JP2004043063A - 重量物搬送台及びそれを用いた重量物搬送システム並びにそれを用いた重量物搬送方法 - Google Patents

重量物搬送台及びそれを用いた重量物搬送システム並びにそれを用いた重量物搬送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、コンテナ等の床面に載置された際にずれ難く安定に固定でき安定性に優れるとともに、人力等の軽微な力で重量物の搬出入が可能な重量物搬送台及びそれを用いた重量物搬送システム並びにそれを用いた重量物搬送方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の重量物搬送台は、床面に載置されたレールの溝部に載置される搬送手段を用いて重量物を搬送する重量物搬送台であって、上部に前記重量物が載置される台部と、前記台部の下部の両側に配設固定され側面の少なくとも一部が前記レールの複数の側面に摺接若しくは遊嵌する脚部と、前記台部の下部に形成され前記搬送手段の上面に当接する搬送手段当接部と、を備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種コンテナや貨車、貨物船等に重量物を整理して搬入する際の補助具である重量物搬送台及びそれを用いた重量物搬送システム並びにそれを用いた重量物搬送方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ドライコンテナや貨車、貨物船等の貨物収納部の奥に500kg〜十数トンの重量物を搬送する際、ドライコンテナ等の開口部の搬送口付近に重量物を置いた後、3m程度の長さを有する角材を大型フォークリフトのフォークに固定し、その先端で床面を引きずらせながら半ば強引に押し込んでいた。
また、ドライコンテナや貨車、貨物船等の貨物収納部に搬送するのが困難なパイプ等の長尺状の重量物やコイル等の重量物等は、上方から積み込むことが可能なオープントップ型コンテナ等やフラットトラック型コンテナ等に、クレーン等を用いて積み込んでいた。
【0003】
しかしながら、上記従来の方法は以下の課題を有していた。
(1)重量物を角材で押し込む方法は、重量物をドライコンテナ等の床面に引きずらせながら半ば強引に押し込むため、コンテナ等と重量物との間に大きな摩擦が生じ、コンテナ等の床面が損傷するので、コンテナ等が早期に劣化し耐久性を低下させるという問題点を有していた。
(2)重量物を角材で押し込む方法は、重量物の角材が当接する部分に力が偏るため重量物が変形し、また、思惑どおりに移動させることができず所望の位置に重量物を配置できないという問題点を有していた。
(3)重量物を角材で押し込むには、大型のフォークリフトが必要であるため、小型のフォークリフトしかない場所では重量物の搬送が困難であるという問題点を有していた。
(4)オープントップ型コンテナ等にクレーンを使用して重量物を積み込む場合は、オープントップ型コンテナ等が高価でありコストがかかる上、クレーンのない場所へ荷物を搬出できないという問題点を有していた。
(5)また、フラットトラック型コンテナ等に重量物を積み込んだ後は、防水シート等で梱包し防水対策を行う必要や上部シートを取付ける必要があり、作業が煩雑で工数が増加し作業性に欠けるとともに梱包資材を要し省資源性に欠けるという問題点を有していた。さらに、オープントップ型コンテナ等はドライコンテナと比べて機械的強度が乏しいため、貨物船等に積載する際に積載位置が限定され自在性に欠けるという問題点を有していた。
【0004】
そこで、上記課題を解決するために、本発明者は鋭意研究し、特許第3061380号公報(以下、イ号公報という)に開示された「a.板状の本台座と、b.前記本台座の上方に上下動自在に配設された板状の上下動台座と、c.前記上下動台座の下面に立設されたガイドピンと、前記本台座に穿設され前記ガイドピンが挿通されるガイドピン挿通孔と、d.前記本台座の下面に配設された移動手段と、e.前記本台座の下面に配設された1以上の単動式シリンダと、前記本台座に穿孔された前記単動式シリンダの少なくともピストンが上下動できる1以上のシリンダ孔と、前記本台座の下面に固定され前記単動式シリンダに結合された前記単動式シリンダに圧力を伝達する高座屈強度部材からなる圧力伝達パイプと、を有し前記上下動台座を上下動させる上下動手段と、を備えた重量物搬送台車と、コンテナ等の内部に配置され前記重量物搬送台車の前記移動手段を嵌装して走行させるレールと、を備えた重量物搬送装置」で特許を取得した。
また、本発明者は、重量物搬送台車や転動体等の搬送手段をレールの溝部に載置して重量物を搬送する重量物搬送装置を、特願2001−49451号(以下、ロ号出願という)、特願2001−77292号(以下、ハ号出願という)、特願2002−72956号(以下、ニ号出願という)で出願した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記イ号公報に開示された技術、ロ号乃至ニ号出願に記載した技術は、以下のような課題を有していた。
(1)重量物搬送台車や転動体等の搬送手段が溝部内に載置される複数のレールを重量物の搬送方向と平行に配設する必要があるが、長尺のレールを平行に配設する作業が面倒で作業性に欠けるという課題を有していた。
(2)コンテナ等の床面とレールとの固定が困難で、固定が不十分なときは重量物の搬送に伴ってレールが移動し平行でなくなり、搬送手段が移動できなくなることがあるという課題を有していた。
(3)パレット等に重量物を載置して搬送する場合には、バンニングの際にパレット等の下面に角材等をあてがう必要があり、作業が煩雑であるとともに、パレットや角材等の劣化損傷が著しく耐久性に欠けるとともに材料の木材を大量に必要とし省資源性に欠けるという課題を有していた。
(4)コンテナ等に搬入された重量物が搬送中に前後左右に揺れるので、これを防止するためにコンテナ等と重量物をフープ材やワイヤ等で結束するラッシング作業を行わなければならない。この作業には、作業者の高い熟練度やラッシング装置等を要するので、熟練作業者が必要になるとともに工数が増加し作業性に欠ける。また、ラッシング装置の駆動源のない場所では作業を行うことができず、さらにラッシングに用いるフープ材等を大量に要し省資源性に欠ける。
【0006】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、コンテナ等の床面に載置された際にずれ難く安定に固定でき安定性に優れるとともに、人力等の軽微な力で重量物の搬出入が可能な重量物搬送台を提供することを目的とする。
また、本発明は、設置作業が容易で、かつ確実性に優れ、床面の状態によらず少ない作業員で重量物を所定の場所に搬送でき、さらに防水シート等の梱包資材等を使用せず、また繰り返し使用が可能で省資源性に優れる重量物搬送システムを提供することを目的とする。
また、本発明は、熟練を要さず新人でも確実に作業を行うことができるとともに作業性に優れ、さらに省力性に優れる重量物搬送方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記従来の課題を解決するために本発明の重量物搬送台及びそれを用いた重量物搬送システム並びにそれを用いた重量物搬送方法は、以下の構成を有している。
【0008】
本発明の請求項1に記載の重量物搬送台は、床面に載置されたレールの溝部に載置される搬送手段を用いて重量物を搬送する重量物搬送台であって、上部に前記重量物が載置される台部と、前記台部の下部の両側に配設固定され側面の少なくとも一部が前記レールの複数の側面に摺接若しくは遊嵌する脚部と、前記台部の下部に形成され前記搬送手段の上面に当接する搬送手段当接部と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)台部を備えているので、重量物を載置して台部とともにフープ材等で緊締して安定に固定することができ安定性に優れる。
(2)レールの複数の側面に摺接若しくは遊嵌する脚部を備えているので、重量物搬送台がコンテナ等の床面に載置された際にレールと略直交する方向にずれたりせず安定に固定できる。特に、貨物船等で波の影響を受け激しく揺れる場合等でも安定性に優れる。
(3)搬送手段の上面に当接する搬送手段当接部を備えているので、搬送手段を用いて重量物搬送台を人力又は小型フォークリフト等の軽微な力で移動させ、台部に載置された重量物を台部ごと搬出入することができる。
【0009】
ここで、台部としては、平板状の板状体、断面が略角型や略丸型等に形成された管状体、断面がH型等に形成された鋼材等によって形成されたものが用いられる。特に、断面が略角型の管状体を用いて形成したものが好適に用いられる。管状体は中空に形成されているので軽量にできるとともに機械的強度が高く、さらに側面が平坦なので断面が略丸型に形成された管状体に比べ重量物との接触面積を広くすることができ安定性を高めることができるからである。特に、角部の面取りがされていると、載置された重量物をフープ材等で緊締した際に切れ難く安定性が高まるため好適に用いられる。
なお、台部に孔部やフック等の係止固定部を形成し、係止固定部に釘等の棒状固定具等を挿通して床面に打ち込むことにより、別途L型金具等の揺れ防止用金具を要さずにコンテナ等の輸送時の揺れ防止を行うことができる。
【0010】
台部の上部の形状としては、下部と略平行の平坦状に形成されているもの、載置される重量物(コイル等)に応じて傾斜して形成されているもの、凹凸部が形成されているもの等が用いられる。重量物に応じて上部を形成することにより台部に重量物を安定して載置することができる。
【0011】
脚部としては、平板状の板状体、断面が略角型や略丸型等に形成された管状体、断面がH型等に形成された鋼材等によって形成されたものが用いられる。特に、断面が略角型の管状体を用いて形成し、台部の下部にレールの幅より少し広めの間隔でレールと平行に配設固定したものが好適に用いられる。管状体は中空に形成されているので軽量にできるとともに機械的強度が高く、さらに床面との接地面(底部)を平坦にできるので断面が略丸型に形成された管状体に比べ床面との接触面積を広くすることができ安定性を高めることができるからである。さらに、コンテナ等の床面との接地面(底部)に孔部を穿設すれば、孔部に釘等の棒状固定具を挿通して床面に打ち込むことによりコンテナ等の輸送時に発生するレールと直交及び平行方向の揺れ防止を行うことができ、別途L型金具等の揺れ防止用金具を要しないからである。
なお、脚部は、レールが1本配設される場合は、レールの両側面を摺接等する側面を有するものが用いられ、2本以上複数のレールが配設される場合は、レールの外側側面及び/又は内側側面を摺接等する側面を有するものが用いられる。これにより、重量物搬送台をレールに沿って移動可能にするとともに、コンテナ等の輸送時にレールと略直交する方向への揺れを防止することができる。
【0012】
搬送手段としては、例えば、イ号公報(特許第3061380号公報)に記載の「板状の本台座と、前記本台座の上方に上下動自在に配設された板状の上下動台座と、を有する重量物搬送台車」、ロ号出願(特願2001−49451号)に記載の「転動体と、前記転動体上に載置されるスライド部材と、を有するもの」、ハ号出願(特願2001−77292号)に記載の「本体と、ピストン部を下向きにして前記本体に配設された単動式シリンダと、を有する重量物搬送台車」、ニ号出願(特願2002−72956号)に記載の「本体と、前記本体に上部開口で形成されたシリンダ孔と、前記シリンダ孔に挿設されたピストン部と、前記ピストン部の上方に配設された板状の上下動部材と、前記本体の下部に配設された移動手段と、を有する重量物搬送台車」等の重量物を搬送可能な重量物搬送台車や転動体等が用いられる。なかでも、「本体と、前記本体に上部開口で形成されたシリンダ孔と、前記シリンダ孔に挿設されたピストン部と、前記ピストン部の上方に配設された板状の上下動部材と、前記本体の下部に配設された移動手段と、を有する重量物搬送台車」が好適に用いられる。ピストン部の上方に板状の上下動部材が配設されるとともに本体の下部に移動手段が配設されているので、重量物が載置された台部を持ち上げて上昇させたまま自由に搬送することができるからである。
【0013】
搬送手段当接部としては、レールに載置される搬送手段の上面が当接するものが用いられ、例えば、上下動台座(イ号公報)、スライド部材(ロ号出願)、単動式シリンダ(ハ号出願)、上下動部材等が当接されるものが用いられる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の重量物搬送台であって、前記脚部の高さが、前記レールの高さより高く形成された構成を有している。
この構成により、請求項1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)脚部の高さがレールの高さより高く形成されているので、コンテナ等の床面に載置した際、床面と脚部の底部とが密着し安定性を高めることができる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の重量物搬送台であって、前記脚部の少なくとも底部の一部が、前記台部の平面投影面の外縁から突出する底部突縁部と、前記底部突縁部に形成され釘等の棒状固定具が挿通される挿通孔部と、を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1又は2で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)底部突縁部と、底部突縁部に形成された挿通孔部と、を備えているので、バンニングの際、挿通孔部に釘等の棒状固定具を挿通して床面に打ち込むという極めて簡単な作業で重量物搬送台を床面に固定することができ、フープ材等を用いたラッシング作業のような熟練度も要さず新人でも容易に一定の品質で固定作業を行うことができ、省力性に優れるとともに作業性に優れる。また、搬出(デバンニング)の際は、床面に打ち込んだ釘等を抜くことで容易に移動可能にすることができ、作業を著しく簡便にすることができる。
(2)フープ材やラッシング装置等を要さず釘等の棒状固定具だけで固定できるため、省資源性に優れるとともにラッシング装置や駆動源のない事業所等でもバンニング作業を行うことができる。
(3)挿通孔部が予め形成されているので釘等の棒状固定具さえあればコンテナ等への固定ができる。そのため、L型金具やU型金具等のストッパや歯止め等を必要とせず、部品点数が少ないため作業の煩雑化を防止し簡便にすることができる。
(4)底部突縁部に挿通孔部が形成されているので、釘等の棒状固定具を挿通して床面に打ち込んだかどうかを容易に視認することができ、固定忘れ等が発生し難く作業の確実性に優れる。
【0016】
ここで、底部突縁部としては、脚部の側面や端面の所定部にL型金具等を固着して形成したもの、脚部の底部を延設して形成したもの等が用いられる。特に、断面略角型に形成された管状体の端部を底部が広くなるように斜めに切断して形成したものが好適に用いられる。脚部と一体に形成できるので機械的強度に優れるとともにコンパクト化できるからである。
挿通孔部としては、底部突縁部の所定箇所に1乃至複数個形成することができる。
【0017】
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の内いずれか1に記載の重量物搬送台であって、前記台部が、前記台部の上部に形成された複数の係止部と、前記係止部に係止され前記台部の上部に立設される固定部材と、を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1乃至3の内いずれか1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)台部が固定部材を立設する係止部を備えているので、重量物が複数の棒状体,線状体,パイプ状体等のように台部に積載したときに崩落し易いものであっても、係止部に固定部材を立設して重量物の崩落を防止することができ安全性に優れる。
(2)台部が固定部材を立設することができる係止部を備えているので、重量物がコイル等のように転動し易いものであっても、固定部材で固定するとともにフープ材等で緊締することにより安定性を高めることができる。
【0018】
ここで、係止部としては、台部の上部に形成され固定部材が嵌挿される係止孔部や係止溝部等が好適に用いられる。固定部材を立設しないときには上部を平坦状にすることができ汎用性に優れるからである。なお、係止孔部等の係止部の底部に、板状部材等の閉止部材を配設固定して固定部材が落下しないようにしておく。
固定部材としては、楔状等に形成された歯止め部材、棒状部材、管状部材、板状部材等が用いられる。特に、管状部材は、機械的強度が高いとともに中実のものに比べて軽量化でき、さらに高さ方向に対する自由度が高く棒状体等の重量物であっても多数積載することができるため好適に用いられる。
【0019】
本発明の請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の重量物搬送台であって、前記台部が、前記固定部材を収納する固定部材収納部を備えた構成を有している。
この構成により、請求項4で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)固定部材収納部を備えているので、紛失し易い固定部材を収納して重量物搬送台に携帯させることができ使用性に優れる。
【0020】
本発明の請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の内いずれか1に記載の重量物搬送台であって、前記台部又は前記固定部材が、フックや係止孔等で形成された搬送台連結部を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1乃至5の内いずれか1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)搬送台連結部に搬送台連結部材を接続して複数の重量物搬送台を連結し、一体化した重量物搬送台を形成することができるので、長尺状等の重量物を複数の重量物搬送台に掛架して搬送する際、重量物搬送台間の間隔が開いて重量物が落下する等の事故を防止することができ安全性に優れる。
(2)固定部材に形成された搬送台連結部に搬送台連結部材を接続し固定部材間を連結することで重量物搬送台の側方に枠状を形成することができるので、重量物を側方から取り囲み重量物を保護することができる。
【0021】
ここで、搬送台連結部としては、台部や固定部材の側部又は上部に配設されフック、係止孔、係止突部、係止凹部、環状体等で形成されたものが用いられ、合成樹脂製や金属製等で鎖状,管状,棒状等に形成された搬送台連結部材が接続される。搬送台連結部材としては、鎖状部材,管状部材,棒状部材等や、2本以上の鋼管や合成樹脂パイプ、板状体等を摺動自在に嵌装若しくは配設して所定部でボタンラッチ等のラッチ機構やボルトや棒状物を鋼管等に挿通固定して長さを調整するもの等が用いられる。長さの調整可能な搬送台連結部材を用いた場合は、重量物の大きさに応じて搬送台連結部材の長さを調整して最適な間隔で重量物搬送台を配置することができ好ましい。
【0022】
本発明の請求項7に記載の重量物搬送システムは、スペーサ基板と、前記スペーサ基板の上面に形成されたレール嵌合部と、を有する複数のスペーサと、前記スペーサの前記レール嵌合部に基部が嵌合され重量物の搬送方向と平行に配置されるレールと、前記レールの複数の側面に脚部の側面の少なくとも一部が摺接若しくは遊嵌される請求項1乃至6の内いずれか1に記載の重量物搬送台と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)レール嵌合部を有するスペーサを備えているので、コンテナ等の床面に配設固定されたスペーサのレール嵌合部にレールを嵌合するだけでレールを床面に配置し固定することができ作業性に優れる。
(2)同一の寸法に形成されたスペーサを用いることにより、スペーサのレール嵌合部にレールを嵌合するだけで複数のレールを平行に配置することができ省力性に優れる。
(3)表面に凹凸があるコンテナ等の床面でも、レールを配置するだけで搬送手段をレール上で安定して走行させることができるので、重量物が床面の凹凸によって搬送できなくなるという事故を防ぎ作業性を著しく向上できる。
(4)コンテナ等の床面にレールを配置し搬送手段を用いて重量物を搬送するので、コンテナ等の床面を傷つけることがなくコンテナ等の耐久性を向上させることができる。
(5)スペーサのレール嵌合部を継手として用いて複数のレールを接続することができるので、大面積の貨物収納部であっても簡単にレールを接続でき重量物を搬送することができ自在性に優れる。
【0023】
ここで、スペーサとしては、薄板状に形成されたスペーサ基板の上面にレール嵌合部が形成されたものが用いられる。
レール嵌合部としては、スペーサ基板の上面に一対の板状体やL字状体等を立設させて形成したもの等が用いられる。
スペーサは、コンテナ等の床面に基部が固定されるL型金具やU型金具等のストッパや釘等の棒状固定具等を用いて床面に固定することができる。
【0024】
レールとしては、断面がU字状,凹状等に形成された溝型鋼が用いられ、ドライコンテナ等のコンテナや貨車、貨物船、工場、事業所、倉庫等の重量物収納部に配置されるもの、コンテナ等の重量物収納部に配置されるレールと接続される補助レール等が用いられる。
【0025】
本発明の請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の重量物重量物搬送システムであって、前記スペーサが、前記スペーサ基板に形成され釘等の棒状固定具が挿通される挿通孔部を備えた構成を有している。
この構成により、請求項7で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)挿通孔部に釘等の棒状固定具を挿通して床面に打ち込むという極めて簡単な作業でスペーサを固定することができ、省力性に優れるとともに作業性に優れる。
(2)挿通孔部が予め形成されているので釘等の棒状固定具さえあればコンテナ等への固定ができる。そのため、L型金具やU型金具等のストッパ等を必要とせず、部品点数が少ないため作業の煩雑化を防止し簡便にすることができる。
【0026】
本発明の請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載の重量物搬送システムであって、前記重量物搬送台の台部が、前記スペーサを収納するスペーサ収納部を備えた構成を有している。
この構成により、請求項7又は8で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)重量部搬送台がスペーサ収納部を備えているので、紛失し易いスペーサを収納して重量物搬送台に携帯させることができ使用性に優れる。
【0027】
本発明の請求項10に記載の重量物搬送方法は、コンテナ等の床面の複数箇所に請求項7乃至9の内いずれか1に記載のスペーサを複数配設固定するスペーサ配置工程と、前記スペーサ配置工程で配置された前記スペーサのレール嵌合部に請求項7乃至9の内いずれか1に記載のレールの基部を嵌合し重量物の搬送方向と平行に前記レールを配置するレール配置工程と、前記レール配置工程で配置された前記レール上に搬送手段を配置する搬送手段配置工程と、前記レールに請求項1乃至6の内いずれか1に記載の重量物搬送台を配置し前記搬送手段配置工程で配置された前記搬送手段の上面を前記重量物搬送台の搬送手段当接部に当接させる重量物搬送台配置工程と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)スペーサ配置工程とレール配置工程とを備えているので、スペーサをコンテナ等の床面に配設固定し、次いでスペーサのレール嵌合部にレールを嵌合するだけでレールを床面に配置し固定することができ作業性に優れる。
(2)複数のレールを配置する際には、コンテナ等の床面に配設固定されたスペーサのレール嵌合部にレールを嵌合するだけでレールを平行に配置することができ省力性に優れる。
(3)搬送手段配置工程と重量物搬送台配置工程とを備えているので、搬送手段を用いて重量物搬送台を人力又は小型フォークリフト等の軽微な力で移動させ、台部に載置された重量物を台部ごと搬出入することができ作業性に優れる。
(4)レールに重量物搬送台を配置する重量物搬送台配置工程を備えているので、重量物が載置され固定された重量物搬送台をコンテナ等で輸送する際、レールと略直交する方向への揺れを防止することができ安定性に著しく優れる。
【0028】
ここで、搬送手段としては、請求項1で説明したものと同様のものが用いられる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1における重量物搬送台を備えた重量物搬送システムの斜視図であり、図2は重量物搬送システムを構成する重量物搬送台及びレールの一部破断要部斜視図であり、図3は搬送手段の要部断面図であり、図4(a)は搬送手段の上下動部材を下降状態にしたときの状態を示す正面模式図であり、図4(b)は搬送手段の上下動部材を上昇状態にしたときの状態を示す正面模式図である。
図中、1は実施の形態1における重量物搬送システム、2は重量物搬送台、10はスペーサ、20はレール、30は搬送手段である。
以下、重量物搬送システム1を構成する重量物搬送台2、スペーサ10、レール20、及び搬送手段30について、図面を参照しながら説明する。
【0030】
図1において、2は実施の形態1における重量物搬送台、3は断面が略四角形状で面取りされた角部を有する鋼管等からなる管状体が複数配設されて形成され上部に重量物が載置される台部、3aは台部3の前後方向の端部に所定間隔をあけて配設された台部3の管状体、3bは管状体3aの内側に管状体3aと略平行に所定間隔をあけて配設された台部3の管状体、3cは管状体3bの内側に管状体3bと略平行に配設された台部3の管状体、4は管状体3a,3b,3cの両端に溶接等で固着された台部3の板状体、5は管状体3a,3b,3c間に掛架され台部3の下部の両側に溶接等で固着された下部板、6は断面が略四角形状の鋼管等で形成された管状体からなり管状体3a,3b,3cと略直交して下部板5に溶接等で固着された脚部、6´は断面が略四角形状の鋼管等で形成された管状体からなり脚部6の内側に脚部6と平行にレール(後述する)の幅よりやや広い間隔をあけて配設され下部板5に溶接等で固着された脚部である。実施の形態1において、脚部6,6´は、後述するレール20の高さより高くなるように形成されている。7は脚部6,6´の端面が上部から傾斜状に底部が広くなるように切断され台部3の平面投影面の外縁(管状体3a)から突出して形成された底部突縁部、8は底部突縁部7の所定部に形成され釘等の棒状固定具が挿通される挿通孔部である。
【0031】
10は実施の形態1におけるスペーサ、11は薄板状の鋼板等で形成されたスペーサ基板、12はスペーサ基板11の上面の長手方向の中心に表示された中心線、13は中心線12から同じ距離だけ離れたスペーサ基板11の両側に各々一対の断面L状体を立設させて中心線12と平行に形成されたレール嵌合部、14はスペーサ基板11に複数形成され釘等の棒状固定具が挿通される挿通孔部である。
【0032】
20は溝型鋼等からなる断面が凹型状のレールであり、スペーサ10のスペーサ基板11の両側に立設されたスペーサ嵌合部13に基部が嵌合されている。21はレール20の溝部、22はスペーサ嵌合部13に嵌合されたレール20の内側側面、23はスペーサ嵌合部13に嵌合されたレール20の外側側面である。ここで、重量物搬送台2の脚部6,6´はレール20,20の内側側面22,22及び外側側面23,23に摺接若しくは遊嵌するように台部3の下部の下部板5に配設固定されている。なお、本実施の形態では脚部6,6´の両方が配設固定された場合について説明したが、機械的強度に問題がなければ、レール20,20の内側側面22,22に遊嵌等する脚部6´,6´、若しくはレール20,20の外側側面23,23に遊嵌等する脚部6,6が配設固定されていればよい。レールと略直交する方向へのずれを防止できるからである。
【0033】
図2,図3において、30は重量物搬送台車からなる搬送手段であり、2台がレール20の溝部21に嵌挿されている。31は搬送手段30の略直方体状に形成された本体であり、後述するシリンダ保持部33,移動手段保持部35に分割して形成されている(図3参照)。32は長手方向の中央部に方形状の孔部を有して断面コ字状に一体に形成され後述する移動手段保持部の上部及び側部,後述するシリンダ保持部33の側部を囲繞する外壁部、33は略立方体状の塊状に形成されたシリンダ保持部、33aはシリンダ保持部33の上面の中心から下面に向かって穿設されて上部開口で形成され油や水等の圧力伝達媒体が充填されたシリンダ孔、33bはシリンダ孔33aに上向きに挿設されたピストン部、33cはピストン部33の上方に配設された板状の上下動部材、33dは上下動部材33cの下面に形成されピストン部33bの頂部を嵌合する凹面状のピストン嵌合凹部、33eは上下動部材33cとシリンダ保持部33とを貫通してシリンダ孔33aと略平行にシリンダ孔33aの周囲の対角位置に複数穿設された弾性体収納孔部、34は弾性体収納孔部33eに挿設され上下動部材33cの弾性体収納孔部33e内とシリンダ保持部33の弾性体収納孔部33e内とで両端が係止され張設されたつるまきバネ等の弾性体、35は略立方体状の塊状に形成されシリンダ保持部33の前後部に下部がシリンダ保持部33の下面と略面一に形成され外壁部32内に嵌合された移動手段保持部、35aは移動手段保持部35の下部に配設された移動手段、35bは移動手段保持部35aの下面に形成された開口部に収納され外壁部32及び移動手段保持部35より下方に一部が張り出して配設された移動手段35aとしての移動用ローラ、35cは両端が外壁部32に嵌着されて各々固定され移動用ローラ35bを軸支するシャフト、35dは移動手段保持部35のシリンダ保持部33との当接面に段差状に形成されシリンダ保持部33を係止するシリンダ保持部係止部である。移動手段保持部35の上面が一体形成された外壁部32の上面に広く密着しているので、移動手段保持部35がシャフト35cの周りを回動するのを防止することができる。さらに、シリンダ保持部33は前後部にシリンダ保持部35を有しシリンダ保持部係止部35dで係止されているので堅牢にすることができる。
【0034】
36は前方後方の移動手段保持部35の前部及び後部に配設され外壁部32に固定されたガイド手段としてのガイドローラ支持部、36aはガイドローラ支持部36に形成され後述する連結部材38bを係止する係止孔からなる連結部、36bは外壁部32の側面から一部が張り出してガイドローラ支持部36に配設されたガイド手段としてのガイドローラ、36cは一端がシリンダ孔33aの下部に対向して各々連通して穿設されシリンダ保持部33の前部若しくは後部に開口するシリンダ保持部圧力伝達路、36dは移動手段保持部35,35の上部に穿設され一端が移動手段保持部35,35の前部若しくは後部で開口する移動手段保持部上部圧力伝達路、36eは移動手段保持部35,35の下部に穿設され一端が開口してシリンダ保持部圧力伝達路36c,36cと連通する移動手段保持部下部圧力伝達路、36fは移動手段保持部35,35の上面から穿設され移動手段保持部上部圧力伝達路36d,36dの他端と移動手段保持部下部圧力伝達路36e,36eの他端とに接続する移動手段保持部縦圧力伝達路、36gは移動手段保持部縦圧力伝達路36f,36fの開口部を閉止し外壁部32の上面で押圧されて固定されたゴム製等で形成された閉止栓、36hはシリンダ保持部圧力伝達路36c,36cと移動手段保持部下部圧力伝達路36e,36eとの接合部をシールするパイプ状部材やOリング等で形成されたシール部である。シリンダ保持部圧力伝達路36c,移動手段保持部上部圧力伝達路36d,移動手段保持部下部圧力伝達路36e,移動手段保持部縦圧力伝達路36fが搬送手段30の圧力伝達路を構成している。37は移動手段保持部上部圧力伝達路36d,36dの一端部に固定されたカプラ等の圧力伝達路接続部、38は内部に水や油等の圧力伝達媒体が充填され搬送手段30の圧力伝達路接続部37間を接続するフレキシブル管等の圧力伝達管、38aは一端が油圧ポンプや水圧ポンプ等に接続され他端が圧力伝達路接続部37に接続されたフレキシブル管等の圧力伝達管、38bは両端が連結部36bに係止され2台の搬送手段30を連結する板状体等の連結部材である。
【0035】
搬送手段30は、圧力伝達管38aに接続された油圧ポンプ等を用いて、油圧や水圧等を圧力伝達管38a及び移動手段保持部上部圧力伝達路36d,移動手段保持部縦圧力伝達路36f,移動手段保持部下部圧力伝達路36e,シリンダ保持部圧力伝達路36cの圧力伝達路を介してピストン孔33aに加えることにより、シリンダ孔33aに挿設されたピストン部33bを上昇させ上下動部材33cを上昇状態にすることができる。また、2台の搬送手段30の圧力伝達路接続部37間が圧力伝達管38で接続されているので、他の搬送手段30の上下動部材33cも同時に上昇状態にすることができる。また、上下動部材33cが弾性体34により下方に付勢されているので、油圧や水圧等を抜くことにより、2台の搬送手段30の上下動部材33cを同時に下降状態にすることができる。さらに、移動手段保持部35の下部に移動手段35aが配設されているので、上下動部材33cを上昇状態にしたままで前後方向に移動させることができる。
【0036】
図2に示すように、重量物搬送台2の台部3の一部を形成する管状体3bの下部及び下部板5の下部が、搬送手段30の上面(上下動部材33c)に当接する搬送手段当接部を構成している。
なお、台部3の一部を形成する管状体3bは、管状体3bの中心と管状体3aの端面との距離L1が搬送手段30の端部(ガイドローラ支持部36の端部)から上下動部材33cの中心までの距離と同じ長さになるように形成されている。また、管状体3b,3bの中心間の長さL2は、圧力伝達管38及び連結部材38bで連結された搬送手段30,30の上下動部材34,34の中心間の距離と同じ長さに形成されている。このため、搬送手段30の端部を管状体3aの端面と揃えてレール20の溝部21に載置したとき、上下動部材33cが搬送手段当接部(管状体3bの下部及び下部板5の下部)に容易に当接される。
【0037】
図4(a),図4(b)において、39はドライコンテナ等の床面である。
実施の形態1における重量物搬送台2の脚部6,6´の高さはレール20の高さより高く形成されているため、図4(a)に示すように、搬送手段30の上下動部材33cを下降状態にしたときは、脚部6,6´の底部が床面39に密着する。また、図4(b)に示すように、搬送手段30の上下動部材33cを上昇状態にしたときは、脚部6,6´の底部が床面39から離れるため、搬送手段30をレール20内で移動することによって重量物搬送台2をスムーズに移動させることができる。
【0038】
以上のように構成された実施の形態1における重量物搬送システムを用いて重量物をドライコンテナ内に搬送する方法を、以下図面を参照しながら説明する。図5は本発明の実施の形態1における重量物搬送台を備えた重量物搬送システムを用いた作業状態を示す要部斜視図である。
図中、40は床面に重量物搬送システム1が配置されたドライコンテナ、41はドライコンテナ40の開口部側に配設され上面がドライコンテナ40の床面と略同一の高さに形成された補助レール支持台、42は補助レール支持台41に載置されレール20と接続された補助レール、43は挿通孔部が形成され補助レール42の基部をレール嵌合部43aで嵌合して補助レール支持台41に固定するスペーサ、44は重量物搬送台2の搬送台3の上部に載置されたコイル等の重量物である。
なお、本実施の形態において、重量物44はフープ材,ワイヤ,ベルト等で重量物搬送台2の台部3に緊縛固定されており、重量物44は重量物搬送台2とともに搬送される。また、補助レール42,スペーサ43はレール20,スペーサ10と各々同様のものを用いている。
【0039】
ドライコンテナ40への重量物44の搬入作業(バンニング)は、スペーサ配置工程において、まず、ドライコンテナ40の壁面間の長さを測定し床面の中心を求める。次いで、床面の中心とスペーサ10の中心線12とを一致させるとともに、スペーサ基板11の長手方向と重量物44の搬送方向とが直交するようにドライコンテナ40の開口部側の床面にスペーサ10を載置する。次いで、挿通孔部14に釘等の棒状固定具を挿通して床面に打ち付けスペーサ10を床面に固定する。同様にしてドライコンテナ40の奥側の床面の中心にもスペーサ10を固定する。スペーサ10は、ドライコンテナ40の広さ等に応じて床面の複数箇所に固定することができる。
【0040】
次に、レール配置工程において、スペーサ配置工程で配置されたスペーサ10,10のレール嵌合部13,13にレール20の端部側の基部を嵌合する。これにより、レール20,20を重量物44の搬送方向と平行にドライコンテナ40の床面に配設固定することができる。
【0041】
次に、ドライコンテナ40の開口部付近に補助レール支持台41を配置する。次いで、補助レール支持台41の所定部にスペーサ43を載置した後、ドライコンテナ40の開口部側の床面に配置されたスペーサ10のスペーサ嵌合部13,13に補助レール42,42の一端部の基部を嵌合させるとともに、補助レール42,42の一端部とレール20の端部を当接させ、レール20と補助レール42を接続する。同時に、補助レール支持台41に載置されたスペーサ43のスペーサ嵌合部43a,43aに補助レール42,42の他端側の基部を嵌合させる。次に、スペーサ43の挿通孔部に釘等の棒状固定具を挿通した後、補助レール支持台41に打ち込みスペーサ43を固定し、これにより補助レール42を補助レール支持台41上に固定する。
【0042】
次に、搬送手段配置工程において、上下動部材33cを下降状態にした搬送手段30を補助レール支持台41上の片方の補助レール42内に各2台嵌装する。次いで、所定長さに調整された連結部材38bを連結部36a間に接続するとともに圧力伝達路接続部37間に圧力伝達管38を接続し、補助レール42内に嵌装された2台の搬送手段30を連結する。次いで、油圧ポンプ等(図示しない)が接続された圧力伝達管38aを手前側の搬送手段30の各々の圧力伝達路接続部37に接続する。
【0043】
次に、重量物搬送台配置工程において、予めフープ材等を用いてラッシング作業が行われ重量物44が台部3に締結固定された重量物搬送台2を、クレーン等を用いて補助レール支持台41上の補助レール42の上に載置する。次いで、作業員が、人力で台部3の管状体3b(搬送手段当接部)の下方に下降状態にある上下動部材33cが位置するまで搬送手段30を移動させる。次いで、油圧ポンプ等を用いて油圧や水圧等によって搬送手段30のピストン部33bを押し出し上下動部材33cを上昇状態にし、重量物搬送台2の搬送手段当接部に上下動部材33cを当接させる。これにより、図4(b)に示すように脚部6,6´をドライコンテナ40の床面から浮かせて重量物搬送台2が上下動部材33cにのみ載置された状態にする。
次いで、作業員が、人力でドライコンテナ40の所定部まで重量物44が固定された重量物搬送台2を押し進めていく。重量物44が固定された重量物搬送台2が所定部まで搬送されたら搬送手段30の上下動部材33cを下降状態にし、図3(a)に示すように脚部6,6´をドライコンテナ40の床面に着地させ、次いで、搬送手段30をドライコンテナ40から抜き取る。次に、床面に着地された脚部6,6´の底部突縁部7に形成された挿通孔部8に釘等の棒状固定具を挿通して床面に打ち付けて、重量物搬送台2をドライコンテナ40内に固定する。
なお、補助レール支持台41を配設せずに、重量物44の固定された重量物搬送台2をクレーン等でドライコンテナ40の床面に配置されたレール20,20に直接載置した後、上述したものと同様の方法で重量物44をドライコンテナ40の奥から順番に搬送していく場合もある。
【0044】
以上のように実施の形態1における重量物搬送台は構成されているので、以下のような作用が得られる。
(1)台部を備えているので、重量物を載置して台部とともにフープ材等で緊締して安定に固定することができ安定性に優れる。
(2)台部が断面略四角形の中空の管状体で形成されているので、軽量にできるとともに機械的強度が高く変形し難く耐久性に優れ、さらに側面が平坦なので重量物との接触面積を広くすることができ安定性を高めることができる。また、汎用材である鋼管等の管状体を組合せて溶接等によって固着しているので、万一破損した際にも補修が容易でメンテナンス性に優れる。
(3)台部を構成する管状体の角部の面取りがされているので、載置された重量物をフープ材等で緊締した際に切れ難く安定性が高めることができる。
(4)レールの複数の側面に摺接若しくは遊嵌する脚部を備えているので、重量物搬送台がコンテナ等の床面に載置された際にレールと略直交する方向にずれたりせず安定に固定できる。
(5)搬送手段の上面に当接する搬送手段当接部を備えているので、重量物搬送台車や転動体等の搬送手段を用いて重量物搬送台を人力又は小型フォークリフト等の軽微な力で移動させ、台部に載置された重量物を台部ごと搬出入することができる。
(6)脚部の高さがレールの高さより高く形成されているので、コンテナ等の床面に載置した際、床面と脚部の底部とが密着し安定性を高めることができる。
(7)底部突縁部と、底部突縁部に形成された挿通孔部と、を備えているので、バンニングの際、挿通孔部に釘等の棒状固定具を挿通して床面に打ち込むという極めて簡単な作業で重量物搬送台を床面に固定することができ、フープ材等を用いたラッシング作業のような熟練度も要さず新人でも容易に一定の品質で固定作業を行うことができ、省力性に優れるとともに作業性に優れる。
(8)重量物を載置した重量物搬送台を搬出(デバンニング)する際は、挿通孔部に挿通され床面に打ち込まれた釘等の棒状固定具を釘抜き等で抜くことで容易に移動可能にすることができ、作業を著しく簡便にすることができる。
(9)フープ材やラッシング装置等を要さず釘等の棒状固定具だけで固定できるため、省資源性に優れるとともにラッシング装置や駆動源のない事業所等でもバンニング作業を行うことができる。
(10)挿通孔部が予め形成されているので釘等の棒状固定具さえあればコンテナ等への固定ができる。そのため、L型金具やU型金具等のストッパや歯止め等を必要とせず、部品点数が少ないため作業の煩雑化を防止し簡便にすることができる。
(11)挿通孔部が形成された底部突縁部が、断面略角型に形成された管状体の端部を底部が広くなるように斜めに切断して形成されているので、脚部と一体に形成でき機械的強度に優れるとともにコンパクト化することができる。
【0045】
また、以上のように実施の形態1における重量物搬送システムは構成されているので、以下のような作用が得られる。
(1)レール嵌合部を有するスペーサを備えているので、コンテナ等の床面に配設固定されたスペーサのレール嵌合部にレールを嵌合するだけでレールを床面に配置し固定することができ作業性に優れる。
(2)同一の寸法に形成されたスペーサを用いることにより、スペーサのレール嵌合部にレールを嵌合するだけで複数のレールを平行に配置することができ作業性に優れる。
(3)表面に凹凸があるコンテナ等の床面でも、レールを配置するだけで搬送手段をレール上で安定して走行させることができるので、重量物が床面の凹凸によって搬送できなくなるという事故を防ぎ作業性を著しく向上できる。
(4)コンテナ等の床面にレールを配置し搬送手段を用いて重量物を搬送するので、コンテナ等の床面を傷つけることがなくコンテナ等の耐久性を向上させることができる。
(5)挿通孔部に釘等の棒状固定具を挿通して床面に打ち込むという極めて簡単な作業でスペーサを固定することができ、省力性に優れるとともに作業性に優れる。
(6)挿通孔部が予め形成されているので釘等の棒状固定具さえあればコンテナ等への固定ができる。そのため、L型金具やU型金具等のストッパ等を必要とせず、部品点数が少ないため作業の煩雑化を防止し簡便にすることができる。
(7)スペーサのレール嵌合部を継手として用いて複数のレールを接続することができるので、大面積の貨物収納部であっても簡単にレールを接続でき重量物を搬送することができ自在性に優れる。
(8)バンニング時にコンテナの床面に設置されたスペーサ,レール及び床面に固定された重量物搬送台がコンテナとともに輸送され、それらを繰り返し使用することができるので、重量物の搬入・搬出作業に係る時間を大幅に短縮することができ作業性に著しく優れるとともに省資源性に優れる。
【0046】
また、以上のように実施の形態1における重量物搬送方法は構成されているので、以下のような作用が得られる。
(1)スペーサ配置工程とレール配置工程とを備えているので、スペーサをコンテナ等の床面に配設固定し、次いでスペーサのレール嵌合部にレールを嵌合するだけでレールを床面に配置し固定することができ作業性に優れる。
(2)複数のレールを配置する際には、コンテナ等の床面に配設固定されたスペーサのレール嵌合部にレールを嵌合するだけでレールを平行に配置することができ省力性に優れる。
(3)バンニング作業を行う以前に予め重量物搬送台に重量物を締結固定しておくことができるので、コイル等の重量物を重量物搬送台ごと倉庫内等でフォークリフト等を用いて搬送可能にすることができ作業性に優れる。
(4)バンニング作業時には予め重量物が締結固定された重量物搬送台を搬送手段を用いて搬入し、搬入された重量物搬送台は釘等の棒状固定具で床面へ打ち込むだけでコンテナに固定されるので、バンニング作業に係る時間を大幅に短縮することができるとともに省力化することができる。
【0047】
なお、実施の形態1においては、重量物搬送台2の台部3が6本の管状体3a,3b,3cで形成されている場合について説明したが、これに限定されるものではなく任意に選択することができる。
また、搬送手段30としては、これに限定されるものではなく、レールの溝部に載置されて重量物を搬送するものを任意に選択することができる。例えば、イ号公報(特許第3061380号)、ロ号出願(特願2001−49451号)、ハ号出願(特願2001−77292号)等に記載された重量物搬送台車や転動体等を用いることができる。
【0048】
(実施の形態2)
図6は、実施の形態2における重量物搬送システムの使用状態を示す要部斜視図、図7は係止部を示す重量物搬送台の要部平面図である。である。なお、実施の形態1と同様のものは、同じ符号を付して説明を省略する。
図中、50は実施の形態2における重量物搬送システム、51は実施の形態2における重量物搬送台、52は台部3の両側の板状体4付近に管状体3c,3cで挟着された挟着部材、53は管状体3c,3c,挟着部材52,板状体4で囲繞されて形成された孔部からなる係止部、53aは板状部材等で形成され係止部53の下方の管状体3c,3cの下部に溶接等で固着され係止部53の底部を閉止する閉止部材、54は挟着部材52と厚みが同一若しくはわずかに薄く形成された管状部材からなり係止部53に立設された固定部材である。54aは固定部材54の上部に形成された係止凹部からなる搬送台連結部、54cは両側に搬送台連結部54aに嵌合される突部54bを有する棒状部材等の搬送台連結部材、55は長尺のパイプ状の鋼管や棒状鋼材等の重量物である。
【0049】
以上のように構成された実施の形態2における重量物搬送台及びそれを備えた重量物搬送システムが実施の形態1と異なる点は、台部3の上部の両側に係止部53が形成されている点、係止部53に固定部材54が立設されている点、重量物搬送台51がレール20上に複数台載置されている点、搬送台連結部材54cが固定部材54の上部の連結部54aに接続され重量物搬送台51を連結している点である。
【0050】
以上のように実施の形態2における重量物搬送台は構成されているので、実施の形態1に記載の作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)台部が固定部材を立設する係止部を備えているので、重量物が複数の棒状体,線状体,パイプ状体等のように台部に積載したときに崩落し易いものであっても、係止部に固定部材を立設して重量物の崩落を防止することができ安全性に優れる。
(2)台部が固定部材を立設することができる係止部を備えているので、重量物がコイル等のように転動し易いものであっても、固定部材で固定するとともにフープ材等で緊締することにより安定性を高めることができる。
(3)搬送台連結部に搬送台連結部材を接続して複数の重量物搬送台を連結することができるので、重量物搬送台間の間隔が開いて重量物が落下する等の事故を防止することができ安全性に優れる。
(4)固定部材に形成された搬送台連結部に搬送台連結部材を接続し固定部材間を連結することで重量物搬送台の側方に枠状を形成することができるので、重量物を側方から取り囲み重量物を保護することができる。
【0051】
また、以上のように実施の形態2における重量物搬送システムは構成されているので、実施の形態1に記載の作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)レールに複数の重量物搬送台を載置しているので、長尺のパイプ状の鋼材や棒状鋼材等の重量物を搬送することができ自在性に優れる。
(2)搬送台連結部に搬送台連結部材を接続して複数の重量物搬送台を連結することができるので、重量物搬送台間の間隔が開いて重量物が落下する等の事故を防止することができ安全性に優れる。
(3)固定部材に形成された搬送台連結部に搬送台連結部材を接続し固定部材間を連結することで重量物搬送台の側方に枠状を形成することができるので、重量物を側方から取り囲み重量物を保護することができる。
【0052】
固定部材54の上部に搬送台連結部54aが形成された場合について説明したが、台部51の側部や上部、又は固定部材54の側部等にフック、係止孔、係止突部、係止凹部、環状体等の搬送台連結部を形成する場合もある。また、搬送台連結部材54cで重量物搬送台51を連結した場合について説明したが、重量物と台部の摩擦が大きく重量物搬送台がずれ難いときは、搬送台連結部材54cを用いなくてもよい。
【0053】
(実施の形態3)
図8は、実施の形態3における重量物搬送台を示す要部斜視図である。なお、実施の形態1と同様のものは、同じ符号を付して説明を省略する。
図中、60は実施の形態3における重量物搬送台、61は断面が略四角形状で面取りされた角部を有する鋼管等からなる管状体が複数配設されて形成され上部に重量物が載置される台部、62は台部61の前後方向の端部に所定間隔をあけて配設された管状体、63は管状体62,62の内側に管状体62,62と略平行に所定間隔をあけて配設された台部61の管状体、64は管状体63,63間に挟着され管状体63,63間を所定間隔に離間する挟着部材、65は管状体62,63の長手方向の端部に固着された板状体、66,66´は断面が略四角形状の鋼管等で形成された管状体からなり管状体62,63と略直交してレール(図示しない)の幅よりやや広めの間隔をあけて管状体62,63の下部に溶接等で固着された脚部、67は管状体62,63間の所定箇所に脚部66,66´の上部に掛架して固着された台部61の管状体、67aは脚部66,66´間の管状体67の下部に形成され搬送手段(図示しない)の上下動部材の上面が当接される搬送手段当接部、68は管状体63,63,挟着部材64,板状体65で囲繞されて形成された孔部からなり挟着部材64と厚みが同一若しくはわずかに薄く形成された固定部材(図示しない)が立設される係止部である。係止部68の底部は実施の形態2と同様に板状部材等で閉止されている。69は管状体63,63間に形成され固定部材(破線で図示したもの)が収納される固定部材収納部、70は管状体62,67間に形成されスペーサ(破線で図示したもの)が収納されるスペーサ収納部である。なお、固定部材は管状体62,63,64と同一の外径を有する鋼管等の管状体で形成されており、固定部材を固定部材収納部69に収納した際、台部61の上面が面一になるようにしている。
【0054】
以上のように構成された実施の形態3における重量物搬送台が実施の形態1と異なる点は、台部61に固定部材が収納される固定部材収納部69及びスペーサが収納されるスペーサ収納部が形成されている点、実施の形態1にみられた下部板5を備えず脚部66,66´が管状体62,63に直接固着されている点、管状体67が脚部66,66を掛架し搬送手段当接部67aを形成するだけの必要最小の長さに形成されている点である。
【0055】
以上のように実施の形態3における重量物搬送台は構成されているので、実施の形態1に記載の作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)固定部材収納部を備えているので、紛失し易い固定部材を収納して重量物搬送台に携帯させることができ使用性に優れる。
(2)固定部材が台部を構成する管状体と同一の外径を有する鋼管等の管状体で形成されており、固定部材を固定部材収納部に収納した際に台部の上面と収納された固定部材が面一になるように形成されているので、固定部材を収納した際は台部を形成する管状体の本数を増し台部が座屈し難くなり機械的強度を高めることができる。
(3)下部板を備えていないので搬送手段と搬送手段当接部との当接状態を直視して確認することができ確実に当接させることができ安全性に優れる。
(4)下部板を備えず、また管状体が搬送手段当接部を形成するだけの必要最小の長さに形成されているので、軽量化することができる。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、本発明の重量物搬送台及びそれを用いた重量物搬送システム並びにそれを用いた重量物搬送方法によれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項1に記載の発明によれば、
(1)台部を備えているので、重量物を載置して台部とともにフープ材等で緊締して安定に固定することができ安定性に優れた重量物搬送台を提供することができる。
(2)レールの複数の側面に摺接若しくは遊嵌する脚部を備えているので、重量物搬送台がコンテナ等の床面に載置された際にレールと略直交する方向にずれたりせず安定に固定できる重量物搬送台を提供することができる。特に、貨物船等で波の影響を受け激しく揺れる場合等でも安定性に優れた重量物搬送台を提供することができる。
(3)搬送手段の上面に当接する搬送手段当接部を備えているので、搬送手段を用いて重量物搬送台を人力又は小型フォークリフト等の軽微な力で移動させ、台部に載置された重量物を搬出入することができる重量物搬送台を提供することができる。
【0057】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、
(1)脚部の高さがレールの高さより高く形成されているので、コンテナ等の床面に載置した際、床面と脚部の底部とが密着し安定性を高めることができる重量物搬送台を提供することができる。
【0058】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、
(1)底部突縁部と、底部突縁部に形成された挿通孔部と、を備えているので、バンニングの際、挿通孔部に釘等の棒状固定具を挿通して床面に打ち込むという極めて簡単な作業で重量物搬送台を床面に固定することができ、フープ材等を用いたラッシング作業のような熟練度も要さず新人でも容易に一定の品質で固定作業を行うことができ、省力性に優れるとともに作業性に優れた重量物搬送台を提供することができる。また、搬出(デバンニング)の際は、床面に打ち込んだ釘等を抜くことで容易に移動可能にすることができ、作業を著しく簡便にできる重量物搬送台を提供することができる。
(2)フープ材やラッシング装置等を要さず釘等の棒状固定具だけで固定できるため、省資源性に優れるとともにラッシング装置や駆動源のない事業所等でもバンニング作業を行うことができる重量物搬送台を提供することができる。
(3)挿通孔部が予め形成されているので釘等の棒状固定具さえあればコンテナ等への固定ができる。そのため、L型金具やU型金具等のストッパや歯止め等を必要とせず、部品点数が少ないため作業の煩雑化を防止し簡便にすることができる重量物搬送台を提供することができる。
(4)底部突縁部に挿通孔部が形成されているので、釘等の棒状固定具を挿通して床面に打ち込んだかどうかを容易に視認することができ、固定忘れ等が発生し難く作業の確実性に優れた重量物搬送台を提供することができる。
【0059】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の内いずれか1の効果に加え、
(1)台部が固定部材を立設する係止部を備えているので、重量物が複数の棒状体,線状体,パイプ状体等のように台部に積載したときに崩落し易いものであっても、係止部に固定部材を立設して重量物の崩落を防止することができ安全性に優れた重量物搬送台を提供することができる。
(2)台部が固定部材を立設することができる係止部を備えているので、重量物がコイル等のように転動し易いものであっても、固定部材で固定するとともにフープ材等で緊締することにより安定性を高めることができる重量物搬送台を提供することができる。
【0060】
請求項5に記載の発明によれば、請求項4の効果に加え、
(1)固定部材収納部を備えているので、紛失し易い固定部材を収納して重量物搬送台に携帯させることができ使用性に優れた重量物搬送台を提供することができる。
【0061】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至5の内いずれか1の効果に加え、
(1)搬送台連結部に搬送台連結部材を接続して複数の重量物搬送台を連結し、一体化した重量物搬送台を形成することができるので、長尺状等の重量物を複数の重量物搬送台に掛架して搬送する際、重量物搬送台間の間隔が開いて重量物が落下する等の事故を防止することができ安全性に優れた重量物搬送台を提供することができる。
(2)固定部材に形成された搬送台連結部に搬送台連結部材を接続し固定部材間を連結することで重量物搬送台の側方に枠状を形成することができるので、重量物を側方から取り囲み重量物を保護することができる重量物搬送台を提供することができる。
【0062】
請求項7に記載の発明によれば、
(1)レール嵌合部を有するスペーサを備えているので、コンテナ等の床面に配設固定されたスペーサのレール嵌合部にレールを嵌合するだけでレールを床面に配置し固定することができ作業性に優れた重量物搬送システムを提供することができる。
(2)同一の寸法に形成されたスペーサを用いることにより、スペーサのレール嵌合部にレールを嵌合するだけで複数のレールを平行に配置することができ作業性に優れた重量物搬送システムを提供することができる。
(3)表面に凹凸があるコンテナ等の床面でも、レールを配置するだけで搬送手段をレール上で安定して走行させることができるので、重量物が床面の凹凸によって搬送できなくなるという事故を防ぎ作業性を著しく向上できる重量物搬送システムを提供することができる。
(4)コンテナ等の床面にレールを配置し搬送手段を用いて重量物を搬送するので、コンテナ等の床面を傷つけることがなくコンテナ等の耐久性を向上させることができる重量物搬送システムを提供することができる。
(5)スペーサのレール嵌合部を継手として用いて複数のレールを接続することができるので、大面積の貨物収納部であっても簡単にレールを接続でき重量物を搬送することができ自在性に優れた重量物搬送システムを提供することができる。
【0063】
請求項8に記載の発明によれば、請求項7の効果に加え、
(1)挿通孔部に釘等の棒状固定具を挿通して床面に打ち込むという極めて簡単な作業でスペーサを固定することができ、省力性に優れるとともに作業性に優れた重量物搬送システムを提供することができる。
(2)挿通孔部が予め形成されているので釘等の棒状固定具さえあればコンテナ等への固定ができる。そのため、L型金具やU型金具等のストッパ等を必要とせず、部品点数が少ないため作業の煩雑化を防止し簡便にすることができる重量物搬送システムを提供することができる。
【0064】
請求項9に記載の発明によれば、請求項7又は8の効果に加え、
(1)重量部搬送台がスペーサ収納部を備えているので、紛失し易いスペーサを収納して重量物搬送台に携帯させることができ使用性に優れた重量物搬送システムを提供することができる。
【0065】
請求項10に記載の発明によれば、
(1)スペーサ配置工程とレール配置工程とを備えているので、スペーサをコンテナ等の床面に配設固定し、次いでスペーサのレール嵌合部にレールを嵌合するだけでレールを床面に配置し固定することができ作業性に優れた重量物搬送方法を提供することができる。
(2)複数のレールを配置する際には、コンテナ等の床面に配設固定されたスペーサのレール嵌合部にレールを嵌合するだけでレールを平行に配置することができ省力性に優れた重量物搬送方法を提供することができる。
(3)搬送手段配置工程と重量物搬送台配置工程とを備えているので、重量物搬送台車や転動体等の搬送手段を用いて重量物搬送台を人力又は小型フォークリフト等の軽微な力で移動させ、台部に載置された重量物を搬出入することができ省力性に優れた重量物搬送方法を提供することができる。
(4)レールに重量物搬送台を配置する重量物搬送台配置工程を備えているので、重量物が配置された重量物搬送台をコンテナ等で輸送する際、レールと略直交する方向への揺れを防止することができ安定性に優れた重量物搬送方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1における重量物搬送台を備えた重量物搬送システムの斜視図
【図2】重量物搬送システムを構成する重量物搬送台及びレールの一部破断要部斜視図
【図3】搬送手段の要部断面図
【図4】(a)搬送手段の上下動部材を下降状態にしたときの状態を示す正面模式図
(b)搬送手段の上下動部材を上昇状態にしたときの状態を示す正面模式図
【図5】本発明の実施の形態1における重量物搬送台を備えた重量物搬送システムを用いた作業状態を示す要部斜視図
【図6】実施の形態2における重量物搬送システムの使用状態を示す要部斜視図
【図7】係止部を示す重量物搬送台の要部平面図
【図8】実施の形態3における重量物搬送台を示す要部斜視図
【符号の説明】
1 重量物搬送システム
2 重量物搬送台
3 台部
3a,3b,3c 管状体
4 板状体
5 下部板
6,6´ 脚部
7 底部突縁部
8 挿通孔部
10 スペーサ
11 スペーサ基板
12 中心線
13 レール嵌合部
14 挿通孔部
20 レール
21 溝部
22 内側側面
23 外側側面
30 搬送手段
31 本体
32 外壁部
33 シリンダ保持部
33a シリンダ孔
33b ピストン部
33c 上下動部材
33d ピストン嵌合凹部
33e 弾性体収納孔部
34 弾性体
35 移動手段保持部
35a 移動手段
35b 移動用ローラ
35c シャフト
35d シリンダ保持部係止部
36 ガイドローラ支持部
36a 連結部
36b ガイドローラ
36c シリンダ保持部圧力伝達路
36d 移動手段保持部上部圧力伝達路
36e 移動手段保持部下部圧力伝達路
36f 移動手段保持部縦圧力伝達路
36g 閉止栓
36h シール部
37 圧力伝達路接続部
38,38a 圧力伝達管
38b 連結部材
39 床面
40 ドライコンテナ
41 補助レール支持台
42 補助レール
43 スペーサ
43a レール嵌合部
44 重量物
50 重量物搬送システム
51 重量物搬送台
52 挟着部材
53 係止部
53a 閉止部材
54 固定部材
54a 搬送台連結部
54b 突部
54c 搬送台連結部材
55 重量物
60 重量物搬送台
61 台部
62,63 管状体
64 挟着部材
65 板状体
66,66´ 脚部
67 管状体
67a 搬送手段当接部
68 係止部
69 固定部材収納部
70 スペーサ収納部

Claims (10)

  1. 床面に載置されたレールの溝部に載置される搬送手段を用いて重量物を搬送する重量物搬送台であって、上部に前記重量物が載置される台部と、前記台部の下部の両側に配設固定され側面の少なくとも一部が前記レールの複数の側面に摺接若しくは遊嵌する脚部と、前記台部の下部に形成され前記搬送手段の上面に当接する搬送手段当接部と、を備えていることを特徴とする重量物搬送台。
  2. 前記脚部の高さが、前記レールの高さより高く形成されていることを特徴とする請求項1に記載の重量物搬送台。
  3. 前記脚部の少なくとも底部の一部が、前記台部の平面投影面の外縁から突出する底部突縁部と、前記底部突縁部に形成され釘等の棒状固定具が挿通される挿通孔部と、を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の重量物搬送台。
  4. 前記台部が、前記台部の上部に形成された複数の係止部と、前記係止部に係止され前記台部の上部に立設される固定部材と、を備えていることを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1に記載の重量物搬送台。
  5. 前記台部が、前記固定部材を収納する固定部材収納部を備えていることを特徴とする請求項4に記載の重量物搬送台。
  6. 前記台部又は前記固定部材が、フックや係止孔等で形成された搬送台連結部を備えていることを特徴とする請求項1乃至5の内いずれか1に記載の重量物搬送台。
  7. スペーサ基板と、前記スペーサ基板の上面に形成されたレール嵌合部と、を有する複数のスペーサと、
    前記スペーサの前記レール嵌合部に基部が嵌合され重量物の搬送方向と平行に配置されるレールと、
    前記レールの複数の側面に脚部の側面の少なくとも一部が摺接若しくは遊嵌される請求項1乃至6の内いずれか1に記載の重量物搬送台と、
    を備えていることを特徴とする重量物搬送システム。
  8. 前記スペーサが、前記スペーサ基板に形成され釘等の棒状固定具が挿通される挿通孔部を備えていることを特徴とする請求項7に記載の重量物重量物搬送システム。
  9. 前記重量物搬送台の台部が、前記スペーサを収納するスペーサ収納部を備えていることを特徴とする請求項7又は8に記載の重量物搬送システム。
  10. 床面の複数箇所に請求項7乃至9の内いずれか1に記載のスペーサを複数配設固定するスペーサ配置工程と、前記スペーサ配置工程で配置された前記スペーサのレール嵌合部に請求項7乃至9の内いずれか1に記載のレールの基部を嵌合し重量物の搬送方向と平行に前記レールを配置するレール配置工程と、前記レール配置工程で配置された前記レール上に搬送手段を配置する搬送手段配置工程と、前記レールに請求項1乃至6の内いずれか1に記載の重量物搬送台を配置し前記搬送手段配置工程で配置された前記搬送手段の上面を前記重量物搬送台の搬送手段当接部に当接させる重量物搬送台配置工程と、を備えていることを特徴とする重量物搬送方法。
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CN107187786A (zh) * 2017-06-21 2017-09-22 苏州港隆国际船舶代理有限公司 一种带有定位装置的物品搬运架
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