使用でき、根太を全長に亘り複数の二重床支持装置20で支持し、根太で支持された床の衝撃吸収特性を全面にわたり最適化することができる。
【0039】
図3は、本発明の二重床支持装置の第3実施形態図であり、図4は図3の二重床支持装置の特性図である。
図3において、本発明の二重床支持装置20は、中央弾性脚部23a、中間補助脚部23bおよび反発止め部材23cを備える。その他の構成は、図1と同様である。
【0040】
中央弾性脚部23aは、水平弾性部材21の中央部近傍に取付けられた薄板ゴム部材である。この薄板ゴム部材の下端にテーパ部を有し、かつこの下端がコンクリートスラブ6に近接するように設置されている。従って、水平弾性部材21が僅かに撓むとその初期撓みにより水平弾性部材21の中央部を弾性的に弱く支持し、図4に示すように、撓みが小さいときのバネ定数kを若干大きくして、歩行時の体感を固めに設定している。なお撓みが大きいときには、中央弾性脚部23aは大きく曲り、バネ定数kへの影響がほとんどないように薄く形成されている。
【0041】
中間補助脚部23bは、水平弾性部材21の中間部に取付けられた厚板ゴム部材である。この厚板ゴム部材の下端は、中央弾性脚部23aよりもコンクリートスラブ6から離れており、弾性体がおおきく撓むとこの中間補助脚部23bがコンクリートスラブ6に当接して支持点間距離が、当初より短くなり、図4に示すように、バネ定数kを大きくし、剛性を高めて撓み量を小さくするようになっている。
【0042】
反発止め部材23cは、この例では、薄い金属平板を7の字状に折り曲げたものであり、長い方の端部を支持脚部22の下に把持し、短い方の端部を中間補助脚部23bの上面に沿わせて、水平弾性部材21の跳ね上がりを防ぐようになっている。この反発止め部材23cにより、水平弾性部材21が大きく撓んだ後、弾性で上方に跳ね上がり、床面を上方に跳ね上がる現象を防ぐことができ、歩行感を向上させることができる。
【0043】
図5は、本発明の二重床支持装置の第4実施形態図である。この例において、支持脚部22は、水平弾性部材21の撓みに応じて支点間距離が、順次短くなる階段状形態を有している。その他の構成は図1と同様である。
この構成により、衝撃が小さく撓みが小さいときには、支点間距離が長くバネ定数kを小さくでき、逆に衝撃が大きく撓みが大きいときには、支点間距離を順次短くしてバネ定数kを大きくできる。従って衝撃音の大きさに応じて撓み量を変化させることができる。
【0044】
図6は、本発明の二重床支持装置の第5実施形態図であり、(A)は正面図、(B)は平面図である。この例では、水平弾性部材21は、矩形断面の板状弾性体である。板状弾性体は、例えば金属板であり、板状弾性体の断面形状及び長さは、中央に垂直荷重Pを受ける両端支持構造において、垂直荷重Pと撓みδとの関係(P=k・δ)におけるバネ定数kを所望の値になるように設定し、かつ最大応力が許容応力範囲内になるように設計されている。
矩形断面の板状弾性体とすることにより、棒状弾性体より長さを短くでき、その幅方向の中間位置で床衝撃を受けてネジリモーメントを作用させることなく衝撃エネルギーをスムースに吸収することができ、かつ部品数を低減して組立てを容易にできる。
【0045】
また、この例において、反発止め部材23cは、細い金属棒をループ状に折り曲げたものであり、長い方の端部を支持脚部22の下に把持し、短い方の端部を中間補助脚部23bの上面に沿わせて、水平弾性部材21の跳ね上がりを防ぐようになっている。その他の構成は、図3と同様である。
【0046】
図7は、本発明の二重床支持装置の第6実施形態図であり、(A)は正面図、(B)は平面図である。この例では、水平弾性部材21は、間隔を隔てた2本の棒状弾性体の端部が連結されたループ棒状弾性体であり、部品数を低減し、組立てを容易にしている。
また、この例では、根太10がなく、荷重受け金具24bの上面を大型に形成し、その上に直接床パネル(5)を取付けるようになっている。その他の構成は、図3と同様である。
【0047】
図8は、本発明の二重床支持装置の第7実施形態図であり、(A)は正面図、(B)は平面図である。この例でも、根太10がなく、荷重受け金具24bの上面を大型に形成し、その上に直接床パネル(5)を取付けるようになっている。またこの例では反発止め部材23cを省略している。その他の構成は図6と同様である。
【0048】
図9は、本発明の二重床支持装置の第8実施形態図、図10は第9実施形態図であり、それぞれ(A)は正面図、(B)は平面図である。これらの例では、細長い水平弾性部材の中央部で床荷重をうける部位が、弾性体(ゴム)で構成されている。
この構成により、荷重支持部材が1つの部材で構成され、かつ衝撃を吸収しやすくなるメリットがある。
【0049】
図11は、アンボンドPRCスラブ200mm厚の裸スラブの上に本発明の二重床支持装置を用いた遮音床の遮音等級曲線である。この図は、図1の第1実施形態での重量衝撃音に対する特性を示している、この図において、横軸は、周波数、縦軸は床衝撃音レベルである。
この図から、本発明の二重床支持装置を用いた遮音床は、遮音等級ではLH−45をクリアしており、裸スラブに対する重量床衝撃音レベル低減量(ΔL=裸スラブでのLH−(二重床+裸スラブ構造でのLH))が7.0dBもあり、大幅な遮音性能向上が図られている。
【0050】
図12は、アンボンドPRCスラブ200mm厚の裸スラブの上に本発明の二重床支持装置を用いた遮音床の別の遮音等級曲線である。この図は、図1の第1実施形態での軽量衝撃音に対する特性を示している、この図において、横軸は、周波数、縦軸は床衝撃音レベルである。
この図から、本発明の二重床支持装置を用いた遮音床は、軽量衝撃音に対してもLL−45をクリアしている。なお、この遮音性能は、「住宅性能表示における軽量床衝撃音性能区分」では、「床仕上げ構造区分2」に相当する。
【0051】
上述した本発明の二重床支持装置によれば、重量衝撃音や軽量衝撃音などの床衝撃が二重床支持装置の鉛直荷重受け機構24に伝達され、さらに両端支持された水平弾性部材21の中央部に床衝撃が伝達され、これが撓むことで衝撃エネルギーが吸収される。水平弾性部材21の両端支持構造は、比較的簡単な機構で構成でき製造コストを大幅に低減できる。また、水平弾性部材21の断面形状や長さで所望の線形特性を容易に構成できるので、重量衝撃音や軽量衝撃音などいずれの床衝撃にも対応できる。更に全体が水平に長く上下方向に短い構成となるので、二重床支持装置の全体高さを低くでき、床下高さを低くできる。
【0052】
また、鉛直荷重受け機構24が、床パネル支持部からコンクリートスラブ上面までの高さを可変調整可能に構成されているので、床の不陸を補修することなくレベル調整が可能である。
更に、鉛直荷重受け機構24は、その鉛直軸を中心に水平回転可能に構成されているので、どのような方向にも設置が可能であり、根太の端部にも使用できる。
【0053】
図13は、本発明の二重床支持装置を用いた遮音床構造の模式図である。また、図14は、遮音床構造を示す比較図であり、(A)は本発明、(B)は従来例である。
これらの図に示すように、本発明の遮音床構造では、共用廊下側に設けてあるメーターボックス31と区画壁32を介して隣接されて、かつ共用廊下側とは反対側に適宜必要な長さを有する配管ゾーン33を根太10と直交する方向に設けている。
【0054】
この構成により、電気、ガス、水道等の設備配管をメーターボックス31から配管ゾーン33を介して必要箇所に自由に通すことができる。これにより、床懐寸法を最小に抑え、階高を上げずに、設備配管を行うことができる。
【0055】
また、配管ゾーン33に沿って両側に根太10を配置し、かつ両側の根太の撓みがほぼ一致するようにその下に複数の二重床支持装置を配管ゾーン33に沿って配置し、配管ゾーン33を違和感のない歩行感覚にするようになっている。
【0056】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない限りで種々に変更できることは勿論である。
【0057】
【発明の効果】
上述したように、本発明の二重床支持装置は、マンションなど集合住宅の二重床へ適用可能であり、重量衝撃音や軽量衝撃音に対して簡単な機構で対応でき製造コストを大幅に低減でき、床の不陸を補修することなくレベル調整が可能であり、根太の端部にも使用できる等の優れた効果を有する。
【0058】
また、本発明の二重床支持装置を用いた遮音床構造は、設備配管の経路を変更する場合や、フリープランの場合には、根太(或いは大引+根太)及び二重床支持装置の配置を設計しなおす必要がなく自由に設備配管ができる等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の二重床支持装置の第1実施形態図である。
【図2】本発明の二重床支持装置の第2実施形態図である。
【図3】本発明の二重床支持装置の第3実施形態図である。
【図4】図3の二重床支持装置の特性図である。
【図5】本発明の二重床支持装置の第4実施形態図である。
【図6】本発明の二重床支持装置の第5実施形態図である。
【図7】本発明の二重床支持装置の第6実施形態図である。
【図8】本発明の二重床支持装置の第7実施形態図である。
【図9】本発明の二重床支持装置の第8実施形態図である。
【図10】本発明の二重床支持装置の第9実施形態図である。
【図11】本発明の二重床支持装置を用いた遮音床の遮音等級曲線である。
【図12】本発明の二重床支持装置を用いた遮音床の別の遮音等級曲線である。
【図13】本発明の二重床支持装置を用いた遮音床構造の模式図である。
【図14】遮音床構造を示す比較図である。
【図15】従来の二重床支持装置の構成図である。
【図16】従来の免震装置の構成図である。
【図17】従来の遮音装置の構成図である。
【符号の説明】
1 ゴム基台、2 棒状脚部、3 受け板支持部、
4 受け板、5 床パネル、6 コンクリートスラブ、
7 釘又はボルト、8 コイルバネ、9 オイルダンパー、10 根太、
11 スプリング機構、12 緩衝機構、13 緩衝材、14 脆弱部、
20 二重床支持装置、21 水平弾性部材、22 支持脚部、
22a 凹凸ゴム部材、23a 中央弾性脚部、23b 中間補助脚部、
23c 反発止め部材、24 鉛直荷重受け機構、24a 荷重受け軸、
24b 荷重受け金具、25 トルク伝達部、31 メーターボックス、
32 区画壁、33 配管ゾーン
【発明の属する技術分野】
本発明は、マンションなどの集合住宅における二重床支持装置とこれを用いた遮音床構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
マンションなどの集合住宅では、コンクリートスラブの上に支持脚により床の下地となる床パネル(パーティクルボードなど)を支え、その上にフローリングなど仕上げ材を敷設するいわゆる二重床が知られている。かかる二重床は、コンクリートスラブの上に畳やジュータンなどを直接敷く場合と比較すると、床面を同一高さにするバリアフリー化が容易であり、床下に配管・配線を通すことにより設備の更新がしやすい特徴がある。
【0003】
かかる二重床の支持装置として、例えば図15の支持脚が知られている。この支持脚は、ゴム基台1、棒状脚部2、受け板支持部3、受け板4などから構成され、コンクリートスラブ6の上面に垂直に設置し、その上に床パネル5(パーティクルボードなど)が釘又はボルト7で取り付けられる。
この図の例では、支持脚の受け板支持部3と棒状脚部2がネジで螺合されており、棒状脚部2がゴム基台1に対して回転自在に取り付けられているので、棒状脚部2を軸心を中心に回転させることで、受け板支持部3が上下し、床パネル5のレベル調整ができるようになっている。また、支持脚によっては床パネル5と受け板4の間にもゴムなど緩衝部材を設けるものもあるが、基本的にはゴム基台1によって床パネル5の振動を吸収するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
床の遮音性能は、重量床衝撃音レベル(LH−)、軽量床衝撃音レベル(LL−)の2つの指標で表される。例えば、集合住宅に対する建築学会の推奨値(「特級」)では、LH−45で「人の走り回り、飛び跳ねなど」が階下では「聞こえるが、意識することはあまりない」、LL−40で「椅子の移動音、物の落下音など」が階下では「ほとんど聞こえない」程度となる。
【0005】
しかし上述した従来の支持脚では、床の上に物を落とした音や椅子の移動音などいわゆる軽量衝撃音については裸スラブの遮音性能を改善するのに有効だが、床の上で飛び跳ねる音などの重量衝撃音については裸スラブの遮音性能を改善することが難しいという問題点があった。
この性能低下を防止するための様々な工夫がなされているが、二重床に用いられる支持脚においては、支持面積が限定される他、形状がほぼ円錐台形状に限定されるなど様々な制約があるために支持脚のみでの問題解決は思うように進んでいなかった。
【0006】
一方、急激な荷重が加わっても弾性機能が低下しないものとして、バネ定数kが一定である線形特性を有するコイルバネなどが考えられるが、こうしたコイルバネなどは、荷重が加わった場合、その荷重による歪みに対して同じだけ反動し、床が上下に振動する現象が生じるため、それを抑制するいわゆるダンパー機構が必要になる。
【0007】
この要望を満たすものとして、例えば、図16に示すコイルバネ8とオイルダンパー9を用いた免震装置が出願されている(例えば特開平6−294443号)。しかしこの発明はコンピュータ室の免震床等に用いる免震装置であるため、コイルバネ、オイルダンパーの他にロッキング防止機構も備えられており、構造が複雑であり、マンションなどの集合住宅の二重床への適用が困難である。言い換えれば、重量衝撃音や軽量衝撃音といった生活騒音の遮音を目的とするマンションなどの集合住宅の二重床支持装置としては、構造が複雑でありすぎ、製造コストがかかり過ぎる問題点があった。
【0008】
また、同様の目的で、「遮音装置」(登録特許第2941584号)が登録されている。この装置は、図17に示すように、上材と下材との間に、衝撃振動音を吸収する緩衝機構12を介装した遮音装置において、前記緩衝機構12は、衝撃荷重の負荷により弾性変形して衝撃振動音を吸収するスプリング機構11と、このスプリング機構と上材または下材との間に配置される緩衝材13とを備え、緩衝材13は、前記スプリング機構が弾性変形する衝撃荷重よりも軽量の衝撃荷重で弾性変形する脆弱部14を有していることを特徴とするものである。
しかしこの遮音装置は、下材(例えば床スラブコンクリート面)の施工不良に対応するレベル調整機能がないため、床の不陸を補修する必要があった。
また、上材(例えば根太)と下材3(例えば床スラブコンクリート面)との間に例えば根太に沿って固定される構造であるため、根太の端部には使用できない(すなわち壁ぎわに設置できない)問題点があった。
【0009】
本発明は上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の第1の目的は、マンションなど集合住宅の二重床へ適用可能であり、重量衝撃音や軽量衝撃音に対して簡単な機構で対応でき製造コストを大幅に低減でき、床の不陸を補修することなくレベル調整が可能であり、根太の端部にも使用できる二重床支持装置を提供することにある。
【0010】
一方、上述した二重床支持装置を用いて遮音床を構成する場合、住戸内床全体にわたって、複数本の根太(或いは大引+根太)を平行に配置するだけでは、床下空間が区画され、電気、ガス、水道等の設備配管ができなくなる問題点があった。そのため、設備配管の経路を変更する場合や、フリープランの場合には、その都度、根太(或いは大引+根太)及び二重床支持装置の配置を設計しなおす必要があった。
またこの問題を回避するために設備配管の空間分を高くすると、床懐寸法が大きくなり、天井高が低くなる新たな問題が発生する。さらに、この問題を回避するために階高をあげるとマンション等のコスト高となったり床面積が低下するなどの新たな問題が発生する。
【0011】
本発明はこの問題点も解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の第2の目的は、設備配管の経路を変更する場合や、フリープランの場合には、根太(或いは大引+根太)及び二重床支持装置の配置を設計しなおす必要がなく自由に設備配管ができる二重床支持装置を用いた遮音床構造を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、水平なコンクリートスラブ(6)の上に載置され、その上に床の下地となる床パネル(5)を支持する二重床支持装置であって、水平に延びる細長い水平弾性部材(21)と、該水平弾性部材の両端部をコンクリートスラブ上に支持する支持脚部(22)と、床パネルからの下向き荷重を受け、これを前記水平弾性部材の中央部に伝達する鉛直荷重受け機構(24)と、を備え、該鉛直荷重受け機構は、その鉛直軸を中心に水平回転可能であり、かつ床パネル支持部からコンクリートスラブ上面までの高さを可変調整可能に構成されている、ことを特徴とする二重床支持装置が提供される。
【0013】
上述した本発明の構成によれば、重量衝撃音や軽量衝撃音などの床衝撃が二重床支持装置の鉛直荷重受け機構(24)に伝達され、さらに両端支持された水平弾性部材(21)の中央部に床衝撃が伝達され、これが撓むことで衝撃エネルギーが吸収される。水平弾性部材(21)の両端支持構造は、比較的簡単な機構で構成でき製造コストを大幅に低減できる。また、水平弾性部材(21)の断面形状や長さで所望の線形特性を容易に構成できるので、重量衝撃音や軽量衝撃音などいずれの床衝撃にも対応できる。更に全体が水平に長く上下方向に短い構成となるので、二重床支持装置の全体高さを低くでき、床下高さを低くできる。
【0014】
また、鉛直荷重受け機構(24)が、床パネル支持部からコンクリートスラブ上面までの高さを可変調整可能に構成されているので、床の不陸を補修することなくレベル調整が可能である。
更に、鉛直荷重受け機構(24)は、その鉛直軸を中心に水平回転可能に構成されているので、どのような方向にも設置が可能であり、根太の端部にも使用できる。
【0015】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記鉛直荷重受け機構(24)は、下端部が水平弾性部材(21)の中央部に軸心を中心に回転可能に取付けられ、鉛直上方に延び、上端部外周に雄ネジ部を有する荷重受け軸(24a)と、該雄ネジ部と螺合する雌ネジ部を有する荷重受け金具(24b)とからなり、前記荷重受け軸(24a)の上端には、これを軸心を中心に回転させるためのトルク伝達部(25)が設けられている。
【0016】
この構成により、荷重受け軸(24a)をトルク伝達部(25)により回転させることにより、荷重受け軸の雄ネジ部と荷重受け金具の雌ネジ部の螺合により、荷重受け軸を荷重受け金具に対して上下に移動し、床パネル支持部からコンクリートスラブ上面までの高さを可変調整することができる。
【0017】
前記荷重受け金具(24b)は、床パネル(5)またはこれを支持する根太(10)に固定される。
この構成により、床の不陸を補修することなく床パネル(5)または根太(10)のレベル調整が容易にできる。
【0018】
前記水平弾性部材(21)は、間隔を隔てた2本の棒状弾性体、該2本の棒状弾性体の端部が連結されたループ棒状弾性体、又は矩形断面の板状弾性体である。
水平弾性部材(21)を、間隔を隔てた2本の棒状弾性体とし、その中間位置で鉛直荷重受け機構(24)と連結することにより、2本の棒状弾性体の間で床衝撃を受けることができ、水平弾性部材(21)にネジリモーメントを作用させることなくこれを撓ませることができ、衝撃エネルギーをスムースに吸収することができる。
また、2本の棒状弾性体の端部が連結されたループ棒状弾性体とすることにより、部品数を低減し、組立てを容易にできる。
さらに、矩形断面の板状弾性体とすることにより、棒状弾性体より長さを短くでき、その幅方向の中間位置で床衝撃を受けてネジリモーメントを作用させることなく衝撃エネルギーをスムースに吸収することができ、かつ部品数を低減して組立てを容易にできる。
【0019】
前記支持脚部(22)は、水平弾性部材(21)の両端部に着脱自在に装着されている。
この構成により、支持脚部(22)を水平弾性部材(21)に容易に取付け、取り外しができる。
【0020】
前記支持脚部(22)は、水平弾性部材(21)の両端部を弾性的に支持する凹凸ゴム部材(22a)を有する。
この構成により、凹凸ゴム部材(22a)でコンクリートスラブ(6)への振動の伝達を低減し、遮音性能を高めることができる。
【0021】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、前記支持脚部(22)は、水平弾性部材(21)の撓みに応じて支点間距離が、順次短くなる階段状形態を有する。この構成により、衝撃が小さく撓みが小さいときには、支点間距離が長くバネ定数kを小さくでき、逆に衝撃が大きく撓みが大きいときには、支点間距離を順次短くしてバネ定数kを大きくできる。従って衝撃音の大きさに応じて撓み量を変化させることができる。
【0022】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、前記水平弾性部材(21)の中央部近傍に、弾性体の初期撓みにより該中央部を弾性的に弱く支持する中央弾性脚部(23a)を有する。
この構成により、撓みが小さいときのバネ定数kを若干大きくして、歩行時の体感を固めに設定できる。
【0023】
また、前記水平弾性部材(21)の中間部に、弾性体がおおきく撓むと支持点間距離が、当初より短くなるように中間補助脚部(23b)を有する。
この構成により、衝撃が大きく撓みが大きいときには、支点間距離を短くしてバネ定数kを大きくし、剛性を高めて撓み量を小さくできる。
【0024】
さらに前記水平弾性部材(21)の跳ね上がりを防ぐ反発止め部材(23c)を備える。
反発止め部材(23c)により、水平弾性部材(21)が大きく撓んだ後、弾性で上方に跳ね上がり、床面を上方に跳ね上がる現象を防ぐことができ、歩行感を向上できる。
【0025】
また、前記水平弾性部材(21)の中央部で床荷重をうける部位が、弾性体で構成されている、のがよい。
この構成により、荷重支持部材が1つの部材で構成され、かつ衝撃を吸収しやすくなるメリットがある。
【0026】
また、本発明によれば、共用廊下側に設けてあるメーターボックス(31)と区画壁(32)を介して隣接されて、かつ共用廊下側とは反対側に適宜必要な長さを有する配管ゾーン(33)を根太(10)と直交する方向に設けている、ことを特徴とする二重床支持装置を用いた遮音床構造が提供される。
【0027】
この構成により、電気、ガス、水道等の設備配管をメーターボックス(31)から配管ゾーン(33)を介して必要箇所に自由に通すことができる。これにより、床懐寸法を最小に抑え、階高を上げずに、設備配管を行うことができる。
【0028】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記配管ゾーン(33)に沿って(図13又は図14に図示するように)両側に根太(10)を配置し、かつ両側の根太の撓みがほぼ一致するようにその下に複数の二重床支持装置を配管ゾーン(33)に沿って配置する。
この構成により、配管ゾーン(33)を違和感のない歩行感覚にすることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0030】
図1本発明の二重床支持装置の第1実施形態図である。本発明の二重床支持装置10は、水平なコンクリートスラブ6の上に載置され、その上に床の下地となる床パネル5を支持する。床パネル5は、例えば床の下地となるパーティクルボードである。
【0031】
この図において、本発明の二重床支持装置20は、水平弾性部材21、支持脚部22及び鉛直荷重受け機構24を備える。
【0032】
水平弾性部材21は、水平に延びる細長い弾性部材であり、この例では、紙面に直交する方向に一定の間隔を隔てた2本の棒状弾性体、例えば金属製の丸棒または円管である。棒状弾性体の断面形状及び長さは、中央に垂直荷重Pを受ける両端支持構造において、垂直荷重Pと撓みδとの関係(P=k・δ)におけるバネ定数kを所望の値になるように設定し、かつ最大応力が許容応力範囲内になるように設計されている。
また、水平弾性部材21を、間隔を隔てた2本の棒状弾性体とし、その中間位置で鉛直荷重受け機構24と連結することにより、2本の棒状弾性体の間で床衝撃を受けることができ、水平弾性部材21にネジリモーメントを作用させることなくこれを撓ませることができ、衝撃エネルギーをスムースに吸収することができる。
【0033】
支持脚部22は、水平弾性部材21の両端部をコンクリートスラブ6の上に支持する。支持脚部22は、容易に取付け、取り外しができるように、水平弾性部材21の両端部に着脱自在に装着されている。またこの例で、コンクリートスラブ6への振動の伝達を低減し、遮音性能を高めるように、支持脚部22は、水平弾性部材21の両端部を弾性的に支持する凹凸ゴム部材22aを有する。
【0034】
鉛直荷重受け機構24は、床パネル5からの下向き荷重を受け、これを水平弾性部材21の中央部に伝達する。この鉛直荷重受け機構24は、その鉛直軸を中心に水平回転可能であり、かつ床パネル支持部からコンクリートスラブ上面までの高さを可変調整可能に構成されている。
【0035】
図1において、鉛直荷重受け機構24は、荷重受け軸24aと荷重受け金具24bとからなる。
荷重受け軸24aは、下端部が水平弾性部材21の中央部に軸心を中心に回転可能に取付けられ、鉛直上方に延び、上端部外周に雄ネジ部を有する。
荷重受け金具24bは、荷重受け軸24aの雄ネジ部と螺合する雌ネジ部を有する。またこの荷重受け軸24aの上端には、これを軸心を中心に回転させるためのトルク伝達部25が設けられている。トルク伝達部25は、ドライバー用の十孔又は−孔、或いは六角柱等でもよい。この荷重受け軸24aをトルク伝達部25により回転させることにより、荷重受け軸24aの雄ネジ部と荷重受け金具24bの雌ネジ部の螺合により、荷重受け軸24aを荷重受け金具24bに対して上下に移動し、床パネル支持部からコンクリートスラブ上面までの高さを可変調整することができる。
【0036】
またこの例では、荷重受け金具24bは、床パネル5を支持する根太10の下部に釘等で固定されたコの字型部材とこれの側面に溶接等で固着されたナットからなり、コンクリートスラブに不陸(起伏)がある場合でも、根太10の上方からドライバー等で荷重受け軸24aを回転させて根太10の上面のレベル調整を容易にできるようになっている。
【0037】
図2は、本発明の二重床支持装置の第2実施形態図である。この例では、荷重受け金具24bは、床パネル5を支持する根太10の下部に釘等で固定されたコの字型部材とこれの下側の中央部上面に溶接等で固着されたナットからなる。また根太10の中央部には鉛直な貫通孔が設けられ、この貫通孔の下端に荷重受け金具24bのナットを挿入している。その他の構成は、図1と同様である。
この構成により、二重床支持装置20を根太10の中央部に設置し、根太にネジリモーメントを作用させることなく、根太を支持できる。またこの構成の場合、根太10の上方から貫通孔を通してドライバー等で荷重受け軸24aを回転させて根太10の上面のレベル調整ができる。
【0038】
図1及び図2の例において、鉛直荷重受け機構24は、支持脚部22をコンクリートスラブ上面から浮かした状態で水平弾性部材21を荷重受け軸24aの鉛直軸を中心に水平回転させることにより、図のように根太に直交するように水平弾性部材21を設置することも、根太に平行に設置することも、その他どのような方向にも設置が可能である。従って、根太が壁等に隣接する根太の端部にも使用でき、根太を全長に亘り複数の二重床支持装置20で支持し、根太で支持された床の衝撃吸収特性を全面にわたり最適化することができる。
【0039】
図3は、本発明の二重床支持装置の第3実施形態図であり、図4は図3の二重床支持装置の特性図である。
図3において、本発明の二重床支持装置20は、中央弾性脚部23a、中間補助脚部23bおよび反発止め部材23cを備える。その他の構成は、図1と同様である。
【0040】
中央弾性脚部23aは、水平弾性部材21の中央部近傍に取付けられた薄板ゴム部材である。この薄板ゴム部材の下端にテーパ部を有し、かつこの下端がコンクリートスラブ6に近接するように設置されている。従って、水平弾性部材21が僅かに撓むとその初期撓みにより水平弾性部材21の中央部を弾性的に弱く支持し、図4に示すように、撓みが小さいときのバネ定数kを若干大きくして、歩行時の体感を固めに設定している。なお撓みが大きいときには、中央弾性脚部23aは大きく曲り、バネ定数kへの影響がほとんどないように薄く形成されている。
【0041】
中間補助脚部23bは、水平弾性部材21の中間部に取付けられた厚板ゴム部材である。この厚板ゴム部材の下端は、中央弾性脚部23aよりもコンクリートスラブ6から離れており、弾性体がおおきく撓むとこの中間補助脚部23bがコンクリートスラブ6に当接して支持点間距離が、当初より短くなり、図4に示すように、バネ定数kを大きくし、剛性を高めて撓み量を小さくするようになっている。
【0042】
反発止め部材23cは、この例では、薄い金属平板を7の字状に折り曲げたものであり、長い方の端部を支持脚部22の下に把持し、短い方の端部を中間補助脚部23bの上面に沿わせて、水平弾性部材21の跳ね上がりを防ぐようになっている。この反発止め部材23cにより、水平弾性部材21が大きく撓んだ後、弾性で上方に跳ね上がり、床面を上方に跳ね上がる現象を防ぐことができ、歩行感を向上させることができる。
【0043】
図5は、本発明の二重床支持装置の第4実施形態図である。この例において、支持脚部22は、水平弾性部材21の撓みに応じて支点間距離が、順次短くなる階段状形態を有している。その他の構成は図1と同様である。
この構成により、衝撃が小さく撓みが小さいときには、支点間距離が長くバネ定数kを小さくでき、逆に衝撃が大きく撓みが大きいときには、支点間距離を順次短くしてバネ定数kを大きくできる。従って衝撃音の大きさに応じて撓み量を変化させることができる。
【0044】
図6は、本発明の二重床支持装置の第5実施形態図であり、(A)は正面図、(B)は平面図である。この例では、水平弾性部材21は、矩形断面の板状弾性体である。板状弾性体は、例えば金属板であり、板状弾性体の断面形状及び長さは、中央に垂直荷重Pを受ける両端支持構造において、垂直荷重Pと撓みδとの関係(P=k・δ)におけるバネ定数kを所望の値になるように設定し、かつ最大応力が許容応力範囲内になるように設計されている。
矩形断面の板状弾性体とすることにより、棒状弾性体より長さを短くでき、その幅方向の中間位置で床衝撃を受けてネジリモーメントを作用させることなく衝撃エネルギーをスムースに吸収することができ、かつ部品数を低減して組立てを容易にできる。
【0045】
また、この例において、反発止め部材23cは、細い金属棒をループ状に折り曲げたものであり、長い方の端部を支持脚部22の下に把持し、短い方の端部を中間補助脚部23bの上面に沿わせて、水平弾性部材21の跳ね上がりを防ぐようになっている。その他の構成は、図3と同様である。
【0046】
図7は、本発明の二重床支持装置の第6実施形態図であり、(A)は正面図、(B)は平面図である。この例では、水平弾性部材21は、間隔を隔てた2本の棒状弾性体の端部が連結されたループ棒状弾性体であり、部品数を低減し、組立てを容易にしている。
また、この例では、根太10がなく、荷重受け金具24bの上面を大型に形成し、その上に直接床パネル(5)を取付けるようになっている。その他の構成は、図3と同様である。
【0047】
図8は、本発明の二重床支持装置の第7実施形態図であり、(A)は正面図、(B)は平面図である。この例でも、根太10がなく、荷重受け金具24bの上面を大型に形成し、その上に直接床パネル(5)を取付けるようになっている。またこの例では反発止め部材23cを省略している。その他の構成は図6と同様である。
【0048】
図9は、本発明の二重床支持装置の第8実施形態図、図10は第9実施形態図であり、それぞれ(A)は正面図、(B)は平面図である。これらの例では、細長い水平弾性部材の中央部で床荷重をうける部位が、弾性体(ゴム)で構成されている。
この構成により、荷重支持部材が1つの部材で構成され、かつ衝撃を吸収しやすくなるメリットがある。
【0049】
図11は、アンボンドPRCスラブ200mm厚の裸スラブの上に本発明の二重床支持装置を用いた遮音床の遮音等級曲線である。この図は、図1の第1実施形態での重量衝撃音に対する特性を示している、この図において、横軸は、周波数、縦軸は床衝撃音レベルである。
この図から、本発明の二重床支持装置を用いた遮音床は、遮音等級ではLH−45をクリアしており、裸スラブに対する重量床衝撃音レベル低減量(ΔL=裸スラブでのLH−(二重床+裸スラブ構造でのLH))が7.0dBもあり、大幅な遮音性能向上が図られている。
【0050】
図12は、アンボンドPRCスラブ200mm厚の裸スラブの上に本発明の二重床支持装置を用いた遮音床の別の遮音等級曲線である。この図は、図1の第1実施形態での軽量衝撃音に対する特性を示している、この図において、横軸は、周波数、縦軸は床衝撃音レベルである。
この図から、本発明の二重床支持装置を用いた遮音床は、軽量衝撃音に対してもLL−45をクリアしている。なお、この遮音性能は、「住宅性能表示における軽量床衝撃音性能区分」では、「床仕上げ構造区分2」に相当する。
【0051】
上述した本発明の二重床支持装置によれば、重量衝撃音や軽量衝撃音などの床衝撃が二重床支持装置の鉛直荷重受け機構24に伝達され、さらに両端支持された水平弾性部材21の中央部に床衝撃が伝達され、これが撓むことで衝撃エネルギーが吸収される。水平弾性部材21の両端支持構造は、比較的簡単な機構で構成でき製造コストを大幅に低減できる。また、水平弾性部材21の断面形状や長さで所望の線形特性を容易に構成できるので、重量衝撃音や軽量衝撃音などいずれの床衝撃にも対応できる。更に全体が水平に長く上下方向に短い構成となるので、二重床支持装置の全体高さを低くでき、床下高さを低くできる。
【0052】
また、鉛直荷重受け機構24が、床パネル支持部からコンクリートスラブ上面までの高さを可変調整可能に構成されているので、床の不陸を補修することなくレベル調整が可能である。
更に、鉛直荷重受け機構24は、その鉛直軸を中心に水平回転可能に構成されているので、どのような方向にも設置が可能であり、根太の端部にも使用できる。
【0053】
図13は、本発明の二重床支持装置を用いた遮音床構造の模式図である。また、図14は、遮音床構造を示す比較図であり、(A)は本発明、(B)は従来例である。
これらの図に示すように、本発明の遮音床構造では、共用廊下側に設けてあるメーターボックス31と区画壁32を介して隣接されて、かつ共用廊下側とは反対側に適宜必要な長さを有する配管ゾーン33を根太10と直交する方向に設けている。
【0054】
この構成により、電気、ガス、水道等の設備配管をメーターボックス31から配管ゾーン33を介して必要箇所に自由に通すことができる。これにより、床懐寸法を最小に抑え、階高を上げずに、設備配管を行うことができる。
【0055】
また、配管ゾーン33に沿って両側に根太10を配置し、かつ両側の根太の撓みがほぼ一致するようにその下に複数の二重床支持装置を配管ゾーン33に沿って配置し、配管ゾーン33を違和感のない歩行感覚にするようになっている。
【0056】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない限りで種々に変更できることは勿論である。
【0057】
【発明の効果】
上述したように、本発明の二重床支持装置は、マンションなど集合住宅の二重床へ適用可能であり、重量衝撃音や軽量衝撃音に対して簡単な機構で対応でき製造コストを大幅に低減でき、床の不陸を補修することなくレベル調整が可能であり、根太の端部にも使用できる等の優れた効果を有する。
【0058】
また、本発明の二重床支持装置を用いた遮音床構造は、設備配管の経路を変更する場合や、フリープランの場合には、根太(或いは大引+根太)及び二重床支持装置の配置を設計しなおす必要がなく自由に設備配管ができる等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の二重床支持装置の第1実施形態図である。
【図2】本発明の二重床支持装置の第2実施形態図である。
【図3】本発明の二重床支持装置の第3実施形態図である。
【図4】図3の二重床支持装置の特性図である。
【図5】本発明の二重床支持装置の第4実施形態図である。
【図6】本発明の二重床支持装置の第5実施形態図である。
【図7】本発明の二重床支持装置の第6実施形態図である。
【図8】本発明の二重床支持装置の第7実施形態図である。
【図9】本発明の二重床支持装置の第8実施形態図である。
【図10】本発明の二重床支持装置の第9実施形態図である。
【図11】本発明の二重床支持装置を用いた遮音床の遮音等級曲線である。
【図12】本発明の二重床支持装置を用いた遮音床の別の遮音等級曲線である。
【図13】本発明の二重床支持装置を用いた遮音床構造の模式図である。
【図14】遮音床構造を示す比較図である。
【図15】従来の二重床支持装置の構成図である。
【図16】従来の免震装置の構成図である。
【図17】従来の遮音装置の構成図である。
【符号の説明】
1 ゴム基台、2 棒状脚部、3 受け板支持部、
4 受け板、5 床パネル、6 コンクリートスラブ、
7 釘又はボルト、8 コイルバネ、9 オイルダンパー、10 根太、
11 スプリング機構、12 緩衝機構、13 緩衝材、14 脆弱部、
20 二重床支持装置、21 水平弾性部材、22 支持脚部、
22a 凹凸ゴム部材、23a 中央弾性脚部、23b 中間補助脚部、
23c 反発止め部材、24 鉛直荷重受け機構、24a 荷重受け軸、
24b 荷重受け金具、25 トルク伝達部、31 メーターボックス、
32 区画壁、33 配管ゾーン
Claims (13)
- 水平なコンクリートスラブ(6)の上に載置され、その上に床の下地となる床パネル(5)を支持する二重床支持装置であって、
水平に延びる細長い水平弾性部材(21)と、該水平弾性部材の両端部をコンクリートスラブ上に支持する支持脚部(22)と、
床パネルからの下向き荷重を受け、これを前記水平弾性部材の中央部に伝達する鉛直荷重受け機構(24)と、を備え、
該鉛直荷重受け機構は、その鉛直軸を中心に水平回転可能であり、かつ床パネル支持部からコンクリートスラブ上面までの高さを可変調整可能に構成されている、ことを特徴とする二重床支持装置。 - 前記鉛直荷重受け機構(24)は、下端部が水平弾性部材(21)の中央部に軸心を中心に回転可能に取付けられ、鉛直上方に延び、上端部外周に雄ネジ部を有する荷重受け軸(24a)と、該雄ネジ部と螺合する雌ネジ部を有する荷重受け金具(24b)とからなり、
前記荷重受け軸(24a)の上端には、これを軸心を中心に回転させるためのトルク伝達部(25)が設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の二重床支持装置。 - 前記荷重受け金具(24b)は、床パネル(5)またはこれを支持する根太(10)に固定される、ことを特徴とする請求項2に記載の二重床支持装置。
- 前記水平弾性部材(21)は、間隔を隔てた2本の棒状弾性体、該2本の棒状弾性体の端部が連結されたループ棒状弾性体、又は矩形断面の板状弾性体である、ことを特徴とする請求項1に記載の二重床支持装置。
- 前記支持脚部(22)は、水平弾性部材(21)の両端部に着脱自在に装着されている、ことを特徴とする請求項1に記載の二重床支持装置。
- 前記支持脚部(22)は、水平弾性部材(21)の両端部を弾性的に支持する凹凸ゴム部材(22a)を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の二重床支持装置。
- 前記支持脚部(22)は、水平弾性部材(21)の撓みに応じて支点間距離が、順次短くなる階段状形態を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の二重床支持装置。
- 前記水平弾性部材(21)の中央部近傍に、弾性体の初期撓みにより該中央部を弾性的に弱く支持する中央弾性脚部(23a)を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の二重床支持装置。
- 前記水平弾性部材(21)の中間部に、弾性体がおおきく撓むと支持点間距離が、当初より短くなるように中間補助脚部(23b)を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の二重床支持装置。
- 前記水平弾性部材(21)の跳ね上がりを防ぐ反発止め部材(23c)を備える、ことを特徴とする請求項1に記載の二重床支持装置。
- 前記水平弾性部材(21)の中央部で床荷重をうける部位が、弾性体で構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の二重床支持装置。
- 共用廊下側に設けてあるメーターボックス(31)と区画壁(32)を介して隣接されて、かつ共用廊下側とは反対側に適宜必要な長さを有する配管ゾーン(33)を根太(10)と直交する方向に設けている、ことを特徴とする二重床支持装置を用いた遮音床構造。
- 前記配管ゾーン(33)に沿って両側に根太(10)を配置し、かつ両側の根太の撓みがほぼ一致するようにその下に複数の二重床支持装置を配管ゾーン(33)に沿って配置する、ことを特徴とする請求項12に記載の二重床支持装置を用いた遮音床構造。
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