JP2004037701A - 撮影機能付き双眼鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型で、撮影エリアを観察者が視認できて観察者が意図した構図で撮影を行うことができる撮影機能付き双眼鏡を提供すること。
【解決手段】対物レンズ系と正立プリズム系、接眼レンズ系からなる観察光学系と、観察光学系より分割した光束を撮像素子に縮小結像させる縮小撮影光学系より構成される双眼鏡において、正立プリズム系の少なくとも1面を半透過にして光束分割を行い、前記双眼鏡の左右鏡筒の間に配置した前記縮小撮影光学系に導光することを特徴とする撮影機能付き双眼鏡。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は撮影機能付き双眼鏡に関するもので、特に小型で、操作性に優れた撮影機能付き双眼鏡を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の撮影機能付き双眼鏡は特開平7−49456号公報に記載されているように対物レンズを通過した被写体の光束を撮影光学系に導くため、ポロプリズム、ダハプリズム等の正立光学系の後方に存在する接眼レンズ近傍にハーフミラーが独立に配置されている。また特開平3−235491に記載されている双眼鏡ではポロプリズムの一面をハーフミラーにして透過光を撮影光学系に導いている。つまり撮影光学系は対物レンズからの入射光の光軸の延長線上に配置されている。
【0003】
また通常双眼鏡の観察の視野枠は円形状であるが、撮像素子の撮影エリアは方形状である。一般に双眼鏡では観察時の視野枠が撮影エリアの外接円のようになって大きなエリアを持っているため、観察した像を撮影した場合、取ろうとした像が実際には撮影エリアからはみ出す不具合が生じることがある。視野枠と撮影エリア形状のミスマッチにもかかわらず、撮影エリアを観察者が視認する手段については従来技術には何ら記載されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来技術では、撮影機能の導入でハーフミラーが接眼レンズ近傍に独立に配置されているので、接眼レンズ周りが大型化してしまうという問題がある。また撮影光学系がダハプリズム後方の対物レンズからの入射光の延長線上に配置されているので、撮影機能のために副次的にダハプリズム後方も大型化し、双眼鏡自体を大きくしてしまっている。
【0005】
さらに双眼鏡の視野内に撮影エリアを観察者が認識できる手段が考慮されていないので、撮影者である観察者が意図した構図で撮影を行うことができない。従って撮影した像が実際には観察者の意図に反して画面から欠落してしまうという問題がある。
【0006】
本出願に係わる第一の発明の目的は撮影機能を備えた双眼鏡の小型化にあり、撮影機能を追加しても大型化しない双眼鏡を提供することにある。
【0007】
本出願に係わる第二の発明の目的は撮影機能を備えた双眼鏡の撮影エリアの視認により、観察者が意図したとおりの像を撮影できる操作性の向上にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1の撮影機能付き双眼鏡は、対物レンズ系、正立プリズム系、接眼レンズ系を含む1対の観察光学系と、該1対の観察光学系のうち少なくとも一方の観察光学系の光路中より分割した光束を撮像素子に結像させる撮影光学系とを有する双眼鏡であって、該正立プリズム系の少なくとも1面に光束分割手段が施されていて、該1対の観察光学系の間に該撮影光学系が配置されていることを特徴としている。
【0009】
請求項2の発明の撮影機能付き双眼鏡では請求項1記載の発明で、前記正立プリズム系の光束分割手段が施された少なくとも1面の法線方向は、他方の観察光学系の方向に向いていることを特徴としている。
【0010】
請求項3の発明の撮影機能付き双眼鏡では請求項2記載の発明で、前記撮影光学系は、前記対物レンズ系と接眼レンズの間の光路を前記光束分割手段により分岐した光束の延長上に配置されていることを特徴している。
【0011】
請求項4の発明の撮影機能付き双眼鏡では請求項3記載の発明で、前記撮影光学系の光軸は、前記対物レンズ系の光軸と直交していることを特徴としている。
【0012】
請求項5の発明の撮影機能付き双眼鏡では請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明で、前記撮影光学系と該観察光学系は、それぞれ独立にフォーカス系を有することを特徴している。
【0013】
請求項6の発明の撮影機能付き双眼鏡では請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明で、前記正立プリズム系は、ダハプリズム系であることを特徴としている。
【0014】
請求項7の発明の撮影機能付き双眼鏡では請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明で、前記正立プリズム系は、ポロプリズム系であることを特徴としている。
【0015】
請求項8の発明の撮影機能付き双眼鏡では請求項6又は7記載の発明で、前記撮影光学系は、補正プリズムを含むことを特徴としている。
【0016】
請求項9の発明の撮影機能付き双眼鏡では、対物レンズ系、正立プリズム系、接眼レンズ系を含む1対の観察光学系と、該1対の観察光学系のうちの少なくとも一方の観察光学系の光路中より分割した光束を撮像素子に結像させる撮影光学系とを有する双眼鏡であって、前記観察光学系は視野内に前記撮像素子によって撮影される撮影エリアを示す視認手段を有していることを特徴としている。
【0017】
請求項10の発明の撮影機能付き双眼鏡では請求項9記載の発明で、前記視認手段は、前記接眼レンズ系のレンズの表面に設けられたガイド枠であることを特徴としている。
【0018】
請求項11の発明の撮影機能付き双眼鏡では請求項9記載の発明で、前記視認手段は、非撮影時には該観察光学系の視野を遮らず、撮影時には該観察光学系の光束の一部を遮光する可動ガイドであることを特徴としている。
【0019】
請求項12の発明の撮影機能付き双眼鏡では請求項11記載の発明で、前記可動ガイド部材は、薄膜上に形成された複数枚の羽根部材で形成されることを特徴としている。
【0020】
請求項13の発明の撮影機能付き双眼鏡では請求項12記載の発明で、前記複数枚の羽根部材は、前記対物レンズ系の焦点位置に配置されることを特徴している。
【0021】
請求項14の発明の撮影機能付き双眼鏡では請求項11記載の発明で、前記可動ガイド部材は、液晶で構成されることを特徴としている。
【0022】
請求項15の発明の撮影機能付き双眼鏡では請求項14記載の発明で、前記液晶は、前記双眼鏡の情報表示機能を備えていることを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の撮影機能を持つ双眼鏡の実施形態1を表わす要部概略図である。
【0024】
図1に示した構成において、1は対物レンズ系、2は反射面2a、2cとダハ面2bを有するダハプリズム、3は反射面3aと、法線方向が、対向する(撮影光学系への光路分割を行わない)観察光学系の方向に向いた半透過面3bを有する補助プリズム、4は接眼レンズ系である。ダハプリズム2と補助プリズム3が観察像を正立像にさせる正立プリズム系を構成する。本実施形態では対物レンズ系1から正立プリズム系2、3を経て接眼レンズ系4にいたる部材1〜4を観察光学系と総称する。
【0025】
本実施形態の双眼鏡は、この観察光学系1〜4を左右眼用に1対有している。但し、後述する撮影手段は少なくとも1つあれば良いので、このときは左右眼用の観察光学系のうちの撮影光学系への光路分割を行わない方の補助プリズムの全面が全反射面であっても良い。また、半透過面3bは、50%の透過率である必要はなく、撮影に必要な光量によって、透過率の設定を変えても良い。
【0026】
図3は対象物からの光束が観察者の眼に届くまでの過程を示したフローチャート図である。対象物からの光束(S101)は対物レンズ系(固定)1に達し(S102)、補助プリズム3の反射面3a、3bで反射し(S103、S104)、ダハプリズム2の反射面2a、2b,2cで反射して(S105、S106)、接眼レンズ4に達し(S107)、観察者に到達する(S108)。
【0027】
一方、本実施形態の双眼鏡は撮影機能を有している。撮影光束は、法線方向が、対向する観察光学系の方向に向いている半透過面3bより分岐される。半透過面3bを透過した光束は補正プリズム5で収差補正された後、コンデンサレンズ6で集光される。コンデンサーレンズ6を通過した光束は結像レンズ群8、9で、CCD等の撮像素子10に結像される。7は絞り装置で、適正露光が得られるように絞り開口径をモータ11で調節する。
【0028】
モータ12は結像レンズ群8、9の一部もしくは全部を光束入射方向に前後に駆動してピント合わせを行う役目をする。
双眼鏡の1対の対物レンズ系1の光軸1aの間に配置された部材5〜10が本実施形態における撮影光学系である。本実施形態では部材1〜3と区別して部材5〜10を撮影光学系と呼ぶことにする。
【0029】
図4は対物レンズ1からの光束が撮像素子に届くまでの過程を示したフローチャート図である。対象物からの光束(S111)は対物レンズ系(固定)1に達し(S112)、補助プリズム3の反射面3aで反射し(S113)、半透過面3bを透過して補正プリズム5を通過し(S114)、コンデンサレンズ6、結像レンズ8、9を通過し(S115、S116)、撮像素子10にいたる(S117)。
【0030】
図1に戻って13は視度調節ダイアル、14は接眼レンズ群を保持する接眼レンズ鏡筒である。腕部14aは軸15に係合し、止め金16により軸15に軸支されている。また周知技術として軸15に施されたネジ部がマニュアルフォーカスダイアル17と係合し、マニュアルフォーカスダイアル17の回転によって左右接眼レンズ鏡筒が観察光学系の光軸方向に移動して視野内のピントを合わせる機構になっている。18は対物レンズ群、プリズム、撮影光学系等を保持している主鏡筒である。
【0031】
次に図1の双眼鏡のシステム構成について説明する。図中、21は結像レンズ9や絞り装置7のメカ系駆動回路である。22は撮像素子10の動作に必要なタイミング信号を発生させるタイミング信号発生回路、23はタイミング信号発生回路からの信号を撮像信号駆動可能なレベルに増幅する撮像素子駆動回路、24は撮像素子10の出力ノイズ除去のためのCDS(2重相関サンプリング)回路やAGC回路を備えた前置処理回路、25はA/D変換器、26はA/D変換されたデジタル信号を一旦記憶するメモリとその信号を処理する回路を有する撮像信号処理回路、27はシステム制御CPU、28は操作補助のための表示やカメラ部の状態を表わす操作表示部、29はカメラの撮影開始を撮影者が制御するためのレリーズスイッチ(操作部)である。レリーズスイッチ29は第1ストロークSWIと第2ストロークSW2の2段階操作が可能となっている。30はカメラ部と記録媒体31とを接続するための記録媒体インターフェースである。
【0032】
本実施形態の双眼鏡におけるAF(オートフォーカス)と測光には現行のビデオカメラ等に採用されている撮像素子10を用いたTTL方式が用いられる。
【0033】
撮影システムの動作フローは以下のとおりである。撮影者が操作部29の操作開始指令SWIを押すと撮像素子10が動作を開始し、出力される像データがシステム制御CPU27に入力される。システム制御CPU27は、撮像素子10から出力された像データにより絞り装置7の駆動量と結像レンズ9の移動量を導出し、メカ系駆動回路21を介してモータ11、12を駆動し、撮影光学系5〜10を適正状態にする。システム制御CPU27は同時に電子シャッタタイミングも導出しておき、撮影のための露出条件を確定する。
【0034】
次いで第2ストロークSW2が押されると、上記確定された露出条件により撮影が行われる。撮影後、撮像素子10の出力は読み出されて、前置処理回路24でCDSやゲインコントロール等の信号処理を受ける。続いて撮像素子10の出力はデジタル信号に変換され、撮像信号処理回路26によって特定フォーマットヘの変換処理がされた後、記録媒体I/F3Oを介して記録媒体31に記録される。
【0035】
本実施形態の双眼鏡は、法線方向が、対向する観察光学系の方向に向いている正立プリズム系の1面を半透過にして対物レンズ系からの光束を撮影光学系に分岐し、かつ撮影光学系を双眼鏡の中央部に配置することが構成上の特徴である。双眼鏡の構造上発生する空きスペースに撮影光学系を配置させたため、空間を有効に利用することができ、出っ張りのないスマートな形状の撮影機能付き双眼鏡を実現することができる。本実施形態では対物レンズ系の光軸と撮影光学系の光軸が直交しているので、撮影光学系よりも対物レンズ側と接眼レンズ側の空きスペースに、電気回路基板やバッテリ収納部等を配置するなど、スペースを効率的に使用できて、小型の撮影機能付き双眼鏡が提供できる。
【0036】
また本実施形態では対物レンズ系1は固定で、観察光学系のフォーカス動作は接眼レンズを光軸方向に動かして行う。撮影光学系のフォーカス動作は、観察光学系と独立に別系統の撮影光学系の結像レンズを駆動して行われる。従って、撮影光学系のフォーカス動作が観察光学系に影響を与えないため、撮影時に観察側のピントがボケたりすることなく自然な観察を行うことができる。
【0037】
図2は本発明の実施形態2の要部概略図である。実施形態2は、正立プリズム系としてポロプリズム42、43を採用した撮影機能付き双眼鏡である。ポロプリズムを用いた系でも実施形態1と同様に、法線方向が、対向する(撮影光学系への光路分割を行わない)観察光学系の方向に向いているプリズム42の1面(42b)を半透過面にして、対物レンズ41からの光束を撮影光学系45〜49に分岐している。本実施形態でも撮影光学系を双眼鏡の中央部に配置できるので、双眼鏡の構造上発生する空きスペースを有効に利用でき、出っ張りのないスマートな撮影機能付き双眼鏡を実現できる。本実施形態でも対物レンズ系1の光軸と撮影光学系の光軸が直交しており、空間が効率的に使用されている。
【0038】
図1のダハプリズムを用いた双眼鏡と同様に、本実施形態でも対物レンズ1は固定で、観察光学系のフォーカス動作は接眼レンズ44を光軸方向に動かして行う。撮影光学系のフォーカス動作は観察光学系41〜44と独立に、別光路の撮影光学系の結像レンズを駆動して行うため、撮影動作中に観察光学系側でピンぼけを起こして視野が見にくくなることはない。
【0039】
双眼鏡に撮影機能を付加した場合、観察視野と撮影エリアの適合問題が生じる。双眼鏡の視野はほとんどの場合円形状をしているが、撮像素子50の有効領域は方形で双眼鏡の視野より小さい部分をカバーするように構成されるのが通常である。従って、双眼鏡の視野に見える画面全体を撮影しようとすると、撮影画像では周辺がけられて撮影されていないという問題が発生する。
【0040】
本実施形態では上記問題解決ため、双眼鏡の観察視野内に撮影エリアを示すガイド枠61a〜61d、62a〜62dを設けることをもう一つの特徴としている。観察視野内に撮影エリアを示す方形のガイド枠を設ければ、被写体を意図した構図で撮影でき、画面のケラレ問題を解決することができる。
【0041】
図5、図6はガイド枠設定の実施形態1を示す図である。図5は対物レンズ群1の焦点位置(図中Aの位置)に位置する接眼レンズ61の表面に、ガイド枠61a〜61dを施したことが特徴である。ガイド枠61a〜61dは対物レンズ1の焦点位置にあるため、被写体の像と同時に観察が可能である。
【0042】
ガイド枠61a〜61dは図6(b)に示すように観察時、視野内に62a〜62dとして観察される。ガイド枠に従えば被写体63を意図した構図で撮影することができるため、撮影機能付き双眼鏡の撮影の操作性が向上し、被写体が撮影画面からはみ出るといった失敗がなくなる。
【0043】
撮影エリアを示して操作性を向上させるため、図5では接眼レンズ61の表面にガイド枠を設けた。しかしながら図5の実施形態では非撮影時にも常時ガイド枠が視野に見え、鑑賞の妨げになる可能性がある。従って、双眼鏡としては非撮影時にガイド枠が待避され、撮影時にのみ視野にガイド枠がセットされることが望ましい。図7、図8、図9は撮影時にのみガイド枠が表示されることを特徴とする双眼鏡のガイド枠付近の構成を示した図である。
【0044】
図8において、81a〜81dはガイド羽根で、樹脂等の薄い材質で形成されている。各ガイド羽根にはガイド羽根の回転中心となる穴部81a−1〜81d−1と、ガイド羽根の回転運動の作用点となる長穴部81a−2〜81d−2が設けられている。82は回転枠部材で樹脂、金属等で形成され、該回転枠部材の円周上にはガイド羽根の長穴部81a−2〜81d−2に嵌合する軸部82a〜82dが施されている。さらに、回転枠部材82の1部分には、先端付近に長穴部82e−1が施された張り出し部82eが設けられている。
【0045】
83a〜83dはガイド部で回転枠部材82の観察光学系の光軸を中心とした回転をガイドする部材、84は双眼鏡の視野枠である。85はモータで回転軸85aにアーム部材86が取り付けられている。アーム部材86は前述の長穴部82e−1に嵌合し、アーム部材86の回転を規制するストッパ87a、8フbがモータ85に施されている。なお、ガイド部83a〜83dと、ガイド羽根の穴部81a−1〜81d−1と嵌合する回転軸部(不図示)は接眼レンズ鏡筒等の固定部材に設けられている。
【0046】
以上の構成でモータ85に通電し図中でCCW方向に回転させると、回転枠部材82がCW方向に回転し、ガイド羽根81a〜81dが双眼鏡の視野の一部を遮光していく。そして、アーム部86がストッパ87aに当たるとモータの回転が止まり、図8のようにガイド羽根81a〜81dが撮影エリアを示す枠を形成する。
【0047】
一方モータ85に通電し、図中でCW方向に回転させると、回転枠部材82がCCW方向に回転し、ガイド羽根81a〜81dが双眼鏡の視野から完全に待避する。モータ85はアーム部材86がストッパ87bに当たると、回転が規制される仕組になっている。なおガイド羽根のセット・待避命令は、前述のシステム制御CPU27が司り、メカ系駆動回路により駆動される。またガイド枠の位置は視野絞りの位置に一致するため、対物レンズの焦点位置は図9のBに示すガイド羽根の位置となる。
【0048】
図10は観察前の双眼鏡の各種調節から、撮影終了までの動作のフローチャートを示す図である。まず、双眼鏡の接眼部を覗いて眼幅調節が行われ(S202)、眼幅が適正になった時点で視度調節が行われる(S204)。視度が合ったならば、次に視野内のピント調節を行い(S206)、ピントをあわせた後、観察が行われる(S2O8)。
【0049】
観察している画面を撮影する場合は撮影モードボタン、もしくはダイアルで撮影モードに設定する。設定に伴い、撮影エリアを示すガイド枠が双眼鏡の観察視野内にセットされる(S211)。次いで操作部のレリーズスイッチを半押ししてSWIをONにする(S212)と測光が行われ(S213)、撮影光学系の結像レンズの駆動による焦点調節 (S214) と、光量に応じた絞り調節がなされる(S215)。さらにレリーズスイッチを押してSW2をONにすると撮影が行われ(S216)、記録媒体に記録が行われる(S217)。撮影を続行する場合はS212からのステップを再度繰り返す。
【0050】
撮影を終了する時は、撮影モードボタンを解除するか、撮影ダイアルを観察モードにセット(S219)すると、撮影エリアを示すガイド枠が視野より退避し、通常の観察が行えるようになる。
【0051】
以上の構成によれば、観察時はガイド枠が待避し、撮影時のみ視野にガイド枠がセットされるので観察時にガイド゛枠が鑑賞の妨げになることがない。
【0052】
図9は液晶を用いてガイド枠を提示する実施形態を示したものである。ガイド枠がセットされると、同図に示した斜線部分が遮光され撮影エリアが提示される。撮影エリアの下方にはシャッタスピード・絞り値・手ぶれ警告等を示す双眼鏡の情報表示部92が同時に液晶表示されている。ガイド枠の退避時は液晶が全透過の状態になり、枠の制約のない通常の観察を行うことができる。
【0053】
また図9の構成で、観察時にガイド枠を待避する構成も取ることができる。該構成でも撮影時にのみ視野にガイド枠をセットできるので、観察のみの時にガイド枠が鑑賞の妨げになることがない。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の撮影機能付き双眼鏡では対物レンズ系と正立プリズム系、接眼レンズ系からなる観察光学系と、観察光学系より分割した光束を撮像素子に結像させる撮影光学系より構成される双眼鏡において、正立プリズム系の少なくとも1面に光束分割手段を施し、双眼鏡の左右鏡筒の間に配置した撮影光学系に導光することを特徴としている。撮影光学系を、双眼鏡の構造上発生する空きスペースに配置することができるため、空間を有効に利用することができ、小型で出っ張りのないスマートな形状の双眼鏡を実現することができる。
【0055】
本発明では撮影光学系と観察光学系に独立にフォーカス機能を設けたため、撮影による観察像への干渉が起こらず、安定した観察を行うことができる。
【0056】
さらに、本発明では双眼鏡の視野内に撮影エリアを示すガイド枠を設けて視認手段を導入することにより、撮影エリアと観察エリアのミスマッチを防ぐことができる。ガイド枠により被写体の撮影構図を正確に把握して撮影できるため、双眼鏡の操作性は大幅に増大する。また、非撮影時にはガイド枠を観察視野から退避させることにより、観察時に撮影系の影響を受けない観察を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の双眼鏡の実施形態1を示す図
【図2】本発明の双眼鏡の実施形態2を示す図
【図3】本発明の双眼鏡の観察光の進路を示す説明ブロック図
【図4】本発明の双眼鏡の撮影光の進路を示す説明ブロック図
【図5】本発明の実施形態1の双眼鏡に撮影エリアを示すガイド枠を配置した実施形態1を示す図
【図6】接眼レンズにガイド枠を設けた状態の説明図
【図7】本発明の実施形態1の双眼鏡に撮影エリアを示す可動ガイド枠を配置した実施形態2を示す図
【図8】ガイド枠実施形態2におけるガイド枠付近の詳細構成図
【図9】ガイド枠として液晶を用いた場合の観察状態を示す図
【図10】観察前の双眼鏡の調節から撮影終了までの動作フローチヤート
【符号の説明】
1、41 対物レンズ系
2  ダハプリズム
3  補助プリズム
4、44 接眼レンズ
5、45 補助プリズム
6、46 コンデンサレンズ
7、47 絞り装置
8、9、48、49 結像レンズ
10、50 撮像素子
11、12、51、52 モータ
13  視度調整ダイアル
14  接眼レンズ鏡筒
17  マニュアルフォーカスダイアル
18  主鏡筒
21  メカ系駆動回路
22  タイミング信号発生回路
23  撮像素子駆動回路
24  前置処理回路
25  A/D変換器
26  撮像信号処理回路
27  システム制御CPU
28  操作表示部
29  操作部
30  記録媒体インターフェース
31  記録媒体
41  対物レンズ
42、43 ポロプリズム
61  接眼レンズ
61a〜61d、62a〜62d ガイド枠
81a〜81d ガイド羽根
82  回転枠部材
83a〜83d ガイド部
84  双眼鏡の視野枠
85  モータ
86  アーム部材
87a、87b ストッパ
91  観察視野中の液晶による遮光部
92  表示部

Claims (15)

  1. 対物レンズ系、正立プリズム系、接眼レンズ系を含む1対の観察光学系と、該1対の観察光学系のうち少なくとも一方の観察光学系の光路中より分割した光束を撮像素子に結像させる撮影光学系とを有する双眼鏡であって、該正立プリズム系の少なくとも1面に光束分割手段が施されていて、該1対の観察光学系の間に該撮影光学系が配置されていることを特徴とする撮影機能付き双眼鏡。
  2. 前記1対の観察光学系のうち、一方の観察光学系の前記正立プリズム系の光束分割手段が施された面の法線方向は、他方の観察光学系の方向に向いていることを特徴とする請求項1記載の撮影機能付き双眼鏡。
  3. 前記撮影光学系は、前記対物レンズ系と接眼レンズの間の光路を分岐した光束の延長上に配置されていることを特徴とする請求項2記載の撮影機能付き双眼鏡。
  4. 前記撮影光学系の光軸は、前記対物レンズ系の光軸と直交していることを特徴とする請求項3記載の撮影機能付き双眼鏡。
  5. 前記撮影光学系と該観察光学系は、それぞれ独立にフォーカス系を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の撮影機能付き双眼鏡。
  6. 前記正立プリズム系は、ダハプリズム系であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の撮影機能付き双眼鏡。
  7. 前記正立プリズム系は、ポロプリズム系であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の撮影機能付き双眼鏡。
  8. 前記撮影光学系は、補正プリズムを含むことを特徴とする請求項6又は7記載の撮影機能付き双眼鏡。
  9. 対物レンズ系、正立プリズム系、接眼レンズ系を含む1対の観察光学系と、該1対の観察光学系のうちの少なくとも一方の観察光学系の光路中より分割した光束を撮像素子に結像させる撮影光学系とを有する双眼鏡であって、前記観察光学系は視野内に前記撮像素子によって撮影される撮影エリアを示す視認手段を有していることを特徴とする撮影機能付き双眼鏡。
  10. 前記視認手段は、前記接眼レンズ系のレンズの表面に設けられたガイド枠であることを特徴とする請求項9記載の撮影機能付き双眼鏡。
  11. 前記視認手段は、非撮影時には該観察光学系の視野を遮らず、撮影時には該観察光学系の光束の一部を遮光する可動ガイドであることを特徴とする請求項9記載の撮影機能付き双眼鏡。
  12. 前記可動ガイド部材は、薄膜上に形成された複数枚の羽根部材で形成されることを特徴とする請求項11記載の撮影機能付き双眼鏡。
  13. 前記複数枚の羽根部材は、前記対物レンズ系の焦点位置に配置されることを特徴とする請求項12記載の撮影機能付き双眼鏡。
  14. 前記可動ガイド部材は、液晶で構成されることを特徴とする請求項11記載の撮影機能付き双眼鏡。
  15. 前記液晶は、前記双眼鏡の情報表示機能を備えていることを特徴とする請求項14記載の撮影機能付き双眼鏡。
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