JP2004037433A - 目標信号抽出法 - Google Patents

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江口 紀英
Katsuhide Morimoto
森本 克英
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仲井間 雅敏
Takeshi Yasuda
保田 彪
Kiyotaka Kato
加藤 清隆
Daizo Yamaguchi
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Abstract

【目的】レーダ信号処理等に用いられる目標信号抽出法において、コヒーレント積分によるドップラ周波数情報を利用し、1スキャンで得られた信号群全てを目標候補信号として扱い、メモリ・バンクに一時的にメモリし、クラッタや干渉信号のように、各スキャン間で相関の得られづらいものと、真の目標信号である各スキャン間で相関の得られるものとを区別することにより、真の目標信号のみを抽出し、高探知確率を確保することを目的とするもの。
【効果】真の目標信号抽出のみでなく、スキャン毎に次のスキャンで移動するであろうと予測されるレンジ・ビンを設定し、スキャン毎の相関処理を行うこ伴により、移動目標の未来移動位置の予測が可能となることを特徴とする。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、レーダ信号処理等に用いられる目標信号抽出法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
探知確率95%、誤警報確率10−8、目標有効反射断面積の確率分布をレーダ・ハンドブックのスワーリング・ケース3とした場合の、1ヒットで必要とされる最小探知S/Nは約20dBであり、この最小探知S/Nを満足させるために多ヒットのコヒーレント積分、ノン・コヒーレント積分を行う。
その得られた結果より、レーダ・オペレータは適当なスレッショルド・レベルを設定し、設定されたスレッショルド・レベルより低い値のクラッタやノイズを除去し、スレッショルド・レベルより高い信号を目標信号として抽出している。
すなわち、従来技術ではLOG CFAR(Constant False−Alarm Rate)等を使用し、誤警報確率を一定に保つことを重視し、探知確率を確保することを犠牲にしてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術ではS/Nが10dBといったような高クラッタ・高ノイズ環境下では、真の目標信号がクラッタや干渉信号内に埋もれてしまっているため、レーダ・オペレータが適当なスレッショルド・レベルを設定しても目標信号を抽出することができないという問題がある。
【0004】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、1スキャンで得られた信号群全てを目標候補信号とし、メモリ・バンクにメモリし、クラッタや干渉信号のように各スキャン間で相関のないものと、真の目標信号である各スキャン間で相関の得られるものとを区別することにより、真の目標信号のみを抽出し、探知確率を確保することを目的とするものである。
【0005】
また、目標候補信号をメモリ・バンクにメモリする際、ドップラ・フィルタ番号毎に次に移動するであろうと予測されるレンジ・ビンを設定することにより、移動目標の未来移動位置を予測可能とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
nスキャン目(nは正の整数)で得られたレーダ信号は高クラッタ・高ノイズ環境下であるため、その信号が真の目標信号であるのか、あるいはクラッタや干渉信号等によるものであるのか判別ができない。
【0007】
本発明は、先ずここで得られたレーダ信号の全てを目標候補信号として取り扱い、各レンジ・ビン毎で得られた信号をコヒーレント積分し目標候補信号のドップラ・フィルタ番号を求める。求められたドップラ・フィルタ番号毎に目標候補信号の移動速度・移動方位により、次に移動するであろうと予測されるレンジ・ビン(移動速度・移動方位により待ち受けるレンジ・ビンの幅は異なる)を設定し、その目標候補信号の振幅値をメモリ・バンクに格納する。
【0008】
次のn+1スキャン目における処理方法は、前回のnスキャン目で得た目標候補信号が今回のn+1スキャン目で得られたか否かにより異なり、次のように処理する。
【0009】
1)待ち受けたレンジ・ビン、ドップラ・フィルタ番号内に目標候補信号が存在した場合
前回のnスキャン目で得られた目標候補信号の振幅値と、今回のn+1スキャン目で得られた目標候補信号の振幅値を加算し、次回のn+2スキャン時に移動するであろうと予測されるレンジ・ビンを設定し、得られた目標候補信号の加算振幅値をメモリ・バンクに格納する。
これは、前回のnスキャン目で得られた目標候補信号と今回のn+1スキャン目で得られた目標候補信号が、スキャン間で速度および方位のベクトルを持った相関が得られたことによるものであり、その振幅値は加算されたことにより増大することになる。
【0010】
2)待ち受けたレンジ・ビン、ドップラ・フィルタ番号内に目標候補信号が存在しなかった場合
前回のnスキャン目において目標候補信号が得られ、今回のn+1スキャン目において目標候補信号が得られなかった理由は、前回のnスキャン目で得られた目標候補信号がクラッタや干渉信号等であった場合と、真の目標信号であるにも関わらず、何らかの理由により今回のn+1スキャン目で得られなかった場合が考えられ、何れであるかは一元的には判断ができない。
従ってこの時点では、何れの場合も目標候補信号として取り扱うが、今回のn+1スキャン目では目標候補信号が得られなかったため、次回のn+2スキャン目において移動するであろうと予測されるレンジ・ビンを設定(今回のn+1スキャン目において設定したレンジ・ビンより広いレンジ・ビン)し、前回のnスキャン目で得られた振幅値に対し一定の定数(1より小さい値)を乗じ、仮の振幅値としてメモリ・バンクに格納する。
【0011】
次回のn+2スキャン目において、待ち受けたレンジ・ビン、ドップラ・フィルタ番号内に目標候補信号が存在した場合は、前回のnスキャン目で得られた振幅値に一定の定数を乗じ、仮の振幅値としてメモリ・バンクに格納した振幅値と、次回のn+2スキャン目で得られた振幅値を加算し、次々回のn+3スキャン時に移動するであろうと予測されるレンジ・ビンを設定し、得られた目標候補信号の加算振幅値をメモリ・バンクに格納する。
【0012】
次回のn+2スキャン目においても、待ち受けたレンジ・ビン、ドップラ・フィルタ番号内に目標候補信号が存在しなかった場合は、次々回のn+3スキャン目において移動するであろうと予測されるレンジ・ビンを設定(次回のn+2スキャン目において設定したレンジ・ビンより広いレンジ・ビン)し、今回のn+1スキャン目で得られた振幅値に対し一定の定数(1より小さい値)を乗じ、仮の振幅値として再度メモリ・バンクに格納する。
n+3スキャン目、n+4スキャン目でも発見されなかった場合はこれを同様に繰り返し、ある一定値以下の振幅値となった場合にそのデータをメモリ・バンクより廃棄する。
すなわちこれは、各スキャンにおける目標候補信号が、スキャン間で速度および方位のベクトルを持った相関が得られなかったため、メモリ・バンクに格納される振幅値は徐々に減少しクラッタや干渉信号等が除去されることになる。
【0013】
【作用】
課題を解決するための手段に記載したように、目標候補信号のスキャン間相関処理後の振幅値は、該当するスキャンで目標候補信号が検出された場合は大きくなり、目標候補信号が検出されなかった場合は小さくなり、個々のスキャン毎で変動する。
しかし、目標候補信号が真の目標信号である場合は、連続したスキャンでその目標信号が検出されなくても、再度目標候補信号として検出されれば誤ることなくスキャン間の相関が得られ、その振幅値は大きくなっていく。
一方、目標候補信号がクラッタや干渉信号等の場合は、連続した次のスキャンでスキャン間の相関が得られる確率は非常に低くなるため、その振幅値は徐々に減少していく。
【0014】
真の目標信号とクラッタや干渉信号等は上記の関係にあるため、従来のレーダ技術では想定できなかったほど誤警報確率を高く設定しても、真の目標信号の抽出が可能で、ある。
【0015】
また、スキャン間の相関処理を行う際、常に次に検出されるであろうレンジ・ビンおよびドップラ・フィルタ番号をメモリ・バンクに格納していることより、移動目標の未来移動位置が予測可能である。
【0016】
さらに、スキャン間相関処理後の目標信号抽出の際、その振幅値のみでなく、相関が得られた回数や率を合わせて評価することにより、さらに真の目標信号の検出確率を向上させることも可能である。
【0017】
【実施例】
以下、本発明による目標信号抽出法について、図面を参照して説明する。
図1は距離方向の相関範囲を示す図である。
1はnスキャン目で得られた目標候補信号。2はドップラ周波数から推定される、遠ざかる方向の最大速度時移動。3はドップラ周波数から推定される、遠ざかる方向の最小速度時移動。4はドップラ周波数から推定される、近づく方向の最小速度時移動。5はドップラ周波数から推定される、近づく方向の最大速度時移動。6は遠ざかる方向のn+1スキャン目推定移動範囲。7は近づく方向のn+1スキャン目推定移動範囲。8はn+1スキャン目でスキャン間相関が得られた目標候補信号。9はn+1スキャン目でスキャン間相関が得られた場合の、最大速度時移動。10はn+1スキャン目でスキャン間相関が得られた場合の、最小速度時移動。11はn+1スキャン目でスキャン間相関が得られた場合の、n+2スキャン目推定移動範囲。12はn+1スキャン目でスキャン間相関が得られなかった場合の、最大速度時移動。13はn+1スキャン目でスキャン間相関が得られなかった場合の、最小速度時移動。14はn+1スキャン目でスキャン間相関が得られなかった場合の、n+2スキャン目推定移動範囲を示す。
【0018】
nスキャン目で得られた目標候補信号1の距離方向検出位置をR、ドップラ・フィルタ数をN、ドップラ・フィルタ番号をn、ドップラ速度の分解能をΔV、スキャン間の時間をΔTとし、ドップラ周波数から推定される、遠ざかる方向の最大速度時移動2およびドップラ周波数から推定される、遠ざかる方向の最小速度時移動3を、それぞれ
【数1】
Figure 2004037433
および
【数2】
Figure 2004037433
より求める。
【0019】
同様に、ドップラ周波数から推定される、近づく方向の最小速度時移動4およびドップラ周波数から推定される、近づく方向の最大速度時移動5を、それぞれ
【数3】
Figure 2004037433
および
【数4】
Figure 2004037433
より求める。
【0020】
求められた各移動直線より、レンジ量子化単位をΔRとし、遠ざかる方向のn+1スキャン目推定移動範囲6のRmax1、Rmin1および近づく方向のn+1スキャン目推定移動範囲7のRmax2、Rmin2をそれぞれ
【数5】
Figure 2004037433
【数6】
Figure 2004037433
【数7】
Figure 2004037433
【数8】
Figure 2004037433
より求め、n+1スキャン目に移動するであろうと推定される距離方向の待ち受けレンジ・ビンを設定し、nスキャン目で抽出された目標候補信号の振幅値を、設定された各レンジ・ビン毎のメモリ・バンクに格納する。
【0021】
n+1スキャン目でスキャン間相関が得られた目標候補信号8が存在した場合(図1は遠ざかる方向で相関が得られた場合を記述)は、n+1スキャン目でスキャン間相関が得られた場合の、最大速度移動9、n+1スキャン目でスキャン間相関が得られた場合の、最小速度移動10、n+1スキャン目で相関が得られた場合の、n+2スキャン目推定移動範囲11を
【数1】
【数2】
【数5】
【数6】により求め、新たにn+2スキャン目に移動するであろうと推定される距離方向の待ち受けレンジ・ビンを設定し、nスキャン目で抽出された目標候補信号の振幅値にn+1スキャン目で抽出された目標候補信号の振幅値を加算し、新たに設定された各レンジ・ビン毎のメモリ・バンクに格納する。
【0022】
最初に抽出された目標候補信号は、ドップラ周波数のみでは遠ざかる方向であるのか、近づく方向であるのか不明であるため、双方の方向に対し待ち受けレンジ・ビンを設定するが、一度スキャン間相関が得られれば、その方向は判明するため、スキャン間相関の得られた方向のみを監視すれば良くなる。
従って、遠ざかる方向で相関が得られた場合は、近づく方向において設定されたレンジ・ビン毎のメモリ・バンクに格納された振幅値をメモリ・バンクより廃棄し、近づく方向で相関が得られた場合は、遠ざかる方向において設定されたレンジ・ビン毎のメモリ・バンクに格納された振幅値をメモリ・バンクより廃棄し、メモリ負荷を軽減する。
【0023】
n+1スキャン目でスキャン間相関が得られる目標候補信号が存在しなかった場合は、遠ざかる方向および近づく方向の双方に対し、n+1スキャン目でスキャン間相関が得られなかった場合の、最大速度時移動12、n+1スキャン目でスキャン間相関が得られなかった場合の、最小速度時移動13、n+1スキャン目でスキャン間相関が得られなかった場合の、n+2スキャン目推定移動範囲14を
【数1】
【数2】
【数3】
【数4】
【数5】
【数6】
【数7】
【数8】より求め、新たにn+2スキャン目に移動するであろうと推定される距離方向の待ち受けレンジ・ビンを設定し、nスキャン目で抽出された目標候補信号の振幅値に、1より小さい一定の定数(適宜設定)を乗じ、新たに設定された各レンジ・ビン毎のメモリ・バンクに仮の振幅値として格納する。
【0024】
n+2スキャン目でスキャン間相関が得られる目標候補信号が存在した場合と、存在しなかった場合のそれぞれで、同様の処理を繰り返す。
数スキャン間においてスキャン間相関が得られる目標信号が存在しなかった場合は、1より小さい一定の定数の乗算を繰り返すことになり、その仮の振幅値は徐々に減少していくため、ある一定値以下となった場合にその仮の振幅値をレンジ・ビン毎に設定したメモリ・バンクより廃棄しメモリ負荷を軽減する。
【0025】
図2は方位方向の相関範囲を示す図である。
15はnスキャン目で得られた目標候補信号。16は+最大速度時の移動。17は−最大速度時の移動。18はn+1スキャン目推定移動範囲。19はn+1スキャン目でスキャン間相関が得られた目標候補信号。20はn+1スキャン目でスキャン間相関が得られた場合の、+最大速度時移動。21はn+1スキャン目でスキャン間相関が得られた場合の、−最大速度時移動。22はn+1スキャン目でスキャン間相関が得られた場合の、n+2スキャン目推定移動範囲。23はn+1スキャン目でスキャン間相関が得られなかった場合の、+最大速度時移動。24はn+1スキャン目でスキャン間相関が得られなかった場合の、−最大速度時移動。25はn+1スキャン目でスキャン間相関が得られなかった場合の、n+2スキャン目推定移動範囲を示す。
【0026】
方位方向においては距離方向におけるドップラ・フィルタ番号に相当する速度情報が存在しないため、±の最大速度の範囲でスキャン間時間における方位方向移動範囲を求める必要がある。
方位方向の最大速度をVAzMax、目標最大速度をVmax、ドップラ・フィルタ数をN、ドップラ・フィルタ番号をn、ドップラ速度の分解能をΔVとし、方位方向移動最大速度は、遠ざかる場合を
【数9】
Figure 2004037433
、近づく場合を
【数10】
Figure 2004037433
のドップラ・フィルタ番号の関数として求める。
【0027】
nスキャン目で得られた目標候補信号15の距離方向検出位置をR、nスキャン目で得られた目標候補信号の方位方向検出位置をAz、スキャン間時間をΔT、方位量子化単位をσAzとし、+最大速度時の移動16および−最大速度時の移動17を、それぞれ
【数11】
Figure 2004037433
および
【数12】
Figure 2004037433
より求める。
【0028】
求められた各移動直線より、n+1スキャン目推定移動範囲18のAzmaxとAzminをそれぞれ
【数13】
Figure 2004037433
【数14】
Figure 2004037433
より求め、n+1スキャン目に移動するであろうと推定される方位方向の待ち受けレンジ・ビンを設定し、nスキャン目で抽出された目標候補信号の振幅値を、設定された各レンジ・ビン毎のメモリ・バンクに格納する。
【0029】
n+1スキャン目でスキャン間相関が得られた目標候補信号19が存在した場合は、それによる速度推定を使用し、n+1スキャン目でスキャン間相関が得られた目標候補信号の方位方向検出位置をAzとし、n+1スキャン目でスキャン間相関が得られた場合の、+最大速度時移動20およびn+1スキャン目でスキャン間相関が得られた場合の、−最大速度時移動21を
【数15】
Figure 2004037433
【数16】
Figure 2004037433
を使用し、n+1スキャン目でスキャン間相関が得られた場合の、n+2スキャン目推定移動範囲22を求め、新たにn+2スキャン目に移動するであろうと推定される方位方向の待ち受けレンジ・ビンを設定し、nスキャン目で抽出された目標候補信号の振幅値に、n+1スキャン目で抽出された目標候補信号の振幅値を加算し、新たに設定された各レンジ・ビン毎のメモリ・バンクに格納する。
【0030】
n+1スキャン目でスキャン間相関が得られる目標候補信号が存在しなかった場合は、n+1スキャン目でスキャン間相関が得られなかった場合の、+最大速度時移動23、n+1スキャン目でスキャン間相関が得られなかった場合の、−最大速度時移動24、n+1スキャン目でスキャン間相関が得られなかった場合の、n+2スキャン目推定移動範囲25を
【数11】
【数12】
【数13】
【数14】より求め、新たにn+2スキャン目に移動するであろうと推定される方位方向の待ち受けレンジ・ビンを設定し、nスキャン目で抽出された目標候補信号の振幅値に、1より小さい一定の定数(適宜設定)を乗じ、新たに設定された各レンジ・ビン毎のメモリ・バンクに仮の振幅値として格納する。
【0031】
n+2スキャン目でスキャン間相関が得られる目標候補信号が存在した場合と、存在しなかった場合のそれぞれで、同様の処理を繰り返す。
数スキャン間においてスキャン間相関が得られる目標信号が存在しなかった場合は、1より小さい一定の定数の乗算を繰り返すことになり、その仮の振幅値は徐々に減少していくため、ある一定値以下となった場合にその仮の振幅値をレンジ・ビン毎に設定したメモリ・バンクより廃棄しメモリ負荷を軽減する。
【0032】
図3は図1および図2のスキャン間相関処理を利用して目標候補信号を抽出した結果である。
これは、誤警報確率を0.01%、探知確率を95%とするように目標候補信号の振幅値を設定した場合を示す。
図の横軸はスキャン数を示し、縦軸はスキャン間相関処理後の信号の振幅値を示す。ただし、クラッタ・ノイズ等の振幅値はスキャン間相関処理後振幅の最大値を示す。
【0033】
真の目標信号のスキャン間相関処理後の振幅値は、そのスキャンで目標信号が抽出されたときに大きくなり、抽出されなかった場合は小さくなり、スキャン毎に変動する。しかし、連続したスキャンで目標信号が抽出されなかった場合(6スキャン目、7スキャン目)でも、新たに目標信号が抽出された場合(8スキャン目)には誤りなくスキャン間の相関が得られ、その目標信号の振幅値は大きくなっていることが分かる。
しかし、クラッタやノイズについては、連続した次のスキャンで相関が得られる確率は10−4程度であることより、その最大値は各スキャンではほぼ一定の値を示している。
【0034】
【発明の効果】
以上のように本発明の高クラッタ・高ノイズ環境下における目標信号抽出法によれば、シー・クラッタのようなノイズの抑圧や干渉信号の抑圧に有効である。
【0035】
また、常に次に移動するであろうレンジ・ビンを予想しメモリ・バンクに格納するため、移動目標の未来位置予測も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、距離方向の相関範囲を示す図である。
【図2】図2は、方位方向の相関範囲を示す図である。
【図3】図3は、図1および図2のスキャン間相関処理を利用して目標候補信号を抽出した本発明の目標信号抽出法による振幅値の推移を示す図である。
【符号の説明】
1;nスキャン目で得られた目標候補信号
2;ドップラ周波数から推定される、遠ざかる方向の最大速度時移動
3;ドップラ周波数から推定される、遠ざかる方向の最小速度時移動
4;ドップラ周波数から推定される、近づく方向の最小速度時移動
5;ドップラ周波数から推定される、近づく方向の最大速度時移動
6;遠ざかる方向のn+1スキャン目推定移動範囲
7;近づく方向のn+1スキャン目推定移動範囲
8;n+1スキャン目でスキャン間相関が得られた目標候補信号
9;n+1スキャン目でスキャン間相関が得られた場合の、最大速度時移動
10;n+1スキャン目でスキャン間相関が得られた場合の、最小速度時移動
11;n+1スキャン目でスキャン間相関が得られた場合の、n+2スキャン目推定移動範囲
12;n+1スキャン目でスキャン間相関が得られなかった場合の、最大速度時移動
13;n+1スキャン目でスキャン間相関が得られなかった場合の、最小速度時移動
14;n+1スキャン目でスキャン間相関が得られなかった場合の、n+2スキャン目推定移動範囲
15;nスキャン目で得られた目標候補信号
16;+最大速度時の移動
17;−最大速度時の移動
18;n+1スキャン目推定移動範囲
19;n+1スキャン目でスキャン間相関が得られた目標候補信号
20;n+1スキャン目でスキャン間相関が得られた場合の、+最大速度時移動
21;n+1スキャン目でスキャン間相関が得られた場合の、−最大速度時移動
22;n+1スキャン目でスキャン間相関が得られた場合の、n+2スキャン目推定移動範囲
23;n+1スキャン目でスキャン間相関が得られなかった場合の、+最大速度時移動
24;n+1スキャン目でスキャン間相関が得られなかった場合の、−最大速度時移動
25;n+1スキャン目でスキャン間相関が得られなかった場合の、n+2スキャン目推定移動範囲

Claims (2)

  1. 高クラッタ・高ノイズ環境下におけるレーダ信号の中から目標信号を抽出する目標信号抽出法において、スキャン毎に得られる方位・距離情報と、ヒット間の相関積分により得られる振幅およびドップラ周波数情報よりデータ・マップを構成・記憶し、スキャン毎に得られるデータ・マップを上述の振幅データに重畳・累積することによって、目標信号のみを抽出することを特徴とする、目標信号抽出法。
  2. 請求項1に記載の目標信号抽出法において、ドップラ周波数から予測される目標の移動距離で前記データ・マップを補正して、移動する目標信号を抽出するようにし、併せて、目標の未来位置を予測可能としたことを特徴とする、目標信号抽出法。
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