JP2004038051A - 露光用レーザー光源 - Google Patents

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岡崎 洋二
Kazuhiko Nagano
永野 和彦
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石川 弘美
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Abstract

【課題】オートフォーカス用レーザービームによって感光材料を感光させることがなく、そしてオートフォーカスの精度を高く保つことができる、構造の簡単な露光用レーザー光源を得る。
【解決手段】複数のレーザーダイオードLD1〜7からそれぞれ出射したレーザービームB1〜7を、例えばコリメーターレンズ11〜17および集光レンズ20からなる集光光学系で集光した上でマルチモード光ファイバー30に結合させて合波する露光用レーザー光源において、複数のレーザーダイオードLD1〜7の中の少なくとも1つとして、画像露光用レーザービームとは異なる波長のレーザービームを発するものを設ける。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像露光に用いられる露光用レーザー光源に関し、特に詳細には、複数のレーザーダイオードから発せられたレーザービームを1本にまとめて画像露光に用いるようにした露光用レーザー光源に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、紫外域のレーザービームを発生させる装置として、レーザーダイオード励起固体レーザーから発せられた赤外光を紫外域の第3高調波に変換する波長変換レーザーや、エキシマレーザーや、Arレーザーが実用に供されている。
【0003】
さらには近時、例えば1998年発行のJpn.Appl.phys.Lett.,Vol.37.p.L1020に示されるように、400nm近傍の波長のレーザービームを発するGaN系レーザーダイオードも提供されている。
【0004】
このような波長のレーザービームを発する光源は、350〜420nmの紫外領域を含んだ所定の波長域(以下「紫外域」という)に感度を有する感光材料を露光する露光装置において、画像を書き込む露光用光源として適用することも考えられている。その場合の露光用光源は、当然ながら、感光材料を感光させるのに十分な出力を備えることが求められる。
【0005】
しかし上記エキシマレーザーは、装置が大型で、コストやメンテナンスコストも高いという問題がある。
【0006】
また、赤外光を紫外域の第3高調波に変換する波長変換レーザーは、波長変換効率が非常に低いことから、高出力を得るのは極めて困難になっている。現在のところは、30Wのレーザーダイオードで固体レーザー媒質を励起して10Wの基本波(波長1064nm)を発振させ、それを3Wの第2高調波(波長532nm)に変換し、それら両者の和周波である1Wの第3高調波(波長355nm)を得る、というのが現在の実用レベルである。その場合のレーザーダイオードの電気−光効率は50%程度であり、そして紫外光への変換効率は1.7%程度と非常に低いものとなっている。そしてこのような波長変換レーザーは、高価な光波長変換素子を用いるために、コストがかなり高いものとなっている。
【0007】
またArレーザーは電気−光効率が0.005%と非常に低く、寿命が1000時間程度と非常に短いという問題がある。
【0008】
一方、GaN系レーザーダイオードについては、低転位のGaN結晶基板が得られないことから、ELOGという成長方法によって約5μm程度の低転位領域を作り出し、その上にレーザー領域を形成して高出力化と高信頼性を実現する試みがなされている。しかし、こうして作製されるGaN系レーザーダイオードにおいても、大面積に亘って低転位の基板を得るのが難しいので、500mW〜1W級の高出力なものは未だ商品化されていない。
【0009】
また、レーザーダイオードの高出力化の別の試みとして、例えば1つで100mWの光を出力するキャビティを100個形成することで10Wの出力を得るようなことも考えられているが、100個程度の多数のキャビティを高歩留まりで作成することは、ほとんど現実性が無いと言える。特に、シングルキャビティの場合でも99%以上の高歩留まり化は困難であるGaN系レーザーダイオードにあっては、なおさらである。
【0010】
このような事情に鑑みて本出願人は、高出力が得られる低コストの合波レーザー光源を先に提案した(特願2001−273849号)。この合波レーザー光源は、複数のレーザーダイオードと、1本のマルチモード光ファイバーと、前記複数のレーザーダイオードからそれぞれ出射したレーザービームを集光した上で前記マルチモード光ファイバーに結合させる集光光学系とを備えてなるものである。
【0011】
この合波レーザー光源においては、複数のレーザーダイオードからそれぞれ出射したレーザービームがマルチモード光ファイバーに結合するので、該マルチモード光ファイバーから、合波された高出力のレーザービームが出射する。そこでこの合波レーザー光源は、感光材料を感光させるのに十分な高出力のレーザービームを発生可能で、画像露光に好適に利用できるものとなる。
【0012】
また本出願人は、高出力が得られるレーザーダイオードアレイも提案した(特願2001−273870号)。このレーザーダイオードアレイは、複数の発光点を有するマルチキャビティレーザーダイオードチップが複数個並べて固定されてなるものである。上記マルチキャビティレーザーダイオードチップは、複数の発光点を有することによりそれ自身高出力である。そこで、これらのマルチキャビティレーザーダイオードチップからそれぞれ出射したレーザービームを集光光学系によって共通位置に集束させれば、感光材料を感光させるのに十分な高出力のレーザービームが得られるので、このレーザーダイオードアレイも画像露光に好適に利用できるものとなる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の合波レーザー光源やレーザーダイオードアレイを露光用レーザー光源として用い、合波されて1本になったレーザービームにより感光材料に画像を書き込む場合には、そのレーザービームを感光材料の上で正確にフォーカス(合焦)させることが必要になる。その際、複数のレーザーダイオードから発せられたレーザービームの中の1本を利用して、オートフォーカスさせることが考えられるが、そのレーザービームは変調させることなく常時一定強度に維持しておく必要がある。すると、そのオートフォーカス用レーザービームによって感光材料が感光してしまい、記録画像のコントラストが低下するという問題が生じる。
【0014】
なお上記の問題は、レーザーダイオードアレイを露光用レーザー光源として用いる際には、特に上記特願2001−273870号のレーザーダイオードアレイのようにマルチキャビティレーザーダイオードチップを用いる場合に限らず、発光点が1つのシングルキャビティレーザーダイオードチップを用いる場合にも同様に生じ得るものである。
【0015】
また上記の問題は、光ファイバーによる合波レーザー光源を露光用レーザー光源として用いる際には、レーザーダイオードとしてマルチキャビティレーザーダイオード、シングルキャビティレーザーダイオードのいずれを用いる場合にも同様に生じ得るものである。
【0016】
この問題を回避するために、オートフォーカス用として全く別の光源および光学系を設けることも考えられるが、そのようにした場合は、露光装置の構成が複雑化する、画像露光用レーザービームとオートフォーカス用レーザービームとの間の位置ずれが生じるとオートフォーカスの精度が損なわれる、といった問題が新たに発生する。
【0017】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、オートフォーカス用レーザービームによって感光材料を感光させることがなく、そしてオートフォーカスの精度を高く保つことができる、構造の簡単な露光用レーザー光源を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明による第1の露光用レーザー光源は、前述したように複数のレーザービームを光ファイバーによって合波する構成を前提とするものであり、すなわち、
複数のレーザーダイオードと、
1本のマルチモード光ファイバーと、
前記複数のレーザーダイオードからそれぞれ出射したレーザービームを集光した上で前記マルチモード光ファイバーに結合させる集光光学系とを備えてなり、前記マルチモード光ファイバーから出射したレーザービームが画像露光に用いられる露光用レーザー光源において、
前記複数のレーザーダイオードの中の少なくとも1つとして、画像露光用レーザービームとは異なる波長のレーザービームを発するものを備えたことを特徴とするものである。
【0019】
なおこの第1の露光用レーザー光源においては、
複数のレーザーダイオードが、各々の活性層と平行な方向に発光点が1列に並ぶように配設され、
集光光学系が、前記発光点の並び方向の開口径が該方向に直角な方向の開口径よりも小さく形成されて、各レーザーダイオード毎に設けられた複数のコリメーターレンズ、およびこれらのコリメーターレンズで平行光化された複数のレーザービームをそれぞれ集光して前記マルチモード光ファイバーの端面で収束させる集光レンズから構成されていることが望ましい。
【0020】
また、上記複数のコリメーターレンズは互いに一体化されて、レンズアレイとして構成されることが望ましい。さらに、上記集光レンズと複数のコリメーターレンズとが互いに一体化されて、レンズアレイとして構成されることが特に望ましい。
【0021】
他方、上記複数のレーザーダイオードを実装するブロックは、複数に分割され、互いに張り合わせて一体化されていることが望ましい。
【0022】
また複数のレーザーダイオードは、一列に並べて配置する場合には3〜10個、さらに好ましくは6または7個設けられることが望ましい。またこのレーザーダイオードとしては、発光幅が1.5〜5μm、さらに好ましくは2〜3μmのものが用いられるのが望ましい。そしてこのレーザーダイオードとしては、GaN系レーザーダイオードが用いられることが望ましい。
【0023】
一方上記マルチモード光ファイバーとしては、コア径が50μm以下で、NA(開口数)が0.3以下のものが用いられることが望ましい。さらに、このマルチモード光ファイバーとしては、コア径×NAの値が7.5μm以下のものが用いられることが望ましい。
【0024】
また複数のレーザーダイオードは、レーザービームの照射を受ける側から見た状態で2次元的に配列固定されていることが望ましい。
【0025】
さらにこの露光用レーザー光源は、上述したマルチモード光ファイバーを1本だけ用いて構成されてもよいが、好ましくは、該マルチモード光ファイバーを複数用いて、それらのマルチモード光ファイバーの各々に複数のレーザーダイオードおよび集光光学系を組み合わせ、各マルチモード光ファイバーから高出力のレーザービームを発するように構成することもできる。そのようにする場合、複数のマルチモード光ファイバーは少なくとも出射端部において1次元アレイ状、あるいは、バンドル状に配設されるのが望ましい。
【0026】
なお、上記のように複数の光ファイバーを配設する場合は、本発明による露光用レーザー光源の光ファイバーと、そうではない露光用レーザー光源、つまり複数のレーザーダイオードが全て画像露光用の波長のレーザービームを発するものとされた露光用レーザー光源の光ファイバーとを組み合わせて配設するようにしてもよい。
【0027】
また、本発明による第2の露光用レーザー光源は、
複数のレーザーダイオードと、
これら複数のレーザーダイオードからそれぞれ出射したレーザービームを共通位置に集束させる集光光学系とを備えてなり、
前記共通位置に集束したレーザービームが画像露光に用いられる露光用レーザー光源において、
前記複数のレーザーダイオードの中の少なくとも1つとして、画像露光用レーザービームとは異なる波長のレーザービームを発するものを備えたことを特徴とするものである。
【0028】
なお上記複数のレーザーダイオードとしては、チップ状態のマルチキャビティレーザーダイオードを好適に用いることができる。その場合、マルチキャビティレーザーダイオードチップは、それぞれの発光点の並び方向と同じ方向に並べて固定されることが望ましい。また、マルチキャビティレーザーダイオードチップの1つ当たりのキャビティ数は2〜10個、より好ましくは4〜6個であることが望ましい。
【0029】
また上記複数のマルチキャビティレーザーダイオードチップの各々のチップ幅、つまり複数の発光点の並び方向のチップサイズは1mm以下とされ、それらのマルチキャビティレーザーダイオードチップは固定ブロックに対して、発光位置高さバラツキを5μm以下としてジャンクションダウン構造で固定されることが望ましい。なお上記のジャンクションダウン構造とは、基板側ではなく、素子形成面側(pn接合側)を熱伝導率が大きい放熱用マウントに固定する構造である。
【0030】
また、本発明による第1および第2の露光用レーザー光源において、複数のレーザーダイオードのうち画像露光用のものとしては、発振波長がほぼ405nmのInGaN系レーザーダイオードを、そして画像露光用ではないものとしては、発振波長が420nmを超えるInGaN系レーザーダイオードを好適に用いることができる。
【0031】
【発明の効果】
本発明による第1の露光用レーザー光源は、複数のレーザーダイオードの中の少なくとも1つとして、画像露光用レーザービームとは異なる波長のレーザービームを発するものを備えているので、本光源によれば、上記波長のレーザービームを用いることにより、感光材料を感光させることなくオートフォーカス機能を実現可能となる。
【0032】
また本発明による第1の露光用レーザー光源においては、上記オートフォーカスに用いられるレーザービームと他の画像露光用レーザービームとが、共通の集光光学系によってマルチモード光ファイバーに結合されるようになっているから、それらのレーザービーム間の位置ずれが生じ難く、よってオートフォーカス精度が高く保たれる。
【0033】
さらに、本発明による第1の露光用レーザー光源は、上記オートフォーカスに用いられるレーザービームと他の画像露光用レーザービームとを、共通の集光光学系および共通のマルチモード光ファイバーに通す構成を有するので、オートフォーカス用に独自の光学系を付加する場合と比べれば、より低いコストで形成可能である。
【0034】
また本発明による第1の露光用レーザー光源は、複数のレーザーダイオードからそれぞれ出射したレーザービームを集光してマルチモード光ファイバーに結合させる極めて簡単な構成のものであって、特に作製が困難な要素も必要としないので、低コストで形成可能となる。
【0035】
また本発明による第1の露光用レーザー光源において、特に複数のレーザーダイオードが、各々の活性層と平行な方向に発光点が1列に並ぶように配設され、集光光学系が、発光点の並び方向の開口径が該方向に直角な方向の開口径よりも小さく形成されて、各レーザーダイオード毎に設けられた複数のコリメーターレンズ、およびこれらのコリメーターレンズで平行光化された複数のレーザービームをそれぞれ集光して前記マルチモード光ファイバーの端面で収束させる集光レンズから構成された場合には、複数のレーザーダイオードの配置ピッチをより短くして、より高密度に配置できるようになる。このように複数のレーザーダイオードをより高密度に配置しておくと、複数のレーザービームの光ファイバー端面における位置ずれがより小さく抑えられるようになるので、複数のレーザーダイオード、マルチモード光ファイバーおよび集光光学系の組立位置精度を比較的緩くできるという効果が得られ、さらに、この組立位置精度を緩くできることから、合波本数をより多くして高出力化できる。その理由は、後に実施の形態に沿って詳しく説明する。
【0036】
また、上述のような複数のコリメーターレンズが互いに一体化されてレンズアレイとして構成される場合は、複数のコリメーターレンズが1個ずつ別体に形成される場合と比較して、各レンズの周辺部に大きな非有効領域ができてしまうことを避けられるから、各レンズを互いにより近接させて配置可能となる。そうであれば、複数のレーザーダイオードをよりさらに高密度に配置できるので、上記の組立位置精度を緩くできるという効果、合波本数をより多くして高出力化できるという効果がさらに顕著なものとなる。
【0037】
さらにこの場合は、コリメーターレンズの位置調整作業が、1つのレンズアレイの位置を調整するだけで済むので、この作業が簡素化される。
【0038】
また、印刷、医用画像の分野や、PCB(プリント・サーキット・ボード)、PDP(プラズマディスプレイ)、LCD(液晶ディスプレイ)等による画像を感光材料に露光する場合等においては、上記マルチモード光ファイバーとしてコア径が50μm以下のものを用いると、露光スポットを微細なものにして高精細な画像を露光できるようになる。また、そのマルチモード光ファイバーのNAが0.3以下であると、上述のような高精細画像を露光する上で十分な焦点深度が確保され、鮮鋭度の高い画像を露光可能となる。
【0039】
また、マルチモード光ファイバーとしてコア径×NAの値が7.5μm以下のものを用いる場合、それらの組合せとしては例えば50μm×0.15、40μm×0.188、30μm×0.25、25μm×0.3等が挙げられる。このような特性のマルチモード光ファイバーを用いると、そのNAと同程度のNAのコリメーターレンズで各レーザーダイオードからのレーザービームを平行光化でき、NA=0.3の集光レンズで25μm以下のスポットに合波レーザービームを集光させることも可能になる。それにより、高解像度と十分な焦点深度を確保できるようになる。
【0040】
他方、上記複数のレーザーダイオードを実装するブロックが複数に分割され、互いに張り合わせて一体化されている場合は、1つのブロックにレーザーダイオードを全て実装する場合と比較して、実装の歩留まりを向上させることができる。例えば、1つのレーザーダイオードの実装歩留まりが98%の場合、6個のレーザーダイオードを1つのブロックに全て実装する場合の全体の実装歩留まりは86%(=0.98×100)であり、それに対して3個ずつ2つのブロックに実装する場合のそれは、2つのブロックを接合する歩留まりはほぼ100%を実現できるので、94%(=0.98×100)に向上する。
【0041】
また本発明による第1の露光用レーザー光源において、レーザーダイオードが3個以上設けられれば、従来知られている偏光合波では2個のレーザーダイオードからのレーザービームしか合波できないのに対し、それを上回る高出力の合波ビームを得ることが可能になる。ただし、1つのレーザーダイオードの実装歩留まりが通常その程度であるように98%であるとすると、レーザーダイオードを10個設ける場合には、実装歩留まりが82%まで低下する。それ以上の歩留まり低下は現実上避けなければならないないので、本発明の好ましい実施の形態においては、このレーザーダイオードの数の上限を10個とする。
【0042】
さらに、レーザーダイオードの数が10個一列に並べて配置される場合、画像形成用のコア径50μm以下でNA0.3以下、もしくはコア径×NA=7.5μm以下のマルチモード光ファイバーを用いたとき、求められる実装精度は0.1μm未満と非常に厳しい値になってしまうが、一列に並べるレーザーダイオードの数を6または7個としておくことにより、求められる実装精度は0.3〜1μm未満と著しく緩和される。また、レーザーダイオードの数が6または7個の場合は、3個の場合と比べて2倍以上の高出力を得ることができる。
【0043】
またレーザーダイオードとして発光幅が1.5μm以上のものを適用することにより、例えばそれがGaN系レーザーダイオードである場合は、完全単一横モード構造のものの最大出力(30mW程度)と比較して、高い出力(50mW以上)を得ることができる。一方、レーザーダイオードとして発光幅が5μm以下のものを適用することにより、画像形成用のコア径50μm以下でNA0.3以下、もしくはコア径×NA=7.5μm以下のマルチモード光ファイバーに対してレーザーダイオードが3個以上の集光結合系を構成可能となる。また、レーザーダイオードとして発光幅が2〜3μmのものを適用することにより、画像形成用の光学系においてレーザーダイオードが6または7個の集光結合系を構成可能となる。
【0044】
また複数のレーザーダイオードを、レーザービームの照射を受ける側から見た状態で2次元的に配列すれば、多数のレーザーダイオードを高密度に配置できるから、1本のマルチモード光ファイバーにより多数のレーザービームを入射させることが可能となって、より高出力の合波レーザービームを得ることができる。
【0045】
他方、本発明による第1の露光用レーザー光源が、複数のマルチモード光ファイバーを少なくとも出射端部において1次元アレイ状、あるいはバンドル状に配設してなる場合は、それらの光ファイバーから高出力のレーザービームを1次元あるいは2次元に整列した状態で出射させることができる。そうであれば、整列して出射する複数のレーザービームの各々を、変調部がライン状、あるいは2次元状に配列されてなるGLVやDMD等の空間光変調素子の各変調部に入射させて、画像露光等のために効率良く変調させることができる。
【0046】
そこで、上述のように構成された露光用レーザー光源を用いる露光装置は、上記空間光変調素子を併せて用いて、2次元に整列して出射するレーザービームをそのまま感光材料に2次元状に照射することにより、あるいは1次元あるいは2次元に整列して出射するレーザービームを感光材料に照射するとともに感光材料をレーザービームに対して相対的に副走査移動させることにより、該感光材料に2次元画像を露光可能なものとなる。
【0047】
他方本発明による第2の露光用レーザー光源も、複数のレーザーダイオードの中の少なくとも1つとして、画像露光用レーザービームとは異なる波長のレーザービームを発するものを備えているので、本光源によれば、上記波長のレーザービームを用いることにより、感光材料を感光させることなくオートフォーカス機能を実現可能となる。
【0048】
また本発明による第2の露光用レーザー光源においては、上記オートフォーカスに用いられるレーザービームと他の画像露光用レーザービームとが、共通の集光光学系によって共通位置に集束するようになっているから、それらのレーザービーム間の位置ずれが生じ難く、よってオートフォーカス精度が高く保たれる。
【0049】
さらに、本発明による第2の露光用レーザー光源は、上記オートフォーカスに用いられるレーザービームと他の画像露光用レーザービームとを、共通の集光光学系に通す構成を有するので、オートフォーカス用に独自の光学系を付加する場合と比べれば、より低いコストで形成可能である。
【0050】
また、この本発明による第2の露光用レーザー光源において、複数のレーザーダイオードとして特に前述のマルチキャビティレーザーダイオードチップが複数用いられた場合は、このマルチキャビティレーザーダイオードチップが複数の発光点を有してそれ自身高出力であることから、特に高い出力が得られるようになる。
【0051】
また、上記複数のマルチキャビティレーザーダイオードチップが、それぞれの発光点の並び方向と同じ方向に並べて固定された場合は、多数の発光点が1列に整列することになるので、この露光用レーザー光源により、高強度のレーザービームをライン状に射出する応用範囲の広いライン照明光源を構成することができる。
【0052】
ここで、マルチキャビティレーザーダイオードチップの1つ当たりのキャビティ数について考えてみる。1つのキャビティの製造歩留まりが一般的にそうであるように98%であるとすると、キャビティ数を10個にした場合にそれら全てが良品となる歩留まりは82%程度になり、これがレーザーダイオードアレイを十分低コストでかつ実用的に製造できる限界となる。したがって本発明のレーザーダイオードアレイにおいて、マルチキャビティレーザーダイオードチップの1つ当たりのキャビティ数は複数つまり2個以上の中で、特に10個以下とするのが好ましい。
【0053】
また、チップの放熱特性を考えると、1キャビティ当たり標準的な100mWで10個のキャビティを構成する場合には、約7Wもの放熱が必要となる。それよりも放熱量が増えると、発熱によるチップの反りも発生するので、上述のライン照明光源を構成する際に、光量がライン状に均一であるレーザービームを発生させることが難しくなる。さらに、上述のように放熱量が増えると、歪や発熱の影響でレーザーダイオードアレイの信頼性が損なわれてしまう。
【0054】
レーザーダイオードチップの1つ当たりのキャビティ数を、より好ましくは2〜6個とすることの理由は下記の通りである。キャビティ数を2個とすれば、シングルキャビティの2倍の高出力化が達成され、また1キャビティの製造歩留まりが上記のように98%であるとすると、チップとしては96%と高い歩留まりが得られる。キャビティ数を6個とすれば、シングルキャビティの6倍の高出力化が達成され、またチップとしては高出力化に見合った89%の高い歩留まりが得られる。一方放熱レベルは、キャビティ数を2〜6個とすると、1キャビティ当たり100mWの場合で約1〜4Wとなり、十分な放熱が可能で、発熱によるチップの反りを抑制でき、その結果、高出力かつ高信頼性を実現できる。
【0055】
また本発明による第2の露光用レーザー光源において、複数のマルチキャビティレーザーダイオードチップの各々のチップ幅が1mm以下とされていると、以下の効果が得られる。特に、アレイ化して高出力化が望まれるGaN系レーザーダイオードは、高温(1000〜1200℃)にて結晶成長して作成されること、基板がサファイアであるということ、および結晶成長時に歪を生じやすい物質であるInGaNを含んでいるという事情がある。そのため、チップ幅が比較的大きいと、その歪の影響で、ヒートブロックに実装する際に大きな発光位置高さバラツキが発生してしまう。特に本発明のようにマルチキャビティレーザーダイオードチップを多数並設して、それをライン状に光を発する光源として用いる場合には、大きな発光位置高さバラツキが発生すると、各マルチキャビティレーザーダイオードチップの光が一線に並ばなくなって、そのような用途には致命傷となる。そこでチップ幅を上記のように1mm以下としておくと、発光位置高さのバラツキが、実用上問題の無い程度に抑えられるようになる。
【0056】
このチップ幅と発光位置高さバラツキとの関係について、さらに詳しく説明する。従来、基板歪の小さな10W級の高出力レーザーダイオードを得るために、10mm幅のバータイプレーザーダイオードをジャンクションダウン構造にて実装することがなされて来た。しかしその場合には、基板の反り等の影響で、10μm以上の大きな発光位置高さバラツキが生じていた。この従来の構造に対して、チップ幅を上記のように1mm以下としておくと、基板の反りの影響を1/10に抑えることができ、マルチキャビティレーザーダイオードチップを複数並設した際のチップ間のバラツキを加えても、発光位置高さバラツキを実用上問題の無い5μm以下に抑えられるようになる。
【0057】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0058】
図1は、本発明の第1の実施の形態による露光用レーザー光源の平面形状を示すものである。図示されるようにこの露光用レーザー光源は、銅からなるヒートブロック10上に配列固定された一例として7個のチップ状態の横マルチモードInGaN系レーザーダイオードLD1,LD2,LD3,LD4,LD5,LD6およびLD7と、各InGaN系レーザーダイオードLD1,LD2,LD3,LD4,LD5,LD6およびLD7に対してそれぞれ設けられたコリメーターレンズ11,12,13,14,15,16および17と、1つの集光レンズ20と、1本のマルチモード光ファイバー30とから構成されている。
【0059】
なおこの図1は、本実施の形態の露光用レーザー光源の基本構成を示すものであり、コリメーターレンズ11〜17および集光レンズ20の形状は概略的に示してある。また、それらの取付状態の詳細については後に説明する。なお、ヒートブロック10に対するInGaN系レーザーダイオードLD1〜7の取付状態を図2に示す。
【0060】
InGaN系レーザーダイオードLD1〜7のうちInGaN系レーザーダイオードLD1〜6は画像露光用のもので、発振波長が例えば全て共通の405nmであり、最大出力も全て共通の100mWである。それに対して、残りの1つのInGaN系レーザーダイオードLD7はオートフォーカス用のもので、発振波長が例えば450nmであり、最大出力は1mWである。なおこのようなInGaN系レーザーダイオードLD7は、他のInGaN系レーザーダイオードLD1〜6よりもIn組成を増やすことによって形成することができる。
【0061】
上記InGaN系レーザーダイオードLD1,LD2,LD3,LD4,LD5,LD6およびLD7から発散光状態で出射したレーザービームB1,B2,B3,B4,B5,B6およびB7は、それぞれコリメーターレンズ11,12,13,14,15,16および17によって平行光化される。
【0062】
平行光とされたレーザービームB1〜7は、集光レンズ20によって集光され、マルチモード光ファイバー30のコア30aの入射端面上で収束する。本例ではコリメーターレンズ11〜17および集光レンズ20によって集光光学系が構成され、それとマルチモード光ファイバー30とによって合波光学系が構成されている。すなわち、集光レンズ20によって上述のように集光されたレーザービームB1〜7がこのマルチモード光ファイバー30のコア30aに入射してそこを伝搬し、1本のレーザービームBに合波されてマルチモード光ファイバー30から出射する。なおマルチモード光ファイバー30としては、ステップインデックス型のもの、グレーデッドインデックス型のもの、およびそれらの複合型のものが全て適用可能である。
【0063】
次に、この露光用レーザー光源からなる紫外光高輝度合波ファイバーモジュールについて詳しく説明する。図3、4および5はそれぞれ、この紫外光高輝度合波ファイバーモジュールの平面形状、側面形状および部分正面形状を示すものである。なおこれらの図では、コリメーターレンズ11〜17および集光レンズ20の形状や取付状態を詳しく示してある。
【0064】
本例においてモジュールを構成する光学要素は、上方が開口した箱状のパッケージ40内に収容され、このパッケージ40の上記開口がパッケージ蓋41によって閉じられることにより、該パッケージ40およびパッケージ蓋41が画成する閉空間内に密閉保持される。
【0065】
パッケージ40の底面にはベース板42が固定され、このベース板42の上面に前記ヒートブロック10が取り付けられ、そしてこのヒートブロック10にコリメーターレンズ11〜17を保持するコリメーターレンズホルダ44が固定されている。さらにベース板42の上面には、集光レンズ20を保持する集光レンズホルダ45と、マルチモード光ファイバー30の入射端部を保持するファイバーホルダ46が固定されている。またInGaN系レーザーダイオードLD1〜7に駆動電流を供給する配線類47は、パッケージ40の横壁面に形成された開口を通してパッケージ外に引き出されている。
【0066】
なお図3においては、図の煩雑化を避けるために、InGaN系レーザーダイオードLD1〜7のうち1つのInGaN系レーザーダイオードLD7にのみ番号を付し、同様にコリメーターレンズ11〜17のうち1つのコリメーターレンズ17にのみ番号を付してある。
【0067】
図5は、上記コリメーターレンズ11〜17の取付部分の正面形状を示すものである。ここに示されるように各コリメーターレンズ11〜17は、非球面円形レンズの光軸を含む領域を細長く切り取った形とされたものであり、例えば樹脂あるいは光学ガラスをモールド成形することによって形成される。図6の(1)および(2)にはそれぞれ、それらを代表して1つのコリメーターレンズ17の拡大側面形状および正面形状を、要部の寸法(単位はmm)も入れて示してある。
【0068】
図5および6に示される通りコリメーターレンズ11〜17は、InGaN系レーザーダイオードLD1〜7の発光点の並び方向(図5の左右方向)の開口径が該方向に直角な方向(図5の上下方向)の開口径よりも小さく形成されて、上記発光点の並び方向に密接配置されている。
【0069】
一方InGaN系レーザーダイオードLD1〜7としては、発光幅が2μmで、活性層と平行な方向、直角な方向の拡がり角が一例としてそれぞれ10°、30°の状態で各々レーザービームB1〜7を発するものが用いられている。これらのInGaN系レーザーダイオードLD1〜7は、活性層と平行な方向に発光点が1列に並ぶように配設されている。
【0070】
したがって、各発光点から発せられたレーザービームB1〜7は、上述のように細長い形状とされた各コリメーターレンズ11〜17に対して、拡がり角最大の方向が開口径大の方向と一致し、拡がり角最小の方向が開口径小の方向と一致する状態で入射することになる。つまり、細長い形状とされた各コリメーターレンズ11〜17は、入射するレーザービームB1〜7の楕円形の断面形状に対応して、非有効部分を極力少なくして使用されることになる。本実施の形態では具体的に、コリメーターレンズ11〜17の開口径は水平方向、垂直方向で各々1.1mm、4.6mmであり、それらに入射するレーザービームB1〜7の水平方向、垂直方向のビーム径は各々0.9mm、2.6mmである。また、コリメーターレンズ11〜17の各焦点距離f=3mm、NA=0.6、レンズ配置ピッチ=1.25mmである。
【0071】
また図7の(1)および(2)はそれぞれ、集光レンズ20の拡大側面形状および正面形状を、要部の寸法(単位はmm)も入れて示すものである。ここに示されるように集光レンズ20も、非球面円形レンズの光軸を含む領域を細長く切り取って、コリメーターレンズ11〜17の並び方向つまり水平方向に長く、それと直角な方向に短い形状とされている。そして該集光レンズ20の焦点距離f=14.6mm、NA=0.3である。この集光レンズ20も、例えば樹脂あるいは光学ガラスをモールド成形することによって形成される。
【0072】
他方、マルチモード光ファイバー30としては、三菱電線工業株式会社製のグレーデッドインデックス型光ファイバーを基本として、コア中心部がグレーデッドインデックスで外周部がステップインデックスである、コア径=25μm、NA=0.3、端面コートの透過率=99.5%以上のものが用いられている。本例の場合、先に述べたコア径×NAの値は7.5μmである。
【0073】
本実施の形態の構成においては、レーザービームB1〜7のマルチモード光ファイバー30への結合効率が0.9となる。したがって、InGaN系レーザーダイオードLD1〜6の各出力が100mWのときには、出力540mW(=100mW×0.9×6)の画像露光用合波レーザービームBが得られることになる。
【0074】
以上説明した紫外光高輝度合波ファイバーモジュールは図8に示すように、マルチモード光ファイバー30の出射端部を1次元アレイ状に配設して、それらのマルチモード光ファイバー30の各々から高輝度の紫外レーザービームBを射出する光源装置を構成することができる。
【0075】
なお、このように複数本のマルチモード光ファイバーをまとめて配設する場合は、それらのうちの1本、あるいは予備1本を含めて合計2本が本発明による露光用レーザー光源のものとし、残りの多数のマルチモード光ファイバーはオートフォーカス用のレーザービームを発しないもの、つまり例えば図1の構成に即して説明すれば、全てが発振波長405nmで、最大出力100mWとされた7つのInGaN系レーザーダイオードLD1〜7と結合したマルチモード光ファイバー30とされてもよい。その場合は、レーザービームB1〜7のマルチモード光ファイバー30への結合効率が上記と同様に0.9であるとすると、各マルチモード光ファイバー30から出力630mW(=100mW×0.9×7)の画像露光用合波レーザービームBが出射することになる。
【0076】
そこで、例えば出力630mWの合波レーザービームBを出射させるマルチモード光ファイバー30を15本と、出力540mWの合波レーザービームBを出射させる本発明装置のマルチモード光ファイバー30を1本の合計16本を並べることで、約10Wもの超高出力でかつ高光密度{10W/(125μm×16本)=5W/mm}を実現でき、エネルギー効率もInGaN系レーザーダイオードの発光効率と同等のほぼ15%という高い値を実現できる。
【0077】
また、上記マルチモード光ファイバー30の出射端部をバンドル状に配設して、光源装置を構成することも可能である。そのような光源装置は、1次元あるいは2次元空間光変調素子と組み合わせて、画像露光装置に好適に利用され得るものとなる。そのような画像露光装置については、後に詳しく説明する。
【0078】
次に、図9を参照して本発明の第2の実施の形態による露光用レーザー光源について説明する。なおこの図9において、図1中の要素と同等の要素には同番号を付してあり、それらについての説明は特に必要のない限り省略する(以下、同様)。
【0079】
この第2の実施の形態の露光用レーザー光源は、図1に示した露光用レーザー光源と比べると、個別に形成された7個のコリメーターレンズ11〜17に代えて、7つのレンズ要素50aを有するコリメーターレンズアレイ50が用いられた点が基本的に異なるものである。なお、このように複数のコリメーターレンズをアレイ化する他、さらに1つの集光レンズ20(図1参照)と複数のコリメーターレンズ11〜17とを一体化してアレイ化しても構わない。
【0080】
前述した通りの形状とされた7個のコリメーターレンズ11〜17を用いる場合も、それらを互いに密接配置して、InGaN系レーザーダイオードLD1〜7の配置ピッチを小さくし、空間利用効率を高めることができるが、上述のコリメーターレンズアレイ50を用いることにより、その効果をより一層高めることが可能である。また、そのようにして空間利用効率が高められると、InGaN系レーザーダイオードLD1〜7、集光光学系およびマルチモード光ファイバー30の組立位置精度を比較的緩くできるという効果も得られる。以下、その理由について詳しく説明する。
【0081】
図9の中に示すように、コリメーターレンズアレイ50の各レンズ要素50aの(図1の構成においては各コリメーターレンズ11〜17の)焦点距離および開口数をそれぞれf、NA、集光レンズ20の焦点距離をf、マルチモード光ファイバー30の開口数をNA、空間利用効率をηとする。なおこの空間利用効率ηは、レーザービームB1と〜レーザービームB7とで挟まれる空間中で、7本のレーザービームB1〜7の光路が占める割合で規定するものであり、図9の場合のように7本のレーザービームB1〜7の光路が互いに完全密接する状態がη=1である。
【0082】
上記の条件下では、レンズ系の倍率a、つまりInGaN系レーザーダイオードLD1〜7の各発光点におけるビームスポット径に対する、マルチモード光ファイバー30のコア端面上におけるビームスポット径の比は下式で与えられる。なおNは合波本数である。
【0083】
【数1】
Figure 2004038051
この式から明らかな通り、空間利用効率ηがより大きいほど倍率Mは低下する。そして倍率aがより小さいほど、InGaN系レーザーダイオードLD1〜7、集光光学系およびマルチモード光ファイバー30の相対位置関係がずれた際に、レーザービームB1〜7がマルチモード光ファイバー30のコア端面上で動く距離が小さくなる。そこで、InGaN系レーザーダイオードLD1〜7、集光光学系およびマルチモード光ファイバー30の組立位置精度を比較的緩くしておいても、レーザービームB1〜7をマルチモード光ファイバー30のコア30aに正常に入射させることが可能になる。このように組立位置精度を緩くできれば、さらに合波本数を増やすことも可能になり、高出力化できる。これは、上記空間利用効率ηが大きいと倍率Mが低下することにより、合波本数を増やすことで倍率Mが増大することを補って、合波本数を多く設定できるからである。
【0084】
以上、合波本数を7本とした2つの実施の形態について説明したが、本発明の露光用レーザー光源における合波本数はこの7本に限られるものではなく、2本以上のいずれの数が選択されてもよい。ただし好ましい合波本数は、先に述べた通りである。
【0085】
次に、図10を参照して本発明の第3の実施形態について説明する。この第3実施形態の露光用レーザー光源は、一例として5個のInGaN系レーザーダイオードLD11,LD12,LD13,LD14およびLD15と、合波光学系250とから構成されている。
【0086】
InGaN系レーザーダイオードLD11〜15のうち4つのInGaN系レーザーダイオードLD11〜14は画像露光用のもので、発振波長は全て共通の例えば400nmであり、出力も全て共通の50mWである。残りの1つのInGaN系レーザーダイオードLD15はオートフォーカス用のもので、発振波長は450nm、出力は1mWである。
【0087】
そしてこれらのInGaN系レーザーダイオードLD11〜15に対してそれぞれ、発散光状態で出射したレーザービームB11,B12,B13,B14,B15を集光する集光レンズH11,H12,H13,H14,H15が設けられている。InGaN系レーザーダイオードLD11〜15は、それぞれ光軸がマルチモード光ファイバー251のコア251aの一端面上の一点を向くように配設され、集光レンズH11,H12,H13,H14,H15は、それぞれこの一点上でレーザービームB11,B12,B13,B14,B15を収束させるように配設されている。
【0088】
マルチモード光ファイバー251は、一例として直径50μmのコア251aがそれよりも低屈折率のクラッド251bに被覆されてなり、集光レンズH11〜15とともに合波光学系250を構成している。すなわち、集光レンズH11〜15によって上述のように集光されたレーザービームB11〜15がこのマルチモード光ファイバー251のコア251aに入射してそこを伝搬し、1本のレーザービームB10に合波されてマルチモード光ファイバー251から出射する。
【0089】
この構成において、レーザービームB11〜15の最大入射角θは、マルチモード光ファイバー251のNA(開口数)に対応する最大受光角θMAX以内の値とする。例えばNA=0.2の場合、sinθMAX=0.2よりθMAX=11°であるので、最大入射角θが11°以内となるようにする。例えば上記のように出力50mWの4個のInGaN系レーザーダイオードLD11〜14と、出力1mWの1個のInGaN系レーザーダイオードLD15とを用い、図示のように5本のレーザービームB11〜15が互いに密接する状態では、各レーザービームB11〜15の収束角α=4.4°とすると、最大入射角θは約11°で11°以内に収まり、200mWの画像露光用合波レーザービームB10を得ることができる。
【0090】
以上述べた合波方式を適用する場合は、本実施の形態のように複数のレーザーダイオードを1次元的に配列させる他、より多数のレーザーダイオードを適用できるように、それらを2次元的に配列させてもよい。
【0091】
すなわち、本実施の形態では、複数のレーザーダイオードを円弧に沿って配列させているが、複数のレーザーダイオードを所定の球面に沿って配列させるとともに、該球面の中心位置にコア端面の中心が位置するように1本のマルチモード光ファイバーを配置し、複数のレーザーダイオードからコア端面に向けてレーザービームを射出させて、それらのレーザービームを合波させればよい。
【0092】
また、先に述べた第1および2の実施形態、並びに下記第4の実施形態におけるように、複数のレーザーダイオードをヒートブロック等の支持部材に1列に並べて固定する場合は、各々複数のレーザーダイオードを固定したその支持部材を複数積層した構造を採用して、多数のレーザーダイオードを2次元的に配列させることができる。
【0093】
以上のようにして多数のレーザーダイオードを、レーザービームの照射を受ける側から見た状態で2次元的に配列すれば、多数のレーザーダイオードを高密度に配置できるから、1本のマルチモード光ファイバーにより多数のレーザービームを入射させることが可能となって、より高出力の合波レーザービームを得ることができる。
【0094】
次に、図11を参照して本発明の第4の実施形態について説明する。この第4実施形態の露光用レーザー光源も、互いに同じ波長の複数のレーザービームを合波するようにしたものであり、銅からなるヒートブロック260上に配列固定された8個のチップ状態のInGaN系レーザーダイオードLD21,LD22,LD23,LD24,LD25,LD26,LD27およびLD28と、合波光学系270とから構成されている。
【0095】
InGaN系レーザーダイオードLD21〜28のうち7つのInGaN系レーザーダイオードLD21〜27は画像露光用のもので、発振波長は全て共通の例えば400nmであり、出力も全て共通の50mWである。残りの1つのInGaN系レーザーダイオードLD28はオートフォーカス用のもので、発振波長は450nm、出力は1mWである。そしてこれらのInGaN系レーザーダイオードLD21,LD22,LD23,LD24,LD25,LD26,LD27およびLD28から発散光状態で出射したレーザービームB21,B22,B23,B24,B25,B26,B27およびB28は、マイクロレンズアレイ261によって平行光化される。
【0096】
このマイクロレンズアレイ261によって平行光とされたレーザービームB21〜28は、1つの集光レンズ262によって集光され、マルチモード光ファイバー251のコア251aの一端面上で収束する。マルチモード光ファイバー251は、マイクロレンズアレイ261および集光レンズ262とともに合波光学系270を構成している。すなわち、集光レンズ262によって上述のように集光されたレーザービームB21〜28がこのマルチモード光ファイバー251のコア251aに入射してそこを伝搬し、1本のレーザービームB20に合波されてマルチモード光ファイバー251から出射する。
【0097】
この構成においては、マイクロレンズアレイ261の各レンズのNA(開口数)を0.5とし、集光レンズ262による各ビームの集束角α=2.75°とすると、レーザービームB21〜28のコア251a上での収束スポット径は約1.4μmとなる。そして、InGaN系レーザーダイオードLD21〜27の出力が全て50mWのとき、合波された画像露光用レーザービームB20の出力は350mWとなる。
【0098】
また本実施の形態では、8個のチップ状態のInGaN系レーザーダイオードLD21〜28をヒートブロック260の上にボンディングしている。
【0099】
次に図12〜16を参照して、図3〜5に示した紫外光高輝度合波ファイバーモジュール(以下、単に合波ファイバーモジュールという)、つまり図1に示した露光用レーザー光源を備えた合波ファイバーモジュールを利用した画像露光装置について説明する。
【0100】
図12は、この画像露光装置110Aの全体形状を示すものである。図示の通りこの画像露光装置110Aは、複数のレーザービームを生成する光源ユニット120と、光源ユニット120で生成された複数のレーザービームを集光する露光ヘッド130と、露光ヘッド130を副走査方向に沿って移動させる露光ヘッド移動部140と、画像が記録される記録媒体Fが装着されかつ該記録媒体Fが主走査方向に移動するように図12の矢印R方向に回転駆動されるドラム150と、主として光源ユニット120の冷却用の風(以下、「冷却風」という。)を生成する冷却用ブロア160とを含んで構成されている。
【0101】
なお記録媒体Fは、感度域が波長405nm近辺の紫外領域に有って、ドラム150に巻き付けることができる可撓性記録材料である。また、このように記録媒体Fをドラム150に巻き付ける形態ではなく、ドラム150自体が感光性を有する場合にも、本発明は同様に適用可能である。
【0102】
光源ユニット120には、多数の合波ファイバーモジュール121が表面に配置され、裏面に放熱フィン123(図13も参照)が設けられた光源基板124と、光源基板124の一端部に垂直に取り付けられると共にSC型光コネクタ125Aのアダプタが複数(合波ファイバーモジュール121と同数)設けられたアダプタ基板125と、光源基板124の他端部に水平に取り付けられると共に記録媒体Fに記録する画像の画像データに応じて合波ファイバーモジュール121を駆動するLDドライバー回路126(図15も参照)が設けられたLDドライバー基板127とが備えられている。
【0103】
なお上記合波ファイバーモジュール121のうち1つあるいは予備を含めて2つは、図3〜5に示した合波ファイバーモジュール、つまり発振波長が405nmで最大出力が100mWである6つの画像露光用InGaN系レーザーダイオードLD1〜6および、発振波長が450nmで最大出力が1mWである1つのオートフォーカス用InGaN系レーザーダイオードLD7を有するものとされ、残りの合波ファイバーモジュール121は、全て発振波長が450nmで最大出力が100mWである7つの画像露光用InGaN系レーザーダイオードを有するものとされる。
【0104】
合波ファイバーモジュール121に接続された光ファイバー30の他端部には各々SC型光コネクタ125Aのプラグが設けられており、該プラグはアダプタ基板125に設けられたアダプタの一方の挿入口に嵌合されている。したがって、各合波ファイバーモジュール121から射出されたレーザービームは光ファイバー30によって、アダプタ基板125に設けられているアダプタの略中央位置まで伝送される。
【0105】
また、LDドライバー基板127に設けられているLDドライバー回路126における合波ファイバーモジュール121の駆動用信号の出力端子は合波ファイバーモジュール121に個別に接続されており、各合波ファイバーモジュール121は、LDドライバー回路126によって各々個別に駆動が制御される。
【0106】
一方、露光ヘッド130には、上記複数の合波ファイバーモジュール121から射出された各レーザービームBを取りまとめて射出するファイバーアレイ部131が備えられている。このファイバーアレイ部131には、各々アダプタ基板125に設けられた複数のアダプタの他方の挿入口に、一端部に設けられたSC型光コネクタのプラグが嵌合された複数のマルチモード光ファイバー170によって、各合波ファイバーモジュール121から射出されたレーザービームBが伝送される。
【0107】
図14には、ファイバーアレイ部131を図12の矢印A方向に見た状態が示されている。同図に示すようにこのファイバーアレイ部131は、各々片面に合波ファイバーモジュール121の数の半数のV字溝が相隣接して設けられた2枚の基台131Aが、上記V字溝が対向するように配置されると共に、各V字溝に対して各光ファイバー170の他端部が1本ずつ嵌め込まれて構成されている。したがって、ファイバーアレイ部131からは、各合波ファイバーモジュール121から射出された複数のレーザービームが所定間隔ごとに同時に出射されることになる。
【0108】
また、図12に示すように露光ヘッド130には、ファイバーアレイ部131側より、コリメータレンズ132、開口部材133、および結像レンズ134が順に配列されている。なお開口部材133は、開口部がファイバーアレイ部131のレーザービーム出射口からみてファーフィールド(far field )の位置となるように配置されている。これによって、ファイバーアレイ部131における複数の光ファイバー170の出射端から出射された全てのレーザービームBに対して同等の光量制限効果を与えることができる。
【0109】
一方、露光ヘッド移動部140には、長手方向が副走査方向に沿うように配置されたボールネジ141および2本のレール142が備えられており、ボールネジ141を回転駆動する副走査モータ143(図15も参照)を作動させることによって、一部がボールネジ141に螺合された露光ヘッド130を、レール142に案内された状態で副走査方向に移動させることができる。
【0110】
また、ドラム150は主走査モータ151(図15も参照)を作動させることによって図12の矢印R方向に回転され、これによって主走査がなされる。
【0111】
一方、冷却用ブロア160は、図12および図13に示すように、該冷却用ブロア160によって生成された冷却風の風向きが、該冷却風が光源基板124に設けられた放熱フィン123および全ての光ファイバー30の双方に当る方向となるように配置されている。したがって、冷却用ブロア160により生成された冷却風によって、各合波ファイバーモジュール121の駆動時における温度上昇を抑制することができると共に、各光ファイバー30を強制的に振動させることができる。
【0112】
次に図15を参照して、この画像露光装置110Aの制御系の構成について説明する。同図に示すように該制御系は、画像データに応じて各合波ファイバーモジュール121を駆動するLDドライバー回路126と、主走査モータ151を駆動する主走査モータ駆動回路181と、副走査モータ143を駆動する副走査モータ駆動回路182と、冷却用ブロア160を駆動する冷却用ブロア駆動回路183と、LDドライバー回路126、主走査モータ駆動回路181、副走査モータ駆動回路182および冷却用ブロア駆動回路183を制御する制御回路180とを備えている。ここで制御回路180には、記録媒体Fに記録する画像を示す画像データが供給される。
【0113】
次に、以上のように構成された画像露光装置110Aの作用について、図16に示すフローチャートを参照しつつ説明する。なお図16は、画像露光装置110Aによって画像記録を行う際の処理の流れを示すフローチャートである。
【0114】
まず、記録媒体Fに記録する画像を担持した画像データを、画像記録に際して該画像の画像データを一時的に記憶する不図示の画像メモリから制御回路180に転送する(ステップS100)。制御回路180は、転送されてきた画像データ、および記録画像の予め定められた解像度を示す解像度データに基づいて調整された信号をLDドライバー回路126、主走査モータ駆動回路181、および副走査モータ駆動回路182に供給する。
【0115】
次いで制御回路180は、冷却用ブロア160の駆動を開始するように冷却用ブロア駆動回路183を制御する(ステップS102)。これにより、冷却用ブロア160によって生成された冷却風による各合波ファイバーモジュール121の冷却動作が開始されると共に、各光ファイバー30の振動が開始される。
【0116】
ここで、各光ファイバー30の振動を、光ファイバー30から出射された光の光量変動を1主走査時間の間にランダム化させることができる振動とすることによって、記録媒体F上に記録される画像のむらを低減することができる。そこで本実施の形態では、このような振動とすることができる風量で、かつ本来の目的である放熱フィン123の冷却に必要とされる風量を実験やコンピュータ・シミュレーション等によって予め得ておき、この風量となるように冷却用ブロア駆動回路183が冷却用ブロア160の駆動を制御している。
【0117】
次に主走査モータ駆動回路181は、制御回路180から供給された信号に基づいて上記解像度データに応じた回転速度でドラム150を図12の矢印R方向に回転させるように主走査モータ151を制御し(ステップS104)、副走査モータ駆動回路182は、上記解像度データに応じて副走査モータ143による露光ヘッド130の副走査方向に対する送り間隔を設定する(ステップS106)。
【0118】
次にLDドライバー回路126は、画像データに応じて各合波ファイバーモジュール121の駆動を制御する(ステップS108)。
【0119】
各合波ファイバーモジュール121から射出されたレーザービームBは、光ファイバー30、SC型光コネクタ125A、および光ファイバー170を介してファイバーアレイ部131から出射され、コリメータレンズ132によって平行光束とされた後、開口部材133によって光量が制限され、結像レンズ134を介してドラム150上の記録媒体Fに集光される。
【0120】
この場合、記録媒体Fには、各合波ファイバーモジュール121から射出された複数のレーザービームBに応じて複数のビームスポットが形成される。これらのビームスポットにより、露光ヘッド130が上記ステップS106で設定された送り間隔のピッチで副走査方向に送られると共に、上記ステップS104により開始されたドラム150の回転によって、解像度が上記解像度データによって示される解像度となる2次元画像が記録媒体F上に露光、記録される(ステップS110)。
【0121】
記録媒体F上への2次元画像の記録が終了すると、主走査モータ駆動回路181は主走査モータ151の回転駆動を停止し(ステップS112)、制御回路180は冷却用ブロア160の駆動を停止するように冷却用ブロア駆動回路183を制御し(ステップS114)、その後に本処理を終了する。
【0122】
本処理によって、記録媒体Fへの所定解像度による2次元画像の記録がなされると共に、この画像記録の間には冷却用ブロア160が駆動されるので、光ファイバー30がランダムに振動され、光ファイバー30を伝搬するレーザービームに対して白色ノイズ的な雑音を重畳させることができ、その結果、記録された2次元画像にswathむらやビートむら等の画像むらが発生することを防止できる。
【0123】
以上の画像露光装置110Aにおいて、1つあるいは2つの合波ファイバーモジュール121における各1つのオートフォーカス用InGaN系レーザーダイオードLD7は、出力一定にして駆動される。そして残りの全ての画像露光用InGaN系レーザーダイオードは前記画像データに応じて駆動制御され、それにより該画像露光用InGaN系レーザーダイオードから発せられたレーザービームにより、2次元画像が記録媒体F上に露光、記録される。
【0124】
上記オートフォーカス用InGaN系レーザーダイオードLD7から発せられたレーザービームB7は、画像露光用InGaN系レーザーダイオードから発せられて合波されたレーザービームBをオートフォーカスさせるため、つまり記録媒体F上で自動的に収束させるために使用される。このオートフォーカスは、例えば記録媒体Fで反射したレーザービームB7をビーム成形光学系を介して4分割フォトダイオードで受光し、その4分割フォトダイオードが出力する光検出信号を処理して合焦ずれ方向を判定し、その判定結果に応じて結像レンズ134(図12参照)を光軸方向に移動させる、等の公知の手法によってなされる。
【0125】
以上のように、波長405nm近辺の紫外領域に有る記録媒体Fの感度域から45nmも離れた波長450nmのレーザービームB7をオートフォーカス用に用いるのであれば、このレーザービームB7のために記録媒体Fが感光してしまうことを防止できる。しかも本例では、このレーザービームB7の出力が1mWと極めて低いので、それによって記録媒体Fが感光してしまうことをより確実に防止可能である。
【0126】
また図1の露光用レーザー光源においては、オートフォーカスに用いられるレーザービームB7と他の画像露光用レーザービームB1〜6とが、共通の集光レンズ20によってマルチモード光ファイバー30に結合されるようになっているから、それらのレーザービーム間の位置ずれが生じ難く、よってオートフォーカス精度が高く保たれる。
【0127】
さらに図1の露光用レーザー光源は、オートフォーカスに用いられるレーザービームB7と他の画像露光用レーザービームB1〜6とを、共通の集光レンズ20および共通のマルチモード光ファイバー30に通す構成を有するので、オートフォーカス用に独自の光学系を付加する場合と比べれば、より低いコストで形成可能である。
【0128】
また図1の露光用レーザー光源は、複数のレーザーダイオードLD1〜7からそれぞれ出射したレーザービームB1〜7を集光してマルチモード光ファイバー30に結合させる極めて簡単な構成のものであって、特に作製が困難な要素も必要としないので、低コストで形成可能となる。
【0129】
なおオートフォーカス用には、上記波長450nmのレーザービームB7を発するレーザーダイオードを用いる他、その他の波長領域、例えば赤色領域や赤外領域のレーザービームを発するレーザーダイオードを用いるようにしてもよい。
【0130】
また図1の露光用レーザー光源では、レーザーダイオードLD1〜7としてシングルキャビティレーザーダイオードを用いているが、それらに代えてマルチキャビティレーザーダイオードを用いても構わない。
【0131】
次に図17は、本発明の第5の実施の形態による露光用レーザー光源を構成するレーザーダイオードアレイ310の全体形状を示すものである。図示されるようにこのレーザーダイオードアレイ310は、銅からなるヒートブロック311上に、複数のマルチキャビティレーザーダイオードチップ312が互いに等間隔で配列固定されてなる。本例においてこれらのマルチキャビティレーザーダイオードチップ312は、一例として1個がInGaN系レーザーダイオードからなる発振波長が450nmのオートフォーカス用のものであり、その他は発振波長が405nmの画像露光用のものである。
【0132】
マルチキャビティレーザーダイオードチップ312は図18に詳細形状を示す通り、例えば5個のキャビティを備えたもの、つまり5個の発光点312aを有するものである。そして複数のマルチキャビティレーザーダイオードチップ312は、それぞれの発光点312aの並び方向と同じ方向に並べて固定されている。
【0133】
本実施の形態において、図18に示すマルチキャビティレーザーダイオードチップ312のうちオートフォーカス用のものは、例えば発光幅2μmで1mWのキャビティが間隔80μmで5つ並設されてなる、トータル出力5mWでチップ幅400μmのチップである。
【0134】
他方、図18に示すマルチキャビティレーザーダイオードチップ312のうち画像露光用のものは、発光幅2μmで100mWのキャビティが間隔80μmで5つ並設されてなる、トータル出力500mWでチップ幅400μmのチップである。この場合は、出力が500mWであることから放熱量は3Wとなるので、400μmのチップ幅であっても、互いのキャビティ間で熱干渉を起こすことなく、十分に放熱可能である。
【0135】
また、チップ幅が400μmであることから、歪の大きいInGaN系レーザーダイオードであっても基板の反りは1μm程度に抑制できる。そして、本チップを図17に示すようにして40素子配列する場合でも、各素子の実装高さバラツキを1μm以内に抑えるように精密実装することは十分可能であるから、200個(5キャビティ×400素子)の発光点の高さバラツキを、全体で2μmに抑制することが十分可能になる。
【0136】
これに対して、200個のキャビティを80μm間隔で並設した場合、チップ幅は16mmにも達するので、従来の赤外レーザーダイオードと比較して歪を生じやすいInGaN系レーザーダイオードにあっては、チップのみで40μmもの歪が発生し、発光位置高さバラツキは40μm以上に達してしまう。さらに、200個ものキャビティを有するレーザーダイオードチップは非常に歩留まりが低く、現実には作成不可能である。また、たとえ作成できたとしても、上記発光点の高さバラツキの問題から、GLVのような画素サイズ25μm程度のライン型空間光変調素子の照明光源として用いることは不可能となる。
【0137】
同様にして、キャビティ数を6個とする場合は、チップ幅480μmで基板の反りは1.2μm程度に抑制できる。このときの実装高さバラツキが1.3μmであるとしても、発光位置高さバラツキは2.5μm程度に抑制できる。その結果、GLVのような画素サイズ25μm程度の空間光変調素子と併せて用いる場合でも、発光位置高さバラツキを画素サイズの10%程度に抑えることが可能である。
【0138】
図17においては、マルチキャビティレーザーダイオードチップ312の数を9個として図示してあるが、チップ数はそれに限られるものではなく、40個程度設けることも可能である。例えばマルチキャビティレーザーダイオードチップ312の1個当たりの出力が0.5Wの場合、チップ数を40個とすれば、レーザーダイオードアレイ310の全体の出力は20Wとなる。そして、そのようなレーザーダイオードアレイ310を例えば3素子並設して用いれば、全体の出力は60Wに達する。
【0139】
以上のように構成されたレーザーダイオードアレイ310は、高強度のレーザービームをライン状に並べて出射する露光用レーザー光源として好適に用いることができる。以下、そのような光源装置について、図17に加えて図19および図20も参照して説明する。
【0140】
この露光用レーザー光源は図19に示すように、複数のマルチキャビティレーザーダイオードチップ312を互いに等間隔で配列固定しているヒートブロック311に近接あるいは密接させてレンズマウント315が配設され、その上には、各マルチキャビティレーザーダイオードチップ312に対応させてレンズアレイ314が固定されるともに、それらの間に位置する状態にして1本のロッドレンズ313が固定されてなる。なおレンズアレイ314は、凸レンズでも凹レンズでもよく、目的に応じて使い分けることができる。
【0141】
なお図20では、レンズマウント315を省略するとともに、マルチキャビティレーザーダイオードチップ312から出射するレーザービームLは便宜的に3本として示してある。この図20に示すように、各マルチキャビティレーザーダイオードチップ312から発散光状態で出射したレーザービームLはロッドレンズ313により同図の紙面に直角な方向に集光された後、各レンズアレイ314により同図に示される面内で集光されて平行光化される。
【0142】
平行光とされた各レーザービームLは、さらに集光レンズ320によって集光され、例えば複数の変調部が1次元に配列されてなる空間変調素子321の各変調部で収束する。なおこの空間変調素子321としては、ライン状の液晶空間変調素子やDMD(デジタル・ミラー・デバイス)やGLV(グレーティング・ライトバルブ)等が用いられ得る。
【0143】
上述のようにして複数本のレーザービームLを空間変調素子321の各変調部に導くことにより、それらのレーザービームLのうち画像露光用のレーザービームを互いに独立して変調することが可能になる。そしてそれらのレーザービームLのうちオートフォーカス用のものは変調せずに一定強度として、前述のようなオートフォーカス操作に使用される。
【0144】
この場合も、画像露光用のレーザービームとは波長が異なるレーザービームをオートフォーカスに用いていることにより、先に説明した第1実施の形態におけるのと同様の作用、効果を得ることができる。
【0145】
次に図21は、本発明の第6実施の形態による露光用レーザー光源を示すものである。本図において(1)、(2)はそれぞれ、該光源の平面形状、側面形状を示している。この例において、レーザーダイオードアレイ310の各マルチキャビティレーザーダイオードチップ312から発散光状態で出射したレーザービームLは、シリンドリカルレンズ330により同図(2)に示す垂直面内で集光されて、平行光とされる。次いでレーザービームLは集光レンズ331により集光されて、例えば前述のGLV等からなる空間光変調素子332に照射され、この空間光変調素子332のライン状に配設された変調部において変調される。
【0146】
本例においても、レーザーダイオードアレイ310を構成する複数のマルチキャビティレーザーダイオードチップ312のうち、1個はその他の画像露光用ダイオードチップと異なる波長のレーザービームを発するものに構成して、それをオートフォーカス用に用いれば、先に説明した第1実施の形態におけるのと同様の作用、効果を得ることができる。
【0147】
なお、本実施の形態のような光学系を採用した場合は、各マルチキャビティレーザーダイオードチップ312におけるキャビティ間の出力バラツキや、あるいはチップ312相互間の出力バラツキが存在しても、空間光変調素子332に均一な強度の光を照射可能となる。また、1つのマルチキャビティレーザーダイオードチップ312の1つのキャビティからの出力が劣化により0(ゼロ)になったとしても、その影響をほとんど受けることなく、空間光変調素子332に均一な強度の光を照射可能となる。
【0148】
なお、本発明の露光用レーザー光源を構成する上記レーザーダイオードアレイ310等のレーザーダイオードアレイにおいて、マルチキャビティレーザーダイオードチップの発光点数や、そのマルチキャビティレーザーダイオードチップの並設数は、以上説明した実施の形態における数に限られるものではなく、必要に応じて2以上のいかなる数を選択することもできる。
【0149】
また本発明の露光用レーザー光源を構成するレーザーダイオードアレイにおいて、マルチキャビティレーザーダイオードチップとしては、InGaN系レーザーダイオードからなるものに限らず、その他の種類のものを適用することも勿論可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による露光用レーザー光源を示す平面図
【図2】上記露光用レーザー光源を構成するレーザーダイオードの部分を示す斜視図
【図3】上記露光用レーザー光源を備えた紫外光高輝度合波ファイバーモジュールを示す平面図
【図4】上記紫外光高輝度合波ファイバーモジュールの側面図
【図5】上記紫外光高輝度合波ファイバーモジュールの部分正面図
【図6】上記露光用レーザー光源に用いられたコリメーターレンズの側面図(1)と正面図(2)
【図7】上記露光用レーザー光源に用いられた集光レンズの側面図(1)と正面図(2)
【図8】上記露光用レーザー光源を複数用いる光源装置の斜視図
【図9】本発明の第2の実施の形態による露光用レーザー光源を示す平面図
【図10】本発明の第3の実施の形態による露光用レーザー光源を示す平面図
【図11】本発明の第4の実施の形態による露光用レーザー光源を示す平面図
【図12】本発明の露光用レーザー光源を用いる露光装置の一例を示す斜視図
【図13】上記露光装置の一部を示す斜視図
【図14】上記露光装置の一部を示す正面図
【図15】上記露光装置の電気的構成を示すブロック図
【図16】上記露光装置における画像露光に関わる処理の流れを示すフローチャート
【図17】本発明の第5の実施の形態による露光用レーザー光源を構成するレーザーダイオードアレイを示す斜視図
【図18】図17のレーザーダイオードアレイを構成するマルチキャビティレーザーダイオードチップを示す斜視図
【図19】本発明の第5の実施の形態による露光用レーザー光源の斜視図
【図20】上記露光用レーザー光源の平面図
【図21】本発明の第6の実施の形態による露光用レーザー光源を示す平面図(1)と側面図(2)
【符号の説明】
10  ヒートブロック
11〜17  コリメーターレンズ
20  集光レンズ
30  マルチモード光ファイバー
30a  マルチモード光ファイバーのコア
50  コリメーターレンズアレイ
110A  画像露光装置
120  光源ユニット
121  合波ファイバーモジュール
130  露光ヘッド
140  露光ヘッド移動部
150  ドラム
170  マルチモード光ファイバー
250  合波光学系
251  マルチモード光ファイバー
261  マイクロレンズアレイ
262  集光レンズ
270  合波光学系
310  レーザーダイオードアレイ
311  ヒートブロック
312  マルチキャビティレーザーダイオードチップ
313  ロッドレンズ
314  レンズアレイ
315  レンズマウント
320  集光レンズ
321、332  空間光変調素子
330  シリンドリカルレンズ
331  集光レンズ
LD1〜7、LD11〜15、LD21〜28  InGaN系レーザーダイオード
B1〜7、B11〜15、B21〜28  レーザービーム
B、B10、B20  合波されたレーザービーム
F  記録媒体
H11〜15  集光レンズ

Claims (3)

  1. 複数のレーザーダイオードと、
    1本のマルチモード光ファイバーと、
    前記複数のレーザーダイオードからそれぞれ出射したレーザービームを集光した上で前記マルチモード光ファイバーに結合させる集光光学系とを備えてなり、前記マルチモード光ファイバーから出射したレーザービームが画像露光に用いられる露光用レーザー光源において、
    前記複数のレーザーダイオードの中の少なくとも1つとして、画像露光用レーザービームとは異なる波長のレーザービームを発するものを備えたことを特徴とする露光用レーザー光源。
  2. 複数のレーザーダイオードと、
    前記複数のレーザーダイオードからそれぞれ出射したレーザービームを共通位置に集束させる集光光学系とを備えてなり、
    前記共通位置に集束したレーザービームが画像露光に用いられる露光用レーザー光源において、
    前記複数のレーザーダイオードの中の少なくとも1つとして、画像露光用レーザービームとは異なる波長のレーザービームを発するものを備えたことを特徴とする露光用レーザー光源。
  3. 前記複数のレーザーダイオードのうち画像露光用のものが、発振波長がほぼ405nmのInGaN系レーザーダイオードであり、
    前記複数のレーザーダイオードのうち画像露光用ではないものが、発振波長が420nmを超えるInGaN系レーザーダイオードであることを特徴とする請求項1または2記載の露光用レーザー光源。
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